JP7415544B2 - 撮影システム及び撮影方法 - Google Patents

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本発明は、撮影装置、撮影システム、画像処理方法、及びプログラムに関するものである。
回転台を用いたパン・チルト及びズームレンズで構成されるカメラシステムの代わりに魚眼レンズなどを使用して被写体を撮影して得られた広角画像のデータを配信し、その画像を受信側のビューアーで部分画像を生成して表示する電子的にパン・チルト・ズームする技術が既に知られている。
ところが、被写体を撮影して得た広角画像のデータを配信する技術では、注目されていない領域の画像のデータも配信するため、通信量が多くなる問題がある。
これに対して、通信量を減らすべく、撮影装置が、広角画像の全体を縮小した低精細な全体画像と、広角画像内の注目する領域である高精細な部分画像のデータとを配信し、受信側で全体画像に部分画像を嵌め込む技術が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、従来の技術では、全体画像と部分画像との間で精細を異ならせているが、同じ射影方式であるため、汎用性が低いという課題が生じる。
請求項1に係る発明は、被写体を撮影して所定の精細度の画像データを得る撮影装置と、前記撮影装置から前記所定の精細度の画像データに係る画像の全て又は一部である広角画像のデータ及び前記広角画像の一部の領域である狭角画像のデータを取得して、前記広角画像上の前記一部の領域に前記狭角画像を合成して表示する通信端末と、を有する撮影システムであって、前記撮影装置は、前記角画像の精細度を変更する変更手段と、前記角画像を前記広角画像とは異なる精細度で射影方式変換する射影方式変換手段と、前記通信端末から、前記広角画像内の前記一部の領域である合成領域を特定するための指示を示す指示データを受信する受信手段と、前記指示データで示される合成領域の画角が、前記通信端末に送信する画像サイズ毎の画角閾値未満である場合には、当該画角閾値の合成領域が閲覧されるように前記指示データに対して制限を掛ける指示データ制限手段と、を有するとを特徴とする撮影システムである。
以上説明したように本発明によれば、通信量を減らすだけでなく、射影方式の汎用性を高めることができるという効果を奏する。
(a)は全天球撮影装置の右側面図であり、(b)は全天球撮影装置の背面図であり、(c)は全天球撮影装置の平面図であり、(d)は全天球撮影装置の底面図である。 全天球撮影装置の使用イメージ図である。 (a)は全天球撮影装置で撮影された半球画像(前)、(b)は全天球撮影装置で撮影された半球画像(後)、(c)は正距円筒図法により表された画像を示した図である。 (a)は正距円筒射影画像で球を被う状態を示した概念図、(b)は全天球画像を示した図である。 全天球画像を3次元の立体球とした場合の仮想カメラ及び所定領域の位置を示した図である。 (a)は図5の立体斜視図、(b)は通信端末のディスプレイに所定領域の画像が表示されている状態を示す図である。 部分画像パラメータの概略を説明する図である。 第1の実施形態に係る撮影システムの構成の概略図である。 全天球撮影装置1のハードウェア構成図である。 スマートフォン5のハードウェア構成図である。 第1の実施形態に係る全天球撮影装置の機能ブロック図である。 第1の実施形態に係るスマートフォンの機能ブロック図である。 第1の実施形態に係る全天球撮影装置1が行う画像処理の過程における画像の概念図である。 部分画像パラメータを説明する図である。 全天球撮影装置1からスマートフォン5に送信される画像データの概念図である。 第1の実施形態に係るスマートフォン5が行う画像処理の過程における画像の概念図である。 部分平面から部分立体球の作成を説明する図である。 本実施形態の部分立体球作成を行わずに、全天球画像に部分画像を重畳した場合の二次元の概念図である。 本実施形態の部分立体球作成を行って、全天球画像に部分画像を重畳した場合の二次元の概念図である。 (a)重畳表示しない場合のワイド画像の表示例、(b)重畳表示しない場合のテレ画像の表示例、(c)重畳表示する場合のワイド画像の表示例、(d)重畳表示する場合のテレ画像の表示例を示した概念図である。 第2の実施形態に係る撮影システムの構成の概略図である。 第2の実施形態に係る全天球撮影装置1aの機能ブロック図である。 第2の実施形態に係るスマートフォン5a,5bの機能ブロック図である。 第2の実施形態に係るスマートフォン5cの機能ブロック図である。 (a)指示データ制限テーブルの概念図、(b)正距円筒射影画像の概略図である。 (a)指示データに制限を掛けない場合における全天球撮影装置からスマートフォンに送信される画像データの概念図、(b)指示データに制限を掛ける場合における全天球撮影装置からスマートフォンに送信される画像データの概念図である。 第2の実施形態に係る全天球撮影装置1aが行う画像処理の過程における画像の概念図である。 (a)は制限をかけない場合の部分画像P11の表示例、(b)は制限をかけない場合の全体画像における部分画像P11以外の領域の表示例、(c)は制限をかけた場合の部分画像P21の表示例及び送信された部分画像P22の概念図、(d)は制限をかけた場合の部分画像P22における部分画像P21以外の領域の表示例である。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。
〔実施形態の概要〕
以下、本実施形態の概要について説明する。
図1乃至図6を用いて、全天球画像の生成方法について説明する。
まず、図1を用いて、全天球撮影装置の外観を説明する。全天球撮影装置は、全天球(360°)パノラマ画像の元になる撮影画像を得るためのデジタルカメラである。なお、図1(a)は全天球撮影装置の右側面図であり、図1(b)は全天球撮影装置の正面図であり、図1(c)は全天球撮影装置の平面図であり、図1(d)は全天球撮影装置の底面図である。
図1(a),図1(b),図1(c),図1(d)に示されているように、全天球撮影装置の上部には、正面側(前側)に魚眼型のレンズ102a及び背面側(後側)に魚眼型のレンズ102bが設けられている全天球撮影装置の内部には、後述の撮像素子(画像センサ)103a,103bが設けられており、それぞれレンズ102a、102bを介して被写体や風景を撮影することで、半球画像(画角180°以上)を得ることができる。全天球撮影装置の正面側と反対側の面には、シャッターボタン115aが設けられている。また、全天球撮影装置の側面には、電源ボタン115b、Wi-Fi(Wireless Fidelity)ボタン115c、及び撮影モード切替ボタン115dが設けられている。シャッターボタン115a、電源ボタン115b、及びWi-Fiボタン115cは、いずれも押下される度に、オンとオフが切り替えられる。また、撮影モード切替ボタン115dは、押下される度に、静止画の撮影モード、動画の撮影モード及び動画配信モードが切り替えられる。なお、シャッターボタン115a、電源ボタン115b、Wi-Fiボタン115c、及び撮影モード切替ボタン115dは、操作部115の一種であり、操作部115は、これらのボタンに限られない。
また、全天球撮影装置の底部150の中央には、カメラ用三脚に全天球撮影装置を取り付けるための三脚ねじ穴151が設けられている。また、底部150の左端側には、Micro USB(Universal Serial Bus)端子152が設けられている。底部150の右端側には、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子が設けられている。なお、HDMIは登録商標である。
次に、図2を用いて、全天球撮影装置の使用状況を説明する。なお、図2は、全天球撮影装置の使用イメージ図である。全天球撮影装置は、図2に示されているように、例えば、利用者が手に持って利用者の周りの被写体を撮影するために用いられる。この場合、図1に示されている撮像素子103a及び撮像素子103bによって、それぞれ利用者の周りの被写体が撮像されることで、2つの半球画像を得ることができる。
次に、図3及び図4を用いて、全天球撮影装置で撮影された画像から正距円筒射影画像EC及び全天球画像CEが作成されるまでの処理の概略を説明する。なお、図3(a)は全天球撮影装置で撮影された半球画像(前側)、図3(b)は全天球撮影装置で撮影された半球画像(後側)、図3(c)は正距円筒図法により表された画像(以下、「正距円筒射影画像」という)を示した図である。図4(a)は正距円筒射影画像で球を被う状態を示した概念図、図4(b)は全天球画像を示した図である。
図3(a)に示されているように、撮像素子103aによって得られた画像は、後述の魚眼レンズ102aによって湾曲した半球画像(前側)となる。また、図3(b)に示されているように、撮像素子103bによって得られた画像は、後述の魚眼レンズ102bによって湾曲した半球画像(後側)となる。そして、半球画像(前側)と、180度反転された半球画像(後側)とは、全天球撮影装置によって合成され、図3(c)に示されているように、正距円筒射影画像ECが作成される。
そして、OpenGL ES(Open Graphics Library for Embedded Systems)が利用されることで、図4(a)に示されているように、正距円筒射影画像が球面を覆うように貼り付けられ、図4(b)に示されているような全天球画像CEが作成される。このように、全天球画像CEは、正距円筒射影画像ECが球の中心を向いた画像として表される。なお、OpenGL ESは、2D(2-Dimensions)および3D(3-Dimensions)のデータを視覚化するために使用するグラフィックスライブラリである。なお、全天球画像CEは、静止画であっても動画であってもよい。
以上のように、全天球画像CEは、球面を覆うように貼り付けられた画像であるため、人間が見ると違和感を持ってしまう。そこで、全天球画像CEの一部の所定領域(以下、「所定領域画像」という)を湾曲の少ない平面画像として表示することで、人間に違和感を与えない表示をすることができる。これに関して、図5及び図6を用いて説明する。
なお、図5は、全天球画像を三次元の立体球とした場合の仮想カメラ及び所定領域の位置を示した図である。仮想カメラICは、三次元の立体球として表示されている全天球画像CEに対して、その画像を見るユーザの視点の位置に相当するものである。また、図6(a)は図5の立体斜視図、図6(b)はディスプレイに表示された場合の所定領域画像を表す図である。また、図6(a)では、図4に示されている全天球画像が、三次元の立体球CSで表わされている。このように生成された全天球画像CEが、立体球CSであるとすると、図5に示されているように、仮想カメラICが全天球画像CEの内部に位置している。全天球画像CEにおける所定領域Tは、仮想カメラICの撮影領域であり、全天球画像CEを含む三次元の仮想空間における仮想カメラICの画角を含む位置座標(x(rH),y(rV),画角α(angle))を示す所定領域情報によって特定される。所定領域Tのズームは、画角αの範囲(円弧)を広げたり縮めたりすることで表現することができる。また、所定領域Tのズームは、仮想カメラICを全天球画像CEに近づいたり、遠ざけたりすることで表現することもできる。所定領域画像Qは、全天球画像CEにおける所定領域Tの画像である。
そして、図6(a)に示されている所定領域画像Qは、図6(b)に示されているように、所定のディスプレイに、仮想カメラICの撮影領域の画像として表示される。図6(b)に示されている画像は、初期設定(デフォルト)された所定領域情報によって表された所定領域画像である。なお、所定領域情報、仮想カメラICの位置座標ではなく、所定領域Tである仮想カメラICの撮影領域(X,Y,Z)によって示してもよい。
図7は、部分画像パラメータの概略を説明する図である。ここでは、全天球画像の一部を指定する方法について説明する。全天球画像においては部分画像の中心点CPを、撮影するカメラの方向で表すことが可能である。全天球画像である全体画像の中心を全体画像正面として方位角を「aa」、仰角を「ea」とする。また、部分画像の範囲を表すために、例えば水平方向の画角αを用いて表す。また、縦横方向の範囲を表すために、画像のアスペクト比(幅w÷高さh)で表すことが可能である。ここでは範囲を表すために水平画角とアスペクト比を用いたが、対角画角とアスペクト比などを用いてもよい。また、方位角、仰角のほか回転角も用いても良い。
●第1の実施形態
以降、本発明の第1の実施形態について説明する。
〔撮影システムの概略〕
まずは、図8を用いて、第1の実施形態に係る撮影システムの概略について説明する。図8は、第1の実施形態に係る撮影システムの構成の概略図である。
図8に示されているように、本実施形態の撮影システムは、全天球撮影装置1、及びスマートフォン5よって構成されている。利用者Yが、全天球撮影装置1及びスマートフォン5の両方を操作する。この場合、利用者Yは、スマートフォン5で表示された画像を閲覧する閲覧者でもある。
これらのうち、全天球撮影装置1は、上述のように、被写体や風景等を撮影して全天球(パノラマ)画像の元になる2つの半球画像を得るための特殊なデジタルカメラである。
スマートフォン5は、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信技術を利用して、全天球撮影装置1と無線通信を行なうことができる。また、スマートフォン5では、自装置に設けられた後述のディスプレイ517に、全天球撮影装置1から取得した画像を表示することができる。
なお、スマートフォン5は、近距離無線通信技術を利用せずに、有線ケーブルによって全天球撮影装置1と通信を行なうようにしてもよい。
〔実施形態のハードウェア構成〕
次に、図9及び図10を用いて、本実施形態の全天球撮影装置1、及びスマートフォン5のハードウェア構成を詳細に説明する。
<全天球撮影装置1のハードウェア構成>
まず、図9を用いて、全天球撮影装置1のハードウェア構成を説明する。図9は、全天球撮影装置1のハードウェア構成図である。以下では、全天球撮影装置1は、2つの撮像素子を使用した全天球(全方位)全天球撮影装置とするが、撮像素子は2つ以上いくつでもよい。また、必ずしも全方位撮影専用の装置である必要はなく、通常のデジタルカメラやスマートフォン等に後付けの全方位の撮像ユニットを取り付けることで、実質的に全天球撮影装置1と同じ機能を有するようにしてもよい。
図9に示されているように、全天球撮影装置1は、撮像ユニット101、画像処理ユニット104、撮像制御ユニット105、マイク108、音処理ユニット109、CPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、SRAM(Static Random Access Memory)113、DRAM(Dynamic Random Access Memory)114、操作部115、ネットワークI/F116、通信部117、アンテナ117a、電子コンパス118、ジャイロセンサ119、加速度センサ120、及び端子121によって構成されている。
このうち、撮像ユニット101は、各々半球画像を結像するための180°以上の画角を有する広角レンズ(いわゆる魚眼レンズ)102a,102bと、各広角レンズに対応させて設けられている2つの撮像素子103a,103bを備えている。撮像素子103a,103bは、魚眼レンズ102a,102bによる光学像を電気信号の画像データに変換して出力するCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサやCCD(Charge Coupled Device)センサなどの画像センサ、この画像センサの水平又は垂直同期信号や画素クロックなどを生成するタイミング生成回路、この撮像素子の動作に必要な種々のコマンドやパラメータなどが設定されるレジスタ群などを有している。
撮像ユニット101の撮像素子103a,103bは、各々、画像処理ユニット104とパラレルI/Fバスで接続されている。一方、撮像ユニット101の撮像素子103a,103bは、撮像制御ユニット105とは、シリアルI/Fバス(I2Cバス等)で接続されている。画像処理ユニット104、撮像制御ユニット105及び音処理ユニット109は、バス110を介してCPU111と接続される。さらに、バス110には、ROM112、SRAM113、DRAM114、操作部115、ネットワークI/F116、通信部117、及び電子コンパス118なども接続される。
画像処理ユニット104は、撮像素子103a,103bから出力される画像データをパラレルI/Fバスを通して取り込み、それぞれの画像データに対して所定の処理を施した後、これらの画像データを合成処理して、図3(c)に示されているような正距円筒射影画像のデータを作成する。
撮像制御ユニット105は、一般に撮像制御ユニット105をマスタデバイス、撮像素子103a,103bをスレーブデバイスとして、I2Cバスを利用して、撮像素子103a,103bのレジスタ群にコマンド等を設定する。必要なコマンド等は、CPU111から受け取る。また、撮像制御ユニット105は、同じくI2Cバスを利用して、撮像素子103a,103bのレジスタ群のステータスデータ等を取り込み、CPU111に送る。
また、撮像制御ユニット105は、操作部115のシャッターボタンが押下されたタイミングで、撮像素子103a,103bに画像データの出力を指示する。全天球撮影装置1によっては、ディスプレイ(例えば、スマートフォン5のディスプレイ517)によるプレビュー表示機能や動画表示に対応する機能を持つ場合もある。この場合は、撮像素子103a,103bからの画像データの出力は、所定のフレームレート(フレーム/秒)によって連続して行われる。
また、撮像制御ユニット105は、後述するように、CPU111と協働して撮像素子103a,103bの画像データの出力タイミングの同期をとる同期制御手段としても機能する。なお、本実施形態では、全天球撮影装置1にはディスプレイが設けられていないが、表示部を設けてもよい。
マイク108は、音を音(信号)データに変換する。音処理ユニット109は、マイク108から出力される音データをI/Fバスを通して取り込み、音データに対して所定の処理を施す。
CPU111は、全天球撮影装置1の全体の動作を制御すると共に必要な処理を実行する。なお、CPU111は、単一でも複数でもよい。ROM112は、CPU111のための種々のプログラムを記憶している。SRAM113及びDRAM114はワークメモリであり、CPU111で実行するプログラムや処理途中のデータ等を記憶する。特にDRAM114は、画像処理ユニット104での処理途中の画像データや処理済みの正距円筒射影画像のデータを記憶する。
操作部115は、シャッターボタン115aなどの操作ボタンの総称である。ユーザは操作部115を操作することで、種々の撮影モードや撮影条件などを入力する。
ネットワークI/F116は、SDカード等の外付けのメディアやパーソナルコンピュータなどとのインターフェース回路(USBI/F等)の総称である。また、ネットワークI/F116としては、無線、有線を問わない。DRAM114に記憶された正距円筒射影画像のデータは、このネットワークI/F116を介して外付けのメディアに記録されたり、必要に応じてネットワークI/F116を介してスマートフォン5等の外部端末(装置)に送信されたりする。
通信部117は、全天球撮影装置1に設けられたアンテナ117aを介して、Wi-Fi、NFC、Bluetooth等の近距離無線通信技術によって、スマートフォン5等の外部端末(装置)と通信を行う。この通信部117によっても、正距円筒射影画像のデータをスマートフォン5等の外部端末(装置)に送信することができる。
電子コンパス118は、地球の磁気から全天球撮影装置1の方位を算出し、方位情報を出力する。この方位情報はExifに沿った関連情報(メタデータ)の一例であり、撮影画像の画像補正等の画像処理に利用される。なお、関連情報には、画像の撮影日時、及び画像データのデータ容量の各データも含まれている。
ジャイロセンサ119は、全天球撮影装置1の移動に伴う角度の変化(Roll角、Pitch角、Yaw角)を検出するセンサである。角度の変化はExifに沿った関連情報(メタデータ)の一例であり、撮像画像の画像補正等の画像処理に利用される。
加速度センサ120は、3軸方向の加速度を検出するセンサである。全天球撮影装置1は、加速度センサ120が検出した加速度に基づいて、自装置(全天球撮影装置1)の姿勢(重力方向に対する角度)を算出する。全天球撮影装置1に、ジャイロセンサ119と加速度センサ120の両方が設けられることによって、画像補正の精度が向上する。
端子121は、Micro USB用の凹状の端子である。
<スマートフォン5のハードウェア構成>
次に、図10を用いて、スマートフォン5のハードウェアについて説明する。図10は、スマートフォン5のハードウェア構成図である。図10に示されているように、スマートフォン5は、CPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、CMOSセンサ505、撮像素子I/F513a、加速度・方位センサ506、メディアI/F508、GPS受信部509を備えている。
これらのうち、CPU501は、スマートフォン5全体の動作を制御する。なお、CPU501は、単一でも複数でもよい。ROM502は、CPU501やIPL(Initial Program Loader)等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。EEPROM504は、CPU501の制御にしたがって、スマートフォン用プログラム等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。CMOSセンサ505は、CPU501の制御に従って被写体(主に自画像)を撮像し画像データを得る。撮像素子I/F513aは、CMOSセンサ512の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ506は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F508は、フラッシュメモリ等の記録メディア507に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部509は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
また、スマートフォン5は、遠距離通信回路511、アンテナ511a、CMOSセンサ512、撮像素子I/F513b、マイク514、スピーカ515、音入出力I/F516、ディスプレイ517、外部機器接続I/F518、近距離通信回路519、近距離通信回路519のアンテナ519a、及びタッチパネル521を備えている。
これらのうち、遠距離通信回路511は、インターネット等の通信ネットワークを介して、他の機器と通信する回路である。CMOSセンサ512は、CPU501の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F513bは、CMOSセンサ512の駆動を制御する回路である。マイク514は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音入出力I/F516は、CPU501の制御に従ってマイク514及びスピーカ515との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ517は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機ELなどの表示手段の一種である。外部機器接続I/F518は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路519は、Wi-Fi、NFC、Bluetooth等の通信回路である。タッチパネル521は、利用者がディスプレイ517を押下することで、スマートフォン5を操作する入力手段の一種である。
また、スマートフォン5は、バスライン510を備えている。バスライン510は、CPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
〔実施形態の機能構成〕
次に、図11乃至図12を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。図11は、第1の実施形態に係る全天球撮影装置1の機能ブロック図である。図12は、第1の実施形態に係るスマートフォン5の機能ブロック図である。
<全天球撮影装置1の機能構成>
全天球撮影装置1は、送受信部11、部分画像パラメータ作成部12、撮影制御部13、撮像部14a,14b、画像処理部15、一時記憶部16、低精細変更部17、射影方式変更部18、及び符号化部19を有している。これら各部は、図9に示されている各構成要素のいずれかが、SRAM113からDRAM114上に展開された全天球撮影装置用のプログラムに従ったCPU111からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
送受信部11は、全天球撮影装置1の外部に対してデータを送信したり、外部からデータを受信したりする。例えば、送受信部11は、スマートフォン5の送受信部51から指示データを受信したり、スマートフォン5の送受信部51に対して画像データを送信したりする。また、送受信部11は、スマートフォン5の送受信部51に対して、画像データと部分画像パラメータをまとめて送信する。
部分画像パラメータ作成部12は、スマートフォン5から送受信部11を介して送られて来た指示データに基づいて部分画像パラメータを作成する。この「指示データ」は、スマートフォン5の受付部52で利用者の操作によって受け付けられ、全天球撮影装置1において後述の全体画像内の一部の領域である切出領域CAを特定するための指示を示すデータである。また、「部分画像パラメータ」は、スマートフォン5において全体画像に対する後述の重畳領域を特定するためのパラメータである。
撮影制御部13は、撮像部14a,14bの画像データの出力タイミングの同期をとる指示を出力する。
撮像部14a,14bは、それぞれ、撮影制御部13からの指示に従って被写体等を撮像し、例えば、図3(a),(b)に示されているように、全天球画像データの元になる半球画像データを出力する。
画像処理部15は、撮影部14a,14bで得られた2つの半球画像データを正距円筒射影方式の画像である正距円筒射影画像のデータに合成変換(つなぎ合わせ)する。
一時記憶部16は、画像処理部15で合成変換された正距円筒射影画像のデータを一時的に記憶するバッファの役割を果たす。なお、この状態の正距円筒射影画像は合成変換しているが撮影部14a、14bで得られた画像のため比較的高精細である。
低精細変更部17は、送受信部11で受信されたスマートフォン5からの指示データに従って、正距円筒射影画像を画像の縮小等により、高精細画像から低精細画像に変更する。これにより、低精細な正距円筒射影画像(全体画像)が生成される。
射影方式変換部18は、送受信部11で受信した指示データに従って、即ち、全体画像の一部分の画像である部分画像の方向、画角及びアスペクト比、並びにスマートフォン5へ送信する際の送信用の画像サイズ(図15参照)に合わせて、正距円筒射影方式を透視射影方式に射影方式変換する。これにより、高精細な状態のままで部分画像が生成される。図15では、全体画像のアスペクト比として横縦比は16:9、部分画像のアスペクト比として横縦比は16:9である。そのため、送信用画像全体の横縦比は16:18となる。
このように、低精細変更部17から出力される全体画像データは、射影方式変換部18から出力される部分画像データよりも精細度(又は解像度)が低い。即ち、射影方式変換部18から出力される部分画像データは、低精細変更部17から出力される全体画像データよりも精細度(解像度)が高い。
符号化部19は、全体画像及び部分画像の各データを符号化し、一時記憶する。この際に、図15に示したようじ全体画像と部分画像とを関連づける。
ここで、高精細の画像として、例えば、2K、4K、8Kのいずれかの正距円筒射影画像が出力される場合について説明する。これらの高精細の正距円筒射影画像のデータに基づき、射影方式変換部18から出力される部分画像データは、正距円筒射影画像の解像度(2K、4K、8Kのいずれか)のままでで、所定の射影方式に変換されたデータである。一方、低精細変換部17から出力される全体画像データは、1K、2K、4Kなど、正距円筒射影画像よりも低精細(低解像度)のデータである。このように、低精細とは、当初の画像データよりも解像度が低い、また、相対的に比較した時に解像度が低いことを意味する。なお、低精細変更部17は、変更手段の一例である。
<スマートフォン5の機能構成>
スマートフォン5は、送受信部51、受付部52、復号化部53、重畳領域作成部54、画像作成部55、画像重畳部56、射影方式変換部57、及び表示制御部58を有している。これら各部は、図10に示されている各構成要素のいずれかが、EEPROM504からRAM503上に展開されたスマートフォン用プログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
(スマートフォン5の各機能構成)
次に、図12を用いて、スマートフォン5の各機能構成について更に詳細に説明する。
送受信部51は、スマートフォン5の外部に対してデータを送信したり、外部からデータを受信したりする。例えば、送受信部51は、全天球撮影装置1の送受信部11から画像データを受信したり、全天球撮影装置1の送受信部11に対して指示データを送信したりする。また、送受信部51は、全天球撮影装置1の送受信部11から送られて来た画像データ(全体画像データ及び部分画像データ)と部分画像パラメータとを分離する。
受付部52は、利用者から、部分画像の方向、画角及びアスペクト、並びにスマートフォン5で受信する画像データのサイズの指定操作を受け付ける。
復号化部53は、符号化部19で符号化された全体画像及び部分画像の各データを復号化する。
重畳領域作成部54は、部分画像パラメータにより指定された重畳領域を作成する。この重畳領域は、全天球画像CE上における重畳画像S及びマスク画像Mの重畳位置及び重畳範囲を示している。
画像作成部55は、重畳領域に従って、重畳画像S及びマスク画像を作成し、低精細な全体画像から全天球画像CEを作成する。
画像重畳部56は、全天球画像CE上の重畳領域に対して、重畳画像S及びマスク画像Mを重畳することで、最終的な全天球画像CEを作成する。
射影方式変換部57は、受付部52で受けられた利用者の指示に従って、最終的な全天球画像CEを透視射影方式の画像に変換する。
表示制御部58は、透視射影方式に変換後の画像をディスプレイ517等に表示させる制御を行う。
〔実施形態の処理又は動作〕
続いて、図13乃至図20を用いて、本実施形態の処理又は動作について説明する。
<全天球撮影装置1の処理又は動作>
まず、図13を用いて、全天球撮影装置1の処理について説明する。図13は、第1の実施形態に係る全天球撮影装置1が行う画像処理の過程における画像の概念図である。
画像処理部15は、撮影部14a,14bで得られた2つの半球画像データを正距円筒射影方式の画像である正距円筒射影画像のデータに画像合成(つなぎ合わせ処理)する(S120)。この画像合成後のデータは、一旦、高精細画像の状態のままで一時記憶部16に記憶される。
次に、部分画像パラメータ作成部12は、スマートフォン5から送られて来た指示データに基づいて部分画像パラメータを作成する(S130)。
次に、低精細変更部17は、送受信部11で受信されたスマートフォン5からの指示データに従って、高精細画像から低精細画像に変更する(S140)。即ち、低精細変更部17は、スマートフォン5へ送信する画像データのサイズに合わせて正距円筒射影画像を縮小する。これにより、低精細な正距円筒射影画像(全体画像)が生成される。
更に、射影方式変更部18は、送受信部11で受信した指示データに従って、即ち、全体画像の一部の領域である部分画像の方向、画角及びアスペクトに従うと共に、スマートフォン5へ送信する画像データのサイズに合わせて、正距円筒射影方式を透視射影方式に射影方式変換する(S150)。これにより、高精細な状態のままで部分画像が生成される。その後、送受信部11は、符号化部19によって符号化された全体画像データと部分画像データを、スマートフォン5の送受信部51に送信する。
ここで、図14及び図15を用いて、図13に示した処理を更に詳細に説明する。図14は、部分画像パラメータを説明する図である。
(部分画像パラメータ)
ここで、図14を用いて、部分画像パラメータについて詳細に説明する。図14(a)はS120による画像合成後の全体画像と全体画像上での部分画像の切出領域CAを示す。図14(b)は部分画像パラメータの一例を示す図である。図14(c)はS150により射影方式が変換された後の部分画像を示す。
図7で説明した方位角(aa)は図14(a)で示す正距方位図法では横方向(緯度λ)となり、図7で説明した仰角(ea)は正距円筒射影方式では縦方向(経度φ)となる。部分画像パラメータは、正距円筒射影画像において部分画像の領域を特定するためのパラメータである。具体的には、部分画像パラメータは、図14(b)に示されているように、中心点としての注視点CP(aa,ea)、画角α及び横(w)と縦(h)のアスペクト比を示す情報によって示されている。図14(c)は図14(a)の正距円筒図法上の枠で囲まれた部分を部分画像パラメータで切出した部分画像の例である。
ここで、射影方式の変換について説明する。図4(a)に示すように、正距円筒射影画像によって立体球を被うことで、全天球画像を作成している。よって、正距円筒射影画像の各画素データは、3次元の全天球画像の立体球の表面における各画素データに対応させることができる。そこで、射影方式変換部による変換式は、正距円筒射影画像における座標を(緯度,経度)=(e,a)と表現し、3次元の立体球上の座標を直行座標(x,y,z)で表わすと、以下の(式1)で表わすことができる。
(x, y, z) = (cos(e) × cos(a), cos(e) × sin(a), sin(e)) ・・・(式1)
但し、このときの立体球の半径は1とする。
一方で、透視射影画像である部分画像は2次元画像であるが、これを2次元の極座標(動径,偏角)=(r,a)で表現すると、動径rは対角画角に対応し、取り得る範囲は0 ≦ r ≦ tan(対角画角/2)となる。また、部分画像を2次元の直交座標系(u,v)で表わすと、極座標(動径,偏角)=(r,a)との変換関係は、以下の(式2)で表わすことができる。
u = r × cos(a), v = r × sin(a) ・・・(式2)
次に、この(式1)を3次元の座標(動径,極角,方位角)に対応させることを考える。今、立体球CSの表面のみを考えているため、3次元極座標における動径は「1」である。また、立体球CSの表面に張り付けた正距円筒射影画像を透視射影変換する射影は、立体球の中心に仮想カメラがあると考えると、上述の2次元極座標(動径,偏角)=(r,a)を使うと、以下の(式3)、(式4)で表わすことができる。
r = tan(極角) ・・・(式3)
a = 方位角 ・・・(式4)
ここで極角をtとすると、t = arctan(r)となるため、3次元極座標(動径、極角、方位角)は、(動径、極角、方位角)=(1, arctan(r), a)と表現することができる。
また3次元極座標から、直行座標系(x,y,z)へ変換するための変換式は、以下の(式5)で表わすことができる。
(x, y, z) = (sin(t) × cos(a), sin(t) × sin(a), cos(t)) ・・・(式5)
上記の(式5)により、正距円筒射影方式による全体画像と、透視射影方式による部分画像の相互変換ができるようになった。即ち、作成すべき部分画像の対角画角に対応する動径rを用いることで、部分画像の各画素が、正距円筒射影画像のどの座標に対応するかを表す変換マップ座標を算出でき、この変換マップ座標に基づいて、正距円筒射影画像から、透視射影画像である部分画像作成することができる。
ところで、上記射影方式の変換は、正距円筒射影画像の(緯度,経度)が(90°,0°)となる位置が、透視射影画像である部分画像の中心点となるような変換を示している。そこで、正距円筒射影画像の任意の点を注視点として透視射影変換をする場合は、正距円筒射影画像を貼り付けた立体球を回転させることで、注視点の座標(緯度、経度)が(90°,0°)の位置に配置されるような座標回転を行えば良い。
この立体球の回転に関する変換公式は、一般の座標回転公式であるため、説明を省略する。
(送信される画像データ)
次に、図15を用いて、全天球撮影装置1からスマートフォン5に送信される画像データについて詳細に説明する。図15は、全天球撮影装置1からスマートフォン5に送信される画像データの概念図である。図15に示しているように、送信用の所定の画像サイズに合わせて、一枚の画像の上部に全体画像で下部に部分画像が配置するように関連付けられている。このように関連付けられた画像は必要に応じて、送信前にSRAM113や、DRAM114等に記憶される。本実施形態では、一般的はHD等のアスペクトである16:9に合わせて配置されるがアスペクトは問わない。また、配置も上下に限らず左右でもよい。部分画像が複数あった場合は、例えば上半分に全体画像、下半分に部分画像の個数分だけ分割して配置してもよい。全体画像と部分画像を1つにまとめることにより、画像間の同期を保障することができる。また、スマートフォン5で重畳させて表示できるのであれば、全天球撮影装置1は、スマートフォン5に対して、全体画像データ及び部分画像データを別々に送信してもよい。
<スマートフォン5の処理又は動作>
続いて、図16を用いて、スマートフォン5の処理について説明する。図16は、第1の実施形態に係るスマートフォン5が行う画像処理の過程における画像の概念図である。図12に示された重畳領域作成部54は、図16で示されているように部分画像パラメータで指示された部分立体球PSを作成する(S320)。
次に、画像作成部55は、部分立体球PSに対して、透視射影方式である部分画像を重畳することで、重畳画像Sを作成する(S330)。また、画像作成部55は、部分立体球PSに基づいて、マスク画像Mを作成する(S340)。更に、画像作成部55は、立体球CSに対して正距円筒射影方式である全体画像を貼り付けることで全天球画像CEを作成する(S350)。そして、画像重畳部56は、全天球画像CEに対して重畳S及びマスク画像Mを重畳する(S360)。これにより、境目が目立たないように高精細の重畳画像Sが重畳された低精細の全天球画像CEが完成する。
次に、射影方式変換部57は、閲覧者の指定に従った仮想カメラの視線方向と画角に基づいて、重畳画像Sが重畳された状態の全天球画像CEにおける所定領域をディスプレイ517で閲覧できるように射影変換を行う(S370)。これにより、表示制御部58は、ディスプレイ517に全天球画像CEにおける所定領域である所定領域画像Qを表示させる(S380)。
図17は、部分平面から部分立体球の作成を説明する図である。通常、透視射影方式では平面に射影するため、図17(a)で示すように3次元空間上に平面で表すことが多い。本実施形態では、図17(b)のように全天球画像に合わせて球の一部である部分立体球とする。ここでは、平面から部分立体球への変換について説明する。
図17(a)で示すように適切な大きさ(画角)で配置された平面上の各点(X,Y,Z)を球面上への射影を考える。球面への射影は球の原点から各点(X,Y,Z)を通る直線と球面との交点となる。球面上の各点は原点からの距離が球の半径と等しい点である。よって球の半径を1とすると図17(b)で示される球面上の点(X’,Y’,Z’)は下記の(式6)で表される。
(X’,Y’,Z’)=(X,Y,Z)×1/√(X+Y+Z)・・・(式6)
図18は、本実施形態の部分立体球の作成を行わずに、全天球画像に部分画像を重畳した場合の二次元の概念図である。図19は、本実施形態の部分立体球の作成を行って、全天球画像に部分画像を重畳した場合の二次元の概念図である。
図18(a)に示されているように、仮想カメラICが立体球CSの中心点に位置している場合を基準にすると、被写体P1は、全天球画像CE上で像P2として表され、重畳画像S上で像P3として表されている。図18(a)に示されているように、像P2及び像P3は、仮想カメラICと被写体P1とを結ぶ直線上に位置しているため、全天球画像CEに重畳画像Sが重畳された状態で表示されても、全天球画像CEと重畳画像Sにズレが生じない。しかし、図18(b)に示されているように、仮想カメラICが立体球CSの中心点から離れると、仮想カメラICと被写体P1とを結ぶ直線上に、像P2は位置しているが、像P3はやや内側に位置している。このため、仮想カメラICと被写体P1とを結ぶ直線上における重畳画像S上の像を像P3’とすると、全天球画像CEと重畳画像Sに、像P3と像P3’との間のズレ量g分のズレが生じてしまう。これにより、全天球画像CEに対して重畳画像Sがズレて表示されてしまう。このように、重畳した表示であっても良い。
これに対して、さらに、本実施形態では、部分立体球の作成を行っているため、図19(a)、(b)に示されているように、重畳画像Sを全天球画像CEに沿って重畳することができる。これにより、図19(a)に示されているように、仮想カメラICが立体球CSの中心点に位置する場合だけでなく、図19(b)に示されているように、仮想カメラが立体球CSの中心点から離れた場合であっても、像P2及び像P3は、仮想カメラICと被写体P1とを結ぶ直線上に位置することになる。よって、全天球画像CEに重畳画像Sが重畳された状態で表示されても、全天球画像CEと重畳画像Sにズレが生じない。
図20(a)は重畳表示しない場合のワイド画像の表示例、図20(b)は重畳表示しない場合のテレ画像の表示例、図20(c)は重畳表示する場合のワイド画像の表示例、図20(d)は重畳表示する場合のテレ画像の表示例を示した概念図である。なお、図中の波線は、説明の便宜上表しただけであり、実際にディスプレイ517上には表示されてもよく、表示されなくてもよい。
図20(a)に示されているように、全天球画像CEに対して部分画像Pを重畳して表示しない場合、図20(a)における波線で示される領域まで拡大表示すると、図20(b)に示されているように、低精細の画像のままとなっており、利用者は鮮明でない画像を見ることになってしまう。これに対して、図20(c)に示されているように、全天球画像CEに対して部分画像Pを重畳して表示する場合、図20(c)における波線で示される領域まで拡大表示すると、図20(d)に示されているように、高精細の画像が表示され、利用者は鮮明な画像を見ることができる。特に、波線で示されている領域に、文字が描かれた看板等が表示されている場合、高精細な部分画像Pを重畳表示しなければ、拡大表示させても文字がぼやけてしまい、何が書かれてあるのか分からない。しかし、高精細な部分画像Pを重畳表示すれば、拡大表示させても文字が鮮明に見えるため、利用者は何が書かれているのかを把握することができる。
〔実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、全天球撮影装置1は、高精細の全天球画像から低精細の全体画像を作成し(S140)、同じ高精細の全天球画像から射影方式の異なる高精細の部分画像を作成する(S150)。そして、全天球撮影装置1が、スマートフォン5に対して、低精細の全体画像及び高精細の部分画像の各データを送信する。これに対して、スマートフォン5は、低精細の全体画像上に高精細の部分画像を重畳して(S360)、利用者(閲覧者)が指定する視線方向及び画角に応じて射影方式を変換する(S370)。このように、全天球撮影装置1は、被写体等を撮像することによって得られた高精細な全天球画像のうち、注目されている領域である部分画像については高精細のまま送信し、全天球画像の全体を把握するための全体画像については低精細に変換してから送信し、しかも、高精細の部分画像については射影方式を変換してから送信する。これにより、受信側のスマートフォン5では、従来に比べて、データ量が削減できるため、早く全体画像に部分画像を重畳した状態の全天球画像を表示させることができるという効果を奏する。
よって、本実施形態によれば、通信量を減らすべく、全天球撮影装置1が、全天球画像の全体を縮小した低精細な全体画像と、全天球画像(全体画像)内の注目する領域である高精細な部分画像のデータとを配信し、受信側のスマートフォン5で全体画像に部分画像を合成するだけでなく、低精細な全体画像と高精細な部分画像が異なる射影方式であっても、スマートフォン5で合成して表示可能であるため、射影方式に関する汎用性が高いという効果を奏する。
●第2の実施形態
以降、本発明の第2の実施形態について説明する。
〔撮影システムの概略〕
まずは、図21を用いて、第2の実施形態に係る撮影システムの概略について説明する。図21は、第2の実施形態に係る撮影システムの構成の概略図である。
図21に示されているように、本実施形態の撮影システムは、全天球撮影装置1a、及びスマートフォン5a,5b,5cよって構成されている。利用者Aは、スマートフォン5aを操作する。この場合、利用者Aは、スマートフォン5aで表示された画像を閲覧する閲覧者でもある。利用者Bは、スマートフォン5bを操作する。この場合、利用者Bは、スマートフォン5bで表示された画像を閲覧する閲覧者でもある。利用者Cは、スマートフォン5cを操作する。この場合、利用者Cは、スマートフォン5cで表示された画像を閲覧する閲覧者でもある。スマートフォン5a,5bから全天球撮影装置1aに対して、上述の指示データを送信することができるが、スマートフォン5cから全天球撮影装置1aに対して、上述の指示データを送信することはできない。
また、全天球撮影装置1aは、第1の実施形態に係る全天球撮影装置1と同様のハードウェア構成であるが、後述の新たな機能構成が追加されている。スマートフォン5a,5bは、第1の実施形態に係るスマートフォン5と同様のハードウェア構成であるが、後述の新たな機能構成が追加されている。スマートフォン5cは、第1の実施形態に係るスマートフォン5と同様のハードウェア構成であるが、逆に、機能が一部削除されている。なお、図21では、同じ機能の2台のスマートフォン5a,5b、これらとは異なる機能の1台のスマートフォン5cが示されているが、あくまで一例である。よって、スマートフォン5aと同じ機能のスマートフォンが3台以上あってもよいし、スマートフォン5cと同じ機能のスマートフォンが2台以上あってもよい。
また、全天球撮影装置1aは、第1の実施形態の全天球撮影装置1(図9参照)と同様のハードウェア構成であるため、説明を省略する。また、スマートフォン5a,5b,5cは、スマートフォン5(図10参照)と同様のハードウェア構成であるため、説明を省略する。
〔実施形態の機能構成〕
次に、図22乃至図24を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。図22は、第2の実施形態に係る全天球撮影装置1aの機能ブロック図である。図23は、第2の実施形態に係るスマートフォン5a,5bの機能ブロック図である。図24は、第2の実施形態に係るスマートフォン5cの機能ブロック図である。
<全天球撮影装置1aの機能構成>
図22に示されているように、全天球撮影装置1aは、第1の実施形態に係る全天球撮影装置1に対して、更に、指示選択部21及び指示データ制限部22を有している。これら各部は、図9に示されている各構成要素のいずれかが、SRAM113からDRAM114上に展開された全天球撮影装置用のプログラムに従ったCPU111からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
(全天球撮影装置1aの各機能構成)
次に、図22を用いて、全天球撮影装置1aの指示選択部21及び指示データ制限部22について更に詳細に説明する。
指示選択部21は、スマートフォン5a,5bから送受信部11を介して送られて来た指示データに付加されている指示権請求データに基づき、全天球撮影装置1aが指示データを利用するか否かの選択を行う。指示権請求データは、送信元のスマートフォンからの指示データを優先して全天球撮影装置1aに利用してもらうための請求を示すデータであり、スマートフォン5a,5bを識別するための端末ID等が含まれている。例えば、指示選択部21は、全天球撮影装置1aに対して、スマートフォン5aから指示データが送られて来た直後に、スマートフォン5bからも指示データが送られて来た場合、全天球撮影装置1aは、スマートフォン5aから送られて来た指示データを利用して射影方式の変換等を行い、スマートフォン5bから送られて来た指示データを利用しない。その他、指示選択部21は、所定のスマートフォンから最初に送られて来た指示データに付加されている指示権請求データの全部又は一部(例えば、端末ID)を一時的に(例えば、30秒間)自身で保持しておき、この一時的に保持している間に、他のスマートフォンから送られて来た指示データに付加されている指示権請求データの端末IDと同じであるか否かを判断し、同じでない場合には、指示データ制限部22に対して他のスマートフォンから送られて来た指示データを利用させない等の制御を行うものである。
指示データ制限部22は、指示データで示される部分画像の切出領域CAの画角が後述の送信用画像サイズ毎の閾値(横画角閾値、縦画角閾値)未満の場合は、部分画像の切出領域CAが小さくなりすぎないように、スマートフォン5a,5b,5c側で閾値の部分画像が閲覧されるように指示データに対して制限を掛ける。
なお、第2の実施形態部分画像パラメータ作成部12は、スマートフォン5から送受信部11を介して送られて来た指示データが指示データ制限部によって制限された後の指示データに基づいて部分画像パラメータを作成する。
(切出領域の縮小の制限)
ここで、図25及び図26を用いて、部分画像の切出領域CAが小さくなり過ぎることを制限することに関して説明する。なお、この制限の目的や効果については事例を用いて後述する。図25(a)は指示データ制限テーブルの概念図、(b)は正距円筒射影画像の概略図である。指示データ制限テーブルは、SRAM113に記憶されており、指示データ制限部22によって管理されている。
図25(a)に示されているように、指示データ制限テーブルでは、設定1から設定4の複数の設定パターンが管理されている。設定パターン毎に、高精細画像の横画素数及び縦画素数、部分画像の横画素数及び縦画素数、並びに、高精細画像のサイズと送信用の画像サイズにおける部分画像サイズ(図15下参照)毎の部分画像の切出領域CAの画角の閾値(横画角閾値及び縦画角閾値)が関連付けて管理されている。なお、指示データの画角は横画角閾値及び縦画角閾値のいずれか一方であってもよい。図25(a)では、4つの設定パターンが示されているが、これは一例であって、1つ以上3つ以下でも、5つ以上でもよい。また、指示データ制限テーブルを利用せず、計算式を利用してもよい。ここで、具体的に設定パターン「設定1」について説明する。
例えば、一時記憶部16に記憶された高精細な正距円筒射影画像のデータが、図25(b)で示されているように、横360度、縦180度の2:1の画像であり、画像の横サイズが4000画素(pix)で縦サイズが2000画素(pix)である場合、1画素あたりの角度は0.09度(=360÷4000)である。部分画像を透視投影方式で変換されることで得られた透視射影画像とした場合、透視射影画像内の領域により画角と画素の比は一定ではないが、目安として、例えば、部分画像の横画素が1920画素の場合は、1920×0.09=172.8度となり、送信用の画像サイズの横画角の閾値が172.8度として管理される。同様に、部分画像の縦画素が1080画素の場合は、1080×0.09=97.2度となり、送信用の画像サイズの縦画角の閾値が97.2度として管理される。これにより、スマートフォン5aから全天球撮影装置1aに対して送られた指示データによって、横画角172.8度より小さい部分画像の切出領域CAを指定された場合であっても、指示データ22制限部は画角を制限して172.8度の領域を部分画像へ変換するように留める。
更に、図26を用いて、部分画像の切出領域CAが小さくなり過ぎることを制限する処理について詳細に説明する。図26(a)は指示データに制限を掛けない場合における全天球撮影装置からスマートフォンに送信される画像データの概念図、図26(b)は指示データに制限を掛ける場合における全天球撮影装置1aからスマートフォンに送信される画像データの概念図である。
上記第1の実施形態では、図26(a)に示されているように、低精細変更部17は、指示データに基づき、全体画像を低精細に変更する際に送信用の画像サイズに合わせて縮小する。また、全体画像としての正距円筒射影画像EC1において部分画像の切出領域CAが指定されている場合、射影方式変換部18は、全体画像から部分画像P11を抽出して射影方式を変換する際に送信用の画像サイズに合わせて拡大相当の処理を行う。
これに対して、第2の実施形態では、図26(b)に示されているように、指示データによって、全体画像としての正距円筒射影画像EC1において部分画像P21が指定されている場合、低精細変更部17は、第1の実施形態と同様に、全体画像を低精細に変更する際に送信用の画像サイズに合わせて縮小する。しかし、射影方式変換部18は、送信用の画像サイズに合わせて抽出するために、送信用の画像サイズと等倍相当となる部分画像P22を抽出して射影方式を変換する。
<スマートフォン5a,5bの機能構成>
図23に示されているように、スマートフォン5a,5bは、第1の実施形態に係るスマートフォン5に対して、更に、指示権請求部59を有している。指示権請求部59は、図10に示されている各構成要素のいずれかが、EEPROM504からRAM503上に展開されたスマートフォン用プログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
(スマートフォン5a,5bの各機能構成)
以下、第1の実施形態で説明していない指示権請求部59の機能構成についてのみ説明する。
指示権請求部59は、受付部52が利用者からの指示を受け付けることで、優先的に全天球撮影装置1aに指示データを利用させるための指示権(指示請求権データともいう)を発行する。この発行された指示権は、送受信部51が全天球撮影装置1aへ送信する指示データに付随して送信される。図21に示されているように、複数のスマートフォン5a,5bから全天球撮影装置1aに指示データを送信するシステムの場合、指示が競合する可能性がある。そのため、第2の実施形態では、指示権の考えが導入されている。
<スマートフォン5cの機能構成>
図24に示されているように、スマートフォン5cは、図12に示されている第1の実施形態のスマートフォン5から、受付部52で利用者の指示を受け付けることができない点以外は同じ機能構成であるため、説明を省略する。即ち、スマートフォン5cは、スマートフォン5a,5bとは異なり、全天球撮影装置1aに対して指示データを送信する機能を有していない。そのため、スマートフォン5cは、スマートフォン5a,5bと指示が競合する可能性はない。
〔実施形態の処理又は動作〕
続いて、図27及び28を用いて、第2の実施形態の処理又は動作について説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と異なる処理又は動作についてのみ説明する。
<全天球撮影装置1aの処理又は動作>
まずは、図27を用いて、全天球撮影装置1aの処理又は動作を説明する。図27は、第2の実施形態に係る全天球撮影装置1aが行う画像処理の過程における画像の概念図である。
図27に示されているように、全天球撮影装置1aの指示選択部21は、スマートフォン5aから第1の指示データが送られて来て、スマートフォン5bから第2の指示データが送られて来た場合、利用する指示データを選択する(S110)。この場合、指示選択部21は、指示データに付加して送られて来た指示権請求データに基づき、利用する指示データを選択する。例えば、指示選択部21は、送受信部11で先に受信した指示データを優先して利用するために選択する。なお、指示権請求データは、スマートフォン5a,5bの各指示権請求部59が発行している。
次に、指示データ制限部22は、指示データ制限部22は、指示データが送信用画像サイズの閾値未満の場合は、部分画像の切出領域CAが小さくなりすぎることを制限して、スマートフォン5a,5b,5c側で閾値の部分画像が表示されるように指示データに対して制限を掛ける(S110)。
なお、これ以降は、第1の実施形態における指示データに代えて、ステップS110の処理による制限後の指示データが、ステップS130以降の処理で利用される。ここで、図28を用いて、第1の実施形態と第2の実施形態で、スマートフォンにおける表示の違いについて説明する。図28において、(a)は制限をかけない場合の部分画像P11の表示例、(b)は制限をかけない場合の全体画像における部分画像P11以外の領域の表示例、(c)は制限をかけた場合の部分画像P21の表示例及び送信された部分画像P22の概念図、(d)は制限をかけた場合の部分画像P22における部分画像P21以外の領域の表示例である。なお、図28(a),(b)は図26(a)の処理の場合の画像であり、図28(c),(d)は図26(b)の処理の場合の画像である。
図26(a)に示されているように、スマートフォン5において利用者Yによって部分画像P11が指定されると、スマートフォン5の表示制御部58は、全天球撮影装置1から送られて来た画像として、最初に図28(a)に示されているような所定領域画像Q11を表示させる。この最初の所定領域画像Q11は、城の天守閣の中央部分が図26(a)における部分画像P11に相当する。ここで、利用者Yが図28(a)に示されている所定領域画像における天守閣の上部を表示するための操作を行うと、表示制御部58は、図28(b)に示されているような所定領域画像Q12を表示させる。図28(b)に示されているように、天守閣の中央部分以外は、低精細な全体画像(図26(a)の正距円筒射影画像EC1に相当)の一部の拡大であるため画質が悪い。仮に、図28(b)に示されている画像を高精細で表示する場合には、スマートフォン5は全天球撮影装置1に対して、図28(b)に示されている領域を指定するための指定データを再度送信することになる。しかし、スマートフォン5が全天球撮影装置1に対して指示データを再度送信しても、遅延等により直ぐには全天球撮影装置1から更新された部分画像のデータが送られて来ないため、一時的に図28(b)に示されているような低精細な画像が表示された状態になってしまう。また、複数の利用者が各人のスマートフォンで画像を閲覧する場合、指示権を持っていない利用者が指示データで示される領域以外の領域を閲覧しようとしても、全天球撮影装置1から高精細な画像データを取得できないため、図28(b)に示されているようにスマートフォンに表示される画像は低精細になってしまう。
これに対して、図26(b)に示されているように、スマートフォン5aにおいて利用者Aが指示権を取得して部分画像P21を指定すると、全天球撮影装置1aから送られて来た画像は図28(c)の全体を示す部分画像P22であるが、スマートフォン5aの表示制御部58は、図28(c)の破線内の領域の部分画像P21を最初の所定領域画像Q21として表示させる。全天球撮影装置1aから送られて来た画像は、天守閣の全体部分である図26(b)における部分画像P22に該当する。また、最初の所定領域画像Q21は、天守閣の中央部分である図26(b)における部分画像P21に該当する。
ここで、スマートフォン5aが図28(c)に示されている所定領域画像Q21における天守閣の中央部を表示中に、利用者Aが天守閣の上部を表示する操作を行っても、全天球撮影装置1aから天守閣の上部の高精細な部分画像のデータが届くまでは、既に取得している図28(c)に示されている画像における天守閣の上部の領域を、図28(d)に示されているような所定領域画像Q22として表示させることで、画質が極端に悪くならない。また、利用者B,Cのいずれかが、自己のスマートフォン5b,5cで図28(c)に示されている所定領域画像における天守閣の上部を表示する操作を行うと、表示制御部58は、図28(d)に示されているような所定領域画像Q22を表示させる。図28(c)に示されているように、天守閣全体の画像が高精細な部分画像であるため、表示制御部58が、図28(d)に示されているように天守閣の上部の画像を表示させた場合であっても画質が極端に悪くならない。
また、利用者Cは、指示権を取得できないスマートフォン5cを利用しているため、自己のスマートフォン5cで指定データを再度送信することができないが、既に自己のスマートフォン5cで受信されている部分画像の一部を拡大するだけで、高精細な画像を閲覧することができる。
〔実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、指示データが送信用画像サイズの閾値未満の場合は、指示データ制限部22は、部分画像の切出領域CAが小さくなりすぎることを制限して、スマートフォン5a,5b,5c側で閾値の部分画像が表示されるように指示データに対して制限を掛ける。これにより、第1の実施形態の効果に加え、操作権を有する利用者Aは、指示データで示される部分画像P21を所定領域画像Q21として閲覧中に、部分画像22内における部分画像P21の周辺の領域(所定領域画像Q22)を表示させる場合には、全天球撮影装置1aから改めて高精細な部分画像のデータが送られて来る間でも、表示される所定領域画像の画質が極端に悪くならないという効果を奏する。しかも、
全天球撮影装置1aからスマートフォン5aに送信する部分画像のサイズを大きくして(データ量を増やして)高画質の領域を広げたのではないため、送信対象のデータ量を変えずに、かつ所定領域画像Q21の画質を落とさずに済むという効果を奏する。更に、操作権を有しない利用者B,Cは、全体画像内の所望の領域を閲覧中に、部分画像22内における部分画像P21の周辺の領域(所定領域画像Q22)を表示させる場合には、画質が極端に悪くならないという効果を奏する。これにより、利用者の閲覧性を向上させることができる。
●補足
なお、図11に示されている全天球撮影装置1の一部分(撮像部14a、撮像部14b、撮像制御部13、及び画像処理部15)以外の機能構成は、全天球撮影装置1内で実現せずに、別装置である画像処理サーバが実現してもよい。この場合、画像処理サーバは、全天球撮影装置1及びスマートフォン5に対してインターネット等の通信ネットワークを介してデータ通信を行う。同様に、図22に示されている全天球撮影装置1aの一部(撮像部14a、撮像部14b、撮像制御部13、及び画像処理部15)以外の機能構成は、全天球撮影装置1a内で実現せずに、別装置である画像処理サーバが実現してもよい。この場合も、画像処理サーバは、全天球撮影装置1a及びスマートフォン5a,5b,5cに対してインターネット等の通信ネットワークを介してデータ通信を行う。
また、全天球撮影装置1,1aは撮影装置の一例であり、撮影装置には、通常の平面画像を得るデジタルカメラやスマートフォン等も含まれる。通常の平面画像を得るデジタルカメラやスマートフォンの場合、全天球画像を得るのではなく、比較的広角な画像(広角画像)を得ることができる。
また、スマートフォン5,5a,5b,5cは、通信端末又は画像処理装置の一例であり、通信端末又は画像処理装置には、タブレット型PC(Personal Computer:パーソナルコンピュータ)、ノートPC、デスクトップPC等のPCも含まれる。また、通信端末又は画像処理装置には、スマートウォッチ、ゲーム機器、又は車両等に搭載するカーナビゲーション端末等が含まれる。
上記実施形態では、低精細画像として、撮像部14a,14bから得られた画像データの画像の全体領域である全体画像と、高精細画像として、全体領域の一部の領域である部分画像について説明したが、これに限るものではない。低精細画像は、撮像部14a,14bから得られた画像データの画像の全体領域の一部の領域A1の画像であってもよい。この場合、高精細画像は、一部の領域A1の更に一部の領域A2の画像となる。即ち、低精細画像と高精細画像との関係は、前者が広角画像であるのに対して後者が狭角画像である。
上記実施形態では、全天球画像に平面画像を重畳する場合について説明したが、重畳は、合成の一例である。合成には、重畳の他に、貼り付け、嵌め込み、重ね合わせ等も含まれる。また、上記重畳画像は、合成画像の一例である。重畳領域は、合成領域の一例である。合成画像には、重畳画像の他に、貼り付け画像、嵌め込み画像、重ね合わせ画像等も含まれる。更に、画像重畳部56は、画像合成部の一例である。
また、正距円筒射影画像ECと平面画像Pは、両方とも静止画の場合、両方とも動画のフレームの場合、一方が静止画で他方が動画のフレームの場合のいずれであってもよい。
更に、上記実施形態では、射影方式変換部18は、一時記憶部16から取得した高精細の画像データをそのままの精細度で射影方式を変換しているが、これに限るものではない。例えば、低精細変更部17から出力される全体画像データよりも高い精細度であれば、射影方式変換部18は、射影方式を変換する際に一時記憶部16から取得した画像データの精細度を低くしてもよい。
図11及び図12に示されている各機能構成は、ソフトウェア機能ユニットの形で実現し、且つ、独立製品として販売または使用する場合に、コンピュータ読取り可能な記憶媒体に記憶することができる。この場合に、本実施形態の技術方案は、本質的、または従来技術に貢献する部分若しくは上記技術方案の部分はソフトウェア製品の形で表現される。上記コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、或はネットワークデバイスなど)に上記各実施形態にかかる上記方法の全部或は一部のステップを実行させる複数の指令を含む。なお、上述の記憶媒体は、USBメモリ、リムーバブルディスク、ROM、RAM、磁気ディスク、あるいは光ディスクなど、プログラムコードを格納できる様々な媒体を含む。
また、上記実施形態にかかる方法は、プロセッサに適用され、またはプロセッサによって実現される。プロセッサは信号を処理する能力を持つ集積回路基板である。上記各実施形態の方法の各ステップはプロセッサにおけるハードウェアである集積論理回路又はソフトウェア形式の指令によって実現される。上記プロセッサは汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用集積回路(ASIC)、既製プログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェア部品であり、上記各実施形態に開示される各方法、ステップ及び論理ボックスを実現又は実行可能なものである。汎用処理器はマイクロプロセッサ又は任意の一般処理器などである。上記各実施形態にかかる方法の各ステップは、ハードウェアであるデコーダにより実行されることで実現されてもよく、または、デコーダにおけるハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実現されても良い。ソフトウェアモジュールはランダムメモリ、フラッシュメモリ、読出し専用メモリ、プログラマブル読出し専用メモリ、あるいは電気的消去可能なプログラマブルメモリ、レジスタなど、本分野で成熟した記憶媒体に記憶される。このソフトウェアが記憶される記憶媒体を備えるメモリから、プロセッサは情報を読み取り、ハードウェアに合わせて上記方法のステップを実現させる。
以上に説明した実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらの組み合わせで実現される。その中に、ハードウェアの実現に関して、処理ユニットは一つまたは複数の専用集積回路(ASIC)、デジタル信号処理プロセッサ(DSP)、デジタル信号プロセッサ(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本発明の機能を実行する他の電子ユニット或はその組合せにより実現される。また、ソフトウェアの実現に関しては、上述した機能を実現するモジュール(たとえばプロセス、関数など)により上記技術が実現される。ソフトウェアコードは、メモリに保存され、プロセッサによって実行される。なお、メモリはプロセッサの内部または外部で実現される。
1 全天球撮影装置(撮影装置の一例)
5 スマートフォン(通信端末の一例、画像処理装置の一例)
13 撮像制御部
14a 撮像部
14b 撮像部
15 画像処理部
16 一時記憶部
17 低精細変更部(変更手段の一例)
18 射影方式変換部(射影方式変換手段の一例)
19 符号化部
21 指示選択部
22 指示データ制限部
51 送受信部
52 受付部
53 復号化部
54 重畳領域作成部
55 画像作成部
56 画像重畳部
57 射影方式変換部
58 表示制御部
59 指示権請求部
特開2006-340091号公報

Claims (9)

  1. 被写体を撮影して所定の精細度の画像データを得る撮影装置と、前記撮影装置から前記所定の精細度の画像データに係る画像の全て又は一部である広角画像のデータ及び前記広角画像の一部の領域である狭角画像のデータを取得して、前記広角画像上の前記一部の領域に前記狭角画像を合成して表示する通信端末と、を有する撮影システムであって、
    前記撮影装置は、
    前記角画像の精細度を変更する変更手段と、
    前記角画像を前記広角画像とは異なる精細度で射影方式変換する射影方式変換手段と、
    前記通信端末から、前記広角画像内の前記一部の領域である合成領域を特定するための指示を示す指示データを受信する受信手段と、
    前記指示データで示される合成領域の画角が、前記通信端末に送信する画像サイズ毎の画角閾値未満である場合には、当該画角閾値の合成領域が閲覧されるように前記指示データに対して制限を掛ける指示データ制限手段と、
    を有するとを特徴とする撮影システム
  2. 前記変更手段は、前記所定の精細度よりも低い精細度で、前記広角画像を変更することを特徴とする請求項1に記載の撮影システム
  3. 前記広角画像は、前記被写体を撮影した得られた前記所定の精細度の画像データに係る画像の全てである全体画像であることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮影システム
  4. 前記射影方式変換手段は、前記所定の精細度は前記広角画像の精細度より高い精細度で前記射影方式を変換することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮影システム
  5. 前記撮影装置は、被写体を撮影して全天球画像データを得る全天球撮影装置であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の撮影システム
  6. 前記撮影装置は、
    前記広角画像のデータ及び前記狭角画像のデータを関連づけて記憶する記憶手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の撮影システム
  7. 前記撮影装置は、
    前記通信端末に対し、前記広角画像のデータ及び前記狭角画像のデータを関連づけて送信する送信手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の撮影システム。
  8. 前記通信端末は、スマートフォン、スマートウォッチ、PC、又はカーナビゲーション端末であることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の撮影システム。
  9. 被写体を撮影して所定の精細度の画像データを得る撮影装置と、前記撮影装置から前記所定の精細度の画像データに係る画像の全て又は一部である広角画像のデータ及び前記広角画像の一部の領域である狭角画像のデータを取得して、前記広角画像上の前記一部の領域に前記狭角画像を合成して表示する通信端末と、を有する撮影システムが実行する撮影方法であって、
    前記撮影装置が、
    前記角画像の精細度を変更する変更ステップと、
    前記角画像を前記広角画像とは異なる精細度で射影方式変換する射影方式変換ステップと、
    前記通信端末から、前記広角画像内の前記一部の領域である合成領域を特定するための指示を示す指示データを受信する受信ステップと、
    前記指示データで示される合成領域の画角が、前記通信端末に送信する画像サイズ毎の画角閾値未満である場合には、当該画角閾値の合成領域が閲覧されるように前記指示データに対して制限を掛ける指示データ制限する指示データ制限ステップと、
    を実行することを特徴とする撮影方法。
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