JP7423609B2 - 光学フィルム - Google Patents

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Description

光学フィルムは、様々なディスプレイ用途において使用される。例えば、液晶ディスプレイパネルのバックライトユニットにおいて光リサイクルのためにミラーフィルムを使用することができる。
本説明のいくつかの態様では、スキン層上に配置された複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層を含む光学フィルムが提供される。第1の層及び第2の層はそれぞれ、約250nm未満の平均厚さを有する。スキン層は、約2マイクロメートルを超える平均厚さを有する。第1の層、第2の層、及びスキン層は、互いに一体的に形成される。実質的に垂直に入射する光に対する光学フィルムの光透過率が、第1の波長範囲と第2の波長範囲とを分離するバンドエッジを有し、第1の波長範囲は、少なくとも約400nm~約700nmにわたり、第2の波長範囲は、少なくとも約950nm~約1300nmにわたる。空気中で実質的に垂直に入射する光に対して、光学フィルムの光反射率が、第1の波長範囲における各波長に対して約95%超であり、光学フィルムの平均光透過率が、第2の波長範囲において約80%超であり、第2の波長範囲における光学フィルムの光透過率の最大値と最小値との間の差が、約25%未満である。光透過率が約10%から約70%まで増加する波長範囲に少なくともわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似が、約2%/nmを超える傾きを有する。
本説明のいくつかの態様では、50~800の数の複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層を含む光学フィルムが提供される。各第1の層及び第2の層が、約500nm未満の平均厚さを有する。実質的に垂直に入射する光に対する光学フィルムの光透過率が、第1の波長範囲と第2の波長範囲とを分離するバンドエッジ領域を有し、各範囲は、少なくとも250nmの幅である。各波長範囲における光学フィルムの光透過率の最大値と最小値との間の差が、約30%未満である。第1の層及び第2の層の平面において、第1の層及び第2の層は、それぞれの屈折率、すなわち、第1の偏光状態に沿ったn1x及びn2x、第1の偏光状態と直交する第2の偏光状態に沿ったn1y及びn2y、並びに第1の偏光状及び第2の偏光状態と直交するz軸に沿ったn1z及びn2zを有する。第1の波長範囲及び第2の波長範囲の少なくとも一方に入る少なくとも1つの波長に対して、n1x及びn1yの各々が、n1zより少なくとも0.2大きく、n1xとn1yとの間の差が、約0.04未満であり、n2xとn2yとn2zとの間の最大の差が、約0.01未満であり、n1xとn2xとの間の差が、約0.2より大きい。バンドエッジ領域内の実質的に垂直に入射する光に対する光学フィルムの光透過率は、波長の増加に伴って少なくとも約10%から約70%まで単調に増加する。
本説明のいくつかの態様では、ディスプレイであって、少なくとも約400nm~約700nmにわたる第1の波長範囲における可視画像を観察者に対して表示するためのディスプレイパネルと、第1の波長範囲を超える赤外波長の光をディスプレイパネルを通して観察者に向けて放射するための赤外光源と、ディスプレイパネルと赤外光源との間に配置されたミラーフィルムとを含むディスプレイが提供される。実質的に垂直に入射する光、並びに直交する第1の偏光状態及び第2の偏光状態のそれぞれについて、第1の波長範囲における各波長に対して、ミラーフィルムは、少なくとも90%の光を反射し、赤外波長において、ミラーフィルムは、少なくとも70%の光を透過し、第1の波長範囲と赤外波長との間にある第1の波長において、ミラーフィルムは、40%~60%の光を透過する。第1の波長は、赤外波長から約50nm以内である。
光学フィルムの概略断面図である。 波長に対する光学フィルムの光透過率の概略プロットである。 光学フィルムの光学的厚さプロファイルの概略図である。 光学フィルムを含むディスプレイの概略断面図である。 赤外光源の発光スペクトルの概略図である。 原子間力顕微鏡法によって求めた厚さプロファイルのプロットである。 光学フィルムの透過スペクトルである。 光学フィルムの透過スペクトルである。 光学フィルムの透過スペクトルである。
以下の説明では、本明細書の一部を形成し、様々な実施形態が実例として示される、添付図面が参照される。図面は、必ずしも縮尺どおりではない。本明細書の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想到され、実施可能である点を理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されないものとする。
いくつかのディスプレイでは、Enhanced Specular Reflector(ESR)フィルム(3M Company(St.Paul,MN)から入手可能)などのミラーフィルムが、リサイクル型バックライトユニットにおいて液晶ディスプレイ(LCD)パネルの(光出力側とは反対側の)下方に配置される。いくつかの用途では、ディスプレイが、1つ以上のセンサを含む。例えば、スマートフォンが、近接センサ、周辺光センサ、又は指紋センサのうちの1つ以上を含み得る。そのようなセンサは従来、ディスプレイのアクティブエリアの外側に配置されている。ディスプレイの周囲のベゼルを低減するために、ディスプレイのアクティブエリアに配置された1つ以上のセンサを含むことが望ましい場合がある。そのときセンサは、好ましくはミラーフィルムの下方に配置される。場合によっては、ミラーフィルムの下方に赤外(IR)光源を含むことが望ましい。例えば、指紋センサが、ディスプレイパネルを通して赤外光を放射する赤外光源を含み得、例えば、指から反射されてディスプレイパネルを通って戻った後の赤外光を受光するセンサを含み得る。光源及び/又はセンサを所望に動作させるために、ミラーフィルムは好ましくは、光源及び/又はセンサが機能するように適合された波長の光に対して相当な透過率(例えば、少なくとも70%)を有する。典型的に、IR光源及びセンサの場合、この波長は、850nm又は940nmである。現在、スマートフォン及び他の民生用電子機器のディスプレイに使用するミラーフィルムは、これらの波長の光を透過しない。
本説明のいくつかの実施形態では、近赤外のバンドエッジまで反射性であり、より長い波長で透過性である、光学フィルム又はミラーフィルムが提供される。バンドエッジは、大きな(例えば、約2%/nmを超える)傾きを有し得る。このことは、光学フィルムが、(少なくとも、所望の入射角までの)斜めに入射する光についても可視範囲にわたってリサイクルをもたらし、光源/センサが動作するバンドエッジに近い赤外波長において透過性であるので、望ましい場合がある。この赤外波長は、例えば、バンドエッジから約50nm以内であり得る。本説明の光学フィルムは、例えば、自動車の車内にIR照明を提供するために、IR光源がディスプレイのミラーフィルムの背後でディスプレイに含まれる、自動車ディスプレイの用途においても有用である。
鋭いバンドエッジを伴う反射帯域を有する多層光学フィルムについては、例えば、米国特許第6,157,490号(Wheatleyら)に記載されている。場合によっては、この参照文献に記載されている帯域先鋭化技術は、10%の透過率と50%の透過率との間で測定されるバンドエッジの鋭い傾きをもたらすが、近赤外のバンドエッジの場合に70%未満の透過率に存在し得る透過スペクトルのリンギングであって、10%~70%の透過率の非単調な増加をもたらし、その結果、バンドエッジの傾きを抑制し得る、透過スペクトルのリンギングにより、10%の透過率と70%の透過率との間で測定されるバンドエッジの傾きが、実質的により小さくなる可能性がある。そのようなリンギングは、スキン層の最も外側の主面でフレネル反射により反射された光との干渉により、少なくとも部分的に引き起こされる可能性がある。赤外線透過領域における透過率のリンギングを抑制することが望ましい場合もある。いくつかの実施形態によれば、スキン層の厚さを好適に選択する(例えば、いくつかの実施形態によれば、約2マイクロメートルを超える厚さを有するスキン層を使用する)ことにより、透過率のリンギングを、赤外線透過領域において抑制でき、少なくとも透過率が約10%から約70%以上まで変化する範囲内のバンドエッジ領域において抑制又は排除できることが見出されている。本明細書で説明する、10%~70%以上の透過率でバンドエッジの傾きを増加させるための、及び/又は望ましくないリンギングを抑制するための他の技術としては、バンドエッジ付近の波長における反射をもたらす厚さを有する、光学フィルム内の層の数を増加させることが挙げられる。例えば、光学フィルムの交互する第1の層及び第2の層における層対(光学的繰り返し単位)が、最大光学的厚さを有し得、交互する第1の層及び第2の層は、最大光学的厚さから約30nm以内、又は約25nm以内、又は約20nm以内、又は約15nm以内、又は約12nm以内、又は約10nm以内、又は約8nm以内、又は約7nm以内、又は約6nm以内の光学的厚さを有する、少なくとも20個、又は少なくとも25個、又は少なくとも30個の別個の層対を含み得る。好適なスキン厚さ及び好適な層厚さプロファイルを使用することで、少なくとも約10%から約70%まで(例えば、約5%から約80%以上まで)の透過率の単調増加をもたらすことができ、光透過率が約10%から約70%まで増加する波長範囲に少なくともわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似が、例えば約2%/nmを超える傾きを有する結果をもたらすことができる。
図1は、複数の交互する第1のポリマー層101及び第2のポリマー層102を含む光学フィルム100の概略図である。図示する実施形態では、複数の交互する第1の層101及び第2の層102は、スキン層110上に配置されている。第2のスキン層が、複数の交互する第1の層101及び第2の層102の反対側に配置されてもよい。複数の交互する第1の層101及び第2の層102は、主に光干渉によって光を反射及び透過し、光学層又は干渉層と呼ばれ得る。干渉層は、干渉層の反射率及び透過率が光干渉によって合理的に説明できるか、又は光干渉の結果として合理的に正確にモデル化できる場合、光を主に光干渉によって反射及び透過すると説明されてもよい。異なる屈折率を有する干渉層の隣接する対は、対が光の波長の1/2の組み合わされた光学的厚さ(屈折率を掛けた物理的厚さ)を有するときに、光干渉によって光を反射する。光学的厚さを求める際に使用する屈折率は、一定の基準波長(例えば、532nm又は633nm)とすることができる。干渉層は典型的に、約500ナノメートル未満又は約250nm未満の物理的厚さを有する。スキン層は典型的に、主に光干渉によって光を反射及び透過するには大きすぎる光学的厚さを有し、非干渉層、非光学層、又は光学的に厚い層と呼ばれ得る。しかし、スキン層の主面(例えば、最も外側の主面)からのフレネル反射が、本明細書の他の箇所で更に説明するように、光学フィルムの透過スペクトルに影響を及ぼす可能性がある。
交互する第1の層及び第2の層の厚さは、所望の反射帯域を与えるように選択することができ、厚さプロファイルは、本明細書の他の箇所で更に説明するように、バンドエッジに対応する光学的厚さを有する多数の層対を含むように選択することができる。スキン層の適切な厚さは、光学モデリングによって求めることができ、光学モデリングは、例えば、ある範囲のスキン厚さについて透過スペクトルを求めることができる。光リンギングの抑制をもたらすスキン厚さを選ぶことができることが見出されている。
i番目の層の平均厚さtiが示されている。いくつかの実施形態では、第1層及び第2の層はそれぞれ、約500nm未満、又は約250nm未満、又は約200nm未満、又は約180nm未満、又は約200nm未満、又は20nm~250nmの範囲内、又は25nm~200nmの範囲内、又は約30nm~約180nmの範囲内の平均厚さを有する。平均厚さとは、光学フィルム100のある領域にわたる厚さの単純平均を指す。層の厚さは、実質的に一定(例えば、10%以下、又は5%以下、又は3%以下で変化する)であり得るので、平均厚さは、層の実質的に一定の厚さである。いくつかの実施形態では、スキン層110は、約2マイクロメートルを超える、又は約3マイクロメートルを超える、又は約4マイクロメートルを超える、又は約5マイクロメートルを超える、又は約6マイクロメートルを超える、又は約7マイクロメートルを超える平均厚さを有する。いくつかの実施形態では、スキン層110は、約30マイクロメートル以下、又は約20マイクロメートル以下、又は約15マイクロメートル以下、又は約10マイクロメートル以下の厚さを有する。いくつかの実施形態では、スキン層110は、例えば、約2マイクロメートル~約15マイクロメートルの範囲内、又は約3マイクロメートル~約10マイクロメートルの範囲内の平均厚さを有する。いくつかの実施形態では、任意選択的な第2のスキン層が含まれ、この層は、スキン層110の平均厚さから約20%以内、又は約15%以内、又は約10%以内の平均厚さを有する。
本明細書で使用するとき、第2の要素と「一体的に形成された」第1の要素は、第1の要素と第2の要素が、別個に製造された後に接合されるのではなく、一緒に製造されることを意味する。一体的に形成されるとは、第1の要素を製造し、続いて第1の要素上に第2の要素を製造することを含む。複数の層を含む光学フィルムが、層が別個に製造された後に接合されるのではなく、層が共に製造される(例えば、溶融ストリームとして組み合わされ、次にチルロール上にキャストされて各層を有するキャストフィルムを形成し、続いてキャストフィルムを配向させる)場合には、一体的に形成される。いくつかの実施形態では、第1の層101、第2の層102、及びスキン層110は、互いに一体的に形成される。いくつかの実施形態では、第1の層101、第2の層102、第1のスキン層110、及び反対側の第2のスキン層は、互いに一体的に形成される。
いくつかの実施形態では、光学フィルム100は、50~800、又は400~800、又は500~800の数の、複数の交互する第1のポリマー層101及び第2のポリマー層102を含む。いくつかの実施形態では、光学フィルムにおける約500nm未満又は約250nm未満の厚さを有する層のみが、第1の層101及び第2の層102であり、交互する第1のポリマー層101及び第2のポリマー層102の総数が、50~800の範囲内、又は400~800の範囲内、又は500~800の範囲内である。
本説明の光学フィルムは、任意の好適な光透過性材料を使用して作製できるが、多くの場合、低吸収性ポリマー材料を使用することが有益である。そのような材料により、可視波長及び赤外波長におけるミクロ層積層体の吸収率を、小さくするか又は無視できる程度にすることができ、これにより、任意の所与の波長における並びに任意の特定の入射角及び偏光状態に対する、積層体(又は積層体が一部をなす光学フィルム)の反射率と透過率の合計は、凡そ100%、すなわち、R+T≒100%又はR≒100%-Tとなる。
交互する第1の層101及び第2の層102、並びにスキン層110の好適な材料は、ポリエチレンナフタレート(PEN)、PEN及びポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)又は二安息香酸)を含有するコポリマー、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート(PC)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、又はこれらクラスの材料のブレンドを含む。いくつかの実施形態では、第1の層101はPENを含み、第2の層102はPMMAを含む。
例示的な光学フィルムは、ポリマー材料から構成され、共押出成形プロセス、キャスティングプロセス、及び配向プロセスを使用して製作され得る。そのようなフィルムの作製方法については、米国特許第5,882,774号(Jonzaら)「Optical Film」、米国特許第6,179,948号(Merrillら)「Optical Film and Process for Manufacture Thereof」、米国特許第6,783,349号(Neavinら)「Apparatus for Making Multilayer Optical Films」、及び特許出願公開第2011/0272849号(Neavinら)「Feedblock for Manufacturing Multilayer Polymeric Films」、を参照されたい。多層光学フィルムは、前述の参照文献のいずれかに記載されているポリマーの共押出によって形成することができる。様々な層のポリマーを、同様のレオロジー特性を有するように、例えば融解粘度を有するように選択することができ、それによりこれらのポリマーは、有意な流れの乱れを伴うことなく共押出することができる。押出条件は、それぞれのポリマーを、供給ストリーム又は溶融ストリームとして連続的かつ安定したやり方で適切に供給、溶融、混合、及びポンプ移送するように選択される。溶融ストリームの各々を形成し、維持するために使用される温度は、温度範囲の下限で凍結、結晶化又は過度な圧力低下を回避し、温度範囲の上限で材料劣化を回避する範囲内で選択してもよい。
いくつかの実施形態では、光学フィルム100は、第1の波長範囲内(例えば、少なくとも約430nm~約680nm又は少なくとも約400nm~約700nmにわたる)で反射性(例えば、約90%超又は約95%超の光反射率)である。そのような光学フィルムは、ミラーフィルム又は可視光ミラーフィルムとして説明され得る。いくつかの実施形態では、光学フィルム100又はミラーフィルムは、第2の波長範囲内(例えば、少なくとも約1000nm~約1250nm又は少なくとも約950nm~約1300nmにわたる)で透過性(例えば、約75%超又は約80%超の平均光透過率)である。
いくつかの実施形態では、主反射帯域が、第1の波長範囲内での反射をもたらす。主反射帯域又は一次高調波反射帯域は、反射帯域内の波長が、波長の半分の光学的厚さを有する層対又は光学的繰り返し単位によって反射される、反射帯域である。層対又は光学的繰り返し単位はまた、この一次波長の逆整数倍の波長である高次高調波を反射してもよい。
いくつかの実施形態では、第1の層101及び第2の層102の(図示したx-y-z座標系を基準とするx-y平面と平行な)平面において、第1の層101及び第2の層102は、それぞれの屈折率、すなわち、第1の偏光状態(x軸と平行な電界を伴う偏光状態)に沿ったn1x及びn2x、第1の偏光状態と直交する第2の偏光状態(y軸と平行な電界を伴う偏光状態)に沿ったn1y及びn2y、並びに第1の偏光状態及び第2の偏光状態と直交するz軸に沿ったn1z及びn2zを有し、第1の波長範囲及び第2の波長範囲の少なくとも一方に入る少なくとも1つの波長(例えば、532nm又は633nm)に対して、n1x及びn1yの各々が、n1zより少なくとも0.2大きく、n1xとn1yとの間の差が、約0.04未満であり、n2xとn2yとn2zの間の最大の差が、約0.01未満であり、n1xとn2xとの間の差が、約0.2よりも大きくなっている。例えば、いくつかの実施形態では、633nmの波長において、n1xは約1.737、n1yは約1.763、n1zは約1.496であり、n2x、n2y、及びn2zはそれぞれ約1.495である。
図2は、実質的に垂直に入射する光に対する光学フィルムの光透過率の概略グラフである。光学フィルムの光透過率は、第1の波長範囲122と第2の波長範囲126を分離するバンドエッジ120を含む。バンドエッジ領域124が、波長の増加に伴って光透過率が約10%から約70%まで増加する少なくとも1つの波長範囲を含む。いくつかの実施形態では、バンドエッジ領域124内の実質的に垂直に入射する光に対する光学フィルムの光透過率は、波長の増加に伴って、少なくとも約10%から約70%まで、又は少なくとも約10%から約75%まで、又は少なくとも約10%から約80%まで、又は少なくとも約5%から約80%まで単調に増加する。いくつかの実施形態では、第1の波長範囲122は、少なくとも約400nm~約700nmにわたる。いくつかの実施形態では、第2の波長範囲126は、少なくとも約950nm~約1300nmにわたる。いくつかの実施形態では、第1の波長範囲及び第2の波長範囲はそれぞれ、少なくとも250nmの幅又は少なくとも300nmの幅である。いくつかの実施形態では、バンドエッジ領域124は、30nm以下の幅、20nm以下の幅、又は15nm以下の幅である。
実質的に垂直に入射する光は、実質的に垂直に入射する光の透過率及び反射率が、光学フィルムに垂直に入射する光の透過率及び反射率と無視できる程度にしか異ならない、光学フィルムに垂直に入射するのに十分に近い光である。実質的に垂直に入射する光は、いくつかの実施形態では、垂直入射から20度以内、10度以内、若しくは5度以内であってもよく、又は垂直入射若しくは名目上垂直入射であってもよい。
光学要素(例えば、光学フィルム又はミラーフィルム)の透過率は、(所与の波長、入射方向などの光に対する)透過光の強度を入射光の強度によって除したものを一般的に指すが、「外部透過率」又は「内部透過率」という用語で表されることもある。光学要素の外部透過率は、周囲が空気であり、かつ要素の前方の空気/要素界面のフレネル反射に関して、又は要素の後方の要素/空気界面のフレネル反射に関していかなる補正もされない場合の、その光学要素の透過率である。光学要素の内部透過率は、その前面及び後面のフレネル反射を除去した場合の、その要素の透過率である。前方及び後方のフレネル反射を除くことは、計算によって(例えば、適切な関数を外部透過スペクトルから引き算することによって)、又は実験によってのいずれかで行うことができる。多くのタイプのポリマー及びガラス材料では、フレネル反射は、2つの外部表面の各々で約4~6%(法線入射角又はほぼ法線入射角に対して)であり、これにより、外部透過率が、内部透過率と比べ約10%下方にシフトする。本明細書で内部又は外部を指定せずに透過率に言及する場合、特に指定していないか又は文脈によって特に示していない限り、透過率は、外部透過率を指すものと見なしてもよい。
いくつかの実施形態では、空気中で実質的に垂直に入射する光に対して、光学フィルムの光反射率が、第1の波長範囲122における各波長に対して約95%超であり(例えば、93%超、又は94%超、又は95%超、又は96%超)であり、光学フィルムの平均光透過率が、第2の波長範囲126において約80%超であり、第2の波長範囲126における光学フィルムの光透過率の最大値132と最小値134との間の差が、約30%未満又は約25%未満である(例えば、第2の波長範囲126における光透過率の最大値132は約95%であり得、最小値134は約75%であり得、これにより、差は約20%である)。第2の波長範囲126における平均光透過率は、第2の波長範囲126における波長にわたる偏光状態の単純平均である。
いくつかの実施形態では、ディスプレイが、光学フィルムと、赤外波長127の光を放射するように適合された赤外光源とを含む。場合によっては、光学フィルムは、赤外波長127に対して透過性であり、赤外波長127の近くの(例えば、約50nm短い)波長に対して反射性であることが望ましい。いくつかの実施形態では、赤外波長127において、光学フィルムは、実質的に垂直に入射する光の少なくとも70%を透過し、第1の波長範囲122と赤外波長127の間にある第1の波長123において、光学フィルムは、実質的に垂直に入射する光の40%~60%を透過する。いくつかの実施形態では、第1の波長123は、赤外波長127から約60nm、又は約50nm、又は約40nm、又は約30nm、又は約20nm以内である。
いくつかの実施形態では、光透過率が約10%から約70%まで増加する波長範囲(例えば、バンドエッジ領域124)に少なくともわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似が、約2%/nmを超える、又は約3%/nmを超える、又は約4%/nmを超える、又は約5%/nmを超える傾きを有する。最良の線形近似136が、図2に概略的に示されている。最良の線形近似136は、透過率が約10%から約70%まで増加する波長領域に少なくともわたって(例えば、透過率が約10%から約70%まで、又は約10%から約75%まで、又は約10%から約80%まで増加する波長範囲にわたって)、波長の関数としての透過率に対する線形の最小二乗近似として求めることができる。いくつかの実施形態では、光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似は、光透過率が約10%から約75%まで又は約10%から約80%まで増加する波長範囲に少なくともわたる。いくつかの実施形態では、光透過率が約10%から約75%まで増加する波長範囲に少なくともわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似が、約2%/nmを超える、又は約3%/nmを超える、又は約4%/nmを超える、又は約5%/nmを超える傾きを有する。いくつかの実施形態では、光透過率が約10%から約80%まで増加する波長範囲に少なくともわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似が、約2%/nmを超える、又は約3%/nmを超える、又は約4%/nmを超える、又は約5%/nmを超える傾きを有する。
図3は、いくつかの実施形態による、光学フィルムの隣接する層対の光学的厚さの光学的厚さプロファイルの概略図である。光学的厚さプロファイルは、フィルムに含まれる交互する第1の層及び第2の層の対の連続番号を指す層対番号の関数としての、各層対の平均光学的厚さとして複数の交互する第1のポリマー層101及び第2のポリマー層102のうち隣接する第1の層101及び第2の層102の別個の対(光学的繰り返し単位)の光学的厚さによって定義される。異なる層対は、別個である(すなわち、異なる層対は共通の層を含まない)。各層対は、1つの第1の層及び1つの第2の層を含み、1つの第1の層と1つの第2の層との間に追加の第1の層又は第2の層を含まない(例えば、1つの第1の層と1つの第2の層は、直接隣接し得る)。各層の光学的厚さは、層の平均厚さに層の面内屈折率を乗じたものである。図示した実施形態では、光学フィルムは、第1のパケット141及び第2のパケット143を含み、各パケットは、実質的に連続的に変化する層対の光学的厚さを有する。光学的に厚い(例えば、少なくとも2マイクロメートルの光学的厚さ)保護境界層が、任意選択的に、第1のパケット141と第2のパケット143との間に配置され得る。光学フィルムは、最大光学的厚さTmを有する層対140を有する(複数の交互する第1の層101及び第2の層102における他の層対は、より大きな光学的厚さを有していない)。いくつかの実施形態では、光学的厚さプロファイルは、複数の交互する第1のポリマー層101及び第2のポリマー層102における最も外側の層対142から、最大光学的厚さTmを有する層対140へと増加し、最大光学的厚さTmを有する層対140から、最も外側の層対142から離れる方向へと減少する。いくつかの実施形態では、最大光学的厚さTmは、最も外側の層対142の光学的厚さよりも少なくとも15nm大きい。いくつかの実施形態では、最大光学的厚さTmは、約330nm~約480nmの範囲内又は約360nm~約460nmの範囲内である。
いくつかの実施形態では、光学フィルムは、最大光学的厚さTmに近い光学的厚さを有する、相当な数の連続した層対144を含む。いくつかの実施形態では、複数の交互する第1のポリマー層101及び第2のポリマー層102は、最大光学的厚さTmから約20nm以内、又は約15nm以内、又は約12nm以内、又は約10nm以内、又は約8nm以内、又は約7nm以内、又は約6nm以内の光学的厚さを有する、少なくとも20個の別個の層対(例えば、層対144)を含む。いくつかの実施形態では、複数の交互する第1の層101及び第2の層102は、最大光学的厚さTmから約25nm以内、又は約20nm以内、又は約15nm以内、又は約12nm以内、又は約10nm以内、又は約8nm以内、又は約7nm以内、又は約6nm以内の光学的厚さを有する、少なくとも25個の別個の層対を含む。いくつかの実施形態では、複数の交互する第1の層101及び第2の層102は、最大光学的厚さTmから約30nm以内、又は約25nm以内、又は約20nm以内、又は約15nm以内、又は約12nm以内、又は約10nm以内、又は約8nm以内、又は約7nm以内、又は約6nm以内の光学的厚さを有する、少なくとも30個の別個の層対を含む。
いくつかの実施形態では、複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層のうち隣接する第1の層及び第2の層の一対が、最大光学的厚さを有し(例えば、層対140)、複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層は、最大光学的厚さから約20nm以内、又は約15nm以内、又は約12nm以内、又は約10nm以内、又は約8nm以内、又は約7nm以内、又は約6nm以内の光学的厚さを有する、少なくとも20個の別個の層対(例えば、層対144)を含む。いくつかの実施形態では、複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層のうち隣接する第1の層及び第2の層の一対が、最大光学的厚さを有し(例えば、層対140)、複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層は、最大光学的厚さから約25nm以内、又は約20nm以内、又は約15nm以内、又は約12nm以内、又は約10nm以内、又は約8nm以内、又は約7nm以内、又は約6nm以内の光学的厚さを有する、少なくとも25個の別個の層対(例えば、層対144)を含む。いくつかの実施形態では、複数の交互する第1ポリマー層及び第2のポリマー層のうち隣接する第1の層及び第2の層の一対が、最大光学的厚さを有し(例えば、層対140)、複数の交互する第1ポリマー層及び第2のポリマー層は、最大光学的厚さから約30nm以内、又は約25nm以内、又は約20nm以内、又は約15nm以内、又は約12nm以内、又は約10nm以内、又は約8nm以内、又は約7nm以内、又は約6nm以内の光学的厚さを有する、少なくとも30個の別個の層対(例えば、層対144)を含む。いくつかの実施形態では、光学的厚さプロファイルは、図3に示すものと異なってもよい。例えば、光学的厚さは、最大光学的厚さを有する層対140から最も外側の層対142まで非単調に減少してもよく、又は層対140から最も外側の層対142までほぼ一定の光学的厚さを有してもよい。いくつかの実施形態では、複数の層対が、同じ最大光学的厚さを有してもよい。この場合、これらの層対のいずれかを、最大光学的厚さを有する層対140(例えば、これらの対のうち最も外側の層対142から最も遠い層対)とし得る。
いくつかの実施形態では、本明細書の他の箇所で説明する光学フィルムのいずれかを含むディスプレイが提供される。図4は、光学フィルム400と、第1の波長範囲(例えば、波長範囲122)内の可視画像455を観察者460に対して表示するためのディスプレイパネル450と、ディスプレイパネル450とは反対側で光学フィルム400に隣接して配置された赤外センサ454又は赤外光源452の少なくとも一方とを含むディスプレイ401の概略図である。ディスプレイパネル450は、光学フィルム400と観察者460との間に配置される。図示した実施形態では、赤外センサ454及び赤外光源452が含まれている。他の実施形態では、赤外センサ454及び赤外光源452の一方を省略してもよい。光学フィルム400はミラーフィルムであり得る。
いくつかの実施形態では、ディスプレイ401が、少なくとも約400nm~約700nmにわたる第1の波長範囲内で可視画像455を観察者460に対して表示するためのディスプレイパネル450と、第1の波長範囲を超える赤外波長(例えば、図2に示した赤外波長127)の光をディスプレイパネル450を通して観察者460に向けて放射するための赤外光源452と、ディスプレイパネル450と赤外光源452との間に配置されたミラーフィルム400であって、実質的に垂直に入射する光、並びに直交する第1の偏光状態及び第2の偏光状態のそれぞれについて、第1の波長範囲における各波長に対して、ミラーフィルム400が、少なくとも90%の光を反射し、赤外波長において、ミラーフィルムが、少なくとも70%の光を透過し、第1の波長範囲と赤外波長との間にある第1の波長(例えば、図2に示した波長123)において、ミラーフィルムが、40%~60%の光又は40%~50%の光を透過する、ミラーフィルムとを含む。いくつかの実施形態では、第1の波長は、赤外波長から約60nm、約50nm、約40nm、約30nm、又は約20nm以内である。
いくつかの実施形態では、赤外光源452は、レーザーダイオード又は発光ダイオード(LED)であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、赤外光源452は、赤外波長のピークを有し、半値全幅が約50nm以下、約40nm以下、約30nm以下、約20nm以下、又は約10nm以下である、発光スペクトルを有する。図5は、赤外波長に対応する波長λIにピークを有し、半値全幅が459である、赤外光源452の発光スペクトルの概略図である。いくつかの実施形態では、赤外波長λIは、約850nm又は約940nmである。
ミラーフィルム400は、本明細書の他の箇所で説明する光学フィルムのいずれであってもよい。いくつかの実施形態では、実質的に垂直に入射する光に対するミラーフィルムの光透過率が、第1の波長範囲と、少なくとも約950nm~約1300nmにわたる第2の波長範囲とを分離するバンドエッジを含み、空気中で実質的に垂直に入射する光に対して、ミラーフィルムの光反射率が、第1の波長範囲における各波長に対して約95%超であり、ミラーフィルムの平均光透過率が、第2の波長範囲において約80%超であり、第2の波長範囲におけるミラーフィルムの光透過率の最大値と最小値との間の差が、約25%未満である。いくつかの実施形態では、光透過率が約10%から約70%まで、又は約75%まで、又は約80%まで増加する波長範囲に少なくともわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似が、約2%/nmを超える、又は約3%/nmを超える、又は約4%/nmを超える、又は約5%/nmを超える傾きを有する。いくつかの実施形態では、ミラーフィルム400は、第1の波長範囲を、少なくとも250nmの幅である第2の波長範囲から分離するバンドエッジ領域を含み、第1の波長範囲及び第2の波長範囲のそれぞれにおける光学フィルムの光透過率の最大値と最小値との間の差が、約30%未満である。いくつかの実施形態では、バンドエッジ領域内の実質的に垂直に入射する光に対するミラーフィルム400の光透過率が、波長の増加に伴って、少なくとも約10%から約70%まで、又は少なくとも約10%から約75%まで、又は少なくとも約10%から約80%まで単調に増加する。
実施例
透過/反射スペクトル試験法
350nm~1500nmの波長範囲を有する、PerkinElmer LAMBDA 950(PerkinElmer(Waltham,Mass.)から入手可能)を使用して全てのスペクトル透過又は反射特性を測定した。
比較例C1(ESR-80v2)
3M Company(St.Paul,MN)から商品名ESR-80v2の可視光ミラーフィルムを入手した。フィルムは、交互する第1の光学層及び第2の光学層を含み、第1の層がポリエチレンナフタレート(PEN)ホモポリマー(100モル%のエチレングリコールを伴う100モル%のナフタレンジカルボキシレート)であり、第2の層がポリ(メチルメタクリレート)すなわちPMMAであった。フィルムは、交互する第1の層及び第2の層の外面にスキン層を含んでいた。スキン層に使用するポリマーを第1の層に使用するのと同じ材料で形成した。スキン層を含めて、光学フィルムは656の層を有していた。交互する第1の光学層及び第2の光学層の屈折率は、実施例1において報告する屈折率と凡そ同じであった。交互する第1の層及び第2の層の厚さプロファイルを原子間力顕微鏡法(atomic force microscopy;AFM)によって求め、図6に示す。図6は、直接隣接する第1の層及び第2の層の別個の対における第1の光学層及び第2の光学層の平均物理的厚さを示す。スキン厚さは、AFMによって6.1及び5マイクロメートルと求められた。透過スペクトルを求め、図7に示す。バンドエッジの傾きは、光透過率が約10%から約70%まで増加した波長範囲にわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似から、1.11%/nmと求められた。フィルムは、AFMによって測定すると、凡そ84マイクロメートルの物理的厚さを有していた。
比較例C2(ESR2)
以下の例外を除いて、米国特許出願公開第2001/0013668号(Neavinら)に記載されているような共押出及び二軸配向により、交互する第1の光学層及び第2の光学層を含む可視光ミラーフィルムを調製した。第1の光学層は、121~123℃のTgを有するエチレンナフタレート(PEN)ホモポリマー(100モル%のエチレングリコールを伴う100モル%のナフタレンジカルボキシレート)であった。第2の光学層は、ポリ(メチルメタクリレート)すなわちPMMAであった。PMMAの例は、Arkema(Pasadena,TX,USA)から入手可能であり、100℃のTgを有する。交互する第1の層及び第2の層の外面にスキン層を形成した。スキン層に使用するポリマーを第1の光学層に使用するのと同じ材料で形成した。スキン厚さは、AFMによって3.1及び3.6マイクロメートルと求められた。フィルムは、AFMによって測定すると、凡そ32マイクロメートルの物理的厚さを有していた。交互する第1の光学層及び第2の光学層の屈折率は、実施例1において報告する屈折率と凡そ同じであった。
材料は、別々の押出成形機から、多層共押出フィードブロックへとフィードされ、そこでそれらは交互光学層へと組み立てられた。スキン層を、その目的に特化したマニホールドにおいて構造体に追加し、269の層を有する最終構造体を得た。この多層溶融物は次に、ポリエステルフィルムに関する従来の方法で、フィルムダイを通してチルロール上にキャストされ、急冷された。次に、商業規模の二軸テンターにおいて、米国特許出願公開第2001/001366号に記載のものと同様の温度及び延伸プロファイルで、キャストされたウェブを延伸した。
透過スペクトルを求め、図8に示す。バンドエッジの傾きは、光透過率が約10%から約70%まで増加した波長範囲にわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似から、1.02%/nmと求められた。
実施例1
交互する第1の光学層及び第2の光学層を含み、スキン層を含む光学フィルム(可視光ミラーフィルム)を、厚さプロファイル及びスキン層の厚さを変更した点を除いて、比較例2について概ね説明したように作製した。AFMによって求めた交互する第1の層及び第2の層の厚さプロファイルを図6に示す。フィルムの加工中にチルロールに面したスキン層の厚さは、7.13マイクロメートルと測定され、反対側のスキン層は、7.20マイクロメートルの測定厚さを有していた。透過スペクトルを求め、図7に示す。バンドエッジの傾きは、光透過率が約10%から約70%まで増加した波長範囲にわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似から、5.17%/nmと求められた。
第1の層の屈折率は、スキン層を第1の層と同じ材料で形成し、同じ条件で配向したので、スキン層の屈折率を測定することによって求められた。波長633nmにおいてMetricon 2010/Mプリズム結合器を使用して屈折率を求め、それらは、n1x=1.737、n1y=1.763、及びn1z=1.496と見出された。第2の層の屈折率は、第2の層に使用する等方性PMMA材料の633nmにおける屈折率として求められた。結果はn2x≒n2y≒n2z≒1.495であった.
フィルムの物理的な厚さは、Ono-Sokki DG-925 Micrometerを使用して測定したところ、静電容量計によって凡そ77マイクロメートルと測定された。
実施例2
交互する第1の層及び第2の層を含み、スキン層を含む光学フィルムを、スキン層の厚さを変更した点、及びバンドエッジをより短い波長にシフトさせるために層厚さプロファイルを変更した点を除いて、実施例1について概ね説明したように作製した。スキン厚さは、AFMによって5.1及び6.7マイクロメートルと求められた。フィルムは、AFMによって測定すると、凡そ69マイクロメートルの物理的厚さを有していた。透過スペクトルを求め、図8に示す。バンドエッジの傾きは、光透過率が約10%から約70%まで増加した波長範囲にわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似から、6.25%/nmと求められた。交互する第1の層及び第2の層の屈折率は、実施例1において報告する屈折率と凡そ同じであった。
実施例3
交互する第1の層及び第2の層を含み、スキン層を含む光学フィルムを、交互する第1の層及び第2の層の数、厚さプロファイル、及びスキン層の厚さを変更した点を除いて、実施例1について概ね説明したように作製した。スキン層を含めて、光学フィルムは536の層を有していた。フィルムの加工中にチルロールに面したスキン層の厚さは、3.73マイクロメートルと測定され、反対側のスキン層は、4.43マイクロメートルの測定厚さを有していた。フィルムは、AFMによって測定すると、凡そ59マイクロメートルの物理的厚さを有していた。層厚さプロファイルは、図9に示す透過スペクトルを生成するように選ばれた。バンドエッジの傾きは、光透過率が8.7%から71.9%まで増加した波長範囲にわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似により、6.30%/nmと求められ、光透過率が8.7%から75.1%まで増加した波長範囲にわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似により、5.84%/nmと求められた。交互する第1の光学層及び第2の光学層の屈折率は、実施例1において報告する屈折率と凡そ同じであった。
実施例4
交互する第1の層及び第2の層を含み、スキン層を含む光学フィルムを、スキン層の厚さを変更した点を除いて、実施例4について概ね説明したように作製した。フィルムの加工中にチルロールに面したスキン層の厚さは、5.11マイクロメートルと測定され、反対側のスキン層は、5.62マイクロメートルの測定厚さを有していた。フィルムは、AFMによって測定すると、凡そ61マイクロメートルの物理的厚さを有していた。透過スペクトルを求め、図9に示す。バンドエッジの傾きは、光透過率が9.8%から71.2%まで増加した波長範囲にわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似により、3.71%/nmと求められ、光透過率が9.8%から81.5%まで増加した波長範囲にわたって光透過率を波長に相関させる、バンドエッジに対する最良の線形近似により、3.62%/nmと求められた。交互する第1の光学層及び第2の光学層の屈折率は、実施例1において報告する屈折率と凡そ同じであった。
「約、ほぼ(about)」などの用語は、それらが本明細書の記載に使用され記載されている文脈において、当業者によって理解されよう。フィーチャのサイズ、量、及び物理的性質を表す量に適用されるような「約」の使用が、本明細書に使用され記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「約」は、指定された量の10パーセント以内であるが、厳密に指定された量も含むことを意味すると理解することができる。例えば、本発明の記載に使用され記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、約1の値を有する量は、0.9~1.1の値を有するが、ちょうど1の値も含むことを意味する。
前述の参照文献、特許、又は特許出願はいずれも一貫した方法でそれらの全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。組み込まれた参照文献の部分と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合、前述の記載における情報が優先するものとする。
図中の要素の説明は、別段の指示がない限り、他の図中の対応する要素に等しく適用されるものと理解されたい。具体的な実施形態を本明細書において例示し記述したが、様々な代替及び/又は同等の実施により、図示及び記載した具体的な実施形態を、本開示の範囲を逸脱することなく置き換え可能であることが、当業者には理解されよう。本出願は、本明細書において説明した具体的な実施形態のあらゆる適合例又は変形例を包含することを意図する。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその同等物によってのみ限定されるものとする。以下に、例示的実施形態を示す。
[項目1]
スキン層上に配置された複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層を含む光学フィルムであって、前記第1の層及び前記第2の層がそれぞれ、約250nm未満の平均厚さを有し、前記スキン層が、約2マイクロメートルを超える平均厚さを有し、実質的に垂直に入射する光に対する前記光学フィルムの光透過率が、第1の波長範囲と第2の波長範囲とを分離するバンドエッジを含み、前記第1の波長範囲が、少なくとも約400nm~約700nmにわたり、前記第2の波長範囲が、少なくとも約950nm~約1300nmにわたり、空気中で実質的に垂直に入射する光に対して、
前記光学フィルムの光反射率が、前記第1の波長範囲における各波長に対して約95%超であり、
前記光学フィルムの平均光透過率が、前記第2の波長範囲において約80%超であり、
前記第2の波長範囲における前記光学フィルムの前記光透過率の最大値と最小値との間の差が、約25%未満であり、
前記光透過率が約10%から約70%まで増加する波長範囲に少なくともわたって前記光透過率を波長に相関させる、前記バンドエッジに対する最良の線形近似が、約2%/nmを超える傾きを有しており、前記第1の層、前記第2の層、及び前記スキン層が、互いに一体的に形成されている、光学フィルム。
[項目2]
実質的に垂直に入射する光に対する前記光学フィルムの前記光透過率が、波長の増加に伴って少なくとも約10%から約70%まで単調に増加する、項目1に記載の光学フィルム。
[項目3]
前記最良の線形近似の前記傾きが、約3%/nmを超える、項目1又は2に記載の光学フィルム。
[項目4]
前記複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層のうち隣接する第1の層及び第2の層の一対が、最大光学的厚さを有し、前記複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層が、前記最大光学的厚さから約20nm以内の光学的厚さを有する少なくとも20個の別個の層対を含む、項目1~3のいずれか一項に記載の光学フィルム。
[項目5]
前記第1の層及び前記第2の層の平面において、前記第1の層及び前記第2の層が、それぞれの屈折率、すなわち、第1の偏光状態に沿ったn1x及びn2x、前記第1の偏光状態と直交する第2の偏光状態に沿ったn1y及びn2y、並びに前記第1の偏光状態及び前記第2の偏光状態と直交するz軸に沿ったn1z及びn2zを有し、前記第1の波長範囲及び前記第2の波長範囲の少なくとも一方に入る少なくとも1つの波長に対して、
n1x及びn1yの各々が、n1zより少なくとも0.2大きく、
n1xとn1yとの間の差が、約0.04未満であり、
n2xとn2yとn2zとの間の最大の差が、約0.01未満であり、
n1xとn2xとの間の差が、約0.2より大きい、項目1~4のいずれか一項に記載の光学フィルム。
[項目6]
50~800の数の複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層を含む光学フィルムであって、各第1の層及び第2の層が、約500nm未満の平均厚さを有し、実質的に垂直に入射する光に対する前記光学フィルムの光透過率が、第1の波長範囲と第2の波長範囲とを分離するバンドエッジ領域を含み、各範囲が少なくとも250nmの幅であり、各波長範囲における前記光学フィルムの前記光透過率の最大値と最小値との間の差が、約30%未満であり、前記第1の層及び前記第2の層の平面において、前記第1の層及び前記第2の層が、それぞれの屈折率、すなわち、第1の偏光状態に沿ったn1x及びn2x、前記第1の偏光状態と直交する第2の偏光状態に沿ったn1y及びn2y、並びに前記第1の偏光状態及び前記第2の偏光状態と直交するz軸に沿ったn1z及びn2zを有し、前記第1の波長範囲及び前記第2の波長範囲の少なくとも一方に入る少なくとも1つの波長に対して、
n1x及びn1yの各々が、n1zより少なくとも0.2大きく、
n1xとn1yとの間の差が、約0.04未満であり、
n2xとn2yとn2zの間の最大の差が、約0.01未満であり、
n1xとn2xとの間の差が、約0.2より大きく、
前記バンドエッジ領域内の実質的に垂直に入射する光に対する前記光学フィルムの前記光透過率が、波長の増加に伴って少なくとも約10%から約70%まで単調に増加する、光学フィルム。
[項目7]
前記光透過率が約10%から約70%まで増加する波長範囲に少なくともわたって前記光透過率を波長に相関させる、前記バンドエッジに対する最良の線形近似が、約2%/nmを超える傾きを有する、項目6に記載の光学フィルム。
[項目8]
前記第1の波長範囲が、少なくとも約400nm~約700nmにわたり、かつ前記第2の波長範囲が、少なくとも約950nm~約1300nmにわたる、項目6又は7に記載の光学フィルム。
[項目9]
各波長範囲における前記光学フィルムの前記光透過率の最大値と最小値との間の前記差が、約25%未満である、項目6~8のいずれか一項に記載の光学フィルム。
[項目10]
各第1の層及び各第2の層が、約250nm未満の平均厚さを有する、項目6~9のいずれか一項に記載の光学フィルム。
[項目11]
複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層のうちの隣接する第1の層及び第2の層の一対が、最大光学的厚さを有し、前記複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層が、前記最大光学的厚さから約20nm以内の光学的厚さを有する少なくとも20個の別個の層対を含む、項目6~10のいずれか一項に記載の光学フィルム。
[項目12]
ディスプレイであって、前記ディスプレイが、
少なくとも約400nm~約700nmにわたる第1の波長範囲内で可視画像を観察者に対して表示するためのディスプレイパネルと、
前記第1の波長範囲を超える赤外波長の光を前記ディスプレイパネルを通して前記観察者に向けて放射するための赤外光源と、
前記ディスプレイパネルと前記赤外光源との間に配置されたミラーフィルムであって、実質的に垂直に入射する光、並びに直交する第1の偏光状態及び第2の偏光状態のそれぞれについて、
前記第1の波長範囲における各波長に対して、前記ミラーフィルムが、少なくとも90%の光を反射し、
前記赤外波長において、前記ミラーフィルムが、少なくとも70%の光を透過し、
前記第1の波長範囲と前記赤外波長との間にあり、前記赤外波長から約50nm以内である第1の波長において、前記ミラーフィルムが、40%~60%の光を透過する、前記ミラーフィルムと、
を備えるディスプレイ。
[項目13]
前記第1の波長が、前記赤外波長から約40nm以内である、項目12に記載のディスプレイ。
[項目14]
実質的に垂直に入射する光に対する前記ミラーフィルムの光透過率が、前記第1の波長範囲と、少なくとも約950nm~約1300nmにわたる第2の波長範囲とを分離するバンドエッジを含み、空気中で実質的に垂直に入射する光に対して、
前記ミラーフィルムの光反射率が、前記第1の波長範囲における各波長に対して約95%超であり、
前記ミラーフィルムの平均光透過率が、前記第2の波長範囲において約80%超であり、
前記第2の波長範囲における前記ミラーフィルムの前記光透過率の最大値と最小値との間の差が、約25%未満であり、
光透過率が約10%から約70%まで増加する波長範囲に少なくともわたって前記光透過率を波長に相関させる、前記バンドエッジに対する最良の線形近似が、約2%/nmを超える傾きを有する、項目12又は13に記載のディスプレイ。
[項目15]
前記ミラーフィルムの前記光透過率が、前記第1の波長範囲を、少なくとも250nmの幅である第2の波長範囲から分離するバンドエッジ領域を有し、前記第1の波長範囲及び前記第2の波長範囲のそれぞれにおける前記ミラーフィルムの前記光透過率の最大値と最小値との間の差が、約30%未満であり、前記バンドエッジ領域内の実質的に垂直に入射する光に対する前記ミラーフィルムの前記光透過率が、波長の増加に伴って少なくとも約10%から約70%まで単調に増加する、項目12~14のいずれか一項に記載のディスプレイ。

Claims (5)

  1. スキン層上に配置された複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層を含む光学フィルムであって、前記第1のポリマー層及び前記第2のポリマー層がそれぞれ、250nm未満の平均厚さを有し、前記スキン層が、2マイクロメートルを超える平均厚さを有し、垂直に入射する光に対する前記光学フィルムの光透過率が、第1の波長範囲と第2の波長範囲とを分離するバンドエッジを含み、前記第1の波長範囲が、少なくとも400nm~700nmにわたり、前記第2の波長範囲が、少なくとも950nm~1300nmにわたり、空気中で垂直に入射する光に対して、
    前記光学フィルムの光反射率が、前記第1の波長範囲における各波長に対して95%超であり、
    前記光学フィルムの平均光透過率が、前記第2の波長範囲において80%超であり、
    前記第2の波長範囲における前記光学フィルムの前記光透過率の最大値と最小値との間の差が、25%未満であり、
    前記光透過率が10%から70%まで増加する波長範囲に少なくともわたって前記光透過率を波長に相関させる、前記バンドエッジに対する最良の線形近似が、2%/nmを超える傾きを有しており、前記第1のポリマー層、前記第2のポリマー層、及び前記スキン層が、互いに一体的に形成されている、光学フィルム。
  2. 直に入射する光に対する前記光学フィルムの前記光透過率が、波長の増加に伴って少なくとも10%から70%まで単調に増加する、請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記最良の線形近似の前記傾きが、3%/nmを超える、請求項1又は2に記載の光学フィルム。
  4. 前記複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層のうち隣接する第1のポリマー層及び第2のポリマー層の一対が、最大光学的厚さを有し、前記複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層が、前記最大光学的厚さから20nm以内の光学的厚さを有する少なくとも20個の別個の層対を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の光学フィルム。
  5. 前記第1のポリマー層及び前記第2のポリマー層の平面において、前記第1のポリマー層及び前記第2のポリマー層が、それぞれの屈折率、すなわち、第1の偏光状態に沿ったn1x及びn2x、前記第1の偏光状態と直交する第2の偏光状態に沿ったn1y及びn2y、並びに前記第1の偏光状態及び前記第2の偏光状態と直交するz軸に沿ったn1z及びn2zを有し、前記第1の波長範囲及び前記第2の波長範囲の少なくとも一方に入る少なくとも1つの波長に対して、
    n1x及びn1yの各々が、n1zより少なくとも0.2大きく、
    n1xとn1yとの間の差が、0.04未満であり、
    n2xとn2yとn2zとの間の最大の差が、0.01未満であり、
    n1xとn2xとの間の差が、0.2より大きい、請求項1~4のいずれか一項に記載の光学フィルム。
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