拡張現実(AR)または仮想現実(VR)システムは、仮想コンテンツをユーザまたは視認者に表示し得る。本コンテンツは、例えば、画像情報をユーザの眼に投影する、アイウェアの一部としての頭部搭載型ディスプレイ上に表示され得る。加えて、システムがARシステムである場合において、ディスプレイはまた、周辺環境からの光をユーザの眼に透過させ、周辺環境のビューを可能にし得る。本明細書で使用されるように、「頭部搭載型」または「頭部搭載可能」ディスプレイは、ユーザまたは視認者の頭部に搭載され得るディスプレイであることを理解されたい。
いくつかのディスプレイシステムでは、画像情報でエンコードされる光(画像光とも称される)が、画像光をユーザの眼に中継する中継光学系の中に画像光を指向し得る、1つ以上の空間光変調器から提供され得る。いくつかの実施形態では、中継光学系は、導波管のスタック等の1つ以上の導波管を含んでもよく、ユーザから離れた異なる距離において知覚される複数の仮想深度平面(本明細書では単に「深度平面」とも称される)において仮想画像を形成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、導波管のスタックのうちの異なる導波管は、異なる屈折力を提供する、光学構造を有してもよく、ユーザの眼から離れた異なる距離においてオブジェクトから伝搬する光の波面発散をシミュレートしてもよい。いくつかの実施形態では、屈折力を提供するための導波管光学構造の代替として、またはそれに加えて、ディスプレイシステムは、屈折力を提供する、または加えて屈折力を提供する、1つ以上のレンズ(例えば、導波管を挟持する一対のレンズ)を含んでもよい。空間光変調器からの光は、導波管に向かって指向されてもよく、各導波管の内部結合光学要素によって個々の導波管の中に内部結合されてもよい。内部結合光学要素は、格子等の回折光学要素であってもよい。本明細書で使用されるように、空間光変調器は、空間的に変動する品質(例えば、光強度および/または波長の差異)を伴う光出力を提供し、したがって、光出力は、例えば、空間光変調器を通した光の透過を改変することによって、または空間光変調器によって発生される光の放出を変調させることによって、空間的に変調されると理解され得ることを理解されたい。
好ましくは、光を中継光学系に提供する空間光変調器は、頭部搭載型ディスプレイシステムのための望ましい形状因子を促進するために小さい。しかしながら、空間光変調器の小型化は、空間光変調器、したがって、ディスプレイシステムの利用可能な分解能を制約し得る。例えば、空間光変調器のサイズを縮小することは、ピクセルに適応するために利用可能な面積を縮小し得る。しかしながら、個々のピクセルの間の空間の縮小は、例えば、製造限界によって妨げられ得る。結果として、ディスプレイシステムの分解能は、空間光変調器の物理的サイズおよび空間光変調器のピクセルの物理的密度によって限定され得る。
有利なこととして、いくつかの実施形態によると、より高い知覚されるピクセル密度および分解能が、比較的に低いピクセル密度または分解能を伴うピクセルアレイを使用して達成され得る。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムは、(例えば、発振することによって)複数の位置の間で繰り返して移動する、同一のMEMS走査ミラー等の可動または走査反射要素を使用して、光を中継光学系に投影するように構成される、ピクセルアレイを含む。ピクセルアレイは、ディスプレイシステムによって示される画像の分解能の1本の線の少なくとも一部を形成するためにともに使用され得る、ピクセルの少なくとも2つの列を備える。第1の列のピクセルは、第1の列が第2の列によって重ねられるときに、第2の列のピクセルが第1の列のピクセルの間の空間を占有するように、第2の列のピクセルに対してオフセットまたは交互配置される。ピクセルの各列による画像情報の出力は、走査反射要素の位置または配向と同期化される。例えば、ピクセルの第1の列は、反射要素が光を中継光学系上の特定の場所に指向させる第1の位置にあるときに、光を反射要素に指向する。ピクセルの第2の列は、続いて、反射要素が光を中継光学系上の同一の特定の場所に指向させる第2の位置にあるときに、光を反射要素に指向する。結果として、ピクセルの第2の列は、各列のピクセルの交互配置が、中継光学系上に投影されたときに第2の列のピクセルに第1の列のピクセルの間の空間を占有させることを除いて、ピクセルの第1の列に事実上重なる。したがって、中継光学系における有効または知覚される分解能は、有利なこととして、第1または第2の列のピクセルの物理的密度を2倍にし得、第1および第2の列は両方とも、走査反射要素が走査し、中継光学系を横断して分解能の全ての線を提供するにつれて、分解能の1本の線のためのピクセルを提供する。
いくつかの他の実施形態では、列の数が、増加され得る。例えば、付加的オフセット列が、提供され得、付加的オフセット列はそれぞれ、中継光学系上に投影されたときに、他の列から投影されるピクセルの間の線内の空間を占有する、ピクセルを提供する。したがって、分解能の線に沿ったピクセルの数は、これらの付加的列を使用してさらに増加され得、各列は、個々のピクセルを分解能の個々の線に提供し得る。
加えて、分解能の線の間の間隔が、列からの光および走査反射要素の位置の同期化に基づいて選択される得ることを理解されたい。例えば、ピクセルの列からの光をより迅速にパルス化することは、分解能のこれらの線の設置が走査反射要素の位置に依存するため、光をより遅くパルス化することよりも分解能のより密接に離間された線を提供するであろう。走査反射要素がより長く移動することを可能にすることは、反射要素から中継光学系に反射される画像光の線の間のさらなる分離をもたらす、位置のより大きい変化をもたらす。したがって、有利なこととして、分解能の各線内のピクセルの数は、ピクセルアレイ内のピクセル列の数に基づいて選択されてもよく、分解能の線の間の知覚される分離は、ピクセルの列が画像情報を提供するようにパルスでオンおよびオフにされる率に基づいて、選択されてもよい。ピクセルをパルスでオンすることは、それらに画像光を出力させる一方、ピクセルをパルスでオフにすることは、ピクセルに画像光を出力させないことを理解されたい。
いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムは、ユーザの視野の異なる部分に対応する、画像の異なる部分が、異なる分解能を有する、中心窩画像投影のために構成されてもよい。異なる分解能が、ピクセルが投影される場所に応じて、種々の列内のピクセルの全て未満から画像情報を出力することによって、または1つを上回るピクセルから同一の画像情報を出力することによって、達成され得る。
いくつかの実施形態では、個々の列は、1つを上回る列が同一の画像情報を提供するように、別の類似する非オフセット列を用いて2倍、3倍等にされてもよい。例えば、2つ以上の列は、中継光学系上に直接重複する投影されるピクセルを提供し得る。複数のピクセル列を使用し、同一の画像情報を提供することは、有利なこととして、複数の列のピクセルからの光が単一のピクセルから生じるものとして知覚され得るため、ピクセルアレイのピクセルの知覚される輝度を増加させ得る。
好ましくは、ピクセルの列は、ヒト視覚系が異なる時間に知覚されるものとして分解能の線を知覚しないように、分解能の全ての所望される線が十分に短い持続時間内に中継光学系に投影されるために十分に高い率で、走査反射要素への光をパルス化するように構成される。理論によって限定されるわけではないが、視覚系は、同時に存在するものとしてフリッカ融合閾値以内で網膜に指向されるピクセルまたは分解能の線を知覚し得る。実施例として、フリッカ融合閾値は、約1/60秒であり得る。好ましくは、画像のための分解能の全ての線は、フリッカ融合閾値以内で提示される。いくつかの実施形態では、ピクセルアレイは、有利なこととして、フリッカ融合閾値以内で画像を形成するための分解能の全ての線を提供するために十分に高い率でオンおよびオフにされ得る、ピクセルを備える、マイクロLED等の発光型ピクセルアレイであってもよい。
有利なこととして、いくつかの実施形態による、ディスプレイシステムは、種々の利点を提供することができる。例えば、上記に議論されるように、ディスプレイシステムは、容易に利用可能かつ比較的に安価であり得る、比較的に低分解能のピクセルアレイを使用しながら、高分解能を伴う画像を出力することができる。加えて、マイクロLED等のピクセルアレイの使用は、高いリフレッシュレートで、ユーザがピクセルアレイまたは分解能の走査線のパルスを知覚することなく、所望の高い分解能を提供し得る。ディスプレイシステムの分解能全体に対応する完全パネルではなく、ピクセルの列の使用は、画像を出力するための高度にコンパクトなピクセルアレイおよび関連付けられる投影システムを提供し、これは、望ましい形状因子を伴う頭部搭載型ディスプレイを促進する。さらに、ピクセルの1列のみが、一度にアクティブであるため、比較的に低電力または低速度の電子機器が、ピクセルアレイを駆動するために使用されてもよく、これは、エネルギー消費を減少させ、バッテリ寿命を増加させるための利点を有し得る。
ここで、同様の参照番号が全体を通して同様の部分を指す、図面が参照されるであろう。別様に示されない限り、図面は、概略的であり、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。
図2は、ユーザのための3次元画像をシミュレートするための従来のディスプレイシステムを図示する。ユーザの眼は、離間されており、空間内の実オブジェクトを見ているとき、各眼は、オブジェクトの若干異なるビューを有し、オブジェクトの画像を各眼の網膜上の異なる場所に形成し得ることを理解されたい。これは、両眼視差と称され得、深度の知覚を提供するためにヒト視覚系によって利用され得る。従来のディスプレイシステムは、仮想オブジェクトが所望の深度における実際のオブジェクトであるように各眼によって見られるであろう仮想オブジェクトのビューに対応する、眼210、220毎に1つずつ、同一の仮想オブジェクトの若干異なるビューを伴う2つの明確に異なる画像190、200を提示することによって、両眼視差をシミュレートする。これらの画像は、ユーザの視覚系が深度の知覚を導出するために解釈し得る、両眼キューを提供する。
図2を継続して参照すると、画像190、200は、z-軸上で距離230だけ眼210、220から離間される。z-軸は、その眼が視認者の直前の光学無限遠におけるオブジェクトを固視している状態の視認者の光学軸と平行である。画像190、200は、平坦であって、眼210、220から固定距離にある。それぞれ、眼210、220に提示される画像内の仮想オブジェクトの若干異なるビューに基づいて、眼は、必然的に、オブジェクトの画像が眼のそれぞれの網膜上の対応する点に来て、単一両眼視を維持するように回転し得る。本回転は、眼210、220のそれぞれの視線を仮想オブジェクトが存在するように知覚される空間内の点上に収束させ得る。結果として、3次元画像の提供は、従来、ユーザの眼210、220の輻輳・開散運動を操作し得、ヒト視覚系が深度の知覚を提供するように解釈する、両眼キューを提供することを伴う。
しかしながら、深度の現実的かつ快適な知覚を発生させることは、困難である。眼からの異なる距離におけるオブジェクトからの光が、異なる発散量を伴う波面を有することを理解されたい。図3A-3Cは、距離と光線の発散との間の関係を図示する。オブジェクトと眼210との間の距離は、減少距離R1、R2、およびR3の順序で表される。図3A-3Cに示されるように、光線は、オブジェクトまでの距離が減少するにつれてより発散した状態になる。逆に、距離が、増加するにつれて、光線は、よりコリメートされた状態になる。換言すると、点(オブジェクトまたはオブジェクトの一部)によって生成されるライトフィールドは、点がユーザの眼から離れている距離の関数である、球状波面曲率を有すると言え得る。曲率は、オブジェクトと眼210との間の距離の減少に伴って増加する。単眼210のみが、例証を明確にするために、図3A-3Cおよび本明細書の種々の他の図に図示されるが、眼210に関する議論は、視認者の両眼210および220に適用され得る。
図3A-3Cを継続して参照すると、視認者の眼が固視しているオブジェクトからの光が、異なる波面発散度を有し得る。異なる量の波面発散に起因して、光は、眼の水晶体によって異なるように集束され得、これは、ひいては、水晶体に、異なる形状をとり、合焦画像を眼の網膜上に形成することを要求し得る。合焦画像が、網膜上に形成されない場合、結果として生じる網膜ぼけは、合焦画像が網膜上に形成されるまで、眼の水晶体の形状に変化を生じさせる、遠近調節のためのキューとして作用する。例えば、遠近調節のためのキューは、眼の水晶体を囲繞する毛様筋の弛緩または収縮を誘起し、それによって、水晶体を保持する提靭帯に印加される力を変調させ、したがって、固視されているオブジェクトの網膜ぼけが排除される、または最小限にされるまで、眼の水晶体の形状を変化させ、それによって、固視されているオブジェクトの合焦画像を眼の網膜(例えば、中心窩)上に形成し得る。眼の水晶体が形状を変化させるプロセスは、遠近調節と称され得、固視されているオブジェクトの合焦画像を眼の網膜(例えば、中心窩)上に形成するために要求される眼の水晶体の形状は、遠近調節状態と称され得る。
ここで図4Aを参照すると、ヒト視覚系の遠近調節(accommodation)-輻輳・開散運動(vergence)応答の表現が、図示される。オブジェクトを固視するための眼の移動は、眼にオブジェクトからの光を受け取らせ、光は、画像を眼の網膜のそれぞれの上に形成する。網膜上に形成される画像内の網膜ぼけの存在は、遠近調節のためのキューを提供し得、網膜上の画像の相対的場所は、輻輳・開散運動のためのキューを提供し得る。遠近調節のためのキューは、遠近調節を生じさせ、眼の水晶体に、オブジェクトの合焦画像を眼の網膜(例えば、中心窩)上に形成する特定の遠近調節状態をとらせる。一方で、輻輳・開散運動のためのキューは、各眼の各網膜上に形成される画像が、単一両眼視を維持する対応する網膜点にあるように、輻輳・開散運動移動(眼の回転)を生じさせる。これらの位置では、眼は、特定の輻輳・開散運動状態をとっていると言え得る。図4Aを継続して参照すると、遠近調節は、眼が特定の遠近調節状態を達成するプロセスであると理解され得、輻輳・開散運動は、眼が特定の輻輳・開散運動状態を達成するプロセスであると理解され得る。図4Aに示されるように、眼の遠近調節および輻輳・開散運動状態は、ユーザが別のオブジェクトを固視する場合、変化し得る。例えば、遠近調節された状態は、ユーザがz-軸上の異なる深度における新しいオブジェクトを固視する場合、変化し得る。
理論によって限定されるわけではないが、オブジェクトの視認者は、輻輳・開散運動と遠近調節の組み合わせに起因して、オブジェクトを「3次元」として知覚し得ると考えられる。上記のように、相互に対する2つの眼の輻輳・開散運動移動(例えば、瞳孔が相互に向かって、またはそこから離れるように移動し、眼の視線を収束させ、オブジェクトを固視するような眼の回転)は、眼の水晶体の遠近調節と密接に関連付けられる。通常条件下では、眼の水晶体の形状を変化させ、焦点を1つのオブジェクトから異なる距離における別のオブジェクトに変化させることは、「遠近調節-輻輳・開散運動反射」として知られる関係下で、同一距離までの輻輳・開散運動に一致する変化を自動的に生じさせるであろう。同様に、輻輳・開散運動における変化は、通常条件下では、水晶体形状の一致する変化を誘起するであろう。
ここで図4Bを参照すると、眼の異なる遠近調節および輻輳・開散運動状態の実施例が、図示される。一対の眼222aが、光学無限遠におけるオブジェクトを固視する一方、一対の眼222bは、光学無限遠未満におけるオブジェクト221を固視する。着目すべきこととして、各対の眼の輻輳・開散運動状態は、異なり、一対の眼222aが、まっすぐ指向される一方、一対の眼222は、オブジェクト221上に収束する。各対の眼222aおよび222bを形成する眼の遠近調節状態もまた、水晶体210a、220aの異なる形状によって表されるように異なる。
望ましくないことに、従来の「3-D」ディスプレイシステムの多くのユーザは、これらのディスプレイにおける遠近調節と輻輳・開散運動状態との間の不一致に起因して、そのような従来のシステムを不快であると見出す、または奥行感を全く知覚しない場合がある。上記のように、多くの立体視または「3-D」ディスプレイシステムは、若干異なる画像を各眼に提供することによって、場面を表示する。そのようなシステムは、それらが、とりわけ、単に、場面の異なる提示を提供し、眼の輻輳・開散運動状態に変化を生じさせるが、それらの眼の遠近調節状態に対応する変化を伴わないため、多くの視認者にとって不快である。むしろ、画像は、眼が全ての画像情報を単一遠近調節状態において視認するように、ディスプレイによって眼から固定距離に示される。そのような配列は、遠近調節状態における一致する変化を伴わずに輻輳・開散運動状態に変化を生じさせることによって、「遠近調節-輻輳・開散運動反射」に逆らう。本不一致は、視認者の不快感を生じさせると考えられる。遠近調節と輻輳・開散運動との間のより優れた一致を提供するディスプレイシステムは、3次元画像のより現実的かつ快適なシミュレーションを形成し得る。
理論によって限定されるわけではないが、ヒトの眼は、典型的には、有限数の深度平面を解釈し、深度知覚を提供し得ると考えられる。その結果、知覚された深度の高度に真実味のあるシミュレーションが、眼にこれらの限定数の深度平面のそれぞれに対応する画像の異なる提示を提供することによって達成され得る。いくつかの実施形態では、異なる提示は、輻輳・開散運動のためのキューおよび遠近調節のための一致するキューの両方を提供し、それによって、生理学的に正しい遠近調節-輻輳・開散運動一致を提供し得る。
図4Bを継続して参照すると、眼210、220からの空間内の異なる距離に対応する、2つの深度平面240が、図示される。所与の深度平面240に関して、輻輳・開散運動キューが、眼210、220毎に適切に異なる視点の画像を表示することによって提供されてもよい。加えて、所与の深度平面240に関して、各眼210、220に提供される画像を形成する光は、その深度平面240の距離におけるある点によって生成されたライトフィールドに対応する波面発散を有してもよい。
図示される実施形態では、点221を含有する、深度平面240のz-軸に沿った距離は、1mである。本明細書で使用されるように、z-軸に沿った距離または深度は、ユーザの眼の射出瞳に位置するゼロ点を用いて測定されてもよい。したがって、1mの深度に位置する深度平面240は、眼が光学無限遠に向かって指向された状態でそれらの眼の光学軸上で、ユーザの眼の射出瞳から1m離れた距離に対応する。近似値として、z-軸に沿った深度または距離は、ユーザの眼の正面のディスプレイから(例えば、導波管の表面から)測定され、デバイスとユーザの眼の射出瞳との間の距離に関する値が加えられてもよい。その値は、瞳距離と呼ばれ、ユーザの眼の射出瞳と眼の正面のユーザによって装着されるディスプレイとの間の距離に対応し得る。実践では、瞳距離に関する値は、概して、全ての視認者に関して使用される、正規化された値であってもよい。例えば、瞳距離は、20mmであると仮定され得、1mの深度における深度平面は、ディスプレイの正面の980mmの距離にあり得る。
ここで図4Cおよび4Dを参照すると、一致遠近調節-輻輳・開散運動距離および不一致遠近調節-輻輳・開散運動距離の実施例が、それぞれ、図示される。図4Cに図示されるように、ディスプレイシステムは、仮想オブジェクトの画像を各眼210、220に提供してもよい。画像は、眼210、220に、眼が深度平面240上の点15上に収束する、輻輳・開散運動状態をとらせ得る。加えて、画像は、その深度平面240における実オブジェクトに対応する波面曲率を有する、光によって形成され得る。結果として、眼210、220は、画像がそれらの眼の網膜上で合焦する、遠近調節状態をとる。したがって、ユーザは、仮想オブジェクトを深度平面240上の点15にあるものとして知覚し得る。
眼210、220の遠近調節および輻輳・開散運動状態はそれぞれ、z-軸上の特定の距離と関連付けられることを理解されたい。例えば、眼210、220からの特定の距離におけるオブジェクトは、それらの眼に、オブジェクトの距離に基づいて、特定の遠近調節状態をとらせる。特定の遠近調節状態と関連付けられる距離は、遠近調節距離Adと称され得る。同様に、特定の輻輳・開散運動状態または相互に対する位置における眼と関連付けられる特定の輻輳・開散運動距離Vdが、存在する。遠近調節距離および輻輳・開散運動距離が一致する場合、遠近調節と輻輳・開散運動との間の関係は、生理学的に正しいと言える。これは、視認者にとって最も快適なシナリオであると見なされる。
しかしながら、立体視ディスプレイでは、遠近調節距離および輻輳・開散運動距離は、常に一致するわけではない場合がある。例えば、図4Dに図示されるように、眼210、220に表示される画像は、深度平面240に対応する波面発散を伴って表示され得、眼210、220は、その深度平面上の点15a、15bが合焦する、特定の遠近調節状態をとり得る。しかしながら、眼210、220に表示される画像は、眼210、220を深度平面240上に位置しない点15上に収束させる、輻輳・開散運動のためのキューを提供し得る。結果として、遠近調節距離は、いくつかの実施形態では、眼210、220の射出瞳から深度平面240への距離に対応する一方、輻輳・開散運動距離は、眼210、220の射出瞳から点15までのより大きい距離に対応する。遠近調節距離は、輻輳・開散運動距離と異なる。その結果、遠近調節-輻輳・開散運動の不一致が存在する。そのような不一致は、望ましくないと見なされ、不快感をユーザに生じさせ得る。不一致は、距離(例えば、Vd-Ad)に対応し、ジオプタを使用して特性評価され得ることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、眼210、220の射出瞳以外の参照点も、同一参照点が遠近調節距離および輻輳・開散運動距離のために利用される限り、遠近調節-輻輳・開散運動の不一致を決定するための距離を決定するために利用され得ることを理解されたい。例えば、距離は、角膜から深度平面まで、網膜から深度平面まで、接眼レンズ(例えば、ディスプレイデバイスの導波管)から深度平面まで等、測定され得る。
理論によって限定されるわけではないが、ユーザは、不一致自体が有意な不快感を生じさせることなく、依然として、最大約0.25ジオプタ、最大約0.33ジオプタ、および最大約0.5ジオプタの遠近調節-輻輳・開散運動の不一致を生理学的に正しいと知覚し得ると考えられる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるディスプレイシステム(例えば、ディスプレイシステム250、図6)は、約0.5ジオプタまたはそれ未満の遠近調節-輻輳・開散運動の不一致を有する画像を視認者に提示する。いくつかの他の実施形態では、ディスプレイシステムによって提供される画像の遠近調節-輻輳・開散運動の不一致は、約0.33ジオプタまたはそれ未満である。さらに他の実施形態では、ディスプレイシステムによって提供される画像の遠近調節-輻輳・開散運動の不一致は、約0.1ジオプタまたはそれ未満を含む、約0.25ジオプタまたはそれ未満である。
図5は、波面発散を修正することによって、3次元画像をシミュレートするためのアプローチの側面を図示する。ディスプレイシステムは、画像情報でエンコードされる光770を受け取り、かつその光をユーザの眼210に出力するように構成される、導波管270を含む。導波管270は、所望の深度平面240上のある点によって生成されるライトフィールドの波面発散に対応する、定義された量の波面発散を伴って光650を出力してもよい。いくつかの実施形態では、同一量の波面発散が、その深度平面上に提示される全てのオブジェクトのために提供される。加えて、ユーザの他方の眼は、類似導波管からの画像情報を提供され得ることが図示されるであろう。
いくつかの実施形態では、単一の導波管が、単一または限定数の深度平面に対応する設定された設定された量の波面発散を伴う光を出力するように構成されてもよい、および/または導波管は、限定された範囲の波長の光を出力するように構成されてもよい。その結果、いくつかの実施形態では、複数またはスタックの導波管が、異なる深度平面のための異なる波面発散量を提供する、および/または異なる範囲の波長の光を出力するために利用されてもよい。本明細書で使用されるように、深度平面は、平坦または湾曲表面の輪郭に追従し得ることを理解されたい。
図6は、画像情報をユーザに出力するための導波管スタックの実施例を図示する。ディスプレイシステム250は、複数の導波管270、280、290、300、310を使用して、3次元知覚を眼/脳に提供するために利用され得る、導波管のスタックまたはスタックされた導波管アセンブリ260を含む。ディスプレイシステム250は、いくつかの実施形態では、ライトフィールドディスプレイと見なされ得ることを理解されたい。加えて、導波管アセンブリ260はまた、接眼レンズとも称され得る。
いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム250は、輻輳・開散運動のめの実質的に連続的なキューおよび遠近調節のための複数の離散キューを提供するように構成されてもよい。輻輳・開散運動のためのキューは、異なる画像をユーザの眼のそれぞれに表示することによって提供されてもよく、遠近調節のためのキューは、選択可能な離散量の波面発散を伴う画像を形成する光を出力することによって提供されてもよい。換言すると、ディスプレイシステム250は、可変レベルの波面発散を伴う光を出力するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、波面発散の各離散レベルが、特定の深度平面に対応し、導波管270、280、290、300、310のうちの特定のものによって提供されてもよい。
図6を継続して参照すると、導波管アセンブリ260はまた、複数の特徴320、330、340、350を導波管の間に含んでもよい。いくつかの実施形態では、特徴320、330、340、350は、1つ以上のレンズであってもよい。導波管270、280、290、300、310、および/または複数のレンズ320、330、340、350は、種々のレベルの波面曲率または光線発散を用いて、画像情報を眼に送信するように構成されてもよい。各導波管レベルは、特定の深度平面と関連付けられてもよく、その深度平面に対応する画像情報を出力するように構成されてもよい。画像投入デバイス360、370、380、390、400は、導波管のための光源として機能してもよく、本明細書に説明されるように、それぞれ、眼210に向かって出力するために、各個別の導波管を横断して入射光を分散させるように構成され得る、導波管270、280、290、300、310の中に画像情報を投入するために利用されてもよい。光は、画像投入デバイス360、370、380、390、400の出力表面410、420、430、440、450から出射し、導波管270、280、290、300、310の対応する入力表面460、470、480、490、500の中に投入される。いくつかの実施形態では、入力表面460、470、480、490、500はそれぞれ、対応する導波管の縁であってもよい、または対応する導波管の主要表面の一部(すなわち、世界510または視認者の眼210に直接面する導波管表面のうちの1つ)であってもよい。いくつかの実施形態では、単一の光ビーム(例えば、コリメートされたビーム)が、各導波管の中に投入され、特定の導波管と関連付けられる深度平面に対応する特定の角度(および発散量)において眼210に向かって指向される、クローン化されたコリメートビームの全体場を出力してもよい。いくつかの実施形態では、画像投入デバイス360、370、380、390、400のうちの単一のものが、複数(例えば、3つ)の導波管270、280、290、300、310と関連付けられ、その中に光を投入してもよい。
いくつかの実施形態では、画像投入デバイス360、370、380、390、400はそれぞれ、対応する導波管270、280、290、300、310の中への投入のための画像情報をそれぞれ生成する、離散ディスプレイである。いくつかの他の実施形態では、画像投入デバイス360、370、380、390、400は、例えば、1つ以上の光学導管(光ファイバケーブル等)を介して、画像情報を画像投入デバイス360、370、380、390、400のそれぞれに送り得る、単一の多重化されたディスプレイの出力端である。画像投入デバイス360、370、380、390、400によって提供される画像情報は、異なる波長または色(例えば、本明細書に議論されるような異なる原色)の光を含み得ることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、導波管270、280、290、300、310の中に投入される光は、発光ダイオード(LED)等の光エミッタを含み得る、光モジュール530を備える、光プロジェクタシステム520によって提供される。光モジュール530からの光は、ビームスプリッタ550を介して、光変調器540、例えば、空間光変調器に指向され、それによって修正されてもよい。光変調器540は、導波管270、280、290、300、310の中に投入される光の知覚される強度を変化させ、画像情報で光をエンコードするように構成されてもよい。空間光変調器の実施例は、シリコン上液晶(LCOS)ディスプレイを含む、液晶ディスプレイ(LCD)を含む。いくつかの他の実施形態では、空間光変調器は、デジタル光処理(DLP)デバイス等のMEMSデバイスであってもよい。画像投入デバイス360、370、380、390、400は、図式的に図示され、いくつかの実施形態では、これらの画像投入デバイスは、光を導波管270、280、290、300、310のうちの関連付けられるものの中に出力するように構成される、共通投影システム内の異なる光路および場所を表し得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、導波管アセンブリ260の導波管は、導波管の中に投入される光をユーザの眼に中継しながら、理想的レンズとして機能し得る。本概念では、オブジェクトは、空間光変調器540であってもよく、画像は、深度平面上の画像であってもよい。
いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム250は、光を種々のパターン(例えば、ラスタ走査、螺旋走査、リサジューパターン等)で1つ以上の導波管270、280、290、300、310の中に、最終的には、視認者の眼210に投影するように構成される、1つ以上の走査ファイバを備える、走査ファイバディスプレイであってもよい。いくつかの実施形態では、図示される画像投入デバイス360、370、380、390、400は、光を1つまたは複数の導波管270、280、290、300、310の中に投入するように構成される、単一の走査ファイバまたは走査ファイバの束を図式的に表し得る。いくつかの他の実施形態では、図示される画像投入デバイス360、370、380、390、400は、複数の走査ファイバまたは走査ファイバの複数の束を図式的に表し得、それぞれ、光を導波管270、280、290、300、310のうちの関連付けられるものの中に投入するように構成される。1つ以上の光ファイバは、光を光モジュール530から1つ以上の導波管270、280、290、300、310に透過させるように構成され得ることを理解されたい。1つ以上の介在光学構造が、走査ファイバまたは複数のファイバと、1つ以上の導波管270、280、290、300、310との間に提供され、例えば、走査ファイバから出射する光を1つ以上の導波管270、280、290、300、310の中に再指向し得ることを理解されたい。
コントローラ560は、画像投入デバイス360、370、380、390、400、光源530、および光変調器540の動作を含む、スタックされた導波管アセンブリ260のうちの1つ以上のものの動作を制御する。いくつかの実施形態では、コントローラ560は、ローカルデータ処理モジュール140の一部である。コントローラ560は、例えば、本明細書に開示される種々のスキームのいずれかに従って、導波管270、280、290、300、310への画像情報のタイミングおよび提供を調整する、プログラミング(例えば、非一過性媒体内の命令)を含む。いくつかの実施形態では、コントローラは、単一の一体型デバイスまたは有線または無線通信チャネルによって接続される分散型システムであってもよい。コントローラ560は、いくつかの実施形態では、処理モジュール140または150(図9D)の一部であってもよい。いくつかの実施形態では、コントローラは、光投影システム520および走査反射要素1030(図10)の動作を制御および同期化する。
図6を継続して参照すると、導波管270、280、290、300、310は、全内部反射(TIR)によって各個別の導波管内で光を伝搬するように構成されてもよい。導波管270、280、290、300、310はそれぞれ、主要上部表面および底部表面およびそれらの主要上部表面と底部表面との間に延在する縁を伴う、平面である、または別の形状(例えば、湾曲)を有してもよい。図示される構成では、導波管270、280、290、300、310はそれぞれ、各個別の導波管内で伝搬する光を導波管から外に再指向し、画像情報を眼210に出力することによって、光を導波管から抽出するように構成される、外部結合光学要素570、580、590、600、610を含んでもよい。抽出された光はまた、外部結合された光と称され得、外部結合光学要素はまた、光抽出光学要素とも称され得る。抽出された光のビームは、導波管によって、導波管内を伝搬する光が光抽出光学要素に衝打する場所において出力され得る。外部結合光学要素570、580、590、600、610は、例えば、本明細書にさらに議論されるような回折光学特徴を含む、格子であってもよい。説明の容易性および図面の明確性のために、導波管270、280、290、300、310の底部主要表面に配置されて図示されるが、いくつかの実施形態では、外部結合光学要素570、580、590、600、610は、本明細書にさらに議論されるように、上部および/または底部主要表面に配置されてもよく、および/または導波管270、280、290、300、310の容積内に直接配置されてもよい。いくつかの実施形態では、外部結合光学要素570、580、590、600、610は、透明基板に取り付けられ、導波管270、280、290、300、310を形成する、材料の層内に形成されてもよい。いくつかの他の実施形態では、導波管270、280、290、300、310は、材料のモノリシック片であってもよく、外部結合光学要素570、580、590、600、610は、その材料片の表面上および/または内部に形成されてもよい。
図6を継続して参照すると、本明細書に議論されるように、各導波管270、280、290、300、310は、光を出力し、特定の深度平面に対応する画像を形成するように構成される。例えば、眼の最近傍の導波管270は、眼210にコリメートされた光(そのような導波管270の中に投入された)を送達するように構成されてもよい。コリメートされた光は、光学無限遠焦点面を表し得る。次の上方の導波管280は、眼210に到達し得る前に、第1のレンズ350(例えば、負のレンズ)を通して通過する、コリメートされた光を送出するように構成されてもよい。そのような第1のレンズ350は、眼/脳が、その次の上方の導波管280から生じる光を光学無限遠から眼210に向かって内向きにより近い第1の焦点面から生じるものとして解釈するように、若干の凸面波面曲率を生成するように構成されてもよい。同様に、第3の上方の導波管290は、眼210に到達する前に、その出力光を第1のレンズ350および第2のレンズ340の両方を通して通過させ、第1のレンズ350および第2のレンズ340の組み合わせられた屈折力は、眼/脳が、第3の導波管290から生じる光を、次の上方の導波管280からの光よりも光学無限遠から人物に向かって内向きにさらに近い第2の焦点面から生じるものとして解釈するように、別の漸増量の波面曲率を生成するように構成されてもよい。
他の導波管層300、310およびレンズ330、320も同様に構成され、スタック内の最高導波管310が、人物に最も近い焦点面を表す集約焦点力のために、その出力をそれと眼との間のレンズの全てを通して送出する。スタックされた導波管アセンブリ260の他側の世界510から生じる光を視認/解釈するとき、レンズ320、330、340、350のスタックを補償するために、補償レンズ層620が、スタックの上部に配置され、下方のレンズスタック320、330、340、350の集約力を補償してもよい。そのような構成は、利用可能な導波管/レンズ対と同じ数の知覚される焦点面を提供する。導波管の外部結合光学要素およびレンズの集束側面は両方とも、静的であってもよい(すなわち、動的または電気活性ではない)。いくつかの代替実施形態では、いずれか一方または両方とも、電気活性特徴を使用して動的であってもよい。
いくつかの実施形態では、導波管270、280、290、300、310のうちの2つ以上のものは、同一の関連付けられる深度平面を有してもよい。例えば、複数の導波管270、280、290、300、310は、同一深度平面に設定される画像を出力するように構成されてもよい、または導波管270、280、290、300、310の複数のサブセットは、深度平面毎に1つのセットを伴って、同一の複数の深度平面に設定される画像を出力するように構成されてもよい。これは、それらの深度平面において拡張された視野を提供するようにタイル化された画像を形成するための利点を提供し得る。
図6を継続して参照すると、外部結合光学要素570、580、590、600、610は、光をそれらの個別の導波管から外に再指向するように、かつ導波管と関連付けられる特定の深度平面のために適切な量の発散またはコリメーションを伴って本光を出力するように構成されてもよい。その結果、異なる関連付けられる深度平面を有する導波管は、関連付けられる深度平面に応じて、異なる量の発散を伴って光を出力する、異なる構成の外部結合光学要素570、580、590、600、610を有してもよい。いくつかの実施形態では、光抽出光学要素570、580、590、600、610は、光を具体的角度で出力するように構成され得る、立体または表面特徴であってもよい。例えば、光抽出光学要素570、580、590、600、610は、立体ホログラム、表面ホログラム、および/または回折格子であってもよい。いくつかの実施形態では、特徴320、330、340、350は、レンズではなくてもよく、むしろ、それらは、単に、スペーサ(例えば、空隙を形成するためのクラッディング層および/または構造)であってもよい。
いくつかの実施形態では、外部結合光学要素570、580、590、600、610は、回折パターンを形成する回折特徴または「回折光学要素」(本明細書では、「DOE」とも称される)である。好ましくは、DOEは、ビームの光の一部のみが、DOEの各交差部で眼210に向かって偏向される一方、残りが、TIRを介して導波管を通して移動し続けるように、十分に低回折効率を有する。画像情報を搬送する光は、したがって、複数の場所において導波管から出射する、いくつかの関連出射ビームに分割され、その結果、導波管内でバウンスする本特定のコリメートされたビームに関して、眼210に向かって非常に均一なパターンの出射放出となる。
いくつかの実施形態では、1つ以上のDOEは、それらが能動的に回折する「オン」状態と有意に回折しない「オフ」状態との間で切替可能であり得る。例えば、切替可能なDOEは、微小液滴がホスト媒体内に回折パターンを備える、ポリマー分散液晶の層を備えてもよく、微小液滴の屈折率は、ホスト材料の屈折率に実質的に合致するように切り替えられてもよい(その場合、パターンは、入射光を著しく回折させない)、または微小液滴は、ホスト媒体のものに合致しない屈折率に切り替えられてもよい(その場合、パターンは、入射光を能動的に回折させる)。
いくつかの実施形態では、カメラアセンブリ630(例えば、可視光および赤外光カメラを含む、デジタルカメラ)が、眼210および/または眼210の周囲の組織の画像を捕捉し、例えば、ユーザ入力を検出する、および/またはユーザの生理学的状態を監視するために提供されてもよい。本明細書で使用されるように、カメラは、任意の画像捕捉デバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、カメラアセンブリ630は、画像捕捉デバイスと、次いで、眼によって反射され、画像捕捉デバイスによって検出され得る、光(例えば、赤外光)を眼に投影するための光源とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カメラアセンブリ630は、フレーム80(図9D)に取り付けられてもよく、カメラアセンブリ630からの画像情報を処理し得る、処理モジュール140および/または150と電気通信してもよい。いくつかの実施形態では、1つのカメラアセンブリ630が、眼毎に利用され、各眼を別個に監視してもよい。
カメラアセンブリ630は、いくつかの実施形態では、ユーザの眼の移動等のユーザの移動を観察してもよい。実施例として、カメラアセンブリ630は、眼210の画像を捕捉し、眼210の瞳孔(または眼210ののある他の構造)のサイズ、位置、および/または配向を決定してもよい。カメラアセンブリ630は、所望される場合、ユーザが見ている方向(例えば、眼姿勢または注視方向)を決定するために使用される画像(本明細書に説明されるタイプの処理回路によって処理される)を取得してもよい。いくつかの実施形態では、カメラアセンブリ630は、複数のカメラを含んでもよく、そのうちの少なくとも1つは、独立して各眼の眼姿勢または注視方向を別個に決定するために、眼毎に利用されてもよい。カメラアセンブリ630は、いくつかの実施形態では、コントローラ560またはローカルデータ処理モジュール140等の処理回路と組み合わせて、カメラアセンブリ630に含まれる光源からの反射光(例えば、赤外光)の閃光(例えば、反射)に基づいて、眼姿勢または注視方向を決定してもよい。
ここで図7を参照すると、導波管によって出力された出射ビームの実施例が、示される。1つの導波管が図示されるが、導波管アセンブリ260(図6)内の他の導波管も同様に機能し得、導波管アセンブリ260は、複数の導波管を含むことを理解されたい。光640が、導波管270の入力表面460において導波管270の中に投入され、TIRによって導波管270内を伝搬する。光640がDOE570上に衝突する点では、光の一部は、導波管から出射ビーム650として出射する。出射ビーム650は、略平行として図示されるが、本明細書に議論されるように、また、導波管270と関連付けられる深度平面に応じて、ある角度(例えば、発散出射ビームを形成する)において眼210に伝搬するように再指向されてもよい。略平行出射ビームは、眼210からの遠距離(例えば、光学無限遠)における深度平面に設定されるように現れる画像を形成するように光を外部結合する、外部結合光学要素を伴う導波管を示し得ることを理解されたい。他の導波管または他の外部結合光学要素のセットが、より発散する、出射ビームパターンを出力してもよく、これは、眼210がより近い距離に遠近調節し、網膜上に合焦させることを要求し、光学無限遠より眼210に近い距離からの光として脳によって解釈されるであろう。
いくつかの実施形態では、フルカラー画像が、原色、例えば、3つ以上の原色のそれぞれに画像をオーバーレイすることによって、各深度平面において形成されてもよい。図8は、各深度平面が、複数の異なる原色を使用して形成される画像を含む、スタックされた導波管アセンブリの実施例を図示する。図示される実施形態は、深度平面240a-240fを示すが、より多いまたはより少ない深度もまた、検討される。各深度平面は、第1の色Gの第1の画像、第2の色Rの第2の画像、および第3の色Bの第3の画像を含む、それと関連付けられる3つ以上の原色画像を有してもよい。異なる深度平面は、文字G、R、およびBに続くジオプタ(dpt)に関する異なる数字によって図に示される。単なる実施例として、これらの文字のそれぞれに続く数字は、ジオプタ(1/m)、すなわち、視認者からの深度平面の逆距離を示し、図中の各ボックスは、個々の原色画像を表す。いくつかの実施形態では、異なる波長の光の眼の集束における差異を考慮するために、異なる原色に関する深度平面の正確な場所は、変動してもよい。例えば、所与の深度平面に関する異なる原色画像は、ユーザからの異なる距離に対応する深度平面上に設置されてもよい。そのような配列は、視力およびユーザ快適性を増加させ得る、および/または色収差を減少させ得る。
いくつかの実施形態では、各原色の光は、単一の専用導波管によって出力されてもよく、その結果、各深度平面は、それと関連付けられる複数の導波管を有してもよい。そのような実施形態では、文字G、R、またはBを含む、図中の各ボックスは、個々の導波管を表すと理解され得、3つの導波管は、3つの原色画像が深度平面毎に提供される、深度平面毎に提供されてもよい。各深度平面と関連付けられる導波管は、本図面では、説明を容易にするために相互に隣接して示されるが、物理的デバイスでは、導波管は全て、レベル毎に1つの導波管を伴うスタックに配列され得ることを理解されたい。いくつかの他の実施形態では、例えば、単一の導波管のみが深度平面毎に提供され得るように、複数の原色が、同一導波管によって出力されてもよい。
図8を継続して参照すると、いくつかの実施形態では、Gは、緑色であって、Rは、赤色であって、Bは、青色である。いくつかの他の実施形態では、マゼンタ色およびシアン色を含む、光の他の波長と関連付けられる他の色も、赤色、緑色、または青色のうちの1つ以上のものに加えて使用されてもよい、またはそれらに取って代わってもよい。
本開示の全体を通した所与の光の色の言及は、視認者によってその所与の色であるものとして知覚される、光の波長の範囲内の1つ以上の波長の光を包含すると理解されるであろうことを理解されたい。例えば、赤色光は、約620~780nmの範囲内の1つ以上の波長の光を含んでもよく、緑色光は、約492~577nmの範囲内の1つ以上の波長の光を含んでもよく、青色光は、約435~493nmの範囲内の1つ以上の波長の光を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、光源530(図6)は、視認者の視覚的知覚範囲外の1つ以上の波長、例えば、赤外線および/または紫外線波長の光を放出するように構成されてもよい。加えて、ディスプレイ250の導波管の内部結合、外部結合、および他の光再指向構造は、例えば、結像および/またはユーザ刺激用途のために、本光をユーザの眼210に向かってディスプレイから外に指向および放出するように構成されてもよい。
ここで図9Aを参照すると、いくつかの実施形態では、導波管に衝突する光は、その光を導波管の中に内部結合するために再指向される必要があり得る。内部結合光学要素が、光をその対応する導波管の中に再指向および内部結合するために使用されてもよい。図9Aは、それぞれ、内部結合光学要素を含む、複数のスタックされた導波管またはそのセット660の実施例の断面側面図を図示する。導波管はそれぞれ、1つ以上の異なる波長または1つ以上の異なる波長範囲の光を出力するように構成されてもよい。画像投入デバイス360、370、380、390、400のうちの1つ以上のものからの光が、光が内部結合のために再指向されることを要求する位置から導波管の中に投入されることを除いて、スタック660は、スタック260(図6)に対応し得、スタック660の図示される導波管は、複数の導波管270、280、290、300、310の一部に対応し得ることを理解されたい。
スタックされた導波管の図示されるセット660は、導波管670、680、および690を含む。各導波管は、関連付けられる内部結合光学要素(導波管上の光入力面積とも称され得る)を含み、例えば、内部結合光学要素700は、導波管670の主要表面(例えば、上側主要表面)上に配置され、内部結合光学要素710は、導波管680の主要表面(例えば、上側主要表面)上に配置され、内部結合光学要素720は、導波管690の主要表面(例えば、上側主要表面)上に配置される。いくつかの実施形態では、内部結合光学要素700、710、720のうちの1つ以上のものは、個別の導波管670、680、690の底部主要表面上に配置されてもよい(特に、1つ以上の内部結合光学要素は、反射型偏向光学要素である)。図示されるように、内部結合光学要素700、710、720は、それらの個別の導波管670、680、690の上側主要表面(または次の下側導波管の上部)上に配置されてもよく、特に、それらの内部結合光学要素は、透過型偏向光学要素である。いくつかの実施形態では、内部結合光学要素700、710、720は、個別の導波管670、680、690の本体内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書に議論されるように、内部結合光学要素700、710、720は、他の光の波長を透過させながら、1つ以上の光の波長を選択的に再指向するように、波長選択的である。それらの個別の導波管670、680、690の片側または角に図示されるが、内部結合光学要素700、710、720は、いくつかの実施形態では、それらの個別の導波管670、680、690の他の面積内に配置され得ることを理解されたい。
図示されるように、内部結合光学要素700、710、720は、これらの内部結合光学要素に伝搬する光の方向で図示される正面からの図に見られるように、相互から側方にオフセットされてもよい。いくつかの実施形態では、各内部結合光学要素は、その光が別の内部結合光学要素を通して通過することなく、光を受け取るようにオフセットされてもよい。例えば、各内部結合光学要素700、710、720は、図6に示されるように、光を異なる画像投入デバイス360、370、380、390、および400から受け取るように構成されてもよく、光を内部結合光学要素700、710、720の他のものから実質的に受け取らないように、他の内部結合光学要素700、710、720から分離(例えば、側方に離間)されてもよい。
各導波管はまた、関連付けられる光分散要素を含み、例えば、光分散要素730は、導波管670の主要表面(例えば、上部主要表面)上に配置され、光分散要素740は、導波管680の主要表面(例えば、上部主要表面)上に配置され、光分散要素750は、導波管690の主要表面(例えば、上部主要表面)上に配置される。いくつかの他の実施形態では、光分散要素730、740、750は、それぞれ、関連付けられる導波管670、680、690の底部主要表面上に配置されてもよい。いくつかの他の実施形態では、光分散要素730、740、750は、それぞれ、関連付けられる導波管670、680、690の上部および底部両方の主要表面上に配置されてもよい、または光分散要素730、740、750は、それぞれ、異なる関連付けられる導波管670、680、690内の上部および底部主要表面の異なるものの上に配置されてもよい。
導波管670、680、690は、例えば、材料のガス、液体、および/または固体層によって離間および分離されてもよい。例えば、図示されるように、層760aは、導波管670および680を分離してもよく、層760bは、導波管680および690を分離してもよい。いくつかの実施形態では、層760aおよび760bは、低屈折率材料(すなわち、導波管670、680、690のうちの直接隣接するものを形成する材料より低い屈折率を有する材料)から形成される。好ましくは、層760a、760bを形成する材料の屈折率は、導波管670、680、690を形成する材料の屈折率に対して0.05以上、または0.10以下である。有利なこととして、より低い屈折率層760a、760bは、導波管670、680、690を通して光の全内部反射(TIR)(例えば、各導波管の上部主要表面と底部主要表面との間のTIR)を促進する、クラッディング層として機能してもよい。いくつかの実施形態では、層760a、760bは、空気から形成される。図示されないが、導波管の図示されるセット660の上部および底部は、直接隣接するクラッディング層を含み得ることを理解されたい。
好ましくは、製造および他の考慮点を容易にするために、導波管670、680、690を形成する材料は、類似または同一であって、層760a、760bを形成する材料は、類似または同一である。いくつかの実施形態では、導波管670、680、690を形成する材料は、1つ以上の導波管間で異なり得る、および/または層760a、760bを形成する材料は、依然として、上記の種々の屈折率関係を保持しながら、異なり得る。
図9Aを継続して参照すると、光線770、780、790が、導波管のセット660に入射する。光線770、780、790は、1つ以上の画像投入デバイス360、370、380、390、400(図6)によって導波管670、680、690の中に投入され得ることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、光線770、780、790は、異なる色に対応し得る、異なる性質、例えば、異なる波長または異なる波長範囲を有する。内部結合光学要素700、710、720はそれぞれ、光が、TIRによって、導波管670、680、690のうちの個別のものを通して伝搬するように、入射光を偏向させる。いくつかの実施形態では、内部結合光学要素700、710、720はそれぞれ、他の波長を下層導波管および関連付けられる内部結合光学要素に透過させながら、1つ以上の特定の光の波長を選択的に偏向させる。
例えば、内部結合光学要素700は、それぞれ、異なる第2および第3の波長または波長範囲を有する、光線780および790を透過させながら、第1の波長または波長範囲を有する、光線770を偏向させるように構成されてもよい。透過された光線780は、第2の波長または波長範囲の光を偏向させるように構成される、内部結合光学要素710に衝突し、それによって偏向される。光線790は、第3の波長または波長範囲の光を選択的に偏向させるように構成される、内部結合光学要素720によって偏向される。
図9Aを継続して参照すると、偏向された光線770、780、790は、対応する導波管670、680、690を通して伝搬するように偏向される。すなわち、各導波管の内部結合光学要素700、710、720は、光をその対応する導波管670、680、690の中に偏向させ、光をその対応する導波管の中に内部結合する。光線770、780、790は、光をTIRによって個別の導波管670、680、690を通して伝搬させる角度で偏向される。光線770、780、790は、導波管の対応する光分散要素730、740、750に衝突するまで、TIRによって個別の導波管670、680、690を通して伝搬する。
ここで図9Bを参照すると、図9Aの複数のスタックされた導波管の実施例の斜視図が、図示される。上記のように、内部結合された光線770、780、790は、それぞれ、内部結合光学要素700、710、720によって偏向され、次いで、それぞれ、導波管670、680、690内でTIRによって伝搬する。光線770、780、790は、次いで、それぞれ、光分散要素730、740、750に衝突する。光分散要素730、740、750は、それぞれ、外部結合光学要素800、810、820に向かって伝搬するように、光線770、780、790を偏向させる。
いくつかの実施形態では、光分散要素730、740、750は、直交瞳エクスパンダ(OPE)である。いくつかの実施形態では、OPEは、光を外部結合光学要素800、810、820に偏向または分散し、いくつかの実施形態では、また、外部結合光学要素に伝搬するにつれて、本光のビームまたはスポットサイズを増加させ得る。いくつかの実施形態では、光分散要素730、740、750は、省略されてもよく、内部結合光学要素700、710、720は、光を直接外部結合光学要素800、810、820に偏向させるように構成されてもよい。例えば、図9Aを参照すると、光分散要素730、740、750は、それぞれ、外部結合光学要素800、810、820と置換されてもよい。いくつかの実施形態では、外部結合光学要素800、810、820は、光を視認者の眼210(図7)に指向させる、射出瞳(EP)または射出瞳エクスパンダ(EPE)である。OPEは、少なくとも1つの軸においてアイボックスの寸法を増加させるように構成され得、EPEは、OPEの軸と交差する、例えば、直交する軸においてアイボックスを増加させるものであり得ることを理解されたい。例えば、各OPEは、光の残りの部分が導波管を辿って伝搬し続けることを可能にしながら、OPEに衝打する光の一部を同一導波管のEPEに再指向するように構成されてもよい。OPEに再び衝突することに応じて、残りの光の別の部分は、EPEに再指向され、その部分の残りの部分は、導波管を辿ってさらに伝搬し続ける等である。同様に、EPEへの衝打に応じて、衝突光の一部は、ユーザに向かって導波管から外に指向され、その光の残りの部分は、EPに再び衝打するまで、導波管を通して伝搬し続け、その時点で、衝突光の別の部分は、導波管から外に指向される等である。その結果、内部結合された光の単一ビームは、その光の一部がOPEまたはEPEによって再指向される度に、「複製」され、それによって、図6に示されるように、クローン化された光のビーム野を形成し得る。いくつかの実施形態では、OPEおよび/またはEPEは、光のビームのサイズを修正するように構成されてもよい。
故に、図9Aおよび9Bを参照すると、いくつかの実施形態では、導波管のセット660は、原色毎に、導波管670、680、690と、内部結合光学要素700、710、720と、光分散要素(例えば、OPE)730、740、750と、外部結合光学要素(例えば、EP)800、810、820とを含む。導波管670、680、690は、各1つの間に空隙/クラッディング層を伴ってスタックされてもよい。内部結合光学要素700、710、720は、(異なる波長の光を受け取る異なる内部結合光学要素を用いて)入射光をその導波管の中に再指向または偏向させる。光は、次いで、個別の導波管670、680、690内にTIRをもたらすであろう角度で伝搬する。示される実施例では、光線770(例えば、青色光)は、前述の様式において、第1の内部結合光学要素700によって偏光され、次いで、導波管を辿ってバウンスし続け、光分散要素(例えば、OPE)730、次いで、外部結合光学要素(例えば、EP)800と相互作用する。光線780および790(例えば、それぞれ、緑色および赤色光)は、導波管670を通して通過し、光線780は、内部結合光学要素710上に衝突し、それによって偏向される。光線780は、次いで、TIRを介して、導波管680を辿ってバウンスし、その光分散要素(例えば、OPE)740、次いで、外部結合光学要素(例えば、EP)810に進む。最後に、光線790(例えば、赤色光)は、導波管690を通して通過し、導波管690の光内部結合光学要素720に衝突する。光内部結合光学要素720は、光線が、TIRによって、光分散要素(例えば、OPE)750、次いで、TIRによって、外部結合光学要素(例えば、EP)820に伝搬するように、光線790を偏向させる。外部結合光学要素820は、次いで、最後に、光線790を、他の導波管670、680からの外部結合した光も受け取る視認者に外部結合する。
図9Cは、図9Aおよび9Bの複数のスタックされた導波管の実施例の上下平面図を図示する。本上下図はまた、内部結合光学要素800、810、820に向かった光の伝搬の方向に見られるように、正面からの図とも称され得る、すなわち、上下図は、ページに対して法線に入射する画像光を伴う導波管の図であることを理解されたい。図示されるように、導波管670、680、690は、各導波管の関連付けられる光分散要素730、740、750および関連付けられる外部結合光学要素800、810、820とともに、垂直に整合されてもよい。しかしながら、本明細書に議論されるように、内部結合光学要素700、710、720は、垂直に整合されない。むしろ、内部結合光学要素は、好ましくは、非重複する(例えば、上下図に見られるように、側方に離間される)。本明細書にさらに議論されるように、本非重複空間配列は、1対1ベースで異なるリソースから異なる導波管の中への光の投入を促進し、それによって、具体的光源が具体的導波管に一意に結合されることを可能にする。いくつかの実施形態では、非重複の空間的に分離された内部結合光学要素を含む、配列は、偏移瞳システムと称され得、これらの配列内の内部結合光学要素は、サブ瞳に対応し得る。
空間的に重複する面積は、上下図に見られるように、それらの面積の70%以上、80%以上、または90%以上の側方重複を有し得ることを理解されたい。他方では、側方に偏移された面積は、上下図に見られるように、それらの面積の30%未満の重複、20%未満の重複、または10%未満の重複の側方重複を有し得る。いくつかの実施形態では、側方に偏移された面積は、重複を有していない。
図9Dは、本明細書に開示される種々の導波管および関連システムが統合され得る、ウェアラブルディスプレイシステム60の実施例を図示する。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム60は、図6のシステム250であって、図6は、そのシステム60のいくつかの部分をより詳細に図式的に示す。例えば、図6の導波管アセンブリ260は、ディスプレイ70の一部であってもよい。
図9Dを継続して参照すると、ディスプレイシステム60は、ディスプレイ70と、そのディスプレイ70の機能をサポートするための種々の機械的および電子的モジュールおよびシステムとを含む。ディスプレイ70は、ディスプレイシステムユーザまたは視認者90によって装着可能であり、ユーザ90の眼の正面にディスプレイ70を位置付けるように構成される、フレーム80に結合されてもよい。ディスプレイ70は、いくつかの実施形態では、アイウェアと見なされ得る。ディスプレイ70は、内部結合された画像光を中継するように、かつその画像光をユーザ90の眼に出力するように構成される、導波管270等の1つ以上の導波管を含んでもよい。いくつかの実施形態では、スピーカ100が、フレーム80に結合され、ユーザ90の外耳道に隣接して位置付けられるように構成される(いくつかの実施形態では、示されない別のスピーカが、随意に、ユーザの他方の外耳道に隣接して位置付けられ、ステレオ/成形可能音制御を提供してもよい)。ディスプレイシステム60はまた、1つ以上のマイクロホン110または他のデバイスを含み、音を検出してもよい。いくつかの実施形態では、マイクロホンは、ユーザが入力またはコマンド(例えば、音声メニューコマンドの選択、自然言語質問等)をシステム60に提供することを可能にするように構成される、および/または他の人物と(例えば、類似ディスプレイシステムの他のユーザと)のオーディオ通信を可能にしてもよい。マイクロホンはさらに、周辺センサとして構成され、オーディオデータ(例えば、ユーザおよび/または環境からの音)を収集してもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム60はさらに、オブジェクト、刺激、人々、動物、場所、またはユーザの周囲の世界の他の側面を検出するように構成される、1つ以上の外向きに指向される環境センサ112を含んでもよい。例えば、環境センサ112は、例えば、ユーザ90の通常の視野の少なくとも一部に類似する画像を捕捉するように、外向きに面して位置し得る、1つ以上のカメラを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムはまた、フレーム80と別個であって、ユーザ90の身体(例えば、ユーザ90の頭部、胴体、四肢の等)上に取り付けられ得る、周辺センサ120aを含んでもよい。周辺センサ120aは、いくつかの実施形態では、ユーザ90の生理学的状態を特性評価するデータを入手するように構成されてもよい。例えば、センサ120aは、電極であってもよい。
図9Dを継続して参照すると、ディスプレイ70は、有線導線または無線コネクティビティによって等、ローカルデータ処理モジュール140に動作可能に結合され、これは、通信リンク130によって、フレーム80に固定して取り付けられる、ユーザによって装着されるヘルメットまたは帽子に固定して取り付けられる、ヘッドホンに内蔵される、または別様にユーザ90に除去可能に取り付けられる(例えば、リュック式構成において、ベルト結合式構成において)等、種々の構成で搭載されてもよい。同様に、センサ120aは、通信リンク120b、例えば、有線導線または無線コネクティビティによって、ローカルプロセッサおよびデータモジュール140に動作可能に結合されてもよい。ローカル処理およびデータモジュール140は、ハードウェアプロセッサ、および不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスクドライブ)等のデジタルメモリを備えてもよく、その両方とも、データの処理、キャッシュ、および記憶を補助するために利用され得る。随意に、ローカルプロセッサおよびデータモジュール140は、1つ以上の中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、専用処理ハードウェア等を含んでもよい。データは、a)画像捕捉デバイス(カメラ等)、マイクロホン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、ジャイロスコープ、および/または本明細書に開示される他のセンサ等の(例えば、フレーム80に動作可能に結合される、または別様にユーザ90に取り付けられ得る)センサから捕捉されるデータ、および/またはb)可能性として、処理または読出後にディスプレイ70への通過のために、遠隔処理モジュール150および/または遠隔データリポジトリ160(仮想コンテンツに関連するデータを含む)を使用して入手および/または処理されるデータを含んでもよい。ローカル処理およびデータモジュール140は、これらの遠隔モジュール150、160が、相互に動作可能に結合され、ローカル処理およびデータモジュール140に対するリソースとして利用可能であるように、有線または無線通信リンクを介して等、通信リンク170、180によって、遠隔処理モジュール150および遠隔データリポジトリ160に動作可能に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、ローカル処理およびデータモジュール140は、画像捕捉デバイス、マイクロホン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、および/またはジャイロスコープのうちの1つ以上のものを含んでもよい。いくつかの他の実施形態では、これらのセンサのうちの1つ以上のものは、フレーム80に取り付けられてもよい、または有線または無線通信経路によってローカル処理およびデータモジュール140と通信する独立構造であってもよい。
図9Dを継続して参照すると、いくつかの実施形態では、遠隔処理モジュール150は、例えば、1つ以上の中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、専用処理ハードウェア等を含む、データおよび/または画像情報を分析および処理するように構成される、1つ以上のプロセッサを備えてもよい。いくつかの実施形態では、遠隔データリポジトリ160は、デジタルデータ記憶設備を備えてもよく、これは、インターネットまたは「クラウド」リソース構成における他のネットワーキング構成を通して利用可能であってもよい。いくつかの実施形態では、遠隔データリポジトリ160は、情報、例えば、拡張現実コンテンツを発生させるための情報をローカル処理およびデータモジュール140および/または遠隔処理モジュール150に提供する、1つ以上の遠隔サーバを含んでもよい。いくつかの実施形態では、全てのデータが、記憶され、全ての算出が、ローカル処理およびデータモジュールにおいて実施され、遠隔モジュールからの完全に自律的な使用を可能にする。随意に、CPU、GPU等を含む、外部システム(例えば、1つ以上のプロセッサ、1つ以上のコンピュータのシステム)が、処理(例えば、画像情報を発生させる、データを処理する)の少なくとも一部を実施し、例えば、無線または有線接続を介して、情報をモジュール140、150、160に提供し、情報をそこから受信してもよい。
拡張1次元ピクセルアレイを含む例示的ディスプレイ
図10は、拡張1次元(1D)ピクセルアレイと、走査反射要素、例えば、走査ミラーとを含む、ディスプレイシステムの実施例を図示する。本明細書に説明されるように、ピクセルアレイからの画像光が、ユーザによって可視である2次元(2D)画像を形成するように、走査反射要素を介して、1つ以上の導波管等の中継光学系上に投影されてもよい。いくつかの実施形態では、画像光は、内部結合光学要素(例えば、図9A-9Cの内部結合光学要素700、710、720)上に投影される。ピクセルアレイは、透過型および/または発光型ピクセル要素を含み得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、ピクセルアレイは、発光ピクセルを備える、発光型ピクセルアレイである。発光型ピクセルアレイのいくつかの実施形態は、マイクロLEDアレイを含む、LEDおよびOLEDアレイを含む。
好ましくは、2D画像が、微小電気機械システム(MEMS)走査ミラー等の走査反射要素と組み合わせて、拡張1次元(1D)ピクセルアレイによって提供される。本明細書に議論されるように、走査反射要素と組み合わせて拡張1Dピクセルアレイを使用する、画像の投影は、各ピクセルアレイのピクセルのサイズおよび数を削減すること、ディスプレイによる電力消費を削減すること、分解能および/または視野を増加させること、およびその他を含む、いくつかの利点を提供し得る。ピクセルアレイは、任意の所与の瞬間において、ピクセルの1列のみが、画像情報(変調された光)を出力し、所与の時間において分解能の1本の線を提供するため、1Dアレイと称され得ることを理解されたい。1Dアレイは、ピクセルの1つを上回る列が物理的に存在し、1Dアレイの異なるピクセル列が異なる時間において光を出力し得るという意味で、拡張される。
図10を継続して参照すると、ディスプレイシステム1000は、ピクセルアレイ1012、1014、1016と、光学レンズ構造1020とを含む、光投影システム1010を含む。光学レンズ構造1020は、ピクセルアレイ1012、1014、1016からの画像光を中継光学系の受光面積1040上に指向する、走査反射要素1030に光を出力する。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム1000は、ディスプレイシステム250(図6)に対応し得、光投影システム1010は、光投影システム520(図6)に対応し得る。いくつかの実施形態では、中継光学系は、1つ以上の導波管670、680、690(図9A-9C)を備えてもよく、図示される受光面積1040は、内部結合光学要素700、710、720(図9A-9C)等の導波管の内部結合光学要素の一部であってもよい。中継光学系は、投影システム1010からの画像光を視認者の眼に指向するための種々の他の光学構造の形態をとり得ることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、中継光学系は、画像光を視認者に指向すること、および周囲環境のビューを可能にすることの両方を行う、半透明ミラーを備える、バードバスコンバイナを含んでもよい。
図10を継続して参照すると、ピクセルアレイ1012、1014、1016は、好ましくは、急速にピクセルをオンおよびオフに循環させるための利点を提供する、発光型ピクセルアレイである。一実施例では、ピクセルアレイ1012、1014、および1016はそれぞれ、単色クロムピクセルアレイであってもよく、それぞれは、単一色の単色ピクセル(例えば、赤色、緑色、および青色発光ピクセル)のアレイを備える。ダイクロイックxキューブ等の光学コンバイナ1018が、ピクセルアレイ1012、1014、1016から放出される光を組み合わせ、放出された光を光学レンズ構造1020に指向してもよい。好ましくは、光学コンバイナ1018によって組み合わせられた後、ピクセルアレイ1012、1014、1016からの対応するピクセルは、ピクセルがフルカラーピクセルとして知覚されるように、光学レンズ構造1020から出力されたときに直接重複する。
いくつかの実施形態では、単色ピクセルアレイ1014、1012、および1016は、例えば、図10の空間光変調器1012の場所で、相互に隣接して位置してもよい。そのような実施形態では、光学コンバイナ1018は、省略されてもよい。隣接する空間光変調器1014、1012、および1016の間の任意の側方オフセットは、各ピクセルアレイ1014、1012、1016の対応するピクセルの間に空間オフセットをもたらし得る。隣接するピクセルアレイ1014、1012、および1016の出力の時間変調は、そのような空間オフセットを補償するように実装されてもよく、例えば、各ピクセルアレイ1014、1012、および1016による光の放出は、ピクセルアレイのそれぞれの対応するピクセルが、受光面積1040内で空間的に重複するように反射されるように、走査反射要素1030の配向とタイミングを合わせられてもよい。
いくつかの実施形態では、光投影システム1010は、1つ以上のフルカラーピクセルアレイを含んでもよい。各フルカラーアレイは、サブピクセルの群を備えるピクセルを含んでもよく、各群は、各原色の少なくとも1つのサブピクセルを有する。いくつかの実施形態では、ピクセルアレイ1012は、フルカラーピクセルアレイであってもよく、ピクセルアレイ1014、1016およびコンバイナ1018は、省略されてもよい。いくつかの他の実施形態では、光投影システム1010は、フルカラーである2つ以上のピクセルアレイ1014、1012、1016を含んでもよく、光学コンバイナ1018は、留保されてもよい。複数のフルカラーピクセルアレイの使用は、有利なこととして、アレイを使用して形成される画像の知覚される明度を増加させ得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、ピクセルアレイ1012、1014、および1016はそれぞれ、フルカラーピクセルアレイであってもよい。いくつかの実施形態では、各ピクセルアレイは、視認者によって知覚される集約ピクセルの明度を調節する際にさらなる許容範囲を提供するように、独立して動作可能であり得る。代替として、ディスプレイシステム1000は、2つのピクセルアレイ(例えば、1012および1014)を含んでもよく、光学コンバイナ1018は、2つの光源からの光を組み合わせるためのダイクロイックミラーまたは同等物であってもよい。これらの実施例では、表示された画像の明度は、ピクセルアレイ1012、1014、1016のうちの1つ、2つ、または全てから同一の画像コンテンツを同時に投影することによって調節されてもよく、1つのみのピクセルアレイ1012、1014、1016から光を投影することは、比較的に低明度の画像を生成し、ピクセルアレイ1012、1014、1016の全てから光を投影することは、ディスプレイシステム1000のために可能な限り最も明るい画像を生成する。
フルカラーピクセルアレイは、単一のディスプレイピクセルに対応する原色ピクセルの間に空間オフセットを有し得ることを理解されたい。例えば、RGBアレイに関して、赤色、緑色、および青色の単色ピクセルは、垂直列内のアレイであってもよく、すなわち、1つの列は、赤色ピクセルを有してもよく、第2の列は、緑色ピクセルを有してもよく、第3の列は、青色ピクセルを有してもよい。故に、複数の単一色ピクセルアレイが相互に隣接して位置する実施形態と同様に、時間変調が、異なる対応する原色ピクセルの間の空間オフセットを補償するために使用されてもよい。例えば、異なる原色の光ピクセルの放射は、各色の対応するピクセルが受光面積1040内で空間的に重複するように反射され、それによって、3つの原色ピクセルが単一のフルカラー表示ピクセルを形成することを可能にするように、走査反射要素1030の配向とタイミングを合わせられてもよい。
図10を継続して参照すると、光学レンズ構造1020は、ピクセルアレイ1012、1014、および/または1016から光を受け取るように、かつ本光を適切に集束させ、最終的に、視認者の眼において合焦画像を提供するように構成される。光学レンズ構造1020は、所望の光集束を達成するための1つ以上の光学構造またはレンズを含み得ることを理解されたい。
光学レンズ構造1020によって出力される光は、走査反射要素1030を使用して受光面積1040に送られる。いくつかの実施形態では、走査反射要素1030は、アクチュエータ1034に固定されたミラー1032または他の反射表面を含む。実施例として、アクチュエータ1034は、MEMSデバイス、圧電発振器、MEMSベースの圧電発振器等であってもよい。アクチュエータ1034は、好ましくは、ミラーが規則的間隔で特定の位置または配向をとるように、ミラー1032の平面と平行な軸を中心とした周期的運動においてミラー1032を移動させるように構成される。例えば、アクチュエータ1034は、ミラー1032を回転または旋回させてもよい。走査反射要素1030は、光投影システム1010からの光が、光学レンズ構造1020から伝搬し、ミラー1032に入射するように、位置する。
いくつかの実施形態では、光学レンズ構造1020は、比較的に小さいミラー1032が、光投影システム1010によって投影される画像全体を反射するために使用され得るように、収束光学レンズ構造1020のほぼ焦点距離において光学レンズ構造1020から離間され得る、ミラー1032上に光を収束させる。いくつかの実施形態では、光は、ミラー1032から鏡面的に反射され、受光面積1040に入射するまで発散する。いくつかの実施形態では、ミラー1032は、収束光学レンズ構造1020の焦点距離以外の距離に位置してもよい。ほぼ焦点距離におけるミラー1032の設置は、有利に小さいミラー1032をもたらし得るが、有用に小さいミラーサイズが、依然として、収束光学レンズ構造1020と受光面積1040との間の他の場所において達成され得る。
中継光学系受光面積1040上に投影される光は、ピクセル1042の列または線1043を含む。ピクセル1042は、各ピクセルアレイ1012、1014、1016のピクセルの列に対応する。MEMSデバイス1034によるミラー1032の走査は、ピクセル1042の投影された列の場所を、受光面積1040を横断して側方に移動させる。MEMSデバイス1034の運動の範囲は、MEMSデバイス1034の第1の位置が、ミラー1032に、受光面積1040の第1の端部においてピクセル1042の列を反射させ、MEMSデバイス1034の第2の位置が、ミラー1032に、受光面積1040の反対端においてピクセルの別の列(図示せず)を反射させるように、選択されてもよい。受光面積1040は、ディスプレイシステム1000の所望の視野を包含するように定寸されることを理解されたい。いくつかの実施形態では、ミラー1032は、その運動の範囲を適切に制約または拡張することによって、利用可能な視野を修正してもよく、および/またはピクセルアレイ1012、1014、1016は、投影された光が受光面積1040のより大きいまたは小さい総面積にわたって延在するように、ミラー1032の運動と同期化されてもよい。
ピクセルアレイ1012、1014、1016の各ピクセルによって放出される光は、急速にパルスでオンおよびオンにするように、かつミラー1032の瞬間位置に基づいてリフレッシュするように、制御されてもよい。いくつかの実施形態では、走査反射要素1030の単一の掃引が、完全な画像が受光面積1040の実質的に全てを横断して投影されることを可能にし得る。しかしながら、単一の掃引が、ピクセルアレイのピクセルの単一の列からのピクセルのみを受光面積1040に投入するであろう。本明細書でさらに議論されるように、ピクセルアレイは、好ましくは、増加した有効ピクセル分解能を提供するために利用され得る、ピクセルの少なくとも1つの付加的オフセット列を含む。したがって、好ましくは、受光面積1040を横断する走査反射要素1030の少なくとも第2の掃引が、ピクセルのオフセット列からの付加的ピクセルを受光面積にさらに投入するために使用される。したがって、走査反射要素1030の1回の掃引は、ピクセルアレイの1列からのピクセルを提示し、走査反射要素1030の付加的掃引は、ピクセルアレイのピクセルの別のオフセット列からのピクセルを提示する。好ましくは、走査反射要素1030は、受光面積1040を横断して掃引し、視認者が提示されたピクセルの全てを同時に存在するものとして知覚するように、フリッカ融合閾値を上回る率においてピクセルの全ての列からのピクセルを提示する。種々の実施形態では、走査反射要素1030の走査周波数(例えば、リフレッシュレートまたは周波数)は、例えば、100Hz~1kHz、200Hz~800Hz等の範囲内で比較的に高速であり得る。一実施例では、走査周波数は、約450Hzであってもよい。
ここで図11Aを参照すると、拡張1次元ピクセルアレイの一部の実施例が、図示される。実施例として、図示される部分は、図10の円11A内にあるピクセルアレイ1112の一部であってもよい。図示されるように、ピクセルアレイ1112は、ピクセル11501の第1の列11561と、ピクセル11502の第2の列11562とを含んでもよい。完全ピクセルアレイ1112内で、列11561および11562は、数十、数百、または数千、またはそれを上回るピクセルを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、各列11561、11562は、500、1,000、1,500、2,000、2,500、3,000個、またはそれよりも多いピクセル11501、11502、またはその間の任意の数を含んでもよい。列11561および11562は、水平ピクセルピッチPxによって離間される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるように、ピクセルは、個々のLEDであってもよい。各列11561、11562内で、隣接するピクセル11501、11502が、垂直ピクセルピッチPyによって離間される。PxおよびPyは、ピクセルアレイ内の個々のピクセルの物理的サイズ、およびともに近くでピクセルを形成するための製造プロセスの能力の関数であってもよい。製造制約は、ピクセルが密接に離間され得る程度、例えば、PxまたはPyが小さくあり得る程度を限定し得ることを理解されたい。2D画像を生成するように走査反射要素を伴って実装されたとき、各ピクセルは、表示された画像の第1の次元内の固定された位置および表示された画像の第2の次元内の時変位置に対応する光を出力する、すなわち、各ピクセルは、表示された画像内の分解能の異なる線に沿った同一の位置に関して画像情報を出力してもよい一方、分解能の線の位置は、ピクセルによって出力される光および走査反射要素の時間的に変化する位置の同期化に依存する。
図11Bおよび11Cは、図11Aの拡張1次元ピクセルアレイおよび走査反射要素を使用して、高分解能2次元画像を表示するための例示的方法を図示する。図11Bに示されるように、1つの例示的表示方法では、列11562のピクセル11502(図11A)が、パルス画像光を出力してもよい一方、表示された列場所は、右方向に掃引し、表示されたピクセル11422を形成する。列11561のピクセル11501が、パルス画像光を出力してもよい一方、表示された列場所は、左方向に掃引し、表示されたピクセル11421を形成する。故に、組み合わせられた右方向および左方向の掃引は、中継光学系受光面積1140上に高分解能画像を形成し、右方向および左方向掃引からの組み合わせられたピクセルは、有効垂直ピクセルピッチPy,effを有する。各列の垂直ピクセルピッチPyが個々のLED要素の物理的サイズによって限定される実施形態では、図11Bおよび11Cの投影方法は、したがって、走査反射要素を伴う2Dアレイまたは単一列1Dアレイのいずれかによって提供されるよりも小さい有効ピクセルピッチPy,effを可能にし得る。本明細書に記述されるように、ピクセルの単一の列のみが、いくつかの実施形態では、任意の特定の時間において投影されるが、画像を形成するピクセルの全て(例えば、受光面積1140を横断するピクセルの全て)は、好ましくは、視認者がピクセルの全てを同時に存在するものとして知覚するように、視認者のフリッカ融合閾値以内で受光面積1140上に投影される。受光面積1140は、図10の受光面積1040に対応し得、表示されたピクセル11421、11422は、図10のピクセル1042に対応し得ることを理解されたい。
図11B-11Cに示される走査方法では、有効水平ピクセルピッチPx,effは、ピクセル11501、11502のパルス周波数によって決定されてもよい。例えば、ピクセル列11561は、ピクセルを走査反射要素1030(図10)に投影するように、ある率においてパルスでオンおよびオフにされてもよい。オンにされたとき、ピクセル列11561は、垂直分解能11431の単一の線を受光面積1140に提供する。同様に、ピクセル列11562は、垂直分解能11432の単一の線を受光面積1140に提供する。分解能11431、11432の非重複線の間隔は、それぞれ、ピクセル11421および11422の水平間隔(ピクセルピッチPx,eff)を画定する。例えば、走査反射要素1030によって横断される距離が時間に伴って増加するため、かつ分解能11431の線の設置が走査反射要素1030の配向に依存するため、ピクセル列11561がより迅速にパルス化されるほど、垂直分解能11431の線がより密接に離間されるであろう。逆に、より低い率においてピクセル列11561をパルス化することは、走査反射要素1030が分解能の異なる非重複線の表示の間により大きい距離を横断することを可能にすることによって、分解能11431の垂直線の間の水平間隔を増加させるであろう。有利なこととして、ピクセル列11561および11502のパルスの周波数を制御することは、水平軸に沿って表示された画像の分解能を変化させるための単純なスキームを提供する。いくつかの実施形態では、ピクセル列11561および11502のパルス周波数は、例えば、単一の画像を表示し、画像の中心窩提示を促進しながら、動的に変調されてもよい。例えば、パルス周波数は、視認者の視野の中心に対応する分解能の線に関して、より高くあり得る一方、パルス周波数は、視野の周辺に対応する分解能の線に関して、より低くあり得る。
図11A-11Cの実施例は、ピクセルアレイの列が連続的にアクティブ化される実施形態を参照して説明されるが、いくつかの他の実施形態では、ピクセルアレイの2つ以上の列が、同時に光を投影してもよい。列11561、11562が、光を、走査ミラーの任意の特定の位置に関する掃引方向に沿って若干異なる場所に投影するであろうため、列11561、11562は、同時に異なるx次元座標のための光を対応して投影してもよい。いくつかの実施形態では、同時に投影されたディスプレイピクセル11421、11422の2つの列による、掃引方向に沿った変位は、Pxに等しくあり得る。
ここで図12Aを参照すると、例示的ピクセル要素1250が、図示される。ピクセル要素1250は、ピクセルアレイの一部を形成してもよい。ピクセル要素1250は、例えば、LED、OLED、および同等物等の発光型ピクセルであってもよい。ピクセル要素1250は、基板1252と、発光表面1254とを備える。いくつかの実施形態では、発光表面1254は、ピクセルであると理解され得る。例えば、発光表面1254は、ピクセル11501、11502(図11A)のうちの個々のものに対応し得る。リソグラフィまたは他のパターン化および処理限界等の製造制約は、隣接する発光表面1254が密接に離間される程度を限定し得ることを理解されたい。結果として、その内側で他の発光表面1254を形成することが実用的ではない、発光表面1254を囲繞する面積が存在し得る。その結果、例示的ピクセル要素1250は、概して、基板寸法ysおよびysよりも小さい発光表面寸法yeによって画定される。本明細書に説明されるように、種々の実施形態による、ディスプレイシステムは、製造によって容易に達成されるよりも小さい有効ピクセル間隔を提供し得る。
ピクセル要素1250のうちの繰り返すものが、ピクセルアレイを形成してもよい。図12Bは、ピクセルのオフセット列を含む、例示的拡張1Dピクセルアレイ1212の一部を図示する。例示的拡張1Dピクセルアレイ1212は、それぞれ、ピクセル要素1250(図12B)に対応し得る、(それぞれ)ピクセル要素12501、12502、12503の3つの列12561、12562、12563を含む。垂直鎖線は、列12561、12562、12563のそれぞれの縦軸を示すことを理解されたい。加えて、水平鎖線によって示されるように、各ピクセル要素12501、12502、12503の発光表面は、受光面積1240上に1行の表示されたピクセル1242を形成する。したがって、特定のピクセル12501、12502、12503から任意の所与の時間に投影される、表示されたピクセル1242の(x,y)位置は、ピクセルアレイ1212内のピクセル12501、12502、12503の固定y座標によって決定される、y座標を有する。表示されたピクセル1242はまた、走査反射要素の位置および個別の列12561、12562、12563のパルスのタイミングの組み合わせによって決定される、x座標も有する。
図12Bの実施例によって示されるように、拡張1Dアレイ1212内のオフセット列の増加した数は、より小さい有効y次元ピクセルピッチPy,effをもたらし得、故に、より高い可能性として考えられる表示分解能を提供し得る。例えば、3つのオフセット列を伴うアレイ1212は、Pyが個々の列12561、12562、12563に関するピクセルピッチである、Pyに対して3倍低減される、有効ピクセルピッチPy,effを可能にし得る。いくつかの実施形態では、3つを上回る列が、さらに小さいピクセルピッチを提供するように、アレイ1212内に含まれてもよい。例えば、それぞれ、物理的ピクセルピッチPyを有する、5つの別様に類似するオフセット列を伴うピクセルアレイが、物理的ピクセルピッチPyの20%に等しい有効y次元ピクセルピッチPy,effを提供し得る。
図11A-11Cの例示的ディスプレイシステムと同様に、列12561、12562、12563は、好ましくは、連続的にパルスでオンおよびオフにされる。いくつかの実施形態では、列12561、12562、12563のうちの1つ以上のものが、本明細書に説明されるように、同時にパルスでオンにされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、列12561、12562、12563のうちの2つが、同時に光を放出するようにパルスでオンにされてもよい。別の実施例では、4列拡張1Dピクセルアレイが、同時に4つ全ての列から光を投影してもよい、および/または一度に1列から、または列の交互対から光を投影してもよい。いくつかの走査反射要素を用いて達成可能な比較的に高い走査率に起因して、種々のそのようなアレイ制御スキームが、利用されてもよい。
図13Aは、拡張1次元ピクセルアレイ1312を使用する中心窩レンダリングの実施例を図示する。ピクセルアレイ1312は、図12Bのピクセルアレイ1212に対応し得る。概して、中心窩レンダリングは、視認者の注視の中心の近傍では比較的に高い分解能、および視認者の注視の中心から離れた画像の領域内では比較的に低い分解能を用いて、視認者の眼の注視方向を追跡することに基づいて、画像を横断して可変分解能を伴う画像を表示することを含む。いくつかの実施形態では、中心窩形成は、ディスプレイによって投影される光の量を低減させることによって、および/または画像を発生させるために要求される処理能力を低減させることによって、エネルギー消費を低減させ得る。
図13Aに示されるように、種々の実施形態は、中心窩形成を組み込んでもよい。図13Aは、受光面積1340上に投影される例示的中心窩画像を図示する。受光面積1340は、受光面積1040、1140、1240(それぞれ、図10、11B-11C、および12B)に対応し得る。明るい色の「利用可能な」ピクセル13421は、画像光を提供するために利用可能であるピクセルに対応し、暗色化された「利用不可能な」ピクセル13420は、走査ミラーの掃引の間に画像光を提供するために利用可能ではないピクセルに対応する。視認者の固視点1302(視認者の注視が合焦される)の周囲の領域では、全てのピクセルが、画像光を出力し、その領域内で高分解能画像コンテンツを提供するために利用可能である。画像の残りの部分に関して、ピクセルのより小さい部分が、利用可能である。結果として、比較的に低分解能の画像コンテンツが、それらの残りの部分の中で提供される。図13Aの例示的中心窩画像では、ピクセルの約3分の1が、固視点1302から離れた領域内で画像情報を提供するために利用可能である。図13Aの例示的3列拡張1Dアレイ1312は、分解能1344の線を形成するために利用されるであろう、「利用可能な」ピクセル13501および「利用不可能な」ピクセル13502の例示的構成を図示する。いくつかの他の実施形態では、いくつかのピクセルを利用不可能にし、分解能を低減させるのではなく、分解能を減少させるために、いくつかのピクセルは、複製として構成されてもよい。複製は、同時に同一の画像情報を表示する。したがって、分解能1344の所与の線の中のピクセルの数は、列13561、13562、13563内のいくつかのピクセルを利用不可能にすることによって、および/または複数のピクセルから同一の画像情報を出力することによってピクセルの有効サイズを増加させることによって、低減され得る。
ここで図13Bを参照すると、いくつかの実施形態では、ピクセルアレイは、複数のピクセル列を利用し、所与の投影されたピクセルを形成してもよい。これは、例えば、視認者に出力されるピクセルの最大明度を増加させることによって、ディスプレイシステムのダイナミックレンジを増加させるための利点を有し得る。図13Bの拡張1Dピクセルアレイ1312は、ピクセル列13561、13562、13563を2倍にする、すなわち、各ピクセル列13561、13562、13563は、それぞれ、同じ双列13561,t、13562,t、13563,tを有する。所与のピクセル列およびその双列は、異なる時間にパルスとなるように、かつ受光面積1340内の同一の場所の上にピクセルを投影するように、走査反射要素1030(図10)の移動と同期化されるように構成される。したがって、受光面積1340上に投影される所与のピクセルに関して、光の2倍の量が、提供され、それによって、ピクセルの最大明度を増加させ得る。
有利なこととして、表示されたピクセルのためのピクセルアレイ1312内のピクセルの2つ以上の双列の包含は、より広い範囲の明度レベルを可能にする。表示されたピクセル13420、1342d、1342bの例示的列では、表示されたピクセル13420は、拡張1Dアレイ1312の両方の対応するピクセルが光を投影していない、「オフ」ピクセルであり、表示されたピクセル1342dは、拡張1Dアレイ1312の両方の対応するピクセルが最大未満のレベルの光を出力している、「薄暗い」ピクセルであり、表示されたピクセル1342bは、拡張1Dアレイ1312の2つの対応するピクセルの両方が光を出力している、「明るい」ピクセルである。いくつかの実施形態では、ピクセル列の両方の対応するピクセルに類似レベルの光を出力させるのではなく、対応するピクセルが、異なるレベルの光を出力してもよい。例えば、列13561内のピクセルは、光を出力するように構成されてもよい一方、双列13561,t内の双ピクセルは、異なるレベルの光を出力し、それによって、中間レベルの明度を有する、対応するピクセルを受光面積1340上に形成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、これは、明度レベルに対する改良された制御を提供する、および/または特定のピクセルによって出力される光の量の非均一性を補償することを可能にし得る。
2倍対の列13561/13561,t、13562/13562,t、13563/13563,t内の各対の隣接するピクセルが、したがって、表示されたピクセルの単一の行に対応する。いくつかの実施形態では、一対の隣接するピクセルが、走査ミラーの交互掃引上に光を投影してもよい。各2倍対の列のうちの列が、相互に直接隣接するものとして図示されるが、いくつかの実施形態では、介在列が、双列の間に提供され得ることを理解されたい。
本発明の種々の例示的実施形態が、本明細書に説明される。これらの実施例は、非限定的な意味で参照される。それらは、本発明のより広く適用可能な側面を例証するために提供される。種々の変更が、説明される本発明に行われてもよく、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、均等物が代用されてもよい。
例えば、有利なこととして、複数の深度平面を横断して画像を提供するARディスプレイとともに利用されるが、本明細書に開示される拡張現実コンテンツはまた、単一の深度平面上に画像を提供するシステムによって表示されてもよい。加えて、ピクセルアレイおよび走査反射要素は、分解能の垂直線を提供するものとして図に配向されるが、ピクセルアレイおよび走査反射要素はまた、分解能の水平線を提供するように構成され得ることを理解されたい。例えば、ピクセルアレイおよび走査有効要素は、90°回転され、画像のための分解能の水平線を提供するように、画像コンテンツを適切に提供されもよい。そのような場合において、ピクセルアレイ内のピクセルの水平行のパルス周波数は、ピクセルの垂直ピッチを決定する。したがって、表示された画像は、ピクセルの垂直に延在する線を使用して、画像の右から左に、または左から右に、またはピクセルの水平に延在する線を使用して、上から下に、または下から上に描かれてもよい。ピクセルの水平に延在する線を伴う構成は、ビデオデータが水平線毎に送信され得る、典型的ビデオパイプライン、例えば、ディスプレイポート、MIPI等において有利であり得る。
加えて、多くの修正が、特定の状況、材料、組成物、プロセス、プロセスの行為、またはステップを、本発明の目的、精神、または範囲に適合させるために行われてもよい。さらに、当業者によって理解されるように、本明細書で説明および図示される個々の変形例はそれぞれ、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のうちのいずれかの特徴から容易に分離される、またはそれと組み合わせられ得る、離散コンポーネントおよび特徴を有する。全てのそのような修正は、本開示と関連付けられる請求項の範囲内に該当することが意図される。
本発明は、本デバイスを使用して実施され得る方法を含む。本方法は、そのような好適なデバイスを提供する行為を含んでもよい。そのような提供は、ユーザによって実施されてもよい。換言すると、「提供する」行為は、単に、ユーザが、本方法において必要なデバイスを取得する、それにアクセスする、それに接近する、それを位置付ける、それを設定する、それをアクティブ化する、それに電源を入れる、または別様にそれを提供するように作用することを要求する。本明細書に記載される方法は、論理的に可能な列挙されたイベントの任意の順序およびイベントの列挙された順序で行なわれてもよい。
本発明の例示的側面が、材料選択および製造に関する詳細とともに、上記に記載されている。本発明の他の詳細に関して、これらは、上記に参照された特許および刊行物に関連して理解され、概して、当業者によって公知である、または理解され得る。同じことが、一般または論理的に採用されるような付加的行為の観点から、本発明の方法ベースの側面に関しても当てはまり得る。
加えて、本発明は、随意に、種々の特徴を組み込む、いくつかの実施例を参照して説明されているが、本発明は、本発明の各変形例に関して検討されるように説明または示されるものに限定されるものではない。種々の変更が、説明される本発明に行われてもよく、均等物(本明細書に記載されるか、またはある程度の簡単目的のために含まれないかどうかにかかわらず)が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく代用されてもよい。加えて、値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間の全ての介在値および任意の他の述べられた値または述べられた範囲内の介在値が、本発明内に包含されるものと理解されたい。
また、説明される発明の変形例の任意の随意の特徴は、独立して、または本明細書に説明される特徴のうちのいずれか1つ以上のものと組み合わせて、記載および請求され得ることが検討される。単数形項目の言及は、存在する複数の同一アイテムが存在する可能性を含む。より具体的には、本明細書およびそれに関連付けられた請求項で使用されるように、単数形「a」、「an」、「said」、および「the」は、別様に具体的に記述されない限り、複数言及を含む。換言すると、冠詞の使用は、上記の説明および本開示と関連付けられる請求項における本主題の項目のうちの「少なくとも1つ」を可能にする。さらに、そのような請求項は、任意の随意の要素を除外するように起草され得ることに留意されたい。したがって、本文言は、請求項の要素の記載と関連する「solely(単に)」、「only(のみ)」、および同等物等の排他的専門用語の使用、または「消極的」限定の使用のための先行詞としての役割を果たすことが意図される。
そのような排他的用語を使用しなければ、本開示と関連付けられる請求項における用語「~を備える(comprising)」は、所与の数の要素がそのような請求項で列挙されるかどうかにかかわらず、任意の付加的要素の包含を可能にするものとする、または特徴の追加は、そのような請求項に記載される要素の性質を変換すると見なされ得る。本明細書で具体的に定義される場合を除いて、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、請求項の正当性を維持しながら、可能な限り広い一般的に理解されている意味を与えられるべきである。