JP7411297B1 - 眼科手術用器具、眼内切除用部材及びその製造方法 - Google Patents

眼科手術用器具、眼内切除用部材及びその製造方法 Download PDF

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一夫 市川
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Abstract

【課題】線維柱帯の切除に適した器具を構成でき、かつ、線維柱帯の切除術等の第1の眼科手術と、第1の眼科手術とは別の第2の眼科手術とで把持部を兼用可能な眼科手術用器具又は眼内切除用部材を提供する。【解決手段】眼科手術用器具1は、把持部2と先端部材3とスリーブ4とを備える。把持部2の内側に吸引又はかん流液の供給を行うための第1通路7と第2通路8とが形成される。把持部2の先端には雌ねじ部9が形成される。先端部材3は、第1の眼科手術において眼内の部位を切除するための部材である。先端部材3は、単一の通路13を内側に有し、先端に、屈曲した形状の刃部16と通路13の開口14とを有し、基端側に雄ねじ部17を有する。雄ねじ部17が雌ねじ部9に螺合される。雌ねじ部9には、先端部材3に代えて、第2の眼科手術において眼内を処置するための先端部材が螺合可能である。【選択図】図1

Description

本開示は眼科手術用器具に関する。
下記特許文献1には、緑内障手術としての線維柱帯の切除術に使用される眼科手術用器具が開示されている。特許文献1の器具は、内側に単一の通路が形成された棒状部を備える。棒状部は、先端に曲げ部と通路の開口とを有する。その曲げ部で、眼内の切除対象部位(線維柱帯)を切除する。また、棒状部の開口から液を流出させ、又は切除された部位を開口から通路内に吸引することが記載されている。
特許第6934685号公報
特許文献1の器具は、先端に、屈曲した形状の曲げ部(刃部)を有しており、その曲げ部で線維柱帯等を切除する手術に適用することを想定しているので、その曲げ部を使用しない他の眼科手術には適用しづらい。
本開示は上記事情に鑑みてなされ、線維柱帯の切除に適した器具を構成でき、かつ、線維柱帯の切除術等の第1の眼科手術と、第1の眼科手術とは別の第2の眼科手術とで把持部を兼用可能な眼科手術用器具、又は眼内切除用部材を提供することを課題とする。
本開示の眼科手術用器具は、
内側に、吸引又は灌流液の供給を行うための第1通路と第2通路とが別々に形成され、先端に、前記第1通路の開口である第1開口と、前記第2通路の開口である第2開口とが形成され、第1の眼科手術と第2の眼科手術とで兼用される兼用把持部と、
前記兼用把持部の先端に着脱可能に設けられ、前記第1通路に導通する単一の通路が内側に形成されるとともに、先端に、屈曲した形状の刃部と前記単一の通路の開口とを有した、前記第1の眼科手術において眼内の部位を切除するための切除用部材とを備え、
前記兼用把持部は、先端に、前記切除用部材が取り付けられるねじ部を有し、
前記ねじ部は、前記切除用部材に代えて、前記第2の眼科手術において眼内を処置するための先端部材に螺合可能に形成される。
これによれば、切除用部材は兼用把持部に着脱可能であり、兼用把持部のねじ部には、切除用部材に代えて、第2の眼科手術において眼内を処置するための先端部材に螺合可能であるので、第1の眼科手術と第2の眼科手術とで把持部を兼用でき、把持部の兼用による利便性を向上できる。また、切除用部材は、屈曲した形状の刃部を有するので、その刃部で線維柱帯を切除できる。この場合、第1の眼科手術は緑内障手術(具体的には線維柱帯の切除術)である。切除用部材が兼用把持部に装着されると、兼用把持部の第1通路と、切除用部材の単一通路とが導通するので、これら第1通路及び単一通路を介して、例えば切除した眼内部位(例えば線維柱帯)を吸引でき、又は眼内に灌流液を供給できる。また、切除用部材の通路は単一であるので、切除用部材の構造を簡素化できる。さらに、兼用把持部は、切除用部材に代えて、第2の眼科手術(例えば白内障手術)において眼内を処置するための先端部材に螺合可能であるので、その先端部材を兼用把持部に装着することで、第2の眼科手術に用いるための器具を構成できる。また、第2の眼科手術用の先端部材の代わりに、第1の眼科手術用の切除用部材を兼用把持部に装着することで、第1の眼科手術用の器具を構成できる。このように、上記兼用把持部と上記切除用部材と上記先端部材とを備えることで、第1の眼科手術と第2の眼科手術とで兼用可能な眼科手術用器具を構成できる。
本開示の眼内切除用部材は、
内側に単一の通路が形成されて、基端にねじ部と、先端に屈曲した形状の刃部及び前記通路の開口とを有し、第1の眼科手術において眼内の部位を切除するための切除用部材であって、
前記ねじ部は、使用者に把持される把持部に着脱可能に取り付けられ、
前記把持部は、内側に、吸引又は灌流液の供給を行うための第1通路と第2通路とが別々に形成され、先端に、前記第1通路の開口である第1開口と、前記第2通路の開口である第2開口とが形成され、前記第1の眼科手術と第2の眼科手術とで兼用される兼用把持部であり、
前記把持部は、前記ねじ部が取り付けられるねじ部を有し、
前記把持部の前記ねじ部は、前記切除用部材に代えて、前記第2の眼科手術において眼内を処置するための先端部材に螺合可能に形成され、
前記切除用部材の前記通路は、前記切除用部材が前記把持部に装着された状態で前記第1通路に導通する。
これによれば、第2の眼科手術にも兼用可能な兼用把持部に、第1の眼科手術で用いられる本開示の眼内切除用部材を装着できるので、線維柱帯の切除に適した器具を構成できるとともに、把持部の兼用による利便性を向上できる。
眼科手術用器具を、その中心軸線を面内に含むように切った断面である。 先端部材を、図1の紙面の上方から見た上面図である。 先端部材の曲げ部を、図1の紙面の下方から見た下面図である。 把持部の先端側、それに装着される第1の眼科手術用の先端部材、第2の眼科手術用の先端部材、及びスリーブの斜視図である。 把持部に、第2の眼科手術用の先端部材及びスリーブが装着された状態を示す断面図であり、第2の眼科手術用の器具の先端側の断面図である。 先端部材の素材である針部材の先端側を例示する図である。 先端部材(眼内切除用部材)の第1変形例を示す図である。 先端部材(眼内切除用部材)の第2変形例を示す図である。
以下、本開示の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1に示す眼科手術用器具1は例えば緑内障治療として線維柱帯を切除する手術(第1の眼科手術)に使用される。器具1は、把持部2と、眼内切除用部材としての先端部材3と、外側部材としてのスリーブ4とを備える。
把持部2は、施術者に把持される部分である。把持部2は第1の眼科手術と第2の眼科手術(例えば白内障手術)とで兼用可能な兼用把持部である。把持部2は棒状に形成される。詳しくは、把持部2は内筒部5と外筒部6とを備える。内筒部5は、直線状に延びる第1通路7を内側に形成する筒状に形成される。第1通路7は把持部2の中心軸線L1上に位置する。言い換えれば、第1通路7の中心軸線L1が把持部2の中心軸線を規定する。第1通路7の開口7a(第1開口)が、内筒部7の先端に形成される。第1通路7は、例えば、眼科手術中に眼内の切除部位(例えば線維柱帯)や眼内からの排液等を吸引するための通路である。すなわち、第1通路7には、切除部位等の吸引物が流れる。
外筒部6は、内筒部5の外側を囲むように、内筒部5と同軸の、かつ、内筒部5より大径の筒状に形成される。外筒部6の内側には、中心軸線L1の方向に直線状に延びる第2通路8が形成される。第2通路8は、例えば、内筒部5の外側を囲むように形成される。すなわち、第2通路8の、中心軸線L1に直角な断面は例えば環状である。第2通路8は、例えば、眼科手術中に眼内(具体的には前房)に供給する灌流液を流す通路として用いられる。
把持部2は先端側に雌ねじ部9を有する。雌ねじ部9は、第1通路7の先端側(開口7a側)の内面に形成されている。
把持部2は、先端側に、スリーブ4が着脱可能に取り付けられる被取付部10を有する。被取付部10は、外筒部6の先端側(開口8a側)の外面に形成される。被取付部10は、軸線L1の方向におけるスリーブ4の取付位置を調整可能に形成される。具体的には、被取付部10は、例えば、軸線L1回りの全周を囲むとともに、軸線L1の方向に複数の係合部(突起又は溝)を有した形状に形成される。より具体的には、被取付部10は、例えば、軸線L1回りに周回しながら軸線L1方向に進行する螺旋状の突起又は溝から構成される雄ねじ部としてよい。
把持部2は、基端側に、第1ポート11と第2ポート12とを備える。第1ポート11は第1通路7に導通する。第1ポート11は例えば吸引部60にチューブ61を介して接続される。第2ポート12は第2通路8に導通する。第2ポート12は例えば灌流液を供給する液供給部50にチューブ51を介して接続される。なお、第1ポート11に液供給部50が接続され、第2ポート12に吸引部60が接続されてもよい。この場合、第1通路7は灌流液を流す通路として機能し、第2通路8は吸引通路として機能する。
なお、把持部2は、その全体が、眼科手術の際に眼外に位置し、眼内に挿入される部分を有していない。また、第1開口7a及び第2開口8aは、眼科手術の際に眼外に位置する。
先端部材3は、第1の眼科手術(例えば緑内障手術)の際に眼内に挿入されて、眼内の部位(例えば線維柱帯)を切除するための切除用部材である。先端部材3は、細長状に形成され、具体的には直線状に延びる単一の通路13を内側に有した円筒状に形成される。通路13の中心軸線L2が先端部材3の中心軸線を構成する。先端部材3は、先端及び基端に、通路13の開口14、15を有する。
先端開口14は、先端部材3の中心軸線L2に対して傾斜している。すなわち、先端開口14は、先端部材3の径方向における一端側から他端側に向かうにしたがって次第に軸線L2の方向に進む形状に形成される。より具体的には、先端開口14は、径方向における図1の紙面の右側から左側に向かうにしたがって次第に図1の紙面の上側(後述の曲げ部16に接近する側、先端部材3の基端15から遠ざかる側)に進行する。
ここで、先端開口14を形成する端面14a(以下、先端開口面という)(図2参照)のうちの最も基端15側に寄った点14c(図1参照)を下端とする。図1の断面で見て、下端14cから中心軸線L2に平行に直線状に延びた先端部材3の外形線L0と、先端開口面14aとの成す角度θ1は、90°より大きく180°より小さい。好ましくは、角度θ1は120°以上160°以下である。角度θ1が120°以上であれば、下端14cから曲げ部16の角部16b(基端)を経て曲げ部16の先端16aまでの長さを長くでき、先端部材3の製造工程において曲げ部16を容易に形成することができる。また角度θ1が160°以下であれば、下端14cと曲げ部16との間隔が大きくなりすぎるのを抑制でき、眼科手術の際に曲げ部16で切除された部位(例えば線維柱帯)を先端開口14から通路13内に吸引しやすくできる。
先端開口面14a(図2参照)は鋭利な形状、すなわち刃面に形成されてよい。この場合、先端開口面14aは、眼内の部位を切除可能な刃部を構成する。なお、先端開口面14aは非鋭利な形状(鈍角形状)に形成されてもよい。
先端開口14に中心軸線L2が交差する。また、中心軸線L2を面内に含む図1の断面で見て、先端開口面14aの上端14b(基端15から最も遠い部位)と、先端開口面14の下端14c(基端15に最も近い部位)との間に中心軸線L2が位置する。また、図1の断面で見て、下端14cから上端14bへの先端開口面14aが描く線は例えば一直線であるが、曲線又は傾きが異なる複数の直線でもよい。
先端部材3は、先端に、中心軸線L2の方向(言い換えれば、通路13が延びる方向)に対して屈曲した形状の曲げ部16を有する。曲げ部16は、軸線L2が直交する図2、図3の平面視で見て略三角形状に形成される。曲げ部16は、眼内の部位を切除するための刃部を構成する。具体的には、曲げ部16の先端16a(図1~図3参照)は鋭利な形状(鋭角形状)に形成される。なお、先端16aは非鋭利な形状(鈍角形状、丸みを帯びた形状)に形成されてもよい。
また、曲げ部16は、図3に示すように、第1の刃面16cと、第2の刃面16dとを有する。これら刃面16c、16dは、曲げ部16の基端16bから先端16aの方に延びている。また、基端16bから先端16aに向かうにしたがって次第に刃面16c、16d間の間隔が小さくなる。刃面16c、16dは先端16a側で繋がる。先端16a側には刃面16c、16dの直線状の境界線16eが表れている。境界線16eでの曲げ部3の厚み(図3の紙面に直角な方向の厚み)は、先端16aに近づくにしたがって次第に小さくなる。
基端16bから先端16aまでの両刃面16c、16dの長さは互いに同じとしてよい。また、図3の方向から見て、曲げ部16の基端16bの中点と先端16aとを結ぶ仮想線L4を曲げ部中心線とする。刃面16c、16dは、曲げ部中心線L4に関して線対称な形状に形成されてよい。刃面16c、16dは、先端開口14側に面している。図2に示すように、曲げ部16の上面(先端開口14側の反対側の面)には刃面が形成されていない。
曲げ部16は、図3に示すように、刃面16c、16dの間に中間面16fを有する。中間面16fは略三角形状に形成される。中間面16fは、曲げ部中心線L4の位置では例えば湾曲しておらず、すなわち曲げ部中心線L4に沿って直線状に延びてよい。中間面16fは、曲げ部中心線L4に直角な方向に沿って湾曲してもよいし、平坦な形状でもよい。
曲げ部16の基端16bは、図1、図2に示すように、先端部材3の本体(通路13を形成する部分、曲げ部16以外の部分)の径方向における一端に位置する。
曲げ部16の、軸線L2に直角な方向における、基端16bから先端16aまでの幅d1(図1参照)は、先端部材3の本体の外径d2(図1参照)と同じであってもよいし、外径d2よりも若干大きくてもよいし、外径d2よりも若干小さくてもよい。言い換えれば、先端16aは、図2の平面視で見て、先端部材3の本体の外面3aに一致する位置に設けられてもよいし、外面3aよりも若干外側に位置してもよいし、外面3aよりも若干内側に位置してよい。先端16aは、軸線L2よりも、基端16bから遠い側(図1の紙面で軸線L2よりも右側)に位置してよい。
曲げ部16の幅d1はスリーブ4の先端側における内径d3(図1参照)より小さい。先端16aは、スリーブ4の内径d3よりも内側に位置してよい。さらに、曲げ部16の幅d1は、スリーブ4の先端開口21bの直径より小さくてもよいし、該直径と同じでもよいし、該直径より若干大きくてもよい。曲げ部16の幅d1及び先端16aの位置が上述のように定められることで、スリーブ4を先端部材3の外側に容易に装着できるとともに、眼内部位を切除しやすくできる。
先端部材3の中心軸線L2が直交する図2の平面視で見て、曲げ部16の、上記中心線L4に直角な方向における最大幅d4は、先端部材3の本体の外径d2よりも小さいとしてよい。なお、曲げ部16は、図2の平面視で見て、曲げ部16の基端16bと先端16aとの間を繋ぐエッジ部16g、16hを有する。最大幅d4は、図2の平面視で見て、両エッジ部16g、16h間の最大幅であり、換言すれば、基端16bの、中心線L4に直角な方向における幅である。
なお、先端部材3の本体(通路13を形成する部分、曲げ部16以外の部分)の先端側は、軸線L2の方向における曲げ部16側に向かうにしたがって次第に、図2の紙面の上下方向の外形幅d5(図2参照)が小さくなっていく幅狭部3b(図2参照)を有する。外径幅d5は、図1の紙面に直交する方向の外径幅でもある。幅d5は、先端部材3の中心軸線L2と、曲げ部16の中心線L4の双方に直角な方向における幅である、すなわち図1の紙面に直交する方向の幅である。幅狭部3bの幅d5は、先端部材3の本体の外径d2よりも小さい。また、幅d5は、曲げ部16との連結部16b(曲げ部16の基端)の位置で、曲げ部16の幅d4に一致する。
曲げ部16は先端開口14の上方(軸線L2の方向における基端15から遠い側)に位置する。曲げ部16は、軸線L2の方向において先端開口14に対面するように設けられる。また、曲げ部16は、軸線L2が直交する図2の平面視で見て、先端開口14の一部に重なるように設けられる。言い換えれば、曲げ部16は軸線L2が交差する位置に設けられる。具体的には、上記中間面16f(図3参照)に軸線L2が交差する。
曲げ部16の、軸線L2に対する角度θ2(図1参照)は例えば60°以上120°以下である。図1では角度θ2が90°の例を示している。この角度θ2であれば、曲げ部16を、前房の外周に沿って円弧の軌跡を描くように移動させたときに、線維柱帯を切除しやすくできる。
先端部材3は、基端開口15側に雄ねじ部17を有する。雄ねじ部17が、把持部2の第1開口7aから第1通路7内に挿入され、かつ、雌ねじ部9に螺合される。基端開口15は第1通路7内に位置する。先端部材3の通路13と、把持部2の通路7とは基端開口15を通して導通している。
図1に示すように、先端部材3は、雄ねじ部17の、基端開口15の反対側の端部から、側方に張り出す張出部18を有する。張出部18は、把持部2の内筒部5の端面に接触している。
先端部材3は、雄ねじ部17により、把持部2に着脱可能に設けられる。すなわち、先端部材3は、把持部2から取り外しが可能である。先端部材3の先端からの一部がスリーブ4の先端開口21bから外側で出ている。具体的には、先端部材3の曲げ部16及び先端開口14は、スリーブ4の先端開口21bから外側に出ている。先端部材3の、先端側以外の部分は、スリーブ4内に設けられる。なお、先端開口14の下端14c側はスリーブ4内に設けられてもよい。先端部材3が把持部2に装着された状態では、先端部材3の中心軸線L2は、把持部2の中心軸線L1に一致する。
スリーブ4は、先端部材3の外側を覆うように把持部2に着脱可能に装着される。スリーブ4はシリコンゴム等の柔軟性(言い換えれば弾性)を有する材質で形成される。スリーブ4は、外力が加えられたときには容易に変形するとともに、外力が解除されたときには、元の形に復帰する。
スリーブ4は、互いに同軸線L3上に設けられる小径部19と大径部20とを有する。小径部19及び大径部20の、中心軸線L3に直角な断面は環状である。小径部19及び大径部20は、内側に空間21を形成する。空間21は、先端部材3の外面とスリーブ4の内面との間に灌流液の通路となる隙間を形成するよう、先端部材3の外径よりも大径に形成される。以下、空間21を通路という場合がある。先端部材3との間に形成される通路21は、軸線L3に直角な断面で見て、先端部材3の周りを囲む環状に形成される。
スリーブ4の、中心軸線L3の方向における両端にはそれぞれ空間21の開口21a、21bが形成される。以下、大径部20側の開口21aを基端開口といい、小径部19側の開口21bを先端開口という。先端開口21bは、基端開口21aよりも小径に形成される。先端開口21bは、小径部19の内径d3よりも小さい。先端開口21bの径は先端部材3の外径と同等である。先端開口21bは、先端部材3の先端側(曲げ部16)をスリーブ4から出すための穴である。先端開口21bは、先端部材3の先端側を通すことが可能な径に設定される。スリーブ4が先端部材3の外側に装着された状態で、先端開口21bの外周縁が、先端部材3の外周面に接触してよい。
小径部19は、大径部20よりも小径の筒状に形成される。小径部19の先端側には、内側の空間21に導通した穴23が形成されている。穴23は、先端開口21bとは別に形成され、先端開口21bよりも下側において小径部19の外周面と内周面との間を貫通する形状に形成される。また、穴23は、軸線L3回りの周方向における複数の箇所(例えば、互いに180°反対側に位置する2箇所)に形成されてもよいし、一箇所に形成されてもよい。穴23は灌流液の流出口として機能する。小径部19は、眼科手術の際に眼内に挿入される部分である。
大径部20は、眼科手術の際に眼外に位置する部分である。大径部20は、基端開口21a側に位置する第1部分20aと、小径部19側に位置する第2部分20bとを有する。第1部分20aは、軸線L3の方向に沿って内径及び外径が変化しない一定径部分である。第2部分20bは、軸線L3の方向における小径部19に接近する方向に向かうにしたがって次第に内径及び外径が小さくなる形状に形成される。
第1部分20aは、その内面に、把持部2の被取付部10に着脱可能に取り付けられる取付部22を有する。取付部22は、軸線L3の方向におけるスリーブ4の取付位置を調整可能に形成される。具体的には、取付部22は、例えば、軸線L3回りの全周を囲むとともに、軸線L3の方向に複数の係合部(突起又は溝)を有した形状に形成される。より具体的には、取付部22は、例えば、軸線L3回りに周回しながら軸線L3方向に進行する螺旋状の突起又は溝から構成される雌ねじ部としてよい。
なお、把持部2の被取付部10が、把持部2の軸線L1の方向に複数の係合部(突起又は溝)を有する場合には、スリーブ4の取付部22は、それら複数の係合部のいずれかに係合する、雌ねじ部以外の形状でもよい。反対に、スリーブ4の取付部22が、スリーブ4の軸線L3の方向に複数の係合部(突起又は溝)を有する場合には、把持部2の被取付部10は、それら複数の係合部のいずれかに係合する、雄ねじ部以外の形状でもよい。
スリーブ4は、先端部材3を覆いつつ、大径部20内に把持部2の先端側の一部が挿入されるように、把持部2に装着される。スリーブ4が把持部2に装着された状態では、把持部2の第2開口8aを介して、把持部2の第2通路8と、スリーブ4の通路21とが導通している。また、スリーブ4が把持部2に装着された状態では、スリーブ4の中心軸線L3は、先端部材3の中心軸線L2に一致する。
スリーブ4は、第1の眼科手術(例えば緑内障手術)と第2の眼科手術(例えば白内障手術)とで兼用される部材としてよい。すなわち、先端部材3に代えて、後述の第2の眼科手術用の先端部材30(図4、図5参照)が把持部2に装着される場合には、スリーブ4はその先端部材30の外側を覆うように把持部2に装着可能としてよい。なお、第1の眼科手術用のスリーブ4とは別形状の、第2の眼科手術用のスリーブ(図示外)が設けられてもよい。
図4に示すように、把持部2には、上述の第1の眼科手術用の先端部材3と、第2の眼科手術用の先端部材30とが択一的に装着可能である。すなわち、把持部2には先端部材3に代えて先端部材30が装着可能であるし、反対に先端部材30に代えて先端部材3が装着可能である。
先端部材30は、例えば白内障手術において眼内を処置するための部材である。白内障手術では、例えば、施術部位に灌流水を送りながら、水晶体内部を超音波により破砕、乳化して、乳化した水晶体内組織を灌流水とともに吸引する第1処置を行う。第1処置にて水晶体内の大部分を除去した後に、灌流水を送りながら、水晶体嚢の皮質などの残る組織を吸引する第2処置を行う。先端部材30は、上記第1処置(破砕、灌流、吸引)又は第2処置(灌流、吸引)を行うための部材としてよい。
図4、図5の例では第2処置を行うための先端部材30を例示している。図5に示すように、先端部材30は、細長状に形成され、具体的には直線状に延びる単一の通路32を内側に有した円筒状に形成される。先端部材30の先端31は、施術部位を破砕、切削等をする部位(刃部、超音波振動部など)を有しておらず、例えば曲面状に形成される。また、先端部材30の先端31側の側面には、内側の通路32に導通する穴33が形成される。
先端部材30の基端側は、第1の眼科手術用の先端部材3と同様の形状に形成されてよい。すなわち、先端部材30の基端には、通路32の開口32aが形成される。また、先端部材30の基端32a側には雄ねじ部34が形成される。雄ねじ部34は、把持部2の第1開口7aから第1通路7内に挿入されて、把持部2の雌ねじ部9に螺合可能である。
把持部2に先端部材30及びスリーブ4が装着された状態では、先端部材30の通路32と把持部2の第1通路7とが、先端部材30の基端開口32aを介して導通している。また、スリーブ4と先端部材30の間に形成される通路21と、把持部2の第2通路8とが、把持部2の第2開口8aを介して導通している。また、先端部材30の先端側(先端31及び穴33)は、スリーブ4の先端開口21bから外側に出ている。
例えば上記第2処置を行う場合には、把持部2の第2通路8、スリーブ4内の通路21及び穴23を介して灌流液を眼内に供給しながら、先端部材30の穴33、通路32及び把持部2の第1通路7を介して水晶体嚢の皮質などの組織を吸引する。
図1の説明に戻って、第1の眼科手術用の器具1は、上述の把持部2、先端部材3及びスリーブ4を含んで構成される。以下、各部2~4を合体して器具1を得る手順を説明する。先ず、互いに分離した状態の把持部2、先端部材3、及びスリーブ4を準備する。図5のように、把持部2に、第2の眼科手術用の先端部材30及びスリーブ4が装着されている場合には、先端部材30及びスリーブ4を把持部2から取り外す。この場合、先ず、スリーブ4を、図5の紙面で上方に引き上げることで、把持部2及び先端部材30から取り外す。次に、先端部材30をその中心軸線回りに回転させて、先端部材30及び把持部2の両ねじ部34、9の螺合を解除することで、先端部材30を把持部2から取り外す。
把持部2、先端部材3、及びスリーブ4を準備した後、次に、把持部2に先端部材3を装着させる。具体的には、把持部2及び先端部材3の両ねじ部9、17を螺合させる。次に、スリーブ4を、把持部2及び先端部材3に装着させる。具体的には、スリーブ4の基端開口21a側から空間21内に、先端部材3をその先端側から入れていく。そして、先端部材3の曲げ部16を、スリーブ4の先端開口21bから外側に出すとともに、スリーブ4の取付部22と把持部2の被取付部10とを係合させる。このとき、スリーブ4を軸線L3の方向に移動させ、又は軸線L3回りに回転させることで、取付部22及び被取付部10の係合位置を調整し、すなわち、スリーブ4の軸線L3方向における取付位置(言い換えれば、曲げ部16の、スリーブ4の先端開口21bからの突出量)を調整する。この際、曲げ部16の、スリーブ4の先端開口21bからの突出量は、図5の先端部材30の先端31の、先端開口21bからの突出量と異なっていてよく、例えば、先端31の、先端開口21bからの突出量より大きくてよい。以上により、器具1が完成する。
また、器具1を各部2、3、4に分解する場合には、各部2、3、4を合体する手順の逆の手順を踏めばよい。すなわち、先ず、スリーブ4を、図1の紙面で上方に引き上げることで、把持部2及び先端部材3から取り外す。次に、先端部材3をその中心軸線L3回りに回転させて、先端部材3及び把持部2の両ねじ部17、9の螺合を解除することで、先端部材3を把持部2から取り外す。これにより、把持部2を、別の眼科手術に用いることができる。
先端部材3は例えば以下のように製造されてよい。先ず、図6に示すように、先端が曲がっていない針部材100を準備する。針部材100は、基端から先端までを貫通する通路101を内側に有する。針部材100の先端には通路101の開口102が形成される。開口102及びその周りの端面103は、針部材100の中心軸線に対して傾斜している。端面103は、鋭利な形状に形成されており、すなわち刃面である。刃面103は、第1刃面104と、第1刃面104よりも先端側に位置する第2刃面105とを含む。刃面103には、第1刃面104と第2刃面105との境界線106が表れている。刃面103の先端107は例えば鋭利な形状であるが、非鋭利な形状でもよい。開口102よりも左側に位置する刃面103と、開口102よりも右側に位置する刃面103との間の幅は、先端107に近づくにしたがって次第に小さくなる。すなわち、針部材100の先端側は、先端107に向かうにしたがって次第に、図6の紙面の左右方向における外形幅d6が小さくなる幅狭部108を有する。幅狭部108の外形幅d6は、針部材100の外径よりも小さい。
針部材100の先端面103に曲げ加工を施すことで、先端面103の先端107側の一部(具体的には例えば幅狭部108(第2刃面105の部分))を曲げる。この曲がった部分が、先端部材3の曲げ部16に対応する。また、曲がった部分における第2刃面105が、曲げ部16の刃面16c、16d(図3参照)に対応する。
また、針部材100の基端側は、先端側を曲げ加工する前に予め先端部材3の基端側と同様の形状(すなわち雄ねじ形状)に加工されてもよいし、先端側を曲げ加工した後に、先端部材3の基端側と同様の形状に加工されてもよい。以上により、先端部材3が得られる。
器具1は、第1の眼科手術として例えば緑内障治療のための線維柱帯の切除手術において使用される。この場合、把持部2の第1ポート11に吸引部60を接続する。第2ポート12に液供給部50を接続する。施術者は、把持部2を持って、先端部材3を、被術眼の角膜外周部から前房に挿入する。そして、液供給部50を作動させて、把持部2の第2通路8、スリーブ4内の通路21及び穴23を介して灌流液を前房に供給する。灌流液の供給により、前房が萎んでしまうのを抑制でき、線維柱帯の切除に伴う血液が前房に多量に流出するのを抑制できる。
また、曲げ部16を、前房の外周における、先端部材3が挿入される角膜外周部の反対側に位置させる。そして、曲げ部16の先端16aで線維柱帯を刺して切除の切っ掛けとなる切り口を形成しつつ、曲げ部16を線維柱帯内に入り込ませる。その後、線維柱帯の延在方向である前房の外周に沿って先端16aを進行させることで、その進行方向に沿って線維柱帯を曲げ部16で切除していく。このとき、曲げ部16で切断された線維柱帯は、曲げ部16の内側の面及びこれに連続する斜めの先端開口面14aに案内されて手前側に引き出されていく。また、吸引部60を作動させて、切断された線維柱帯を、先端部材3の先端開口14及び通路13、及び把持部2の第1通路7を介して、吸引部60まで吸引させる。なお、灌流液の供給と、線維柱帯の吸引とは同時に作動させてもよいし、手術中に時間をずらして作動させてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、先端部材3の先端に、屈曲した形状の刃部16(曲げ部)を有するので、線維柱帯を切除しやすい。また、先端部材3は、把持部2と別体に設けられるとともに、単一の通路13を有した構造なので、先端部材3の構造を簡素化できる。
把持部2は第1通路7と第2通路8とを有するので、灌流液の供給と、線維柱帯等の切除部位の吸引との両方を容易に実施できる。把持部2は、第1の眼科手術と第2の眼科手術とで兼用可能なので、利便性を向上できる。
スリーブ4の軸方向における取付位置が調整可能なので、第1の眼科手術と第2の眼科手術とでスリーブ4を兼用できる。例えば、第1の眼科手術としての線維柱帯の切除術においては、先端部材3が挿入される角膜外周部から前房の奥側に曲げ部16を位置させる必要がある。図1の紙面において、スリーブ4の取付位置をより下方の位置に調整することで、器具1の、眼内に挿入可能な部分(スリーブ4の小径部19及び小径部19から出た先端部材3の先端側の部分)を長くできる。これにより、曲げ部16を前房の奥側に位置させやすくできる。
また、スリーブ4は柔軟性を有しているので、スリーブ4を把持部2及び先端部材3、30に装着しやすい。曲げ部16の幅d1(図1参照)が、スリーブ4の先端開口21bの径より若干大きい場合であっても、スリーブ4が柔軟性を有することで、先端開口21bを曲げ部16の幅d1に合わせて弾性変形させながら、曲げ部16を先端開口21bに通すことができる。また、スリーブ4を装着することで、先端部材3を眼内に挿入するための角膜の切開創が大きい場合であっても、眼内の房水が外に出てくることを抑制できる。
なお、本開示は上記実施形態に限定されず種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、先端部材3の本体が直線状の例を示したが、図7、図8のように曲がっていてもよい。図7の先端部材40は、内側に単一の通路を有した筒状の本体41と、本体41の先端に設けられた屈曲した形状の刃部42と、本体41の基端に設けられたねじ部43とを有する。本体41は曲がっており、具体的には、基端(ねじ部43)から先端(刃部42)の方に向かうにしたがって次第にねじ部43の軸線L5(言い換えれば、図1の把持部2の軸線L1)から遠ざかる湾曲形状に形成される。刃部42は図1~図3の曲げ部16と同様の形状に形成される。ねじ部43は、図1のねじ部17と同様の形状に形成される。
図8の先端部材50は、内側に単一の通路を有した筒状の本体51と、本体11の先端に設けられた屈曲した形状の刃部52と、本体51の基端に設けられたねじ部53とを有する。本体51は曲がっており、具体的には、基端側(ねじ部53側)に設けられた第1部分51aと、第1部分51aに連続して先端側(刃部52側)に設けられる第2部分51bとを有する。第1部分51aは、基端から第2部分51bの方に向かうにしたがって次第にねじ部53の軸線L6(言い換えれば、図1の把持部2の軸線L1)から遠ざかる湾曲形状に形成される。第2部分51bは、先端側に向かうにしたがって次第に軸線L6に近づく湾曲形状に形成される。刃部52は図1~図3の曲げ部16と同様の形状に形成される。ねじ部53は、図1のねじ部17と同様の形状に形成される。
上記実施形態では、スリーブ4を把持部2及び先端部材3に装着する例を示したが、装着しなくてもよい。例えば角膜の切開創が小さい場合には、スリーブ4を装着しなくても、眼内の房水の流出は抑えられる。また、スリーブ4を装着しない場合には、把持部2の第2通路8を使用せずに、眼科手術を行ってよい。
1 眼科手術用器具
2 把持部
3、40、50 第1の眼科手術用の先端部材(眼内切除用部材)
4 スリーブ(外側部材)
7 把持部の第1通路
8 把持部の第2通路
9 把持部の雌ねじ部
13 先端部材の通路
14 先端部材の先端開口
16、42、52 曲げ部(刃部)
17、43、53 先端部材の雄ねじ部
30 第2の眼科手術用の先端部材

Claims (10)

  1. 内側に、吸引又は灌流液の供給を行うための第1通路と第2通路とが別々に形成され、先端に、前記第1通路の開口である第1開口と、前記第2通路の開口である第2開口とが形成され、緑内障手術である第1の眼科手術と緑内障手術とは異なる第2の眼科手術とで兼用される兼用把持部と、
    前記兼用把持部の先端に着脱可能に設けられ、前記第1通路に導通する単一の通路が内側に形成されるとともに、先端に、屈曲した形状の刃部と前記単一の通路の開口とを有した、前記第1の眼科手術において眼内の部位を切除するための切除用部材とを備え、
    前記兼用把持部は、先端に、前記切除用部材が取り付けられるねじ部を有し、
    前記ねじ部は、前記切除用部材に代えて、前記第2の眼科手術において眼内を処置するための先端部材に螺合可能に形成される、
    眼科手術用器具。
  2. 前記兼用把持部に前記切除用部材が装着された状態で、前記切除用部材の外側を覆うように前記兼用把持部の先端に着脱可能に設けられ、前記切除用部材の先端側を突出させる先端開口が形成され、前記第2開口を介して前記第2通路に導通する通路を形成するとともに、該通路の開口を有した外側部材とを備える請求項1に記載の眼科手術用器具。
  3. 前記外側部材は、手術の際に眼外に位置する大径部と、前記大径部よりも小径に形成されて、手術の際に眼内に挿入される小径部とを含み、
    前記大径部は、前記兼用把持部に着脱可能に取り付けられる取付部を有し、
    前記兼用把持部は、前記取付部が取り付けられる被取付部を有し、
    前記取付部及び前記被取付部は、軸方向における前記外側部材の取付位置を調整可能に形成される請求項2に記載の眼科手術用器具。
  4. 前記刃部の、前記切除用部材の中心軸線に直角な方向における幅は、前記外側部材の先端側の内径より小さい請求項2に記載の眼科手術用器具。
  5. 前記切除用部材の前記開口は、前記切除用部材の中心軸線が交差するように設けられ、
    前記刃部は、前記中心軸線の方向において前記切除用部材の前記開口に対面するように設けられる請求項1に記載の眼科手術用器具。
  6. 前記刃部は、前記切除用部材の前記開口側に面した刃面を有し、
    前記刃部の、前記切除用部材の前記開口側の反対側の面には、刃面が形成されていない請求項5に記載の眼科手術用器具。
  7. 前記刃部は、前記切除用部材の前記開口側に面した第1の刃面と第2の刃面と中間面とを有し、
    前記第1の刃面及び前記第2の刃面は、前記刃部の基端から先端の方に延びており、前記刃部の基端から先端の方に向かうにしたがって次第に前記第1の刃面と前記第2の刃面との間隔が小さくなり、
    前記中間面は前記第1の刃面と前記第2の刃面との間に設けられる請求項5に記載の眼科手術用器具。
  8. 内側に単一の通路が形成されて、基端にねじ部と、先端に屈曲した形状の刃部及び前記通路の開口とを有し、緑内障手術である第1の眼科手術において眼内の部位を切除するための切除用部材であって、
    前記ねじ部は、使用者に把持される把持部に着脱可能に取り付けられ、
    前記把持部は、内側に、吸引又は灌流液の供給を行うための第1通路と第2通路とが別々に形成され、先端に、前記第1通路の開口である第1開口と、前記第2通路の開口である第2開口とが形成され、前記第1の眼科手術と緑内障手術とは異なる第2の眼科手術とで兼用される兼用把持部であり、
    前記把持部は、前記ねじ部が取り付けられるねじ部を有し、
    前記把持部の前記ねじ部は、前記切除用部材に代えて、前記第2の眼科手術において眼内を処置するための先端部材に螺合可能に形成され、
    前記切除用部材の前記通路は、前記切除用部材が前記把持部に装着された状態で前記第1通路に導通する、
    眼内切除用部材。
  9. 請求項8に記載の眼内切除用部材を製造する方法であって、
    先端が曲がっていない針部材であって、基端から先端までを貫通する通路を内側に有し、前記先端側の開口周りの端面が、鋭利な形状に形成され、かつ、前記針部材の中心軸線に対して傾斜している、前記針部材を準備する準備ステップと、
    前記針部材の前記端面を曲げて前記刃部とする曲げステップと、
    を含む眼内切除用部材の製造方法。
  10. 前記端面は、前記端面の前記開口より右側の刃面と左側の刃面との間隔が、前記端面の先端に近づくにしたがって次第に小さくなる幅狭部を有し、
    前記曲げステップでは前記幅狭部を曲げる請求項9に記載の眼内切除用部材の製造方法。
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