JP7452186B2 - クロマトグラフの運転状態の推定方法 - Google Patents

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本発明は、液体クロマトグラフィにおいて正常に測定できたか否かを推定する方法に関するものである。
液体クロマトグラフィは複数成分を含む試料の分離/定性/定量方法として多方面で使用されている。その測定結果の信頼度を担保する上で、測定時に正しくシステムが稼働していることが前提となる。システムが正常な状態から逸脱するケースとは、個々の構成要素単独で異常が発生する場合、測定する試料由来で異常が発生する場合、使用した溶離液由来で異常が発生する場合、設置環境由来で異常が発生する場合、あるいはこれら複数の 要素が関連し異常が発生する場合などさまざまである。
過去の経験則を共有化あるいは一般化することにより、測定結果の信頼性の判断や、システム異常の原因を特定することが可能ではあるが、自動化できれば、操作者への負担はより少なくできる。
特開平6―324029号公報 特開2016―133486号公報
本発明の目的は、液体クロマトグラフィの異常要因を簡便かつ的確に推定し、分析結果の信頼性を担保する方法を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち本発明の一態様は、液体クロマトグラフィにより得られる圧力データのデータ群でクラスター解析することを特徴とする方法に関する。以下、本発明について詳細に説明する。
液体クロマトグラフィにより得られる圧力データとは、クロマトグラムと同時に取得される送液ポンプの圧力信号であり、当該データは、試料の注入状態、試料注入機構の状態、カラムの詰まり/劣化状態、プレフィルタの詰まり/劣化状態、溶離液の不足状態など、様々な要素を反映する。
典型的な圧力データのパターンを図1に示す。
図1aは特に異常もなく、正常に測定された場合である。試料注入から1分の間で殆ど圧力変動が見られない。
図1bは、試料注入直後に、一瞬圧力が大きく低下し、それ以降は圧力変動が見られない。この場合、試料注入の際、試料不足が生じ、規定量全てまたは一部にエアが混入している可能性が示唆される。
図1cは、試料注入直後から0.7分まで圧力が高く、0.7分から1.0分まで圧力が低い。この場合、試料注入機構に異常がある可能性が示唆される。
図1dは、試料注入直後から0.7分まで圧力が低く、0.7分から1.0分まで圧力が高い。この場合も、試料注入機構に異常がある可能性が示唆される。
図1eは、試料注入直後に圧力が上昇し、しばらくすると正常な圧力に戻っている。試料粘度が極端に高い場合などが可能性として示唆される。
これらの圧力データのパターンは、単独の要因で生じることも有るが、同時に複数の要因が重なることも有る。
通常のクロマトグラフィでは、50~500ms程度の間隔でデータを収集することが多いが、圧力データはクロマトグラムとは異なり、微小間隔でデータ収集する必要がないことから、200~1000msになるように間引き処理を施して用いることが望ましい。
これらの圧力データ群に対して、クラスター解析を実施し、クラスター分類および前記クラスターにおける「クラスター中心」を算出する。クラスター中心は、そのクラスターの平均的な圧力データを示している。
クラスター解析の手法、およびそのパラメータは、多種存在するが、特に限定するものではない。一例として、「階層的クラスター分析」の手法で下記のパラメータを使用することで圧力データの特徴を顕著に反映する結果が得られる。
クラスター :観測値
クラスター方法:最長距離
距離タイプ :コサイン距離
標準化変数 :なし
クラスター数 :n
圧力データのデータ群が多種大量にあり、各クラスターがどのような特性から分類されているかを推測できる情報が十分にあれば、未知検体の圧力データから液体クロマトグラフィが正常に行われたか否かを推定するといった態様も利用可能である。
本発明により、液体クロマトグラフィの異常要因を簡便かつ的確に推定し、分析結果の信頼性が担保される。
試料注入時に生じるトラブルの一例を示した図である。 実施例で用いたシステム構成を示した図である。 実施例で、圧力データによるクラスター解析を実施して得られた樹形図である。 実施例で、圧力データによるクラスター解析を実施し、クラスター1に含まれるデータを示した図である。 実施例で、圧力データによるクラスター解析を実施し、クラスター2に含まれるデータを示した図である。 実施例で、未知試料を測定して得られたデータと事前に得られている「クラスター中心波形(圧力パターン)」を比較した図である。上段はクラスター1中心波形、下段はクラスター1と推定された未知試料の圧力データを示している。 実施例で、未知試料を測定して得られたデータと事前に得られている「クラスター中心波形(圧力パターン)」を比較した図である。上段はクラスター2中心波形、下段はクラスター2と推定された未知試料の圧力データを示している。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら制限されるものではない。
図2に検証に使用したシステム構成を示す。送液装置(2)はDP-8020、試料注入機構(7)はAS-8020、検出器(5)はUV-8020を使用した(いずれも東ソー(株)製)。また、検出器の信号および、送液ポンプの圧力信号は、データ処理装置LC-8020MII(東ソー(株)製)により取り込み、その変化をモニタした。
測定条件は以下の通りである。
分析カラム:TSKgel ODS-100Z 5μm
(4.6mmI.D.×15.0cm)
溶離液 :65%アセトニトリル
カラム温度:40℃
波長 :254nm
注入量 :50uL
試料としては、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、エチル、プロピルの高濃度混合物(0.2mg/mL 65%アセトニトリルに溶解)と希釈液を0.5:19.5の割合で希釈し、粘度の異なる試料となるように調整して用いた。各サンプルに用いた希釈液は以下の通りである。
試料の測定は、複数回実施し、試料不足が生じるようにして行った。各条件の組み合わせは表2の通りである。
表2の条件で測定し得られた圧力パターン(39データ)のクラスター解析を実施した。クラスター解析ツールは、「グラフ作成・データ分析 Origin2018」(株式会社 ライトストーン)を使用した。
まず、階層的クラスター解析を実施し、データの傾向を見た。なお、クラスター方法は「最長距離」、距離タイプは「コサイン距離」で実施した。
クラスター数を2としてクラスター解析を実施し、各クラスター中心波形を算出した。
クラスター :観測値
クラスター方法:最長距離
距離タイプ :コサイン距離
標準化変数 :なし
クラスター数 :2
図3に得られた樹形図を示す。また、図4にクラスター1に分類された全ての圧力データ、図5にクラスター2に分類された全ての圧力データを示す。
ここから、クラスター2に分類されたデータは、試料注入直後、急激な圧力低下が生じているデータの群であり、クラスター1に分類されたデータは、試料注入直後、圧力低下が生じていないデータの群であることが良く分かる。
次に、未知のデータに対して、圧力パターンによる推定ができるか検証した。
試料および測定条件の異なる39データを測定し、解析した。試料および測定条件は表3の通りである。
未知の圧力データと各「クラスター中心」の「コサイン距離」を算出し、最も大きな値(この場合1.00)を示すクラスターが最も類似していることとなる。
表4は、未知データ#1~#39の圧力データと、クラスター1及び2のクラスター中心波形との「コサイン距離」を計算した結果の一覧である。
39の未知データのうち、#6、#9、#12、#15、#18、#21、#24、#27、#30、#33、#36、#39の12データがクラスター2と同定された。
図7から分かるように、クラスター2に同定されたデータは、注入直後、急激な圧力低下が見られる。規定量の試料が注入されず、一部または全てがエアになっていることを示唆しており、クロマトグラムが正常に近いパターンを示したとしても、測定結果の信頼性は低いと判断できる。
一方、クラスター1に同定されたデータは、注入直後の圧力低下が見られない。規定量の試料が注入され、測定結果の信頼性が高いと判断できる。
このように、事前に圧力データをクラスター解析し、未知試料に適用することで、クロマトグラムでは判別できない異常要因が含まれているか否かを判断することが容易となり、クロマトグラフィを熟知していない操作者でも、測定結果の信頼性を判断できるようになる。
1.溶離液
2.送液ポンプ
3.試料注入バルブ
4.分析カラム
5.検出器
6.試料保持ループ
7.試料
8.試料吸引機構
9.データ処理装置

Claims (1)

  1. 液体クロマトグラフィにより得られる未知検体の圧力データを圧力データ群でクラスター解析し、
    最も類似性の高いクラスターを推定し、
    推定されたクラスターから、液体クロマトグラフィが正常に行われたか否かを推定する方法。
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