JP7426888B2 - 導電性フィルム一体化成形品の製造方法、並びに導電性フィルム一体化成形品及び電気製品 - Google Patents

導電性フィルム一体化成形品の製造方法、並びに導電性フィルム一体化成形品及び電気製品 Download PDF

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本発明は、接続ピン及び導電性フィルムと成形体とが一体化された導電性フィルム一体化成形品の製造方法、並びに、導電性フィルム一体化成形品及び当該導電性フィルム一体化成形品を備える電気製品に関する。
従来から、特許文献1に記載されている複合成形品が知られている。この複合成形品は、電極パターン層を有するベースフィルムと、ベースフィルムを貫通している接点ピンとを備えている。接点ピンの一端側は、成形体に埋設されて固定されている。この複合成形品では、導電性接着剤により、接点ピンと電極パターンとの間の電気的接続が形成されている。また、特許文献1には、このような複合成形品の製造方法が記載されている。
特開2015-39807号公報
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法によって、例えば、アンテナを形成しようとすると、アンテナの形状に電極パターン層をパターニングすることが必要になる。このようにして製造されるアンテナは、高価なものになる。そのため、高価なアンテナを用いる複合成形品も高価なものとなる。
本発明の課題は、所定の平面形状を持つ導電性フィルム及び接続ピンと成形体とが一体的に成形されてなる導電性フィルム一体化成形品を安価に提供することにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る導電性フィルム一体化成形品の製造方法は、(a)から(d)のステップを備える。(a)のステップでは、第1型の第1キャビティ面に対して交差する方向に延びるように導電性の接続ピンをセットする。(b)のステップでは、所定の平面形状を持つ導電性フィルムを接続ピンに被せて、導電性フィルムを第1型の第1キャビティ面に沿ってセットする。(c)のステップでは、第1型に第2型を型締めして、第1型の第1キャビティ面と第2型の第2キャビティ面によってキャビティを形成する。(d)のステップでは、キャビティに溶融樹脂または溶融エラストマーを流して、溶融樹脂または溶融エラストマーの圧力によって導電性フィルムを接続ピンに密着させるとともに、溶融樹脂または溶融エラストマーが冷却固化した樹脂製またはエラストマー製の成形体により接続ピンを導電性フィルムに対して交差する方向に起立させて固定し、接続ピン及び導電性フィルムと一体化された成形体を成形する。
このように構成された導電性フィルム一体化成形品の製造方法によれば、所定の平面形状を持つ導電性フィルムと接続ピンとの電気的接続を、溶融樹脂または溶融エラストマーの圧力と溶融樹脂または溶融エラストマーの冷却固化によって強固に行わせることができる。また、所定の平面形状を持つ導電性フィルムを用いることで、例えば電極パターン層を用いる場合に比べて、製造コストを引き下げることができる。
上述の導電性フィルム一体化成形品の製造方法は、(a)のステップでは、接続ピンの第1端部を第1キャビティ面に近い側にセットするとともに、接続ピンの第2端部を第1キャビティ面から遠い側にセットし、(d)のステップでは、溶融樹脂または溶融エラストマーによって導電性フィルムを第1端部に沿うように折り曲げて第1端部に導電性フィルムの折り曲げ部を密着させ、溶融樹脂または溶融エラストマーで導電性フィルムを折り曲げた状態で溶融樹脂または溶融エラストマーを冷却固化させてもよい。
このように構成された導電性フィルム一体化成形品の製造方法は、接続ピンの第1端部に沿って導電性フィルムを溶融樹脂または溶融エラストマーによって折り曲げ部を密着させて、折り曲げ部の周囲の成形体によって導電性フィルムの折り曲げ部を接続ピンに強固に固定することができる。
上述の導電性フィルム一体化成形品の製造方法は、(d)のステップでは、溶融樹脂または溶融エラストマーによって導電性フィルムを第1端部の凹部に押し込んで凹部の内面の少なくとも一部に導電性フィルムを密着させ、溶融樹脂または溶融エラストマーで導電性フィルムを押し込んだ状態で溶融樹脂または溶融エラストマーを冷却固化させてもよい。
このように構成された導電性フィルム一体化成形品の製造方法は、接続ピンの第1端部の凹部に導電性フィルムを密着させて、凹部の中に入り込んだ成形体によって導電性フィルムを接続ピンに強固に固定することができる。
上述の導電性フィルム一体化成形品の製造方法においては、導電性フィルムが、第1端部の凹部に対応する箇所に弱め線または切込みを持つ金属箔であって、(d)のステップでは、溶融樹脂または溶融エラストマーによって弱め線または切込みで金属箔を引き裂いて開口させ、凹部の内面の少なくとも一部に金属箔の断裂部を密着させて溶融樹脂または溶融エラストマーを断裂部から凹部の中に流し込んで溶融樹脂または溶融エラストマーを固化させてもよい。
このように構成された導電性フィルム一体化成形品の製造方法は、接続ピンの第1端部の凹部に金属箔の断裂部を密着させて固化した樹脂によって、金属箔と接続ピンとの間の接触抵抗を低く保ちながら金属箔と接続ピンの間の電気的接続を維持させ易くなる。
上述の導電性フィルム一体化成形品の製造方法においては、接続ピンが、側面に凹みまたは突起を有し、(d)のステップでは、接続ピンの凹みまたは突起の少なくとも一部を覆い且つ接続ピンの側面を支持するリブを溶融樹脂または溶融エラストマーで一体成形してもよい。
このように構成された導電性フィルム一体化成形品の製造方法は、リブにより接続ピンをしっかりと起立させることができ、また、リブと凹みまたは突起との係合によって接続ピンと導電性フィルムとの位置関係を固定して接続ピンと導電性フィルムとの電気的接続が切れるのを防ぐことができる。
上述の導電性フィルム一体化成形品の製造方法において、(d)のステップでは、導電性フィルムの両面に溶融樹脂または溶融エラストマーを射出してもよい。
このように構成された導電性フィルム一体化成形品の製造方法は、成形体に導電性フィルムを両面から挟み込ませて導電性フィルムを成形体にしっかりと固定し、導電性フィルムと接続ピンとの間の電気的接続を切れ難くする。
本発明の一見地に係る導電性フィルム一体化成形品は、電気デバイスに被さる導電性フィルム一体化成形品であって、導電性の接続ピンと導電性フィルムと樹脂製またはエラストマー製の成形体とを備える。接続ピンは、第1端部、及び電気デバイスに電気的に接続される第2端部を有する。導電性フィルムは、少なくとも接続ピンに密接した折り曲げ部によって接続ピンに電気的に接続され、接続ピンと交差するように広がる所定の平面形状を持つ。成形体は、接続ピン及び導電性フィルムと一体に成形され、接続ピンを起立させるように支持するとともに、電気デバイスと一緒に接続ピンにも被さる。また、成形体は、折り曲げ部を固定するように第1端部との間に折り曲げ部を挟んで保持する保持部を有する。
このように構成された導電性フィルム一体化成形品は、接続ピンを起立させているので、接続ピンを介して容易に導電フィルムと電気デバイスの電気的接続を行わせることができる。また、この導電性フィルム一体化成形品は、導電性フィルムの折り曲げ部と導電性の接続ピンとを密着させた状態で、折り曲げ部を接続ピンの第1端部と成形体の保持部とで挟んで固定することにより、導電性フィルムと接続ピンの接触抵抗を低く維持しやすくなる。さらに、所定の平面形状を持つ導電性フィルムを用いることで、例えば電極パターン層を用いる場合に比べて、製造コストを引き下げることができる。
上述の導電性フィルム一体化成形品では、接続ピンが、側面に凹みまたは突起を有し、成形体は、凹みまたは突起を覆い且つ接続ピンの側面を支持するリブを有する、ように構成されてもよい。
このように構成された導電性フィルム一体化成形品は、リブにより接続ピンをしっかりと起立させることができ、また、リブと凹みまたは突起との係合によって接続ピンと導電性フィルムとの位置関係を固定して接続ピンと導電性フィルムとの電気的接続が切れるのを防ぐことができる。
上述の導電性フィルム一体化成形品では、前記成形体が、前記導電性フィルムの両面から前記導電性フィルムを挟んで前記導電性フィルムを固定する、ように構成されてもよい。
このように構成された導電性フィルム一体化成形品は、成形体に導電性フィルムを両面から挟み込ませて導電性フィルムを成形体にしっかりと固定し、導電性フィルムと接続ピンとの間の電気的接続を切れ難くする。
本発明の一見地に係る電気製品は、上述の導電性フィルム一体化成形品と、導電性フィルム一体化成形品の接続ピンに電気的に接続されている電気デバイスとを備える。
本発明に係る導電性フィルム一体化成形品または当該導電性フィルム一体化成形品を備える電気製品は、所定の平面形状を持つ導電性フィルム及び接続ピンと成形体とが一体的に成形されていて、しかも安価である。本発明に係る導電性フィルム一体化成形品の製造方法によれば、所定の平面形状を持つ導電性フィルム及び接続ピンと成形体とが一体的に成形されている導電性フィルム一体化成形品を安価に提供することができる。
導電性フィルム一体化成形品が適用されたワイヤレスイヤホンの使用例を示す概念図。 図1のワイヤレスイヤホンの拡大図。 図1のワイヤレスイヤホンの構造を説明するための断面図。 図1のワイヤレスイヤホンの構成の概要を説明するためのブロック図。 ワイヤレスイヤホンの蓋部の構成を説明するための模式的な断面図。 図5の中の円で囲まれた部分を拡大した部分拡大断面図。 アンテナを構成する導電性フィルムの一例を示す平面図。 導電性フィルムの構成を説明するための模式的な断面図。 接続ピンの第1端部を拡大した部分拡大側面図。 導電性フィルムの切込み部分を拡大した部分拡大平面図。 第1実施形態の導電性フィルム一体化成形品の製造方法の一例を示すフローチャート。 アンテナの形成を説明するための模式図。 接続ピンを第1型にセットする工程を説明するための第1型と第2型の模式的な断面図。 導電性フィルムを第1型にセットする工程を説明するための第1型と第2型の模式的な断面図。 第1実施形態の蓋部を成形する工程を説明するための第1型と第2型の模式的な断面図。 第2実施形態の導電性フィルム一体化成形品の構成を説明するための模式的な断面図。 導電性フィルムと支持部の一例を示す底面図。 第2実施形態の蓋部を成形する工程を説明するための第1型と第2型の模式的な断面図。 第3実施形態の導電性フィルム一体化成形品の構成を説明するための模式的な断面図。 接続ピンの第1端部を拡大した部分拡大側面図。 接続ピンの第1端部を拡大した拡大平面図。 他の接続ピンの第1端部を拡大した拡大平面図。 接続ピンの第1端部の周辺を拡大した部分拡大断面図。 第3実施形態の蓋部の支持部を成形する工程を説明するための第1型と第2型の模式的な断面図。 図24の工程で成形される蓋部の模式的な断面図。 図25の蓋部の支持部の間を樹脂で埋める工程を説明するための第1型と第2型の模式的な断面図。 第4実施形態の蓋部の構成を説明するための模式的な拡大断面図。 第4実施形態で用いられている接続面の部分拡大側面図。 接続ピンと接続されるアンテナのプレス加工部分を示す部分拡大平面図。 図29に示されている部分の断面形状を示す部分拡大断面図。 導電性フィルムがセットされている第1型を示す模式的な断面図。 溶融樹脂の圧力で導電性フィルムが変形する前の状態を示す模式的な断面図。 第4実施形態の接続ピンの他の形態を示す模式的な断面図。 樹脂製の基材フィルムに銅箔を貼り付けた導電性フィルムの構成を示す模式的な断面図。 コート層で覆われた導電性フィルムと接続ピンの接続部の部分拡大断面図。 折り曲げ部の他の構成例を説明するための導電性フィルムの切込み部分を拡大した部分拡大平面図。 折り曲げ部の他の構成例を説明するための導電性フィルムと接続ピンの接続部の部分拡大断面図。 銅箔におけるアンテナの配列を示す平面図。 電極パターン層を用いる場合のアンテナの配列を示す平面図。
<第1実施形態>
(1)導電性フィルム一体化成形品を備える電気製品の概要
本願発明の第1実施形態として、導電性フィルム一体化成形品を備える電気製品として、ワイヤレスイヤホンを例に挙げて説明する。図1には、ワイヤレスイヤホン1をユーザーが使用している状態が示されている。ワイヤレスイヤホン1は、例えば、左右の耳に装着して用いられる。図2には、左右の耳に装着される2つのワイヤレスイヤホン1のうちの一方が拡大して示されている。ワイヤレスイヤホン1には、電波を受信するアンテナ2が設けられている。このワイヤレスイヤホン1のアンテナ2は、筐体3の内側に設けられている。
図3には、ワイヤレスイヤホン1の断面構造の一部が示されている。図4には、ワイヤレスイヤホン1の構成の一例を示すブロック図が示されている。ここでは、第1実施形態のワイヤレスイヤホン1の技術の説明にとって重要な構成について説明し、それ以外の部分については図3及び図4への記載と説明を省略する。ワイヤレスイヤホン1の筐体3は、本体部3aと、蓋部3bとに分かれている。アンテナ2は、蓋部3bに設けられている。本体部3aと蓋部3bで形成される収納空間SP1の中には、電気デバイス5が収納されている。電気デバイス5は、例えば、アンテナ2で受信された電波を電気信号に変換する受信機及び受信機が出力する電気信号(音声信号)を音波に変換して出力するトランスデューサを含んでいる。電気デバイス5は、本体部3aに取り付けられている。アンテナ2と電気デバイス5とは、接続ピン7で電気的に接続されている。本体部3aの音が出る部分には、耳の穴に挿入されるエラストマー製のイヤーピース6が取り付けられている。蓋部3bの外側には、意匠層8が形成されている。また、蓋部3bには、外部の音をユーザーが聞けるようにするために、貫通孔の形成されている導波部材9が嵌め込まれている。
この第1実施形態では、アンテナ2と蓋部3bと接続ピン7が電気デバイス5に被さる導電性フィルム一体化成形品10を構成している。この明細書において、電気デバイスとは、接続ピンを介して電気信号または電力を受けて電気的に動作するものである。この明細書において電気製品とは、接続ピンを介して接続された電気デバイスと導電性フィルムとが電気的に協働して所定の機能を発揮する機器である。
アンテナ2は、後ほど詳しく説明する、導電性を有する導電性フィルム20(図7及び図8参照)からなる。アンテナ2は、ワイヤレスイヤホン1で音声を発生させるための音声信号に変換される電磁波を受信するデバイスである。アンテナ2には高周波信号が流れるので、導電性フィルムには良導体が用いられる。アンテナ2を構成する導電性フィルムは、接続ピン7と交差するように広がる所定の平面形状を持っている。
接続ピン7は、導電性を有している。接続ピン7は、第1端部7aと第2端部7bとを有している。言い換えると、接続ピン7は、第1端部7aと第2端部7bの間に電気を流す電気伝導体である。第1端部7aは、アンテナ2に電気的に接続される。第2端部7bは、電気デバイス5に電気的に接続される。接続ピン7は、第1端部7aに凹部71が形成されている。凹部71は、第1端部7aから第2端部7bに向かう方向に凹んでいる。この凹部71の側壁72は、第1端部7aから第2端部7bに向かって次第に内側に窄まるように傾斜している。
蓋部3bは、樹脂製の成形体である。蓋部3bは、アンテナ2及び接続ピン7と一体的に成形されたものである。蓋部3bは、接続ピン7を起立させるように支持する成形体である。蓋部3bは、電気デバイス5と一緒に接続ピン7にも被さっている。
図5には、蓋部3bの断面の一部が拡大して示されている。図6には、図5の円Cr1で囲まれた領域が拡大して示されている。蓋部3bの内面31に、アンテナ2が取り付けられている。アンテナ2と蓋部3bとの間には、接着層21が配置されている。接着層21は、蓋部3bが射出成形によって製造されるときに、アンテナ2と蓋部3bとを接着する。そのため、アンテナ2と蓋部3bの一体成形の前には、接着層21が、アンテナ2となる導電性フィルムに塗布されている。
アンテナ2を構成している導電性フィルムは、第1端部7aの凹部71の側壁72に密着している折り曲げ部22を有している。
成形体である蓋部3bは、アンテナ2の折り曲げ部22を固定して保持するための保持部32を有している。折り曲げ部22は、凹部71の側壁72と保持部32との間に挟まれて固定される。第1実施形態では、保持部32が接続ピン7の凹部71の中に突出している。
(2)導電性フィルム一体化成形品10の詳細構成
(2-1)アンテナ2
図7には、導電性フィルム一体化成形品10のアンテナ2を構成する導電性フィルム20の平面形状が示されている。アンテナ2を構成する導電性フィルムは、接続ピン7と交差するように広がる所定の平面形状を持っている。図7に示されているアンテナ2は、蛇行する平面形状を有する。しかし、アンテナ2の平面形状は、図7に示された形状には限られない。アンテナ2の平面形状は、例えば、直線、円弧、楕円弧、または波型であってもよい。図7に示された導電性フィルム20には、十字形の切込み23が形成されている。この切込み23は、折り曲げ部22を形成するための形状である。
図8には、導電性フィルム20の断面構造が示されている。図6に示されているアンテナ2は、例えば、金属箔からなる導電性フィルム20で構成される。図8に示されている導電性フィルム20は、銅箔20aと、銅箔20aの両側に形成された接着層21及び導電性の防錆層24とで構成されている。接着層21は、絶縁体であってもよいが、導電性の防錆層24は、防錆効果と導電性とを備える層である。導電性の防錆層24としては、例えば、銅箔20aの上に形成されたニッケルまたはクロムの薄い層がある。ここでは、導電性フィルム20が銅箔20aを用いて形成される場合について説明するが、金属箔に用いられる金属は、銅に限られるものではない。また、導電性フィルム20は、金属箔以外のものであってもよい。例えば、金属箔と絶縁フィルムを貼り合わせたもの、絶縁フィルムに導電性ペーストが塗布されてなるもの、または絶縁フィルムに導電体が蒸着されてなるものを導電性フィルム20として用いることができる。導電性フィルム20を形成するための導電材料には、例えば、金属材料、及び半導体材料がある。金属材料としては、例えば、銅、アルミニウム、炭素、ニッケル、金、銀、または錫を用いることができる。半導体材料には、例えば、金属酸化物、及び導電性ポリマーがある。
導電性フィルム20が金属箔である場合には、折り曲げ部22は、金属箔の断裂した部分であるから、断裂部と言い換えることができる。ここでは、金属箔である銅箔20aに切込み23を入れて金属箔の断裂部を形成している。しかし、銅箔20aに断裂部を形成する方法は、銅箔20aに切込み23を入れる方法には限られない。例えば、金属箔である銅箔20aに、弱め線を入れて、弱め線で金属箔を溶融樹脂の圧力によって断裂させる方法を用いることもできる。弱め線は、切込み23のように金属箔を切り離す線ではなく、例えば、貫通しないように金属箔の表面に付けられた傷跡である。
(2-2)接続ピン7
接続ピン7は、例えば、全体が金属製であってもよく、アンテナ2と電気デバイス5とを電気的に接続するために必要な部分だけが金属でできていてもよい。あるいは、接続ピン7は、黒鉛など金属以外の導体で構成されてもよい。
図5に示されている接続ピン7は、第1端部7aを含む円筒状の金属と、円筒状の中に配置されたバネと、金属製の棒状部材とを備える。棒状部材の先端部が第2端部7bになる。接続ピン7は、金属製の円筒の中のバネの伸び縮みによって、第1端部7aと第2端部7bの距離を変えることができる。接続ピン7は、蓋部3bを本体部3aに合わせる前の接続ピン7の第1端部7aと第2端部7bの距離が、蓋部3bを本体部3aに合わせたときのアンテナ2と電気デバイス5の接続部との距離よりも長くなるように設計されている。そのため、蓋部3bを本体部3aに合わせたときには、接続ピン7のバネの付勢力によって、アンテナ2と電気デバイス5との間でしっかりと電気的に接続することができる。図5に示されている接続ピン7は複数の部品を組み合わせて構成されているが、接続ピン7は、一つの部品で構成されてもよい。接続ピン7は、一つの部品で構成する場合、例えば、所定の厚みの金属板を長方形に打ち抜いて接続ピンを形成することができ、あるいは所定の直径を持つ金属棒を加工して接続ピンを形成することもできる。接続ピン7を金属板で構成する場合には、電気デバイス5に付勢部材を設けて、接続ピン7に電気デバイス5の電極を押し付けるように構成してもよい。また、接続ピン7の第2端部7bが嵌るコネクタを用いて電気デバイス5と接続ピン7との電気的接続を行ってもよい。
図9には、接続ピン7の第1端部7aが拡大して示されている。図10には、アンテナ2の切込み23の周辺が拡大して示されている。図10において、一点鎖線で示されているのが接続ピン7であり、二点鎖線で示されているのが、接続ピン7を支えるリブ33である。接続ピン7の第1端部7aは、第1端部7aから第2端部7bに向かう方向に見て、円形の外周7ciを有している。言い換えると、第1端部7aの平面形状は円形である。凹部71の平面形状は、第1端部7aの外周7ciと同心円となる円形である。ここでは、第1端部7a及び凹部71の平面形状が円形である場合について説明するが、第1端部7a及び凹部71の平面形状は円形には限られない。第1端部7a及び凹部71の平面形状は、例えば、楕円形、正方形、または六角形であってもよい。
なお、接続ピン7の凹部71の側壁72は、第1端部7aから第2端部7bに向かって次第に内側に窄まるように傾斜しているが、側壁72の形状は、このような形状に限られるものではない。例えば側壁72は、第1端部7aから第2端部7bに向かって真っ直ぐに延びていてもよく、あるいは第1端部7aから第2端部7bに向かって次第に外側に広がるように傾斜していてもよい。また、側壁72は、滑らかでなくてもよく、凹凸が形成されていてもよい。図6のように、側壁72が次第に内側に窄まるように傾斜している場合には、溶融樹脂の圧力によってアンテナ2(導電性フィルム20)の折り曲げ部22を側壁72に密着させ易くなる。それに対し、側壁72が次第に外側に広がるように傾斜している場合には、折り曲げ部22が密着した後には、アンテナ2が接続ピン7から外れ難くなる。
接続ピン7の外周7ciには、環状の溝によって凹み7dが形成されている。
(2-3)成形体である蓋部3b
蓋部3bは、熱可塑性樹脂からなる。蓋部3bは、射出成形によって、アンテナ2及び接続ピン7と一体的に成形される。さらに、蓋部3bには、アンテナ2と接続ピン7との一体成形時に、意匠層8を同時に成形してもよい。ここでは、蓋部3bが意匠層8を形成する場合について説明しているが、意匠層8を省くこともできる。
成形体に用いられる熱可塑性樹脂には、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、液晶ポリマー(LCP)樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)、スチレン樹脂、ABS樹脂がある。
蓋部3bは、本体部3aと嵌合されるので、嵌合のための立体的な形状を有している。本体部3aに蓋部3bが嵌合されると、本体部3aと蓋部3bとの間に収納空間SP1が形成される。収納空間SP1の中に、電気デバイス5が収納される。この収納空間SP1の中には、接続ピン7も収納される。蓋部3bの内面31には、アンテナ2が接着されている。アンテナ2の固定を補助するために、アンテナ2の周囲に、アンテナ2の面内方向の移動を規制する囲い34が設けられている。この囲い34によってアンテナ2の面内方向のずれが規制されている。
蓋部3bは、アンテナ2が形成される内面31に、保持部32を有する。保持部32は、アンテナ2の折り曲げ部22を保持するための構造である。保持部32は、蓋部3bの一体成形時に、接続ピン7の凹部71の中に形成されている。保持部32は、溶融樹脂の射出成形時の圧力によって、折り曲げ部22を折り曲げて、凹部71の中に溶融樹脂が流れ込むことによって形成される。従って、折り曲げ部22は、接続ピン7の凹部71の側壁72と保持部32とで挟まれて固定される。そのため、保持部32は、できるだけ凹部71の形状に近い形状を有することが好ましいが、折り曲げ部22の保持のためには、一部でも凹部71の形状と同じ形状を有する部分があればよい。
成形体である蓋部3bは、接続ピン7を支持するリブ33を有している。接続ピン7を支持するリブ33は、アンテナ2の周囲から溶融樹脂を流し込んで形成されるので、複数であることが好ましい。リブ33は、接続ピン7の凹み7dの一部を覆うように形成される。そのために、リブ33は、接続ピン7の側面である接続ピン7の外周7ciに沿って形成される。凹み7dにリブ33を形成する樹脂が入り込むことによって、リブ33が接続ピン7の長手方向の移動を規制する。言い換えると、接続ピン7は、リブ33が凹み7dに入り込むことにより、第1端部7aから第2端部7bに向かう方向(接続ピン7の長手方向)に移動しなくなる。このように、接続ピン7の移動が制限されることで、接続ピン7と銅箔20aとの間の電気的接続が良好に維持される。また、接続ピン7の凹部71の中に保持部32が入り込んでいるので、保持部32によって接続ピン7の長手方向に対して垂直な方向の第1端部7aの移動が制限される。このような接続ピン7の長手方向と長手方向に対して垂直な方向の第1端部7aの移動が同時に制限されることで、接続ピン7と銅箔20aの電気的な接続の十分な維持が図られている。
意匠層8は、図柄などの意匠を表現するための層である。意匠層8は、ベースフィルムに図柄を印刷した従来の加飾シートを、成形体である蓋部3bの成形と同時に蓋部3bに張り付ける加飾同時成形によって形成してもよい。意匠層8は、ベースフィルムに印刷された図柄を蓋部3bに、従来の転写方法で蓋部3bの成形と同時に転写してもよい。あるいは、意匠層8は、蓋部3bの形成後に印刷などによって形成してもよい。
(3)導電性フィルム一体化成形品10の製造方法
図11には、導電性フィルム一体化成形品10の製造方法のフローの概要が示されている。図12から図15には、各製造ステップにおける導電性フィルム一体化成形品10の部品または、導電性フィルム一体化成形品10の製造に使用される金型が模式的に示されている。導電性フィルム一体化成形品10の製造には、図13から図15に示されている第1型110及び第2型120が用いられる。
まず、導電性フィルム20を所定の平面形状に成形する(ステップS1)。図12に示されているように、例えば、プレス型190によって、アンテナ2の形状(所定の平面形状)になるように導電性フィルム20が打ち抜かれる。このとき、アンテナ2には、同時に切込み23も形成される。このようにして、アンテナ2が形成される(ステップS1)。
次に、接続ピン7が、型開きされた第1型110にセットされる(ステップS2)。このとき、接続ピン7は、すでに組み立てられた完成品が準備されている。もちろん、接続ピン7の組み立て工程を導電性フィルム一体化成形品10の製造方法のフローの中に組み込んでもよい。図13に示されているように、第1型110は、第1キャビティ面111を有している。また、第1型110は、第1キャビティ面111に対して交差する方向に延びる縦穴113を有している。さらに詳細には、縦穴113は、その周囲の第1キャビティ面111に対して、実質的に直交する方向に延びている。ここで、実質的に直交するとは、第1キャビティ面111と縦穴113とのなす角が90度~80度の範囲内にあることをいう。
図13に示されているように、接続ピン7は、例えばロボットアーム200にグリップされて、第2端部7bから先に、縦穴113に差し込まれる。その結果、第1型110の第1キャビティ面111に対して交差する方向に延びるように導電性の接続ピン7がセットされる(ステップS2)。
接続ピン7が第1型110にセットされた後、アンテナ2(換言すると、所定の平面形状を持つ導電性フィルム20)が、第1型110にセットされる(ステップS3)。図14に示されているように、アンテナ2は、接続ピン7に被せられる。アンテナ2は、第1型110の第1キャビティ面111に沿ってセットされる。
次に、図15に示されているように、型締めが行なわれ、第1型110の第1パーティング面112に、第2型120の第2パーティング面122が合わせられる(ステップS4)。
そして、型締めされた第1型110と第2型120のキャビティ130に対して、ゲート140から溶融樹脂が射出される(ステップS5)。第1型110の第1キャビティ面111と第2型120の第2キャビティ面121によって囲まれたキャビティ130の中に溶融樹脂を流して、溶融樹脂の圧力によってアンテナ2を接続ピン7に密着させる。このとき、溶融樹脂の圧力によって、折り曲げ部22(図6参照)が形成される。また、このときに接続ピン7の凹部71に侵入した溶融樹脂が後述の工程で冷却固化することによって、保持部32(図6参照)が形成される。詳細には、溶融樹脂によってアンテナ2を第1端部7aの凹部71に押し込んで、凹部71の内面の少なくとも一部である側壁72にアンテナ2を密着させ、溶融樹脂でアンテナ2を凹部71に押し込んだ状態で溶融樹脂を冷却固化させることで、保持部32が形成される。これをアンテナ2の側から見ると、溶融樹脂によってアンテナ2が、第1端部7aに沿うように折り曲げられて、第1端部7aにアンテナ2の折り曲げ部22が密着させられ、溶融樹脂でアンテナ2が折り曲げられた状態で溶融樹脂が冷却固化されるということになる。
さらに、接続ピン7の凹み7dの周囲に流れ込んだ溶融樹脂が後述の工程で冷却固化することによって、リブ33が形成される(図16参照)。
次の保圧工程では、キャビティ130の中に射出された樹脂が適正密度を保つように所定の圧力が加え続けられる(ステップS6)。保圧工程に続く冷却工程では、キャビティ130の中の全ての溶融樹脂を固化させるために予め設定された冷却時間だけ、金型の冷却機能により冷却が行なわれる(ステップS7)。図15に示されているキャビティ130の中で溶融樹脂が固化されて、成形体である蓋部3bが形成される。このとき同時に、アンテナ2と接続ピン7とが蓋部3bと一体化されて、導電性フィルム一体化成形品10が形成される。また、溶融樹脂が冷却固化した樹脂製の成形体である蓋部3bによって、接続ピン7がアンテナ2に対して交差する方向に起立するように固定される。さらに詳細には、接続ピン7が、アンテナ2に対して直交する方向に起立するように、リブ33によって固定される。
次に、型開き工程において、第1型110から第2型120が離れる(ステップS8)。第1型110と第2型120が開くときに、冷却固化された導電性フィルム一体化成形品10が例えば突き出しシリンダー(図示せず)で突き出されるなどして、第1型110及び第2型120から導電性フィルム一体化成形品10が離型されて取り出される(ステップS9)。
<第2実施形態>
(4)導電性フィルム一体化成形品10の概要
第2実施形態に係る導電性フィルム一体化成形品10の一部が拡大して、図16に示されている。図16に示されている第2実施形態の導電性フィルム一体化成形品10と、図5に示されている第1実施形態の導電性フィルム一体化成形品10とを比較してわかるように、第2実施形態の導電性フィルム一体化成形品10は支持部35を備えている。
第2実施形態の導電性フィルム一体化成形品10では、成形体である蓋部3bが、導電性フィルムであるアンテナ2の両面からアンテナ2を挟んでアンテナ2を固定している。図17には、底面側から見た支持部35とアンテナ2とが示されている。
(5)導電性フィルム一体化成形品10の製造方法
第2実施形態の導電性フィルム一体化成形品10の製造方法では、第1型110の構造が、第1実施形態の導電性フィルム一体化成形品10の製造方法と異なる。第1型110の構造が異なる点を除いて、第2実施形態の導電性フィルム一体化成形品10の製造方法は、第1実施形態の製造方法と同様に構成することができる。
図18に示されているように、第1型110には、複数の支持部35を形成するための複数の横溝114が設けられている。横溝114は、アンテナ2が配置される第1型110の第1キャビティ面111の一部を掘り下げて形成されている。図11に示されている射出工程(ステップS5)で、成形体である蓋部3bを成形するために射出された溶融樹脂が複数の横溝114の中に流れ込むことで、複数の支持部35が形成される。
<第3実施形態>
(6)導電性フィルム一体化成形品10の概要
第3実施形態に係る導電性フィルム一体化成形品10の一部が、図19に拡大して示されている。図19に示されている第3実施形態の導電性フィルム一体化成形品10と、図5に示されている第1実施形態の導電性フィルム一体化成形品10とを比較してわかるように、第3実施形態の導電性フィルム一体化成形品10は、成形体である蓋部3bの中に、アンテナ2が埋め込まれている。また、接続ピン7の第1端部7aも蓋部3bの中に埋め込まれている。
第3実施形態に係る接続ピン7は、第1実施形態の接続ピン7とは、第1端部7aの形状が異なっている。図20には、第3実施形態で用いられている接続ピン7の第1端部7aが拡大して示されている。第3実施形態の接続ピン7には、第1実施形態の接続ピン7の凹部71に代えて、複数の溝状の凹部73が設けられている。なお、溝状の凹部73は、図22に記載されているように、交差する方向に複数の溝状の凹部73を延ばして、格子状に溝状の凹部73を配置してもよい。
図23に接続ピン7の第1端部7aの周辺が拡大して示されている。第3実施形態においても、アンテナ2を構成している導電性フィルムは、第1端部7aの溝状の凹部73の側壁74に密着している折り曲げ部22を有している。また、成形体である蓋部3bは、アンテナ2の折り曲げ部22を固定して保持するための保持部32を有している。折り曲げ部22は、溝状の凹部73の側壁74と保持部32との間に挟まれて固定される。第3実施形態では、保持部32が接続ピン7の溝状の凹部73の中に突出している。
第3実施形態の導電性フィルム一体化成形品10では、成形体である蓋部3bが、導電性フィルムであるアンテナ2の両面からアンテナ2を挟んでアンテナ2を固定している。
(7)導電性フィルム一体化成形品10の製造方法
第3実施形態の導電性フィルム一体化成形品10の製造方法では、第1型110の構造が、第1実施形態の導電性フィルム一体化成形品10の製造方法と異なる。第1型110の構造が異なる点を除いて、第3実施形態の導電性フィルム一体化成形品10の製造方法は、ステップS7まで第1実施形態の製造方法と同様に構成することができる。
図24に示されているように、第1型110には、複数の横溝114が設けられている。横溝114は、アンテナ2が配置される第1型110の第1キャビティ面111の一部を掘り下げて形成されている。この点は、第2実施形態の第1型110と同様である。図11に示されている射出工程(ステップS5)で、成形体である蓋部3bを成形するために射出された溶融樹脂が複数の横溝114の中に流れ込み、支持部35が形成される。図25には、支持部35を有する蓋部3bが形成された状態が示されている。
しかし、第3実施形態では、横溝114の周囲に、摺動部115が設けられている。この摺動部115も第1型110の一部である。横溝114の底部に当たる部分は固定されているが、横溝114の側面を形成している摺動部115が、第2型120から遠ざかるように摺動する。摺動部115が摺動した後の状態が、図26に示されている。摺動部115が摺動した後に、再度、溶融樹脂が支持部35の周囲に流し込まれる。そして、支持部35の間に入った溶融樹脂が冷却固化される。第3実施形態では、支持部35を形成する冷却工程(ステップS7)が終了した後に、支持部35の間を埋めるために、射出工程(ステップS5)と、保圧工程(ステップS6)と、冷却工程(ステップS7)を繰り返したのちに型開き(ステップS8)が行われる。
<第4実施形態>
(8)導電性フィルム一体化成形品10の概要
第4実施形態に係る導電性フィルム一体化成形品10の一部が、図27に拡大して示されている。図27に示されている第4実施形態の導電性フィルム一体化成形品10と、図6に示されている第1実施形態の導電性フィルム一体化成形品10とを比較してわかるように、第4実施形態の導電性フィルム一体化成形品10でも、成形体である蓋部3bの中に、アンテナ2が埋め込まれている。また、接続ピン7の第1端部7aの上部も蓋部3bの中に埋め込まれている。
なお、図27に示されている導電性フィルム一体化成形品10では、図6に示されているリブ33の記載が省略されている。
第4実施形態に係る接続ピン7は、第1実施形態の接続ピン7とは、第1端部7aの形状が異なっている。図28には、第4実施形態で用いられている接続ピン7の第1端部7aが拡大して示されている。第4実施形態の接続ピン7には、第1実施形態の接続ピン7の凹部71に代えて、環状溝75が設けられている。環状溝75の形状は、中央に行くにしたがって凹みが深くなるボビン状が好ましい。なお、第4実施形態の接続ピン7の第1端部7aの頭頂は、第1実施形態~第3実施形態の第1端部7aのような凹凸は形成されておらず、平らになっている。
第4実施形態において、アンテナ2を構成している導電性フィルムは、第1端部7aの環状溝75において外周7ciに密着している折り曲げ部22を有している。また、成形体である蓋部3bは、アンテナ2の折り曲げ部22を固定して保持するための保持部32を有している。保持部32は、浅い円筒形の凹形状を呈する。保持部32は、蓋部3bから接続ピン7に向かう方向に進むに従って、径が小さくなるような形状である。言い換えると、保持部32は、環状溝75にネックインしている。このような形状の保持部32に把持されている接続ピン7は、蓋部3bから外れ難くなる。折り曲げ部22は、外周7ciと保持部32との間に挟まれて固定される。
(9)導電性フィルム一体化成形品10の製造方法
第4実施形態の導電性フィルム一体化成形品10の製造方法では、第1実施形態の導電性フィルム一体化成形品10の製造方法と同様の第1型110及び第2型120を用いて導電性フィルム一体化成形品10の製造を行うことができる。第4実施形態の導電性フィルム一体化成形品10を製造する場合には、図29及び図30に示されているように、例えば、厚さ35μmの銅箔20aを、プレス成形によってアンテナ2の形状に打ち抜くとともに、平面視において、接続ピン7の外周7ciよりも大きな径を持つ円形の段差2aを形成する。段差2aの深さDp(図31参照)は、例えば、0.1mm~1mmである。
図31に示されているように、図11の導電性フィルムであるアンテナ2をセットする工程(ステップS3)では、接続ピン7の第1端部7aと段差2aとが重なるように、アンテナ2が接続ピン7の上に被せられる。
図32には、図11の射出工程(ステップS5)において、成形体である蓋部3bを成形するために射出された溶融樹脂によってアンテナ2が変形する前の状態が示されている。溶融樹脂が段差2aの横に流れ込むと、溶融樹脂の圧力で、アンテナ2を構成している銅箔20aが曲げられて、環状溝75に銅箔20aがネックインした状態で保持部32が形成される。アンテナ2(銅箔20a)が環状溝75にネックインした状態が、図27に示されている状態である。なお、ここでは、接続ピン7の第1端部7aの外周7ciに環状溝75が形成されている場合について説明したが、接続ピン7の外周7ciの形状は、図33に示されているような、環状溝75の形成されていない単なる円筒形であってもよい。
(10)変形例
(10-1)変形例A
上記第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態及び第4実施形態では、アンテナ2を形成するための導電性フィルム20に金属箔、特に銅箔20aを用いる場合について説明した。しかし、第1実施形態でも説明したように、基材フィルムに金属箔を貼り付けたものを用いてもよい。図34には、樹脂製の基材フィルム25に銅箔20aを貼り付けた導電性フィルム20が示されている。基材フィルム25と銅箔20aとは、接着層26によって接着されている。成形体である蓋部3bとの接着のための接着層21は、基材フィルム25に設けられる。銅箔20aが接続ピン7と接触する側には、導電性の防錆層24が設けられる。
(10-2)変形例B
上記第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態及び第4実施形態では、アンテナ2を形成するための導電性フィルム20に金属箔、特に銅箔20aを用いる場合について説明した。また、変形例Aでは、基材フィルム25に銅箔20aを貼り付けたものを用いる場合について説明した。導電性フィルム20は、接続ピン7との電気的接続がなされればよい場合には、図35に示されているように、接続ピン7が直接接触する箇所以外が絶縁性のコート層27で覆われているものであってもよい。もしも、銅箔20aの全体をコート層27で覆うと、射出成型時に接続ピン7と銅箔20aの間にコート層27が挟まってしまって接続ピン7とアンテナ2を電気的に接続できなくなる。そこで、絶縁性のコート層27で銅箔20aを覆う場合には、接続ピン7が配置される部分のコート層27を除去しておくことが必要になる。通常は、コート層27の除去個所と接続ピン7との位置合わせの誤差を考慮して、除去個所の大きさが、接続ピン7よりも大きくなる。そのため、接続ピン7と一体に蓋部3bを成形したときに、接続ピン7とコート層27との間に隙間が生じる。接続ピン7とコート層27との間の隙間は、成形後に、封止部材28によって封止する。
(10-3)変形例C
上記第1実施形態から第4実施形態では、成形体である蓋部3bが熱可塑性樹脂で成形される場合について説明した。しかし、成形体は、熱可塑性エラストマーで成形されてもよい。熱可塑性エラストマーには、例えば、アミド系TPE(TPA)、エステル系TPE(TPC)、オレフィン系TPE(TPO)、スチレン系TPE(TPS)、ウレタン系TPE(TPU)が用いられる。
(10-4)変形例D
上記第1実施形態から第3実施形態では、導電性フィルム20の折り曲げ部22を凹部71及び溝状の凹部73の内側から外側に向かって折り曲げる場合について説明した。しかし、折り曲げ部22は、図36及び図37を用いて説明するように、接続ピン7の外周7ciに向かって折り曲げるように構成してもよい。例えば、図36に示されているように、接続ピン7の外周7ciよりも外側に、折り曲げ部22を形成する。図36に折り曲げ部22が形成されている箇所は、リブ33が形成される個所である。そのため、射出時に、リブ33を形成する溶融樹脂の射出圧力によって、折り曲げ部22が折り曲げられて、図37に示されているように、接続ピン7の外周7ciに銅箔20aが密着する。 なお、弱め線29は、溝状の凹部73の中心に沿って長く延び、端部で垂直な方向に延びている。
また、上記第4実施形態では、段差2aを設けて接続ピン7の外周7ciに向かって折り曲げる場合について説明した。このような段差2aと合わせて、プレス加工時に、図36に形成されているような折り曲げ部22を形成してもよい。
(10-5)変形例E
上記第1実施形態から第4実施形態では、アンテナ2と接続ピン7とを直接接触させて電気的な接続を行わせる場合について説明した。アンテナ2と接続ピン7との電気的な接続のために、導電性接着剤または低温はんだを適用した箇所があってもよい。言い換えると、アンテナ2と接続ピン7を、導電性接着剤または低温はんだで接続する部分があってもよいということである。溶融樹脂の温度と圧力で接着性を発現する導電性接着剤または溶融樹脂の温度で溶解する低温はんだを用いて、電気的な接続の抵抗値を下げたり、アンテナ2と接続ピン7の固定の強度を向上させたりしてもよい。
(10-6)変形例F
上記第1実施形態から第4実施形態では、リブ33と係合する箇所として、溝状の凹み7dを接続ピン7の外周7ciに形成する場合について説明した。しかし、リブ33と係合する箇所は、接続ピン7の外周7ciに形成された突起であってもよい。
(10-7)変形例G
上記第1実施形態から第4実施形態では、所定の平面形状を持つ導電性フィルムとして、アンテナ2を例に挙げて説明した。しかし、所定の平面形状を持つ導電性フィルムは、アンテナには限られない。所定の平面形状を持つ導電性フィルムは、例えば、タッチセンサ、抵抗、インダクター、配線、ヒータ、スイッチの構成部品、コネクタの構成部品、コンデンサの構成部品であってもよい。
(10-8)変形例H
上記第1実施形態から第4実施形態では、電気製品として、ワイヤレスイヤホン1を例に挙げて説明した。しかし、電気製品は、ワイヤレスイヤホン1に限られるものではない。電気製品としては、例えば、スマートホン、コンピュータ、ディスプレイ、測定装置、センサがある。
(10-9)変形例J
上記第1実施形態では、接続ピン7に穴状の凹部71が形成されている場合について説明し、第2実施形態及び第3実施形態では、接続ピン7に溝状の凹部73が形成されている場合について説明し、第4実施形態では、接続ピン7の外周7ciに環状溝75が形成されている場合について説明した。しかし、第1実施形態の導電性フィルム一体化成形品10に溝状の凹部73及び/または環状溝75を適用し、第2実施形態及び第3実施形態の導電性フィルム一体化成形品10に穴状の凹部71及び/または環状溝75を適用してもよい。
(11)特徴
(11-1)
上記第1実施形態から第4実施形態及び変形例に示された導電性フィルム一体化成形品10は蓋部3bである。この蓋部3bと一体成形されるアンテナ2は、銅箔400を所定の平面形状に打ち抜いたものである。そのため、図38に示されているように、アンテナ2の平面形状に、例えば導電性フィルム20を打ち抜くことができる。それに対し、特許文献1に記載されているように、蓋部3bの外面にアンテナを配置する場合には、例えば、基材である樹脂フィルム450をフォーミングしてラフカットし、さらにダイカットするため、図39に示されているようにアンテナ2の周囲に大きな面積を持つ樹脂フィルム300を残す必要が生じる。図38と図39を比較して分かるように、上記第1実施形態から第4実施形態及び変形例に示された導電性フィルム一体化成形品10の製造方法では、銅箔400の無駄を省くことができ、また、アンテナ2を得るために必要な手間も省くことができる。その結果、特許文献1のように電極パターン層を用いる場合に比べて、製造コストを引き下げることができる。また、上述の導電性フィルム一体化成形品10の製造方法では、所定の平面形状を持つ導電性フィルム20であるアンテナ2と、接続ピン7との電気的接続を、溶融樹脂または溶融エラストマーの圧力と溶融樹脂または溶融エラストマーの冷却固化によって強固に行わせることができる。
(11-2)
上記第1実施形態から第4実施形態及び変形例に示された導電性フィルム一体化成形品10の製造方法では、射出時(ステップS5)に、溶融樹脂または溶融エラストマーによって導電性フィルム20(アンテナ2)を接続ピン7の第1端部7aに沿って折り曲げて、第1端部7aに折り曲げ部22を密着させている。その結果、折り曲げ部22の周囲の成形体(例えば、保持部32または接続ピン7の外周7ciの周囲の成形体)によって折り曲げ部22を接続ピン7に強固に固定することができる。
(11-3)
上記第1実施形態から第3実施形態及び変形例に示された導電性フィルム一体化成形品10の製造方法では、溶融樹脂または溶融エラストマーによって導電性フィルム20(アンテナ2)を、接続ピン7の第1端部7aの凹部71,73に押し込んで、凹部71,73の少なくとも一部である側壁72,74に導電性フィルム20(アンテナ2)を密着させている。また、第4実施形態では、凹部に相当する環状溝75に溶融樹脂または溶融エラストマーによって銅箔20a(アンテナ2)を押し込んで、銅箔20aを接続ピン7の第1端部7aの外周7ciに密着させている。そして、この凹部71,73または環状溝75の中に押し込まれた溶融樹脂または溶融エラストマーが冷却固化された保持部32によって、導電性フィルム20(アンテナ2)を接続ピン7に対して強固に固定することができる。
特に、接続ピン7の第1端部7aの凹部71に銅箔20a(金属箔の例)の断裂部を密着させて固化した樹脂またはエラストマーによって、銅箔20aと接続ピン7との間の接触抵抗を低く保ちながら銅箔20aと接続ピン7の間の電気的接続を維持させ易くなる。この断裂部は、例えば、金属箔に切込みまたは弱め線を入れた状態で、溶融樹脂または溶融エラストマーによって金属箔が開口するようにして切込みまたは弱め線の周囲の曲げられた部分である。
(11-4)
上記第1実施形態から第4実施形態及び変形例に示された導電性フィルム一体化成形品10の製造方法では、図6に示されている蓋部3b(成形体の例)が有するリブ33が、接続ピン7の凹み7dまたは突起を覆っている。しかも、凹み7dまたは突起とリブ33とが係合している。特に、接続ピン7の長手方向の移動が凹み7dまたは突起との係合によって規制される。このように、接続ピン7とアンテナ2(導電性フィルムの例)との位置関係が固定され、接続ピン7とアンテナ2との電気的な接続が切れるのを防ぐことができる。
(11-5)
上記第2実施形態及び第3実施形態に示された導電性フィルム一体化成形品10の製造方法では、導電性フィルムであるアンテナ2の両側を、成形体である蓋部3bで挟んでいる。このように製造された導電性フィルム一体化成形品10は、アンテナ(導電性フィルム)を、蓋部3b(成形体)に挟み込ませてアンテナ2を蓋部3bにしっかりと固定し、アンテナ2と接続ピン7との間の電気的接続を切れ難くしている。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明は上記実施形態及び変形例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
1 ワイヤレスイヤホン (電気製品の例)
2 アンテナ (導電性フィルムの例)
3b 蓋部 (成形体の例)
5 電気デバイス
7 接続ピン
7a 第1端部
7b 第2端部
7d 凹み
10 導電性フィルム一体化成形品
20 導電性フィルム
20a 銅箔 (金属箔の例)
22 折り曲げ部
23 切込み
32 保持部
33 リブ
35 支持部
71,73 凹部
72,74 側壁
75 環状溝 (凹部の例)
110 第1型
111 第1キャビティ面
120 第2型
121 第2キャビティ面
130 キャビティ

Claims (10)

  1. (a)第1型の第1キャビティ面に対して交差する方向に延びるように導電性の接続ピンをセットし、
    (b)所定の平面形状を持つ導電性フィルムを前記接続ピンに被せて、前記導電性フィルムを前記第1型の前記第1キャビティ面に沿ってセットし、
    (c)前記第1型に第2型を型締めして、前記第1型の前記第1キャビティ面と前記第2型の第2キャビティ面によってキャビティを形成し、
    (d)前記キャビティに溶融樹脂または溶融エラストマーを流して、前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーの圧力によって前記導電性フィルムを前記接続ピンに密着させるとともに、前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーが冷却固化した樹脂製またはエラストマー製の成形体により前記接続ピンを前記導電性フィルムに対して交差する方向に起立させて固定し、前記接続ピン及び前記導電性フィルムと一体化された前記成形体を成形する、導電性フィルム一体化成形品の製造方法。
  2. 前記(a)のステップでは、前記接続ピンの第1端部を前記第1キャビティ面に近い側にセットするとともに、前記接続ピンの第2端部を前記第1キャビティ面から遠い側にセットし、
    前記(d)のステップでは、前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーによって前記導電性フィルムを前記第1端部に沿うように折り曲げて前記第1端部に前記導電性フィルムの折り曲げ部を密着させ、前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーで前記導電性フィルムを折り曲げた状態で前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーを冷却固化させる、
    請求項1に記載の導電性フィルム一体化成形品の製造方法。
  3. 前記(d)のステップでは、前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーによって前記導電性フィルムを前記第1端部の凹部に押し込んで前記凹部の内面の少なくとも一部に前記導電性フィルムを密着させ、前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーで前記導電性フィルムを押し込んだ状態で前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーを冷却固化させる、
    請求項2に記載の導電性フィルム一体化成形品の製造方法。
  4. 前記導電性フィルムは、前記第1端部の前記凹部に対応する箇所に弱め線または切込みを持つ金属箔であり、
    前記(d)のステップでは、前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーによって前記弱め線または前記切込みで前記金属箔を引き裂いて開口させ、前記凹部の前記内面の少なくとも一部に前記金属箔の断裂部を密着させて前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーを前記断裂部から前記凹部の中に流し込んで前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーを固化させる、
    請求項3に記載の導電性フィルム一体化成形品の製造方法。
  5. 前記接続ピンは、側面に凹みまたは突起を有し、
    前記(d)のステップでは、前記接続ピンの前記凹みまたは前記突起の少なくとも一部を覆い且つ前記接続ピンの前記側面を支持するリブを前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーで一体成形する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の導電性フィルム一体化成形品の製造方法。
  6. 前記(d)のステップでは、前記導電性フィルムの両面に前記溶融樹脂または前記溶融エラストマーを射出する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の導電性フィルム一体化成形品の製造方法。
  7. 電気デバイスに被さる導電性フィルム一体化成形品であって、
    第1端部、及び前記電気デバイスに電気的に接続される第2端部を有する導電性の接続ピンと、
    少なくとも前記接続ピンに密接した折り曲げ部によって前記接続ピンに電気的に接続され、前記接続ピンと交差するように広がる所定の平面形状を持つ導電性フィルムと、
    前記接続ピン及び前記導電性フィルムと一体に成形され、前記接続ピンを起立させるように支持するとともに、前記電気デバイスと一緒に前記接続ピンにも被さる樹脂製またはエラストマー製の成形体と、
    を備え、
    前記成形体は、前記折り曲げ部を固定するように前記第1端部との間に前記折り曲げ部を挟んで保持する保持部を有する、導電性フィルム一体化成形品。
  8. 前記接続ピンは、側面に凹みまたは突起を有し、
    前記成形体は、前記凹みまたは前記突起を覆い且つ前記接続ピンの前記側面を支持するリブを有する、
    請求項7に記載の導電性フィルム一体化成形品。
  9. 前記成形体は、前記導電性フィルムの両面から前記導電性フィルムを挟んで前記導電性フィルムを固定する、
    請求項7または請求項8に記載の導電性フィルム一体化成形品。
  10. 請求項7から9のいずれかに記載の導電性フィルム一体化成形品と、
    前記導電性フィルム一体化成形品の前記接続ピンに電気的に接続されている電気デバイスと
    を備える、電気製品。
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