JP7440821B2 - 画像処理装置、方法、および、コンピュータプログラム - Google Patents

画像処理装置、方法、および、コンピュータプログラム Download PDF

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Description

本明細書は、画像中のオブジェクトの領域を決定する技術に関する。
特許文献1に記載された画像読取装置は、原稿を読み取って得られる画像において原稿の矩形の領域を抽出する。その際に、画像読取装置は、ハフ変換や最小二乗法を用いて複数本の直線を検出し、該複数本の直線から選択される4本の直線によって構成される候補領域を決定する。画像読取装置は、複数個の候補領域を評価し、評価結果に基づいて1個の候補領域を原稿領域として決定する。
特開2018-101852号公報 特開2010-263434号公報
しかしながら、上記技術では、ハフ変換や最小二乗法を用いて検出される直線によって原稿領域の候補領域が構成される。このために、検出すべき直線が不鮮明である場合等に、ハフ変換や最小二乗法を用いて適切な直線が検出されない場合には、原稿領域が精度良く決定されない可能性があった。
本明細書は、画像においてオブジェクトの領域を精度良く決定できる技術を開示する。
本明細書に開示された技術は、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]画像処理装置であって、対象画像を示す対象画像データを取得する画像取得部と、前記対象画像内の1本以上の線分を特定する線分特定部と、前記1本以上の線分に基づいて前記対象画像内のオブジェクトの領域を決定するための線分である複数本の領域規定線分を決定する線分決定部と、前記複数本の領域規定線分のうちの第1線分が変更条件を満たすか否かを特定領域に位置する特定画素に基づいて判断する条件判断部であって、前記特定領域は前記複数本の領域規定線分によって決定される領域の外側の位置であって前記第1線分の交差する方向に位置する領域であり、前記特定画素は前記オブジェクトを構成する画素および前記オブジェクトの外縁を規定する画素のいずれかである、前記条件判断部と、前記変更条件が満たされる場合に、前記複数本の領域規定線分に含むべき線分を前記第1線分から第2線分に変更する第1規定線分変更部であって、前記第1線分は前記複数本の領域規定線分によって決定される領域の外縁に位置する線分であり、前記第2線分は、前記第1線分を含む複数本の領域規定線分によって決定される領域の外側に位置する線分である、第1規定線分変更部と、前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定する領域決定部であって、前記変更条件が満たされる場合には、前記第2線分を含む前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定し、前記変更条件が満たされない場合には、前記第1線分を含む前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定する、前記領域決定部と、を備える画像処理装置。
上記構成によれば、特定領域に位置する特定画素に基づく変更条件が満たされる場合には、第1線分を含む変更前の領域規定線分にて決定される領域よりも外側に位置する第2線分を含む複数本の領域規定線分を用いてオブジェクトの領域が決定され、変更条件が満たされない場合には、第1線分を含む複数本の領域規定線分を用いてオブジェクトの領域が決定される。この結果、適切な領域規定線分を用いてオブジェクトの領域をできるので、対象画像においてオブジェクトの領域を精度良く決定することができる。
[適用例2]
適用例1に記載の画像処理装置であって、
前記条件判断部は、前記特定領域に占める前記特定画素の割合が閾値より大きい場合に、前記変更条件が満たされると判断する、画像処理装置。
[適用例3]
適用例1または2に記載の画像処理装置であって、
前記特定画素は、エッジを構成するエッジ画素である、画像処理装置。
[適用例4]
適用例1~3のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記線分決定部は、
前記1本以上の線分から1本の基準線分を選択し、
前記基準線分に基づいて、前記基準線分と平行な第1方向に沿う2本の第1の前記領域規定線分と、前記基準線分と垂直な第2方向に沿う2本の第2の前記領域規定線分と、を決定する、画像処理装置。
[適用例5]
適用例4に記載の画像処理装置であって、
前記線分決定部は、
前記基準線分に基づいて、前記基準線分と、前記1本以上の線分の少なくとも一部を内包する矩形を決定し、
前記矩形の前記第1方向に沿う第1辺と、前記1本以上の線分のうちの前記第1方向に沿う第1候補線分と、の中から前記第1の領域規定線分を決定し、
前記矩形の前記第2方向に沿う第2辺と、前記1本以上の線分のうちの前記第2方向に沿う第2候補線分と、の中から前記第2の領域規定線分を決定する、画像処理装置。
[適用例6]
適用例5に記載の画像処理装置であって、
前記線分決定部は、
前記第1候補線分が前記矩形の前記第1辺との比較に基づく特定条件を満たす場合には、前記第1候補線分を前記第1の領域規定線分として決定し、
前記第1候補線分が前記特定条件を満たさない場合には、前記矩形の前記第1辺を前記第1の領域規定線分として決定する、画像処理装置。
[適用例7]
適用例6に記載の画像処理装置であって、
前記特定条件は、前記第1辺の長さに対する前記第1候補線分の長さの比率が閾値より大きいことである、画像処理装置。
[適用例8]
適用例4~7のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記線分決定部は、所定の選択基準に基づいて前記1本以上の線分の中から前記基準線分を選択し、
前記所定の選択基準は、前記1本以上の線分に基づいて決定される基準位置と前記1本以上の線分のそれぞれとの距離と、前記1本以上の線分のそれぞれの長さと、に基づく基準である、画像処理装置。
[適用例9]
適用例4~8のいずれかに記載の画像処理装置であって、さらに、
前記第1線分は、2本の前記第2の領域規定線分のうちの一方の線分であり、
前記画像処理装置は、さらに、
前記第1線分を含む直線が、前記第1の領域規定線分と交差する場合に、前記第1線分の前記第1方向の位置を、前記第1の領域規定線分の一方の端の前記第1方向の位置に変更する第2規定線分変更部を備え、
前記第1の領域規定線分の一方の端は、前記第1の領域規定線分の両端のうち、2本の前記第2の領域規定線分のうちの他方の線分との前記第1方向の距離が長い端であり、
前記第1線分を含む直線が、前記第1の領域規定線分と交差する場合には、前記条件判断部による前記変更条件の判断は、前記第2規定線分変更部による変更の後に実行される、画像処理装置。
[適用例10]
適用例1~9のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記対象画像データは、イメージセンサを用いて生成される画像データである、画像処理装置。

なお、本明細書に開示の技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、画像処理方法、画像処理装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体(例えば、一時的ではない記録媒体)、等の形態で実現することができる。
一実施例としての複合機の構成を示す図。 読取処理の例を示すフローチャート。 本実施例で用いられる画像の一例を示す概略図。 オブジェクト領域の特定処理のフローチャート。 オブジェクト領域の特定処理の説明図。 領域規定線分決定処理のフローチャート。 領域規定線分修正処理のフローチャート。 別のスキャン画像に対する処理の第1の説明図。 別のスキャン画像に対する処理の第2の説明図。
A.第1実施例:
A1.装置構成:
図1は、一実施例としての複合機の構成を示す図である。複合機800は、表示部840と、操作部850と、読取部900と、印刷部860と、複合機800を制御する制御部810と、を備えている。これらの要素は、バスを介して互いに接続されている。
表示部840は、画像を表示する装置であり、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどである。操作部850は、ユーザによる操作を受け取る装置であり、ボタン、レバー、表示部840上に重ねて配置されたタッチパネルなどを含む。
読取部900は、イメージセンサ920を用いて、原稿を示す画像データ(スキャンデータとも呼ぶ)を生成する装置であり、例えば、フラットベッド式のスキャナ装置である。読取部900については、さらに、後述する。
印刷部860は、所定の方式(例えば、レーザ方式や、インクジェット方式)で、紙(印刷媒体の一例)上に画像を印刷する装置である。本実施例では、印刷部860は、シアンC、マゼンタM、イエロY、ブラックKの4種類のインクを用いてカラー画像を印刷可能なインクジェット方式の印刷装置である。
制御部810は、プロセッサ811と、記憶装置815と、を有している。記憶装置815は、揮発性記憶装置812と、不揮発性記憶装置813と、を含んでいる。プロセッサ811は、データ処理を行う演算装置であり、例えば、CPUである。揮発性記憶装置812は、例えば、DRAMであり、不揮発性記憶装置813は、例えば、フラッシュメモリである。これらの要素は、バスを介して互いに接続されている。不揮発性記憶装置813は、コンピュータプログラム814を格納している。
揮発性記憶装置812は、プロセッサ811が処理を行う際に生成される種々の中間データを一時的に格納するバッファ領域を提供する。不揮発性記憶装置813には、コンピュータプログラム814が格納されている。本実施例では、コンピュータプログラム814は、複合機800の製造時に、不揮発性記憶装置813に予め格納される形態で提供される。これに代えて、コンピュータプログラム814は、サーバからダウンロードされる形態で提供されても良く、DVD-ROMなどに格納される形態で提供されてもよい。プロセッサ811は、コンピュータプログラム814を実行することにより、複合機800の制御を実現する。例えば、プロセッサ811は、後述する読取処理を実行することができる。
図1の下部には、複合機800の斜視図が示されている。図中の方向Dp1と方向Dp2とは、水平な方向を示し、方向Dp3は、鉛直上方向を示している。方向Dp1と方向Dp2とは、互いに垂直である。方向Dp3を上方向Dp3とも呼ぶ。この斜視図を参照して、読取部900の構成について、さらに、説明する。斜視図では、読取部900と関連の薄い要素については適宜に図示が省略されている。
読取部900は、イメージセンサ920と、移動装置930と、原稿台940と、カバー950と、を備えている。原稿台940は、筐体890の上方向Dp3側に設けられている。原稿台940は、方向Dp1に平行な2辺と方向Dp2に平行な2辺とで囲まれる略矩形状の台であり、透明板(例えば、ガラス板)を用いて構成されている。原稿台940の上方向Dp3側の上面Usには、読取対象の原稿が配置される。図1では、原稿台940の上面Usに、2枚の原稿C1、C2が、互いに離れて配置されている。
カバー950は、筐体890の上方向Dp3側に開閉可能に取り付けられている。図1には、開状態のカバー950が図示されている。カバー950が閉状態(図示省略)である場合には、カバー950は、原稿台940を覆っている。
イメージセンサ920は、筐体890において、原稿台940の下側(上方向Dp3の反対側)に配置されている。イメージセンサ920は、原稿を光学的に読み取る一次元イメージセンサであり、CCDやCMOSなどの複数個の光電変換素子(単に、光学素子とも呼ぶ)が、方向Dp1に並んで配置された構成を有している。
移動装置930は、筐体890の内部に配置されている。移動装置930は、動力源(例えば、電気モータ)を含んでいる。移動装置930は、動力源を用いて、イメージセンサ920を、原稿台940の上面Usに沿う方向(具体的には、方向Dp2と平行な方向)に移動させる。
移動装置930は、プロセッサ811の制御に従って、イメージセンサ920を原稿台940の方向Dp2とは反対方向側の端の位置から方向Dp2に向かって移動させる。イメージセンサ920は、移動中に、プロセッサ811の制御に従って原稿台940に配置された原稿を光学的に読み取る。読取部900の処理回路(図示省略)は、該電気信号に基づいて、原稿を示すスキャンデータを生成する。
A2.読取処理:
図2は、読取処理の例を示すフローチャートである。読取処理では、原稿が読取部900によって読み取られ、そして、各原稿の画像データが生成される。以下、図1の2枚の原稿C1、C2が、読み取られることとする。原稿C1、C2は、例えば、レシート、名刺、書籍、ポスター、A4やA5サイズの用紙、ハガキなどが想定される。以下では、原稿C1、C2がレシートである場合を例として説明する。
プロセッサ811は、ユーザが読取処理の開始指示を操作部850に入力したことに応じて、読取処理を開始する。S110では、プロセッサ811は、対象画像データとしてのスキャンデータを取得する。具体的には、プロセッサ811は、読取部900を制御して、読取部900にスキャンデータを生成させ、読取部900からスキャンデータを取得する。例えば、スキャンデータは、RGB画像データである。RGB画像データは、複数個の画素の値を含むビットマップデータである。複数個の画素の値のそれぞれは、画素の色をRGB表色系の色値(RGB値とも呼ぶ)で表す。
図3は、本実施例で用いられる画像の一例を示す概略図である。図3(A)には、スキャンデータによって示されるスキャン画像SIの一例が示されている。スキャン画像SIは、横方向Dxと、横方向Dxに垂直な縦方向Dyと、に沿ってマトリクス状に並ぶ複数個の画素を含んでいる。横方向Dxは、例えば、図1の方向Dp1に平行な方向であり、縦方向Dyは、図1の方向Dp2に平行な方向である。
図3(A)のスキャン画像SIは、オブジェクトとしての原稿C1を示す原稿画像CO1と、オブジェクトとしての原稿C2を示す原稿画像CO2と、を含んでいる。原稿画像CO1は、原稿画像CO1は、下地Baと、文字TXa~TXeと、線分ILb~ILeと、を含んでいる。原稿画像CO2は、下地Bbと、文字TXf~TXjと、線分ILf~ILjと、を含んでいる。読取の対象である原稿C1、C2に応じて、原稿画像CO1、CO2は、他の要素、例えば、写真や図表を含み得る。本実施例の原稿C1、C2は、ロール紙からギザギザの形状を有する刃を用いて切り取られたレシートである。このために、原稿画像CO1の外縁のうち、ロール紙の長手方向に対応する縦方向Dyの両端の外縁OLa、OLbは、ギザギザの形状を有し、ロール紙の短手方向に対応する横方向Dxの両端の外縁OLc、OLdは、ストレートの形状を有する。同様に、原稿画像CO2の外縁のうち、縦方向Dyの両端の外縁OLe、OLfは、ギザギザの形状を有し、横方向Dxの両端の外縁OLg、OLhは、ストレートの形状を有する。
S120ではプロセッサ811は、スキャンデータに対してエッジ検出処理を実行して、エッジ画像データを生成する。エッジ検出処理は、スキャン画像SI内の複数個の画素からエッジ画素を検出する処理である。エッジ画像データは、エッジ画素と非エッジ画素とを示す二値画像データであるエッジ画像データを生成する。
エッジ画素の検出方法は、種々の方法であってよい。本実施例では、プロセッサ811は、いわゆるラプラシアンフィルタを用いて各画素のエッジ強度(例えば、フィルタによる計算結果の絶対値)を算出する。そして、プロセッサ811は、エッジ強度が閾値TH1よりも大きな画素を、エッジ画素として特定し、エッジ強度が第1閾値以下である画素を非エッジ画素として特定する。ラプラシアンフィルタは、対象画像データによって示される特定の色成分値(例えば、緑Gの色成分値)に適用されてよい。これに代えて、ラプラシアンフィルタは、スキャンデータから算出される色成分値(例えば、輝度値)に適用されてよい。なお、閾値TH1は、適切にエッジ画素を検出できるように、予め実験的に決められている。これに代えて、プロセッサ811は、閾値TH1を調整してよい。例えば、プロセッサ811は、スキャンデータに応じて閾値TH1を調整してよい。
図3(B)には、エッジ画像データによって表される画像であるエッジ画像EIの一例が示されている。このエッジ画像EIでは、スキャン画像SIの原稿画像CO1、CO2の外縁OLa~OLhに対応するエッジ画素Eoと、原稿画像CO1、CO2内の文字TXa~TXjや線分ILa~ILjに対応するエッジ画素Eiと、が特定されている。
S130では、プロセッサ811は、エッジ画像データを用いて、スキャン画像SI内のオブジェクト領域を特定する特定処理を実行する。本実施例では、オブジェクトとしての原稿C1、C2を示す領域、すなわち、原稿画像CO1、CO2に対応する矩形の領域が特定される。ここで、原稿画像CO2は矩形を構成する線分ILf~ILiを含んでいる(図3(A))。このような場合には、矩形を構成する線分ILf~ILiに対応する矩形の領域が、オブジェクト領域として、誤って特定され得る。図3(B)の例では、3個のオブジェクト領域SA1、SA2、SA3が特定される。オブジェクト領域の特定処理の詳細は、後述する。
S140では、プロセッサ811は、複数個のオブジェクト領域のうち、他のオブジェクト領域に内包されたオブジェクト領域を、処理対象から除外する。他のオブジェクト領域に内包されたオブジェクト領域は、検出すべき原稿C1、C2に対応する領域ではなく、原稿に含まれる要素に対応する領域であると考えられるためである。図3(B)の例では、プロセッサ811は、オブジェクト領域SA1~SA3のそれぞれの4個の角点の座標を用いて、4個の角点で構成される矩形の包含関係を特定する。プロセッサ811は、オブジェクト領域SA2に内包されたオブジェクト領域SA3を処理対象から除外する。
S150では、プロセッサ811は、処理対象のオブジェクト領域の中から、1個のオブジェクト領域を、注目オブジェクト領域として選択する。図3(B)の例では、2個のオブジェクト領域SA1、SA2が順次に注目オブジェクト領域として選択される。
S160では、プロセッサ811は、スキャンデータのうち注目オブジェクト領域(例えば、オブジェクト領域SA1(図3(B)))を示す部分を切り出すクロップ処理を実行する。これによって、注目オブジェクト領域に対応するオブジェクト画像データが生成される。S170では、プロセッサ811は、注目オブジェクト領域に対応するオブジェクト画像データに対して、注目オブジェクト領域の傾きを補正する処理を実行する。原稿台940の上面Us(図1)上で、原稿(例えばC1)が方向Dp1に対して傾いた状態で配置された場合、スキャン画像SI内において、オブジェクト領域(例えば、SA1)の左辺や右辺は、縦方向Dyに対して傾く。具体的には、プロセッサ811は、注目オブジェクト領域(例えば、オブジェクト領域SA1(図3(B)))の一辺(例えば、左辺)の縦方向Dyに対する角度が算出される。そして、該角度分だけ注目オブジェクト領域を回転させることによって、注目オブジェクト領域の左辺が、縦方向Dyと平行にされる。これによって、注目オブジェクト領域に対応する補正済みオブジェクト画像データが生成される。補正済みオブジェクト画像データは、スキャン画像SI内のオブジェクト(本実施例では原稿C1、C2)を示す。例えば、図3(C)の原稿画像TI1は、オブジェクト領域SA1に対応する補正済みオブジェクト画像データによって示される画像である。図3(D)の原稿画像TI2は、オブジェクト領域SA2に対応する補正済みオブジェクト画像データによって示される画像である。
S180(図2)では、プロセッサ811は、S170で生成した補正済みオブジェクト画像データを、不揮発性記憶装置813(図1)に格納する。これに代えて、プロセッサ811は、ユーザによって指定された記憶装置(例えば、複合機800に接続されたUSBメモリなどの携帯記憶装置(図示省略))に、補正済みオブジェクト画像データを格納してもよい。
S190では、プロセッサ811は、処理対象の全てのオブジェクト領域の処理が終了したか否かを判断する。未処理のオブジェクト領域がある場合には(S190:No)、プロセッサ811は、S150に戻る。全てのオブジェクト領域が処理された場合には(S180:Yes)、プロセッサ811は、図2の処理を終了する。
A3.オブジェクト領域の特定処理
図2のS130のオブジェクト領域の特定処理について説明する。図4は、オブジェクト領域の特定処理のフローチャートである。S200では、プロセッサ811は、図2のS120にて生成されたエッジ画像データを用いて、スキャン画像SI内の複数本の線分の検出と、検出された複数本の線分のラベリングと、を実行する。具体的には、プロセッサ811は、エッジ画素を用いるハフ変換によって、複数本の線分を特定する。プロセッサ811は、特定された複数本の線分の互いの距離に基づいて、1以上のグループに分類する。例えば、複数本の線分は、同一のグループに属する線分の間の最小距離が閾値以下となり、互いに異なるグループに属する線分の間の最小距離が閾値以上になるように、分類される。
例えば、図3の例では、原稿画像CO1に対応する複数本の線分が一つのグループとしてラベリングされる。また、原稿画像CO2のうち、内部の矩形を形成する複数本の線分iLf~ILiが一つのグループとしてラベリングされ、内部の矩形を除いた部分(例えば、外縁部分)に対応する複数本の線分が一つのグループとしてラベリングされる。
S205では、プロセッサ811は、ラベリングされた複数個のグループのうち、1個のグループを注目グループとして選択する。
S210~S270の処理は、注目グループに対して実行される。これによって、ラベリングされたグループごとに、矩形のオブジェクト領域が決定される。以下では、図3(A)の原稿画像CO1に対応する複数本の線分を含むグループが、注目グループである場合を例に、S210~S270の処理を説明する。
図5は、オブジェクト領域の特定処理の説明図である。図5(A)には、注目グループに属する複数本の線分の一例として、原稿画像CO1に対応する複数本の線分L1~L7が示されている。
S210では、プロセッサ811は、注目グループに属する複数本の線分L1~L7の中から、1本の基準線分を決定する。具体的には、複数本の線分L1~L7の重心COを特定する。例えば、各線分の中点の座標が、各線分の重心の座標として算出される。複数本の線分L1~L7のそれぞれの重心の座標の重み付き平均の座標が、線分L1~L7の重心COの座標として算出される。重みは、各線分の長さである。プロセッサ811は、重心COと、各線分の長さと、に基づいて、各線分の特徴量CVを算出する。例えば、図5(A)の線分L4について例示するように、重心COと線分L4との間の距離をDとし、線分L4の長さをLEとすると、線分L4の特徴量CVは、距離Dと長さLEとの和である(CV=D+LE)。プロセッサ811は、線分L1~L7のうち、最も特徴量CVが大きな線分を、基準線分として決定する。図5(A)の例では、線分L4が基準線分として決定される。このように、基準線分の選択基準は、特徴量CVに基づく基準である。したがって、基準線分の選択基準は、1本以上の線分に基づいて決定される重心COと1本以上の線分のそれぞれとの距離Dと、1本以上の線分のそれぞれの長さLEと、に基づく基準である、と言うことができる。このような選択基準を用いることによって、基準線分を適切に選択することができる。
S220では、プロセッサ811は、注目グループに属する複数本の線分L1~L7のうち、信頼度の低い線分を、注目グループから除外する。具体的には、プロセッサ811は、長さが所定の基準長Lrよりも短い線分を注目グループから除外する。基準長Lrは、例えば、基準線分の長さに基づいて決定される値であり、例えば、基準線分の長さに所定の係数(例えば、0.1~0.3)を乗じた値である。基準長Lrよりも短い線分は、ノイズや原稿内部の微小な線分であると考えられ、原稿の外縁に対応する線分である可能性は低いためである。さらに、プロセッサ811は、基準線分との間の角度θ1、または、基準線分と垂直な線との間の角度θ2が、基準角度θr以上である線分を、注目グループから除外する。基準角度θrは、例えば、-3度~+3度である。換言すれば、基準線分とおよそ平行な線分(基準線分と平行な方向に沿って延びる線分)と、基準線分とおよそ垂直な線分(基準線分と垂直な方向に沿って延びる線分)と、を除いた残りの線分は、注目グループから除外される。原稿の領域は、基準線分を一辺とする矩形の領域であると考えられるためである。図5の例では、図5(A)の線分L1~L7のうち、微小な線分L5~L7が除外される。図5(B)には、残りの線分L1~L4が図示されている。
S230では、プロセッサ811は、オブジェクト領域の矩形の4辺の候補である4本の候補線分を決定する。具体的には、1本の候補線分は、S210にて決定された基準線分とされる。残りの3本の候補線分は、基準線分と平行な第1方向D1(図5(B))に沿う1本の候補線分(平行候補線分とも呼ぶ)と、基準線分と垂直な第2方向D2(図5(B))に沿う2本の候補線分(第1垂直候補線分、第2垂直候補線分とも呼ぶ)である。
平行候補線分は、注目グループに属する線分L1~L4のうち、以下の2つの条件A)、B)を満たす線分に決定される。
条件A)基準線分との間の角度θ1(第1方向D1と為す角)が基準角度θr未満である。
条件B)第2方向D2の位置が、重心COを挟んで基準線分の反対側にある。
なお、条件A)、B)を満たす複数本の線分がある場合には、最も基準線分から離れた線分が平行候補線分として決定される。図5(B)の例では、基準線分が線分L4であるので、線分L3が、平行候補線分として決定される。
第1垂直候補線分は、注目グループに属する線分L1~L4のうち、以下の2つの条件C)、D)を満たす線分に決定される。
条件C)基準線分と垂直な線との間の角度θ2(第2方向D2と為す角)が基準角度θr未満である。
条件D)条件C)を満たす線分のうち、第1方向D1の位置が最も第1方向D1にある。
図5(B)の例では、基準線分が線分L4であるので、線分L1が、第1垂直候補線分として決定される。
第2垂直候補線分は、注目グループに属する線分L1~L4のうち、以下の2つの条件E)、F)を満たす線分に決定される。
条件E)基準線分と垂直な線との間の角度θ2(第2方向D2と為す角)が基準角度θr未満である。
条件F)第1方向D1の位置が、重心COを挟んで第1垂直候補線分の反対側にある。
なお、条件E)、F)を満たす複数本の線分がある場合には、最も第1垂直候補線分から離れた線分が第2垂直候補線分として決定される。図5(B)の例では、基準線分が線分L4であるので、線分L2が、第2垂直候補線分として決定される。
ここで、1本の平行候補線分および2本の垂直候補線分の全部または一部は、上述の条件を満たす線分が存在しない場合がある。この場合には、1本の平行候補線分および2本の垂直候補線分のうち、条件を満たす線分が存在しないものは決定されない。
S240では、プロセッサ811は、注目グループに属する線分L1~L4を内包する外接矩形SQを決定する。外接矩形SQは、4辺のうちの対向する2辺SL1、SL2が第1方向D1と平行になり、残りの2辺SL3、SL4が第2方向D2と平行になるように決定される。また、外接矩形SQは、4辺SL1~SL4のそれぞれが、注目グループに属する線分L1~L4のいずれかに接するように決定される。図5(B)の例では、外接矩形SQの辺SL1、SL2は、それぞれ、線分L4の端に接している。辺SL3は、線分L3の全体に接し、辺SL4は、線分L4の全体に接している。
S250では、プロセッサ811は、領域規定線分決定処理を実行する。領域規定線分決定処理では、プロセッサ811は、S210にて決定された基準線分と、S230にて決定された候補線分と、S240にて決定された外接矩形SQと、に基づいて、オブジェクト領域を決定するための線分である4本の領域規定線分が決定される。
図6は、領域規定線分決定処理のフローチャートである。S310では、プロセッサ811は、外接矩形SQの4つの辺SL1~SL4の中から、1つの注目辺を選択する。
S320では、プロセッサ811は、プロセッサ811は、注目辺に対応する候補線分は決定されているか否かを判断する。例えば、図5(B)の外接矩形SQの辺SL1、SL2、SL3、SL4は、それぞれ、第1垂直候補線分、第2垂直候補線分、平行候補線分、基準線分に対応している。図5(B)の例では、第1垂直候補線分、第2垂直候補線分、平行候補線分、基準線分のいずれも決定されている。注目辺に対応する候補線分を注目候補線分とも呼ぶ。
注目辺に対応する候補線分が決定されている場合には(S320:YES)、S330にて、プロセッサ811は、注目辺の長さに対する注目候補線分の長さの比率LRを算出する。図5(B)に示すように、外接矩形SQの辺SL1の長さをLaとし、線分L1の長さをLbとする。注目辺が辺SL1であり、注目候補線分が線分L1である場合には、比率LRとして、外接矩形SQの辺SL1の長さLaに対する線分L1の長さLbが算出される(LR=(Lb/La))。
S340では、プロセッサ811は、比率LRが閾値TH2よりも大きいか否かを判断する。閾値TH2は、例えば、0.5~0.7の値である。比率LRが閾値TH2よりも大きい場合には(S340:YES)、S360にて、プロセッサ811は、注目候補線分を領域規定線分として決定する。比率LRが閾値TH2よりも大きい場合には、注目候補線分が原稿の外縁に対応する可能性がある程度高いと考えられるためである。比率LRが閾値TH2以下である場合には(S340:NO)、S350にて、プロセッサ811は、注目辺を領域規定線分として決定する。比率LRが閾値TH2以下である場合には、原稿の外縁に対応する線分が検出されておらず、注目候補線分が原稿の外縁に対応する線分である可能性は低いと考えられるためである。注目辺に対応する候補線分が決定されていない場合も(S320:NO)、S350にて、プロセッサ811は、注目辺を領域規定線分として決定する。
図5(B)の例では、注目辺が外接矩形SQの辺SL1~SL4のいずれである場合でも、領域規定線分として、注目辺(外接矩形SQの辺SL1~SL4)ではなく、注目候補線分(線分L1~L4のいずれか)が決定される。領域規定線分として、注目辺が決定される例については後述する。
S370では、プロセッサ811は、外接矩形SQの全ての辺を注目辺として処理したか否かを判断する。未処理の辺がある場合には(S370:NO)、プロセッサ811は、S310に戻る。外接矩形SQの全ての辺が処理された場合には(S370:YES)、プロセッサ811は、領域規定線分決定処理を終了する。
領域規定線分決定処理が終了されると、図4のS260では、プロセッサ811は、領域規定線分修正処理を実行する。領域規定線分修正処理は、S250の領域規定線分決定処理にて決定された領域規定線分を評価して、適宜に修正する処理である。
図7は、領域規定線分修正処理のフローチャートである。S410では、S250の領域規定線分決定処理にて決定された4本の領域規定線分の中から、1本の注目線分を選択する。図5(C)の例では、4本の領域規定線分は線分L1~L4であるので、これらの線分L1~L4から注目線分が選択される。
S420では、プロセッサ811は、注目線分を含む直線は、他の領域規定線分(注目線分と略直角な2本の領域規定線分)と交差するか否かを判断する。例えば、図5(C)の線分L1が注目線分である場合には、線分L1を含む直線が、他の2本の領域規定線分である線分L3、L4のいずれかと交差するか否かが判断される。線分L1を含む直線は、点P1において線分L4と交差し、点P2において線分L3と交差する。したがって、この場合には、注目線分を含む直線は、他の領域規定線分と交差すると判断される。線分L2を含む直線は、点P4において線分L4と交差し、点P3において線分L3と交差する。このために、線分L2が注目線分である場合にも、注目線分を含む直線は、他の領域規定線分と交差すると判断される。線分L3を含む直線および線分L4を含む直線は、線分L1、L2とは交差しない。このために、線分L3、L4が注目線分である場合には、注目線分を含む直線は、他の領域規定線分と交差しないと判断される。
注目線分を含む直線が他の領域規定線分と交差する場合には(S420:YES)、S430にて、プロセッサ811は、注目線分を、交差する他の領域規定線分の端部までシフトする。例えば、注目線分が線分L1である場合には、線分L1の第1方向D1の位置が、線分L4の第1方向D1の端部P1tと、線分L3の第1方向D1の端部P2tと、のうち、最も外側の位置に変更される。図5(C)の例では、線分L4の端部P1tは、線分L3の端部P2tよりも外側(第1方向D1側)にあるので、線分L1の第1方向D1の位置は、線分L4の端部P1tの位置に変更される。図5(C)の線分L1mは、線分L1の第1方向D1の位置を変更して得られる線分である。なお、線分L4の端部P1tは、線分L4の両端部P1t、P4tのうち、線分L3との第1方向D1の距離が長い端部である、と言うことができる。なお、注目線分が線分L2である場合には、線分L2の第1方向D1の位置が、線分L4の第1方向D1と反対側の端部P4tの位置に変更される。図5(C)の線分L2mは、線分L2の第1方向D1の位置を変更して得られる線分である。
注目線分を含む直線が他の領域規定線分と交差しない場合には(S420:NO)、プロセッサ811は、S430をスキップして、S440に処理を進める。
S440では、プロセッサ811は、4本の領域規定線分の全てを注目線分として処理したか否かを判断する。未処理の領域規定線分がある場合には(S440:NO)、プロセッサ811は、S410に戻る。全ての領域規定線分が処理された場合には(S440:YES)、プロセッサ811は、S450に処理を進める。
S450では、S410と同様に、4本の領域規定線分の中から、1本の注目線分を選択する。図5(D)には、S450に処理が進められた時点での4本の領域規定線分L1m、L2m、L3、L4が示されている。図5(D)の例では、4本の領域規定線分L1m、L2m、L3、L4から注目線分が選択される。
S460では、プロセッサ811は、注目線分上に位置するエッジ画素の割合ERを算出する。具体的には、プロセッサ811は、図2のS120にて生成されたエッジ画像データを参照して、注目線分上に位置するエッジ画素の個数をカウントする。プロセッサ811は、エッジ画素の個数を、注目線分上に位置する画素の総数で除することによって、割合ERを算出する。
S470では、プロセッサ811は、エッジ画素の割合ERが閾値TH3より大きいか否かを判断する。閾値TH3は、例えば、0.2~0.4の値とされる。図5(D)には、線分L1m、L2m、L1n、L2n、L3、L4に加えて、説明のために、原稿C1のギザギザの外縁に対応するエッジ画素Eo1、Eo2が示されている。例えば、図5(D)の領域規定線分L1m、L2mが注目線分である場合には、線分L1m、L2m上に、原稿C1のギザギザの外縁に対応するエッジ画素Eo1、Eo2が存在しているので、割合ERは、閾値TH3よりも大きくなる。
エッジ画素の割合ERが閾値TH3よりも大きい場合には(S470:YES)、プロセッサ811は、S480にて、プロセッサ811は、注目線分を外側にシフトする。ここで、外側に向かう方向(シフト方向とも呼ぶ)は、注目線分と垂直な方向であって、かつ、重心COから注目線分に向かう方向である。換言すれば、外側とは、現時点での領域規定線分L1m、L2m、L3、L4によって決定される矩形の領域の外側を意味する。この領域は、現時点での領域規定線分L1m、L2m、L3、L4を含む4本の直線によって囲まれる領域であり、重心COを含む領域である。
したがって、注目線分が領域規定線分L1m(図5(D))である場合には、シフト方向は第1方向D1であり、注目線分が領域規定線分L2m(図5(D))である場合には、シフト方向は第1方向D1の反対方向である。本実施例では、シフト後の注目線分は、シフト前の注目線分に対してシフト方向に接する線分である。したがって、シフト前の注目線分が領域規定線分L1mである場合には、シフト後の注目線分は、領域規定線分L1mに対して第1方向D1に接する線分(図示省略)であり、注目線分が領域規定線分L2mである場合には、シフト後の注目線分は、領域規定線分L2mに対して第1方向D1の反対方向に接する線分(図示省略)である。
プロセッサ811は、S480にて注目線分をシフトすると、S460に戻って、シフト後の注目線分について、エッジ画素の割合ERを算出する。
エッジ画素の割合ERが閾値TH3以下である場合には(S470:NO)、S490にて、プロセッサ811は、現在の位置の注目線分を、最終的な領域規定線分として決定する。S450にて選択された注目線分が領域規定線分L1mである場合には、ギザギザの外縁に対応するエッジ画素Eo1の外側に接する位置(図5(D)の線分L1nの位置)までシフトされる。そして、エッジ画素Eo1の外側に接する位置にある線分L1nが、最終的な領域規定線分として決定される。S450にて選択された注目線分が領域規定線分L2mである場合には、エッジ画素Eo2の外側に接する位置にある線分L2nが、最終的な領域規定線分として決定される。
これに対して、S450にて選択された注目線分が領域規定線分L3、L4である場合には、線分L3、L4上にはエッジ画素が存在するものの、線分L3、L4よりも外側にはほとんどエッジ画素は存在しない。このために、この場合には、注目線分のシフトは、例えば、1回だけ行われる。したがって、この場合には、線分L3、L4のシフトがほとんど行われず、実質的に、線分L3、L4が、ほぼそのまま最終的な領域規定線分として決定される。
S495では、プロセッサ811は、4本の領域規定線分の全てを注目線分として処理したか否かを判断する。未処理の領域規定線分がある場合には(S495:NO)、プロセッサ811は、S450に戻る。全ての領域規定線分が処理された場合には(S495:YES)、プロセッサ811は、領域規定線分修正処理を終了する。
領域規定線分修正処理が終了されると、図4のS270では、プロセッサ811は、最終的に決定された4本の領域規定線分に基づいて、オブジェクト領域を特定する。具体的には、4本の領域規定線分を含む4本の直線の4個の交点がオブジェクト領域の4個の角点として特定される。例えば、4本の領域規定線分が、図5(D)に示すL1n、L2n、L3、L4である場合には、図5(E)に示すように、線分L1nを含む直線と線分L4を含む直線との交点Paと、線分L1nを含む直線と線分L3を含む直線との交点Pbと、線分L3を含む直線と線分L2nを含む直線との交点Pcと、線分L2nを含む直線と線分L4を含む直線との交点Pdと、が特定される。そして、4個の交点Pa~Pdを結んで得られる矩形のオブジェクト領域SA1(図5(E))が特定される。
S280では、プロセッサ811は、S200にて特定された線分のグループの全てについて処理を終了したか否かを判断する。未処理のグループがある場合には(S280:NO)、プロセッサ811は、S205に戻る。全てのグループが処理された場合には(S280:YES)、プロセッサ811は、オブジェクト領域の特定処理を終了する。図3(B)に示すように、例えば、スキャン画像SIにおいて、3個のオブジェクト領域SA1~SA3が特定される。
以上説明したオブジェクト領域の決定処理について、別のスキャン画像を示すスキャン画像データが取得される場合の例を説明する。図8は、別のスキャン画像に対する処理の第1の説明図である。図8(A)には、別のスキャン画像に含まれる原稿画像CO1t、CO2tが図示されている。原稿画像CO1tは、見開きの状態にある書籍の一方のページを示す画像であり、原稿画像CO2tは、見開きの状態にある書籍の他方のページを示す画像である。この画像は、さらに、原稿画像CO1tと原稿画像CO2tとの間に、暗い色を有する暗部画像SHを含んでいる。原稿画像CO1t、CO2t内の文字TXの一部は、暗部画像SHと重なっている。
図8(B)には、図8(A)の画像を示すスキャンデータに対して、図4のS200の線分の検出が行われた結果が示されている。図8(B)において、線分L1a~L3a、および、線分L1b~L3bは、検出された線分を示す。
図8(A)の例では、原稿画像CO1tの3つの外縁OLg~OLiと、原稿画像CO2tの3つの外縁OLj~OLlとは、画像内に鮮明に現れている。このために、図8(B)の例では、原稿画像CO1tの外縁OLg~OLiに対応する線分L1a~L3aと、原稿画像CO2tの外縁OLj~OLlに対応する線分L1b~L3bと、が検出されている。一方、図8(A)の例では、原稿画像CO1tの右側の外縁、および、原稿画像CO2tの左側の外縁に対応する書籍の折り目の部分は、読み取り時に原稿台940に密着していないために、図8(A)の画像内に明確に現れていない。図8(A)の画像において、該折り目に対応する部分には、暗部画像SHが現れている。暗部画像SHは、背景との境界部分がぼけており、段階的に色が変化した画像(グラデーション)となっているために、鮮明な線分を構成するエッジ画素が検出されない。このために、図8(B)の例では、原稿画像CO1tの右側(+Dx側)の外縁、および、原稿画像CO2tの左側(-Dx側)の外縁に対応する線分は検出されていない。
このために、この例では、図4のS230にて候補線分を決定する際に、図8(C)に示すように、原稿画像CO1tの3つの外縁OLg~OLiに対応する3本の候補線分L1a~L3aは決定されるが、原稿画像CO1tの右側の外縁に対応する候補線分は決定されない。また、原稿画像CO2tの3つの外縁OLj~OLlに対応する3本の候補線分L1b~L3bは決定されるが、原稿画像CO2tの左側の外縁に対応する候補線分は決定されない。
図8(C)には、図4のS240にて決定される外接矩形SQa、SQbが図示されている。図8の例では、図4のS250の領域規定線分決定処理(図6)において、原稿画像CO1tの右側の外縁に対応する領域規定線分として、外接矩形SQaの右辺SLaが決定される(図6のS320にてNO、図6のS350)。同様に、領域規定線分決定処理(図6)において、原稿画像CO2tの左側の外縁に対応する領域規定線分として、外接矩形SQbの右辺SLbが決定される(図6のS320にてNO、図6のS350)。
このように、原稿画像CO1t、CO2tの一部の外縁に対応する線分が検出されない場合であっても4本の領域規定線分が決定できることが解る。図8(D)には、原稿画像CO1tに対応する4本の領域規定線分L1a~L3a、SLaと、原稿画像CO2tに対応する4本の領域規定線分L1b~L3b、SLbと、が図示されている。
この例において、図8(D)の原稿画像CO1tの4本の領域規定線分L1a~L3a、SLaに対して、図7の領域規定線分修正処理が行われると、右側の領域規定線分SLaの外側には、文字TXa(図8(A))のエッジを構成するエッジ画素Eaが存在する。このために、領域規定線分SLa上のエッジ画素の割合ERは閾値TH3より大きくなる(図7のS470にてYES)。したがって、領域規定線分SLaは、外側(図8(D)の+Dx側)にシフトされる(図7のS480)。これによって、領域規定線分SLaは、最終的に、図8(D)の線分SLanに変更される。このために、原稿画像CO1tに対応するオブジェクト領域は、最終的な4本の領域規定線分L1a~L3a、SLanを用いて特定される(図4のS270)。原稿画像CO1tに対応するオブジェクト領域は、文字TXaを漏れなく含むように特定される。
同様に、図8(D)の原稿画像CO2tの4本の領域規定線分L1b~L3b、SLbに対して、図7の領域規定線分修正処理が行われると、左側の領域規定線分SLbの外側には、文字TXb(図8(A))のエッジを構成するエッジ画素Ebが存在する。このために、領域規定線分SLb上のエッジ画素の割合ERは閾値TH3より大きくなる(図7のS470にてYES)。したがって、領域規定線分SLbは、外側(図8(D)の-Dx側)にシフトされる(図7のS480)。これによって、領域規定線分SLbは、最終的に、図8(D)の線分SLbnに変更される。このために、原稿画像CO2tに対応するオブジェクト領域は、最終的な4本の領域規定線分L1b~L3b、SLbnを用いて特定される(図4のS270)。原稿画像CO2tに対応するオブジェクト領域は、文字TXbを漏れなく含むように特定される。
さらに別のスキャン画像を示すスキャン画像データが取得される場合の例を説明する。図9は、別のスキャン画像に対する処理の第2の説明図である。図9(A)には、別のスキャン画像を示すスキャンデータが生成される際の読み取りの態様を示す図である。この例では、読み取り対象の原稿C3の一部のみが、ガラス製の原稿台940の上に位置し、原稿C3の他の一部は、原稿台940の外側に位置している。このような状態で読取部900による読み取りが行われる場合には、図9(B)に示すように、原稿C3の一部のみを示す原稿画像CO3を含む画像を示すスキャンデータが生成される。以下では、このようなスキャンデータが用いられる場合について説明する。
図9(C)には、図9(A)の画像を示すスキャンデータに対して、図4のS200の線分の検出が行われた結果が示されている。図9(C)において、線分L1c~L6cは、検出された線分を示す。
図9(B)の例では、原稿画像CO3の2つの外縁OLm、OLnは、画像内に鮮明に現れている。このために、図9(C)の例では、原稿画像CO3の外縁OLm、OLnに対応する線分L1c、L2cが検出されている。一方、図9(C)の例では、原稿画像CO3の右側の外縁、および、上側の外縁に対応する部分は、読み取り時に原稿台940に密着していないために、図9(B)の画像内に明確に現れていない。図9(B)の画像において、これらの外縁に対応する部分には、暗部画像SHa、SHbが現れている。暗部画像SHa、SHbは、背景との境界部分がぼけており、段階的に色が変化した画像(グラデーション)となっているために、鮮明な線分を構成するエッジ画素が検出されない。このために、図9(C)の例では、原稿画像CO3の右側および上側の外縁に対応する線分は検出されていない。
このために、この例では、図4のS230にて候補線分を決定する際に、図9(D)に示すように、原稿画像CO3の2つの外縁OLm、OLnに対応する2本の候補線分L1c、L2cは決定されるが、原稿画像CO3の上側の外縁に対応する候補線分は決定されない。また、原稿画像CO3の右側の外縁に対応する候補線分としては、原稿画像CO3の内部に位置する線分L3cが決定される。
図9(D)には、図4のS240にて決定される外接矩形SQcが図示されている。図9の例では、図4のS250の領域規定線分決定処理(図6)において、原稿画像CO3の上側の外縁に対応する領域規定線分として、外接矩形SQcの上辺SL1cが決定される(図6のS320にてNO、S350)。原稿画像CO3の右側の外縁に対応する領域規定線分として、外接矩形SQcの右辺SL2cが決定される(図6のS340にてNO、S350)。
このように、原稿画像CO3の一部の外縁に対応する候補線分が決定されない場合や、原稿内部の短い線分が候補線分に決定される場合であっても、最終的には4本の領域規定線分が適切に決定できることが解る。図9(E)には、原稿画像CO3に対応する4本の領域規定線分L1c、L2c、SL1c、SL2cと、が図示されている。
以上説明した本実施例によれば、画像取得部としてのプロセッサ811は、スキャン画像SIを示すスキャン画像データを取得する(図2のS110)。線分特定部としてのプロセッサ811は、スキャン画像SI内の1本以上の線分(例えば、図5(A)のL1~L7、図8(B)のL1a~L3a)を特定する(図4のS200)。線分決定部としてのプロセッサ811は、これらの線分に基づいてオブジェクト領域を決定するための線分である複数本の領域規定線分(例えば、図5(C)のL1~L4、図8(D)のL1a~L3a、SLa)を決定する(図4のS210~S250、図7のS410~S440)。
条件判断部としてのプロセッサ811は、複数本の領域規定線分L1~L3のうちの第1線分(例えば、図5(C)のL1やL3、図8(D)のL3aやSLa)が変更条件を満たすか否かを、特定領域に位置する特定画素(本実施例ではエッジ画素)に基づいて判断する(図7のS460、S470)。特定領域は、複数本の領域規定線分(例えば、図5(C)のL1~L4、図8(D)のL1a~L3a、SLa)によって決定される領域(本実施例では矩形の領域)の外側の位置であって第1線分と交差する方向に位置する領域である。例えば、図5(D)の例では、第1線分が線分L1である場合の特定領域は、線分L1から外側に離れた領域であり、線分L1mに沿う領域(エッジ画素Eo1が存在する領域)である。なお、この場合の第1線分L1は、複数本の領域規定線分L1~L4によって決定される領域の外縁に位置する線分である、とも言うことができる。また、図8(D)の例では、第1線分が線分SLaである場合の特定領域は、第1線分SLaに沿う領域(エッジ画素Eaが存在する領域)である。この場合の第1線分SLaは、複数本の領域規定線分L1a~L3a、SLaによって決定される領域の外縁に位置する線分である、とも言うことができる。また、変更条件は、特定領域に位置する複数個の画素に対する特定画素の割合ERが閾値TH3より大きいことである(図7のS460、S470)。
第1規定線分変更部としてのプロセッサ811は、変更条件が満たされる場合に(図7のS470にてYES)、4本の領域規定線分に含むべき線分を、第1線分から第2線分に変更する(図7のS480)。例えば、図5(D)の例では、4本の領域規定線分に含むべき線分は、第1線分L1から、外側の第2線分L1nに変更される。なお、変形例では、第2線分は、第1線分L1よりも外側のL1mであっても良い。また、図8(D)の例では、4本の領域規定線分に含むべき線分は、第1線分SLaから、外側の第2線分SLanに変更される。領域決定部としてのプロセッサ811は、複数本の領域規定線分を用いてオブジェクト領域(例えば、図3(B)のSA1~SA3)を決定する(図4のS270)。変更条件が満たされる場合には、第2線分(例えば、L1nやSLan)を含む複数本の領域規定線分を用いてオブジェクト領域が決定される。変更条件が満たされない場合には、第1線分(例えば、L3やL3a)を含む複数本の領域規定線分を用いてオブジェクト領域が決定される。この結果、変更条件が満たされる場合には、第1線分を含む変更前の領域規定線分にて仮決定される領域よりも外側に位置する第2線分を用いてオブジェクトの領域が決定される。また、変更条件が満たされない場合には、第1線分を含む複数本の領域規定線分を用いてオブジェクト領域が決定される。この結果、適切な領域規定線分を用いてオブジェクト領域を決定できるので、スキャン画像SIにおいてオブジェクト領域(例えば、SA1~SA3)を精度良く決定することができる。
スキャン画像SIにおいて、オブジェクトと背景との境界が鮮明な線分にならない場合がある。例えば、図3、図5の例では、原稿画像CO1、CO2の外縁OLa、OLbは、ギザギザの形状であり、ストレートの線分ではない。このような場合には、スキャン画像データを解析することによって、スキャン画像SI内の線分を検出したとしても(図4のS200)、外縁に対応する線分を検出できない場合がある(図5(A))。本実施例によれば、このような場合においても、本実施例によれば、最終的に、領域規定線分を、キザギザの外縁に対応するエッジ画素Eo1、EO2の外側に位置する線分L1n、L2nに決定できる。したがって、スキャン画像SIにおいてオブジェクト領域SA1を精度良く決定することができる。
また、図8の例では、原稿画像CO1t、CO2tの外縁の一部は、暗部画像SHとなっており、不鮮明である。このような場合も、スキャン画像データを解析することによって、外縁に対応する線分を検出できない場合がある(図8(B))。このような場合であっても、文字TXa、TXbを漏れなく含むような適切なオブジェクト領域を特定することができる(図8(D))。
さらに、上述したように、本実施例では、特定領域に占める特定画素の割合ERが閾値TH3より大きい場合に、変更条件が満たされると判断される(図7のS470)。この結果、特定画素の割合に基づいて、変更条件が満たされるか否かを適切に判断することができる。
さらに、上述したように、本実施例では、特定画素は、エッジを構成するエッジ画素である。したがって、特定領域に位置するエッジ画素に基づいて、変更条件が満たされるか否かを適切に判断することができる。
さらに、上述したように、線分決定部としてのプロセッサ811は、1本以上の線分L1~L7(図5(A))から1本の基準線分(例えば、L4)を選択し(図4のS210)、基準線分に基づいて、第1方向D1に沿う2本の領域規定線分(L3、L4)と、第2方向D2に沿う2本の領域規定線分(L1m、L2m)と、を決定する(図4のS220~S250、図7のS410~S440)。この結果、矩形のオブジェクト領域を精度良く決定できる。
さらに、上記実施例では、線分決定部としてのプロセッサ811は、基準線分と、1本以上の線分の少なくとも一部を内包する外接矩形SQを決定し(図4のS240)、外接矩形SQの第1方向D1に沿う第1辺(例えば、図5(B)のSL4)と、1本以上の線分のうちの第1方向D1に沿う第1候補線分(例えば、図5(B)のL4)と、の中から領域規定線分を決定する(図6のS320~S360)。また、プロセッサ811は、外接矩形SQの第2方向D2に沿う第2辺(例えば、図5(B)のSL1)と、1本以上の線分のうちの第2方向D2に沿う第2候補線分(例えば、図5(B)のL1)と、の中から領域規定線分を決定する(図6のS320~S360)。この結果、外接矩形SQの辺と、スキャン画像SI内の線分L1~L7と、の中から、適切な領域規定線分を決定できる。例えば、図8、図9を参照して説明したように、第1候補線分や第2候補線分が検出されない場合や、第1候補線分や第2候補線分として過度に短い線分が検出される場合であっても、外接矩形SQを用いて、適切な4本の領域規定線分を決定することができる。
より具体的には、プロセッサ811は、第1候補線分(例えば、図5(B)のL4)が外接矩形SQの第1辺(例えば、図5(B)のSL4)との比較に基づく特定条件を満たす場合には(図6のS340にてYES)、第1候補線分を領域規定線分として決定する(図6のS360)。第1候補線分が特定条件を満たさない場合には(図6のS340にてYES)、外接矩形SQの第1辺を領域規定線分として決定する(図6のS360)。この結果、第1候補線分と外接矩形SQの第1辺との比較に基づいて、より適切な領域規定線分を決定できる。さらには、特定条件は、外接矩形SQの第1辺の長さに対する第1候補線分の長さの比率LRが閾値TH2より大きいことである(図6のS340)。この結果、第1候補線分が十分な長さを有する場合には、第1候補線分が領域規定線分として決定され、第1候補線分が十分な長さを有しない場合には、外接矩形SQの第1辺が領域規定線分として決定される。したがって、さらに適切な領域規定線分を決定できる。
さらに、上記実施例によれば、図5(C)に示すように、第2規定線分変更部としてのプロセッサ811は、領域規定線分L1(第1線分L1)を含む直線が、他の領域規定線分L3、L4と交差する場合に(図7のS430にてYES)、領域規定線分L1の第1方向D1の位置を、領域規定線分L4の端部P1tの位置に変更する(図7のS430)。そして、この場合には、条件判断部としてのプロセッサ811による変更条件の判断(図7のS470)は、S430による位置変更の後に実行される。この結果、より適切な領域規定線分を用いて、オブジェクト領域を決定できるので、オブジェクト領域をさらに精度良く決定することができる。例えば、図5(C)の例では、図4のS250の領域規定線分決定処理(図6)の段階では、原稿画像CO1の外縁ではなく、原稿画像CO1の内部にたまたま存在する線分ILa(図3(A))が、領域規定線分L1(図5(C))として決定されている。このような場合であっても、プロセッサ811は、領域規定線分L1が線分L3、L4に交差することに基づいて、領域規定線分L1(第1線分L1)を領域規定線分L1mに変更することができる。
さらに、上記実施例によれば、対象画像データは、イメージセンサを用いて生成される画像データ、より具体的には、読取部900によって生成されるスキャンデータである。このような対象画像データによって示される画像では、例えば、画像のぼけや用いられる原稿のタイプなどに起因して、原稿と背景との境界が鮮明な線分にはならない場合がある。このような場合であっても、画像内の原稿に対応するオブジェクト領域を精度良く特定することができる。
B.変形例:
(1)上記実施例では、図7の領域規定線分修正処理にて、注目線分を外側にシフトすべきか否かを判断するための変更条件は、注目線分のエッジ画素の割合ERが閾値TH3より大きいことである。変更条件には、これに限らず、他の様々な条件が採用されて良い。
例えば、エッジ画素の割合ERに代えて、非背景色画素の割合が用いられても良い。非背景色画素は、例えば、背景の色(例えば、カバー950の原稿台940を覆う面の色)を示すRGB値の範囲(背景色範囲とも呼ぶ)外の色値(RGB値)を有する画素である。非背景色画素は、オブジェクト(例えば、原稿画像)を構成する画素である可能性が高い。また、エッジ画素は、オブジェクトの外縁を規定する画素を含むと考えられる。変更条件を判断するための特定画素は、オブジェクトを構成する画素およびオブジェクトの外縁を規定する画素のいずれかであることが好ましい。
また、変更条件の判断に用いられる特定領域は、注目線分上の複数個の画素の領域に代えて、例えば、注目線分の外側に接する複数個の画素の領域であっても良い。また、該特定領域は、注目線分の内側に接する複数個の画素の領域であっても良い。一般的には、特定領域は、注目線分に沿って延びる帯状の領域であることが好ましく、注目線分から外側または内側に、所定距離(例えば、数画素分)だけ離れていても良い。また、帯状の領域の短手方向の幅は、1画素ではなく、数画素(例えば、2画素~10画素)であっても良い。
また、変更条件の判断に用いられる指標値は、エッジ画素の割合ERに代えて、エッジ画素や非背景画素の個数であっても良い。また、指標値は、エッジ画素や非背景画素が複数個に亘って連続する部分の数であっても良い。
(2)上記実施例では、矩形のオブジェクト領域が特定されているが、特定すべきオブジェクト領域の形状は、矩形に限らず、平行四辺形や三角形などの他の形状であっても良い。この場合には、決定される領域規定線分の本数や線分間の角度は、特定すべきオブジェクト領域の形状に応じた本数や角度であれば良い。
なお、図4のオブジェクト領域の特定処理は、一例であり、適宜に変更されて良い。例えば、図4のS230では、4本の候補線分が決定できることを前提とし、4本の候補線分が決定できない場合にはエラーとして処理されても良い。この場合には、例えば、S240の外接矩形SQの決定やS250の領域規定線分決定処理は、省略されても良い。
また、図7の領域規定線分修正処理のうち、S410~S440は省略されても良い。この場合には、例えば、図6のS340にて比率LRと比較される閾値TH2を比較的大きな値に設定することによって、原稿の内部の線分(例えば、図5(B)の線分L1、L2)が領域規定線分として決定される確率を低くし、外接矩形SQの辺(例えば、図5(B)の辺SL1、SL2)が領域規定線分として決定される確率を高くしても良い。
(3)図6のS340にて判断される注目候補線分を領域規定線分として決定するための特定条件は、注目辺の長さに対する注目候補線分の長さの比率LRが閾値TH2より大きいことである。特定条件には、これに限らず、他の様々な条件が採用されて良い。例えば、特定条件は、基準線分の長さに対する注目候補線分の長さの比率が所定の閾値より大きいことであってもよいし、注目候補線分の長さが所定の閾値より大きいことであってもよい。
(4)図2のS120のエッジ検出処理にて用いられるフィルタは、ラプラシアンフィルタに代えて、エッジ強度を算出するための任意のフィルタであってよい(ソーベルフィルタ、プレウィットフィルタなど)。ソーベルフィルタ、プレウィットフィルタ等の特定の方向の差分を算出するフィルタを用いる場合には、エッジ画素を検出するために、複数の方向のエッジ強度を総合して得られるエッジ強度が用いられてよい。
(5)図4のS200の線分の検出とラベリングは、実施例にて説明した処理に代えて、他の種々の処理であってよい。例えば、ハフ変換に代えて、最小二乗法を用いて線分が検出されても良い。また、線分の検出処理は、線分の検出の精度を上げるために、スキャン画像SIを複数個のブロックに分割してブロック単位で線分を構成する画素を特定するなどの工夫が為された処理であっても良い。
(6)特定されるオブジェクト領域は、原稿画像の領域である矩形の領域に代えて、他の任意のオブジェクトの領域であってよい。例えば、対象画像が2次元コードを含む場合に、プロセッサ811は、上記の実施例の処理を実行することによって、対象画像から2次元コードの領域を特定することができる。プロセッサ811は、抽出された2次元コードの画像を、例えば、表示部840に表示させてもよい。この場合に、対象画像データは、スキャン画像データではなくても良く、例えば、所定の画像生成アプリケーションによって生成される画像データであっても良い。
(7)図4のS210にて基準線分を決定する方法は、実施例で説明した方法に代えて、他の種々の方法であってよい。例えば、用いられる特徴量CVは、各線分の長さが省略されて、各線分と重心COとの距離だけであってよい。また、特徴量CVは、各線分と重心COとの距離が省略されて、各線分の長さだけであってよい。
(8)スキャン画像SIにて特定されるオブジェクト領域は、種々の処理に利用されてよい。例えば、図2のS180では、プロセッサ811は、クロップ処理されたオブジェクト画像を、表示部840に表示させてよい。また、プロセッサ811は、スキャン画像SI内のオブジェクト領域、もしくは、オブジェクト領域を除いた領域に対して、所定の補正(例えば、エッジ強調補正や、色飛ばし補正)を実行しても良い。
(9)読取部900の構成は、図1の構成に代えて、他の種々の構成であってよい。例えば、読取部900は、イメージセンサ920に対して原稿を搬送する搬送装置を備えてよい。そして、イメージセンサ920は、移動せずに、搬送装置によって搬送される原稿を読み取ることによって、原稿の全体を読み取ってよい。
(10)また、対象画像データは、スキャンデータに代えて、デジタルカメラを用いて対象物(例えば、原稿C1、C2)を光学的に撮像することによって生成される撮像画像データであっても良い。デジタルカメラは、二次元イメージセンサを用いて対象物(例えば、原稿C1、C2)を示す画像データを生成する装置である。
(11)スキャンデータからオブジェクト領域を特定する画像処理装置は、複合機800の制御部810に代えて、他の種々の装置であってよい。例えば、読取部900は、画像処理装置に接続可能な外部装置であってよい。このように画像処理装置は、いわゆる複合機とは異なる種類の装置であってよい(例えば、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォンなど)。また、画像処理装置は、例えば、スキャナやデジタルカメラ、あるいは、スマートフォンなどの端末装置から、スキャンデータを受信して画像処理を行うサーバであっても良い。この場合に、サーバは、複数個の互いに通信可能な計算機によって構成される、いわゆるクラウドサーバであっても良い。
(12)上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
また、本発明の機能の一部または全部がコンピュータプログラムで実現される場合には、そのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えば、一時的ではない記録媒体)に格納された形で提供することができる。プログラムは、提供時と同一または異なる記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に格納された状態で、使用され得る。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、メモリーカードやCD-ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種ROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスクドライブ等のコンピュータに接続されている外部記憶装置も含み得る。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
800…複合機,810…制御部,811…プロセッサ,812…揮発性記憶装置,813…不揮発性記憶装置,814…コンピュータプログラム,815…記憶装置,840…表示部,850…操作部,860…印刷部,890…筐体,900…読取部,920…イメージセンサ,930…移動装置,940…原稿台,950…カバー,C1,C2,C3…原稿,CO1,CO1t,CO2,CO2t,CO3…原稿画像,CV…特徴量,D1…第1方向,D2…第2方向,EI…エッジ画像,Ei,Eo,Eo1,Eo2…エッジ画素,SA1,SA2,SA3…オブジェクト領域,SI…スキャン画像,SQ,SQa,SQb,SQc…外接矩形,TH1,TH2,TH3…閾値,TI1,TI2…原稿画像

Claims (10)

  1. 画像処理装置であって、
    対象画像を示す対象画像データを取得する画像取得部と、
    前記対象画像内の1本以上の線分を特定する線分特定部と、
    前記1本以上の線分に基づいて前記対象画像内のオブジェクトの領域を決定するための線分である複数本の領域規定線分を決定する線分決定部と、
    前記複数本の領域規定線分のうちの第1線分が変更条件を満たすか否かを特定領域に位置する特定画素に基づいて判断する条件判断部であって、前記特定領域は前記複数本の領域規定線分によって決定される領域の外側の位置であって前記第1線分の交差する方向に位置する領域であり、前記特定画素は前記オブジェクトを構成する画素および前記オブジェクトの外縁を規定する画素のいずれかである、前記条件判断部と、
    前記変更条件が満たされる場合に、前記複数本の領域規定線分に含むべき線分を前記第1線分から第2線分に変更する第1規定線分変更部であって、前記第1線分は前記複数本の領域規定線分によって決定される領域の外縁に位置する線分であり、前記第2線分は、前記第1線分を含む複数本の領域規定線分によって決定される領域の外側に位置する線分である、第1規定線分変更部と、
    前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定する領域決定部であって、前記変更条件が満たされる場合には、前記第2線分を含む前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定し、前記変更条件が満たされない場合には、前記第1線分を含む前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定する、前記領域決定部と、
    を備え、
    前記線分決定部は、
    前記1本以上の線分から1本の基準線分を選択し、
    前記基準線分に基づいて、前記基準線分と、前記1本以上の線分の少なくとも一部を内包する矩形を決定し、
    前記矩形の第1方向に沿う第1辺と、前記1本以上の線分のうちの前記第1方向に沿う第1候補線分と、の中から2本の第1の領域規定線分を決定し、
    前記矩形の第2方向に沿う第2辺と、前記1本以上の線分のうちの前記第2方向に沿う第2候補線分と、の中から2本の第2の領域規定線分を決定し、
    前記第1方向は、前記基準線分と平行な方向であり、
    前記第2方向は、前記基準線分と垂直な方向であり、
    前記第1の領域規定線分は、前記第1方向に沿う前記領域規定線分であり、
    前記第2の領域規定線分は、前記第2方向に沿う前記領域規定線分である画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記線分決定部は、
    前記第1候補線分が前記矩形の前記第1辺との比較に基づく特定条件を満たす場合には、前記第1候補線分を前記第1の領域規定線分として決定し、
    前記第1候補線分が前記特定条件を満たさない場合には、前記矩形の前記第1辺を前記第1の領域規定線分として決定する、画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置であって、
    前記特定条件は、前記第1辺の長さに対する前記第1候補線分の長さの比率が閾値より大きいことである、画像処理装置。
  4. 画像処理装置であって、
    対象画像を示す対象画像データを取得する画像取得部と、
    前記対象画像内の1本以上の線分を特定する線分特定部と、
    前記1本以上の線分に基づいて前記対象画像内のオブジェクトの領域を決定するための線分である複数本の領域規定線分を決定する線分決定部と、
    前記複数本の領域規定線分のうちの第1線分が変更条件を満たすか否かを特定領域に位置する特定画素に基づいて判断する条件判断部であって、前記特定領域は前記複数本の領域規定線分によって決定される領域の外側の位置であって前記第1線分の交差する方向に位置する領域であり、前記特定画素は前記オブジェクトを構成する画素および前記オブジェクトの外縁を規定する画素のいずれかである、前記条件判断部と、
    前記変更条件が満たされる場合に、前記複数本の領域規定線分に含むべき線分を前記第1線分から第2線分に変更する第1規定線分変更部であって、前記第1線分は前記複数本の領域規定線分によって決定される領域の外縁に位置する線分であり、前記第2線分は、前記第1線分を含む複数本の領域規定線分によって決定される領域の外側に位置する線分である、第1規定線分変更部と、
    前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定する領域決定部であって、前記変更条件が満たされる場合には、前記第2線分を含む前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定し、前記変更条件が満たされない場合には、前記第1線分を含む前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定する、前記領域決定部と、
    を備え、
    前記線分決定部は、
    前記1本以上の線分から1本の基準線分を選択し、
    前記基準線分に基づいて、前記基準線分と平行な第1方向に沿う2本の第1の前記領域規定線分と、前記基準線分と垂直な第2方向に沿う2本の第2の前記領域規定線分と、を決定し、
    前記第1線分は、2本の前記第2の領域規定線分のうちの一方の線分であり、
    前記画像処理装置は、さらに、
    前記第1線分を含む直線が、前記第1の領域規定線分と交差する場合に、前記第1線分の前記第1方向の位置を、前記第1の領域規定線分の一方の端の前記第1方向の位置に変更する第2規定線分変更部を備え、
    前記第1の領域規定線分の一方の端は、前記第1の領域規定線分の両端のうち、2本の前記第2の領域規定線分のうちの他方の線分との前記第1方向の距離が長い端であり、
    前記第1線分を含む直線が、前記第1の領域規定線分と交差する場合には、前記条件判断部による前記変更条件の判断は、前記第2規定線分変更部による変更の後に実行される画像処理装置。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記条件判断部は、前記特定領域に占める前記特定画素の割合が閾値より大きい場合に、前記変更条件が満たされると判断する、画像処理装置。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記特定画素は、エッジを構成するエッジ画素である、画像処理装置。
  7. 請求項1~6のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記線分決定部は、所定の選択基準に基づいて前記1本以上の線分の中から前記基準線分を選択し、
    前記所定の選択基準は、前記1本以上の線分に基づいて決定される基準位置と前記1本以上の線分のそれぞれとの距離と、前記1本以上の線分のそれぞれの長さと、に基づく基準である、画像処理装置。
  8. 請求項1~7のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記対象画像データは、イメージセンサを用いて生成される画像データである、画像処理装置。
  9. 画像処理方法であって、
    対象画像を示す対象画像データを取得する画像取得程と、
    前記対象画像内の1本以上の線分を特定する線分特定程と、
    前記1本以上の線分に基づいて前記対象画像内のオブジェクトの領域を決定するための線分である複数本の領域規定線分を決定する線分決定程と、
    前記複数本の領域規定線分のうちの第1線分が変更条件を満たすか否かを特定領域に位置する特定画素に基づいて判断する条件判断程であって、前記特定領域は前記複数本の領域規定線分によって決定される領域の外側の位置であって前記第1線分の交差する方向に位置する領域であり、前記特定画素は前記オブジェクトを構成する画素および前記オブジェクトの外縁を規定する画素のいずれか画素である、前記条件判断程と、
    前記変更条件が満たされる場合に、前記複数本の領域規定線分に含むべき線分を前記第1線分から第2線分に変更する第1規定線分変更程であって、前記第1線分は前記複数本の領域規定線分によって決定される領域の外縁に位置する線分であり、前記第2線分は、前記第1線分を含む複数本の領域規定線分によって決定される領域の外側に位置する線分である、第1規定線分変更程と、
    前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定する領域決定程であって、前記変更条件が満たされる場合には、前記第2線分を含む前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定し、前記変更条件が満たされない場合には、前記第1線分を含む前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定する、前記領域決定程と、
    を備え、
    前記線分決定工程では、
    前記1本以上の線分から1本の基準線分を選択し、
    前記基準線分に基づいて、前記基準線分と、前記1本以上の線分の少なくとも一部を内包する矩形を決定し、
    前記矩形の第1方向に沿う第1辺と、前記1本以上の線分のうちの前記第1方向に沿う第1候補線分と、の中から2本の第1の領域規定線分を決定し、
    前記矩形の第2方向に沿う第2辺と、前記1本以上の線分のうちの前記第2方向に沿う第2候補線分と、の中から2本の第2の領域規定線分を決定し、
    前記第1方向は、前記基準線分と平行な方向であり、
    前記第2方向は、前記基準線分と垂直な方向であり、
    前記第1の領域規定線分は、前記第1方向に沿う前記領域規定線分であり、
    前記第2の領域規定線分は、前記第2方向に沿う前記領域規定線分である画像処理方法。
  10. コンピュータプログラムであって、
    対象画像を示す対象画像データを取得する画像取得機能と、
    前記対象画像内の1本以上の線分を特定する線分特定機能と、
    前記1本以上の線分に基づいて前記対象画像内のオブジェクトの領域を決定するための線分である複数本の領域規定線分を決定する線分決定機能と、
    前記複数本の領域規定線分のうちの第1線分が変更条件を満たすか否かを特定領域に位置する特定画素に基づいて判断する条件判断機能であって、前記特定領域は前記複数本の領域規定線分によって決定される領域の外側の位置であって前記第1線分の交差する方向に位置する領域であり、前記特定画素は前記オブジェクトを構成する画素および前記オブジェクトの外縁を規定する画素のいずれかである、前記条件判断機能と、
    前記変更条件が満たされる場合に、前記複数本の領域規定線分に含むべき線分を前記第1線分から第2線分に変更する第1規定線分変更機能であって、前記第1線分は前記複数本の領域規定線分によって決定される領域の外縁に位置する線分であり、前記第2線分は、前記第1線分を含む複数本の領域規定線分によって決定される領域の外側に位置する線分である、第1規定線分変更機能と、
    前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定する領域決定機能であって、前記変更条件が満たされる場合には、前記第2線分を含む前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定し、前記変更条件が満たされない場合には、前記第1線分を含む前記複数本の領域規定線分を用いて前記オブジェクトの領域を決定する、前記領域決定機能と、
    コンピュータに実現させ、
    前記線分決定機能は、
    前記1本以上の線分から1本の基準線分を選択し、
    前記基準線分に基づいて、前記基準線分と、前記1本以上の線分の少なくとも一部を内包する矩形を決定し、
    前記矩形の第1方向に沿う第1辺と、前記1本以上の線分のうちの前記第1方向に沿う第1候補線分と、の中から2本の第1の領域規定線分を決定し、
    前記矩形の第2方向に沿う第2辺と、前記1本以上の線分のうちの前記第2方向に沿う第2候補線分と、の中から2本の第2の領域規定線分を決定し、
    前記第1方向は、前記基準線分と平行な方向であり、
    前記第2方向は、前記基準線分と垂直な方向であり、
    前記第1の領域規定線分は、前記第1方向に沿う前記領域規定線分であり、
    前記第2の領域規定線分は、前記第2方向に沿う前記領域規定線分である、コンピュータプログラム。
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