JP7448443B2 - 冷却装置及び冷却装置の制御方法 - Google Patents

冷却装置及び冷却装置の制御方法 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 開催日 令和1年9月13日 集会名 2019年度日本冷凍空調学会年次大会 開催場所 東京海洋大学海洋工学部(東京都江東区越中島)
本発明は、圧縮機、凝縮器、(電子式)膨張弁、蒸発器および蒸発圧力調整弁(冷媒流量制御弁)を配管で順次接続して冷凍サイクルを構成した冷却装置及び冷却装置の制御方法に関し、特に冷却対象空間に恒温が要求されるにもかかわらず熱負荷変動の大きい環境試験室、自動車試験室、部品試験装置や保管庫等に使用する高精度の温度制御を可能とした冷却装置及び冷却装置の制御方法に関する。
従来、冷却装置における冷凍サイクルによる冷却方式は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器とこれらを接続し内部に冷媒を循環させる冷媒配管で構成される。
冷凍サイクルでは、蒸発器で間接的に冷媒よりも高温の空気と熱交換して気化して発生した低温低圧の気体冷媒を配管にて圧縮機へ導き、(1)圧縮機で圧縮して高温高圧の気体にして凝縮器へ送り、(2)凝縮器で間接的に冷媒より低温(30℃程度)の空気などと熱交換して放熱することで液化し液化冷媒となり、(3)液化冷媒は膨張弁で減圧して低温低圧の気液二相冷媒となり、(4)蒸発器で間接的に冷媒よりも高温の空気と熱交換して気化させて気化熱で、高温空気から熱を奪い取るという、圧縮、凝縮、膨張、蒸発というサイクルにより、冷媒を気体から液体、液体から気体へと相変化を繰り返すことにより、高い温度場にある凝縮器で凝縮熱により外気や冷却水へ熱を捨てながら、低い温度場の蒸発器で低温且つ冷熱量の大きな気化熱を得るヒートポンプを形成して、蒸発器で空気を冷却する。
このような冷凍サイクルは、「直接膨張冷却方式(直膨式)」と呼ばれ冷媒配管で接続し、冷却対象となる空間の近くで冷媒を高圧から低圧に膨張し、相変化を引き起こして気化熱を利用して蒸発器で熱交換を行い直接空気を冷却するものであり、水に対して冷凍サイクルを形成し水を冷却する冷凍機が内蔵する蒸発器で水などの冷熱媒を冷却し、冷却した冷熱媒をポンプ移送し冷却コイルで冷熱媒と熱交換して空気を冷却する「間接膨張冷却方式(間膨式)」と比べると、構成がシンプルでエネルギー効率が高いとされている。
図6は、直接膨張冷却方式のうちで、さらに蒸発器における冷え過ぎによる制御性悪化を防ぐために蒸発圧力調整弁を有する方式による、冷却対象空間へ送風する空気を蒸発器で冷却する冷凍サイクルを示す図であり、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁4、蒸発器5、蒸発圧力調整弁6が冷媒配管で冷媒が循環可能に接続されている。冷却対象空間へ送風される空気は、蒸発器5の前後配管に直交するように冷媒経路と間接的に熱交換される。
該冷凍サイクルでの制御は、膨張弁4を蒸発器5出口(5)における冷媒の過熱度(飽和状態(気液混合)からさらに冷媒が加熱され完全気化した後昇温した温度値)にて制御を行い、蒸発圧力制御弁6を蒸発器出口空気温度にて制御を行うことで、膨張弁4と蒸発圧力調整弁6とで蒸発器5の冷媒流量を制御し、蒸発圧力調整弁6が蒸発器5出口(5)の圧力について圧縮機圧を膨張弁との分担を行うことで、圧縮機1への液バックを防止しながら蒸発器5の冷媒温度を制御する。
圧縮機1は圧縮機1入口(1)の圧力制御を行うことで、負荷の増減に応じて出力を増減させている。
また、蒸発器5の冷媒温度の適正値は、蒸発器により熱交換される空気の送風温度設定や負荷状況によって変動するので、蒸発器の出口空気温度を計測して温度調節計にて演算した計測値と設定値との偏差に基づき蒸発圧力調整弁を制御することで、蒸発器5の冷媒圧力の制御も行っている。
一般的な冷凍サイクルでは、蒸発圧力調整弁6がない場合もあり、この場合、圧縮機1の圧力制御により凝縮器2の温度場から蒸発器5の冷媒温度が定まる。
しかし、圧縮機1の保護のため圧縮機1入口(1)の圧力設定範囲には制限があり、これより高い蒸発温度を再現する場合、蒸発圧力調整弁6等による圧力制御が必須となる。
特に環境試験室、自動車試験室、部品試験装置や発熱体のアイドリング保管庫など、冷却対象空間に恒温が要求されるにもかかわらず熱負荷変動の大きい対象空間に対し、蒸発器5で精密な温度制御を行うには、送風温度とある程度近い温度の高い蒸発温度でないと温度制御がうまくいかない。
モリエル線図において、熱のやり取りをして飽和線間を移動する蒸発器や凝縮器内の圧力は温度と深い相関があることから判るとおり、圧力制御が重要となる。
図7は、冷凍サイクルを構成した冷却装置の回路構成を示す図である。
図中、1は圧縮機、1aは電磁クラッチ、2は凝縮器、3は貯液器、4は電気式膨張弁、5は蒸発器、6は蒸発圧力制御弁である。
同図に示すように、膨張弁4は蒸発器5出口の圧力と温度を計測して演算した過熱度により制御されており、蒸発圧力制御弁6は蒸発器5の出口に取り付けてあり、蒸発圧力制御弁6は、弁開度が内設されたばねの力と蒸発温度teに相関関係がある蒸発圧力Peとの釣合いで変化するように構成してあり、蒸発圧力Peが低下し始めると閉弁方向に弁が移動して絞り作用を行い、制御弁6の上流の蒸発圧力Peが所定値Pe1以下に低下するのを抑制し、蒸発器5の温度が所定値以下にならないようにしている。
特公平5-73979号公報
上記特許文献1の冷凍サイクルを環境試験室や自動車環境試室等に用いる場合、自動車環境試験室では内燃機関や電装品の動作に厳しい低温設定が多く、蒸発器における空気への負荷はほぼ冷房負荷であるが、試験室内の空気や環境設定を高温設定かつ低発熱の設定条件では、やや暖房負荷(暖房運転)に転じる場合、一般的に暖房には電気ヒーターを用いる。
しかし、電気ヒーターを作動させるときも、試験室内の供試体からの急な発熱増加に備え、環境試験室の温度環境保持のために冷凍サイクルは完全には停止せず、下限速で運転(アイドリング運転)しているため冷凍サイクルの圧縮機は止まっていないことから圧縮機の軸動力分の熱を凝縮器で捨てて、蒸発器で空気を過冷却した後に電気ヒータで再熱している状態となっている。
このように、電気ヒーターを用いるときも急な発熱増加に備え、冷凍サイクルは停止せず下限速で運転しており、圧縮機の軸動力および凝縮器(冷等)に用いるエネルギーが無駄となり運転コスト面や省エネ面で不利になっている。
本発明は、上記のような問題点を解消し、環境試験室における温度設定および建屋負荷などによって普段冷房負荷であるものの暖房負荷に転じる場合があるような暖房運転時に、電気ヒーター等の外部暖房機器を用いることが無く、圧縮機の軸動力によって暖房制御が出来るようにした冷却装置を提供することを目的とする。また、冷房負荷から小さな暖房負荷へシームレスに蒸発器により空気負荷に対応できる冷却装置を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を下記の手段により解決した。
〔1〕圧縮機(1)、凝縮器(2)、膨張弁(4)、蒸発器(5)および圧力調整弁(6)を配管(7)で順次接続し圧縮機(1)へと循環する冷凍サイクル回路において、圧縮機(1)から凝縮器(2)を介して膨張弁(4)に接続される高圧側配管(7a)と、膨張弁(4)と蒸発器(5)とを接続する低圧側配管A(7b)と、蒸発器(5)から圧力調整弁(6)を介して圧縮機(1)に接続される低圧側配管B(7c)とからなる前記配管(7)には、圧縮機(1)と凝縮器(2)の間の高圧側配管(7a)及び低圧側配管A(7b)に両端を接続したバイパス管(8)と、当該バイパス管(8)に設けたホットガス弁(9)とがさらに備わり、
前記低圧側配管B(7c)の蒸発器(5)と圧力調整弁(6)の間に設けられた圧力検知器(11)及び温度検出器(12)と、前記圧力検知器(11)により検知された圧力調整弁(6)上流の圧力と前記温度検出器(12)により検知された圧力調整弁(6)上流の温度に基づいて過熱度を演算する過熱度演算装置(14)と、
当該過熱度演算装置(14)により演算された過熱度演算値(PV)の入力を受け当該過熱度演算値(PV)と過熱度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりSH出力値(MV操作量)を算出する過熱度指示調節計(15)と、
当該過熱度指示調節計(15)からのSH出力値(MV操作量)の入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を信号変換器(21)へ出力する第1の比率設定器(17)と、
前記過熱度指示調節計(15)からのSH出力値(MV操作量)の入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を膨張弁(4)に出力する第2の比率設定器(18)と、
前記蒸発器(5)の出口を通り熱交換された出口空気温度を検出する出口空気温度検出器(13)と、
当該出口空気温度検出器(13)により検知された出口空気温度(PV)の入力を受け当該出口空気温度(PV)と出口空気温度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりT出力値(MV操作量)を算出する温度指示調節計(16)と、
前記温度指示調節計(16)からのT出力値(MV操作量)の入力信号を受け当該入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を信号変換器(21)へ出力する第3の比率設定器(19)と、
前記温度指示調節計(16)からのT出力値(MV操作量)の入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号をホットガス弁(9)に出力する第4の比率設定器(20)と、
前記第1の比率設定器(17)から入力された入力信号と前記第3の比率設定器(19)から入力された入力信号の大きい方に比例した直流信号を圧力調整弁(6)に出力する信号変換器(21)とからなることを特徴とする冷却装置。
〔2〕 前記〔1〕に記載の冷却装置の制御方法であって、
前記圧力調整弁(6)の開度は、
前記圧力検知器(11)により検知された前記圧力調整弁(6)上流の圧力と前記温度検出器(12)により検知された前記圧力調整弁(6)上流の温度に基づいて過熱度を演算する過熱度演算装置(14)と、
当該過熱度演算装置(14)により演算された過熱度演算値(PV)の入力を受け当該過熱度演算値(PV)と過熱度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりSH出力値(MV操作量)を算出する過熱度指示調節計(15)と、
当該過熱度指示調節計(15)からのSH出力値(MV操作量)の入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を信号変換器(21)へ出力する第1の比率設定器(17)と、
前記蒸発器(5)の出口を通り熱交換された出口空気温度を検出する出口空気温度検出器(13)と、
当該出口空気温度検出器(13)により検知された出口空気温度(PV)の入力を受け当該出口空気温度(PV)と出口空気温度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりT出力値(MV操作量)を算出する温度指示調節計(16)と、
前記温度指示調節計(16)からのT出力値(MV操作量)の入力信号を受け当該入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を信号変換器(21)へ出力する第3の比率設定器(19)と、
前記第1の比率設定器(17)から入力された入力信号と前記第3の比率設定器(19)から入力された入力信号の大きい方に比例した直流信号を圧力調整弁(6)に出力する信号変換器(21)とで制御し、
前記膨張弁(4)の開度は、
前記過熱度演算装置(14)と、
当該過熱度演算装置(14)により演算された過熱度演算値(PV)の入力を受け当該過熱度演算値(PV)と過熱度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりSH出力値(MV操作量)を算出する過熱度指示調節計(15)と、
前記過熱度指示調節計(15)からの入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を出力する第2の比率設定器(18)とで制御し、
前記ホットガス弁(9)の開度は、
前記温度指示調節計(16)と、
前記温度指示調節計(16)からのT出力値(MV操作量)の入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を出力する第4の比率設定器(20)とで制御することを特徴とする冷却装置の制御方法。
〔3〕前記出口空気温度の偏差(出口空気温度計測値-出口空気温度設定値)が負の値のとき、徐々に圧力調整弁(6)が閉まり、当該圧力調整弁(6)が下限開度となったときに、ホットガス弁(9)を開き、前記蒸発器(5)へ、膨張弁(4)から流れる冷熱量より、ホットガス弁(9)から流れる温熱量が上回ることで冷房運転から暖房運転に切り替えることを特徴とする〔2〕記載の冷却装置の制御方法。
〔4〕前記出口空気温度の偏差(出口空気温度計測値-出口空気温度設定値)が正の値のとき、徐々にホットガス弁(9)が閉まり、やがて下限開度から圧力調整弁(6)が開きだしホットガス弁(9)から流れる温熱量より、膨張弁(4)から流れる冷熱量が上回ることで暖房運転から冷房運転に切り替わり、やがてホットガス弁(9)の開度が0%まで閉まることを特徴とする〔2〕記載の冷却装置の制御方法。
本発明は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器および圧力調整弁を冷凍サイクルを形成する配管で冷媒が循環可能に順次接続するとともに、圧縮機と凝縮器との間の配管と膨張弁と蒸発器との間の配管とに両端を接続したバイパス管と当該バイパス管に設けたホットガス弁とで冷凍サイクルを構成し、蒸発器の出口空気温度と蒸発器冷媒出口の過熱度に基づいて膨張弁、圧力調整弁、ホットガス弁の開閉を制御することで、蒸発器における空気の冷房運転と暖房運転の切り替えがシームレスにできるので電気ヒーター等の外部熱源を設ける必要がない。
本発明の実施例1における冷却装置の制御フロー(回路構成)を示す図である。 図1における冷却装置の制御の概念を示す説明図である。 図1における冷却装置の制御の動作を示す説明図である。 図1における冷却装置の制御の動作を示す説明図である。 図1における冷却装置の動作中の冷媒の状態を示すモリエル線図である。 従来の直接膨張冷却方式による冷凍サイクルを示す図である。 従来の冷却装置の制御フロー(回路構成)を示す図である。
以下、本発明に係る冷却装置の実施例を図について説明する。
図1はこの発明の実施例における冷却装置の制御フロー(回路構成)を示す図、図2は冷却装置の制御の概念を示す説明図、図3及び図4は冷却装置の制御の動作を示す説明図、図5は冷却装置の動作中の冷媒の状態を示すモリエル線図である。
図1において、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁4、蒸発器5、圧力調整弁6を配管7(高圧側配管(7a)、低圧側配管A(7b)、低圧側配管B(7c))で順次接続し圧縮機1へと循環する冷凍サイクル回路を形成し、圧縮機1から凝縮器2を介して膨張弁4に接続される高圧側配管7aと、膨張弁4と蒸発器5とを接続する低圧側配管A7bと、蒸発器5から圧力調整弁6を介して圧縮機1に接続される低圧側配管B7cとからなる前記配管7には、圧縮機1と凝縮器2の間の高圧側配管7a及び低圧側配管A7bに両端を接続したバイパス管8と、当該バイパス管8に設けたホットガス弁9とがさらに冷凍サイクルを構成している。低圧側配管B7cは蒸発器5と圧縮機1を繋いでいる。
前記圧力調整弁6は、後述のように制御される信号変換器21からの出力値に基づいて開度が制御される。
図中、前記配管7に記載されている(1)から(7)は、前記配管7内における位置を表し、(1)は圧縮機入口(圧力調整弁出口)、(2)は凝縮器入口(圧縮機出口)、(3)は膨張弁入口(凝縮器出口)、(4)は蒸発器入口(膨張弁出口)、(5)はホットガス弁出口(蒸発器入口)、(6)は蒸発器入口(ホットガス弁出口、膨張弁出口)、(7)圧力調整弁入口(蒸発器出口)であり、それぞれの位置での冷媒の状態は後述する。
図中、11は前記蒸発器5と圧縮機1を接続する低圧側配管B7cの圧力調整弁入口(蒸発器出口)圧力を検知する圧力検知器、12は低圧側配管B7cの圧力調整弁入口(蒸発器出口)の温度を検出する温度検出器である。
13は前記蒸発器5の空気側経路を通り、環境試験室内に空調空気として供給される出口空気の温度(出口空気温度)を検出する出口空気温度検出器である。
14は前記圧力検知器11の圧力検出値及び前記温度検出器12の温度検出値に基づいて過熱度を演算する過熱度演算装置、15は前記過熱度演算装置(14)により演算された過熱度演算値(PV)の入力を受け当該過熱度演算値(PV)と過熱度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりSH出力値(MV操作量)を算出する過熱度指示調節計である。
また、16は前記蒸発器(5)の空気側経路を通り、環境試験室内に空調空気として供給される出口空気温度を検出する出口空気温度検出器(13)により検知された出口空気温度(PV)の入力を受け当該出口空気温度(PV)と出口空気温度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりT出力値(MV操作量)を算出する温度指示調節計である。
そして、17から20は入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を出力する比率設定器(レシオバイアス)で、21は2つの比率設定器の入力信号の大きい方に比例した直流信号を出力する信号変換器(ハイセレクタ)である。
各比率設定器において、第1の比率設定器17は過熱度指示調節計15から入力されたSH出力値に基づきY=Ax+B(式1)により前記信号変換器21に出力する出力値を求める。
式1において、xは入力値、AとBは任意に設定できる値でありAは正の値である。
例えば、xが50~100%の範囲のときYが0~100%の範囲で出力する。
第2の比率設定器18は過熱度指示調節計15から入力された出力値に基づきY=Cx+D(式2)により前記膨張弁4に出力する出力値を求める。
式1において、xは入力値、CとDは任意に設定できる値でありCは負の値である。
例えば、xが0~50%の範囲のときYが100~0%の範囲で出力する。
同様に第3の比率設定器19は前記温度指示調節計16から入力された出力値に基づきY=Ex+F(式3)により前記信号変換器21に出力する出力値を求める。
式3において、xは入力値、EとFは任意に設定できる値でありEは正の値である。
また同様に第4の比率設定器20は前記温度指示調節計16から入力された出力値に基づきY=Gx+H(式4)により前記ホットガス弁9に出力する出力値を求める。
式4において、xは入力値、GとHは任意に設定できる値でありGは負の値である。
なお、膨張弁4と第2の比率設定器18、ホットガス弁9と第4の比率設定器20、圧力調整弁6と信号変換器21、圧力検知器11及び温度検出器12と過熱度演算装置14、出口空気温度検出器13と温度指示調節計16と第3の比率設定器19と第4の比率設定器20、過熱度演算装置14と過熱度指示調節計15と第1の比率設定器17と第2の比率設定器18、また信号変換器21と第1の比率設定器17と第3の比率設定器19は、それぞれが制御線で接続されている。
図1に基づいて、前記のように構成された冷却装置において、全体の動作を含めて、膨張弁と圧力調整弁の連携について、ホットガス弁と圧力調整弁の連携について、圧力調整弁6の動作(圧力調整弁の開度動作)について詳細に説明する。
〔膨張弁と圧力調整弁の連携について〕
過熱度演算装置14は、前記圧力調整弁6と前記蒸発器5を繋ぐ低圧側配管B7cに設けられた圧力検知器11により検知された圧力調整弁6の上流の圧力検出値と前記低圧側配管B7cに設けられた温度検出器12により検知された圧力調整弁8の上流の温度検出値に基づいて過熱度を演算し、演算した過熱度演算値(PV)を過熱度指示調節計15に入力する。
前記過熱度指示調節計15は入力された過熱度演算値(PV)と任意に設定した入力値の過熱度設定値(SP)との偏差(PV-SP)(過熱度の偏差)に基づいて、比例帯(P)積分時間(I)微分時間(D)に応じて演算した結果として信号出力するPID制御をおこなってSH出力値(0~100%)を演算し、演算したSH出力値(0~100%)を第1の比率設定器17及び第2の比率設定器18に入力する。
ここで、過熱度の偏差が正の値の場合出力は大きくなっていき、負の値の場合出力は小さくなっていくので、前記第2の比率設定器18と第1の比率設定器17で予め出力に応じた膨張弁4と圧力調整弁6の開度を設定しておく。
例えば、出力と、膨張弁開度と、圧力調整弁開度とを次のように設定する。
出力100% のとき 膨張弁開度100% 圧力調整弁開度下限
出力75% のとき 膨張弁開度50% 圧力調整弁開度下限
出力50% のとき 膨張弁開度下限 圧力調整弁開度下限
出力25% のとき 膨張弁開度下限 圧力調整弁開度50%
出力0% のとき 膨張弁開度下限 圧力調整弁開度100%
図3は、上記圧力調整弁と膨張弁の開度の関係を示す図である。
前記第1の比率設定器17は、前記入力されたSH出力値(0~100%)をこれに応じた開度に変換して前記信号変換器21に出力し、前記第2の比率設定器18は、前記入力されたSH出力値(0~100%)をこれに応じた開度に変換して前記膨張弁4に出力する。
前記膨張弁4は、前記第2の比率設定器18から入力された開度出力値(0~100%)に基づいて開度が制御される。
〔ホットガス弁と圧力調整弁の連携について〕
温度指示調節計16は、前記蒸発器5の空気側経路を通り、環境試験室内に空調空気として供給される出口空気温度を検出する出口空気温度検出器13により検知された出口空気温度(PV)が入力され、任意に設定した出口空気温度設定値(SP)との偏差(PV-SP)(出口空気温度の偏差)に基づいて、比例帯(P)積分時間(I)微分時間(D)に応じて演算した結果として信号出力するPID制御をおこなってT出力値(0~100%)を演算し、演算したT出力値(0~100%)を第3の比率設定器19及び第4の比率設定器20に入力する。
ここで出口空気温度の偏差が正の値の場合(温度を下げたい場合)、出力は大きくなっていき、負の値の場合(温度を上げたい場合)、出力は小さくなっていくので、前記第4の比率設定器20と第3の比率設定器19で予め出力に応じたホットガス弁9と圧力調整弁6の開度を設定しておく。
例えば、出力と、ホットガス弁開度と、圧力調整弁開度とを次のように設定する。
出力100% のとき ホットガス弁開度0% 圧力調整弁開度100%
出力75% のとき ホットガス弁開度0% 圧力調整弁開度50%
出力50% のとき ホットガス弁開度0% 圧力調整弁開度下限
出力25% のとき ホットガス弁開度50% 圧力調整弁開度下限
出力0% のとき ホットガス弁開度100% 圧力調整弁開度下限
図4は、上記ホットガス弁と圧力調整弁の開度の関係を示す図である。
前記第3の比率設定器19は、前記入力されたT出力値(0~100%)をこれに応じた開度に変換して前記信号変換器21に出力し、第4の比率設定器20は、前記入力されたT出力値(0~100%)をこれに応じた開度に変換して前記ホットガス弁9に出力する。
前記ホットガス弁9は、前記第4の比率設定器20から入力された開度出力値(0~100%)に基づいて開度が制御される。
〔圧力調整弁6の動作(圧力調整弁の開度動作について〕
圧力調整弁6は、前記第1の比率設定器17から入力された出力値(0~100%)と前記第3の比率設定器19から入力された出力値(0~100%)を受け大きい方の開度を出力する信号変換器21により開度が制御される。
前記のように構成された冷却装置において、冷暖の切り替わりについて説明する。
・ 冷房運転から暖房運転への切り替わりについて
図4に示すように、出口温度偏差(計測値-設定値)が負の値のとき、徐々に圧力調整弁6が閉まり、やがて下限開度となり、今度はホットガス弁が開く。
ホットガス弁9の開度がある程度大きくなると、膨張弁4から流れる冷熱量より、ホットガス弁9から流れる温熱量が上回り、このとき冷房運転から暖房運転に切り替わる。
また、ホットガス弁9が開いてくるとき、温度指示調節計16による圧力調整弁6の開度指令は最小になっている。
前述のように圧力調整弁6の実際の開度は、過熱度指示調節計15と温度指示調節計16の開度指令のうち大きいほうを選択するため、このときの圧力調整弁6の実際の開度は温度指示調節計16の開度指令に準じた開度となる。
ホットガス弁9が開いてくるタイミングは、冷房負荷が小さい状況であり、伴って過熱度も小さくなってきているので、ホットガス弁9が開いてくるタイミングでは温度指示調節計16の出力は小さくなってきており、膨張弁4の開度は下限付近となり温度指示調節計16の圧力調整弁の開度指令は大きくなってくる。
よって冷房運転から暖房運転が切り替わるタイミングでは、圧力調整弁6の開度は小さいため冷媒流量が少なく、切り替わりによるハンチングは小さく、切り替わったあと徐々に圧力調整弁6が開いていき冷媒流量が多くなり暖房能力が上がってくる。
例2)暖房運転から冷房運転への切り替わり
例えば、出口温度偏差(計測値-設定値)が正の値のとき、徐々にホットガス弁9が閉まり、やがて開度0%となり、圧力調整弁6の開度指令は大きくなってくる。ホットガス弁9が閉まってくる過程で、ホットガス弁9から流れる温熱量より、膨張弁4から流れる冷熱量が上回ったとき、暖房運転から冷房運転に切り替わる。
ホットガス弁9が閉まってくるとき(閉まり切る前)、過熱度指示調節計15による圧力調整弁6の開度指令はまだ最小のままとなる。
前述のように圧力調整弁6の実際の開度は過熱度指示調節計15と温度指示調節計16の開度指令のうち大きいほうを選択するため、このときの圧力調整弁6の実際の開度は温度指示調節計16の開度指令に準じた開度となる。
ホットガス弁9が閉まってくるタイミングは、冷房負荷が大きくなってくる状況であり、伴って過熱度も大きくなってきているので、ホットガス弁9が閉まってくるタイミングでは温度指示調節計16の出力は大きくなってきており、温度指示調節計16の圧力調整弁6の開度指令は最小付近となっている。
ホットガス弁9が閉まり切ると、過熱度指示調節計15の圧力調整弁6の開度指令は大きくなっていき、圧力調整弁6の実際の開度は過熱度指示調節計15の開度指令に準じて大きくなってくる。
よって暖房運転から冷房運転が切り替わるタイミングでは、圧力調整弁6の開度は小さいため冷媒流量が少なく、切り替わりによるハンチングは小さく、切り替わったあと徐々に圧力調整弁6が開いていき冷媒流量が多くなり暖房能力が上がってくる。
図2は、本発明の冷却装置の制御の概念を説明する図で、ハード構成を図1に記載しているようにホットガス弁9を追加し、圧縮機1を出た冷媒が一部凝縮器2を通らないで、一部がホットガス弁9を通って蒸発器5に流れ込むことで暖房運転も可能とするものの、比率設定器やハイセレクタを利用しない制御を参考に示す。
図2において、縦軸は制御機器(膨張弁4、圧力調整弁6、ホットガス弁9)の出力を表し、横軸は負荷状態を表し負荷0を堺に左が暖房負荷(暖房運転)、右が冷房負荷(冷房運転)を表している。
線aは制御機器(膨張弁4及び圧力調整弁6)の動き(開度)を、線bは制御機器(圧力調整弁6及びホットガス弁9)の動き(開度)を表す。
なお、負荷0とは、空気温度差0℃(入口空気温度-出口空気温度=0)のときである。
負荷変動に対して、冷房負荷が大きいときは制御弁(膨張弁4、圧力調整弁6)を開き低温冷媒を多量に蒸発器に流す。
冷房負荷が小さいは、制御弁(膨張弁4、圧力調整弁6)を閉じて(下限開度に維持)低温冷媒を少量に蒸発器5に流す。
負荷が0のときは、空気と同温の冷媒を少量蒸発器5に流す。
負荷が逆転して、冷房運転から暖房運転に切り替えるときは、暖房負荷が小さいときは制御弁(圧力調整弁6、ホットガス弁9)を開き高温冷媒を少量に蒸発器に流す。
暖房負荷が大きいときは、制御弁(圧力調整弁6、ホットガス弁9)を開き高温冷媒を多量に蒸発器5に流す。
このように負荷変動に対し、負荷0(空気温度差0℃)を境界として制御動作を切り替えることができれば、暖房負荷まで対応した運動ができる。
しかし、冷房負荷の状態か暖房負荷の状態かは、蒸発器5に入ってくる空気の温度の入口温度と出口温度の差を見ればわかるが、例えば冷房負荷が大きいときから運転しているときはだんだん室内温度が下がってきて、蒸発器5に入る空気の温度が下がり冷房負荷が下がってくると、膨張弁4や圧力調整弁6が段々と閉じてくる。
そのため、負荷が0になった瞬間に膨張弁4や圧力調整弁6がしっかりと完全に閉じ切っているかは分からない。
したがって。ある程度膨張弁4が閉まりきってなく開いているときに暖房運転に切替えてしまうと、結局膨張弁4が開いたまま(暖房のために)ホットガス弁9や圧力調整弁6を開き始めても膨張弁4には冷たい冷媒が流れてしまうことになる。この場合、頑張ってホットガス弁9を開いても、冷たい冷媒と相殺されてしまい所定の能力が得られないことになる。
また、ホットガス弁9から多量の高温冷媒が流れると、冷房負荷時であっても暖房運転となり精度が著しく下がってしまう。
図3及び図4は、本発明の冷却装置の制御動作を示す説明図、図5は冷却装置の動作中の冷媒の状態を示すモリエル線図である。
上記のように、膨張弁4の開度が大きければ冷房運転になり、ホットガス弁9の開度が大きければ暖房運転となることから、冷房運転と暖房運転の切り替えは膨張弁4とホットガス弁9の開度により行っている。
しかし、負荷が0になった瞬間に、膨張弁4や圧力調整弁6がしっかりと完全に閉じ切っているかは分からないことから、本発明においては、冷房運転と暖房運転の切り替えを、冷媒が余り流れていないとき(冷媒流量が絞られた状態)すなわち圧力調整弁6が絞られた状態(出口空気温度が下がり圧力調整弁6が下限開度となった状態)で行うこととしている。
以下に、図3に基づいて本発明の冷却装置の制御動作を説明する。
同図は、出口空気温度に基づいて制御弁(圧力調整弁6及びホットガス弁9)の開閉を制御するもので、縦軸は制御弁(圧力調整弁6及びホットガス弁9)の開度を表し、横軸は過熱度指示調節計15の出力を表している。
ここでは、出口空気温度が下がり、圧力調整弁6が下限開度となったとき、ホットガス弁9が開き始める(開度を大きくしていくように制御する)こととした。
この場合、仮に冷房負荷時にホットガス弁9が開き始めても、圧力調整弁6が下限開度で冷媒流量が絞られているため、過大な暖房運転とはならず、空気温度がわずかに昇温し、冷房運転に復帰することになる。
このように、出口空気温度で圧力調整弁6が制御され、出口空気温度が下がってくると圧力調整弁6を絞り、絞り切ったらV字形でホットガス弁を開いて行く。
このように、出口空気温度がどんどんと下がってくるということは、冷房運転の出力が強すぎるということで、空気の温度がだんだん下がってきてしまうので、先ずは、圧力調整弁6を絞って冷温冷媒の流れをストップさせる。
それでもなおかつ空気温度が下がってくるときは、ホットガス弁9を開いて温かい冷媒を流すようにした。
このとき、ホットガス弁9を開いても、圧力調整弁6が完全には閉じていなく、下限開度で冷温の冷媒が流れているが、流量的にはたいしたことではない。
また、仮にこの動きが速すぎて空気の温度がまだ下がりきっていないときにこの動きをしても、ハンチングには繋がりにくい。
次に、図4に基づいて本発明の冷却装置の制御動作を説明する。
同図は、過熱度に基づいて制御弁(膨張弁4及び圧力調整弁6)の開閉を制御するもので、縦軸は制御弁(膨張弁4及び圧力調整弁6)の開度を表し、横軸は温度指示調節計16の出力を表している。
上記図3の制御だけでは、暖房負荷が大きくなっても圧力調整弁6が下限開度のままで冷媒流量せず、大きな暖房能力が得られないことから、過熱度が下がり膨張弁4が閉じ切ってもなお負荷が下がってくる場合は、圧力調整弁6が開き始めることとした。
ただし、圧力調整弁6は出口空気温度を制御量として動作しているため、圧力調整弁6の操作量を増加させるのではなく、圧力調整弁6の下限開度を増加させることで、圧力調整弁6を開くようにしている。
図5は冷却装置の動作中の冷媒の状態を示すモリエル線図である。
(A)は冷房負荷が大きいとき、(B)は冷房負荷が小さいとき、(C)は負荷が0のとき、(D)は暖房負荷が小さいとき、(E)は暖房負荷が大きいときを表す。
(A)冷房負荷が大きいとき
圧縮機1に吸い込まれた冷媒は圧縮され、高温高圧の気相冷媒となり(1)-(2)、圧縮機1から吐出された冷媒は、凝縮器2内で冷媒より低温(30°C程度)の空気や水と熱交換することで、液化し液相冷媒となる(2)-(3)。
液相冷媒は膨張弁4を通過すると膨張弁4で圧力が下げられ、低温低圧の気液二相冷媒となる(3)-(4)(5)(6)。そして、低温低圧の気液二相冷媒が、蒸発器5内に入ると冷媒より高温の空気と熱交換することで気化し気相冷媒となる(4)-(7)。
これにより、蒸発器5の空気側経路で熱交換された出口空気は冷却され環境試験室へ温調空気として供給される。蒸発器5を出た冷媒は所定の過熱度を有して気相のまま、制御装置によって制御される圧力調整弁6で減圧され(7)-(1)圧縮機1に吸入される。
(B)冷房負荷が小さいとき
蒸発器に流れる流量が小さい。
モリエル線図は、上記(A)冷房負荷が大きいときと同じであるが、蒸発器5に流れる流量が下がっている。
(C)負荷が0のとき
負荷が0になっても膨張弁4は、締め切り防止のため最少開度で開いているので、冷たい冷媒を完全にストップすることはできず、蒸発器5において空気側経路を流れる空気は所定温度よりだんだん冷えて冷えすぎてしまうので、蒸発器5の入り口の点(6)で空気と同じくらいの冷媒温度になるようにホットガス弁9を少し開いて、暖かい冷媒も同時に流して冷えすぎるのを打ち消している。
この時、蒸発器5では冷媒と空気との温度が同じで空気は熱交換をしていないので蒸発器5の入り口の点(6)と出口の点(7)が同じ点となる。
また、膨張弁4を通過した低温低圧の気液二相冷媒と、ホットガス弁9を通過した高温冷媒とが熱交換され同温の冷媒になる(4)-(5)。
(D)暖房負荷が小さいとき
蒸発器5に流れる流量が小さい。
暖房負荷になって、暖房負荷が小さいときは膨張弁4からの流れは最小開度で相対的にほとんどなくて無視でき、ホットガス弁から膨張弁4からの量を上回る少量の冷媒が流れている状態になる。
圧縮機1から吐出された高圧高温の気相冷媒は、ホットガス弁9を通って圧力が下げられ蒸発器5に入る(2)-(5)。蒸発器5に入った冷媒は、空気を暖めるため、逆に冷媒は冷やされるのでモリエル線上では、 (4)から(7)までは線図上では左に行く。
(E)暖房負荷が大きいとき
蒸発器5に流れる流量が大きい。
モリエル線図は、上記(D)暖房負荷が小さいときと同じであるが、蒸発器に流れる流量が大きく上がっている。
暖房負荷が大きいときは、線図上は暖房負荷が小さいときと同じであるが、ホットガス弁9は大きく開いて高温冷媒を多量に蒸発器5に流入する。
このように本発明においては、冷房運転と暖房運転の切り運転の切り替えを冷媒が余り流れていないとき、すなわち圧力調整弁6が絞られた状態(出口空気温度が下がり蒸発圧力調整弁が下限開度となった状態)でシームレスに行うことができる装置であり、それを実現する制御方法である。
本発明の冷却装置は、低温や高温場などさまざまな温度に設定して実験が行われるエンジン試験室など恒温が要求される環境試験室、部品試験装置や、発熱体がアイドリングしたり静止したりする保管庫に使用できる。
1 圧縮機
2 凝縮器
4 膨張弁
5 蒸発器
6 圧力調整弁
7 配管
8 バイパス管
9 ホットガス弁
11 圧力検知器
12 温度検出器
13 出口空気温度検出器
14 過熱度演算装置
15 過熱度指示調節計
16 温度指示調節計
17~20 比率設定器(レシオバイアス)
21 信号変換器(ハイセレクタ)

Claims (4)

  1. 圧縮機(1)、凝縮器(2)、膨張弁(4)、蒸発器(5)および圧力調整弁(6)を配管(7)で順次接続し圧縮機(1)へと循環する冷凍サイクル回路において、圧縮機(1)から凝縮器(2)を介して膨張弁(4)に接続される高圧側配管(7a)と、膨張弁(4)と蒸発器(5)とを接続する低圧側配管A(7b)と、蒸発器(5)から圧力調整弁(6)を介して圧縮機(1)に接続される低圧側配管B(7c)とからなる前記配管(7)には、圧縮機(1)と凝縮器(2)の間の高圧側配管(7a)及び低圧側配管A(7b)に両端を接続したバイパス管(8)と、当該バイパス管(8)に設けたホットガス弁(9)とがさらに備わり、
    前記低圧側配管B(7c)の蒸発器(5)と圧力調整弁(6)の間に設けられた圧力検知器(11)及び温度検出器(12)と、前記圧力検知器(11)により検知された圧力調整弁(6)上流の圧力と前記温度検出器(12)により検知された圧力調整弁(6)上流の温度に基づいて過熱度を演算する過熱度演算装置(14)と、
    当該過熱度演算装置(14)により演算された過熱度演算値(PV)の入力を受け当該過熱度演算値(PV)と過熱度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりSH出力値(MV操作量)を算出する過熱度指示調節計(15)と、
    当該過熱度指示調節計(15)からのSH出力値(MV操作量)の入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を信号変換器(21)へ出力する第1の比率設定器(17)と、
    前記過熱度指示調節計(15)からのSH出力値(MV操作量)の入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を膨張弁(4)に出力する第2の比率設定器(18)と、
    前記蒸発器(5)の出口を通り熱交換された出口空気温度を検出する出口空気温度検出器(13)と、
    当該出口空気温度検出器(13)により検知された出口空気温度(PV)の入力を受け当該出口空気温度(PV)と出口空気温度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりT出力値(MV操作量)を算出する温度指示調節計(16)と、
    前記温度指示調節計(16)からのT出力値(MV操作量)の入力信号を受け当該入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を信号変換器(21)へ出力する第3の比率設定器(19)と、
    前記温度指示調節計(16)からのT出力値(MV操作量)の入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号をホットガス弁(9)に出力する第4の比率設定器(20)と、
    前記第1の比率設定器(17)から入力された入力信号と前記第3の比率設定器(19)から入力された入力信号の大きい方に比例した直流信号を圧力調整弁(6)に出力する信号変換器(21)とからなることを特徴とする冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置の制御方法であって、
    前記圧力調整弁(6)の開度は、
    前記圧力検知器(11)により検知された前記圧力調整弁(6)上流の圧力と前記温度検出器(12)により検知された前記圧力調整弁(6)上流の温度に基づいて過熱度を演算する過熱度演算装置(14)と、
    当該過熱度演算装置(14)により演算された過熱度演算値(PV)の入力を受け当該過熱度演算値(PV)と過熱度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりSH出力値(MV操作量)を算出する過熱度指示調節計(15)と、
    当該過熱度指示調節計(15)からのSH出力値(MV操作量)の入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を信号変換器(21)へ出力する第1の比率設定器(17)と、
    前記蒸発器(5)の出口を通り熱交換された出口空気温度を検出する出口空気温度検出器(13)と、
    当該出口空気温度検出器(13)により検知された出口空気温度(PV)の入力を受け当該出口空気温度(PV)と出口空気温度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりT出力値(MV操作量)を算出する温度指示調節計(16)と、
    前記温度指示調節計(16)からのT出力値(MV操作量)の入力信号を受け当該入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を信号変換器(21)へ出力する第3の比率設定器(19)と、
    前記第1の比率設定器(17)から入力された入力信号と前記第3の比率設定器(19)から入力された入力信号の大きい方に比例した直流信号を圧力調整弁(6)に出力する信号変換器(21)とで制御し、
    前記膨張弁(4)の開度は、
    前記過熱度演算装置(14)と、
    当該過熱度演算装置(14)により演算された過熱度演算値(PV)の入力を受け当該過熱度演算値(PV)と過熱度設定値(SP)との偏差(PV-SP)に基づいてPID演算によりSH出力値(MV操作量)を算出する過熱度指示調節計(15)と、
    前記過熱度指示調節計(15)からの入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を出力する第2の比率設定器(18)とで制御し、
    前記ホットガス弁(9)の開度は、
    前記温度指示調節計(16)と、
    前記温度指示調節計(16)からのT出力値(MV操作量)の入力信号に対して比率(レシオ)とバイアスをかけた信号を出力する第4の比率設定器(20)とで制御することを特徴とする冷却装置の制御方法。
  3. 前記出口空気温度の偏差(出口空気温度計測値-出口空気温度設定値)が負の値のとき、徐々に圧力調整弁(6)が閉まり、当該圧力調整弁(6)が下限開度となったときに、ホットガス弁(9)を開き、前記蒸発器(5)へ、膨張弁(4)から流れる冷熱量より、ホットガス弁(9)から流れる温熱量が上回ることで冷房運転から暖房運転に切り替えることを特徴とする請求項2記載の冷却装置の制御方法。
  4. 前記出口空気温度の偏差(出口空気温度計測値-出口空気温度設定値)が正の値のとき、徐々にホットガス弁(9)が閉まり、やがて下限開度から圧力調整弁(6)が開きだしホットガス弁(9)から流れる温熱量より、膨張弁(4)から流れる冷熱量が上回ることで暖房運転から冷房運転に切り替わり、やがてホットガス弁(9)の開度が0%まで閉まることを特徴とする請求項2記載の冷却装置の制御方法。
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