JP7435794B2 - サイクロン集塵装置およびサイクロン集塵装置を用いた集塵方法 - Google Patents

サイクロン集塵装置およびサイクロン集塵装置を用いた集塵方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7435794B2
JP7435794B2 JP2022542338A JP2022542338A JP7435794B2 JP 7435794 B2 JP7435794 B2 JP 7435794B2 JP 2022542338 A JP2022542338 A JP 2022542338A JP 2022542338 A JP2022542338 A JP 2022542338A JP 7435794 B2 JP7435794 B2 JP 7435794B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dust
gas
section
dout
treated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022542338A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022210345A1 (ja
Inventor
知之 川島
祥大 小林
典子 小澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Publication of JPWO2022210345A1 publication Critical patent/JPWO2022210345A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7435794B2 publication Critical patent/JP7435794B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D45/00Separating dispersed particles from gases or vapours by gravity, inertia, or centrifugal forces
    • B01D45/12Separating dispersed particles from gases or vapours by gravity, inertia, or centrifugal forces by centrifugal forces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B04CENTRIFUGAL APPARATUS OR MACHINES FOR CARRYING-OUT PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES
    • B04CAPPARATUS USING FREE VORTEX FLOW, e.g. CYCLONES
    • B04C3/00Apparatus in which the axial direction of the vortex flow following a screw-thread type line remains unchanged ; Devices in which one of the two discharge ducts returns centrally through the vortex chamber, a reverse-flow vortex being prevented by bulkheads in the central discharge duct
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27DDETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
    • F27D17/00Arrangements for using waste heat; Arrangements for using, or disposing of, waste gases

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Cyclones (AREA)

Description

本発明は、被処理ガスに含まれるダストを集塵するサイクロン集塵装置およびサイクロン集塵装置を用いた集塵方法に関するものである。
例えば、高炉などの竪型の鉄溶融炉において、鉄源とコークス等の熱源がそれぞれ交互に層状に投入された状態で、炉下部に設置された羽口から内部に高温の空気が送風される。羽口より送風された空気は、コークス中の炭素と反応して熱を生じ、その熱によって鉄源を溶融させる。また、上記の空気は炉内を上昇する。炉頂付近に到達したガスは、コークスや炉内耐火物から生じた大小様々な固体粒子等からなるダストを含んだ状態で排気される。そのため、高炉などの排気から、固体粒子からなるダストを分離して集塵する必要がある。
従来から、被処理ガス中のダストの分離には、様々な手法が用いられており、その一例としてサイクロン集塵装置が知られている。サイクロン集塵装置は、被処理ガスを旋回させることで、遠心力によって被処理ガス中のダストを分離する。サイクロン集塵装置の種類としては、縦型と横型のものが知られている。このうち、被処理ガスの性状や設置環境などに応じて圧力損失が少ない横型サイクロン集塵装置を用いる場合がある(例えば特許文献1、2参照)。
特許文献1には、被処理ガスを内壁部に沿って内部空間の周方向に旋回しつつ軸方向に移動させてダストを分離する横型サイクロン集塵装置が開示されている。被処理ガスが旋回したとき、被処理ガス中のダストが遠心力により内壁部と衝突する。この際、ダストが有していた内壁部に沿って旋回する運動成分(旋回運動成分)と軸方向に移動する運動成分(軸方向運動成分)とが消失し、被処理ガスからダストが分離される。
特許文献2には、内部空間の径方向内方に向かって内壁部から突出し、内壁部の周方向に沿って延在するように形成された突出部を備える横型のサイクロン集塵装置が開示されている。
特開2008-6315号公報 特開2011-218250号公報
しかしながら、特許文献1、2のサイクロン集塵装置の場合、粒子径(質量)の小さいダストを被処理ガスから分離するのが難しくなる。このため、サイクロン集塵装置における微小なダストの回収率が低くなるという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、微小なダストの回収率を向上させることができるサイクロン集塵装置およびサイクロン集塵装置を用いた集塵方法を提供することを目的とする。
[1] 被処理ガスからダストを集塵するサイクロン集塵装置であって、横方向を旋回軸として前記被処理ガスを旋回させ、前記被処理ガスからダストを分離するダスト分離部と、前記ダスト分離部の出口側に連結され、前記ダスト分離部による前記被処理ガスの旋回によって分離した前記ダストを回収するダスト回収部と、入口が前記ダスト回収部内に設置され、前記ダストを分離した前記被処理ガスを回収するガス回収部と、を備え、前記ダスト分離部の出口から前記ガス回収部の入口までの距離Lと、前記ダスト分離部の出口径Doutの第1比L/Doutが0.4以上1.0以下であるサイクロン集塵装置である。
[2] 前記ダスト分離部は、横方向へ延びるガス流路を有する本体部と、前記本体部の前記ガス流路内に設置され、前記被処理ガスを前記本体部の内壁に沿って旋回させながら横方向へ流動させる整流部材とを備えた[1]に記載のサイクロン集塵装置である。
[3] 前記ガス回収部の入口径Ddと前記ダスト分離部の出口径Doutとの第2比Dd/Doutが0.4以上0.5以下である[1]または[2]に記載のサイクロン集塵装置である。
[4] 前記ガス回収部は、被処理ガスの入口側から進行方向に向かって径が広がるように形成されている[1]ないし[3]のいずれかに記載のサイクロン集塵装置である。
[5] 上記の[1]ないし[4]のいずれかに記載のサイクロン集塵装置を用いた集塵方法である。
本発明に係るサイクロン集塵装置によれば、ダスト分離部の出口径Doutとダスト分離部の出口から被処理ガス回収部入口までの距離Lとの第1比L/Doutを0.4以上1.0以下にすることにより、ダストを分離する分離部での滞在及び圧力損失の上昇を抑制しつつ小さな固体粒子を含むダストの回収率を向上させることができる。
本発明のサイクロン集塵装置の好ましい実施形態を示す模式図である。 図1のサイクロン集塵装置におけるダスト分離部の一例を示す模式図である。 粒子径75μmの固体粒子を流入させたときの第1比L/DoutとダストDTの回収率との関係を示すグラフである。 粒子径25μmの固体粒子を流入させたときの第1比L/DoutとダストDTの回収率との関係を示すグラフである。 粒子径75μmの固体粒子を流入させたときの第1比L/Doutとダスト回収部の入口に滞在しているダストの滞在率を示すグラフである。 粒子径が25μmの固体粒子を流入させたときの第1比L/Doutとダスト回収部の入口に滞在しているダストの滞在率を示すグラフである。 ダスト分離部の出口径Doutと、ガス回収部5の入口径Ddとの第2比Dd/Doutと圧力損失の関係を示すグラフである。 粒子径が75μmの固体粒子を流入させたときの第2比Dd/Doutと回収率との関係を示すグラフである。 粒子径が25μmの固体粒子を流入させたときの第2比Dd/Doutと回収率との関係を示すグラフである。 粒子径が75μmの固体粒子を流入させたときの第2比Dd/Doutと滞在率との関係を示すグラフである。 粒子径が25μmの固体粒子を流入させたときの第2比Dd/Doutと滞在率との関係を示すグラフである。 本発明のサイクロン集塵装置の別の実施形態を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明のサイクロン集塵装置の好ましい実施形態を示す模式図である。図1のサイクロン集塵装置1は、横方向を軸にした旋回流を発生させ被処理ガスTGからダストDTを集塵する横型サイクロン集塵装置である。サイクロン集塵装置1は、流入管2から流入された被処理ガスTGからダストDTを分離させるダスト分離部3と、ダスト分離部3により分離されたダストDTを回収するダスト回収部4と、ダストDTが分離された被処理ガスTGを回収するガス回収部5とを備える。なお、流入管2は、例えば高炉もしくは転炉等に接続されており、被処理ガスTGは高炉もしくは転炉等から排出された排気ガスである場合について例示する。
図2は、図1のサイクロン集塵装置におけるダスト分離部の一例を示す模式図である。図2のダスト分離部3は、横方向を軸として被処理ガスTGを旋回させ、被処理ガスTGからダストDTを分離する。ダスト分離部3は、横方向に沿って延びるガス流路を有する本体部3Aと、本体部3Aのガス流路内に設置され、被処理ガスTGを本体部3Aの内壁に沿って旋回させつつ軸方向に移動させる整流部材3Bとを備える。
本体部3Aは、例えば円筒形状もしくは円錐形状を有し、ガス流路となる中空部を有している。図1に示す例では、本体部3Aは円錐形状になっており、本体部3Aの出口径Doutは入口径Dinより大きい(Dout>Din)。そのため、本体部3A内のガス流路は上流側から下流側に向かって径が次第に拡がるようになっている。なお、以下の説明では、本体部3Aのガス流路を拡大流路と記載する場合がある。整流部材3Bは、本体部3Aの中空部に配置されており、本体部3A内に流入する被処理ガスTGを旋回流にする。すなわち、整流部材3Bは、らせん状に形成された整流板3Cを外周側に備えた形状を有し、整流板3Cは本体部3Aの入口側から流入した被処理ガスTGを当該整流板3Cに沿って流動させて旋回流にする。
特に、本体部3Aは拡大流路を形成しているため、被処理ガスTGは、下流側(出口側)に向かうにつれて、らせんの半径が広がる旋回流(以下、拡大旋回流と記す場合がある。)になる。そのため、被処理ガスTGの旋回流は、被処理ガスTGの流動方向で下流にいくにつれて整流板3Cから剥がれやすくなり、本体部3Aの内壁に沿って旋回させやすくすることができる。なお、図1に示す例では、本体部3Aの出口径Doutが入口径Dinよりも大きい(Dout>Din)の拡大流路を本体部3Aが形成している場合について示しているが、これに限定されない。本体部3Aの形状は、サイクロン集塵装置1に要求される性能に応じて、出口径Doutと入口径Dinとが等しい(Dout=Din)円筒形状であってよい。あるいは、本体部3Aの形状は、出口径Doutが入口径Dinよりも小さく(Dout<Din)形成されていて、入口側から出口側へ向かって径が次第に絞られた形状であってよい。本体部3Aはいずれの形状であっても旋回流を発生させることができる。
図1に示すダスト回収部4は、ダスト分離部3の出口側に連結され、ダスト分離部3における被処理ガスTGの旋回によって分離したダストDTを回収する。ダスト回収部4は、例えばダスト分離部3の出口径Doutと同一の径を有する有底円筒形状に形成されている。ダスト回収部4は、ダスト分離部3の出口とガス回収部5の入口との間に設けられた旋回空間部4Aと、ダスト回収部4の底部に設けられ、ダストDTを回収するダストシューター4Bとを有する。旋回空間部4Aは、旋回流になった被処理ガスTGが流入し、ダストDTが内壁に衝突する領域になっている。そして、ダストシューター4Bは、旋回流から離脱したダストDTを回収する。
ガス回収部5は、ダストDTを分離した被処理ガスTGを回収する部分であり、図示しないガス利用側配管に接続されている。ガス回収部5は、例えばダスト分離部3の出口径Dout及びダスト回収部4よりも小さい径の配管からなり、入り口側がダスト回収部4内に挿入されている。ガス回収部5はダスト回収部4内に挿入されるときに、例えば当該ガス回収部5の中心軸とダスト分離部3の中心軸とダスト回収部4の中心軸とのそれぞれが互いに一致するように、同軸上に配置される。また、ガス回収部5は、当該ガス回収部5の下側にダストシューター4Bが位置するようにダスト回収部4内に挿入される。
図1及び図2を参照して、サイクロン集塵装置1の動作例について説明する。高炉もしくは転炉等から排出された被処理ガスTGは流入管2を介してダスト分離部3に流入する。被処理ガスTGは、ダスト分離部3の整流板3Cに沿って流動することによって拡大旋回流になり、ダスト回収部4へ流入する。被処理ガスTGに含まれるダストDTは、旋回流によってダスト分離部3における本体部3Aの内壁、又はダスト回収部4の内壁と衝突して運動エネルギーが失われる。その結果、ダストDTは、被処理ガスTGの旋回流から離脱してダストシューター4Bに回収される。一方、ダストDTが分離された被処理ガスTGは、ガス回収部5から回収され、図示しない利用側配管へ流入する。
ここで、図1のサイクロン集塵装置1で回収するダストDTには、大小様々な粒径の固体粒子が含まれる。サイクロン集塵装置1での固体粒子の分離捕集限界粒子径dsは下記の式(1)によって求めることができる。
Figure 0007435794000001

式(1)によれば、ダストDTを旋回させる運動成分(旋回運動成分)を増加させることによって分離捕集限界粒子径dsを小さくできる。具体的には、分離捕集限界粒子径dsを小さくするためには、式(1)の分母を大きい値にする、もしくは分子を小さい値にすることなどが考えられる。ここで、サイクロン集塵装置1で回収するダストDTのうち、微小な固体粒子とは、粒径が100μm以下である粒子を意味している。しかしながら、例えばダストDTが100μm以下の微小な粒子径である場合には、ダスト分離部3での分離が困難になり、捕捉されなかった微小な固体粒子は、被処理ガスTGとともにガス回収部5へ流入してしまう。
そこで、微小な固体粒子の回収率を高めるため、ダスト分離部3における被処理ガスTGの旋回量を一定に保ちながら第1比L/Doutを様々に変更し、質量の小さい微小な固体粒子の回収率についてシミュレーションによる検討を行った。なお、シミュレーションにおいて、ダストDTとなる微小な固体粒子の粒子径は、100μm以下の75μmと25μmとし、固体粒子の粒子レイノルズ数は100前後とした。また、上記のLは、サイクロン集塵装置1の軸線方向でダスト分離部材3とガス回収部5との間の距離である。
図3は、粒子径75μmの固体粒子をダスト回収部4に流入させたときの第1比L/DoutとダストDTの回収率との関係を示すグラフである。図4は粒子径25μmの固体粒子をダスト回収部4に流入させたときの第1比L/DoutとダストDTの回収率との関係を示すグラフである。なお、回収率とは、流入管2から流入される全固体粒子量に対するダストシューター4Bで回収された固体粒子量の比率を意味する。
図3の粒子径が75μmの場合、第1比L/Doutが大きくなるほど回収率は小さくなっていく。一方、図4の粒子径が25μmの場合、第1比L/Doutが0以上0.75以下(0≦L/Dout≦0.75)の範囲にあるときには、回収率は第1比L/Doutの増大に伴って小さくなっていく。また、第1比L/Doutが、0.75よりも大きい(0.75<L/Dout)ときには、回収率は第1比L/Doutの増大に伴って増加していく。図3及び図4を総合的に勘案すると、第1比L/Doutが1.0以下(L/Dout≦1.0)であれば、ダストDTが分離可能な旋回方向の運動量を保ったまま前記距離L以上の距離を進行することができる。また、サイクロン集塵装置1として要求される微小な固体粒子の回収を行うことができることがわかった。
ただし、上述のように第1比L/Doutの上限を定めるだけでは、回収率の改善つまり回収率の増大を図ることができない。ダストDTは、旋回流によって分離されるとともに、旋回流の進行方向に向かってダストシューター4Bの位置まで移動する。旋回流は常に旋回の中心を変化させながら進行する複雑な流体運動であり、進行方向とは逆の流れが発生している部位が生じる。特に、ダスト分離部3の出口径Doutがダスト分離部3の入口径Dinよりも大きいことにより、被処理ガスTGが下流側に進むにつれて被処理ガスTGの旋回流の径が大きくなっていくような拡大旋回流では、その傾向が強く、逆流現象が生じやすい。小さな固体粒子は、被処理ガスTGの流れと同じ動きになりやすく、逆流の影響によりダスト分離部3とダスト回収部4との境界部分、すなわち、ダスト分離部3の出口であってダスト回収部4の入口に滞在する。滞在している固体粒子は、被処理ガスTGとともにガス回収部5へ流れるおそれがある。そこで、ダスト回収部4の入口に滞在する微小な固体粒子と第1比L/Doutとの関係を検討した。
図5は、粒子径75μmの固体粒子を流入させたときの第1比L/Doutとダスト回収部4の入口に滞在しているダストDTの滞在率とを示すグラフである。図6は、粒子径が25μmの固体粒子をダスト回収部4に流入させたときの第1比L/Doutとダスト回収部4の入口に滞在しているダストDTの滞在率とを示すグラフである。なお、滞在率とは、流入管2から流入される全固体粒子量に対するダスト回収部4の入口(すなわちダスト分離部3の出口)に滞在する固体粒子量の比率を意味する。
図5の固体粒子の粒子径が75μmのとき、滞在率は、第1比L/Doutが大きくなるほど低くなる。また、図5に示すように、第1比L/Doutの大きさによらず、全体として低く抑えられる。一方、図6の固体粒子の粒子径が25μmのとき、第1比L/Doutが小さくなるにつれて、逆流によるダスト回収部4の入口でのダストDTの滞在が増加する。図5及び図6の滞在率を考慮すると、第1比L/Doutが0.4以上であれば、ダスト回収部4の入口でのダストDTの滞在には問題ないことがわかった。これは、第1比L/Doutが0.4以上であれば、ダスト分離部3を通過した後の極端な圧力分布を解消し、逆流を防ぐために十分な空間が確保できるためである。そこで、第1比L/Doutは、0.4以上に設定される。特に、図6において、第1比L/Doutが0.5以上の場合には滞在率が5%以下に抑えることができるため、より好ましい。
ここで、図3及び図4のように、回収率の観点からは第1比L/Doutが小さいほど回収率が大きくなる。図5及び図6のように、滞在率の観点からは第1比L/Doutが大きいほど滞在率は小さくなる。図5及び図6の滞在率の観点では、第1比L/Doutが0.45以上であれば、滞在率は5%以下に抑えることができる。そのため、第1比L/Doutの下限は0.45であることが好ましい。一方、上述の図4に示す通り、ダストDTの粒子径が25μmの場合であっても、第1比L/Doutが0.75以下であれば、第1比L/Doutの減少に伴って回収率は増大する。そのため、第1比L/Doutの上限は0.75であることが好ましい。さらに、図3に示すように、第1比L/Doutが0.65以下であれば、粒子径75μmのダストDTの回収率を50%以上に維持することができる。そのため、第1比L/Doutの上限は0.65であることがより好ましい。
以上のように、第1比L/Doutが0.4以上であって1.0以下になるように、ダスト分離部3の出口径Dout及びダスト分離部3とガス回収部5との距離Lが設定される。これにより、微小なダストの滞在を抑制しつつ回収率を向上させ、ガス回収部5に微小なダストが混入することを抑制することができる。
ここで、本発明の実施形態に係るサイクロン集塵装置1では、第1比L/Doutを0.4以上であって1.0以下(0.4≦L/Dout≦1.0)の範囲に設定すればよいが、さらに回収率の向上を図るためには、以下に説明するように構成することが好ましい。すなわち、第1比L/Doutを上記の範囲に設定することに加えて、ダスト分離部3の出口径Doutとガス回収部5の入口径Ddとの第2比Dd/Doutを考慮した構成にすることが好ましい。横型のサイクロン集塵装置1を用いる場合、ブロワーの能力がそれほど大きくないことが想定される。このため、圧力損失の上昇は集塵性能の低下の原因となる。図1に示すように、ガス回収部5は、ダスト分離部3及びダスト回収部4の径よりも小さく、ガスを回収する際に圧力損失が発生する。そこで、ガス回収部5の入口径Ddとダスト分離部3の出口径Doutに起因する圧力損失の影響による微小なダストDTの回収率について検討した。
図7は第2比Dd/Doutと圧力損失との関係を示すグラフである。図7において、第2比Dd/Doutが0.4よりも小さい(Dd/Dout<0.4)場合には、第2比Dd/Doutの減少に伴って急激に圧力損失が上昇していることがわかる。そのため、圧力損失の観点では、第2比Dd/Doutは0.4以上であることが望ましい。
一方、第2比Dd/Doutが1.0に近づくことは、ガス回収部5の入口径Ddとダスト分離部3の出口径Doutとが同じ径になっていくことを意味し、旋回流に含まれるダストDTがそのままガス回収部5へ流入することも考えられる。そこで、図3~図6と同様、第2比Dd/Doutと回収率及び滞在率の関係についても検討した。
図8は粒子径が75μmの固体粒子をダスト回収部4に流入させたときの第2比Dd/Doutと回収率との関係を示すグラフである。図9は粒子径が25μmの固体粒子をダスト回収部4に流入させたときの第2比Dd/Doutと回収率との関係を示すグラフである。なお、図8及び図9において、第1比L/Doutは0.75に固定している。
図9に示すように、固体粒子の粒子径が25μmの場合には、回収率は、第2比Dd/Doutに依存せずに6±2%の範囲に収まっている。一方、図8に示すように、固体粒子の粒子径が75μmの場合には、第2比Dd/Doutが0.5以下(Dd/Dout≦0.5)のときに、回収率は70%以上を確保できる。また、第2比Dd/Doutが0.5よりも大きい(Dd/Dout>0.5)のときには、回収率が急激に低下することがわかる。そのため、これらのことから第2比Dd/Doutは0.5以下に設定することが望ましい。
図10は粒子径が75μmの固体粒子をダスト回収部4に流入させたときの第2比Dd/Doutと滞在率との関係を示すグラフである。図11は粒子径が25μmの固体粒子をダスト回収部4に流入させたときの第2比Dd/Doutと滞在率との関係を示すグラフである。図10及び図11に示すように、第2比Dd/Doutが0.4以上の範囲において、微小な固体粒子の滞在率は10%以下というように低く抑えられていることがわかる。以上より、圧力損失の低減、回収率の向上及び滞在率を勘案すると、第2比Dd/Doutは0.4以上0.5以下(0.4≦Dd/Dout≦0.5)であることが好ましい。
図12は、本発明のサイクロン集塵装置の別の実施形態を示す模式図である。なお、図12のサイクロン集塵装置100において、図1のサイクロン集塵装置1と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図12のサイクロン集塵装置100が、図1のサイクロン集塵装置1と異なる点は、ガス回収部105が被処理ガスTGの流動方向で上流から下流に向かって径が広がる形状を有する点である。
図12のガス回収部105は、入口側から下流に向かって径が大きくなる拡がり管からなっている。ガス回収部105のテーパ角θは、被処理ガスTGの流れがガス回収部105の内壁から剥離しないような角度であることが好ましい。一般的な噴流の広がり角を考慮して15°以下さらに望ましくは12.5°以下とするとよい。こうすることによって、ガス回収部105の入口から流入した被処理ガスTGの気流とガス回収部105の内壁との隙間に、乱流や渦流が発生し圧力損失が大きくなることを抑制することができる。
すなわち、図1に示すガス回収部5は、図示しない利用側配管に接続されており、利用側配管の径が、ガス回収部5の入口径Ddよりも大きい場合がある。その場合には、ガス回収部5と利用側配管との接続部分の管断面に急激な段差が生じ、接続部分において気流がガス回収部5の壁面からはがれて圧力損失が増大する。そこで、ガス回収部5を図12に示す広がり管(ガス回収部105)にすることによって、ガス回収部5の壁面から気流が剥がれることによる圧力損失の増大を抑制することができる。
この図12に示すサイクロン集塵装置100であっても、図1のサイクロン集塵装置1と同様に、第1比L/Doutを0.4以上1.0以下(0.4≦L/Dout≦1.0)に設定することにより、微小なダストの回収率を向上させることができる。また、第2比Dd/Doutを0.4以上0.5以下(0.4≦Dd/Dout≦0.5)に設定することにより、さらに回収率を向上させることができる。
本発明は、上記各実施形態に限定されず、種々の変更を行うことができる。上記各実施形態では、被処理ガスTGが高炉もしくは転炉等からの排気ガスである場合について例示しているが、処理対象に含まれるダストDTを分離するものであればその用途は問わない。また、図2では、ダスト分離部3が本体部3A内の中心に整流板3Cを有する整流部材3Bを備えている場合について例示しているが、これに限定されず、ダスト分離部3は旋回流を発生させるように構成されていればよい。例えば、整流部材3Bは、本体部3Aの内壁面に取り付けられた整流板から構成されていてよい。
1,100サイクロン集塵装置
2流入管
3ダスト分離部
3A本体部
3B整流部材
3C整流板
4ダスト回収部
4A旋回空間部
4Bダストシューター
5、105ガス回収部
DTダスト
Ddガス回収部の入口径
Doutダスト分離部の出口径
TG被処理ガス

Claims (5)

  1. 高炉もしくは転炉から排出された被処理ガスからダストを集塵するサイクロン集塵装置であって、
    高炉もしくは転炉に接続される流入管と、
    前記流入管に接続され、横方向を旋回軸として前記流入管から流入された前記被処理ガスを旋回させ、前記被処理ガスからダストを分離するダスト分離部と、
    前記ダスト分離部の出口側に連結され、前記ダスト分離部による前記被処理ガスの旋回によって分離した前記ダストを回収する有底円筒状に形成されたダスト回収部と、
    入口が前記ダスト回収部内に設置され、前記ダストを分離した前記被処理ガスを回収するガス回収部と、
    を備え、
    前記ダスト分離部の出口から前記ガス回収部の入口までの距離Lと、前記ダスト分離部の出口径Doutの第1比L/Doutが0.4以上1.0以下であり、
    前記ダスト回収部は、ダスト分離部の出口とガス回収部の入口との間に設けられた旋回空間部と、前記被処理ガスの流動方向で前記ダスト回収部における前記旋回空間部の下流側に直接接続されたダストシューターとを備えており、
    前記ダスト分離部、前記旋回空間部、および、前記ガス回収部は、前記旋回軸上に配列されており、
    前記ダストシューターは、前記旋回軸に交わるように、前記ダスト回収部の底部に設けられており、
    前記ダスト分離部は、前記被処理ガスの流動方向で上流側から下流側に向かってその内径が次第に拡がるように構成されており、
    前記旋回空間部の内径は、前記ダスト分離部の出口径Doutと同一に設定されており、
    当該旋回空間部の内壁に前記被処理ガスの旋回によって分離した前記ダストを衝突させて、前記ダストシューターで回収するサイクロン集塵装置。
  2. 前記ダスト分離部は、横方向へ延びるガス流路を有する本体部と、前記本体部の前記ガス流路内に設置され、前記被処理ガスを前記本体部の内壁に沿って旋回させながら横方向へ流動させる整流部材とを備えた請求項1に記載のサイクロン集塵装置。
  3. 前記ガス回収部の入口径Ddと前記ダスト分離部の出口径Doutとの第2比Dd/Doutが0.4以上0.5以下である請求項1または2に記載のサイクロン集塵装置。
  4. 前記ガス回収部は、被処理ガスの入口側から進行方向に向かって径が広がるように形成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のサイクロン集塵装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載のサイクロン集塵装置を用いた集塵方法。
JP2022542338A 2021-03-30 2022-03-25 サイクロン集塵装置およびサイクロン集塵装置を用いた集塵方法 Active JP7435794B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021058065 2021-03-30
JP2021058065 2021-03-30
PCT/JP2022/014337 WO2022210345A1 (ja) 2021-03-30 2022-03-25 サイクロン集塵装置およびサイクロン集塵装置を用いた集塵方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2022210345A1 JPWO2022210345A1 (ja) 2022-10-06
JP7435794B2 true JP7435794B2 (ja) 2024-02-21

Family

ID=83458961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022542338A Active JP7435794B2 (ja) 2021-03-30 2022-03-25 サイクロン集塵装置およびサイクロン集塵装置を用いた集塵方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7435794B2 (ja)
CN (1) CN116829267A (ja)
WO (1) WO2022210345A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE68920912T2 (de) * 1988-06-02 1995-05-24 Cyclofil Pty Ltd Wirbelrohr-Abscheider.
DE68917990T2 (de) * 1988-06-02 1995-04-20 Cyclofil Pty Ltd Wirbelrohr-Abscheider.
JP3323781B2 (ja) * 1996-09-05 2002-09-09 日揮株式会社 ガス移送配管
US6280502B1 (en) * 1998-12-31 2001-08-28 Shell Oil Company Removing solids from a fluid

Also Published As

Publication number Publication date
CN116829267A (zh) 2023-09-29
WO2022210345A1 (ja) 2022-10-06
JPWO2022210345A1 (ja) 2022-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1205251B1 (en) Cyclonic fluid cleaning apparatus
US4789476A (en) Cyclone separator with two separating zones and static guide mechanisms
US4756729A (en) Apparatus for separating dust from gases
CN102076422A (zh) 具有两个气体出口的旋风分离器以及分离方法
JP2742669B2 (ja) 分級点可変型サイクロン装置
US20180043292A1 (en) Swirl tube separators
CN209663527U (zh) 用于分离气体的旋风分离器和汲取管
JP7435794B2 (ja) サイクロン集塵装置およびサイクロン集塵装置を用いた集塵方法
JP2006515533A (ja) 渦巻管分離器
JP7424400B2 (ja) サイクロン集塵装置
CN204074519U (zh) 制粉系统新型分离器
JP2021160966A (ja) 塩素バイパスの抽気装置、塩素バイパス設備、セメントクリンカ製造設備、及びセメントクリンカの製造方法
CN106422389B (zh) 旋流入口管结构及含其的塔盘式闪蒸-换热一体化设备
US20180154375A1 (en) Cyclone separator
CN212119297U (zh) 颗粒物料反旋气流量控制多粒径分布旋风分离器
CN210846797U (zh) 卧式高效旋风分离器
RU2375105C2 (ru) Центробежный сепаратор
CN206184016U (zh) 旋流入口管结构及含其的塔盘式闪蒸‑换热一体化设备
JPH1034022A (ja) 粉粒体捕集用サイクロン装置及びトナーの製造装置
JP3336440B2 (ja) 低圧損サイクロン
CN107073486B (zh) 包括由优化的管单元相连的两个气旋分离器的气旋分离装置
JPS6327799Y2 (ja)
JPS6157065B2 (ja)
CN204074517U (zh) 高效粗粉分离器
RU2797588C1 (ru) Циклон

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230829

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7435794

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150