JP7458541B1 - ガスタービン制御装置、ガスタービン制御方法、及び、ガスタービン改造方法 - Google Patents

ガスタービン制御装置、ガスタービン制御方法、及び、ガスタービン改造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フラッシュバックの誤検知を防止する。【解決手段】ガスタービン制御装置は、第1燃料及び第2燃料を、燃焼用空気と混合燃焼可能な燃焼器と、燃焼用空気の少なくとも一部を、燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、バイパス路に設けられたバイパス弁とを備えるガスタービンを制御対象とする。ガスタービン制御装置は、ガスタービンの負荷が増加するに従って、第2燃料の混焼率を増加するように制御するとともに、混焼率に基づいて、バイパス弁の開度を制御する。バイパス弁の開度制御は、ガスタービンの負荷に反比例して開度を減少させた場合にバイパス弁が全閉状態になる第1負荷より小さい第2負荷において、バイパス弁が全閉状態になるように、バイパス弁の開度を制御するように行われる。【選択図】図3

Description

本開示は、ガスタービン制御装置、ガスタービン制御方法、及び、ガスタービン改造方法に関する。
例えば火力発電プラントでは、発電機を駆動するためのタービンとして、燃料の燃焼によって生成された燃焼ガスで駆動されるガスタービンが用いられる。この種のガスタービンは、燃料を燃焼させるための燃焼器を備えており、ガスタービンの負荷に応じて、燃焼器に対する燃料の供給量を可変に制御する。例えば、ガスタービンの負荷が低い運転状態では、燃焼器に対する燃料の供給量が少なくなるため、燃焼領域における燃料と燃焼用空気との比(燃空比)が低下し、燃焼効率が悪化しやすい。
このような課題に対して特許文献1では、ガスタービンの低負荷運転時に、燃焼器に供給される燃焼用空気の一部を、バイパス弁を介して燃焼器の下流側空間にバイパスさせることにより、燃空比を高く保つことで保炎性を確保し、燃焼効率の改善を図っている。
特開2001-124338号公報
ところで近年の火力発電プラントでは、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量を削減する手段として、発電効率の向上や化石燃料以外の水素などの燃料を積極的に利用することが検討されている。二酸化炭素の排出量を削減するためには、天然ガスのような第1燃料に対して、単位体積当たりの熱量が比較的低い第2燃料(水素)の混焼率を高めることが望ましい。しかし、水素は着火エネルギーが小さく、燃焼速度が速いため、水素の混焼率を高めると、フラッシュバック(火炎の逆流)等を生じる可能性が高まってしまう。
ガスタービンで発生するフラッシュバックは、タービンを通過した燃焼ガスの温度であるブレードパス温度(BPT:Blade Passage Temparature)のトレンド変化により検知可能である。このブレードパス温度は、例えば、燃焼器の下流側に設置された熱電対のような温度センサによって測定される。
ここで上記特許文献1のように、ガスタービンの負荷が比較的低い場合に、バイパス弁を介して燃焼器の下流側空間に燃焼用空気の一部をバイパスさせると、燃焼器の下流側空間における流入状態が変化することにより、当該空間における熱分布(特に、温度が高くなるホットスポットの位置)が変動する。これは、前述のように設置された温度センサによるブレードパス温度の測定結果に影響を及ぼし、ブレードパス温度の測定結果に基づいてフラッシュバックの発生を誤検知してしまうおそれがある。
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、フラッシュバックの誤検知を防止可能なガスタービン制御装置、ガスタービン制御方法、及び、ガスタービン改造方法を提供することを目的とする。
本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービン制御装置は、上記課題を解決するために、
第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低い第2燃料を含む混合燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御装置であって、
前記ガスタービンの負荷が増加するに従って、前記第2燃料の混焼率を増加するように制御する混焼率制御部と、
前記混焼率に基づいて、前記バイパス弁の開度を制御するためのバイパス弁制御部と、
を備え、
前記バイパス弁制御部は、前記混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁を全閉状態に制御する。
本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービン制御方法は、上記課題を解決するために、
第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低い第2燃料を含む混合燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御方法であって、
前記ガスタービンの負荷が増加するに従って、前記第2燃料の混焼率を増加するように制御する工程と、
前記混焼率に基づいて、前記バイパス弁の開度を制御する工程と、
を備え、
前記バイパス弁を制御する工程では、前記混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁を全閉状態に制御する。
本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービン改造方法は、上記課題を解決するために、
第1燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
を備え、
前記ガスタービンの負荷に基づいて前記バイパス弁の開度が制御される専焼運転モードを実施可能なガスタービンを改造するためのガスタービン改造方法であって、
前記第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低い第2燃料を含む混合燃料を、前記燃焼器で前記燃焼用空気と混合して燃焼し、前記第2燃料の混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁が全閉状態に制御される混焼運転モードを、前記専焼運転モードと切替可能に改造する。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、フラッシュバックの誤検知を防止可能なガスタービン制御装置、ガスタービン制御方法、及び、ガスタービン改造方法を提供できる。
一実施形態に係るガスタービンの概略構成を示す図である。 図1の燃焼器の内部構成を簡略的に示す断面図である。 一実施形態に係るガスタービン制御装置の機能的構成を示すブロック図である。 図3のバイパス弁開度制御部によって制御される参考技術における、バイパス弁の開度及び混焼率と、ガスタービンの負荷との関係を示すグラフである。 図2に示す燃焼器を模式的に示す斜視図である。 図5のB断面におけるホットスポットを示す断面図である。 図3のバイパス弁開度制御部によって制御される一実施形態における、バイパス弁の開度及び混焼率と、ガスタービンの負荷との関係を示すグラフである。 図3のバイパス弁開度制御部によって制御される他の実施形態における、バイパス弁の開度及び混焼率と、ガスタービンの負荷との関係を示すグラフである。 図1の燃焼器が備える複数の燃料噴射ノズルのうちメイン燃料噴射ノズルの配置レイアウトを下流側から示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
まず図1を参照して、本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービン制御装置100の制御対象であるガスタービン1について説明する。図1は一実施形態に係るガスタービン1の概略構成を示す図であり、図2は図1の燃焼器2の内部構成を簡略的に示す断面図である。
ガスタービン1は、圧縮空気(以下、適宜「燃焼用空気A」と称する)を生成するための圧縮機3、圧縮機3で生成された燃焼用空気と燃料とを混焼することで燃焼ガスを生成するための燃焼器2、燃焼器2に燃料を供給するための燃料供給系統4、及び、燃焼ガスによって駆動可能なタービン6を備える。圧縮機3及びタービン6は、一軸に連結されている。このような構成を有するガスタービン1では、燃焼器2には、圧縮機3からの燃焼用空気A、及び、燃料供給系統4から供給される燃料(後述の混合燃料Fm)が供給され、これらが混合燃焼されて、燃焼ガスが生成される。この燃焼ガスは、タービン6に流入し、タービン6を駆動するための作動媒体として機能する。
燃料供給系統4は、燃焼器2に供給される燃料として、第1燃料F1及び第2燃料F2が混合された混合燃料を取り扱う。第2燃料F2は第1燃料F1に比べて単位体積当たりの熱量が低い燃料である。本実施形態では、第1燃料F1は液化天然ガス(LNG:Liquefied Natural Gas)であり、第2燃料F2は水素ガスである。
第1燃料F1は、第1燃料供給源7に貯留されており、第1燃料供給源7に接続された第1燃料供給ライン8を介して供給される。第1燃料供給ライン8には、第1燃料F1の流量を検出するための流量計10が設けられる。
第2燃料F2は、第2燃料供給源14に貯留されており、第2燃料供給源14に接続された第2燃料供給ライン16を介して供給される。第2燃料供給ライン16には、第2燃料F2の流量を調整するための第1流量調整弁18、及び、第2燃料F2を遮断するための遮断弁13、及び、第2燃料F2の流量を検出するための流量計15が設けられる。
第1燃料供給ライン8及び第2燃料供給ライン16は、下流側に設けられた合流点25で互いに合流して主燃料供給ライン22に接続される。合流点25で第1燃料F1及び第2燃料F2が合流して混合された燃料(以下、適宜「混合燃料Fm」と称する)は主燃料供給ライン22によって送られる。主燃料供給ライン22には、混合燃料Fmを遮断するための遮断弁24、及び、混合燃料Fmの流量を調整するための第2流量調整弁26が設けられる。
主燃料供給ライン22の下流側は、燃焼器2が備える複数の燃料噴射ノズル29(図2を参照)にそれぞれ混合燃料Fmを供給するための複数の燃料分岐供給ライン28a、28b、・・・に分岐する。複数の燃料噴射ノズル29には複数のメイン燃料噴射ノズルが含まれており、これらのメイン燃料噴射ノズル28の少なくとも一部はノズル群としてグループ化されており、各グループに対する燃料分配比が可変に構成される。複数の燃料分岐供給ライン28a、28b、・・・の各々には、各ラインを流れる混合燃料Fmの流量を調整するための第3流量調整弁30a、30b、・・・、及び、遮断弁31a、31b、・・・が設けられる。
尚、複数の燃料噴射ノズル29には、パイロット燃料噴射ノズルやトップハット燃料噴射ノズル等が含まれてもよい。
また圧縮機3は、入口案内翼32(IGV:Inlet Guie Vane)を備える。入口案内翼32の開度は、後述のガスタービン制御装置100によって可変に制御され、燃焼器2に供給する燃焼用空気Aの流量を調整できるようになっている。また燃焼器2は、図2に示すように、車室内空気の一部をバイパス供給するためのバイパス通路34を有する。バイパス通路34は、燃焼器2の下流側空間38b(図2を参照)に連通することにより、車室内空気をバイパス空気Abypassとして供給可能である。バイパス通路34には、バイパス弁35が設けられており、その開度を調整することによりバイパス空気Abypassの流量を制御可能である。
図2に示すように、燃焼器2の燃焼室38では、燃料噴射ノズル29から噴射される混合燃料Fmが、圧縮機3から供給される燃焼用空気Aと混合されることで燃焼する。燃焼室38のうち比較的前半部である上流側空間38aでは、混合燃料Fmと燃焼用空気Aとが混合燃焼されることで火炎が形成され、その下流側には、生成された燃焼ガスがタービン6に向けて流出される下流側空間38bが設けられる。下流側空間38bは、筒体39によって囲まれており、筒体39には下流側空間36に連通するようにバイパス通路34が接続される。
またタービン6のうち翼(動翼又は静翼)の下流側には、当該位置の燃焼ガスの温度であるブレードパス温度BPTを検出するための温度センサ40が設置される。温度センサ40は、例えば熱電対であるが、これに限られない。前述のように第1燃料F1及び第2燃料F2を混焼可能な燃焼器2を備えるガスタービン1では、第1燃料F1を専焼する場合に比べてフラッシュバック(逆火)が発生しやすくなる。このようなフラッシュバックは、ブレードパス温度BPTのトレンド変化により検知が可能である。
続いて上記構成を有するガスタービン1を制御するためのガスタービン制御装置100について説明する。ガスタービン制御装置100は、ガスタービン1を制御するためのコントロールユニットであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。尚、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
図3は一実施形態に係るガスタービン制御装置100の機能的構成を示すブロック図である。ガスタービン制御装置100は、負荷取得部102と、混焼率制御部104と、バイパス弁開度制御部106と、温度検出部108と、フラッシュバック判定部110と、を備える。
負荷取得部102は、ガスタービン1の負荷Lを取得するための構成である。負荷Lは、ガスタービン1に対する負荷指令であってもよいし、ガスタービン1が実際に出力する負荷であってもよい。後者の場合、ガスタービン1の実際の出力として、タービン6に連結された発電機等の出力を取得してもよい。
混焼率制御部104は、負荷取得部102で取得されたガスタービン1の負荷Lに基づいて第2燃料F2の混焼率Rを制御するための構成である。本実施形態では、混焼率Rは、第1燃料供給ライン8に設けられた流量計7によって計測された第1燃料F1の流量と、第2燃料供給ライン16に設けられた流量計15によって計測された第2燃料F2の流量とを用いて演算的に求められる。混焼率制御部104は、負荷Lが増加するに従って、混焼率Rが増加するように制御する。
バイパス弁開度制御部106は、バイパス通路34に設けられたバイパス弁35の開度Dを制御するための構成である。バイパス弁開度制御部106によるバイパス弁35の開度制御は、ガスタービン1の負荷Lに基づいて行われる。
ここでバイパス弁開度制御部106の制御例に関する参考技術ついて説明する。図4は参考技術においてバイパス弁開度制御部106によって制御されるバイパス弁35の開度D及び混焼率Rと、ガスタービン1の負荷Lとの関係を示すグラフである(以下、図4を参照して示す参考技術に係る制御例を、適宜「第1制御モード」と称する)。
第1制御モードにおけるバイパス弁35の開度制御は、ガスタービン1の負荷Lが上昇するに従って、バイパス弁35の開度Dが減少するように行われる。すなわちガスタービンの負荷Lの増加に対してバイパス弁35の開度Dは減少するように制御される。これにより、ガスタービンの負荷Lを増加させていくと、バイパス弁35の開度は、第1レートC1で減少していき、所定の第1基準負荷Lref1においてバイパス弁35が全閉状態になるように制御される。
図4の例では、負荷Lの増加に対してバイパス弁35の開度が一次関数的に減少する振る舞いが示されている。この制御例では、ガスタービン1の負荷Lが比較的小さい場合には、燃焼器2に供給される混合燃料Fmの流量が比較的少ないため、バイパス弁の開度Dを大きくする。このようにバイパス空気Abypassの流量を増加させることで、燃焼室38における燃空比を適切にして燃焼効率を向上できる。一方、ガスタービン1の負荷Lが大きい場合には、燃焼器2に供給される混合燃料Fmの流量も比較的多くなるため、バイパス弁の開度Dを小さくしてバイパス空気Abiasの流量を減少させる。これにより、燃焼室38における燃空比を適切にし、燃焼効率を向上できる。
また第1制御モードでは、混焼率制御部104によって、第2燃料F2である水素ガスの混焼率Rが、負荷Lの増加に従って増加するように制御される。より具体的には、第2燃料F2の混焼率Rは、負荷Lが十分に小さい場合にはゼロ%に制御されることにより第1燃料F1による専焼運転が行われるが、負荷Lがある程度大きくなると、第2燃料F2の供給が開始されて混焼運転に移行する。図4では、第1基準負荷Lref1より小さい第2基準負荷Lref2を境界として、専焼運転から混焼運転に移行する。混焼運転領域では、第2燃料F2の供給量は、負荷Lが増加するに従って増加し、混焼率Rも次第に増加し、やがて予め設定された上限値(本実施形態では、30%)に到達する。
図3に戻って、温度検出部108は、温度センサ40の検出値を取得することにより、ブレードパス温度BPTを検出するための構成である。温度検出部108で検出されたブレードパス温度BPTは、フラッシュバック判定部110に入力されることにより、フラッシュバックの検知判定に用いられる。
フラッシュバック判定部110では、ブレードパス温度BPTのトレンド変化に基づいてフラッシュバックの発生有無について判定を行う。フラッシュバック判定部110によるフラッシュバックの判定手法は公知の例に倣うこととし、ここでは詳述を省略する。
ここで図5は図2に示す燃焼器2を模式的に示す斜視図であり、図6は図5のB断面におけるホットスポットHSを示す断面図である。前述の参考技術における制御例(第1制御モード)では、図4に示すように、混焼領域のうち比較的低負荷範囲(第1基準負荷Lref1以下の範囲)では、バイパス弁35が開状態(開度Dが0%より大きい状態)にある。このとき、燃焼器2の下流側空間38bには、図5に示すように、バイパス通路34を介してバイパス空気Abypassが流入することにより、下流側空間38bにおける主流(燃焼用空気A)の流入状態が変化する。その結果、図6に示すように、下流側空間38bにおけるホットスポットHSが変動することで、温度センサ40によって検出されるブレードパス温度BPTも変動してしまう。
フラッシュバック判定部110では、このように変動するブレードパス温度BPTに基づいてフラッシュバックの発生について判定を行うと、本来、フラッシュバックが発生していないに関わらず、フラッシュバックが発生していると誤判定するおそれがある。このような課題は、次に説明する本実施形態に係る制御例(以下、適宜「第2制御モード」とも称する)によって好適に解決することができる。
図7A及び図7Bは本実施形態に係る制御例(第2制御モード)におけるバイパス弁35の開度D及び混焼率Rと、ガスタービン1の負荷Lとの関係を示すグラフである。本実施形態に係る制御例では、バイパス弁制御部106は、前述の参考技術(第1制御モード)と同様に、比較的低混焼率側では、第2燃料F2の混焼率Rの増加に対してバイパス弁35の開度が減少するように制御される点で共通するが、混焼率Rが第1閾値R1より大きい範囲において、バイパス弁35が全閉状態になるように、バイパス弁35の開度制御が行われる。
ここで第1閾値R1は、ガスタービンの定格運転時に対応する最大混焼率をより小さい。図7Aでは、第1閾値R1は最大混焼率である30%とゼロ%との任意の中間値に設定されているが、図7Bに示すように、第1閾値R1はゼロ%に設定されていてもよい。これにより、フラッシュバックが生じやすくなる混焼領域において、バイパス弁35を介した燃焼用空気Aのバイパス供給が抑制されることで、燃焼器2の下流側空間38bにおける主流の流入状態が安定する。その結果、バイパス供給される燃焼用空気Aによってブレードパス温度BPTが変動することがない。そのため、フラッシュバック判定部110では、ブレードパス温度BPTのトレンド変化に基づいて、フラッシュバックを適切に検知できる。
また混焼率Rが第1閾値R1より大きい場合、では、燃焼器2が備える複数の燃料噴射ノズル29に対する混合燃料Fmの分配率を調整してもよい(燃焼器2が備える複数の燃料噴射ノズル29に対する混合燃料Fmの分配率の調整は、混焼率Rが第1閾値R1より大きい範囲(すなわちバイパス弁35が全閉制御される範囲)において実施されてもよい)。ここで図8は図1の燃焼器2が備える複数の燃料噴射ノズル29のうちメイン燃料噴射ノズル42の配置レイアウトを下流側から示す図である。複数のメイン燃料噴射ノズル42は、パイロット燃料噴射ノズル44を中心として、その周囲に、周方向に沿って配置される。また複数のメイン燃料噴射ノズル42は、複数のメイン燃料噴射ノズル群に分類される。本実施形態では、合計8本のメイン燃料噴射ノズル42を有しており、図8において下方に示す3本のメイン燃料噴射ノズル42からなる第1メイン燃料噴射ノズル群42Aと、残りの5本のメイン燃料噴射ノズル42からなる第2メイン燃料噴射ノズル群42Bとに分類される。
この場合、各燃料噴射ノズル29に対する混合燃料Fmの分配率として、第2メイン燃料噴射ノズル群42Bに供給する燃料の流量である第2メイン流量MBCSOを、第1メイン燃料噴射ノズル群42Aに供給する燃料の流量である第1メイン流量MACSOと第2メイン流量MBCSOとを加算した値で割った値として、次式により定義される燃料分配比KMBを用いることができる。
KMB=MBCSO/(MACSO+MBCSO)
制御例の一つしては、ガスタービン1の負荷Lが小さくなるに従って、燃料分配比KMBが大きくなる(すなわち第2メイン流量MBCSOを、第1メイン流量MACSOと第2メイン流量MBCSOとの合計に対して増加させる)。これにより、混焼率Rが比較的大きい領域においても、バイパス弁35を全閉状態にしたまま、火炎温度や燃料速度を確保することで良好な燃焼効率を得ることができる。
一方で、混焼率Rが第1閾値以下となる範囲では、バイパス弁35の開度Dはガスタービン1の負荷Lに基づいて制御される。すなわち、この範囲では、前述の参考技術と同様に、バイパス弁35の開度Dは、負荷Lが増加するに従って減少するように制御される。これにより、混焼領域に比べてフラッシュバックの誤検知リスクが低い専焼領域では、ガスタービン1の負荷Lが減少するに従って、バイパス弁35の開度が増加するように制御することで、低負荷域における燃空比の悪化を抑制し、良好な燃焼効率が得られる。
またバイパス弁35が開状態にある混焼率Rが第1閾値R1以下である範囲のうち、ガスタービン1の負荷Lが第1閾値R1に対応する第1負荷L1より小さい第2負荷L2である場合、図4に示す参考技術と同様に、ガスタービン1の負荷Lの増加に対して一定の割合(第1レートC1)で減少するようにバイパス弁の開度Dが制御される。一方、
ガスタービン1の負荷Lが第2負荷L2以上であり、且つ、第1負荷L1である場合には、ガスタービン1の負荷L1の増加に対して、第1レートC1より大きな第2レートC2でバイパス弁35の開度Dが減少するように制御される。言い換えると、負荷Lが0≦L≦L2の範囲では参考技術と同様の制御が行われるが、L2<L≦L1の範囲では、ガスタービン1の負荷Lが第1負荷L1になるときにバイパス弁35が全閉状態になるように開度Dが連続的に変化するように制御される。
以上説明したように上記各実施形態によれば、ガスタービン1の負荷Lが増加するに従って混焼率Rが増加するように制御される際に、第2燃料F2の混焼率Rが第1閾値R1より大きい場合、バイパス弁35が全閉状態になるように制御される。これにより、フラッシュバックが生じやすくなる混焼運転時において、バイパス弁35を介した燃焼用空気Aのバイパス供給が抑制されることで、燃焼器2の下流側空間38bにおける主流の流入状態が安定する。その結果、バイパス供給される燃焼用空気によってブレードパス温度BPTが変動することがなく、ブレードパス温度BPTのトレンド変化に基づいて、フラッシュバックを適切に検知できる。
その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)一態様に係るガスタービン制御装置は、
第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低い第2燃料を含む混合燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御装置であって、
前記ガスタービンの負荷が増加するに従って、前記第2燃料の混焼率を増加するように制御する混焼率制御部と、
前記混焼率に基づいて、前記バイパス弁の開度を制御するためのバイパス弁制御部と、
を備え、
前記バイパス弁制御部は、前記混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁を全閉状態に制御する。
上記(1)の態様によれば、ガスタービンの負荷が増加するに従って混焼率が増加するように制御される際に、バイパス弁の開度は混焼率の増加に対して減少し、第1閾値より大きい混焼率においてバイパス弁が全閉状態になるように制御される。これにより、フラッシュバックが生じやすくなる混焼運転時において、バイパス弁を介した燃焼用空気のバイパス供給が抑制されることで、燃焼器の下流側空間における主流の流入状態が安定する。その結果、バイパス供給される燃焼用空気によってブレードパス温度が変動することがなく、ブレードパス温度のトレンド変化に基づいて、フラッシュバックを適切に検知できる。
(2)他の態様では、上記(1)の態様において、
前記第1閾値は、前記ガスタービンの定格運転時に対応する最大混焼率より小さい。
上記(2)の態様によれば、バイパス弁が全閉状態に制御される最小混焼率である第1閾値は、ガスタービンの定格運転時に対応する最大混焼率より小さく設定される。
(3)他の態様では、上記(2)の態様において、
前記第1閾値はゼロ%である。
上記(3)の態様によれば、バイパス弁が全閉状態に制御される最小混焼率である第1閾値がゼロ%に設定される。
(4)他の態様では、上記(1)から(3)のいずれか一態様において、
前記バイパス弁制御部は、前記ガスタービンの負荷が増加するに従って前記開度を減少させた場合に、前記第1閾値に対応する第1負荷より大きい負荷範囲において、前記バイパス弁を全閉状態に制御する。
上記(4)の態様によれば、混焼率が第1閾値より大きくなる負荷範囲においてバイパス弁が全閉状態に制御されることにより、フラッシュバックが生じやすくなる混焼運転時において、バイパス弁を介した燃焼用空気のバイパス供給を抑制できる。
(5)他の態様では、上記(4)の態様において、
前記バイパス弁制御部は、
前記ガスタービンの負荷が前記第1負荷より小さい第2負荷以下である場合に、前記バイパス弁の開度を、前記ガスタービンの負荷の増加に対して第1レートで減少するように制御し、
前記ガスタービンの負荷が前記第2負荷以上であり、且つ、前記第1負荷以下である場合に、前記バイパス弁の開度を、前記ガスタービンの.負荷の増加に対して前記第1レートより大きな第2レートで減少するように制御する。
上記(5)の態様によれば、ガスタービンの負荷が第2負荷以下である範囲では、ガスタービンの負荷の増加に対して第1レートで減少するようにバイパス弁の開度制御が行われる。一方で、ガスタービンの負荷が第2負荷から第1負荷以下である範囲では、ガスタービンの負荷の増加に対して第1レートに比べて大きな第2レートで減少するようにバイパス弁の開度制御が行われる。
(6)他の態様では、上記(1)から(5)のいずれか一態様において、
前記混焼率が少なくとも前記第1閾値より大きい場合、前記燃焼器が備える複数の燃料噴射ノズルに対する前記混合燃料の分配率を変更する。
上記(6)の態様によれば、ガスタービンの混焼率が第1閾値より大きい場合には、バイパス弁は全閉状態に制御される。この場合、燃焼器が備える複数の燃料噴射ノズルに対する混合燃料の分配率を変更することにより、燃焼効率の低下を抑制できる。例えば、ガスタービンの負荷が比較的低い場合には、一部の燃料噴射ノズルに対して限定的に混合燃料を供給することで、全ての燃料噴射ノズルに対して混合燃料を供給する場合に比べて、燃料噴射ノズルごとの燃料噴射量を増加させ、燃焼効率を向上できる。
(7)他の態様では、上記(1)から(6)のいずれか一態様において、
前記燃焼器によって生成された燃焼ガスの温度をタービン後方段翼の下流側の位置で検知するための温度センサと、
前記温度に基づいて、前記燃焼器におけるフラッシュバックの発生を判定するためのフラッシュバック判定部と、
を備える。
上記(7)の態様によれば、ガスタービンの混焼率が第1閾値より大きい場合にバイパス弁が全閉状態になるように制御されることにより、ホットスポットの変動による影響が抑えられ、ブレードパス温度に基づくフラッシュバックの発生に関する判定を精度よく行うことができる。
(8)一態様に係るガスタービン制御方法は、
第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低い第2燃料を含む混合燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御方法であって、
前記ガスタービンの負荷が増加するに従って、前記第2燃料の混焼率を増加するように制御する工程と、
前記混焼率に基づいて、前記バイパス弁の開度を制御する工程と、
を備え、
前記バイパス弁を制御する工程では、前記混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁を全閉状態に制御する。
上記(8)の態様によれば、ガスタービンの負荷が増加するに従って混焼率が増加するように制御される際に、バイパス弁の開度は混焼率の増加に対して減少し、第1閾値より大きい混焼率においてバイパス弁が全閉状態になるように制御される。これにより、フラッシュバックが生じやすくなる混焼運転時において、バイパス弁を介した燃焼用空気のバイパス供給が抑制されることで、燃焼器の下流側空間における主流の流入状態が安定する。その結果、バイパス供給される燃焼用空気によってブレードパス温度が変動することがなく、ブレードパス温度のトレンド変化に基づいて、フラッシュバックを適切に検知できる。
(9)一態様に係るガスタービン改造方法は、
第1燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
を備え、
前記ガスタービンの負荷に基づいて前記バイパス弁の開度が制御される専焼運転モードを実施可能なガスタービンを改造するためのガスタービン改造方法であって、
前記第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低い第2燃料を含む混合燃料を、前記燃焼器で前記燃焼用空気と混合して燃焼し、前記第2燃料の混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁が全閉状態に制御される混焼運転モードを、前記専焼運転モードと切替可能に改造する。
上記(9)の態様によれば、例えば天然ガスのような第1燃料を燃焼用空気と混合して燃焼(専焼)可能な燃焼器を備えるガスタービンを改造することにより、混焼運転が可能となる。混焼運転では、第1燃料に加え、第1燃料よりも単位体積当たりに熱量が低い、例えば水素のような第2燃料が混合されて燃焼されるが、第2燃料の混焼率が第1閾値より大きい場合にバイパス弁が全閉制御される。これにより、フラッシュバックが生じやすくなる混焼運転時において、バイパス弁を介した燃焼用空気のバイパス供給が抑制されることで、燃焼器の下流側空間における主流の流入状態が安定するように改善される。その結果、バイパス供給される燃焼用空気によってブレードパス温度が変動することがなく、ブレードパス温度のトレンド変化に基づいて、フラッシュバックを適切に検知できるようになる。このように改造されたガスタービンでは、例えば、第2燃料の供給が不能な場合には、専焼運転モードが実施される一方で、第2燃料の供給が可能な場合には、混焼運転モードが実施されることで、選択的に運転モードの切替が可能となる。
1 ガスタービン
2 燃焼器
3 圧縮機
6 タービン
7 第1燃料供給源
8 第1燃料供給ライン
10 流量計
13 遮断弁
14 第2燃料供給源
15 流量計
16 第2燃料供給ライン
18 第1流量調整弁
22 主燃料供給ライン
24 遮断弁
25 合流点
26 第2流量調整弁
29 燃料噴射ノズル
30a、30b、・・・ 第3流量調整弁
31a、31b、・・・ 遮断弁
32 入口案内翼
34 バイパス通路
35 バイパス弁
38 燃焼室
38a 上流側空間
38b 下流側空間
39 筒体
40 温度センサ
42 メイン燃料噴射ノズル
44 パイロット燃料噴射ノズル
100 ガスタービン制御装置
102 負荷取得部
104 混焼率制御部
106 バイパス弁開度制御部
108 温度検出部
110 フラッシュバック判定部

Claims (12)

  1. 第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低く、且つ、燃焼速度が速い第2燃料を含む混合燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
    前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
    前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
    を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御装置であって、
    前記ガスタービンの負荷が増加するに従って、前記第2燃料の混焼率を増加するように制御する混焼率制御部と、
    前記混焼率に基づいて、前記バイパス弁の開度を制御するためのバイパス弁制御部と、
    を備え、
    前記バイパス弁制御部は、前記混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁を全閉状態に制御する、ガスタービン制御装置。
  2. 前記第1閾値は、前記ガスタービンの定格運転時に対応する最大混焼率より小さい、請求項1に記載のガスタービン制御装置。
  3. 前記第1閾値はゼロ%である、請求項2に記載のガスタービン制御装置。
  4. 前記バイパス弁制御部は、前記ガスタービンの負荷が増加するに従って前記開度を減少させた場合に、前記第1閾値に対応する第1負荷より大きい負荷範囲において、前記バイパス弁を全閉状態に制御する、請求項1又は2に記載のガスタービン制御装置。
  5. 前記バイパス弁制御部は、
    前記ガスタービンの負荷が前記第1負荷より小さい第2負荷以下である場合に、前記バイパス弁の開度を、前記ガスタービンの負荷の増加に対して第1レートで減少するように制御し、
    前記ガスタービンの負荷が前記第2負荷以上であり、且つ、前記第1負荷以下である場合に、前記バイパス弁の開度を、前記ガスタービンの.負荷の増加に対して前記第1レートより大きな第2レートで減少するように制御する、請求項4に記載のガスタービン制御装置。
  6. 前記混焼率が少なくとも前記第1閾値より大きい場合、前記燃焼器が備える複数の燃料噴射ノズルに対する前記混合燃料の分配率を変更する、請求項1又は2に記載のガスタービン制御装置。
  7. 前記燃焼器によって生成された燃焼ガスの温度をタービン後方段翼の下流側の位置で検知するための温度センサと、
    前記温度に基づいて、前記燃焼器におけるフラッシュバックの発生を判定するためのフラッシュバック判定部と、
    を備える、請求項1又は2に記載のガスタービン制御装置。
  8. 第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低い第2燃料を含む混合燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
    前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
    前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
    を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御装置であって、
    前記ガスタービンの負荷が増加するに従って、前記第2燃料の混焼率を増加するように制御する混焼率制御部と、
    前記混焼率に基づいて、前記バイパス弁の開度を制御するためのバイパス弁制御部と、
    を備え、
    前記バイパス弁制御部は、前記混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁を全閉状態に制御し、
    前記バイパス弁制御部は、前記ガスタービンの負荷が増加するに従って前記開度を減少させた場合に、前記第1閾値に対応する第1負荷より大きい負荷範囲において、前記バイパス弁を全閉状態に制御する
    ガスタービン制御装置。
  9. 第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低い第2燃料を含む混合燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
    前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
    前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
    を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御装置であって、
    前記ガスタービンの負荷が増加するに従って、前記第2燃料の混焼率を増加するように制御する混焼率制御部と、
    前記混焼率に基づいて、前記バイパス弁の開度を制御するためのバイパス弁制御部と、
    を備え、
    前記バイパス弁制御部は、前記混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁を全閉状態に制御し、
    前記混焼率が少なくとも前記第1閾値より大きい場合、前記燃焼器が備える複数の燃料噴射ノズルに対する前記混合燃料の分配率を変更する
    ガスタービン制御装置。
  10. 第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低い第2燃料を含む混合燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
    前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
    前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
    を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御装置であって、
    前記ガスタービンの負荷が増加するに従って、前記第2燃料の混焼率を増加するように制御する混焼率制御部と、
    前記混焼率に基づいて、前記バイパス弁の開度を制御するためのバイパス弁制御部と、
    前記燃焼器によって生成された燃焼ガスの温度をタービン後方段翼の下流側の位置で検知するための温度センサと、
    前記温度に基づいて、前記燃焼器におけるフラッシュバックの発生を判定するためのフラッシュバック判定部と、
    を備え、
    前記バイパス弁制御部は、前記混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁を全閉状態に制御する、ガスタービン制御装置。
  11. 第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低く、且つ、燃焼速度が速い第2燃料を含む混合燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
    前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
    前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
    を備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御方法であって、
    前記ガスタービンの負荷が増加するに従って、前記第2燃料の混焼率を増加するように制御する工程と、
    前記混焼率に基づいて、前記バイパス弁の開度を制御する工程と、
    を備え、
    前記バイパス弁を制御する工程では、前記混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁を全閉状態に制御する、ガスタービン制御方法。
  12. 第1燃料を、燃焼用空気と混合して燃焼可能な燃焼器と、
    前記燃焼用空気の少なくとも一部を、前記燃焼器の下流側空間にバイパスして供給可能なバイパス路と、
    前記バイパス路に設けられたバイパス弁と、
    を備え、
    前記ガスタービンの負荷に基づいて前記バイパス弁の開度が制御される専焼運転モードを実施可能なガスタービンを改造するためのガスタービン改造方法であって、
    前記第1燃料、及び、前記第1燃料よりも単位体積当たりの熱量が低く、且つ、燃焼速度が速い第2燃料を含む混合燃料を、前記燃焼器で前記燃焼用空気と混合して燃焼し、前記第2燃料の混焼率が第1閾値より大きい場合に、前記バイパス弁が全閉状態に制御される混焼運転モードを、前記専焼運転モードと切替可能に改造する、ガスタービン改造方法。
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