JP7418604B2 - 湿潤流体リザーバを備える圧力逃し弁 - Google Patents

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Description

この発明は、一般に、乾燥コーヒー製品の包装などの製品の包装に、より特には弁内に湿潤流体を保持する構造の圧力逃し弁に、適用可能な種類の予塗布湿潤流体を有する一方向圧力逃し弁に関する。
乾燥焙煎コーヒーは製造過程の流れで包装してすぐが、最も風味がある。コーヒーが雰囲気空気と接触することでコーヒーが酸化してコーヒーの風味の劣化が生じるので焙煎および処理後すぐに包装することが望ましい。
コーヒーの即時包装の障害となるのは焙煎されたコーヒーは、などの二酸化炭素を含む膨大な量の気体を発生するというよく知られた事実である。もしもコーヒーが枕袋のような軟らかい包装内に梱包されると、気体が包装の膨張および変形を生じて、潜在的な包装の失敗と、消費者に魅力の低さと包装の膨れ外観につながる。コーヒーによる気体の生成速度は包装前のコーヒーを脱気することで減少させることができる。脱気により、72時間までの間大型容器内において新鮮な焙煎珈琲を保持することも含められる。この脱気の期間において、新鮮な焙煎コーヒーは前記の劣化と風味を失ってしまう雰囲気酸素を吸収しうる。コーヒーの脱気をコーヒーの包装前まで拡張すると非効率でありよりコストがかかってしまう。コストに影響を与えることは、物理的な工場および脱気計画に大きな投資がなされ、また他の設備がコーヒーの工程に必要になる。
前記の問題の解決手段は、焙煎および処理の後に一方向逃し弁を有する包装においてコーヒーをすぐに包装することである。逃し弁は、雰囲気とのいかなる接触およびもたらされる参加からコーヒーを守りながら包装から気体を取り除く機会を提供する。より特には、圧力逃し弁はコーヒー包装に取り付けられるか、またはその一部をなす。圧力逃し弁は、雰囲気が包装内に入り込んでコーヒーに接触することを防ぎながら包装からの高圧気体を許容する。
米国特許第10,358,275号明細書
圧力逃し弁は弁が開くことが必要となる圧力より包装内の圧力が低いときの気密シールを提供する。このような気密シールは雰囲気が包装内に入り込むことを防ぐために必要となる。気密シールは弁の開閉後に再形成されなければならず、弁構成品の精巧に(たとえば極めて小さく)開閉移動するような応答性を形成しなければならない。
弁を介して気体の一方向流れを制御するドライストラップの面を湿らせる流体との組み合わせにおいて、或る圧力逃し弁は「ドライストラップ」として、または単に「ストラップ」として、弁産業において、言及される構成品を使用している。このようなドライストラップは、代表的に、基部において、または弁の他の部分において配設される通気口を覆う層状の短冊やメンブレンである。ドライストラップは雰囲気の流入を阻害する気体の外部流れを許す通気口の周りかつ上の閉鎖を提供する。
シリコーンオイル、グラファイト含浸オイル、食品等級オイル、食品等級シリコーングリース、のような湿潤流体は代表的なドライストラップと基部との間および通気口周りに、ドライストラップや基部の対向する表面を湿らせるように添加される。湿潤流体により提供される表面張力はドライストラップに、基部に対してまたは通気口をシールする弁の他の部材に対してドライストラップの完全な閉鎖を提供する。湿潤流体は、弁が包装に適用する前に、または弁製造のときに、適用してもよい。
湿潤流体を有する一方向圧力逃し弁はその意図する目的に対しての最高の性能の利益を有する。湿潤流体は弁の最高の気密シールを提供する。湿潤流体は、弁のドライストラップの非常に精巧な開閉動作に耐えうるような弁の開閉を可能にする。また、湿潤流体を有する弁は、予測可能な低圧で開閉するように設定できる。
しかしながら、弁の使用に関して、湿潤流体の使用は潜在的には複雑化につながる。圧力逃し弁で通常使用される液体の種類の湿潤流体は、流動特性を有する。その結果、湿潤流体の弁からの移動または「漏れ」の可能性がある。代表的には、弁を適切に濡らすのに必要な量を超える量の湿潤流体は、湿潤流体の一部が弁の外に移動することが避けられないものとの予測の前提で利用される。
弁からの湿潤流体の移動を最小限に抑えるか、または回避することが望ましい。湿潤流体と弁の外面または弁が取り付けられている包装の外面との間の接触により、消費者に対する製品の外観が損なわれる弁および包装をべとつく感覚を起こさせる可能性がある。
弁内から移動する湿潤流体は、弁を剥離ライナーに一時的に固定するため、または弁を包装に永久的に固定するために設けられた弁の外側の接着材と接触することもありうる。湿潤流体と接着材が接触すると、接着材の効果が低下する可能性がある。これは、接着材によって提供される粘着性の「喪失」として言及される。完全にまたは部分的に接着材が損なわれると、弁が配設される剥離ライナーから完全にまたは部分的に弁が剥がれる可能性があり、その結果、包装への弁の誤った塗布につながる可能性がある。明らかに、湿潤流体と接着材との接触によって汚染された弁は廃棄されなければならない。また、接着力の不具合により、塗布後に弁が包装から剥がれ、外気との接触によりコーヒーや他の製品の腐敗につながる可能性がある。
もたらされるものとして、もしも過剰な量の湿潤流体が予想される漏れを補償するために使用されれば、前記の問題は悪化する可能性がある。これらおよび他の理由から、必要な最小限の量の湿潤流体のみが弁表面を適切に濡らすために使用されることが望ましい。
湿潤流体の使用によって提供される性能上の利点を享受しながら、弁の外面への湿潤流体の「漏れ」によって引き起こされる可能性のある有害な影響を回避する一方向圧力逃し弁を提供することは、当技術分野における改善となりうる。これにより、弁の外面が包装の見分けがつかない部分に見えるようになり、弁が包装に適用される前に剥離ライナーにしっかりと留まり、一旦取り付けられた包装にはしっかりと取付いて、それにより包装された商品の品質の改善に貢献する。
本発明は、湿潤流体リザーバを備えた改良された一方向圧力逃し弁に関する。弁は、包装内の商品に損傷を与える可能性のある雰囲気が包装に入るのを阻害しながら、包装からガスを除去するために使用することができる。弁では、湿潤流体を利用して、弁の閉鎖を改善するために。湿潤流体リザーバは、湿潤流体の貯蔵場所を提供することによって、弁からの湿潤流体の移動(すなわち、「漏れ」)を低減または排除する。湿潤流体が弁から流出するのを防止は、性能を向上させる機会につながる。利点には、予測可能で正確な弁の開閉、弁と包装の外観の維持、および弁と剥離ライナーまたは弁が取り付けられている包装との間の接着の維持が含まれる。
実施形態では、本発明による湿潤流体リザーバを有する圧力逃がし弁が、基部、カバー、および基部とカバーとの間のドライストラップを有するようにしてもよい。基部は、第1の側、第2の側、領域、周縁、および基部を完全に貫通する1つまたは複数の開口部によって形成される通気口を有することができる。カバーは、基部の上に重ねることも、ドライストラップの上に重ねることもできる。カバーは、基部に対して固定される、第1の側、第2の側、カバー領域、周縁、および対向する端部を有することができる。
ドライストラップは通気口全体を覆い、ドライストラップの第2の側は基部の第1の側に面し、ドライストラップのそのような面は基部の第1の側に少なくとも部分的に接する。実施形態として特に制限されるものではないが、ドライストラップは、選択的に、基部およびカバーの幅よりも小さい第1の方向の幅を有するように構成してもよい。
流体リザーバは、テクスチャ面または弁の表面の全部または一部に設けられてもよい。ある実施形態では、テクスチャ面は、基部に面するドライストラップの第2の側、またはドライストラップに面する基部の第1の側、または基部の第1の側およびドライストラップの第2の側の両方に配置してもよい。各テクスチャ面は、その中に流体保持リザーバを画定することができる。テクスチャ面は、外部および内部を含むことができ、少なくとも内部はリザーバを画定する。リザーバは、湿潤流体を集めて保持する微視的な体積空間(たとえば、小さなポケットまたはボイド)を提供し、または湿潤流体が弁から移動することを防止する。ある好ましい実施形態では、テクスチャ面は、基部に面するドライストラップの第2の側にちょうど位置する。このような実施形態では、基部の第1の側上にテクスチャ面が不要となる。
異なる種類のテクスチャ面を実装することができる。 例えば、テクスチャ面の外部および内部は不規則であってもよい。さらなる例として、テクスチャ面の外部および内部は、規則的な反復パターンであってもよい。 不規則的および規則的な外側部および内側部を組み合わせて適用してもよい。
実施の形態では、テクスチャ面は、リザーバを画定する微視的な粗いまたは滑らかでない表面または均一なつや消し仕上げ種類の外観を有してもよい。そのようなつや消し仕上げの外観は、化学エッチング、プラズマ処理、およびレーザ研磨などのさまざまな手段によって、ドライストラップおよび/または基部の表面に生成することができる。
湿潤流体は、通気口の全周にわたってドライストラップと基部との間に、かつ複数のリザーバ内に配置することができる。湿潤流体は、ドライストラップと基部の間に、弁が閉じた状態のときに通気口を閉じる気密シールを形成することに役立つ。
本発明の他の態様では、基部の第2の側に接着材を塗布して、弁を剥離ライナーまたは包装などの表面に固定することができる。使用において、接着材は、包装において通気口が包装の通気口を覆い、囲み、整列するように、通気口とともに弁を包装に取り付けることができる。接着材は、感圧接着材(PSAs)と、熱活性化接着材と、紫外線硬化接着材と、水性接着材と、溶剤系接着材と、ゴム系接着材と、を備えるグループから選択されうる。特別な実施形態では、選択される接着材は、疎油性種類のものであってもよい。撥油性接着材は、湿潤流体との接触によって引き起こされる可能性のある接着力の損失に対して望ましい耐性を有する種類の接着材の例である。
予測可能で正確な弁の開閉を提供するために加えることができる湿潤流体には、シリコーンオイルと、グラファイト含浸オイルと、食品等級オイルと、食品等級シリコーングリースと、が含まれる。湿潤流体の体積量は、弁の大きさなどの要素に基づいて選択することができる。いくつかの実施形態では、約1.5マイクロリットルから約2.3マイクロリットルの湿潤流体を使用することができる。本発明のさらに別の態様では、湿潤流体は、漏れを最小限に抑えるように設定された粘度を有することができる。例えば、湿潤流体の粘度および流量は、漏れを最小限に抑えるように調整されうる。湿潤流体は、流体移動の最小化を達成するために、約100センチポアズから約350センチポアズの粘度を有するように設計されうる。
基部の通気口は、単一の開口部であっても複数の開口部であってもよい。複数の開口部は、複数の開口およびバリア部分によって画定されうる。実施形態では、開口を画定するバリア部分は、約0.020インチ以下離して設置させることができる。このような小さな開口は、コーヒー粒子などの小さな粒子が弁に入って弁の開閉を妨げるような通過の障害となる。適切な粘度の湿潤流体と組み合わせたこのような小さな開口は、開口を通って弁から出る湿潤流体の移動も最小限に抑えることができる。
他の特徴および実施形態は、以下の図面および詳細な説明において説明される。
湿潤流体リザーバを有する圧力逃し弁の例は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって理解することができ、図面において、同様の参照符号は、異なる図全体にわたって同様の要素を同一なものとして特定する。便宜上および簡潔にするために、実施形態の中で同様の部品には同様の参照符号が使用される。図面は必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに強調することで、本発明の原理を示す。
本発明に応じた湿潤流体リザーバを有する圧力逃し弁の実施の形態を有するコーヒー内包包装を示した図である。 閉鎖位置における図1の圧力逃し弁であって、理解しやすいように隠れた内部構成品を示す平面図である。 開放位置における図2の圧力逃し弁であって、理解しやすいように隠れた内部構成品を示す平面図である。 閉鎖位置における圧力逃し弁を示す図2の断面4-4に沿った断面図である。 誇張した開放位置における圧力逃し弁を示す図2の断面4-4に沿った断面図である。 図4の断面6-6に沿った詳細に沿った拡大断面図である。 図1の逃し弁の分解斜視図である。 湿潤流体リザーバ無しのドライストラップのような非テクスチャ面を示した従来弁面の顕微鏡写真である。 ドライストラップ上または基部上のような、湿潤流体リザーバを示す本願発明に応じてのざらつき有る弁面の顕微鏡写真である。 湿潤流体リザーバを有するテクスチャ面を有するドライストラップを示す、図4の断面6-6の詳細断面図の箇所に沿って特に拡大した概略断面図である。 図4の断面6-6の詳細断面図のようであるが、ドライストラップおよび基部が湿潤流体リザーバを有するテクスチャ面を有する更なる実施の形態を示す、特に拡大した概略断面図である。 湿潤流体リザーバを有するテクスチャ面のさらなる実施の形態を示す図である。 湿潤流体リザーバを有するテクスチャ面のさらなる実施の形態を示す図である。 湿潤流体リザーバを有するテクスチャ面のさらなる実施の形態を示す図である。 湿潤流体リザーバを有するテクスチャ面のさらなる実施の形態を示す図である。 剥離ライナー上の図1に示した種類の4つの圧力逃し弁の平面図であって、理解しやすいように隠れた内部構成品を示す平面図である。
図1から7および図9から13に示すように、本発明は改良された一方向圧力逃し弁に関し、その実施形態は参照符号10および10aで示されている。ここに説明する種類の弁10、10aは、図1に示すバッグ型の包装11などの製品の包装11からガスを解放するためのものである。例示的な弁10、10aの特定の構成品は同様であってもよく、便宜上および簡潔にするために、そのような構成品は同時に説明し、同様の参照符号を付す。弁10の特徴は、湿潤流体17を保持するための複数の湿潤流体リザーバ15(単にリザーバ15とも呼ぶ)を含むテクスチャ面13を備えることである。図11に示すように、複数のテクスチャ面13、13aが提供され、それぞれが湿潤流体リザーバ15を有する。実施例において、および本明細書で説明されるように、多くのリザーバを提供することができ、便宜上および簡潔にするために、符号15はリザーバ15の代表的なものを示している。
リザーバ15内の湿潤流体17の保持は、圧力逃し弁の分野における改良を表す。湿潤流体17が弁10、10a内に保持されることにより、湿潤流体17が弁10、10aの外側または弁10、10aの外側に不都合なことに油っぽい感触を与える可能性がある弁10、10aからの湿潤流体17の移動または「漏出」が制限または排除される。したがって、弁10、10aは、弁10、10aおよび包装11の好ましい感触および外観を維持する機会を提供する。湿潤流体17の保持は、湿潤流体が、弁10、10aを、剥離ライナー19(図13)または包装11(図1)の保持に使用される接着材と接触するならば生じるであろう弁10、10aの接着力の低下を回避することにも適用できる。他の弁10、10aの構造および改良は、ここに記載されるように、弁10、10a内の湿潤流体17の保持をさらに容易にすることができる。
包装例
図1のように、ここに示す包装11の例は、乾式焙煎コーヒー21などの消耗品を保持するために使用される種類のものである。「ピローバッグ」のように呼ばれる、これらの種類の包装11は、柔軟さと、倒れうる壁または壁群23を有している。これらの種類の包装11は、コーヒー21または別の材料が充填されると、閉じられるかまたは密閉される。そのような包装は、コーヒー21または他の材料がそこから取り除かれると、再び閉じることができる。挽かれた焙煎コーヒーなどのガスを発生させる材料によって包装11の内部で生成されるガスは、包装11の壁または壁群23を膨張させ、消費者にとって魅力的でない膨張した外観を呈する可能性がある。膨張した包装11の拡張された体積サイズは、複数の包装11を単一の箱に保持する際、または包装11を食料品店または家庭の棚に保管する際に、困難になりうる。
次に図1および図4から図5を参照すると、包装11から放出されるガスは、壁群23によって囲まれた包装11の内側部分25の中にある。包装11から放出されたガスは、包装11内のガス発生材料とは別の発生源から放出されたガスである可能性がある点に注意が必要である。例えば、包装11の内側部分25内のガスは、包装プロセス後に包装11内に残っている閉じ込められた空気である可能性がある。バルク材料(例えば、粒状の動物用飼料)の包装中に、包装11のヘッドスペース内にガスが閉じ込められる可能性がある。このような閉じ込められたガスは、包装11の体積サイズを膨張させ、包装11のコンパクトさを低下させ、包装11の保管により多くのスペースを必要とするか、パレット輸送のために包装を積み重ねることを困難にする。このような設定では、圧力逃し弁10、10aを使用して、包装11を圧縮して弁10、10aを通してガスを排出し、それによって包装11の体積サイズを縮小することができる。
したがって、圧力逃し弁10、10aは、そこからガスを放出することが望まれる任意の種類の包装と共に使用することができ、図1に示すバッグ種類の包装11は、圧力をかけて使用することができる包装11の単なる一例である。逃し弁10、10a.圧力逃し弁10、10aと共に使用できる他の種類の包装の代表的な例には、可撓性および剛性の缶、パック、バッグ、およびパウチが含まれる。
圧力逃し弁10、10aは、好ましくは、包装11の壁群23を完全に貫通して設けられた通気開口29の上で、包装11の外面27に取り付けられる。包装11の通気開口29は、壁群23の1つまたは複数の穴であってもよい。圧力逃し弁10、10aは、通気開口29を有する包装11の任意の適切な外面27に取り付けることができる。適切な包装では、通気口は、例えば、上部、底部、前部、後部、側部、蓋、カバー包装のキャップに配置することができる。圧力逃し弁10、10aはまた、適切な状況において包装11の内面31上でも使用されうる。
弁部品の例
ここで図1から7および9から11を参照して、圧力逃し弁10、10aの実施形態の構成品を説明する。例では、弁10、10aの構成品は、通気口35を有する基部33、基部33に隣接して通気口35を覆う(例えば、上にある)ドライストラップ37、基部33とドライストラップ37との間の湿潤流体17およびカバー39を含むことができる。湿潤流体リザーバ15を含むテクスチャ面13は、ドライストラップ37上、基部33上、またはドライストラップ37と基部33の両方にあってもよい。図11に示される弁10aはドライストラップ37と基部33aの両方の表面13、13aを有する弁の例を示している。リザーバ15は、弁10および弁10a内の湿潤流体17の保持に寄与し、弁10、10aからの湿潤流体17の移動(すなわち、「漏出」)を最小化または回避する。弁10、10aは、ここに記載される他の構造を含んでもよい。
基本例
次に、図3から7および10を参照すると、弁10は、例として、外層と考えることもできるガス不透過性基部33を含むことができる。基部33は、基部33を通って包装11に入る雰囲気の通過を遮断するガス不透過性材料であるべきである。簡略化および便宜上、同様の参照符号は、各基部33、33aの同様の部分を示すために使用される。各基部33、33aは、圧力逃し弁10を構成することができ、例えば以下に説明する接着材41によって包装11に直接取り付けることができる一種のプラットフォームを提供する。本明細書で使用される「基部」という用語は、広い意味を有することを意図しており、例えば、基部33、33aなどの材料の単一層の基部、一緒に接合された複数の層のラミネート、フィルタ要素を有する一以上の複数の層、または弁10、10aのための他の支持構造を有するように構成できる。
例では、基部33、33aは、周縁43、第1の側45、および第2の側47を含むことができる。圧力逃し弁10を構成する部品に関して、第1の側45は内側と考えることができ、一方、第2の側47は外側と考えることができる。例示的な基部33(図3から7および10)は、基部33の第1の側45がテクスチャ面13を欠いている例外を除いて、基部33a(図11)と同一視してもよく、しかるに基部33aがテクスチャ面13を含む。
例では、基部33、33aは、ほぼ平坦または平面であり、短冊状の材料で作ることができる。図7を参照すると、基部33、33aは、文字「W」によって識別される幅寸法および文字「L」によって識別される長さ寸法を有しうる。基部33、33aの材料として使用するのに適した代表的な材料には、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリエステルが含まれる。適切なポリエステルの例は、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)である。他の適切な材料を基部33、33aとして実装することができ、前記の材料を排除するものではない。基部33、33aは、弁10の様々な繰り返し動作に対して、約0.00025インチから約0.050インチの範囲の第1の側45と第2の側47との間の厚さ寸法を有することができる。ここで、「約」とは、値に対し±10パーセントの意味または言及とする。
図1から7、10、および13の例に示されるように、基部33は通気口35を含むことができる。図11に示される基部33aは、図1から7および10の弁10に関連して説明されたものと同一の通気口35を含むものとし、通気口35の説明は弁10aおよび基部33aに適用可能であることを理解しうるところである。通気口35は、基部33、33aの周縁43内のほぼ中央に配置され、基部33、33aを完全に貫通し、それによってガスが通気口35を介して、および基部33、33aを介し、完全に通過できる。これらの例では、弁10、10aは、基部33、33aの通気口35が包装11の通気開口29の上に並んで位置し、包装11の外面27に取り付けられることが好ましい。これらの例によれば、通気口35は、包装11内で、基部33、33aを通り、弁10、10aの中へ、そしてそこを通って導かれるためのガスのための流路49の一部を提供する。
次に図2から7を参照すると、基部33と共に示される通気口35(および基部33aにおいて有用)は、フィルタ要素51として機能しうる。フィルタ要素51の形態の通気口35は、弁10に入り込んで弁10の完全な開閉を妨害する可能性がある粒子(例えば、コーヒー21)を遮断する。弁10の不完全な開閉は弁10を通して包装11に、コーヒー21や包装11に内包される他の材料の酸化や損傷を起こす可能性のある雰囲気が入り込むことを許しうる。
再び図2から7を参照すると、例示的な通気口35は、開口53およびバリア55部分によって画定される。実施例では、バリア部分55は、開口53ではない基部33(および基部33a)のすべての部分である。バリア部分55は、連続的であって、基部33、33aを通る粒子状物質(例えば、コーヒー21)の移動の障害として働くような基部33、33aの気体実装可能部とできる。
再び図2から7を参照すると、開口53は、好ましくは、基部33、33aの複数の小さな開口部からなる。図面が不明瞭になるのを避けるために、そのような小さな開口のいくつかだけが参照符号53で示されている。弁10の例では、9つの開口53が示されている。9つの開口53は、3つの等間隔の行と列で示されている。開口53は、約300マイクロメートル以下の大きさである挽いたコーヒー21に見られるような典型的な粒子を阻害するような大きさでありうる。換言すれば、ある実施形態では、その間に開口53を画定するバリア部分55は、約0.020インチ以下だけ離れて配置され、そのような種類の開口53は、マイクロ開口と考えられうる。開口53は、レーザ穿孔またはパンチングなどの任意の適切な手段によって形成することができる。
開口の数、サイズ、間隔、および配置は任意の適切なものを採用することができ、9つの開口53を含む例は単なる例示であることを理解されたい。例えば、単一の開口を設けることもできる。複数の開口53間の間隔は、任意の所望の面積の開口を提供するために、0.020インチより大きくても小さくてもよい。円、シェブロン形、X形開口、および開口53の形状およびサイズの組み合わせで実装することができる。開口53の間隔を均等とすることは任意であって、基部33、33aにわたってランダムに分布させることができる。
さらなる実施形態では、基部(例えば、基部33または33a)は、液体不透過性メンブレン(図示せず)を含む通気口を含むことができる。このような通気口の実施形態は、気体の通過を可能にしながら、液体に対して不浸透性でありうる。このような通気口を構築するために使用される材料には、TYVEKのブランド名で販売されているフラッシュ紡績高密度ポリエチレン繊維が含まれる。このような液体不透過性メンブレンは、例えば、基部33を通る開口部内に、または基部33の一部を形成する基部33の第1の側45または第2の側47に沿って配置されうる。接着材を分離配置することで、これらのメンブレンを弁10に固定し、弁10を剥離ライナー19などの剥離ライナーに固定する。
バリア部分55によって、またはフラッシュ紡績高密度ポリエチレン繊維の通気口で画定される非常に小さい開口53(例えば、直径約0.020インチ未満の微小開口)を備える通気口35のさらなる利点は、そのような通気口35が制限し、開口53を介して湿潤流体17の移動瀬尾制限することである。換言すれば、小さな開口部(例えば、開口53)は、弁10からの湿潤流体17の「漏れ」の回避に寄与しうる。
接着材の例
ここで図4から5および7を参照すると、基部33、33aの第2の側47(すなわち、外側部)に接着材41を設けて、基部33、33aおよび弁10、10aの両方を剥離ライナー19上に取り外し可能に取り付けること(図13)、および基部33、33aおよび圧力逃し弁10、10aを包装11に恒久的に取り付けること(図1)ができる。
再び図4から5および7を参照すると、接着材41は、基部33、33aの第2の側47を横切って添加されうる。図7に最もよく示されるように、接着材41は、開口53と通気口36を取り囲む円形の内縁57を有するように開口53から離れて配置される。内縁57および接着材41は、弁10、10aと包装11との間の横方向のガスまたは空気の動きを阻害する。接着材41は、厚さが約0.00025インチから約0.015インチである。例として、利用できる接着材の種類には、感圧接着材(PSA)、熱活性化接着材、紫外線硬化接着材、水系接着材、溶剤系接着材、およびゴム系接着材が含まれる。
撥油性接着材
実施形態では、湿潤流体17との接触に起因する分解および粘着性の喪失(すなわち、粘着性の消失)に耐性のある接着材41を選択することが望ましく、剥離ライナー19および/または包装11の壁群23のような面への弁10,10aの接着を改善することができる。疎油性接着材は、耐油特性を有し、湿潤流体17として共通的に使用されるシリコーンオイル、グラファイト含浸オイル、食品等級オイル、食品等級シリコーングリースなどのオイルベース流体との接触に耐えての優れた粘着特性を有する接着材41の例である。アクリルの接着材41は、所望の疎油性を有するように選択および/または調合できるので、特に好ましい。したがって、疎油性を有する接着材の選択は、リザーバ15と組み合わせて、弁10、10aの性能の向上に寄与できる本発明の別の態様を表す。
ドライストラップの例
次に図2から7および10から11を参照すると、ドライストラップ37は、圧力逃がし弁10、10aを、閉鎖状態と、ガス流路49に沿って通気口35を通ってガスが流れることを可能にする開口状態と、または通気口35を覆って通過する雰囲気または他のガスの流れを遮断する状態と、の間に位置するようにできる。図2、4、6、および10から11を参照すると、これらの図は、ドライストラップ37が通気口35の上にある閉鎖状態の弁10、10aを示している。図3および5は、ドライストラップ37が基部33および通気口35の少なくとも一部から離間された、誇張された開放状態の弁10の例である。閉鎖状態(図2、4、6、および10から11)において、ドライストラップ37は弁10と包装11内に雰囲気が入り込むことを遮蔽する第1位置にある。開放状態(図3および図5)では、ドライストラップ37は、弁10は、包装11から圧力逃がし弁10を通ってガス流路49に沿って雰囲気および周囲環境に出る一方向ガス流れを許容するさらなる位置または複数の位置にある。ドライストラップ37は、例えば、波状の動きによって機能し、個々の気泡を分離して弁10を通って包装11から逃げることを可能にする。湿潤流体17によってもたらされる表面張力は、弁10を通って包装11内への雰囲気の侵入を阻害する気密シールを促進するドライストラップ37を基部33上に保持する。弁10aのドライストラップ37が同じ構造を有し、弁10に関連して説明したような動作をすることは理解されうる。
圧力逃し弁10、10aは、包装11の内側の圧力と包装11の外側の圧力との間の既知の所定の圧力差に基づいて、予測可能かつ正確に開閉するように設計されうる。設定された圧力差は、目標の開閉圧力であると考えられ、開閉サイクルごとに差圧が同じである必要はない。圧力逃し弁10、10aは、任意の所望の圧力差で開くように設計されうる。ほんの一例として、圧力逃し弁10、10aは、包装11の内部圧力が包装11の外部圧力を0.4psig(1ポンド平方インチゲージ)以下だけ超えたときに、目標とする開放圧力を有するように設計されうる。圧力逃し弁10、10aは、包装11内の目標圧力が包装11外の圧力を0.008psig以上超えたときに閉じるように設計されうる。他の開閉圧力を利用することができ、上記は単なる非限定的な例である。開閉圧力は、例えば、通気口35を構成する開口53の面積を増加と減少とを繰り返すことによって、または湿潤流体17の粘度を増加と減少とを繰り返すことによって、またはドライストラップ37とカバー39に使用される材料の選択によって、調整することができる。
弁10、10aと共に使用することができるドライストラップ37の実施形態の例を、図4から7および10から11に関連して説明する。実施例では、ドライストラップ37は、基部33、33aとカバー39との間の通気口35の上にある。ドライストラップ37は、カバー39に面する第1の側または外側部61と、基部33、33aの第1の側45に面する第2の側または内側部63とを有することができる。
図2から図5、図7、および図13を参照すると、ドライストラップ37は、基部33の幅寸法Wよりも小さい、ドライストラップ37の両方の側部64、66間の幅寸法Wを有することができ、カバー39を、以下に説明するように、接着材71によってドライストラップ37の対向する側部64、66の基部33、33aに固定する。ドライストラップ37は、基部33、33aの長さL寸法と同じ長さ寸法Lをその間に画定する外側の縁部65、67を有することができる(図2から3および7)。好ましくは、ドライストラップ37の各外側の縁部65、67は、基部33、33aの周縁43に合う方向に延在する。図4および6に示されるように、ドライストラップ37の第2の側63は、弁10が閉鎖状態または閉鎖位置にあるとき、平面69を画定し、そこに位置しうる。
例では、接着材71は、ドライストラップ37をカバー39に接合し、ドライストラップ37の側部64、66の外側のカバー39の端部73、75を離れて対応する基部33の取り付け領域77、79に接合することができる。カバー端部73、75と取り付け領域77、79との間の基部33にカバー39は接合されていないので、ガスが弁10から出てガス流路49に沿って流れる弁10の開放状態にあるときに、カバー39は屈曲し、基部33の第1の側45(図3および5)からこの結合されていないカバー39の領域81に沿って少なくとも部分的に離れるように移動することができる。このような屈曲は、ドライストラップ37が基部33、33aとドライストラップ37との間の気泡の通過に十分に対応する平面69から離れたドライストラップ3の第2の側63の部分とわずかな波状または「げっぷ」の移動でありうる。
図3、図5、および図7を参照すると、矢印49によって表されるガス流路49は、ドライストラップ37の下の通気口35を通って延在することができ、カバー39の端部73、75によって横方向に境界を定めることができる。ガス流路49は弁10を介して外側へのガス流れを導く。
ドライストラップ37は、他の形状および構成を有してもよい。例えば、ドライストラップ37は、側部64、66間の幅寸法と縁部65、67間の長さ寸法とを有することができ、これらは基部33、33aおよび基部33、33aの周縁43およびカバー83の周縁39に合うすべての方向に延在するドライストラップ37の各外側側部64、66および縁部65、67を有するカバー39の長さ寸法および幅寸法と同一であり、基部33、33a、ドライストラップ37およびカバー39のそれぞれが同じ面積を有する。このような例では、基部33、33a、ドライストラップ37、およびカバー39は、例えばカバー39の端部73、75を基部33、33aの対応するように離れて配設される取り付け領域77、79に超音波溶接で接合することができる。
さらに、基部33、33a、ドライストラップ37、およびカバー39は、図示された長方形以外の形状を有してもよい。一例として、基部33、33a、ドライストラップ37、およびカバー39は、円形、または六角形、または多角形の形状を有することができる。
図4から図7に示されるように、ドライストラップ37は単一の材料片であってもよい。さらなる非限定的な例として、ドライストラップ37は、例えば、同一所有者の米国特許第10,358,275号に記載されているように、複数部品のドライストラップであってもよい。
図2から図7を参照すると、ドライストラップ37は、短冊状の材料とすることができる。ドライストラップ37は、雰囲気がドライストラップ37を通って包装11に入るのを避けるためにガス不透過性材料であることが最も好ましい。ドライストラップ37は、雰囲気中の湿気が包装11に入るのを防止する防湿層を提供する材料であってもよい。ドライストラップ37の材料として使用するのに適した代表的な材料には、ポリエチレン、ポリプロピレン、PETなどのポリエステル、または他の適切な材料が含まれる。以下に説明するように、ドライストラップ37は、基部33、33aに面するドライストラップ37の第2の側63にテクスチャ面13を提供するために、化学的にエッチングまたは他の方法で処理または処理されうる。ドライストラップ37は、弁10の様々な反復に対して、約0.00025インチから約0.005インチの範囲の第1の側61(すなわち、外側部)と第2の側63(すなわち、内側部)との間の厚さ寸法を有しうる。
カバーと接着材の例
実施例において、図1から7および13を参照すると、弁10のカバー39は、基部33、33a、33bおよびドライストラップ37の上にある。カバー39は、例えば、接着材71によりドライストラップ37と基部33、33aとに取り付けられる。例として、カバー39は、周縁83、第1の側85、および第2の側87を含む。基部33、33aおよびドライストラップ37の第1の側85は外側と考えられ、一方、ドライストラップ37および基部33、33aと対向するカバー39の第2の側87は、内側と考えられる。
例では、カバー39は、短冊状の材料で作ることができる。単一層の材料のカバー39が示されているが、カバー39を複数層のラミネートとして実装するなど、他の構成も可能である。
カバー39は、基部33、33aの幅および長さ寸法に近似する幅寸法Wおよび長さ寸法L(図2、7、13)を有することができる。カバー39の周縁83は、図1から5、7、および13に示されるように、基部33、33aの周縁43と同延であってもよい。ドライストラップ37の縁部65、67は、カバー39および基部33、33aの両方のそれぞれの反対側の縁まで延びていてもよい。
カバー39は、弁10の様々な繰り返しに対して、第1の側85と第2の側87との間の厚さ寸法を約0.00025インチから約0.05インチの範囲に有することができる。カバー39は、最も好ましくは、カバー39を通して弁10と包装11に雰囲気と湿気の通過を防ぐガス不透過材料でできている。カバー39として使用するに適した代表的な材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、PETなどのポリエステル、または他の適切な材料が含まれうる。
図4から図7を参照すると、前記のように、カバー39の第2の側87上のカバー39の端部73、75は、基部33、33aの取り付け領域77、79に接着材71の層によって接合されてもよく、カバー39が基部33、33aからわずかに離れて曲がることを可能にし、ガスが前記のようにガス流路49に沿って弁10から流出できるように、それらの間(たとえば非接合領域81)に取り付けられていなくてもよい。接着材71は、基部33、33aの第2の側47上の接着材41の層に使用されるのと同じ種類の接着材であってもよい。カバー39は、前記の音波溶接などの接着材71以外の手段によって、基部33、33aの取り付け領域77、79に接合されてもよい。
湿潤流体の例
図1から図7、図10から図11、および図13の例を参照すると、ここに記載の種類の弁10、10aは、雰囲気が弁10、10aに入り込むのを完全に遮断するように基部33、33aに対するドライストラップ37の密閉閉鎖を改善する目的の湿潤流体17を使用するように設計されている。図1から7および10から11および13の例では、湿潤流体17は、基部33、33aの第1の側45(すなわち、内側部)および基部33、33aと通気口35の周りのドライストラップ37との前記の密閉閉鎖を改善する表面張力を提供するドライストラップ37の第2の側63(すなわち、内側部)を湿らせる。
湿潤流体17は、ドライストラップ37の下の基部33、33aの第1の側45上、通気口35の完全な周囲、および開口53の間のバリア部分上に堆積されうる。湿潤流体17は、基部33、33aの少なくとも第1の側(すなわち、内側部)45およびドライストラップ37の第2の側63(すなわち、内側部)上に付着して、湿らせて基部33、33aとドライストラップ37との間に、弁10、10aの閉鎖を改善する表面張力を提供する。非限定的な例として、約25平方ミリメートルの面積を有する弁に対して、約1.5マイクロリットルから約2.3マイクロリットルの湿潤流体を使用することができる。
一例として、約25平方ミリメートルの面積を有する本発明による弁10、10aの場合、ドライストラップ37と基部33、33aとの間に約2マイクロリットルの湿潤流体17を適用することができる。本明細書で説明するように、弁10のリザーバ15の構造は、湿潤流体17が弁10、10a内に存在するための空間を提供し、ドライストラップ37と基部33、33aとの間から外側に、また剥離ライナー19、包装11、基部33、33aの第2の側47上の接着材上に、および弁10の外面上に、湿潤流体が移動しないように接着材41を塗布する。
本発明の結果として、リザーバ15を含まない弁と比較して、比較的少ない湿潤流体17を利用する機会が存在する。ほんの一例として、25平方ミリメートルの面積を有する基部33、33aを有する弁10、10aにはリザーバ15を含まない弁よりもほぼ0.3マイクロリットル少ない湿潤流体17を利用できる。より少ない湿潤流体17を利用する機会は、弁10、10aから離れて移動する可能性のある少ない湿潤流体17であるために、望ましいものである。
湿潤流体17は、基部33、33aとドライストラップ37塔尾間にガス泡流れを可能とする波動(「げっぷ」)移動を含む弁10、10aの非常に精巧な(すなわち、非常に小さい)開閉動作を可能にしながら、弁10、10aの優れた気密シールを提供することを含む弁10、10aの優れた性能上の利益を与える。湿潤流体17を含む弁10、10aは、本明細書に記載されているように、予測可能な低圧で開閉するように設計することができる。
湿潤流体17の例は、シリコーンオイル、グラファイト含浸オイル、食品等級オイル、食品等級シリコーングリースまたは前記の他の粘性流体であってもよい。
湿潤流体17は、弁10、10aの製造中、または製造前の弁が包装(例えば、包装11)に適用されるときを含む任意の適切な時点で弁10、10aに適用されうる。弁10、10aの利点は、ドライストラップ37を提供するために使用される材料の走行ウェブの第2の側63および/または弁10、10aを形成するために使用される走行ウェブが結合される走行変換プロセスの間に基部33aを提供するために使用される材料の走行ウェブの第1の側45に湿潤流体17を正確に塗布できることである。基部33、33a、ドライストラップ37、およびカバー39を形成するウェブが、弁10、10aを製造するために使用される実行中の変換プロセス中に一緒に結合されるときに、湿潤流体17を保持することができるリザーバ15上への湿潤流体17の正確な配置は、湿潤流体17が弁10、10aから漏れる危険性を減らしながら、加速された製造プロセスを可能にするので有利である。
リザーバの例
図6から図7および図9から図11を参照すると、弁10、10aは、弁10、10aから離れる湿潤流体17の移動(すなわち「漏れ」)を制限または回避するために湿潤流体17を保持するために設けられたリザーバ15構造を有する一以上のテクスチャ面13を含めてもよい。本明細書で使用される用語「テクスチャ」は、粗いまたはでこぼこした表面または稠度を意味する。リザーバ15を形成するテクスチャを提供するそのような粗さまたは凹凸は、微視的レベル(すなわち、非常に小さい)でありうる。特定の例では、リザーバ15自体は肉眼では見えないが、テクスチャ面13は、肉眼に比較的くすんだ外観を提供するように、光が反射されるのではなく散乱されるつや消し仕上げを提供するようにできる。実施例において、および本明細書で説明されるように、テクスチャ面13は、多くのリザーバ15を含みうる。既に述べたように、簡潔さおよび便宜上、参照符号15は、リザーバ15の代表的なものを示すために使用される。
弁10、10aに関して様々な位置にテクスチャ面13を設けることができる。図1から7および10の弁10の実施形態に示すように、基部33、33aに面するドライストラップ37の第2の側63(すなわち、内側部)、第1の側(すなわち、内側部)45は、テクスチャ面13を含ませてもよい。他の実施形態では、テクスチャ面13は、基部33の第1の側45(すなわち、内側部)にあってもよく、基部33に対向するドライストラップ37の第2の側63上でなくてもよい。さらに他の例では、図11に示されるように、ドライストラップ37の第2の側63と基部33aの第1の側45(ドライストラップ37に対向する)の両方が、テクスチャ面13を含むようにできる。このようなテクスチャ面13は、望ましくは湿潤流体17の貯蔵容量のために、ドライストラップ37の第2の側63(すなわち、内側部)および/または基部の第1の側45(すなわち、内側部)の一部または全部を覆うことができる。
図8および図9は、非テクスチャ面93(図8)を有する短冊89とテクスチャ面13(図9)を有する短冊91を有するフィルム短冊89、91の比較例として提供される顕微鏡写真である。図8および図9はそれぞれ、約0.0005インチの厚さを有するサンプルのポリエチレンテレフタレート短冊(PET)89、91を示す。各顕微鏡写真は、光学製品採寸(OGP)カメラを使用して18倍ズームで撮影された。図9は、微視的種類のテクスチャ面13を示している。
まず図8を参照すると、そこに示されている短冊(例えば、一種のフィルム)89は、顕微鏡写真では視覚的に滑らかな表面に見える表面93を有することが分かる。図8に示されるPET材料は、従来の一方向圧力逃し弁で一般的に使用される種類のものである。図8の表面93は、表面93がテクスチャ面13を欠き、かつリザーバ15を欠いているため、視覚的に滑らかに見える。従来の弁の様に、もしもドライストラップ37の第2の側63および/または基部33、33aの第1の側45(すなわち、内側部)が図8に示される滑らかな表面93種類のものであるならば、ドライストラップ37と基部33、33aとの間の湿潤流体17は、特定の状況下で、前記のパフォーマンスの問題を引き起こすように弁の外に移動する。
図9は、テクスチャ面13を有する本発明による短冊(例えば、フィルムの種類)91の例を示す。図9の例では、図8の例のようではなく、ポリエチレンテレフタレートの短冊91は、三次元のテクスチャ面13を有する。短冊91のそのようなテクスチャ面13は、図10に示される短冊89の滑らかな表面93と対して、微視的レベルで「粗面化されている」と考えることができる。図9に示される三次元テクスチャ面13はリザーバ15を提供する。図9に示される短冊91のそのようなテクスチャ面13は、ドライストラップ37の第2の側63として、基部33の第1の側45として、またはドライストラップ37の第2の側63と基部33の第1の側45との両方として(図11)、実装させてもよい。
図9に示されるテクスチャ面13は、外側部95および内側部97(すなわち、外側部95に対して内側にある)から構成されうる。実施例では、外側部95はテクスチャ面13の「突起」を提供し、内97はテクスチャ面13の「凹部」を提供する。実施例では、少なくとも内側部97が湿潤流体リザーバ15を画定する。外側部95は、特に内側部97と組み合わせてリザーバ15を画定することもできる。
図10から11は、テクスチャ面13および13aの代表的な微視的な外側部95および内側部97を概略的に示す。図10から11に示すように、テクスチャ面13の外側部95および内側部97は、不規則またはランダムであってもよい。ほんの一例として、外側部95の最も外側の部分と内側部97の最も内側の部分との間の距離は、0.5マイクロメートルは、弁10、10aの特定の繰り返しのための好ましい範囲を含んだ上で、約0.3マイクロメートルから約12マイクロメートルの範囲内であってもよい。
テクスチャ面13と、外側部95および内側部97は、様々な技術によって形成されうる。そのような技術の1つは、化学エッチングプロセスによるものである。化学エッチングは、つや消し仕上げのテクスチャ面13を生成することができる。テクスチャ面13を形成する他の技術には、プラズマ処理およびレーザ研磨が含まれる。プラズマ処理およびレーザ研磨によるテクスチャ面13の形成はまた、リザーバを形成する外側部95および内側部97を代表するつや消し仕上げでもある。
テクスチャ面13のつや消し仕上げは、そのRa値を参照することによって定量化することができる。知られているように、Ra値は、表面の山と谷の一連の個々の測定値の平均を表す値であり、換言すれば、表面の算術平均粗さである(ASME B46.1を参照)。このような粗さはリザーバ15を提供する。実施形態では、約0.25マイクロメートルから約0.4マイクロメートルのRa値を有するつや消し仕上げを有する表面粗さで実装されうる。
図10に示される弁10は、ドライストラップ37の第2の側63または内側部にリザーバ15が設けられているが、基部33の第1の側45または内側部設けられていない実施形態を表す。図11に示される弁10aは、ドライストラップ37の第2の側63と基部33aの第1の側45の両方に、リザーバ15を含むテクスチャ面13、13aが設けられる実施形態を表す。基部33の第1の側45がテクスチャ面13を有し、ドライストラップ37の第2の側63がテクスチャ面13を含まないことも本発明の範囲内である。このような実施形態は、単に、図10に示される弁10の逆の変形でありうる。
図10から図11をさらに参照すると、リザーバ15を画定する外側部95は、基部33、33aの第1の側45またはドライストラップ37の第2の側63のように、弁10、10aの反対側の面に当接することができる。内側部97は弁10、10aの反対の面から間隔を空けられる。例において、外側部95および内側部97によって画定される空間、空隙、または小さなポケットは、湿潤流体17を保持することを目的とするリザーバ15を表す。リザーバ15を形成する外側部95および内側部97は、湿潤流体17を保持するための容積を画定する。従来の弁とは異なり、もしもドライストラップ37の第2の側63(すなわち、内側部)および/または基部33、33aの第1の側45(すなわち、内側部)はテクスチャ面13、13aの材質のものであるならば、次いで、ドライストラップ37と基部33、33aとの間の湿潤流体17はリザーバ15内に保持することができ、それによって、ドライストラップ37と基部33、33aとの間からの湿潤流体17の移動を制限または停止し、湿潤流体17の弁10からの漏れによって引き起こされる前記の問題を回避する。
リザーバ15は、ドライストラップ37と基部33、33aとの間の表面張力を提供するのに必要な量を超える湿潤流体17を保持するのに特に効果的である。例えば、もしも弁10が包装11に適用される前に延長される期間保管されるならば、リザーバ15内に過剰量の湿潤流体17を保持することが望ましい。これは、湿潤流体17が蒸発して過剰な湿潤流体17の存在が、ドライストラップ37と基部33、33aとの間に付着して適切な弁10の動作を保証するに湿潤流体17が利用可能であることを保証するからである。
図12Aから12Dは、本発明の弁の実施形態で使用することができるテクスチャ面13b、13c、13d、13eの他の反復を示す。図12Aから12Dは、微細な外側部95およびテクスチャ面13b、13c、13d、13eを提供する内側部97が、繰り返される同一パターンを有するリザーバ15を有してもよいことを示している。図12Aおよび12Bは、テクスチャ面13bおよび13cが60°(図12A)または30°(図12B)の六角形のリザーバ15を含みうることを示す。さらなる例として、図12Cおよび12Dは、テクスチャ面13dおよび13eは3つの螺旋(図12C)または30°(図12B)溝形のリザーバ15を備えてもよいことを示している。図12Aから12Dのリザーバ15を画定する外側部95および内側部97は、レーザエッチングを含む任意の適切な手段によって生成することができる。前記のいずれかのテクスチャ面の組み合わせも湿潤流体15を保持することができるリザーバ15を提供するために、実装することができる。図9から図12Dには、リザーバ15が発明として一貫的に異なる形や大きさを取ることができることを集合的に示している。
湿潤流体の粘度
実施形態では、湿潤流体17(例えば、シリコーンオイル、グラファイト含浸オイル、食品等級オイル、食品等級シリコーングリース、または他の粘性流体)の粘度は、湿潤流体17が弁10から外へ移動するのをさらに低減または排除するために、リザーバ15内の湿潤流体17の保持を改善するように設計および/または選択されうる。より高い粘度の湿潤流体17は、より低い流速を有し、弁10から移動する可能性が低い。好ましい範囲は約150センチポアズから約200センチポアズであり、約180センチポアズの粘度が特に効果的である。一部のアプリケーションで湿潤流体として使用される食品等級のシリコーングリースは、300,000センチポアズの粘度を持つことがある。湿潤流体17の粘度はまた、弁10の目標開放圧力を調整および選択するために選択することができる。圧力は、湿潤流体17の粘性が高いほど高くなり、その逆も成り立つ。リザーバ15および/または開口53の大きさとの組み合わせにおいて湿潤流体17の粘度は、弁10、10a内の湿潤流体17の保持を高めることができる。
その他の構造
図1から5、7、および13を参照すると、弁10は、カバー39の第1の側85(すなわち、外側部)上にバンパー99、101(「レール」とも呼ぶ)を選択的に含ませることができる。バンパー99、101は接着材103により、カバー39に固定される。接着材103は、前記の接着材41および71として提供される接着材と同一でありうる。バンパー99、101が設けられている場合、ドライストラップ37を隣接する包装および物体から離間させる働きをし、ドライストラップ37が図3および図5の開放位置に移動するのを妨げる可能性のある力がドライストラップ37に加えられるのを回避し、弁10、10aの動作の改善を提供する。
はく離ライナーの例
ここで図13を参照すると、便宜上それぞれ10で示される例示的な一連の4つの圧力逃し弁が、剥離ライナー19の断片上に取り付けられて示されていることを示している。弁10aは図13に示されるものと同じ方法で剥離ライナー19にそれぞれ取り付けられる。改良された弁10、10aの利点は、湿潤流体17と剥離ライナー19との間の接触が制限されるか、または無くなることである。
弁10は、剥離ライナー19から取り除かれ、図1の包装11などの包装に取り付けられてもよい。剥離ライナー19は、接着材41を損傷することなく、接着材41が弁10を一時的に取り付けることができる材料のものであってもよい。例えば、自動塗布装置によって、弁10を包装に取り付けるプロセスの間、弁10が取り外されるまで圧力逃し弁10を動かす。図13に示されるように、反復間隔は包装用途にも依存するものの、弁10は、例えば、中心間が1インチ間隔のように、剥離ライナー19に沿って便利な間隔で好都合に離して配置してよい反復間隔は包装用途にも依存する。
生分解性弁の例
環境に優しい材料が必要とされる特定の「グリーン」用途において、圧力逃がし弁10、10aは、地中で分解する材料で構成される生分解性材料が望ましい。生分解性が望まれる場合、基部33、33a、ドライストラップ37、カバー39、および他の弁10の構成品は、ポリ乳酸、セルロースアセテート、または他の堆肥化可能な材料で作ることができる。
動作
図1から7および10から11を参照して、弁10、10aの例の動作を説明する。動作において、圧力逃し弁10、10aは、最初は、図2、4、6、および10から11に示される状態と同様の第1の、または閉じた状態にある。実施例のこの閉じた状態では、ドライストラップ37の第2の側63は、基部33、33aの第1の側45に通気口35を取り囲んでいる湿潤流体17と当接している。湿潤流体17は、ドライストラップ37と基部33、33aとの間で面接触を提供し、カバー39はドライストラップ37を基部33、33aに対して密封するように付勢する力を提供して通気口35を通るガスの移動を阻止し、雰囲気が包装11に入るのを防ぎ、それによって包装11内のコーヒー21または他の材料の鮮度を保つ。
圧力逃し弁10、10aの例では、包装11内の圧力が上昇して所定の既知の目標圧力を超えると、弁10、10aは少なくとも部分的に開き、ガスが包装11から弁10、10aを通って逃げることができるようにする(ガス流路49経由)。弁10、10aの実施形態では、通気口35を介してドライストラップ37に加えられる力により、ドライストラップ37が基部33、33aの第1の側45から少なくとも部分的に分離され、前記の図3および図5のように、弁10、10aが開放状態となる。弁10、10aの両方について、カバー39のたわみは、基部33、33aからの複数部分ドライストラップ37の完全な、部分的な、または起伏のある分離を可能にし、ガス流路49を開き、弁10、10aが開放状態にあるときに、ガスが包装11から逃げることを許す。最も典型的には、個々の気泡がドライストラップ37と基部33、33aとの間を通過する際に、ドライストラップ37の緩やかな波状運動がある。
図10から12Dの例に示されるように、各テクスチャ面13およびその中の流体リザーバ15は、湿潤流体17のための貯蔵空間を提供することができる。さもなければ弁10、10aから流出する湿潤流体17は、漏れを防ぐリザーバ15に貯蔵される。リザーバ15は、さらに、ドライストラップ37および基部33、33aによって加えられる湿潤流体17への圧力を減少させ弁10、10aからの湿潤流体17を加速する手段を提供する。テクスチャ面13およびリザーバ15は、単独で、弁10、10aからの湿潤流体17の漏れを軽減または排除する。
特定の実施形態の弁10、10aの利点は、リザーバを欠く従来の弁と比較して、リザーバ15が、より少ない体積の湿潤流体17を利用する機会を提供することである。湿潤流体17は弁から外に移動しないので、比較的少量の湿潤流体17を使用することができる。したがって、漏れを見越して過剰な量の湿潤流体17を提供することは不必要である。漏れのリスクが、より少量の湿潤流体17の存在により最小限に抑えられるため、より少ない量の湿潤流体17の実装が望ましい。
本明細書に記載の弁10、10aの他の任意の特徴は、弁10、10a内の湿潤流体17の保持の改善を促進するか、または湿潤流体17の潜在的な漏れの影響を軽減するのに役立ちうる。例えば、湿潤流体17による汚染に耐性のある疎油性特性を有する接着材41、71、103の選択は、湿潤流体17がそのような接着材41、71、103と接触した場合の接着の損失をさらに回避する。小さい面積をもつ開口53の大きさは、それらの開口53および基部33、33aを介しての湿潤流体17の移動を制限または制限するのに役立ちうる。開口53を介しての湿潤流体17の移動を制限することにより、接着材41の汚染および剥離ライナー19または包装11上の弁10、10aを保持する接着材の減少を回避または最小化できる。これに加えての選択的な改良として、湿潤流体17の粘性は、弁10からの、カバー39の第2の側85上または包装11の外面27上への湿潤流体17の流れを少なくし遅くするよう設定できる。より高い粘度は、湿潤流体17の流れを制限する。テクスチャ面13を含む弁10、10aだけで、弁10、10aからの湿潤流体17の移動を制限または排除するには十分である。前記の選択的な特徴のいずれかを実装すると、特定の実施形態および適用においての動作の強化が導かれうる。
図3および図5に示すように、包装11内の差圧が周囲圧力よりも所定の既知の目標圧力だけ上昇すると、予め閉鎖していた弁10、10aが開いて開放状態になる。前記のように、カバー39とドライストラップ37の屈曲は波状種類またはげっぷ状のものであって、弁10を介して気体の単一の泡の群が包装11から逃げることができる。このような波状種類の移動は、ドライストラップ37と基部33、33aとの間にガスの気泡を収容するための分離を有しながらの(湿潤流体17によって提供される表面張力によって改善されたシールとともに)基部33、33aとの密閉接触において残るドライストラップの部位によって生じる。
包装11内の差圧が所定の既知の目標圧力未満に減少すると、カバー39は元の位置に戻るときに力を生じる。弁10、10aの実施形態では、それらの間に付着した湿潤流体17と共に基部33、33aに対して完全に再配置されるように、通気口35が閉鎖し、圧力逃がし弁10が図2、4、6および図10および11の閉鎖状態に戻るような力がドライストラップ37によって生じる。
圧力逃し弁10、10aを開閉するプロセスは、包装11内の差圧が再び目標開放圧力を超えたときに繰り返され、コーヒー21または他のガス生成材料のすべてが包装11から取り除かれるまで継続しうる。
前記の説明は、説明の目的で提供されたものであり、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。本発明につき好ましい実施形態または好ましい方法を参照して説明したが、ここで使用した用語は、限定の用語ではなく、説明および例示の用語であることを理解されたい。章の見出しは限定的ではなく、読み手の便宜のためにのみ記載したものである。さらに、ここで説明される本発明は、特定の構造、方法、および実施形態を参照して記載しているが、本発明はここに開示された特定のものに限定されることを意図するものではなく、本発明は、特許請求の範囲内にあるすべての構造、方法、および使用に拡張される。開示された一方向圧力逃し弁は、前記の問題の一部またはすべてに対応しうる。
特定の実施形態は、記載された問題のすべてに対応する必要はなく、特許請求の範囲で挙げられる圧力逃し弁は、これらの問題のすべてに対する解決すべき手段を含む実施形態に限定されるべきではない。さらに、構造および方法から生じるいくつかの利点が説明されており、本発明は、これらの利点のいずれかまたはすべてを包含する構造および方法に限定されない。本明細書の教示の恩恵を受けるこの技術分野における当業者は、ここに記載の本発明に対して多くの変更を行ってもよく、添付の特許請求の範囲によって画定される本発明の範囲および精神から逸脱することなく変更を行うことができる。さらに、記載された一実施形態の任意の特徴は、ここに記載された他の実施形態に適用可能である。

Claims (20)

  1. 第1の側と、前記第1の側と反対側の第2の側と、前記第1の側と前記第2の側との間に画定される周縁と、通気口と、により画定される基部であって、前記通気口が前記基部を前記第1の側と前記第2の側との間で貫通する基部と、
    前記基部を覆っているカバーであって、第1の側と、第2の側と、前記第1の側と前記第2の側との間に画定される周縁と、前記第2の側において互いに反対側となる両端部たる前記基部に対して固定される対向端部と、有するカバーと、
    前記基部と前記通気口の全体を覆うカバーとの間のドライストラップであって、前記基部の前記第1の側に対向し少なくとも部分的に当接するドライストラップと、
    前記基部と対向する前記ドライストラップの第2の側の上の、または前記ドライストラップに対向する基部の第1の側の上の、または前記基部の第1の側と前記ドライストラップの第2の側との両方の上の、少なくとも一の微視的なテクスチャ面であって、複数の液体保持リザーバを画定する少なくとも一の微視的なテクスチャ面と、
    前記複数の液体保持リザーバ内において前記通気口の全体のまわりに前記ドライストラップと前記基部との間に配置される湿潤流体と、を備える湿潤流体のリザーバを有する圧力逃し弁。
  2. 請求項1に記載の圧力逃し弁であって、
    前記ドライストラップの前記第2の側は前記少なくとも一のテクスチャ面を有する圧力逃し弁。
  3. 請求項1に記載の圧力逃し弁であって、
    前記少なくとも一のテクスチャ面と前記複数の液体保持リザーバとは表面に山および谷を画定し、前記山および谷の間の寸法は0.3マイクロメートルから12マイクロメートルの範囲である圧力逃し弁。
  4. 請求項1に記載の圧力逃し弁であって、
    前記少なくとも一のテクスチャ面は外部および内部を有し、少なくとも前記内部は前記複数の液体保持リザーバを画定する圧力逃し弁。
  5. 請求項4に記載の圧力逃し弁であって、
    少なくとも前記内部により画定される前記複数の液体保持リザーバは任意の大きさを有する圧力逃し弁。
  6. 請求項4に記載の圧力逃し弁であって、
    前記少なくとも一のテクスチャ面の前記外部と前記内部とは不規則的である圧力逃し弁。
  7. 請求項4に記載の圧力逃し弁であって、
    前記少なくとも一のテクスチャ面の前記外部と前記内部とは規則的に繰り返されるパターンを有する圧力逃し弁。
  8. 請求項4に記載の圧力逃し弁であって、
    前記基部と、前記ドライストラップと、前記カバーとは、ポリエチレンと、ポリプロピレンと、ポリエステルとからなるグループから選択される圧力逃し弁。
  9. 請求項4に記載の圧力逃し弁であって、
    前記少なくとも一のテクスチャ面はつや消し処理の態様を有する圧力逃し弁。
  10. 請求項9に記載の圧力逃し弁であって、
    前記つや消し処理の態様は、化学エッチング、プラズマ処理、レーザ研磨の形式を備えるグループから選択される圧力逃し弁。
  11. 請求項4に記載の圧力逃し弁であって、
    前記基部と前記カバーと前記ドライストラップとは、それぞれ、前記対向端部の一方から前記対向端部の他方に向かう方向に前記基部と前記カバーとの幅よりも前記ドライストラップの幅が細くなるような幅を有し、接着材により前記ドライストラップを前記カバーの前記第2の側に固定し、および前記ドライストラップの前記第2の側を前記基部に接触させるように前記カバーの前記対向端部を前記基部の前記第1の側に固定する圧力逃し弁。
  12. 請求項11に記載の圧力逃し弁であって、
    前記ドライストラップは、一方の周縁から他方の周縁まで十分に延在する第2方向長さを有する圧力逃し弁。
  13. 請求項12に記載の圧力逃し弁であって、
    前記基部と前記カバーとのそれぞれは一方の周縁と他方の周縁とは揃っている揃い縁を有し、前記ドライストラップは前記カバーと前記基部の両方の前記揃い縁の近くまで十分に延在する長さを有する圧力逃し弁。
  14. 請求項4に記載の圧力逃し弁であって、
    さらに、前記基部の前記第2の側の上に接着材を備え、
    前記接着材は、感圧接着材(PSAs)と、熱活性化接着材と、紫外線硬化接着材と、水性接着材と、溶剤系接着材と、ゴム系接着材と、を備えるグループから選択される圧力逃し弁。
  15. 請求項14に記載の圧力逃し弁であって、
    前記接着材は疎油性である圧力逃し弁。
  16. 請求項15に記載の圧力逃し弁であって、
    前記湿潤流体は、シリコーンオイルと、グラファイト含浸オイルと、食品等級オイルと、食品等級シリコーングリースと、を備えるグループから選択される圧力逃し弁。
  17. 請求項16に記載の圧力逃し弁であって、
    前記湿潤流体は、1.5マイクロリットルから2.3マイクロリットルの量の中に含有されている圧力逃し弁。
  18. 請求項16に記載の圧力逃し弁であって、
    前記湿潤流体は、100センチポアズから350センチポアズの粘性を有する圧力逃し弁。
  19. 請求項18に記載の圧力逃し弁であって、
    前記通気口は、複数の開口部および複数の隔絶部により画定される圧力逃し弁。
  20. 請求項19に記載の圧力逃し弁であって、
    前記複数の開口部を画定する前記複数の隔絶部は0.020インチ(0.508ミリメートル)以下だけ離れている圧力逃し弁。
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