JP7446648B1 - 光路合成用光学部品 - Google Patents

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【課題】ダイクロイック特性を利用しないクロスプリズムにおいて、迷光光路数を実質的に減少させることでゴースト像強度の低減が可能なクロスプリズムを提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係る光路合成用光学部品は、複数の光学プリズムのうちの一部を、光吸収機能を付与した光学素子を用いて構成するため、迷光光路上に当該光学素子が存すればプリズム外部に迷光が射出することを防止でき、迷光光路数が従来に比べて格段に減少する。その結果、各プリズム面に入射する光を重ね合わせて光路合成する際に、ゴースト像強度が極めて低く抑えられる射出光を作ることができる。【選択図】図4

Description

本発明は光学部品及び光学装置に関する。より具体的には、光学プリズムの他に、光吸収性機能を有する光学素子を含んで構成される光学部品、又は当該光学部品を用いた光学装置に関する。
本発明に係る光学プリズムはいわゆるクロスプリズムであって、直角二等辺三角形を典型的な断面形状とするプリズムを接合して構成される直方体形状のプリズムである。
従来のクロスプリズムは、図18に示すように、Red光、Green光、Blue光の各単色波長光それぞれを異なる3方向からクロスプリズム面に入射させ、入射のないクロスプリズム面の1方向から出射する合成光を作り出す。このようなクロスプリズムは、例えば、スライドプロジェクタ用の光路合成プリズムとして使用されている(例えば、下記特許文献1参照)。また、光路合成とは逆に、クロスプリズムに入射させた白色光をRed・Green・Blueの三原色に分離することも可能である。
従来のクロスプリズムを用いて実現される色合成の基本原理は、クロスプリズムのそれぞれの反射面に異なる透過波長域のフィルタ特性をもたせ、各プリズム反射面に対応する色の光を抽出させることで、光の3原色を忠実に分離または合成することに他ならない。すなわち、フィルタ特性はダイクロイック(二色性)を呈するため、図19に示すように、Red光の入射方向に対する反射面(S1-S3)ではRed光のみが反射して、Blue光、Green光は透過する。Blue光の入射方向に対する反射面(S2-S4)ではBlue光のみが反射してRed光、Green光は透過する。そして、各反射面で反射した色の光が、図19の場合で言えば上方向に出射するものである。
このとき問題になり得るのが迷光である。光学系や光学装置において、光学素子の内部に入射した光が透過や内面反射を起こした後に、それらの一部が受光素子まで到達してしまい、ゴーストやフレア等の迷光が発生することがある。迷光が信号光と一緒に検出器に入ると、値が変わったり、安定しなかったり、撮像系の場合は、関係ない干渉縞が発生したり、像が二重に重なったり、光学系や光学装置の光学性能を低下させる原因となる。
ただし、各色の光線の入射方向と、当該光線を受けるプリズム反射面の透過波長域とが対応していることを前提にした従来のクロスプリズムの光路合成であれば、迷光になり得る光線がプリズム表面や接合面で残留反射光路を呈したとしても、その光線が対応の透過波長域ではないフィルタに到達すれば、ダイクロイック特性の作用で光反射が起きない。このため、本来想定する正規光に付随して生じ得る迷光が、クロスプリズム外に現れる影響を実質的に無視できる。
特開2000-221449号公報
これに対し、クロスプリズムに対して複数の方向から“白色光”を入射させ、これを合成して一方向から出射させようとする場合は、プリズム反射面は波長選択性のないハーフミラー処理を施している。これは、従来のクロスプリズムとは異なる原理に基づく光合成であるため、ダイクロイック特性による迷光抑制効果を期待することができず、迷光がクロスプリズム外に現れる影響を実質的に無視できない。
したがって、ダイクロイック特性を利用せずに、光学プリズムの斜面を接合して構成する通常のクロスプリズムを用いて、複数の方向から“白色光”を入射させて光路合成させる場合では、クロスプリズム接合部で内面反射が多数繰り返されてしまい、迷光が発生してしまうという課題が生じていた。
そこで本発明は、ダイクロイック特性を利用しないクロスプリズムにおいて、ゴースト像強度及び迷光光路数の低減が可能なクロスプリズムを提案することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の光学部品は、複数の光学プリズムの側面を互いに貼り合わせて一体化され、前記複数の光学プリズムのうち隣接する2つの光学プリズムの接合面と、当該2つの光学プリズムを除く他の2つの光学プリズムの接合面とが平行となる貼り合わせ状態であって、前記複数の光学プリズムの1つが光吸収性材料を含有して製造した光学プリズムであることを特徴とする。また、前記光学プリズムの接合面の反射率及び透過率が等しくなるように構成されている。
また、前記複数の光学プリズムすべてが同時に接触する一辺を有するように貼り合わせられることで一体化が形成される。さらに、前記複数の光学プリズムのうち隣接する2つの光学プリズムの接合面と、当該2つの光学プリズムを除く他の2つの光学プリズムの接合面とが常に連続になる。さらに、前記複数の光学プリズムのうち隣接する2つの光学プリズムの接合面と、当該2つの光学プリズムを除く他の2つの光学プリズムの接合面とが非連続となる貼り合わせを含む。さらに、前記光学部品の内部に空隙が形成され得る。さらに、前記光吸収性材料を含有して製造した光学プリズムと、他の前記光学プリズムとの接合面に相当する位置に、前記光吸収性材料を含有して製造した光学プリズムに代えて光吸収性膜が配置されている。
また、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の光学部品を含んで構成される光学装置であって、前記光学部品の第1のプリズムに対向して配置した第1の集光レンズと、前記光学部品を透過して前記第1のプリズムから射出した光線が前記第1の集光レンズの像面に集光する位置に配置した光源と、前記光源からの放射光が前記第1の集光レンズによって前記光学部品に入射する場合、前記接合面によって反射した前記放射光の光路上に配置した第2の集光レンズと、をさらに含み、前記第1の集光レンズの像面と前記第2の集光レンズの像面とが共役関係になるよう配置されることを特徴とする光学装置である。
本発明に係る光路合成用光学部品は、複数の光学プリズムのうちの一部を、光吸収機能を付与した光学素子を用いて構成する。このため、迷光光路上に当該光学素子が存すればプリズム外部に迷光が射出することを防止でき、迷光光路数が従来よりも格段に減少する。その結果、各プリズム面に入射する光を重ね合わせて光路合成する際に、ゴースト像強度が極めて低く抑えられる射出光を作ることができる。
光学プリズム(クロスプリズム)の構成の一例を示す図である。 クロスプリズムを構成する各プリズムを、クロスプリズムの第1~第4空間として定義づけたことを説明するためのクロスプリズムの正面図である。 第1空間及び第3空間から入射した入射光が、クロスプリズム内で1回だけ反射し、第2空間から出射される正規光経路を示した図である。 第3空間の方向から入射した入射光がクロスプリズム内で2回以上の反射をして、第2空間から出射される迷光経路の例を示した図である。 クロスプリズム内の光吸収機能プリズムの配置例を示した図である。 クロスプリズムにスリ面を適用した例を示した図である。 クロスプリズムに光吸収膜を蒸着した例を示した図である。 クロスプリズムの入射光線有効径とクロスプリズムの大きさの関係を説明するための図である。 集合化したクロスプリズムの一例を示した図である。 2つのクロスプリズムを用いて全方向からの入射光を光路統合する例を示した図である。 5つのプリズムによりクロスプリズムが構成された一例を示す図である。 クロスプリズムが、同時に接触する一辺を有するプリズムで構成される形態の一例を示した図である。 クロスプリズム形状の応用例を示した図である。 内部反射面が各部分面で形成されることを説明するための図である。 一つの内部反射面を形成する対応の部分面が平行であることを説明するための図である。 中空のクロスプリズムの中空部分にレーザ光又は別の構造体を挿入した態様を示す図である。 クロスプリズムを用いた光学装置の一例を示す概略構成図である。 従来のクロスプリズムによる色合成を示した図である。 ダイクロイック特性により、対応の色のみを反射させることでクロスプリズムが色合成を可能することを説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
本発明に係る光路合成用光学部品の一実施形態をクロスプリズム100として示す。なお、下記に示す本実施形態に記載される事項は一例であり、これに限定されるものではない。また、本実施形態に記載されない事項は意識的に除外したものでもない。
クロスプリズム100の実用的又は現実的な構成は、図1に示すような直角二等辺三角形を断面形状とする、4つの三角柱のプリズムを接合した形態が考えられる。各プリズムの接合面は、波長選択性がないハーフミラー処理が施されており、ダイクロイック特性を呈するものではない。詳細は後述するが、本願発明は複数のプリズムのうち1つのプリズムが光吸収の機能を有していることに特徴がある。
以下の説明の便宜を図るため、4つのプリズムのそれぞれに対応して第1空間、第2空間、第3空間、第4空間と称することとする(図2参照)。図3は、図1に示すクロスプリズム100の正面図において、クロスプリズム100の第1空間及び第3空間の外表面に対して垂直に入射した入射光(の一部)が、クロスプリズム100の内部において最小回数の1回だけ反射をして、第2空間から出射される光路のみを単純化して示した図である。
いずれも、クロスプリズム100を構成する4つの各プリズムが隣接するプリズムとの接合面で反射をする場合であって、或る接合面を透過した光が、その後に別の接合面を反射した場合も含むことに留意されたい。後述する図4との対比のため、この接合面を「内部反射面」と呼び、内部で1回だけ反射して第2空間から出射される光路を「正規光経路」と呼ぶこととする。
これに対し、図4は、第3空間の方向から入射した入射光がクロスプリズム100の内部で2回以上の反射をして、第2空間から出射される光路を単純化して示した図である。このようなクロスプリズム100の内部で2回以上の反射をして第2空間から出射される光路を「迷光経路」と呼ぶこととする。なお、図3のような第1空間及び第3空間の外表面に対して垂直に入射した入射光についても迷光経路が生じるが、正規光経路と迷光経路の重なりによって各光路の軌跡が分かり難くなるため、図4のように傾角をもってクロスプリズム100に入射するケースを挙げている。また、図4は第3空間に入射する入射光の例を示すが、第1空間に入射する入射光も同様である。
以下、様々な正規光経路及び迷光経路の進行を説明する。図4に示すように、正規光経路Aは、外部面7から入射し、内部反射面11の点Pで反射した後に内部反射面10の点Tを透過して、出射面9から出射する。正規光経路Bは、外部面7から入射した後、内部反射面10の点Tを透過して、さらに内部反射面11の点Qで反射し、出射面9から出射する。正規光経路A及び正規光経路Bのいずれも、クロスプリズム100の内部における反射は1回のみである。
一方、迷光経路a1は正規光経路Aと同じ入射位置、入射角度で入射した光が多重反射することにより生じる経路であり、はじめは正規光経路Aと同じく外部面7から入射するものの、内部反射面11の点Pで反射しなかった(すなわち、透過した)残りの光線が内部反射面11を透過して更に内部反射面10を透過した後に、外部面6の点Rで反射して内部に戻されると、内部反射面10で反射し、再び点Uで内部反射面11を透過して、出射面9から出射する。
迷光経路a2も正規光経路Aと同じ入射位置、入射角度で入射した光が多重反射することにより生じる経路であり、はじめは正規光経路Aと同じく外部面7から入射し、更に内部反射面11の点Pで反射し、内部反射面10の点Tに到達するまでは正規光経路Aと同じであるが、(正規光経路Aのように内部反射面10を透過せず)内部反射面10の点Tで反射して更に外部面7で反射して内部に戻されると、今度は内部反射面10を透過した後に、内部反射面11の点Uで反射して、出射面9から出射する。
迷光経路b1は正規光経路Bと同じ入射位置、入射角度で入射した光が多重反射することにより生じる経路であり、はじめは正規光経路Bと同じく外部面7から入射し、内部反射面10を透過し、内部反射面11の点Qに到達するまでは正規光経路Bと同じであるが、正規光経路Bとは異なり内部反射面11の点Qで反射しなかった(すなわち、透過した)残りの光線が点Qで内部反射面11を透過して更に外部面6で反射して内部に戻されると、今度は内部反射面11を透過した後に、内部反射面10の点Sで反射して、出射面9から出射する。
さらに、迷光経路b2は正規光経路Bと同じ入射位置、入射角度で入射した光が多重反射することにより生じる経路であり、はじめは正規光経路Bと同じく外部面7から入射し、内部反射面10の点Tに到達するまでは正規光経路Bと同じであるが、(正規光経路Bのように内部反射面10を透過せず)内部反射面10の点Tで反射し、さらに内部反射面11の点Pで反射し、外部面7で反射して内部に戻されると、今度は内部反射面11で反射した後に、点Sで内部反射面10を透過して、出射面9から出射する。
このように、迷光経路を形成する光線の場合、内部反射面又は外部面により複数回の反射が生じた後に、クロスプリズム100から出射される。
次に、クロスプリズム100を構成する4つのうち1つが光吸収の機能をもつプリズムであることを示す。つまり、クロスプリズム100は、3つのいわゆる透明プリズムに、光吸収の機能を有する1つのプリズムを接合して成る直方体のクロスプリズムということになる。
図4で見てきたとおり、クロスプリズム100の接合面である内部反射面10、11はハーフミラー処理が施されており、クロスプリズム100に対して左右2方向から白色光が入射し、これを合成して一方向(例えば、上方向)から出射する場合は、複数の迷光が発生してしまう。この迷光対策として、光学系及び光学装置に用いる光学素子は、例えば、内面反射の原因となる部位や迷光の経路となる部位をスリ面としたり、反射防止用の遮光塗料を塗布したり、遮光膜を蒸着したり、或いは遮光シートを挿入すること等が知られている。
しかし、スリ面や遮光膜・遮光シートを利用しても、十分な迷光抑止の効果を上げることができない。そこで、本実施形態は、図5に示すように、第4空間に光吸収機能を付与したプリズムを配置し、第4空間に進入する光線を吸収させて最終的に出射面9から出射できなくするようにしている。クロスプリズム100内において多様な複数の迷光経路が生成されるとしても、その光経路が第4空間に進入した時点で迷光が光吸収されるので光線が滅失する。その結果、クロスプリズム100の外部に出射する迷光の光路数を低減させることが可能になる。本実施形態のクロスプリズム100の場合、第4空間に配置するのは、従来から迷光対策のために使用されてきたスリ面や遮光膜・遮光シートではなく、一定の大きさ(本実施形態では、他のプリズムの体積と同等)形状を有する光吸収性バルクとみなせるプリズムであることが特徴となっている。
次に、第4空間に配置する光吸収機能を付与したプリズムの効果について説明する。
本実施形態のクロスプリズム100において光吸収機能があるプリズムを使用する大きな理由は、クロスプリズムの全体的な構造物という観点からみたときの形状的な安定性が挙げられる。光吸収機能の無い他のプリズムと一体化して一定の体積を有し、且つ定置し易いという点で、遮光膜や遮光シートを使用する場合とは異なる。また、光学素子という点で共通するので、第1~第3空間に配置する透明プリズムの屈折率と、第4空間に配置する光吸収性材料から成るプリズムの屈折率を十分に近似させることができる。本実施形態では、4つのプリズムはいずれも合成石英系材料で構成しており、第4空間の合成石英系材料のプリズムだけが光吸収機能を有している。
いま、屈折率の異なる二つの光学材料を面接触させる場合、この面(「屈折率境界面」と呼ぶ。)における光反射率を式で表現すると以下のようになる。
Figure 0007446648000002
ここで、Rは(エネルギー)反射率、gは振幅反射率、n'及びnは面接触における光学材料それぞれの屈折率をあらわす。
遮光膜や遮光シートを使用するとした場合、プリズムとは材料組成が一般的に異なるため屈折率nとn'を近似させることができない。したがって、その遮光特性によって反射率Rが軽減されたとしてもゼロにはならず、屈折率境界面からの反射光が迷光を作り出してしまう。よって、例えば、正規光をクロスプリズムの後段に配置した集光レンズに入射させた際に、そのレンズの作用として迷光像も生成してしまうことになる。
また、スリ面の利用であるが、クロスプリズム100の内部反射面10、11をスリ面にした場合、迷光成分が散乱し、迷光が背景光全体で広い角度範囲に拡散し、正規光の検出に不都合な迷光集中の影響の緩和が期待できるだろう。しかしながら、内部反射面10、11は、迷光経路に関連する面であると同時に、正規光経路に関連する面でもある。したがって、迷光回避のために内部反射面10、11にスリ面を導入すると、正規光経路の像形成まで悪影響が及んでしまうことになる。
クロスプリズム100外に出射する正規光経路とは関連しない面(すなわち、内部反射面ではなく、図6中の網掛けで示す外部面)をスリ面にすることは、従来から採用された一般的な技術として存在する。本願発明は、正規光経路の入射面6,7、内部反射面10,11、出射面9のそれぞれをスリ面で構成すること無しに、第4空間に光吸収プリズムを使用することで、白色光が入射面6,7からそれぞれ入射したとき、その合成光を出射面9から出射させるとともに、クロスプリズム100外に出射されてしまう迷光の光路数を低減させるという本願固有のアイデアである。
なお、他の実施形態では、光吸収プリズム以外に、図7に示す態様で、第4空間に接する第2空間及び第3空間の一面に、プリズム材料と近似の光吸収膜を塗布することもあり得る。さらに、当該光吸収膜の箇所に相当する露出面を粗面にし、ブラックペイントを塗布することもあり得る。これらの場合、迷光成分が散乱し、迷光が背景光全体で広い角度範囲に拡散し、正規光の検出に不都合な迷光集中の影響の緩和が期待できる。
ところで、第2空間の出射面9から出射される出射光強度を理論的に算出することが可能である。具体的には、クロスプリズム100内の各面で反射するときにはその反射率を入射光強度に乗じ、クロスプリズム100内の各面で透過するときにはその透過率を乗じることを前提にして、これを反射回数及び透過回数に応じて乗じることで算出すればよい。
出射光強度の算出が可能であることは、仮に迷光がクロスプリズム100外に完全に出射されることを防止できなかった場合の対策に有効となる。つまり、厳密には除去できなかった迷光に対して、クロスプリズム100の各面の反射率及び透過率を適切に設定することで迷光の光路数を減少させ、正規光に対する迷光の相対的な光強度を格段に小さくすることができるのである。
この迷光の光路数を最小に抑えるためには、内部反射面10,11の透過率と反射率を等しく設定することが好ましい。この透過率と反射率が等しいとは、例えば透過率と反射率の和が100%の理想状態(つまり、吸収がない状態)の時、透過率50%且つ反射率50%である。透過率及び反射率を等しく設定することで、迷光経路1a、1b、2a、2bの強度の和が最小極値となる。この原理を具体的に示す。
内部反射面10,11の透過率T及び反射率Rに対し、入射面6,7及び出射面9の透過率t及び反射率rがあるとする。光線が各面を通過する時は光線の強度に透過率T又はtを乗じ(掛け算)、各面を反射する時は光線の強度に透過率R又はrを乗じるとする。
この場合、図4に示した正規光光路A、迷光経路a1、迷光経路a2の強度は、以下のようにあらわされる。
・正規光光路A: tRTt
・迷光経路a1: tTTrRTt
・迷光経路a2: tRRrTRt
したがって、正規光に対する迷光の強度比は下記のようにあらわすことができる。

Figure 0007446648000003

上記式から分かることは、強度比を小さくするためには、
(条件1)rを小さくする、(条件2)(T2+R2)が最小となるT=Rにする、の少なくともいずれかである。
言い換えると、(条件1)入射面6,7及び出射面9に減反射コーティングを施す、(条件2)内部反射面10,11の透過率Tと反射率Rを等しくすればよいことになる。
本実施形態の場合、(条件2)の内部反射面10,11の透過率と反射率を等しく設定するものとしているが、他の実施形態では、(条件1)の入射面6,7及び出射面9に減反射コーティングを施す、或いは(条件1)及び(条件2)の組み合わせであってもよい。
また、上記の例は、第1空間に存在する外部面6から入射する入射光の強度と、第3空間に存在する外部面7から入射する入射光の強度とが同程度である場合を想定した場合であるが、必ずしも両強度が同じであるとは限らない。すなわち、クロスプリズム100の対向する両面から入射する入射光の強度の差異が所定の範囲(例えば、強度差が、少なくとも一方の入射光の強度の10%や20%等)を超える場合は、大きな入射光強度が入射する外部面の光吸収率を大きくするなどして調整を図ればよい。
仮に入射光強度に差異があっても、入射光強度が大きい側の入射光が、入射光強度の小さな側の入射光の光強度と同程度になるよう光吸収されるように調整した後は、上述した強度比の計算式が同様に成立し、(条件1)及び(条件2)の適用によって強度比を小さくする効果を奏する。
以上説明してきたとおり、クロスプリズム100の正規光に対して、光強度としては正規光よりも弱いながらも無数の迷光が発生する状況において、内部反射面10,11の透過率Tと反射率Rを等しく設定すれば迷光の光路数を最小に抑えることが可能になる。この内部反射面10,11の透過率Tと反射率Rが等しいという条件下においては、迷光経路1a、1b、2a、2bを形成する迷光は、正規光光路A,Bを形成する正規光に対して最も光強度の強い4つの迷光である。本実施形態のクロスプリズム100を使用する場合、これら最高強度の迷光でさえも、正規光に対してその強度を十分に小さく抑えられるという効果がある。
また、内部反射面10,11の透過率と反射率が等しいという条件の場合、迷光経路1a、1b、2a、2bは、強度がそれぞれ等しい。これを利用して、正規光に重なってしまう迷光を取り除くことも可能である。
上述したクロスプリズム100を用いた光学装置の一例を図17に示す。
例えば、クロスプリズム100を透過する光線(白色)αがあるとき、この透過後の光線αがクロスプリズム100から出射する側のプリズム面(図17の場合、第1空間のプリズム)に対抗する位置に第1の集光レンズを配置する。光線αが、第1の集光レンズの像面Xに集光するとした場合、この像面Xに光源を配置しておく。光源からの放射光は、第1の集光レンズによってクロスプリズム100に入射し、内部反射面10によって反射してクロスプリズム100外に光路を変えるが、反射後の光路上に第2の集光レンズを配置して第2の集光レンズの像面を形成させる。なお、図17に示す光路は、本願発明に係る光学装置に関係する光線についてのみ概略的に摸式化した。クロスプリズム100の入射面、内部反射面、出射面の各々で反射又は透過する他の光線が当然に存在するものとして理解されたい。
このとき、第1の集光レンズの像面と第1、第2の集光レンズの像面とが共役関係に配置されるように光学装置を設計する。これにより、クロスプリズムを活用した2つの像面(座標系)の重ね合わせが実現できる。
これまで、単体のクロスプリズムについて説明してきたが、次に、クロスプリズムを集合化させた例について説明する。
一般にクロスプリズムの大きさは、クロスプリズムに入射する光の光線有効径によって規定されることが多い。したがって、光線有効径が大きくなれば、それに応じて図8のように、大きなクロスプリズムが必要になる。有効径がa倍(a>1)の時、一片の長さをa倍にした大きなクロスプリズムを使用すると、質量は、a3倍になってしまう。
しかし、図9に記載のように、大きなクロスプリズムの代わりに、小さなクロスプリズムを積み重ねた形態とすることもできる。すなわち、小さな単体クロスプリズムを組み合わせて構成するものである。単体クロスプリズムを組み合わせて構成したときのクロスプリズム全体の質量は、有効径がa倍(a>1)の時、a2倍である。
つまり、小さなクロスプリズムを組み合わることで、質量を1/aの大きさに減らすことができる。ただし、光線有効径に対応するビーム断面に非一様な強度分布がある場合には、局所的に強度の強い場所にのみクロスプリズムを配置するようにしてもよい。
複数のクロスプリズムを用いることは、光線有効径に対する質量の低減化のみならず、例えば、図10に示すようなクロスプリズムの“全面”からの光路を統合することにも効果的である。図10は、第1空間~第4空間すべての方向からの入射光を、2つのクロスプリズムにより、第3空間側が射出方向となるよう光路合成をしている。このとき3つ以上のクロスプリズムを用いてもよい。また、複数のクロスプリズムの配置を工夫することで、光路すべてを同じ方向に統合させるのではなく、複数の射出方向を定義づけることも可能になる。
さらに、全射出方向をすべて同じにせず、一部を別のプリズム面から射出するという光路の分割統合のために、4つを超えるプリズムを使用する例を示したのが図11である。図11(a)、(b)は、5つ目のプリズムを接合してクロスプリズムを構築した例である。図11に示す5つのプリズムに限らず、6つ以上のプリズムでクロスプリズムを構築することもあり得る。
<クロスプリズム形状の応用例1>
上記の実施形態は、クロスプリズムの断面形状が直角二等辺三角形を典型的な形状とするプリズムを接合して構成される直方体形状であるとして示してきた。図12に示すように、各プリズムすべてが同時に接触する一辺(具体的には、クロスプリズム全体の中央に位置する一辺)を有するように貼り合わせてクロスプリズムの一体化が形成されるものである。言い換えれば、各プリズムのうち隣接する2つの光学プリズムの接合面と、他の2つの光学プリズムの接合面とが常に連続になる接合の方法である。この形状が一般的又は典型的な形態であるが、必ずしも限定するものではない。
例えば、図13に示すような様々な形状が挙げられる。もちろんすべて立体プリズムであって、正面図のみを示している。
立体プリズムを構成する要素の4つのプリズムが、直角二等辺三角柱以外の三角柱形状((a)~(c))、四角柱形状((d)~(f))、三角柱又は四角柱以外の形状((g)~(h))を断面形状とする場合であっても、直角二等辺三角形断面のクロスプリズム100と同じ効果を奏することができる。
様々なクロスプリズムの形状を考える際に着目すべき点は、クロスプリズムを構成する各プリズムの接合面の傾きである。
一般的又は典型的な直角二等辺三角形形状のプリズムを接合したクロスプリズム100の場合は、図14に示すように、第1空間のプリズムと第2空間のプリズムの接合面である部分面(11-1)と、第3空間のプリズムと第4空間のプリズムの接合面である部分面(11-2)の2つによって内部反射面11が形成される。同様に、第2空間のプリズムと第3空間のプリズムの接合面である部分面(10-1)と、第1空間のプリズムと第4空間のプリズムの接合面である部分面(10-2)の2つによって内部反射面10が形成される。
このとき、部分面(11-1)及び部分面(11-2)は、三次元空間における面の傾きは平行である。同様に、部分面(10-1)及び部分面(10-2)は、三次元空間における面の傾きは平行である。
図13に示す様々な形状のクロスプリズムにおいても、1つの内部反射面を形成する対応の部分面は、平行な面の傾きをしている。例えば、図13(a)は、4つのプリズムを組み合わせて接合した際に、図12に示す場合とは異なり、クロスプリズムの内部中央付近の1箇所で角柱の頂点が一致しない形状である。この場合であっても、部分面(10-1)及び部分面(10-2)の面の傾きは平行である。もちろん、部分面(11-1)及び部分面(11-2)の面の傾きも平行である(図15(a)参照)。
また、図13(f)は、クロスプリズムの内部中央付近に空隙ができるように4つのプリズムが接合された形状である。部分面(10-1)の面の傾きは、部分面(10-2)の面の傾きと平行であり、且つ部分面(11-1)の面の傾きは、部分面(11-2)の面の傾きと平行である(図15(f)参照)。同様に、図13(g)及び(h)の形状であっても、1つの内部反射面を形成する対応の部分面は、平行な面の傾きである。
なお、図13(f)及び(h)のような中空のクロスプリズムの場合、中空部分にはレーザ光を通すことや、別の構造体(例えば、位置決めピン等)を挿入することが可能になる(図16参照)。
したがって、本願発明は、クロスプリズムの接合面である内部反射面それぞれを形成している対応の部分面が平行な面傾きであれば、クロスプリズムの構成要素である各プリズム自体の形状に制限されることなく、任意の形状であっても、本願発明の技術的課題を解決し、直角二等辺三角形を接合して構成される直方体形状で説明した同じ効果を奏するものである。
なお、上述したすべての実施形態におけるクロスプリズムの用途に応じて、対向する2方向(外部面6及び7)からの入射光ではなく、1方向(例えば、外部面7からの入射光のみ)から光を入射させて使用することもある。
本実施形態において上位概念化して記載された事項は、上述した実施形態に記載されていない当業者において公知であるものも含み、さらに出願時点において存在し得ないものも含む。
6 入射面
7 入射面
9 出射面
10 内部反射面
11 内部反射面
10-1 内部反射面の部分面
10-2 内部反射面の部分面
11-1 内部反射面の部分面
11-2 内部反射面の部分面
100 クロスプリズム

Claims (8)

  1. 複数の光学プリズムの側面を互いに貼り合わせて一体化される光学部品であって、
    前記複数の光学プリズムのうち隣接する2つの光学プリズムの接合面である第1の接合面と、当該2つの光学プリズムを除く他の2つの光学プリズムの接合面である第2の接合面とが平行となる貼り合わせ状態であって、前記第1の接合面及び前記第2の接合面は波長選択性がないハーフミラーとして機能し、
    前記第1の接合面と前記第2の接合面とが平行となるように貼り合わせられた前記4つの光学プリズムの1つが光吸収機能備えた光学プリズムである、ことを特徴とする光学部品。
  2. 前記第1の接合面及び前記第2の接合面を形成する前記4つの光学プリズムの接合面に関し、前記第1の接合面及び前記第2の接合面以外の2つの接合面をそれぞれ第3の接合面及び第4の接合面とし、前記第3の接合面及び前記第4の接合面は波長選択性がないハーフミラーとして機能し、それらが平行である、請求項1に記載の光学部品。
  3. 前記第1の接合面及び前記第2の接合面はそれぞれの接合面での反射率及び透過率が等しくなるように構成され、並びに、前記第3の接合面及び前記第4の接合面はそれぞれの接合面での反射率及び透過率が等しくなるように構成されている、請求項に記載の光学部品。
  4. 前記複数の光学プリズムすべてが同時に接触する一辺を有するように貼り合わせられることで一体化が形成される、請求項1~3の何れか1項に記載の光学部品。
  5. 前記第1の接合面と、前記第2の接合面とが連続になり、及び、前記第3の接合面と、前記第4の接合面とが連続になる、請求項2又は3に記載の光学部品。
  6. 前記第1の接合面と、前記第2の接合面とが非連続となり、及び、前記第3の接合面と、前記第4の接合面とが非連続になる、請求項2又は3に記載の光学部品。
  7. 前記光学部品の内部に空隙が形成されている、請求項6に記載の光学部品。
  8. 請求項2又は3の何れか1項に記載の光学部品を含んで構成される光学装置であって、
    前記第1の接合面と前記第2の接合面とが平行且つ前記第3の接合面と前記第4の接合面とが平行となるように貼り合わせられた前記4つの光学プリズムのうち、前記光吸収機能を備えた光学プリズムに隣接するプリズムの何れか1つに対向して配置した第1の集光レンズと、
    前記光吸収機能を備えた光学プリズムに隣接するプリズムの何れか1つから射出した光線が前記第1の集光レンズを経て到達する像面位置に配置した光源と、
    前記光源からの放射光が前記第1の集光レンズによって前記光学部品に入射する場合、前記何れかの接合面において反射して前記光学部品より射出された前記放射光の光路上に配置した第2の集光レンズと、
    をさらに含み、
    前記第1の集光レンズの像面位置と前記第2の集光レンズの像面位置とが共役関係になるよう配置されることを特徴とする光学装置。
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