JP7418741B2 - 滑り止め踏板、踏み台、仮設足場板用重ね板および踏板製造装置 - Google Patents

滑り止め踏板、踏み台、仮設足場板用重ね板および踏板製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、作業場で人が足を滑らし転倒する労働災害の発生を抑制させる滑り止め踏板に関する。詳細には、食品加工工場における排水ピット等の踏板、建設現場の足場板、作業用階段等の天板に、油脂成分や汚泥成分が付着しても、人が歩行し又は作業する際に滑りにくい踏板に関する。
食品加工工場等においては、食品衛生上、少しでも衛生的な環境を保つために、作業場が散水清掃されている。従来から、作業床に水たまりが発生しないように、作業場には所定間隔で排水溝が設けられると共に、機器が設置された場所の周囲にも排水溝が設置され、排水溝にはグレーチング蓋が敷設され滑り止めの対策がされている。
しかし、繰返し散水清掃されることにより、肉類の油脂分を含んだ清掃水は、排水溝に至る周囲の床面、食品加工機器周囲の排水溝のグレーチング蓋の天面、食品釜の周囲の踏み台の天面等に油脂分をこびりつかせ、床面等を作業員が滑りやすい状態とさせる。
作業員が滑って転倒する状態は、前方の足の踵が歩行面に着地した際に、踵が前方に滑り、身体が後方に傾いて転倒する場合と、後方の足のつま先が歩行面を蹴った際に、つま先が後方に滑り、身体が前方に傾いて転倒する場合とに大別される。後方に転倒する場合には、身体を打ち付けるまでの時間が1秒未満と短く、頭部を床に打ち付けやすいため、重大な事故となる可能性がある。
一方、前方に転倒する場合には床に手をつく、手摺り等にしがみつくことによって身を守ることができるため、重大な事故は起こりにくいとされていた。しかし、作業員の高齢化に伴い、前方に転倒する場合でも、床に手をつくだけで、腕を骨折する事故も発生するようになっている。作業員の減少と作業員の高齢化を背景に、作業中の転倒事故防止が労働災害対策の中で重要になっている。
床面の滑りについては、長年に亘って統一された規格がなかったが、国土交通省の「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づいて、2012年に「JIS A 1454」の規格が規定された。労働環境において、適用すべきCSR値は規定されていないため、本発明者は、滑りやすい床のCSR値を参考に食品加工工場においても滑りにくい踏板の研究を重ねてきた。
滑って転倒することによる労働災害が危惧される場所としては、建設工事の工事現場もある。工事現場においては、建設場所の周囲に仮設足場が設置され、足場板が作業員の移動、作業場所とされている。足場板は屋外に設置されているため、遠くから飛散された微細な砂塵が付着しやすく、それが雨水で濡れた場合には、滑りやすくなるため、転倒事故を発生させる可能性があった。従来においても、足場通路の周囲に落下防止手摺等を設置させると共に、アルミ板をパンチングプレスの金型で孔開けした板を踏板として使用し、労働災害の抑制が図られていた。
しかし、アルミ板を孔開け加工した踏板の場合には、材質的に腐食しやすいことに加えて、孔から起立された環状突起が飛散した砂等により擦り減りやすいため、滑り止め効果が損なわれやすいという課題があった。環状突起が劣化した状態で、遠方から飛来した黄砂に含まれる粘土成分の微粒子が付着し、雨水を含んだ場合には更に滑りやすくなるという課題もあった。
特許文献1には、複数の円形凸起が配列された滑り止め金属板の製造方法の技術が開示されている。特許文献1に記載の技術によれば、下方に向けて先端に凸部を有する上型と、前記凸部に対向する円形凹部及び貫通孔とを有する下型との間に金属板を挟んで、上型を圧下させて金属板を絞り切断させ、前記円形凸起を形成するとされている。より詳細には、円形凹部の段差部分と、凸部との間の隙間によって、ステンレス鋼板を引き延ばして円形凸起の壁部分を形成させてから、更に上型を圧下させて貫通孔と凸部とによって円形凸起の打ち抜き孔を形成させている。
また、履物や車輪に3個以上の円形凸起が接すれば、非常に有効に滑り止め効果を発揮するとされている。また、円形凸起の外側の傾斜面が、金属板の表面に対して45度以下の傾斜角であることが滑り止めに最もよいとされている。しかし、この技術の場合には、履物に同時に接する円形突起の数が少ないだけでなく、尖頭部が切り立った形状とされていないため、食品加工工場のように床面や溝蓋に油膜が付着されやすい労働環境下においては、滑り止め踏板として機能しにくいという課題があった。
非特許文献1には、具体的に打ち抜き加工による円形凸起が配列された滑り止め鋼板の技術が開示されている。非特許文献1に記載の技術によれば、円形凸起が格子状に配列されると共に、円形凸起の開口率が鋼板の面積の6%とされた定尺板の例が示されている。
具体的には、非特許文献1の技術の場合には、同一列における円形凸起の中心間隔が80mm、列の間隔が約40mmとされ、孔と孔の中心間隔が最短で約55mmとされている。円形凸起の中心間隔が広く、円形凸起の配列密度が粗いため、靴の踵が円形突起の間となる場合には、靴の踵に円形突起が食い込まないことがあった。そのため、非特許文献1に記載の技術によっては、滑りやすい床面を作業員が歩行し又は作業する労働環境においては、労働災害を十分に抑制させることが困難であるという課題があった。
特許文献2には、歩行者に不快感をあたえにくい滑り止め金属板の技術が開示されている。特許文献2に記載の技術によれば、円形突起の内径方向への突出長さを板厚の1.0倍から2.5倍とさせると共に、その傾斜角度を10度から40度としている。これにより、円形突起に荷重がかかると円形突起自体が弾性変形してクッション作用を発揮し、歩く際に不快感をあたえることがなく、かつ、躓くおそれもないとされている。
しかし、この技術の場合には、円形突起の傾斜角度をゆるやかにして円形突起が弾性変形されるようにしているため、円形突起が靴底に食い込みにくくなっている。また、円形突起の配列密度も履物や車輪に3個以上接するように配することが望ましいとするにとどまっていた。そのため、特許文献1と同様に、滑り止め効果を発揮しにくく、労働災害を抑制させにくいという課題があった。
特許文献3には、円形突起がタイヤや履物に食い込みにくい滑り止め金属板の技術が開示されている。特許文献3に記載の技術によれば、円形突起の頂部に、内径方向に水平に折り曲げられて短く突き出す環状座部を備えさせている。これにより、特許文献1、2に記載の技術に対して、静止摩擦係数が劣るが、円形突起の頂部がタイヤ等に食い込むことがないとされている。
しかし、この技術の場合には、タイヤに食い込むことがないだけでなく、靴底にも食い込みにくくなる。そのため、前記環状座部に油脂成分又は砂塵成分が付着した場合には、滑り止め踏板としては全く機能せず、転倒事故を防止する踏板としては使用されず、労働災害を抑制することができないという課題があった。
先行技術文献のいずれもの孔の直径が14mm以上とされ、打ち抜き容易していることにより、十分な滑り止め効果が得られていないことに着眼した本発明者は、孔の直径を小さくし、多列の孔開けを試みた。その結果、単に孔径が小さくなっただけでなく、孔の周囲の直立部が切り立った状態となり、直立部の先端が小さくざらついた状態となり、滑り止めに好適な状態となっていることを発見した。
特許文献1:特公昭46-29608号公報
特許文献2:実開平1-179935号公報
特許文献3:実開平4-79138号公報
非特許文献1:神鋼建材工業株式会社 電子カタログ「アンチスリップ鋼板」
http://www.shinkokenzai.co.jp/pdf/catalog_antislip.pdf
そこで、本願の発明者は、作業床、排水溝蓋の上に油脂成分や砂塵成分が付着していても、作業員が歩行し又は作業する際に滑りにくい踏板を提供することを課題とした。より詳細には、食品加工工場における排水ピット等の踏板、建設現場の足場板、作業用階段等の天板に好適な踏板を提供することを課題とした。また、踏板の板厚に拘わらず、一定の滑り抵抗係数の滑り止め踏板を製造することができる製造装置を提供することを課題とした。
本発明の第1の発明の滑り止め踏板は、複数の列をなして整列された打ち抜き孔を有する滑り止め踏板において、板厚が0.8mm以上3.0mm以下のステンレス鋼板が、滑り止め手段を備え、前記滑り止め手段が、前記打ち抜き孔の周囲に備えられた直立部とされ、前記打ち抜き孔の頂部内径が9.5mm以上12.5mm以下とされ、前記滑り止め踏板の表面側において、前記直立部の外縁から前記打ち抜き孔の頂部までの幅が1.5mm、高さが1.5mm以上3mm以下とされ、前記直立部の頂部に高さ0.3mm以下の刻み目を有する尖頭部を有し、前記直立部の外面側と滑り止め踏板の表面とのなす角が45度よりも鋭い傾斜角度とされていることを特徴としている。
滑り止め踏板がステンレス鋼板であるため、打ち抜き孔の尖頭部の頂部が砂塵等で擦られても損なわれないため、靴底に食い込む滑り止め効果が損なわれにくい。下金型の凹部に上金型の凸部を挿し込んだ状態で、周囲の隙間を1.5mmより僅かに大きくさせておくことにより、直立部の幅が1.5mmとさせる。板厚が0.8mm以上であるため、打ち抜きの際に引き延ばされても、前記隙間に引っかかったままとならず、打ち抜くことが可能である。直立部が、前記隙間において引き延ばされて形成されるため、直立部の幅が1.5mmとされ、高さが1.5mmから3mmとされる。また、直立部の外面側が45度よりも鋭い傾斜角度で切り立っているため、その頂部の尖頭部が靴底に食い込みやすく、歩行に際に躓きにくい。
打ち抜き孔の直径が9.5mm以上12.5mm以下であるため小型のプレス機で打ち抜きが可能である。打ち抜きの剪断力により、円形状の破断片が圧しちぎられる際に、その直垂部の頂部に高さ0.3mm以下の刻み目を有する尖垂部(上下反転させて使用する状態では「尖頭部」)が形成される。直立部の高さは、板厚により異なり1.5mmから3mmとされるが、板厚が薄いほど大きい。
尖頭部は、打ち抜き加工時の応力によって金属が塑性変形されて加工硬化され、強度が増して摩耗しにくくなる。板厚は、用途に応じた板厚とされればよい。具体的には、滑り止め踏板のみで人の体重を支える場合には、板厚を3mmとすると変形されにくく好適である。踏台の天板として使用する場合には、2.0mmが好適であり、既存の足場板に重ねて使用する場合には、薄板とすればよく、板厚は0.8mmであればよい。いずれも、ステンレス鋼板の板厚が3.0mm以下であるため、列状に複数の孔を穿孔しやすい。
刻み目とは、打ち抜き孔の全周囲に亘って鋸刃状に形成されているギザギザに限定されず、一部に突部と窪部が形成されているだけでもよい。刻み目の高さが0.3mm以下であることにより、直立部に人が触れても怪我をすることがない。また直立部の頂部の周囲に油脂が付着しても、刻み目のある尖頭部が油脂より突出した状態とされるため、作業員が移動動作をする際に滑って転倒することがないという従来技術にはない有利な効果を奏する。
本発明の第2の発明は、第1の発明の滑り止め踏板において、滑り止めをなす前記打ち抜き孔の開口率が、前記表面側において、前記滑り止め踏板の面積に対して、7%以上とされていることを特徴としている。本発明の第2の発明によれば、滑り止めをなす打ち抜き孔の開口率が7%以上とされ、打ち抜き孔の配列密度が高くされている。これにより、靴底のように狭い幅で接する場合であっても、複数列の尖頭部を食い込ませることができ、労働災害の発生を確実に抑制することができる。
本発明の第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の滑り止め踏板において、前記打ち抜き孔の中心間隔が、35mm以上45mm以下とされ、前記滑り止め踏板のいずれの位置においても、11cm四方の範囲に5箇所以上の前記直立部のいずれかの箇所が位置し、且つ、幅8cm四方の範囲に3箇所以上の前記直立部のいずれかの箇所が位置することを特徴としている。
ここで、11cm四方とは、つま先が歩行面を蹴った際に、靴底の先方側中央部と歩行面とが接触する範囲であり、8cm四方とは、踵が歩行面に着地した際に、靴底の踵部分と歩行面とが接触する範囲である。つま先が歩行面を蹴る際、踵が歩行面に着地する際は、いずれも移動動作の途中であり接地面積が小さいため、滑りが発生しやすい。
本発明の第3の発明によれば、靴底の先方側中央部には必ず5箇所以上の尖頭部が食い込んだ状態となり、靴底の踵部分は必ず3箇所以上の尖頭部が食い込んだ状態となっている。これにより、つま先が滑り止め踏板を蹴る際につま先が後方に滑ることも、踵が滑り止め踏板に着地する際に踵が前方に滑ることもなく、重大な労働災害の発生を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の第4の発明は、第1の発明から第3の発明の滑り止め踏板において、前記打ち抜き孔の配列が、前記打ち抜き孔のいずれかを中心として、周囲に位置する6つの打ち抜き孔の中心が、正六角形の各頂点位置とされていることを特徴としている。
本発明の第4の発明によれば、打ち抜き孔の中心間隔が、全て等距離とされると共に、一つの打ち抜き孔に対して、等距離の位置に6つの打ち抜き孔が配されており、配列密度が高くされている。これにより、滑り止め踏板を、どの方向から踏んでも滑り抵抗係数が変わらず、移動中に方向転換しても滑りにくく、歩行の際に足裏にかかる感触も変わらないため、作業員が歩行しやすくなるという有利な効果を奏する。
本発明の第5の発明は、第1の発明から第4の発明の滑り止め踏板において、滑り性試験の滑り抵抗係数が、油散布状態で0.8以上であることを特徴としている。滑り性試験は、「JIS A 1454」に準拠している。この規格によれば、油散布状態とは、食用油を40g/mの割合で散布させた状態とされる。人が最も滑りやすい油が散布された状態であっても、第5の発明によればCSR値を0.8以上とされている。これにより、食品加工工場にある排水溝蓋や踏み台の踏板のように、油膜が付着されやすい場所であっても、作業員が安全に歩行することができ、労働災害の発生を確実に抑制することができる。
本発明の第6の発明は、踏み台であって、踏板に第1の発明から第4の発明の滑り止め踏板を備え、前記踏み台の脚部が、底面に排水手段を備えていることを特徴としている。食品加工釜の内の食品をかき混ぜる場合のように、濡れている床面に接地させる踏み台の位置や向きを変えても滑りにくい。これにより、作業員が足を滑らせることを防止するだけでなく、踏み台自体が滑ることによる労働災害も抑制することができる。
本発明の第7の発明は、仮設足場板用重ね板であって、第1の発明から第5の発明の滑り止め踏板からなり、前記滑り止め踏板の板厚が0.8mmとされ、前記滑り止め踏板の周縁に屈曲された抱持部を有し、抱持部が足場板の周縁に抱持されて装着されることを特徴としている。
本発明の第7の発明によれば、周縁に屈曲された抱持部を備えているため、仮設足場用重ね板を足場板に重ねて装着させるだけで滑りにくい足場板として使用できる。この場合には、滑り止め踏板自体は人の体重を支える必要はないため、板厚を薄くし軽い滑り止め踏板とされている。これにより、仮設足場の足場板に簡易に重ねて使用することができ、工事現場においても労働災害を抑制することができる。
本発明の第8の発明は、第1の発明から第5の発明の滑り止め踏板を製造させる踏板製造装置であって、円形の孔部を有する下型と、前記孔部に挿し込まれる円形凸部を有する上型とを含み、前記下型に載置された前記ステンレス鋼板に向けて前記上型を圧下させ、前記ステンレス鋼板を剪断させて前記打ち抜き孔を形成させる踏板製造装置において、前記ステンレス鋼板の板厚が変更されても、前記円形凸部が前記ステンレス鋼板に接してから、前記ステンレス鋼板を打ち抜くまでの距離を一定とさせる圧下ストローク調整手段を備え、前記圧下ストローク調整手段が、前記ステンレス鋼板の板厚の変更に応じた厚さの高さ調整板とされ、前記高さ調整板が、前記下型の下方又は前記円形凸部の上方のいずれかに脱着され、前記板厚が変更されても前記距離を一定とさせ、前記ステンレス鋼板の打ち抜き片が前記孔部と前記円形凸部がなす隙間に挟まらないように打ち抜かせることを特徴としている。
ステンレス鋼板の板厚に拘わらず、ステンレス鋼板に円形凸部が接してから、同じ高さの圧下スロークがないと、圧下され引き延ばされたステンレス鋼板の薄くなった端部が、孔部と前記円形凸部がなす隙間に挟まって打ち抜き不良が発生することが判明した。そこで、予め下型の下方に高さ調整板を脱着させ下型の位置を変更するか、又は、予め上型の円形凸部の上方に高さ調整板を脱着させ円形凸部の位置を変更するかにより、円形凸部が接してから同じ高さの圧下スロークとさせることにした。この圧下ストロークは、ステンレス鋼板の材質と隙間の幅に応じて選定されればよい。
本発明の第8の発明によれば、同じ材質のステンレス鋼板を異なった板厚に変更しても、板厚が0.8mm以上3.0mm以下であれば、同じ高さの圧下スロークとさせ、ステンレス鋼板の打ち抜き片が前記孔部と前記円形凸部がなす隙間に挟まらないという効果を奏する。ステンレス鋼板の材質がSUS304とし、隙間を1.5mmとすれば、圧下ストロークは5.0mmであればよい。これにより、一つの金型を使っても、板厚が異なるステンレス鋼板から、短い幅かつ45度よりも鋭い傾斜角度をなす直立部を有する滑り止め踏板を製造することができ、踏板製造装置の汎用性が高くなる。
・本発明の第1の発明によれば、直立部に人が触れても怪我をすることがなく、直立部の頂部の周囲に油脂が付着しても、作業員が移動動作をする際に滑って転倒することがないという従来技術にはない有利な効果を奏する。
・本発明の第2の発明によれば、靴底のように狭い幅で接する場合であっても、複数列の尖頭部を食い込ませることができ、労働災害の発生を確実に抑制することができる。
・本発明の第3の発明によれば、つま先が滑り止め踏板を蹴る際につま先が後方に滑ることも、踵が滑り止め踏板に着地する際に踵が前方に滑ることもなく、重大な労働災害の発生を抑制することができるという効果を奏する。
・本発明の第4の発明によれば、どの方向から踏んでも滑り抵抗係数が変わらず、移動中に方向転換しても滑りにくく、歩行の際に足裏にかかる感触も変わらないため、作業員が歩行しやすくなるという有利な効果を奏する。
・本発明の第5の発明によれば、食品加工工場にある排水溝蓋や踏み台の踏板のように、油膜が付着されやすい場所であっても、作業員が安全に歩行することができ、労働災害の発生を確実に抑制することができる。
・本発明の第6の発明によれば、作業員が足を滑らせることを防止するだけでなく、踏み台自体が滑ることによる労働災害も抑制することができる。
・本発明の第7の発明によれば、仮設足場の足場板に簡易に重ねて使用することができ、工事現場においても労働災害を抑制することができる。
・本発明の第8の発明によれば、板厚が異なるステンレス鋼板から、一つの金型を使って、短い幅かつ45度よりも鋭い傾斜角度をなす直立部を有する滑り止め踏板を製造することができ、踏板製造装置の汎用性が高くなる。
滑り止め踏板の説明図(実施例1)。 滑り止め踏板の製造装置の説明図(実施例1)。 滑り止め踏板の説明図(実施例2)。 滑り止め踏板を踏み台に適用した場合の説明図(実施例3)。 滑り止め踏板を仮設足場板用の重ね板として適用した場合の説明図(実施例4)。 滑り性試験の結果を比較する説明図(実施例1)。
ステンレス鋼板からなる踏板において、複数の列をなして整列された打ち抜き孔を備えさせ、前記打ち抜き孔の周囲に直立部を備えさせ、直立部を鋭く切り立たせて、靴底に食い込みやすい滑り止め踏板とした。直立部の幅を約1.5mmとさせ、直立部の外面側を45度よりも鋭い傾斜角度とさせると共に、その頂部に高さ0.3mm以下の刻み目を有する尖頭部を備えさせた。
実施例1においては、滑り止め踏板1と、踏板製造装置100を、図1及び図2を参照して説明する。図1は、滑り止め踏板1の説明図を示している。図1(A)図は、平面図を示し、図1(B)図は、図1(A)図のA-A位置における一部拡大断面図を示している。図2は、滑り止め踏板の製造装置をなす上下の金型の断面図を示している。図1においては、打ち抜き孔10をなす直立部11を上方に向けた状態を基準に各方向を説明している。
滑り止め踏板1は、板厚2.0mmのステンレス鋼板からなり、複数の列をなして整列された打ち抜き孔10を備えている(図1(A)図参照)。各々の打ち抜き孔10は、周囲に直立部11を備え、直立部の頂部12の内径が12.2mmとされ、直立部の基部13の外径が15.2mmとされる。打ち抜き孔の下端部14の内径が15.8mmとされている(図1(B)図参照)。
横方向に列20(図1(A)図二点鎖線枠参照)をなして並んだ打ち抜き孔10の中心間隔21が40mmとされ、縦方向に並んだ列20,22の列間隔23が40mmとされている。打ち抜き孔の中心間隔が最長となる斜め方向の中心間隔24が44.7mmとされている。隣り合う複数の列20,22においては、打ち抜き孔10の位置が、横方向に1/2ピッチずらして配設されている。40mm四方あたり直径12mmの孔が1個開口されているため、打ち抜き孔10の開口率は7%以上となっている。
各々の打ち抜き孔10は、上型30の円形凸部31が、下型40の孔部41に押し込まれることにより、ステンレス鋼板が引き延ばされてから剪断力により、円形状の破断片が下型の孔部41から落下されて形成される(図2参照)。そのため、打ち抜き孔10の内面の下端部に、ステンレス鋼板が引き延ばされてなるゆるやかな湾曲面15が形成されている(図1(B)図参照)。
湾曲面15よりも上方には、剪断力により押し千切られてなる直立部11が形成されている。湾曲面から繋がる直立部11の内面の高さ方向1/2よりも下部には、滑らかに延びた剪断面16が形成され、高さ方向1/2よりも上部には、筋状痕を有する破断面17が形成されている。この直立部11は、打ち抜き加工の際に加わる応力によって、塑性変形を経て剪断破壊されるため、加工硬化によってステンレス鋼板の平坦部分よりも強度が増しており、摩耗しにくくなっている。
また、直立部11の頂部には、剪断による細かい刻み目を有する尖頭部18が形成されている。刻み目の形状として、少なくとも前記尖頭部18の周囲の一部に、不規則なギザギザの刻み目が形成されている。また、刻み目の形状は、垂直方向の凹凸からなるギザギザに限定されず、尖頭部が外径方向に僅かに反ることによる水平方向の凹凸19であってもよい。また、刻み目の大きさは、0.3mm以下とされている。直立部の高さは、実施例1においては約2mmとされるが1.5mmから3mmが好適である。
直立部11は、幅が1.5mmとされると共に、滑り止め踏板の表面からの高さが1.8mmとされている。直立部の外面側111は、斜め下方に凸をなすように湾曲されながら、滑り止め踏板の表面に対して45度よりも鋭い傾斜角度で切り立っている。そのため、直立部11の頂部をなす尖頭部18が尖った状態となり、靴底に食い込みやすくされている。また、尖頭部18が不規則なギザギザとされているため、滑り止め踏板に油膜が付着しても滑りにくい。これにより、後述するように、滑り止め踏板に油が散布された状態であっても、CSR値が0.8以上となっている。
次に、上型の圧下ストローク調整手段を有する踏板製造装置100と、打ち抜き加工の工程について、図2を参照して説明する。図2の各々の図は、踏板製造装置100をなす上型30と下型40の断面図を示している。踏板製造装置は、円形凸部31を有する上型30と、円形の孔部41を有する下型40と、上型の圧下ストローク調整手段をなす高さ調整板60とを備えている。
図2においては理解を容易にするために、図2(A)図では、板厚が3mmのステンレス鋼板52を打ち抜く例を示し、図2(B)図では、板厚が2mmのステンレス鋼板50を打ち抜く例を、左右対比して示している。図2(B)図は、図2(A)図の上型30の中間部に圧下ストローク調整手段として厚さ1mmの高さ調整板60が追加された例を示している。図2(A-2)図は図2(A)図において、図2(B-2)図は図2(B)図において、それぞれ上型30が圧下されステンレス鋼板が打ち抜かれる直前の状態を示している。図2においては、踏板製造装置100については理解を容易にするため、駆動装置等を省略している。
上型30をなす円形凸部31は直径が12mmとされ(図2(A)図参照)、図示しない駆動装置により円形凸部31が圧下されステンレス鋼板を打ち抜く。下型40は、平坦な天面部42を備え、天面部の中央には直径15.8mmの孔部41を有している。この孔部41と円形凸部31との間の周囲1.9mmの隙間が打ち抜き隙間32をなしている。ステンレス鋼板の打ち抜きにより、孔部において幅が1.5mmの直立部が形成される。下型40は基台101に装着され、天面42が基台101から突出された状態とされている。また、下型40の下方には、下型を軸支させる円筒形状の軸部102が備えられている。
上型30の圧下ストローク調整手段をなす高さ調整板60(図2(B)図参照)は、中央に貫通孔61を有する環状座金とされている。打ち抜くステンレス鋼板が薄板に変更されても、円形凸部31がステンレス鋼板に接してから、ステンレス鋼板を打ち抜くまでのストロークの距離33が一定となるように(図2(A-2)図,図2(B-2)図参照)、厚さ1.0mmの高さ調整板60が円形凸部31の上方に追加される。
前記高さ調整板が円形凸部の上方に追加されることにより、ステンレス鋼板の板厚が2mmの場合は、ステンレス鋼板の板厚が3mmの場合と比べて、円形凸部31が下方に進出する進出長さが高さ調整板60の厚さにあたる距離35だけ長くされる。これにより、板厚の差52があっても、板が延びて湾曲面となり始める位置から尖頭部の先端までの高さ33が一定となり、円形凸部による打ち抜き片が打ち抜き隙間32に挟まらないで打ち抜かれる。これにより、一つの金型で異なった板厚の滑り止め踏板が製造でき、踏板製造装置の汎用性が高くなる。
ここで、板厚2mmの滑り止め踏板に一つずつ打ち抜き孔をあける工程を、図2(B)図を参照して簡単に説明する。予め、円形凸部31の上方に高さ調整板60を追加させ、円形凸部の下面34の位置を高さ調整板60の厚さだけ下げておく(図2(B)図参照)。そして、ステンレス鋼板50を下型の天面42に載置しつつ、打ち抜き孔をあける位置に合わせる。次に、上型30を降下させて、ステンレス鋼板50の上面を押圧させる。そうすると、ステンレス鋼板50の下面には、直立部(直垂部)の周縁の湾曲面112が形成され始め、ステンレス鋼板50の上面にも、ゆるやかに湾曲された湾曲面15が形成され始める(図2(B-2)図参照)。
更に上型30が圧下されると、ステンレス鋼板が引き延ばされつつ、円形凸部の角と孔部の角とに挟まれた位置53から切り離しが始まる。そして、ステンレス鋼板が押し千切られて破断片が落下され、直立部11(直垂部)が形成される(図1(B)図参照)。この工程が、所望の数の打ち抜き孔が形成されるまで繰り返されることにより、滑り止め踏板1が製造される(図1(A)図参照)。
(滑り性試験)
次に、本実施例1で説明した滑り止め踏板の滑り性試験の結果について説明する。滑り性試験は、「JIS A 1454:2016(高分子系張り床材試験方法17)」に準拠し、食用油を40g/mの量で散布させCSR値を測定させた。併せて、水と塵を散布した状態、湿潤状態、清掃・乾燥状態のCSR値も測定した。水・塵散布状態とは、規格に定められるように、水道水と、2種類の粉体とを所定の割合で混合し、400g/mの量を散布した状態としている。湿潤状態とは、水道水を400g/mの割合で散布した状態としている。清掃・乾燥状態とは、試験片表面を清潔な布で拭いた状態としている。
試験に使用した滑り止め踏板は、200mm四方の大きさとし、滑り止め踏板の上を滑らせる滑り片は、硬さA80のゴムシートであり、大きさは縦70mm、横80mm、厚さ5mmである。東京都にある協同組合防滑業振興協会において、2019年10月11日に、室温22℃、湿度44%の環境において前記滑り性試験をした。
前記各状態等について、夫々5回の滑り性試験をし、その平均値によりCSR値を算出した、その試験結果を以下の表1に示している。CSR値が最も低くなる油を散布した状態であっても、CSR値の5回平均値が0.81であった。この結果から油膜が付着されやすい食品加工工場の溝蓋として使用しても作業員の靴が滑らないことが確認できた。水と塵とが散布された状態においては、5回平均値が0.95であり、建築現場の足場板用の重ね板としても適していることが確認された。また、湿潤状態においては、5回平均値が0.99であり、清掃・乾燥状態の1.01と略同等であり、非常に滑りにくいことが確認された。
[表1]
Figure 0007418741000001
(比較試験)
市場に流通している2種類の滑り止め鋼板及び1種類のグレーチング蓋についての比較試験を、2020年1月17日に、前記試験場において、同じ温湿度環境で行った。比較例1は、短尺の滑り止め突起が交互の向きに格子配列されたステンレス製縞鋼板である。幅約6mm、長さ約25mm、高さが約1mmの短尺の突起の中心が、約30mm四方の範囲に4つ入る縞鋼板であった。
比較例2は、丸型突起が格子配列されたステンレス鋼板である。丸型突起の形状は、底面が直径約8mm、天面が直径約6mm、高さが約0.5mmとされ、頂部が平坦な円錐台形状とされていた。約30mm四方の範囲に、5つの丸型突起の中心が入るステンレス鋼板であった。比較例3は、細幅板が格子状に配列されたステンレス製のグレーチング蓋である。天部が粗面加工され、幅が約4mmの細平板が、約30mm間隔で配列されたグレーチング蓋であった。
比較試験においても、5回の滑り性試験をし、その平均値によりCSR値を算出した、その試験結果を以下の表2に示している。表2には比較例1から比較例3と、実施例1の踏板とのCSR値の5回平均値を示している。図6には、各条件における5回平均値を、折れ線グラフで示している。折れ線グラフは、図上左側から清掃・乾燥状態、湿潤状態、水・塵散布状態、油散布状態の順で示している。
油膜が付着した食品加工工場の溝蓋に近い状態となるように、油散布状態とさせた状態においては、CSR値の平均値は実施例1の踏板が0.81であったのに対して、最も高い比較例1でも0.29であり、比較例3では0.28、比較例2では0.22であった。比較例のうち最も高いCSR値を示した比較例1であっても、履物を履いて動作する床の推奨値CSR値0.4より低い結果となった(表2・図6参照)。また、図6には、清掃・乾燥状態、湿潤状態、水・塵散布状態のいずれにおいても、比較例1から比較例3が近似した試験値が示されているのに対して、実施例1の踏板の試験値は著しく高い値が示され、本発明の踏板は顕著に滑りにくいことが明らかとなった。
[表2]
Figure 0007418741000002
実施例2においては、一つの打ち抜き孔10を中心として、等距離の位置に6つの打ち抜き孔25が配された滑り止め踏板を、図3を参照して説明する。図3は、滑り止め踏板2の平面図に作業員の靴200を重ねた説明図を示している。作業員の靴は、全体を黒塗りで示し、歩行の際に靴底と滑り止め踏板とが接する範囲については、破線の枠で示している。滑り止め踏板2は、打ち抜き孔10の配置以外の構成は、実施例1と同様であるため、配置のみを説明し、打ち抜き孔の形状等については説明を省略する。
各々の打ち抜き孔10は、中心間隔が全て等距離となるように、一つの打ち抜き孔10を中心として、周囲に位置する6つの打ち抜き孔25の中心が、正六角形26の各頂点位置に配され、打ち抜き孔の開口率は約8.2%とされている。作業員の靴200の大きさは、長さが約26cm、幅が約11cmの例を示している。つま先が歩行面を蹴った際に、靴底の先方側中央部と歩行面とが接触する範囲は、11cm四方の範囲201で示し、靴底の踵部分と踏板とが接触する範囲は8cm四方の範囲202で示している。
各々の打ち抜き孔の中心間隔がいずれも等間隔で40mmとされ、作業員の靴200の向きに拘わらず前記11cm四方の範囲201には5個以上の打ち抜き孔の尖頭部が食い込み、8cm四方の範囲202には3個以上の打ち抜き孔の尖頭部が食い込んだ状態とされる(図3参照)。これにより、滑り止め踏板2を、どの方向から踏んでも滑り抵抗係数が変わらず、移動中に方向転換しても滑りにくく、歩行の際に足裏にかかる感触も変わらないため、作業員が歩行しやすくなる。
実施例3においては、滑り止め踏板3を踏み台の踏板に適用した例を、図4を参照して説明する。図4(A)図は、踏み台の斜視図を示し、図4(B)図は踏み台の裏面を示している。なお、図4(B)図においては、理解を容易にするため、打ち抜き孔を省略した図を示している。
踏み台3の天板をなす踏板70は、周縁部から垂下される垂下部71が形成されている。踏板70を支える4本の脚部72が、踏板の四隅に溶接されている。また隣り合う脚部72,72の間には補強用の水平部材73が架け渡されている(図4(A)図参照)。脚部72の高さは、約25cmとされ、その底部には排水手段74が螺子76で固定されている。排水手段74は、摩擦力の高いゴム等の弾性樹脂材からなり、一方向に平行に延びる3本の排水溝75を有している(図4(B)図参照)。
踏板70の大きさは約40cm四方とされ、中空の脚部72の中に水・油脂等が浸入されないように、脚部の上方を避けて列をなして、打ち抜き孔10があけられている。各列あたり9箇所から10箇所の打ち抜き孔が交互に配されている。打ち抜き孔10の列間隔と、中心間隔は、実施例1と同様に40mmとされている。
実施例4においては、滑り止め踏板を仮設足場板に重ねて使用する仮設足場板用重ね板4として適用した例を、図5を参照して説明する。図5は仮設足場板用重ね板4と仮設足場板の斜視図300を示している。仮設足場板300は、長さが約180cm、幅が24cmの例を示している。また、仮設足場板300の長手方向の両端部には、仮設足場の枠材に引っ掛けるための一対の鉤部301が備えられている。
仮設足場板用重ね板4は、板厚が0.8mmのステンレス鋼板からなり、天板部80が仮設足場板300の大きさに合せた長方形形状とされると共に、各周縁部81から下方に屈曲された抱持部82を有している。天板部80には実施例1で示した打ち抜き孔10が周縁部81を除いて備えられている。天板部80に配列された打ち抜き孔10の列の間隔は、実施例1と同様に40mmとされている。
仮設足場板用重ね板4が使用される際には、各抱持部82が、仮設足場板300の各側面を抱持するように装着される。仮設足場板用重ね板4は、仮設足場を組んでから仮設足場板300に重ねてもよいが、予め仮設足場板300に仮設足場板用重ね板4を重ねて一体とさせておくと、足場の組立作業手間が従来と変わらないため好適である。
(その他)
・本実施例では、打ち抜き孔の径が12mmの例を示したが、打ち抜き孔の径は9.5mm以上12.5mm以下であればよい。打ち抜き孔の径に応じて中心間隔を変えて、開口率を7%以上とさせればよい。
・実施例1においては、上型に厚さ1.0mmの高さ調整板を圧下ストローク調整手段として、円形凸部の上方に追加した例を示したが、下型の下方にストローク調整手段として装着させておいた高さ調整板を外してもよいことは勿論のことである。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、上記した説明に限られず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,2…滑り止め踏板、3…踏み台、4…仮設足場板用重ね板、
100…踏板製造装置、10…打ち抜き孔、20…列、
30…上型、40…下型、50…ステンレス鋼板、60…高さ調整板、
11…直立部、12…頂部、13…基部、14…下端部、15…湾曲面、
16…剪断面、17…破断面、18…尖頭部、19…水平方向の凹凸、
111…外面側、112…周縁の湾曲面、
22…列、21,24…中心間隔、23…列間隔、
25…6つの打ち抜き孔、26…正六角形、
31…円形凸部、32…打ち抜き隙間、33…ストロークの距離、
34…下面、35…距離、41…孔部、42…角、
51…ステンレス鋼板、52…板厚の差、53…挟まれた位置、61…貫通孔、
70…踏板、71…垂下部、73…補強用の水平部材、74…排水手段、
75…排水溝、76…螺子、
80…天板部、81…周縁部、82…抱持部、101…基台、102…軸部、
200…靴、201…11cm四方の範囲、202…8cm四方の範囲、
300…足場板、301…鉤部、302…水抜き穴

Claims (8)

  1. 複数の列をなして整列された打ち抜き孔を有する滑り止め踏板において、
    板厚が0.8mm以上3.0mm以下のステンレス鋼板が、滑り止め手段を備え、
    前記滑り止め手段が、前記打ち抜き孔の周囲に備えられた直立部とされ、
    前記打ち抜き孔の頂部内径が9.5mm以上12.5mm以下とされ、
    前記滑り止め踏板の表面側において、前記直立部の外縁から前記打ち抜き孔の頂部までの幅が1.5mm、高さが1.5mm以上3mm以下とされ、前記直立部の頂部に高さ0.3mm以下の刻み目を有する尖頭部を有し、前記直立部の外面側と滑り止め踏板の表面とのなす角が45度よりも鋭い傾斜角度とされている、
    ことを特徴とする滑り止め踏板。
  2. 滑り止めをなす前記打ち抜き孔の開口率が、前記表面側において、前記滑り止め踏板の面積に対して、7%以上とされている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の滑り止め踏板。
  3. 前記打ち抜き孔の中心間隔が、35mm以上45mm以下とされ、
    前記滑り止め踏板のいずれの位置においても、11cm四方の範囲に5箇所以上の前記直立部のいずれかの箇所が位置し、且つ、幅8cm四方の範囲に3箇所以上の前記直立部のいずれかの箇所が位置する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の滑り止め踏板。
  4. 前記打ち抜き孔の配列が、前記打ち抜き孔のいずれかを中心として、周囲に位置する6つの打ち抜き孔の中心が、正六角形の各頂点位置とされている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の滑り止め踏板。
  5. 滑り性試験の滑り抵抗係数が、油散布状態で0.8以上である、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の滑り止め踏板。
  6. 踏み台であって、
    踏板に請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の滑り止め踏板を備え、
    前記踏み台の脚部が、底面に排水手段を備えている、
    ことを特徴とする踏み台。
  7. 仮設足場板用重ね板であって、
    請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の滑り止め踏板からなり、
    前記滑り止め踏板の板厚が0.8mmとされ、
    前記滑り止め踏板の周縁に屈曲された抱持部を有し、抱持部が足場板の周縁に抱持されて装着される、
    ことを特徴とする仮設足場板用重ね板。
  8. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の滑り止め踏板を製造させる踏板製造装置であって、
    円形の孔部を有する下型と、前記孔部に挿し込まれる円形凸部を有する上型とを含み、
    前記下型に載置された前記ステンレス鋼板に向けて前記上型を圧下させ、前記ステンレス鋼板を剪断させて前記打ち抜き孔を形成させる踏板製造装置において、
    前記ステンレス鋼板の板厚が変更されても、前記円形凸部が前記ステンレス鋼板に接してから、前記ステンレス鋼板を打ち抜くまでの距離を一定とさせる圧下ストローク調整手段を備え、
    前記圧下ストローク調整手段が、前記ステンレス鋼板の板厚の変更に応じた厚さの高さ調整板とされ、
    前記高さ調整板が、前記下型の下方又は前記円形凸部の上方のいずれかに装着され、前記板厚が変更されても前記距離を一定とさせ、前記ステンレス鋼板の打ち抜き片が前記孔部と前記円形凸部がなす隙間に挟まらないように打ち抜かせる、
    ことを特徴とする踏板製造装置。
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