JP7422780B2 - 輸送電流飽和hts磁石 - Google Patents

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Description

本発明は、高温超伝導(HTS)磁石に関する。特に、本発明は、そのような磁石を動作させる方法、及びその方法を実現する磁石に関する。
超伝導材料は、一般に、「高温超伝導体」(HTS)と「低温超伝導体」(LTS)とに分けられる。NbやNbTiなどのLTS材料は、その超伝導性をBCS理論で説明できる金属又は金属合金である。すべての低温超伝導体は、約30K未満の自己磁場臨界温度(それを超えると外部磁場がゼロでも材料が超伝導になり得ない温度)を有する。HTS材料の挙動はBCS理論では説明されておらず、このような材料は約30Kを超える自己磁場臨界温度を有する可能性がある(ただし、HTS及びLTS材料を定義するのは、自己磁場臨界温度ではなく、組成及び超伝導動作の物理的な違いであることに注意すべきである)。最も一般的に使用されるHTSは「銅酸化物超伝導体」、BSCCO又はReBCO(Reは希土類元素、通常はY又はGd)などの銅酸化物(酸化銅基を含む化合物)をベースとするセラミックである。他のHTS材料は、鉄ニクタイド(例えば、FeAs及びFeSe)と二ホウ酸マグネシウム(MgB2)とを含む。
ReBCOは通常、図1に示すような構造を有するテープとして製造される。このようなテープ100は、一般に約100ミクロンの厚さであり、基板101(通常、約50ミクロンの厚さの電解研磨ハステロイ)を含み、基板101の上に、IBAD、マグネトロンスパッタリング、又は他の好適な技術によって、約0.2ミクロンの厚さのバッファスタック102として知られる一連のバッファ層が堆積される。エピタキシャルReBCO-HTS層103(MOCVD又は他の好適な技術によって堆積される)がバッファスタックを覆い、通常1ミクロンの厚さである。1~2ミクロンの銀層104が、スパッタリング又は他の好適な技術によってHTS層上に堆積され、銅安定化層105が、電気めっき又は他の好適な技術によってテープ上に堆積され、これは、多くの場合テープを完全に封入する。
基板101は、製造ラインを通して供給されかつ後続の層の成長を可能にすることができる機械的なバックボーンを提供する。バッファスタック102は、その上にHTS層を成長させるための二軸配向結晶テンプレートを提供するために必要とされ、その超伝導特性を損なう基板からHTSへの元素の化学拡散を防止する。銀層104は、ReBCOから安定化層への低抵抗界面を提供するために必要とされ、安定化層105は、ReBCOのいずれかの部分が超伝導を停止する(「常伝導」状態になる)場合に代替的な電流経路を提供する。
また、基板及びバッファスタックがなく、代わりにHTS層の両側に銀層を有する「剥離」HTSテープを製造することができる。基板を有するテープは、「基板付き」HTSテープと呼ばれる。
HTSテープは、HTSケーブルに配置することができる。HTSケーブルは、導電性材料(通常は銅)によってそれらの長さに沿って接続されている1つ以上のHTSテープを含む。HTSテープは積み重ねる(すなわち、HTS層が平行になるように配置する)ことができ、又はHTSテープはケーブルの長さに沿って変化し得るテープの他の配置を有することができる。HTSケーブルの注目すべき特別なケースは、単一のHTSテープとHTS対である。HTS対は、HTS層が平行になるように配置された1対のHTSテープを含む。基板付きテープを使用する場合、HTS対は、タイプ0(HTS層が互いに向き合う)、タイプ1(一方のテープのHTS層が他方のテープの基板に面する)、又はタイプ2(基板が互いに向き合う)であり得る。3つ以上のテープを含むケーブルは、テープの一部又はすべてをHTS対に配置することができる。積層HTSテープは、HTS対の様々な配置、最も一般的には、タイプ1の対の積層、又はタイプ0の対(又は同等にタイプ2の対)の積層のいずれかを含むことができる。HTSケーブルは、基板付きテープと剥離テープの混合物を含むことができる。
超伝導磁石は、HTSケーブル(又は本明細書では単一テープケーブルとして扱うことができる個々のHTSテープ)を巻くかHTSケーブルで作られたコイルのセクションを提供してそれらを結合することによって、HTSケーブルをコイル状に配置することで形成される。HTSコイルには大きく分けて3つのクラスがある。
・(電流がHTSケーブルを通って「螺旋状経路」にのみ流れるように)絶縁され、ターン間に電気絶縁材料を有するもの。
・絶縁されていない、ターンがケーブルに沿ってだけでなく、半径方向にも電気的に接続されているもの
・部分的に絶縁され、ターンが(例えば、銅と比較して)高抵抗を有する材料を使用するか、又はコイル間に断続的な絶縁を提供することによって、制御された抵抗で半径方向に接続されているもの。
非絶縁コイルは、部分的に絶縁されたコイルの低抵抗の場合と見なすこともできる。
以下の説明では、磁石は、直列に接続された複数のHTSコイルを含むものとして定義されている。コイル間に抵抗接続がある。コイル自体は完全に超伝導であることができ、又は、直列及び並列に接続された複数の長さの個々のHTSテープを含むケーブルから構成されている場合、コイルは小さいが非ゼロの抵抗を有することができる。したがって、磁石は、その形状、蓄積されたエネルギー及びターン数よって定義されるインダクタンスL、及び残留抵抗Rを有する。したがって、磁石の特徴的な充電時定数はL/Rである。
絶縁されていないHTS磁石又は部分的に絶縁されたHTS磁石の通電又は充電は、完全に絶縁されたコイルの通電よりも複雑である。というのは、電流は、螺旋状の高インダクタンス経路の周りか又は半径方向の低インダクタンス経路を通る、2つの経路をとることができるからである。螺旋状経路は、コイルが完全に超伝導である場合にはごくわずかな抵抗を有するが、半径方向経路は抵抗性である。通電中(すなわち、輸送電流を駆動するために電源から端子に電圧を印加することによってコイルをランピングする間)、螺旋状経路内の電流を変化させることによって発生する誘導電圧は、電源電流の一部を半径方向経路内に駆動する。電流の正確な分割は、当技術分野で知られているように計算することができる。ランプレートが増加すると、より多くの電流が半径方向経路に流れ、より多くの加熱を引き起こす。大きいコイルでは、最大ランプレートは、利用可能な冷却力によって設定される。すなわち、ランピング中の径方向電流の流れによって引き起こされる加熱により、コイル温度が上昇し過ぎて非超伝導になってはならない。
ランピング後、電源電圧は、磁石の螺旋状経路の残留抵抗によって電流を駆動するためにのみ必要なレベルまで低下する。磁石はその後、磁場が安定するのに十分な時間、磁石が動作電流に維持される「安定化段階」に入る。
磁場の不安定性は、(所望の輸送電流に加えて)磁石に誘導される寄生電流から生じ、寄生電流はそれぞれ磁石の磁場の一因となる。これらの電流には3つのタイプがある。
・非超伝導(「常伝導」)コンポーネントに誘導される電流の閉ループである「渦電流」。
・通常の媒体によって結合されている近くの超伝導コンポーネントに誘導される電流の閉じたループである「結合電流」。これらは、1つの超伝導コンポーネントに沿って流れ、通常の媒体を通って流れ、次に他の超伝導コンポーネントに沿って流れ、通常の媒体を通って戻り、ループを完成させる。
・超伝導材料のみに流れる電流の閉ループである、「ヒステリシス電流」としても知られる「遮蔽電流(スクリーニング電流)」。
「電流の閉ループ」という表現は、電流が完全に指定された材料内を流れ、電源又は電流リードで開始又は終了しないことを意味する。
磁石の磁場が急速に変化しない「定常状態」の用途では、渦電流と結合電流は、それらが通過する材料の抵抗により、急速に(数秒程度の時定数で急激に)減衰する。しかしながら、遮蔽電流は無限に続き、長い時間スケールで(数分、数時間、または数か月オーダーの時定数で)変化する。遮蔽電流はまた、磁石のランピング履歴にも左右される。すなわち、急速にランプアップした磁石は、徐々にランプアップした同一の磁石とは異なる遮蔽電流(したがって異なる磁場品質)を有することになり、ゼロ電流状態からランプアップした5Tを生成するように構成された磁石は、それ以前の定常3T状態からランプアップした同一の磁石とは異なる磁場品質を有することになる。
したがって、超伝導磁石によって生成される磁場は、磁石のそれ以前のランプ履歴によって決まる。磁石の温度を超伝導転移温度より高く上昇させることにより、磁石を遮蔽電流のない未使用の状態にリセットすることが可能である。
遮蔽電流の影響は、超伝導フィラメントの大きい寸法がより大きい遮蔽電流の形成を可能にするので、ReBCO又はBSCCOテープを使用するHTS磁石で特に顕著である。遮蔽電流により生成される汚染磁気「遮蔽場」は、核磁気共鳴(NMR)及び磁気共鳴イメージング(MRI)など、高磁場の均一性及び安定性を必要とする用途における既存のHTSテープ及びコイル技術の利用にとって深刻な問題である。
遮蔽電流の影響を低減する多くの方法がある。第1の方法は、振幅を減少させながら、磁石を振動的にランプアップ及びランプダウンすることである。これにより、遮蔽電流がスクランブルされる(すなわち、各テープ内に複数の電流ループが生成される)。残留電流は互いに打ち消し合う傾向があり、正味の遮蔽場汚染を低減する。関連する方法は、別の発生源による振動磁場(「シェイキング磁場」として知られる)を印加することである。しかしながら、どちらの方法も時間がかかり、複雑で、残留遮蔽場汚染は高感度のNMR測定には大きすぎるレベルのままである。
残留遮蔽電流場に対処するための現在の解決策は「シミング」である。磁石シミングのプロセスは、磁場の偏差を測定し、次いで大きさが等しく向きが反対の補正磁場を重畳することを含む。補正磁場の発生源は、個別に通電されるコイル又はコイルのアレイ(抵抗又は超伝導のいずれか)、或いは鉄板又は永久磁石などの磁化要素のアレイのいずれかであり得る。前者の方法はシムコイルの電流を変えることにより補正磁場の振幅を調節できるので「アクティブ」シミングと呼ばれ、一方、後者は補正磁場が一定で調節できないので「パッシブ」シミングである。遮蔽電流は時間とともに変化するため、シミングプロセスは超伝導磁石の寿命にわたって数回繰り返す必要があり得る。
遮蔽電流によって生じる磁場とその整定時間は、減衰振動ランピングアルゴリズムによっても低減することができる。この場合、輸送電流は、パーセンテージX%(例えば10%)だけ目標値より上に上昇し、次いでパーセントY%(ここでY<X、(例えば8%))だけ目標値より下に低下し、次いでZ%(ここでZ<Y<X(例えば6%))だけ目標値より上に上昇し、目標値に達するまで所定のステップ数の間、以下同様に続く。この方法は遮蔽電流の影響を低減するが、それらを完全には除去しない。また、目標電流を磁石の最低臨界電流値より低く設定しなければならないので、到達可能な最大磁場を低下させる。粒子加速器などのいくつかの用途では、磁場は一方向にランピングしなければならず、このような磁場振動を排除しなければならない。
一般に、NMR又はMRIに使用されるHTS磁石は、磁場の空間的均一性及び時間的安定性(総称して「磁場品質」と呼ばれる)を達成するために、上記の補正方法のすべての組み合わせを必要とする。
したがって、HTS磁石において遮蔽電流を低減又は理想的に除去するためのより良い方法が必要とされている。
本発明の第1の態様によれば、高温超伝導(HTS)磁石システムが提供される。HTS磁石システムは、HTS界磁コイルと、温度制御システムと、電源と、コントローラとを含む。HTS界磁コイルは、HTS材料を含む複数のターンと、電流が抵抗材料を介してターン間で半径方向に共有され得るようにターンを電気的に接続する抵抗材料とを含む。温度制御システムは、コイルの温度を制御するように構成され、温度制御システムは、コイルをHTS材料の自己磁場臨界温度より低く保つように構成された極低温冷却システムを少なくとも含む。電源は、HTS界磁コイルに電流を供給するように構成されている。コントローラは、電源にHTS材料のすべての臨界電流よりも大きい電流を供給させるように構成されている。
第2の態様によれば、高温超伝導(HTS)界磁コイルを動作させる方法が提供される。HTS界磁コイルは、HTS材料を含む複数のターンと、電流が抵抗材料を介してターン間で半径方向に共有され得るようにターンを電気的に接続する抵抗材料とを含む。HTS界磁コイルの輸送電流がHTS材料のすべての臨界電流よりも大きくなるように、HTS界磁コイルに電流が供給される。HTS界磁コイルの温度が制御される。
第3の態様によれば、高温超伝導(HTS)導体の臨界面を特定する方法が提供される。HTS導体は、HTS導体を含む複数のターンと、電流が抵抗材料を介してターン間で半径方向に共有され得るようにターンを電気的に接続する抵抗材料とを含む、HTS界磁コイルに形成される。HTS界磁コイルは、HTS導体のすべての臨界電流よりも大きい輸送電流で動作する。HTS界磁コイルの1つ以上のポイントで温度が測定される。界磁コイルによって生成される磁場が測定される。前記測定からHTS導体の臨界面が特定される。
第4の態様によれば、高温超伝導(HTS)磁石システムが提供される。HTS磁石システムは、複数のHTS界磁コイルと、温度制御システムと、電源と、コントローラとを含む。各HTS界磁コイルは、HTS材料を含む複数のターンと、電流が抵抗材料を介してターン間で半径方向に共有され得るようにターンを電気的に接続する抵抗材料とを含む。温度制御システムは、各コイルの温度を制御するように構成され、温度制御システムは、各コイルをHTS材料の自己磁場臨界温度より低く保つように構成された極低温冷却システムを少なくとも含む。電源は、HTS界磁コイルに電流を供給するように構成されている。コントローラは、電源にHTS界磁コイル内のHTS材料のすべての臨界電流よりも大きい電流を各界磁コイルに供給させ、かつ温度制御システムに各HTSコイルの温度を調節させ、それによって各HTSコイルの磁場への寄与を調節するように構成されている。
本発明の第5の態様によれば、高温超伝導(HTS)磁石システムを動作させる方法が提供される。HTS磁石システムは、それぞれがHTS材料を含む複数のターンと、電流が抵抗材料を介してターン間で半径方向に共有され得るようにターンを電気的に接続する抵抗材料とを含む、複数のHTS界磁コイルを含む。HTS界磁コイルの輸送電流がHTS材料のすべての臨界電流よりも大きくなるように、HTS界磁コイルのそれぞれに電流が供給される。HTS磁石システムは、HTS界磁コイルのそれぞれの温度を制御することによって制御される。
HTSテープの概略図である。 77Kに維持した部分絶縁HTSコイルのランプアップテストの結果を示す。 40Kに維持した部分絶縁HTSコイルのランプアップテストの結果を示す。 様々な開始温度でHTSコイルに対して行われたランプアップテストの結果を示す。 例示的なHTS磁石システムの概略図である。
HTS磁石内の遮蔽電流は、輸送電流Iがコイルの大部分において導体の臨界電流ICよりも小さいために発生する。臨界電流ICは、瞬間的な環境条件(例えば、温度、外部磁場)を前提として、HTS導体が超伝導中で流すことができる最大電流である。磁場、温度、及びHTS導体自体が一般に均一ではないため、臨界電流は磁石全体にわたって変化する。対照的に、HTS導体の「ピーク臨界電流」は、その導体が絶対零度の温度、ゼロ歪み、及びゼロ外部磁場で(すなわち、理想的な条件で)流すことができる電流である。これは、文献では単に「臨界電流」と呼ばれることがあるが、本明細書ではその意味は使用されない。
現在のところ、超伝導磁石は、HTS導体から電流が漏れるのを防ぐために、輸送電流が磁石コイルの任意の部分の最小臨界電流未満になるように動作する。これは、HTS導体からの電流リークが熱を発生させ(電流が抵抗性材料を流れるようになるため)、それがHTS導体の温度を局所的に上昇させ、臨界電流をさらに低下させ、潜在的にフィードバックサイクルを開始してクエンチを引き起こす可能性があるためである(HTS材料は「ホットスポット」でもはや超伝導でなくなるまで加熱され、磁石はそのエネルギーを非超伝導領域に放出し、緩和されない限りしばしば磁石に損傷を与える)。マルチテープケーブルを用いたコイルから作られた磁石は、個々のテープの局所的な欠陥の周りで電流がずれる局所的なホットスポットで安定して動作できることに注意することが重要である。
磁石の大部分は、1未満の「動作率」(輸送電流と臨界電流の比I/IC)を有し、これは、遮蔽電流によって部分的に又は完全に占有される「予備」電流容量をHTS内に提供する。長時間にわたって、輸送電流が一定に保たれる場合、これらは平衡を達成するであろう。しかしながら、これは通常、一部には遮蔽電流がゼロ抵抗媒体を通って流れているため、非常に長い時定数(数分から数ヶ月のオーダー)にわたって起こる。
本開示の提案は、異なるレジームの下でHTS磁石コイルを動作させることであり、輸送電流がコイルの最小臨界電流よりも低くなる代わりに、輸送電流はコイルの最大臨界電流よりも大きくなる(動作の全期間にわたって)。その結果、コイル内の超伝導材料のすべてが単一の動作係数を有し、これは遮蔽電流が排除される(「予備」超電導容量がない)ことを意味する。本明細書では、この状態を「飽和」状態と呼ぶ。HTS磁石に関する従来の常識は、これがひどいアイデアであることを示唆している。コイルのすべてが事実上1つの大きいホットスポットになり、電流がコイル全体にわたって磁石の抵抗成分に漏れてコイルが加熱され、実際的な利益がないために追加の冷却が必要となる。しかしながら、それは、ターン間の抵抗が十分に低い場合、コイルの熱伝導率が十分に高い場合、及び通常のコンポーネントへの電流リークによる加熱を打ち消すのに十分な冷却が提供される場合に可能であることが分かっている。結果として、いくつかの有利な特徴により、HTS磁石は、遮蔽電流の影響を受けることなく、より均一なクエンチ条件(力及び温度)で、導体から可能な最大磁場を生成し、簡単な制御機構で動作することができる。
新しい動作モードは、部分的に絶縁された(又は絶縁されていない)コイルでのみ可能である。部分的に絶縁されたコイル内の電流がHTS導体を離れると、電流は最初、磁石の抵抗成分(すなわち、HTSテープの安定化層、及びターンを接続する任意の抵抗成分)を通ってHTSに平行な螺旋状経路を流れる。しかしながら、この螺旋状経路の流れは、非超伝導の螺旋状経路の抵抗が高いために、半径方向経路へと急速に減衰する(すなわち、抵抗成分を通って半径方向に流れる)。これは、抵抗成分を通る半径方向の電流は磁場に大きく寄与しないため、飽和レジームで動作する場合、コイルによって生成される磁場はコイルの形状及びコイル内のHTSの臨界電流のみによって決まることを意味する。
同様に、HTSの臨界電流は以下によって決まる。
・HTSの温度、
・HTSでの外部磁場(すなわちHTSの電流によるものではない磁場)、
・HTSの歪み。
これらの要因のすべてがコイルによって異なる。
他の様々な磁場源から分離された磁石の場合、コイルの各ターンの外部磁場は、互いのターンによって生成される磁場のみによって決まり、磁石が他の様々な歪み源からも分離されている場合、テープの歪みは、磁石によって生成される磁場の結果の歪のみによって決まる。
図2は、液体窒素浴によって温度を77Kに維持した状態で、単一動作率レジームへとランピングさせたときに、すべてのターンが互いにはんだ付けされた1対のテープを使用して巻かれた小さい非絶縁パンケーキコイルの挙動を示す。電源ユニット(PSU)の電流(上のグラフ)は、0から400Aまでランピングされ、約200Aに達すると、コイルのHTSが飽和し、中心磁場(中央)は横ばい状態になり、コイルの両端の電圧(下)はPSUの電流によって上昇し始める。中心磁場は、残りのランプアップの間及びその後のランプダウンの間、輸送電流が約200Aを下回ってコイルが飽和しなくなるまで、ほぼ一定のままである。
図3は、クライオクーラで伝導冷却され、コイル温度を40Kに維持するように構成された温度制御システムで制御される1対のパンケーキコイルを含む磁石に対して行われた同様のテストの結果を示す。コイルの磁場はランプアップ中に、約1.1kAの電流に達するまで増加する。これを超えると、PSU電流が約2.6kAを超えるまで、磁場はほぼ一定のままであり、この段階で、温度制御システムは、半径方向の電流リークによって生じる過剰な熱に圧倒される。コイルの温度が徐々に上昇し、コイルの臨界電流を減少させ、コイルによって生成される磁場を減少させる。これは、コイルの自己磁場臨界温度に達し、磁場がゼロに達するまで、約1000秒にわたって定常的に起こる。その後、電源がオフになる。
図4は、コイルが飽和するまで(その時点で、コイルはランプアップし続ける電源によって供給される過剰な電流の下で加熱され、電流はランプアップし続ける)、コイルをそれぞれ基準温度、20K、30K、及び40Kに維持するように構成された温度制御システムを有する同じ磁石のいくつかのランプのプロットを示す。ランプアップは、中心磁場‐コイル温度(B‐T)プロットで示されている。いずれの場合も、ランプは低磁場(実質的に垂直な線の底部)で始まり、磁場は、輸送電流が増加するにつれて増加するが、HTSの臨界電流未満に留まる。グラフの上部では、輸送電流がHTSを飽和させ始めており、コイルが飽和レジームに入ると磁場が「ロールオーバー」する。このレジームでは、示されている各テストは、コイルのランピング履歴及び供給される電流の正確な値にかかわらず、中心磁場(B)とコイル温度(T)との間の同じB-T関係に従う(各グラフの右端にある「ループ」は、テストの終了に起因するアーチファクトである)。このヒステリシス効果の欠如は、中心磁場がコイル内のHTSの臨界電流のみによって決定され、典型的なシナリオに存在するであろう遮蔽電流からの干渉がないために生じる。
温度は、磁石によって異なる傾向があり、例えば、臨界電流が低い領域は、より多くの電流が近くの抵抗材料を通過するため、より多くの加熱を経験し、冷却は、コイルを形成する材料の熱伝導率及び冷却システムのレイアウトによって決まるが、このパターンは一般に一貫した温度プロファイルをもたらす。
磁石全体の温度プロファイルを表すために特徴的な温度が選択される場合(例えば、磁石の特定のポイントにおける温度、又はそのようないくつかのポイントにおける温度の平均)、飽和レジームの磁石によって生成される磁場がこの温度のみによって決まることを示すこと(及び実験的に実証すること、図4参照)ができる。
HTS材料は磁石全体にわたって超伝導を維持している(すなわち、HTSの最小臨界電流は0に低下しない)が、特徴的な温度と磁場強度との関係は、図4に示すように、温度が上昇すると磁場が減少するようなものである。
飽和モードで動作する場合、HTS磁石の磁場は、コイルを低温(最大磁場)から磁石の臨界温度(ゼロ磁場)に温めることによって単調に減少させることができる。磁場掃引速度dB/dtは、加温速度dTmagnet/dtによって設定される。この条件下では、磁場は、非常に長いことがよくある磁石の電磁時定数τ=L/R(Lは磁石のインダクタンス、Rは半径方向の抵抗)よりも速く変化する可能性がある。このレジームでは、磁石の蓄積エネルギーはコイル内で熱として放散され、許容される最大磁場掃引速度は完全に熱設計(すなわち、温度をどれだけ速く変えることができるか)によって決定される。同様に、磁石を急速に冷却し、同時に磁石が飽和レジームに留まるように余剰の電源電流を供給することによって、磁場の単調増加に対して加速された磁場掃引速度を実現することができる。
このレジームで動作する場合、コイルには遮蔽電流がないため、磁場を変化させる際の遅れは、磁石が加熱又は冷却するのにかかる時間、及び抵抗性の螺旋状経路内の電流が半径方向経路内に減衰するのに要する時間だけである。これらの両方が適切な熱及び電気コイルの設計によって制御することができるパラメータであり、図示の実施例では、20Kで数十分のタイムスケールを有する。
したがって、磁石は、磁石の特徴的な温度を監視するか又は磁場を直接監視し、磁石を加熱又は冷却して所望の磁場を得ることによって制御することができる。磁石を加熱するとHTSの臨界電流が減少し、したがって磁場強度が減少し、磁石を冷却するとHTSの臨界電流が増加し、したがって磁場強度が増加する。
温度のみが監視される場合、特徴的な温度と磁場との関係は、予め較正されたルックアップテーブル又は式に基づいて決定され得る。磁石の制御は、これを使用して測定された温度を瞬時磁場に関係付けて瞬時磁場と所望の磁場との差を特定するか又は所望の磁場を所望の温度に関係付けて所望の温度と測定された温度との差を特定するかにかかわらず、同等であることが理解されるであろう。
磁石の加熱は、輸送電流を増加させる(それによって、より多くの電流が磁石の抵抗部分に入るようにする)ことによって、コイルと熱的に接触して設けられた専用のヒータを使用することによって、又は磁石の極低温冷却システムにより提供される冷却(例えば、流量)を減少させることによって実現することができる。磁石の冷却は、極低温冷却システムの冷却を増加させることによって、又は輸送電流(まだ飽和範囲に留まっている間に)又はヒータに供給される電力を減少させることによって実現することができる。
実現することができる上述の最初のケース(輸送電流を増加させることによって磁石を加熱する)では、結果は非常に非直感的であることに留意されたい。すなわち、磁場を増加させると電源電流が減少し、その逆もまた同様である。これは、磁石が飽和レジームで動作している場合にのみ当てはまる。
フィードバックシステムが、加熱及び冷却によって測定された温度/磁場を制御するために実装されている。すなわち、測定された温度が高すぎるか又は測定された磁場が低すぎる場合、磁石が冷却され(又は加えられる熱が低減され)、測定された温度が低すぎるか又は磁場が高すぎる場合、磁石が加熱される(又は加えられ冷却が低減される)。当技術分野で知られているあらゆる好適なフィードバックスキームをこの目的に使用することができる。
磁場モニタリングを用いて動作する場合、磁石の外部歪み及び/又は磁場が変わりやすい状況においても、上述の制御スキームを使用することができる。これは、歪みセンサ及び/又は磁場センサが含まれ、ルックアップテーブル又は式に歪み及び/又は磁場の影響を説明する項が含まれる場合、温度モニタリングを用いて行うこともできる。代替的に(一定又は可変の背景場の場合)、必要な加熱の初期推定値を得るために温度と所望の磁場との間のルックアップテーブルを使用し、次いで、所望の磁場に到達するために監視された磁場に基づくフィードバックループを使用することができる。
飽和レジームで動作する場合、磁場安定性はHTSの臨界電流の安定性、すなわち外部磁場、歪み及び温度の安定性によってのみ決定される。
マルチコイルシステムの場合、同じ原理が適用され、個々のコイルが飽和モードで動作することができる。また、磁場の空間的に分布した測定に基づいて、個々のコイルの温度を個別に制御することにより磁場の均一性を制御することが可能である。制御フィードバックループは、より複雑になるであろう。センサのアレイは、すべてのコイルによって生成される磁場の均一性を判定することができるように配置するべきであり、その結果、各コイルの温度は、個々のコイルによって寄与される磁場を調節することによって磁場の均一性を調節するように個々に制御することができる。磁場の形状は、シミングの従来技術で説明されているように、ルジャンドル多項式などの空間高調波の加重和を用いて都合よく説明することができる。しかしながら、場の均一性を判定する他の多くの方法が存在する。
直列に接続された1組のコイルの磁場均一性を調節するためには、各コイルの寄与を個別に調節する必要があることに注意すべきである。これは、飽和モードで動作するすべてのコイルの温度に影響を与える輸送電流を調節することによって行うことはできない。したがって、各コイルの温度を個別に調節する必要がある。したがって、コイルは、少なくとも部分的に互いに熱的に絶縁されている必要がある。その結果、各コイルの冷却を制御するか又は例えばヒータを用いて各コイルに追加の加熱を加えることによって、これらの温度を調節することができる。
代替的に、磁石は、従来のレジームで動作するコイルと飽和レジームで動作するコイルとの混合物を有することができ、飽和状態で動作するコイルは、磁場の均一性を確実にするように調節される。
上記では磁場の均一性について言及しているが、当然のことながら、必要に応じて、磁石コイルを調節することによって他の磁場プロファイルを実現することができる。
飽和レジームはまた、HTSテープの品質をテストするための便利な方法を提供する。所与のコイル温度、環境、及びコイル形状に対して、磁場は、完全にHTSテープの臨界電流によって決定される。したがって、HTSテープは、様々な温度において飽和レジームで動作するそのテープのコイルによって生成される磁場を測定し、臨界電流応答を判定することによって、テストすることができる。磁場は、コイル全体にわたってテープの積分された臨界電流密度の測定値を提供し、さらに磁場センサを使用して、コイルを通って臨界電流がどのように変化するかを特定し、したがってHTSテープの臨界面(テープ内の臨界電流の温度及び/又は磁場変動のプロファイル)を得ることができる。未知の臨界電流のHTSを用いて飽和レジームで動作するには、まず、臨界電流の推定値又は上限値を決定するか、又は単に、臨界電流が輸送電流を下回る可能性が低いように非常に高い輸送電流を供給する必要がある。代替的に、コイルの輸送電流は、飽和レジームに特有の温度/磁場の関係が観察される(すなわち、図4に示す「ロールオーバー」)までランプアップさせることができ、次いで、コイルの温度が自己磁場臨界温度に向かって上昇するときに測定が行われ、積分された臨界電流及び/又は臨界面(すなわち、温度、磁場、歪みによる臨界電流の変化)が特定される。
飽和状態で動作すると、従来のレジームで動作する場合に比べてクエンチの可能性が高くなる。冷却システムが、磁石のいずれかの部分の抵抗材料内の電流の流れによる付加的な加熱を打ち消すことができない場合、熱暴走が発生する可能性がある。しかしながら、HTSのすべてが飽和状態で動作するため、HTSすべてが同様に熱暴走の影響を受けやすい(すなわち、熱的余裕は均一である)。これは、クエンチが急速に伝播し、磁石のエネルギーが磁石の体積全体にわたって放出されることを意味する。これにより、従来の方式で動作するHTS磁石のクエンチよりも引き起こされる損傷が著しく少ないであろう。従来の方式で動作するHTS磁石の場合、ホットスポットは磁石のごく一部にすぎない傾向があり、対策が講じられない限り磁石の蓄積エネルギーのすべてがそこに放出される。飽和HTS磁石の最小クエンチエネルギーは、同等のLTS磁石よりもはるかに高く、HTS磁石がHTSの多くの利点を有して動作すると同時に、LTS磁石のクエンチ時の弾性も有することを可能にする。要するに、新しいレジームではクエンチの可能性は高いが、クエンチによる損傷の可能性は低い。
新しいレジームは、絶縁されていないコイル又は部分的に絶縁されたコイルに適用される。新しいレジームにおけるコイルの性能は、(過剰電流による加熱を減らし、その熱を冷却システムに輸送する能力を高めるために)高い電気伝導率及び熱伝導率を有するターン間の材料を提供することによって最適化され得るが、これらは厳密には必要ない。飽和レジームでより低い電気伝導率及び熱伝導率を有するコイルを動作させ、コイルがクエンチしないようにするために追加の冷却力を提供することが同様に有効であろう。これによりコイル全体に温度勾配が生じるが、前述のように、コイルの温度プロファイルに対して代表的な温度が選択される場合、これにより温度/磁場の関係の予測可能性が変わることはない。
図5は、上述の制御スキームを使用する例示的なHTS磁石システムを示す。システムは、二重パンケーキコイルに形成された2つの部分的に絶縁されたコイル501を含み、コイルのそれぞれは、温度センサ502及び磁場センサ503によって監視される。二重パンケーキの側面には、HTSコイルからの良好な熱伝導を確実にするために冷却板504が設けられ、コイルを加熱するためにヒータ505が設けられている。HTS磁石システムは、HTSコイルに輸送電流を供給する電源(図示せず)と、温度センサ502及び磁場センサ503からの入力を受け取り、ヒータ505を用いて温度を制御することにより、かつ(磁石を飽和レジームに保ちながら)PSU電流を調節することにより磁石の磁場強度を調節するコントローラ(図示せず)とを有する。

Claims (15)

  1. 高温超伝導(HTS)磁石システムであって、
    HTS材料を含む複数のターンと、電流が抵抗材料を介してターン間で半径方向に共有され得るように前記ターンを電気的に接続する抵抗材料とを含むHTS界磁コイルと、
    前記コイルの温度を制御するように構成された温度制御システムであって、前記コイルを前記HTS材料の自己磁場臨界温度より低く保つように構成された極低温冷却システムを少なくとも含む温度制御システムと、
    前記HTS界磁コイルに電流を供給するように構成された電源と、
    前記電源にすべての前記HTS材料の臨界電流よりも大きい電流を供給させるように構成され、前記HTS界磁コイルの磁場強度を調節するために前記温度制御システムに前記HTS界磁コイルの温度を調節させるように構成されたコントローラと
    を含むHTS磁石システム。
  2. 前記コイルの温度及び/又は前記コイルによって生成される磁場を測定するように構成されたセンサを含み、
    前記HTS界磁コイルの磁場強度を調節するために前記温度制御システムに前記HTS界磁コイルの温度を調節させることは
    前記コイルの磁場強度を特定するために前記センサからの読み取り値の監視することと、
    前記温度制御システムに、前記コイルの測定された磁場強度が前記コイルの所望の磁場強度よりも小さい場合に前記コイルの温度を低下させ、前記コイルの測定された磁場強度が前記コイルの所望の磁場強度よりも大きい場合に前記コイルの温度を上昇させることと
    を含む、請求項1に記載のHTS磁石システム。
  3. 前記温度制御システムは前記HTS界磁コイルと熱的に接触しているヒータを含むか、又は、
    前記温度制御システムは前記電源を含み、供給される電流がすべての前記HTS材料の臨界電流よりも大きくなるように、前記HTS界磁コイルに供給される電流を増加させることによって前記HTS界磁コイルの温度を上昇させ、前記HTS界磁コイルに供給される電流を減少させることによって前記HTS界磁コイルの温度を低下させるように構成される、請求項2に記載のHTS磁石システム。
  4. 高温超伝導(HTS)界磁コイルを動作させる方法であって、前記HTS界磁コイルは、HTS材料を含む複数のターンと、電流が抵抗材料を介してターン間で半径方向に共有され得るように前記ターンを電気的に接続する抵抗材料とを含み、前記方法は、
    前記HTS界磁コイルの輸送電流がすべての前記HTS材料の臨界電流よりも大きくなるように前記HTS界磁コイルに電流を供給することと、
    前記HTS界磁コイルの磁場強度を調節するために前記HTS界磁コイルの温度を制御することと
    を含む方法。
  5. 前記HTS界磁コイルの温度と、前記HTS界磁コイルによって生成される磁場とのうちの1つを監視することをさらに含み
    前記HTS界磁コイルの磁場強度を調節するために前記HTS界磁コイルの温度を制御することは
    前記監視の結果からの前記コイルの磁場強度を特定することと、
    測定された磁場強度が前記HTSコイルの所望の磁場強度よりも小さい場合に前記コイルの温度を低下させることと、
    測定された磁場強度が前記HTSコイルの所望の磁場強度よりも大きい場合に前記コイルの温度を上昇させることと
    を含む、請求項に記載の方法。
  6. 前記HTS界磁コイルの温度を上昇させることは、
    前記HTS界磁コイルと熱的に接触しているヒータに供給される電力を増加させることと、
    前記HTS界磁コイルの冷却システムによって提供される冷却を減少させることと、
    前記HTS界磁コイルに供給される電流を増加させることと
    のうちの1つ以上を含み、
    前記HTS界磁コイルの温度を低下させることは、
    前記HTS界磁コイルと熱的に接触しているヒータに供給される電力を減少させることと、
    前記HTS界磁コイルの冷却システムによって提供される冷却を増加させることと、
    前記電流がすべての前記HTS材料において前記HTS材料の臨界電流よりも大きいままであるように、前記HTS界磁コイルに供給される電流を減少させることと
    のうちの1つ以上を含む、請求項に記載の方法。
  7. HTS磁石システムであって、
    抵抗材料によって分離されたHTS材料の複数のターンを含み、前記抵抗材料は前記ターン間で電流を半径方向に共有することを可能にするのに十分な導電性を有する、HTS界磁コイルと、
    前記HTS界磁コイルの温度を前記HTS材料の自己磁場臨界温度より低く保つように構成された冷却システムを含む温度制御システムと、
    前記HTS界磁コイルに電流を供給するように構成された電源と、
    コントローラであって、
    すべての前記HTS材料がその臨界電流で動作するように前記電源に十分に高い電流を供給させて前記コイル内のHTS材料を飽和させ、
    前記電源から供給される電流を増加させることによって前記HTS界磁コイルによって生成される磁場を減少させ、前記電源から供給される電流を減少させることによって前記HTS界磁コイルによって生成される磁場を増加させる
    ように構成されたコントローラと
    を含むHTS磁石システム。
  8. 高温超伝導(HTS)磁石システムであって、
    HTS材料を含む複数のターンと、電流が抵抗材料を介してターン間で半径方向に共有され得るように前記ターンを電気的に接続する抵抗材料とをそれぞれが含む複数のHTS界磁コイルと、
    各コイルの温度を制御するように構成された温度制御システムであって、各コイルを前記HTS材料の自己磁場臨界温度より低く保つように構成された極低温冷却システムを少なくとも含む温度制御システムと、
    前記HTS界磁コイルに電流を供給するように構成された電源と、
    コントローラであって、
    前記電源に前記HTS界磁コイル内のすべてのHTS材料の臨界電流よりも大きい電流を各界磁コイルに供給させ、
    前記温度制御システムに各HTSコイルの温度を調節させ、それによって各HTSコイルの磁場への寄与を調節させる
    ように構成されたコントローラと
    を含む磁石システム。
  9. 前記複数のHTS界磁コイルによって生成される磁場を測定するように構成された磁場センサアレイを含み、
    前記コントローラは、
    測定された磁場から前記HTS磁石システムの磁場プロファイルを特定し、
    望の磁場プロファイルを実現するために前記温度制御システムに各HTSコイルの温度を調節させる
    ようにさらに構成される、請求項に記載の磁石システム。
  10. 前記電源は、各HTS界磁コイルに同じ電流を供給するように構成され、前記コントローラは、すべての前記HTS界磁コイルにおいて前記電流をすべての前記HTS材料の臨界電流よりも大きく維持しながら、前記電源の電流を調節することによってすべての前記コイルの温度を調節するように構成され、かつ/又は、
    前記温度制御システムは、各HTS界磁コイルのためのヒータを含み、前記温度制御システムは、各ヒータによってそれぞれのコイルに提供される熱を制御することによってそれぞれの前記HTS界磁コイルの温度を個別に調節するように構成される、請求項又はに記載の磁石システム。
  11. 高温超伝導(HTS)磁石システムを動作させる方法であって、前記HTS磁石システムは、HTS材料を含む複数のターンと、電流が抵抗材料を介してターン間で半径方向に共有され得るように前記ターンを電気的に接続する抵抗材料とをそれぞれが含む複数のHTS界磁コイルを含み、前記方法は、
    前記HTS界磁コイルの輸送電流がすべての前記HTS材料の臨界電流よりも大きくなるようにそれぞれの前記HTS界磁コイルに電流を供給することと、
    それぞれの前記HTS界磁コイルの温度を制御することによって前記HTS磁石システム内の各HTS界磁コイルの磁場強度を制御することと
    を含む方法。
  12. 前記HTS磁石システムによって生成される磁場を監視することと、
    所望の磁場プロファイルを実現するために各HTS界磁コイルの温度を調節することと
    を含む、請求項11に記載の方法。
  13. それぞれの前記HTS界磁コイルの温度を制御することは、
    それぞれの前記HTS界磁コイルと熱的に接触しているそれぞれのヒータに供給される電力を制御することと、
    すべての前記HTS界磁コイルに供給される電流を調節することによってすべての前記HTS界磁コイルの温度を調節することと
    のうちの1つ以上を含む、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 高温超伝導(HTS)導体の臨界面を特定する方法であって、
    前記HTS導体を含む複数のターンと、電流が抵抗材料を介してターン間で半径方向に共有され得るように前記ターンを電気的に接続する抵抗材料とを含むHTS界磁コイルに前記HTS導体を形成することと、
    すべての前記HTS導体の臨界電流よりも大きい輸送電流で前記HTS界磁コイルを動作させることと、
    前記動作中に前記HTS界磁コイル上の1つ以上のポイントの温度を測定することと、
    前記動作中に前記界磁コイルによって生成される磁場を測定することと、
    前記測定から前記HTS導体の臨界面を特定することと
    を含む方法。
  15. すべての前記HTS導体の臨界電流よりも大きい輸送電流で前記HTS界磁コイルを動作させることは、
    前記輸送電流前記HTS導体の予想されるピーク臨界電流よりも大きい値に設定すること、又は、
    測定された温度と磁場強度との間の単調な関係が観察されるまで前記輸送電流を上昇させ、その時点における前記輸送電流をすべての前記HTS導体の臨界電流よりも大きいように決定すること
    の一方を含む、請求項14に記載の方法。
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