JP7458869B2 - 生体信号処理装置、生体信号処理プログラム、および生体信号処理方法 - Google Patents

生体信号処理装置、生体信号処理プログラム、および生体信号処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、生体信号処理装置、生体信号処理プログラム、および生体信号処理方法に関する。
医療従事者は、被験者から検知された生体信号により、被検者の容態変化や異常を判断する。
生体信号には、センサーによる生体信号検知時の環境等により、当該環境等で生じたノイズが重畳する可能性がある。例えば、MRI検査中に、センサーを装着した被検者の呼気に含まれる二酸化炭素の分圧を、被検者の呼吸の有無を判断するために検知する場合がある。この場合、MRI装置が発生する磁場により、生体信号にランダムなノイズが重畳することがある。生体信号にノイズが重畳すると、医療従事者による、生体信号に基づく判断を困難にする可能性がある。
生体信号からノイズを除去する技術として、下記特許文献1に記載されたものがある。すなわち、継続的に検知した呼吸音等を、時系列のデジタルサンプルに変換する。デジタルサンプルにおいて、焦点サンプルを中心とする3つのデジタルサンプルを含む現在のサンプルグループと、現在のサンプルグループに時間的に前後で隣接するサンプルグループとをそれぞれ画定する。各サンプルグループにおいて任意の2つのデジタルサンプル間の勾配が閾値を超え、かつ焦点サンプルの値が、現在のサンプルグループに前後で隣接するサンプルグループにおける各中央値を超える場合、焦点サンプルがノイズスパイクの一部であると推定する。そして、焦点サンプルの値を、上記中央値同士を結ぶ線上の点の値に置換することで低減する。これにより、生体信号からノイズを除去する。
米国特許出願公開第2015/0199951号明細書
しかし、生体信号を検知する際の環境や状況が多様化することで、生体信号には、環境ごとに異なる周波数のノイズが重畳し得る。このため、ローパスフィルターによりノイズを除去することが困難になっている。また、ノイズが重畳した生体信号をデジタルデータに変換する際のサンプリング周波数によっては、デジタルデータに含まれるノイズの割合が比較的大きくなり、デジタルデータからノイズを除去することが困難になる可能性がある。上記先行技術は、このような問題に対応できない。
本発明は上述の問題を解決するためになされたものである。すなわち、生体信号に重畳したノイズの性質によらず、生体信号から効果的にノイズを除去できる、生体信号処理装置、生体信号処理プログラム、および生体信号処理方法を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は、以下の手段によって解決される。
生体信号を、前記生体信号に応じて設定された所定の周波数のサンプリングデータに変換する生体信号処理装置であって、前記生体信号を、前記所定の周波数より高い周波数でサンプリングして、高速サンプリングデータに変換するA/D変換部と、前記高速サンプリングデータに時間のウィンドウを設定し、前記ウィンドウごとに、前記ウィンドウ内の前記高速サンプリングデータに基づいて1つの代表値を算出することで、前記高速サンプリングデータを前記所定の周波数のサンプリングデータに変換する演算部と、を有する生体信号処理装置。
生体信号を前記生体信号に応じて設定された所定の周波数のサンプリングデータに変換する生体信号処理装置の制御プログラムであって、前記生体信号を、A/D変換部により、前記所定の周波数より高い周波数でサンプリングして、高速サンプリングデータに変換する手順(a)と、前記高速サンプリングデータに時間のウィンドウを設定し、前記ウィンドウごとに、前記ウィンドウ内の前記高速サンプリングデータに基づいて1つの代表値を算出することで、前記高速サンプリングデータを前記所定の周波数のサンプリングデータに変換する手順(b)と、をコンピューターに実行させるための生体信号処理プログラム。
生体信号を前記生体信号に応じて設定された所定の周波数のサンプリングデータに変換する生体信号処理装置により実行される方法であって、前記生体信号を、前記所定の周波数より高い周波数でサンプリングして、高速サンプリングデータに変換する段階(a)と、前記高速サンプリングデータに時間のウィンドウを設定し、前記ウィンドウごとに、前記ウィンドウ内の前記高速サンプリングデータに基づいて1つの代表値を算出することで、前記高速サンプリングデータを前記所定の周波数のサンプリングデータに変換する段階(b)と、を有する生体信号処理方法。
生体信号ごとに設定された所定の周波数より高い周波数で生体信号をサンプリングして高速サンプリングデータに変換した後、高速サンプリングデータに設定した時間のウィンドウごとに1つの代表値を算出することで、生体信号を所定の周波数のサンプリングデータに変換する。これにより、生体信号に重畳したノイズの性質によらず、生体信号から効果的にノイズを除去できる。
生体信号処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 信号生成部の機能を示すブロック図である。 ノイズが重畳していない生体信号の高速サンプリングデータの波形を示す図である。 ノイズが重畳した生体信号の高速サンプリングデータの波形を示す図である。 ノイズが重畳していない生体信号の、所定の周波数のサンプリングデータの波形を比較例として示す図である。 ノイズが重畳した生体信号の、所定の周波数のサンプリングデータの波形を比較例として示す図である。 図4に示す、ノイズが重畳した生体信号の高速サンプリングデータに設定された時間のウィンドウを示す説明図である。 代表値に基づく、所定の周波数のサンプリングデータを示す図である。 信号生成部の機能を示すブロック図の他の例である。 生体信号処理装置の動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る生体信号処理装置、生体信号処理プログラム、および生体信号処理方法について詳細に説明する。なお、図面において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、生体信号処理装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
生体信号処理装置100は、制御部110、記憶部120、検出部130、表示部140、操作部150、および信号生成部160を有する。これらの構成要素は、バス170を介して相互に通信可能に接続されている。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)により構成されることができ、プログラムにしたがい生体信号処理装置100の各構成要素を制御するとともに、各種データを処理する。
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)等の一時記憶装置、およびフラッシュメモリ等の二次記憶装置により構成され得る。RAMは、例えば、制御部110によりプログラムが実行される際の作業領域として使用される。フラッシュメモリには、制御部110が生体信号処理装置100の各構成要素を制御するともに、各種データを処理するためのプログラムが記憶される。また、フラッシュメモリには、各種データが記憶される。
検出部130は、生体信号を検出する。例えば、検出部130は、生体信号をアナログの電気信号として検出し得る。生体信号には、例えば、COセンサーにより検出された、呼気に含まれる二酸化炭素の分圧(以下、「CO値」と称する)や、SpO2センサーにより検出された、動脈血中酸素飽和度が含まれる。以下、説明を簡単にするために、生体信号がCO値であるものとして説明する。
表示部140は、例えば液晶ディスプレイであり、各種情報を表示する。
操作部150は、例えばタッチパネルや各種キーにより構成される。操作部150は、ユーザーによる各種操作のために使用される。
図2は、信号生成部160の機能を示すブロック図である。
信号生成部160は、A/D変換部161、生体測定値生成部162、極端値除外部163、および代表値算出部164として機能する。生体測定値生成部162、極端値除外部163、代表値算出部164は、CPU等を用いて構成され得る。生体測定値生成部162、極端値除外部163、代表値算出部164は、演算部を構成する。
A/D変換部161は、生体信号を所定の周波数より高い周波数でサンプリングすることで、高速サンプリングデータに変換する。A/D変換部161は、例えば、電子回路が実装された半導体チップにより構成される。所定の周波数は、生体信号(より詳細には、生体信号の周波数)に応じてあらかじめ適当な周波数に設定され、記憶部120に記憶され得る。例えば、生体信号が呼気のCO値である場合、生体信号の最大周波数は2.5Hz程度であり、所定の周波数は、生体信号の周波数の6倍程度の15.6Hzに設定される。生体信号がSpO2センサーにより検出された動脈血中酸素飽和度(SpO2値)である場合、生体信号の最大周波数は5Hz程度であり、所定の周波数は、生体信号の周波数の25倍の125Hzに設定される。
生体測定値生成部162は、高速サンプリングデータを、CO値等の生体信号測定値に変換する。
図3は、ノイズが重畳していない生体信号の高速サンプリングデータの波形を示す図である。図4は、ノイズが重畳した生体信号の高速サンプリングデータの波形を示す図である。図5は、ノイズが重畳していない生体信号の、所定の周波数のサンプリングデータの波形を比較例として示す図である。図6は、ノイズが重畳した生体信号の、所定の周波数のサンプリングデータの波形を比較例として示す図である。図3~6に示す波形は、より詳細には、生体信号測定値の波形であり、横軸が時間、縦軸がCO値のグラフとして示されている。
図5の比較例に示すように、生体信号にノイズが重畳していない場合は、当然に、所定の周波数のサンプリングデータにノイズの影響が表れない。しかし、図6の比較例に示すように、生体信号にノイズが重畳した場合は、所定の周波数のサンプリングデータにノイズの影響が顕著に表れ得る。これは、生体信号に重畳したランダムかつ比較的高周波数のノイズが所定の周波数でサンプリングされた際、サンプリングのタイミングにより、ノイズ信号がサンプリングされ、サンプリングデータにおけるノイズの割合が比較的大きくなったためと考えられる。図6の比較例に示すサンプリングデータであっても、生体信号に重畳し得るノイズの周波数が既知であれば、サンプリングの前に、ローパスフィルターを用いてノイズの周波数成分を除去することで、ノイズを除去できる。しかし、生体信号に重畳し得るノイズの周波数があらかじめ特定できない場合は、ノイズを除去することは困難である。
実施形態においては、図3に示すように、生体信号にノイズが重畳していない場合は、当然に、高速サンプリングデータにノイズの影響は表れない。生体信号にノイズが重畳した場合は、図4に示すように、高速サンプリングデータにノイズの影響が表れてはいるが、高速サンプリングデータにおけるノイズの割合が、図6の比較例と比較して減少し、相対的に生体信号の割合が増大している。これは、所定の周波数よりも高い周波数でサンプリングされることで、サンプリングのタイミングによりノイズ信号がサンプリングされることによる影響を抑制できることによる。
極端値除外部163は、生体信号測定値に変換された高速サンプリングデータから、所定の上限閾値および所定の下限閾値のいずれかを超えるデータ、または高速サンプリングデータから所定の変化率を超えるデータ(以下、これらのデータを「極端値」と称する)を除外する。変化率は、高速サンプリングデータの時間変化率である。所定の上限閾値、所定の下限閾値、および所定の変化率は、生体信号処理装置100により生体信号が変換されたサンプリングデータの精度の観点から、実験により適当に設定され得る。極端値除外部163は、所定の上限閾値を超える極端値のみ高速サンプリングデータから除外してもよい。この場合、所定の下限閾値は設けられない。極端値除外部163は、所定の下限閾値を超える極端値のみ高速サンプリングデータから除外してもよい。この場合、所定の上限閾値は設けられない。なお、極端値除外部163は、高速サンプリングデータに設定される、後述する時間のウィンドウごとに、異なる所定の上限閾値および所定の下限閾値が設けられてもよい。また、後述するように、代表値算出部164により決定される代表値によっては、極端値除外部163の機能は省略され得る。
極端値除外部163は、高速サンプリングデータから極端値を除外することに代えて、極端値を他の値に置換してもよい。他の値は、例えば、極端値をとる高速サンプリングデータがサンプリングされる直前にサンプリングされた高速サンプリングデータに、前記所定の変化率と所定の周波数に対応する時間との積を加算した値とし得る。他の値は、所定の上限閾値以下で所定の下限閾値以上のいずれかの値、または所定の上限閾値もしくは所定の下限閾値から所定範囲内の値としてもよい。
代表値算出部164は、高速サンプリングデータに、時間のウィンドウを設定し、ウィンドウごとに、ウィンドウ内の高速サンプリングデータに基づいて1つの代表値を算出することで、高速サンプリングデータを、所定の周波数のサンプリングデータに変換する。
図7は、図4に示す、ノイズが重畳した生体信号の高速サンプリングデータに設定された時間のウィンドウ500を示す説明図である。図7においては、上述した所定の上限閾値が、二点鎖線で示されている。なお、図7においては、説明を簡単にするために、所定の上限閾値を超える高速サンプリングデータも除外せずに示している。
ウィンドウ500は、所定の時間幅Wをもち、所定の時間間隔Dで設定され得る。所定の時間間隔Dは、上述の所定の周波数に対応した時間間隔に設定される。すなわち、生体信号が呼気のCO値である場合、上述したように、所定の周波数が15.6Hzであり、これに応じて、所定の時間間隔Dは、64msに設定され得る。所定の時間幅Wは、所定の時間間隔Dと同じ値に設定されることが好ましいが、異なる値であってもよい。また所定の時間間隔D及び所定の時間幅Wは、固定長(例えばすべてのウィンドウ500で64ms)であることが好ましいが、多少のずれ(例えば63msが混ざっている)があっても概ね所定の周波数のサンプリングデータを得ることが出来る。所定の時間間隔Dと所定の時間幅Wが全てのウィンドウ500で固定長である場合、後述の代表値が等間隔で算出されることとなり正確なサンプリングデータを算出することが出来る。
代表値は、例えば、極端値除外部111により極端値が除外された後、または極端値を他の値に置換した後の、ウィンドウ500内の高速サンプリングデータのいずれか1つに決定され得る。代表値は、極端値除外部111により極端値が除外された後、または極端値を他の値に置換した後の、ウィンドウ500内の高速サンプリングデータの中央値または平均値であってもよい。なお、代表値がウィンドウ500内の高速サンプリングデータの中央値または平均値である場合、極端値除外部111による、極端値の除外や、極端値の他の値への置換はされなくてもよい。または代表値は、極端値除外部111により極端値が除外された後、または極端値を他の値に置換した後の、ウィンドウ500内の高速サンプリングデータの中央値付近の複数データ(中央値と中央値に隣接する両値の合計3値)の平均値であっても良い。すなわち代表値は、極端値除外部111により極端値が除外された後、または極端値を他の値に置換した後の、ウィンドウ500内の高速サンプリングデータから算出され、そのウィンドウ500内の高速サンプリングデータの値を代表する値であればよい。
また代表値は、極端値除外部111により極端値が除外または他の値に置換された後の、ウィンドウ500内の高速サンプリングデータをデータ値の大きさでソートし、ソート後の全部または一部を基に算出され得る。代表値は、極端値除外部111の機能が省略されることで、極端値除外部111により極端値が除外または他の値に置換されずに、ウィンドウ500内の高速サンプリングデータをデータ値の大きさでソートし、ソート後の全部または一部を基に算出されてもよい。代表値は、ソート後の高速サンプリングデータの順番に基づく加重平均により得られる値とし得る。加重平均は、ソート後の全部または一部の高速サンプリングデータの順番が中央に近いほど高速サンプリングデータに対する重み付けを大きくした加重平均により得られる値としてもよい。加重平均は、高速サンプリングデータをFIRフィルターにかけることで得られ得る。
代表値算出部164は、ウィンドウ500内の高速サンプリングデータにデジタルフィルターをかけることで代表値を算出し得る。デジタルフィルターには、例えば、FIRフィルター、IIRフィルターが含まれる。なお、FIRフィルターにより加重平均が算出されるが、FIRフィルターには、係数が1に設定されることで平均を算出するものも含まれる。
代表値算出部164は、算出した代表値に対し、デジタルフィルターをかけてもよい。デジタルフィルターは、ローパスフィルターであり得る。デジタルフィルターとして、例えば、FIRフィルターまたはIIRフィルターが用いられる。
図8は、代表値に基づく、所定の周波数のサンプリングデータを示す図である。
図8に示すように、生体信号が高速サンプリングデータに変換され、高速サンプリングデータに設定されたウィンドウ500ごとに代表値が算出されることで、生体信号に重畳したノイズ(図4参照)が、除去されている。
代表値算出部164は、代表値を算出するごとに、算出した代表値を表示部140へ送信する。代表値算出部164は、表示部140に、生体信号のサンプリングデータに基づく波形を表示させる。なお、代表値算出部164は、変換された生体信号のサンプリングデータに基づく生体信号波形の画像を形成する画像形成部としてさらに機能することで、形成した生体信号の波形を表示部140へ送信して表示させてもよい。
図9は、信号生成部160の機能を示すブロック図の他の例である。
図9に示すように、高速サンプリングデータは、生体信号測定値に変換されずに、極端値除外部163により極端値が除外され、代表値算出部164により代表値が算出された後、生体測定値生成部162により生体信号値に変換され得る。
生体信号処理装置100の動作について説明する。
図10は、生体信号処理装置100の動作を示すフローチャートである。本フローチャートは、プログラムにしたがい信号生成部160および/または制御部110により実行され得る。以下、信号生成部160により本フローチャートが実行されるものとして説明する。
信号生成部160は、検出部130から生体信号を取得する(S101)。
信号生成部160は、生体信号を、信号生成部160により、生体信号に応じて設定された所定のサンプリング周波数より高い周波数でサンプリングして、高速サンプリングデータに変換し、生体測定値に変換して出力する。(S102)。
信号生成部160は、高速サンプリングデータから極端値を除外し(S103)、極端値が除外された高速サンプリングデータに、代表値を算出するための所定の時間幅Wのウィンドウ500を所定の間隔Dで設定する(S104)。
信号生成部160は、ウィンドウ500ごとに、高速サンプリングデータの中央値または平均値を代表値として算出する(S105)。
信号生成部160は、代表値に基づく、生体信号の波形を表示部140に表示する(S106)。
本実施形態は以下の効果を奏する。
生体信号ごとに設定された所定の周波数より高い周波数で生体信号をサンプリングして高速サンプリングデータに変換した後、高速サンプリングデータに設定した時間のウィンドウごとに1つの代表値を算出することで、生体信号を所定の周波数のサンプリングデータに変換する。これにより、生体信号に重畳したノイズの性質によらず、生体信号から効果的にノイズを除去できる。
さらに、高速サンプリングデータから、所定の上限閾値および所定の下限閾値のいずれかを超える極端値データを除外し、または極端値データを他の値に置換した後、高速サンプリングデータに設定されたウィンドウごとに、ウィンドウ内の高速サンプリングデータを基に代表値を算出する。これにより、簡単かつ効果的に、生体信号から効果的にノイズを除去できる。
さらに、前記高速サンプリングデータから所定の変化率を超える極端値データを除外し、または前記極端値データを他の値に置換した後、ウィンドウ内の高速サンプリングデータを基に代表値を算出する。これにより、簡単かつ効果的に、生体信号から効果的にノイズを除去できる。
さらに、ウィンドウごとに、高速サンプリングデータをソートする。そして、ソート後の全部または一部の高速サンプリングデータを基に代表値を算出する。これにより、生体信号へのノイズの影響を効果的に低減しつつノイズを除去できる。
さらに、ウィンドウ内の高速サンプリングデータの中央値または平均値を代表値として算出する。これにより、生体信号へのノイズの影響を簡単かつ効果的に低減できる。
さらに、ウィンドウ内の高速サンプリングデータにデジタルフィルターをかけることで代表値を算出する。これにより、生体信号へのノイズの影響をより簡単に低減できる。
さらに、ソート後の高速サンプリングデータの順番に基づく加重平均により代表値を算出する。これにより、生体信号へのノイズの影響をより効果的に低減できる。
さらに、極端値を除外後、ウィンドウごとに、ウィンドウ内のいずれか1つの高速サンプリングデータを代表値として算出する。これにより、生体信号へのノイズの影響をさらに簡単に低減できる。
さらに、算出された代表値に対し、デジタルフィルターをかける。これにより、さらに効果的に生体信号からノイズを除去できる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されない。
例えば、上述した実施形態においてプログラムにより実現される機能の一部または全部を回路等のハードウェアにより実現してもよい。
また、生体信号処理装置100は、複数の装置により構成されてもよい。
また、上述したフローチャートは、一部のステップを省略してもよく、他のステップが追加されてもよい。また各ステップの一部は同時に実行されてもよく、一つのステップが複数のステップに分割されて実行されてもよい。
W 所定の時間幅、
D 所庭の時間間隔、
100 生体信号処理装置、
500 ウィンドウ。

Claims (8)

  1. 生体信号を、前記生体信号に応じて設定された所定の周波数のサンプリングデータに変換する生体信号処理装置であって、
    前記生体信号を、前記所定の周波数より高い周波数でサンプリングして、高速サンプリングデータに変換するA/D変換部と、
    前記高速サンプリングデータに時間のウィンドウを設定し、前記ウィンドウごとに、前記ウィンドウ内の前記高速サンプリングデータに基づいて1つの代表値を算出することで、前記高速サンプリングデータを前記所定の周波数のサンプリングデータに変換する演算部と、を有し、
    前記演算部は、前記ウィンドウごとに、前記高速サンプリングデータをソートし、ソート後の全部または一部の前記高速サンプリングデータを用い、ソート後の全部または一部の前記高速サンプリングデータの順番が中央に近いほど前記高速サンプリングデータに対する重み付けを大きくした加重平均により前記代表値を算出する生体信号処理装置。
  2. 前記演算部は、前記高速サンプリングデータから、所定の上限閾値および所定の下限閾値のいずれかを超える極端値データを除外し、または前記極端値データを他の値に置換した後、前記高速サンプリングデータに設定された前記ウィンドウごとに、前記ウィンドウ内の前記高速サンプリングデータを基に前記代表値を算出する、請求項1に記載の生体信号処理装置。
  3. 前記演算部は、前記高速サンプリングデータから所定の変化率を超える極端値データを除外し、または前記極端値データを他の値に置換した後、前記高速サンプリングデータに設定された前記ウィンドウごとに、前記ウィンドウ内の前記高速サンプリングデータを基に前記代表値を算出する、請求項1に記載の生体信号処理装置。
  4. 前記演算部は、前記ウィンドウ内の前記高速サンプリングデータをFIRフィルターにかけることで前記代表値を算出する、請求項のいずれか一項に記載の生体信号処理装置。
  5. 前記演算部は、算出された前記代表値に対し、ローパスフィルターをかける、請求項1~のいずれか一項に記載の生体信号処理装置。
  6. 前記ウィンドウは、前記所定の周波数に対応する固定長幅をもつ、請求項1~のいずれか一項に記載の生体信号処理装置。
  7. 生体信号を前記生体信号に応じて設定された所定の周波数のサンプリングデータに変換する生体信号処理装置の制御プログラムであって、
    前記生体信号を、A/D変換部により、前記所定の周波数より高い周波数でサンプリングして、高速サンプリングデータに変換する手順(a)と、
    前記高速サンプリングデータに時間のウィンドウを設定し、前記ウィンドウごとに、前記ウィンドウ内の前記高速サンプリングデータに基づいて1つの代表値を算出することで、前記高速サンプリングデータを前記所定の周波数のサンプリングデータに変換する手順(b)と、を有し、
    前記手順(b)においては、前記ウィンドウごとに、前記高速サンプリングデータをソートし、ソート後の全部または一部の前記高速サンプリングデータを用い、ソート後の全部または一部の前記高速サンプリングデータの順番が中央に近いほど前記高速サンプリングデータに対する重み付けを大きくした加重平均により前記代表値を算出する、処理をコンピューターに実行させるための生体信号処理プログラム。
  8. 生体信号を前記生体信号に応じて設定された所定の周波数のサンプリングデータに変換する生体信号処理装置により実行される方法であって、
    前記生体信号を、前記所定の周波数より高い周波数でサンプリングして、高速サンプリングデータに変換する段階(a)と、
    前記高速サンプリングデータに時間のウィンドウを設定し、前記ウィンドウごとに、前記ウィンドウ内の前記高速サンプリングデータに基づいて1つの代表値を算出することで、前記高速サンプリングデータを前記所定の周波数のサンプリングデータに変換する段階(b)と、を有し、
    前記段階(b)においては、前記ウィンドウごとに、前記高速サンプリングデータをソートし、ソート後の全部または一部の前記高速サンプリングデータを用い、ソート後の全部または一部の前記高速サンプリングデータの順番が中央に近いほど前記高速サンプリングデータに対する重み付けを大きくした加重平均により前記代表値を算出する生体信号処理方法。
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