JP7416632B2 - 繊維シート、繊維加工体、ケーブル用シールド材、およびケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、繊維シート、並びにこの繊維シートを加工して得られる繊維加工体およびケーブル用シールド材に関する。また、本発明は、ケーブル用シールド材を備えているケーブルに関する。
織物上に金属被膜を形成することにより、織物に導電性を付与し、電磁波シールド材、グランディング材などとして使用することが知られている。
例えば、特許文献1には、織物にメッキが施された金属被覆導電性織物が開示されている。この金属被覆導電性織物は、該織物を構成する経糸の織物表面占有率が90~110%、且つ、緯糸の織物表面占有率が40~80%であることを特徴としている。この金属被覆導電性織物は、電磁波シールド材、グランディング材などに用いられる。
特開2001-279575号公報
特許文献1に開示された金属被覆導電性織物は、平織りで織られている。また、織物の織り方としては、平織りが一般的である。しかし、平織りは繊維の屈曲ピッチが狭く、織りに対する追従性が悪くなる。その結果、密に織ることが困難で、隣接する繊維間に隙間ができやすい。特に、金属メッキで被覆された繊維は、柔軟性が比較的小さく硬くなる傾向にある。このような繊維を用いて平織りの織物を作ると、隣接する繊維間の隙間が大きくなりやすく、結果として電磁波を遮断するシールド性(電磁シールドともいう)が低下する。
そこで、本発明では、金属メッキなどの金属被覆された繊維体を用いて、よりシールド性能の高い繊維シートを提供することを目的とする。
本発明の一局面にかかる繊維シートは、金属被覆された複数の繊維体を有し、前記繊維体が綾織りされているものである。
綾織りで織られた繊維シートは、平織りで織られた繊維シートと比較して、より密な繊維組織構造を形成することが可能となる。換言すると、隣接する繊維体間の隙間をより小さくした繊維組織構造を形成することができる。したがって、上記の構成によれば、シールド性能のより高い繊維シートが得られる。
上記の本発明の一局面にかかる繊維シートは、前記繊維体の繊度が2000dtex以上であってもよい。
2000dtex以上の繊度を有する繊維体で形成された繊維シートは、電磁シールド効果を得るために十分な量の金属メッキが施されている。したがって、上記の構成によれば、より高い電磁シールド効果を得ることができる。
上記の本発明の一局面にかかる繊維シートにおいて、前記繊維体は、複数の芯線を有しており、前記芯線の径は、10μm以上50μm以下であってもよい。
上記の構成によれば、芯線の径を10μm以上とすることで、芯線を被覆する金属被覆の厚さが芯線の径に対して大きくなることが抑制されるため、金属被覆を有する芯線の可撓性が低下することを抑えることができる。また、芯線の径を50μm以下とすることで、金属被覆を有する芯線の剛性が高くなり過ぎることを抑制することができる。さらに、芯線の径を50μm以下とすることで繊維体一本あたりのフィラメント本数が過少になることを防ぎ、金属メッキの相対量を確保することができ、シールド効果の低下を抑制することができる。このように、芯線の径を10μm以上50μm以下の範囲内とすることで、得られる繊維体に適度な可撓性を付与することができ、織物の材料により適した繊維体を得ることができる。
上記の本発明の一局面にかかる繊維シートは、複数の経糸と、複数の緯糸とを有しており、前記経糸の表面空隙率が20%以下であり、かつ、前記緯糸の表面空隙率が20%以下であってもよい。
上記の構成によれば、繊維シートの表面に形成された隙間からの電磁波の漏れ量を低減させることができる。これにより、繊維シートの電磁シールド性能をさらに向上させることができる。
上記の本発明の一局面にかかる繊維シートは、複数の経糸と、複数の緯糸とを有しており、隣接する前記経糸同士および隣接する前記緯糸同士の少なくとも何れか一方が部分的に重なっていてもよい。
上記の構成によれば、繊維シートの表面の空隙をほぼ無くすことができるため、電磁シールド性能をより向上させることができる。
また、上記の本発明の一局面にかかる繊維シートは、綾織りの構造を有しているため、0.1gf・cm/yarn以上の剛性を有する繊維体を用いて繊維シートを形成する場合により適している。すなわち、上記の本発明の一局面にかかる繊維シートにおいて、前記繊維体の剛性は、0.1gf・cm/yarn以上であってもよい。
また、本発明のもう一つの局面は、繊維加工体に関する。この繊維加工体は、上記の本発明の一局面にかかる繊維シートが、袋状またはチューブ状に形成されたものである。発明の一局面にかかる繊維シートから繊維加工体を形成することで、シールド性能のより高い繊維加工体を得ることができる。
また、本発明のさらにもう一つの局面は、上記のチューブ状の繊維加工体を有しているケーブル用シールド材に関する。このケーブル用シールド材によれば、シールド材の内部に配置された配線などから放射される電磁波が外部に漏れることを抑えることができる。
また、本発明のさらにもう一つの局面は、ケーブルに関する。このケーブルは、導線と、前記導線を覆うように設けられている上記のケーブル用シールド材とを備えている。
上記の構成によれば、シールド材の内部に配置された導線から電磁波が外部に漏れることを抑えることができるため、電磁シールド性に優れたケーブルを得ることができる。
以上のように、本発明の一局面によれば、金属被覆された繊維体を用いて、よりシールド性能の高い繊維シートを得ることができる。
本発明の第1の実施形態にかかる繊維シートの構成を示す平面図である。 図1に示す繊維体を構成するフィラメントの構成を示す断面図である。 (a)および(b)は、第1の実施形態にかかる繊維シートの一例の構成を示す写真である。 本発明の第2の実施形態にかかるケーブルの構成を示す断面図である。 実施例1において比較対象として使用された平織りの繊維シートの構成を示す写真である。 実施例1の結果を示すグラフである。 実施例2の結果を示すグラフである。このグラフは、織布前の各繊維体の剛性を測定した結果を示すものである。 実施例2の結果を示すグラフである。このグラフは、織布を解いて得られる各繊維体の剛性を測定した結果を示すものである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態では、本発明の繊維シートの一例である繊維シート1を例に挙げて説明する。本実施形態にかかる繊維シート1は、電子機器、ケーブル、モータ、インバータなどから発生する電磁波を遮蔽するための電磁シールド材などの材料として利用される。なお、ここでいう電磁波の遮断には、発生源から周囲に向けて放出される電磁波の遮断に限定されず、周囲からの電磁波の影響を遮断することも含まれる。
(繊維シートの概略構成)
図1には、繊維シート1の構成を示す。図1の左側は、繊維シート1の一部分の繊維組織を示す平面図である。また、図1の右側は、左側の繊維シート1の破線枠の部分を拡大して示す図である。
繊維シート1は、複数の繊維体10で形成されている。繊維体10は、複数本のフィラメント20の集合体である。すなわち、繊維体10は、例えば、2本以上1000本以下のフィラメント20を、束ねたり、撚り合わせたりして形成されている。なお、繊維体10は、20本以上500本以下のフィラメント20を、束ねたり、撚り合わせたりして形成されてもよい。
(フィラメントの構成および製造方法)
図2には、一実施形態にかかるフィラメント20の断面構成を示す。フィラメント20は、芯線21と、金属メッキ層(金属被覆)22とで構成されている。芯線21は、非金属材料で形成されている線状体である。芯線21は、繊維シート1を構成している最小単位の線状体である。
芯線21の径は、特に限定はされないが、例えば、10μm以上50μm以下の範囲とすることができる。芯線21の径を10μm以上とすることで、芯線21に適度な強度を付与することができる。また、芯線21の径を10μm以上とすることで、芯線21を被覆する金属メッキ層22の厚さが芯線21の径に対して大きくなることが抑制され、フィラメント20の可撓性が低下することを抑えることができる。また、芯線21の径を50μm以下とすることで、メッキ処理後のフィラメント20の剛性が高くなり過ぎることを抑制することができる。これにより、フィラメント20に適度な可撓性を有し、織物の材料により適した繊維体10を得ることができる。また、芯線径が太すぎると、芯線径が細い場合と比較して繊維体一本あたりのフィラメント本数が減少するため、金属メッキの相対量(あるいは、金属メッキ層の総数)が減少して十分なシールド効果が得られない。そこで、芯線の径を50μm以下とすることで金属メッキの相対量を確保することができ、シールド効果の低下を抑制することができる。
芯線21を形成している非金属材料としては、例えば、合成樹脂材料、セラミック材料、ガラス系材料などが挙げられる。合成樹脂材料としては、線状体への成形が容易なものが好適に利用される。合成樹脂材料として、具体的には、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、オレフィン、アクリル、塩化ビニリデン、ポリウレタン、アラミド、エンジニアリングプラスチック、テフロン(登録商標)、芳香族ポリアミド、芳香族ポリエステル、液晶ポリマーなどが挙げられる。
なお、ここでいう非金属材料には、例えば、アルミナを一成分として含有するセラミック繊維も含まれるものとする。すなわち、芯線21は、例えば、銅、鉄、アルミニウムなどの金属材料を主成分として形成される金属線以外の線状体であればよい。例えば、シリカおよびアルミナなどを主成分とするセラミック繊維、あるいは、チタン、ジルコニウムまたはアルミニウムなどの金属を含有するチラノ繊維(登録商標)も、芯線21の材料として利用することができる。
芯線21の材料として具体的には、液晶ポリマーから形成される合成繊維(例えば、ベクトラン(登録商標)、アラミド繊維(例えば、テクノ―ラ(登録商標))、ポリエステル(例えば、シベラス(登録商標)などの液晶ポリエステル繊維)、ナイロン(例えば、ナイロン66)などが挙げられる。
以上のように、芯線21を形成するための非金属材料としては種々のものが挙げられるが、繊維シート1の用途に応じて最適なものをそれぞれ選択すればよい。
金属メッキ層22は、芯線21の外周を覆うように設けられている。すなわち、芯線21の外周をコートする被覆層として金属メッキ層22が設けられている。金属メッキ層22の厚さは、特に限定はされないが、例えば、0.1μm以上5μm以下の範囲内とすることができる。
金属メッキ層22は、例えば、電解めっき、無電解めっきなどの従来公知のメッキ方法を用いて形成することができる。
一例のメッキ方法では、先ず、金属材料を含む塩化物、硫化物、水酸化物、あるいは、無機金属化合物などを溶液中に溶解させてめっき液を調製する。めっき液のpHを適宜調整することで、金属材料の溶解状態を調節することができる。このめっき液中に、芯線21を浸漬させる。その後、適切な還元剤または酸化剤を用いて芯線21の表面に金属の被膜を析出させる。このとき、めっき液の温度およびpH、並びに浸漬時間などを適宜調整することで、芯線21の表面に形成される被膜(すなわち、金属メッキ層22)の厚さを調整することができる。
その後、乾燥工程を経ることで金属メッキ層22が形成される。乾燥工程は、常温で行ってもよいし、加熱雰囲気下で行ってもよい。
金属メッキ層22の形成に用いられる金属材料としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、鉄(Fe)、スズ(Sn)、チタン(Ti)、およびコバルト(Co)などが挙げられる。金属材料には、これらの元素のうちの2つ以上が含まれていてもよい。すなわち、金属材料は合金であってもよい。
以上のようにして、フィラメント20を製造することができる。このようなフィラメント20は、長さ10cm当たり10~500mΩの抵抗値を有する。繊維体10は、このようなフィラメント20を複数本束ねたり、複数本撚り合わせたりして形成される。
なお、別の実施態様では、メッキ処理以外の方法で、芯線21を被覆する金属被覆を形成することもできる。このような金属被覆は、例えば、真空蒸着(CVDなど)、溶射加工、イオンプレーティングなどの従来公知の薄膜形成方法を用いて、上述の金属材料を芯線21の表面にコーティングすることで形成することができる。また、上述の金属材料を含有する溶液中に芯線21を浸漬させることによって、金属被覆を形成することもできる。
また、芯線21を複数本束ねた状態で、上述したようなメッキ処理、薄膜形成処理などを行い、束状の芯線21の周囲に金属メッキ層22などの金属被覆を形成してもよい。これにより、複数本のフィラメント20で構成される繊維体10を得ることができる。
また、金属メッキ層22などの金属被覆は、1層構造に限定はされず、2層以上の複数層構造とすることもできる。
(繊維シートの詳細な構成)
続いて、繊維シート1のより詳細な構成について説明する。繊維シート1は、経糸11を構成する繊維体10と、緯糸12を構成する繊維体10とで形成されている。
繊維シート1は、複数の繊維体10を織り合わせて形成されている。具体的には、繊維シート1は、繊維体10を綾織りして形成されている。
ここで綾織りとは、経糸11が、2本または3本の緯糸12の上を通過した後、1本または2本の緯糸12の下を通過することを繰り返す織り方である。綾織りは斜文織とも呼ばれ、経糸と緯糸との交差点(ウネと呼ばれる)が斜めに並ぶのが特徴である。綾織りの織物としては、例えば、サージ、デニムなどが挙げられる。
経糸11が、2本の緯糸12の上を通過した後、1本の緯糸12の下を通過することを繰り返す織り方は、三つ綾(2/1)と呼ばれる。経糸11が、3本の緯糸12の上を通過した後、1本の緯糸12の下を通過することを繰り返す織り方は、四つ綾(3/1)と呼ばれる。経糸11が、2本の緯糸12の上を通過した後、2本の緯糸12の下を通過することを繰り返す織り方は、四つ綾(2/2)と呼ばれる。
図1には、四つ綾(2/2)の綾織りで織られた繊維シート1を示す。図1の右側の拡大図に示すように、第1の経糸11aは、第1の緯糸12aの下を通過した後、第2の緯糸12bおよび第3の緯糸12cの上を通過している。また、第2の経糸11bは、第1の緯糸12aおよび第2の緯糸12bの下を通過した後、第3の緯糸12cの上を通過している。さらに、第3の経糸11cは、第1の緯糸12aの上を通過した後、第2の緯糸12bおよび第3の緯糸12cの下を通過している。
このように、綾織りには、経糸11が、複数本(2本以上)の緯糸12の上を連続して通過する組織が含まれる。そのため、綾織りは、平織りと比較して、繊維の屈曲ピッチを広くすることができる。これにより、綾織りで織られた繊維シート1は、平織りで織られた繊維シートと比較して、より密に織ることが可能となり、隣接する繊維体間の隙間をより小さくすることができる。その結果、電磁シールド性の向上した繊維シート1が得られる。
また、繊維シート1を綾織りで形成することで、比較的剛性の高い繊維体10を用いて織物を形成することができる。すなわち、例えば、0.1gf・cm/yarn以上の比較的剛性の高い繊維体10を用いた場合にも、繊維体間の隙間がより小さく、電磁シールド性能に優れた繊維シート1を得ることができる。
なお、0.1gf・cm/yarn以上の剛性を有する繊維体10の芯線21の材料には、例えば、ベクトラン(登録商標)、テクノ―ラ(登録商標)、シベラス(登録商標)などが用いられる。これらの材料から成る芯線21に、金属メッキ層22を形成することで、0.1gf・cm/yarn以上の剛性を有する繊維体10を得ることができる。
また、繊維シート1を形成している各繊維体10(具体的には、経糸11および緯糸12)は、2000dtex以上の繊度を有していることが好ましい。ここで、繊度(dtex)とは、繊維の太さの単位であり、繊維10000m当たりのグラム数を意味する。
2000dtex以上の繊度を有する繊維体10は、上述したような適度な径の芯線21に適度な厚さの金属メッキ層22が被覆されたフィラメント20で構成される。このような繊維体10で形成された繊維シート1は、電磁シールド効果を得るために十分な量の金属メッキが施されているため、より高い電磁シールド効果を得ることができる。
また、繊維体10の繊度の上限は特に限定はされないが、例えば、10000dtexとすることができる。繊維体10の繊度を10000dtex以下とすることで、繊維体10に適度な柔軟性を付与することができる。これにより、繊維体10から織物への加工がより容易になる。
続いて、繊維シート1における繊維体10間に形成された隙間の割合について、図1を参照しながら説明する。ここでは、繊維シート1における繊維体10間に形成された隙間の割合を空隙率と呼ぶ。
そして、隣接する経糸11間の織物表面空隙率(%)、および、隣接する緯糸12間の織物表面空隙率(%)を以下のように定義する。
経糸の織物表面空隙率(%)=
隣接する経糸間の空隙の幅(A)/隣接する経糸間のピッチ(B)×100
緯糸の織物表面空隙率(%)=
隣接する緯糸間の空隙の幅(C)/隣接する緯糸間のピッチ(D)×100
本実施形態にかかる繊維シート1では、経糸の織物表面空隙率(%)は20%以下であり、緯糸の織物表面空隙率(%)は20%以下であることが好ましい。繊維シート1の表面空隙率(%)をこのような数値範囲内に設定することで、繊維シート1の表面に形成された隙間からの電磁波の漏れ量を低減させることができる。なお、より好ましくは、経糸および緯糸の織物表面空隙率(%)は、0に限りなく近いのがよい。これにより、繊維シート1の電磁シールド性能をさらに向上させることができる。
また、別の例では、隣接する経糸同士および隣接する緯糸同士の少なくとも何れか一方が部分的に重なっていてもよい。この構成によれば、繊維シート1の表面の空隙をほぼ無くすことができるため、電磁シールド性能をより向上させることができる。
なお、本明細書では、隣接する経糸同士が部分的に重なっている状態の繊維シート1では、経糸の織物表面空隙率(%)は0%であるものとする。また、隣接する緯糸同士が部分的に重なっている状態の繊維シート1では、緯糸の織物表面空隙率(%)は0%であるものとする。
図3の(a)には、経糸および緯糸の織物表面空隙率(%)が20%以下である繊維シート1の繊維組織の一例を示す。また、図3の(b)には、隣接する緯糸同士が部分的に重なっている繊維シート1の繊維組織の一例を示す。
(第1の実施形態のまとめ)
以上のように、本実施形態にかかる繊維シート1は、複数の繊維体10を綾織りして得られる。すなわち、繊維シート1は、綾織りの繊維構造を有する。繊維体10は、金属メッキ層22などの金属被覆を有するフィラメント20の集合体で構成される。
このように、本実施形態にかかる繊維シート1は綾織りで織られているため、平織りで織られた繊維シートと比較して、より密な組織構造を形成することが可能となり、隣接する繊維体間の隙間をより小さくすることができる。したがって、繊維シート1は、平織りの繊維シートと比較して、より高い電磁シールド性能を有することができる。
また、布状の繊維シート1は、所望の形状に成形したり、加工したりすることが容易である。そのため、繊維シート1は、電磁シールド特性を有する衣服、かばん、袋などに加工することができる。
繊維シート1を袋状に加工することで、例えば、スマートフォン、携帯電話などの携帯情報端末を収容する収納ケースを得ることができる。このように、繊維シート1を用いて、携帯情報端末の寸法および形状に適合した形状および寸法の収納ケースを容易に加工することができる。この収納ケースを利用すれば、携帯情報端末から発せられる電磁波の外部への漏出量を低減させることができる。
また、布状の繊維シートは、チューブ状(筒状)に加工することもできる。チューブ状に加工された繊維シートは、ケーブル用シールド材などとして好適に利用することができる。
このように、本実施形態にかかる繊維シート1を袋状またはチューブ状(筒状)に加工することで、電子機器および電線などから発生する電磁波の影響を低減させるための電磁シールド材として好適に利用することのできる繊維加工体を得ることができる。
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態では、本発明の繊維加工体の一例であるケーブル用シールド材、およびこのケーブル用シールド材有するケーブルを例に挙げて説明する。図4には、本実施形態にかかるケーブル30の断面構成を示す。ケーブル30は、例えば、各種電気機器および各種電気自動車などのパワーケーブル、インバータケーブル、充電ケーブルなどとして利用可能である。
ケーブル30は、主として、導線集合体31、シース(外被材)35、およびケーブル用シールド材41などを有している。導線集合体31は、複数の導線32と、導線32を覆う絶縁体33とを有している。絶縁体33は、束状になった複数の導線32を覆うように設けられている。図4に示す例では、ケーブル30は3本の導線集合体31を有しているが、導線集合体31の本数はこれに限定されない。導線集合体31は、1本でもよいし複数本でもよい。
シース35は、ケーブル30の最外周に設けられている保護被覆である。シース35は、例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)、PE(ポリエチレン)、FEP(テフロン(登録商標))などの絶縁材料で形成されている。
ケーブル用シールド材41は、本発明の一実施形態の繊維シート(例えば、繊維シート1)をチューブ状に加工して得られる。すなわち、ケーブル用シールド材41は、繊維シート1がチューブ状に形成されている繊維加工体の一例である。図4に示すように、ケーブル用シールド材41の内部には、導線集合体31が配置されている。すなわち、ケーブル用シールド材41は、束状の3本の導線集合体31の外周を覆うように設けられている。ケーブル用シールド材41の外側は、シース35で覆われている。
以上のように、本実施形態にかかるケーブル30には、導線集合体31を覆う電磁シールド材として、ケーブル用シールド材41が設けられている。ケーブル用シールド材41は、本発明の一実施形態の繊維シート(例えば、繊維シート1)を加工して得られる。したがって、本実施形態にかかるケーブル30によれば、導線集合体31から放射される電磁波が外部に漏れることを抑制することができる。また、本実施形態にかかるケーブル30では、電磁波の漏洩を抑制するためのケーブル用シールド材41として、銅などの金属製のメッシュ部材などの代わりに繊維シートを用いることで、ケーブル30の軽量化を実現することができる。
〔実施例〕
(実施例1:電磁シールド性能の評価)
実施例1では、本実施形態にかかる繊維シート1をチューブ状に形成したケーブル用シールド材について、電磁シールド性能の評価試験を行った。試験の手順は以下の通りである。
先ず、同軸ケーブルの外被材を除去し、内部の導体を部分的に露出させた。この導体の露出部分の長さは、300mmとした。繊維シート1をチューブ状に形成したケーブル用シールド材の内部に、この導体の露出部分を挿入した。これにより、ケーブル用シールド材で導体が被覆されたサンプル(D)を得た。
このサンプルを通電装置にセットし、電圧を印加した。このとき、サンプルから放射されるノイズを、アンテナによって計測した。計測周波数の範囲は、30MHz~1GHzとした。
なお、比較対象として、むき出し状態(シールドなし)の導体のサンプル(A)、銅パイプで形成されたシールド材で覆われた導体のサンプル(B)、および平織りの繊維シートで形成されたシールド材で覆われた導体のサンプル(C)を用いて、上記と同じ試験条件で電磁シールド性能の評価を行った。
図5には、サンプル(C)に用いられた平織りの繊維シートの繊維組織を示す。サンプル(C)に用いられた平織りの繊維シートは、繊維シート1と同じ繊維体10を平織りして形成されたものである。
図6には、その結果を示す。図6に示すように、綾織りの繊維シート1で形成されたシールド材で覆われたサンプル(D)は、銅パイプで形成されたシールド材で覆われた導線のサンプル(B)と、遜色のない程度の電磁シールド性能を有していることが確認された。これに対して、平織りの繊維シートで形成されたシールド材で覆われたサンプル(C)は、特定の周波数の電磁波の放射レベルが高くなっており、電磁シールド性能が不十分であることが確認された。
以上の結果より、本実施形態にかかる綾織りの繊維シート1で形成されたケーブル用シールド材は、平織りの繊維シートで形成されたケーブル用シールド材よりも、電磁シールド性能が優れていることが確認された。
(実施例2:繊維シートを構成する繊維体の剛性の測定)
実施例2では、繊維シートを構成する繊維体について、剛性の測定を行った。剛性の測定には、純曲げ試験機KES-FB2(カトーテック株式会社製)を用いた。
本実施例では、金属被覆を有していない繊維の一例として、ナイロン66(芯線a)、およびベクトラン(登録商標)(芯線b)を用いて、その剛性を測定した。また、金属被覆を有している繊維体の一例として、ベクトラン(繊維体A)、テクノ―ラ(登録商標)(繊維体B)、およびシベラス(登録商標)(繊維体C)を用いて、その剛性を測定した。この測定結果を図7に示す。図7では、複数本の繊維について剛性の測定を行った結果を×印で示し、これらの平均値を●印で示す。
また、本実施例では、芯線b(金属被覆を有していないベクトラン繊維)、繊維体A(金属被覆を有しているベクトラン繊維)、繊維体B(金属被覆を有しているテクノ―ラ繊維)、および繊維体C(金属被覆を有しているシラベス繊維)については、綾織りで一旦織布を形成した後、この織布を解いて得られる繊維についての剛性の測定も行った。この測定結果を図8に示す。図8では、複数本の繊維について剛性の測定を行った結果を×印で示し、これらの平均値を●印で示す。
図7および図8を比較すると、織布前の繊維と織布を解いて得られる繊維との間で、剛性の値は大きく変わらないことが確認された。
また、芯線a、芯線b、繊維体A、繊維体B、および繊維体Cを用いて、綾織りの繊維シートを作成したところ、いずれも繊維間の隙間の小さな(すなわち、織物表面空隙率が20%以下の)繊維シートを得ることができた。
一方、芯線a、芯線b、繊維体A、繊維体B、および繊維体Cを用いて、平織りの繊維シートを作成したところ、芯線a以外の芯線または繊維体では、繊維間の隙間が大きくなり、電磁シールド性能が不十分となることが確認された。なお、図7および図8に示すように、芯線a以外の芯線または繊維体の剛性は、0.1gf・cm/yarn以上であった。
この結果から、本実施形態にかかる綾織りの繊維シート1は、0.1gf・cm/yarn以上の剛性を有する繊維体を用いて繊維シートを形成する場合に、より適しているといえる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
1 :繊維シート
10 :繊維体
11 :経糸(繊維体)
12 :緯糸(繊維体)
20 :フィラメント
21 :芯線
22 :金属メッキ層
30 :ケーブル
31 :導線
41 :ケーブル用シールド材(繊維シート、繊維加工体)

Claims (8)

  1. 金属被覆された複数の繊維体を有し、
    前記繊維体が綾織りされており、
    前記繊維体は、複数の経糸と、複数の緯糸とを有し、
    隣接する前記経糸同士および隣接する前記緯糸同士の少なくとも何れか一方が部分的に重なっている、繊維シート。
  2. 前記繊維体の繊度が2000dtex以上である、請求項1に記載の繊維シート。
  3. 前記繊維体は、複数の芯線を有しており、
    前記芯線の径は、10μm以上50μm以下である、
    請求項1または2に記載の繊維シート。
  4. 複数の経糸と、複数の緯糸とを有し、
    前記経糸の表面空隙率が20%以下であり、かつ、
    前記緯糸の表面空隙率が20%以下である、
    請求項1から3の何れか1項に記載の繊維シート。
  5. 前記繊維体の剛性が、0.1gf・cm2/yarn以上である、
    請求項1から4の何れか1項に記載の繊維シート。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の繊維シートが、袋状またはチューブ状に形成されている繊維加工体。
  7. 請求項6に記載のチューブ状の繊維加工体を有するケーブル用シールド材。
  8. 導線と、
    前記導線を覆う、請求項7に記載のケーブル用シールド材と
    を備えているケーブル。
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