JP7448015B2 - シェーピングを行うための通信システム、装置、方法及びプログラム - Google Patents
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Description
1点目は、トラヒックシェーピングの最適な帯域設定値を設定するのが困難という課題である。トラヒックシェーピングを実施する際、あらかじめ帯域を設定する必要があるが、ネットワーク内部の状態が刻々と変動していることから当該フローが利用できる帯域は予測できないため、必要十分な帯域を設定することが困難である。もし、大きめの帯域設定値を適用した場合、バーストトラヒックの平準化が不十分となるため、本来の目的が達成できない。小さめの帯域設定値を適用した場合、本来利用できるはずの帯域が利用できなくなり、最大スループットが低下するという課題がある。
2点目は、トラヒックシェーピングにより発生する遅延揺らぎによって、帯域幅遅延積が増大して最大スループットが低下するという課題である。トラヒックシェーピングを実施すると、受信点に到達するまでの通信遅延が増大するように見えるため、帯域幅遅延積が増大して最大スループットが低下してしまう。
送信端末から受信端末にパケットを送信する通信システムであって、
送信端末から送信されるパケットの輻輳制御を行う輻輳制御部と、
前記輻輳制御部が輻輳を行う輻輳ウィンドウサイズの設定に基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させる遅延制御シェーピング部と、
を備える。
送信端末から受信端末にパケットを送信する通信システムが実行するシェーピング方法であって、
輻輳制御部が、送信端末から送信されるパケットの輻輳制御を行い、
遅延制御シェーピング部が、前記輻輳制御部が輻輳を行う輻輳ウィンドウサイズの設定に基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させる。
送信端末から送信されたパケットのシェーピングを行う装置であって、
送信端末から送信されたパケットを受信し、
前記送信端末のパケットに行う輻輳制御の輻輳ウィンドウサイズを取得し、
前記輻輳ウィンドウサイズの設定に基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させる。
図1~図3に、本開示に関連するシェーピングの適用例を示す。送信元から送信先へのTCP通信のトラヒックTCは、図1に示すように、バースト性が大きい。
図1のトラヒックにシェーピングを行うと、図2に示すTR1のように、最大帯域が抑えられてしまう。このため、シェーピングを大きめに設定すると、シェーピングの意味がなくなる。
図1のトラヒックに遅延制御シェーピングを行うと、図3に示すTR2のように、バースト性は抑えられるが、遅延が大きくなるため、立ち上がりが遅くなる。
図5に、本実施形態に係るシステム構成の一例を示す。本実施形態に係る通信システムは、送信端末93がネットワーク92を介して受信端末94とTCP通信を行うシステムにおいて、送信端末93とネットワーク92との間に遅延制御シェーピング機能91を備える。
通信IFは、遅延制御シェーピング機能91の通信IFに接続されている。
制御IF32は、遅延制御シェーピング機能91の制御IFに接続されている。
TCP通信部33は、受信端末94とTCP通信を行う。
通信アプリケーション34は、送信端末93が受信端末94と通信を行う任意のアプリケーションである。
遅延制御シェーピング設定値変更部35は、最大遅延揺らぎJmaxを遅延制御シェーピング機能91に通知する。
バッファ41は、通信アプリケーション34からのデータを蓄積する。
送出部42は、バッファ41に蓄積されているデータを読み出し、通信IF31に送出する。
ACK受信部43は、受信端末94からのACKを受信する。
輻輳制御部44は、受信端末94からのACKに基づいて、輻輳制御を行う。
輻輳ウィンドウサイズ格納メモリ45は、現在の輻輳ウィンドウサイズnCWを格納する。
許容バーストサイズ設定値46は、TCP通信部33に予め設定されている許容バーストサイズ設定値を格納する。
遅延制御シェーピング設定値計算機能51は、輻輳ウィンドウサイズ及びターゲットバーストレートに基づいて遅延制御シェーピング設定値を求める。
遅延制御シェーピング設定値変更機能53は、遅延制御シェーピング設定値を遅延制御シェーピング機能91に通知する。
ターゲットバーストレート設定機能54は、ターゲットバーストレートtBRを設定し、ターゲットバーストレート設定テーブル52に格納する。
ターゲットバーストレート設定テーブル52は、ターゲットバーストレートtBRを格納する。図9に、ターゲットバーストレート設定テーブルの一例を示す。
遅延パラメータテーブル12は、送信端末93からの最大遅延揺らぎJmaxを格納する。
メータリング部13は、送信端末93から受信した入力パケットのデータ量を測定し、入力パケットをキュー21に格納する。
入力パケット量記録メモリ14は、入力パケットのデータ量を記録する。
トークン供給関数計算部15は、入力パケットの最大遅延揺らぎがJmaxになるよう、トークン供給関数を計算する。
トークン供給関数メモリ16は、トークン供給関数計算部15の計算したトークン供給関数を記憶する。
トークン供給部17は、トークン供給関数メモリ16に記憶されたトークン供給関数に従い、トークンをシェーピング部20に供給する。
シェーピング部20は、供給されたトークンに応じて、キュー21に格納されている入力パケットを遅延させ、受信端末94に送信する。
Da=Dd-Dr-Tu-Tr
(1)tがt_now+Tr<t≦t_now+Tr+Daの場合
add_Ts(t)=(Bm/Da)×Tc
(2)上記以外のtの場合
add_Ts(t)=0
new_Ts(t)=now_Ts(t)+add_Ts(t)
輻輳ウィンドウサイズ格納メモリ45から現在の輻輳ウィンドウサイズnCWを読み取る(S111)。
ターゲットバーストレート設定テーブル52からターゲットバーストレートtBRを読み取る(S112)。
nCWをtBで除算して遅延制御シェーピング設定値計算結果cJmaxとして得る(S113)。
cJmaxを遅延制御シェーピング設定値変更機能53に通知する(S114)。
なお、計算フロー開始契機は、輻輳ウィンドウサイズの変更を検知した場合でも、ある一定時間毎に変更するような形でも構わない。
cJmaxを新たな遅延制御シェーピング機能の最大遅延揺らぎJmaxとして設定する(S121)。
なお、直ちに設定してもいいし、何らかの閾値を設けて閾値を超えた場合のみ設定する、といった方法をとっても構わない。
図15に、本実施形態に係るシステム構成の一例を示す。本実施形態に係る通信システムは、送信端末93がネットワーク92を介して受信端末94とTCP通信を行うシステムにおいて、送信端末93が遅延制御シェーピング機能を備える。
遅延制御シェーピング機能36は、実施形態例1で説明した遅延制御シェーピング機能91と同様の機能を備える。
図17に、本実施形態に係るシステム構成の一例を示す。本実施形態に係る通信システムは、送信端末93がネットワーク92を介して受信端末94とTCP通信を行うシステムにおいて、ネットワーク92内に遅延制御シェーピング機能が備わる。具体的には、ネットワーク91Aとネットワーク92Bの間にTCP最適化装置96が接続されている。
遅延制御シェーピング機能36は、実施形態例1で説明した遅延制御シェーピング機能91と同様の機能を備える。
通信IF61は、受信端末94とネットワーク92Bを介して接続されている。
TCP通信部62は、受信端末94とTCPパケットを送受信する。
TCP終端部63は、TCPパケットの終端処理を行う。終端処理は、例えばACKの代理応答である。
遅延制御シェーピング機能64は、ACKの代理応答を制御することで、通信相手側の伝送速度をコントロールする。
遅延制御シェーピング設定値変更部65は、最大遅延揺らぎJmaxを遅延制御シェーピング機能64に通知する。
本実施形態では、前述のバーストサイズを上限とした制御例に代え、ターゲットスループットを上限とした制御を行う。本実施形態に係る通信システムは、TCP通信部33及び遅延制御シェーピング設定値変更部35の機能が前述の実施形態と異なる。以下、ターゲットスループットを上限とした制御の特徴について説明する。
ターゲットスループット設定テーブル72は、ターゲットスループットtThを格納する。図23に、ターゲットバーストレート設定テーブルの一例を示す。
ターゲットスループット設定機能74は、ターゲットスループットtThを設定し、ターゲットスループット設定テーブル72に格納する。
ACKRTT格納メモリから現在のACKRTT nRTTを読み取る(S211)。
輻輳ウィンドウサイズ格納メモリから現在の輻輳ウィンドウサイズnCWを読み取る(S212)。
ターゲットスループット設定テーブル72からターゲットスループットtThと初期Jmax iJmaxを得る(S213)。
nCWをtThで除算した結果をターゲットRTT tRTTとして得る(S214)。
tRTTからnRTTを引いた結果が負の場合、cJmax=iJmaxとする正の場合、これをcJmaxとする(S215)。
12:遅延パラメータテーブル
13:メータリング部
14:入力パケット量記録メモリ
15:トークン供給関数計算部
16:トークン供給関数メモリ
17:トークン供給部
20:シェーピング部
21:キュー
22:トークンバケツ
23:送信判定機能部
31:通信IF
32:制御IF
33:TCP通信部
34:通信アプリケーション
35:遅延制御シェーピング設定値変更部
36:遅延制御シェーピング機能
41:バッファ
42:送出部
43:ACK受信部
44:輻輳制御部
45:輻輳ウィンドウサイズ格納メモリ
46:許容バーストサイズ設定値
47:ACK RTT格納メモリ
51:遅延制御シェーピング設定値計算機能
52:ターゲットバーストレート設定テーブル
53:遅延制御シェーピング設定値変更機能
54:ターゲットバーストレート設定機能
61:通信IF
62:TCP通信部
63:TCP終端部
64:遅延制御シェーピング機能
72:ターゲットスループット設定テーブル
74:ターゲットスループット設定機能
91:遅延制御シェーピング機能
92:ネットワーク
93:送信端末
94:受信端末
Claims (10)
- 送信端末から受信端末にパケットを送信する通信システムであって、
送信端末から送信されるパケットの輻輳制御を行う輻輳制御部と、
前記輻輳制御部が輻輳を行う輻輳ウィンドウサイズの設定に基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させる遅延制御シェーピング部と、
を備え、
前記遅延制御シェーピング部は、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットを設定し、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットに基づき遅延制御シェーピングの設定値を制御し、
前記輻輳ウィンドウサイズをターゲットバーストサイズで除算し、
前記除算で得られた値を遅延制御シェーピングの許容遅延揺らぎ設定値とする、
通信システム。 - 送信端末から受信端末にパケットを送信する通信システムであって、
送信端末から送信されるパケットの輻輳制御を行う輻輳制御部と、
前記輻輳制御部が輻輳を行う輻輳ウィンドウサイズの設定に基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させる遅延制御シェーピング部と、
を備え、
前記遅延制御シェーピング部は、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットを設定し、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットに基づき遅延制御シェーピングの設定値を制御し、
前記送信端末から前記受信端末までの往復遅延時間を取得し、
前記輻輳ウィンドウサイズをターゲットスループットで除算し、
前記除算で得られた値から前記往復遅延時間を減算した値が正の値であった場合、前記除算で得られた値を遅延揺らぎ設定値とする、
通信システム。 - 送信端末から受信端末にパケットを送信する通信システムであって、
送信端末から送信されるパケットの輻輳制御を行う輻輳制御部と、
前記輻輳制御部が輻輳を行う輻輳ウィンドウサイズを格納する輻輳ウィンドウサイズ格納部と、
前記輻輳ウィンドウサイズ格納部から読み取った前記輻輳ウィンドウサイズに基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させる遅延制御シェーピング部と、
を備える通信システム。 - 送信端末から受信端末にパケットを送信する通信システムが実行するシェーピング方法であって、
輻輳制御部が、送信端末から送信されるパケットの輻輳制御を行い、
遅延制御シェーピング部が、前記輻輳制御部が輻輳を行う輻輳ウィンドウサイズの設定に基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させ、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットを設定し、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットに基づき遅延制御シェーピングの設定値を制御し、
前記輻輳ウィンドウサイズをターゲットバーストサイズで除算し、
前記除算で得られた値を遅延制御シェーピングの許容遅延揺らぎ設定値とする、
方法。 - 送信端末から受信端末にパケットを送信する通信システムが実行するシェーピング方法であって、
輻輳制御部が、送信端末から送信されるパケットの輻輳制御を行い、
遅延制御シェーピング部が、前記輻輳制御部が輻輳を行う輻輳ウィンドウサイズの設定に基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させ、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットを設定し、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットに基づき遅延制御シェーピングの設定値を制御し、
前記送信端末から前記受信端末までの往復遅延時間を取得し、
前記輻輳ウィンドウサイズをターゲットスループットで除算し、
前記除算で得られた値から前記往復遅延時間を減算した値が正の値であった場合、前記除算で得られた値を遅延揺らぎ設定値とする、
方法。 - 送信端末から受信端末にパケットを送信する通信システムが実行するシェーピング方法であって、
輻輳制御部が、送信端末から送信されるパケットの輻輳制御を行い、
輻輳ウィンドウサイズ格納部が、前記輻輳制御部が輻輳を行う輻輳ウィンドウサイズを格納し、
遅延制御シェーピング部が、前記輻輳ウィンドウサイズ格納部から読み取った前記輻輳ウィンドウサイズに基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させる、
方法。 - 送信端末から送信されたパケットのシェーピングを行う装置であって、
送信端末から送信されたパケットを受信し、
前記送信端末のパケットに行う輻輳制御の輻輳ウィンドウサイズを取得し、
前記輻輳ウィンドウサイズの設定に基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させ、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットを設定し、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットに基づき遅延制御シェーピングの設定値を制御し、
前記輻輳ウィンドウサイズをターゲットバーストサイズで除算し、
前記除算で得られた値を遅延制御シェーピングの許容遅延揺らぎ設定値とする、
装置。 - 送信端末から送信されたパケットのシェーピングを行う装置であって、
送信端末から送信されたパケットを受信し、
前記送信端末のパケットに行う輻輳制御の輻輳ウィンドウサイズを取得し、
前記輻輳ウィンドウサイズの設定に基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させ、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットを設定し、
ターゲットバーストサイズ又はターゲットスループットに基づき遅延制御シェーピングの設定値を制御し、
前記送信端末から受信端末までの往復遅延時間を取得し、
前記輻輳ウィンドウサイズをターゲットスループットで除算し、
前記除算で得られた値から前記往復遅延時間を減算した値が正の値であった場合、前記除算で得られた値を遅延揺らぎ設定値とする、
装置。 - 送信端末から送信されたパケットのシェーピングを行う装置であって、
送信端末から送信されたパケットを受信し、
前記送信端末のパケットに行う輻輳制御の輻輳ウィンドウサイズを格納し、
前記格納された輻輳ウィンドウサイズを読み取り、前記読み取った輻輳ウィンドウサイズに基づき、遅延制御シェーピングの設定値を変化させる、
装置。 - 請求項7から9のいずれか一項に記載の装置に備わる各機能部をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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PCT/JP2020/031406 WO2022038735A1 (ja) | 2020-08-20 | 2020-08-20 | シェーピングを行うための通信システム、装置、方法及びプログラム |
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JP2008205932A (ja) | 2007-02-21 | 2008-09-04 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | ノード装置および帯域制御方法 |
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2020
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- 2020-08-20 WO PCT/JP2020/031406 patent/WO2022038735A1/ja active Application Filing
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Title |
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福井 達也 、坂上 裕希、南 勝也 、古川 裕透,遅延保証サービスを実現する遅延制御シェーピングの提案,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.119 No.7 [online] IEICE Technical Report,日本,一般社団法人電子情報通信学会,2019年04月11日,第119巻,pp.35-40 |
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US20230308395A1 (en) | 2023-09-28 |
JPWO2022038735A1 (ja) | 2022-02-24 |
WO2022038735A1 (ja) | 2022-02-24 |
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