JP7449622B1 - 加工装置 - Google Patents

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JP7449622B1
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Abstract

【課題】加工装置における被加工材の交換処理を、揚重機などを使用せずに短時間で実現する。【解決手段】マシンテーブル200の上に着脱可能に装着される脱着サブテーブル300の上で、金属からなる被加工材を所定形状に加工する自動工具交換機能を備えた加工装置において、複数のリフトボール23と、各リフトボール23を転動可能に収容する凹形状のリフトボール保持部21aが上面に形成されたリフトフレーム部21とを含むボールリフター2であって、マシンテーブル200に形成されたマシンテーブル溝部201に収められるボールリフター2と、複数のリフトボール23によって脱着サブテーブル300をスライド移動可能に支持する支持位置と、前記支持位置よりも下方の不支持位置との間で、前記リフトフレーム部を昇降移動させる昇降手段と、を有することを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、自動工具交換機能を備えた加工装置に関するものである。
自動工具交換機能を備え、数値制御装置、所謂NC(Numerical Control)装置やコンピュータ数値制御装置、所謂CNC(Computerized Numerical Control)装置を搭載し、マシニングセンタとして制御駆動される加工装置が知られている。
この種の加工装置では、加工処理が終わる度に被加工物(ワーク)が自動又は手動で交換される。自動式は、所謂パレットチェンジャーを用いて、被加工物が載ったパレットを交換する方法であるため、設備導入時の投資が大きくなる。かかるパレットチェンジャーが実装されていない加工装置(以下、汎用機ともいう)では、手動による交換処理が実施されるが、被加工物を交換する際に加工装置を長時間停止する必要があるため、稼働率の改善が求められていた。
かかる課題を解決する方法として、汎用機にパレット交換治具を後付けする方式が考案されているが、マシンテーブルに形成された位置決めピンが脱着サブテーブルに形成されたブッシュに篏合されているため、脱着サブテーブルを交換するときに、位置決めピンの長さ分だけで脱着サブテーブルを持ち上げる必要がある。かかる脱着サブテーブルは、重量物であるため、揚重機等を設置して脱着サブテーブルを持ち上げる必要がある。そのため、設備投資の低減及び稼働率の向上という点において、十分な解決手段とは言えなかった。
特開2019-199953号公報
本発明は、加工装置における被加工材の交換処理を、揚重機などを使用せずに短時間で実現することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の加工装置は、(1)マシンテーブルの上に着脱可能に装着される脱着サブテーブルの上で、金属からなる被加工材を所定形状に加工する自動工具交換機能を備えた加工装置において、複数のリフトボールと、各リフトボールを転動可能に収容する凹形状のリフトボール保持部が上面に形成されたリフトフレーム部とを含むボールリフターであって、前記マシンテーブルに形成されたマシンテーブル溝部に収められる前記ボールリフターと、前記複数のリフトボールによって前記脱着サブテーブルをスライド移動可能に支持する支持位置と、前記支持位置よりも下方の不支持位置との間で、前記リフトフレーム部を昇降移動させる昇降手段と、を有することを特徴とする。
(2)前記支持位置と前記不支持位置との距離は、15mm以下である、ことを特徴とする上記(1)に記載の加工装置。
(3)前記脱着サブテーブルの幅は、前記マシンテーブルの幅よりも小さい、ことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の加工装置。
(4)前記昇降手段は、前記ボールリフターに圧力流体を供給する供給部を有し、前記圧力流体が供給されることで、前記リフトフレーム部は前記支持位置に向かって上昇する、ことを特徴とする上記(1)乃至(3)のうちいずれか一つに記載の加工装置。
(5)前記圧力流体は、空気であることを特徴とする上記(4)に記載の加工装置。
(6)前記マシンテーブル及び前記脱着サブテーブルには、位置決め機構が設けられており、前記位置決め機構は、前記マシンテーブルの上面側に配置されるロケータブロックと、前記脱着サブテーブルの裏面側に配置されるピストン内蔵ロケータと、からなり、前記ロケータブロックは、下段部の幅が上段部の幅よりも大きい段差溝部を有しており、前記ピストン内蔵ロケータは、先端に水平方向に張り出す張り出し部が形成されたピストン部を備えており、前記ピストン部は、前記張り出し部が前記下段部の上面に圧接するクランプ状態と、前記張り出し部が前記下段部の上面から離間するアンクランプ状態との間で動作する、ことを特徴とする上記(1)乃至(5)のうちいずれか一つに記載の加工装置。
(7)前記上段部の側面には、ロックボール用溝部が形成されており、前記ピストン部は、該ピストン部の側面に形成されたボール支持開口部に支持されるロックボールを有しており、前記ロックボールは、前記クランプ状態において前記ロックボール用溝部に押し付けられており、前記クランプ状態から前記アンクランプ状態に遷移するときに前記ロックボール用溝部から離脱する、ことを特徴とする上記(6)に記載の加工装置。
(8)前記ピストン部は、上下方向に延びるピストン中空部を有しており、前記ピストン中空部には、前記ロックボールが前記ピストン中空部に落下するのを防止するロックピンが収められており、前記ロックピンは、バネに吊持されている、ことを特徴とする上記(6)又は(7)に記載の加工装置。
(9)前記ロックピンの先端は、絞り形状部を有しており、前記絞り形状部は、前記ロックボールに接触している、ことを特徴とする上記(8)に記載の加工装置。
(10)前記脱着サブテーブルの側面には、側面溝が形成されており、前記側面溝は、被加工材のセット状況を確認するインジケータを取り付けるための取り付け溝である、ことを特徴とする上記(1)乃至(9)のうちいずれか一つに記載の加工装置。
本発明によれば、加工装置における被加工材の交換処理を、揚重機などを使用せずに短時間で実現することができる。
加工装置の一部における概略斜視図である。 金属加工を行うときのマシンテーブル及び脱着サブテーブルの配置を示した斜視図である。 マシンテーブルの斜視図である。 ボールリフターの動作説明図である。 ピストン内蔵ロケータの斜視図である。 ロケータブロックの斜視図である。 位置決め機構の動作説明図である(クランプ状態)。 位置決め機構の動作説明図である(アンクランプ状態)。 インジケータの取り付け状態を示した脱着サブテーブルの斜視図である。
図1は、自動工具交換機能を備え、金属からなる被加工材を所定の形状に加工する加工装置の一部における概略図である。ただし、加工装置の主要備品である加工工具等は、省略して図示する。同図を参照して、機械の台座100は、加工工具の直下又は前方に設置されており、この機械の台座100にはマシンテーブル200が配置されている。なお、マシンテーブル200は、機械の台座100上で動かすことができる。
マシンテーブル200の両端には、固定サブテーブル600が固定されており、これらの固定サブテーブル600の間には、矢印X方向にスライド移動可能な脱着サブテーブル300が設けられている。固定サブテーブル600は、脱着サブテーブル300をスライド移動させるときのラフガイド材として活用することができる。脱着サブテーブル300には、治具(不図示)が装着され、かかる治具に被加工材を固定した状態で、加工工具による加工処理が実施される。
マシンテーブル200の上に配置されるテーブルを、脱着サブテーブル300及び固定サブテーブル600に分割した理由について説明する。一般的に加工装置は装置全体がカバーによって覆われており、カバー前面の機械の台座100を臨む位置にはカバー開口及びこのカバー開口を開閉する扉が設けられている。
ここで、一般的にカバー開口の幅は、マシンテーブル200の幅よりも小さいため、脱着サブテーブル300及びマシンテーブル200の幅を同一にすると、カバー開口を介して、脱着サブテーブル300を出し入れすることができない。そこで、マシンテーブル200の上に配置されるテーブルを、脱着サブテーブル300及び固定サブテーブル600に分割することによって、カバー開口を介した脱着サブテーブル300の出し入れを可能にしている。したがって、脱着サブテーブル300の幅は、マシンテーブル200及びカバー開口の幅よりも小さい。
台車400は、矢印X方向にスライド移動された脱着サブテーブル300を搬出したり、これから加工される被加工材を搭載した脱着サブテーブル300をマシンテーブル200に受け渡すために用いられる。台車400を、ガイド台座500のガイド溝501に沿って走行させることにより、機械の台座100に近接した位置(以下、近接位置ともいう)に移動させることができる。そして、この近接位置で、脱着サブテーブル300の受け渡しを行うことができる。なお、ガイド台座500は、作業者の身長合わせのための踏み台として機能する。したがって、比較的身長が大きい作業者が作業する場合には、ガイド台座500は省略される。
図2は、マシンテーブル200、脱着サブテーブル300及び固定サブテーブル600の斜視図であり、被加工材を加工するときの配置を示している。脱着サブテーブル300をマシンテーブル200に接触及び固定させた状態で、被加工材の加工処理が実施される。
固定サブテーブル600には、脱着サブテーブル300の長手方向に向かって延びる複数の溝601が形成されている。溝601は、幅が相対的に大きい拡大溝部601aと、幅が相対的に小さい縮小溝部601bとからなるT字状に形成されている。なお、この溝601は、公知のものであり、一般的にT溝と称される。
平面視において、脱着サブテーブル300は長方形に形成されており、上面には脱着サブテーブル300の長手方向に向かって延びる複数の溝301が形成されている。溝301は、拡大溝部及び縮小溝部からなる(つまり、T溝である)点で、溝601と同じである。なお、溝301も公知のものである。
脱着サブテーブル300の脱着サブテーブル肉厚部302及び脱着サブテーブル薄肉部303の上面は面一であり、脱着サブテーブル薄肉部303の裏面は脱着サブテーブル肉厚部302の裏面よりも上方に位置する。したがって、マシンテーブル200と脱着サブテーブル薄肉部303との間には、比較的大きなクリアランスが形成されている。脱着サブテーブル薄肉部303には、後述する位置決め機構の一部が装着される。
脱着サブテーブル300及び固定サブテーブル600の間には、脱着サブテーブル薄肉部303よりも薄い切粉カバー5が設けられている。切粉カバー5は、脱着サブテーブル300及び固定サブテーブル600の上面よりも若干下側に配置されている。加工時に発生した鉄屑等は、切粉カバー5の上に落下するため、切粉カバー5下方のマシンテーブル200に鉄屑等が落下することを防止できる。
図3は、マシンテーブル200の斜視図である。平面視において、マシンテーブル200は長方形に形成されており、上面にはマシンテーブル200の長手方向に向かって延びる複数の溝201(マシンテーブル溝部に相当する)が形成されている。溝201は、拡大溝部201a及び縮小溝部201bからなる(つまり、T溝である)点で、溝601と同じである。なお、溝201も公知である。
各溝201には、ボールリフター2が収められている。溝201は、T溝ナット4や脱着サブテーブル300の荷重を均等に支持するためのスペーサブロックなどが装着される既存のものであるため、マシンテーブル200にボールリフター2の収容溝を別途形成する必要はない。これにより、加工装置の設備コストを削減することができる。
図4は、ボールリフターの動作説明図である。ボールリフター2は、リフトフレーム部21、サポートボール22、リフトボール23、流体チャンバー24を含む。リフトフレーム部21の上面には、リフトボール23に沿った曲面からなるリフトボール保持部21aが凹状に形成されており、このリフトボール保持部21aには小径のサポートボール22が複数個配置されるとともに、これらのサポートボール22にリフトボール23が支持されている。
このように、リフトボール23をサポートボール22に支持させることにより、リフトボール23をリフトボール保持部21aにおいて転動させることができる。なお、リフトボール23の上端は、リフトフレーム部21の上面よりも若干上側に位置する。これらのリフトボール保持部21a、複数のサポートボール22及びリフトボール23からなる転動機構は、リフトフレーム部21の長手方向に沿って複数配設されている。転動機構の設置間隔は、好ましくは等間隔である。
図2に図示する状態において、ボールリフター2は脱着サブテーブル300によって覆われている。つまり、平面視において、ボールリフター2は脱着サブテーブル300の下に隠れた状態になっている。ここで、被加工材を加工した時に発生する金属屑がマシンテーブル200及び脱着サブテーブル300の間隙に入り込むと、金属屑が干渉して、脱着サブテーブル300を容易に押すことができなくなるおそれがある。したがって、従来、被加工材の加工位置には、ボールリフター2を実装できないと考えられていた。本発明は、かかる技術的偏見を克服して創作されたものであり、ボールリフター2を脱着サブテーブル300で覆った状態で、被加工材を加工するため、加工時に発生した金属屑がマシンテーブル200及び脱着サブテーブル300の間隙に入り込むことが防止される。これにより、従来設置できないと考えられていた環境に、ボールリフター2を配置することができる。
再び図4を参照し、流体チャンバー24は、弾性材料によって構成されており、リフトフレーム部21の下部に配設されている。流体チャンバー24の端部には流体供給口24aが設けられている。図示しない供給部(昇降手段に相当する)から、液体供給口24aを介して流体チャンバー24の中に圧力流体を送り込むと、流体チャンバー24が上向きに膨張するため、リフトフレーム部21とともに、リフトボール23をリフトすることができる(図4の「支持位置(リフト後)」に相当する)。流体チャンバー24から圧力流体を抜くことによって、リフトフレーム部21とともに、リフトボール23を降下させることができる(図4の「不支持位置(リフト前)」に相当する)。
圧力流体には、空気を用いることができる。空気を用いることで、コストを削減することができる。また、空気であれば、使用後に大気に放出することができ、後処理も容易である。ただし、空気に代えて、油を圧力流体として用いることもできる。
リフトフレーム部21を上動させることによって、脱着サブテーブル300がリフトボール23によって押し上げられる。これにより、脱着サブテーブル300をマシンテーブル200の上方に浮上させることができる。そして、脱着サブテーブル300に水平方向の力を作用させると、摩擦力によってリフトボール23が転動するため、脱着サブテーブル300をスムーズにスライド移動させることができる。すなわち、手作業で脱着サブテーブル300を移動させることができるため、揚重機などの設置が不要となる。
本実施形態のボールリフター2は、圧力流体を用いて流体チャンバー24を膨張させる構造となっているため、重量物である脱着サブテーブル300(重量が300kg程度に達する場合もある)を確実に浮上させることができる。
ここで、リフトフレーム部21の昇降距離(支持位置と不支持位置との距離に相当する)をKとしたとき、昇降距離Kは好ましくは15mm以下であり、より好ましくは5mm以下である。昇降距離Kが小さくなるほど、加工工具のストローク量制限が緩和される。昇降距離Kを15mm以下に抑えることによって、加工工具のストローク量制限が十分に緩和されるため、加工の自由度を高めることができる。かかる効果は、昇降距離Kを5mm以下に抑えることによって、更に高められる。なお、リフトフレーム部21の昇降距離Kは、流体チャンバー24の膨張可能容積や、圧力流体の供給量によって、適宜調節することができる。
次に、脱着サブテーブル300をマシンテーブル200に位置決めする位置決め機構について、説明する。
位置決め機構は、ロケータブロック30及びピストン内蔵ロケータ40からなる。ピストン内蔵ロケータ40は、脱着サブテーブル薄肉部303の裏面側に配置されている。なお、図2は、脱着サブテーブル300の上面斜視図であるから、ピストン内蔵ロケータ40を図示しない。ロケータブロック30は、マシンテーブル200の上面側に配置されている。ロケータブロック30及びピストン内蔵ロケータ40が協働することにより、位置決め機構が実現される。
図5はピストン内蔵ロケータ40の斜視図であり、図6はロケータブロック30の斜視図である。
図7及び図8は位置決め機構の動作説明図である。図7はクランプ時に対応し、図8はアンクランプ時に対応する。なお、図面を簡素化するため、位置決め機構の右側半分を断面図とし、左側半分を断面図としない。
図6を参照して、ロケータブロック30は、底部に脚部31を有しており、この脚部31をマシンテーブル200の溝201に篏合させることにより、装着される。溝201は、上述の通り既存のものであるため、ロケータブロック30を装着するための装着孔などを別途作成する必要はない。
ロケータブロック30の中央には、ロケータブロック30の長手方向に延びる段差溝部32が形成されている。段差溝部32は、下段部32a及び上段部32bからなり、下段部32aの幅は上段部32bの幅よりも大きい。
上段部32bの側面には、互いに対向する平坦部32b1が形成されており、各平坦部32b1には一条のロックボール用溝部32b2が形成されている。ロックボール用溝部32b2は、略V字状に形成されており、ロケータブロック30の長手方向(言い換えると、脱着サブテーブル300のスライド方向)に向かって延びている。
図5,図7及び図8を参照して、ピストン内蔵ロケータ40はピストン部41を有し、このピストン部41の上端と脱着サブテーブル薄肉部303の裏面との間には、区室42が形成されている。区室42は、脱着サブテーブル薄肉部303の外面に設けられた流体供給口303aと連通しており、この流体供給口303aを介して区室42の内部に圧力流体を圧送することができる。圧力流体には、ボールリフター2と同じものを用いることができる。区室42の内部に圧力流体が供給されると、区室42が下方に向かって拡大し、ピストン部41が押し下げられる。区室42は、シールリング42a~42cによってシールされている。
ピストン部41には、スプリング収容部41bが形成されており、このスプリング収容部41bにはクランプスプリング45が配置されている。クランプスプリング45の上端は、スプリング収容部41bの上壁部に当接しており、クランプスプリング45の下端は、ピストン部41の中心軸C側に向かって突出したスプリング支持部40aに当接している。
ピストン部41が押し下げられても、スプリング支持部40aは脱着サブテーブル薄肉部303に締結されているためピストン部41とは同期しない。したがって、ピストン部41が押し下げられることで、クランプスプリング45は、スプリング支持部40aに向かって押圧され、短縮方向にチャージされる。圧力流体の供給を停止すると、クランプスプリング45にチャージされたバネ力により、ビストン41が押し上げられ、区室42が縮小する。
ピストン部41の先端部には、径方向外側に向かって張り出すピストン張り出し部41cが設けられている。ピストン部41の内部には、ピストン部41の中心軸Cを包囲するようにピストン中空部41aが形成されており、このピストン中空部41aの中にはロックピン44が配置されている。ロックピン44は、ロック解除スプリング47により吊持されている。ロックピン44の下端部には、他の部分よりも縮径した絞り形状部44aが形成されている。また、ロックピン44には、速度調整スプリング48が設けられている。
ピストン部41の側面には、ロックボール49aを支持するボール支持開口部41dが形成されている。このボール支持開口部41dの外径は、ロックボール49aの外径よりも若干大きく設定されている。ピストン部41の側面には板材49bが設けられており、この板材49bに形成された板材孔部49b1からロックボール49aが部分的に突出しており、ロックボール49aが板材孔部49b1を通過して抜け落ちることはない。
ロケータブロック32の中央には、テーパー面32c1及び非テーパー面32c2からなる二面拘束部32cが設けられており、ピストン内蔵ロケータ40には、テーパー面41e1及び非テーパー面41e2からなる二面拘束部41eが設けられており、ロケータブロック32の二面拘束部32c及びピストン内蔵ロケータ40の二面拘束部41eを接触させた状態で、以下に詳細を説明するアンクランプ状態とクランプ状態との切り替えが行われる。テーパーの規格は、JIS B6064-1、ISO 12164-1に従うことが望ましい。
次に、図7及び図8の動作説明図を参照しながら、位置決め機構の動作について説明する。
クランプ状態では、ピストン部41がクランプスプリング45に吊持されており、ピストン張り出し部41cはロケータブロック30の下段部32aの上面32a1に圧接された状態になっている。このクランプ状態において、加工工具による被加工材の加工処理が実施される。
また、クランプ状態では、ロックボール49aがロックボール用溝部32b2に押し付けられている。ロックボール49aがロックボール用溝部32b2に押し付けられることで、クランプ状態を安定化することができる。
クランプ状態において、区室42内に圧力流体を供給すると、ピストン部41はクランプスプリング45を短縮方向にチャージしながら下向きに移動する。ピストン部41が下向きに移動すると、ロックボール49aは、ロックボール用溝部32b2を昇りながらピストン部41の中心軸C側に向かって押し出される。本実施形態の構成によれば、クランプ状態からアンクランプ状態に遷移するときに、ピストン部41の絞り形状部44aでロックボール49aを押さえながらロックボール49aを移動させることができる。これにより、ロックボール49aがピストン中空部41aに抜け落ちることを防止できる。
また、上述の通り、ロックピン44は、上下方向に揺動できるようにロック解除スプリング47に吊持されているから、ロックピン44が上向きに揺動することで、ロックボール用溝部32b2から離脱するロックボール49aの離脱動作が許容される。すなわち、ロックピン44をバネで吊持せずに固定した場合、ロックボール49aがロックボール用溝部32b2を登るときにロックピン44に干渉して、ピストン部41が動作不能に陥るおそれがある。本実施形態では、ロックボール用溝部32b2を登るロックボール49aによってロックピン44が上向きに押し込まれる構造(言い換えると、ロックピン44を上向きに退避させる構造)となっているから、ピストン部41の動作不良をより確実に防止すことができる。
また、上述したようにロックピン44には、速度調整スプリング47が設けられており、この速度調整スプリング47によって、ロックピン44が上向きに押し込まれる時の速度を減速することができる。すなわち、ロックピン44を上向きに押し込む時に、予想を超える負荷が働いた場合には、ロックボール49a及び絞り形状部44aの接触が絶たれて、ロックボール49aがピストン中空部41aに落下するおそれがある。速度調整スプリング47を実装することで、予想を超える負荷が働いた場合であっても、ロックボール49a及び絞り形状部44aの接触を維持しながら、クランプ状態からアンクランプ状態への切り替えを行うことができる。したがって、より確実にロックボール49aの落下を防止できる。
位置決め機構をアンクランプ状態に切り替えた状態で、ボールリフター2のリフトフレーム部21を不支持位置から支持位置に上動させることで、リフトボール23が脱着サブテーブル300に当接し、脱着サブテーブル300を浮上させることができる。そして、脱着サブテーブル300を加工装置の前面側に向かって押し込むことで、リフトボール23が転動し、脱着サブテーブル300をスムーズにスライド移動させることができる。
従来は、揚重機などを設置して脱着サブテーブル300を持ち上げていたため、設備投資が増大し、交換に時間を要していた。本実施形態によれば、リフトフレーム部21を不支持位置から支持位置に上動させ、脱着サブテーブル300を手作業でスライド移動させるだけで、交換作業を行うことができる。したがって、従来の方法と比較して、設備投資が押さえられ、交換時間を短縮することができる。
また、予め治具及び被加工材がセットされた脱着サブテーブル300を、台車400で運び入れ、スライド移動させるだけで、加工位置に短時間でセットすることができる。これにより、加工装置の非稼働時間が大幅に短縮されるため、加工装置の稼働率を高めることができる。
また、ボールリフター2及び位置決め機構は、汎用機に容易に後付けできるため、後付けによって、汎用機の稼働率を向上することができる。
(変形例1)
上述の実施形態では、位置決め機構をロケータブロック30及びピストン内蔵ロケータ40によって構成したが、本発明はこれに限るものではなく、マシンテーブル200及び脱着サブテーブル300をクランプ状態とアンクランプ状態で切り替えることができる他の位置決め機構(例えば、特許文献1参照)を使用してもよい。
(変形例2)
図9を参照しながら、本実施形態の変形例2について説明する。なお、上記実施形態と機能が共通する要素には、同一符号を付して、詳細な説明を省略するものとする。脱着サブテーブル300の側面には、側面溝301aが形成されている。側面溝301aは、いわゆるT溝であり、溝301の長手方向に向かって延びている。ここで、説明の便宜上、溝301の長手方向をX1方向、X1方向に直交する方向をX2方向と定義する。
支持脚部61は、一対であり、それぞれが上下方向に延びている。支持脚部61の下端部には、側面溝301aに装着される脚部装着部61aが設けられている。支持脚部61の上端部には、スライドレール62をX1方向にスライド移動可能に保持する保持部61bが設けられている。
スライドレール62には、取り付け部材62aを介してボールスプライン63が取り付けられている。ボールスプライン63は、X2方向に延びるスプラインシャフト63aとスプラインシャフト63aに装着されたスプラインナット63bを含む。スプラインナット63bには、インジケータ(不図示)が装着されたマグネットスタンド(不図示)が取り付けられている。インジゲータは、ダイヤル式である。スプラインナット63bは、スプラインシャフト63aに沿ってX2方向に直進運動させることができる。したがって、スライドレール62をX1方向に移動させたり、スプラインナット63bをX2方向に移動させることによって、インジゲータの位置を平面方向において変更することができる。インジゲータによって、被加工材のセット状況(溝301に対する平行度、直角度などを含む)を確認する(言い換えると、芯出し作業を行う)ことができる。
本変形例によれば、予め機外でインジゲータを利用した芯出し作業を行い、芯出し作業を終えた脱着サブテーブル300を機内に速やかに搬送することができる。なお、脱着サブテーブル300を機内に搬送する処理が、芯出し作業に用いられた機材(支持脚部61、スライドレール62、ボールスプライン63等を含む)を取り外した後に実施されることは言うまでもない。機内で芯出し作業を実施する必要がないため、上述の脱着サブテーブル300による効果(被加工材の交換処理を、揚重機などを使用せずに短時間で実現する)を高めることができる。
側面溝301aは従来の脱着サブテーブルに設けられた既存の溝であるため、支持脚部61を取り付けるために取り付け溝を別途加工する必要はない。
2 ボールリフター
5 切粉カバー
21 リフトフレーム部
21a リフトボール保持部
22 サポートボール
23 リフトボール
24 流体チャンバー
25 流体供給口
30 ロケータブロック
31 脚部
32 段差溝部
32a 下段部
32a1 上面
32b 上段部
32b1 平坦部
32b2 ロックボール用溝部
32c 二面拘束部
32c1 テーパー面
32c2 非テーパー面
40 ピストン内蔵ロケータ
40a スプリング支持部
41 ピストン部
41a ピストン中空部
41b スプリング収容部
41c ピストン張り出し部
41d ボール支持開口部
41e 二面拘束部
41e1 テーパー面
41e2 非テーパー面
42 区室
44 ロックピン
44a 絞り形状部
45 クランプスプリング
47 ロック解除スプリング
48 速度調整スプリング
49a ロックボール
49b 板材
49b1 板材孔部
61 支持脚部
62 スライドレール
63 ボールスプライン
100 機械の台座
200 マシンテーブル
300 脱着サブテーブル
302 脱着サブテーブル肉厚部
303 脱着サブテーブル薄肉部
303a 流体供給口
600 固定サブテーブル
400 台車
201 301 601 溝
301a 側面溝

Claims (9)

  1. マシンテーブルの上に着脱可能に装着される脱着サブテーブルの上で、金属からなる被加工材を所定形状に加工する自動工具交換機能を備えた加工装置において、
    複数のリフトボールと、各リフトボールを転動可能に収容する凹形状のリフトボール保持部が上面に形成されたリフトフレーム部とを含むボールリフターであって、前記マシンテーブルに形成されたマシンテーブル溝部に収められる前記ボールリフターと、
    前記複数のリフトボールによって前記脱着サブテーブルをスライド移動可能に支持する支持位置と、前記支持位置よりも下方の不支持位置との間で、前記リフトフレーム部を昇降移動させる昇降手段と、
    を有し、
    前記マシンテーブル及び前記脱着サブテーブルには、位置決め機構が設けられており、
    前記位置決め機構は、前記マシンテーブルの上面側に配置されるロケータブロックと、前記脱着サブテーブルの裏面側に配置されるピストン内蔵ロケータと、からなり、
    前記ロケータブロックは、下段部の幅が上段部の幅よりも大きい段差溝部を有しており、
    前記ピストン内蔵ロケータは、先端に水平方向に張り出す張り出し部が形成されたピストン部を備えており、
    前記ピストン部は、前記張り出し部が前記下段部の上面に圧接するクランプ状態と、前記張り出し部が前記下段部の上面から離間するアンクランプ状態との間で動作する、
    ことを特徴とする加工装置。
  2. 前記支持位置と前記不支持位置との距離は、15mm以下である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記脱着サブテーブルの幅は、前記マシンテーブルの幅よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の加工装置。
  4. 前記昇降手段は、前記ボールリフターに圧力流体を供給する供給部を有し、
    前記圧力流体が供給されることで、前記リフトフレーム部は前記支持位置に向かって上昇する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の加工装置。
  5. 前記上段部の側面には、ロックボール用溝部が形成されており、
    前記ピストン部は、該ピストン部の側面に形成されたボール支持開口部に支持されるロックボールを有しており、
    前記ロックボールは、前記クランプ状態において前記ロックボール用溝部に押し付けられており、前記クランプ状態から前記アンクランプ状態に遷移するときに前記ロックボール用溝部から離脱する、
    ことを特徴とする請求項に記載の加工装置。
  6. 前記ピストン部は、上下方向に延びるピストン中空部を有しており、
    前記ピストン中空部には、前記ロックボールが前記ピストン中空部に落下するのを防止するロックピンが収められており、
    前記ロックピンは、バネに吊持されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の加工装置。
  7. 前記ロックピンの先端は、絞り形状部を有しており、
    前記絞り形状部は、前記ロックボールに接触している、
    ことを特徴とする請求項に記載の加工装置。
  8. 前記脱着サブテーブルの側面には、側面溝が形成されており、
    前記側面溝は、被加工材のセット状況を確認するインジケータを取り付けるための取り付け溝である、
    ことを特徴とする請求項に記載の加工装置。
  9. マシンテーブルの上に着脱可能に装着される脱着サブテーブルの上で、金属からなる被加工材を所定形状に加工する自動工具交換機能を備えた加工装置において、
    複数のリフトボールと、各リフトボールを転動可能に収容する凹形状のリフトボール保持部が上面に形成されたリフトフレーム部とを含むボールリフターであって、前記マシンテーブルに形成されたマシンテーブル溝部に収められる前記ボールリフターと、
    前記複数のリフトボールによって前記脱着サブテーブルをスライド移動可能に支持する支持位置と、前記支持位置よりも下方の不支持位置との間で、前記リフトフレーム部を昇降移動させる昇降手段と、
    を有し、
    前記脱着サブテーブルの側面には、側面溝が形成されており、
    前記側面溝は、被加工材のセット状況を確認するインジケータを取り付けるための取り付け溝である、
    ことを特徴とする加工装置。
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