JP7426689B2 - 遊技機 - Google Patents

Description

本発明は、遊技機に関する。

従来、外周面に図柄が配列された複数のリールを備えた遊技機（回胴式遊技機、スロットマシン）が知られている。この種の遊技機は、メダルやパチンコ玉などの遊技媒体に対して一定の遊技価値を付与し、このような遊技媒体を獲得するための遊技を行うものである。また、この種の遊技機は、遊技者の回転開始操作を契機として、内部抽選を行うとともに複数のリールの回転を開始させ、遊技者の停止操作を契機として、内部抽選の結果に応じた態様で複数のリールを停止させる制御を行っている。そして、遊技の結果は、複数のリールが停止した状態における入賞判定ライン上に表示された図柄組合せによって判定され、遊技の結果に応じてメダル等の払い出しなどが行われる。

上述した遊技機においては、遊技状態ごとに異なる規定投入数を設定することで、ボーナスや小役の当選確率を変動させ、遊技媒体を獲得しやすくすることができる構成が知られている（例えば、特許文献１）。

特開２０１２－１８３１３３号公報

特許文献１に記載の遊技機においては、ボーナスが終了した後の遊技状態において、予め設定された図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合に、他の遊技状態とは異なる規定投入数に設定されたリプレイタイム状態を開始するとともに、該リプレイタイム状態においてはボーナスや小役の当選確率が他のボーナス非当選中における遊技状態とは異なるように設定されており、遊技者の関心を惹きつけることができるように構成されている。しかしながら、特許文献１に記載の遊技機においては、遊技媒体の獲得しやすさを変更するために、規則上制限が厳しいリプレイの当選態様の変動や、規定投入数の変更といった構成を用いており、設計上の制約が多く遊技機の設計自由度を維持しつつ遊技者の関心を惹きつけることが難しかった。

そこで、本発明は、遊技機の設計自由度を維持しつつ遊技者の関心を惹きつけることができる遊技機を提供することを目的としている。

本発明は、複数のリールと、
複数のストップボタンと、
役の内部抽選を行う内部抽選手段と、
複数の遊技状態の間での遊技状態の移行に係る制御を実行する遊技状態移行制御手段と、
指示機能に係る制御を行う指示機能制御手段と、を備え、
前記内部抽選手段は、第１当選態様と、第２当選態様と、第３当選態様と、を抽選の対象に含む前記内部抽選を実行し、
前記複数の遊技状態は、
通常遊技状態と、
ボーナスが当選したことに基づいて移行するボーナス成立状態と、
前記ボーナスが入賞したことに基づいて移行するボーナス状態と、を含み、
前記ボーナス状態における所定遊技回数の遊技で投入した遊技価値の総投入数に対する総払出数の比率は、前記通常遊技状態における所定遊技回数の遊技で投入した遊技価値の総投入数に対する総払出数の比率よりも高く、かつ１未満の比率に設定され、
前記ボーナス状態では、前記指示機能による入賞補助が実行されず、
前記第１当選態様は、第１小役を含み、
前記第２当選態様は、前記ボーナスと、第２小役と、を含み、
前記第３当選態様は、前記ボーナスと、第３小役と、を含み、
前記第１当選態様に当選し、且つ特定操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合に、前記第１小役が入賞可能であり、
前記第１当選態様に当選し、且つ前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合に、前記第１小役が入賞せず、
前記第１小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも多い配当に設定され、
前記第２小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも少ない配当に設定され、
前記第３小役は、前記第１小役よりも少なく、且つ前記第２小役よりも多い配当に設定され、
前記第２当選態様の当選確率は、第１確率に設定され、
前記通常遊技状態と、前記ボーナス成立状態と、は、前記内部抽選における小役の当選確率が同一であり、
前記ボーナス成立状態における前記内部抽選では、リプレイを含む第４当選態様が抽選の対象に含まれ、
前記内部抽選における前記第４当選態様の当選確率は、第２確率に設定され、
前記第２確率は、前記ボーナス成立状態におけるリプレイを含む当選態様のうち、前記第４当選態様とは異なる他の当選態様のそれぞれに設定された当選確率よりも高く、
前記第１確率は、前記第２確率よりも高い、ことを特徴とする。

本発明によれば、遊技機の設計自由度を維持しつつ遊技者の関心を惹きつけることができる遊技機を提供することができる。

本発明の実施形態の遊技機の外観構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態の遊技機の機能ブロックを説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機の内部抽選テーブルＡ～内部抽選テーブルＣを示す図である。 本発明の実施形態の遊技機の各打順においてストップボタンが押下操作される順序を説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機の当選エリア「打順チャンス役１Ａ」～当選エリア「打順チャンス役９Ａ」の当選時における打順ごとに入賞可能となる小役を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機の当選エリア「打順チャンス役１Ｂ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｂ」の当選時における打順ごとに入賞可能となる小役を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機の当選エリア「打順チャンス役１Ｃ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｃ」の当選時における打順ごとに入賞可能となる小役を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機の当選エリア「打順チャンス役１Ｄ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｄ」の当選時における打順ごとに入賞可能となる小役を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機におけるリールの図柄配列を説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機におけるボーナスと小役との入賞時に有効ライン上に表示される図柄組合せを示す図である。 本発明の実施形態の遊技機における小役の入賞時に有効ライン上に表示される図柄組合せを示す図である。 （Ａ）は、本発明の実施形態の遊技機における遊技状態の状態遷移図、（Ｂ）は、有利区間制御手段が制御する非有利区間及び有利区間と、指示機能制御手段が制御する指示機能状態と、に係る遷移図である。 本発明の実施形態の遊技機における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時における各打順でストップボタンが第１停止操作された場合におけるリール停止制御を説明する図である。 （Ａ）は、本発明の実施形態の遊技機の非ＲＴ状態において用いられる内部抽選テーブルＡの詳細を示す図、（Ｂ）は、ボーナス成立状態において用いられる内部抽選テーブルＢの詳細を示す図、（Ｃ）は、ＲＢ作動状態において用いられる内部抽選テーブルＣの詳細を示す図、（Ｄ）は、非ＲＢ作動状態とＲＢ作動状態とのそれぞれにおける小役に係る乱数値設定量を示す図である。 （Ａ）は、本発明の実施形態の遊技機におけるランダム操作で遊技が進行される場合における各遊技状態の滞在比率と、各遊技状態のリプレイ込みの下限値と、メダル５０枚当たりの遊技回数と、を示す図、（Ｂ）は、入賞補助無視操作で遊技が進行される場合における各遊技状態の滞在比率と、各遊技状態のリプレイ込みの下限値と、メダル５０枚当たりの遊技回数と、を示す図、（Ｃ）は、入賞補助操作で遊技が進行される場合における各遊技状態の滞在比率と、各遊技状態のリプレイ込みの下限値と、メダル５０枚当たりの遊技回数と、を示す図である。

以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成のすべてが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。

１．遊技機の構成の概要
図１は、本発明の本実施形態に係るスロットマシン１の外観構成を示す斜視図である。本実施形態のスロットマシン１は、いわゆる回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。

本実施形態のスロットマシン１は、収納箱ＢＸ、前面上扉ＵＤ及び前面下扉ＤＤからなる箱形の筐体内に複数のリールとしての第１リールＲ１～第４リールＲ４からなるリールユニット３１０（図２参照）が収められている。また、筐体内のリールユニット３１０の下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット３２０（図２参照）が収められている。また、本実施形態のスロットマシン１の筐体内には、ＣＰＵ、ＲＯＭ（情報記憶媒体の一例）、ＲＡＭ等を搭載し、スロットマシン１の動作を制御する制御基板も収められている。

図１に示す第１リールＲ１～第４リールＲ４は、それぞれ外周面が一定の間隔で２０の領域（以下、各領域を「コマ」と記載する）に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。

前面上扉ＵＤと前面下扉ＤＤとは、個別に開閉可能に設けられている。前面上扉ＵＤには、第１リールＲ１～第４リールＲ４の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓ＤＷが設けられている。第１リールＲ１～第４リールＲ４の停止状態では、第１リールＲ１～第４リールＲ４それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている３つの図柄（上段図柄、中段図柄、下段図柄）をスロットマシン１の正面から表示窓ＤＷを通じて観察できるようになっている。

また、本実施形態のスロットマシン１では、表示窓ＤＷを通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによる有効ラインについて、有効ラインＬ１が設定されている。本実施形態のスロットマシン１では、１回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数がいずれの遊技状態においても３枚に設定されており、規定投入数に相当するメダルが投入されると第１リールＲ１、第２リールＲ２の中段と、第３リールＲ３の上段と、第４リールＲ４の中段と、によって構成される有効ラインＬ１が有効化される。

そして、遊技結果は、表示窓ＤＷ内の有効ラインＬ１上に停止表示された図柄組合せによって判定され、有効ラインＬ１上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合に、その役が入賞したものとしてホッパーユニット３２０からメダルの払い出し等が行われる。

前面上扉ＵＤには、遊技情報表示部ＤＳが設けられている。遊技情報表示部ＤＳは、ＬＥＤ、ランプ、７セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、１回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス状態でのメダルの払出数の合計あるいは獲得数の合計、今回の遊技で当選した役の情報、メダルの払い出しに関係するストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押し方を示唆する情報の表示等の各種遊技情報が表示される。

遊技情報表示部ＤＳには、７セグメント表示器から構成される主制御表示装置５００が含まれており、規定投入数のメダルが投入されスタートレバーＳＬが操作された際に、今回の遊技で当選した役の情報である当選情報に基づき作成される制御信号である当選コマンドに対応する表示である報知表示が表示され、報知表示の表示後第１リールＲ１～第４リールＲ４が停止した際に、報知表示が終了するとともにメダルの払出数あるいは獲得数が表示される。本実施形態のスロットマシン１では、当選コマンドに応じた表示態様で主制御表示装置５００の各セグメントが点灯及び消灯する報知表示が実行される。

また、主制御表示装置５００には、７セグメント表示器のドットであり、後述する有利区間制御手段２００Ａ（図２参照）によって有利区間が開始され、小役の入賞が補助されることでメダルの獲得期待値が１以上となっている場合に点灯する有利区間報知部５００Ａが設けられている。また、本実施形態のスロットマシン１では、音を用いた演出を行うための音響装置３４０が前面上扉ＵＤと前面下扉ＤＤとに複数設けられている。音響装置３４０からは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。

前面下扉ＤＤには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、クレジット（貯留）されたメダルを投入する操作を行うための投入操作手段として、１枚のメダルを投入するシングルベットボタンＢＴ及び規定投入数のメダルを投入するマックスベットボタンＭＢ、第１リールＲ１～第４リールＲ４を回転させて遊技を開始する契機となる開始操作を遊技者に実行させるための遊技開始操作手段としてのスタートレバーＳＬ、ステッピングモータにより回転駆動されている第１リールＲ１～第４リールＲ４のそれぞれを停止させる契機となる停止操作を遊技者に実行させるための停止操作手段としてのストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４及びクレジットされたメダルを清算するための清算ボタンＢＳも設けられている。

また、前面下扉ＤＤの下部には、メダル払出口ＭＯとメダル受け皿ＭＰとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払出口ＭＯからメダル受け皿ＭＰへ払い出されるようになっている。また、遊技機内にクレジットされたメダルが記憶されている状態で、清算ボタンＢＳが押下された場合、清算ボタンＢＳの押下に伴ってホッパーユニット３２０からクレジット数（クレジットされたメダルの枚数）に相当する枚数のメダルを払い出す清算処理を実行し、メダル払出口ＭＯからメダル受け皿ＭＰへメダルを払い出す。

図２は、本実施形態のスロットマシン１の機能ブロック図である。本実施形態のスロットマシン１は、制御基板としての遊技制御手段１０によって制御される。遊技制御手段１０は、複数の操作検出手段としてのメダル投入スイッチ２１０、ベットスイッチ２２０、スタートスイッチ２３０、ストップスイッチ２４０、設定変更スイッチ２５０及びリセットスイッチ２６０の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて演出装置３００、リールユニット３１０、ホッパーユニット３２０及び主制御表示装置５００等の出力手段の動作を制御する。

また、遊技制御手段１０は、設定変更手段１００、投入受付手段１０５、乱数生成手段１１０、内部抽選手段１２０、リール制御手段１３０、入賞判定手段１４０、払出制御手段１５０、リプレイ処理手段１６０、遊技状態移行制御手段１７０、演出制御手段１８０、記憶手段１９０、有利区間制御手段２００Ａ及び指示機能制御手段２００Ｂを含む。遊技制御手段１０を構成する各手段は、各制御処理の実行時に、記憶手段１９０に予め記憶されている各制御プログラムを読み出して実行する。

設定変更手段１００は、記憶手段１９０の設定値記憶手段１９１に記憶されている設定値を変更する制御（設定変更制御）を行う。設定変更手段１００は、設定変更スイッチ２５０がＯＮ状態となり設定変更を許可する状態である設定変更許可状態において、設定変更手段１００は、電源装置に設けられているリセットスイッチ２６０からの入力信号を受け付けるごとに、設定値記憶手段１９１に記憶されている設定値を設定１→設定２・・・設定６→設定１→・・・の順序で循環的に変動させる。また、スロットマシン１では、設定変更許可状態におけるスタートレバーＳＬの操作により作動するスタートスイッチ２３０からのスタート信号に基づいて設定値記憶手段１９１に記憶されている設定値を確定させて設定変更許可状態を終了する。本実施形態のスロットマシン１では、設定値記憶手段１９１において確定された設定値に応じて、内部抽選手段１２０による内部抽選で当選可能な当選エリアのうち一部の当選エリアの当選確率が変更される。つまり、設定変更手段１００は、内部抽選手段１２０による内部抽選における役の当選確率を変更可能な値である設定値を変更可能に構成されている。

なお、本実施形態のスロットマシン１においては、設定変更手段１００による設定変更制御が実行された場合に、遊技状態移行制御手段１７０が実行する遊技状態に係る制御及び有利区間制御手段２００Ａが実行する有利区間に係る制御が初期化されるように構成されており、遊技状態が後述する非リプレイタイム（以下、リプレイタイムを「ＲＴ」とも記載）状態に設定され、非有利区間が設定されるように構成されている。このため、スロットマシン１では、指示機能制御手段２００Ｂが設定変更前において指示機能に係る制御についても、初期化されるように構成されている。一方、スロットマシン１においては、遊技制御手段１０への電力の供給が遮断（電断）され、その後再度電力の供給が再開された場合、遊技状態移行制御手段１７０が実行する遊技状態に係る制御及び有利区間制御手段２００Ａが実行する有利区間に係る制御について、電断前の状態から再開されるように構成されている。このため、スロットマシン１においては、指示機能制御手段２００Ｂが実行する指示機能に係る制御についても、電断が発生しその後電力の供給が再開された場合に、電断前の状態が維持されるように構成されている。

投入受付手段１０５は、メダルの投入を受け付ける投入受付期間内において、規定投入数（３枚）に相当するメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバーＳＬに対する遊技開始操作を有効化する処理を行う。具体的には、メダル投入口ＭＩ（図１参照）にメダルが投入されると、メダル投入スイッチ２１０が作動することに伴って、投入受付手段１０５が、規定投入数を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する。また、投入受付手段１０５は、メダルがクレジットされた状態でシングルベットボタンＢＴ又はマックスベットボタンＭＢが押下されるベット操作が実行されると、ベットスイッチ２２０が作動することに伴って、規定投入数を限度として、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。

なお、本実施形態のスロットマシン１では、規定投入数に相当するメダルの投入に基づいて有効化されたスタートレバーＳＬの最初の押下操作が、遊技者による遊技の開始操作として受け付けられ、第１リールＲ１～第４リールＲ４の回転を開始させる契機となっているとともに、後述する内部抽選手段１２０が内部抽選を実行する契機となっている。

乱数生成手段１１０は、抽選用の乱数を発生させる手段である。なお、本実施形態において、「乱数」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、発生自体は規則的であっても、取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能し得る値も含まれる。

内部抽選手段１２０は、遊技者がスタートレバーＳＬに対して開始操作を実行し、スタートスイッチ２３０が開始操作を検出することで出力されるスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、抽選フラグ設定処理等を行う。

抽選テーブル選択処理では、記憶手段１９０の内部抽選テーブル記憶手段１９２に格納されている複数の内部抽選テーブルのうち、いずれの内部抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを現在の遊技状態に基づき選択する。各内部抽選テーブルでは、複数の乱数（例えば、０～６５５３５の６５５３６個の乱数）のそれぞれに対して、リプレイ、小役及びボーナスなどの各種の役や不当選（ハズレ）が対応付けられている。

なお、以下の記載において、ボーナスとは、入賞することで役物又は役物連続作動装置を作動させる役を意味し、ボーナスが作動とは、ボーナスが入賞し役物又は役物連続作動装置を作動することを意味し、ボーナス状態とは、役物又は役物連続作動装置が作動した状態を意味する。

乱数判定処理では、スタートスイッチ２３０から出力されるスタート信号に基づいて、遊技ごとに乱数生成手段１１０が生成する乱数（抽選用乱数）を取得し、取得した乱数を抽選テーブル選択処理で選択した内部抽選テーブルと比較して、比較結果に基づき役に当選したか否かを判定する。

抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役に対応する抽選フラグを非成立状態（第１のフラグ状態、ＯＦＦ状態）から成立状態（第２のフラグ状態、ＯＮ状態）に設定する。本実施形態のスロットマシン１では、２種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した２種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが成立状態に設定される。なお、本実施形態のスロットマシン１では、入賞するまで次回以降の遊技に成立状態を持ち越し可能な抽選フラグ（持越可能フラグ）と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に成立状態を持ち越さずに非成立状態にリセットされる抽選フラグ（持越不可フラグ）が用意されている。また、抽選フラグの設定情報は、記憶手段１９０の抽選フラグ記憶手段１９３に格納される。

リール制御手段１３０は、遊技者がスタートレバーＳＬへ開始操作を実行することにより作動するスタートスイッチ２３０からスタート信号が出力されたことに基づいて、第１リールＲ１～第４リールＲ４の回転駆動を開始し第１リールＲ１～第４リールＲ４の回転態様を制御するリール回転制御を実行する。また、リール制御手段１３０は、第１リールＲ１～第４リールＲ４の回転状態が、所定速度（例えば、約８０ｒｐｍ）で定常回転する回転状態となった場合に、各リールに対応するストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作されることでストップスイッチ２４０によって検出される停止操作を有効化する制御を実行する。そして、リール制御手段１３０は、停止操作を検出したストップスイッチ２４０からリール停止信号が出力された場合に、停止操作を検出したストップスイッチ２４０に対応する第１リールＲ１～第４リールＲ４の各リールを停止させる制御（リール停止制御）を行う。

なお、以下の記載において、リール制御手段１３０によって第１リールＲ１～第４リールＲ４の回転が開始され、遊技者が有効なストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４をそれぞれ押下操作することについて、最初の押下操作を第１停止操作、２番目の押下操作を第２停止操作、３番目の押下操作を第３停止操作、４番目の押下操作を第４停止操作とも記載する。

本実施形態のスロットマシン１では、第１リールＲ１～第４リールＲ４について、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下された時点（ストップスイッチ２４０が停止操作を検出した時点）から所定の期間としての１９０ｍｓが経過するまでに、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールを停止するようになっている。ここで、ストップボタンの押下時点から１９０ｍｓ以内に回転中のリールを停止させる場合、回転している各リールの停止位置は、各リールの直径及び回転速度より、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに最大で４コマ分回転可能に構成されている。

このため、本実施形態のスロットマシン１では、第１リールＲ１～第４リールＲ４について、ストップボタンの押下時点で有効ラインＬ１上に表示されているコマから４コマ回転するまでの計５コマが、有効ラインＬ１上に図柄を引き込み可能な範囲（引き込み範囲）となっており、回転している第１リールＲ１～第４リールＲ４が停止可能である場合、ストップボタンが押下操作されストップスイッチ２４０が停止操作を検出してから停止可能な範囲内（５コマ）に配列された図柄が有効ラインＬ１を通過するまでの間に停止操作に対応するリールを停止させるように構成されている。

リール制御手段１３０は、リール停止制御の実行時において、抽選フラグが成立状態に設定された役を可能な限り入賞させることができるように回転中のリールを停止させる引き込み処理と、抽選フラグが非成立状態に設定された役を入賞させることができないように回転中のリールを停止させる蹴飛ばし処理と、を含むロジック演算により予め設定された優先順位に基づき回転中のリールの停止位置を求めるロジック演算処理と、記憶手段１９０の停止制御テーブル記憶手段１９４に記憶されている停止制御テーブルを参照して回転中のリールの停止位置を決定するテーブル参照処理と、を行い、回転中のリールを停止させ有効ラインＬ１上に図柄を表示（以下、リール停止制御によって回転中のリールを停止させて有効ラインＬ１上に図柄を表示することを「停止表示」とも記載）している。

なお、本実施形態のスロットマシン１において、内部抽選で複数種類の小役が当選した場合における停止位置の候補の優先度の求め方は、有効ラインＬ１上に表示可能な図柄組合せの数に応じて優先度を求める方法（個数優先制御）と、小役に予め定められている配当に基づくメダルの払出数に応じて優先度を求める方法（枚数優先制御）とが存在する。ただし、枚数優先制御を実行する場合に、配当が同一の小役が重複して当選した場合には、それぞれの小役を入賞させることができる停止位置の候補の優先度がそれぞれ同一のものとして扱われる。

入賞判定手段１４０は、第１リールＲ１～第４リールＲ４の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する入賞判定処理を行う。具体的には、記憶手段１９０の入賞判定テーブル記憶手段１９５に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、第１リールＲ１～第４リールＲ４のすべてが停止した時点で有効ラインＬ１上に表示されている図柄組合せが、それぞれ予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。そして、各リールが停止した状態における有効ラインＬ１上に表示された図柄組合せによって、ボーナス、リプレイ、小役の入賞の有無を判定（以下、「入賞判定」と記載）できるように入賞判定テーブルが用意されている。なお、以下の記載において、役の入賞形態を示す図柄組合せを「入賞図柄組合せ」とも記載する。

本実施形態のスロットマシン１では、入賞判定処理における入賞判定手段１４０の判定結果に基づいて各処理が実行される。入賞役の判定結果に基づき実行される各処理としては、例えば、小役が入賞した場合には払出制御手段１５０にメダルを払い出させる枚数を決定する処理が行われ、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理手段１６０に次回の遊技においてメダルを消費せずに実行させる処理を行わせ、ボーナス等の遊技状態を移行させる契機となる役が入賞した場合には遊技状態移行制御手段１７０に遊技状態を移行させる処理が行われる。

払出制御手段１５０は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役ごとに予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、払出装置としてのホッパーユニット３２０に払い出させる制御を行う。

ホッパーユニット３２０は、払出制御手段１５０によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。ホッパーユニット３２０には、メダルを１枚払い出すごとに作動する払出メダル検出スイッチ３２５が備えられている。払出制御手段１５０は、払出メダル検出スイッチ３２５からの入力信号に基づいて、ホッパーユニット３２０から実際に払い出されたメダルの数を管理することができるように構成されている。なお、メダルのクレジットが許可されている場合には、ホッパーユニット３２０によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、記憶手段１９０のクレジット記憶領域（図示省略）に記憶されているクレジット数（クレジットされたメダルの数）に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。

リプレイ処理手段１６０は、入賞判定手段１４０により有効ラインＬ１上に後述する複数種類のリプレイ役のうちいずれかのリプレイの入賞を示す図柄組合せが停止表示されたと判定され、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関してメダルの投入を要さずに遊技を実行可能にする準備状態に設定するリプレイ処理（再遊技処理）を行う。すなわち、本実施形態のスロットマシン１では、リプレイが入賞した場合、規定投入数分のメダルを遊技者の手持ちのメダル（クレジットメダルを含む）を使わずに自動的に投入する自動投入処理が行われ、前回の遊技と同じ有効ラインＬ１を設定した状態で、次回のスタートレバーＳＬに対する開始操作を待機する。

遊技状態移行制御手段１７０は、複数の遊技状態の間で遊技状態を移行させる処理と、ボーナスの作動及び終了に係る処理と、を行う。ここで、各遊技状態の移行条件は、１つの条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうちいずれか１つの条件が成立したこと、あるいは複数の予め定められた条件のすべてが成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。

演出制御手段１８０は、演出データ記憶手段１９６に記憶されている演出データに基づいて、例えば、音響装置３４０を用いて行う音響演出等、遊技に関する演出に係る制御を行う。具体的には、メダルの投入、シングルベットボタンＢＴ、マックスベットボタンＭＢ、スタートレバーＳＬ、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４に対する操作等への遊技者によるスロットマシン１の各構成の操作時や、遊技状態の変動等の遊技イベントの発生時に、ランプ及びＬＥＤの点灯あるいは点滅、音響装置３４０からの音の出力、スタートスイッチ２３０からスタート信号が出力された状態で第１リールＲ１～第４リールＲ４の回転開始を遅延させる第１リールＲ１～第４リールＲ４を用いた演出等を実行することにより、遊技を盛り上げる演出や、遊技を補助するための演出の実行制御を行う。

また、演出制御手段１８０は、各演出状態に基づく演出を演出装置３００を構成する各構成に実行させる。なお、本実施形態において、演出制御手段１８０は、乱数を用いる抽選処理ごとに、乱数生成手段１１０の乱数格納領域から乱数を取得し、演出抽選テーブル記憶手段１９７に記憶されている複数の演出抽選テーブルのうち、各抽選処理に必要な演出抽選テーブルを用いて各抽選処理を実行する。

有利区間制御手段２００Ａは、特定役の入賞を補助する入賞補助制御を実行可能な遊技が実行される区間（期間）である有利区間（有利期間）と、入賞補助制御が実行されない遊技が実行される区間（期間）である非有利区間（非有利期間、通常区間）と、の間での移行に係る制御を、有利区間制御データ記憶手段１９８に記憶されているデータを用いて実行する。有利区間制御データ記憶手段１９８には、非有利区間において有利区間を開始するか否かを決定する有利区間移行抽選で用いられる有利区間移行抽選テーブルや、有利区間制御手段２００Ａが有利区間内において実行する所定の制御処理でＯＮ状態又はＯＦＦ状態にセットする各種フラグ、カウンタが格納されている。

有利区間制御手段２００Ａは、有利区間を終了する条件が成立した際に、有利区間を終了し次ゲームから非有利区間を開始するとともに、有利区間内において設定した各種フラグ、数値等を初期化する処理である終了処理を実行する。また、有利区間制御手段２００Ａは、有利区間を開始し、かつ入賞補助制御が実行されることで、メダルの獲得期待値が１以上となる場合に有利区間報知部５００Ａを点灯させる。このため、有利区間制御手段２００Ａは、有利区間を開始している場合であっても、後述する指示機能制御手段２００Ｂによって入賞補助制御が実行されない指示機能状態である場合には、有利区間報知部５００Ａを消灯可能に構成されている。

非有利区間は、内部抽選手段１２０による内部抽選の結果に基づく指示機能制御手段２００Ｂによる指示機能に係る制御が実行されない期間であり、有利区間は、内部抽選手段１２０による内部抽選の結果に基づく指示機能制御手段２００Ｂによる指示機能に係る制御が実行可能な期間である。

有利区間制御手段２００Ａは、有利区間を開始した遊技から１回の遊技が実行されるごとに、１ゲームに相当する値である値「１」を有利区間ゲーム数カウンタに加算し、有利区間ゲーム数カウンタに記憶される値（記憶値）を累積的にインクリメント更新するゲーム数更新処理を実行する。また、有利区間制御手段２００Ａは、有利区間を開始した遊技からメダルの払出数をメダルの投入数で減算した値（差枚数）を有利区間差枚数カウンタに累積的に記録する差枚数更新処理を実行する。

ここで、有利区間ゲーム数カウンタは、有利区間制御データ記憶手段１９８に含まれるカウンタであり、有利区間制御手段２００Ａによって更新される値（遊技回数）を記憶するカウンタである。また、有利区間差枚数カウンタは、有利区間制御データ記憶手段１９８に含まれるカウンタであり、有利区間制御手段２００Ａによって更新される値として、メダルが投入された場合に投入数に対応する値を減算し、メダルが払い出された場合に払出数に対応する値を加算することで差枚数を記憶するカウンタである。

本実施形態の有利区間制御手段２００Ａは、有利区間に制御している場合、遊技状態である場合にも、１回の遊技が実行されるごとに１ゲームに相当する値である値「１」ずつ有利区間ゲーム数カウンタの記憶値に累積的に加算（更新）するゲーム数更新処理と、メダルの差枚数に相当する値を有利区間差枚数カウンタの記憶値に累積的に更新する差枚数更新処理と、を実行する。

ここで、有利区間制御手段２００Ａは、有利区間差枚数カウンタの記憶値を更新する差枚数更新処理において、当該遊技におけるメダルの払出数が規定投入数未満であることで有利区間差枚数カウンタの記憶値を減算した際に、有利区間差枚数カウンタの記憶値が値「０」未満となる場合、有利区間差枚数カウンタの記憶値を値「０」にセットする。これにより、有利区間制御手段２００Ａは、有利区間差枚数カウンタの記憶値が最下点となる際の値について、値「０」に固定することができるため、有利区間差枚数カウンタの記憶値を用いた制御処理において、最下点における具体的な数値に応じて判定の閾値となる値を変動させる必要がなくなり、有利区間差枚数カウンタの記憶値を用いた制御処理の負荷を軽減させることができる。

有利区間制御手段２００Ａは、１５００ゲームの遊技が実行された場合、つまり有利区間ゲーム数カウンタの記憶値が値「１５００」になった場合又は有利区間において最もメダルを消費した時点から２４００枚のメダルを遊技者が獲得した場合、つまり有利区間差枚数カウンタの記憶値が最も低い値（最下点）であった時点から値「２４００」になった場合に、有利区間を終了させる条件として特定終了条件が成立したと判定し、有利区間を終了させて次ゲームから非有利区間を開始する終了処理を実行する。

有利区間制御手段２００Ａは、終了処理において、有利区間においてＯＮ状態にセットした各フラグや有利区間において設定した値等の有利区間における各種制御処理で用いた情報をすべて初期化する。なお、有利区間制御手段２００Ａは、特定終了条件以外の予め設定されている条件（通常終了条件）が成立した場合にも有利区間を終了可能であり、通常終了条件が成立した場合にも終了処理を実行する。

指示機能制御手段２００Ｂは、有利区間制御手段２００Ａによって有利区間が開始されている場合に、特定役の入賞を補助する指示機能の作動に係る処理（入賞補助制御）と、入賞補助制御を実行可能な状態であるアシストタイム状態（以下、アシストタイムを「ＡＴ」とも記載）を含む複数の指示機能状態の間での指示機能状態の移行に係る処理と、等の指示機能に係る制御（アシストタイム制御）を行う。本実施形態のスロットマシン１では、指示機能制御手段２００Ｂによるアシストタイム制御において用いるプログラムデータやデータテーブル、カウンタ、ＯＮ状態又はＯＦＦ状態にセットする各種フラグについて、記憶手段１９０の指示機能制御データ記憶手段１９９に記憶されている。

本実施形態において、指示機能制御手段２００Ｂは、指示機能状態が入賞補助制御を実行可能な状態である場合に、指示機能作動処理として、内部抽選手段１２０に当選した当選エリアに応じてそれぞれ異なる当選コマンドを作成させ、作成させた当選コマンドを主制御表示装置５００に送信させることで、内部抽選で当選した当選エリアがいずれの当選エリアであるかを報知し、遊技者にストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作方法を指示する機能（指示機能）である報知表示が主制御表示装置５００に実行される制御である入賞補助制御を実行可能となるように構成されている。入賞補助制御が実行されストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作態様が報知されるＡＴ状態における遊技が、本実施形態における報知遊技を構成する。

２．本実施形態における遊技機が備える構成
次に、図３～図１５を参照して、本実施形態におけるスロットマシン１が備える各構成の詳細について説明する。

＜内部抽選手段＞
図３は、本実施形態のスロットマシン１における各遊技状態で選択される内部抽選テーブルである内部抽選テーブルＡ～内部抽選テーブルＣを示す図である。内部抽選テーブルＡは、遊技状態が非ＲＴ状態である場合に選択される。内部抽選テーブルＡでは、小役に当選する当選エリアと、ボーナスに当選する当選エリアと、小役とボーナスとが重複して当選する当選エリアと、リプレイとボーナスとが重複して当選する当選エリアと、に乱数が対応付けられており、小役、リプレイ又はボーナスのいずれかに当選するように構成されている。また、内部抽選テーブルＡでは、リプレイの当選確率が、約１／７．３に設定されている。

本実施形態のスロットマシン１では、ボーナスとして第１種特別役物としてのレギュラーボーナス（以下、レギュラーボーナスを「ＲＢ」とも記載）を備えており、当選エリア「ＲＢ」、当選エリア「ＲＢ＆１枚役」、当選エリア「ＲＢ＆レア役」、当選エリア「ＲＢ＆通常リプレイ１」又は当選エリア「ＲＢ＆通常リプレイ２」に当選することでＲＢが成立状態に設定される。

内部抽選テーブルＢは、非ＲＴ状態においてＲＢが成立状態に設定されたことによって移行される遊技状態であるボーナス成立状態である場合に選択される。内部抽選テーブルＢは、内部抽選テーブルＡにおいて小役に対応付けられていた乱数と、小役とボーナスとが重複する当選エリアに対応付けられていた乱数と、が小役に対応付けられており、内部抽選テーブルＡにおいてリプレイとボーナスとが重複する当選エリアに対応付けられていた乱数と、ボーナスに対応付けられていた乱数がと、リプレイに対応付けられている。

内部抽選テーブルＣは、ＲＢが作動した場合に移行される遊技状態であるＲＢ作動状態において選択される。内部抽選テーブルＣでは、小役の当選確率について、内部抽選テーブルＡ及び内部抽選テーブルＢのいずれの内部抽選テーブルにおいて設定されている小役の当選確率よりも高くなるように設定されている。

本実施形態のスロットマシン１では、内部抽選で当選した場合に入賞可能な小役（以下、「入賞役」と記載）として、ベルＡ～ベルＬ、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆ、１枚役Ａ～１枚役Ｍ及びレア役が用意されており、複数種類の入賞役が重複して当選する小役の当選エリア（当選態様）として、当選エリア「打順ベル１Ａ」～当選エリア「打順ベル２４Ａ」と、当選エリア「打順ベル１Ｂ」～当選エリア「打順ベル２４Ｂ」と、当選エリア「打順チャンス役１Ａ」～当選エリア「打順チャンス役９Ａ」と、当選エリア「打順チャンス役１Ｂ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｂ」と、当選エリア「打順チャンス役１Ｃ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｃ」と、当選エリア「打順チャンス役１Ｄ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｄ」と、当選エリア「共通ベル」と、当選エリア「１枚役」と、当選エリア「ＪＡＣ１」～当選エリア「ＪＡＣ３」と、が設定されている。

なお、以下の記載において、当選エリア「打順ベル１Ａ」～当選エリア「打順ベル２４Ａ」をまとめて当選エリア「打順ベル群Ａ」とも記載し、当選エリア「打順ベル１Ｂ」～当選エリア「打順ベル２４Ｂ」をまとめて当選エリア「打順ベル群Ｂ」とも記載し、当選エリア「打順チャンス役１Ａ」～当選エリア「打順チャンス役９Ａ」をまとめて当選エリア「打順チャンス役群Ａ」とも記載し、当選エリア「打順チャンス役１Ｂ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｂ」をまとめて当選エリア「打順チャンス役群Ｂ」とも記載し、当選エリア「打順チャンス役１Ｃ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｃ」をまとめて当選エリア「打順チャンス役群Ｃ」とも記載し、当選エリア「打順チャンス役１Ｄ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｄ」をまとめて当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」とも記載する。

また、「打順」とは、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４に対して押下操作を実行する順番を意味し、打順１～打順２４から構成される。本実施形態のスロットマシン１において、打順１～打順２４におけるストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４を押下操作する順番は、図４に示す順番となっている。また、以下の記載において、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作されるタイミングを「押下タイミング」とも記載する。

当選エリア「打順ベル１Ａ」～当選エリア「打順ベル２４Ａ」、当選エリア「打順ベル１Ｂ」～当選エリア「打順ベル２４Ｂ」は、ベルＡ～ベルＬのうち少なくとも１つと、１枚役Ａ～１枚役Ｌのうち少なくとも１つと、に重複当選する当選エリアであり、それぞれ重複当選する入賞役が異なる構成となっている。遊技状態が非ＲＴ状態である場合における当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」の当選時において、スロットマシン１では、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングが当選している１枚役Ａ～１枚役Ｌのいずれかを入賞可能なタイミングである場合に、当選している１枚役Ａ～１枚役Ｌのいずれかが入賞し、押下タイミングが当選している１枚役Ａ～１枚役Ｌのいずれかを入賞できないタイミングである場合に、いずれの役も入賞しない取りこぼし（非入賞）となる。

また、遊技状態がボーナス成立状態である場合、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」には、それぞれ当選しているベルＡ～ベルＬを入賞可能にする打順（正解打順）が設定されている。遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」の当選時において、スロットマシン１では、正解打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、当選しているベルＡ～ベルＬのいずれかが入賞し、正解打順とは異なる打順（不正解打順）でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作され、かつ押下タイミングが当選している１枚役Ａ～１枚役Ｌのいずれかを入賞可能なタイミングである場合に、当選している１枚役Ａ～１枚役Ｌのいずれかが入賞し、不正解打順でかつ押下タイミングが当選している１枚役Ａ～１枚役Ｌのいずれかを入賞できないタイミングである場合に、いずれの役も入賞しない取りこぼし（非入賞）となる。

当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」は、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆのいずれかと、ベルＡ、ベルＢのうち少なくとも１つと、１枚役Ａ～１枚役Ｍのうち少なくとも２つと、に重複当選する当選エリアであり、それぞれ重複当選する入賞役が異なる構成となっている。遊技状態が非ＲＴ状態である場合における当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時において、スロットマシン１では、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順及び押下タイミングによらずベルＡが入賞するように構成されている。一方、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時において、スロットマシン１では、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順及び押下タイミングによって異なる入賞役を入賞可能となるように構成されている。

図５～図８を用いて、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時に打順に応じて入賞可能となる入賞役とその入賞確率とについて説明する。当選エリア「打順チャンス役１Ａ」～当選エリア「打順チャンス役９Ａ」は、それぞれ図５に示す打順に対応する入賞役が入賞可能となり、当選エリア「打順チャンス役１Ｂ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｂ」は、それぞれ図６に示す打順に対応する入賞役が入賞可能となり、当選エリア「打順チャンス役１Ｃ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｃ」は、それぞれ図７に示す打順に対応する入賞役が入賞可能となり、当選エリア「打順チャンス役１Ｄ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｄ」は、それぞれ図８に示す打順に対応する入賞役が入賞可能となる。当選エリア「打順チャンス役１Ａ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｄ」は、それぞれ重複当選する小役の組合せが異なるように構成されている。なお、以下の記載において、当選エリア「打順チャンス役１Ａ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｄ」の当選時にチャンス役Ａ～チャンス役Ｆを入賞可能な打順を特定打順とも記載する。

当選エリア「打順チャンス役１Ａ」～当選エリア「打順チャンス役９Ａ」は、特定打順が打順１～打順６、つまりストップボタンＢ１を第１停止操作する打順に設定されている。当選エリア「打順チャンス役１Ｂ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｂ」は、特定打順が打順７～打順１２、つまりストップボタンＢ２を第１停止操作する打順に設定されている。当選エリア「打順チャンス役１Ｃ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｃ」は、特定打順が打順１３～打順１８、つまりストップボタンＢ３を第１停止操作する打順に設定されている。当選エリア「打順チャンス役１Ｄ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｄ」は、特定打順が打順１９～打順２４、つまりストップボタンＢ４を第１停止操作する打順に設定されている。

当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時において、スロットマシン１では、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が特定打順で押下操作された場合、リール制御手段１３０によるリール停止制御として枚数優先制御が実行され、当選しているチャンス役Ａ～チャンス役Ｆのいずれかを１／３の確率で入賞可能にするリール停止制御が実行される。また、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時において、スロットマシン１では、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が特定打順とは異なる打順（非特定打順）で押下操作された場合、リール制御手段１３０によるリール停止制御として個数優先制御が実行される。

図５～図８に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時において、当選している１枚役Ａ～１枚役Ｍのいずれかと、成立状態に設定されているＲＢと、が入賞可能な役となり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングによって、１／４の確率で１枚役Ａ～１枚役Ｍのいずれかを入賞可能にし、１／２の確率でＲＢを入賞可能にし、１／４の確率で取りこぼし（非入賞）にする停止制御が実行される非特定打順（第１非特定打順）と、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングによらずベルＡを入賞可能となる停止制御が実行される非特定打順（第２非特定打順）と、が設定されている。ボーナス成立状態での当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時におけるリール停止制御の詳細については、後述する。

当選エリア「共通ベル」は、ベルＣ～ベルＬに重複して当選する当選エリアであり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順及び押下タイミングによらずベルＣ～ベルＬのいずれかを入賞可能に構成されている。当選エリア「１枚役」は、１枚役Ａ～１枚役Ｍに重複して当選するエリアであり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順及び押下タイミングによらず１枚役Ａ～１枚役Ｍのいずれかを入賞可能に構成されている。当選エリア「レア役」は、レア役に当選し、ストップボタンＢ１の押下タイミングが適切な場合にレア役を入賞可能に構成されており、ストップボタンＢ１の押下タイミングが取りこぼし役を入賞させることができないタイミングであった場合には、いずれの役も入賞しない取りこぼし（非入賞）となる。なお、本実施形態の内部抽選手段１２０は、小役を含む各当選態様の当選確率について、当選エリア「レア役」に当選する確率が、他の小役を含む当選態様のいずれかに当選する確率よりも低い確率となる、いわゆるレア役として構成されている。

当選エリア「ＪＡＣ１」は、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆ、ベルＡ～ベルＬ、１枚役Ａ～１枚役Ｍ及びレア役のすべての小役に当選する当選エリアであり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングが適切な場合にチャンス役Ａ～チャンス役Ｆのいずれかを入賞可能に構成されている。当選エリア「ＪＡＣ２」は、ベルＡ～ベルＬ、１枚役Ａ～１枚役Ｍ及びレア役に当選する当選エリアであり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順及び押下タイミングによらずベルＡ～ベルＬのいずれかを入賞可能に構成されている。当選エリア「ＪＡＣ３」は、１枚役Ａ～１枚役Ｍに当選する当選エリアであり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順及び押下タイミングによらず１枚役Ａ～１枚役Ｍのいずれかを入賞可能に構成されている。

ここで、本実施形態のスロットマシン１では、持越可能フラグが対応付けられる役としては、ＲＢがあり、小役及びリプレイは、持越不可フラグに対応付けられている。すなわち、抽選フラグ設定処理では、内部抽選でＲＢを含む当選エリアに当選すると、当選したＲＢの抽選フラグの成立状態を、ＲＢが入賞するまで持ち越す処理を行う。このとき、内部抽選手段１２０は、ＲＢの抽選フラグの成立状態が持ち越されている遊技でも、小役及びリプレイについての当否を決定する内部抽選を行っている。すなわち、抽選フラグ設定処理では、ＲＢの抽選フラグの成立状態が持ち越されている遊技において、小役やリプレイが当選した場合には、既に当選しているＲＢの抽選フラグと内部抽選で当選した小役やリプレイの抽選フラグとからなる２種類以上の役に対応する抽選フラグを成立状態に設定する。

＜図柄の配列＞
図９は、本実施形態のスロットマシン１における第１リールＲ１～第４リールＲ４の周面に配列された各図柄を示す図である。本実施形態では、図９に示すように、第１リールＲ１～第４リールＲ４の外周面に、赤７図柄「赤７」、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、リプレイ図柄「ＲＰ」、ベル図柄「ＢＬ」、チェリー図柄「ＣＨ」、スイカＡ図柄「ＷＭＡ」、スイカＢ図柄「ＷＭＢ」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」及びブランクＣ図柄「ＢＫＣ」が配列されている。また、第１リールＲ１～第４リールＲ４の周面には、それぞれ２０コマの図柄が配列されている。

＜リール制御手段＞
本実施形態のスロットマシン１では、いずれの遊技状態である場合にも、リール停止制御において有効ラインＬ１上に停止させる役の優先順序が「リプレイ＞小役＞ボーナス」の順序で優先順位が定められている。

＜ボーナス、小役の入賞図柄組合せ＞
図１０、図１１は、本実施形態のスロットマシン１が有するボーナスの入賞図柄組合せと小役の入賞図柄組合せとを示す図である。図１０に示すように、ＲＢの入賞図柄組合せは「ＢＬ－ＣＨ－ＲＰ－ＢＫＢ」である。図９に示すように、第１リールＲ１には、ベル図柄「ＢＬ」が４コマ以内の間隔で合計４個配置され、第２リールＲ２には、チェリー図柄「ＣＨ」が４コマ以内の間隔で合計４個配置され、第３リールＲ３には、リプレイ図柄「ＲＰ」が４コマ以内の間隔で合計４個配置され、第４リールＲ４には、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」が４コマ以内の間隔で合計４個配置されている。

ここで、スロットマシン１では、第１リールＲ１～第４リールＲ４のそれぞれに２０個の図柄が配列されていることから、組合せ可能な全図柄組合せの数が１６００００となっている。そして、ＲＢの入賞図柄組合せ「ＢＬ－ＣＨ－ＲＰ－ＢＫＢ」を構成する各図柄は、第１リールＲ１に４個、第２リールＲ２に４個、第３リールＲ３に４個、第４リールＲ４に４個配列されていることから、ＲＢの入賞図柄組合せの数が２５６となっている。

つまり、本実施形態におけるＲＢの入賞図柄組合せの数は、全図柄組合せに対して２５６／１６００００であり、全図柄組合せの数である１６００００に対して３／５００以下の数となっている。

また、上述した通り、本実施形態のスロットマシン１では、第１リールＲ１～第４リールＲ４について、ストップボタンの押下時点で有効ラインＬ１上に表示されているコマから４コマ回転するまでの計５コマが、有効ラインＬ１上に図柄を引き込み可能な範囲（引き込み範囲）となっている。

ＲＢの入賞図柄組合せ「ＢＬ－ＣＨ－ＲＰ－ＢＫＢ」は、第１リールＲ１において停止番号２番、７番、１２番、１７番の４コマ以内の間隔となる位置に配置されたベル図柄「ＢＬ」と、第２リールＲ２において停止番号４番、９番、１４番、１９番の４コマ以内の間隔となる位置に配置されたチェリー図柄「ＣＨ」と、第３リールＲ３において停止番号１番、６番、１１番、１６番の４コマ以内の間隔となる位置に配置されたリプレイ図柄「ＲＰ」と、第４リールＲ４において停止番号３番、８番、１３番、１８番の４コマ以内の間隔となる位置に配置されたブランクＢ図柄「ＢＫＢ」と、から構成されることから、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順及び押下タイミングによらず、有効ラインＬ１上に停止表示可能に構成されている。

このように、本実施形態のスロットマシン１では、ＲＢの入賞図柄組合せを構成する各図柄について、ＲＢを入賞可能である場合に、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順及び押下タイミングによらず、ストップスイッチ２４０が停止操作を検出してから所定の期間（１９０ｍｓ）が経過するまでにリール制御手段１３０が実行するリール停止制御により有効ラインＬ１上に停止表示可能となる位置に配列されている。

この構成により、本実施形態のスロットマシン１は、遊技者の操作態様によらず入賞可能なボーナスとして、ＲＢを有することができ、従来適切な押下タイミングが求められ技術介入性が高かったＲＢを用いた遊技性における技術介入性を低下させ、商品性を向上させる遊技性を実現することができ、多様な遊技性により遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。

なお、上述したように、リール制御手段１３０は、ボーナスに優先してリプレイ又は小役を有効ラインＬ１上に停止させるように構成されている。このため、ＲＢは、ＲＢのみが成立状態に設定されている場合、つまり非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「ＲＢ」に当選した場合と、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順及び押下タイミングが当選している小役の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示することができない打順及び押下タイミングである場合と、に入賞可能となる。

チャンス役Ａの入賞図柄組合せは「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＷＭＡ（ＷＭＢ，ＢＡＲ）－ＢＫＡ」であり、チャンス役Ｂの入賞図柄組合せは「ＷＭＡ－赤７－ＷＭＡ（ＷＭＢ，ＢＡＲ）－ＢＫＡ」であり、チャンス役Ｃの入賞図柄組合せは「ＷＭＡ－ＢＫＣ－ＷＭＡ（ＷＭＢ，ＢＡＲ）－ＢＫＡ」である。図９に示すように、第１リールＲ１には、スイカＡ図柄「ＷＭＡ」が４コマ以内の間隔で配置され、第３リールＲ３には、スイカＡ図柄「ＷＭＡ」、スイカＢ図柄「ＷＭＢ」又はＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」が４コマ以内の間隔で配置され、第４リールＲ４には、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が４コマ以内の間隔で配置されている。一方、第２リールＲ２には、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が停止番号１０番のコマに配列され、赤７図柄「赤７」が停止番号５番のコマに配列され、ブランクＣ図柄「ＢＫＣ」が停止番号０番のコマに配列されている。

つまり、チャンス役Ａ～チャンス役Ｃの入賞図柄組合せを構成する図柄は、第１リールＲ１に配列された図柄と、第３リールＲ３に配列された図柄と、第４リールＲ４に配列された図柄と、について、ストップボタンＢ１、ストップボタンＢ３、ストップボタンＢ４の押下タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示され、第２リールＲ２に配列された図柄について、ストップボタンＢ２の押下タイミングがチャンス役Ａ～チャンス役Ｃのそれぞれに設定された特定のタイミングである場合に、有効ラインＬ１上に停止表示されるように構成されている。

具体的には、チャンス役Ａは、有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が押下操作された場合に、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、チャンス役Ｂは、停止番号９番のチェリー図柄「ＣＨ」～停止番号５番の赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が押下操作された場合に、赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、チャンス役Ｃは、停止番号４番のチェリー図柄「ＣＨ」～停止番号０番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が押下操作された場合に、ブランクＣ図柄「ＢＫＣ」を有効ラインＬ１上に停止表示可能となる。

チャンス役Ｄの入賞図柄組合せは「ＢＫＡ－ＲＰ－ＷＭＡ（ＷＭＢ，ＢＡＲ）－ＢＫＡ」であり、チャンス役Ｅの入賞図柄組合せは「赤７－ＲＰ－ＷＭＡ（ＷＭＢ，ＢＡＲ）－ＢＫＡ」であり、チャンス役Ｆの入賞図柄組合せは「ＢＫＣ－ＲＰ－ＷＭＡ（ＷＭＢ，ＢＡＲ）－ＢＫＡ」である。図９に示すように、第２リールＲ２には、リプレイ図柄「ＲＰ」が４コマ以内の間隔で配置されている。一方、第１リールＲ１には、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が停止番号０番のコマに配列され、赤７図柄「赤７」が停止番号５番のコマに配列され、ブランクＣ図柄「ＢＫＣ」が停止番号１０番のコマに配列されている。

つまり、チャンス役Ｄ～チャンス役Ｆの入賞図柄組合せを構成する図柄は、第２リールＲ２に配列された図柄と、第３リールＲ３に配列された図柄と、第４リールＲ４に配列された図柄と、について、ストップボタンＢ２～ストップボタンＢ４の押下タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示され、第１リールＲ１に配列された図柄について、ストップボタンＢ１の押下タイミングがチャンス役Ｄ～チャンス役Ｆのそれぞれに設定された特定のタイミングである場合に、有効ラインＬ１上に停止表示されるように構成されている。

具体的には、チャンス役Ｄは、停止番号４番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が押下操作された場合に、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、チャンス役Ｅは、停止番号９番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号５番の赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が押下操作された場合に、赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、チャンス役Ｆは、停止番号１４番のＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」～停止番号１０番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が押下操作された場合に、ブランクＣ図柄「ＢＫＣ」を有効ラインＬ１上に停止表示可能となる。

ベルＡの入賞図柄組合せは「ＲＰ－ＢＬ－ＢＬ－ＢＫＣ」である。図９に示すように、第１リールＲ１には、リプレイ図柄「ＲＰ」が４コマ以内の間隔で配置され、第２リールＲ２には、ベル図柄「ＢＬ」が４コマ以内の間隔で配置され、第３リールＲ３には、ベル図柄「ＢＬ」が４コマ以内の間隔で配置され、第４リールＲ４には、ブランクＣ図柄「ＢＫＣ」が４コマ以内の間隔で配置されている。このため、ベルＡは、それぞれ入賞可能な打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングによらず有効ラインＬ１上に入賞図柄組合せが表示されるように構成されている。

ベルＢの入賞図柄組合せは「ＲＰ－ＲＰ－ＢＬ－ＢＫＣ」であり、１枚役Ａの入賞図柄組合せは「ＲＰ－ＣＨ－ＷＭＡ（ＷＭＢ，ＢＡＲ）－ＢＫＣ」であり、１枚役Ｂの入賞図柄組合せは「ＲＰ－ＷＭＡ（ＷＭＢ）－ＢＬ－ＢＫＣ」であり、１枚役Ｃの入賞図柄組合せは「ＢＫＡ－ＢＡＲ－ＢＫＢ－赤７」であり、１枚役Ｄの入賞図柄組合せは「赤７（ＢＫＡ）－ＣＨ－ＢＫＡ－ＢＫＢ（赤７）」であり、１枚役Ｅの入賞図柄組合せは「赤７（ＢＫＡ）－ＣＨ－ＲＰ－赤７（ＢＡＲ）」であり、１枚役Ｆの入賞図柄組合せは「赤７（ＢＫＡ）－ＷＭＢ－ＲＰ（赤７）－ＢＫＢ」であり、１枚役Ｇの入賞図柄組合せは「ＢＬ－赤７（ＢＡＲ）－ＲＰ－赤７（ＢＡＲ）」であり、１枚役Ｈの入賞図柄組合せは「ＢＬ（ＣＨ）－赤７（ＢＡＲ）－ＢＫＡ－ＢＫＢ」であり、１枚役Ｉの入賞図柄組合せは「ＢＫＢ（ＣＨ）－ＢＬ－ＢＫＣ（ＣＨ）－ＢＫＣ」であり、１枚役Ｊの入賞図柄組合せは「ＲＰ（ＣＨ）－ＢＬ－ＢＬ－赤７（ＢＡＲ）」であり、１枚役Ｋの入賞図柄組合せは「ＲＰ－ＢＫＣ（赤７）－ＢＬ－ＷＭＡ（ＷＭＢ）」であり、１枚役Ｌの入賞図柄組合せは「ＲＰ－ＢＬ－赤７（ＣＨ）－赤７（ＢＡＲ）」であり、１枚役Ｍの入賞図柄組合せは「ＷＭＡ（ＢＫＡ）－ＷＭＢ－ＢＬ－ＢＫＣ」であり、レア役の入賞図柄組合せは「ＢＡＲ－ＣＨ（ＢＫＡ，ＢＫＣ）－ＡＮＹ－ＡＮＹ」である。

＜小役の配当＞
図１０、図１１に示すように、本実施形態において、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆの配当は、規定投入数（３枚）よりも多い枚数の払出数（例えば１５枚）に設定されている。また、ベルＡ～ベルＬの配当は、規定投入数よりも多く、かつチャンス役Ａ～チャンス役Ｌよりも少ない枚数の払出数（例えば１４枚）に設定されている。レア役の配当は、規定投入数（３枚）よりも多い枚数の払出数（例えば４枚）に設定されている。また、１枚役Ａ～１枚役Ｍの配当は、規定投入数よりも少ない枚数の払出数（例えば１枚）に設定されている。

＜遊技状態移行制御手段＞
図１２（Ａ）は、本実施形態の遊技状態移行制御手段１７０が実行する遊技状態の移行に係る制御において、各遊技状態から移行可能な遊技状態を示す状態遷移図である。

図１２（Ａ）に示すように、非ＲＴ状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態（初期遊技状態、通常遊技状態）であり、ボーナスが作動及び成立していない非ボーナス状態となっている。非ＲＴ状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選手段１２０に内部抽選テーブルＡを用いた内部抽選を実行させる。

ボーナス成立状態は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「ＲＢ」、当選エリア「ＲＢ＆１枚役」、当選エリア「ＲＢ＆レア役」、当選エリア「ＲＢ＆通常リプレイ１」又は当選エリア「ＲＢ＆通常リプレイ２」に当選し、ＲＢが成立状態に設定された場合に移行する遊技状態である。ボーナス成立状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選手段１２０に内部抽選テーブルＢを用いた内部抽選を実行させる。

ＲＢ作動状態は、ＲＢが入賞することで移行される遊技状態（ボーナス状態）である。ＲＢ作動状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、小役が入賞した回数が予め定められた所定の入賞回数（例えば８回）になった場合と、ＲＢが作動してから実行された遊技回数が予め定められた所定の遊技回数（例えば１２ゲーム）になった場合と、に作動しているＲＢの終了条件が成立したかを判定し、ＲＢの作動を終了させることでボーナス状態を終了させて、遊技状態を非ボーナス状態へ移行させる。ＲＢ作動状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選手段１２０に内部抽選テーブルＣを用いた内部抽選を実行させる。

＜演出制御手段＞
本実施形態において、演出制御手段１８０は、指示機能制御手段２００Ｂによる入賞補助制御の実行時において、入賞補助制御で報知される内容（例えば、当選エリア「打順ベル１Ａ」の当選時に正解打順である打順１の報知等）を演出装置３００を用いた演出によって報知する入賞補助演出を実行する。演出制御手段１８０は、ＡＴ状態において当選エリア「打順ベル１Ａ」～当選エリア「打順ベル２４Ａ」、当選エリア「打順ベル１Ｂ」～当選エリア「打順ベル２４Ｂ」に当選した場合に、正解打順を報知する入賞補助演出を実行する。また、演出制御手段１８０は、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した場合に、特定打順を報知する入賞補助演出を実行する。

＜有利区間制御手段と指示機能制御手段＞
図１２（Ｂ）は、本実施形態の有利区間制御手段２００Ａによって制御される期間と、指示機能制御手段２００Ｂによって制御される指示機能状態と、についての詳細を示す状態遷移図である。

図１２（Ｂ）に示すように、非有利区間は、内部抽選手段１２０による内部抽選の結果に基づく指示機能制御手段２００Ｂによる指示機能に係る制御が実行されない期間である。有利区間制御手段２００Ａは、非有利区間内における遊技のうち、ボーナスが作動していない遊技において、内部抽選手段１２０による内部抽選で当選した当選エリアのうち、当選確率が１／１７５００以上に設定された当選エリアに当選した場合に、非有利区間を終了し有利区間を開始するか否かを決定する抽選である有利区間抽選を実行する。

有利区間抽選において、有利区間制御手段２００Ａは、まず、記憶手段１９０のうち有利区間に係るデータを記憶している有利区間制御データ記憶手段１９８から、複数の乱数のそれぞれに対して「有利区間の開始」、「ハズレ（不当選）」が対応付けられているデータテーブルである有利区間移行抽選テーブルを取得する。そして、有利区間制御手段２００Ａは、乱数生成手段１１０から乱数を取得し、取得した乱数を有利区間移行抽選テーブルと比較して、比較結果に基づき、有利区間を開始するか否かを決定する。なお、有利区間制御データ記憶手段１９８には、有利区間制御手段２００Ａが有利区間内において実行する所定の制御処理でＯＮ状態又はＯＦＦ状態にセットする各種フラグも格納されている。なお、有利区間制御手段２００Ａは、内部抽選で当選した当選エリアの当選確率と、有利区間抽選における「有利区間の開始」の当選確率と、を乗算した確率について、１／１７５００以上となるように有利区間抽選を実行する。

有利区間において、指示機能制御手段２００Ｂは、指示機能に係る状態（指示機能状態）として、非ＡＴ状態と、チャンスゾーン（ＣＺ）状態と、ＡＴ状態と、有している。指示機能制御手段２００Ｂは、指示機能制御データ記憶手段１９９に記憶されている各種抽選テーブルを参照し、各指示機能状態に応じた抽選に係る処理を実行する。

非ＡＴ状態は、有利区間制御手段２００Ａによって有利区間が開始され、かつ他の指示機能状態に移行していない場合に設定される、複数種類の指示機能状態の中で通常状態に相当する指示機能状態（通常指示機能状態）である。非ＡＴ状態において、指示機能制御手段２００Ｂは、内部抽選手段１２０による内部抽選で、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した場合に、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆを入賞可能にする特定打順を報知する入賞補助制御を実行する。

また、指示機能制御手段２００Ｂは、内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選し、かつ当選したチャンス役Ａ～チャンス役Ｆのいずれかが入賞した場合に、指示機能状態をＣＺ状態に移行するか否かを決定するＣＺ抽選を実行する。なお、指示機能制御手段２００Ｂは、内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選し、かつ当選したチャンス役Ａ～チャンス役Ｆが入賞しなかった場合において、ＣＺ抽選を実行しないように構成されている。

指示機能制御手段２００Ｂは、内部抽選で当選した当選エリアの当選確率と、ＣＺ抽選における「ＣＺ状態への移行」の当選確率と、を乗算した確率について、１／１７５００以上となるようにＣＺ抽選を実行する。

また、指示機能制御手段２００Ｂは、非ＡＴ状態において、有利区間を開始してから１２００ゲームの遊技が実行された場合と、有利区間を開始してから最もメダルを消費した後に２０００枚のメダルを遊技者が獲得した場合と、に、指示機能状態を非ＡＴ状態からＣＺ状態に移行させる。

ＣＺ状態は、非ＡＴ状態から移行可能な指示機能状態である。ＣＺ状態において、指示機能制御手段２００Ｂは、ＣＺ状態の開始時に指示機能制御データ記憶手段１９９のＣＺ終了判定カウンタ（不図示）に所定の遊技回数に対応する値（例えば、１０ゲーム）をセットし、遊技が実行される都度、ＣＺ終了判定カウンタの記憶値を１ゲームに相当する値「１」で減算するデクリメント更新を実行する。指示機能制御手段２００Ｂは、ＣＺ状態において１０ゲームの遊技が実行されるまでの間、毎ゲームＡＴ状態の実行を決定するか否かを抽選するＡＴ抽選を実行するように構成されており、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選し、かつ当選したチャンス役Ａ～チャンス役Ｆのいずれかが入賞した場合にのみＣＺ抽選が実行される非ＡＴ状態よりもＡＴ状態に移行しやすい状態となっている。

ＣＺ状態において、指示機能制御手段２００Ｂは、内部抽選手段１２０による内部抽選で、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した場合に、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆを入賞可能にする特定打順を報知する入賞補助制御を実行する。また、指示機能制御手段２００Ｂは、内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選し、かつ当選したチャンス役Ａ～チャンス役Ｆのいずれかが入賞した場合に、他の当選エリアに当選した場合に実行するＡＴ抽選よりも「ＡＴ状態への移行」に当選する確率が高い特別ＡＴ抽選を実行する。なお、指示機能制御手段２００Ｂは、内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選し、かつ当選したチャンス役Ａ～チャンス役Ｆが入賞しなかった場合において、特別ＡＴ抽選ではなくＡＴ抽選を実行するように構成されている。

ＣＺ状態において１０ゲームの遊技が実行されるまでにＡＴ抽選又は特別ＡＴ抽選で「ＡＴ状態への移行」に当選した場合、指示機能制御手段２００Ｂは、ＣＺ状態の開始から１０ゲームの遊技が実行された後に指示機能状態をＣＺ状態からＡＴ状態に移行する。一方、ＣＺ状態において１０ゲームの遊技が実行されるまでにＡＴ抽選又は特別ＡＴ抽選で「ＡＴ状態への移行」に当選しなかった場合、指示機能制御手段２００Ｂは、ＣＺ状態の開始から１０ゲームの遊技が実行された後に指示機能状態をＣＺ状態から非ＡＴ状態に移行する。なお、指示機能制御手段２００Ｂは、ＣＺ状態におけるＡＴ抽選又は特別ＡＴ抽選において「ＡＴ状態への移行」に当選した遊技において、指示機能状態をＣＺ状態からＡＴ状態に移行するように構成されていてもよい。また、指示機能制御手段２００Ｂは、ＣＺ状態において、有利区間を開始してから１２１０ゲームの遊技が実行された場合と、有利区間を開始してから最もメダルを消費した後に２０１０枚のメダルを遊技者が獲得した場合と、に、指示機能状態をＣＺ状態からＡＴ状態に移行させる。

ＡＴ状態は、非ＡＴ状態又はＣＺ状態においてＡＴ状態への移行条件が成立することで移行する指示機能状態である。ＡＴ状態において、指示機能制御手段２００Ｂは、内部抽選手段１２０による内部抽選において、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順によって入賞役が変化する当選エリアに当選したことに基づき入賞補助制御を実行可能に構成されている。ここで、入賞補助制御によって入賞する確率が上がる役（特定の役）は、当選エリア「打順ベル１Ａ」～当選エリア「打順ベル２４Ａ」、当選エリア「打順ベル１Ｂ」～当選エリア「打順ベル２４Ｂ」の当選時のベルＡ～ベルＬと、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時のチャンス役Ａ～チャンス役Ｆである。

指示機能制御手段２００Ｂは、ＡＴ状態を開始した場合に、ＡＴ状態において実行された遊技回数を計数するカウンタであるＡＴ状態遊技回数カウンタに、ＡＴ状態で実行可能な遊技回数に相当する初期値をセットし、１回の遊技が実行されるごとに１ゲームに相当する値「１」でＡＴ状態遊技回数カウンタの記憶値を減算するデクリメント更新を実行する。本実施形態において、指示機能制御手段２００Ｂは、遊技状態が非ＲＴ状態である状態で有利区間が開始された場合、ＡＴ状態遊技回数カウンタに初期値として値「５０」をセットする。

また、本実施形態において、指示機能制御手段２００Ｂは、内部抽選手段１２０による内部抽選で当選エリア「レア役」に当選した場合に、指示機能に係る制御として、ＡＴ状態遊技回数カウンタの記憶値に抽選により決定された値を加算するか否かを決定することで、ＡＴ状態が継続する期間を加算（上乗せ）するか否かを決定する上乗せ抽選を実行する。

ＡＴ状態においてＡＴ状態遊技回数カウンタの記憶値が値「０」になった場合、つまり、ＡＴ状態が終了した場合、有利区間制御手段２００Ａは、通常終了条件が成立したと判定し、有利区間を終了して非有利区間に制御するとともに、終了処理を実行する。終了処理が実行されることで、スロットマシン１では、有利区間制御データ記憶手段１９８に含まれる有利区間中に更新されたデータ（例えば有利区間ゲーム数カウンタの記憶値等）と、指示機能制御データ記憶手段１９９に含まれる有利区間中に更新されたデータ（例えば、ＡＴ状態遊技回数カウンタの記憶値等）と、が初期化される。

３．当選エリア「打順チャンス役群」当選時の詳細
次に、本実施形態のスロットマシン１において、遊技状態がボーナス成立状態である場合において内部抽選手段１２０による内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」のいずれかに当選した場合におけるリール制御手段１３０によるリール停止制御の詳細について、図１３を用いて説明する。図１３は、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時において、有効ラインＬ１上に停止表示可能となる役の入賞図柄組合せと、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４のそれぞれが第１停止操作された場合におけるリール停止制御の詳細と、を示す図である。

＜特定打順でストップボタンが押下操作された場合＞
当選エリア「打順チャンス役１Ａ」に当選した場合、リール制御手段１３０は、リール停止制御によって、今回の内部抽選で当選したチャンス役Ａ、ベルＡ、ベルＢ、１枚役Ｂ、１枚役Ｄの入賞図柄組合せと、今回の遊技よりも以前の遊技において成立状態に設定され抽選フラグが成立状態で持ち越されているＲＢの入賞図柄組合せと、を有効ラインＬ１上に表示可能に構成されている。リール制御手段１３０は、特定打順である打順１～打順６を構成するストップボタンＢ１への第１停止操作をストップスイッチ２４０が検出した場合に、スイカＡ図柄「ＷＭＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、他の小役よりも多い配当の１５枚の配当が設定されたチャンス役Ａの入賞図柄組合せ「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＷＭＡ（ＷＭＢ，ＢＡＲ）－ＢＫＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示可能となる。

このため、リール制御手段１３０は、枚数優先制御を実行して入賞した場合における払出数が最も多い１５枚であるチャンス役Ａの入賞図柄組合せ「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＷＭＡ（ＷＭＢ，ＢＡＲ）－ＢＫＡ」を構成するスイカＡ図柄「ＷＭＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示するリール停止制御を実行し、第１リールＲ１の中段にスイカＡ図柄「ＷＭＡ」を停止表示する。これにより、スロットマシン１では、今回の遊技において入賞可能な役がチャンス役Ａに限定される。

図９、図１０に示すように、チャンス役Ａを入賞可能にする押下タイミングは、第２リールＲ２の停止番号１４番のチェリー図柄「ＣＨ」～停止番号１０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が押下操作された場合であり、第２リールＲ２の周面に配列された２０コマの図柄のうち５コマの図柄が表示されているタイミングである。また、チャンス役Ｂを入賞可能にする押下タイミングは、第２リールＲ２の停止番号９番のチェリー図柄「ＣＨ」～停止番号５番の赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が押下操作された場合であり、第２リールＲ２の周面に配列された２０コマの図柄のうち５コマの図柄が表示されているタイミングである。そして、チャンス役Ｃを入賞可能にする押下タイミングは、第２リールＲ２の停止番号４番のチェリー図柄「ＣＨ」～停止番号０番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が押下操作された場合であり、第２リールＲ２の周面に配列された２０コマの図柄のうち５コマの図柄が表示されているタイミングである。

このように、チャンス役Ａ～チャンス役Ｃの入賞図柄組合せを構成する図柄のうち、第２リールＲ２に配列された図柄は、入賞可能になるストップボタンＢ２の押下タイミングが重複しない位置に配列されているとともに、入賞可能となる押下タイミングがそれぞれ２０コマ中５コマの図柄が配列されている範囲内となるように設定されている。

また、図５～図８に示すように、チャンス役Ａを含む当選エリア「打順チャンス役１Ａ」、当選エリア「打順チャンス役４Ａ」、当選エリア「打順チャンス役７Ａ」、当選エリア「打順チャンス役１Ｃ」、当選エリア「打順チャンス役４Ｃ」、当選エリア「打順チャンス役７Ｃ」と、チャンス役Ｂを含む当選エリア「打順チャンス役２Ａ」、当選エリア「打順チャンス役５Ａ」、当選エリア「打順チャンス役８Ａ」、当選エリア「打順チャンス役２Ｃ」、当選エリア「打順チャンス役５Ｃ」、当選エリア「打順チャンス役８Ｃ」と、チャンス役Ｃを含む当選エリア「打順チャンス役３Ａ」、当選エリア「打順チャンス役６Ａ」、当選エリア「打順チャンス役９Ａ」、当選エリア「打順チャンス役３Ｃ」、当選エリア「打順チャンス役６Ｃ」、当選エリア「打順チャンス役９Ｃ」と、は、それぞれ特定打順について、第１停止操作が実行された時点で入賞可能となる役が当選しているチャンス役Ａ～チャンス役Ｃのいずれかに限定され、かつ第２停止操作以降においてストップボタンＢ２が押下操作される打順に設定されている。

このため、チャンス役Ａ～チャンス役Ｃは、その当選時において、特定打順が打順１～打順６である場合には、第１停止操作が終了した時点で、第１リールＲ１の中段にスイカＡ図柄「ＷＭＡ」が停止表示された状態となり、特定打順が打順１３～打順１８である場合には、第１停止操作が終了した時点で、第３リールＲ３の中段にスイカＡ図柄「ＷＭＡ」、スイカＢ図柄「ＷＭＢ」又はＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」が停止表示された状態となることで、遊技者にはチャンス役Ａ～チャンス役Ｃのいずれが当選しているかが判別されない状態となるように構成されている。そして、チャンス役Ａ～チャンス役Ｃの入賞図柄組合せは、第２リールＲ２に配列された図柄について、それぞれ停止可能なコマ数が２０コマ中５コマに設定され、かつ停止可能なタイミングが互いに重複しないタイミングに設定されている。

このような構成により、チャンス役Ａ～チャンス役Ｃは、その当選時でかつ特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作される場合において、チャンス役Ａ～チャンス役Ｃの入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に引き込み可能な停止番号１４番のチェリー図柄「ＣＨ」～停止番号０番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」の範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に表示されているタイミングでストップボタンＢ２が押下操作されることで、１／３の確率で入賞する。なお、チャンス役Ａ～チャンス役Ｃは、その当選時でかつ特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作される際に、ストップボタンＢ２の押下タイミングを停止番号１４番のチェリー図柄「ＣＨ」～停止番号０番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」の範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に表示されているタイミングに限定しない場合、１／４の確率で入賞する。

また、図５～図１０に示すように、チャンス役Ｄ～チャンス役Ｆの入賞図柄組合せは、第２リールＲ２～第４リールＲ４について、互いに共通の図柄から構成され、かつ、第１リールＲ１について、停止可能なコマ数が２０コマ中５コマに設定され、かつ停止可能なタイミングが互いに重複しないタイミングに設定された異なる図柄から構成され、特定打順について、第１停止操作が実行された時点で入賞可能となる役が当選しているチャンス役Ｄ～チャンス役Ｆのいずれかに限定され、かつ第２停止操作以降においてストップボタンＢ１が押下操作される打順に設定されている。

このような構成であるため、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆは、それぞれ入賞確率が１／３（ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングを限定しない場合の入賞確率は１／４）となる。そのため、スロットマシン１では、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時において、特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合、１／３の確率で１５枚のメダルが払い出され、２／３の確率で取りこぼし（非入賞）となることから、１回の遊技において獲得できるメダルの枚数と投入するメダルの枚数との差分の平均値である純増枚数が２．０枚となる。

＜第１非特定打順でストップボタンが押下操作された場合＞
次に、特定打順とは異なる打順のうち第１非特定打順、具体的には当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時における打順７～打順１２でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合におけるリール制御手段１３０によるリール停止制御の詳細について説明する。

リール制御手段１３０は、第１非特定打順である打順７～打順１２を構成するストップボタンＢ２への第１停止操作をストップスイッチ２４０が検出した場合に、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、チャンス役Ａの入賞図柄組合せ「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＷＭＡ－ＢＫＡ」、「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＷＭＢ－ＢＫＡ」、「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＢＡＲ－ＢＫＡ」の３個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

また、リール制御手段１３０は、第１停止操作がストップボタンＢ２になされたことをストップスイッチ２４０が検出した場合に、ベル図柄「ＢＬ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、ベルＡの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＢＬ－ＢＬ－ＢＫＣ」の１個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

また、リール制御手段１３０は、第１停止操作がストップボタンＢ２になされたことをストップスイッチ２４０が検出した場合に、リプレイ図柄「ＲＰ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、ベルＢの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＲＰ－ＢＬ－ＢＫＣ」の１個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

また、リール制御手段１３０は、第１停止操作がストップボタンＢ２になされたことをストップスイッチ２４０が検出した場合に、スイカＡ図柄「ＷＭＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、１枚役Ｂの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＷＭＡ－ＢＬ－ＢＫＣ」の１個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

また、リール制御手段１３０は、第１停止操作がストップボタンＢ２になされたことをストップスイッチ２４０が検出した場合に、スイカＢ図柄「ＷＭＢ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、１枚役Ｂの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＷＭＢ－ＢＬ－ＢＫＣ」の１個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

そして、リール制御手段１３０は、第１停止操作がストップボタンＢ２になされたことをストップスイッチ２４０が検出した場合に、チェリー図柄「ＣＨ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、１枚役Ｄの入賞図柄組合せ「赤７－ＣＨ－ＢＫＡ－ＢＫＢ」、「赤７－ＣＨ－ＢＫＡ－赤７」、「ＢＫＡ－ＣＨ－ＢＫＡ－ＢＫＢ」、「ＢＫＡ－ＣＨ－ＢＫＡ－赤７」の４個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

このため、リール制御手段１３０は、個数優先制御を実行して、１枚役Ｄの入賞図柄組合せ「赤７－ＣＨ－ＢＫＡ－ＢＫＢ」、「赤７－ＣＨ－ＢＫＡ－赤７」、「ＢＫＡ－ＣＨ－ＢＫＡ－ＢＫＢ」、「ＢＫＡ－ＣＨ－ＢＫＡ－赤７」の４個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能にするチェリー図柄「ＣＨ」を有効ラインＬ１上に停止表示するリール停止制御を実行し、第２リールＲ２の中段にチェリー図柄「ＣＨ」を停止表示する。

第２リールＲ２の中段にチェリー図柄「ＣＨ」が停止表示されることで、スロットマシン１では、入賞可能な役が１枚役ＤとＲＢとに限定される。図９に示すように、第１リールＲ１の周面には、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が停止番号０番のコマに配列され、赤７図柄「赤７」が停止番号５番のコマに配列され、ベル図柄「ＢＬ」が４コマ以内の間隔で配列されている。また、第３リールＲ３の周面には、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が停止番号０番のコマと、停止番号１０番のコマと、に配列され、リプレイ図柄「ＲＰ」が４コマ以内の間隔で配列されている。

このため、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時に、第１停止操作がストップボタンＢ２に実行されチェリー図柄「ＣＨ」が第２リールＲ２において有効ラインＬ１上に停止表示され、第１リールＲ１及び第３リールＲ３が回転中である場合、停止番号９番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が押下操作された場合に、１枚役Ｄの入賞図柄組合せを構成するブランクＡ図柄「ＢＫＡ」又は赤７図柄「赤７」が第１リールＲ１において有効ラインＬ１上に停止表示され、停止番号１９番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号１０番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が押下操作された場合に、ＲＢの入賞図柄組合せを構成するベル図柄「ＢＬ」が第１リールＲ１において有効ラインＬ１上に停止表示される。

また、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時に、第１停止操作がストップボタンＢ２に実行されチェリー図柄「ＣＨ」が第２リールＲ２において有効ラインＬ１上に停止表示され、第１リールＲ１及び第３リールＲ３が回転中である場合、停止番号１４番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号１０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、停止番号４番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」～停止番号０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ３が押下操作された場合に、１枚役Ｄの入賞図柄組合せを構成するブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に停止表示され、停止番号１９番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」～停止番号１５番のチェリー図柄「ＣＨ」、停止番号９番のチェリー図柄「ＣＨ」～停止番号５番の赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ３が押下操作された場合に、ＲＢの入賞図柄組合せを構成するリプレイ図柄「ＲＰ」が第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に停止表示される。

スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時に、第１停止操作がストップボタンＢ２に実行されチェリー図柄「ＣＨ」が第２リールＲ２において有効ラインＬ１上に停止表示され、ストップボタンＢ１が押下操作され有効ラインＬ１上にブランクＡ図柄「ＢＫＡ」又は赤７図柄「赤７」が第１リールＲ１において有効ラインＬ１上に停止表示され、第３リールＲ３が回転中である場合、停止番号１４番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号１０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、停止番号４番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」～停止番号０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ３が押下操作された場合に、１枚役Ｄの入賞図柄組合せを構成するブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に停止表示され、停止番号１９番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」～停止番号１５番のチェリー図柄「ＣＨ」、停止番号９番のチェリー図柄「ＣＨ」～停止番号５番の赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ３が押下操作された場合に、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に停止表示されないことで、いずれの役の入賞図柄組合せとも異なる図柄組合せが有効ラインＬ１上に停止表示される取りこぼし（非入賞）となる。

また、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時に、第１停止操作がストップボタンＢ２に実行されチェリー図柄「ＣＨ」が第２リールＲ２において有効ラインＬ１上に停止表示され、ストップボタンＢ３が押下操作され有効ラインＬ１上にブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に停止表示され、第１リールＲ１が回転中である場合、停止番号９番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」～停止番号０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が押下操作された場合に、１枚役Ｄの入賞図柄組合せを構成するブランクＡ図柄「ＢＫＡ」又は赤７図柄「赤７」が第１リールＲ１において有効ラインＬ１上に停止表示され、停止番号１９番のブランクＢ図柄「ＢＫＣ」～停止番号１０番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が押下操作された場合に、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」又は赤７図柄「赤７」が第１リールＲ１において有効ラインＬ１上に停止表示されないことで、いずれの役の入賞図柄組合せとも異なる図柄組合せが有効ラインＬ１上に停止表示される取りこぼし（非入賞）となる。

また、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時に、第１停止操作がストップボタンＢ２に実行されチェリー図柄「ＣＨ」が第２リールＲ２において有効ラインＬ１上に停止表示され、ストップボタンＢ１が押下操作され有効ラインＬ１上にベル図柄「ＢＬ」が第１リールＲ１において有効ラインＬ１上に停止表示され、第３リールＲ３が回転中である場合、ストップボタンＢ３が押下操作されることで、ストップボタンＢ３の押下タイミングによらずＲＢの入賞図柄組合せを構成するリプレイ図柄「ＲＰ」が第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に停止表示される。

そして、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時に、第１停止操作がストップボタンＢ２に実行されチェリー図柄「ＣＨ」が第２リールＲ２において有効ラインＬ１上に停止表示され、ストップボタンＢ３が押下操作され有効ラインＬ１上にリプレイ図柄「ＲＰ」が第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に停止表示され、第１リールＲ１が回転中である場合、ストップボタンＢ１が押下操作されることで、ストップボタンＢ１の押下タイミングによらずＲＢの入賞図柄組合せを構成するベル図柄「ＢＬ」が第１リールＲ１において有効ラインＬ１上に停止表示される。

このように、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時に、第１非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合、１枚役Ｄの入賞図柄組合せを構成する図柄を第１リールＲ１において有効ラインＬ１上に引き込み可能な停止番号９番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の１０コマの範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に表示されているタイミングでストップボタンＢ１が押下操作され、第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に引き込み可能な停止番号１４番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号１０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、停止番号４番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」～停止番号０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の１０コマの範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に表示されているタイミングでストップボタンＢ３が押下操作されることで、１枚役Ｄが入賞する。つまり、１枚役Ｄの入賞確率が、１／４に設定されている。

また、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時に、第１非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作され、第２リールＲ２が停止しかつ第１リールＲ１及び第３リールＲ３が回転している状態において、１枚役Ｄの入賞図柄組合せを構成する図柄を第１リールＲ１において有効ラインＬ１上に引き込むことができない停止番号１９番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号１０番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」の１０コマの範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に表示されているタイミングでストップボタンＢ１が押下操作された場合と、第２リールＲ２が停止しかつ第１リールＲ１及び第３リールＲ３が回転している状態において、１枚役Ｄの入賞図柄組合せを構成する図柄を第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に引き込むことができない停止番号１９番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」～停止番号１５番のチェリー図柄「ＣＨ」、停止番号９番のチェリー図柄「ＣＨ」～停止番号５番の赤７図柄「赤７」の１０コマの範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に表示されているタイミングでストップボタンＢ３が押下操作された場合と、に、ＲＢが入賞する。つまり、ＲＢの入賞確率が、１／２に設定されている。

そして、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時に、第１非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合、１枚役Ｄの入賞図柄組合せを構成する図柄を第１リールＲ１において有効ラインＬ１上に引き込み可能な停止番号９番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の１０コマの範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に表示されているタイミングでストップボタンＢ１が押下操作された後に第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に引き込むことができない停止番号１９番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」～停止番号１５番のチェリー図柄「ＣＨ」、停止番号９番のチェリー図柄「ＣＨ」～停止番号５番の赤７図柄「赤７」の１０コマの範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に表示されているタイミングでストップボタンＢ３が押下操作された場合と、１枚役Ｄの入賞図柄組合せを構成する図柄を第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に引き込み可能な停止番号１４番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号１０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、停止番号４番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」～停止番号０番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の１０コマの範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に表示されているタイミングでストップボタンＢ３が押下操作された後に１枚役Ｄの入賞図柄組合せを構成する図柄を第１リールＲ１において有効ラインＬ１上に引き込むことができない停止番号１９番のブランクＢ図柄「ＢＫＢ」～停止番号１０番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」の１０コマの範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に表示されているタイミングでストップボタンＢ１が押下操作された場合と、にいずれの役の入賞図柄組合せとも異なる図柄組合せが有効ラインＬ１上に停止表示される取りこぼし（非入賞）となる。つまり、取りこぼし（非入賞）となる確率が、１／４に設定されている。

上述した通り、スロットマシン１では、有利区間中における当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時において、指示機能制御手段２００Ｂによる入賞補助制御と演出制御手段１８０による入賞補助演出が実行され、特定打順が遊技者に報知されるように構成されている。つまり、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時に、報知されている特定打順を無視して第１非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、ＲＢを入賞可能となるように構成されている。

＜第２非特定打順でストップボタンが押下操作された場合＞
次に、特定打順とは異なる打順のうち第２非特定打順、具体的には当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時における打順１３～打順１８又は打順１９～打順２４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合におけるリール制御手段１３０によるリール停止制御の詳細について説明する。

リール制御手段１３０は、第２非特定打順である打順１３～打順１８を構成するストップボタンＢ３への第１停止操作をストップスイッチ２４０が検出した場合に、スイカＡ図柄「ＷＭＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、チャンス役Ａの入賞図柄組合せ「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＷＭＡ－ＢＫＡ」の１個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

また、リール制御手段１３０は、ストップボタンＢ３への第１停止操作をストップスイッチ２４０が検出した場合に、スイカＢ図柄「ＷＭＢ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、チャンス役Ａの入賞図柄組合せ「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＷＭＢ－ＢＫＡ」の１個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

また、リール制御手段１３０は、ストップボタンＢ３への第１停止操作をストップスイッチ２４０が検出した場合に、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、チャンス役Ａの入賞図柄組合せ「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＢＡＲ－ＢＫＡ」の１個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

また、リール制御手段１３０は、第１停止操作がストップボタンＢ３になされたことをストップスイッチ２４０が検出した場合に、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、１枚役Ｄの入賞図柄組合せ「赤７－ＣＨ－ＢＫＡ－ＢＫＢ」、「赤７－ＣＨ－ＢＫＡ－赤７」、「ＢＫＡ－ＣＨ－ＢＫＡ－ＢＫＢ」、「ＢＫＡ－ＣＨ－ＢＫＡ－赤７」の４個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

そして、リール制御手段１３０は、第１停止操作がストップボタンＢ３になされたことをストップスイッチ２４０が検出した場合に、ベル図柄「ＢＬ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、ベルＡの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＢＬ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、ベルＢの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＲＰ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、１枚役Ｂの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＷＭＡ－ＢＬ－ＢＫＣ」、「ＲＰ－ＷＭＢ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、の４個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

このため、リール制御手段１３０は、第３リールＲ３においてブランクＡ図柄「ＢＫＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示した場合と、ベル図柄「ＢＬ」を有効ラインＬ１上に停止表示した場合と、で入賞図柄組合せの数が同一の４個であることから、個数優先制御によって優先順位を付けられないため、停止制御テーブル記憶手段１９４に記憶されている停止制御テーブルによって、ベルＡの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＢＬ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、ベルＢの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＲＰ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、１枚役Ｂの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＷＭＡ－ＢＬ－ＢＫＣ」、「ＲＰ－ＷＭＢ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、を構成するベル図柄「ＢＬ」を第３リールＲ３において有効ラインＬ１上に停止表示するテーブル停止制御を実行する。これにより、スロットマシン１では、今回の遊技において入賞可能な役がベルＡ、ベルＢ、１枚役Ｂに限定される。

リール制御手段１３０は、第２停止操作以降の停止操作がストップボタンＢ１、ストップボタンＢ２、ストップボタンＢ４に実行された場合、枚数優先制御を実行して入賞した場合における払出数が１４枚と１枚役Ｂよりも多くかつベルＢと同じ配当であるベルＡの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＢＬ－ＢＬ－ＢＫＣ」を構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示するリール停止制御を実行する。

このような構成により、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時において、第２非特定打順のうち打順１３～打順１８でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングによらずベルＡが入賞するため、第２非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合におけるメダルの純増枚数が１１枚となる。

リール制御手段１３０は、第２非特定打順である打順１９～打順２４を構成するストップボタンＢ４への第１停止操作をストップスイッチ２４０が検出した場合に、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、チャンス役Ａの入賞図柄組合せ「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＷＭＡ－ＢＫＡ」、「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＷＭＢ－ＢＫＡ」、「ＷＭＡ－ＢＫＡ－ＢＡＲ－ＢＫＡ」の３個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

また、リール制御手段１３０は、ストップボタンＢ４への第１停止操作をストップスイッチ２４０が検出した場合に、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、１枚役Ｄの入賞図柄組合せ「赤７－ＣＨ－ＢＫＡ－ＢＫＢ」、「ＢＫＡ－ＣＨ－ＢＫＡ－ＢＫＢ」の２個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

また、リール制御手段１３０は、ストップボタンＢ４への第１停止操作をストップスイッチ２４０が検出した場合に、赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、１枚役Ｄの入賞図柄組合せ「赤７－ＣＨ－ＢＫＡ－赤７」、「ＢＫＡ－ＣＨ－ＢＫＡ－赤７」の２個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

そして、リール制御手段１３０は、第１停止操作がストップボタンＢ４になされたことをストップスイッチ２４０が検出した場合に、ブランクＣ図柄「ＢＫＣ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、ベルＡの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＢＬ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、ベルＢの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＲＰ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、１枚役Ｂの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＷＭＡ－ＢＬ－ＢＫＣ」、「ＲＰ－ＷＭＢ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、の４個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能になる。

このため、リール制御手段１３０は、個数優先制御を実行して、ベルＡの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＢＬ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、ベルＢの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＲＰ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、１枚役Ｂの入賞図柄組合せ「赤７－ＣＨ－ＢＬ－ＢＫＣ」、「ＢＫＡ－ＣＨ－ＢＬ－ＢＫＣ」と、の４個の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能にするブランクＣ図柄「ＢＫＣ」を有効ラインＬ１上に停止表示するリール停止制御を実行し、第４リールＲ４の中段にブランクＣ図柄「ＢＫＣ」を停止表示する。これにより、スロットマシン１では、今回の遊技において入賞可能な役がベルＡ、ベルＢ、１枚役Ｂに限定される。

リール制御手段１３０は、第２停止操作以降の停止操作がストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３に実行された場合、枚数優先制御を実行して入賞した場合における払出数が１４枚と１枚役Ｂよりも多くかつベルＢと同じ配当であるベルＡの入賞図柄組合せ「ＲＰ－ＢＬ－ＢＬ－ＢＫＣ」を構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示するリール停止制御を実行する。

このような構成により、スロットマシン１では、遊技状態がボーナス成立状態である場合における当選エリア「打順チャンス役１Ａ」の当選時において、第２非特定打順のうち打順１９～打順２４でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングによらずベルＡが入賞するため、第２非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合におけるメダルの純増枚数が１１枚となる。

４．各遊技状態における役の当選確率の詳細
図１４は、各遊技状態における役の当選確率の詳細を示す図であり、図１４（Ａ）が非ＲＴ状態における各当選エリアに対応付けられた乱数の量（乱数値設定量）を示す図、図１４（Ｂ）がボーナス成立状態における各当選エリアに対応付けられた乱数値設定量を示す図、図１４（Ｃ）がＲＢ作動状態における各当選エリアに対応付けられた乱数値設定量を示す図、図１４（Ｄ）は、非ＲＴ状態及びボーナス成立状態の非ＲＢ作動状態における各小役に対応付けられた乱数値設定量と、非ＲＢ作動状態における小役を含む当選エリアに対応付けられた乱数値設定量の総数と、非ＲＢ作動状態におけるベルＡ～ベルＬのそれぞれに対応付けられた乱数値設定量の総数と、ＲＢ作動状態における各小役に対応付けられた乱数値設定量と、ＲＢ作動状態における小役を含む当選エリアに対応付けられた乱数値設定量の総数と、ＲＢ作動状態におけるベルＡ～ベルＬのそれぞれに対応付けられた乱数値設定量の総数と、を示す図である。なお、乱数の総数は、０～６５５３５までの計６５５３６個となっている。また、乱数値設定量を乱数の総数で除算した結果が、各役や各当選エリアの当選確率となることから、乱数値設定量が多い役や当選エリア程当選確率が高くなる。

役ごとの当選確率について、ベルＡを例に説明する。本実施形態において、非ＲＢ作動状態におけるベルＡは、当選エリア「打順ベル１Ａ」、当選エリア「打順ベル２Ａ」、当選エリア「打順ベル１Ｂ」、当選エリア「打順ベル２Ｂ」の当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」に含まれるそれぞれ乱数値設定量が５５０である４個の当選エリアと、乱数値設定量が７５０である当選エリア「共通ベル」と、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に含まれるそれぞれ乱数値設定量が９０の３６個の当選エリアと、の当選時において当選するように構成されていることから、非ＲＢ作動状態におけるベルＡの乱数値設定量が、５５０×４＋７５０＋９０×３６＝６１９０となっている。また、ＲＢ作動状態におけるベルＡは、乱数値設定量が５４１である当選エリア「ＪＡＣ１」と、乱数値設定量が５６５２である当選エリア「ＪＡＣ２」と、の当選時において当選するように構成されていることから、ＲＢ作動状態におけるベルＡの乱数値設定量が、５４１＋５６５２＝６１９３となっている。

＜各遊技状態での小役の当選確率の関係性＞
図１４（Ａ）、（Ｂ）に示すように、非ＲＢ作動状態では、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」に含まれる各当選エリアに対応付けられた乱数設定量が５５０となっており、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に含まれる各当選エリアに対応付けられた乱数設定量が９０となっており、当選エリア「共通ベル」に対応付けられた乱数設定量が７５０となっており、当選エリア「レア役」に対応付けられた乱数設定量が３００となっている。

非ＲＢ作動状態において、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆは、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に含まれる当選エリアのうち、互いに重複しない６つの当選エリアに含まれている。また、ベルＡは、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」と、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」に含まれる当選エリアうち４つの当選エリアと、当選エリア「共通ベル」と、に含まれている。また、ベルＢは、当選エリア「打順チャンス役１Ａ」～当選エリア「打順チャンス役３Ａ」と、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」に含まれる当選エリアうち４つの当選エリアと、に含まれている。また、ベルＣ～ベルＬは、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」に含まれる当選エリアうち４つの当選エリアと、当選エリア「共通ベル」と、に含まれている。なお、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」に含まれる各当選エリアは、上述した通り、ベルＡ～ベルＬのうちいずれか１つを含むように構成されている。

このため、非ＲＢ作動状態では、規定投入数（３枚）よりも多い配当として、１５枚の配当が設定されているチャンス役Ａ～チャンス役Ｆと、１４枚の配当が設定されているベルＡ～ベルＬと、４枚の配当が設定されているレア役と、について、図１４（Ｄ）に示すように、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆの乱数値設定量が５４０となっており、ベルＡの乱数設定量が５４４０となっており、ベルＢの乱数設定量が２４７０となっており、ベルＣ～ベルＬの乱数値設定量が２９５０となっており、レア役の乱数値設定量が３００となっている。

図１４（Ｃ）に示すように、ＲＢ作動状態では、当選エリア「ＪＡＣ１」に対応付けられた乱数値設定量が５４１となっており、当選エリア「ＪＡＣ２」に対応付けられた乱数値設定量が５６５２となっており、当選エリア「ＪＡＣ３」に対応付けられた乱数値設定量が５０３６６となっている。

このため、ＲＢ作動状態では、規定投入数（３枚）よりも多い配当として、１５枚の配当が設定されているチャンス役Ａ～チャンス役Ｆと、１４枚の配当が設定されているベルＡ～ベルＬと、４枚の配当が設定されているレア役と、について、図１４（Ｄ）に示すように、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆの乱数値設定量が５４１となっており、ベルＡ～ベルＬの乱数値設定量が６１９３となっており、レア役の乱数値設定量が６１９３となっている。

また、図１４（Ａ）～（Ｄ）に示すように、非ＲＢ作動状態では、小役全体に対応付けられた乱数値設定量が５６５５４となっており、ベルＡ～ベルＬの少なくとも１つを含む当選エリアに対応付けられた乱数値設定量の総数が３０３９０となっている。一方、ＲＢ作動状態では、小役全体に対応付けられた乱数値設定量が５６５５９となっている。ベルＡ～ベルＬの少なくとも１つを含む当選エリアに対応付けられた乱数値設定量の総数が６１９３となっている。

このような構成であることから、本実施形態のスロットマシン１は、ＲＢが作動するＲＢ作動状態において、ＲＢの非作動時である非ＲＢ作動状態である場合よりもすべての小役の当選確率が上昇するとともに、いずれかの小役に当選する確率も上昇するように構成されている。また、スロットマシン１は、ＲＢ作動状態において、規定投入数よりも多い配当が設定されているベルＡ～ベルＬを含む当選エリアの当選確率が、非ＲＢ作動状態においてベルＡ～ベルＬの少なくとも１つを含む当選エリアの当選確率よりも低くなっている。このため、本実施形態のスロットマシン１は、ＲＢ作動状態について、メダルの獲得率の期待値が１００％未満となっている。

このように、本実施形態においては、正解打順で停止操作した場合に入賞する規定投入枚数よりも多くのメダルを払い出す入賞役（特定小役）として、ベルＡ～ベルＬの１２種類を設定している。そして、ＲＢ作動状態において特定小役を含む当選態様（第２特定当選態様）が得られる確率を、非ＲＢ作動状態において特定小役を含む当選態様が得られる確率の約１／４．９に圧縮している。これにより、ＲＢ作動状態でのメダルの獲得率の期待値の下限を１００％未満にまで引き下げた上で非ＲＢ作動状態におけるＡＴ遊技に関するメダルの獲得性能を設計することができるため、ＡＴ機能を備えたスロットマシン１の設計自由度を飛躍的に向上させることができる。

なお、本実施形態においては、入賞に伴うメダルの払出数が遊技を開始する際に必要となる規定投入数よりも多くなるベルＡ～ベルＬが互いに重複せず、他の小役（１枚役Ａ～１枚役Ｌ）と重複当選する当選エリア「打順ベル１Ａ」～当選エリア「打順ベル２４Ａ」、当選エリア「打順ベル１Ｂ」～当選エリア「打順ベル２４Ｂ」が、複数種類の第１当選態様を構成し、ベルＡ～ベルＬが重複して当選する当選エリア「ＪＡＣ１」、当選エリア「ＪＡＣ２」が、第２当選態様を構成する。

また、本実施形態においては、当選エリア「共通ベル」の当選時にベルＣ～ベルＬに当選するとともに、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時にベルＡ，ベルＢに当選するように構成されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、ベルＡ～ベルＬについて、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」において当選し、当選エリア「共通ベル」を有さず、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時にベルＡ、ベルＢに当選しない構成にすることで、非ＲＢ作動状態においてＮ種類の特定小役を互いに重複せずに当選させる態様を設けて内部抽選を行い、ＲＢ作動状態においてＮ種類の特定小役を重複して当選させる態様を設けて内部抽選を行うことによって、ＲＢ作動状態において特定小役を含む当選態様が得られる確率を、非ＲＢ作動状態において特定小役を含む当選態様が得られる確率の約１／Ｎに圧縮することができる。

５．遊技の進行方法に応じたメダルの獲得期待値とメダル５０枚当たりの遊技回数
図１５は、遊技の進行方法に応じた各遊技状態における滞在比率と、各遊技状態におけるメダルの獲得期待値と、遊技の進行方法ごとのメダル５０枚当たりの遊技回数と、を示す図である。

ここで、遊技の進行方法とは、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下操作、特に打順に関する方法であり、図１５（Ａ）には、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４について、入賞補助の有無によらずランダムな打順で押下操作した場合（ランダム操作）を示し、図１５（Ｂ）には、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４について、指示機能制御手段２００Ｂによる入賞補助制御と演出制御手段１８０による入賞補助演出との入賞補助が実行された場合に、入賞補助に従わない打順で押下操作した場合（入賞補助無視操作）を示し、図１５（Ｃ）には、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４について、指示機能制御手段２００Ｂによる入賞補助制御と演出制御手段１８０による入賞補助演出との入賞補助が実行された場合に、入賞補助に従った打順で押下操作した場合（入賞補助操作）を示している。

また、図１５において、滞在比率とは、所定遊技回数（例えば１７５０００ゲーム）の遊技が実行された場合において、各遊技状態における総遊技回数に対する実行された遊技回数の比率を意味し、リプレイ込みの下限値とは、リプレイを規定投入数と同数の払い出しが実行される役（３枚投入３枚払出）として扱う場合において、所定遊技回数の遊技で投入したメダルの総投入数に対する総払出数の比率を意味する。

＜ランダム操作で遊技が進行される場合＞
図１５（Ａ）に示すように、スロットマシン１では、ランダム操作で遊技が進行された場合、非ＲＴ状態に０．７６％滞在し、ボーナス成立状態に９６．７４％滞在し、ＲＢ作動状態に２．５１％滞在する。上述した通り、本実施形態のスロットマシン１は、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した場合に、特定打順とは異なる第１非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、１／２の確率でＲＢが入賞しＲＢ作動状態に遊技状態が移行するように構成されている。このため、スロットマシン１では、ランダム操作で遊技が進行される場合、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した際に、１／４の確率で第１非特定打順でのストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下操作が実行され、かつ１／２の確率でＲＢが入賞し、遊技状態がボーナス成立状態からＲＢ作動状態に移行するように構成されている。

また、図１５（Ａ）に示すように、スロットマシン１では、ランダム操作で遊技が進行された場合、非ＲＴ状態におけるリプレイ込みの下限値が６８．５９％に設定され、ボーナス成立状態におけるリプレイ込みの下限値が６６．８２％に設定され、ＲＢ作動状態におけるリプレイ込みの下限値が６９．９９％に設定されている。

上述した通り、リール制御手段１３０は、非ＲＴ状態である場合、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」の当選時において、いずれの打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合にも、１枚役Ａ～１枚役Ｌのいずれかが入賞するリール停止制御を実行し、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時において、いずれの打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合にも、ベルＡが入賞するリール停止制御を実行するように構成されている。

また、リール制御手段１３０は、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」の当選時において、正解打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、ベルＡ～ベルＬのいずれかが入賞し、不正解打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、１枚役Ａ～１枚役Ｌのいずれかを入賞可能とするリール停止制御を実行し、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時において、特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆのいずれかを入賞可能にするリール停止制御を実行し、第１非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、１枚役Ａ～１枚役Ｍのいずれかを入賞可能にするリール停止制御を実行し、第２非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、ベルＡを入賞させるリール停止制御を実行する。

このような構成であるため、スロットマシン１では、ランダム操作で遊技が進行された場合、ボーナス成立状態における当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時に、取りこぼし（非入賞）が発生し得るため、非ＲＴ状態よりもボーナス成立状態の方がリプレイ込みの下限値が低い値となっている。

また、スロットマシン１では、ランダム操作で遊技が進行された場合におけるＲＢ作動状態におけるリプレイ込みの下限値が、非ＲＴ状態におけるリプレイ込みの下限値及びボーナス成立状態におけるリプレイ込みの下限値よりも高く、かつ１００％未満（１未満）の６９．９９％に設定されている。

このような構成であることで、スロットマシン１は、ランダム操作で遊技が進行された場合、メダル５０枚当たり５０．４ゲームの遊技を実行可能に構成されている。

＜入賞補助無視操作で遊技が進行される場合＞
図１５（Ｂ）に示すように、スロットマシン１では、入賞補助無視操作で遊技が進行された場合、非ＲＴ状態に１．００％滞在し、ボーナス成立状態に９５．６９％滞在し、ＲＢ作動状態に３．３１％滞在する。上述した通り、本実施形態のスロットマシン１は、ボーナス成立状態でかつ有利区間中における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した場合に、特定打順の入賞補助が実行されるように構成されている。

このため、スロットマシン１では、入賞補助無視操作で遊技が進行された場合、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した際に、１／３の確率で第１非特定打順でのストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下操作が実行され、かつ１／２の確率でＲＢが入賞し、遊技状態がボーナス成立状態からＲＢ作動状態に移行するように構成されており、ランダム操作で遊技が進行された場合よりもＲＢ作動状態に移行する確率が高くなるように構成されている。

また、スロットマシン１では、ボーナス成立状態でかつＡＴ状態における内部抽選で当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」に当選した場合に、正解打順の入賞補助が実行されるため、入賞補助無視操作で遊技が進行された場合、ボーナス成立状態でかつＡＴ状態における内部抽選で当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」に当選した場合に、ベルＡ～ベルＬの入賞となることがないものの、非ＡＴ状態及びＣＺ状態においてはベルＡ～ベルＬが入賞し得る構成となっている。さらに、スロットマシン１では、ボーナス成立状態でかつ有利区間中における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した場合に、入賞補助無視操作で遊技が進行されることで、２／３の確率で第２非特定打順でのストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下操作が実行され、ベルＡが入賞するように構成されている。

このような構成であるため、スロットマシン１は、ボーナス成立状態におけるリプレイ込みの下限値について、入賞補助無視操作で遊技が進行された場合のリプレイ込みの下限値が６８．６５％に設定されており、ランダム操作で遊技が進行された場合におけるリプレイ込みの下限値である６６．８２％よりも高い値に設定されている。

なお、スロットマシン１では、入賞補助無視操作で遊技が進行された場合における非ＲＴ状態におけるリプレイ込みの下限値と、ＲＢ作動状態におけるリプレイ込みの下限値と、について、非ＲＴ状態とＲＢ作動状態とでは入賞補助が実行されないことから、ランダム操作で遊技が進行された場合と同じリプレイ込みの下限値となっている。

このため、スロットマシン１では、入賞補助無視操作で遊技が進行された場合におけるＲＢ作動状態におけるリプレイ込みの下限値が、非ＲＴ状態におけるリプレイ込みの下限値及びボーナス成立状態におけるリプレイ込みの下限値よりも高く、かつ１００％未満（１未満）の６９．９９％に設定されている。

このような構成であることで、スロットマシン１は、ランダム操作で遊技が進行された場合、メダル５０枚当たり５３．２ゲームの遊技を実行可能に構成されている。

＜入賞補助操作で遊技が進行される場合＞
図１５（Ｃ）に示すように、スロットマシン１では、入賞補助操作で遊技が進行された場合、ボーナス成立状態に移行した際に内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した際に、特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作されるため、ＲＢに入賞することがなく、一度ボーナス成立状態に遊技状態が移行してからはボーナス成立状態に遊技状態が維持されるため、非ＲＴ状態とＲＢ作動状態との滞在比率が０．００％滞在であり、ボーナス成立状態の滞在比率が１００．００％となっている。

また、上述した通り、スロットマシン１では、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時に特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合、１５枚の配当が設定されたチャンス役Ａ～チャンス役Ｆが１／３の確率で入賞するため、純増枚数が４．０枚となっており、第２非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作され確実に１４枚の配当が設定されたベルＡが入賞する際における純増枚数１１．０枚よりも低い枚数となっている。

このような構成であるため、スロットマシン１では、入賞補助操作で遊技が進行された場合、ボーナス成立状態におけるリプレイ込みの下限値について、入賞補助無視操作で遊技が進行された場合のリプレイ込みの下限値である６８．６５％と、ランダム操作で遊技が進行された場合におけるリプレイ込みの下限値である６６．８２％と、よりも低い６１．７３％に設定されており、入賞補助操作で遊技が進行された場合、メダル５０枚当たり４３．５ゲームの遊技を実行可能に構成されている。

６．本実施形態のまとめ
上述したように、本実施形態の内部抽選手段１２０は、第１配当としての１５枚の配当が設定されたチャンス役Ａ～チャンス役Ｆのいずれかと、第１配当よりも少ない第２配当としての１枚が設定された１枚役Ａ～１枚役Ｍのうち少なくとも２つと、第１配当よりも少なくかつ第２配当よりも多い第３配当としての１４枚が設定されたベルＡ、ベルＢのうち少なくとも１つと、を含む当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」を抽選の対象に含む内部抽選を、非ＲＴ状態及びボーナス成立状態において実行するように構成されている。この、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆが、本実施形態における第１小役を構成し、１枚役Ａ～１枚役Ｍが、本実施形態における第２小役を構成し、ベルＡ、ベルＢが、本実施形態における第３小役を構成し、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に含まれる当選エリア「打順チャンス役１Ａ」～当選エリア「打順チャンス役９Ａ」、当選エリア「打順チャンス役１Ｂ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｂ」、当選エリア「打順チャンス役１Ｃ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｃ」、当選エリア「打順チャンス役１Ｄ」～当選エリア「打順チャンス役９Ｄ」、が、本実施形態における特定当選態様を構成する。

また、リール制御手段１３０は、ＲＢが成立状態に設定されているボーナス成立状態において、内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」のいずれかに当選、つまり、特定当選態様とＲＢとが成立状態に設定された状態において、ストップスイッチ２４０が検出した停止操作が、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆを入賞可能にする特定打順（特定順序）とは異なる非特定打順（非特定順序）のうち第１非特定打順（第１非特定順序）であり、かつ１枚役Ａ～１枚役Ｍの入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示させることができないタイミングの停止操作である場合、ＲＢの入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能に構成されている。

このような構成において、スロットマシン１は、ボーナス成立状態でかつ有利区間中である場合における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」のいずれかに当選した場合に、特定打順の入賞補助を実行するように構成されており、入賞補助操作で遊技が進行された場合には、内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」のいずれかに当選した際にチャンス役Ａ～チャンス役Ｆが入賞するか、いずれの役の入賞図柄組合せとも異なる図柄組合せが有効ラインＬ１上に表示される取りこぼし（非入賞）となることで、ＲＢが入賞しないように構成されている。

また、上述したように、本実施形態のスロットマシン１では、ボーナス成立状態である場合、入賞補助無視操作で遊技が進行されることで、ランダム操作で遊技が進行された場合と、入賞補助操作で遊技が進行された場合と、よりも当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」の当選時にベルＡを入賞可能にする第２非特定打順（第２非特定順序）でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作される確率が高まるため、ランダム操作で遊技が進行された場合と、入賞補助操作で遊技が進行された場合と、よりもリプレイ込みの下限値が高い値となるように構成されている。しかしながら、スロットマシン１では、入賞補助無視操作で遊技が進行された場合に、遊技状態がボーナス成立状態からＲＢ作動状態に移行する確率が、ランダム操作で遊技が進行された場合と、入賞補助操作で遊技が進行された場合と、よりも高くなるように構成されている。また、スロットマシン１では、ＲＢ作動状態について、リプレイ込みの下限値が６９．９９％と１００％未満の値に設定されており、遊技者がメダルを投入した数よりも多く獲得することが難しい構成となっている。

このような構成であることで、スロットマシン１は、入賞補助無視操作で遊技を進行することでＲＢが作動しメダルの獲得が難しくなるため、入賞補助操作で遊技を進行した場合よりもメダルを獲得しやすくする攻略性を軽減し、遊技機としての商品性を高めることができる。

また、スロットマシン１は、ランダム操作で遊技が進行された場合や入賞補助無視操作で遊技が進行された場合におけるリプレイ込みの下限値が増えてしまうことを抑制することができ、いずれの方法で遊技が進行された場合にもメダルの獲得率の期待値の下限を引き下げ、入賞補助操作で遊技が進行された場合におけるＡＴ状態でのメダルの獲得率の期待値を設計することができ、スロットマシン１の設計自由度を維持しつつ遊技者の関心を惹きつけることができる。

以上のように、本実施形態の遊技機（１）は、
複数のリール（Ｒ１，Ｒ２，Ｒ３，Ｒ４）と、
小役及びボーナスを含む複数種類の役の内部抽選を行い、前記内部抽選で当選した役を成立状態に設定する内部抽選手段（１２０）と、
前記リールの回転態様及び停止態様を制御するリール制御手段（１３０）と、
前記複数のリールが停止した場合における有効ライン（Ｌ１）上の図柄組合せに基づいて、役の入賞判定を行う入賞判定手段（１４０）と、
小役の入賞に伴い、入賞した小役の配当に応じた遊技価値を払い出す払出制御手段（１５０）と、
複数の遊技状態の間での遊技状態の移行に係る制御を実行する遊技状態移行制御手段（１７０）と、を備え、
前記内部抽選手段は、第１配当が設定された第１小役と、前記第１配当よりも少ない第２配当が設定された第２小役と、を含む特定当選態様を抽選の対象に含む前記内部抽選を実行し、
前記複数の遊技状態は、
通常遊技状態と、
前記通常遊技状態において前記ボーナスが前記成立状態に設定されたことに基づいて移行するボーナス成立状態と、
前記ボーナス成立状態において前記ボーナスが入賞したことに基づいて移行するボーナス状態と、を含み、
前記ボーナス状態における所定遊技回数の遊技で投入した遊技価値の総投入数に対する総払出数の比率は、前記通常遊技状態における所定遊技回数の遊技で投入した遊技価値の総投入数に対する総払出数の比率よりも高く、かつ１未満の比率に設定され、
前記リール制御手段は、
回転している前記複数のリールを停止可能である場合、ストップスイッチが停止操作を検出してから停止可能な範囲内に配列された図柄が有効ラインを通過するまでの間に停止操作に対応するリールを停止させ、
前記内部抽選で前記特定当選態様に当選した場合において、
前記ストップスイッチが検出した停止操作が特定順序の停止操作であり、かつ少なくとも１つのリールを停止させる停止操作が特定のタイミングの停止操作であった場合に、前記第１小役の入賞形態を示す図柄組合せを有効ライン上に表示し、
前記特定順序であり、かつ少なくとも１つのリールを停止させる停止操作が前記特定のタイミングとは異なるタイミングの停止操作であった場合に、前記第１小役の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されず、
前記特定順序とは異なる少なくとも１つの非特定順序である場合、前記第２小役の入賞形態を示す図柄組合せを有効ライン上に表示可能であり、
前記特定当選態様と前記ボーナスとが前記成立状態に設定された状態において、前記ストップスイッチが検出した停止操作が前記非特定順序であり、かつ前記第２小役の入賞形態を示す図柄組合せを有効ライン上に表示させることができないタイミングの停止操作である場合に、前記ボーナスの入賞形態を示す図柄組合せを有効ライン上に表示可能である。

この構成により、本実施形態のスロットマシン１は、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」のいずれかに当選した場合に、非特定打順で遊技が進行された際におけるリプレイ込みの下限値が増えてしまうことを抑制することができ、いずれの方法で遊技が進行された場合にもメダルの獲得率の期待値の下限を引き下げ、入賞補助操作で遊技が進行された場合におけるＡＴ状態でのメダルの獲得率の期待値を設計することができ、スロットマシン１の設計自由度を維持しつつ遊技者の関心を惹きつけることができる。

また、本実施形態の遊技機において、
前記特定当選態様は、前記第１小役と、前記第２小役と、前記第１配当よりも少なくかつ前記第２配当よりも多い第３配当が設定された第３小役と、を含み、
前記非特定順序は、第１非特定順序と、前記第１非特定順序とは異なる第２非特定順序と、を含み、
前記リール制御手段は、前記特定当選態様と前記ボーナスとが前記成立状態に設定された状態において、
前記ストップスイッチが検出した停止操作が前記第１非特定順序であり、かつ前記第２小役の入賞形態を示す図柄組合せを有効ライン上に表示させることができないタイミングの停止操作である場合に、前記ボーナスの入賞形態を示す図柄組合せを有効ライン上に表示可能であり、
前記ストップスイッチが検出した停止操作が前記第２非特定順序である場合に、前記第３小役の入賞形態を示す図柄組合せを有効ライン上に表示可能である。

この構成により、本実施形態のスロットマシン１は、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」のいずれかに当選した場合に、第２非特定打順で遊技が進行された際にベルＡを入賞させることで、非特定打順で遊技が進行された際におけるリプレイ込みの下限値が過度に抑制されてしまうことを防ぐことができ、スロットマシン１の設計自由度を維持しつつ遊技者の関心を惹きつけることができる。

また、本実施形態において、
前記ボーナスの入賞形態を示す図柄組合せの数は、前記複数のリールの周面に配列された図柄から組み合わせられる全図柄組合せの数に対して３／５００以下であり、
前記複数のリールのそれぞれの周面において、前記ボーナスの入賞形態を示す図柄組合せを構成する図柄は、前記ストップスイッチが停止操作を検出してから前記所定の期間が経過するまでに、前記有効ライン上に停止可能な位置に配列されている。

この構成により、本実施形態のスロットマシン１は、入賞図柄組合せの数が全図柄組合せの数に対して３／５００以下である必要があるＲＢを遊技者の操作態様によらず入賞可能なボーナスとして有することができ、従来適切な押下タイミングが求められ技術介入性が高かったＲＢを用いた遊技性における技術介入性を低下させ、商品性を向上させる遊技性を実現することができ、多様な遊技性により遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。

７．変形例
なお、本実施形態において、スロットマシン１は、ボーナスとして第１種特別役物としてのＲＢを備えているが、これに限らず、例えば、第１種特別役物に係る役物連続作動装置としてのレギュラービッグボーナス（ＲＢＢ）を備えるように構成されていてもよい。

このように構成される場合、スロットマシン１は、それぞれ２０個の図柄が配列された４本のリールと、２本の有効ライン（第１リールＲ１、第２リールＲ２、第４リールＲ４の中段と、第３リールＲ３の上段からなる第１有効ラインと、第１リールＲ１、第２リールＲ２、第４リールＲ４の中段と、第３リールＲ３の下段からなる第２有効ライン）を有することで、ストップボタンの打順及び押下タイミングによらず入賞可能で、かつ入賞図柄組合せの数が全図柄組合せの数に対して２／１５００以下となるＲＢＢ（ＲＢ）を備えるように構成されていてもよい。

また、有効ラインを１本有する場合において、スロットマシン１は、ストップボタンの打順及び押下タイミングによらず入賞可能なＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せの数を全図柄組合せに対して２／１５００以下にするために、５本以上のリールを有するように構成されていてもよい。

このように構成されることで、スロットマシン１は、ＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せをストップボタンの打順及び押下タイミングによらず、有効ライン上に停止表示可能にすることができ、かつＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せの数が１０２４となることから、ＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せの数が全図柄組合せの数（２０個の図柄が配列されたリールが５本であることから３２０００００）に対して１０２４／３２０００００となり、２／１５００以下にすることができる。

また、スロットマシン１では、仮に、複数のリールとしてそれぞれ２０個の図柄が配列された第１リールＲ１～第３リールＲ３の３本のリールを有するように構成された場合、１本のリールにおいて表示窓ＤＷに表示可能な図柄の数が３個であるように構成されると、有効ラインとしてそれぞれ異なる複数のラインを有していたとしても、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の打順及び押下タイミングによらずＲＢＢ（ＲＢ）を入賞可能とする場合に、第１リールＲ１～第３リールＲ３のいずれにも３個の図柄が必要となり、ＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せの数が２７となることから、ＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せの数が全図柄組合せの数（２０個の図柄が配列されたリールが３本であることから８０００）に対して２７／８０００となってしまい２／１５００よりも大きい数になってしまう。

このため、複数のリールとして３本のリールを有する場合において、ストップボタンの打順及び押下タイミングによらず入賞可能なＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せの数を全図柄組合せに対して２／１５００以下にするためには、１本のリールにおいて表示窓ＤＷ内に表示可能な図柄の数を６個（上から順に第１段～第６段）となるように構成し、有効ラインとして、３本のリールの第１段からなる第１有効ライン、１本のリールの第１段と２本のリールの第６段からなる第２有効ライン～第４有効ライン、２本のリールの第１段と１本のリールの第６段からなる第５有効ライン～第７有効ライン、３本のリールの第６段からなる第８有効ラインの合計８本の有効ラインを有するように構成し、３本のリールのいずれにも９コマ以内の間隔で２個の図柄を配列する必要がある。

このように構成されることで、スロットマシン１は、ＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せをストップボタンの打順及び押下タイミングによらず、第１有効ライン～第８有効ラインのいずれかの上に停止表示可能にすることができ、かつＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せの数が８となることから、ＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せの数が全図柄組合せの数に対して８／８０００となり、２／１５００以下にすることができる。

このように、スロットマシン１は、ストップボタンの打順及び押下タイミングによらず入賞可能で、かつ入賞図柄組合せの数が全図柄組合せの数に対して２／１５００以下となるように、リールの本数と、各リールの周面に配列された図柄の数と、有効ラインの本数と、ストップスイッチ２４０が停止操作を検出してから所定の期間内に表示可能な図柄の数と、ＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せと、ＲＢＢ（ＲＢ）の入賞図柄組合せを構成する図柄の位置と、が構成されていれば、その具体的な構成については、本実施形態に限定されない。

また、本実施形態において、スロットマシン１は、ＲＢをストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングによらず入賞可能に構成されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、ＲＢをストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングが適切なタイミングである場合に入賞可能に構成されていてもよい。ただし、このように構成された場合、スロットマシン１では、ＲＢの入賞を意図的に外すタイミングでストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作される攻略性が生まれることから、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングによらずＲＢを入賞可能に構成されることが好ましい。

また、本実施形態において、指示機能制御手段２００Ｂは、ＲＢ作動状態において、ＡＴ抽選等のＡＴ状態への移行に係る制御を実行しないように構成されているが、これに限定されない。指示機能制御手段２００Ｂは、例えば、当選エリア「ＪＡＣ１」に当選した場合に、ＡＴ状態への移行に係る制御（ＡＴ抽選等）を実行するように構成されていてもよい。このように構成される場合、指示機能制御手段２００Ｂは、当選エリア「ＪＡＣ１」に当選した場合におけるＡＴ抽選での「ＡＴ状態への移行」に当選する確率について、非ＲＢ作動状態における内部抽選で当選可能な当選エリア「共通ベル」の当選時にＡＴ抽選を実行し、該ＡＴ抽選において「ＡＴ状態への移行」に当選する確率と略同じ確率に構成されていることが好ましい。

また、本実施形態において、スロットマシン１は、ボーナス成立状態における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した場合に、第１非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された際にＲＢを入賞可能に構成されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、第１非特定打順と、第２非特定打順と、のいずれかでストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合、つまり特定打順とは異なる打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、ＲＢを入賞可能に構成されていてもよい。

また、本実施形態において、指示機能制御手段２００Ｂは、ボーナス成立状態でかつ有利区間中における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した場合に、特定打順を報知する入賞補助制御を実行するが、これに限定されない。指示機能制御手段２００Ｂは、例えば、特定打順に加え、当選しているチャンス役Ａ～チャンス役Ｆを入賞可能にする図柄を報知する入賞補助制御を実行可能に構成されていてもよい。

このように構成される場合、指示機能制御手段２００Ｂは、指示機能状態が非ＡＴ状態又はＣＺ状態である場合には、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した際に、特定打順のみを報知し、指示機能状態がＡＴ状態となった場合には、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した際に、特定打順に加え、当選しているチャンス役Ａ～チャンス役Ｆを入賞可能にする図柄を報知するように構成されていてもよい。

ＡＴ状態に限り特定打順に加え、当選しているチャンス役Ａ～チャンス役Ｆを入賞可能にする図柄を報知するように構成されることで、スロットマシン１は、ボーナス成立状態でかつＡＴ状態中における内部抽選で当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選した場合に、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆを入賞可能にする確率を向上させることができ、ＡＴ状態におけるメダルの払い出しに係る性能を向上させ、スロットマシン１の遊技性を向上させることができる。

また、指示機能制御手段２００Ｂは、例えば、特定打順の入賞補助制御について、抽選により実行するか否かを決定するように構成されていてもよい。このように構成される場合、指示機能制御手段２００Ｂは、特定打順の入賞補助制御を実行しないと決定し、かつ第１非特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作されＲＢが入賞した場合に、指示機能に係る遊技者にとって有利な特典（例えばＡＴ状態の開始時に初期ゲーム数として通常セットされる５０ゲームよりも多い１００ゲームがセットされる等）を付与可能に構成されていてもよい。

また、本実施形態において、リール制御手段１３０は、遊技状態が非ＲＴ状態である場合に、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」について、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順によらず入賞可能となる役が同じ役となるリール停止制御を実行するように構成されているが、これに限定されない。リール制御手段１３０は、遊技状態が非ＲＴ状態である場合にも、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」について、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順によって入賞可能となる役が異なるリール停止制御を実行するように構成されていてもよい。また、リール制御手段１３０は、遊技状態が非ＲＴ状態である場合に、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」について、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順によって入賞可能となる役が異なるリール停止制御を実行し、遊技状態がボーナス成立状態である場合に、当選エリア「打順ベル群Ａ」、当選エリア「打順ベル群Ｂ」、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」について、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順によらず入賞可能となる役が同じ役となるリール停止制御を実行するように構成されていてもよい。

また、本実施形態において、チャンス役Ａ～チャンス役Ｃは、第２リールＲ２の図柄についてそれぞれ異なる図柄から入賞図柄組合せが構成され、第１リールＲ１、第３リールＲ３、第４リールＲ４について、それぞれ同じ図柄から入賞図柄組合せが構成されているが、これに限定されない。チャンス役Ａ～チャンス役Ｃは、例えば、第２リールＲ２と、第３リールＲ３とについて、それぞれ異なる図柄から入賞図柄組合せが構成されていてもよく、入賞させるためには、少なくとも１つのリールについて、特定のタイミングの停止操作が求められるように構成されていればよく、特定のタイミングの停止操作が求められるリールの数について、本実施形態に限定されない。

また、本実施形態において、スロットマシン１は、当選エリア「打順チャンス役群Ａ」～当選エリア「打順チャンス役群Ｄ」に当選し、特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された際に、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆの入賞図柄組合せのうち押下タイミングが適切な際に有効ラインＬ１上に停止表示される図柄を停止表示できない押下タイミングでストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、取りこぼし（非入賞）又はＲＢの入賞となるように構成されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、特定打順でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作され、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆの入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示できない押下タイミングでストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作された場合に、入賞時に１枚の払い出しが実行される小役等、チャンス役Ａ～チャンス役Ｆよりも少ない配当に設定された小役が入賞するように構成されていてもよい。

また、本実施形態において、スロットマシン１は、各カウンタや記憶手段の記憶値に初期値として値をセットし、毎回の遊技の実行時に１ずつ減算するデクリメント更新や、毎回の遊技の実行時に１ずつ加算するインクリメント更新を実行するように構成されているが、これに限らず、各カウンタや記憶手段の更新方法については乗算や除算等を実行するように構成されていてもよく、特に限定されない。

１ スロットマシン（遊技機）
１２０ 内部抽選手段
１３０ リール制御手段
１４０ 入賞判定手段
１５０ 払出制御手段
１７０ 遊技状態移行制御手段
Ｌ１ 有効ライン
Ｒ１ 第１リール
Ｒ２ 第２リール
Ｒ３ 第３リール
Ｒ４ 第４リール

Claims (1)

1. 複数のリールと、
   複数のストップボタンと、
   役の内部抽選を行う内部抽選手段と、
   複数の遊技状態の間での遊技状態の移行に係る制御を実行する遊技状態移行制御手段と、
   指示機能に係る制御を行う指示機能制御手段と、を備え、
   前記内部抽選手段は、第１当選態様と、第２当選態様と、第３当選態様と、を抽選の対象に含む前記内部抽選を実行し、
   前記複数の遊技状態は、
   通常遊技状態と、
   ボーナスが当選したことに基づいて移行するボーナス成立状態と、
   前記ボーナスが入賞したことに基づいて移行するボーナス状態と、を含み、
   前記ボーナス状態における所定遊技回数の遊技で投入した遊技価値の総投入数に対する総払出数の比率は、前記通常遊技状態における所定遊技回数の遊技で投入した遊技価値の総投入数に対する総払出数の比率よりも高く、かつ１未満の比率に設定され、
   前記ボーナス状態では、前記指示機能による入賞補助が実行されず、
   前記第１当選態様は、第１小役を含み、
   前記第２当選態様は、前記ボーナスと、第２小役と、を含み、
   前記第３当選態様は、前記ボーナスと、第３小役と、を含み、
   前記第１当選態様に当選し、且つ特定操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合に、前記第１小役が入賞可能であり、
   前記第１当選態様に当選し、且つ前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記複数のストップボタンが操作された場合に、前記第１小役が入賞せず、
   前記第１小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも多い配当に設定され、
   前記第２小役は、遊技を開始する際に必要となる遊技価値の投入数よりも少ない配当に設定され、
   前記第３小役は、前記第１小役よりも少なく、且つ前記第２小役よりも多い配当に設定され、
   前記第２当選態様の当選確率は、第１確率に設定され、
   前記通常遊技状態と、前記ボーナス成立状態と、は、前記内部抽選における小役の当選確率が同一であり、
   前記ボーナス成立状態における前記内部抽選では、リプレイを含む第４当選態様が抽選の対象に含まれ、
   前記内部抽選における前記第４当選態様の当選確率は、第２確率に設定され、
   前記第２確率は、前記ボーナス成立状態におけるリプレイを含む当選態様のうち、前記第４当選態様とは異なる他の当選態様のそれぞれに設定された当選確率よりも高く、
   前記第１確率は、前記第２確率よりも高い、
   ことを特徴とする遊技機。

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