JP7435080B2 - 遮光部材、光学装置、画像読取ユニット、画像形成装置 - Google Patents

遮光部材、光学装置、画像読取ユニット、画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、遮光部材、光学装置、画像読取ユニット、及び画像形成装置に関する。
特許文献1に記載の露光装置は、物体の縮小倒立画像である中間像を形成する第1のレンズが第1の方向に複数配列された第1のレンズ板と、中間像の拡大倒立画像を受光面に形成する第2のレンズが第1の方向に複数配列された第2のレンズ板とからなるレンズユニットにおいて、第1のレンズ板に形成された突き当て部と、第2のレンズ板に形成された突き当て部との両方に当接する位置決め部と、を備えている。
特開2013-246349号公報
従来、遮光部材は、樹脂材料を射出成形することによって、一方向に延びる直方体状に成形され、一方向に並んでいる複数の孔が形成されている。
射出成形によって遮光部材を成形する場合には、金型の成形空間(キャビティ)に溶融した樹脂を充填させ、充填された溶融樹脂を冷却して固化させる。溶融樹脂を冷却して固化させると、成形空間に充填された樹脂は、長手方向である一方向に収縮(成形収縮)する。この成形収縮によって、一方向において、一方向の中央部を基準とした孔の位置精度が低くなる。
本発明の課題は、遮光部材の外形が直方体状とされている場合と比して、一方向において、一方向の中央部を基準とした孔の位置精度を高くすることである。
本発明の第1態様に係る遮光部材は、一方向に延びた基本部と、該基本部の該一方向の両側に配置され、該基本部に対して該一方向と交差する交差方向の両側に張り出し、該一方向の長さが、該基本部の該一方向の長さの37%以上50%以下である張出部と、該基本部及び該張出部の該交差方向の中央部で、該一方向及び該交差方向に対して交差する他の交差方向に貫通し、該一方向に並ぶ複数の孔と、が樹脂材料で一体成形された遮光部を備えることを特徴とする。
本発明の第2態様に係る遮光部材は、第1態様に記載の遮光部材において、前記基本部の前記一方向の両側に配置された一対の前記張出部の前記一方向の長さは、同様とされ、複数の前記遮光部が、前記一方向に並んだ状態で接合、又は一体的に成形されていることを特徴とする。
本発明の第3態様に係る遮光部材は、第1態様に記載の遮光部材において、前記基本部の前記一方向の両側に配置された一対の前記張出部の前記一方向の長さは、同様とされ、複数の前記遮光部が前記一方向に並んだ状態で一体的に成形されたものが複数、前記一方向に並んだ状態で接合されていることを特徴とする。
本発明の第4態様に係る遮光部材は、第1~第3態様の何れか1態様に記載の遮光部材において、前記他の交差方向から見て、前記遮光部の外形は、点対称とされていることを特徴とする。
本発明の第5態様に係る遮光部材は、第4態様に記載の遮光部材において、複数の前記孔は、前記他の交差方向から見て、前記一方向に沿って千鳥状に配置されており、かつ、前記遮光部の外形が点対称とされている対称点に対して点対称に配置されていることを特徴とする。
本発明の第6態様に係る遮光部材は、第1~第5態様の何れか1態様に記載の遮光部材において、前記一方向において一対の前記張出部によって挟まれることで前記遮光部に形成された前記交差方向の一方側の凹部と、前記交差方向の他方側の凹部とは、前記一方向でずれていることを特徴とする。
本発明の第7態様に係る遮光部材は、第6態様に記載の遮光部材の製造方法において、前記孔は、円状で、前記他の交差方向から見て、複数の前記孔は、前記一方向に沿って千鳥状に配置されており、一方側の前記凹部と他方側の前記凹部との前記一方向におけるずれ量は、前記孔の直径の2倍以上とされていることを特徴とする。
本発明の第8態様に係る遮光部材は、第1~第7態様の何れか1態様に記載の遮光部材において、前記遮光部には、一対の前記張出部の間に前記交差方向を向いた交差面が形成され、前記遮光部には、前記交差面から突出すると共に前記一方向に延びる突出部が形成されていることを特徴とする。
本発明の第9態様に係る遮光部材は、第8態様に記載の遮光部材において、前記突出部は、前記交差面において前記一方向の一端から他端まで延びていることを特徴とする。
本発明の第10態様に係る遮光部材は、第8又は第9態様に記載の遮光部材において、前記突出部は、前記交差面において前記他の交差方向の中央部に配置されていることを特徴とする。
本発明の第11態様に係る光学装置は、一方向に延び、光学素子が実装されている基板と、前記孔が前記光学素子と対向するように配置されている第1~第10態様の何れか1態様に記載の遮光部材と、前記基板と前記遮光部材との間に配置され、前記孔と夫々対向するレンズを複数有する光学部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の第12態様に係る画像読取ユニットは、受光素子としての前記光学素子を備える第11態様に記載の光学装置と、前記光学装置によって画像が読み取られる原稿が載せられるガラス板と、を備えることを特徴とする。
本発明の第13態様に係る画像形成装置は、第12態様に記載の画像読取ユニットと、前記画像読取ユニットの前記光学装置によって読み取られた画像を記録媒体に転写する転写装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の第14態様に係る画像形成装置は、発光素子としての前記光学素子を備える第11態様に記載の光学装置と、前記光学装置を用いて形成された画像を、記録媒体に転写する転写装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の第1態様の遮光部材によれば、外形が直方体状とされている場合と比して、一方向において、一方向の中央部を基準とした孔の位置精度を高くすることができる。
本発明の第2態様の遮光部材によれば、基本部の一方向の両側に配置された一対の張出部の一方向の長さが異なる場合と比して、遮光部において遮光部の一方向の中央部を基準とした孔の位置精度を高くすることができる。
本発明の第3態様の遮光部材によれば、基本部の一方向の両側に配置された一対の張出部の一方向の長さが異なる場合と比して、遮光部において遮光部の一方向の中央部を基準とした孔の位置精度を高くすることができる。
本発明の第4態様の遮光部材によれば、遮光部を180〔度〕回転させた場合に遮光部の外形が回転させる前の状態に対して異なる場合と比して、遮光部において遮光部の一方向の中央部を基準とした孔の位置精度を高くすることができる。
本発明の第5態様の遮光部材によれば、遮光部を180〔度〕回転させた場合に遮光部の孔の位置が回転させる前の状態に対して異なる場合と比して、遮光部において遮光部の一方向の中央部を基準とした孔の位置精度を高くすることができる。
本発明の第6態様の遮光部材によれば、交差方向の一方側の凹部と、交差方向の他方側の凹部とが一方向で同位置に配置されている場合と比して、凹部の端部を起点として遮光部が損傷するのを抑制することができる。
本発明の第7態様の遮光部材によれば、交差方向の一方側の凹部と、交差方向の他方側の凹部との一方向におけるずれ量が、孔の直径の値と同じ場合と比して、凹部の端部を起点として遮光部が損傷するのを抑制することができる。
本発明の第8態様の遮光部材によれば、突出部が形成されていない場合と比して、他の交差方向において一方側から照射される光が、一方向において一対の張出部によって挟まれることで形成された凹部から他の交差方向において他方側へ漏れるのを抑制することができる。
本発明の第9態様の遮光部材によれば、突出部が一方向で隙間を空けて分割されている場合と比して、他の交差方向において一方側から照射される光が、一方向において一対の張出部によって挟まれることで形成された凹部から他の交差方向において他方側へ漏れるのを抑制することができる。
本発明の第10態様の遮光部材によれば、突出部が交差面において他の交差方向の一端部に配置されている場合と比して、遮光部の寸法精度の低下を抑制することができる。
本発明の第11態様の光学装置によれば、外形が直方体状とされている遮光部材を備える場合と比して、孔を通過して光学素子に受光される光量の低下、又は光学素子が発光して孔を通過する光量の低下を抑制することができる。
本発明の第12態様の画像読取ユニットによれば、外形が直方体状とされている遮光部材を備える場合と比して、読取画像の品質低下を抑制することができる。
本発明の第13態様の画像形成装置によれば、外形が直方体状とされている遮光部材を有する画像読取ユニットを備える場合と比して、出力画像の品質低下を抑制することができる。
本発明の第14態様の画像形成装置によれば、外形が直方体状とされている遮光部材を有する光学装置を備える場合と比して、出力画像の品質低下を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る遮光部材を示した平面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る遮光部材に備えられた遮光部を示した平面図、及び側面図である。 本発明の第1実施形態に係る遮光部材に備えられた遮光部を示した拡大平面図である。 本発明の第1実施形態に係る遮光部材に備えられた遮光部を示した拡大平面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る遮光部材に対する変形形態に備えられた遮光部を示した拡大平面図である。 本発明の第1実施形態に係る遮光部材に備えられた遮光部を成形するために用いた金型を示した平面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る遮光部材に備えられた遮光部を成形するために用いた金型を示した側断面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る遮光部材に備えられた遮光部を成形するために用いた金型を示した側断面図である。 本発明の第1実施形態に係る遮光部材に対する比較形態に係る遮光部材を示した平面図である。 本発明の第1実施形態に係る遮光部材に対する比較形態に係る遮光部材を成形するのに用いた金型を示した平面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取装置を示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取装置を示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取装置を示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取装置に備えられたロッドレンズアレイを示した拡大斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取装置に備えられたロッドレンズアレイを示した拡大平面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取装置に備えられた集光部を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取装置に備えられた集光部を示した分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取装置を示した分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取装置を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取装置を示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた画像読取装置等を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた画像読取装置等を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取ユニットを示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る画像読取ユニットを示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示した構成図である。 (A)(B)(C)本発明の第2実施形態に係る遮光部材に備えられた遮光部を示した平面図、側面図、及び断面図である。 本発明の第2実施形態に係る画像読取装置を示した拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る画像読取装置を示した断面図である。 (A)(B)本発明の第2実施形態に係る遮光部材に備えられた遮光部を成形するために用いた金型を示した側断面図である。 (A)(B)本発明の第2実施形態に係る遮光部材に備えられた遮光部を成形するために用いた金型を示した側断面図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る遮光部材、画像読取装置、画像読取ユニット、及び画像形成装置の一例を図1~図25に従って説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Dは装置奥行方向(水平方向)を示す。
(全体構成)
本実施形態に係る画像形成装置10には、図25に示されるように、上下方向(矢印H方向)の下方から上方へ向けて、記録媒体としてのシート部材Pが収容される収容部14と、収容部14に収容されたシート部材Pを搬送する搬送部16と、収容部14から搬送部16によって搬送されるシート部材Pに画像形成を行う画像形成部20と、原稿Gに形成された画像を読み取る画像読取ユニット60とが、この順で備えられている。
〔収容部14〕
収容部14には、画像形成装置10の筐体10aから装置奥行方向の手前側に引き出し可能な収容部材26が備えられており、この収容部材26にシート部材Pが積載されている。さらに、収容部14には、収容部材26に積載された最上位のシート部材Pを、シート部材Pの搬送経路28に送り出す送出ロール30が備えられている。
〔搬送部16〕
搬送部16には、搬送経路28に沿ってシート部材Pを搬送する複数の搬送ロール32が備えられている。
〔画像形成部20〕
画像形成部20には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの画像形成ユニット18Y、18M、18C、18Kが備えられている。なお、以後の説明では、Y,M,C,Kを区別して説明する必要が無い場合は、Y,M,C,Kを省略して記載することがある。
各色の画像形成ユニット18は、筐体10aに対して夫々着脱可能とされている。そして、各色の画像形成ユニット18には、像保持体36と、像保持体36の表面を帯電する帯電ロール38と、帯電された像保持体36に露光光を照射する露光装置42とが備えられている。さらに、各色の画像形成ユニット18には、前述した露光装置42が帯電された像保持体36を露光することで形成された静電潜像を現像して、トナー画像として可視化する現像装置40が備えられている。
また、画像形成部20には、図中矢印A方向に周回する無端状の転写ベルト22と、各色の画像形成ユニット18によって形成されたトナー画像を転写ベルト22に転写する一次転写ロール44とが備えられている。さらに、画像形成部20には、転写ベルト22に転写されたトナー画像をシート部材Pに転写する二次転写ロール46と、トナー画像が転写されたシート部材Pを加熱・加圧してトナー画像をシート部材Pに定着する定着装置50とが備えられている。二次転写ロール46は、転写装置の一例である。
〔画像読取ユニット60〕
画像読取ユニット60は、図24に示されるように、一枚の原稿Gの画像を読み取る際に原稿Gが載せられる第一透明板62(所謂プラテンガラス)と、第一透明板62の装置幅方向の一方(図中左方)に配置される第二透明板72とを備えている。そして、第一透明板62及び第二透明板72は、画像読取ユニット60の筐体60aの上部に嵌め込まれている。第一透明板62は、ガラス板の一例である。
この第一透明板62及び第二透明板72の上方には、第一透明板62及び第二透明板72を開閉する開閉カバー66が配置されている。そして、開閉カバー66の内部には、複数枚の原稿Gを開閉カバー66内の搬送経路70に沿って搬送して、第二透明板72の上方の原稿読取位置Rを通過させる搬送装置64(所謂ADF装置)が備えられている。
また、筐体60aの内部には、第一透明板62に載せられた原稿Gの画像と、搬送装置64によって原稿読取位置Rに搬送された原稿Gの画像とを読み取る画像読取装置100が備えられている。さらに、画像読取ユニット60は、画像読取装置100を装置幅方向に駆動する駆動装置74を備えている。画像読取装置100は、光学装置の一例である。なお、画像読取装置100については、詳細を後述する。
駆動装置74は、図21、図24に示されるように、装置幅方向(画像読取装置100の移動方向)に延びるシャフト76と、画像読取装置100の筐体114の下面に取り付けられ、シャフト76に摺動可能に支持される摺動部材78とを備えている。
さらに、駆動装置74は、モータ80と、モータ80から駆動力が伝達されて回転駆動する駆動プーリ84と、従動回転する従動プーリ86と、駆動プーリ84及び従動プーリ86に巻き掛けられている無端状の無端ベルト82とを備えている。この駆動プーリ84は、シャフト76の一端に取り付けられ、従動プーリ86は、シャフト76の他端に取り付けられている。
摺動部材78は、図22に示されるように、筐体114の下面において装置奥行方向の中央側の部分に取り付けられている。この摺動部材78には、図20に示されるように、上下方向に延びて、無端ベルト82の一部が嵌め込まれているスリット78aと、装置幅方向から見て半円形でシャフト76と摺動する摺動面78bとが形成されている。
また、筐体60aには、図22に示されるように、シャフト76の両端側の部分を下方から支持する一対の支持部90が、筐体60aと一体的に形成されている。
(全体構成の作用)
画像形成装置10では、次のようにして画像が形成される。
先ず、画像読取ユニット60が、原稿Gの画像を読み取る。具体的には、搬送装置64によって搬送される原稿Gの画像を読み取る場合は、図23に示されるように、画像読取装置100は、モータ80(図22参照)の駆動力が無端ベルト82を介して伝達され、装置幅方向の端部側の搬送読取位置に移動して停止する。そして、搬送読取位置に配置された画像読取装置100が、搬送装置64によって搬送される原稿Gの画像を読み取る。
これに対して、第一透明板62に載せられた原稿Gの画像を読み取る場合は、図24に示されるように、読取開始位置(図中実線)に配置されている画像読取装置100は、原稿Gの画像を読み取りながら、第一透明板62に沿って読取終了位置(図中二点鎖線)へ向けて装置幅方向に移動する。これにより、画像読取装置100は、第一透明板62に載せられた原稿Gの画像を読み取る。
(画像読取装置100)
次に、画像読取装置100について説明する。
図19に示す画像読取装置100は、既知のCIS(Contact Image Sensor)方式を用いて原稿G(対象物)に形成された画像を読み取るようになっている。そして、画像読取装置100は、図18に示されるように、受光基板102と、受光基板102に接続されている一対の配線ケーブル104と、配線ケーブル104に夫々接続されている剛性基板106とを備えている。さらに、画像読取装置100は、剛性基板106に実装されている発光素子128と、円柱状とされている一対の導光体110(所謂ライトガイド)と、原稿Gから反射した反射光を集光する集光部112と、筐体114とを備えている。また、画像読取装置100は、筐体114の上面を覆うガラス板122を備えている。受光基板102は、基板の一例である。
〔筐体114〕
筐体114は、図18に示されるように、装置奥行方向に延びる箱状とされている。そして、筐体114には、図12に示されるように、一対の導光体110が夫々収容されている一対の導光体収容部114aと、一対の導光体収容部114aの間に、集光部112が収容されているレンズ収容部114bとが形成されている。さらに、筐体114には、剛性基板106が収容されている一対の基板収容部114cが、図13に示されるように、装置奥行方向から導光体収容部114aを挟むように形成されている。
-導光体収容部114a-
導光体収容部114aは、図12、図13に示されるように、装置幅方向に並んで一対形成さており、夫々の導光体収容部114aは、装置奥行方向に延びている。さらに、夫々の導光体収容部114aの長手方向に交差した断面は、上方が開口された半円状とされている。
-レンズ収容部114b-
レンズ収容部114bは、図12に示されるように、装置幅方向において、一対の導光体収容部114aの間に形成されており、上下方向に筐体114の一部を貫通している。そして、レンズ収容部114bには、集光部112の下面の装置幅方向の端部を支持する一対の突起116が形成されている。
-基板収容部114c-
基板収容部114cは、図13に示されるように、導光体収容部114aに対して、装置奥行方向の奥側、及び手前側に一対形成されている。具体的には、基板収容部114cは、筐体114の装置奥行方向の両端の壁部119と、導光体収容部114aとの間に形成されている。
-その他-
筐体114の上部には、図12、図13に示されるように、ガラス板122の縁部を下方から支持している段部115が形成されている。また、筐体114の下部には、図12に示されるように、受光基板102の上面と接触しているザグリ面117が形成されている。
〔導光体110〕
導光体110は、図12に示されるように、筐体114の導光体収容部114aに収容されており、透明な材料(例えば、アクリル樹脂)によって、装置奥行方向に延びる円柱状に形成されている。そして、導光体110は、装置幅方向に並んで一対設けられている。
導光体110は、装置奥行方向に伸縮可能に筐体114に図示せぬ固定部によって固定されている。そして、導光体110が筐体114に固定された状態で、導光体110の端面110aと、筐体114の壁部119とは、装置奥行方向で離間している(図13参照)。
また、導光体110には、導光体110の端面110aから入射した光を、長手方向に進行させると共に、集光部112の上方に向けて(図12矢印B方向)に光を出射させる反射部材(図示省略)が設けられている。
〔集光部112〕
集光部112は、図12に示されるように、筐体114のレンズ収容部114bに収容されており、集光部112は、装置奥行方向に延びる直方体状とされており、遮光部材150と、一対のロッドレンズアレイ152とを備えている。一対のロッドレンズアレイ152は、光学部材の一例である。
また、集光部112は、下面の装置幅方向の端部が突起116に支持されており、図示せぬ固定手段で筐体114に固定されている。この状態で、集光部112の長手方向の両端部と、筐体114の壁部119とは、装置奥行方向で離間している(図13参照)。なお、集光部112については、詳細を後述する。
〔受光基板102〕
受光基板102は、図12に示されるように、板厚方向が上下方向とされ、筐体114の下端部に配置されている。そして、受光基板102の上面が筐体114のザグリ面117と接触した状態で、受光基板102は、図示せぬ固定手段で筐体114に固定されている。
この受光基板102は、上方から見て、装置奥行方向に延びる矩形状とされている。また、受光基板102の上面には、複数の受光素子126が、装置奥行に並んで実装されている。さらに、受光基板102に実装されている受光素子126は、上下方向で集光部112と対向している(図12参照)。受光素子126は、光学素子の一例である。
〔配線ケーブル104〕
配線ケーブル104は、一対設けられ、図18に示されるように、受光基板102の装置奥行方向の両端部に基端が接続されている所謂フレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable)である。一方の配線ケーブル104の基端は、受光基板102の装置奥行方向の奥側(図中左側)の端部と接続されており、他方の配線ケーブル104の基端は、受光基板102の装置奥行方向の手前側(図中右側)の端部と接続されている。
〔剛性基板106〕
剛性基板106は、一対設けられ、図18に示されるように、配線ケーブル104の先端と接続されており、装置奥行方向から見て装置幅方向に延びている矩形状とされている。また、夫々の剛性基板106の一方の面(互いに対向する面)には、装置幅方向に並ぶLED(Light Emitting Diode)128(以下「発光素子128」)が、2個実装されている。
そして、剛性基板106は、図13に示されるように、導光体110の端面110aと対向した状態で、筐体114の基板収容部114cに収容されている。
〔ガラス板122〕
ガラス板122は、図18に示されるように、板厚方向が上下方向とされ、上方から見て、装置奥行方向に延びる矩形状とされている。そして、ガラス板122は、図12に示されるように、ガラス板122の縁部が筐体114の段部115と接触した状態で、図示せぬ固定手段で筐体114に固定され、筐体114の上面を覆うように配置されている。
(画像読取装置100の作用)
次に、画像読取装置100の作用を説明する。
図13に示す発光素子128は、導光体110の端面110aに光を照射する。さらに、導光体110は、導光体110の端面110aから入射した光を、導光体110の長手方向に導く。そして、導光体110は、図12に示されるように、集光部112の上方に向けて(図中矢印B方向)光を出射する。
さらに、集光部112は、導光体110から出射して原稿Gに照射され、原稿Gから反射した反射光を受光素子126に案内する(集光する)。このようにして、受光素子126が、原稿Gから反射した反射光を、受光して電気信号に変換する。
(要部構成)
次に、集光部112について説明する。集光部112は、図11、図12に示されるように、遮光部材150と、一対のロッドレンズアレイ152(以下「レンズアレイ152」)とを備えている。そして、遮光部材150、一方のロッドレンズアレイ152、及び他方のロッドレンズアレイ152は、この順番で、ガラス板122側から受光基板102側に並んでいる。レンズアレイ152は、光学部材の一例である。
〔ロッドレンズアレイ152〕
ロッドレンズアレイ152は、例えば、透明な樹脂材料であるポリメチルメタクリレート(PMMA)を用いて一体的に形成されており、装置奥行方向に延びる直方体状とされている。そして、ロッドレンズアレイ152は、図14、図17に示されるように、上方を向くと共に上方から見て装置奥行方向に延びる矩形状の上面152aと、下方を向くと共に下方から見て装置奥行方向に延びる矩形状の下面152bとを有している。さらに、ロッドレンズアレイ152は、上面152aの装置幅方向の両端縁に形成され、装置奥行方向に延びて上方に突出する突起154と、下面152bの装置幅方向の両端縁に形成され、装置奥行方向に延びて下方に突出する突起156とを有している。
また、上面152a及び下面152bには、上面152a又は下面152bから突出する複数のレンズ面158が夫々形成されている。なお、このレンズ面158の突出量は、突起154、156の突出量と比して小さくされている。
このレンズ面158は、装置奥行方向に沿って2列の千鳥状に並んで配置されている(図15参照)。なお、「千鳥状」とは、互い違いにと言う意味である。そして、装置上下方向で、上面152aに形成されたレンズ面158と、下面152bに形成されたレンズ面158とは、同様の位置に配置されている。つまり、上面152aに形成されたレンズ面158のレンズ軸と、下面152bに形成されたレンズ面158のレンズ軸とが重なっており、この一対のレンズ面158によってロッドレンズ164が形成されている。なお、ロッドレンズ164は、レンズの一例である。
〔レンズアレイ152〕
この構成において、図16、図17に示されるように、一方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164の光軸と、他方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164の光軸とが重なるように、夫々のロッドレンズアレイ152の突起154、156の頂部が突き合わされる。そして、図示せぬ接着剤等の固定部材を用いて、夫々の(一対の)ロッドレンズアレイ152がこの状態で固定されてレンズアレイ152が構成されるようになっている。
〔遮光部材150〕
遮光部材150は、図1、図3に示されるように、装置奥行方向に延びており、遮光部材150には、装置上下方向に貫通した複数の円状の貫通孔170が形成されている。この遮光部材150は、貫通孔170に光を通過させることで、貫通孔170の軸方向に対して傾斜した方向の光を少なくするための部材である。装置奥行方向は、一方向の一例であり、装置上下方向は、他の交差方向の一例である。貫通孔170は、孔の一例である。
貫通孔170は、装置奥行方向に沿って同様の間隔で並んでいる。また、装置奥行方向に沿って並んだ貫通孔170の列が、2列設けられている。さらに、一方の列の貫通孔170と、他方の列の貫通孔170との、装置奥行方向の位置がずれている。これにより、貫通孔170は、装置奥行方向に沿って2列の千鳥状に並んで配置されており、上方から見た複数の貫通孔170は、上方から見たレンズアレイ152に形成された複数のロッドレンズ164(図14参照)と重なっている。本実施形態では、一例として、遮光部材150の装置奥行方向の長さ(図1のL1)は、336〔mm〕とされ、貫通孔170の直径(図3のD1)は、0.45〔mm〕とされている。装置奥行方向における貫通孔170の間隔(ピッチ)は、0.55〔mm〕とされている。
そして、遮光部材150は、装置奥行方向に延びている12個の遮光部160を、装置奥行方向に並べた状態で接着剤等を用いて接合されることで構成されている。
-遮光部160-
遮光部160は、黒色の樹脂材料(例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂(ABS樹脂))によって、一体的に成形されている。本実施形態では、一例として、図2(A)に示す遮光部160の装置奥行方向の長さ(図2(A)のL2)は、28〔mm〕とされており、上下方向の厚さ(図2(B)のT1)は、5〔mm〕とされている。
また、図2(A)に示されるように、遮光部160には、貫通孔170が形成されており、装置奥行方向における遮光部160の両端部には、装置上下方向に延びている半円状の溝172が夫々2個形成されている。そして、遮光部160を装置奥行方向に並べて接合した状態で、隣り合う溝172が対向することで、1個の貫通孔170が形成されるようになっている。
さらに、この遮光部160は、装置奥行方向に延びている基本部160aと、装置奥行方向において基本部160aの両側に夫々配置され、基本部160aに対して装置幅方向の両側に張り出した張出部160bと有している。装置幅方向は、交差方向の一例である。これにより、遮光部160において装置幅方向を向いた側面は、1個の平面ではなく、装置幅方向に異なる位置に配置された複数の面によって構成されている。
基本部160aは、装置上下方向から見て、装置奥行方向に延びている平行四辺形状とされており、張出部160bは、装置上下方向から見て、装置奥行方向に延び、1個の角部が面取りされた平行四辺形状とされている。そして、一対の張出部160bの装置奥行方向における長さ(図2(A)のL4)は、互いに同様とされている。ここで、「同様」とは、成形ばらつき等を考慮して、一方の張出部160bの装置奥行方向における長さの値が他方の張出部160bの装置奥行方向における長さの値の90〔%〕以上110〔%〕以下で、かつ、他方の張出部160bの装置奥行方向における長さの値が一方の張出部160bの装置奥行方向における長さの値の90〔%〕以上110〔%〕以下のことである。
基本部160aと張出部160bとの境界は、一方の基本部160aの端部と他方の基本部160aの端部とを一対の張出部160bに繋いだ、図2(A)に示す二点鎖線C1の位置である。一対の張出部160bには、装置奥行方向で基本部160a側を向く2個の壁面162が夫々形成されている。そして、張出部160bを平行四辺形としたときに、鋭角となる角部を構成する側の壁面162が、面取りされている。
本実施形態では、一例として、基本部160aの幅(図2(A)のW1)は、2〔mm〕とされている。また、基本部160aの端縁の幅方向に対する傾斜角度(図2(A)のK1)は、30〔度〕とされている。
さらに、張出部160bは、基本部160aに対して装置幅方向の両側に夫々、一例として0.3〔mm〕張り出しており、張出部160bの幅(図2(A)のW2)は、2.6〔mm〕とされている。さらに、張出部160bの装置奥行方向の長さL4は、基本部160aの長さ(図2(A)のL3)に対して37〔%〕以上50〔%〕以下とされている。また、張出部160bの端縁の幅方向に対する傾斜角度(図2(A)のK2)は、30〔度〕とされている。図2(A)では、一方の張出部160bの端縁の幅方向に対する傾斜角度K2のみ図示されているが、図示されていない他方の張出部160bの端縁の幅方向に対する傾斜角度もK2とされている。
また、基本部160a及び張出部160bが、平行四辺形状とされることで、装置奥行方向において一対の張出部160bによって挟まれることで形成されている装置幅方向の一方側の凹部166aと、他方側の凹部166bとは、装置奥行方向でずれている。この凹部166a、166bは、装置上下方向から見て、等脚台形状とされている。
そして、装置幅方向の一方側の凹部166aと、他方側の凹部166bとの装置奥行方向のずれ量(図4に示すL5)は、貫通孔170の直径D1の2倍以上とされている。換言すると、装置幅方向において、一方側の凹部166aの端部と、他方側の凹部166bの端部との間には、貫通孔170が1個以上配置されるようになっている。
また、装置上下方向から見て、遮光部160の外形は、遮光部160の重心(図2(A)で示すG1)に対して点対称とされている。さらに、装置上下方向から見て、溝172、及び千鳥状に配置されている貫通孔170は、重心G1に対して点対称に配置されている。なお、重心G1は、対称点の一例である。
(要部構成の作用)
次に、要部構成の作用について、比較形態に係る遮光部材350と比較しつつ説明する。先ず、比較形態に係る遮光部材350の構成について、遮光部材150と異なる部分を主に説明する。
〔遮光部材350〕
遮光部材350は、黒色の樹脂材料(例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂(ABS樹脂))によって、一体的に成形され、図9に示されるように、装置奥行方向に延びている直方体状とされている。本実施形態では、一例として、遮光部材350の装置奥行方向の長さ(図9のL11)は、336〔mm〕とされ、幅(図9のW11)は、2.6〔mm〕とされている。また、上下方向の厚さは、5〔mm〕とされている。
〔遮光部材150、350の作用〕
原稿Gから反射した反射光が、遮光部材150、350に形成された貫通孔170を通過して、図12に示されるように、一方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164(図11参照)に入射する。さらに、一方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164に入射した光は、一方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164から出射し、他方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164に入射する。他方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164に入射した光は、他方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164から出射して、受光素子126に集まる(集光する)。
次に、遮光部材150の製造方法、及び遮光部材350の製造方法について説明する。遮光部材350の製造方法については、遮光部材150の製造方法とは異なる部分を主に説明する。
(遮光部材150、350の製造方法)
遮光部材150は、前述したように、12個の遮光部160を、装置奥行方向に並べた状態で接着剤等を用いて接合することで製造される。このように、遮光部材150を製造するために、12個の遮光部160を準備する。一方、遮光部材350は、一体的に成形され、装置奥行方向に延びている直方体状とされている。
遮光部160、遮光部材350は、射出成形工法によって成形される。先ず、射出成形に用いられる金型について説明する。なお、図7、図8は、金型構造が容易に分かるように金型を模式的に示している。また、金型等を説明するために用いる方向については、遮光部160を説明するのに用いた方向を使用する。
-遮光部160の金型200-
図示せぬ射出成形装置に取り付けられる金型200は、図7(A)に示されるように、上方が開口した凹状のキャビ型210と、キャビ型210の開口を閉じるコア型220と、貫通孔170を形成するための可動ピン230とを備えている。可動ピン230は、コア型220に取り付けられており、図示せぬ駆動機構から駆動力が伝達されるようになっている。
そして、可動ピン230は、キャビ型210とコア型220とによって形成される成形空間200aに進入する進入位置(図7(A)参照)と、成形空間200aから退避する退避位置(図8(A)参照)とに移動するようになっている。
また、キャビ型210には、上方から見て、図6に示されるように、遮光部160の外形形状と同様の形状の内壁212が形成されている。この内壁212には、遮光部160の張出部160bの壁面162(図2(A)参照)を形成するための4個の段差面212aが形成されている。この4個の段差面212aは、装置奥行方向の外側を向いている。なお、「装置奥行方向の外側」とは、装置奥行方向においてキャビ型210の中央部側とは反対側を向く方向である。
-遮光部材350の金型400-
図9に示す遮光部材350の長さL11は、336〔mm〕とされており、図2(A)に示す遮光部160の長さL2は、28〔mm〕とされている。このため、遮光部材350の射出成形に用いられる金型400は、装置奥行方向において、遮光部160の射出成形に用いられる金型200と比して長くなっている。また、金型400の可動ピン230の数は、遮光部160の射出成形に用いられる金型200の可動ピン230と比して多くなっている。
さらに、図10に示されるように、金型400のキャビ型410は、装置奥行方向に延びており、成形空間400aは、装置奥行方向に延びる直方体状とされている。つまり、キャビ型410の内壁412には、段差面が形成されていない。
-遮光部160の射出成形-
遮光部160を射出成形工法によって成形する場合には、図7(A)に示されるように、先ず、キャビ型210とコア型220とは、型締めされており、成形空間200aが形成されている。さらに、可動ピン230は、進入位置に配置されている。また、キャビ型210及びコア型220に形成された図示せぬ水路には、冷却水が流され、キャビ型210及びコア型220が冷却されている。この状態で、図示せぬゲートから成形空間200aに、溶融した樹脂を流し込み、図7(B)に示されるように、樹脂を成形空間200aに充填する。
なお、ゲートは、装置幅方向の一方側の凹部166aを形成する一方側の凸部の中央と、装置幅方向の他方側の凹部166bを形成する他方側の凸部の中央の2箇所に設けることが望ましい。ここで、一方側の凸部とは、図6の紙面上方側の2個の段差面212aで挟まれ、成形空間200aに突出する部分である。また、他方側の凸部とは、図6の紙面下方側の2個の段差面212aで挟まれ、成形空間200aに突出する部分である。このように2個のゲートを設けることにより、装置幅方向の可動ピン230と可動ピン230の間に溶融した樹脂を流し込み易くすることができる(成形不良の発生を抑制できる)。
次に、図7(B)、図8(A)に示されるように、可動ピン230を進入位置から退避位置に移動させる。これにより、貫通孔170が形成される。さらに、成形空間200aに充填された樹脂が冷却されて固化した後、図8(A)、図8(B)に示されるように、キャビ型210を下方に移動させて型開きする。この状態で、固化した樹脂は、キャビ型210に食い付いている。そして、図示せぬ突出しピンを可動させて、キャビ型210から遮光部160を脱型させることで、遮光部160が、成形される。
-遮光部材350の射出成形-
遮光部材350を射出成形工法によって成形する場合には、図示せぬゲートから図10に示す成形空間400aに、溶融した樹脂を流し込み、樹脂を成形空間400aに充填する。
次に、可動ピン230を進入位置から退避位置に移動させる(図7(B)、図8(A)参照)。これにより、貫通孔170が形成される。さらに、成形空間400aに充填された樹脂が冷却されて固化した後、キャビ型410を下方に移動させて型開きする。この状態で、固化した樹脂は、キャビ型410に食い付いている。そして、図示せぬ突出しピンを可動させて、キャビ型410から遮光部材350を脱型させることで、遮光部材350が、射出成形工法によって成形される。
-小括-
遮光部材350の射出成形工程では、キャビ型410及びコア型に形成された図示せぬ水路に冷却水を流し、キャビ型410及びコア型を冷却し、溶融した樹脂が冷却されることで、成形空間400aに充填された樹脂に成形収縮が生じる。この成形収縮は装置奥行方向、装置幅方向及び装置上下方向のいずれの方向でも生じるが、以下は装置奥行方向の成形収縮のみを説明する。その理由は、遮光部材は一方向(装置奥行方向)に対して、それ以外の方向(装置幅方向及び装置上下方向)の長さが十分短いため、当該それ以外の方向の成形収縮が装置奥行方向の成形収縮に対して無視できるほど小さいからである。
具体的には、充填された樹脂は、主に装置奥行方向の中央側の部分に向かって縮もう(成形収縮しよう)とする。ここで、金型400の成形空間400aは、装置奥行方向に延びる直方体状とされている。
このため、遮光部材350において装置奥行方向の両端側を構成する部分の樹脂が装置奥行方向の中央側の部分へ縮んでしまう。つまり、遮光部材350は、装置奥行方向の中央部に形成された貫通孔の間隔(ピッチ)よりも、装置奥行方向の両端部に形成された貫通孔の間隔の方が小さくなる。
一方、遮光部160の射出成形工程では、キャビ型210及びコア型220に形成された図示せぬ水路に冷却水を流し、キャビ型210及びコア型220を冷却し、溶融した樹脂が冷却されることで、成形空間200aに充填された樹脂に成形収縮が生じる。この成形収縮は装置奥行方向、装置幅方向及び装置上下方向のいずれの方向でも生じるが、以下は装置奥行方向の成形収縮のみを説明する。その理由は、遮光部160は一方向(装置奥行方向)に対して、それ以外の方向(装置幅方向及び装置上下方向)の長さが十分短いため、当該それ以外の方向の成形収縮が装置奥行方向の成形収縮に対して無視できるほど小さいからである。
具体的には、充填された樹脂は、主に装置奥行方向の中央側の部分に向かって縮もうとする。ここで、金型200のキャビ型210には、図6に示されるように、装置奥行方向の外側を向いた4個の段差面212aが形成されている。このため、図2(A)に示す張出部160bを構成する部分の樹脂は、装置奥行方向の中央側の部分に向かって移動しづらく(縮みづらく)なっている。このように、キャビ型210の4個の段差面212aは、張出部160bを構成する部分の樹脂が装置奥行方向の中央側の部分に向かって移動する(縮む)のを抑制する収縮抑制手段として機能している。換言すれば、張出部160bの壁面162は、張出部160bを構成する部分の樹脂が装置奥行方向の中央側の部分に向かって移動する(縮む)のを抑制する収縮抑制手段として機能している。
また、張出部160bを構成する部分の樹脂が装置奥行方向の中央側の部分に移動しづらく(縮みづらく)なっていることで、図2(A)に示す基本部160aを構成する部分の樹脂は、張出部160bを構成する樹脂側へ移動しようと(縮もうと)する。
ここで、前述したように、張出部160bの長さL4は、基本部160aの長さL3に対して37〔%〕以上50〔%〕以下とされている。換言すれば、張出部160bの長さL4は、基本部160aの半分の長さ(L3/2)に対して74〔%〕以上100〔%〕以下とされている。このため、装置奥行方向の一方側の部分の基本部160aを構成する樹脂が移動しようとする力が、装置奥行方向の一方側の張出部160bを構成する樹脂が移動しようとする力に対して同等以上となる。さらに、装置奥行方向の他方側の部分の基本部160aを構成する樹脂が移動しようとする力が、装置奥行方向の他方側の張出部160bを構成する樹脂が移動しようとする力に対して同等以上となる。
これにより、張出部160bを構成する樹脂においてキャビ型210の段差面212aと接触している部分の樹脂が、段差面212aに押し付けられる。そこで、装置奥行方向の一方側の部分の基本部160aを構成する樹脂が移動する移動量(収縮量)と、装置奥行方向の一方側の張出部160bを構成する樹脂が移動する移動量(収縮量)とが、制限され、同様の量となる。さらに、装置奥行方向の他方側の部分の基本部160aを構成する樹脂が移動する移動量(収縮量)と、装置奥行方向の他方側の張出部160bを構成する樹脂が移動する移動量(収縮量)とが、制限され、同様の量となる。
このように、遮光部160を成形する場合には、キャビ型210に段差面212aが形成されていない場合と比して、成形空間200aへ充填された樹脂の移動量(収縮量)が制限される。換言すると、遮光部160を成形する場合には、キャビ型210に段差面212aが形成されていない場合と比して、成形空間200aへ充填された樹脂の移動(収縮)が抑制される。
そして、この遮光部材150は、前述したように、12個の遮光部160を、装置奥行方向に並べた状態で接着剤等を用いて接合することで製造される。
なお、張出部160bの長さL4が、基本部160aの長さL3に対して37〔%〕未満の場合には、装置奥行方向の一方側の部分の基本部160aを構成する樹脂が移動しようとする力が、装置奥行方向の一方側の張出部160bを構成する樹脂が移動しようとする力に対して大きくなりすぎる。このため、張出部160bを構成する樹脂において段差面212aと接触している部分の樹脂が、段差面212aに押し付けられ、高密度になる。
つまり、遮光部160は、張出部160bを構成する樹脂において段差面212aと接触している部分の近傍の樹脂と、それ以外の部分の樹脂との間で密度差(成形収縮率の差)ができることになる。そうすると、突出しピンを可動させてキャビ型210から脱型(離型)された遮光部160は、脱型直後の温度(常温よりも高い)から常温までの温度の低下時の成形収縮に部分的なバラツキが生じることになる。換言すると、遮光部160に形成された貫通孔170の位置に部分的なバラツキが生じることになる。さらに換言すると、装置奥行方向の中央部を基準とした貫通孔170の位置精度は、悪化することになる。
また、張出部160bの長さL4が、基本部160aの長さL3に対して50〔%〕を超える場合には、前記した張出部160bの長さL4が基本部160aの長さL3に対して37〔%〕未満の場合とは異なる挙動を示す。つまり、張出部160bの長さL4が基本部160aの長さL3に対して50〔%〕を超える場合は、装置奥行方向の一方側の部分の基本部160aを構成する樹脂が移動しようとする力により、装置奥行方向の一方側の張出部160bを構成する樹脂において段差面212aと接触している部分の樹脂が、段差面212aに押し付けられる。同様に、装置奥行方向の他方側の部分の基本部160aを構成する樹脂が移動しようとする力により、装置奥行方向の他方側の張出部160bを構成する樹脂において段差面212aと接触している部分の樹脂が、段差面212aに押し付けられる。
このように、一対の張出部160bを構成する樹脂であって、装置奥行方向の基本部160a側の樹脂は、基本部160aの成形収縮により、基本部160a側に移動しようとするが、段差面212aに押し付けられることにより、移動が停止する。このときは、張出部160bの長さL4が基本部160aの長さL3に対して50〔%〕を超えている(換言すると、張出部160bを構成する樹脂の量が多い)ので、張出部160bの長さL4が基本部160aの長さL3に対して37〔%〕未満の(換言すると、張出部160bを構成する樹脂の量が少ない)場合と異なり、前記した樹脂の高密度化までには至らない。
しかし、一対の張出部160bを構成する樹脂であって、装置奥行方向の基本部160aとは反対側の樹脂は、張出部160bを構成する樹脂自体の成形収縮により、基本部160aに向けて大きく移動する。装置奥行方向の基本部160aとは反対側の張出部160bを構成する樹脂の移動量は、基本部160aから離れるほど大きくなる。このため、突出しピンを可動させてキャビ型210から脱型(離型)された遮光部160は、脱型直後の温度(常温よりも高い)から常温までの温度の低下時の成形収縮に部分的なバラツキが生じることになる。換言すると、遮光部160に形成された貫通孔170の位置に部分的なバラツキが生じることになる。さらに換言すると、装置奥行方向の中央部を基準とした貫通孔170の位置精度は、悪化することになる。
このように、張出部160bの成形性を確保する観点、及び樹脂の収縮量を制限する観点から、張出部160bの長さL4は、基本部160aの長さL3に対して37〔%〕以上50〔%〕以下が好ましく、42〔%〕以上50〔%〕以下がさらに好ましい。また、47〔%〕以上50〔%〕以下が最も好ましい。
(まとめ)
以上説明したように、遮光部160を成形する場合には、キャビ型210に段差面212aが形成されていない場合と比して、成形空間200aへ充填された樹脂が、装置奥行方向の中央側の部分(中央部側)へ収縮するのが抑制される。そして、遮光部材150は、12個の遮光部160を、装置奥行方向に並べた状態で接着剤等を用いて接合することで製造される。一方、遮光部材350を成形する場合には、キャビ型に段差面が形成されている場合と比して、成形空間400aへ充填された樹脂が、装置奥行方向の中央側の部分へ収縮してしまう。
このため、遮光部材150では、外形が直方体状とされている遮光部材350と比して、装置奥行方向において、装置奥行方向の中央部を基準とした貫通孔170の位置精度を高くすることができる。換言すると、遮光部材150では、外形が直方体状とされている遮光部材350と比して、装置奥行方向において、装置奥行方向の中央部を基準とした貫通孔170の間隔(ピッチ)を設計値(等間隔、等ピッチ)に近づけることができる。
また、遮光部材150では、遮光部160において基本部160aの両側に配置された一対の張出部160bの装置奥行方向における長さL4は、互いに同様とされている。そして、前述したように、成形収縮する場合には、重心G1に対して装置奥行方向の一方側の部分の基本部160aを構成する樹脂は、装置奥行方向の一方側の張出部160bを構成する樹脂側に縮もうとする。また、重心G1に対して装置奥行方向の他方側の部分の基本部160aを構成する樹脂は、装置奥行方向の他方側の張出部160bを構成する樹脂側に縮もうとする。このため、装置奥行方向の一方側の部分の基本部160aを構成する樹脂の縮み量と他方側の部分の基本部160aを構成する樹脂の縮み量とが同様になる。そこで、遮光部160において、基本部160aの両側に配置された一対の張出部160bの装置奥行方向における長さが異なる場合と比して、遮光部160の装置奥行方向の中央部を基準とした貫通孔170の位置精度を高くすることができる。
また、遮光部材150では、装置上下方向から見て、遮光部160の外形は、重心G1に対して点対称とされている。そこで、成形収縮する場合には、対角線に沿って重心G1の一方側の部分の樹脂と、他方側の部分の樹脂とが、同様に収縮する。このため、遮光部を180〔度〕回転させた場合に遮光部の外形が回転させる前の状態に対して異なる場合と比して、遮光部160の装置奥行方向の中央部を基準とした貫通孔170の位置精度を高くすることができる。
また、遮光部材150では、装置上下方向から見て、遮光部160に形成された貫通孔170は、重心G1に対して点対称の位置に配置されている。このため、遮光部を180〔度〕回転させた場合に遮光部の貫通孔の位置が回転させる前の状態に対して異なる場合と比して、遮光部160の装置奥行方向の中央部を基準とした貫通孔170の位置精度を高くすることができる。
また、遮光部材150では、遮光部160において、装置幅方向の一方側の凹部166aと、他方側の凹部166bとは、装置奥行方向でずれている。このため、図5(A)に示されるように、装置幅方向の一方側の凹部166cと、他方側の凹部166dとが装置奥行方向で同様の位置に形成されている場合と比して、装置幅方向から見て遮光部160を反るように曲げてしまった場合に、凹部の端部を起点として遮光部160が損傷するのを抑制することができる。換言すれば、ノッチ効果によって遮光部160が損傷するのを抑制することができる。
また、遮光部160において、装置幅方向の一方側の凹部166aと、他方側の凹部166bとの装置奥行方向におけるずれ量L5は、図4に示されるように、貫通孔170の直径D1の2倍以上とされている。ここで、例えば、図5(B)に示されるように、装置幅方向の一方側の凹部166eと、他方側の凹部166fとの装置奥行方向のずれ量L12が、貫通孔170の直径D1と同様の値とされている場合がある。このような構成で、装置幅方向から見て遮光部160を反るように曲げてしまった場合に、図5(B)に示す線d11、d12、d13に沿って、亀裂が生じる。このように、幅方向に延びている線d11、d12、d13に沿って、亀裂が生じる。一方、遮光部材150では、図4に示すd1、d2、d3、d4に沿って亀裂が生じる。このように、線d1、d2、d3、d4の中の線d3は、線d1、d2d4と異なり、装置奥行方向に延びている。
このため、遮光部材150では、装置幅方向の一方側の凹部と、他方側の凹部とが装置奥行方向でずれ量が貫通孔170の直径D1と同様の値とされている場合と比して、装置幅方向から見て遮光部160を反るように曲げてしまった場合に、凹部の端部を起点として遮光部160が損傷するのを抑制することができる。
また、画像読取装置100では、遮光部材150を備えている。このため、比較形態に係る遮光部材350を備える場合と比して、受光素子126が受光する光量の低下を抑制することができる。換言すると、遮光部材150を備える画像読取装置100は、遮光部材350を備える画像読取装置と比して、受光素子126が受光する光の一方向(装置奥行方向)のバラツキ(光量ムラ)の発生を抑制することができる。
また、画像読取装置100では、受光素子126が受光する光量の低下が抑制されることで、比較形態に係る遮光部材350を備える場合と比して、読取画像の品質低下を抑制することができる。
また、画像形成装置10では、画像読取装置100を備えている。このため、比較形態に係る遮光部材350を有する画像読取装置を備える場合と比して、出力画像の品質低下を抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る遮光部材、画像読取装置、画像読取ユニット、及び画像形成装置の一例を図26~図30に従って説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
(全体構成)
第2実施形態に係る画像形成装置510は、収容部14と、搬送部16と、画像形成部20と、画像読取ユニット560とを備えている。さらに、画像読取ユニット560は、第一透明板62と、第二透明板72とを備えている(図24、図25参照)。そして、第一透明板62及び第二透明板72は、画像読取ユニット560の筐体60aの上部に嵌め込まれている。また、第一透明板62は、搬送装置64(所謂ADF装置)と、画像読取装置600と、画像読取装置100を装置幅方向に駆動する駆動装置74とを備えている(図24参照)。画像読取装置600は、光学装置の一例である。
画像読取装置600は、受光基板102と、一対の配線ケーブル104と、剛性基板106と、発光素子128と、一対の導光体110と、原稿Gから反射した反射光を集光する集光部612と、筐体114と、ガラス板122を備えている(図18参照)。
集光部612は、遮光部材650と、一対のロッドレンズアレイ152とを備えている。遮光部材650は、装置奥行方向に延びている12個の遮光部660を、装置奥行方向に並べた状態で接着剤等を用いて接合されることで構成されている(図1参照)。
(遮光部660の構成)
次に、遮光部660について説明する。なお、遮光部660については、第1実施形態の遮光部160と異なる部分を主に説明する。図26(A)に示されるように、遮光部660は、装置奥行方向に延びている基本部160aと、張出部160bとを有している。また、装置奥行方向において一対の張出部160bによって挟まれることで形成されている装置幅方向の一方側(図26(A)の上側)の凹部166aと、他方側(図26(A)の下側)の凹部166bとは、装置奥行方向でずれている。この凹部166a、166bは、装置上下方向から見て、等脚台形状とされている。
さらに、遮光部660には、貫通孔170が形成されており、装置奥行方向における遮光部660の両端部には、装置上下方向に延びている半円状の溝172が夫々2個形成されている。そして、遮光部160を装置奥行方向に並べて接合した状態で、隣り合う溝172が対向することで、1個の貫通孔170が形成されるようになっている。
また、遮光部660には、凹部166aを構成する共に装置幅方向を向く底面580aが形成されている。さらに、遮光部660には、底面580aから突出すると共に装置奥行方向に延びる突出部582aが形成されている。同様に、遮光部660には、凹部166bを構成する共に装置幅方向を向く底面580bが形成されている。さらに、遮光部660には、底面580bから突出すると共に装置奥行方向に延びる突出部582bが形成されている。底面580a、580bは、交差面の一例である。
この突出部582a、582bは、一方の張出部160bの壁面162から他方の張出部160bの壁面162まで装置奥行方向に同様の突出量で延びている(図26(A)参照)。換言すれば、底面580aから突出すると共に同様の突出量で装置奥行方向に延びる突出部582aは、突出部582aの装置奥行方向の一端が凹部166aを構成する一方の張出部160bの壁面162に突き当たって接続(連結)されており、突出部582aの装置奥行方向の他端が凹部166aを構成する他方の張出部160bの壁面162に突き当たって接続されている。また、底面580bから突出すると共に同様の突出量で装置奥行方向に延びる突出部582bは、突出部582bの装置奥行方向の一端が凹部166bを構成する一方の張出部160bの壁面162に突き当たって接続されており、突出部582bの装置奥行方向の他端が凹部166bを構成する他方の張出部160bの壁面162に突き当たって接続されている。さらに換言すれば、突出部582a、582bは、底面580a、580bにおいて装置奥行方向の一端から他端まで装置奥行方向に同様の突出量で延びている。ここで、突出量とは、底面580a、580bからの装置幅方向における長さのことである。
また、この突出部582a、582bは、一方の張出部160bの壁面162から他方の張出部160bの壁面162まで装置奥行方向に同様の幅で延びている(図26(B)参照)。換言すれば、底面580aから突出すると共に同様の幅で装置奥行方向に延びる突出部582aは、突出部582aの装置奥行方向の一端が凹部166aを構成する一方の張出部160bの壁面162に突き当たって接続(連結)されており、突出部582aの装置奥行方向の他端が凹部166aを構成する他方の張出部160bの壁面162に突き当たって接続されている。また、底面580bから突出すると共に同様の幅で装置奥行方向に延びる突出部582bは、突出部582bの装置奥行方向の一端が凹部166bを構成する一方の張出部160bの壁面162に突き当たって接続されており、突出部582bの装置奥行方向の他端が凹部166bを構成する他方の張出部160bの壁面162に突き当たって接続されている。さらに換言すれば、突出部582a、582bは、底面580a、580bにおいて装置奥行方向の一端から他端まで装置奥行方向に同様の幅で延びている。ここで、幅とは、突出部582a、582bの装置上下方向における長さのことである。
さらに、突出部582a、582bにおいて装置奥行方向に対して直交する方向で切断した切断面は、図26(C)に示されるように、装置上下方向に延びる矩形状とされている。さらに、突出部582a、582bは、底面580a、580bにおいて装置上下方向の中央部に配置されている。
また、本実施形態では、突出部582a、582bの装置上下方向における長さは、底面580a、580bの装置上下方向における長さに対して35〔%〕とされている。ここで、貫通孔170の位置精度を考慮すると、突出部582a、582bの装置上下方向における長さは、短いほど好ましい。突出部582a、582bの装置上下方向における長さを長くすると、貫通孔170は、突出部582a、582bを構成する溶融樹脂が冷却する際、装置幅方向に成形収縮の影響を受け易くなるからである。一方、突出部582a、582bの成形性を考慮すると、突出部582a、582bの装置上下方向における長さは、長いほど好ましい。突出部582a、582bの装置上下方向における長さを短くすると、後述する金型700から遮光部660を離型する際に、突出部582a、582bが底面580a、580bから外れる等の成形不良が生じ易くなるからである。そこで、突出部582a、582bの装置上下方向における長さは、底面580a、580bの装置上下方向における長さに対して10〔%〕以上70〔%〕以下であればよく、20〔%〕以上60〔%〕以下であればさらによく、30〔%〕以上50〔%〕以下であればよりよい。
また、本実施形態では、基本部160aに対する突出部582a、582bの突出量は、基本部160aに対する張出部160bの張出量以下で、かつ、突出部282の突出量と張出部160bの張出量との差は、0〔mm〕以上0.03〔mm〕以下とされている。ここで、後述する凹部166a、166bからの漏れ光を抑制することを考慮すると、突出部582a、582bの突出量と張出部160bの張出量との差は、小さいほど好ましい。そこで、突出部582a、582bの突出量と張出部160bの張出量との差は、0〔mm〕以上0.1〔mm〕以下であればよく、0〔mm〕以上0.05〔mm〕以下であればなおよく、0〔mm〕以上0.03〔mm〕以下であればよりよい。なお、張出量は、換言すると、底面580a、580bに対して張出部160bが装置幅方向に突出する長さのことである。
(金型)
次に、遮光部660を射出成形工法によって成形する際に用いる金型について説明する。なお、図29、図30については、金型構造が容易に分かるように金型を模式的に示している。また、金型等を説明するために用いる方向については、遮光部660を説明するのに用いた方向を使用する。さらに、第2実施形態に係る遮光部660を成形するために用いる金型については、第1実施形態に係る遮光部160を成形するために用いる金型と異なる部分を主に説明する。
図示せぬ射出成形装置に取り付けられる金型700は、図29(A)に示されるように、上方が開口した凹状のキャビ型710と、キャビ型710の開口を閉じるコア型720と、貫通孔170を形成するための可動ピン730とを備えている。可動ピン730は、コア型720に取り付けられており、図示せぬ駆動機構から駆動力が伝達されるようになっている。
この金型700では、装置上下方向において遮光部660の下端から突出部582a、582bの上端までをキャビ型710で成形し、装置上下方向において突出部582a、582bの上端から遮光部660の上端までをコア型720で成形するようになっている。
そして、可動ピン730は、キャビ型710とコア型720とによって形成される成形空間700aに進入する進入位置(図29(A)参照)と、成形空間700aから退避する退避位置(図30(A)参照)とに移動するようになっている。
遮光部660を射出成形工法によって成形する場合には、図29(A)に示されるように、先ず、キャビ型710とコア型720とは、型締めされており、成形空間700aが形成されている。さらに、可動ピン730は、進入位置に配置されている。この状態で、図示せぬゲートから成形空間700aに、溶融した樹脂を流し込み、図29(B)に示されるように、樹脂を成形空間700aに充填して充填した樹脂を冷却する。
次に、図29(B)、図30(A)に示されるように、可動ピン730を進入位置から退避位置に移動させる。これにより、貫通孔170が形成される。さらに、成形空間700aに充填された樹脂が冷却されて固化した後、図30(A)、図30(B)に示されるように、キャビ型710を下方に移動させて型開きする。この状態で、固化した樹脂は、キャビ型710に食い付いている。そして、図示せぬ突出しピンを可動させて、キャビ型710から遮光部660を脱型させることで、遮光部660が、成形される。
(遮光部材650の作用)
原稿Gから反射した反射光が、図27に示す遮光部材650の遮光部660に形成された貫通孔170を通過して、一方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164に入射する。さらに、一方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164に入射した光は、一方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164から出射し、他方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164に入射する。他方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164に入射した光は、他方のロッドレンズアレイ152のロッドレンズ164から出射して、図28に示す受光素子126に集まる(集光する)。
ここで、第2実施形態に係る遮光部材650の遮光部660には、凹部166a、166bを構成すると共に装置幅方向を向く底面580a、580bから装置幅方向に突出する突出部582a、582bが装置奥行方向に延びて形成されている(図26参照)。
このため、突出部582a、582bは、原稿Gから反射した反射光が凹部166a、166bを通ってレンズアレイ152においてロッドレンズ164の周囲の部分に入射するのを抑制する。換言すれば、突出部582a、582bは、装置上下方向において一方側から照射される光が、凹部166a、166bを通って装置上下方向において他方側へ漏れるのを抑制する。
(まとめ)
以上説明したように、遮光部材650では、突出部582a、582bは、原稿Gから反射した反射光が凹部166a、166bを通ってレンズアレイ152においてロッドレンズ164の周囲の部分に入射するのを抑制する。換言すれば、突出部が形成されていない場合と比して、原稿Gから反射した反射光が凹部166a、166bを通ってレンズアレイ152側に漏れるのが抑制される。
また、遮光部材650では、突出部582a、582bは、底面580a、580bにおいて装置奥行方向の一端から他端まで延びている。換言すると、遮光部材650は、基本部160aの底面580a、580bから突出し、装置奥行方向に延びる突出部582a、582bの一端及び他端が、張出部160bに突き当たっている。このため、突出部582a、582bが装置奥行方向で隙間を空けて分割されている場合と比して、原稿Gから反射した反射光が凹部166a、166bを通ってレンズアレイ152側に漏れるのが抑制される。
また、遮光部材650では、突出部582a、582bは、底面580a、580bにおいて装置上下方向の中央部に配置されている。このため、突出部582a、582bが底面580a、580bにおいて装置上下方向の一端部(上側の部分)のみに配置されている場合と比して、射出成型時に装置上下方向の上側の部分と下側の部分とで成形収縮の度合が同様となることで、遮光部の寸法精度の低下が抑制される。
また、画像読取装置600では、原稿Gから反射した反射光が凹部166a、166bを通ってレンズアレイ152側に漏れるのが抑制される。これにより、遮光部660に突出部582a、582bが形成されていない場合と比して、レンズアレイ152においてロッドレンズ164の周囲に入射する光が抑制されることで迷光が少なくなるため、読み取り画像の品質が低下するのが抑制される。ここで、「迷光」とは、光路周辺(ロッドレンズ164の光軸周辺)で発生し、読取装置の性能に影響する散乱光であって、画像を読み取るために必要としない光である。
また、画像形成装置510では、画像読取装置600を備えている。このため、遮光部660に突出部582a、582bが形成されていない場合と比して、読み取り画質の品質低下が抑制されるため、出力画像の品質が低下するのが抑制される。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、遮光部材150を備える光学装置を画像読取装置100に用いて説明したが、帯電された像保持体に露光光を照射する露光装置として遮光部材150を備える光学装置を用いてもよい。この場合には、光学素子としての発光素子が用いられる。
このように、遮光部材150を備える光学装置を露光装置に用いることで、外形が直方体状とされている遮光部材350を備える場合と比して、光学素子が発光して貫通孔を通過する光量の低下を抑制することができる。また、この露光装置を備えた画像形成装置では、外形が直方体状とされている遮光部材350を有する露光装置を備える場合と比して、出力画像の品質低下を抑制することができる。
また、上記実施形態では、遮光部材150は、12個の遮光部160を、装置奥行方向に並べた状態で接着剤等を用いて接合することで構成されたが、遮光部材が、12個以外の複数個の遮光部160を、装置奥行方向に並べた状態で接着剤等を用いて接合することで構成されてもよい。
また、上記実施形態では、遮光部材150は、12個の遮光部160を、装置奥行方向に並べた状態で接着剤等を用いて接合することで構成されたが、遮光部材が、12個の遮光部160を、装置奥行方向に並べた状態で一体的に成形されてもよい。この場合には、装置奥行方向で隣り合う遮光部の境界は、一方の遮光部の張出部と他方の遮光部の張出部とが一体的に形成されている部分において、装置奥行方向に同様の割合で2分割する部位である。
また、遮光部材150は、複数(例えば、2個)の遮光部160を装置奥行方向に並べた状態で一体的に成形されたもの(成形物)が、複数(例えば、成形物を6個)、装置奥行方向に並べた状態で接着剤等を用いて接合することで構成されてもよい。この場合には、装置奥行方向で隣り合う遮光部160の境界は、一方の遮光部160の張出部160bと他方の遮光部160の張出部160bとが一体的に形成されている部分において、装置奥行方向に同様の割合で2分割する部位である。
このように、少なくとも2個の遮光部160が一体的に成形されている場合は、装置奥行方向で、一方の遮光部160の張出部160bと、他方の遮光部160の張出部160bとが一体的に形成されている部分(以下、「張出部分」)の両側に基本部160aが位置することになる。説明を簡単にするため、2個の遮光部160を一体的に成形した成形物について説明する。
この成形物は、装置奥行方向の一方から他方にかけて、張出部160b(α)、基本部160a(β)、張出部分(γ)、基本部160a(δ)、張出部160b(ε)の順に並び、黒色の樹脂材料(例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂(ABS樹脂))によって、一体的に成形されている。この成形物の2個の基本部160a(β及びδ)は、共に、装置上下方向から見て、装置奥行方向に延びている平行四辺形状とされている。また、この成形物の2個の基本部160a(β及びδ)の外側(装置奥行方向の両側)に位置する2個の張出部160b(α及びε)は、それぞれ、装置上下方向から見て、装置奥行方向に延び、1個の角部(基本部160a側に位置する鋭角部分)が面取りされた平行四辺形状とされている。
さらに、この成形物の2個の基本部160a(β及びδ)の間(装置奥行方向で2個の基本部160aに挟まれた)張出部分(γ)は、装置上下方向から見て、装置奥行方向に延び、2個の角部(基本部160a側に位置する鋭角部分)が面取りされた平行四辺形状とされている。そして、この成形物における張出部分(γ)の装置奥行方向における長さと、一方の基本部160a(β)の装置奥行方向における長さは、互いに同様とされている。ここで、「同様」とは、成形ばらつき等を考慮して、一方の基本部160a(β)の装置奥行方向における長さの値が張出部分(γ)の装置奥行方向における長さの値の90〔%〕以上110〔%〕以下で、かつ、張出部分(γ)の装置奥行方向における長さの値が一方の基本部160a(β)の装置奥行方向における長さの値の90〔%〕以上110〔%〕以下のことである。
また、この成形物における張出部分(γ)の装置奥行方向における長さと、他方の基本部160a(δ)の装置奥行方向における長さは、互いに同様とされている。ここで、「同様」とは、成形ばらつき等を考慮して、他方の基本部160a(δ)の装置奥行方向における長さの値が張出部分(γ)の装置奥行方向における長さの値の90〔%〕以上110〔%〕以下で、かつ、張出部分(γ)の装置奥行方向における長さの値が他方の基本部160a(δ)の装置奥行方向における長さの値の90〔%〕以上110〔%〕以下のことである。このような構成により、一方の基本部160a(β)の装置奥行方向における成形収縮と、張出部分(γ)の装置奥行方向における成形収縮と、他方の基本部160a(γ)の装置奥行方向における成形収縮と、は釣り合いがとれる。
このため、張出部分(γ)およびその両側に位置する2個の基本部160a(β及びδ)に形成された遮光部材では、外形が直方体状とされている遮光部材350と比して、装置奥行方向において、装置奥行方向の中央部を基準とした貫通孔170の位置精度を高くすることができる。換言すると、この遮光部材では、外形が直方体状とされている遮光部材350と比して、装置奥行方向において、装置奥行方向の中央部を基準とした貫通孔170の間隔(ピッチ)を設計値(等間隔、等ピッチ)に近づけることができる。
なお、一方の張出部160b(α)の長さ(図2におけるL4に相当)は、基本部160a(β)の長さ(図2におけるL3に相当)に対して37〔%〕以上50〔%〕以下とされている。換言すれば、一方の張出部160b(α)の長さ(図2におけるL4に相当)は、基本部160a(β)の半分の長さ(図2におけるL3の半分に相当)に対して74〔%〕以上100〔%〕以下とされている。
また、他方の張出部160b(ε)の長さ(図2におけるL4に相当)は、基本部160a(δ)の長さ(図2におけるL3に相当)に対して37〔%〕以上50〔%〕以下とされている。換言すれば、張出部160b(ε)の長さ(図2におけるL4に相当)は、基本部160a(δ)の半分の長さ(図2におけるL3の半分に相当)に対して74〔%〕以上100〔%〕以下とされている。この寸法関係の説明は、図2を用いての前記した説明と同じなので、省略する。
また、上記実施形態では、遮光部材150は、12個の遮光部160を備えたが、1個の遮光部のみで構成されてもよい。この場合には、遮光部材は、一体的に成形される。
また、上記実施形態では、遮光部160の基本部160aと張出部160bは、装置上下方向から見て、平行四辺形状とされたが、装置奥行方向に延びる矩形状とされてもよい。
また、上記実施形態では、装置上下方向から見て、遮光部160の外形は、点対称とされていたが、点対称でなくてもよい。しかし、この場合には、点対称であることで生じる作用は生じない。
また、上記実施形態では、一方の凹部166aと他方の凹部166bとが、装置奥行方向でずれていたが、ずれていなくてもよい。しかし、この場合には、装置奥行方向でずれることで生じる作用は生じない。
また、上記実施形態では、貫通孔170は、装置奥行方向に並んで、2列設けられたが、1列でもよく、3列以上であってもよい。
また、上記実施形態では、遮光部材150は、複数の遮光部160を備えたが、遮光部材に備えられる遮光部が、1個だけでもよい。
また、上記第2実施形態では、突出部582a、582bは、底面580a、580bにおいて装置奥行方向の一端から他端まで延びていたが、例えば、突出部582a、582bが、装置奥行方向の一端から他端までの全域に形成されていなくてもよい。しかし、この場合には、突出部582a、582bが、底面580a、580bにおいて装置奥行方向の一端から他端まで延びていることで奏する作用は奏しない。
また、上記第2実施形態では、突出部582a、582bは、底面580a、580bにおいて装置上下方向の中央部に配置されていたが、例えば、突出部582a、582bが底面580a、580bにおいて装置上下方向の両端部(上側の部分及び下側の部分)に配置されていてもよい。この場合には、射出成型時に装置上下方向の上側の部分と下側の部分とで成形収縮の度合が同様となるため、突出部582a、582bが、底面580a、580bにおいて装置上下方向の中央部に配置されることで奏する作用を奏する。なお、突出部582a、582bは、底面580a、580bにおいて装置上下方向の端部(上側の部分又は下側の部分)に配置されていてもよい。しかし、この場合には、突出部582a、582bが、底面580a、580bにおいて装置上下方向の中央部に配置されることで奏する作用は奏しない。
また、上記第2実施形態では、突出部582a、582bは、一方の張出部160bの壁面162から他方の張出部160bの壁面162まで装置奥行方向に同様の幅で延びている。しかし、突出部582a、582bが、装置奥行方向に対して傾斜する方向に延びていてもよく、また、突出部582a、582bの幅(=厚さ)が変化してもよい。さらに、突出部582a、582bが装置奥行方向で分割されている場合には、端部同士が装置奥行方向で重なっていればよい。
10 画像形成装置
46 二次転写ロール(転写装置の一例)
60 画像読取ユニット
62 第一透明板(ガラス板の一例)
100 画像読取装置(光学装置の一例)
102 受光基板(基板の一例)
126 受光素子(光学素子の一例)
150 遮光部材
152 レンズアレイ(光学部材の一例)
160 遮光部
160a 基本部
160b 張出部
164 ロッドレンズ(レンズの一例)
166a 凹部
166b 凹部
170 貫通孔(孔の一例)
510 画像形成装置
560 画像読取ユニット
600 画像読取装置(光学装置の一例)
650 遮光部材
660 遮光部
580a、580b 底面(交差面の一例)
582a、582b 突出部

Claims (13)

  1. 一方向に延びた基本部と、
    該基本部の該一方向の両側に配置され、該基本部に対して該一方向と交差する交差方向の両側に張り出し、該一方向の長さが、該基本部の該一方向の長さの37%以上50%以下である張出部と、
    該基本部及び該張出部の該交差方向の中央部で、該一方向及び該交差方向に対して交差する他の交差方向に貫通し、該一方向に並ぶ複数の孔と、
    が樹脂材料で一体成形された遮光部を備える遮光部材であって、
    該一方向において一対の該張出部によって挟まれることで該遮光部に形成された該交差方向の一方側の凹部と、該交差方向の他方側の凹部とは、該一方向でずれている遮光部材
  2. 前記基本部の前記一方向の両側に配置された一対の前記張出部の前記一方向の長さは、同様とされ、
    複数の前記遮光部が、前記一方向に並んだ状態で接合、又は一体的に成形されている請求項1に記載の遮光部材。
  3. 前記基本部の前記一方向の両側に配置された一対の前記張出部の前記一方向の長さは、同様とされ、
    複数の前記遮光部が前記一方向に並んだ状態で一体的に成形されたものが複数、前記一方向に並んだ状態で接合されている請求項1に記載の遮光部材。
  4. 前記他の交差方向から見て、前記遮光部の外形は、点対称とされている請求項1~3の何れか1項に記載の遮光部材。
  5. 複数の前記孔は、前記他の交差方向から見て、前記一方向に沿って千鳥状に配置されており、かつ、前記遮光部の外形が点対称とされている対称点に対して点対称に配置されている請求項4に記載の遮光部材。
  6. 前記孔は、円状で、前記他の交差方向から見て、複数の前記孔は、前記一方向に沿って千鳥状に配置されており、
    一方側の前記凹部と他方側の前記凹部との前記一方向におけるずれ量は、前記孔の直径の2倍以上とされている請求項に記載の遮光部材。
  7. 前記遮光部には、一対の前記張出部の間に前記交差方向を向いた交差面が形成され、
    前記遮光部には、前記交差面から突出すると共に前記一方向に延びる突出部が形成され
    ている請求項1~の何れか1項に記載の遮光部材。
  8. 前記突出部は、前記交差面において前記一方向の一端から他端まで延びている請求項に記載の遮光部材。
  9. 前記突出部は、前記交差面において前記他の交差方向の中央部に配置されている請求項又はに記載の遮光部材。
  10. 一方向に延び、光学素子が実装されている基板と、
    前記孔が前記光学素子と対向するように配置されている請求項1~の何れか1項に記載の遮光部材と、
    前記基板と前記遮光部材との間に配置され、前記孔と夫々対向するレンズを複数有する光学部材と、
    を備える光学装置。
  11. 受光素子としての前記光学素子を備える請求項1に記載の光学装置と、
    前記光学装置によって画像が読み取られる原稿が載せられるガラス板と、
    を備える画像読取ユニット。
  12. 請求項1に記載の画像読取ユニットと、
    前記画像読取ユニットの前記光学装置によって読み取られた画像を記録媒体に転写する転写装置と、
    を備える画像形成装置。
  13. 発光素子としての前記光学素子を備える請求項1に記載の光学装置と、
    前記光学装置を用いて形成された画像を、記録媒体に転写する転写装置と、
    を備える画像形成装置。
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JP2013246349A (ja) 2012-05-28 2013-12-09 Oki Data Corp レンズユニット、露光装置、ledヘッド、画像形成装置および読取装置

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