JP7440411B2 - Ihc抗原イメージングのスケール外挿の方法 - Google Patents

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2017年6月15日付けで出願された米国仮特許出願第62/520187号、及び2017年6月15日付けで出願された米国仮特許出願第62/520319号の優先権を主張し、各開示はそれらの全体が引用することにより本明細書の一部をなす。
本発明は、IHC(免疫組織化学的)抗原イメージングのスケール外挿の方法に関する。本発明は特に、抗原濃度スケールを二次哺乳動物IgG血清の既知の勾配密度標的系列及び任意に抗原濃度から作成する方法に関する。上述の方法の主な用途は、標的タンパク質濃度スケールを用いたスライド上での画像解析を補助することである。一次抗原濃度スケールを二次タンパク質濃度スケールから形成するために上記方法が用いられる。この場合、一次抗原濃度スケールは、癌等の検出される細胞の異常の組織切片を利用するために共在する組織切片に適用される。
イムノアッセイは、試料中の未知濃度の分析物を定量化する必要がある場合に用いられる。未知濃度の最も正確な判定を得るためには、通常のアッセイ開発基準(標準偏差又は最適シグナルウィンドウ)だけでなく、イムノアッセイにより未知試料の値をどの程度予測することができるかにも基づいてイムノアッセイを開発しなくてはならない。初めに、アッセイの重要成功要因を確立することが必要である。次いで、概念実証を確立するイムノアッセイを開発する必要がある。最適化の段階で、イムノアッセイ法の定量可能範囲を、実験試料が測定されるマトリックス中で精度プロファイルを算出することによって決定する。次いで、分析物をマトリックスに添加し、マトリックス中での分析物の回収率を決定することによって添加回収(spiked recovery)を行う。精度プロファイルが所望の動作範囲内である場合、添加回収試料を数日間にわたってアッセイすることで、イムノアッセイの検証が完了する。精度プロファイルの限界が所望の動作範囲内にない場合、イムノアッセイの更なる最適化が検証前に必要とされる。
本願において開示される方法の主な用途は、標的タンパク質濃度スケールを用いたスライド上での画像解析を補助することである。本発明は、一次抗原濃度スケールを二次タンパク質濃度スケールから形成するために用いられる方法を開示する。前記一次抗原濃度スケールを、癌等の検出される細胞の異常の組織切片を利用するために、続いて共在する組織切片に適用する。
一般的に、本発明の一態様では、IHC抗原イメージングのスケール外挿の方法が提供される。
本発明の別の態様では、本発明は、抗原濃度スケールを抗原濃度及び二次哺乳動物IgG血清の既知の勾配密度標的系列から作成する方法を開示する。
本発明の更に別の態様では、上述の方法の主な用途は、標的タンパク質濃度スケールを用いたスライド上での画像解析を補助することである。
本発明の更に別の態様では、方法は、一次抗原濃度スケールを二次タンパク質濃度スケールから形成するために用いられる。
本発明の更に別の態様では、前記一次抗原濃度スケールは、癌等の検出される細胞の異常の組織切片を利用するために、続いて共在する組織切片に適用される。
以下の記載において、本発明の他の態様が開示される。
種々の標的の識別表示を有するIHC染色後の一次及び二次染色捕捉標的を含むスライドの一部を示す図である。 IHC染色後の二次タンパク質アレイの1つに対する抗原賦活化処理の影響を示す図である。 共在する組織切片を有し、IHC染色に供される、二次タンパク質濃度スケールを有するスライドを示す図である。
本発明は、本開示の一部をなす本発明の以下の詳細な説明を参照することにより、より容易に理解され得る。本発明は、本明細書で記載されるか、及び/又は、示される特定の装置、方法、条件、又はパラメータに限定されるものではなく、本明細書で使用される専門用語は単なる例であり、特許請求する発明の限定を意図するものではないと理解されるべきである。また、添付の特許請求の範囲を含む明細書で使用される数量を特定していない単数形('a', 'an', and 'the')は、複数形を含み、特定の数値に対する言及は、内容により明確に異なることが指示されない場合は、少なくともその特定の数値を含むものである。本明細書中、他の実施形態において表現されている場合は、範囲は、「約(about)」又は「およそ(approximately)」他の特定値からと表現してもよい。また、特段の指示がない限り、本明細書で言及する寸法及び材料特性は、限定的なものではなく例示であり、好適に実用できるサンプル実施形態をより理解するためのものであり、言及した値を外れる変形形態も、特定の用途によって本発明の範囲に含まれ得ると理解されるべきである。
本発明は、その適用において、以下の記載において明示する、又は以下の記載において説明される、又は図面において説明される構造の詳細及び構成要素の配列に限定されるものではない。本発明においては、他の実施形態が可能であり、種々の方法で実施又は実行することができる。また、本明細書で使用の用語及び専門用語は、説明を目的として使用されており、限定的に解釈されるべきではない。「含む(including)」、「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「伴う(involving)」、及びこれらの変化形の使用は、追加の項目を含む。
免疫組織化学的(IHC)染色は概して、患者の組織切片における特定の抗原部位の存在を評価するために用いられる。異常状態又は癌性状態の診断レベルを割り当てるために、主観的解釈が組織切片上での染色密度に対して適用される。概して、IHC処理が常に正確に機能し、組織切片が異常状態又は癌性状態を存在する場合にそれらを特定する可視色素原マーカーで標識されると仮定される。しかしながら、抗原賦活化が失敗する又は染色試薬に欠陥があると、アーチファクトを特定するシグネチャは残らない。このため、有効な診断判定を実験助手又は病理学者に委ねることができない可能性が大きい。言い換えると、物理的形態が異常状態を示すのに十分ではなく、抗原部位が標識されず、スライドによりヘマトキシリン及びエオシン(H&E)スライド上で見られる以上のものが提供されない可能性がある。
算定を完了するのに必要とされる確認済みの(passed in)要件が幾つかある。知る必要があるパラメータは、以下の通りである:
1. 抗体A:希釈率、ID及び宿主種(例は25、ER、マウスである)
2. 抗体B:希釈率及びID(例は20、Ki-67である)。宿主種が必要でないのは、抗体Aに何を使用しても、抗体Bを抗体Aとは逆のマウス/ウサギとすべきであるためである。
一次抗体が所望の抗原画分を接種した宿主動物(マウス又はウサギ)から得られる加工宿主血清から構成されることが知られている。次いで、宿主が血清タンパク質を産生し、ここで抗原部位が抗原アンタゴニストに対する抗体反応物を含有する。抗体を続いて標的抗原を含有するタンパク質と接触させると、抗原と抗体とが結合する。結果として、抗体の宿主種(マウス又はウサギ)は、二次染色キットと反応しないままとなる。
IHC標的を共在する組織切片に対する抗原密度ルーラーの作成に用いることができることの根拠は、以下の一連の項目に従う。
スライドの接着結合部位の密度は、単一タンパク質の面積変位を少なくとも2桁上回る。
一次抗体及び二次タンパク質が既知の原子質量(kDa)を有し、これをナノグラムでの重量に変換することができる。
一次標的及び二次標的は、既知の分注量の標的物質が適用される、明確に画定された円形の付着域を有する。タンパク質付着物は、架橋カプラーを含むため、スライドコーティングの孔内にタンパク質の深さを超えて沈むことができない。このため、タンパク質の原子質量、付着物中の各タンパク質型のタンパク質の数、及び標的の面積を知ることで、標的の活性表面タンパク質密度を計算することができる。
一次抗体の試薬に曝露されるスライド上での適用濃度、分注量及び表面積は、既知である。試薬の曝露時間中に浮遊抗体の大部分が落下し、受容抗原部位によって捕捉されると合理的に仮定することができる。抗原部位の真上に落下した抗体のみが捕捉されることとなり、残りはバッファー洗浄工程により洗い流される。このため、濃度がカットオフを25%超上回り、飽和の25%未満である場合に、付着抗体濃度を確立することができる。
a. カットオフは、適用タンパク質濃度を捕捉するのに不十分な標的部位の密度と規定される。
b. 飽和は、適用タンパク質濃度の全てを捕捉することができないことと規定される。
一次希釈率(ration)を知ることで、正確な一次標的の密度標的を選ぶことができ、一次濃度を実証することができる。
各々の二次標的及び一次標的は、((マウス又はウサギ)+(ロバ+架橋剤+真菌阻害剤))又は((抗原Aを有するKLH又は抗原Bを有するKLH)+(非コンジュゲートKLH+架橋剤+真菌阻害剤))の混合ブレンドである。各ドットは、同じ量の総タンパク質を有するが、特定の標的を構成するタンパク質間で原子質量が異なり得ることから、混合比を僅かに調整しなくてはならない。例えば、以下の通りである。
A. マウスIgG=155kDa
B. ウサギIgG=150kDa
C. ロバIgG=160kDa
D. 抗原ペプチド鎖とコンジュゲートしたKLHサブユニット(ここで、サブユニットは、KLH1及びKLH2である)=350kDa&390kDa
2D二次標的系列は、20log(希釈率)プロファイルに従うと10%~100%の範囲であり、ここで、希釈率は1:1~1000:1の範囲である。単一2D/3D標的を用いて、2Dベースと3D粒子との間の染色密度Δを測定する。Δを2Dアレイの残りに適用して、組織切片内又は組織切片上で見られる3D挙動に良好に適合した色密度スケールを作成することができる。
二次100%2D/3D及び2D標的により、2つの付着物が2D染色密度に関して適合していることが確認される。これにより、3D粒子成分が100%タンパク質物質を2D成分のシフトを引き起こすほどに十分に消費しないことが確認される。
二次染色は、染色試薬の構築の関数である1倍~20倍の酵素利得関数を採用する。したがって、利得が上昇するにつれて、より低濃度の二次標的が飽和へとシフトする一方で、利得が1まで低下すると、高濃度の二次標的のみが視認可能に染色される。
二次標的アレイが共有結合的に固定されない場合、IHCスライドが受ける抗原賦活化プロセスからの付着物に損傷が見られる。これによりAR影響の測定が得られるが、組織に対するAR影響が常に未知であることから、組織に適用することができる抗原密度スケールの生成には有用でない。したがって、抗原密度スケールは、組織切片上又は組織切片内に残されるものしか反映することができない。そのため、2つの抗原賦活化標的がARプロセスを評価するQC用途のために提供される。
二次標的タンパク質と一次標的タンパク質との間の相当な大きさの違いのために、タンパク質濃度の密度は、一次タンパク質によって確立される。KLHサブユニットであるKLH1及びKLH2が50:50の分布を有するという前提を受け入れると、それらの平均値である370kDaを一次標的希釈率の設定に用いることができる。
150kDaの平均一次抗体原子質量を用いると、単一抗体の重量は150kDa(1.6605×10-12)であり、これは249×10-12ngの重量に相当する。スライドの単一領域を曝露される唯一の部分とした場合に、適用される一次試薬の量を解明することができる。したがって、内寸が20.3mm平方×高さ0.14mm以内の密閉毛細管ギャップを用いると、容量は57.2μlである。標的ドットの1つの面積を表す直径1mmの標的ゾーンに対する比率から、適用される一次抗体試薬は0.1μlとなる。
一次抗体試薬は、その濃縮物から1μg/ml~100μg/mlの範囲にまで希釈される。したがって、1μg/ml~100μg/mlの適用一次希釈については、標的は0.1μg~1μgの抗体に曝露される。抗体の重量が名目上、249×10-12ngであることを考えると、1mmの標的最大タンパク質曝露範囲は、41.06個~4106個の抗体となる。
100%の捕捉能を確実にするには、一次標的が100倍~1000倍の安全計数を有するべきである。1000倍の選択肢を選んだ場合、一次標的は、4×10個の抗原部位を含有する必要がある。KHLサブユニットは適用抗体よりも大きいが、増分は捕捉抗体の数が1:1を超えて変化するには十分でない。各KLHサブユニットは、370kDaの平均原子質量を有し、これは614.4×10-12ngの重量に相当する。
タンパク質分子の体積は、タンパク質の分子量及び平均タンパク質部分比容から極めて単純かつ確実に概算することができる(部分比容=体積/分子量)。可溶性の球状タンパク質について実験的に決定される部分比容の平均は、約0.73cm/gである。この値はタンパク質によって異なるが、範囲は幾分狭い。等式を約(1.212×10×MW)nmのタンパク質体積へと換算する。これにより、KLHサブユニットでは、個々の体積は448.44nmである。タンパク質を球体としてモデル化すると、球体の直径は0.132×MW1/3(nm)となる。KLHサブユニットでは、これは9.436nmである。
1mmの標的直径では、KLHサブユニットの単分子層は、11.237×1027個のタンパク質を必要とする。4×10個のタンパク質の活性標的密度では、最小希釈率は1:2.8×1021となる。実際的には、1:1000に近い任意の希釈率が、その活性タンパク質濃度によって一次抗体の評価が支配されることから、有効である。このため、標的密度は、その低濃度下限値によってのみ制限される。
二次標的アレイは、1:1~1000:1の段階希釈増分である。希釈の線形勾配は、-20log(希釈率)として生じる(以下、dBdと称する)。1:1~1000:1の記載の希釈範囲については、半log範囲は0dBd~-60dBdである。-3dBdの希釈段階を選ぶと、二次標的希釈は0dBd、-3dBd、-6dBd、-9dBd、-12dBd、-15dBd、-18dBd、-21dBdとなる。
染色は、一次抗体の濃度及び二次染色キットの酵素利得に応じた飽和又はカットオフを受ける場合がある。飽和は、酵素部位の密度が色素を色素原から沈殿させる能力を超える場合である。言い換えると、染色の色は、実現可能な限り暗くなる。カットオフは、一次抗体の濃度及び二次染色キットの酵素利得が過度に低く、結果として不十分な色素沈殿が見られる場合に生じる。この2つの要因により、二次列の暗さが飽和(100%)又はカットオフ(0%)へとシフトする。図2に基づくと、この移動は視認可能な標的の数として見られる。二次酵素利得が増大するにつれ、100%のドット密度が0%位置側にシフトする。一般的な酵素利得は1、2、4、5、8、10、15及び20である。これらは、0%位置側への二次アレイのシフトとして言い換えられる:
20倍 全標的が-26dBdにシフトする;
15倍 全標的が-23.52にシフトする;
10倍 全標的が-20にシフトする;
5倍 全標的が-13.98にシフトする;
4倍 全標的が-12.04にシフトする;
2倍 全標的が-6.02にシフトする;
1倍 2Dの100%ドットのみが黒色に近い。
一次標的アレイが存在する場合、二次酵素利得の増大により染色密度が低一次濃度ドット側にシフトする。一次抗体濃度が増大する場合も同様である。抗原賦活化プロセスにより一次標的及び二次標的の両方が或る程度まで分解され、これによりカットオフ側へとシフトが逆転する。IHC染色の終了時に3ドット以上が消滅している場合、スライドは過度の抗原賦活化時間、温度又はその両方を受けたと考えられ、過度の抗原の存在が組織上で失われ、診断解釈が限界となる。この判定は、二次染色が損なわれていることが既に示されるため、一次抗体の効力とは無関係である。抗体の段階でこの損傷レベルを克服することができる手立てはない。
通例、二次アレイを100%位置側に3ドット以上シフトさせるAR損傷は、過度であると考えられ、より高い酵素利得の二次染色キット又はより高濃度の抗体を用いてスライドをやり直す必要がある。
このため、一次抗原標的の色密度は、抗体濃度の総計に二次染色キットの酵素利得を乗じたものである。一方、二次標的密度は、酵素利得に二次標的タンパク質濃度のみを乗じたものである。
デジタルイメージングシステムに応じて、照度の変化により画像のダイナミックレンジが圧縮(暗くなる)又は飽和(明るくなる)にシフトする。これらの変化は、抗原色スケールをシフトさせるが、抗原密度の数値スケールはシフトしない。このため、数値スケールは照度と独立であり、色スケールは照度に依存する。
QCモードでは、図3に示されるように、共在する標的がIHCプロセスのフィードバックを与える。二次アレイの4つの列を公称値内の場合、公称値を超える場合、公称値を大幅に超える場合及び公称値を過度に超える場合(それぞれ5%、10%、30%及び40%)の行われる抗原賦活化の程度の差で示した。抗原賦活化プロセスでは、ホルムアルデヒドとタンパク質との間のシッフ塩基結合を逆転することによって抗原部位のアンマスキングを図る。抗原が露出する速度は、反応温度によって大きく左右される。温度が上昇するにつれ、核沸騰(nucleated boiling)の可能性が生じる。核沸騰は、組織及びタンパク質付着物の両方に対する物理的損傷を引き起こす。理想的には、抗原賦活化活性はスライド全体で一様であるが、実際には、そうはならず、用いられる方法及び環境に依存して、より高い又はより低い抗原賦活化活性を有する領域が生じる。一様の抗原賦活化活性を仮定すると、以下の事項を用いてスライドが診断判定に使用可能であると示すことができる。
ARが最低又は過度である場合、二次アレイが失敗を反映することができない可能性がある。しかしながら、2つのAR標的が過度の失敗条件を示唆する。
低ARは一定未満の2D/3D及び一定を超える2Dとして見られ、標的はどちらも黒色である。二次アレイは、標的のARシフトが残らずに完全に見える。
低AR活性がIHC染色装置における以下の状況から生じ得る:
AR加熱装置が動作しないか、又は80℃よりはるかに低温に設定される;
ARバッファーがpH6又は9ではなく、中性pH7を有する;
曝露時間が過度に短い。
高ARは一定未満の2D/3Dとして見られ、大幅に白化し、一定を超える2D標的は50%未満が黒色である。二次アレイの大半も白化する。
高AR活性がIHC染色装置における以下の状況から生じ得る:
加熱装置が95℃超の温度で動作する;
曝露時間が過度に長い。
色素原沈殿の誤りは、2つの状況下で起こり得る。
高濃度の二次標的では、染色強度が最大暗さとはならずに下がる。二次アレイでは、部位密度に対して常に増大させる必要がある。そうでない場合、色素原沈殿により二次試薬キットのキャパシティが枯渇した。その解決策は、一次抗体の希釈率を増大すること(抗体濃度を低下させることと同じ)である。
色素原試薬は、活性化(DABによって生じることが多い)のために劣化している。その解決策は、新たなDAB混合物を使用することである。
顕微鏡スライドを従来の顕微鏡で見ることは、照明レベルに関して主観的である。ホールスライドイメージング(whole slide imaging;WSI)では、ホワイトバランス及びコントラストを確立するために、スキャナーに完全な白色及び黒色のホールを用いる。このことは、手動顕微鏡には当てはまらない。図3に、照明レベルが過度に暗い場合(最適より-5%)、最適の場合(+0)及び過度に明るい場合(+10%又は+15%等)の画像に対する影響を示す。光レベルが最適を下回る場合、染色密度の圧縮が見られる。癌の病期に関しては、これにより診断が本来あるべきよりも1段階高くなる可能性がある。光レベルが最適を上回る場合、画像の白化が見られる。癌の病期に関しては、これにより診断が本来あるべきよりも1段階低くなる可能性がある。抗原の色密度及び数値のルーラーを一次標的及び二次標的から作成し、WSI画像に重ね合わせることができる。数値スケールが独立事項である一方、色密度は従属事項である。抗原密度の色及び数値のルーラーをWSIに適用する場合、使用者が照明レベルを上下しても数値スケールは固定されたままである。一方、色密度スケールは照明レベルの変化に応じてシフトする。その利点は、組織像上の特徴が最も良好に「見える」ように、使用者が色密度との数値関係を失うことなく見かけの照明を上下する選択肢を有することである。このことは、倍率を変化させる際にも実用的である。
抗原密度ルーラーを作成することができる形式は2つある。タイプAは、一次抗体が常に組織抗原部位に対して10%未満過剰な抗体で適用されるという仮定に基づく。タイプBでは、一次抗原の勾配密度アレイを用いる。
タイプA:二次のみに基づく抗原ルーラー
この形式では、二次標的アレイのみを用いる。2Dバーコードに組み込まれる確認済みの情報は、(a)一次抗体データ:抗体の宿主種及び-dBdでの希釈率、並びに(b)二次酵素利得を含む。
二次勾配密度標的アレイは、標的間の-3dBdの減分に従う既知濃度のタンパク質から構成される。最大濃度は、一次抗体に用いられる最低希釈率によって選ばれる。殆どの使用者は、抗体試薬の製造業者によって提供される濃度基準値を用い、1μg/mlの一定中間濃度まで希釈する。それから、異なる組織型に対応するように他の全ての希釈を必要に応じて行う。概して、第2の一次抗体希釈のセットは、1:1~1000:1の範囲である。
二次酵素利得の範囲に対応するためには、二次アレイをより広範囲の希釈から構成しなくてはならない。このため、-3dBd刻みでは、二次アレイの最低希釈を1000:1又は-60dBdから始める(SdBdによって表される)。この場合、8ドット系列の最大値は-0dBd又は1:1となる。抗原賦活化の作用により二次タンパク質が分解される(ARdBdによって表される)。二次アレイ中の8つのうち1つの各ドットは、-3dBdの増分を表す。2つの標的の消失についての抗原賦活化による消失(もはや視認可能でない)は、+6dBdとなる。このことは、二次アレイが2D標的の(-S+AR)dBd又は(+6dBd~-54dBd)であることを意味する。ここで、抗体濃度及び二次酵素利得を考慮に入れる必要がある。抗体濃度はAdBdであるが、酵素利得はEdBdである。これにより、二次アレイは(-S+AR-E)dBdとなり、組織は(+AR-E+A)dBdとなる。適用すべき次の因子は、100%2D対3D差分である。100%2D/3D標的及び100%2Dにおける3D物体間の染色差は、二次染色の色素原沈殿定数を表し、これは色密度を数値スケールに割り当てるために用いられ、DdBdに割り当てられる。色密度の差は、アレイ中の2D標的の各々に適用される。このため、2Dアレイは(+AR-E+A+D)dBdの染色色密度で存在する。
例えば、酵素利得が10倍である場合、Eは-20dBdとなる。この場合、2D二次アレイは-14、-17、-20、-23、-26、-29、ブランク、ブランク(dBd)となる。0%近くの2つのドットは、染色により回復することができないほど抗原賦活化プロセスによって損傷を受けているため、ブランクとされる。例えば、2D/3D色密度差が10倍である場合、Dは+20dBdとなり、3D二次アレイは-34、-37、-40、-43、-46、-49、ブランク、ブランク(dBd)となる。一次抗体試薬により一次標的中の好適な抗原部位が見出され、100%の収率が得られると仮定する。KLHタンパク質1つ当たり2つよりはるかに多くの抗原ペプチド鎖が存在するが、KLHタンパク質1つ当たり1つの抗体のみが効果的に結合し、染色することができるとも仮定する。同じKLHタンパク質上に好適な抗原を見出す任意の付加的な抗体は、重複占有のために二次染色の完了が妨げられる。したがって、検出することができる一次抗原保有タンパク質1つ当たりの抗原部位の数は1である。一次標的が1ミクロン当たり二次と同じ数のタンパク質を含有することから、二次色密度を数値抗原密度に対して調整するために、500μg/ml抗体マスターからの一次希釈を二次アレイデータに適用する。二次標的をモニタリングすることで、中間の色密度を有する標的を選ぶ。中間の色密度は、最大限の黒色と最大限の白色との間の50%の点として規定される。この点は、3dBd範囲内では1.5dBdに相当する。この場合、この点は抗原密度ルーラーを確立する固定点(anchor)として機能する。上記の最終標的範囲を用いると、中間点は-41.5dBdとなる。
二次タンパク質を10μg/mlのマスター希釈液へと希釈する。各アレイは、ロバIgGタンパク質と混合されたマウス又はウサギのブレンドである。タンパク質は全て異なる原子質量を有するが、以下では全て150kDaであり、標的ドット1つ当たりのタンパク質の総数は一定であり、混合比は一定でないと想定される。差し当たり、反応性タンパク質濃度のみを考慮する。150kDaでは、個々のタンパク質の分子量MWは249.07×10-12ngである。標準標的ドットは直径1mmである。印刷される付着物が1μm厚である場合、付着物の濃度は10μg/mlであり、31.5×10個のタンパク質が付着する。この場合、直径1μmの領域は31.5個のタンパク質を有する。1個のタンパク質が1つの抗原部位に相当するとみなすことで、抗原密度を確立することができる。二次アレイでは付着物1つ当たり同数のタンパク質を用いるが、マウス又はウサギとロバとの比率は、マウス又はウサギの濃度を低下させるにつれて変化する。100%標的は全てマウス又はウサギであり、ルーラー上の0dBdの点に一致する。
二次では、一次抗体が組織上の抗原部位に結合する場合にのみ組織が染色される。このことは、十分な抗体濃度を利用可能な抗原部位に結合するように与える必要がある点を除いて、適用される抗体の濃度に特に左右されない。このため、組織上での抗原密度の測定値は一定のままであるが、数値を抗原賦活化による損傷及び二次酵素利得に対して補正しなければならない。この場合、数値測定値に対する色密度を調整する必要がある。
先の例では、酵素利得は10倍であり、抗原賦活化が二次アレイからの2つのドットの消失を引き起こしている。酵素利得は-20dBdであり、抗原賦活化による消失は+6dBdである。結果として-14dBdとなる。この場合、希釈は以下のように変換される。
Figure 0007440411000001
タイプB:一次抗原に基づくルーラー
この形式では、一次及び二次標的アレイの両方を用いる。2Dバーコードに組み込まれる確認済みの情報は、(a)一次抗体データ:抗体の宿主種及びdBdilutionでの希釈率、並びに(b)二次酵素利得を含む。ロットのコードデータは、用いられる一次標的の組合せに関する情報を含む。
一次標的系列が存在する場合、3ドットとなり、ここで最も濃厚なドットは二次アレイと同じ100%濃度となるが、ドットは-6dBdの間隔で配置される。実際には、一次アレイ及び二次アレイが同じ希釈勾配を有する。一次標的は-0dBd、-6dBd、-12dBdとなり、PdBdで表される。抗原賦活化が損傷を生じ、二次アレイとほぼ同一であると予想することは妥当である。一次アレイは二次染色の作用を受けるため、同じ酵素利得関数を受ける。このため、一次アレイは(-A+AR-E)dBdとなり、ここで一次標的密度は、一次抗体の希釈率によって制御される。唯一の要件は、Pが常にAよりも大きくなることである。10倍の酵素利得=-20dBd及び+6dBdの抗原賦活化による消失では、一次アレイは-20dBd、-26dBd、-32dBdである。抗原賦活化による消失は、二次アレイに対する影響に基づくと、一次標的にそれらをブランクにするほど作用しない。二次アレイは抗原密度ルーラーを作成するのに十分であるが、一次希釈が正確に適用されたことを確認するのが重要である。このため、一次標的は、そのキャパシティにおいて機能する。
本願は、「Process Record Slide for Immunohistochemical Staining」と題する米国仮特許出願第62/520319号に開示される標的タンパク質濃度スケールを有するスライドの定義の参照をその全体に援用する。米国仮特許出願第62/520319号でも規定される、標的タンパク質濃度スケールを有する上述のスライドは、最低でも2つの二次タンパク質標的アレイ及び任意に1つ以上の一次抗原標的アレイから構成される。
本発明の一実施形態では、上述の二次タンパク質標的アレイは、20log(希釈率)曲線中で最大密度から最低密度へと進む5成員以上の勾配密度系列を形成する、1つのマウスIgG及びダミー(dummy)IgG血清タンパク質と混合された他のウサギIgGの2つの列として形成され、ここで希釈率は1:1~1000:1の範囲であり得る。
別の実施形態では、最終プロセス工程において、特定された抗原部位が色素原沈殿によって着色される。これにより、マウス及びウサギの標的アレイは、二次染色キットの色素原沈殿の20log(希釈率)曲線を反映する。
別の実施形態では、一次抗原密度スケールを形成する方法の好ましい解決策は、標的混合物が首尾よく構成され、それらが標的タンパク質濃度スケールを有するスライド上に付着し、接着剤と標的物質との間の共有結合を有することを前提とする。
別の実施形態では、標的アレイが首尾よく適用され、一次及び二次染色試薬の両方が合理的に働くと推定すると、データセット間の曲線当てはめをコンピュータアルゴリズムによって容易に行うことができる。別の実施形態では、前記一次染色が、更に蛍光マーカーにコンジュゲートされていないか又は酵素部位(HRP又はAP等)と一体化されていない、マウス又はウサギ宿主タンパク質を用いる、IHCに認可された任意の抗体から選択され得る。別の実施形態では、前記二次染色を、各々がマウスとウサギとで独自に独立し、各々が異なる色の色素原を用いる、1倍~25倍の酵素利得を有する二次染色から選択することができるが、これらに限定されない。
本発明の別の実施形態では、或るスライド上での絶対的なパフォーマンス結果が別の時点で行われた別のスライドと同一でない可能性があると留意することが適切である。これは、二次染色キットが一次コンジュゲート一次抗体のようにロット間でパフォーマンスが異なるということによる。しかしながら、標的タンパク質濃度スケールを有するスライドのいずれか1つについてのパフォーマンスについては、抗原スケールが有効であり、異なる染色試薬を用いた別の実施とほぼ同等となる。
別の実施形態では、前記一次抗原濃度スケールを、癌等の検出される細胞の異常の組織切片を利用するために、続いて共在する組織切片に適用する。
別の実施形態では、標的タンパク質濃度スケールを有するスライドは、下記に説明される(正:described)通りである。
検出ゾーンと対照ゾーンとを備えるスライドであって、
検出ゾーンは、免疫組織化学(IHC)による処理及びその後の試験のために組織切片又は遊離細胞(loose cells)を適用する空間であり、
対照ゾーンは、1セット以上の一次及び/又は二次標的アレイを含み、
二次標的アレイは、1個以上(例えば1個~50個、5個~45個、10個~40個、15個~35個又は20個~30個、特に1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個又は10個)の二次標的ローディングドット(ドットは円形、楕円形、正方形、菱形等の任意の規則的又は不規則な形状であり得る)を含み、各二次標的ローディングドットは、或る特定の比率でスライドに固定された宿主タンパク質(例えば、IgG)とダミータンパク質(例えば、IgG)との混合物である、スライド。
「ダミータンパク質」という用語は、二次抗体とは反応せず、勾配希釈を得るために宿主タンパク質との混合に用いられるタンパク質を意味する。好ましいダミータンパク質は、ロバタンパク質(IgG)又はウマタンパク質(IgG)である。
「宿主タンパク質」という用語はマウス、ラット、ウサギ、ロバ、ウマ及びヤギタンパク質(IgG)等の一次抗体と同じ起源を有するタンパク質(特にIgG)を意味する。
スライドの一例を図1に示し、標的の詳細な特定を図2に示す。
様々な実施形態を本明細書に例として記載する。本明細書に提示される発明のより広い範囲を逸脱することなく、様々な変更を加えることができ、他の実施形態を行うことができることが当業者には明らかである。例示的な実施形態へのこれら及び他の変更は、本発明によって包含されることが意図される。

Claims (13)

  1. 濃度スケールを作成するためのIHCイメージングの外挿の方法であって、
    (a)顕微鏡スライドを、一次抗体を含む一次染色試薬に曝露する工程と、
    (b)前記一次抗体により抗原に結合する工程と、
    (c)工程(a)における前記一次抗体と、前記抗原を特定するための、二次染色試薬を含む二次抗体とを結合させる工程と、
    (d)工程(c)の特定された抗原を色素原沈殿により着色する工程と、
    (e)前記特定された抗原の色及び前記特定された抗原の強度を算出し、比較する工程と、
    (f)濃度スケールを形成する工程と、を含み、
    前記顕微鏡スライドが、検出ゾーンと、対照ゾーンと、を備え、
    前記検出ゾーンが、免疫組織化学(IHC)のために組織切片又は遊離細胞を処理し、その後、試験するように構成された空間であり、
    前記対照ゾーンが、前記顕微鏡スライドに適用された勾配濃度における前記二次抗体のグループを含む2つの二次抗体アレイと、前記顕微鏡スライドに適用された抗原のグループを含む1つ以上の抗原アレイと、前記2つの二次抗体アレイの第一のアレイの末端上に配置された黒色のドットと、前記2つの二次抗体アレイの第二のアレイの末端上に配置された白色のドットと、を含む、方法。
  2. 前記一次抗体が、マウスIgG又はウサギIgG型抗体である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記抗原のグループ及び前記二次抗体のグループが、任意の規則的又は不規則な形状のローディングドットに適用される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記一次抗体が、マウス又はウサギ宿主タンパク質であり、前記マウス又はウサギ宿主タンパク質は、蛍光マーカーにコンジュゲートされておらず、かつ酵素と一体化されていない、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記二次染色試薬は、1倍~25倍の酵素利得を有する二次染色試薬であり、前記二次染色試薬の各々は、マウスとウサギとで独自に独立し、異なる色の色素原を用いる、請求項2又は4に記載の方法。
  6. 前記方法は、接着剤がコーティングされた前記顕微鏡スライド上で実行される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記勾配濃度は、希釈率の範囲が1:1~1000:1である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 濃度-染色密度のLog-Log関係を作成するために前記濃度スケールを用いる工程を更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記組織切片又は前記遊離細胞における前記抗原の前記強度を測定するために前記濃度スケールを用いる工程を更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記組織切片の細胞の異常を検出するために前記濃度スケールを用いる工程を更に含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記抗原のグループ及び前記二次抗体のグループのローディングドットが、円形、楕円形、正方形、又は菱形の形状である、請求項3に記載の方法。
  12. 前記抗原のグループが、前記顕微鏡スライドに適用される勾配濃度にある、請求項1に記載の方法。
  13. 前記細胞の異常が、癌である、請求項10に記載の方法。
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