JP7429585B2 - 乗合支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、ユーザにライドシェアサービスを提供する乗合支援システムに関する。
所定の地域(たとえば、サンフランシスコ湾岸地域)全体で、乗合を希望するユーザと、利用可能なドライバとをリンクするコンピュータシステムが公知である(例えば、特許文献1)。特許文献1では、ユーザからサービスリクエストを受け付けて、利用可能な近隣のドライバを識別し、ドライバが保有するデバイスに招待メッセージを送信する。コンピュータシステムは、サービスリクエストに含まれるサービス開始場所及びサービス開始時刻に基づいて利用可能なドライバをフィルタリングし、サービス開始時刻に到着できないほど遠くに位置するドライバに招待メッセージが送信されることを防止する。
複数のユーザの移動計画に応じた適切な移動経路及び移動手段を提示する情報処理装置が公知である(例えば、特許文献2)。特許文献2の情報処理装置は、ユーザの位置に関する情報とユーザの目的地に関する情報との組み合わせ、複数の車両の各々の位置に関する情報、及び道路ネットワークデータに基づいて、所定の目的関数(評価関数)を、所定の制約条件を満たした上で最適化し、複数のユーザの各々に対して適切な移動経路及び移動手段を算出する。
米国特許出願公開第2018/0232841号明細書 特開2017-142177号公報
カーシェアやライドシェア等のサービスでは、利用を希望するユーザの全ての組み合わせの中から、目的地までの経路や、利用時間等に基づいて、可能な限り最適な組み合わせを抽出して、スケジューリングを行うことが求められる。しかしながら、ユーザの数が増えるほど、組み合わせは莫大な数となるため、最適な組み合わせを抽出することが容易ではない。
本発明は、以上の背景を鑑み、乗合支援システムにおいて、ユーザの希望に適合する組み合わせを抽出し易くすることを課題とする。
上記課題を解決するために本発明のある態様は、複数のユーザを組み合わせることによって、同じ車両を利用する前記ユーザのグループを決定するための乗合支援システム(1)であって、前記ユーザから利用申込情報を受け付け可能な端末(2)と、前記端末とネットワーク(3)を介して接続され、前記利用申込情報を取得可能なサーバ(4)とを有し、前記サーバが、優先的に同乗する前記ユーザの関連付けを行うリンク手段(24A)と、前記関連付けに基づいて前記車両を共用するべき前記ユーザの前記グループの組み合わせのパターンを取得するパターン取得手段(24B)と、所定の評価関数に基づいて、前記グループの組み合わせの前記パターンそれぞれの評価値を求める評価手段(24C)と、前記評価値に基づいて、実行するべき乗合グループの組み合わせを決定する決定手段(24D)とを有することを特徴とする。
この構成によれば、同乗するユーザの関連付けに基づいて、グループの組み合わせのパターンが取得され、その取得されたパターンそれぞれに対して求められた評価関数に基づいて、実行するべき乗合グループの組み合わせが決定される。同乗しても乗合の実行に適さないユーザが組み合わされたグループを含むパターンが取得されることが防止できる。よって、評価関数の算出を行うべきグループの数を低減することができるため、実行するべき乗合グループの組み合わせの決定が容易になる。
上記の態様において、前記利用申込情報は前記ユーザが利用を希望する時刻(S、S)を含み、前記リンク手段が前記時刻に基づいて、前記関連付けを行うとよい。
この構成によれば、乗合の利用を希望する時刻が大きく異なるユーザが組み合わされた乗合の実行に適さないグループを含むパターンが取得されることが容易に防止できる。
上記の態様において、前記乗合支援システムは、全ての前記ユーザが一つの目的地に向かうために利用され、前記リンク手段が前記目的地から前記ユーザの利用開始を希望する出発地の方位(V、V)に基づいて、前記関連付けを行うとよい。
この構成によれば、目的地からみた乗合利用開始地点の方位が大きく異なるユーザが組み合わされた乗合の実行に適さないグループを含むパターンが取得されることが容易に防止できる。
上記の態様において、前記リンク手段が前記ユーザの利用開始を希望する出発地の間の距離(DAB)に基づいて、前記関連付けを行うとよい。
この構成によれば、出発地が大きく離れたユーザが組み合わされた乗合の実行に適さないグループを含むパターンが取得されることが容易に防止できる。
上記の態様において、前記リンク手段が前記ユーザの志向に基づいて、前記関連付けを行うとよい。
この構成によれば、志向の合わないユーザが組み合わされた乗合の実行に適さないグループを含むパターンが取得されることが容易に防止できる。
上記の態様において、前記利用申込情報は前記ユーザが利用を希望する時刻(S、S)を含み、前記乗合支援システムは、全ての前記ユーザが一つの目的地に向かうために利用され、前記リンク手段が前記時刻、前記目的地から前記ユーザの利用開始を希望する出発地の方位(V、V)、前記出発地の間の距離(DAB)、及び、前記ユーザの志向のいずれか2つに基づいて、前記関連付けを行うとよい。
この構成によれば、乗合の実行に適さないグループがより多く排除されるため、取得されるパターンの数が低減される。これにより、算出すべき評価関数の数が低減されるため、実行すべき乗合グループの組み合わせの決定が容易になる。
上記の態様において、複数のユーザを組み合わせることによって、同じ車両を利用する前記ユーザのグループを決定するための乗合支援システム(1)であって、前記ユーザから利用申込情報を受け付け可能な端末(2)と、前記端末とネットワーク(3)を介して接続され、前記利用申込情報を取得可能なサーバ(4)とを有し、前記サーバが、優先的に同乗を排除すべき前記ユーザの関連付けを行うリンク手段(24A)とを含み、前記関連付けに基づいて前記車両を共用するべき前記ユーザの前記グループの組み合わせのパターンを取得するパターン取得手段(24B)と、所定の評価関数に基づいて、前記グループの組み合わせの前記パターンそれぞれの評価値を求める評価手段(24C)と、前記評価値に基づいて、実行するべき乗合グループの組み合わせを決定する決定手段(24D)とを有することを特徴とする。
この構成によれば、同乗すべきでないユーザの関連付けに基づいて、グループの組み合わせのパターンが取得され、その取得されたパターンそれぞれに対して求められた評価関数に基づいて、実行するべき乗合グループの組み合わせが決定される。これにより、同乗すべきでないユーザが組み合わされたグループを含むパターンが取得されることが防止できる。よって、評価関数の算出を行うべきグループの数を低減することができるため、実行するべき乗合グループの組み合わせの決定が容易になる。
以上の構成によれば、乗合支援システムにおいて、ユーザの希望に適合する組み合わせを抽出し易くすることができる。
第1実施形態に乗合支援システムの構成図 乗合支援処理の手順を示すフローチャート 運行予定作成処理の手順を示すフローチャート リンク情報テーブルを示す図 ツリー作成処理の手順を示すフローチャート (A)ユーザA、及び(B)ユーザBをルートとするツリー構造を示す図 第1実施形態に係る判定処理の手順を示すフローチャート 第2実施形態に係る判定処理の手順を示すフローチャート 第2実施形態に係る判定処理を説明するための説明図 第3実施形態に係る判定処理を説明するための説明図 第3実施形態に係る判定処理を説明するための説明図 第5実施形態における乗合支援システムによって行われる運行予定作成処理の手順を示すフローチャート 第1実施形態の判定処理の変形例を説明するための説明図
以下、図面を参照して、乗合支援システム1の実施形態について説明する。
乗合支援システム1は、特定の団体(企業、役所、スポーツクラブ、介護施設、買物施設等)の構成員(ユーザ)に対して、移動時の車両の乗合を支援するサービスを提供する。本実施形態では、乗合支援システム1は、ユーザの特定の施設への往路の移動に対して、自動車の乗合(ライドシェア)サービスを提供する。ここでいう往路の移動とは、例えばユーザの朝の通勤、すなわち出勤における移動に対応する。すなわち、乗合支援システム1は、ユーザの出勤時の移動経路(往路)における乗合を支援し、ユーザは、乗合支援システム1の利用者、すなわち、乗合利用者である。
以下では、単純化のため、本実施形態に係る乗合支援システム1を利用するユーザはそれぞれ乗合に提供可能な車両を所有しているものとして説明を行う。また、提供される車両はそれぞれ4名が搭乗可能であるとする。乗合支援システム1において、全てのユーザにはユーザ識別番号が設定されている。
(乗合支援システムの構成)
図1に示すように、乗合支援システム1は、ユーザに保持された複数のユーザ端末2(端末)と、それぞれのユーザ端末2とネットワーク3を介して接続されたホストサーバ4とを有する。各ユーザ端末2は各ユーザに所持されている。ホストサーバ4は任意の場所に設けられてよく、例えば乗合支援システム1を運営する企業(運用者)の建屋内に設けられているとよい。ネットワーク3は、例えばインターネットである。
ユーザ端末2は、アプリケーションを実行するための処理部11と、入力画面やメッセージを表示するとともにユーザからの入力を受け付けるユーザインタフェース12と、ネットワーク3を介してホストサーバ4と通信を行うための通信部13とを備えている。ユーザ端末2は、例えば、スマートホンや、タブレットPC、携帯電話、PDA等である。ユーザ端末2の処理部11は、ユーザの入力操作による乗合申込を受け付ける申込受付部15を有する。申込受付部15は、乗合申込を受け付ける際に、ユーザ識別番号、及び乗合を利用する際に希望する条件(乗合条件)を含む利用申込情報の入力を要求する。但し、ユーザ端末2を使用するユーザが、ユーザ端末2を所持するユーザにのみ限定されているときには、ユーザ識別番号の入力要求を省略してもよい。
ここでいう乗合条件には、ユーザの希望出発地、希望出発時間、希望到着時間、及び、乗合を利用する際に希望する他の条件を含む。他の条件はユーザの志向(例えば、喫煙の可否や、乗合車両内での会話の有無、及び、音楽のジャンル等)を含んでいてもよい。
ホストサーバ4(サーバ)は、乗合支援処理(図2参照)を実行することによって、乗合の実行を支援する。より具体的には、ホストサーバ4は、ユーザから利用申込を受け付け、利用申込を行ったユーザを組み合わせることによって、同じ車両を利用するユーザのグループ(乗合グループ)を決定する。その後、ホストサーバ4は、各グループの車両の走行経路等の予定を作成して、ユーザ端末2に通知する。
このような処理を行うため、図1に示すように、ホストサーバ4(サーバ)は、ネットワーク3を介してユーザ端末2と通信するための通信部21と、ユーザからの乗合申込を受け付ける申込処理部22と、乗合を希望するユーザの乗合申込情報を記憶する申込情報管理部23と、乗合申込があったユーザをグループ化して複数の乗合グループを作成するとともに、外部のナビゲーションサーバ5を使って各乗合グループの運行予定を作成する運行予定作成部24と、作成した乗合グループ及び運行予定を記憶する乗合情報管理部25と、ユーザ毎の情報を保持するユーザ情報管理部26と、乗合の運行予定情報をユーザに通知するためのユーザ通知部29とを有する。ナビゲーションサーバ5は、ホストサーバ4の一部として構成されてもよい。
ユーザ情報管理部26は、ユーザ毎にユーザに関連する情報をユーザ情報として記憶している。ユーザ情報は、ユーザ識別番号や、ユーザ氏名、住所、ユーザが所有する車両に関する情報を含む。ユーザ情報は、ユーザの志向に関する情報を含んでいてもよい。
申込情報管理部23は、申込処理部22から乗合申込情報を受け取り、記憶する。乗合申込情報は、申込を行なったユーザのユーザ識別番号、及び、乗合条件を含む。
運行予定作成部24は、乗合申込情報に基づき、乗合の実行に適した乗合グループを決定する運行予定作成処理(図3参照)を実行する。より具体的には、運行予定作成部24は、申込情報管理部23に記憶された乗合申込情報に基づき、乗合申込を行なったユーザをグループ化して、乗合グループの組み合わせのパターン(セット)を複数作成する。作成した乗合グループの組み合わせのパターンの中から、所定の評価関数を用いて各パターンの評価値を算出し、評価値に基づいて乗合の実行に適したグループを決定する。
このような処理を行うため、図1に示すように、運行予定作成部24は、優先的に同乗するユーザの関連付けを行うリンク手段24Aと、関連付けに基づいて同乗するべきユーザのグループの組み合わせのパターンを取得するパターン取得手段24Bと、所定の評価関数に基づいて、グループの組み合わせのパターンそれぞれの評価値を求める評価手段24Cと、評価値に基づいて、実行するべき乗合グループの組み合わせを決定する決定手段24Dと、決定された組み合わせに基づいて運行予定を構築する予定作成手段24Eとを有する。
リンク手段24Aは、乗合申込を行ったユーザ(以下、親ユーザ)それぞれに対して、親ユーザ以外のユーザをユーザ情報や乗合申込情報に基づいて優先的に同乗すべきか否かを判定する判定処理を行う。これにより、リンク手段24Aは、親ユーザと、親ユーザに同乗するユーザ(以下、子ユーザ)との関係を示すリンク情報テーブル(図4参照)を作成する。
パターン取得手段24Bは、リンク手段24Aによって作成されたリンク情報テーブルに基づいて、ツリー作成処理(図5参照)を実行し、ツリー構造(木構造)を有するデータ(図6参照)を作成する。ツリー構造は、ノード(節点、頂点)とノード間を結ぶエッジ(枝、辺)とからなり、1つのノード(以下、ルート)から階層が深くなるほど枝分かれしていく構造を示す。各ノードはユーザに対応している。優先的に同乗するユーザのノード同士がそれぞれエッジによって接続されている。以下、説明の便宜上、ルートからの各ノードからルートまでのエッジの数を深さと記載する。
パターン取得手段24Bは、ツリー構造を有するデータを、ルートからエッジを辿り末端に位置するノードの到達する経路を取得することによって、乗合グループを作成する処理を繰り返し行う。更に、パターン取得手段24Bは、作成された乗合グループを組み合わせることによって、乗合グループの組み合わせの全パターンを取得する。
評価手段24Cは評価関数を用いて、パターン取得手段24Bによって取得された乗合グループの組み合わせのパターンそれぞれに対して評価値を算出する。本実施形態では、評価関数は乗合に利用される車両の走行距離の総和であり、評価値が低くなるにつれて評価が高くなることを示す。これは、全車両の走行距離の和が短くなるにつれて、二酸化炭素の排出量が低減され、また、渋滞が緩和されると期待されるためである。
予定作成手段24Eは、決定された乗合グループの組み合わせに基づいて、各乗合グループにおける各ユーザの役割(運転手、又は、運転手以外の乗員)、各乗合グループが使用する車両、各乗合グループの経路等の詳細を決定する。また、予定作成手段24Eは、設定した各乗合グループの経路に基づいて、各ユーザの出発時刻、及び目的地到着予想時刻を設定する。
乗合情報管理部25は乗合に係る情報を記憶し保持する。乗合情報管理部25が記憶する情報には、運行予定作成部24が作成した運行予定情報が含まれる。運行予定情報は、乗合グループ毎に作成され、乗合グループの識別番号、乗合グループに含まれるユーザの識別番号、運転手に設定されたユーザの識別番号、運転者が所有する車両に関する情報、各ユーザの出発地、目的地、出発時間、目的地到着予想時間を含む。
本実施形態では、乗合情報管理部25は、更に、運行予定作成部24が運行予定作成処理を行う際に保持すべきデータを記憶する。運行予定作成部24が運行予定作成処理を行う際に保持すべきデータには、図4に示す組み合わせ可能なユーザを示すテーブル(以下、リンク情報テーブル)と、乗合グループにおけるユーザの組み合わせを取得するためのツリー構造のデータとが含まれる。
ユーザ通知部29は、乗合情報管理部25に記憶された運行予定情報から、ユーザ毎の運行予定情報であるユーザ運行予定情報を作成し、通信部13によって各ユーザ端末2に対応するユーザ運行予定情報を送信する。
ユーザ運行予定情報は、乗合グループの識別番号と、乗合グループに含まれるユーザの識別番号と、乗合に利用される車両に係る情報と、乗合グループに含まれる各ユーザの出発地及び出発時間と、到着予想時間と、ユーザ役割情報とを含む。ユーザ役割情報は、ユーザが運転手(ドライバー)及び、運転者以外の乗員(ライダー)のいずれであるかを示す情報である。ユーザ運行予定情報は更に乗合車両の走行予定の経路に係る情報を含んでいてもよい。ユーザ端末2はユーザ運行予定情報を受信すると、ユーザインタフェース12にユーザ運行予定情報を表示する。
(乗合支援処理)
以下に、図2を参照して、実施形態に係る乗合支援システム1の乗合支援処理の手順について説明する。乗合支援システム1は、複数のユーザが実際に出勤を行なう時間帯に実施期間を設定し、その実施期間に対応して往路における乗合支援処理を実行する。実施期間は、例えば、平日の朝の出勤帯(6時~10時)であるとよい。
乗合支援処理はホストサーバ4において実行される。乗合支援処理の最初のステップST1において、ホストサーバ4の申込処理部22が乗合申込の受付を開始する。乗合申込の受付期間は、実施期間の開始時から所定の時間前に設定される。例えば、実施期間がある日の出勤時(6時~10時)を含む場合、申込処理部22はその日の3日前の6時に乗合申込の受付を開始する。
同時に、申込処理部22はユーザ端末2に受付開始信号を送信し、ユーザ端末2の申込受付部15は所定の実施期間を対象とした乗合申込の受付処理(以下、申込受付処理)を可能にする。これにより、乗合の利用を希望するユーザ(乗合利用希望者)はユーザ端末2を使用して乗合申込を行うことができる。
ユーザがユーザ端末2に乗合申込を行うべく所定の入力を行うと、ユーザ端末2はホストサーバ4に所定の信号を送信する。ホストサーバ4に所定の信号を受信すると、申込受付部15は申込受付処理を開始する。申込受付部15は、申込受付処理において、ユーザ端末2に所定の信号を送信し、ユーザ端末2へのユーザ識別番号、及び乗合条件の入力を要求する。乗合条件には、ユーザの希望出発地、希望出発時間、及び、希望到着時間が含まれる。本実施形態では、乗合条件には、ユーザの志向、及び、乗合の実行により余分に費やすことを許容する上限となる時間(以下、迂回許容時間)が含まれる。ユーザの志向は、例えば、車内で流される音楽のジャンルや、乗合車両での会話の有無であってよい。迂回許容時間には、例えば、乗り合う他のユーザを乗車させるための車両の迂回によるものや、他の乗員が乗り込むまでに待機することによるものが含まれる。
ユーザ端末2はユーザ識別番号、及び乗合条件の入力を受け付けると、ユーザ端末2は、それらの情報をホストサーバ4に送信する。ホストサーバ4はユーザ識別番号、及び、対応するユーザの乗合条件を受信すると、ユーザ識別番号、及び、対応するユーザの乗合条件を関連付けて、申込情報管理部23に記憶させる。
次に、ステップST2において、申込処理部22は、乗合申込の受付開始から実施期間の開始前の所定の期間経過後に、乗合申込の受付を終える。これにより、乗合申込の受付期間が終了する。より具体的には、例えば、実施期間がある日の往路を対象とする場合、申込処理部22はその前日の18時に乗合申込の受付を終了する。
申込処理部22は、乗合申込の受付開始から実施期間の開始前の所定の期間経過後に、ユーザ端末2に受付終了信号を送信する。これにより、ユーザ端末2の申込受付部15は申込受付処理を実行することができなくなる。これにより、ユーザは乗合申込の入力ができなくなる。
次に、ステップST3において、運行予定作成部24は、各ユーザの乗合申込情報に基づいて、全ての乗合グループの組み合わせのパターンの中から、実行に最も適した乗合グループの組み合わせ(以下、最適解)を抽出する運行予定作成処理を実行する。
次に、運行予定作成部24は、運行予定作成処理が完了すると、ステップST4を実行する。ステップST4において、運行予定作成部24は、取得した最適解に対応する運行予定情報を作成する。運行予定情報は、複数のユーザを含む複数の乗合グループと、各乗合グループにおける運転手と、各乗合グループの経路と、乗合グループに含まれる各ユーザの出発地及び出発時間と、前記ユーザの到着予想時間とを含む。運行予定作成部24は、運行予定情報を乗合情報管理部25に記憶する。運行予定作成部24は、ユーザ毎の運行予定情報であるユーザ運行予定情報を作成し、乗合情報管理部25に保存する。保存が完了すると、運行予定作成部24はステップST5を実行する。
次に、ステップST5において、ユーザ通知部29は、通信部13によって各ユーザ端末2に対応するユーザ運行予定情報を予約結果として送信する。これにより、ユーザ端末2に、ユーザ運行予定情報が表示されて、ユーザはユーザ端末2によって自身のユーザ運行予定情報を確認することができる。
(運行予定作成処理)
次に、図3を参照して、運行予定作成部24が実行する運行予定作成処理の詳細について説明する。運行予定作成部24は運行予定処理の最初のステップST11において、申込情報管理部23から、申込があった全ユーザの利用申込情報を、ユーザ識別情報と対応付けて取得する。運行予定作成部24は取得が完了すると、ステップST12を実行する。
次に、運行予定作成部24のリンク手段24Aは、ステップST12において、まず、乗合を申し込んだユーザを順番に評価対象となるユーザ(親ユーザ)として選定し、ターゲットユーザと、ターゲットユーザ以外のユーザを順に抽出し、判定処理を行って組み合わせることができるか否かを判定する。これにより、リンク手段24Aは、各ユーザ(以下、親ユーザ)に対して、組み合わせることのできると判定されたユーザ(以下、子ユーザ)を抽出する。その後、リンク手段24Aは、親ユーザと、子ユーザとを組にし、リンク情報テーブルに書き込む。すなわち、リンク情報テーブルには、乗合申込を行ったユーザと、そのユーザを親ユーザとする子ユーザとが順に記載されている。リンク情報テーブルの作成が完了すると、運行予定作成部24は、リンク情報テーブルを乗合情報管理部25に保存し、ステップST12を終える。
次に、運行予定作成部24のパターン取得手段24Bは、図4に示すリンク情報テーブルを用いて、ツリー構造のデータ(図6参照)を作成するステップST13(以下、ツリー作成処理)を実行する。以下では、ツリー構造のデータを作成する処理(ツリー作成処理)について、図5を参照して説明する。
パターン取得手段24Bは、ツリー作成処理の最初のステップST21において、乗合申込を行ったユーザをそれぞれノードに配置する。図6(A)には、ユーザAが、(B)にはユーザBがそれぞれノードに配置されている。以下、ステップST21において作成されたノードをそれぞれルート(又は、根ノード)と適宜記載する。乗合申込を行ったユーザの配置が完了すると、パターン取得手段24BはステップST21を終える。
ステップST21が完了すると、パターン取得手段24Bは、深さ1のノードを作成し、ルートと接続するステップST22を実行する。より具体的には、パターン取得手段24Bは、ステップST22において、リンク情報テーブルを参照して、ルートのユーザと組み合わせ可能なユーザを抽出してそれぞれ深さ1のノードとし、ルートと各ノードとをエッジによって接続する。エッジの接続が完了すると、パターン取得手段24BはステップST22を終える。
ステップST22が完了すると、パターン取得手段24Bは、深さ2のノードを作成し、深さ1のノードとエッジによって接続するステップST23を実行する。より具体的には、パターン取得手段24Bは、ステップST13において、リンク情報テーブルを用いて、ST22において作成された各ノード(以下、親ノード)に位置するユーザと組み合わせ可能なユーザを抽出する。その後、パターン取得手段24Bは、抽出されたユーザであって、親ノードのユーザとは異なり、且つ、ルート以外のユーザとは異なるユーザを、新たなノード(以下、子ノード)とし、エッジによって接続する。接続が完了すると、パターン取得手段24BはステップST23を終える。
ステップST23が完了すると、パターン取得手段24Bは、深さ3のノードを作成するステップST24を実行する。より具体的には、パターン取得手段24Bは、ステップST14において、深さ2のノード(子ノード)に対応するユーザと組み合わせ可能であり、対応する子ノード、子ノードに対応する親ノード、及び、親ノードに接続するルートのいずれにも対応しないユーザを抽出する。抽出したユーザを深さ3のノード(孫ノード)とし、対応する子ノードとエッジによって接続する。これにより、図6に示すように、深さ3のノードまでを含むツリー構造のデータが形成される。運行予定作成部24は、ツリー構造のデータの作成が完了すると、ステップST24を完了し、ステップST13(ツリー作成処理)を終える。
ステップST13が完了すると、運行予定作成部24(パターン取得手段24B)は、複数の乗合グループの組み合わせのパターンを取得するステップST14を実行する。より具体的には、パターン取得手段24Bは、ステップST14において、作成したツリー構造のデータに基づいて、ルートからエッジを介して末端に位置するノードまで辿って、乗合グループを取得する。パターン取得手段24Bは、このようにルートから末端に位置するノードまで到達する経路をすべて取得することによって、形成しうる乗合グループをすべて取得する。次に、パターン取得手段24Bは、ユーザが複数の乗合グループに属することがないように、形成しうる乗合グループを組み合わせることによって、乗合グループの組み合わせのパターンをすべて取得する。パターン取得手段24Bが乗合グループの組み合わせのパターンをすべて取得すると、運行予定作成部24はステップST14を終える。
ステップST14が完了すると、運行予定作成部24(評価手段24C)は、評価関数を用いて、乗合グループの組み合わせのパターンそれぞれに対して評価値を算出するステップST15を実行する。より具体的には、評価手段24Cは、まず、ナビゲーションサーバ5を参照して、各パターンに属する乗合グループそれぞれに対して、最短となる経路を作成する。次に、評価手段24Cはそれぞれの経路長を算出する。その後、評価手段24Cは各パターンに属する乗合グループの経路長の総和を評価値として算出する。各パターンに対して、評価値の算出が完了すると、運行予定作成部24はステップST15を終える。
運行予定作成部24(決定手段24D)はステップST15において、評価値が最も小さいものの乗合グループのパターンを抽出し、最適な乗合グループ(最適解)に決定する。
次に、運行予定作成部24のリンク手段24Aが実行する判定処理について記載する。判定処理は、リンク手段24Aがリンク情報テーブルを作成するとき(ステップST12)に、ユーザ同士を組み合わせることができるか否かを判定する処理である。本発明では、第1~第4実施形態において、判定処理のみが異なる。以下では、各実施形態の判定処理について順に説明する。
<<第1実施形態>>
第1実施形態に係るリンク手段24Aは、判定処理において、乗合の利用開始の希望時刻である希望出発時刻に基づいて、2名のユーザが組み合わせ可能であるか否かを判定し、優先的に同乗するユーザの関連付けを行う。2名のユーザをユーザA,ユーザBとして、以下、図7を参照して、判定処理の詳細について記載する。
まず、リンク手段24Aは、判定処理の最初のステップST31において、ユーザA及びユーザBのそれぞれについて希望乗車位置から目的地までの距離D、及びDを求める。次に、リンク手段24Aは、距離D及びDをそれぞれ、予め定められた乗合の実行に適した車速Vで割り、更に、ユーザの希望出発時刻S及びSにそれぞれ加えることで、ユーザAの到着予定時刻G(=S+D/V)、及びユーザBの到着予定時刻G(=S+D/V)を算出する。
リンク手段24Aは到着予定時刻G及びGの算出が完了すると、ステップST32を実行する。リンク手段24Aは、ステップST32において、到着予定時刻の差|G-G|に、乗車又は降車に要する時間P(乗降時間)を加えた時間、|G-G|+Pを算出する。|G-G|+Pは、ユーザが他のユーザのために失う時間(例えば、ユーザAがユーザBの乗合地点に車両を移動して待機し、ユーザBの乗り込みが完了するまでの時間。以下、逸失時間)に相当する。乗降時間Pは運用者によって予め設定されているとよい。
リンク手段24Aは逸失時間の算出が完了すると、逸失時間に基づいて2名のユーザを組み合わせることができるか否かを判定するステップST33を実行する。より具体的には、リンク手段24Aは、逸失時間が、ユーザAの迂回許容時間A以下であり、且つ、ユーザBの迂回許容時間をA以下であるときに、両者を組み合わせることができると判定する。
すなわち、リンク手段24Aは、以下の式(1)及び式(2)を満たすときに、両者(ユーザA及びユーザB)を組み合わせることができると判定し、それ以外の場合には、両者は組み合わせることができないと判定する。
Figure 0007429585000001
Figure 0007429585000002
判定が完了すると、運行予定作成部24(リンク手段24A)は、判定処理を終える。
次に、このように構成した乗合支援システム1の効果について説明する。リンク手段24Aは、ステップST12において、各ユーザについて、組み合わせることのできるユーザを関連付けたリンク情報テーブルを作成する。その後、パターン取得手段24Bは、リンク情報テーブルに基づいて、組み合わせ可能なユーザに対応するノード同士をエッジによって接続して、ツリー構造のデータを作成する。その後、パターン取得手段24Bは、ツリー構造のデータを辿ることによって、乗合グループの組み合わせのパターンを作成し(ST14)、評価手段24Cが評価値を算出し(ST15)、決定手段24Dが最適解となる乗合グループの組み合わせを決定する(ST16)。
このように、運行予定作成部24は、組み合わせることのできるユーザの組のみを含むツリー構造のデータを作成し、そのデータを辿ることによって、乗合グループの組み合わせのパターンを作成する。リンク情報テーブルに記載されていない親ユーザと子ユーザとの組み合わせは、ツリー構造のデータには含まれない。よって、リンク手段24Aによって、優先的に同乗するユーザの関連付けが行われたということができる。更に、作成されたパターンには、組み合わせることのできないユーザが組み合わされたものが含まれないことから、作成されたパターンはすべての乗合グループの組み合わせのパターンのうち、フィルタリングされたものに相当する。このフィルタリングによって、評価関数の算出を要する乗合グループの数が低減されるため、最適解の抽出に要する計算量が低減でき、ユーザの希望に適合する最適解の取得が容易になる。
本実施形態では、リンク手段24Aは、判定処理において、2名のユーザを組み合わせることができるかを、ユーザの希望出発時刻に基づいて行う。このように、ユーザの希望出発時刻に基づいて判定を行うことで、組み合わせても最適解となりえない乗合グループを簡便に排除することできる。よって、ユーザの希望に適合する最適解を含むと予想され、且つ、ST14において抽出される乗合グループの組み合わせのパターンの少ないツリー構造を構成することができる。
<<第2実施形態>>
第2実施形態に係る乗合支援システム101は、全てのユーザが一つの目的地(例えば、勤務先の駐車場位置)に向かうために利用されるものである。第2実施形態に係る乗合支援システム101は、第1実施形態に係る乗合支援システム101と比べて、リンク手段24Aが、判定処理において、目的地からそれぞれの希望出発地(利用開始地点)の方位に基づいて、2名のユーザが組み合わせ可能か否かの判定を行う点が異なり、他の構成について同様である。よって、以下、第2実施形態に係る乗合支援システム101において行われる判定処理を、図8を参照して、ユーザAとユーザBとの組み合わせを行う場合を例として説明を行う。
まず、リンク手段24Aは、判定処理の最初のステップST41において、目的地と希望出発地とを用いて、ユーザA及びユーザBのそれぞれについて目的地を中心に見たときのユーザ方位角V、及びVを求める。図9に示すように、ユーザ方位角V、及びVは北方向を基準として定めてもよい。ユーザ方位角V、及びVの算出が完了すると、リンク手段24Aは、ステップST42を実行する。
リンク手段24Aは、ステップST42において、ユーザ方位角V、及びVに基づいて、目的地から見たときのユーザAの希望出発地及びユーザBの希望出発地のなす角度θを算出する。本実施形態では、角度θは度数法に基づいて定められ、0度以上180度未満の数値によって表される。角度θの算出が完了すると、運行予定作成部はステップST43を実行する。
リンク手段24Aは、ステップST43において、角度θが所定の数値である迂回許容角度上限値V以下である場合には、両者を組み合わせることができると判定し、それ以外の場合には、両者は組み合わせることができないと判定する。迂回許容角度上限値Vは運用者によって予め設定されているとよい。
判定が完了すると、運行予定作成部24は、判定処理を終える。
次に、このように構成した乗合支援システム101の効果について説明する。リンク手段24Aは、判定処理において、ユーザ方位角に基づいて、2名のユーザを組み合わせることができるか否かを判定する。より具体的には、リンク手段24Aは、2名のユーザ(例えば、図9のユーザAとユーザB)の希望出発地と目的地とを結ぶ直線のなす角度がV以下である場合には、2名のユーザは組み合わせることができると判定する。リンク手段24Aは、2名のユーザ(例えば、図9のユーザAとユーザD)の希望出発地と目的地とを結ぶ直線のなす角度がVより大きい場合には、2名のユーザは組み合わせることができないと判定する。これにより、ユーザ方位角の差がVより大きなユーザ同士が組み合わされることが防止される。
すなわち、目的地からみた乗合利用開始地点の方位が大きく異なるユーザ同士、より具体的には、ユーザ方位角の差が(V)×乗車人数、すなわち、4Vよりも大きなユーザ同士が組み合わされたグループがフィルタリングされて排除される。このフィルタリングによって、評価関数の算出を要する乗合グループの数が低減されるため、最適解の抽出に要する計算量が低減でき、ユーザの希望に適合する最適解の抽出が容易になる。
<<第3実施形態>>
第3実施形態に係る乗合支援システム201は、第1実施形態に係る乗合支援システム1と比べて、リンク手段24Aが判定処理において、2名のユーザが組み合わせ可能か否かの判定を希望出発地に基づいて行う点が異なり、他の構成について同様である。よって、以下、第3実施形態に係る乗合支援システム201において行われる判定処理を、図10及び図11を参照して、ユーザAとユーザBとの組み合わせを行う場合を例として説明を行う。
まず、リンク手段24Aは、図10に示すように、判定処理の最初のステップST51において、ユーザAの希望出発地及びユーザBの希望出発地間の距離DABを算出する。算出が完了すると、リンク手段24Aは、ステップST52を実行する。
リンク手段24Aは、ステップST52において、距離DABが所定の距離である迂回許容距離上限値D以下である場合には、両者(例えば、図11のユーザA及びユーザB)を組み合わせることができると判定し、それ以外の場合(例えば、図11のユーザA及びユーザD)には、両者は組み合わせることができないと判定する。迂回許容距離上限値Dは運用者によって予め設定されているとよい。
判定が完了すると、運行予定作成部は、判定処理を終える。
次に、このように構成した乗合支援システム201の効果について説明する。リンク手段24Aは、判定処理において、2名のユーザを組み合わせることができるか否かを、ユーザの希望出発地の距離によって判定する。これにより、希望出発地が所定値より大きなユーザ、より具体的には、迂回許容距離上限値D×乗車人数、すなわち、4Dよりも離れたユーザ同士が組み合わせられたグループをフィルタリングし、排除することができる。このフィルタリングによって、評価関数の算出を要する乗合グループの数が低減できるため、最適解の抽出に要する計算量が低減でき、ユーザの希望に適合する最適解の取得が容易になる。
<<第4実施形態>>
第4実施形態に係る乗合支援システム301は、第1実施形態に係る乗合支援システムと比べて、リンク手段24Aが判定処理において、各ユーザの志向に基づいて、2名のユーザが組み合わせ可能か否かの判定を行う点が異なり、他の構成について同様である。よって、以下、第4実施形態に係る乗合支援システムにおいて行われる判定処理を、ユーザAとユーザBとの組み合わせを行う場合であって、志向として車内での会話の有無を例として説明を行う。
リンク手段24Aは判定処理において、ユーザAの志向、及び、ユーザBの志向が合致するか否かを判定する。より具体的には、運用予定作成部は、ユーザA及びユーザBがともに車内での会話を希望している(両者とも有り)か、又は、ともに車内での会話を希望していない(両者ともなし)場合には、両者(ユーザA及びユーザB)を組み合わせることができると判定し、それ以外の場合には、両者は組み合わせることができないと判定する。判定が完了すると、運行予定作成部は、判定処理を終える。
次に、このように構成した乗合支援システムの効果について説明する。運行予定作成部は、判定処理において、2名のユーザを組み合わせることができるか否かを、ユーザの志向によって判定する。これにより、志向に合ったユーザ同士が組み合わせられたグループをフィルタリングし、排除することができる。このフィルタリングによって、ユーザの希望に合致しない乗合グループが排除され、評価関数の算出を要する乗合グループの数が低減されるため、最適解の抽出に要する計算量が低減でき、ユーザの希望に適合する最適解の取得が容易になる。
<<第5実施形態>>
第5実施形態に係る乗合支援システム401は、第2実施形態と同様に全てのユーザが一つの目的地(例えば、勤務先の駐車場位置)に向かうために利用されるものである。また、第5実施形態に係る乗合支援システム401は、第1実施形態に係る乗合支援システム1と比べて、図12に示すように、運行予定作成処理のステップST12の後、ステップST13の前に、リンク情報テーブルに対してソート処理が行われるステップST61が設けられている点が異なる。その他の構成については、第1実施形態に係る乗合支援システム1と同様である。以下、ソート処理の詳細について説明する。
ステップST61において、パターン取得手段24Bは、リンク情報テーブルを参照して、親ユーザの希望出発地と目的地までの距離と、子ユーザそれぞれの希望出発地と目的地までの距離とをそれぞれ算出する。その後、パターン取得手段24Bは、リンク情報テーブルにおいて、子ユーザの中から、その希望出発地から目的地までの距離が、親ユーザと比べて大きいか、又は、親ユーザの希望出発時刻よりも希望出発時刻の早いユーザを削除する。すべての親ユーザについて、同様の処理が完了すると、パターン取得手段24Bは、ステップST61を終える。
次に、このように構成した乗合支援システム401の効果について説明する。リンク情報テーブルでは、親ユーザよりも目的地に近く、希望出発時刻の遅いユーザのみが子ユーザとなっている。よって、ツリー構造では、深さ0のノード(ルート)よりも希望出発地が目的地に近く、且つ、希望出発時間が後のユーザのみが深さ1のノードとなっている。更に、深さ1のノードよりも希望出発地が目的地に近く、且つ、希望出発時間が後のユーザのみが深さ2のノードとなっている。同様に、深さ2のノードよりも希望出発地が目的地に近く、且つ、希望出発時間が後のユーザのみが深さ3のノードとなっている。
これにより、ツリー構造を辿って乗合グループを作成し、ルートに対応するユーザを運転者としたときに、深さ1、2、及び3のノードを順に辿ることによって、目的地から離れる方向に逆走することなく、目的地に向かう経路が形成される。これにより、ツリー構造を辿ることによって、目的地から離れる方向に走行(すなわち、逆走)する経路を含む乗合グループが生成され難くなる。
このように、ソート処理を行うことで、逆走の経路を含む評価関数の大きくなりやすい乗合グループを含む組を簡便に排除することができる。よって、ツリー構造が簡素になり、評価関数の算出を要する乗合グループの数が低減されるため、最適解の抽出に要する計算量が低減でき、ユーザの希望に適合する最適解の取得が容易になる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。上記第1実施形態では、運行予定作成部は、逸失時間に基づいて判定処理を行っていたが、この態様には限定されない。
例えば、リンク手段24Aは判定処理において、車両の乗降に要する時間が確保できるか否かを判定するように構成してもよい。より具体的には、図13に示すように、リンク手段24Aが2名のユーザ(ユーザA,及びユーザB)を組み合わせることができるかを判定するときには、まず、ユーザAの到着時刻の迂回猶予時間前の時刻G-A(以下、前猶予時刻)及び迂回猶予時間後の時刻G+A(以下、後猶予時刻)を算出する。その後、リンク手段24AはユーザBの前猶予時刻G-A及び後猶予時刻G+Aを求める。更に、リンク手段24Aは、ユーザAの前猶予時刻から後猶予時刻までの時間帯(G-A~G+A)と、ユーザBの前猶予時刻から後猶予時刻までの時間帯(G-A~G+A)とが重なる時間(猶予時間)τを算出する。次に、リンク手段24Aは、算出されたτが乗降時間P以上であるとき、すなわち、車両の乗り降りに十分な時間が確保可能であるときに、ユーザAとユーザBとが組み合わせ可能であり、それ以外の場合には組み合わせることができないと判定するとよい。
上記実施形態ではそれぞれ、希望出発時刻、ユーザ方位角、希望出発地間の距離、目的地と希望出発地間の距離、又は志向に基づいて、リンク手段24Aは、2名のユーザを組み合わせることができるか否かを判定していたが、この態様には限定されない。リンク手段24Aは、希望出発時刻S、S、ユーザ方位角V、V、希望出発地間の距離DAB、及び志向のいずれかの2つ以上に基づいて、ユーザを組み合わせることができるか否かを判定することによって、ユーザの関連付けを行ってもよい。
上記第5実施形態では、ユーザの志向として会話の有無を用いていたが、この態様には限定されない。志向として、例えば、喫煙の有無等であってもよい。志向が音楽のジャンルやラジオ局の選局等である場合には、運行予定作成部はユーザの志向の類似度を判定し、類似度が所定の閾値以上であるときに、両者を組み合わせることができると判定するとよい。
上記第1~第5実施形態では、リンク手段24Aが優先的に同乗するユーザの関連付けを示すリンク情報テーブルを作成していたが、この態様には限定されない。例えば、リンク手段24A(アンリンク手段)が優先的に同乗を排除すべきユーザの関連付けを行うリンク情報テーブルを作成し、そのリンク情報テーブルに基づいて、パターン取得手段24Bが乗合グループの組み合わせのパターンを作成してもよい。これにより、同乗すべきでないユーザの関連付けに基づいて、グループの組み合わせのパターンが取得され、その取得されたパターンそれぞれに対して求められた評価関数に基づいて、実行するべき乗合グループの組み合わせが決定される。このように構成することで、志向の不一致等によって、同乗すべきでないユーザが組み合わされた乗合グループを排除することができるとともに、評価関数の算出を行うべきグループの数を低減することができる。
上記実施形態では、車両として4名が搭乗可能な自動車が用いられていたが、この態様には限定されない。車両は2名が搭乗可能であるものであってもよく、バスやトラック等であってもよい。
1、101、201、301、401 :乗合支援システム
2 :ユーザ端末(端末)
3 :ネットワーク
4 :ホストサーバ(サーバ)
24 :運行予定作成部
24A :リンク手段
24B :パターン取得手段
24C :評価手段
24D :決定手段
24E :予定作成手段
AB :距離
、S :希望出発時刻
、V :ユーザ方位角

Claims (9)

  1. 複数のユーザを組み合わせることによって、同じ車両を利用する前記ユーザのグループを決定するための乗合支援システムであって、
    前記ユーザから利用申込情報を受け付け可能な端末と、
    前記端末とネットワークを介して接続され、前記利用申込情報を取得可能なサーバとを有し、
    前記サーバが、
    優先的に同乗する前記ユーザの関連付けを行うリンク手段と、
    前記関連付けに基づいて前記車両を共用するべき前記ユーザの前記グループの組み合わせのパターンを取得するパターン取得手段と、
    所定の評価関数に基づいて、前記グループの組み合わせの前記パターンそれぞれの評価値を求める評価手段と、
    前記評価値に基づいて、実行するべき乗合グループの組み合わせを決定する決定手段とを有し、
    前記リンク手段は、乗合を申し込んだ前記ユーザをそれぞれ親ユーザ、前記親ユーザそれぞれと関連付けられた前記ユーザを子ユーザとし、前記親ユーザと前記子ユーザを組み合わせた組を生成し、
    前記パターン取得手段は、前記組を用いて、前記ユーザをノードとし、前記ノードと前記ノードに対応する前記ユーザに組み合わせられた前記ユーザに対応する前記ノードとをエッジにより接続したツリー構造のデータを生成し、前記ツリー構造の前記データを辿ることによって、前記車両を共用するべき前記ユーザの前記グループの組み合わせを取得することを特徴とする乗合支援システム。
  2. 前記利用申込情報は乗合の実行により費やすことを許容する上限の時間を示す迂回許容時間を含み、
    前記リンク手段は、前記親ユーザと、他の前記ユーザとが乗合を実行したときに、それぞれが失う逸失時間を算出し、
    前記逸失時間が前記親ユーザの前記迂回許容時間以下であり、且つ、他の前記ユーザの前記迂回許容時間以下であるときに、他の前記ユーザを前記子ユーザとして抽出することを特徴とする請求項1に記載の乗合支援システム。
  3. 前記パターン取得手段は、前記組を用いて、前記親ユーザを上位ノード、前記子ユーザを下位ノードとして前記エッジにより接続するステップを行った後、下位ノードに対応する前記ユーザを新たに前記親ユーザとし、前記親ユーザと対応する前記子ユーザとをそれぞれ上位ノード及び下位ノードとして前記エッジにより接続するステップを繰り返すことにより、深さ3の前記ツリー構造の前記データを生成し、前記ツリー構造の前記データを辿ることによって、前記車両を共用するべき前記ユーザの前記グループの前記組み合わせを取得することを特徴とする請求項1に記載の乗合支援システム。
  4. 前記利用申込情報は前記ユーザが利用を希望する時刻を含み、
    前記リンク手段が前記時刻に基づいて、前記関連付けを行うことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1つの項に記載の乗合支援システム。
  5. 前記乗合支援システムは、全ての前記ユーザが一つの目的地に向かうために利用され、
    前記リンク手段が前記目的地から前記ユーザの利用開始を希望する出発地の方位に基づいて、前記関連付けを行うことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1つの項に記載の乗合支援システム。
  6. 前記リンク手段が前記ユーザの利用開始を希望する出発地の間の距離に基づいて、前記関連付けを行うことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1つの項に記載の乗合支援システム。
  7. 前記リンク手段が前記ユーザの志向に基づいて、前記関連付けを行うことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1つの項に記載の乗合支援システム。
  8. 前記利用申込情報は前記ユーザが利用を希望する時刻を含み、
    前記乗合支援システムは、全ての前記ユーザが一つの目的地に向かうために利用され、
    前記リンク手段が前記時刻、前記目的地から前記ユーザの利用開始を希望する出発地の方位、前記出発地の間の距離、及び、前記ユーザの志向のいずれか2つに基づいて、前記関連付けを行うことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1つの項に記載の乗合支援システム。
  9. 複数のユーザを組み合わせることによって、同じ車両を利用する前記ユーザのグループを決定するための乗合支援システムであって、
    前記ユーザから利用申込情報を受け付け可能な端末と、
    前記端末とネットワークを介して接続され、前記利用申込情報を取得可能なサーバとを有し、
    前記サーバが、
    優先的に同乗を排除すべき前記ユーザの関連付けを行うリンク手段とを含み、
    前記関連付けに基づいて前記車両を共用するべき前記ユーザの前記グループの組み合わせのパターンを取得するパターン取得手段と、
    所定の評価関数に基づいて、前記グループの組み合わせの前記パターンそれぞれの評価値を求める評価手段と、
    前記評価値に基づいて、実行するべき乗合グループの組み合わせを決定する決定手段とを有し、
    前記リンク手段は、乗合を申し込んだ前記ユーザをそれぞれ親ユーザ、前記親ユーザそれぞれと関連付けられた前記ユーザを子ユーザとし、前記親ユーザと前記子ユーザを組み合わせた組を生成し、
    前記パターン取得手段は、前記組を用いて、前記ユーザをノードとし、前記ノードと前記ノードに対応する前記ユーザに組み合わせられた前記ユーザに対応する前記ノードとをエッジにより接続したツリー構造のデータを生成し、前記ツリー構造の前記データを辿ることによって、前記車両を共用するべき前記ユーザの前記グループの組み合わせを取得することを特徴とする乗合支援システム。
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