JP7452450B2 - ガスヒートポンプエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、ガスヒートポンプエンジンに関する。
ガスヒートポンプエンジンに関する技術が種々提案されている。例えば、下記特許文献1に記載される内燃機関の油水熱交換システムでは、エンジンに冷却水を供給するウォータポンプと、冷却水を循環させて冷却するラジエータと、ラジエータを迂回して冷却水を循環させるバイパス通路と、エンジンに潤滑油を供給するオイルポンプと、潤滑油を循環させてバイパス通路を循環する冷却水との間で熱交換を促す熱交換通路と、冷却水温度Tが所定値Taより低い運転状態と、所定値Tcより高い運転状態でバイパス通路をそれぞれ開き、かつ、冷却水温度Tが所定値TaとTcの間にある運転状態でバイパス通路を閉じるサーモスタットと、から構成されている。
特開平8-165913号公報
しかしながら、エンジンの始動、停止の時間間隔が短いガスヒートポンプエンジンにおいて、上記サーモスタットを用いる場合には、エンジン停止後も冷却水は一定時間循環するため、冷却水の温度低下が潤滑油の温度低下よりも大きくなり、再始動時に冷却水が潤滑油を冷却し、燃費を低下させる虞がある。
そこで、本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、再始動時に潤滑油の冷却を抑止して潤滑油温の上昇を早めて、燃費を向上させることができるガスヒートポンプエンジンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、エンジン本体の外部に配置されて、前記エンジン本体からラジエータへ冷却水を循環させる冷却水回路に設けられた電動ウォータポンプと、前記冷却水回路の前記冷却水が前記エンジン本体へ流入する流入通路と、前記冷却水が前記エンジン本体から流出する流出通路とを前記エンジン本体を迂回して接続して前記冷却水を循環させるバイパス通路と、前記エンジン本体に内蔵されて、エンジン回転数に応じた吐出量で潤滑油を循環させるオイルポンプと、前記バイパス通路に配置されて、前記オイルポンプから吐出された前記潤滑油を循環させて前記バイパス通路を流れる前記冷却水との間で熱交換させるオイル熱交換器と、前記バイパス通路を開閉可能な電磁式弁装置と、前記冷却水の冷却水温を検出する冷却水温検出装置と、前記潤滑油の潤滑油温を検出する潤滑油温検出装置と、前記冷却水温検出装置を介して検出した前記冷却水温と、前記潤滑油温検出装置を介して検出した前記潤滑油温とに基づいて、前記電磁式弁装置を開弁状態又は閉弁状態に切り替え設定するように制御する弁切替制御装置と、を備え、前記弁切替制御装置は、エンジン運転時に、前記冷却水温検出装置を介して検出した前記冷却水温が、前記潤滑油温検出装置を介して検出した前記潤滑油温よりも高い温度であるか否かを判定する第1温度判定部と、前記第1温度判定部を介して前記冷却水温が前記潤滑油温よりも高い温度であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を開弁状態に設定するように制御する第1開弁制御部と、を有する、ガスヒートポンプエンジンである。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係るガスヒートポンプエンジンにおいて、前記弁切替制御装置は、エンジン運転時に、前記潤滑油温検出装置を介して検出した前記潤滑油温が、予め設定された潤滑油許容温度よりも高い温度であるか否かを判定する第2温度判定部と、前記第1温度判定部を介して前記冷却水温が前記潤滑油温以下の温度であると判定され、且つ、前記第2温度判定部を介して前記潤滑油温が前記潤滑油許容温度よりも高い温度であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を開弁状態に設定するように制御する第2開弁制御部と、を有する、ガスヒートポンプエンジンである。
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係るガスヒートポンプエンジンにおいて、前記弁切替制御装置は、前記第1温度判定部を介して前記冷却水温が前記潤滑油温以下の温度であると判定され、且つ、前記第2温度判定部を介して前記潤滑油温が前記潤滑油許容温度以下の温度であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を閉弁状態に設定するように制御する第1閉弁制御部と、を有する、ガスヒートポンプエンジンである。
次に、本発明の第4の発明は、上記第3の発明に係るガスヒートポンプエンジンにおいて、暖房運転の運転指示を受け付ける暖房指示受付装置を備え、前記弁切替制御装置は、エンジン運転時に、前記暖房指示受付装置を介して前記暖房運転の運転指示を受け付けているか否かを判定する暖房運転判定部と、前記暖房運転判定部を介して前記暖房運転の運転指示を受け付けていると判定した場合には、前記潤滑油温検出装置を介して検出した前記潤滑油温が、予め設定された潤滑油許容温度よりも高い温度であるか否かを判定する第3温度判定部と、前記第3温度判定部を介して前記潤滑油温が前記潤滑油許容温度よりも高い温度であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を開弁状態に設定するように制御する第3開弁制御部と、前記第3温度判定部を介して前記潤滑油温が前記潤滑油許容温度以下の温度であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を閉弁状態に設定するように制御する第2閉弁制御部と、を有し、前記暖房運転判定部を介して前記暖房運転の運転指示を受け付けていないと判定した場合には、前記第1温度判定部を介して前記冷却水温検出装置を介して検出した前記冷却水温が、前記潤滑油温検出装置を介して検出した前記潤滑油温よりも高い温度であるか否かを判定する、ガスヒートポンプエンジンである。
次に、本発明の第5の発明は、上記第1の発明乃至第4の発明のいずれか1つに係るガスヒートポンプエンジンにおいて、前記弁切替制御装置は、エンジン停止中であるか否かを判定するエンジン停止判定部と、前記エンジン停止判定部を介してエンジン停止中であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を閉弁状態に設定するように制御する第3閉弁制御部と、を有する、ガスヒートポンプエンジンである。
次に、本発明の第6の発明は、上記第1の発明乃至第5の発明のいずれか1つに係るガスヒートポンプエンジンにおいて、前記電磁式弁装置は、前記バイパス通路の前記オイル熱交換器よりも上流側に配置されて、前記バイパス通路を開閉可能な入口側電磁弁と、前記バイパス通路の前記オイル熱交換器よりも下流側に設けられて、前記バイパス通路を開閉可能な出口側電磁弁と、のうちの少なくとも一方を有し、前記弁切替制御装置は、前記入口側電磁弁と前記出口側電磁弁とを開弁状態又は閉弁状態に切り替え設定するように制御する、ガスヒートポンプエンジンである。
第1の発明によれば、弁切替制御装置は、第1温度判定部を介して冷却水温が潤滑油温よりも高い温度であると判定された場合には、電磁式弁装置を開弁状態に設定してバイパス通路を開放するように制御する。これにより、ガスヒートポンプエンジンの再始動時において、冷却水温が潤滑油温よりも高い温度であると判定された場合に、バイパス通路に冷却水が循環され、オイル熱交換器に循環される潤滑油が冷却水によって加熱され、潤滑油温が上昇する。その結果、ガスヒートポンプエンジンの再始動時に、潤滑油の冷却を抑止して潤滑油温の上昇を早めて、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。
第2の発明によれば、弁切替制御装置は、第1温度判定部を介して冷却水温が潤滑油温以下の温度であると判定され、且つ、第2温度判定部を介して潤滑油温が潤滑油許容温度よりも高い温度であると判定された場合には、電磁式弁装置を開弁状態に設定してバイパス通路を開放するように制御する。これにより、潤滑油温よりも低い冷却水温の冷却水がバイパス通路に循環され、オイル熱交換器を循環する潤滑油を冷却水によって冷却することができる。その結果、オイル熱交換器をオイルクーラとして機能させて、潤滑油の加熱を防ぎ、潤滑油の劣化を抑止することができる。
第3の発明によれば、弁切替制御装置は、第1温度判定部を介して冷却水温が潤滑油温以下の温度であると判定され、且つ、第2温度判定部を介して潤滑油温が潤滑油許容温度以下の温度であると判定された場合には、電磁式弁装置を閉弁状態に設定するように制御する。これにより、ガスヒートポンプエンジンの再始動時において、潤滑油温よりも低い冷却水温の冷却水をバイパス通路に循環させることを防止して、オイル熱交換器に循環される潤滑油が冷却されることを防ぐことができる。その結果、ガスヒートポンプエンジンの再始動時に、潤滑油の冷却を抑止して潤滑油温の上昇を早めて、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。
また、冷却水温が潤滑油温よりも低い温度の場合には、冷却水温を潤滑油許容温度よりも低い上限水温(例えば、約70℃)まで上昇させることが可能となり、冷却水の制御水温を高く設定することができる。その結果、低負荷運転条件では、冷却水の制御水温を高く設定することによって、オイル熱交換器による潤滑油温の上昇しろを大きくすることができ、燃費を更に向上させることができる。
第4の発明によれば、弁切替制御装置は、エンジン運転時に、暖房指示受付装置を介して暖房運転の運転指示を受け付けていると判定した場合には、潤滑油温検出装置を介して検出した潤滑油温が、予め設定された潤滑油許容温度よりも高い温度であるか否かを判定する。そして、弁切替制御装置は、潤滑油温が潤滑油許容温度よりも高い温度であると判定された場合には、電磁式弁装置を開弁状態に設定するように制御する。一方、弁切替制御装置は、潤滑油温が潤滑油許容温度以下の温度であると判定された場合には、電磁式弁装置を閉弁状態に設定するように制御する。他方、弁切替制御装置は、エンジン運転時に、暖房指示受付装置を介して暖房運転の運転指示を受け付けていないと判定した場合には、冷却水温が潤滑油温よりも高い温度であるか否かを判定する。
これにより、ガスヒートポンプエンジンの暖房運転時には、潤滑油温が潤滑油許容温度以下の温度である場合には、電磁式弁装置を閉弁状態に設定してバイパス通路を閉塞し、冷却水の全量をエンジン本体内へ循環させることによって、冷却水の水温上昇を高くすることができ、暖房効率を高くすることができる。また、暖房運転時においても、潤滑油温が潤滑油許容温度よりも高い温度である場合には、電磁式弁装置を開弁状態に設定して、オイル熱交換器を介して潤滑油を冷却して、潤滑油の加熱を防ぎ、潤滑油の劣化を抑止することができる。
第5の発明によれば、弁切替制御装置は、エンジン停止判定部を介してエンジン停止中であると判定された場合には、電磁式弁装置を閉弁状態に設定するように制御する。これにより、ガスヒートポンプエンジンの停止中には、バイパス通路内の冷却水の冷却水温と潤滑油温とが同程度で保持される。その後、ガスヒートポンプエンジンの再始動時に、冷却水温が潤滑油温を超えたときに電磁式弁装置が開弁状態に設定されることで、潤滑油温の上昇を早めて、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。
第6の発明によれば、バイパス通路のオイル熱交換器よりも上流側に配置されて、バイパス通路を開閉可能な入口側電磁弁と、バイパス通路のオイル熱交換器よりも下流側に設けられて、バイパス通路を開閉可能な出口側電磁弁とのうちの少なくとも一方が設けられている。そして、弁切替制御装置は、入口側電磁弁と出口側電磁弁とを開弁状態又は閉弁状態に切り替え設定するように制御する。
これにより、弁切替制御装置は、入口側電磁弁と出口側電磁弁とを開弁状態に設定することによって、バイパス通路に冷却水を循環させて、オイル熱交換器を介して潤滑油との間で熱交換させることができる。一方、弁切替制御装置は、入口側電磁弁と出口側電磁弁とを閉弁状態に設定することによって、バイパス通路における冷却水の循環を停止して、バイパス通路内の冷却水の冷却水温と潤滑油温とを同程度で保持することができる。
第1実施形態に係るガスヒートポンプエンジンの概略構成の一例を説明する図である。 第1実施形態に係る制御装置が実行する第1弁切替制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1弁切替制御処理における入口側電磁弁と出口側電磁弁の開閉設定の一例を示すタイムチャートである。 第2実施形態に係る制御装置が実行する第2弁切替制御処理の一例を示すフローチャートである。 第2弁切替制御処理における暖房運転時の入口側電磁弁と出口側電磁弁の開閉設定の一例を示すタイムチャートである。
以下、本発明に係るガスヒートポンプエンジンを具体化した第1実施形態及び第2実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、第1実施形態に係るガスヒートポンプエンジン1について図1乃至図3に基づいて説明する。 図1は、第1実施形態に係るガスヒートポンプエンジン1の概略構成の一例を示している。ガスヒートポンプエンジン1は、例えば、空調設備等に用いられるガスヒートポンプ等の動力源として搭載される。
[第1実施形態]
図1に示すように、ガスヒートポンプエンジン(以下、「GHPエンジン」という。)1は、例えば、都市ガスやLPG等の気体燃料を用いて作動するエンジン本体11と、空冷又は水冷のラジエータ12と、エンジン本体11の外部に配置された電動ウォータポンプ13と、電動ウォータポンプ13によって冷却水がエンジン本体11からラジエータ12へ循環する冷却水回路15と、エンジン本体11内に内蔵されたオイルポンプ16と、制御装置(以下、「ECU」という。)50等から構成されている。
GHPエンジン1は、例えば、空調設備等に用いられるガスヒートポンプ等の動力源として搭載される。例えば、エンジン本体11の回転駆動力は、圧縮機61に伝達される。圧縮機61は、エンジン本体11により駆動されて冷媒を冷媒回路62から吸入すると共に、この吸入した冷媒を圧縮して再度、冷媒回路62に吐出する。この冷媒回路62には、室内空気と冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器63等が設けられている。圧縮機61は、空調として指令された温度と、現在の空調対象室内の温度等に応じた負荷をECU50に出力している。
エンジン本体11には、各気筒や燃焼室の回りに冷却水を循環させるウォータジャケット18が設けられている。電動ウォータポンプ13から吐出される冷却水は、破線で示す冷却水回路15を経てラジエータ12を循環した後、エンジン本体11に設けられたウォータジャケット18へ流れる。ウォータジャケット18を循環した冷却水は、エンジン本体11から冷却水回路15を経て、電動ウォータポンプ13に吸い込まれる。
冷却水回路15の冷却水がエンジン本体11内に流入する流入通路15Aには、エンジン本体11を迂回して冷却水を循環させる破線で示すバイパス通路21の入口側が接続されている。冷却水回路15の冷却水がエンジン本体11から流出する流出通路15Bの電動ウォータポンプ13よりも上流側には、バイパス通路21の出口側が接続されており、バイパス通路21の入口側から流入してきた冷却水が、流出通路15Bに吐出される。このバイパス通路21には、オイルポンプ16から吐出された潤滑油を循環させて、バイパス通路21を流れる冷却水との間で熱交換させるオイル熱交換器22が配置されている。
また、バイパス通路21のオイル熱交換器22よりも上流側には、バイパス通路21を開閉可能な入口側電磁弁25が設けられている。入口側電磁弁25は、バイパス通路21の入口側にできるだけ近い位置に設けられるのが好ましい。また、バイパス通路21のオイル熱交換器22よりも下流側には、バイパス通路21を開閉可能な出口側電磁弁26が設けられている。出口側電磁弁26は、バイパス通路21の出口側にできるだけ近い位置に設けられるのが好ましい。入口側電磁弁25と出口側電磁弁26は、ECU50からの制御信号に基づいて、バイパス通路21を開放する開弁状態とバイパス通路21を閉塞する閉弁状態とに切り替え可能に構成されている。
エンジン本体11に内蔵されるオイルポンプ16は、エンジン本体11を駆動源とする機械式オイルポンプであって、エンジン回転数に応じた吐出量(油圧)で潤滑油を循環させる。具体的には、エンジン回転数が高いほど吐出量が大きくなり(発生する油圧が高くなり)、エンジン回転数が低いほど吐出量が小さくなる(発生する油圧が低くなる)ように動作する。
オイルポンプ16から吐出された潤滑油は、一点鎖線で示すオイル回路28を経て、エンジン本体11の外部に配置されたオイル熱交換器22を循環して、再度、エンジン本体11内に流入する。そして、潤滑油は、不図示の動弁系の潤滑部、不図示のクランクシャフト系の潤滑部等に供給された後、不図示のオイルパンを経てオイルポンプ16により吸い上げられる。
エンジン本体11の排気側には、排気マニホールド31の流入側が接続されている。排気マニホールド31の流出側には、2点鎖線で示す排気通路32の流入側が接続されている。排気通路32の途中には、排気熱交換器33と排気ガス浄化装置35と不図示のマフラーが設けられている。排気熱交換器33は、ラジエータ12から流出して冷却水回路15を流れる冷却水と排気通路32を流れる排気ガスとの間で熱交換を行う。
そして、排気熱交換器33において、排気ガスによって暖められた冷却水は、冷却水回路15を流れてエンジン本体11のウォータジャケット18へ流入する。また、バイパス通路21の入口側は、冷却水回路15の排気熱交換器33よりも下流側に接続されている。従って、入口側電磁弁25と出口側電磁弁26が開弁状態に設定された場合には、排気熱交換器33において、排気ガスによって暖められた冷却水の一部がバイパス通路21を循環する。
排気ガス浄化装置35は、各種触媒であって、例えば、排気ガス中の炭化水素、一酸化炭素、及び、窒素酸化物を浄化する機能を有する三元触媒を含むようにしてもよい。排気マニホールド31から排気通路32に排出された排気ガスは、排気熱交換器33、排気ガス浄化装置35及び不図示のマフラーを経由して外部に排気される。
また、エンジン本体11には、冷却水温検出装置37と、潤滑油温検出装置38と、回転検出装置39等が設けられている。冷却水温検出装置37は、例えば、冷却水温センサであり、ウォータジャケット18を循環する冷却水の冷却水温に応じた検出信号をECU50に出力する。冷却水温検出装置37は、例えば、ウォータジャケット18から流出する冷却水の冷却水温を検出して、冷却水温に応じた検出信号をECU50に出力するのが好ましい。
潤滑油温検出装置38は、例えば、潤滑油温センサであり、エンジン本体11内を循環する潤滑油の潤滑油温に応じた検出信号をECU50に出力する。潤滑油温検出装置38は、例えば、オイルポンプ16に吸い込まれる潤滑油の潤滑油温を検出して、潤滑油温に応じた検出信号をECU50に出力するのが好ましい。回転検出装置39は、例えば、回転センサであり、エンジン本体11のクランクシャフトの回転角度に応じた検出信号(例えば、回転角度15度毎に1パルスの検出信号)をECU50に出力する。
ECU(Electronic Control Unit)50は、CPU、EEPROM、RAM、タイマ、不図示のバックアップRAM等を備えた公知のものであり、GHPエンジン1の全体を制御する。CPUは、EEPROMに記憶された各種プログラムや各種パラメータに基づいて、種々の演算処理を実行する。また、RAMは、CPUでの演算結果や各検出装置から入力されたデータ等を一時的に記憶し、EEPROM、及び、バックアップRAMは、例えば、エンジン本体11の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する。
ECU50には、冷却水温検出装置37、潤滑油温検出装置38、回転検出装置39が電気的に接続され、それぞれから検出信号が入力される。ECU50には、入口側電磁弁25、出口側電磁弁26が電気的に接続され、それぞれを開弁状態と閉弁状態に設定することができる。ECU50には、圧縮機61が電気的に接続され、圧縮機61から負荷に応じた負荷信号が入力される。また、ECU50には、空調設備の不図示の操作パネルに設けられた暖房スイッチ41と冷房スイッチ42が電気的に接続され、それぞれの押下信号が入力される。
ECU50は、冷却水温検出装置37からの検出信号に基づいて、エンジン本体11内を循環する冷却水の冷却水温を検出することができる。ECU50は、潤滑油温検出装置38からの検出信号に基づいて、エンジン本体11内を循環する潤滑油の潤滑油温を検出することができる。ECU50は、回転検出装置39からの検出信号に基づいて、エンジン回転数やエンジン始動とエンジン停止、つまり、エンジン運転中か否かを検出することができる。
暖房スイッチ41は、暖房運転の運転指示を受け付ける暖房指示受付装置の一例として機能する。冷房スイッチ42は、冷房運転の運転指示を受け付ける冷房指示受付装置の一例として機能する。ECU50は、暖房スイッチ41から押下信号が入力された場合には、不図示の空調設備を暖房運転で駆動するように制御すると共に、RAMから暖房フラグを読み出して、「ON」に設定した後、再度RAMに記憶する。また、ECU50は、冷房スイッチ42から押下信号が入力された場合には、不図示の空調設備を冷房運転で駆動するように制御すると共に、RAMから冷房フラグを読み出して、「ON」に設定した後、再度RAMに記憶する。尚、暖房フラグ及び冷房フラグは、ECU50の起動時に「OFF」に設定されて、RAMに記憶されている。
次に、上記のように構成されたGHPエンジン1において、ECU50が実行する入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26の開弁状態と閉弁状態を切替制御して潤滑油の潤滑油温を制御する第1弁切替制御処理の一例について図2及び図3に基づいて説明する。ECU50は、起動されると所定時間間隔(例えば、数ミリ秒~数10ミリ秒間隔)にて、図2に示す処理を起動し、ステップS11へと処理を進める。尚、図2にフローチャートで示されるプログラムは、ECU50のEEPROMに予め記憶されている。
図2に示すように、先ず、ステップS11において、ECU50は、エンジン本体11がエンジン運転中であるか否かを判定する。具体的には、ECU50は、回転検出装置39から入力される検出信号に基づいて、エンジン本体11のエンジン回転数を検出する。そして、ECU50は、エンジン本体11のエンジン回転数が所定下限閾値(例えば、2~3[rpm])以下の場合には、エンジン本体11がエンジン停止中であると判定する。また、ECU50は、エンジン本体11のエンジン回転数が所定上限閾値(例えば、10~15[rpm])以上の場合には、エンジン本体11がエンジン運転中であると判定する。
そして、エンジン本体11がエンジン運転中であると判定した場合には(S11:YES)、ECU50は、ステップS12の処理に進む。ステップS12において、ECU50は、冷却水温検出装置37から入力される検出信号に基づいて、エンジン本体11内を循環する冷却水の冷却水温を検出してRAMに記憶する。また、ECU50は、潤滑油温検出装置38から入力される検出信号に基づいて、エンジン本体11内を循環する潤滑油の潤滑油温を検出してRAMに記憶した後、ステップS13の処理に進む。
ステップS13において、ECU50は、上記ステップS12で検出した冷却水温と潤滑油温とをRAMから読み出し、冷却水温が潤滑油温よりも高い温度であるか否かを判定する。そして、冷却水温が潤滑油温よりも高い温度であると判定した場合には(S13:YES)、ECU50は、ステップS14の処理に進む。ステップS14において、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を開弁状態に設定してバイパス通路21を開放した後、当該処理を終了する。
これにより、潤滑油温よりも高い冷却水温の冷却水がバイパス通路21に循環され、オイル熱交換器22に循環される潤滑油が冷却水によって加熱され、潤滑油温が上昇する。その結果、潤滑油温の上昇を早めて、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。
一方、冷却水温が潤滑油温以下の温度であると判定した場合には(S13:NO)、ECU50は、ステップS15の処理に進む。ステップS15において、ECU50は、上記ステップS12で検出した潤滑油温を再度、RAMから読み出すと共に、潤滑油が劣化しない最高温度である潤滑油許容温度(例えば、約90℃である。)をEEPROMから読み出す。続いて、ECU50は、この潤滑油温が潤滑油許容温度よりも高い温度であるか否かを判定する。尚、潤滑油が劣化しない最高温度である潤滑油許容温度は、実験等により予め計測されて、ECU50のEEPROMに予め記憶されている。
そして、潤滑油温が潤滑油許容温度よりも高い温度であると判定された場合には(S15:YES)、ECU50は、上記ステップS14の処理に進み、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を開弁状態に設定してバイパス通路21を開放した後、当該処理を終了する。これにより、潤滑油温よりも低い冷却水温の冷却水がバイパス通路21に循環され、オイル熱交換器22を循環する潤滑油を冷却水によって冷却することができる。その結果、オイル熱交換器22をオイルクーラとして機能させて、潤滑油の加熱を防ぎ、潤滑油の劣化を抑止することができる。
一方、潤滑油温が潤滑油許容温度以下の温度であると判定された場合には(S15:NO)、ECU50は、ステップS16の処理に進む。ステップS16において、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定して、バイパス通路21を閉塞した後、当該処理を終了する。これにより、潤滑油温よりも低い冷却水温の冷却水をバイパス通路21に循環させることを防止して、オイル熱交換器22に循環される潤滑油が冷却されることを防ぐことができる。その結果、潤滑油の冷却を抑止して潤滑油温の上昇を早めて、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。
また、冷却水温が潤滑油温よりも低い温度の場合で(S13:NO)、且つ、潤滑油温が潤滑油許容温度以下の場合には(S15:NO)、冷却水温を潤滑油許容温度よりも低い上限水温(例えば、約70℃)まで上昇させることが可能となり、冷却水の制御水温を高く設定することができる。その結果、エンジン本体11の低負荷運転条件では、冷却水の制御水温を高く設定することによって、オイル熱交換器22による潤滑油温の上昇しろを大きくすることができ、燃費を更に向上させることができる。
他方、上記ステップS11でエンジン本体11がエンジン停止中であると判定した場合には(S11:NO)、ECU50は、ステップS16の処理に進む。ステップS16において、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定して、バイパス通路21を閉塞した後、当該処理を終了する。
これにより、エンジン本体11の停止中には、バイパス通路21内の冷却水の冷却水温と潤滑油温とが同程度で保持される。その後、エンジン本体11の再始動時に、冷却水温が潤滑油温を超えたときに入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26が開弁状態に設定されることで、潤滑油温の上昇を早めて、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。
ここで、第1弁切替制御処理におけるエンジン本体11と電動ウォータポンプ13の運転状態と、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26の開閉設定の一例を図3に基づいて説明する。図3に示すように、時間T1において、エンジン本体11が始動されると共に、電動ウォータポンプ13が始動される。そして、時間T2において、空調対象室内の温度が設定室内温度に達したため、エンジン本体11が停止された後、所定時間(例えば、約1分~2分)経過した時間T3において、電動ウォータポンプ13が停止される。
また、ECU50は、時間T1~時間T2の間は、ウォータジャケット18を循環する冷却水の冷却水温が潤滑油温よりも早く昇温して、冷却水温が潤滑油温よりも高い温度であるため(S13:YES)、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を開弁状態に設定してバイパス通路21を開放する(S14)。これにより、潤滑油温よりも高い冷却水温の冷却水がバイパス通路21に循環され、オイル熱交換器22に循環される潤滑油が冷却水によって加熱され、潤滑油温が上昇する。その結果、潤滑油温の上昇を早めて、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。
そして、時間T2において、エンジン本体11が停止するため(S11:NO)、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定してバイパス通路21を閉塞する(S16)。これにより、時間T2~時間T3の間は、冷却水が電動ウォータポンプ13によって吐出されてラジエータ12を循環するため、冷却水温が急激に低下して、潤滑油温よりも低くなるが、バイパス通路21に潤滑油温よりも低い冷却水温の冷却水が循環されないため、オイル熱交換器22による潤滑油の冷却を防止することができる。
時間T3~時間T4の間は、冷却水温と潤滑油温は、緩やかに低下する。そして、時間T4において、エンジン本体11と電動ウォータポンプ13が再始動される。その結果、時間T4~時間T5の間は、潤滑油温が冷却水温よりも高い状態で、潤滑油温と冷却水温は共に急激に上昇する。そして、時間T5において、潤滑油温が潤滑油許容温度よりも高い温度となる。
従って、時間T2~時間T4の間は、エンジン本体11が停止しているため(S11:NO)、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定してバイパス通路21を閉塞する(S16)。これにより、時間T2~時間T4の間は、潤滑油温を緩やかに低下させて、潤滑油の粘性の上昇を抑止することができる。
また、時間T4~時間T5の間は、冷却水温が潤滑油温よりも低い温度であり、且つ、潤滑油温が潤滑油許容温度以下であるため(S13:NO、S15:NO)、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定してバイパス通路21を閉塞する(S16)。これにより、時間T4~時間T5の間は、バイパス通路21内の冷却水がオイル熱交換器22に循環される潤滑油で温められるため、バイパス通路21内の冷却水の冷却水温を潤滑油温と同程度まで上昇させることができる。
また、時間T5~時間T6の間は、潤滑油温が潤滑油許容温度よりも高い温度であるため(S15:YES)、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を開弁状態に設定してバイパス通路21を開放する(S14)。これにより、潤滑油温よりも低い冷却水温の冷却水がバイパス通路21に循環され、オイル熱交換器22を循環する潤滑油を冷却水によって冷却することができる。その結果、オイル熱交換器22をオイルクーラとして機能させて、潤滑油の加熱を防ぎ、潤滑油の劣化を抑止することができる。
そして、時間T6~時間T7の間は、潤滑油温が潤滑油許容温度以下の温度であり(S15:NO)、且つ、潤滑油温が冷却水温以上である(S13:NO)。このため、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定してバイパス通路21を閉塞する(S16)。これにより、時間T6~時間T7の間は、バイパス通路21内の冷却水の循環が停止され、バイパス通路21内に残った冷却水によって潤滑油温を緩やかに低下させることができる。
その後、時間T7において、冷却水温が潤滑油温よりも高い温度になるため(S13:YES)、ECU50は、再度、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を開弁状態に設定してバイパス通路21を開放する(S14)。そして、時間T8において、空調対象室内の温度が設定室内温度に達したため、エンジン本体11が停止されるため(S11:NO)、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定してバイパス通路21を閉塞する(S16)。その後、所定時間(例えば、約1分~2分)経過した時間T9において、電動ウォータポンプ13が停止される。
これにより、時間T7~時間T8の間は、潤滑油温よりも高い冷却水温の冷却水がバイパス通路21に循環され、オイル熱交換器22に循環される潤滑油が冷却水によって加熱され、潤滑油温の低下を抑止し、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。そして、時間T8以降は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26が閉弁状態に設定されるため、パイパス通路21内の冷却水の冷却水温が潤滑油温と同程度に保持される。その後、エンジン本体11の再始動時に、冷却水温が潤滑油温を超えたときに入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26が開弁状態に設定されることで、潤滑油温の上昇を早めて、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。
ここで、GHPエンジン1の入口側電磁弁25と出口側電磁弁26は、電磁式弁装置の一例として機能する。GHPエンジン1のECU50は、弁切替制御装置、第1温度判定部、第2温度判定部、第1開弁制御部、第2開弁制御部、第1閉弁制御部、第3閉弁制御部、及び、エンジン停止判定部の一例として機能する。
[第2実施形態]
次に、本発明に係るGHPエンジンを具体化した第2実施形態について図4及び図5に基づいて説明する。尚、以下の説明において、第1実施形態に係るGHPエンジン1の構成等と同一符号は、第1実施形態に係るGHPエンジン1の構成等と同一あるいは相当部分を示すものである。
第2実施形態に係るGHPエンジン71の構成及び制御処理等は、第1実施形態に係るGHPエンジン1の構成及び制御処理とほぼ同じである。但し、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26の開弁状態と閉弁状態を切替制御して潤滑油の潤滑油温を制御する上記「第1弁切替制御処理」(図2参照)に替えて、「第2弁切替制御処理」を実行する点で異なっている。
GHPエンジン71において、ECU50が実行する「第2弁切替制御処理」の一例について図4及び図5に基づいて説明する。ECU50は、起動されると所定時間間隔(例えば、数ミリ秒~数10ミリ秒間隔)にて、図4に示す処理を起動し、ステップS21へと処理を進める。尚、図4にフローチャートで示されるプログラムは、ECU50のEEPROMに予め記憶されている。
図4に示すように、先ず、ステップS21において、ECU50は、上記ステップS11の処理を実行する。そして、エンジン本体11がエンジン運転中であると判定した場合には(S21:YES)、ECU50は、ステップS22の処理に進む。ステップS22において、ECU50は、上記ステップS12の処理を実行した後、ステップS23の処理に進む。
ステップS23において、ECU50は、不図示の空調設備を暖房運転で駆動している暖房運転中であるか否か、つまり、暖房スイッチ41を介して暖房運転の運転指示を受け付けているか否かを判定する。具体的には、ECU50は、暖房フラグをRAMから読み出し、「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、暖房運転中でないと判定した場合、つまり、暖房フラグが「OFF」に設定されていると判定した場合には(S23:NO)、ECU50は、ステップS24の処理に進む。
ECU50は、ステップS24~ステップS27において、上記ステップS13~ステップS16の処理を実行した後、当該処理を終了する。これにより、ECU50は、不図示の空調設備を冷房運転で駆動している場合には、上記第1弁切替制御処理と同様の処理を実行するため、第1実施形態に係るGHPエンジン1と同様の効果を奏することができる。
一方、暖房運転中であると判定した場合、つまり、暖房フラグが「ON」に設定されていると判定した場合には(S23:YES)、ECU50は、ステップS28の処理に進む。ステップS28において、ECU50は、上記ステップS22で検出した潤滑油温を再度、RAMから読み出すと共に、潤滑油が劣化しない最高温度である潤滑油許容温度(例えば、約90℃である。)をEEPROMから読み出す。続いて、ECU50は、この潤滑油温が潤滑油許容温度よりも高い温度であるか否かを判定する。
そして、潤滑油温が潤滑油許容温度よりも高い温度であると判定された場合には(S28:YES)、ECU50は、上記ステップS25の処理に進む。ステップS25において、ECU50は、上記ステップS14の処理と同様に、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を開弁状態に設定してバイパス通路21を開放した後、当該処理を終了する。これにより、冷却水がバイパス通路21に循環され、オイル熱交換器22を循環する潤滑油を冷却水によって冷却することができる。その結果、オイル熱交換器22をオイルクーラとして機能させて、潤滑油の加熱を防ぎ、潤滑油の劣化を抑止することができる。
一方、潤滑油温が潤滑油許容温度以下の温度であると判定された場合には(S28:NO)、ECU50は、上記ステップS27の処理に進む。ステップS27において、ECU50は、上記ステップS16の処理と同様に、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定して、バイパス通路21を閉塞した後、当該処理を終了する。
これにより、冷却水をバイパス通路21に循環させることを防止して、オイル熱交換器22に循環される潤滑油が冷却されることを防ぐことができる。その結果、潤滑油の冷却を抑止して潤滑油温の上昇を早めて、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。また、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定してバイパス通路21を閉塞し、冷却水の全量をエンジン本体11内のウォータジャケット18へ循環させることによって、冷却水の水温上昇を高くすることができ、暖房効率を高くすることができる。
ここで、暖房運転時の第2弁切替制御処理における、エンジン本体11と電動ウォータポンプ13の運転状態と、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26の開閉設定の一例を図5に基づいて説明する。図5に示すように、時間T11において、エンジン本体11と電動ウォータポンプ13が始動される。そして、時間T12において、空調対象室内の温度が設定室内温度に達したため、エンジン本体11が停止された後、所定時間(例えば、約1分~2分)経過した時間T13において、電動ウォータポンプ13が停止される。その後、時間T14において、エンジン本体11と電動ウォータポンプ13が再始動される。そして、時間T15において、潤滑油温が潤滑油許容温度よりも高い温度となる。
従って、時間T11~時間T15の間は、潤滑油温が潤滑油許容温度以下であるため(S28:NO)、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定してバイパス通路21を閉塞する(S27)。これにより、冷却水をバイパス通路21に循環させることを防止して、オイル熱交換器22に循環される潤滑油が冷却されることを防ぐことができる。
その結果、潤滑油の冷却を抑止して潤滑油温の上昇を早めて、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。また、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定してバイパス通路21を閉塞し、冷却水の全量をエンジン本体11内のウォータジャケット18へ循環させることによって、冷却水の水温上昇を高くすることができ、暖房効率を高くすることができる。
そして、時間T15~時間T16の間は、潤滑油温が潤滑油許容温度よりも高い温度であるため(S28:YES)、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を開弁状態に設定してバイパス通路21を開放する(S25)。これにより、潤滑油温よりも低い冷却水温の冷却水がバイパス通路21に循環され、オイル熱交換器22を循環する潤滑油を冷却水によって冷却することができる。その結果、オイル熱交換器22をオイルクーラとして機能させて、潤滑油の加熱を防ぎ、潤滑油の劣化を抑止することができる。
続いて、時間T16以降は、潤滑油温が潤滑油許容温度以下の温度であるため(S28:NO)、ECU50は、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を再度、閉弁状態に設定してバイパス通路21を閉塞する(S27)。これにより、バイパス通路21内の冷却水の冷却水温が潤滑油温と同程度で保持されるため、オイル熱交換器22に循環される潤滑油が冷却されることを防ぐことができる。
その結果、潤滑油の冷却を抑止して潤滑油温の上昇を早めて、潤滑油の粘性を低下させることができ、燃費を向上させることができる。また、入口側電磁弁25及び出口側電磁弁26を閉弁状態に設定してバイパス通路21を閉塞し、冷却水の全量をエンジン本体11内のウォータジャケット18へ循環させることによって、冷却水の水温上昇を高くすることができ、暖房効率を高くすることができる。
ここで、GHPエンジン71の入口側電磁弁25と出口側電磁弁26は、電磁式弁装置の一例として機能する。GHPエンジン71のECU50は、弁切替制御装置、第1温度判定部~第3温度判定部、第1開弁制御部~第3開弁制御部、第1閉弁制御部~第3閉弁制御部、暖房運転判定部、及び、エンジン停止判定部の一例として機能する。
本発明のGHPエンジンは、前記第1実施形態及び第2実施形態で説明した構成、構造、外観、形状、処理手順等に限定されることはなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の変更、改良、追加、削除が可能である。尚、以下の説明において上記図1~図5のGHPエンジン1及びGHPエンジン71等と同一符号は、前記GHPエンジン1及びGHPエンジン71等と同一あるいは相当部分を示すものである。
(A)例えば、バイパス通路21の入口側だけに入口側電磁弁25を設け、出口側電磁弁26を設けないようにしてもよい。これにより、ECU50は、入口側電磁弁25を開弁状態と閉弁状態に切り替え設定することによって、バイパス通路21を開閉することができる。また、バイパス通路21の出口側だけに出口側電磁弁26を設け、入口側電磁弁25を設けないようにしてもよい。これにより、ECU50は、出口側電磁弁26を開弁状態と閉弁状態に切り替え設定することによって、バイパス通路21を開閉することができる。
(B)また、例えば、バイパス通路21の入口側は、ウォータジャケット18の冷却水が循環する流路の任意の位置に接続されるようにしてもよい。つまり、バイパス通路21の入口側は、エンジン本体11内の冷却水回路15の任意の位置に接続されるようにしてもよい。これにより、冷却水温の高い冷却水をバイパス通路21に循環させることができる。
(C)また、例えば、オイル熱交換器22に替えて、バイパス通路21をエンジン本体11内の潤滑油が存在する場所(例えば、オイルパンなど)に通し、バイパス通路21を流れる冷却水と潤滑油との熱交換を行うように構成してもよい。これにより、オイル熱交換器22をエンジン本体11の外部に設ける必要がなく、部品点数の削減化を図ることができる。
(D)また、例えば、ECU50は、潤滑油の潤滑油温をエンジン本体11の運転状態(エンジン回転数、負荷トルク、外気温、運転時間など)から推定するようにしてもよい。これにより、潤滑油温検出装置38を削減して、部品点数の削減化を図ることができる。
(E)前記第1実施形態及び第2実施形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。
1、71 ガスヒートポンプエンジン(GHPエンジン)
11 エンジン本体
12 ラジエータ
13 電動ウォータポンプ
15 冷却水回路
15A 流入通路
15B 流出通路
16 オイルポンプ
21 バイパス通路
22 オイル熱交換器
25 入口側電磁弁
26 出口側電磁弁
37 冷却水温検出装置
38 潤滑油温検出装置
39 回転検出装置
41 暖房スイッチ
50 制御装置(ECU)

Claims (3)

  1. エンジン本体の外部に配置されて、前記エンジン本体からラジエータへ冷却水を循環させる冷却水回路に設けられた電動ウォータポンプと、
    前記冷却水回路の前記冷却水が前記エンジン本体へ流入する流入通路と、前記冷却水が前記エンジン本体から流出する流出通路とを前記エンジン本体を迂回して接続して前記冷却水を循環させるバイパス通路と、
    前記エンジン本体に内蔵されて、エンジン回転数に応じた吐出量で潤滑油を循環させるオイルポンプと、
    前記バイパス通路に配置されて、前記オイルポンプから吐出された前記潤滑油を循環させて前記バイパス通路を流れる前記冷却水との間で熱交換させるオイル熱交換器と、
    前記バイパス通路を開閉可能な電磁式弁装置と、
    前記冷却水の冷却水温を検出する冷却水温検出装置と、
    前記潤滑油の潤滑油温を検出する潤滑油温検出装置と、
    前記冷却水温検出装置を介して検出した前記冷却水温と、前記潤滑油温検出装置を介して検出した前記潤滑油温とに基づいて、前記電磁式弁装置を開弁状態又は閉弁状態に切り替え設定するように制御する弁切替制御装置と、
    を備え、
    前記弁切替制御装置は、
    エンジン運転時に、前記冷却水温検出装置を介して検出した前記冷却水温が、前記潤滑油温検出装置を介して検出した前記潤滑油温よりも高い温度であるか否かを判定する第1温度判定部と、
    前記第1温度判定部を介して前記冷却水温が前記潤滑油温よりも高い温度であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を開弁状態に設定するように制御する第1開弁制御部と、
    エンジン運転時に、前記潤滑油温検出装置を介して検出した前記潤滑油温が、予め設定された潤滑油許容温度よりも高い温度であるか否かを判定する第2温度判定部と、
    前記第1温度判定部を介して前記冷却水温が前記潤滑油温以下の温度であると判定され、且つ、前記第2温度判定部を介して前記潤滑油温が前記潤滑油許容温度よりも高い温度であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を開弁状態に設定するように制御する第2開弁制御部と、
    前記第1温度判定部を介して前記冷却水温が前記潤滑油温以下の温度であると判定され、且つ、前記第2温度判定部を介して前記潤滑油温が前記潤滑油許容温度以下の温度であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を閉弁状態に設定するように制御する第1閉弁制御部と、
    を有し、
    暖房運転の運転指示を受け付ける暖房指示受付装置を備え、
    前記弁切替制御装置は、
    エンジン運転時に、前記暖房指示受付装置を介して前記暖房運転の運転指示を受け付けているか否かを判定する暖房運転判定部と、
    前記暖房運転判定部を介して前記暖房運転の運転指示を受け付けていると判定した場合には、前記潤滑油温検出装置を介して検出した前記潤滑油温が、予め設定された潤滑油許容温度よりも高い温度であるか否かを判定する第3温度判定部と、
    前記第3温度判定部を介して前記潤滑油温が前記潤滑油許容温度よりも高い温度であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を開弁状態に設定するように制御する第3開弁制御部と、
    前記第3温度判定部を介して前記潤滑油温が前記潤滑油許容温度以下の温度であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を閉弁状態に設定するように制御する第2閉弁制御部と、
    を有し、
    前記暖房運転判定部を介して前記暖房運転の運転指示を受け付けていないと判定した場合には、前記第1温度判定部を介して前記冷却水温検出装置を介して検出した前記冷却水温が、前記潤滑油温検出装置を介して検出した前記潤滑油温よりも高い温度であるか否かを判定する、
    ガスヒートポンプエンジン。
  2. 請求項1に記載のガスヒートポンプエンジンにおいて、
    前記弁切替制御装置は、
    エンジン停止中であるか否かを判定するエンジン停止判定部と、
    前記エンジン停止判定部を介してエンジン停止中であると判定された場合には、前記電磁式弁装置を閉弁状態に設定するように制御する第3閉弁制御部と、
    を有する、
    ガスヒートポンプエンジン。
  3. 請求項1または2に記載のガスヒートポンプエンジンにおいて、
    前記電磁式弁装置は、
    前記バイパス通路の前記オイル熱交換器よりも上流側に配置されて、前記バイパス通路を開閉可能な入口側電磁弁と、
    前記バイパス通路の前記オイル熱交換器よりも下流側に設けられて、前記バイパス通路を開閉可能な出口側電磁弁と、
    のうちの少なくとも一方を有し、
    前記弁切替制御装置は、
    前記入口側電磁弁と前記出口側電磁弁とを開弁状態又は閉弁状態に切り替え設定するように制御する、
    ガスヒートポンプエンジン。

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