JP7419283B2 - 可変減衰器、信号解析装置、及び誘電体ブロックの固定方法 - Google Patents

可変減衰器、信号解析装置、及び誘電体ブロックの固定方法 Download PDF

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Description

本発明は、可変減衰器、信号解析装置、及び誘電体ブロックの固定方法に関し、特に、シグナルアナライザやスペクトラムアナライザなどの信号解析装置に用いられる可変減衰器、及び可変減衰器における誘電体ブロックの固定方法の改良に関する。
例えば、新規に開発された携帯端末等の移動体通信端末(以下、移動端末)を被試験対象(Device Under Test:DUT)とし、該DUTから出力される無線信号を被測定信号として受信して解析処理を行うシグナルアナライザやスペクトラムアナライザなどの信号解析装置が知られている。
近年、この種の信号解析装置においても、例えば、5G NR規格に則り通信を行う、いわゆる、5G端末の開発の進展に合わせて、より高周波帯(例えば、26.5GHz以上)の信号を被測定信号として受信し、解析する能力が求められている。
この種の信号解析装置では、過入力による測定結果への悪影響を回避するために、減衰量を可変設定し、DUTからの入力信号(変調信号)のレベルを設定されたレベルで減衰させて出力する可変減衰器を備えたものがある。可変減衰器の一例として、伝送路を選択的に切り替えて減衰量を可変設定する、いわゆるメカニカルアッテネータ(メカニカルATT)が知られている。
高周波信号の伝送路の構造については、例えば、アース筐体の外導体溝の側端部に傾斜面を有する皿状ねじを取り付け、該皿状ねじ(以下、皿状ねじを皿ねじという)の傾斜面により、アース筐体内で上支持体の段部と下支持体の段部との間で中心導体を挟持する方向に押圧し、接点バネまたは共通接点を確実に外導体溝内に支持することを可能とする同軸伝送路の中心導体支持構造が従来から知られている(特許文献1等。)。
実開平6-29206号公報
ところで、5G NR規格の高周波信号(例えば、26.5GHz以上)の解析処理を想定した場合、特許文献1に記載された知見に基づき実現し得る従来のメカニカルATTの構造では測定精度を維持したままでの当該解析処理への対応は困難であった。
その要因としては、以下に述べるように、高周波信号の入力部と後段の周波数変換部の間におけるインピーダンス調整の困難性、設計の自由度及び製造性の低下が挙げられる。
メカニカルATTは、例えば抵抗体のような高周波の減衰素子を複数用意しておき、これらを選択的に組み合わせることにより任意の減衰量を実現する構造であり、組み合わせの選択を行うための高周波スイッチにより減衰素子を通さないスルー経路と減衰素子を通すことにより減衰させる減衰経路を切り替える機構が複数用意されている。
スルー経路と減衰経路を切り替える機構においては、例えば、図11に示すように、金属ケース(符号70)に形成した伝送路用溝(同、71)内に、中心導体(同、73)を有する樹脂製の誘電体ブロック(同、72)を配置し、該誘電体ブロックを皿ねじ(同、75)のねじ頭の傾斜面(同、76)を金属ケースに押し付けて固定する構造が従来から採用されている。ここで金属ケースは、その一面(例えば、伝送路用溝が形成された面)全体がアース板(同、70a)で覆われることによりスルー経路及び減衰経路を含む導波路が形成され、メカニカルATTとして機能するようになっている。
かかる従来のメカニカルATTにおいては、例えば、製造時、入出力端子間のインピーダンスが設計値と不一致な状態(ミスマッチ状態)から当該インピーダンスが設計値に一致する状態(マッチ状態)となるように調整する、いわゆるインピーダンスミスマッチ調整を行うために、アース板に対してエンボス加工を施すようになっている。この点に関し、従来のメカニカルATTでは、アース板のエンボス加工はエンボス型の形状から加工ピッチが決まっており、製造時におけるより細かなインピーダンスミスマッチ調整が困難であった。
また、従来のメカニカルATTでは、誘電体ブロックに押し付ける皿ねじのねじ穴は鉛直方向に沿って設けられており(図11参照)、ねじ穴が金属ケースを突き破りやすい状態を回避するためには、ねじ穴を、伝送路の内壁面とねじ穴の内周面間の壁の厚さがある程度厚くなるように伝送路から離れた位置に設けざるを得なかった。これにより、従来のメカニカルATTは、伝送路への皿ねじのかかりが不十分、かつかかりの程度に個体差が生じるのでインピーダンスが設計値と一致し難く、また機構的に経年変化を生じやすいという問題があった。スルー経路と減衰経路を切り替える構造が複数あるため、個体差が大きいことはメカニカルATTとしての特性が悪化することにつながっていた。
また、従来のメカニカルATTでは、ばね性(材料)を持った誘電体ブロックが動作したときに応力集中などが生じて破壊しないように傾斜の形状になっており、伝送路の特性インピーダンスが変動するため、グラウンド電位の金属(アース板)のエンボスを誘電体ブロック近傍に設けてインピーダンス補正を行うようにしている。このため、エンボスの製造にあたって位置合わせやエンボス個々の個体差が生じ、インピーダンスが設計値から外れ、メカニカルATTとしての特性が悪化する問題があった。
さらにこの種のメカニカルATTは、皿ねじのねじ穴が金属ケースに形成される伝送路に近接しているため、誘電体ブロックへのねじ頭(傾斜面)のかかり具合を調整するためにねじ穴を伝送路へ近づける加工を必要とする。この点、従来の可変ATTでは、例えば、図11に示すように、中心軸Cが鉛直方向(符号Vで示す)に沿う形態で皿ねじ75が取り付けられているため、中心軸Cが鉛直方向を維持したまま掛かり具合を調整するためにねじ穴77を伝送路へ近づける加工を行うと、伝送路用溝71の内壁面とねじ穴77の内周面間の壁の厚さが薄くなることで、ねじ穴77が金属ケースを突き破りやすく、ねじ穴77を伝送路へ近づけて設ける構造は実質的に実現不可能であり、設計の自由度が低く、また製造性が低下するという問題もあった。
以上のように、従来のメカニカルATTは、アース板に対するエンボス加工、並びに金属ケースに対する皿ねじの取り付け構造の観点から、製造時のインピーダンスミスマッチ調整が困難であることがネックとなって、例えば、5G NR規格の周波数帯(例えば26.5GHz以上の周波数帯)の信号等、より高周波帯の信号を対象とする信号解析への対応が困難であり、しかも設計の自由度並びに製造性が低下するという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、より高周波帯の信号解析における製造時のインピーダンスミスマッチ調整に容易に対応できるとともに、設計の自由度が高く、かつ製造性の向上が見込める可変減衰器、信号解析装置、及び誘電体ブロックの固定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る可変減衰器は、信号入力端子(21)と信号出力端子(22)間に高周波信号の伝送路を構成するための伝送路用溝(23)が形成されるベース基板(20)と、前記ベース基板の前記伝送路用溝が形成される側の面全体を覆うアース板(20a)と、を有し、前記伝送路用溝は、減衰素子(31)が装着され、前記信号入力端子から入力される前記高周波信号を該減衰素子により減衰させる減衰経路(25)と、前記減衰素子を通さないスルー経路(26)と、が複数組設けられるとともに、中央部を中心導体(33b)が貫通する複数の誘電体ブロック(33)が装着され、前記組ごとに前記減衰経路または前記スルー経路を選択し、選択された全ての前記減衰経路内の前記減衰素子に応じた減衰レベルを設定可能な可変減衰器(2)であって、前記ベース基板の前記伝送路用溝内に装着された前記誘電体ブロックに対応する位置に設けられ、ねじ穴(27)に対してねじを締める過程で前記誘電体ブロックの上端部(33a)に当接して該上端部を押し付ける傾斜面(35a2)を有する頭部(35a)を備えたねじ(35)をさらに有し、前記ねじは、鉛直方向に対して前記誘電体ブロック側に所定の角度傾いた状態で取り付けられる構成を有する。
この構成により、本発明の請求項1に係る可変減衰器は、ねじの傾斜面の誘電体ブロックにかかる領域を十分かつ一定量確保することができ、ねじが鉛直方向に沿って設けられているものに比べて製造時のインピーダンスが設計値と一致する状態を確立し易く、高周波帯の信号の入力時にもインピーダンスミスマッチ調整の精度を向上させることが可能となる。インピーダンスミスマッチ調整の精度が向上することでアース板に対するエンボス加工も不要または削減でき、低コスト化を図ることができる。さらに、ねじを鉛直方向に所定の角度傾いた状態で設けることにより、伝送路用溝とねじ穴間の壁の肉厚を確保でき、ねじを鉛直方向に沿った状態で取り付ける場合に比べて誘電体ブロックにより近づけた位置にねじ穴を配置することが可能となり、ねじの配置位置に関する設計の自由度が増し、製造性も向上する。
本発明の請求項2に係る可変減衰器において、前記ねじは皿ねじである構成としてもよい。この構成により、本発明の請求項2に係る可変減衰器は、ベース基板の板面から皿ねじのねじ頭が突出せず、アース板で覆う作業を行ない易い構造を実現できる。
本発明の請求項3に係る可変減衰器は、前記所定の角度が、1度(以下、°で表す)から5°の範囲内である構成としてもよい。この構成により、本発明の請求項3に係る可変減衰器は、ねじを1°から5°の範囲内の角度で傾けてベース基板に取り付けることで、構造を大幅に変更することなく、より高周波帯の信号解析におけるインピーダンスミスマッチ調整の精度向上を図ることができる。
本発明の請求項4に係る可変減衰器において、前記伝送路用溝は、前記ベース基板の前記面全体が前記アース板で覆われる積層状態において同軸型伝送路を構成し、前記同軸型伝送路は、ストリップライン(Stripline)構造を有する構成としてもよい。この構成により、本発明の請求項4に係る可変減衰器は、ストリップライン構造の同軸型伝送路をモデルとして伝送路の設計を容易に行うことができる。
本発明の請求項5に係る可変減衰器は、前記高周波信号が、5G NR規格の信号であり、前記伝送路用溝は、前記信号入力端子と前記信号出力端子間のインピーダンスが、全ての前記誘電体ブロックが前記伝送路用溝に配置された状態で所定の値となるように設計されている構成であってもよい。この構成により、本発明の請求項5に係る可変減衰器は、5G NR規格の高周波信号を対象に信号解析を行う場合におけるインピーダンスミスマッチ調整の精度向上を図ることができる。
上記課題を解決するために、本発明の請求項6に係る信号解析装置は、減衰レベルを可変設定可能であり、被試験対象(50)から出力された高周波信号を、設定された減衰レベルで減衰させる可変減衰器(2)と、減衰された前記高周波信号を中間周波数信号に変換する周波数変換部(3)と、前記中間周波数信号をサンプリングして得られるディジタルデータに対して解析処理を行う信号解析部(5)と、を備え、前記可変減衰器は、信号入力端子(21)と信号出力端子(22)間に前記高周波信号の伝送路を構成するための伝送路用溝(23)が形成されるベース基板(20)と、前記ベース基板の前記伝送路用溝が形成される側の面全体を覆うアース板(20a)と、を有し、前記伝送路用溝は、減衰素子(31)が装着され、前記信号入力端子から入力される前記高周波信号を該減衰素子により減衰させる減衰経路(25)と、前記減衰素子を通さないスルー経路(26)と、が複数組設けられるとともに、それぞれの中央部を中心導体(33b)が貫通する複数の誘電体ブロック(33)が装着され、前記組ごとに前記減衰経路または前記スルー経路を選択し、選択された全ての前記減衰経路内の前記減衰素子に応じた信号減衰レベルを設定可能であり、前記ベース基板の前記伝送路用溝内に装着された前記誘電体ブロックに対応する位置に設けられ、ねじ穴(27)に対してねじを締める過程で前記誘電体ブロックの上端部(33a)に当接して該上端部を押し付ける傾斜面(35a2)を有する頭部(35a)を備えたねじ(35)をさらに有し、前記ねじは、鉛直方向に対して前記誘電体ブロック側に所定の角度傾いた状態で取り付けられる構成を有する。
この構成により、発明の請求項6に係る信号解析装置では、可変減衰器が、ねじの傾斜面の誘電体ブロックにかかる領域を十分かつ一定量確保することができ、ねじが鉛直方向に沿って設けられているものに比べて製造時のインピーダンスが設計値と一致する状態を確立し易く、高周波帯の信号の入力時にもインピーダンスミスマッチ調整の精度を向上させることが可能となる。インピーダンスミスマッチ調整の精度が向上することでアース板に対するエンボス加工も不要または削減でき、低コスト化を図ることができる。さらに、ねじを鉛直方向に所定の角度傾いた状態で設けることにより、ねじを鉛直方向に沿った状態で取り付ける場合に比べて誘電体ブロックにより近づけた位置にねじ穴を配置することが可能となり、ねじの配置位置に関する設計の自由度が増し、製造性も向上する。したがって、当該構成を有する可変減衰器を採用する信号解析装置においても、より高周波帯の信号解析における高精度のインピーダンス補正に対応できる。また、設計の自由度が高く、かつ製造性の向上が見込める。
本発明の請求項7に係る信号解析装置において、前記ねじは皿ねじである構成としてもよい。この構成により、本発明の請求項7に係る信号解析装置は、ベース基板の板面から皿ねじのねじ頭が突出せず、アース板で覆う作業を行ない易い構造を実現できる。
上記課題を解決するために、本発明の請求項8に係る誘電体ブロックの固定方法は、請求項に記載の信号解析装置における前記可変減衰器の前記伝送路用溝内に前記誘電体ブロックを固定する誘電体ブロックの固定方法であって、前記減衰経路、及び前記スルー経路を含む前記伝送路用溝と、鉛直方向に対して前記伝送路用溝側に所定の角度傾斜する前記ねじ穴と、を有する前記ベース基板を用意するステップ(S1)と、前記ねじ穴に対応して前記伝送路用溝内に前記誘電体ブロックを装着するステップ(S2)と、装着された前記誘電体ブロックに対応する前記ねじ穴の傾斜部(27b)と前記ねじの前記傾斜面が密着するまで、当該ねじを締める方向に操作するステップ(S3)と、を含み、前記ねじが前記伝送路用溝側に所定の角度傾斜し、かつ、該ねじの前記傾斜面の一部が前記誘電体ブロックの前記上端部にかかる状態で当該誘電体ブロックを固定する構成を有する。
この構成により、本発明の請求項8に係る誘電体ブロックの固定方法は、ねじの傾斜面の誘電体ブロックにかかる領域を十分かつ一定量確保することができ、ねじが鉛直方向に沿って設けられているものに比べて製造時のインピーダンスが設計値と一致する状態を確立し易く、高周波帯の信号の入力時にもインピーダンスミスマッチ調整の精度を向上させることが可能な可変減衰器を実現できる。また、インピーダンスミスマッチ調整精度が向上することでアース板に対するエンボス加工も不要または削減でき、可変減衰器の低コスト化を図ることができる。さらに、ねじを鉛直方向に所定の角度傾いた状態で設けることで、ねじを鉛直方向に沿った状態で取り付ける場合に比べて誘電体ブロックにより近づけた位置にねじ穴を配置することができ、ねじの配置位置に関する設計の自由度、並びに製造性が向上した可変減衰器を実現できる。
本発明の請求項9に係る誘電体ブロックの固定方法においては、前記ねじは皿ねじである構成としてもよい。この構成により、本発明の請求項9に係る誘電体ブロックの固定方法においては、ベース基板の板面から皿ねじのねじ頭が突出せず、アース板で覆う作業を行ない易くなる。
本発明は、より高周波帯の信号解析における製造時のインピーダンスミスマッチ調整に容易に対応できるとともに、設計の自由度が高く、かつ製造性の向上が見込める可変減衰器、信号解析装置、及び誘電体ブロックの固定方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る信号解析装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る信号解析装置の可変減衰器の外観構造を示す図であり、(a)は上面図を示し、(b)は側面図を示している。 本発明の一実施形態に係る信号解析装置の可変減衰器の内部構造を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る信号解析装置の可変減衰器における減衰経路とスルー経路の切替機構の構成を示す概念図であり、(a)は無選択時の切り替え態様を示し、(b)は減衰経路への切り替え態様を示し、(c)はスルー経路への切り替え態様を示している。 本発明の一実施形態に係る信号解析装置の可変減衰器における誘電体ブロック及び皿ねじの取り付け態様を示すベース基板の要部斜視図である。 図5における平面Cによる要部断面構造を示す図である。 本発明の一実施形態に係る信号解析装置の可変減衰器における誘電体ブロックの固定方法を示すフローチャートである。 誘電体ブロックを固定する手順を説明するための一部断面構造を含むベース基板の要部斜視図である。 図8における一部断面構造部分に対応するベース基板の断面図である。 本発明の一実施形態に係る信号解析装置の可変減衰器において誘電体ブロックに寄せて皿ねじを設けるときの中心軸の移動態様を示すベース基板の要部断面図である。 従来の信号解析装置の可変減衰器における誘電体ブロック及び皿ねじの取り付け態様を示すベース基板の要部断面図である。
以下、本発明に係る可変減衰器、信号解析装置、及び誘電体ブロックの固定方法について図面を用いて説明する。
本発明の一実施形態においては、本発明の信号解析装置を、DUTから出力される無線信号を被測定信号として受信し、当該被測定信号に対して解析処理を行うシグナルアナライザやスペクトラムアナライザなどの信号解析装置に適用した例を挙げて説明する。まず、本実施形態における信号解析装置の構成について説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る信号解析装置1は、可変減衰器(可変ATT)2と、周波数変換部3と、A/D変換器(ADC)4と、信号解析部5と、操作部6と、表示部7と、制御部8と、を備え、DUT50から出力された変調信号Smの解析処理を行うものである。
DUT50と信号解析装置1とは同軸ケーブルで接続されていてもよく、あるいは、無線通信で接続されていてもよい。
DUT50は、例えば無線通信アンテナとRF回路を有する無線端末機器や基地局などである。DUT50の通信規格としては、5G NR、セルラ(LTE、LTE-A、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、1xEV-DO、TD-SCDMA等)、無線LAN(IEEE802.11b/g/a/n/ac/ad等)、Bluetooth(登録商標)、GNSS(GPS、Galileo、GLONASS、BeiDou等)、FM、及びディジタル放送(DVB-H、ISDB-T等)が挙げられる。また、DUT50から出力される変調信号Smの変調方式としては、例えばBPSK、QPSK、QAM、OFDM等が挙げられる。
可変ATT2は、内部に抵抗(後述する減衰素子31に相当)を有し、DUT50から出力された高周波の変調信号Smを信号解析部5において処理可能な信号レベルに減衰させるためのもので、インピーダンスを設計値に極力近くなるように調整する機構を有している。本実施形態において、可変ATT2は、メカニカルATTによって実現されるものである。可変ATT2の構成については、後で詳述する。
周波数変換部3は、可変ATT2により減衰された変調信号Smを中間周波数信号に変換するものであり、局部発振器3aと、周波数混合器3bと、IFフィルタ3cと、IF増幅器3dと、を有する。
局部発振器3aは、ローカル信号として、元の変調信号Smの周波数の値よりも変換先の周波数の値の分だけ高い周波数あるいは低い周波数の正弦波を発生させるものである。局部発振器3aから発振されるローカル信号の周波数は、所望の解析帯域に応じて制御部8により設定される。
周波数混合器3bは、可変ATT2で減衰された周波数fSの変調信号Smと、局部発振器3aから出力された周波数fLのローカル信号とを混合し、2つの信号の和及び差の周波数成分を含む出力信号を生成するものである。
IFフィルタ3cは、アナログのバンドパス・フィルタなどで構成され、周波数混合器3bからの出力信号をフィルタリングするようになっている。IFフィルタ3cは、周波数混合器3bによって変調信号Smとローカル信号とを混合させた中間周波数|fL-fS|又はfL+fSが所定の周波数範囲内にあるときに、当該中間周波数の中間周波数信号を出力する。
IF増幅器3dは、IFフィルタ3cから出力される中間周波数信号を増幅する固定利得の増幅器である。
ADC4は、IF増幅器3dにより増幅された中間周波数信号を所定のサンプリングレートでサンプリングして、ディジタルデータに変換する。ADC4は、このディジタルデータを信号解析部5に出力するようになっている。
信号解析部5は、ADC4から出力されたディジタルデータに対して解析処理を実行するようになっている。
操作部6は、ユーザによる操作入力を行うためのものであり、例えば表示部7の表示画面の表面に設けられたタッチパネルで構成される。あるいは、操作部6は、キーボード又はマウスのような入力デバイスを含んで構成されてもよい。
表示部7は、例えばLCDやCRTなどの表示機器で構成され、制御部8から出力される制御信号に応じて、信号解析部5による解析結果などを表示するようになっている。
制御部8は、例えばCPU、ROM、RAM、HDDなどを含むマイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュータ等で構成され、信号解析装置1を構成する上記各部の動作を制御する。
なお、制御部8は、例えば、ROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、経路切替制御部8aをソフトウェア的に実現することが可能である。経路切替制御部8aは、後述する経路切替機構(図4参照)を構成する駆動部40a、40bを駆動制御することにより、可変ATT2における減衰経路またはスルー経路の切り替えに関する制御を行う。
次に、可変ATT2の構成について図2~図6を参照して説明する。
図2に示すように、可変ATT2は、上面両端部にコネクタ12、13が設けられ、該コネクタ12、13間に渡る部分を覆うように金属製のカバー筐体11が取り付けられたベース基板20と、カバー筐体11の反対側から当該ベース基板20の一面全体を覆う、例えば、金属板からなるアース板20aとの積層構造によって構成されている。
ベース基板20の構成を図3に示している。ベース基板20は、例えば、アルミニウム製の板状部材に、銅下地及び金メッキを施して形成されたものである。図3に示すように、ベース基板20は矩形の平面形状を有し、一端にはコネクタ12に連結される信号入力端子21が設けられ、他端にはコネクタ13に連結される信号出力端子22が設けられている。ベース基板20は、信号入力端子21と信号出力端子22間に渡り、所定の深さを有する断面形状が例えば矩形の伝送路用溝23が設けられている。
伝送路用溝23は、一本の溝24から2本の溝25、26に分岐し再び一本の溝24として合流する分岐合流型溝を一組として、複数組の分岐合流型溝が直列に連結された構造を有している。各組の分岐合流型溝は、分岐した2本の溝25、26のうちの一方の溝、例えば溝25が所定のレベルの信号減衰機能を有する減衰素子31が配置されて、そこを通る高周波信号を減衰させる減衰経路を形成している。また、分岐した2本の溝25、26のうちの他方の溝、例えば溝26は信号減衰器機能を有しない(減衰素子31を通さない)スルー経路を形成している。
また、伝送路用溝23内には、信号入力端子21と信号出力端子22間の複数の所要の位置ごとにそれぞれ誘電体ブロック33が配置されている。誘電体ブロック33は、例えば、ポリフェニレンオキシド(PPO)を素材とする立体形状部材からなり、中心を、例えば、帯状導体箔が中心導体33bとして貫いた構造(図4~図6参照)を有する。中心導体33bとして誘電体ブロック33を貫いた帯状導体箔は、誘電体ブロック33の両端側から伝送路用溝23をその長さ方向に沿って延設されている。
上述した内部構造を有する可変ATT2は、ベース基板20の一面、すなわち、伝送路用溝23が形成される側の面全体を覆うようにアース板20aを積層状態で取り付ける(図2(b)参照)ことにより、ベース基板20の伝送路用溝23に沿った高周波信号の同軸型伝送路が実現されるようになっている。同軸型伝送路は、例えば、ストリップライン(Stripline)構造により実現可能である。
上述した同軸型伝送路を有する可変ATT2では、ベース基板20の一面にアース板20aが積層された積層状態において、コネクタ12から信号入力端子21に入力する高周波信号が、同軸型伝送路である伝送路用溝23内を、各組の分岐合流型溝ごとに減衰経路またはスルー経路のいずれかの経路を経て信号出力端子22まで伝搬し、コネクタ13から出力されるようになっている。
可変ATT2に入力する高周波信号は、例えば、5G NR規格の信号である。また、可変ATT2において、伝送路用溝23は、信号入力端子21と信号出力端子22間のインピーダンスが、全ての誘電体ブロック33が伝送路用溝23内に配置された状態で所定の値、例えば、50オーム(Ω)となるように設計されている。
メカニカルATTで実現される可変ATT2では、例えば、その製造に際し、伝送路用溝23内に配置された全ての誘電体ブロック33が、皿ねじ35を用いて当該伝送路用溝23内に固定されるようになっている(図5、図6参照)。その際、各誘電体ブロック33にそれぞれ対応する皿ねじ35は、その頭部35aの傾斜面35a2が当該各誘電体ブロック33の上端部33aにかかる位置まで締められるようになっている。特に、本実施形態においては、皿ねじ35を取り付ける角度を斜め(1°~5°の範囲内の角度)に設計し、当該皿ねじ35を取り付ける角度が異なるベース基板20を複数作ることで、最適なベース基板20を選定し、皿ねじ35で誘電体ブロック33を固定するようになっている。皿ねじ35は、本発明のねじに相当する。
次に、可変ATT2における減衰経路またはスルー経路への経路切替機構について図4を参照して説明する。図4は、図3におけるA-A線による要部断面の構造を示す概念図である。ここで、図4(a)は減衰経路及びスルー経路のいずれも選択されていな無選択時の切り替え態様を示し、図4(b)は減衰経路への切り替え態様を示し、図4(c)はスルー経路への切り替え態様を示している。
図4(a)に示すように、伝送路用溝23を構成する溝24、25、26のうち、溝24内に配置される誘電体ブロック33(以下の説明における中央の誘電体ブロック)からは中心部を貫いて中心導体33bが導出されている。中央の誘電体ブロック33の紙面に向かって左側からは、溝25内に配置される減衰素子31(ここでは図示せず)から延びる中心導体33b(便宜的に、中心導体33b1という)が中央の誘電体ブロック33から導出される中心導体33bの真下まで延びている。さらには、中央の誘電体ブロック33の紙面に向かって右側からは、溝26内に配置される誘電体ブロック33(ここでは図示せず)を貫いて延びる中心導体33b(便宜的に、中心導体33b2という)が中央の誘電体ブロック33から導出される中心導体33bの真下まで延びている。中心導体33b1、33b2の下方には、例えば電磁石により上方または下方に選択的に移動させることが可能な駆動部40a、40bが設けられている。かかる構造を有する経路切替機構は、溝24、25、26が三叉路として交わる箇所(分岐合流型溝)ごとに設けられている。
上述した構造を有する経路切替機構において、例えば、図4(b)に示すように、駆動部40bにより中心導体33b2を中心導体33bから離れるように駆動した状態で、駆動部40aにより中心導体33b1を中心導体33bに当接するまで上方に押し上げるように駆動することにより、溝25内に配置される減衰素子31を通る減衰経路を選択することができる。これに対し、図4(c)に示すように、駆動部40aにより中心導体33b1を中心導体33bから離れるように駆動した状態で、駆動部40bにより中心導体33b2を中心導体33bに当接するまで上方に押し上げるように駆動することにより、溝26内に配置される誘電体ブロック33を通るスルー経路を選択することができる。制御部8に設けられる経路切替制御部8aは、上述した経路切替機構における経路切り替えに係る駆動部40a、40bの駆動手段(例えば、電磁石)の駆動制御を実行するものである。
次に、ベース基板20に対する誘電体ブロック33、及び皿ねじ35の取り付け態様について図5、図6を参照して説明する。図5は、図3におけるベース基板20上の領域B近傍の要部構造を示す斜視図であり、図6は、図5における平面Cによる要部断面構造を示す図である。
図5、図6に示すように、ベース基板20において、伝送路用溝23内の所要位置には誘電体ブロック33がベース基板20の上面から突出しない状態で取り付けられている。また、ベース基板20の上面の伝送路用溝23の側方位置には、当該誘電体ブロック33に対応して皿ねじ35が設けられている。なお、誘電体ブロック33を傾斜面35a2で固定する作用があれば皿ねじに限定されず、例えば、丸皿ねじなどでも良い。
図5、図6に示すように、皿ねじ35は、上面が平らで座面が円錐形の頭部35aと、円筒の周面に沿って螺旋状の溝が形成されたねじ本体部35bが一体化された構造を有し、頭部35aの上面には駆動溝35a1が設けられるとともに、頭部35aの裏側(座面)は傾斜面35a2として加工されている。
ベース基板20の上面には、皿ねじ35を締めるためのねじ穴27が形成される。ねじ穴27は、皿ねじ35のねじ本体部35bと螺合するねじ部27aと、皿ねじ35の傾斜面35a2を受け入れる皿状の傾斜部27bとにより構成されている。ねじ穴27の中心軸(すなわち、皿ねじ35の中心軸)Cは、図6に示すように、図中に符号Vで示す鉛直方向に対して角度θだけ伝送路用溝23側へ傾斜した状態に形成されている。
上述したねじ穴27の構造によって、例えば、図6に示すように、皿ねじ35の駆動溝35a1に先端部が挿入された工具(例えば、プラスドライバー)を同図の矢印方向、あるいはその反対の方向に回動させることにより、皿ねじ35のねじ本体部35bをねじ部27aに対して鉛直方向に角度θだけ傾いた状態で締めることができる。
ベース基板20に設けられたねじ穴27の傾斜部27bと皿ねじ35の傾斜面35a2が密着するまで皿ねじ35を締めた状態において、皿ねじ35は、頭部35aの傾斜面35a2の一部が当該皿ねじ35に対応する誘電体ブロック33の上端部33aに適宜な広さの範囲(領域)で上からかかり、かつ、当該上端部33aに対して適度の応力をかける(適度の力で押し付ける)ことが可能な状態を維持している。
一方、この皿ねじ35に対応して伝送路用溝23内に配置される誘電体ブロック33では、その上端部33aに当接された皿ねじ35の頭部35aの傾斜面35a2により押し付けられる力(押し付け力)によって形状が変形することとなる。誘電体ブロック33の形状の変形は、例えば、当該誘電体ブロック33の上面若しくは下面と中心導体33bとの距離の変化をもたらし、当該誘電体ブロック33を含む伝送路用溝23全体でのインピーダンスを変動させるように働くようになっている。
ここで例えば、5G NR規格の高周波信号の信号解析を行う場合の製造時インピーダンスミスマッチ調整のインピーダンス調整レベルを考慮すると、皿ねじ35の鉛直方向に対する傾斜角度θは、例えば、1°~5°の範囲が好ましい。特に、本実施形態では、1°に設定している。
また、誘電体ブロック33の上端部33aに対する皿ねじ35の頭部35aの傾斜面35a2のかかり具合(領域の大きさ)に関しては、インピーダンスミスマッチ調整時におけるインピーダンス調整レベル変動が大き過ぎずかつ小さ過ぎないようにする必要があり、例えば、図5に示すように、頭部35aの一部、例えば、当該頭部35aの直径の1/6程度に相当する範囲内が好ましい。誘電体ブロック33の上端部33aに対する皿ねじ35の頭部35aのかかり具合は、皿ねじ35を図6の矢印方向に回動させる、あるいはその逆の方向に回動させる操作により調整することができる。
次に、本実施形態に係る信号解析装置1における可変ATT2の伝送路用溝23内に誘電体ブロック33を固定する方法について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。この固定方法に基づく誘電体ブロック33の固定作業は、可変ATT2の製造時に行われる。
図7に示す誘電体ブロック33の固定方法においてはまず、溝25からなる減衰経路、及び溝26からなるスルー経路が形成された伝送路用溝23を有し、該伝送路用溝23に近接した位置に鉛直方向に対して伝送路用溝23側に所定の角度傾斜されたねじ穴27が形成されたベース基板20を用意する(ステップS1)。
次いで、本固定方法では、ベース基板20の伝送路用溝23内のねじ穴27に対応する位置に誘電体ブロック33を装着する作業を実施する(ステップS2)。
引き続き、本固定方法では、装着された誘電体ブロック33に対応するねじ穴27に対して皿ねじ35を締める(例えば、図9の矢印a1方向へ皿ねじ35を回動作させる)操作を行う。具体的には、装着された誘電体ブロック33に対応するねじ穴27の傾斜部27bと皿ねじ35の傾斜面35a2が密着するまで、当該皿ねじ35を締める方向に操作する(ステップS3)。
ステップS3における皿ねじ35を締める操作により、皿ねじ35が伝送路用溝23側に所定の角度傾斜し、かつ、該皿ねじ35の傾斜面35a2の一部が誘電体ブロック33の上端部33aにかかる状態で当該誘電体ブロック33が固定されることとなる(ステップS4)。上記ステップS3で皿ねじ35を締める操作を行い、ステップS4で誘電体ブロック33を固定する作業はそれぞれの誘電体ブロック33に対して実施される。
ステップS4において、各誘電体ブロック33の固定作業が完了すると、該ベース基板20の一面(伝送路用溝23が形成されている側の面)全体を、アース板20aで覆って積層構造とし(ステップS5)、当該固定作業を終了する。
ステップS3、S4での皿ねじ35による誘電体ブロック33の固定作業について、図8、図9を参照してさらに詳しく説明する。
図8、図9は、伝送路用溝23の所要位置に装着された誘電体ブロック33に対応するねじ穴27に対し、該ねじ穴27の傾斜部27bと皿ねじ35の傾斜面35a2が密着するまで、皿ねじ35を締める方向に操作したときの状態を示している。このとき、皿ねじ35が伝送路用溝23側に所定の角度傾斜し、かつ、該皿ねじ35の傾斜面35a2の一部が誘電体ブロック33の上端部33aにかかる状態で当該誘電体ブロック33が固定されている。
ここで、誘電体ブロック33の上端部33aにかかる皿ねじ35の傾斜面35a2の領域の大きさに応じてインピーダンスが変化することとなる。
可変ATT2の製造時における誘電体ブロック33を固定する作業(図7のステップS3に相当)において、各誘電体ブロック33にそれぞれ対応する皿ねじ35は、各皿ねじ35の傾斜面35a2のそれぞれ対応する各誘電体ブロック33の上端部33aに対するかかり具合が、信号入力端子21と信号出力端子22間のインピーダンスが設計値(例えば、50Ω)となるように構成されている。
次に、作用について説明する。
本実施形態に係る可変ATT2は、誘電体ブロック33を固定する皿ねじ35が鉛直方向に対して誘電体ブロック33側に所定の角度傾いた状態で取り付けるために、皿ねじ35のねじ穴27を、ベース基板20(金属ケース)を突き破り難い位置に設けることができる。これにより、伝送路(同軸型伝送路)への皿ねじ35の取り付けに係る機構の経年変化を小さくすることができるため、メカニカルATTとしての特性を向上させることが可能となる。また、メカニカルATTとしての特性の向上によって、5G NR規格の高周波信号の信号解析にも対応可能となる。
また、従来の可変ATTでは、発明が解決しようとする課題の欄でも述べたように、主に26.5GHz以下で用いるメカニカルATTとしての性能維持が限界であったが、本実施形態に係る可変ATT2では、例えば、5G NR規格の通信に用いられるミリ波(30GHz帯から300GHz帯の周波数帯)のようなさらに高い周波数での性能向上に有用である。
また、本実施形態に係る可変ATT2は、伝送路(誘電体ブロック33)への皿ねじ35のかかりが十分であることによりインピーダンス調整が容易となり、インピーダンス調整を行うために従来から設けられていたアース板20aに対するエンボス加工20a1(図5参照)が不要または削減可能となる。これにより、本実施形態に係る可変ATT2は、インピーダンスを設計値と一致させやすく、メカニカルATTとしての高周波特性を向上させることができるうえ、加工削減とコスト低減が可能となる。なお、本実施形態に係る可変ATT2は、従来のエンボス加工を施された構造を併用することによって、より細かなインピーダンスミスマッチ調整が可能となる。
なお、この種の可変ATTにおいては、皿ねじのねじ頭(傾斜面)の誘電体ブロックに対するかかり具合を調整するために、ねじ穴を伝送路へ近づける加工を必要とするが、従来の可変ATTでは、例えば、皿ねじ75がその中心軸Cが鉛直方向に一致するように設けられているため(図11参照)、皿ねじ75のねじ頭(傾斜面76)のかかりを増やすために皿ねじ75を伝送路用溝71に近づけて設けようとすると、皿ねじ75のねじ穴76の内周面と伝送路用溝71の内壁面との間の壁の厚さが薄くなり、ベース基板20(金属ケース)を突き破ることから構造上対応は不可能であった。
この点、本実施形態に係る可変ATT2は、皿ねじ35を鉛直方向に対して誘電体ブロック33側に所定の角度傾いた状態で取り付けるようにしたことで、ねじ穴27を伝送路用溝23に近づけて設けたときに、ねじ穴27の内周面と伝送路用溝23の内壁面との間の壁の厚さを、皿ねじ35を鉛直方向に沿って設けた場合に比べて厚くすることができ、ねじ穴27が金属ケースを突き破ることを低減、あるいは回避することができる。例えば、本実施形態に係る可変ATT2では、図10に示すように、皿ねじ35を、その中心軸がC1で示す位置からC2で示す位置にくるよう同図の矢印方向へ移動させ、ねじ穴27の内周面と伝送路用溝23の内壁面との間の壁28の厚さを破損し難い厚さに保ったうえで、誘電体ブロック33により近づけた位置に配置可能としている。これにより、本実施形態に係る可変ATT2は、皿ねじ35の配置位置に関する設計の自由度が増し、製造性も向上する。
以上説明したように、本実施形態に係る可変ATT2は、信号入力端子21と信号出力端子22間に高周波信号の伝送路を構成するための伝送路用溝23が形成されるベース基板20と、ベース基板20の伝送路用溝23が形成される側の面全体を覆うアース板20a、と、を有し、伝送路用溝23は、減衰素子31が装着され、信号入力端子21から入力される高周波信号を該減衰素子31により減衰させる溝25である減衰経路と、減衰素子31が装着されない(減衰素子31を通さない)溝26であるスルー経路と、が複数組設けられるとともに、中央部を中心導体33bが貫通する複数の誘電体ブロック33が装着され、組ごとに減衰経路またはスルー経路を選択し、選択された全ての減衰経路内の減衰素子31に応じた減衰レベルを設定可能なものである。
このATT2では、ベース基板20の伝送路用溝23内に装着された誘電体ブロック33に対応する位置に設けられ、ねじ穴27に対してねじを締める過程で誘電体ブロック33の上端部33aに当接して該上端部33aを押し付ける傾斜面35a2を有する頭部35aを備えた皿ねじ35をさらに有し、皿ねじ35は、鉛直方向に対して誘電体ブロック33側に所定の角度傾いた状態で取り付けられる構成を有する。ここで皿ねじ35に代えて、例えば、丸皿ねじなどを用いてもよく、この場合も同様の効果が期待できる。
この構成により、本実施形態に係る可変ATT2は、皿ねじ35の傾斜面35a2の誘電体ブロック33にかかる領域を十分かつ一定量確保することができ、皿ねじ35が鉛直方向に沿って設けられているものに比べて製造時のインピーダンスが設計値と一致する状態を確立し易く、高周波帯の信号の入力時にもインピーダンスミスマッチ調整の精度を向上させることが可能となる。インピーダンスミスマッチ調整精度が向上することでアース板20aに対するエンボス加工も不要または削減でき、低コスト化を図ることができる。
さらに、皿ねじ35を鉛直方向に所定の角度傾いた状態で設けることにより、伝送路用溝23とねじ穴27間の壁の肉厚を確保でき、皿ねじ35を鉛直方向に沿った状態で取り付ける場合に比べて誘電体ブロック33により近づけた位置にねじ穴27を配置することが可能となり、皿ねじ35の配置位置に関する設計の自由度が増し、製造性も向上する。
また、本実施形態に係る可変ATT2は、所定の角度が、1°から5°の範囲内である構成を有する。この構成により、本実施形態に係る可変ATT2は、皿ねじ35を1°から5°の範囲内の角度で傾けてベース基板20に取り付けることで、構造を大幅に変更することなく、より高周波帯の信号解析におけるインピーダンスミスマッチ調整の精度向上を図ることができる。
また、本実施形態に係る可変ATT2において、伝送路用溝23は、ベース基板20の伝送路用溝23が形成される側の面全体がアース板20aで覆われる積層状態において同軸型伝送路を構成し、同軸型伝送路は、ストリップライン(Stripline)構造を有する構成である。この構成により、本実施形態に係る可変ATT2は、ストリップライン構造の同軸型伝送路をモデルとして伝送路の設計を容易に行うことができる。
また、本実施形態に係る可変ATT2は、高周波信号が5G NR規格の信号であり、伝送路用溝23は、信号入力端子21と信号出力端子22間のインピーダンスが、全ての誘電体ブロック33が伝送路用溝23に配置された状態で所定の値となるように設計されている構成である。この構成により、本実施形態に係る可変ATT2は、5G NR規格の高周波信号を対象に信号解析を行う場合におけるインピーダンスミスマッチ調整の精度向上を図ることができる。
また、本実施形態に係る信号解析装置1は、減衰レベルを可変設定可能であり、DUT50から出力された変調された高周波信号を、設定された減衰レベルで減衰させる可変ATT2と、減衰された高周波信号を中間周波数信号に変換する周波数変換部3と、中間周波数信号をサンプリングして得られるディジタルデータに対して解析処理を行う信号解析部5と、を備えている。
この信号解析装置1において、可変ATT2は、信号入力端子21と信号出力端子22間に高周波信号の伝送路を構成するための伝送路用溝23が形成されるベース基板20と、ベース基板20の伝送路用溝23が形成される側の面全体を覆うアース板20aと、を有し、伝送路用溝23は、減衰素子31が装着され、信号入力端子21から入力される高周波信号を該減衰素子31により減衰させる溝25である減衰経路と、減衰素子31が装着されない(減衰素子31を通さない)溝26であるスルー経路と、が複数組設けられるとともに、それぞれの中央部を中心導体33bが貫通する複数の誘電体ブロック33が装着され、組ごとに減衰経路またはスルー経路を選択し、選択された全ての減衰経路内の減衰素子31に応じた信号減衰レベルを設定可能であり、ベース基板20の伝送路用溝23内に装着された誘電体ブロック33に対応する位置に設けられ、ねじ穴27に対してねじを締める過程で誘電体ブロック33の上端部33aに当接して該上端部33aを押し付ける傾斜面35a2を有する頭部35aを備えた皿ねじ35をさらに有し、皿ねじ35は、鉛直方向に対して誘電体ブロック33側に所定の角度傾いた状態で取り付けられる構成を有する。
この構成により、本実施形態に係る信号解析装置1では、可変ATT2が、皿ねじ35の傾斜面35a2の誘電体ブロック33にかかる領域を十分かつ一定量確保することができ、皿ねじ35が鉛直方向に沿って設けられているものに比べて製造時のインピーダンスが設計値と一致する状態を確立し易く、高周波帯の信号の入力時にもインピーダンスミスマッチ調整の精度を向上させることが可能となる。インピーダンスミスマッチ調整精度が向上することでアース板20aに対するエンボス加工20a1も不要または削減でき、低コスト化を図ることができる。
さらに、皿ねじ35を鉛直方向に所定の角度傾いた状態で設けることにより、伝送路用溝23とねじ穴27間の壁の肉厚を確保でき、皿ねじ35を鉛直方向に沿った状態で取り付ける場合に比べて誘電体ブロック33により近づけた位置にねじ穴27を配置することが可能となり、皿ねじ35の配置位置に関する設計の自由度が増し、製造性も向上する。したがって、かかる構成を有する可変ATT2を採用する信号解析装置1においても、より高周波帯の信号解析における高精度のインピーダンス補正に対応できる。また、設計の自由度が高く、かつ製造性の向上が見込める。
また、本実施形態に係る誘電体ブロックの固定方法は、上述した構成を有する信号解析装置1における可変ATT2の伝送路用溝23内に誘電体ブロック33を固定する方法であって、溝25である減衰経路、及び溝26であるスルー経路を含む伝送路用溝23と、鉛直方向に対して伝送路用溝23側に所定の角度傾斜するねじ穴27と、を有するベース基板20を用意するステップ(S1)と、ねじ穴27に対応して伝送路用溝23内に誘電体ブロック33を装着するステップ(S2)と、装着された誘電体ブロック33に対応するねじ穴27の傾斜部27bと皿ねじ35の傾斜面35a2が密着するまで、当該皿ねじ35を締める方向に操作するステップ(S3)と、を含み、皿ねじ35が伝送路用溝23側に所定の角度傾斜し、かつ、該皿ねじ35の傾斜面35a2の一部が誘電体ブロック33の上端部33aにかかる状態で当該誘電体ブロック33を固定する構成を有する。
この構成により、本実施形態に係る誘電体ブロックの固定方法は、皿ねじ35の傾斜面35a2の誘電体ブロック33にかかる領域を十分かつ一定量確保することができ、皿ねじ35が鉛直方向に沿って設けられているものに比べて製造時のインピーダンスが設計値と一致する状態を確立し易く、高周波帯の信号の入力時にもインピーダンスミスマッチ調整の精度を向上させることが可能な可変減衰器を実現できる。
また、インピーダンスミスマッチ調整精度が向上することでアース板20aに対するエンボス加工も不要または削減でき、可変ATT2の低コスト化を図ることができる。さらに、皿ねじ35を鉛直方向に所定の角度傾いた状態で設けることで、伝送路用溝23とねじ穴27間の壁の肉厚を確保でき、皿ねじ35を鉛直方向に沿った状態で取り付ける場合に比べて誘電体ブロック33により近づけた位置にねじ穴27を配置することができ、皿ねじ35の配置位置に関する設計の自由度、並びに製造性が向上した可変ATT2を実現することができる。
以上のように、本発明に係る可変減衰器、信号解析装置、及び誘電体ブロックの固定方法は、より高周波帯の信号解析における製造時のインピーダンスミスマッチ調整に容易に対応できるとともに、設計の自由度が高く、かつ製造性の向上が見込めるという効果を奏し、シグナルアナライザやスペクトラムアナライザなどの信号解析装置、これに用いる可変減衰器、並びに誘電体ブロックの固定方法全般に有用である。
1 信号解析装置
2 可変ATT(可変減衰器)
3 周波数変換部
5 信号解析部
20 ベース基板
20a アース板
21 信号入力端子
22 信号出力端子
23 伝送路用溝
25 溝(減衰経路)
26 溝(スルー経路)
27 ねじ穴
27b 傾斜部
31 減衰素子
33 誘電体ブロック
33a 上端部
33b 中心導体
35 皿ねじ(ねじ)
35a 頭部
35a2 傾斜面
50 DUT(被試験対象)

Claims (9)

  1. 信号入力端子(21)と信号出力端子(22)間に高周波信号の伝送路を構成するための伝送路用溝(23)が形成されるベース基板(20)と、前記ベース基板の前記伝送路用溝が形成される側の面全体を覆うアース板(20a)と、を有し、
    前記伝送路用溝は、減衰素子(31)が装着され、前記信号入力端子から入力される前記高周波信号を該減衰素子により減衰させる減衰経路(25)と、前記減衰素子を通さないスルー経路(26)と、が複数組設けられるとともに、中央部を中心導体(33b)が貫通する複数の誘電体ブロック(33)が装着され、
    前記組ごとに前記減衰経路または前記スルー経路を選択し、選択された全ての前記減衰経路内の前記減衰素子に応じた減衰レベルを設定可能な可変減衰器(2)であって、
    前記ベース基板の前記伝送路用溝内に装着された前記誘電体ブロックに対応する位置に設けられ、ねじ穴(27)に対してねじを締める過程で前記誘電体ブロックの上端部(33a)に当接して該上端部を押し付ける傾斜面(35a2)を有する頭部(35a)を備えたねじ(35)をさらに有し、
    前記ねじは、鉛直方向に対して前記誘電体ブロック側に所定の角度傾いた状態で取り付けられることを特徴とする可変減衰器。
  2. 前記ねじは皿ねじであることを特徴とする請求項1に記載の可変減衰器。
  3. 前記所定の角度は、1°から5°の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の可変減衰器。
  4. 前記伝送路用溝は、前記ベース基板の前記面全体が前記アース板で覆われる積層状態において同軸型伝送路を構成し、
    前記同軸型伝送路は、ストリップライン(Stripline)構造を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の可変減衰器。
  5. 前記高周波信号は、5G NR規格の信号であり、
    前記伝送路用溝は、前記信号入力端子と前記信号出力端子間のインピーダンスが、全ての前記誘電体ブロックが前記伝送路用溝に配置された状態で所定の値となるように設計されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の可変減衰器。
  6. 減衰レベルを可変設定可能であり、被試験対象(50)から出力された高周波信号を、設定された減衰レベルで減衰させる可変減衰器(2)と、
    減衰された前記高周波信号を中間周波数信号に変換する周波数変換部(3)と、
    前記中間周波数信号をサンプリングして得られるディジタルデータに対して解析処理を行う信号解析部(5)と、を備え、
    前記可変減衰器は、
    信号入力端子(21)と信号出力端子(22)間に前記高周波信号の伝送路を構成するための伝送路用溝(23)が形成されるベース基板(20)と、前記ベース基板の前記伝送路用溝が形成される側の面全体を覆うアース板(20a)と、を有し、
    前記伝送路用溝は、減衰素子(31)が装着され、前記信号入力端子から入力される前記高周波信号を該減衰素子により減衰させる減衰経路(25)と、前記減衰素子を通さないスルー経路(26)と、が複数組設けられるとともに、それぞれの中央部を中心導体(33b)が貫通する複数の誘電体ブロック(33)が装着され、
    前記組ごとに前記減衰経路または前記スルー経路を選択し、選択された全ての前記減衰経路内の前記減衰素子に応じた信号減衰レベルを設定可能であり、
    前記ベース基板の前記伝送路用溝内に装着された前記誘電体ブロックに対応する位置に設けられ、ねじ穴(27)に対してねじを締める過程で前記誘電体ブロックの上端部(33a)に当接して該上端部を押し付ける傾斜面(35a2)を有する頭部(35a)を備えたねじ(35)をさらに有し、
    前記ねじは、鉛直方向に対して前記誘電体ブロック側に所定の角度傾いた状態で取り付けられることを特徴とする信号解析装置。
  7. 前記ねじは皿ねじであることを特徴とする請求項6に記載の信号解析装置。
  8. 請求項6に記載の信号解析装置における前記可変減衰器の前記伝送路用溝内に前記誘電体ブロックを固定する誘電体ブロックの固定方法であって、
    前記減衰経路、及び前記スルー経路を含む前記伝送路用溝と、鉛直方向に対して前記伝送路用溝側に所定の角度傾斜する前記ねじ穴と、を有する前記ベース基板を用意するステップ(S1)と、
    前記ねじ穴に対応して前記伝送路用溝内に前記誘電体ブロックを装着するステップ(S2)と、
    装着された前記誘電体ブロックに対応する前記ねじ穴の傾斜部(27b)と前記ねじの前記傾斜面が密着するまで、当該ねじを締める方向に操作するステップ(S3)と、
    を含み、前記ねじが前記伝送路用溝側に所定の角度傾斜し、かつ、該ねじの前記傾斜面の一部が前記誘電体ブロックの前記上端部にかかる状態で当該誘電体ブロックを固定することを特徴とする誘電体ブロックの固定方法。
  9. 前記ねじは皿ねじであることを特徴とする請求項8に記載の誘電体ブロックの固定方法。
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