JP7412864B2 - プレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法 - Google Patents

プレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法 Download PDF

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本発明は、予めコンクリート構造体を複数に分割した形で製作されるプレキャストセグメントを現地で接合するコンクリート構造体の施工方法に関するものであり、例えばPC桁橋におけるPC桁、その他ボックスカルバート、側溝、擁壁などの施工に用いることができる。
コンクリート構造体であるPC桁の施工方法の一種として、プレキャストセグメント工法がある。
図9はプレキャストセグメント工法における施工手順の一例をフロー図として示したものである。
プレキャストセグメント工法は、図9のフローに示すように、まず工場で1本のPC桁を製作し、工場内で運搬可能な大きさのセグメントに分割し、次にこのセグメントを架設地点に運搬して、セグメント接合面に接着剤を塗布し、引き寄せ、その後、プレストレスを与えて一体のPC桁にする方法であり、現場の省人化・省力化、工期短縮など時代の要請に応じて急増している工法である。
図10は、上述のようなプレキャストセグメント工法におけるセグメントの形態と、架設現場における接合、接合後のプレストレスの導入の関係を示したものである。この例は、図10(b)に示すようなプレキャストセグメントからなる主桁としての4本のPC桁間に床版としてのプレキャストPC板が架設されるPCコンポ橋を想定している。
図10(a)に示すように、工場等で製作し、架設現場へ搬入したプレキャストセグメントの接合面に接着剤を塗布し、これらを引き寄せ、セグメントどうしの位置を調整した後、PC鋼材を挿入し、PC鋼材の緊張により一体化する。
図11は、参考として、従来のPCポストテンションT桁橋の3パターン(タイプ1~3)の断面を示したものである。
表1にそれらの寸法、質量等を示す。
このようなプレキャストセグメント工法によって、PC桁を施工する場合、工場などでプレキャストセグメントとして分割して製作される桁の形状と、現場で接合される桁の形状を高い精度で一致させることが必要である。
プレキャストセグメントを用いた橋梁の製作管理や施工管理の技術として例えば特許文献1~3記載の発明がある。
特許文献1には、橋脚に構築した柱頭部から橋軸方向に複数のブロックを連設して構築する張出し部の、自由端に設置される端部部材の設置高さを管理する設置高さ管理システムであって、張出し部を固定端側区画と自由端側区画に区割りし、固定端側区画の橋面高さ、自由端側区画に含まれるブロックの水平に対する傾斜角とブロックの長さ、および端部部材の水平に対する傾斜角と端部部材の長さに基づいて、端部部材の設置高さを算出する設置高さ算出部、および、端部部材の設置高さについて、設置高さ算出部にて算出された実測値と予め設定した計画値とを比較する設置高さ比較部を有する設置高さ管理装置と、自由端側区画に含まれるブロック各々に設置される第1の傾斜計と、端部部材に設置される第2の傾斜計と、固定端側区画に含まれるブロック各々に設置されるターゲットと、柱頭部に据え付けられ、ターゲットを視準するトータルステーションと、を備えることを特徴とする設置高さ管理システムが記載されている。
特許文献2には、工場で製作されるプレキャスト部材に夫々、プレキャスト部材を識別するための識別情報を付与するとともに、各プレキャスト部材に対して三次元形状計測を行い、少なくとも接合部位の製作精度データ及び三次元形状計測データを含むプレキャスト部材の形状計測データをコンピュータに格納する第1工程と、順次、現地で構築された構造物の出来形計測を行い、プレキャスト部材の接合部位毎に、少なくとも接合部位の施工誤差を含む現地構造物の出来形計測データを取得する第2工程と、コンピュータにより、プレキャスト部材の接合部位を対象に、プレキャスト部材の形状計測データに基づき仮組シミュレーションを行い、製作精度と施工誤差とを相殺し設置誤差を縮小化し得るプレキャスト部材の選定を行う第3工程と、仮組シミュレーション結果に基づき、選定されたプレキャスト部材を現地に搬入し設置する第4工程と、以降は、プレキャスト部材の接合部位毎に、第2工程から第4工程を順に繰り返すことにより、順次プレキャスト部材の架設を行うことを特徴とするプレキャスト部材を用いた構造物の構築管理方法が記載されている。
特許文献3には、予め決められた形状データに基づいてプレキャストセグメントを順次に製作する工程と、順次に製作されたプレキャストセグメント単体の全体の3次元形状を複数台のCCDカメラによって測定し、得られる3次元形状データを格納する工程と、既に計測されたプレキャストセグメント全体の3次元形状デ-タと今回得られた3次元形状データとから、これらのプレキャストセグメントによって構成されるであろう架設予想形状をシュミレーションする工程と、このシミュレーションされた架設予想形状と設計形状とがほぼ一致するようにこの次に製作されるプレキャストセグメントの形状データを補正する工程と、を具え、この補正された形状データに基づいてプレキャストセグメントの製作を制御することを特徴とするプレキャストセグメントの形状管理方法が記載されている。
特開2020-033762号公報 特開2007-277907号公報 特開2000-290933号公報
プレキャストセグメントの接合では、上述のように、セグメント相互の端面をすべて正確に一致させ、工場製作時の形状を再現(復元)しなくてはならない。従来の接合は、例えば、図12に示すように台車に載せたセグメントを引き寄せて、セグメント相互の端面が一致するように、ジャーナルジャッキまたは油圧ジャッキ等で、直線性や段差の調製を行う。この時、直線性や段差を目視や直線定規で確認する。
しかし、一般に桁高が2.5~3.0m、桁幅1.5mにもなるPC桁の端面を目視で正確に一致させるのは困難な作業であり、直線定規を使用しても、定規をあてるコンクリート面に凹凸やゆがみがあると、正確に一致させることは困難である。
正確に一致させることができなければ、接合面に局部的な応力が生じ、プレキャストセグメント工法にとって重要な接合面に損傷(角欠け、ひび割れ)を発生させることとなるが、こういった事例は少なくないのが現状である。
また、接着剤は可使時間(一般に120分程度)が限られているため、この間に、セグメント数5~7、全長35~45m、総重量100~150t/本ものセグメントを接合し、緊張作業を完了しなくてはならないため、迅速な接合作業が要求される。このため、PC桁橋を発注する発注者が入札時に、セグメント接合精度向上対策を求める事例も最近見受けられる。
特許文献1記載の設置高さ管理システムは、片持ち式張出し架設工法による橋梁の構築時において、後に閉合されて橋桁となる張出し部の自由端に設置される端部部材の設置高さをトータルステーションを利用して管理する発明であり、プレキャストセグメント工法におけるセグメント製作時の出来形を再現する工法ではない。
特許文献2記載の構造物構築管理方法は、プレキャスト部材を用いて構造物を構築する際、工場などで順次製作されるプレキャスト部材の製作誤差と、現地に構築される構造物の施工誤差とを加味したプレキャスト部材の管理方法によって、累積誤差等による施工障害をなくすようにしたものであり、やはりプレキャストセグメント工法におけるセグメント製作時の出来形を再現する工法ではない。
特許文献3記載の発明は、ショートラインマッチキャスト工法によって順次に製作されるプレキャストセグメントの形状変化をCCDカメラによる測定に基づいて補正するようにしたものであり、プレキャストセグメント製作時の誤差の補正を目的としたものである。
本発明は、上述のような背景のもと、PC桁などのコンクリート構造体を構成する一連の複数のプレキャストセグメントを、製作時の出来形に関してトータルステーションなどの3次元位置座標取得手段で製造時データを測定し、施工現場で接合する際に各プレキャストセグメントの位置を3次元位置座標取得手段で測定した接合時データと自動的に対比できるようにして、現場作業の大幅な時間短縮と接合精度を向上させることができるコンクリート構造体の施工方法を提供することを目的としたものである。
本発明は、予め製作された複数のプレキャストセグメントを施工現場まで運搬し、前記プレキャストセグメントどうしを施工現場で接合するコンクリート構造体の施工方法において、複数の継目位置で複数のプレキャストセグメントに分割されるコンクリート構造体を製作する工程と、前記コンクリート構造体の継目位置の間隔を含めた製造時の出来形を3次元位置座標取得手段で計測し、前記プレキャストセグメントどうしの前記継目位置の位置情報を含めた出来形を製造時データとして取得する工程と、前記継目位置で分割された前記複数のプレキャストセグメントを、施工現場まで運搬する工程と、前記複数のプレキャストセグメントを前記施工現場の施工位置に配置し、前記3次元位置座標取得手段で前記コンクリート構造体の接合する際の形状を計測することにより、前記セグメント継目位置の位置情報を接合時データとして取得する工程と、前記製造時データと前記接合時データに基づいて、前記複数のプレキャストセグメントの位置を調整し、隣り合うプレキャストセグメントの前記継目位置の端面を正確に合わせて前記コンクリート構造体の出来形を再現する工程と、を備えることを特徴とするものである。
製造時データはプレキャストセグメントの製造時における出来形をそのままトータルステーションなどの3次元位置座標取得手段により計測し、3次元のデータとして得るものであるが、製造時には継目位置に目地板分などの間隔が生じるため、製造時データにおいてこの継目間隔を除いた形で、接合時データと対比し、隣り合うプレキャストセグメントの継目位置の端面を正確に合わせて行く必要がある。
このような状態で、製造時のプレキャストセグメントどうしの位置関係と、接合時のコンクリート構造体の位置関係を合わせることで、製造時のコンクリート構造体の出来形(継目間隔は補正)が再現されることになる。この場合、製造時の出来形を再現するため、個々のプレキャストセグメントに製造誤差があっても、接合端面などに無理な応力を発生させることがない。
本発明のプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法において、対象となるコンクリート構造体としては、ボックスカルバート、側溝、擁壁などのプレキャスト製品にも適用することができ、コンクリート構造体の断面形状などは特に限定されない。
このような接合において、製造時データには、複数のプレキャストセグメントの端面の継目位置における複数の角部の3次元の位置データを含ませることで、接合作業を迅速かつ容易に行うことができる。
また、製造時データと接合時データの位置調整における他の要素としては、プレキャストセグメントの製作時から接合時までのクリープや乾燥収縮による変形分の調整を含めてプレキャストセグメントどうしの位置を調整することで、接合端面などにおける応力の発生を抑制することができる。
本発明のプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法を、PC桁橋を構成するPC桁に適用する場合には、工場製作時の形状を再現した後、プレストレスを導入し、一体化することでPC桁の架設が完了する。
その場合の対象となるPC桁としては、PC桁橋を構成するT桁、I桁の他、PC桁橋を構成する箱桁やU桁などが挙げられ、PC桁の断面形状などは特に限定されない。
本発明は、従来の目視や直線定規を用いた方法にかえて、トータルステーションなどの3次元位置座標取得手段を用いて複数のプレキャストセグメントからなるコンクリート構造体の製造時と接合時の位置情報を入手し、これらの位置情報を入力したシステムから得られる情報に基づき、セグメントの位置調整を行い、相互の端面を正確に一致させて製作時の形状を再現するものであり、プレキャストセグメント工法における現場作業の時間を大幅に短縮させ、かつプレキャストセグメントどうしの接合精度を向上させることができる。
PC桁のプレキャストセグメント工法の施工手順のフロー図における本発明との関係を記載した説明図である。 本発明の一実施形態におけるステップ1としての工場にて1本(一連)のPC桁を製作する工程での側面図と断面図である。 ステップ2としてのトータルステーションにてPC桁を計測し、3次元のデータとして形状を記憶させる工程を示したものであり、(a)は側面図と断面図、(b)は平面図である。 ステップ2における桁形状図であり、(a)は側面Y方向の桁形状図、(b)は平面Z方向の桁形状図である。 ステップ3としてのセグメントの分割から架設地点に運搬し、取り降ろしするまでの工程での側面図と断面図である。 ステップ4としての接着剤の塗布、セグメントの引寄せからトータルステーションによる計測までの工程を示したもので、(a)は側面図、(b)は平面図である。 ステップ4における引寄せ後、位置調整前の桁形状を製作時桁形状(継目分補正)と重ねて表示した桁形状図であり、(a)は側面Y方向の桁形状図、(b)は平面Z方向の桁形状図である。 ステップ5としてのシステムから得られる情報に基づきセグメントの位置を調整し製作時の形状を復元する工程を示したものであり、(a)は側面図と断面図、(b)は平面図である。 従来のプレキャストセグメント工法における一般的な施工手順を示すフロー図である。 従来のプレキャストセグメント工法における一般的な施工方法の概要を示したもので、(a)は工場などで製作し、架設現場へ搬入したプレキャストセグメントを接合し、プレストレスを導入するまでの主桁の側面図、(b)は橋軸直角方向の断面図である。 従来のPCポストテンションT桁橋の3パターンを示した断面図である。 従来の方法によってPC桁を組み立てる場合に直線定規を使用する場合を概略的に示した説明図である。
以下、本発明の具体的な実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。
なお、本発明は以下に述べる実施形態に限定されるものではない。
図1は一般的なプレキャストセグメント工法でPC桁を施工した場合の施工手順のフローにおける本発明との関係を示した図である。
本発明の概要としては、図1に示すように、プレキャストセグメント工法における(1)工場でのPC桁製作の段階で、PC桁を3次元位置座標取得手段で計測する。ここで、トータルステーションを使用した実施例を示しているが、3次元位置座標取得手段として使用できるものとして、例えばデジタルカメラ、レーザースキャナーなども挙げられ、3次元位置座標を取得することができる手段であれば特に限定されない。計測した測定値は、例えば、タブレットやパソコンなどにインストールされる自動出来形管理システムに入力し、形状を記憶させる。
このような自動出来形管理システムとしては、例えば日本高圧コンクリート株式会社と株式会社ネクステラスが開発した「PC箱桁の自動出来形計測システム」(https://nexterrace.com/stories/pchakoketa/、2021年4月6日検索)などを用いることができる。
このシステムを使用するとトータルステーションで計測する際、ターゲットの設置位置を躯体の隅角にすることで躯体の出来形(部材厚や幅)も計測できる。
具体的な計測手順は、各セグメントの両端に設置したターゲット(プリズム)をトータルステーションで視準し、3次元のデータを入手する。このデータを自動出来形計測システムに送信し、各セグメントの相対位置をシステムに記憶させる。この際、使用するトータルステーションは自動視準可能なもの(例えば、株式会社トプコン製のLN-100または150)であれば、さらに迅速であるが、手動で操作するものでも構わない。
次に、セグメントを運搬し、図1の(6)セグメントの引寄せから(7)セグメントの位置調整の段階で、再びトータルステーションでセグメントの位置を計測し、得られた情報をシステムに送信して、タブレットやパソコンに表示されるセグメントの位置修正情報に基づき、セグメントの位置を調整しながらセグメント相互の端面を正確に一致させて工場製作時の形状を再現する。
最後に、工場製作時の桁形状が再現されたことを確認し、プレストレスを与えて一体のPC桁を完成させる。
なお、上述した「PC箱桁の自動出来形計測システム」を使用する場合、トータルステーションで計測する際、ターゲットの設置位置をプレキャストセグメントの躯体の隅角に設置することで、部材厚や幅も含めた躯体の出来形も計測することができる。
図2~図8は、本発明に係るプレキャストセグメントを用いたPC桁橋の施工方法の一実施形態におけるプレキャストセグメントの製作から運搬、組立、プレストレスの導入までの工程をステップ1~5に分けて示したものである。
〔ステップ1〕
図2に示すように、工場などで、複数のプレキャストセグメント2からなる1本(一連)のPC桁1を製作する。図示の例は従来の技術の項で述べた図10と同様、PC桁橋に用いられるT桁の場合である。なお、図においてセグメント継目位置3は1本の線で示しているが、実際には目地板分の間隔があいている。
〔ステップ2〕
図3に示すように、トータルステーション11でPC桁1を計測し、製造時データとしてタブレット12やパソコンなどに形状を記憶させる。図3(a)は側面図、図3(b)は平面図である。説明および作図の便宜上、各プレキャストセグメント2の両端の接合面についてそれぞれ1箇所のターゲットを測定している表示になっているが、実際にはそれぞれの接合面について複数の位置、通常、断面の角部にターゲットを取り付けて測定を行う。
図4はステップ2における桁形状図であり、図4(a)は側面Y方向の桁形状図、図4(b)は平面Z方向の桁形状図である。図4(a)の側面Y方向の桁形状図における製作基準線に関しては、PC桁1は一般に下反りで製作され、後述するステップ5で製作時の形状を復元した後、PC鋼材を挿入し、プレストレスを導入することで上反りとなる。図4(b)の平面Z方向の桁形状図における製作基準線は一般に直線となるように製作される。
〔ステップ3〕
図5に示すように、分割されたプレキャストセグメント2を架設地点まで運搬し、架設位置に取り降ろしする。
〔ステップ4〕
図6に示すように、プレキャストセグメント2の接合面に接着剤を塗布して、プレキャストセグメント2どうしを引寄せ、目視などによる位置調整を行った後、トータルステーション11で計測し、接合時データとしてタブレット12やパソコンなどに形状を入力する。
図7は、ステップ4における引寄せ後、位置調整前の桁形状を製作時の桁形状(継目分補正)と重ねて表示した桁形状図であり、(a)は側面Y方向の桁形状図、(b)は平面Z方向の桁形状図である。
このとき、ステップ2で計測したX1-1、X1-2、X2-1、X2-2、・・・X5-1、X5-2と、ステップ4で計測しているX1-1、X1-2、X2-1、X2-2、・・・X5-1、X5-2では、クリープや乾燥収縮によってセグメント長(X)が短縮しており、X座標が一致しないため、クリープなどによる短縮分ΔXを、タブレット12などにインストールしたシステム内で補正して表示する。
例えば、ステップ2での製作時のX1-1、X1-2間の距離が5000mm、ステップ4での接合時のX1-1、X1-2間の距離が4997mm(ΔX=3mm短縮)の場合、5000/4997倍に補正する。
〔ステップ5〕
図8に示すように、製作時データと接合時データを記憶したシステムから得られる情報(Δy、Δz)に基づき、セグメントの位置を調整しながら、プレキャストセグメント2どうしの端面を正確に一致させて工場製作時の形状を再現する。
その後、プレストレス(PC鋼材緊張)を導入し、一体化することでPC桁の架設が完了する。
1…PC桁、2…プレキャストセグメント、3…セグメント継目位置、
11…トータルステーション、12…タブレット

Claims (6)

  1. 予め製作された複数のプレキャストセグメントを施工現場まで運搬し、前記プレキャストセグメントどうしを施工現場で接合するコンクリート構造体の施工方法において、
    複数の継目位置で複数のプレキャストセグメントに分割されるコンクリート構造体を製作する工程と、
    前記コンクリート構造体の継目位置の間隔を含めた製造時の出来形を3次元位置座標取得手段で計測し、前記プレキャストセグメントどうしの前記継目位置の位置情報を含めた出来形を製造時データとして取得する工程と、
    前記継目位置で分割された前記複数のプレキャストセグメントを、施工現場まで運搬する工程と、
    前記複数のプレキャストセグメントを前記施工現場の施工位置に配置し、前記3次元位置座標取得手段で前記コンクリート構造体の接合する際の形状を計測することにより、前記セグメント継目位置の位置情報を接合時データとして取得する工程と、
    前記製造時データと前記接合時データに基づいて、前記複数のプレキャストセグメントの位置を調整し、隣り合うプレキャストセグメントの前記継目位置の端面を正確に合わせて前記コンクリート構造体の出来形を再現する工程と、
    を備えることを特徴とするプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法。
  2. 請求項1記載のプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法において、前記製造時データには、前記複数のプレキャストセグメントの端面の継目位置における複数の角部の位置データが含まれていることを特徴とするプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法。
  3. 請求項1または2記載のプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法において、前記製造時データと前記接合時データに基づく位置調整には、前記製造時データに含まれる隣り合うプレキャストセグメント間の継目位置における間隔分の調整と、前記プレキャストセグメントの製作時から接合時までのクリープおよび乾燥収縮による変形分の調整を含めることを特徴とするプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法。
  4. 請求項1、2または3記載のプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法において、前記コンクリート構造体がPC桁橋を構成するPC桁であることを特徴とするプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法。
  5. 請求項4記載のプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法において、前記PC桁がPC桁橋を構成するT桁またはI桁であることを特徴とするプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法。
  6. 請求項4記載のプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法において、前記PC桁がPC桁橋を構成する箱桁またはU桁であることを特徴とするプレキャストセグメントを用いたコンクリート構造体の施工方法。
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