JP7428930B1 - 電子線照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送風部の風によるワークのめくれ上がりを抑制可能にした電子線照射装置を提供する。【解決手段】電子線照射装置10は、出射口19の外側から透過膜20に風を送る送風部36と、開閉可能に構成されたシャッター35とを備える。シャッター35は、開状態において照射エリアAへの電子線の照射を許容し、閉状態において照射エリアAへの電子線の照射を遮る。そして、電子線照射装置10は、搬送部10B上のワークWの有無を検出する下流側センサ37と、下流側センサ37によるワークWの検出に基づいて、ワーク先端Waが照射エリアAを通過した後にシャッター35を閉状態から開状態に移行させる制御部と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、電子線照射装置に関するものである。
電子線照射装置は、生成した電子線をワークに照射する装置である。電子線照射装置は、ワークの例えば素材の性質改善や機能付加、殺菌・滅菌を図る目的等で用いられている。例えば、特許文献1に記載の電子線照射装置は、電子線を出射する出射口に透過膜を備える。透過膜は、出射口を密閉しつつも、電子線は透過させる。また、電子線照射装置は、ワークを搬送する搬送部を備える。搬送部は、出射口から出射された電子線の照射エリアをワークが通過するようにワークを搬送する。また、電子線照射装置は、透過膜を介して出射口から出射された電子線を遮るシャッターを備える。シャッターは、開閉可能に構成されている。シャッターは、閉状態において照射エリアへの電子線の照射を遮る。また、シャッターは、開状態において照射エリアへの電子線の照射を許容する。すなわち、電子線をワークに照射する際には、シャッターは開状態とされる。また、電子線照射装置は、透過膜を冷却すべく、出射口の外側から透過膜に風を送る送風部を備える。
特開2011-220721号公報
上記のような電子線照射装置では、送風部から供給される風が透過膜に当たった後、ワークを搬送する搬送部に向かう下降流となることがある。ここで、ワークが例えばシート状をなす場合、ワークの搬送方向の先端に前記下降流が当たると、当該ワークの先端部がめくれ上がるおそれがある。ワークがめくれ上がってしまうと、例えばワークの詰まり等が発生する場合がある。
[1]上記課題を解決する電子線照射装置は、電子線が出射される出射口と、前記電子線を透過させつつ前記出射口を密閉する透過膜とを有する照射装置本体と、前記出射口から出射された前記電子線の照射エリアをワークが通過するように当該ワークを搬送する搬送部と、前記出射口の外側から前記透過膜に風を送る送風部と、開閉可能に構成され、開状態において前記照射エリアへの前記電子線の照射を許容し、閉状態において前記照射エリアへの前記電子線の照射を遮るシャッターと、前記搬送部上の前記ワークの有無を検出するセンサと、前記センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの搬送方向の先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させるシャッター制御部と、を備える。
この構成によれば、ワークの搬送方向の先端が照射エリアを通過した後に、シャッターが開状態に移行される。すなわち、ワークの搬送方向の先端が照射エリア内にあるときには、透過膜に当たって搬送部に向かう送風部の風を、閉状態のシャッターで遮ることが可能となる。これにより、送風部の風がワークの搬送方向の先端に当たることを抑制可能となる。その結果、送風部の風によるワークのめくれ上がりを抑制することが可能となる。
[2]上記[1]に記載の電子線照射装置において、前記センサは、前記照射エリアよりも前記搬送方向の下流側に設けられた下流側センサを含み、前記シャッター制御部は、前記下流側センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの前記先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させる。
この構成によれば、下流側センサの検出結果に基づいたシャッター制御部によるシャッターの制御によって、送風部の風によるワークのめくれ上がりを好適に抑制することが可能となる。
[3]上記[1]に記載の電子線照射装置において、前記センサは、前記照射エリアよりも前記搬送方向の上流側に設けられた上流側センサを含み、前記シャッター制御部は、前記上流側センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの前記先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させる。
この構成によれば、上流側センサの検出結果に基づいたシャッター制御部によるシャッターの制御によって、送風部の風によるワークのめくれ上がりを好適に抑制することが可能となる。
[4]上記[1]から[3]のいずれか1つに記載の電子線照射装置において、前記シャッター制御部は、前記センサによる前記ワークの検出を条件として、前記シャッターの開動作を許可する照射準備状態に移行する。
この構成によれば、シャッター制御部による制御によって、送風部の風によるワークのめくれ上がりを好適に抑制することが可能となる。
[5]上記[1]から[4]のいずれか1つに記載の電子線照射装置において、前記電子線照射装置は、前記出射口、前記透過膜、前記照射エリア及び前記シャッターが内部に配置され、前記搬送部が通る入口及び出口を有する照射室と、前記照射室に連通される排気ダクトと、前記照射室内の空気を前記排気ダクトに排気する排気部と、前記センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記排気部の出力を上げる排気出力制御部と、を備える。
この構成によれば、ワークが照射室に入る前の状態において、排気部の出力を低出力状態とすることが可能となる。これにより、ワークが照射室の入口から照射室内に入ってくる際において、当該入口での吸気によるワークの先端のめくれ上がりを抑制することが可能となる。
本開示の電子線照射装置によれば、送風部の風によるワークのめくれ上がりを抑制することが可能となる。
実施形態における電子線照射装置の概略構成図である。 同形態における電子線照射装置の要部を示す概略構成図である。 同形態における電子線照射装置の動作を示すタイムチャートである。 同形態における電子線照射装置の制御態様を説明するための説明図である。
以下、電子線照射装置の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際と異なる場合がある。
図1に示すように、電子線照射装置10は、照射装置本体10Aと、搬送部10Bとを備える。
(照射装置本体10Aの構成)
照射装置本体10Aは、例えば走査型の照射装置である。照射装置本体10Aは、熱電子の放出を行う例えばタングステン製のフィラメント11を備えている。フィラメント11は、フィラメント用電源12からの電源供給に基づく自身の加熱により電子を放出する。フィラメント11は、加速管13の一端部に設けられている。なお、本実施形態の加速管13は、自身の軸L1方向の一端部側が上方に向けられて配置されている。
加速管13は、フィラメント11が配置される上端側が閉塞された筒状をなしている。加速管13は、軸L1方向に並設される複数の加速電極14を有している。加速電極14は、加速電極用電源15からの電源供給に基づき、フィラメント11から放出された電子を収束させつつ下方に向けて加速させるような電界を生じさせる。つまり、加速管13では、加速電極14にて生じる電界にて、軸L1方向の下方に向く電子流、即ち電子線eが生じるようになっている。加速管13は、下端部に走査管16が接続されている。加速管13と走査管16とは互いに内部空間17が連通し、その内部空間17において電子線eが加速管13から走査管16側に進む。
走査管16は、例えば、上端側が幅狭で、下方に向かうほど拡開する形状をなしている。走査管16は、その幅狭の上端部に走査コイル18が設けられている。走査コイル18は、自身への通電に基づき、加速管13にて生成された電子線eの向きを偏向する、即ち電子線eの走査を行う。
図1及び図2に示すように、走査管16の下端部、即ち出射側の端部には、例えば略長方形状の出射口19が設けられている。出射口19には略長方形状の透過膜20が取り付けられている。透過膜20は、例えば、極めて薄い金属箔からなる。透過膜20の材料としては、例えばチタン系の金属材料が用いられる。透過膜20は、出射口19よりも一回り大きな形状をなし、出射口19を塞ぐように設けられている。
図2に示すように、透過膜20は、走査管16の下端部と、出射口19の周縁部に固定された取付枠19aとによって挟まれる態様で固定されている。取付枠19aは、電子線eを通すために環状をなしている。取付枠19aは、走査管16の下端部に対して、図示しないボルトなどによって固定されている。
透過膜20は、電子線eを透過させつつも、出射口19を密閉するものである。つまり、加速管13と走査管16とに跨がる内部空間17は、密閉空間である。内部空間17は、例えば走査管16に接続された真空ポンプ21の駆動にて、少なくとも電子線eを生じさせる期間は真空状態とされる。
(搬送部10Bの構成)
図1及び図2に示すように、搬送部10Bは、出射口19に装着された透過膜20を介して出射される電子線eの照射エリアAを通るように、ワークWを搬送方向xに搬送する。搬送部10Bは、例えば、搬送コンベアである。ワークWとしては、搬送方向xに沿って長いゴムシート等が挙げられる。透過膜20を介して出射される電子線eは、搬送部10Bにより搬送方向xに搬送中のワークWに対して照射される。電子線照射装置10は、例えば、略長方形状をなす出射口19の長手方向が搬送部10Bの搬送直交方向yに向くように配置されている。搬送方向x及び搬送直交方向yを含めた電子線eの所定走査が行われることにより、出射口19に対応した略長方形状の照射エリアAに電子線eが照射される。電子線eのワークWへの照射効果としては、例えば素材の性質改善や機能付加、殺菌・滅菌等が期待できる。
図2に示すように、電子線照射装置10は、照射室30と、排気ダクト33と、排気部34と、シャッター35と、送風部36と、下流側センサ37と、上流側センサ38と、制御部40と、をさらに備える。なお、図1では、説明の便宜上、照射室30、排気ダクト33、排気部34、シャッター35及び送風部36の図示を省略している。
(照射室30の構成)
図2に示すように、電子線照射装置10は、照射室30を備える。照射室30の内部には、透過膜20を含む走査管16の出射口19が少なくとも配置される。すなわち、透過膜20を介して出射される電子線eの照射エリアAは、照射室30内に設定される。照射室30は、照射装置本体10Aにて発生するX線やオゾンガスが外部に流出することを抑制する。照射室30を形成する壁部は、例えば鉛系の金属材料にて形成されている。
照射室30は、照射室30の内外をそれぞれ連通する入口31及び出口32を有している。搬送部10Bの搬送経路の一部は、照射室30の内部を通っている。搬送部10Bは、照射室30の入口31及び出口32を通るように配置されている。搬送部10Bにて搬送方向xに搬送されるワークWは、入口31から照射室30内に入り、出口32から照射室30の外部に出る。
(排気ダクト33及び排気部34の構成)
電子線照射装置10は、照射室30に連通する排気ダクト33と、照射室30内の空気を排気ダクト33に排気する排気部34と、を備える。排気部34は、例えば、照射室30内の空気を排気ダクト33に送風する複数の送風ファンである。排気部34によって排気ダクト33内に送られた空気は、排気ダクト33の図示しない排気口から外部に排気される。
(シャッター35の構成)
図2に示すように、電子線照射装置10は、開閉可能なシャッター35を備える。図2では、開状態のシャッター35を実線で示すとともに、閉状態のシャッター35を2点鎖線で示している。シャッター35は、照射室30内に配置される。シャッター35は、閉状態において、出射口19の外側の透過膜20の下方に位置する。すなわち、シャッター35は、閉状態において照射エリアAへの電子線eの照射を遮る。また、シャッター35は、開状態において照射エリアAへの電子線eの照射を許容する。
(送風部36の構成)
電子線照射装置10は、電子線eの透過損失によって発熱する透過膜20を冷却するための送風部36を備える。送風部36は、走査管16の外部の位置であって、出射口19の近傍の位置に配置されている。送風部36は、例えば、ブロワに連結された吹き出しノズルである。送風部36は、出射口19の外側から透過膜20に冷却風36aを供給する。本実施形態の送風部36は、例えば、透過膜20に当たった後に下降する冷却風36aが、搬送方向xに対して向かい合うように構成される。透過膜20は、送風部36から供給される冷却風36aによって冷却される。冷却風36aは、透過膜20に当たった後、下方すなわち搬送部10Bに向かう方向に流れる。透過膜20に当たって搬送部10Bに向かう冷却風36aは、閉状態にあるシャッター35によって遮られる。
(下流側センサ37及び上流側センサ38の構成)
下流側センサ37は、照射エリアAよりも搬送方向xの下流側に設けられている。下流側センサ37は、例えば、照射室30の外部の位置であって、照射室30の出口32の近傍位置に設けられている。
上流側センサ38は、照射エリアAよりも搬送方向xの上流側に設けられている。上流側センサ38は、例えば、照射室30の外部の位置であって、照射室30の入口31の近傍位置に設けられている。
下流側センサ37及び上流側センサ38はそれぞれ、搬送部10B上のワークWの有無を検出する。下流側センサ37は、搬送部10B上のワークWを検出すると、後述の制御部40にオン信号を出力する。上流側センサ38は、搬送部10B上のワークWを検出すると、制御部40にオン信号を出力する。
(制御部40の構成)
制御部40は、例えば、フィラメント用電源12、加速電極用電源15、走査コイル18、真空ポンプ21、排気部34、シャッター35及び送風部36に連結されたブロワを制御する。制御部40は、各電源12,15を通じた電子線eの出力調整、走査コイル18を通じた電子線eの走査制御、及び真空ポンプ21を通じた内部空間17の真空調整等を行う。また、制御部40は、シャッター35の開閉制御、送風部36を通じた透過膜20への送風の制御、及び、排気部34を通じた排気の制御を行う。
なお、制御部40は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサ、または、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)などの1つ以上の専用のハードウェア回路、または、それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROMなどのメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ即ちコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
(制御部40の制御態様及びその作用について)
図3に示すように、例えば作業者による操作によって電子線照射装置10が起動されると、送風部36に連結されたブロワ、及び排気部34が起動される。送風部36に連結されたブロワの起動により、送風部36から透過膜20に冷却風36aが供給される。このとき、シャッター35は、閉状態とされている。このため、透過膜20に当たって搬送部10Bに向かう冷却風36aは、シャッター35にて遮られる(図4参照)。
また、排気部34の起動により、照射室30内の空気が排気ダクト33に排気される。このとき、制御部40は、排気部34を低出力状態で駆動させる。排気部34による排気により、照射室30内が負圧となるため、外部の空気が入口31及び出口32から照射室30内に吸気される。なお、図2及び図4では、入口31から照射室30内への吸気31aを破線矢印で示している。
その後、例えば作業者による操作によって照射装置本体10Aが起動されると、加速電極用電源15から加速電極14に印加される加速電圧が立ち上がる。その後、フィラメント用電源12からフィラメント11への電源供給がなされることで、出射口19から透過膜20を介して出射される電子線eの電子線量が徐々に増加する。このとき、シャッター35は、閉状態とされている。このため、透過膜20を介して出射される電子線eは、シャッター35にて受け止められる(図4参照)。これにより、ワークWが照射エリアAに無い状態で搬送部10Bに電子線eが照射される、いわゆる空照射を抑制することが可能となっている。
搬送部10Bにて搬送されるワークWにおいて、その搬送方向xの先端Wa(以下、ワーク先端Waとも言う)が上流側センサ38にて検出されると、上流側センサ38から制御部40にオン信号が出力される。その後、ワーク先端Waは、入口31から照射室30内に入り、透過膜20の下方の照射エリアAを通過する(図4参照)。このとき、シャッター35は、閉状態とされている。このため、ワーク先端Waが冷却風36aによってめくり上がることが抑制されている。
その後、ワーク先端Waは、出口32から照射室30の外部に出る。このとき、ワークWの搬送方向xの一部は、照射エリアA内に位置する。その後、ワーク先端Waが下流側センサ37にて検出されると、下流側センサ37から制御部40にオン信号が出力される。
ここで、制御部40は、少なくとも以下の条件1及び条件2を満たしたとき、照射準備状態に移行する。
(条件1)前記電子線量が予め設定された閾値に達する。
(条件2)下流側センサ37からオン信号が出力される。
照射準備状態では、制御部40は、シャッター35の開動作を許可する。そして、照射準備状態において、例えば作業者による操作によって照射開始指示信号が出力されると、制御部40は、シャッター35を開状態に移行させる。これにより、透過膜20を介して出射されてシャッター35にて受け止められていた電子線eが、照射エリアAを通るワークWに照射される(図3中の照射状態:オン)。
また、制御部40は、下流側センサ37からのオン信号の出力に基づいて、排気部34の出力を低出力状態よりも高出力な高出力状態とする。すなわち、ワーク先端Waが入口31から照射室30内に入ってくるタイミングでは、排気部34は低出力状態とされるため、同タイミングにおける入口31からの吸気31aの量が少なく抑えられている。したがって、同タイミングにおいて、入口31からの吸気31aによってワーク先端Waがめくれ上がることが抑制されている。
本実施形態の効果について説明する。
(1)シャッター制御部としての制御部40は、下流側センサ37によるワークWの検出に基づいて、ワーク先端Waが照射エリアAを通過した後にシャッター35を閉状態から開状態に移行させる。この構成によれば、ワーク先端Waが照射エリアA内にあるときには、透過膜20に当たって搬送部10Bに向かう冷却風36aを、閉状態のシャッター35で遮ることが可能となる。これにより、冷却風36aがワーク先端Waに当たることを抑制可能となる。その結果、冷却風36aによるワークWのめくれ上がりを抑制することが可能となる。したがって、照射室30内におけるワークWの詰まりを抑制可能となる。
(2)制御部40は、照射エリアAよりも搬送方向xの下流側に設けられた下流側センサ37によるワークWの検出に基づいて、シャッター35の開閉制御を行う。したがって、ワーク先端Waが照射エリアAを確実に通過した後に、シャッター35を閉状態に移行させることが可能となる。その結果、冷却風36aによるワークWのめくれ上がりをより好適に抑制することが可能となる。
(3)制御部40は、下流側センサ37によるワークWの検出を条件として、シャッター35の開動作を許可する照射準備状態に移行する。この構成によれば、制御部40による制御によって、冷却風36aによるワークWのめくれ上がりを好適に抑制することが可能となる。
(4)電子線照射装置10は、出射口19、透過膜20、照射エリアA及びシャッター35が内部に配置され、搬送部10Bが通る入口31及び出口32を有する照射室30を備える。また、電子線照射装置10は、照射室30に連通される排気ダクト33と、照射室30内の空気を排気ダクト33に排気する排気部34と、を備える。そして、排気出力制御部としての制御部40は、下流側センサ37によるワークWの検出に基づいて、排気部34の出力を上げる。この構成によれば、ワークWが照射室30に入る前の状態において、排気部34の出力を低出力状態とすることが可能となる。これにより、ワークWが照射室30の入口31から照射室30内に入ってくる際において、入口31での吸気31aによるワーク先端Waのめくれ上がりを抑制することが可能となる。その結果、入口31におけるワークWの詰まりを抑制可能となる。
(5)下流側センサ37及び上流側センサ38の各々は、照射室30の外部に配置されている。このため、下流側センサ37及び上流側センサ38が、照射室30内のX線やオゾンガスの影響を受けにくい構成とすることが可能となる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・制御部40の制御態様を、上流側センサ38によるワークWの検出に基づいて、ワーク先端Waが照射エリアAを通過した後にシャッター35を閉状態から開状態に移行させる態様に変更してもよい。この場合、制御部40は、例えば、上流側センサ38によるワークWの検出を条件として、シャッター35の開動作を許可する照射準備状態に移行する。この場合の制御部40の制御態様の一例を以下に説明する。
制御部40は、少なくとも以下の条件3及び条件4を満たしたとき、照射準備状態に移行する。
(条件3)前記電子線量が予め設定された閾値に達する。
(条件4)上流側センサ38からオン信号が出力された後、所定時間が経過する。
前記所定時間は、ワーク先端Waが上流側センサ38にて検出されてから、照射エリアAを通過するのに必要な時間以上に設定される。前記所定時間は、例えば、搬送部10Bの搬送速度等に基づいて予め設定される時間である。
このような制御態様によっても、ワーク先端Waが照射エリアA内にあるときに、搬送部10Bに向かう冷却風36aを、閉状態のシャッター35で遮ることが可能となる。これにより、冷却風36aがワーク先端Waに当たることを抑制可能となる。その結果、冷却風36aによるワークWのめくれ上がりを抑制することが可能となる。また、このような制御態様によれば、下流側センサ37及び上流側センサ38を照射室30の外部に配置しつつも、ワーク先端Waが照射エリアAを通過してから制御部40が照射準備状態に移行するまでの時間を短縮することが可能となる。ワークWにおいて、先端Waを含む電子線eが照射されない部分を短く抑えることが可能となる。
・制御部40の制御態様を、上流側センサ38によるワークWの検出に基づいて、排気部34の出力を低出力状態から高出力状態に移行させる態様に変更してもよい。
・送風部36の構成は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、搬送方向xにおける透過膜20の両側にそれぞれブロワに連結された吹き出しノズルを配置した構成であってもよい。また、例えば、透過膜20に当たった後に下降する冷却風36aが、搬送方向xにほぼ沿うような送風部36の配置であってもよい。
・下流側センサ37及び上流側センサ38の少なくとも一方を、照射室30内に配置してもよい。
・上記実施形態では、加速管13の軸L1方向が鉛直方向に沿う配置としたが、斜め方向又は水平方向に向けた配置としてもよい。
・上記実施形態では、照射装置本体10Aを走査型としたが、これ以外に例えば、電子線eの走査を行わないエリアビーム型としてもよい。
・今回開示された実施形態及び変更例はすべての点で例示であって、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。すなわち、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10…電子線照射装置
10A…照射装置本体
10B…搬送部
19…出射口
20…透過膜
30…照射室
31…入口
32…出口
33…排気ダクト
34…排気部
35…シャッター
36…送風部
36a…冷却風
37…下流側センサ(センサ)
38…上流側センサ(センサ)
40…制御部(シャッター制御部、排気出力制御部)
A…照射エリア
e…電子線
W…ワーク
Wa…先端
x…搬送方向

Claims (5)

  1. 電子線が出射される出射口と、前記電子線を透過させつつ前記出射口を密閉する透過膜とを有する照射装置本体と、
    前記出射口から出射された前記電子線の照射エリアをワークが通過するように当該ワークを搬送する搬送部と、
    前記出射口の外側から前記透過膜に風を送る送風部と、
    開閉可能に構成され、開状態において前記照射エリアへの前記電子線の照射を許容し、閉状態において前記照射エリアへの前記電子線の照射を遮るシャッターと、
    前記搬送部上の前記ワークの有無を検出するセンサと、
    前記センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの搬送方向の先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させるシャッター制御部と、を備える、
    電子線照射装置。
  2. 前記センサは、前記照射エリアよりも前記搬送方向の下流側に設けられた下流側センサを含み、
    前記シャッター制御部は、前記下流側センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの前記先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させる、
    請求項1に記載の電子線照射装置。
  3. 前記センサは、前記照射エリアよりも前記搬送方向の上流側に設けられた上流側センサを含み、
    前記シャッター制御部は、前記上流側センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記ワークの前記先端が前記照射エリアを通過した後に前記シャッターを前記閉状態から前記開状態に移行させる、
    請求項1に記載の電子線照射装置。
  4. 前記シャッター制御部は、前記センサによる前記ワークの検出を条件として、前記シャッターの開動作を許可する照射準備状態に移行する、
    請求項1に記載の電子線照射装置。
  5. 前記出射口、前記透過膜、前記照射エリア及び前記シャッターが内部に配置され、前記搬送部が通る入口及び出口を有する照射室と、
    前記照射室に連通される排気ダクトと、
    前記照射室内の空気を前記排気ダクトに排気する排気部と、
    前記センサによる前記ワークの検出に基づいて、前記排気部の出力を上げる排気出力制御部と、を備える、
    請求項1に記載の電子線照射装置。
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