JP7411834B1 - スクリュ圧縮機および圧縮機ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】低温環境下において封止部材を適切に保護することができるスクリュ圧縮機および圧縮機ユニットを提供する。【解決手段】スクリュ圧縮機12は、0℃未満のガスを圧縮するスクリュ圧縮機であって、ロータ部21,22と、第1構成部31と第2構成部32とを含むケーシング30と、封止部材60とを備える。第2構成部32は、第1構成部31とは別体に形成され、ロータ部21,22のスクリュロータを収容するとともに、圧縮室を形成する。第1構成部31には、圧縮室に吸い込まれる前の対象ガスが存在する吸込み空間42が形成されている。第1構成部31と第2構成部32との合わせ面31a,32b上には、封止部材60が開口42bを囲むように配置されている。吸込み空間42と封止部材60との間には、対象ガスから封止部材60への冷熱の影響を軽減する加温流体が流通する加温流体流通路50が形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、スクリュ圧縮機および圧縮機ユニットに関する。
近年、環境を考慮して、水素を発電や自動車等の燃料として用いることが考えられており、水素の需要が増大している。また、0℃未満の低温ガス、例えば液化天然ガス(LNG)、液体水素(LH2)などの低温のボイルオフガス(BOG)を圧縮機によって回収してエンジン等に供給することが行われている。このため、圧縮機がそのまま低温ガスを吸入する構成を採用すると、それに適した材料を選択する必要があったり、熱変形量を考慮した設計条件を採用したり、厳重な断熱処理を実施したりする必要がある等の制約がかかる。
特開2011-99345号公報
ところで、従来、スクリュ圧縮機では、スクリュロータを収容するケーシングと、ガスの吸込み流路を形成するケーシングとが別体となるものがある。
一般的に、これらのケーシング間にはガスの漏れを防止するためにOリング等の封止部材を取り付けることがある。しかしながら、スクリュ圧縮機が低温ガスを処理する場合には、低温ガスによって封止部材のシール性能が低下してしまう虞がある。
本願発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、低温環境下において封止部材を適切に保護することを目的とする。
本発明の一態様に係るスクリュ圧縮機は、0℃未満のガスを圧縮するスクリュ圧縮機であって、ロータ部と、ケーシングと、を備える。前記ロータ部は、スクリュロータを有する。前記ケーシングは、前記ロータ部を収容する。前記ケーシングは、第1構成部と、第2構成部と、封止部材と、を備える。前記第2構成部は、前記第1構成部と別体に形成され、前記スクリュロータを収容するとともに、圧縮室を形成する。前記封止部材は、前記第1構成部と前記第2構成部との間の合わせ面上に配置されている。
本態様に係るスクリュ圧縮機において、前記第1構成部および前記第2構成部のうち、少なくとも前記第1構成部には前記圧縮室に吸い込まれる前の対象ガスが存在する吸込み空間が形成されている。前記封止部材は、前記合わせ面上に現れる前記吸込み空間の開口を囲むように配置されている。
また、本態様に係るスクリュ圧縮機において、前記ケーシングは、前記対象ガスから前記封止部材への冷熱の影響を軽減する加温流体を、前記吸込み空間と前記封止部材との間に流通させる加温流体流通路をさらに備える。
上記態様に係るスクリュ圧縮機は、加温流体を吸込み空間と封止部材との間に流通させる加温流体流通路を備えるので、低温環境下でも封止部材への冷熱の影響を抑制することができる。このため、上記態様に係るスクリュ圧縮機では、低温環境下であっても封止部材を適切に保護することができる。具体的には、シール性能の低下や割れを防止できる。
上記態様に係るスクリュ圧縮機において、前記加温流体流通路が、前記合わせ面上において、前記封止部材と前記開口との間を通過するように設けられてもよい。
上記態様に係るスクリュ圧縮機では、合わせ面において、封止部材と吸込み空間の開口との間を通過するように加温流体流通路が設けられているので、合わせ面同士の隙間に対象ガスが侵入してきた場合にも冷熱の影響が封止部材に及ぶのを抑制することができる。よって、上記態様に係るスクリュ圧縮機では、対象ガスから封止部材をより適切に保護することができる。
上記態様に係るスクリュ圧縮機において、前記加温流体流通路が、前記合わせ面上において前記開口を囲んでいてもよい。
上記態様に係るスクリュ圧縮機では、合わせ面上において開口を囲むように加温流体流通路が設けられているので、封止部材への冷熱の影響を吸込み空間の開口の周囲の全周に亘って抑制することができる。また、上記態様に係るスクリュ圧縮機では、合わせ面上において吸込み空間の開口を囲むように設けられた加温流体流通路を流通する加温流体によって、封止部材近傍のケーシングへの冷熱の影響を抑制することができる。これより、対象ガスの冷熱の影響によるケーシングの変形なども抑制することができる。
上記態様に係るスクリュ圧縮機において、前記ケーシングは、前記加温流体流通路に導入された加温流体を前記加温流体流通路から排出可能な排出路を備えてもよい。
上記態様に係るスクリュ圧縮機では、ケーシングが加温流体を排出可能な排出路を有するので、加温流体流通路に導入された加温流体が滞留するのを抑制することができる。すなわち、上記態様に係るスクリュ圧縮機では、常に新しい加温流体を供給し続けることができる。
上記態様に係るスクリュ圧縮機において、前記封止部材がOリングであってもよい。
上記態様に係るスクリュ圧縮機では、Oリングを封止部材として採用するので、第1構成部と第2構成部との間でのより適切にシールが可能である。
本発明の一態様に係る圧縮機ユニットは、上記の何れかの態様に係るスクリュ圧縮機と、油回収器と、油配管と、を備える。前記油回収器は、前記スクリュ圧縮機により圧縮された対象ガスから油を回収する。前記油配管は、前記油回収器の油を前記ケーシングに導く。
本態様に係る圧縮機ユニットにおいて、前記スクリュ圧縮機は、前記ケーシング内に設けられ、前記油配管の油を前記加温流体として前記加温流体流通路へと導く内部導入路をさらに備える。
上記態様に係る圧縮機ユニットは、加温流体を吸込み空間と封止部材との間に流通させる加温流体流通路を有するスクリュ圧縮機を備えるので、上述のように、低温環境下であっても封止部材を適切に保護することができる。
また、上記態様に係る圧縮機ユニットでは、スクリュ圧縮機から吐出された対象ガスから回収された油を加温流体として用いる。このため、上記態様に係る圧縮機ユニットでは、回収した油を封止部材を加温するための熱源として再利用するので、別途の熱源を用意する場合に比べて封止部材を加温するためのコスト(装置コスト、ランニングコスト)を低減可能である。
本発明の別態様に係る圧縮機ユニットは、上記の何れかの態様に係るスクリュ圧縮機と、ガス案内流路と、を備える。前記ガス案内流路は、前記スクリュ圧縮機により圧縮された吐出ガスの一部を前記ケーシングに導く。
本態様に係る圧縮機ユニットにおいて、前記スクリュ圧縮機は、前記ケーシング内に設けられ、前記ガス案内流路の吐出ガスを加温流体として前記加温流体流通路へと導く内部導入路をさらに備える。
上記態様に係る圧縮機ユニットは、加温流体を吸込み空間と封止部材との間に流通させる加温流体流通路を有するスクリュ圧縮機を備えるので、上述のように、低温環境下であっても封止部材を適切に保護することができる。
また、上記態様に係る圧縮機ユニットでは、スクリュ圧縮機から吐出された吐出ガスの一部を加温流体として用いる。すなわち、上記態様に係る圧縮機ユニットでは、吐出ガスの一部をガス案内流路および内部導入路を介して加温流体流通路へと導入することで、封止部材への冷熱の影響を抑制するための熱源として利用する。このため、上記態様に係る圧縮機ユニットでは、別途の熱源を用意する場合に比べて封止部材を加温するためのコスト(装置コスト、ランニングコスト)を低減可能である。
上記の各態様では、低温環境下において封止部材を適切に保護することができる。
第1実施形態に係るスクリュ圧縮機が設けられた圧縮機ユニットを概略的に示す図である。 第1実施形態に係るスクリュ圧縮機の主要部を示す断面図である。 第1実施形態に係るスクリュ圧縮機の構成の内の第2構成部を第1構成部側から見た図である。 図3のIV-IV線断面を示す断面図である。 第2実施形態に係るスクリュ圧縮機が設けられた圧縮機ユニットを概略的に示す図である。 封止部材の配設箇所についての変形例を説明するための図である。 封止部材の変形例を説明するための図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明を例示的に示すものであって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
[第1実施形態]
1.スクリュ圧縮機12および圧縮機ユニットの概略構成
本実施形態に係るスクリュ圧縮機は、0℃未満の温度を有するガス(対象ガス)を圧縮するために用いられる圧縮機である。対象ガスとしては、液化天然ガス(LNG)のボイルオフガス、液化水素(LH2)のボイルオフガス、液化アンモニアのボイルオフガス等が挙げられる。スクリュ圧縮機は、図1に示す圧縮機ユニット10に設けられる。すなわち、圧縮機ユニット10は、給油式のスクリュ圧縮機12と、スクリュ圧縮機12から吐出された対象ガスから油OILを回収する油回収器14と、油回収器14に回収された油OILをスクリュ圧縮機12に導く油配管15と、を備えている。油回収器14は、スクリュ圧縮機12のガス出口12aに繋がる吐出管16に設けられている。
油配管15には、油回収機構18が設けられている。油回収機構18は、油回収器14内の油OILをスクリュ圧縮機12に向けて送り出すための油ポンプ18aと、油回収器14からの油OILを冷却する冷却器18bと、を備えている。油配管15を通りスクリュ圧縮機12に戻される油OILは冷却器18bで冷却されるが、冷却器18bを通過した油OILは、スクリュ圧縮機12に吸入される対象ガスの温度よりは高い温度を有する。なお、油回収機構18が省略され、油回収器14からの油OILが油ポンプ18aおよび冷却器18bを経由せずにスクリュ圧縮機12に戻されてもよい。
2.スクリュ圧縮機12の詳細構成
図2に示すように、スクリュ圧縮機12は、ロータ部(第1のロータ部21、第2のロータ部22)を備えている。第1のロータ部21は、第1スクリュロータ(スクリュロータ)21aと、第1スクリュロータ21aの一端部(吸込側端部)から延びる吸込側の軸部である第1吸込側軸部21bと、第1スクリュロータ21aの他端部(吐出側端部)から延びる軸部である第1吐出側軸部21cと、を備えている。
第2のロータ部22は、第1スクリュロータ21aに噛み合う第2スクリュロータ(スクリュロータ)22aと、第2スクリュローラ22aの一端部(吸込側端部)から延びる吸込側の軸部である第2吸込側軸部22bと、第2スクリュロータ22aの他端部(吐出側端部)から延びる吐出側の軸部である第2吐出側軸部22cと、を備えている。
なお、本明細書において「軸方向」とは、ロータ部21,22の各軸部21b,21c,22b,22cが延びる方向を指す。
圧縮室43は、第1スクリュロータ21aおよび第2スクリュロータ22aの回転に伴って第1スクリュロータ21aの歯部と第2スクリュロータ22aの歯部との間の空間が閉じられることによって生ずる圧縮用空間である。圧縮室43は、スクリュロータ21a,22aの回転位置に応じて、第1スクリュロータ21aおよび第2スクリュロータ22aの各軸方向一端部(吸込側端部)において開口して吸込み口42aを介して吸込み空間42に連通した状態と、吸込み空間42および吐出空間44から遮断された状態と、第1スクリュロータ21aおよび第2スクリュロータ22aの各軸方向他端部(吐出側端部)において開口して吐出口44aを介して吐出空間44に連通した状態と、を有する。
第2吸込側軸部22bは、第2スクリュロータ22aに対して軸方向の一端部側に位置しており、第1吸込側軸部21bに対して平行になるように第1吸込側軸部21bに隣接して配置されている。また、第2吐出側軸部22cは、第2スクリュロータ22aに対して軸方向の他端部側に位置しており、第1吐出側軸部21cに対して平行になるように第1吐出側軸部21cに隣接して配置されている。
スクリュ圧縮機12は、第1の吸込側軸受部25と、第2の吸込側軸受部26と、第1の吐出側軸受部27と、第2の吐出側軸受部28と、を備えている。第1の吸込側軸受部25は、円環状に形成されるとともに第1吸込側軸部21bを囲むように配置されている。第2の吸込側軸受部26は、円環状に形成されるとともに第2吸込側軸部22bを囲むように配置されている。第1の吐出側軸受部27は、円環状に形成されるとともに第1吐出側軸部21cを囲むように配置されている。第2の吐出側軸受部28は、円環状に形成されるとともに第2吐出側軸部22cを囲むように配置されている。
スクリュ圧縮機12は、ロータ部21,22および軸受部25~28を収容するケーシング30を備えている。ケーシング30は、第1構成部31と、第1構成部31とは別体に形成された第2構成部32と、第1構成部31および第2構成部32とは別体に形成された第3構成部33と、を有する。
第2構成部32は、スクリュロータ21a,22aを収容する部位であって、上記のように圧縮室43を形成する部位である。第1構成部31は、軸方向において第2構成部32に隣接しており、第1吸込側軸部21b、第2吸込側軸部22b、第1の吸込側軸受部25、および第2の吸込側軸受部26を収容している。第3構成部33は、軸方向において第1構成部31とは反対側において第2構成部32に隣接しており、第1吐出側軸部21c、第2吐出側軸部22c、第1の吐出側軸受部27、および第2の吐出側軸受部28を収容している。第2構成部32および第3構成部33の内、少なくとも第3構成部33には、圧縮室43から吐出された対象ガスを、ケーシング30に開口したガス出口12a(図1を参照。)に導く吐出空間44が設けられている。
3.第1構成部31と第2構成部32との接合部分の構成
ケーシング30における第1構成部31と第2構成部32との接合部分の構成について、図3および図4を用いて説明する。
図3に示すように、軸方向において第2構成部32を第1構成部31側から見た場合に、第2構成部32は、図3の紙面に直交する方向に延びるロータ収容部32aを有する。ロータ収容部32aは、第1スクリュロータ21aおよび第2スクリュロータ22aが収容される空間である。図示を省略するが、ロータ収容部32aにおける+X側の部分に第1スクリュロータ21aが収容され、-X側の部分に第2スクリュロータ22aが収容される。ロータ収容部32aは、Y方向における第2構成部32の中心部分に設けられているのではなく、+Y側にオフセットして設けられている。
図4に示すように、第2構成部32は、第1構成部31との接合において、第1構成部31の合わせ面31aと合わされる合わせ面32bを有する。第1構成部31の合わせ面31aには、吸込み空間42の開口42bが現れている。吸込み空間42は、開口42bを介して第2構成部32のロータ収容部32a(図3を参照。)に連通する。
図3に示すように、第2構成部32の合わせ面32bには、第1構成部31の合わせ面31aに現れる開口42b(図4を参照。)を取り囲むように設けられた溝部32cと、溝部32cの内側を周回する加温流体流通路50と、が設けられている。図4に示すように、第2構成部32の合わせ面32bにおいて、加温流体流通路50は、吸込み空間42の開口42bと溝部32cとの間に配置されている。
図4に示すように、スクリュ圧縮機12は、第2構成部32の合わせ面32bに設けられた溝部32cと第1構成部31の合わせ面31aとで構成される空間に嵌め込まれた封止部材60をさらに備える。本実施形態では、封止部材60の一例としてOリング60aが採用される。封止部材60は、第1構成部31の合わせ面31a上に現れる吸込み空間42の開口42bを全周にわたって囲むように配置されている。
なお、図4では吸込み空間42の一方側開口であるガス入口12bが第1構成部31に設けられた構成を一例として示しているが、ガス入口12bの形成箇所はこれに限定されない。
加温流体流通路50は、合わせ面31a,32b上において、封止部材60と吸込み空間42の開口42bとの間を通過するように設けられている。すなわち、図4に示すように、加温流体流通路50は、第1構成部31の合わせ面31aと第2構成部32の合わせ面32bとが合わせられる境界部分において、封止部材60が嵌め込まれる溝部32cと吸込み空間42の開口42bとの間を通過するように設けられている。
加温流体流通路50には、加温流体流通路50への加温流体の導入経路である内部導入路52と、加温流体流通路50からの加温流体の排出経路である排出路51(図3参照)と、が接続されている。
内部導入路52は、第1構成部31に形成されている。そして、内部導入路52に対しては、油配管15(図1を参照。)が接続される。図3に示すように、排出路51は、第2構成部32の合わせ面32bに形成されている。排出路51は、加温流体流通路50に接続された側とは反対側の端部が、ロータ収容部32aに開放されている。
なお、図3に示すように、本実施形態においては、ロータ収容部32aが+Y側(軸方向および軸部21b,21c,22b,22c同士の並設方向の両方向に直交する方向の一方側)にオフセットした状態で設けられている。このため、溝部32cから吸込み空間42の開口42b(図4を参照。)までの距離、すなわち封止部材60から吸込み空間42の開口42b(図4を参照。)までの距離は、ケーシング30における-Y側(軸方向および軸部21b,21c,22b,22c同士の並設方向の両方向に直交する方向の他方側)の部分よりも短い部分(図3のA1,A2部分)が存在する。
油配管15から内部導入路52に導入された加温流体(本実施形態では油OIL)は、加温流体流通路50へと送られて排出路51を通りロータ収容部32aへと流れる。このように加温流体流通路50を加温流体が流れることによって、吸込み空間42の開口42bを通る対象ガスによる冷熱の影響が溝部32cに嵌め込まれた封止部材60へと及ぶのを抑制することができる。
なお、排出路51は、必ずしもロータ収容部32aに開放されていなくてもよい。排出路51による加温流体の排出先は、加温流体流通路50よりも低圧のところであれば、どこでもよい。例えば、圧縮室43で圧縮される前の対象ガスが存在する吸込み空間(非圧縮空間)42や、ケーシング30に接続された外部配管(図示を省略。)等を加温流体の排出先としてもよい。
4.内部導入路52の流路幅
図4の拡大部分に示すように、加温流体流通路50における内部導入路52が接続される部分での流路幅はW1であり、内部導入路52における加温流体流通路50に接続される部分の流路幅はW2である。スクリュ圧縮機12では、W1<W2の関係を満たすように加温流体流通路50および内部導入路52が形成されている。スクリュ圧縮機12では、W1<W2の関係を満たすように加温流体流通路50および内部導入路52が形成されることにより、内部導入路52から加温流体流通路50への加温流体の導入を確実なものとすることができる。すなわち、W1<W2の関係を満たすように幅W1,W2を設定することにより、W1≧W2とする場合と比べて高い圧力がかかった状態で内部導入路52から加温流体流通路50へと加温流体が導入される。よって、加温流体を確実に加温流体流通路50へと導入させることができる。
5.効果
本実施形態に係るスクリュ圧縮機12は、加温流体を吸込み空間42と封止部材(本実施形態では、一例としてOリング60aを採用する。)60との間に流通させる加温流体流通路50を備える。このため、スクリュ圧縮機12では、低温環境下でも封止部材60への冷熱の影響(吸込み空間42の開口42bを通る対象ガスの冷熱の影響)を適切に軽減することができる。よって、スクリュ圧縮機12では、低温環境下であっても封止部材60を適切に保護することができる。具体的には、シール性能の低下や割れを防止できる。
また、スクリュ圧縮機12では、合わせ面32bにおいて、封止部材60と吸込み空間42の開口42bとの間を通過するように加温流体流通路50が設けられているので、合わせ面31a,32b同士の隙間に対象ガスが侵入してきた場合にも封止部材60へ冷熱の影響が及ぶのを抑制することができる。すなわち、合わせ面31a,32b同士の隙間に対象ガスが侵入してきた場合には、侵入してきた対象ガスは封止部材60に到達する前に加温流体流通路50の加温流体に接触することになる。このため、合わせ面31a,32b同士の隙間に対象ガスが侵入してきた場合にも、対象ガスの冷熱から封止部材60をより適切に保護することができる。
スクリュ圧縮機12では、合わせ面32b上において開口42bの周囲を全周にわたって囲むように加温流体流通路50が設けられているので、封止部材60への冷熱の影響を吸込み空間42の開口42bの周囲の全周にわたって抑制することができる。また、加温流体流通路50を流通する加温流体によって、ケーシング30における封止部材60の近傍部分も対象ガスの冷熱の影響を軽減することができる。これより、対象ガスの冷熱の影響によるケーシング30の変形なども抑制することができる。
スクリュ圧縮機12では、ケーシング30が加温流体を排出可能な排出路51を有するので、加温流体流通路50に導入された加温流体が滞留するのを抑制することができる。すなわち、スクリュ圧縮機12では、内部導入路52から導入されて加温流体流通路50を流通した加温流体が排出路51から排出されることで、常に新しい加温流体を加温流体流通路50に供給し続けることができる。
スクリュ圧縮機12では、Oリング60aを封止部材60の一例として採用するので、第1構成部31と第2構成部32との間でのより適切なシールが可能である。
圧縮機ユニット10では、スクリュ圧縮機12から吐出された対象ガスから回収された油OILを加温流体として用いるので、別途の熱源を用意する場合に比べて封止部材60を加温するためのコスト(装置コスト、ランニングコスト)を低減可能である。
以上のように、本実施形態に係るスクリュ圧縮機12および当該スクリュ圧縮機12を備える圧縮機ユニット10では、低温環境下において封止部材60を適切に保護することができる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、スクリュ圧縮機12から吐出された対象ガスから分離された油OILを加温流体として用いられる。これに対し、第2実施形態では、図5に示すようにスクリュ圧縮機12から吐出された対象ガス自体が加温流体として用いられる。この場合、スクリュ圧縮機12は、上記第1実施形態と同様に給油式であってもよいが、給油式ではなく、給油を受けない無給油式であってもよい。なお、図5では上記第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、以下の説明を省略する。
図5に示すように、第2実施形態に係る圧縮機ユニット10は、吐出管16から分岐したガス案内流路55を備えている。ガス案内流路55は、スクリュ圧縮機12により圧縮された吐出ガスの一部をスクリュ圧縮機12のケーシング30へと導く。
内部導入路52(図4を参照。)は、ガス案内流路55に接続されており、ガス案内流路55の吐出ガスを加温流体として加温流体流通路50へと導く。
加温流体流通路50へと導かれた加温流体は、排出路51からロータ収容部32aへと流れる。なお、本実施形態においても、排出路51は、必ずしもロータ収容部32aに開放されていなくてもよい。排出路51による加温流体の排出先は、加温流体流通路50よりも低圧のところであれば、どこでもよい。例えば、圧縮室43で圧縮される前の対象ガスが存在する吸込み空間(非圧縮空間)42や、ケーシング30に接続された外部配管(図示を省略。)等を加温流体の排出先としてもよい。
本実施形態に係る圧縮機ユニット10は、加温流体として吐出ガスの一部を用いる点を除き上記第1実施形態と同様である。このため、本実施形態に係る圧縮機ユニット10でも、上記第1実施形態と同様に、低温環境下であっても封止部材60を適切に保護することができる。
また、圧縮機ユニット10では、吐出ガスの一部をガス案内流路55および内部導入路52を介して加温流体流通路50へと導入することで、封止部材60への冷熱の影響を抑制するための熱源として利用する。このため、圧縮機ユニット10では、別途の熱源を用意する場合に比べて封止部材60を加温するためのコスト(装置コスト、ランニングコスト)を低減可能である。
[変形例]
上記第1実施形態および上記第2実施形態では、第2構成部32の合わせ面32bに溝部32cを設け、当該溝部32c内に封止部材60を収容することとしたが、封止部材60を収容する収容部の構造については、これに限定されない。例えば、第1構成部31の合わせ面31aに溝部を設け、当該溝部を封止部材60の収容部とすることもできるし、第1構成部31および第2構成部32の各合わせ面31a,32bに溝部を設け、それぞれの溝部を封止部材60の収容部とすることもできる。
さらに、図6に示すように、第2構成部32の合わせ面32bに段差部32dを設ける一方で、第1構成部31に斜面部31bを設け、段差部32dと斜面部31bとにより構成される空間を封止部材60の収容部30aとすることもできる。
また、上記第1実施形態および上記第2実施形態では、封止部材60の一例としてOリング60aを採用することとしたが、封止部材60については、これに限定されない。例えば、図7に示すように、第1構成部31と第2構成部32との合わせ面31a,32b同士の間に形成された収容部30aに充填された液状パッキン60bを封止部材60として採用することもできる。液状パッキン60bを封止部材60として採用する場合にも、加温流体流通路50に加温流体を流通させることにより、上記第1実施形態および上記第2実施形態と同様に、低温環境下であっても液状パッキン60bを適切に保護することができる。
また、上記第1実施形態および上記第2実施形態、図6,7を用いて説明した各変形例では、第1構成部31と第2構成部32の合わせ面31a,32b同士の間に加温流体流通路50が形成された構成を採用したが、加温流体流通路50の形成箇所については、これに限定されない。例えば、第1構成部31における合わせ面31aよりも内方の箇所や、第2構成部32における合わせ面32bよりも内方の箇所にトンネル状の加温流体流通路50が形成されてもよい。
また、上記第1実施形態および上記第2実施形態、図6,7を用いて説明した各変形例では、吸込み空間42の開口部42bの周囲を全周にわたって囲むように加温流体流通路50が形成された構成を採用したが、加温流体流通路50の形成形態については、これに限定されない。例えば、吸込み空間42の開口部42bの周囲の全周ではなく、開口42bの周囲の一部で封止部材60との間を通過するように加温流体流通路50が形成されてもよい。この場合には、少なくとも、図3を用いて説明したA1,A2部分(封止部材60から吸込み空間42までの距離が短い部分)において、加温流体流通路50が封止部材60と吸込み空間42との間を通過するように形成するようにすることが望ましい。
10 圧縮機ユニット
12 スクリュ圧縮機
14 油回収器
15 油配管
21 第1のロータ部
21a 第1スクリュロータ
22 第2のロータ部
22a 第2スクリュロータ
30 ケーシング
31 第1構成部
31a 合わせ面
32 第2構成部
32b 合わせ面
32d 段差部
42 吸込み空間
42b 開口
43 圧縮室
50 加温流体流通路
51 排出路
52 内部導入路
55 ガス案内流路
60 封止部材
60a Oリング

Claims (7)

  1. 0℃未満のガスを圧縮するスクリュ圧縮機であって、
    スクリュロータを有するロータ部と、
    前記ロータ部を収容するケーシングと、
    を備え、
    前記ケーシングは、
    第1構成部と、
    前記第1構成部と別体に形成され、前記スクリュロータを収容するとともに、圧縮室を形成する第2構成部と、
    前記第1構成部と前記第2構成部との間の合わせ面上に配置された封止部材と、
    を備え、
    前記第1構成部および前記第2構成部のうち、少なくとも前記第1構成部には前記圧縮室に吸い込まれる前の対象ガスが存在する吸込み空間が形成され、
    前記封止部材は前記合わせ面上に現れる前記吸込み空間の開口を囲むように配置され、
    前記ケーシングは、
    前記対象ガスから前記封止部材への冷熱の影響を軽減する加温流体を、前記吸込み空間と前記封止部材との間に流通させる加温流体流通路をさらに備える、スクリュ圧縮機。
  2. 前記加温流体流通路が、前記合わせ面上において、前記封止部材と前記開口との間を通過するように設けられている、請求項1に記載のスクリュ圧縮機。
  3. 前記加温流体流通路が、前記合わせ面上において前記開口を囲んでいる、請求項2に記載のスクリュ圧縮機。
  4. 前記ケーシングは、前記加温流体流通路に導入された加温流体を前記加温流体流通路から排出可能な排出路を備える、請求項1ないし3のいずれかに記載のスクリュ圧縮機。
  5. 前記封止部材がOリングである、請求項1ないし3のいずれかに記載のスクリュ圧縮機。
  6. 請求項1ないし3の何れかに記載のスクリュ圧縮機と、
    前記スクリュ圧縮機により圧縮された対象ガスから油を回収する油回収器と、
    前記油回収器の油を前記ケーシングに導く油配管と、
    を備え、
    前記スクリュ圧縮機は、
    前記ケーシング内に設けられ、前記油配管の油を前記加温流体として前記加温流体流通路へと導く内部導入路をさらに備える、
    圧縮機ユニット。
  7. 請求項1ないし3の何れかに記載のスクリュ圧縮機と、
    前記スクリュ圧縮機により圧縮された吐出ガスの一部を前記ケーシングに導くガス案内流路と、
    を備え、
    前記スクリュ圧縮機は、
    前記ケーシング内に設けられ、前記ガス案内流路の吐出ガスを加温流体として前記加温流体流通路へと導く内部導入路をさらに備える、
    圧縮機ユニット。
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JP2003343472A (ja) 2002-05-24 2003-12-03 Teijin Seiki Co Ltd 真空ポンプの軸シール構造
JP5864801B2 (ja) 2012-01-18 2016-02-17 三菱樹脂株式会社 画像表示装置用透明両面粘着シート及びこれを用いた画像表示装置
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