JP7410831B2 - 粘性モデルの決定方法、見かけ粘度の推定方法、およびトルクの推定方法 - Google Patents

粘性モデルの決定方法、見かけ粘度の推定方法、およびトルクの推定方法 Download PDF

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Description

本発明は、粘性モデルの決定方法、見かけ粘度の推定方法、およびトルクの推定方法に関し、特に、転がり軸受に封入されるグリースの見かけ粘度を推定する粘性モデルの決定方法、見かけ粘度の推定方法、および転がり軸受のトルクの推定方法に関する。
転がり軸受の内部には、転がり摩擦や滑り摩擦の軽減などを目的として、潤滑用のグリースが封入されている。グリースを封入してなるグリース封入軸受は、長寿命で外部の潤滑ユニットなどが不要かつ安価であるため、自動車や産業用機器などの汎用用途によく利用される。ここで、軸受に封入されたグリースは、せん断作用を受けて流動状態になり潤滑に寄与する。
このような軸受の潤滑状態として、チャーニング期とチャンネリング期がある。チャーニング期は、グリースが転動体や保持器によって大きく撹拌される状態であり、定常状態でのトルクが高くなる傾向がある。一方、チャンネリング期は、グリースがシールや保持器などに付着し、ほぼ撹拌を受けない状態であり、定常状態でのトルクが低くなる傾向がある。チャーニング期のトルクを算出するためには、転動体と保持器の間や、転動体と軌道面の間でせん断を受けるグリースの粘度(見かけ粘度)を知る必要がある。
ここで、グリースは、チキソトロピー性を有する非ニュートン流体である。このような非ニュートン流体の見かけ粘度とせん断速度との関係は、レオメータを用いて測定することができ、これを関数として表す方法として、Cross Powerlawモデル(非特許文献1)などの計算モデルが知られている。
M.M.Cross、「Rheology of non-newtonian fluids:a new flow equation for pseudoplastic systems」、J.Colloid Sci.、1965、20、p.417-437
ところで、軸受内で発生しうるせん断速度域(0.001~1000000s-1)は非常に広域であり、軸受内のせん断速度ごとのグリースの見かけ粘度を測定することは困難である。一般に、回転式レオメータを用いた見かけ粘度の測定は、軸受内の上記せん断速度域に対して、中速域(約10~10000s-1)のみと限定的である。高速域(例えば1000s-1以上)では、遠心力により実験装置からグリースがはみ出すため、見かけ粘度の測定が困難である。
一方、低速域(例えば10s-1以下)では、グリースの見かけ粘度が増ちょう剤の配向などの影響を受けるためか安定しない。図8には、推定モデルとレオメータの実測値との関係を示す。図8のプロットは、回転式レオメータで測定した見かけ粘度であり、実線および破線は、回転式レオメータの結果に一致するように計算モデルのパラメータを調整した推定モデルである。推定モデル1および2は、せん断速度が約10~10000s-1では、両者ともにレオメータの実測値とよく一致しているが、せん断速度10s-1以下では、両者の見かけ粘度に大きな差がある。このように、回転式レオメータによる測定では、低せん断速度域の正確なグリースモデルを得ることが困難である。また、低せん断速度域に関する知見は知られていない。そのため、例えば、グリースが封入された転がり軸受において、正確に軸受トルクを推定することや軸受内のグリース挙動をシミュレートすることが困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、低せん断速度域において、非ニュートン流体の見かけ粘度を精度よく推定するための粘性モデルの決定方法、その粘性モデルを用いた見かけ粘度の推定方法、およびトルクの推定方法を提供することを目的とする。
本発明の粘性モデルの決定方法は、非ニュートン流体の見かけ粘度を推定する粘性モデルの決定方法であって、せん断速度と粘度との関係式を示す推定モデルを得る工程(a)と、上記非ニュートン流体を固定板と可動板との間に挟み、上記可動板を上記固定板から離間するように移動させて上記非ニュートン流体を伸ばす引張試験において、伸長時の上記非ニュートン流体の変形形状を観察する工程(b)と、上記工程(a)で得た上記推定モデルに対して数値流体解析を行い、上記引張試験における伸長時の上記非ニュートン流体の変形形状を予測する工程(c)と、上記工程(b)で観察した上記非ニュートン流体の上記変形形状と、上記工程(c)で予測した上記非ニュートン流体の上記変形形状とを比較して、これらの形状が一致するように上記推定モデルのパラメータを調整して粘性モデルを決定する工程(d)とを有することを特徴とする。
本発明において、「形状が一致する」とは、両者が完全に一致するだけでなく、ほぼ一致するものも含む。例えば、一致度を算出して、その一致度が閾値以上の場合に一致するとすることができる。
上記推定モデルは、Cross Powerlawモデル、Herchel-Bulkleyモデル、Papanastasiouモデル、または下記式(1)のモデルに基づくことを特徴とする。
Figure 0007410831000001
ただし、式中の記号は、η:見かけ粘度[Pa・s]、ηoil:流体成分の粘度[Pa・s]、τ:降伏応力[Pa]、γ:せん断速度[s-1]、n:定数、m:定数である。
上記工程(a)は、回転式レオメータを用いて所定のせん断速度における上記非ニュートン流体の粘度を測定し、その測定結果に基づいて、上記推定モデルを得ることを特徴とする。
上記工程(b)において、上記引張試験は、上記非ニュートン流体を、上記固定板と上記可動板の間に初期厚さ1mm、直径7.4mmで挟み、その状態から上記可動板を0.005m/sの速度で引き下げる条件で実施され、上記非ニュートン流体の伸び率L[(上記非ニュートン流体が伸びた長さ)/(上記非ニュートン流体の初期厚さ)]が2~6の時の上記非ニュートン流体の変形形状を観察することを特徴とする。
上記工程(d)は、上記工程(b)で観察した上記変形形状と、上記工程(c)で予測した上記変形形状とからそれぞれ、上記非ニュートン流体が縮径している部分の直径を求め、これら直径が所定範囲内である場合に上記推定モデルを上記粘性モデルに決定し、所定範囲内でない場合に上記推定モデルの上記パラメータを調整することを特徴とする。
上記非ニュートン流体は、基油と増ちょう剤を含むグリースであることを特徴とする。
本発明の見かけ粘度の推定方法は、非ニュートン流体の見かけ粘度を推定する方法であって、本発明の決定方法によって決定された粘性モデルを用いて、10s-1以下の任意のせん断速度における上記非ニュートン流体の見かけ粘度を推定することを特徴とする。
本発明のトルクの推定方法は、機械要素に発生する非ニュートン流体のせん断によるトルクを推定する方法であって、本発明の見かけ粘度の推定方法によって推定された上記非ニュートン流体の見かけ粘度を用いて、上記任意のせん断速度で発生するトルクを推定する、または、複数の非ニュートン流体間において上記任意のせん断速度で発生するトルクの大小を推定することを特徴とする。
上記機械要素が転がり軸受であることを特徴とする。
本発明の粘性モデルの決定方法は、上記工程(a)~工程(d)を有しており、せん断速度と粘度との関係式を示す推定モデルを、実験と解析の合わせこみによって補正するので、精度に優れた粘性モデルになる。特に、引張試験は低速で非ニュートン流体を引張る試験であり、その試験結果は低速せん断域での非ニュートン流体の挙動を反映していると考えられる。そのため、引張試験での非ニュートン流体の変形形状に一致するように推定モデルのパラメータを調整することで、低速せん断域での見かけ粘度の推定に適した粘性モデルになる。その結果、非ニュートン流体の低速せん断域での見かけ粘度を精度良く推定でき、また、トルク推定やグリースの挙動解析に利用できる。
本発明の見かけ粘度の推定方法は、本発明の決定方法によって決定された粘性モデルを用いて、10s-1以下の任意のせん断速度における非ニュートン流体の見かけ粘度を推定するので、レオメータで測定できる範囲よりも低速せん断域の見かけ粘度を精度よく推定できる。
本発明のトルクの推定方法は、本発明の推定方法によって推定された非ニュートン流体の見かけ粘度を用いて、任意のせん断速度における非ニュートン流体のトルクを推定する、または、任意のせん断速度における複数の非ニュートン流体間のトルクの大小を推定するので、トルクの推定をより精度よく行うことができる。
グリースが封入された転がり軸受を示す図である。 本発明に係る粘性モデルの決定方法の概略を示す工程図である。 レオメータの一例を示す概要図である。 引張試験機の概要を示す図である。 引張試験におけるグリースの伸びを示す図である。 実施例と比較例の見かけ粘度特性を示す図である。 引張試験におけるグリースの変形形状を示す図である。 推定モデルとレオメータの実測値との関係を示す図である。
本発明における粘性モデルは、相対運動する2部材間の隙間に存在する非ニュートン流体の見かけ粘度を推定する粘性モデルである。ここで、非ニュートン流体とは、粘度が「せん断速度」に依存する流体であり、一般に非ニュートン流体の粘度は、「ずり応力」を「せん断速度」で除した見かけ粘度で表される。本発明において、非ニュートン流体には、擬塑性流体、ビンガム流体、ダイラタント流体などが用いられる。これらの中でも、擬塑性流体が好ましい。擬塑性流体として具体的には、転がり軸受に封入されるグリースや潤滑油が挙げられる。なお、以下には、非ニュートン流体としてグリースを用いた形態について説明する。
転がり軸受に封入されるグリースは、基油と増ちょう剤とを含む。基油は、特に限定されず、通常グリースの分野で使用される一般的なものを使用できる。例えば、高度精製油、鉱油、エステル油、エーテル油、合成炭化水素油(PAO油)、シリコーン油、フッ素油、およびこれらの混合油などを使用できる。
基油の40℃における動粘度としては、特に限定されないが、20mm/s~400mm/sが好ましい。なお、基油として混合油を用いる場合は、該混合油の動粘度がこの範囲内であることが好ましい。
増ちょう剤は、特に限定されず、通常グリースの分野で使用される一般的なものを使用できる。例えば、金属石けん、複合金属石けんなどの石けん系増ちょう剤、ベントン、シリカゲル、ウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物などの非石けん系増ちょう剤を使用できる。金属石けんとしては、ナトリウム石けん、カルシウム石けん、アルミニウム石けん、リチウム石けんなどが、ウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物としては、ジウレア化合物、トリウレア化合物、テトラウレア化合物、他のポリウレア化合物、ジウレタン化合物などが挙げられる。
また、グリースには、必要に応じて他の公知の添加物を含有させることができる。この添加物としては、アミン系やフェノール系の酸化防止剤、塩素系、イオウ系、りん系化合物、有機モリブデンなどの極圧剤、石油スルホネート、ジノニルナフタレンスルホネート、ソルビタンエステルなどのさび止剤などが挙げられる。
グリースが封入された転がり軸受の一例を図1に基づいて説明する。図1は深溝玉軸受の断面図である。転がり軸受1は、外周面に内輪軌道面2aを有する内輪2と内周面に外輪軌道面3aを有する外輪3とが同心に配置され、内輪軌道面2aと外輪軌道面3aとの間に複数個の玉4が配置される。この玉4は、保持器5により保持される。また、内・外輪の軸方向両端開口部8a、8bがシール部材6によりシールされ、少なくとも玉4の周囲にグリース7が封入される。内輪2、外輪3および玉4は鉄系金属材料からなり、グリース7が玉4との軌道面に介在して潤滑される。
本発明における粘性モデルは、例えば、所定のせん断速度におけるグリースの見かけ粘度の推定に用いられる。本発明に係る粘性モデルの決定方法は、図2に示す(a)~(d)の4つの工程を少なくとも備える。すなわち、(a)推定モデル2を取得する取得工程と、(b)引張試験においてグリースの変形形状3を観察する観察工程と、(c)推定モデル2に対して解析を行い、引張試験におけるグリースの変形形状4を予測する解析工程と、(d)変形形状3と変形形状4とを比較して、これらの形状が一致するように推定モデル2のパラメータを調整して粘性モデル5を決定する決定工程とを備える。以下に、各工程について説明する。
<工程(a)>
この工程は、グリースの見かけ粘度を推定する推定モデル2を取得する工程である。図2において、工程(a)は、任意の計算モデル1を取得する一次取得工程(a1)と、回転式レオメータを用いたレオロジー測定結果に基づき、計算モデル1から推定モデル2を取得する二次取得工程とを有する。なお、工程(a)は、必ずしも回転式レオメータを用いた測定(実測)を行う必要はない。例えば、工程(a)において、経験則などに基づき、予めパラメータに所定の値が代入された推定モデルを取得してもよい。なお、以下では、図2に示す形態の工程(a)を説明する。
グリースは非ニュートン流体であり、半固体状の高粘性流体でもある。グリースの粘度は、せん断速度の増加に対して減少する。この特性を表現する計算モデル1として、工程(a1)では、Cross Powerlawモデル(下記式(2))や、Herchel-Bulkleyモデル(下記式(3))、Papanastasiouモデル(下記式(4))などを取得する。なお、下記式(2)~(4)中のηはグリースの見かけ粘度を表す。
Figure 0007410831000002
ただし、式中の記号は、η:ゼロせん断粘度(せん断速度γ=0での見かけ粘度)[Pa・s]、ηoil:基油粘度[Pa・s]、γ:せん断速度[s-1]、m:定数、n:定数である。上記式(2)では、せん断速度が無限大の時、ηはηoilに漸近すると仮定している。nは、せん断速度の変化に対する見かけ粘度の変化を表しており、工程(a2)のレオロジー測定によって決定される。
Figure 0007410831000003
ただし、式中の記号は、τ:降伏応力[Pa]、γ:せん断速度[s-1]、K:定数、n:定数である。
Figure 0007410831000004
ただし、式中の記号は、ηoil:流体成分の粘度[Pa・s]、τ:降伏応力[Pa]、γ:せん断速度[s-1]、m:定数である。
工程(a1)で取得される計算モデル1は、上記のような公知の計算モデルに限られない。例えば、計算モデル1として、下記式(1)のモデルを用いることができる。下記式(1)は、高速せん断域での実験データに基づいてPapanastasiouモデルを改良した式である。
Figure 0007410831000005
ただし、式中の記号は、ηoil:流体成分の粘度[Pa・s]、τ:降伏応力[Pa]、γ:せん断速度[s-1]、n:定数、m:定数である。
グリースの場合、流体成分の粘度ηoilには、実温度(例えば軸受内部の温度や機械装置全体の温度)の基油の動粘度に対して基油の密度を掛けた値(粘度)を用いる。また、グリースに粘度向上剤が含まれる場合は、流体成分の粘度ηoilには、基油および粘度向上剤の粘度を用いる。
続く工程(a2)では、計算モデル1における降伏応力や各定数などのパラメータを求めて推定モデル2を取得する。パラメータは、回転式レオメータを用いたグリースのレオロジー特性の評価などに基づき特定できる。グリースのレオロジー特性の評価では、レオメータとして、コーンプレート型のセルを有するものを用いることが好ましい。このようなレオメータの概要を図3に示す。図3に示すように、回転式レオメータ11は、コーンプレート型のセル12と、水平円盤プレート13とから構成されており、セル12とプレート13とは1点で接する(僅かなギャップあり)ように配置され、これらの間に試料であるグリース14を配置する。このレオメータでは、グリース14に加わるせん断速度が、セル中心からの距離に依存せずに、どの位置においても同一となる。レオロジー測定の条件としては、(1)一定温度・一定方向回転での回転速度依存性、(2)一定温度・一定せん断ひずみにおける振動周波数依存性、(3)一定周波数における動的粘弾性のせん断応力依存性などがあるが、本発明では主に(1)の条件で測定を行なう。
具体的なレオロジー測定条件としては、回転式レオメータ(Thermo Fisher Scientific社製HAAKE RheoWin MARS1)に、直径20mm、先端角度178°のコーンプレート型のセルを用い、一定温度・一定方向回転で、温度20℃などで行なう。この場合、せん断速度を増速し、各せん断速度で定常状態になった時の粘度を測定する。例えばCross Powerlawモデルの場合には、このレオロジー測定結果からη、m、nが求められる。求めた各値を上記式(2)に代入して、推定モデル2が得られる。この時点でnは決定され、η、mは後続の工程を実施することで同定される。
<工程(b)>
この工程は、引張試験においてグリースの変形形状3を観察する工程である。引張試験では、所定の面積および所定の間隔に調整した平行な平板間(2面間)にグリースを充填し、平板間の距離を広げてグリースを破断させる。
図4を用いて引張試験について説明する。図4には、引張試験機の概略図を示す。引張試験機21は、天壁に固定された円柱状の固定板22と、円柱状の可動板23と、固定板22に対して可動板23を上下に移動させる駆動装置24とを備える。固定板22の下面と可動板23の上面は、互いに平行な面である。駆動装置24は、可動板23が載置されるステージ25と、ステージ25の移動を規制するリニアガイド26と、モータ27と、モータ27の駆動によって回転するボールねじ28と備える。ステージ25は、ボールねじ28のねじ溝に螺合しており、ボールねじ28の回転によって軸上を摺動しながら相対的に移動する。
以下に、引張試験の手順について説明する。
(1)まず、可動板23の上面に測定対象のグリース29を所定量充填する。グリース29の充填量は、例えば1cm~5cmである。
(2)次に、グリース29が固定板22の下面に接触する位置まで可動板23を上昇させる。このとき、グリース29が所定の初期厚さA(図5(a)参照)となるように、可動板23の位置を調整する。図5(a)の初期状態において、固定板22と可動板23の間隔が、グリース29の初期厚さAになる。初期厚さAは、例えば0.5mm~2mmに設定され、具体的には1mmに設定される。この初期状態のグリース29の直径φは、例えば5mm~10mmに設定され、具体的には7.4mmに設定される。図5(a)に示すように、グリース29の直径φと同じ径サイズの固定板22および可動板23を用いて、固定板22および可動板23の全体にグリース29が拡がるように可動板23の位置を調整してもよい。なお、固定板22および可動板23の径サイズや形状は、図5(a)に限らない。例えば、固定板22や可動板23を円柱状以外の形状とし、一方の対向面に円形状のグリース充填領域を設けてもよい。
(3)次に、図4の黒矢印で示すように、可動板23を所定速度で下降させる。可動板23の下降速度は、例えば0.0001m/s~0.1m/sに設定され、具体的には0.005m/sに設定される。図4に示すように、可動板23の下降によってグリース29の一部が縮径していく。工程(b)では、可動板23を移動させる際のグリースの縮径時(伸長時)の形状変化をカメラなどで観察する。そして、所定の伸び率Lのグリースの変形形状を画像などで取得する。この画像は、例えば、可動板23の移動方向に対して直交する方向から撮影した画像である。所定の伸び率Lは、特に限定されないが、例えば2~6であり、好ましくは3~5である。
伸び率Lは、図5に示すように、初期厚さAと縮径時のグリース29の厚さBとを用いて、下記の式により算出される。なお、厚さBは、固定板22と移動時の可動板23との間隔でもある。
伸び率L=[(グリースが伸びた長さ)/(グリースの初期厚さ)]= [(B-A)/A]
(4)図4に戻り、可動板23の下降が更に進むと、最終的にグリース29が破断する。グリース29の破断の有無は、目視や高速度カメラやグリース伸び時に発生する固定端側にかかる荷重を計測することによって確認できる。破断時の固定板22と可動板23の間隔が、グリース29の破断長さとなる。この破断長さを厚さBとして、上記の式に代入することにより、グリースの破断伸び率が算出される。
なお、図4に示す引張試験機の構成は、これに限らない。例えば、可動板23をステージ25と一体に形成してもよい。また、可動板23を鉛直下向きに引き下げる構成に代えて、可動板を鉛直上向きに引き上げる構成にしてもよい。
<工程(c)>
この工程では、数値流体解析を行う。数値流体解析には、有限体積法によって数値解析を行う汎用の熱流体解析ソフトウェアなどが用いられる。この解析では、所定の流体物性のグリースが、上述の引張試験において形状がどのように変化するかを再現する。解析の際の計算条件には、工程(b)で実施した引張試験の試験条件などを用いる。
また、解析に適用するグリースの流体物性は、係数の数を少なくできることから、回転式レオメータの実測値から求められる推定モデルを用いることが好ましい。なお、経験則などに基づいて取得された推定モデルを用いてもよい。後述の実施例で示すように、この数値流体解析によって、引張試験でグリースが所定の伸び率になった時の変形形状4がシミュレーションされる。変形形状4は、例えば、工程(b)で取得される画像と同様に、画像データとして取得される。
<工程(d)>
この工程では、まず、工程(b)で観察した変形形状3と、工程(c)でシミュレーションした変形形状4とを比較して、これらの形状が一致しているか否かを判定する。具体的には、変形形状3の最も縮径している部分の直径と、変形形状4の最も縮径している部分の直径をそれぞれ求め、これらが所定範囲内(例えば、±10%)であるか否を判定する。そして、各直径が所定範囲内である場合に一致したと判定し、各直径が所定範囲内でない場合に一致していないと判定する。例えば、変形形状3の方の直径の所定範囲内(例えば、±10%)に、変形形状4の直径が含まれる場合に一致したと判定し、含まれない場合に一致していないと判定する。なお、変形形状3と変形形状4とで比較する直径は一箇所に限らず、複数箇所を用いて比較してもよい。複数箇所を用いる場合、両者間で対応する各箇所の直径がすべて所定範囲内の場合に、変形形状3と変形形状4が一致したと判定する。
また、変形形状3と変形形状4の形状が一致しているか否かの判定は、上記の方法に限らない。例えば、変形形状3および変形形状4の一致度を算出して、その一致度が閾値以上か否かを判定するようにしてもよい。この場合、一致度が閾値以上の場合に一致したと判定し、閾値未満の場合に一致していないと判定する。一致度を算出する手法は、特に限定されず、公知のパターンマッチング法などを用いて算出できる。例えば、グリースの変形形状を捉えた画像を2値化処理するなどしてグリースの領域を検出した後、2つの画像のグリースの領域を重ね合わせて、両者の和集合領域に対する積集合領域の面積の比から一致度を算出することができる。
両者の形状が一致すると判定した場合は、工程(a)で取得した推定モデル2は正確であるとして、該推定モデル2を粘性モデル5に決定する。一方、両者の形状が一致していないと判定した場合は、推定モデル2のパラメータを調整する。例えば、Cross Powerlawモデルの場合には、パラメータとして係数ηとmを変更する。なお、Herchel-Bulkleyモデルの場合には、τとK、Papanastasiouモデルの場合には、τとm、上記式(1)のモデルの場合には、τとmを変更する。
その後、数値流体解析(工程(c))を再度行い、その解析で得られた変形形状4と変形形状3を比較して、これらの形状が一致しているか否かを再度判定する。そして、2つの変形形状が一致するまで、推定モデル2のパラメータの変更を繰り返す。2つの変形形状が一致する場合には、推定モデル2で推定した粘度特性が、実際のグリースの粘度を表せているといえる。
このように、引張試験の解析と実験によりそれぞれ得られたグリースの形状変化を比較することで、推定モデルの妥当性を検証することができる。そして、引張試験時のグリースの変形形状を実験と解析で一致させることで、実際のグリースの粘度をより反映した精度の高い粘性モデルになる。
本発明に係る見かけ粘度の推定方法は、上記の決定方法によって決定された粘性モデルを用いて、任意のせん断速度における見かけ粘度を推定する方法である。せん断速度は、チャーニング期の回転中にポケット隙間に存在するグリースに掛かるせん断速度であり、設定する軸受回転数などから算出できる。例えば、玉が保持器のポケット部中心に位置すると仮定すれば、6204軸受で内輪回転速度10min-1の場合、ポケット部のグリースのせん断速度は10-1オーダーに相当する。任意のせん断速度を得られた粘性モデルに代入することで、チャーニング期の回転中にポケット隙間に存在するグリースのそのせん断速度における見かけ粘度を、予測値として求めることができる。
ここで、一般的にグリースの見かけ粘度が大きくなるほど、軸受トルクも大きくなる。そのため、上述の方法で推定した見かけ粘度を用いることで、軸受トルクを推定する、または、複数のグリース間で軸受トルクの大小を推定することができる。軸受トルクの推定は、例えば、軸受を含む機械装置全体の温度を軸受内部の温度と仮定しグリースの見かけ粘度を算出することで行える。これにより、要求される軸受トルクからグリースの選定(レオメータで評価)を行なうことも可能となる。また、複数のグリース間の軸受トルクの大小の推定は、各グリースの見かけ粘度の大小を比較することで行える。例えば、複数のグリースの中から最も見かけ粘度が低いグリースを、軸受トルクが最も低いグリースとして選定することができる。
図1では、グリースが封入される転がり軸受として玉軸受について例示したが、玉軸受以外にも、円筒ころ軸受、円すいころ軸受、自動調心ころ軸受、針状ころ軸受、スラスト円筒ころ軸受、スラスト円すいころ軸受、スラスト針状ころ軸受、スラスト自動調心ころ軸受などにも適用できる。
上記では、グリースおよび該グリースが封入された転がり軸受について述べたが、本発明の推定方法の対象となる非ニュートン流体は、グリースに限らず、ゲルやゾル、その他のチキソトロピー性を有する流体や半固体であってもよい。また、非ニュートン流体がせん断を受ける相対運動する2部材は、転がり軸受の軸受部材に限らず、他の機械要素に適用してもよい。他の機械要素としては、例えば、リニアガイドや、クラッチ、カム、ジョイント、チェーン、歯車、滑り軸受などが挙げられる。
本発明の推定方法は、低速せん断域でも見かけ粘度を精度よく推定できることから、10s-1以下のせん断速度域、より好ましくは1s-1以下のせん断速度領域で使用される非ニュートン流体の推定に適している。具体的には、低速回転用の転がり軸受に封入されるグリースの見かけ粘度の推定に適している。なお、本発明における粘性モデルによれば、高速せん断域での見かけ粘度も十分推定することができる。
グリースについて、レオロジー測定を行なった。レオメータ(Thermo Fisher Scientific社製HAAKE RheoWin MARS1)において、直径20mm、先端角度178°のコーンプレート型のセルを用いて測定した。せん断速度を10から5000(単位:1/s)まで増速し、各せん断速度で定常状態になった時の見かけ粘度を計測した。図6には、その実測値をプロットした。
計算モデルとしては、上記式(2)に示すCross Powerlawモデルを用いた。上述のレオロジー測定結果より、上記式(2)における係数(η、m、n)を求めて推定モデルを取得した。なお、基油の粘度ηoilは、Waltherの式によって算出した。
得られた各係数を表1に示す。表1には、実施例と比較例の2つの推定モデルの係数の値を示している。なお、基油の粘度ηoilおよびnは、実施例と比較例で同じ値であり、これらの値はこの時点で決定される。
Figure 0007410831000006
図6には、上記式(2)に表1の各値を代入して得られた近似式を、実線(実施例)と破線(比較例)で示した。図6に示すように、せん断速度が約10~10000s-1では、実施例と比較例のいずれも回転式レオメータで測定した結果と一致している。一方、せん断速度10s-1以下では両者に差がみられ、レオロジー測定結果だけでは、どちらの粘度特性が正確であるか判別が困難である。
次に、図4および図5で示した引張試験を行ない、グリースの変形形状を観察した。試験開始前のグリースの厚さ(初期厚さA)は1mmで、直径φは7.4mmであった。また、固定板および可動板には、直径7.4mmの円柱状の平板を用いた。可動板を0.005m/sの速度で引き下げ、伸長時のグリースの厚さBが4.75mm(伸び率L=3.75)の時のグリースの変形形状をカメラで撮影して画像を取得した(図7(c)参照)。
また、熱流体解析ソフトウェアを用いて数値流体解析を行い、グリースの引張試験の変形形状をシミュレーションした。解析の計算条件には、実際に行った引張試験の試験条件、実施例の推定モデルおよび比較例の推定モデルに基づく流体物性などを用いた。この解析によって得られたグリースの変形形状を図7に示す。
図7に示すように、実施例の推定モデルからシミュレーションされた変形形状は、実験で得られた変形形状とよく一致した。具体的には、最も縮径している部分の直径が実験と解析で誤差10%以内であった。一方、比較例の推定モデルからシミュレーションされた変形形状は、実験で得られた変形形状と一致しなかった。具体的には、最も縮径している部分の直径が実験と解析で誤差20%以上であった。実際のグリースの粘度と、推定モデルの見かけ粘度が異なっていれば、グリースの変形形状も異なる。この場合、比較例の見かけ粘度特性は実際のグリース粘度を表現できておらず、実施例の見かけ粘度特性は実際のグリース粘度を表現できるといえる。
上記の形状の一致の判定によって、粘性モデルが決定される。例えば、実施例の推定モデルの場合には、その推定モデルを粘性モデルに決定する。一方、比較例の推定モデルの場合には、その推定モデルのパラメータの調製を行なう。具体的には、η、mの値を大きくしたり小さくしたりして変更する。そして、変更された推定モデルを用いて、数値流体解析によりグリースの変形形状を再度シミュレーションし、引張試験の変形形状と一致するまでパラメータの調製を行い、最終的に粘性モデルを決定する。このように、グリースの見かけ粘度は、回転式レオメータのみの同定では、実際の粘度特性と一致しない場合もあるが、引張試験の結果とを組み合わせることで一致させることができる。
このようにして得られた粘度特性を利用すれば、実際の軸受トルクやグリース挙動を正確に推定することができる。例えば、軸受が低速で回転する場合、低速せん断時のグリースの見かけ粘度がトルクの主要因となるため、該見かけ粘度を正確に推定できなければ、推定したトルクが実際のトルクと乖離してしまう。また、軸受内のグリース挙動は、粘度が異なっていれば大きく異なる。これらのことから本発明の決定方法で決定された粘性モデルをトルク推定やグリースの挙動解析などに用いることが望ましい。
本発明の決定方法により決定される粘性モデルによれば、低せん断速度域において、非ニュートン流体の見かけ粘度を精度よく推定でき、ひいては非ニュートン流体が存在する状態で2部材を相対運動させる際のトルクを精度よく推定できるので、例えば、低速回転用の転がり軸受のグリース選定などに好適に利用できる。
1 転がり軸受
2 内輪
3 外輪
4 玉
5 保持器
6 シール部材
7 グリース
8 開口部
11 レオメータ
12 コーンプレート型セル
13 水平円盤プレート
14 グリース
21 引張試験機
22 固定板
23 可動板
24 駆動装置
25 ステージ
26 リニアガイド
27 モータ
28 ボールねじ
29 グリース

Claims (9)

  1. 非ニュートン流体の見かけ粘度を推定する粘性モデルの決定方法であって、
    せん断速度と粘度との関係式を示す推定モデルを得る工程(a)と、
    前記非ニュートン流体を固定板と可動板との間に挟み、前記可動板を前記固定板から離間するように移動させて前記非ニュートン流体を伸ばす引張試験において、伸長時の前記非ニュートン流体の変形形状を観察する工程(b)と、
    前記工程(a)で得た前記推定モデルに対して数値流体解析を行い、前記引張試験における伸長時の前記非ニュートン流体の変形形状を予測する工程(c)と、
    前記工程(b)で観察した前記非ニュートン流体の前記変形形状と、前記工程(c)で予測した前記非ニュートン流体の前記変形形状とを比較して、これらの形状が一致するように前記推定モデルのパラメータを調整して粘性モデルを決定する工程(d)とを有することを特徴とする粘性モデルの決定方法。
  2. 前記推定モデルは、Cross Powerlawモデル、Herchel-Bulkleyモデル、Papanastasiouモデル、または下記式(1)のモデルに基づくことを特徴とする請求項1記載の粘性モデルの決定方法。
    Figure 0007410831000007
    ただし、式中の記号は、η:見かけ粘度[Pa・s]、ηoil:流体成分の粘度[Pa・s]、τ:降伏応力[Pa]、γ:せん断速度[s-1]、n:定数、m:定数である。
  3. 前記工程(a)は、回転式レオメータを用いて所定のせん断速度における前記非ニュートン流体の粘度を測定し、その測定結果に基づいて、前記推定モデルを得ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の粘性モデルの決定方法。
  4. 前記工程(b)において、前記引張試験は、前記非ニュートン流体を、前記固定板と前記可動板の間に初期厚さ1mm、直径7.4mmで挟み、その状態から前記可動板を0.005m/sの速度で引き下げる条件で実施され、前記非ニュートン流体の伸び率L[(前記非ニュートン流体が伸びた長さ)/(前記非ニュートン流体の初期厚さ)]が2~6の時の前記非ニュートン流体の変形形状を観察することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項記載の粘性モデルの決定方法。
  5. 前記工程(d)は、前記工程(b)で観察した前記変形形状と、前記工程(c)で予測した前記変形形状とからそれぞれ、前記非ニュートン流体が縮径している部分の直径を求め、これら直径が所定範囲内である場合に前記推定モデルを前記粘性モデルに決定し、所定範囲内でない場合に前記推定モデルの前記パラメータを調整することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項記載の粘性モデルの決定方法。
  6. 前記非ニュートン流体は、基油と増ちょう剤を含むグリースであることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項記載の粘性モデルの決定方法。
  7. 非ニュートン流体の見かけ粘度を推定する方法であって、
    請求項1から請求項6までのいずれか1項記載の粘性モデルの決定方法によって決定された粘性モデルを用いて、10s-1以下の任意のせん断速度における前記非ニュートン流体の見かけ粘度を推定することを特徴とする見かけ粘度の推定方法。
  8. 機械要素に発生する非ニュートン流体のせん断によるトルクを推定する方法であって、
    請求項7記載の推定方法によって推定された前記非ニュートン流体の見かけ粘度を用いて、前記任意のせん断速度で発生するトルクを推定する、または、複数の非ニュートン流体間において前記任意のせん断速度で発生するトルクの大小を推定することを特徴とするトルクの推定方法。
  9. 前記機械要素が転がり軸受であることを特徴とする請求項8記載のトルクの推定方法。
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