JP7439906B2 - 測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体の深部体温を測定するための測定装置に関する。
従来から、生体の深部体温を非侵襲に測定する技術が知られている。例えば、特許文献1は、生体と、温度センサおよび熱流束センサを備えるセンサと、外気とにおける疑似的な一次元モデルを仮定して、生体の深部体温を推定する技術を開示している。
特許文献1に開示されている技術では、生体伝熱の一次元モデルに基づいて、次の関係式(1)より生体の深部体温を推定する。
深部体温Tc=温度センサと皮膚の接点の温度(Ts)+比例係数(α)×温度センサに流入する熱(Hs)・・・(1)
比例係数αは、一般に別の温度センサなどのセンサを用いて測定された直腸温度や鼓膜温度を深部体温Tcとして与えて求められる。
しかし、例えば、特許文献1に記載されている従来技術のように、生体の伝熱モデルとして一次元モデルを仮定した場合、センサへの熱の流入および流出の空間的な分布があると、このような一次元モデルはもはや成立しないことになる。上式(1)の比例係数αは、測定中に変動し、深部体温Tの推定値に大きな誤差が生ずる。そのため、従来の深部体温の測定技術では、測定精度が十分得られない場合があった。
特開2020-003291号公報
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、センサへの熱の流入および流出の空間的な分布を抑制する測定装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る測定装置は、温度センサと熱流束センサとを有する測定器と、前記測定器の、測定対象の測定面と接する側とは反対側に配設され、空気よりも熱伝導性の高い材料からなる第1部材と、前記測定面に接して配置され、前記測定器と前記第1部材とから離間して前記測定器を囲む構造体とを備える

本発明によれば、測定器の、測定対象の測定面と接する側とは反対側に配設され、空気よりも熱伝導性の高い材料からなる第1部材と、測定面に接して配置され、測定器から離間して測定器を囲む構造体とを備える。そのため、外気によるセンサへの熱の流入および流出の空間的な分布を抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る測定装置の断面の模式図である。 図2は、本発明の概要を説明するための図である。 図3は、第1の実施の形態に係る測定装置の構成の一例を示すブロック図である。 図4は、第1の実施の形態の具体例1に係る測定装置の断面の模式図である。 図5Aは、具体例1に係る測定装置の外観斜視図である。 図5Bは、具体例1に係る測定装置の断面図である。 図6は、第1の実施の形態に係る測定装置の効果を説明するための図である。 図7は、第1の実施の形態の具体例2に係る測定装置の断面の模式図である。 図8Aは、第1の実施の形態の具体例3に係る測定装置の外観斜視図である。 図8Bは、具体例3に係る測定装置置の断面図である。 図9Aは、第1の実施の形態の具体例4に係る測定装置の外観斜視図である。 図9Bは、具体例4に係る測定装置置の断面図である。 図10は、第2の実施の形態に係る測定装置の断面の模式図である。 図11は、第2の実施の形態に係る測定装置の効果を説明するための図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図1から図11を参照して詳細に説明する。なお、以下において、測定装置が配置される「測定面」は、測定対象である生体の皮膚の表面である場合について説明する。
[発明の概要]
はじめに、本発明に係る測定装置の概要について図2を参照して説明する。生体と、生体の皮膚に接して配置されて熱流束および温度を測定するセンサと、外気とを含む生体の伝熱モデルにおける熱の流入出に空間的な分布が生ずる例として、外気による対流を受ける場合が挙げられる。また、外気による対流に加えて、生体内の血管の走行によるわずかな空間的な分布も生ずる。
まず、対流の影響について説明する。対流は、その空気の流れにより物体から熱を奪う対流熱伝達という現象である。対流熱伝達が物体、すなわち、上述のセンサから熱を奪う量は、物体表面の境界層と呼ばれる空気の流れがほぼ止まっているとみなせる領域の厚さによって決まる。
この境界層を直接測定するのは難しいが、対流が生じたときの熱伝達の大きさの程度を表す熱伝達率hと流体(空気)の熱伝導率λとの比率を示す無次元数のヌセルト数Nuを用いれば、境界層の厚さに関する情報を得ることができる。より具体的には、対流が生じたときの対流熱伝達の大きさの程度を表す熱伝達率hは、ヌセルト数Nu、レイノルズ数Re、プラントル数Prにより表される。平面上では次のようにして求められることが知られている。
Nu=h・L/λ ・・・(2)
Nu=0.664Re1/2Pr1/3 (層流) ・・・(3)
=0.037Re4/5Pr1/3 (乱流) ・・・(3)’
Re=ρVL/μ ・・・(4)
Pr=VC/λ ・・・(5)
上式(2)から(5)において、L:平板の端面からの距離、λ:空気の熱伝導率、μ:空気の粘度、C:空気の熱容量、ρ:空気の密度、V:流速をそれぞれ示す。
これらの式(2)から(5)より、熱伝達率hを求めると、図2に示すような距離Lと流速Vに対応した熱伝達率hが得られる。図2のグラデーションの濃さが熱伝達率h[W/mK]、図2中の曲線は、レイノルズ数が2000、3000、4000、5000に対応する点を示しており、レイノルズ数が3000程度までは層流とみなすことができる。
図2の横軸に示されるセンサの端面からの距離Lに応じて熱伝達率hが変化することがわかる。また、図2の縦軸の流速Vに示される、風上では熱がより多く奪われ、風下に向かうにしたがって熱の奪われ方が急峻に減少している。そのため、センサの左右で熱の流入出に大きな分布が生ずる。また、前述したように。生体内での温度分布についても、センサに流入出する熱の分布を生ずる。
このような空間的な熱の分布を最も簡便に抑制する方法としては、センサ全体を金属などの熱伝導の良い材料で覆い、熱の分布が生じても直ちに熱を拡散させてしまう方法が考えられる。しかし、この方法では、センサと皮膚との接点の温度Tsとセンサの上部の温度の差が小さくなってしまうので、センサに流入する熱が小さくなってしまう。つまり、深部体温の推定に用いるセンサに流入する熱(熱流束)Hsが小さくなり、センサの感度を大きく低下させることになる。そのため、深部体温の測定誤差が大きくなってしまう場合がある。また、センサを構成する温度センサや熱流束センサに対して求められる感度はより厳しくなる。
本発明の実施の形態に係る測定装置は、センサ外部の風の境界層の厚さに着目した、風の影響を抑制する構造、つまり、センサの外部の構造が生体内の温度分布を線形とする構造、および、外気からの対流を受けてもセンサ外部の熱抵抗の変化の影響を抑制する構造を有する。
[第1の実施の形態]
次に、本発明の第1の実施の形態に係る測定装置1について、図1から図9Bを参照して説明する。なお、以下の説明では、各図において紙面左右あるいは横方向をX方向、紙面の上下方向あるいは縦方向をZ方向、紙面に垂直な方向をY方向とする。
まず、測定装置1の要部について説明する。図1は、生体Bの皮膚SKに接して配置された測定装置1の一部の断面を模式的に示した図である。測定装置1は、センサ(測定器)11、第1熱整流部材(第1部材)12、第2熱整流部材(第2部材)13、囲い部材(第3部材)14、および庇(ひさし)15を備える。
センサ11は、熱流束センサ110と、温度センサ111とを備える。熱流束センサ110と温度センサ111とは、例えば、筐体の内部に収容されている。
熱流束センサ110は、単位時間、単位面積当たりの熱の移動を検知するセンサであり、センサ11に流入する熱流束Hs[W/m]を測定する。熱流束センサ110としては、例えば、積層構造や平面展開型の作動型サーモパイルなどを用いることができる。
温度センサ111は、生体Bとの接点の温度である表皮温度Tsを測定する。温度センサ111としては、例えば、サーミスタ、熱電対、白金抵抗体、IC温度センサなどを用いることができる。
また、センサ11が熱流束センサ110および温度センサ111を内部に収容する筐体は、例えば、平面視で円形であり、円板状の外形を有する部材で形成される。また、センサ11が有する筐体は、皮膚SKの測定面に接して配置される下面(以下、「センサ11の下面」という。)と皮膚SKの測定面から遠ざかる方向の上面(以下、「センサ11の上面」という。)とを備える。例えば、センサ11の下面には開口が形成され、この開口から熱流束センサ110および温度センサ111が露出する。
第1熱整流部材12は、測定対象の測定面である生体Bの皮膚SKの表面と接する側とは反対側に配設され、空気よりも熱伝導率が高い材料からなる。より詳細には、第1熱整流部材12は、センサ11の上面に配設され、センサ11の上面での温度分布および熱流入分布を緩和するとともに、センサ11からの熱の放出を行う。第1熱整流部材12は、例えば、センサ11の上面の全体を覆い、Z方向に沿った厚みを有する。第1熱整流部材12の材料としては、熱伝導率が比較的大きい金属などで構成することができる。
第1熱整流部材12は、効率的な熱の整流および放出の観点から、部材の表面積を増やしつつ、熱抵抗値が小さくなるように断面積も増やすことが望ましい。第1熱整流部材12がより大きいサイズで形成された場合に、上記効果は大きくなる。しかし、その反面、センサ11のサイズおよび重量は増加する。測定装置1は、例えば、生体Bに装着されるウェアラブルデバイスとして適した軽量設計および小型化が実現され、かつ、センサ11における熱の整流および放出を十分に得られる表面積および重量に設計される。例えば、図1に示すように、第1熱整流部材12は、Z方向に沿って一様な断面を有し、側面のみに曲率を設ける構造とすることができる。
本実施の形態では、センサ11と第1熱整流部材12とによって、測定装置1の内心構造が形成される。この内心構造によって、縦方向(Z方向)の熱移動を促進することができる。
第2熱整流部材13と囲い部材14とは、測定面に接して配置され、センサ11から離間してセンサ11を囲む構造体を構成する。
第2熱整流部材13は、測定面(XY平面上)に接して配置され、空気よりも熱伝導性の高い材料で構成される。より詳細には、図1に示すように、第2熱整流部材13は、生体Bの皮膚SKの測定面(XY平面上)において、センサ11と離間して配置される。第2熱整流部材13は、例えば、センサ11と接触しない程度の間隔Δをもって、センサ11および第1熱整流部材12で構成される内心構造の周囲を囲うように測定面に配置される。第2熱整流部材13とセンサ11との間の測定面の間隔Δにより、これらの間に熱的なギャップが形成される。
また、第2熱整流部材13は、熱伝導率が比較的高い金属などの材料で構成され、生体B内からの熱の流入出の分布を緩和する。例えば、第2熱整流部材13の測定面に沿った幅Rを3[mm]程度、Z方向に沿った厚さtを1[mm]程度とすることができる。
なお、センサ11が円板状の外形を有する筐体を備える場合に、少なくとも下面の半径が10[mm]以上程度と比較的大きいサイズである場合には、第2熱整流部材13は、ポリマーなどの熱伝導率が比較的低い材料を用いることもできる。
囲い部材14は、第2熱整流部材13の上に配設され、センサ11を囲う。囲い部材14は、下面と上面とを有し、下面の測定面に沿った幅は、第2熱整流部材13の幅Rと一致する。
庇15は、囲い部材14の第1熱整流部材12の方向に延設されている。庇15は、囲い部材14と同じ材料を用いて、囲い部材14と一体に形成される。
図1に示すように、囲い部材14および庇15の上面の長さLは、測定面に沿って予め設定された長さを有する。囲い部材14および庇15は、測定面上において、第2熱整流部材13とともに、センサ11を囲うように配置され、センサ11と第1熱整流部材12とで構成される内心構造を囲う外周リング構造を形成する。
本実施の形態では、第2熱整流部材13と、囲い部材14と、庇15とで構成される外周リング構造(構造体)、およびセンサ11と第2熱整流部材13との間隔Δにより形成される熱的なギャップによって、横方向(測定面方向)の熱移動、つまり、温度勾配が抑制される。
図1に示すように、囲い部材14および庇15の上面のZ方向の高さと、第1熱整流部材12の上面のZ方向の高さとは、同程度とされ、かつ、互いに接触しない程度離間して配置されている。囲い部材14および庇15と、第1熱整流部材12との間で、空気の流れが剥離せず境界層が移行されるようにすることが望ましい。
図2で説明したように、物体端面、つまり、囲い部材14および庇15の端面において、熱伝達率hが最も大きくなるが、次式(6)に示すように、囲い部材14の端面からL-2/3に比例して熱伝達率hは急峻に減少する。
(層流の場合)
h=λ/L・Nu=λ/L・0.664Re1/2Pr1/3∝L-2/3・・・(6)
このことから、囲い部材14および庇15のX方向(測定面)に沿った長さLは、例えば日常生活内での対流を考える場合には、L=2[mm]以上とすればよい。また、囲い部材14および庇15の表面に凹凸を形成し、空気の流れ場を乱してセンサ11と外気による対流とで生ずる境界層の成長をより拡大させることができる。
また、囲い部材14は、中空構造として軽量化することができる。囲い部材14の材料として、ポリマーなどを用いてもよい。例えば、囲い部材14および庇15は、3Dプリンターなどで作製することができる。
なお、センサ11と第1熱整流部材12とで形成される内心構造、ならびに、第2熱整流部材13と囲い部材14と庇15とで形成される外周リング構造(構造体)が、図1の例に示すように互いに完全に離間して形成されている場合には、図示されない接続構造により互いの位置が保たれるようにすればよい。例えば、皮膚SKの表面に配置されるシート状の基材S(図3)や、他の接続構造によりセンサ11と第2熱整流部材13との間隔Δが維持されるようにする。
[測定装置の構成]
次に、図3を参照して、本実施の形態に係る測定装置1の全体の構成について説明する。
図3に示すように、測定装置1は、図1で説明した測定装置1の要部と、演算回路100と、メモリ101と、通信回路102と、電池103とを備える。なお、図3においては、第1熱整流部材12、第2熱整流部材13、囲い部材14、および庇15は省略している。
測定装置1は、シート状の基材Sの上に、センサ11、演算回路100、メモリ101、外部とのI/F回路として機能する通信回路102、および演算回路100や通信回路102などに電力を供給する電池103を備える。
演算回路100は、センサ11で測定された熱流束Hsと、皮膚SKの表皮温度Tsとから、上述した式(1)を用いて深部体温Tcの推定値を算出する。また、演算回路100は、推定された生体Bの深部体温Tcの時系列データを生成して出力してもよい。時系列データは、測定時刻と推定された深部体温Tcとを互いに関連付けたデータである。
メモリ101は、上述した式(1)に基づく一次元の生体伝熱モデルに関する情報を記憶している。また、メモリ101は、熱流束センサ110の熱抵抗値を記憶している。メモリ101は、測定システム内に設けられた書き換え可能な不揮発性の記憶装置(例えば、フラッシュメモリなど)における所定の記憶領域によって実現することができる。
通信回路102は、演算回路100によって生成された生体Bの深部体温Tcの時系列データを外部に出力する。このような通信回路102としては、有線でデータなどを出力する場合は、USBその他のケーブルが接続できる出力回路となるが、例えば、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy等に準拠した無線通信回路を用いてもよい。
シート状の基材Sは、センサ11、演算回路100、メモリ101、通信回路102、および電池103を含む測定装置1を載置するための土台として機能する他、これらの要素を電気的に接続する図示しない配線を備えている。測定装置1を生体の表皮上に接続することを考えると、シート状の基材Sには、変形可能なフレキシブル基板を用いることが望ましい。
また、シート状の基材Sの一部には開口が設けられてセンサ11が備える熱流束センサ110および温度センサ111は開口から生体Bの皮膚SKの測定面に接するように基材Sに載置される。
ここで、測定装置1は、コンピュータによって実現される。具体的には、演算回路100は、例えばCPUやDSPなどのプロセッサが測定装置1内に設けられたメモリ101を含むROM、RAM、およびフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されたプログラムに従って各種データ処理を実行することによって実現される。コンピュータを測定装置1として機能させるための上記プログラムは、記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
なお、図3において、測定装置1は、図1で説明したセンサ11を含む要部と、演算回路100を含む他の構成と一体的に構成されているが、測定装置1の要部は、演算回路100、メモリ101、通信回路102、および電池103とは分離された構成であってもよい。
[具体例1]
次に、上述した機能および構成を有する測定装置1の具体例1について、図4から図5Bを参照して説明する。
図4は、具体例1に係る測定装置1の一部の断面を模式的に示した図である。測定装置1は、センサ11、第1熱整流部材12、第2熱整流部材13、囲い部材14a、および庇15を備える。
具体例1に係る測定装置1が備える囲い部材14aおよび庇15の形状は、上述した囲い部材14および庇15の形状と同様であるが、第2熱整流部材13と同じ材料で一体に形成されている。囲い部材14aと庇15と第2熱整流部材13とは、熱伝導率が比較的高い金属などの材料で形成されている。
図5Aは、具体例1に係る測定装置1の外観斜視図および断面を示した図である。また、図5Bは、図5Aの測定装置1の断面図を示している。
図5Aに示すように、測定装置1は円板状のセンサ11および第1熱整流部材12と、それを一定の間隔Δをもって囲む円環状の第2熱整流部材13と、囲い部材14aと庇15とで構成されている。例えば、第2熱整流部材13と囲い部材14aと庇15とは、アルミを切削加工して、トーラス状の構造に作製することができる。また、第1熱整流部材12は、アルミを切削加工して、円柱状に作製し、温度と熱流束を測定するセンサ11の直上に張り付けた構造とする。
図6は、図5Aおよび図5Bに示す具体例1に係る測定装置1を用いて測定された深部体温の測定結果を示している。図6の横軸は深部体温[℃]を示し、縦軸は、測定値[℃]を示す。また、また図6の3つの異なるマーカーは、それぞれ測定環境における風速、つまり対流を示している。図6から、測定装置1は、対流の変化の影響を受けずに深部体温を測定できることがわかる。
[具体例2]
次に、図7を参照して本実施の形態に係る測定装置1の別の具体例2について説明する。図7は、具体例2に係る測定装置1Aの一部の断面を模式的に示した図である。具体例2に係る測定装置1Aは、格子16をさらに備える点で第1の実施の形態に係る測定装置1とは構成が異なる。
格子16は、多孔構造を有し、第1熱整流部材12の上面を覆って、囲い部材14および庇15の上面の端部間に形成されている。格子16は、例えば、囲い部材14および庇15と同じポリマーなどの材料で形成されていてもよい。また、多孔構造としては、シート状のメッシュなどを用いることもできる。格子16が第1熱整流部材12の上面を覆って配置されることで、第1熱整流部材12の上部での熱伝達が阻害されることを抑制できる。
[具体例3]
次に、本実施の形態に係る測定装置1の別の具体例3について、図8Aおよび図8Bを参照して説明する。図8Aは、具体例3に係る測定装置1Bの外観斜視図およびその一部の断面を示す図である。図8Bは、図8Aに示す測定装置1Bの断面図である。
図8Aおよび図8Bに示すように、第1熱整流部材12の上面の測定面に沿った径をセンサ11の上面の測定面に沿った径に比較して大きくすることで、第1熱整流部材12の表面積をより大きくすることができる。この場合、庇15の第1熱整流部材12の方向へ延出する長さは、第1の実施の形態で説明した長さよりも短くすることができる。図8Aおよび図8Bに示す構造を有する第1熱整流部材12は、センサ11の上面での温度分布および熱流入分布を緩和すると同時に、センサ11からの熱放出をより効率的に行うことができる。
[具体例4]
次に、本実施の形態に係る測定装置1の別の具体例4について図9Aおよび図9Bを参照して説明する。図9Aは、具体例4に係る測定装置1Cの外観斜視図およびその一部の断面を示した図である。なお、図9Aにおいて、センサ11は省略されている。
図9Aおよび図9Bに示すように、測定装置1Cの第2熱整流部材13と囲い部材14aと庇15とは一体に形成され、庇15は第1熱整流部材12aとつながっている。例えば、アルミなどの熱伝導率が高い材料で、第2熱整流部材13と囲い部材14aと庇15と、第1熱整流部材12aとを形成することができる。
図9Bに示すように、庇15のZ方向に沿った厚さt2が第1熱整流部材12aの厚さより小さくなるように形成される。このように、第2熱整流部材13と、囲い部材14aと、庇15と、第1熱整流部材12aとを一体的な構成とすることで、同一の材料を用いて形成することができる。
[第1の実施の形態の効果]
以上説明したように、第1の実施の形態に係る測定装置1によれば、センサ11の上面に配設された第1熱整流部材12と、測定面に沿ってセンサ11と離間して設けられた第2熱整流部材13と、第2熱整流部材13の上面に配設された囲い部材14と、囲い部材14の第1熱整流部材12の方向に延設された庇15とを備える。そのため、センサ11への熱の流入および流出の空間的な分布を抑制することができる。また、その結果として生体の深部体温を非侵襲に、より精度よく測定することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について図10および図11を参照して説明する。なお、以下の説明では、上述した第1の実施の形態と同じ構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第1の実施の形態に係る測定装置1は、第1熱整流部材12の上面、および囲い部材14と庇15との上面は、外気に直接触れる構造を有している。これに対して、第2の実施の形態に係る測定装置1Dは、さらに、複数のカバー17、18を備える。
図10は、本実施の形態に係る測定装置1Dの断面を模式的に示した図である。なお、測定装置1Dが備えるカバー17、18以外の構成は、第1の実施の形態の具体例1(図4、図5A、図5B)で説明した構成と同様である。
ここで、固体表面からの熱伝達と固体内部の熱伝導の比を表した無次元数としてビオ数Biが知られている。ビオ数Biは、次式(7)で表され、熱の伝わり方の安定性の指標として用いられる。
Bi=hL/λ ・・・(7)
なお、λは熱伝導率、hは熱伝達率、Lは生体の厚さを示す。
また、よく知られているように、ビオ数Biが1よりも十分に小さい場合には、熱伝達に比べて固体内部の熱伝導が早いため、物体内部の温度分布はほぼ一様であるとみなせる。例えば、ビオ数Biが0.1程度であれば、上述した式(1)で説明した一次元の生体の伝熱モデルとして近似できる。ビオ数Biを0.1程度とする場合、生体Bを構成する水の熱伝達率hはh<6[W/mK]、筋肉の熱伝達率hは、h<4[W/mK]、脂肪の熱伝達率hはh<1.8[W/mK]程度となる。したがって、上式(7)のビオ数Bi<<0.1とする場合、上述した式(6)より、境界層の厚さを制御して、測定装置1Dは周囲の空気が移動しない状態でほぼ風がない状態とすることが必要である。
そこで、本実施の形態に係る測定装置1Dは、例えば、図10に示すように、2つの中空構造を有するカバー17、18によりセンサ11の周囲に配置されている第1熱整流部材12、第2熱整流部材13、囲い部材14a、および庇15を覆う。例えば、カバー17、18は、PETフィルムなどの薄膜で形成され、膜の厚さは、例えば、100[μm]とすることができる。
カバー17の内部に設けられたセンサ11、第1熱整流部材12、第2熱整流部材13、囲い部材14a、および庇15とカバー17との間には、空気層が形成される。また、測定装置1Dは、カバー17の外側に、さらに別のカバー18を備え、内側のカバー17と、外側のカバー18との間にも空気層が形成される。
カバー17により形成される空気層の小部屋、およびカバー17とその外側のカバー18との間の空気層を形成し、カバー17、18各々の内部の空気が移動しないように区切られた空気の小部屋が設けられる。また、図10に示すように、カバー18で形成された境界層である空気層のZ方向の厚さδは、例えば、6[mm]以上程度とすることができる。
図11は、本実施の形態に係る測定装置1Dを用いて測定された深部体温の測定値を示した図である。図11の縦軸は測定値(℃)、横軸は深部体温(℃)の真値である。また、各マーカーは、外気の風速、つまり対流を示している。図11に示すように、カバー17、18によって、空気が移動しない小部屋が形成された測定装置1Dでは、外気の風が当たっても、生体の深部体温をより精度よく測定することができることがわかる。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る測定装置1Dによれば、複数のカバー17、18で区切られた空気の小部屋が形成されるので、測定装置1Dに風が当たっても、センサ11外部の熱抵抗変化の影響を抑制することができる。その結果として、生体の深部体温を非侵襲に、より精度よく測定することができる。
以上、本発明の測定装置における実施の形態について説明したが、本発明は説明した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に記載した発明の範囲において当業者が想定し得る各種の変形を行うことが可能である。
1…測定装置、11…センサ、12…第1熱整流部材、13…第2熱整流部材、14…囲い部材、15…庇、S…基材、110…熱流束センサ、111…温度センサ、100…演算回路、101…メモリ、102…通信回路、103…電池。

Claims (5)

  1. 温度センサと熱流束センサとを有する測定器と、
    前記測定器の、測定対象の測定面と接する側とは反対側に配設され、空気よりも熱伝導性の高い材料からなる第1部材と、
    前記測定面に接して配置され、前記測定器と前記第1部材とから離間して前記測定器を囲む構造体と
    を備える測定装置。
  2. 請求項1に記載の測定装置において、
    前記測定器と前記第1部材とは、平面視で円形に形成され、前記構造体は、平面視で円環状に形成されている
    ことを特徴とする測定装置。
  3. 請求項1または2に記載の測定装置において、
    前記構造体の前記測定面からの高さは、前記第1部材の前記測定面からの高さと一致する
    ことを特徴とする測定装置。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の測定装置において、
    中空構造を有し、前記測定器、前記第1部材、および前記構造体を覆う第1カバーと、
    中空構造を有し、前記第1カバーを覆って前記第1カバーとの間に空気層を形成する第2カバーと
    をさらに備える
    ことを特徴とする測定装置。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の測定装置において、
    生体の伝熱に関する一次元モデルを記憶するように構成されたメモリと、
    前記測定器で測定された熱流束と温度とを用いて、前記メモリに記憶されている前記一次元モデルに基づき前記生体の深部温度を推定するように構成された演算回路と
    をさらに備える
    ことを特徴とする測定装置。
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