JP7410360B2 - ハンドオーバの先行準備およびトラッキング/ページングエリアハンドリングならびにセルラネットワーク内のインテリジェントルート選択 - Google Patents

ハンドオーバの先行準備およびトラッキング/ページングエリアハンドリングならびにセルラネットワーク内のインテリジェントルート選択 Download PDF

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Description

本出願は、セルラネットワーク内のハンドオーバの概念、例えば、休止モード中のユーザエンティティに対するトラッキング/ページング/RAN通知エリアの改良型ハンドリングの概念、およびセルラネットワーク内でインテリジェントルート選択を可能にする概念に関する。
電話発信またはデータセッション、もしくはあるセルから別のセルへのユーザエンティティ等の接続のハンドオーバは頻繁に発生する処理であり、このようなハンドオーバの確立に用いられる制御シグナリングは利用可能な無線およびネットワークリソースのかなりの量を消費し、現在、高信頼性通信に対する遅延が望ましくないほど長くなる。制御シグナリングオーバヘッドおよび/または遅延を低減することが望ましいであろう。
ハンドオーバはユーザエンティティの動作モードで発生する。しかし、大部分の時間、ユーザエンティティは動作モードではなく、または別の言い方では、大部分の時間、ユーザエンティティに対する連続的なデータ通信の必要はなく、むしろ、ユーザエンティティに対して、不連続にまたは間欠的に、所定のデータセッションのパケットが送信される。このような場合、ユーザエンティティが所定のトラッキング/ページングエリア内に存在する限り、ハンドオーバを連続的に実行する必要はない可能性がある。トラッキング/ページングエリアから離れたときだけ、ユーザエンティティはその新しい場所または位置についてセルラネットワークに通知を行う。しかし、これはユーザエンティティによる電力消費を必要とし、従って、この電力消費を低減可能な概念を手元に有することが望ましいであろう。
本出願は、本出願の第1態様に従って、セルラネットワーク内の改良型ハンドオーバの概念を提供する。この目的は、本出願の第1態様に従って本出願の独立請求項の対象物によって実現される。
本出願の第2態様に従って、本出願は休止状態ではないユーザエンティティの改良型ハンドリングの概念を提供する。
第1および第2態様による本出願のいくつかの実施形態の根底にある1つの概念は、ユーザエンティティの将来のルート予測を用いて、休止中のユーザエンティティのハンドオーバハンドリングおよび/またはハンドリングをそれぞれ改善することによって、上で識別した改善を実現することを目的とする。特に、ユーザエンティティの将来の予測ルートを利用可能であるため、セルラネットワーク側で1つ以上のハンドオーバを先行準備することができる。これは、更に、制御データオーバヘッドを軽減し、および/またはハンドオーバによって招かれる遅延を低減する。このような将来の予測ルートは有利には、例えば、ユーザエンティティが滞在可能な時間変動するトラッキング/ページングエリアを設定する際にも使用でき、ユーザエンティティが現在存在するトラッキング/ページングエリア内の正確なセル上でのセルラネットワークの更新を維持する必要はない。これは、更に、ユーザエンティティが実際にとるルートにトラッキング/ページングエリアをより適応できるので、トラッキング/ページングエリアからの出発をセルラネットワークに示すためにユーザエンティティ内で発生する消費電力を低減できる。
第1態様による本出願のいくつかの実施形態の根底にある別の概念は、ハンドオーバを先行準備することで、ハンドオーバの制御シグナリングの量を低減できることであり、ハンドオーバのこのような先行準備を行うこれらの状況に依存して、ハンドオーバの先行準備によって招かれ得るネットワークリソースの可能な浪費を比較的低く保持でき、例えば、ユーザエンティティがセルラネットワークの所定の基地局において1つ以上のアクセスパラメータを用いて、所定の時間的アクセス間隔でセルラネットワークにアクセスできるという所定の約束を満たす。特に、ハンドオーバの先行準備は、所定のユーザエンティティに対して発生する可能性が非常に高いハンドオーバの制御シグナリングを短期的または中期的な未来に回避する。これは、更に、ハンドオーバの先行準備が行われる基地局における制御シグナリングを低減し、例えば、ユーザエンティティが次のセルへの移動を求める直前にはいつでも発生しなければならないハンドオーバ関連のプロトコルシグナリングの性能のため、そうでない場合に発生する可能性がある遅延を低減または回避する。もちろん、この概念は第1の概念と組み合わせ、ハンドオーバの先行準備が行われる基地局の設定の選択を改善できる。追加的にまたは代替的に、ユーザエンティティが所定のエリアに入ることは、ハンドオーバの先行準備が好ましく行われる状況として識別できる。例えば、このような所定のエリアは、ユーザエンティティが近い将来、所定の他の基地局、つまり、ターゲット基地局のセルに入る非常に高い可能性に関連付けてもよく、それに応じて、この基地局に向かうハンドオーバの先行準備を行うことは、そうでない場合に発生するハンドオーバの遅延および/またはハンドオーバに関連した制御シグナリングを好ましくは低減できる。
更に追加的にまたは代替的に、第1および第2態様による本出願のいくつかの実施形態の根底にある更なる概念は、時間に対するトラッキング/ページングエリアおよび/またはハンドオーバのある種のスケジューリングは、そうでない場合に必要なトラッキング/ページングエリアの更新およびハンドオーバの受動的なトリガリングによってスケジューリングが置き換えられる場合、つまり、単に必要に応じて、そうでない場合に発生する制御シグナリングを軽減できることである。この概念は、明らかにユーザエンティティの将来のルートの予測を利用する概念と組み合わせてもよい。
本出願の更なる態様に従って、本出願はセルラネットワークを介して、つまり、ユーザエンティティの接続を向上させるように、ユーザエンティティにサービングを行う改良型の概念を提供する。この目的は、第3態様の独立請求項の対象物によって実現される。
特に、第3態様の実施形態の基となる概念は、ユーザエンティティの位置から離れる可能なルートの組に対して、ユーザエンティティの位置の周りのセルの所定の組を解析し、いくつかの所定の基準に関して、ユーザエンティティの接続性について可能なルートの組内の好ましいルートを決定し、好ましいルートについてのユーザエンティティ情報を提供することを用いて、更なる行程計画において、つまり、ユーザの接続および来る時間を考慮するように、この好ましいルートを考慮する機会をこのようなユーザエンティティのユーザに提供できる。このように選択されたルートは、例えば、最善接続/提供ルートと呼ぶこともできる。
本出願の実施形態の有利な実装が独立請求項の主題である。本出願の好ましい実施形態は図面に対して以降で説明される。
ハンドオーバ(HO)を示すためにセルラネットワーク、およびセルラネットワーク内のUEを示す概略ブロック図である。 ハンドオーバ処理内で行われるステップの時間的順番、つまり、[1][6]によるX2ベースのHO手順を示す図であり、図3の図面は、HO手順に参加中の異なるエンティティを配置することによって、所定のステップが行われる、または所定のステップで所定の信号が送信される側またはエンティティを並列に区別しており、図2に示したステップの数は12である。 図2と同様のステップの時間的順番であるが、ここでは[1]によるS1ベースのHO手順を示す図である。 セルラネットワーク、およびそれと通信を行うUEを示す概略ブロック図であり、図4は、ソース基地局を介してセルラネットワークに現在接続され、セルラネットワークの他の基地局へ移動中のUEを示し、従って、それはハンドオーバが実行されるターゲット基地局を形成し、図4に示されるセルラネットワーク、UEおよび基地局は本出願に従って具現化できる。 一実施形態に従って図4に提示されたエンティティによって実現されるハンドオーバの先行準備を示す概略図である。 LTEフレームワーク内のハンドオーバ先行準備を実現するために用いられるセルラネットワーク、UEおよびシグナリングを示す概略ブロック図である。 一実施形態に従って先行準備したハンドオーバの可能なシグナリングを示す表である。 本出願の一実施形態に従って、図2と3で用いられる図と同様に先行準備したハンドオーバに含まれるステップシーケンスを示す図である。 一実施形態に従って予測ハンドオーバ(P-HO)アーキテクチャおよびメッセージフロー概要を示す概略ブロック図である。 カバレッジ外のHO処理の一例を示す概略ブロック図である。 シグナリングトラフィックを低減したRAN2内で議論される接続モードの状態マシンを示す概略図であり、ここでR2-168345[3]を参照のこと。 例えば、[11]から知られているトラッキング/ページングエリア境界、言い換えると、図12に示される非アクセス層(NAS)によって分離されたトラッキングエリアへの基地局セルのクラスタを示す概略図である。 [7]によるRNアーキテクチャを示すブロック図である。 有利には本出願の実施形態を使用可能な例として、[8]によるV2Xブロードキャストアーキテクチャを示すブロック図である。 HO処理の予測を高速化可能な例として、エッジに展開したV2X eNB型路側ユニットを示すブロック図である。 [11]に従ってベアラレベルでのデータ分割を示す概略図である。 [11]に従ってパケットレベルでのデータ分割を示す概略図である。 [12]に従ってDCシーケンスチャートに含まれるステップシーケンスを示す図であり、ステップシーケンスは図2と3でステップシーケンスを示したものと同様に示される。 本出願の実施形態によるセルラネットワーク、UEおよび含まれる基地局を示す概略ブロック図であり、休止中のUEはトラッキング/ページングエリアのインテリジェントな定義を用いて効率的に処理される。 一実施形態に従って、図19の状況に含まれるエンティティの動作モードを示す概略図であり、時間変動するトラッキング/ページングエリアが用いられている。 一実施形態に従って図19に示した状況に含まれるエンティティの動作モードを示す概略図であり、トラッキング/ページングエリアはUEの将来の予測ルートに依存して定義される。
以降では、本出願の様々な実施形態を説明する。これらの実施形態は、本出願の異なる態様、つまり、ハンドオーバの効率的なハンドリングの態様、ユーザエンティティが休止モードで効率的に存在できるトラッキング/ページングエリアを効率的に制御する概念、および来る時間に取るルートを選択する際に良好な接続の目的を考慮する機会をユーザエンティティのユーザに提供する概念に関する。
これらの実施形態の説明は、ハンドオーバに関する第1の概念に対する導入部および技術的概要で始まる。一般に、基地局はeNB(LTEの状況での名称)またはgNB(NR/5Gの状況での名称)と呼ぶことができる。以降では、これらの3つの用語の間は区別されない。ユーザ端末/モバイルユーザはユーザ装置またはユーザエンティティ(UE)と呼ぶことができる。
例えば、自動車、バス、トラック、自律運転、ドローンおよび無人航空機(UAV)、飛行機等、特に車両交通を含む場合、5G用の新無線(NR)ではハンドオーバ中に接続が損失する可能性がある。問題には3つの部分がある。
1.車両の数が増大すると、ハンドオーバ処理(HO)のシグナリング要求も増大する。
2.新しい移動サービス、例えば、運転支援等は、例えば、パケットエラー率(PER)、スループット要求およびパケットサイズ(例えば、小さな制御パケットの数の多さ)ならびにより厳しい遅延の制約等の信頼制約等、交通モデルに関する新しいサービス要件をもたらす。
3.位置特定(屋内および屋外)ならびに交通ルートについての情報はここ数年で非常に改善し、セルラインフラストラクチャに接続されたUEの経路予測を可能にしているので、従来技術のハンドオーバ(HO)は十分には最適化されていない。これは、無線を介した厳しい通信リンクを有するクラウド接続を用いた自律UEの場合はよりそうである。
所定の期間中に車両が異なるセルにわたって高速で移動するとき、有意なHOオーバヘッドが引き起こされる。特に、車両対インフラストラクチャ(V2X)、車両対車両(V2V)および無人航空機(UAV)のシナリオでは、接続/動作モードまたは軽接続/休止モードである車両/航空機UEの移動サービスを改善することが望ましい。
これらのサービスを拡大して性能を改善し、シグナリング手順によるハンドオーバ(HO)手順の信頼性を向上させるべきであり、具体的には予測を導入し、予測HO手順中のターゲットeNBへのUEコンテキスト送信の信頼性を改善する。
LTE内の現在のHO手順は、UEが図1に示したようにソースeNB12からターゲットeNB14に、つまりeNB12のセル16からeNB14のセル18に遷移するシナリオを満たすように設計される。本発明の焦点はRAT内HO手順にあるが、RAT間移動は除外されない。
動作モードのUEに対してLTE内には2種類のHO手順がある。
1.X2ハンドオーバ手順
2.S1ハンドオーバ手順
1.X2ベースHO:X2ハンドオーバ手順は図2に示され、eNB内ハンドオーバに一般に用いられる。ハンドオーバはeNB12と14の両方を接続するX2インタフェース20を介して2つのeNBの間で直接実行され、準備フェーズを素早く行う。いったんHOが成功して経路切替えをトリガすると、MMEはeNB12と14を更に備えるセルラネットワーク24のコアネットワーク24の一部としてHO手順26の最後に通知されるだけである。ソース側でのリソースの開放はターゲットeNBから直接トリガされる。X2ハンドオーバ手順26は3つの基本フェーズからなる。
1)準備フェーズ26a(ステップ4~6)
2)実行フェーズ26b(ステップ7~9)
3)完了フェーズ26c(ステップ9以降)
図2[6]に基づくX2ベースのハンドオーバ手順の概要は以降に概説される。
1.ソースeNB12は、エリアローミングおよびアクセス制限に関連した情報からなり、接続の確立またはトラッキングエリア(TA)更新中に最初に提供されたUEコンテキストを含む。
2.UE測定手順はSeNBを介して構成され、UEの接続移動を支援する。
3.ソースeNBは、UEからの測定レポートならびに無線資源管理(RRM)情報を受信し、HO決定を実行するかどうかを許可する。
4.ソースeNBは、ターゲットeNBにHO REQUESTメッセージを発行し、ターゲット側においてHOを準備するために必要な情報を渡す。この情報は、ソースeNBにおけるUE X2シグナリングコンテキストリファレンス、UE S1 EPC(進化型パケットコア)シグナリングコンテキストリファレンス、ターゲットセルID、KeNB*、ソースeNB内のUEのC-RNTI(セル無線ネットワーク一時識別子)を含むRRC(無線リソース制御)コンテキスト、AS(アクセス層)構成、E-RAB(E-UTRAN無線アクセスベアラ)コンテキストおよびソースセルの物理層ID+可能なRLF(無線リンク不良)リカバリ用のショートMAC-I(メッセージ認証コード)を含んでもよい。UE X2/UE S1シグナリングリファレンスは、ターゲットeNBがソースeNBおよびEPCをアドレスできるようにする。E-RABコンテキストは、必要なRNL(無線ネットワーク層)とTNL(トランスポートネットワーク層)のアドレス情報、およびE-RABのQoS(サービス品質)プロファイルを含む。
5.リソースセットアップは主にリソースを構成し、リソースがターゲットeNBによって許可可能かどうかを問い合わせ、更に受信したE-RAB QoS情報上で受付制御を実行し、HOが成功する可能性を高める。「ターゲットeNBは受信したE-RAB QoS情報に従って必要なリソースを構成し、C-RNTIおよび必要に応じてRACHプリアンブルを確保する。ターゲットセル内で用いられるAS構成は別個に指定(つまり、「確立」)することも、ソースセル内で用いられるAS構成と比較した差分(つまり、「再構成」)として指定することもできる。」
6.「ターゲットeNBはL1/L2を用いてHOを準備し、ソースeNBにHANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGEを送信する。HANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGEメッセージは、ハンドオーバを実行するために、RRCメッセージとしてUEに送信される透明コンテナを含む。コンテナは、新しいC-RNTIを含み、選択されたセキュリティアルゴリズム用のターゲットeNBのセキュリティアルゴリズム識別子は、専用のRACHプリアンブル、および可能ないくつかの他のパラメータ、つまり、アクセスパラメータ、SIB等を含んでもよい。HANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGEメッセージは、必要に応じて、転送トンネル用のRNL/TNL情報を含んでもよい。注意:ソースeNBがHANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGEを受信するとすぐ、またはハンドオーバコマンドの送信がダウンリンクにおいて開始されるとすぐ、データ転送を開始してもよい。」
7.「ターゲットeNBは、ハンドオーバを実行するためのRRCメッセージ、つまり、UEに向かってソースeNBによって送信されるmobilityControlInformationを含むRRCConectionReconfigurationメッセージを生成する。ソースeNBは、メッセージの必要な完全性保護および暗号化を実行する。UEは必要なパラメータ(つまり、新しいC-RNTI、ターゲットeNBセキュリティアルゴリズム識別子、および必要に応じて専用RACHプリアンブル、ターゲットeNB SIB等)と共にRRCConectionReconfigurationメッセージを受信し、HOを実行するようにソースeNBによって命令される。UEは、HARQ/ARQ応答をソースeNBに送出するためにハンドオーバ実行を遅延させる必要はない。」
8.「ソースeNBはSN(シーケンス番号)STATUS TRANSFERメッセージをターゲットeNBに送信し、PDCPステータス保存が求める(つまり、RLC AM(承認モード)用の)E-RABのアップリンクPDCP(パケットデータコンバージェンスプロトコル)SNレシーバステータスとダウンリンクPDCP SNトランスミッタステータスを伝達する。アップリンクPDCP SNレシーバステータスは少なくとも第1ミッシングUL SDUのPDCP SNを含み、このようなSDUがある場合、UEがターゲットセル内に再送信を必要とするシーケンス外UL SDUの受信ステータスのビットマップを含んでもよい。ダウンリンクPDCP SNトランスミッタステータスは、ターゲットeNBがPDCP SNをまだ有していない新しいSDUに割り当てるべき次のPDCP SNを示す。ソースeNBは、UEのE-RABがいずれもPDCPステータス保存を用いて処理されるべきではない場合、このメッセージの送信を省略できる。」
9.UEがターゲットセルへのアクセスに成功したとき、UEはRRCConectionReconfigurationCompleteメッセージ(C-RNTI)を送信し、可能であればいつでも、アップリンクバッファステータスレポートと共に、ターゲットeNBに対してハンドオーバを確認し、UEに対してハンドオーバ手順が完了したことを示す。ターゲットeNBは、RRCConectionReconfigurationCompleteメッセージ内に送信されたC-RNTIを検証する。ターゲットeNBは、ここでUEに対してデータの送信を開始できる。
10.「ターゲットeNBはPATH SWITCH REQUESTメッセージをMMEに送信し、UEがセルを変更したことについて通知を行う。」
11.「MMEはPATH SWITCH REQUEST ACKNOWLEDGEメッセージを用いてPATH SWITCH REQUESTメッセージを確認する。」
12.「UE CONTEXT RELEASEメッセージを送信することによって、ターゲットeNBはHOの成功をソースeNBに通知し、ソースeNBによるリソースの開放をトリガする。ターゲットeNBは、PATH SWITCH REQUEST ACKNOWLEDGEメッセージをMMEから受け取った後、このメッセージを送信する。」
しかし、eNB(例えば、UTRANアーキテクチャに基づくレガシーeNB12と14)の間にX2インタフェース20がないとき、またはeNB12がコアネットワーク22とeNBを接続するS1インタフェース28を介して、特定のターゲットeNBに向かってハンドオーバを開始するように構成されている場合、図3に示したS1ハンドオーバ手順がトリガされるであろう。S1ハンドオーバ手順は3つの基本フェーズからなる。
1)例えば、EPC等、コアネットワークを含む準備フェーズ30a、ここで、リソースはまずターゲット側で準備される(ステップ2~8)
2)実行フェーズ30b(ステップ8~12)
3)完了フェーズ30c(ステップ13以降)
S1ベースのHOハンドオーバ手順の概要として[6]を参照のこと。詳細な説明については、前のX2ベースのHO手順のステップを参照のこと。
ステップ13~15として、一部はS1ベースのHO30にとって特別であり、ターゲットMMEに対する承認および更新情報を含むことに留意する。
次に、4G/5G内でのUEコンテキスト送信を参照する。
無線リソース制御(RRC)コンテキスト送信はHO処理の重要な手順である。MME32はコアネットワーク22の一部として、UE12がオンにされたときUEコンテキストを生成し、続いてネットワーク24への接続を試行する。SAEテンポラリモバイルサブスクライバ識別子(S-TMSI)としても知られる一意的な短い一時識別子をUE12に割り当て、MME32内のUEコンテキストを識別する。このUEコンテキストは、コアネットワーク22の一部でもあるホームサブスクライバサーバ34(HSS)から当初得られたユーザ加入データを含む。MME32内の加入データのローカルストレージは、毎回HSSを調べる必要性をなくすので、ベアラ確立等の手順を高速に実行可能にする。加えて、UEコンテキストは確立されたベアラのリストおよび端末機能等の動的情報も保持する[2]。P-HO処理中、eNB12はUEの無線リソース制御(RRC)コンテキストをeNB14等の次のターゲットeNBに転送するように要求されるであろう。
セルラネットワーク内のハンドオーバのタスク、およびこれまでLTE内でこれらのハンドオーバを取り扱ってきた方法をむしろ一般的に説明してきた後、以降では、本出願の説明は、このタスクに関する実施形態を提示し、それは、一方では必要な制御シグナリングオーバヘッド、および/または他方ではハンドオーバ関連の遅延について、これまでLTE内で用いられたこれらのハンドオーバ機構の改善を実現する。
後に、本説明は、現在のモバイルネットワークに関連した様々な仕様に対処するために、いくつかの実施形態を組み込むまたは実装できる方法についての説明に進む。
図4は、図4に示したシステム全体で同じタスクを実現するエンティティに対して図1の参照番号を再利用するようにセルラネットワーク24を示し、それは空間的に拡散させた複数の基地局11を備え、各基地局11が無線通信によってセルラネットワーク24にそれらを接続するように、各セル15内に存在するユーザエンティティにサービングを行うそれらのセル15は、セル15が互いに隣接または重複するように地理的領域40等の所定の領域またはエリアをカバーする。セル15は、各基地局11のそれぞれの無線通信範囲によって疑似的に定義される。図4のセルラネットワークはまた、電気または光ケーブル等のあるケーブルベースのネットワーク等、各基地局11が各インタフェース28を介して接続されるコアネットワークを備える。図1について既に説明したように、基地局11は図1に示したインタフェース20を介して等、互いに直接接続することもでき、それはケーブルベースであっても、光接続等の無線であってもよい。
図4はまた、ユーザエンティティまたはユーザ装置10を示す。それは基地局12によって現在サービングされている。すなわち、基地局12は、UE10に対する特別な基地局11、つまりソース基地局12である。すなわち、UE10は基地局12のセル15内に配置され、基地局12はUE10に割り当てた無線リソースを介してUE10と通信を行う。UE10に割り当てた無線リソースの共有は、UE10の加入者データ、基地局10によって現在サービングされている更なるUEの数等、多くのファクタに依存する。UE10は現在接続モードまたは動作モードであると仮定される。すなわち、UE10は、例えば、呼出し/データセッション等を実行中の1つ以上の現在の通信セッションを有する。すなわち、UE10は、携帯電話、ラップトップまたはいくつかの他のモバイルまたは非モバイルデバイスであってもよく、その上で実行中のコンピュータプログラム等の1つ以上のアプリケーションを有してもよく、ある第三者とネットワーク34上の基地局12を介して通信を行い、第三者はセルラネットワーク24内のエンティティであってもよいが、代替的にセルラネットワーク24の外部にあり、インターネットまたはいくつかの他のネットワーク42を介してコアネットワーク34に接続される第三者デバイスであってもよい。コアネットワーク34またはMME32等のコアネットワーク34内のあるエンティティは、領域40内で現在サービングされている各UE10に対するコンテキストを含むかまたはそれを管理する。例えば、コンテキストまたはコンテキストデータは、どのセッションが現在各UEに対して動作中であるか、どの基地局11で各UEがサービングされているか、つまり、どの基地局11を介して各UEがセルラネットワーク24に接続されているか、および/または加入者データ等の更なる情報を示すことができる。関連のUEとこのようなコンテキストを関連付けるために、コアネットワーク34はUEに識別子を割り当てる。現在サービング中の基地局12はUE10のコンテキストについても知っているかまたはそれを格納しており、UE10に対してコアネットワーク34内で用いられるIDについても知っている。コンテキストデータに基づいて、コアネットワーク34はUE10に関連した任意の通信セッションのパケットを基地局12に向かって転送でき、基地局12は更に同じものを無線的にUE10に転送する。
図4のセルラネットワーク24は、ユーザエンティティ10に対するハンドオーバの先行準備をサポートするように構成される。これは次のことを意味する。セルラネットワーク24は必要に応じて、UE10によって行われた測定の評価に基づいて、別のもの、つまりターゲット基地局、言い換えると、基地局12に隣接する隣接基地局の1つに、UE10のハンドオーバを開始する上記の機能を有し、それは、UE10が各隣接基地局11の範囲内に存在すると仮定して、UE10と基地局12の間、ならびにUE10と隣接基地局11のいずれかとの間の接続品質を測定する。このような受動的な起動は、このような隣接するターゲット基地局へのハンドオーバが、接続品質等のいくつかの基準、および/または他の基準に従って有利であるという結論にセルラネットワーク24がなることを意味するであろう。しかし、図4のセルラネットワーク24は、ユーザエンティティ10等のユーザエンティティ用のハンドオーバの推論的または先行準備をサポートする。ユーザエンティティ10に対してハンドオーバを先行準備するとき、セルラネットワーク24は、セルラネットワーク24の1つ以上のターゲット基地局14aと14bの組のそれぞれに対して、時間的アクセス間隔および1つ以上のアクセスパラメータを確立し、ユーザエンティティ10は各基地局に対して確立された1つ以上のアクセスパラメータを用いて、時間的アクセス間隔中、各基地局14a、14bを介してセルラネットワーク24にアクセスできる。これは、基地局14a、14bのこのような組に対して、セルラネットワークの側が関係している限り、ハンドオーバは既に行われていることを意味する。基地局14a、14bに対する1つ以上のアクセスパラメータを用いて時間的アクセス間隔内で提供されるアクセス機会が実際にUE10によって用いられるかどうかは単に、更に以降で議論されるUE10または他の状況次第である。ハンドオーバが先行準備されるターゲット基地局14a、14bは、時間的アクセス間隔中に各基地局に対して確立された1つ以上のアクセスパラメータを用いて、所定のアクセスチャネルまたは無線アクセスチャネルを確保する。
これをより理解するために、図5を参照する。図5は、各時間的アクセス間隔を確立することによるハンドオーバの先行準備の処理、および時間的アクセスtに沿って実行されるステップの時間的シーケンスを示すことによる1つ以上のターゲット基地局に対する1つ以上のアクセスパラメータを示している。図5に示したように、ハンドオーバの先行準備は時刻tにトリガされる。言い換えると、この時刻tにおいて、セルラネットワークは、ハンドオーバの先行準備を実行可能なものに対して、セルラネットワークの1つ以上の基地局の事前の組50を決定する。基地局の事前の組50はセルラネットワークによって決定され、それらのセル15は、現在のソース基地局12のセルを離れたときUE10が次の将来におそらく移動するであろうエリアをカバーする。後で説明するように、例えば、セルラネットワーク24は、ユーザエンティティの将来の予測ルートについての情報に依存して事前の組50を決定する。図4では、このような将来の予測ルートは破線52を用いて示されている。同じものは基地局14と14のセルを横切っている。図5は、一般に基地局14…14からなる事前の組50を示しており、M≧Nである。将来の予測ルート52の時間的長さは、時刻tからスタートし、例えば、10秒より長く、1分または5分でさえ継続する所定の時間的間隔54をカバーできる。時間的長さ54は同様に様々に決定でき、例えば、将来の予測ルート52の予測精度に適応できる。セルラネットワークは、ユーザエンティティ10自体から、例えば、ユーザエンティティ上で実行中のアプリケーション、またはナビゲーションシステム等のユーザエンティティ10の位置を決定可能なその所定の構成要素から、またはUEのいくつかの他のモジュールから、ユーザエンティティ10の将来の予測ルート52についての情報を受信できる。情報の送信は、例えば、RRC接続確立中に発生可能である。代替的に、ユーザエンティティ10の将来の予測ルート52についての情報は、セルラネットワーク24およびユーザエンティティ10以外のデバイスから来てもよい。このような他のデバイスは、例えば、ユーザエンティティ10を追跡するが、セルラネットワーク24の外部にあるシステムであってもよい。情報は、例えば、V2V/V2Xサーバ等の外部エンティティによって、またはGoogle(登録商標)等のオーバザトップ(OTT)エンティティから提供できる。他のデバイスは、交通管理システム等の将来のルート2に許可を与える責任さえあるかもしれず、例えば、UE等の例としてドローンの飛行ルートに責任がある可能性がある。追加的にまたは代替的に、セルラネットワーク24は、UE10によって送信され、いくつかの基地局11等によって受信される信号上に適用された三角測量等によって、またはネットワーク24がUE10から受信したUEの現在位置についての更新によって定義されるUE10の過去の進行経路からの経路52の外挿によって、ユーザエンティティ自体の将来の予測ルート52を決定できる。将来の予測ルート52の導出は、いずれにせよ、導出を実行するエンティティにかかわらず、時刻t直後までUE10が取ったルート、ストリートマップ等のマップの領域40を示すマップデータ、および/または過去にUE10が取ったルートの評価に基づいて集めたUE10に関連したユーザ嗜好データ等、ユーザエンティティ10の現在の位置に加えて追加の情報に基づくある種の外挿または予測を含んでもよい。続いて、事前の組50は、組50内の基地局のセルがルート52によって交差されるように決定されるであろう。従って、UE10は、基地局の組50の少なくともサブセットでハンドオーバを必要とする可能性がある。しかし、組50は、代替的に、将来の予測ルート52の評価に基づく以外の手段でセルラネットワーク24によって決定してもよいことに留意されたい。予測ルート52は、例えば、V2Xブロードキャストサーバによって、または、例えば、複数のUEからの予測ルートの組のセンサ融合による他のモバイルユーザからの情報を用いて決定できる。更に、基地局12は、ルート更新および上位m個のルート、例えば、ルート1、ルート2、ルート3,…を含むある種の測定レポートとして、ルートベクトル52をリクエストするように構成できる。
組50を決定するためにルート52を使用することは必須ではない。例えば、UE10が所定のエリア56に入るという単なる事実または状況は、UE10がエリア56に入る時刻tに続く所定の時間間隔54中、ユーザエンティティ10が所定のエリア内に存在する、または所定の経路またはルートに沿って進行する確率が高いというインジケータであってもよく、組50はUE10が時刻tにエリア56に入る事象と固定して関連付けられているにもかかわらず自動的に決定できる。例えば、エリア56は、所定の経路52、つまりストリートを介して第1の交差点に到達するまで交差することのないストリートの一端であってもよく、それに応じて、UE10がこの点でストリートに入るとすぐ、UE10はこのルート/ストリート52に従う可能性が非常に高い。同様に、UE10が第1端でトンネルに入り、トンネルが別のセルに通じるほど長い場合を想像しよう。トンネル後にUEがどのストリートを取るかは知られていないかもしれないが、UEはトンネル後もその行程を続ける可能性が高く、それに応じて、組50はトンネルのその側を取り囲む基地局をカバーするように決定できる。
更に代替的に、時刻t以降のある時間間隔54の間、ユーザエンティティ10が所定のエリア内に存在するか、もしくは所定の経路またはルートに沿って進行するであろう確率が高い予測は、時刻tの前、または更に直前の時間間隔等、過去のCEのルートの履歴の評価に基づいてトリガできる。ユーザエンティティ10がエリア56に入ることに加えて、例えば、UE10の現在の進行方向を考慮して、UEが56に入ることに加えて進行方向が所定の方向または方向の範囲を指している場合だけHOの先行準備をトリガできる。例えば、HOの先行準備は、所定のエリア56から来るユーザエンティティによってトリガできる。一般的に言って、UEの位置の履歴を評価し、この履歴がいくつかの基準に適合するかどうかを確認し、適合する場合、先行HOを開始できる。位置の履歴は、任意の粒度または精度で記録できる。例えば、サービング基地局の前の組、またはユーザエンティティのルートに沿っての前の基地局のリスト、つまりある移動履歴をこのために使用できる。エリア駆動または位置の履歴駆動にかかわらず、トリガリングは1つ以上の所定の基準に対する現在のUEの位置、現在のUEの進行方向および/またはUEの位置の最新の履歴への適合に基づいて実行でき、それらはソース基地局12および/または任意の周囲の基地局11とのその通信接続に対して、UEによって測定された最新の接続品質から独立している。
すなわち、基地局の事前の組50を決定すると共に、セルラネットワーク24は組50内の各基地局に対して、ユーザエンティティが各基地局のセル15に入る、つまり、その範囲内に存在する期待時間t…tを決定する。それに応じて、基地局12、つまりソースeNBは、各期待時間tにおいて各ターゲット基地局を介したセルラネットワーク24のアクセス性に関して、ターゲット基地局の事前の組50のそれぞれに問合せを行う。この問合せの結果として、セルラネットワーク24の基地局12は、基地局の事前の組50のそれぞれから、その問合せに対する回答を受信する。事前の組50内にアクセス性を拒否する基地局がなくても、1つ以上あってもよいが、基地局の組、例えば、1≦N≦MのN個の基地局があってもよく、それらは、時間的アクセス間隔60を示すことによって問合せに回答し、ユーザエンティティ10が問合せの回答において各基地局によって示される1つ以上のアクセスパラメータを用いると仮定すると、各基地局はその時間間隔でユーザエンティティ10によってアクセス可能になる。例えば、図5は、所定のアクセス間隔60が第1の期待時間tと重複することを示す。従って、ユーザエンティティ10が時刻tに存在すると期待されるセル内の基地局の組50は、それに応じて時間間隔60中に各アクセス無線リソースを確保することによって1つ以上のアクセスパラメータを用いて、ユーザエンティティ10がセルラネットワーク24にアクセス可能にする。関連のターゲット基地局が期待時間に対して全て異なってもよいとき、同じことは他の期待時間にも当てはまるが、これは必須というわけではない。従って、問合せとそれへの回答の後、基地局はスケジュール62をユーザエンティティ10に送信でき、それは時間的アクセス間隔60および1つ以上のアクセスパラメータ66が決定された1つ以上の基地局の組64のそれぞれに対して、時間的アクセスの時間的間隔60ならびに1つ以上のアクセスパラメータを示す。このスケジュール62は、例えば、関連の1つ以上のアクセスパラメータp accessを用いて、t Startにおけるその開始またはスタートによって示された時間的アクセス間隔中、各基地局14を介してネットワーク24にアクセスできることをユーザエンティティ10に示し、xは{a,b…}の要素であり、つまり、組64内へのインデックスである。言い換えると、スケジュール62は、時間的依存性を有する要素の順序付きリストとして提出することも、スケジュール62は要素の組として提出することもできる。更に代替的に、スケジュール62は、例えば、上位m個のランク付け可能なリストまたは組のリストとして提出することもできる。続いて、このような要素はそれぞれ所定のターゲット基地局に関連付けられ、そのアクセス間隔60と1つ以上のアクセスパラメータ66を定義するであろう。その後、つまり、UE10へのスケジュール62の提出後、先行準備または1つ以上のハンドオーバを完了し、ユーザエンティティはそれについて通知され、ユーザエンティティへのスケジュール62の送信以降、ユーザエンティティが間隔60中にアクセス機会を用いて、1つの基地局から次にそれ自体をハンドオーバするかどうかはユーザエンティティ10次第であり、または異なる観点からは、例えば、UE10がエリア56に入る事象に基づく予想のルート52の予測が正しくないことがわかったため、他の外的事情でユーザエンティティ10がこれらの機会を利用することを妨げなかったならば、これらの機会を利用することはユーザエンティティ次第である。
完全性だけのために、基地局の組50に問合せを行い、スケジュール62を送信するまでに回答を得ることによって消費される時間は、1つ以上の期待時間tを分布させた時間的長さ54に比べて無視可能であってもよいことに留意されたい。スケジュール62は、例えば、そのスタート時間t Startを示すことによって所定の時間的アクセス60を定義でき、時間的アクセス間隔60の終点は、各間隔60の最大の長さによって暗示的に定義できる。言い換えると、各基地局14xは、t Startの所定の時間後、アクセス機会に接近できる。しかし、間隔60の時間的終点はスケジュール62内で示すこともできる。
後で説明するように、基地局12からターゲット基地局の組50に送信された問合せは、1つ以上の現在の識別子をおそらく含んでもよく、ユーザエンティティ10は、例えば、MME32内等のコアネットワーク34内でユーザエンティティ10を識別する識別子等、それらを用いてセルラネットワーク内で識別される。特に、問合せは、ユーザエンティティ10のコンテキストデータについて基地局の組50に追加的にまたは代替的に通知を行うことができる。他方では、たった今説明したハンドオーバの先行準備を実行することは、基地局12からコアネットワーク34内のMME32等、コアネットワーク34へのスケジュール62のコピー等、スケジュール66を送信することを追加的に含み、セルラネットワーク24およびユーザエンティティ10上でのユーザエンティティ10の通信セッション用の1つ以上の通信経路のパケットの方向転換をスケジュールでき、パケットは組64内の各基地局の各時間的アクセス間隔60に依存して、各基地局の組64に分布させる。言い換えると、MME32またはコアネットワーク34は、早い段階で、つまり、スケジュール66を受信した時点で、例えば、外部ネットワークから、ユーザエンティティ10をセルラネットワーク24に現在接続している基地局以外の組64内の基地局に到着する着信パケットの分布を計画することができるであろう。パケットは、例えば、所定の基地局の組64において長すぎるほどバッファ処理される可能性があり、その基地局から組64の次の基地局への期待されたハンドオーバの前に、その基地局からユーザエンティティ10に送信することはできず、各時間的アクセス間隔60によってカバーされた期待時間のシーケンスに従って、組64の次の基地局にそれぞれコアネットワーク34またはMME32によって転送してもよい。セルラネットワーク34はまず、スケジュール62によって提供された1つ以上のアクセスパラメータを実際に用いて、ハンドオーバがUE10の代わりに実際に発生するまで、このような方向転換を待機する必要はないであろう。
組50のカーディナリティおよび組64のカーディナリティまたはこれらの組のいずれかのカーディナリティは1より大きくてもよいことに留意されたい。しかし、一般に、両方とも1、2であってもよい。各時間的アクセス間隔60のスタートを示すために、スケジュール62内で示される将来のスタート時間70については、同じものが量子化指数または秒等によって示されてもよいことに留意する。
ハンドオーバの先行準備の理由を構成した予測が良好であれば、UE10は基地局12から、時間的に最も近い時間的アクセス間隔60がスケジュール62内で示されるターゲット基地局にハンドオーバを行う可能性が高いことは以上のことから明らかになるべきだった。つまり、UE10は、このターゲット基地局に対しての1つ以上のアクセスパラメータ66を使用し、ターゲット基地局は、図4に示した例では、例えば、時間的アクセス間隔60中の基地局14であり、従って、これまで説明したように先行準備したハンドオーバを実行または起動できるであろう。続いて、この基地局14は、基地局14を介してセルラネットワーク24にアクセスし、この情報によってトリガされるユーザエンティティについて基地局12に通知を行い、基地局12はUE10へのその接続を切断し、同時に、コアネットワーク34は基地局14によって通知され、それによってトリガされ、基地局12から基地局14に、セルラネットワーク24とユーザエンティティ10を介して実行中の1つ以上の通信セッションの1つ以上の通信経路の組のそれぞれのセルラネットワーク内部サブ経路の方向転換を行う。更に、ユーザエンティティ10がセルラネットワーク、ここでは基地局12に現在、またはよりよくは、これまで接続されている基地局11のリソース、つまり、UE10の1つ以上の現在動作中の通信セッション用の基地局によって管理されたその1つ以上のバッファ等を開放できる。基地局12はUE10へのその接続を切断でき、および/またはコアネットワークから送信された信号に応じて代替的にそのリソースを開放でき、経路の方向転換がターゲット基地局14から送信された注意に更に応じて実行されたことを示し、ターゲット基地局は続いて、ソース基地局としての現在の役割を仮定する。同様に、現在はソース基地局であるこのターゲット基地局と、次のターゲット基地局の組64との間の次のハンドオーバが行われる。
従って、図4に対して、ユーザエンティティ10に対してハンドオーバの先行準備をサポートするセルラネットワーク24を説明する。しかし、同時に、上記の説明は、セルラネットワーク24上での通信用のユーザエンティティ10を明らかにし、ユーザエンティティ10はユーザエンティティ10の将来の予測ルート52についての情報を獲得し、将来の予測ルート52についてセルラネットワークに通知を行うように構成される。UEは、例えば、WGS84座標等の座標のリストまたはベクトルをセルラインフラストラクチャ24に送信できる。UE10は、基地局12からのリクエスト時、V2Xサーバから、または規則的な時間間隔でこれを行うことができる。しかし、上記のように、将来の予測ルート52についての情報の出所は、ユーザエンティティ10以外のエンティティに由来してもよいことに留意されたい。将来の予測ルート52についての情報は、例えば、ユーザエンティティ10が将来の予測ルート52上に存在する時間と位置の座標との対の組、または固定ピッチ間隔の所定の時間的ピッチにおいて、ユーザエンティティが将来の予測ルート52に沿って横切る位置等、将来の予測ルート52に沿ってユーザエンティティが順次横切る位置の座標のシーケンスとしてセルラネットワーク24に送信できる。
しかし、更に、上記の説明は、セルラネットワーク24上で通信するユーザエンティティの説明を明らかにし、ユーザエンティティ10は1つ以上の先行準備されたハンドオーバの組を管理するように構成される。このように、ユーザエンティティ10は将来の予測ルート52についてセルラネットワーク24に必ずしも通知を行う必要はない。一般に、ユーザエンティティ10は2つ以上のキャリアにハンドオーバを行うことができる。従って、ユーザエンティティは、例えば、LTE+NR/5G等の2重接続、例えば、別個のネットワークLTE等のマルチRAT、CDMA/UMTS、例えば、より低い周波数=よりよいカバレッジまたはより高い周波数=可能なより高い容量またはより短い待ち時間を備えたキャリアへのハンドオーバ等のNRまたはキャリアアグリゲーションのフレームワーク内でハンドオーバを実行できる。この点での詳細および背景については以降で概説する。いずれにせよ、ユーザエンティティ10は、1つ以上の先行準備されたハンドオーバの組、つまりスケジュール62に示されたものを管理可能であってもよく、ユーザエンティティ10はスケジュール62をセルラネットワーク24およびソース基地局12からそれぞれ受信する。受信以降、つまり、実質的に時間間隔54全体で、ユーザエンティティ10はスケジュール62が不適切になったかどうかを連続的に確認する。例えば、ユーザエンティティ10のユーザがルート52以外の別の経路を取ると決定したため、例えば、ユーザエンティティは将来の予測ルート52から遠くに離れることを認識する。その場合、ユーザエンティティは不適切性についてセルラネットワーク24に通知を行い、例えば、セルラネットワーク24はそれについてターゲット基地局の組64に通知を行い、後者は他のユーザエンティティで利用可能な1つ以上のアクセスパラメータに関連して確保された無線アクセスリソースを提供できる。上記のように、ユーザエンティティは組64内のターゲット基地局毎に、時間的アクセス間隔60と関連の1つ以上のアクセスパラメータ66をスケジュール62から抽出し、続いて、スケジュール62の受信以降、ターゲット基地局のこの組64のいずれか、つまり、ユーザエンティティ10が現在いる範囲内の任意の基地局の組64を介して、セルラネットワーク24へアクセスすることを連続的に決定できる。明らかに、この決定は、スケジュール内で指定した1つ以上のアクセスパラメータを毎年用いて、各ターゲット基地局に関連した時間的アクセス間隔60中に単に利用可能である。ユーザエンティティ10は、スケジュール62を用いてセルラネットワークのハンドオーバまたはアクセスを実行することも、またはそれについてたった今説明した連続的な決定を実行することもでき、個別にセルラネットワーク24から現在の許可を得る必要はなく、つまり、時間間隔54中に現在の許可を得る必要はない。代わりに、スケジュール52は、ユーザエンティティ用のライセンスとして機能し、各時間間隔60中に各ハンドオーバを実行する。
以降でより詳しく説明するように、ユーザエンティティ10は、セルラネットワーク24への現在の無線接続の組のセルラネットワーク24への1つ以上の無線接続に対して、スケジュール62で概説されるように、1つ以上の先行準備したハンドオーバの組の管理を実行するように構成できる。例えば、ユーザエンティティ10は集約されたキャリアを用いて、このような集約されたキャリアの1以上のコンポーネントキャリアに対して先行準備したハンドオーバの利用を実行できる。
上記のことから明らかになるべきだったように、ユーザエンティティは、接続の一時的消失にかかわらず1つ以上の先行準備したハンドオーバの組のいずれかを用いて、接続の消失後にセルラネットワークへの接続性を再開可能であってもよい。例えば、UEがトンネルのために接続を消失したシナリオでは、UE10と、HOの先行準備に含まれる次の基地局とは、先行準備したHOを用いてそれらの間の接続を単に再開できる。
これまで上では説明していなかったが、図4に対して上で提案した説明に加えて、またはその代替として、セルラネットワークは本出願の第3態様に従うように構成できることに留意されたい。特に、セルラネットワークは、ユーザエンティティの位置から離れる可能なルートの組に対して、ユーザエンティティの位置の周りの基地局のセル15の所定の組を解析し、ユーザエンティティへの接続性について可能なルートの組の中で好ましいルートを決定できる。例えば、セルラネットワークはターゲット基地局の組50に問合せを行うことができるが、組50は2つ以上のルート、つまり、現在のユーザエンティティの位置から離れる可能なルートの組をカバーする。従って、ターゲット基地局の組50は、可能なルートの組内の全てのルートをカバーするように決定されるであろう。ターゲット基地局の組50は問合せに回答し、これらの回答に基づいて、セルラネットワーク24は接続性について可能なルートの組の全てのルートから好ましいルート、つまり、例えば、全ての最も近い基地局が可能なアクセス時間間隔60と関連の1つ以上のアクセスパラメータ66を示したものに沿ったルートを決定できる。例えば、好ましいルートは、最も高いQoSを提供するルート等、ユーザ端末UEの観点から最善の接続ルートであってもよい。好ましいルートは、最も小さなトラフィックまたは最も高い容量/カバレッジ/最も低い遅延/最もよいユーザ経験/低いオーバロードの可能性を備えたルート等、基地局の観点からの最善の接続ルートであってもよい。セルラネットワーク24は、能動的にもしくはUE10によるリクエストまたはポーリング時に、好ましいルートについてユーザエンティティ10に通知を行うことができる。例えば、現在サービング中の基地局12はダウンロードリンクを提供でき、UE10またはそのユーザはそれ自体そのルートの更新を決定できる。言い換えると、基地局12またはセルラネットワーク24はUEにこの情報をプッシュできる。代替的に、UE10はセルラネットワーク24から好ましいルートについてのこの情報をダウンロードまたはプルできる。例えば、ユーザエンティティ上で実行中のアプリケーションはこの情報を使用できる。この手段によって、例えば、ユーザエンティティのユーザには、例えば、UE10のディスプレイまたは同様の出力装置等を介してこの情報を提供でき、ユーザは、ユーザエンティティ10のベアラとして好ましいルートを取ることを決定し、例えば、失速事象なしで現在ダウンロードされている映像を楽しむことができる。しかし、「ユーザ」は人間のユーザに制限すべきではない。UEがロボットまたは他の自律運転デバイスのインタフェースを形成することを想像すると、データ接続の割込みは非常にネガティブで危険な影響を有する可能性がある。同様に、経路推薦の受信は、交通管理ユニット等、UEが取る将来のルートの決定に責任があるまたはそれと協調するデバイス等、別のデバイスであってもよい。可能なルートについての情報は、外部からセルラネットワークによって提供することもできる。しかし、セルラネットワークは、単独で可能なルートの組を決定することも、ユーザエンティティからの可能なルートの組についてのこの情報を受信することもできる。すなわち、セルラインフラストラクチャ24は、例えば、どのルートインデックスが最善のカバレッジを提供するか、例えば、ネットワークの観点からの上位m個のルートをユーザに指示することによって、カバレッジに基づいて所定のルートを推奨できる。解析および情報提供は、ソース基地局12内で実行できる。すなわち、任意の基地局11がこの機能を有することができる。しかし、その機能はセルラネットワーク24の他のデバイスにおいて実現することもできる。
上記の実施形態を用いて、より短いハンドオーバ遅延、および/またはハンドオーバに関連したより低い制御信号オーバヘッドを実現できる。
現在のLTEハンドオーバ(HO)手順は超高信頼性の低遅延通信(URLLC)に適用するようには設計されておらず、既存の平均最小HOは約40~50ms[1]である。その結果、低遅延通信を含む、5G用の場合、全体のHO処理の効率を改善する余地がある。これは、これまでに説明した実施形態を用いることによって実行してもよい。
様々な移動スピードを備えたUEの予測ルート情報によってハンドオーバを実行する効率的で高速な機構は、上記の実施形態を用いて実現してもよい。後者の利点は、LTEおよび新無線(NR)ネットワークアーキテクチャ用の次のターゲットeNB/gNBに接続するとき、シグナリングオーバヘッドおよび遅延を低減できる。これは、実際のHO処理の前のターゲットeNB/gNBへの接続に必要な事前に割り当てたターゲットセルパラメータ66をシグナリングするUEによって実行してもよい。図6は、LTEフレームワーク内の予測HO(P-HO)スキームの概要を提供する。
先行決定は、実際のHOがソース/アンカeNB/gNB12に対して順番で発生し、UE10にターゲットeNB/gNBパラメータ66(例えば、mobilityControlInfoメッセージを含むRRCConectionReconfiguration)をシグナリングする前にトリガしなければならず、その例は図7に示した表内に概説されている。更に言い換えると、これまで説明した実施形態は、N個の予測ターゲットgNBを備えたNRネットワーク内の予測ハンドオーバ用の効率的な機構を可能にする。
以降の態様をサポートできる(図4および図6参照):
1)予測経路52に沿ってのN個のターゲットeNB64へのHO準備、および次のものによって開始されるトリガを用いてUE事前割当てシグナリングを開始する。
a.ソースgNBまたはアンカgNB12(ネットワーク制御)
b.UE10トリガ
c.無線アクセスネットワーク24内の新規な中央エンティティ80、例えば、中央無線リソース管理(RRM)(ネットワーク制御)を備えた中央ベースバンドユニット(CBBU)
2)次のものから送信されたネットワークシグナリングを用いて転送する効率的なNホップ予測コンテキスト
a.NターゲットgNB64へのソースまたはアンカgNB12
b.新しいRANページング/トラッキング/通知エリア内の40~N個の新しいまたは可能な新しいアンカeNB等、RANページング/トラッキング/通知エリア内のアンカgNB12
c.中央ベースバンドユニット80、および/またはN個の新しいまたは可能な新しい中央ベースバンドユニットまで
d.HO処理を準備中のUE10へのソースgNB12またはCBBU80
特に、NWまたはUE10は、RRC状態に従ってNホップ予測ハンドオーバ(P-HO)の開始をトリガできる。P-HO手順は、予測ルート59に沿ってのターゲットセルの構成パラメータ64の組であり、それらはHOが実際に行われる前にUE10にシグナリングされる。UE10は、所定の利用可能な側の情報(時間を含むCAMメッセージ、2Dおよび3D位置レポーティング、位置ベクトル、位置座標間隔、行程ルート、飛行計画等)の支援の下で、P-HOを実行するソース/アンカeNB12をトリガできる。P-HOを駆動するために2つのオプションが考慮される。
1.RRC接続(LTE)/動作(NR)モードにおいて、ソース/アンカeNB12またはCU/DU(中央ユニット/分散ユニット)分割の場合のCBBU80はP-HOを開始し実行する。
2.軽接続(LTE)/休止(NR)モードにおいて、UE10は、全ての関連のターゲットeNB/gNBに転送する予測コンテキストを含む関連のP-HO構成パラメータのリクエストを自律的に開始する。
従って、ソースeNBまたは中央エンティティ(例えば、CRRM、CBBU、MME)は、予測UE軌跡52に沿ってN≧1のターゲットeNB64に対してマルチ予測HO準備を開始できる。全ての必要なリソースが事前に割り当てられているので、いったんUEが各期待ターゲットセルを通過すると、このスキームはHO準備フェーズを再開する必要性を回避する。いったん予測ルート52についての情報が確立されると、得られるP-HOスキームはシグナリングオーバヘッドおよび遅延を低減することを目的とする。N個の期待ターゲットeNB64は、Nホップ予測HO手順の開始セットアップ時間tおよびUE移動の種類(例えば、高速または低速)に基づいて、UE10が所定の間隔60(有効な時間間隔)内にそのセルに到達することを期待するであろう。UE10が急に軌跡を変更するかまたは特定のターゲットセルに静止したままである場合、P-HO手順中に識別される全てのターゲットeNB/gNB64は事前に割り当てたリソースをタイムアウトによって開放できる。
NWまたはUE駆動P-HOの一例のシーケンス図は、図8のシーケンスチャートに示されている。囲まれた部分90は、P-HOシナリオに固有のシグナリングスキームを示す。P-HO手順は、UE10が状態図(図3)[3]に示されている提案された動作(NR)および通常RRC接続状態(LTE)のいずれかのとき、80等の中央エンティティまたはソースeNB/gNB12によってトリガされる。UE10が軽接続モードのとき、P-HOに基づく予測情報は、以降で更に説明する異なるページングエリアに属しているeNB/gNBセル間でUEが自律的に遷移することを可能にする。各セル間で必要なRRC再構成を実行するために、UEは通常の接続状態から軽接続状態に遷移できる。その結果、UEは低電力の軽接続状態となり、更にP-HOを実行できる。
図8のメッセージングステップ概要
メッセージ2:UEがRRC接続/動作モードの(追加のメッセージがない)とき、このトリガはソースeNB(または中央ユニット)内で開始できる。代替的に、P-HOは測定レポートの一部として軽接続/休止モードで自律的にUEによってトリガできる。
メッセージ3:これは、送信されるUEコンテキストと共に各ターゲットeNB/gNB(マルチHO準備)からリソースの利用可能性をリクエストしているソースeNB/gNBによる分散メッセージである。
メッセージ4:利用可能なリソースを備えた各ターゲットeNB/gNBからのACKを備えたコンテナ。
メッセージ5:ターゲットeNB/gNBに対して必要なシグナリングパラメータを備えたUEメッセージ。
図9は、中央ユニット/分散NRアーキテクチャを用いる上記のメッセージの更なる図である。メッセージのシグナリングフローは図8に提案されたメッセージに対応する。
P-HOの主要な手順
より詳細な典型的メッセージの説明を以降で提示する。
メッセージ2:ソースeNB/中央ユニットまたはUEはP-HO処理をトリガできる。ソースeNB/中央ユニットの観点から、接続モード時のUEを監視し、続いてP-HOを実行することによってトリガは発生できる。UEに関して、予測ルートについての情報はUE自体によって誘導され、オンボード予測データを用いて軽接続モードでページングエリア間を自律的に移動可能にする。UEは測定レポート内でソースeNBに次のメッセージをシグナリングできる。
・CAMメッセージ
・スピード、加速度、速度、2Dおよび3D位置レポート等
・ルート情報、GPS情報、飛行計画
・交通情報等

シンタックス例:UE支援P-HO-IE
Figure 0007410360000001

メッセージ3:S1/X2を介したP-HOリクエストメッセージは、特定のUEからの予測ハンドオーバについて可能なターゲットeNB/gNBからリソース利用可能性をリクエストする。それは、期待到着時間、一意的なID、コンテキストおよびセキュリティ情報、ならびにサービス要件の期待レベル等のユーザについての情報を含むことができる。追加的に、UEのコンテキストは全てのターゲットeNBにプッシュ可能である。このセットアップS1メッセージの一例は、P-HO-REQUEST-IE(方向:ソースeNB→ターゲットeNB)を含むことができる。
Figure 0007410360000002
メッセージ4:ターゲットeNBからの応答は、ACK/NACKメッセージを用いて、リクエスト中のソースeNB/中央ユニットにS1/X2を介したリクエストを承認または拒絶できる。決定はリソースの受付制御および利用可能性の結果に基づく。いったんターゲットeNBがリクエストを承認すると、可能な新しいUEのリソースを準備し、新しいコンテキストを格納し、より低い層のプロトコルを構成する。各ターゲットeNBからのこのようなメッセージの一例は次のように与えられる。
・P-HO-REQUEST-ACK-IE(方向:ターゲットeNB→ソースeNB/中央ユニット)
Figure 0007410360000003

メッセージ5:図7に示した表は必要なUEシグナリングパラメータの概要であり、それらはeNB/gNBに由来するUEに無線で送信されるであろう。ターゲットセルのセキュリティキーは、事前に割り当てる場合、暗号化の追加の層を必要とするであろう。RNTIおよびRACHプリアンブルは移動の種類に従って事前に割り当てられ、ターゲットセル間で遷移する毎に、UEがこれらのパラメータを獲得する必要はない。UEは、高い移動性があるかどうかに依存して、いくつかのセルにわたってその識別子を保持できる。1つの方式は、UEが、一意的UE-ID要素によって示される(例えば、UEがRANページング/通知エリアに入る場所のアンカeNBによって選択されるか、または例えば、CRRM、CBBU、MME等の中央ノードによって選択される)RANページング/通知エリア内の単一のIDを有することであってもよい。
RAN(ソースeNB/中央ユニット)は、3つの移動の種類(例えば、低移動、中移動および高移動)の間を区別できる。低移動および中移動の種類はセル固有のC-RNTIを得るであろうが、高移動の種類のUEはそれらの識別子を保持できる。続いて、ターゲットeNBはメッセージ3で既に受信していたUEコンテキストからどのUE IDを参照するかを知るであろう。SL構成を事前に割り当て、V2V通信を可能にしてもよい。リクエストが与えられ、ハンドオーバが準備された場合、このメッセージはターゲットeNBへのUE接続に必要なパラメータを含む。
タイムアウトインジケータは、P-HOがNWまたはUEトリガであったかどうかに依存してソースeNBにおいて設定され、複数のターゲットeNBで共有されるであろう。UEはアップリンクシグナリングを介してターゲットeNBに通知でき、UEが必要な時間内にターゲットeNBのセルに入らない場合、事前に割り当てたリソースは開放され、従来のHO手続きに後退するであろう。
RANページング/通知エリア内の共通RACHプリアンブル管理および/または共通RACHリソース管理も想定されるであろう。高移動のUEは1つのeNBから別のものに素早く遷移し、従って、複数のターゲットeNBにわたって同じプリアンブルを用いてもよい。続いて、ルートに沿って複数のターゲットeNBに同じRACH信号を送信するために、eNBにわたって共通RACHリソースプールの通知を必要とするであろう。続いて、複数のターゲットeNBは信号を復号化可能であってもよく、それは共通RACHリソースプールの形成を必要とする。これは、RACH負荷およびRACHリソース再利用に大いに依存する。複数のセルがリソースを共有するので、より低い負荷で動作する必要があり、より低いリソース再利用のために効率を低下させる可能性がある。
P-HOユーザデータ転送は、カバレッジ外のシナリオの場合、次のように実行できる。ソースeNB-1とのP-HO処理中、UEがカバレッジを損失し、無線リンク不良(RLF)を有する場合、図10に示したカバレッジ外のシナリオを有する。UEは、ターゲットeNBと接続するためのシグナリングパラメータを既に獲得している場合、ターゲットeNBへのRRC接続再確立を試行する。中央ユニットアーキテクチャに冗長データ転送を適用することもできる。
ステップ/説明1:RRC接続再確立:同期化およびタイミングを可能にすることで、UEに既にある予測情報を用いること促進する。この手順は準備したRACHプリアンブルおよびC-RNTIを用いて開始できる。
ステップ/説明2.1:ソースeNBでのタイムアウト前に、コアネットワークは予測HO手順からの情報に基づいて、中央ユニットを介して次のターゲットeNBに冗長データを既に転送している。この冗長データは、P-HO処理の開始に従ってターゲットeNBに転送される。
Figure 0007410360000004
ステップ/説明2.2:UEは最後のパケットACKシーケンス番号をターゲットeNBに送信し、SeNBとのRRC接続の最後の既知のタイムアウトから転送するデータを再開できる。
Figure 0007410360000005
2重接続モードにおいて、UE P-HOを同様に用いることもできる。
2重接続(DC)P-HOは移動UEのURLLCサービスを可能にし、従って、高信頼性要件を実現できる。予測UEルート情報はUEのシームレスなハンドオーバにも役立たせることができ、それらは、2重接続モードであり、つまり、2つのeNB、マスタeNBとセカンダリeNBに同時に接続される。これは、移動UEがマクロセル環境内の複数のスモールセルを介して移動するシナリオ、例えば、高密度都市シナリオに特に適用可能である。このようなスモールセルのグループはセカンダリセルグループ(SCG)に属している。DC可能なHOは、常に少なくとも1つの接続リンクを利用可能なため中断ゼロをもたらすことができる。新規な請求は、2重接続を最初に活用し、マスタeNBが複数のスモールセル(セカンダリeNB)に対してP-HOの実行を可能にし、UEがシームレスにスモールセルにわたって移動することを可能にし、E1で説明した標準的なHOシグナリング内のオーバヘッドを低減する方法からなる。その手順は次のとおりである。
1.マスタeNBは、各スモールセルに対して表1のパラメータを含むSCG情報を受信することによって(ソース駆動P-HO手順に従って)P-HO処理を開始する。
2.続いて、マスタeNBは、予測ルートに沿っての各スモールセルに必要な全てのP-HO情報と共に(RRC再構成メッセージを介して)この情報をUEに提供する(表1参照)。
3.続いて、マスタeNBは2重接続を終了し、HOが既に準備されているという利点を備えた予測ルートに沿って、UEが各スモールセルとの単一Uu接続を有することを可能にし、シームレスに各スモールセルとのRRC再構成を可能にする。
ここで、以降の説明は本出願の第2態様の説明に対処し、それはいわゆる「トラッキング/ページングエリア」を利用することによって、休止モードのユーザエンティティを効率的にハンドリングすることに関する。再び、この態様の説明およびその実施形態は、ある種の提示または概要で始まり、休止UEの根底にある問題、および以降で説明される実施形態から得られる利点を明らかにする。しかし、以降の概要は部分的に、上記の本出願の第1および第3態様に関係する実施形態の説明および提示に対する導入部分の拡張でもある。
軽接続または休止モードの移動拡大が近年開発された。セルラ無線の現在の制御プレーンプロトコル内の状態マシンは主に2つのモード、待機モードと接続モードをサポートする。待機モードでは、UEは不連続受信(DRX)サイクルに従って制御チャネル(PCH)を監視する。待機状態の間、MMEはUEを監視する責任がある。接続モードでは、UEは既知のセルに接続され、デバイスとのデータ送受信を実行できる。接続モード/動作状態の間、対応するeNBはUEを監視する責任がある。
UEがRRC接続モードのときにHOが実行される。新しいモードの導入が現在議論中であり、それは軽接続(LTE内)または休止状態(5G新無線(NR)内)と呼ばれ、それは新しいサービスに対してもシグナリング効率を増大させるべきである。この状態では、UEは待機または接続状態に移行する責任がある。軽接続UEは、3つのメッセージ(つまり、リクエスト、応答および完了)を含むRRC手順を介して接続されたRRC内のレガシー挙動に入る。軽接続状態では、このUEに対するS1接続が保持され動作中であり、UEからの新しいシグナリングスキームを導入し、ハンドオーバを最適化し、移動予測によってネットワーク性能を改善できる。図11は、[3]で提案された軽接続状態の動作モードの一例である。
RANページング/通知エリアおよびトラッキングエリアを用いて、休止中のUEを追跡する。ページングは、UEが待機状態(RRC_IDEL)のときネットワーク開始接続セットアップに用いられる。[5]参照。これは、サービスリクエストを開始するためにUEに指示するべきである。デバイスの位置はセルレベルでは一般に知られていないので、ページングメッセージはいわゆるトラッキングエリア内の複数のセルにわたって一般に送信される。これらのトラッキングエリアはMMEによって制御される。UEはネットワークと共に、その位置のトラッキングエリア更新(TAU)を介してネットワークに通知を行う。シグナリングトラフィックを低減するために、そのトラッキングエリアリスト(TAL)に含まれるトラッキングエリアに入る場合、UEはTAUを開始する必要はない。図2参照。
NRアーキテクチャについては、NR用の2つの提案されたアーキテクチャ種類、つまり、図13に示した中央ユニット(CU)アーキテクチャまたは分散ユニット(DU)アーキテクチャが提案される。
V2Xシステムアーキテクチャに関しては、V2Xの主動作モードの1つはブロードキャストアーキテクチャからなり、提案されたP-HOスキームのアプリケーション例として機能する。
ブロードキャストV2Xアーキテクチャについては、高レベルV2Xブロードキャストアーキテクチャは、V2Xアプリケーションサーバ[8]として知られる新しい追加のエンティティと共に図14に示されている。
コア機能のV2Xアプリケーションサーバは3GPP[8]の範囲外であり、アプリケーションサーバの役割の概要はITSによって定義されている。[8]の定義によると、アプリケーションサーバは、道路上の車両、路側ユニット、ならびに様々な他のネットワークエンティティからの外部情報を含む、いくつかのソースからの入力を集約する。続いて、アプリケーションサーバは、時間、位置および事象に基づいてこの情報の相関をとり、交通状態に関するよりよい概念を展開する。いったん情報が統合され処理されると、その情報内で、地理的エリア[9]内の他の車両に広めなければならないかを決定しなければならない。現在、V2Xアプリケーションサーバは3GPPに従って以降の仕様を有し、それはETSIの提案[8]に沿っている。
・ユニキャスト上でUEからアップリンクデータを受信する機能
・ユニキャスト送出および/またはMBMS送出を用いてターゲットリア内のUEにデータを送出すること。
・地理的位置情報からブロードキャスト用の適切なターゲットMBMSサービスエリアID(SAI)にマッピングすること
・地理的位置情報からブロードキャスト用の適切なターゲット3GPP E-UTRANセルグローバル識別子(ECGI)にマッピングすること
・ローカルMBMS(L.MBMS)情報(例えば、IPマルチキャストアドレス、マルチキャストソース(SSM)、C-TEID)を用いた事前構成
・L.MBMSのIPアドレスおよびユーザプレーン用のポート番号を用いた事前構成
RANとV2Xインフラストラクチャの間の遅延を最小化するために、V2XエンティティはeNB型路側ユニット(RSU)にグループ化できる。このRSUは、例えば、ローカルIPブレークアウトインタフェース(LIPA)を介して、エッジクラウドコンピューティングと同様にeNBにおいて直接展開できる。これは、HO処理のより速い予測を可能にする。図15参照。
2重接続(DC)はLTE内のスモールセルの増強の一部として含められ、次のことを含むいくつかの利点を提供する[10]。
・セルエッジにおけるUEスループットの増大
・UE移動のロバスト性の増大
・高頻度HOによるコアに向かうシグナリングオーバヘッドの低減
UEはマスタeNBおよびセカンダリeNBに接続できるが、マスタeNBとの1つのRRC接続だけを有することができる。V2Xシナリオでは、DCは、常に1つの動作/休止の保証を確保することによって、予測ルートに沿っての様々なeNBの間でシームレスまたはゼロ中断を拡大できる。ユーザプレーン内でのデータ分割は、図16と17に示したように、ベアラまたはパケットレベルで発生可能である[10]。
「HOを開始するために、ソースeNBはX2上にHOリクエストを送信する。HOリクエストは、既存のHOに対して、これが2重接続HOであることを示すように修正する必要がある。HOの目的は、DRBのサブセットをターゲットeNBにハンドオーバすることである。従って、HOリクエストメッセージを拡大し、どのベアラをハンドオーバすべきかを指定する必要があるだろう。現在、UEコンテキストはソースeNBに割り当てられているベアラについての情報を含む。2重接続の場合、UEコンテキストはそのベアラのどれをターゲットeNBにマッピングするかを指定する必要があるだろう。
ターゲットeNBは、HOリクエストACKでどのベアラを承認しようとするかを示すであろう。現在のHO手順と同様に、承認されないベアラは遮断されるであろう。ターゲットeNBは、mobilityControlInformationと共にDL割当てとRRC接続再構成をソースに送信し、ソースはそれをUEに送信する。SNステータス送信およびデータ転送は、送信されるベアラに進む。UEは、ソースeNB上に留まっている全てのベアラの規則的な通信を維持しながら、その無線の1つでRACHを開始するであろう。
ハンドオーバが成功した場合、UEは通常どおりRRC接続再構成完了を送信する。HOF時、その関連のUE無線上でソースeNBに新しいRCCメッセージを送信し、失敗を示す。ソースeNBは、無線#2からの接続を承認することによって、またはそうするための別のeNBを準備することによってUEを支援できる。
HOが成功した場合、ターゲットeNBはその割当てたベアラをリクエストするS1上のMMEに経路切替えリクエストを送信するであろう。MMEは、ゲートウェイに修正ベアラリクエストを送信するであろう。最後に、ターゲットeNBはそのUEコンテキストを更新し、X2上のソースeNBにUEコンテキスト更新を送信する。ソースeNBはそのUEコンテキストを更新し、HOに関連したリソースを開放する。」[12]
いくつかのユーザエンティティに対してトラッキング/ページングエリアを管理する概念が、セルラネットワーク側で負担を低減し、1つ以上の通信セッションが動作中であるが、1つ以上の通信セッションがパケットの連続的な送信を含まないユーザエンティティに対して無線リソースを連続的に確保することが、上で提案された短い導入部から明らかになるべきだった。従って、セルラネットワークは、UEが少なくともほぼ存在する、すなわち、あるトラッキング/ページングエリア内にいる場所を追跡し、UEにアドレスされたパケットをこのトラッキング/ページングエリア内の1つ以上の基地局に転送できれば、およびトラッキング/ページングエリア内の基地局がUEのコンテキストデータを知っていれば十分である。動作中ではないUEをより効率的に取り扱うために、つまり、時変するトラッキング/ページングエリアのスケジュールを導入し、および/またはユーザエンティティの将来の予測ルートに依存してトラッキング/ページングエリアを決定するという点で、動作中のUEに対して説明したいくつかの実施形態で利用された概念、および上記の実施形態のいくつかで用いられるハンドオーバの先行準備をここで再利用する。
この態様に対して本出願の実施形態を説明するために、図19を参照するが、それは以前に既に用いた、つまり、通信ネットワーク全体内で同じまたは同様のタスクであると仮定するエンティティに対して既に用いた参照記号のいくつかを再利用する。
特に、図19は、図4について議論したように、それらの関連のセル15と共に所定の領域または地理的エリアをカバーするように分散させた複数の基地局11からなるセルラネットワーク24を示し、基地局11はそれらのセル内のUEと無線通信を実行するという点で、それらのセル内のUEにサービングを行う。基地局11は、セルラネットワーク24のコアネットワーク34とあるインタフェース28を介して接続される。このコアネットワーク34は更に、外部ネットワーク42に向かうインタフェースを有してもよい。動作中のUE、つまり、現在のソース基地局を介してセルラネットワーク24に現在接続されているUEに対して、図19のセルラネットワーク24、およびセルラネットワーク24を介して通信中のUEの挙動は、図4に対して説明したとおりであってもよく、または選択的に、図1~3に対して上で議論した現在の解決策に従ってもよい。しかし、図19のセルラネットワーク24は、所定のユーザエンティティ10に対して、1つ以上の基地局の時変する組によってスパンされまたは定義され、もしくは1つ以上の基地局の組のセルによって構成された時変するトラッキング/ページングエリアのスケジュールを確立するように構成される。これをより詳しく説明するために図20を参照する。図19と20は、基地局11がいわゆる「ページングエリア」90に空間的に事前にクラスタ化されていると仮定する。このような4つのクラスタまたは空間的に隣接する基地局11は図19に例示的に示されている。しかし、このクラスタは本実施形態には必須ではないことに留意されたい。図20に示したように、セルラネットワーク24はある時刻tにおいて、UE10に対して時変するトラッキング/ページングエリアを決定する。例えば、時刻tはUE10によって開始でき、動作モードから低動作の中間モードへの切替えを決定するが、その詳細は以降でより詳しく説明され例示される。トラッキング/ページングエリアは各時刻において、1つ以上の基地局の組によってサービングされるかまたはスパンされるが、この組は時変する。その決定は、図5で組50に導いた考えと同様のある種の予測に基づいて時刻tにおいて発生する。例えば、トラッキング/ページングエリアは、UE10の将来の予測ルート52に従う、つまり、UE10がルート52内であると仮定して予測される位置に従うように定義できる。このような決定の結果は、スケジュール100として図20に示されている。特に、スケジュール100は、時刻tに従うある時間間隔102内の各時刻に対して、トラッキング/ページングエリアを形成する1つ以上の基地局11の組、つまり組104を定義する。図20では、スケジュール100がクラスタ92のユニット内の組104を示すことが例示されているが、これは異なるように解決してもよい。特に、スケジュール100は、時間間隔102を再分割した連続的な部分間隔106に対してこの組を示す。すなわち、このような各部分間隔106に対して、スケジュール100は、トラッキング/ページングエリアを構成する基地局11の組104を示す。代替的に、UE10には、エリア104を定義する基地局セルの組を間欠的に更新するメッセージによって、時変するトラッキング/ページングエリアについて間欠的に通知を行う。
続いて、セルラネットワーク24は、エリア104を間欠的に更新するスケジュール100またはメッセージをユーザエンティティ10に送信し、従って、UE10が、1つ以上の基地局104の時変する組によって定義されたこの時変するトラッキング/ページングエリアを離れたかどうかを連続的に確認できる。UEが時変するトラッキング/ページングエリアを離れない限り、セルラネットワーク24がUE10の存在を期待するエリア内にUEは存在する。UE10がアップリンク通信を開始し、動作モードに切り替えたくない限り、UEは何もする必要はない。セルラネットワーク24は更に、適切な手段をとり、トラッキング/ページングエリアがスケジュール100内でスケジュールされるように時間的に変化しているという事実の反映を求めるタスクを実現する。特に、セルラネットワーク24は、各基地局の組104、つまり、トラッキング/ページングエリアを定義する基地局の組104内の現在の各基地局にUE10のコンテキストデータを提供し、これらの基地局は、例えば、UE10の現在動作中の加入者データ、1つ以上の通信セッション、セルラネットワーク24によって用いられる1つ以上のIDを認識し、UE10を識別し、他のUEおよび/またはUE固有のデータからUE10を区別する。更に、セルラネットワーク24自体がスケジュール100を用いて、1つ以上の動作中の通信セッションの1つのインバウンドまたはダウンリンクパケットが、UE10にアドレスされたコアネットワーク34に到着するときは常にUE10を検索する。特に、セルラネットワーク24は続いて、基地局のどの組104がトラッキング/ページングエリアを構成または定義するかをスケジュール100内で調べ、UE10がこのパケットを受信できるようにセルラネットワーク24に接続すべきことについてこれらの1つ以上の基地局を介して通知を行う。UEが時変するトラッキング/ページングエリア内に存在するので、制御シグナリングオーバヘッドは低く保持され、UE10が現在あるセル15内の基地局は、このトラッキング/ページングエリアを定義する組104に属し、この基地局は既にUE10のコンテキストデータを手元に有する。
代替的実施形態によると、図19のセルラネットワークは、時変するトラッキング/ページングエリアのスケジュール100を構成しないことに留意されたい。むしろ、図21に示したように、この代替形態によると、セルラネットワーク24は将来の予測ルート52について得られた知識を用いて、トラッキング/ページングエリアを定義する1つ以上の基地局の組104を適切に選択する。将来の予測ルート52を用いて正確に予測されたこのエリア104内にUEが存在する限り、UE10の消費電力に悪影響を与える可能性があるUE側上の制御シグナリングオーバヘッドを回避できる。図21の例では、セルラネットワーク24はUE10に組104を送信する。図20と21に対して上で議論した両方の代替形態において、ユーザエンティティ10はセルラネットワーク24上での通信用のユーザエンティティであり、ユーザエンティティ10がなお1つ以上の基地局の組100によって定義されたトラッキング/ページングエリア内に存在するか、またはユーザエンティティがそこを離れたかを連続的に確認するように構成される。離れた場合、ユーザエンティティ10はトラッキング/ページングエリア更新メッセージをセルラネットワーク24に送信し、更に続いて、図20または図21にそれぞれ従ってトラッキング/ページングエリアの決定を再開する。スケジュール100を受信した場合、ユーザエンティティ10はこのスケジュール100を確認できる。
従って、図19~21の上記の例は、新しいコンテキストが新しいノードに既に存在する(予測コンテキスト転送のために新しいノードで既に受信されている)と仮定してNR用のRRC休止状態において(LTEでは軽接続と呼ばれる)自律UEハンドオーバ決定を実現可能であることを明らかにする。言い換えると、これらの実施形態は、予測情報を用いる効率的なページングを備えたUEの軽接続モードを可能にする。
図19に示したように、軽接続モードで予測情報を用いる効率的なページングは、RRC軽接続モードのとき(RRC待機モードは除外されない)UEの予測ルート情報を用いて、様々なRANページング/通知エリアの中央ユニット情報およびトラッキングエリア識別子(TAI)リストの更新を伴う。UEは従来、LTEネットワーク内のソースeNBに最初に帰属するときTAIリストを受信する。UEがTAIリストに含まれていないトラッキングエリアを移動するとき、UEはその位置についてMME(コアネットワーク)に通知を行うトラッキングエリア更新(TAU)を送信する。予測ルート情報を用いた効率的なページングを可能にするために別の解決策が提案されており、そこではUEはRANページング/通知エリアを変更するとき、アンカeNBまたは中央ユニットに更新を送信する必要はない。
1.ソース/アンカeNBまたは中央ユニットは、接続確立時にほぼ完全な予測RANページング/通知エリアリスト(pPAI)リストをUEに提供し、UEの予測ルートに対応し、UEを特定するために同じページングエリア(図19参照)の複数のセルをページングする必要性を回避し、ページングオーバヘッドを低減する。図19によると、UEは予測ルートに対応するpPAI={PA1,PA2,PA3}を受信するであろう。
2.より細かい粒度の観点でページング効率を更に増大させるために、ターゲットeNB IDを含む別のリストを提供することもできる。例えば、ターゲットeNBリストは、図19に示されているように、TeNBI={eNB-1,eNB-3,eNB-4,eNB-5,eNB-7}を含むことができる。軽接続モードでDLメッセージを受信するように待機するとき、アンカeNBまたは中央ユニットはPAをページングする必要はなく、むしろTeNBIリスト内の個々のeNBをページングする。
3.UEルートがそのルートを急激に変更し、例えば、図19内のPA4等、pPAI上ではないPAに移動する場合、UEはページングエリア/RAN通知エリア更新(PAU/RNAU)を用いてアンカeNBまたは中央ユニットに通知を行う。追加の予測ページングメッセージパラメータの一例は表1に示されている。
Figure 0007410360000006
従って、上記の実施形態は、とりわけ、より高速なHOを実行するために予測UEルート情報に基づく先行UEシグナリングを可能にした。再び、これは2重接続モードであるUE内で使用してもよいことに留意されたい。ルート予測および2重接続モードを用いるRRCダイバシティを用いることによる高信頼性HOも実現可能である。上記の実施形態は全て、例えば、セルラ無線またはメッシュ無線ネットワークならびに無線アドホックネットワーク等の無線通信システムに適用できる。
いくつかの態様は装置の状況で説明してきたが、これらの態様は対応する方法の説明を表現することも明らかであり、ここでブロックまたはデバイスは方法のステップまたは方法のステップの特徴に対応する。同様に、方法のステップの状況で説明した態様は、対応する装置の対応するブロックまたはアイテムまたは特徴の説明も表現する。方法のステップのいくつかまたは全ては、例えば、マイクロプロセッサ、プログラム可能コンピュータまたは電子回路等のハードウェア装置によって(またはそれを用いて)実行してもよい。いくつかの実施形態において、1つ以上の最も重要な方法のステップはこのような装置によって実行してもよい。
所定の実装要件に依存して、本発明の実施形態はハードウェアまたはソフトウェアで実装できる。本実装は、例えば、フロッピーディスク、DVD、ブルーレイ、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROMまたはフラッシュメモリ等、その上に電子的に可読な制御信号を格納したデジタルストレージ媒体を用いて実行でき、それらは各方法を実行するようにプログラム可能なコンピュータシステムと協調する(または協調可能である)。従って、デジタルストレージ媒体はコンピュータ可読であってもよい。
本発明によるいくつかの実施形態は、電子的に可読な制御信号を有するデータキャリアを備え、それらは、本明細書で説明した方法の1つを実行するように、プログラム可能なコンピュータシステムと協調可能である。
一般に、本発明の実施形態はプログラムコードを備えたコンピュータプログラム製品として実装でき、プログラムコードはコンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行するとき本方法の1つを実行するように動作する。プログラムコードは、例えば、機械可読キャリア上に格納してもよい。
他の実施形態は、本明細書で説明した方法の1つを実行し、機械可読キャリア上に格納されるコンピュータプログラムを備える。
言い換えると、本発明の方法の一実施形態は、従って、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行するとき、本明細書で説明した方法の1つを実行するプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
本発明の方法の更なる実施形態は、従って、本明細書で説明した方法の1つを実行するコンピュータプログラムをその上に記録したデータキャリア(またはデジタルストレージ媒体、またはコンピュータ可読媒体)である。データキャリア、デジタルストレージ媒体または記録媒体は一般に有形および/または非一時的である。
従って、本発明の方法の更なる実施形態は、本明細書で説明した方法の1つを実行するコンピュータプログラムを表現するデータストリームまたは信号シーケンスである。データストリームまたは信号シーケンスは、例えば、インターネットを介して等、データ通信接続を介して送信するように構成してもよい。
更なる実施形態は、例えば、本明細書で説明した方法の1つを実行するように構成または適応させたコンピュータまたはプログラム可能な論理デバイス等の処理手段を備える。
更なる実施形態は、本明細書で説明した方法の1つを実行するコンピュータプログラムをその上にインストールしたコンピュータを備える。
本発明による更なる実施形態は、本明細書で説明した方法の1つを実行するコンピュータプログラムをレシーバに(例えば、電子的にまたは光学的に)送信するように構成した装置またはシステムを備える。レシーバは、例えば、コンピュータ、モバイルデバイス、メモリデバイス等であってもよい。本装置またはシステムは、例えば、コンピュータプログラムをレシーバに送信するファイルサーバを備えてもよい。
いくつかの実施形態において、プログラム可能な論理デバイス(例えば、フィールドプログラム可能ゲートアレイ)を用いて、本明細書で説明した方法の機能の一部または全てを実行してもよい。いくつかの実施形態において、フィールドプログラム可能ゲートアレイはマイクロプロセッサと協調し、本明細書で説明した方法の1つを実行してもよい。一般に、本方法は好ましくは任意のハードウェア装置によって実行される。
本明細書で説明した装置は、ハードウェア装置を用いて、またはコンピュータを用いて、またはハードウェア装置とコンピュータの組合せを用いて実装してもよい。
本明細書で説明した装置、または本明細書で説明した装置の任意の構成要素は、ハードウェア内および/またはソフトウェア内に少なくとも部分的に実装してもよい。
本明細書で説明した方法は、ハードウェア装置を用いて、またはコンピュータを用いて、またはハードウェア装置とコンピュータの組合せを用いて実行してもよい。
本明細書で説明した方法、または本明細書で説明した装置の任意の構成要素は、ハードウェアによっておよび/またはソフトウェアによって少なくとも部分的に実行してもよい。
上記の実施形態は、本発明の原理を例示しているだけである。本明細書で説明した配置および詳細の修正および変形は他の当業者には明らかであることを理解されたい。従って、それは係属中の特許請求項の範囲によってのみ限定され、本明細書の実施形態の記述および説明によって提示された具体的な詳細によっては限定されないものとする。
頭字語および記号のリスト
Figure 0007410360000007

Claims (18)

  1. ユーザエンティティ用のハンドオーバの先行準備をサポートするセルラネットワークであって、
    前記セルラネットワークは、
    前記セルラネットワークの1つ以上の基地局の事前の組を決定するために構成され、1つ以上の基地局の前記事前の組の前記基地局の数は1より大きく、かつ、
    前記セルラネットワークの中央ユニットから前記セルラネットワークの1つ以上の基地局の前記事前の組のそれぞれに、前記ユーザエンティティがそれぞれの前記基地局のセルに入る予想時間を示し、前記予想時間に前記基地局のそれぞれを介し前記セルラネットワークがアクセス可能であるか否かを問い合わせる問合せを送信するために構成され、かつ、
    前記基地局のそれぞれから前記中央ユニットに回答を送信するために構成されている、セルラネットワーク。
  2. 前記ユーザエンティティの将来の予測ルート(52)についての情報に依存して、前記ハンドオーバの前記先行準備を開始するように構成される、請求項1に記載のセルラネットワーク。
  3. 前記ユーザエンティティ、または
    前記セルラネットワーク以外および前記ユーザエンティティ以外のデバイスから、
    前記ユーザエンティティの前記将来の予測ルート(52)についての前記情報を受信するか、または
    前記ユーザエンティティの前記将来の予測ルート(52)を決定するように構成される、請求項2に記載のセルラネットワーク。
  4. 所定のエリア(56)に入る前記ユーザエンティティによってトリガされる前記ハンドオーバの前記先行準備を開始し、および/または
    所定の基準を満たす前記ユーザエンティティの位置の履歴によってトリガされる前記ハンドオーバの前記先行準備を開始する、
    ように構成される、請求項1から3のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  5. 前記セルラネットワークの1つ以上の基地局の前記組のそれぞれに対して、
    時間的アクセス間隔(60)と、
    1つ以上のアクセスパラメータ(66)と、
    を確立することによって前記ハンドオーバの前記先行準備を実行するように構成され、
    前記ユーザエンティティは前記1つ以上のアクセスパラメータを用いて、前記時間的アクセス間隔中に前記基地局のそれぞれを介して前記セルラネットワークにアクセスできる、請求項1から4のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  6. 前記セルラネットワークの1つ以上の基地局の前記組のそれぞれの基地局xに対して、
    開始時間t startで開始する時間的アクセス間隔(60)と、1つ以上のアクセスパラメータ(66)と、を確立し、前記ユーザエンティティが前記1つ以上のアクセスパラメータを用いて、前記時間的アクセス間隔中に前記基地局のそれぞれを介して前記セルラネットワークにアクセスできるようにすること、及び
    1つ以上の基地局の前記組の前記それぞれの基地局xに対して、前記開始時間t start及び前記1つ以上のアクセスパラメータ(66)を示すスケジュールを前記ユーザエンティティへ送信すること、によって、前記ハンドオーバの前記先行準備を実行するように構成されている、請求項1から5のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  7. 前記セルラネットワークの1つ以上の基地局の前記組のそれぞれの基地局xに対して、
    開始時間t startで開始し時間的終点で終了する時間的アクセス間隔(60)と、1つ以上のアクセスパラメータ(66)と、を確立し、前記ユーザエンティティが前記1つ以上のアクセスパラメータを用いて、前記時間的アクセス間隔中に前記基地局のそれぞれを介して前記セルラネットワークにアクセスできるようにすること、及び
    1つ以上の基地局の前記組の前記それぞれの基地局xに対して、前記開始時間t start及び前記1つ以上のアクセスパラメータ(66)を示し、前記時間的アクセス間隔がいつ終了するのかに関するスケジュールを前記ユーザエンティティへ送信すること、によって、前記ハンドオーバの前記先行準備を実行するように構成されている、請求項1から6のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  8. 将来の予測ルート(52)に基づいて、前記セルラネットワークの1つ以上の基地局の前記組を決定するように構成され、1つ以上の基地局の前記組は前記将来の予測ルート(52)に沿って配置される、請求項5から7のいずれか一項に記載のセルラネットワーク。
  9. 前記問合せは、前記セルラネットワーク内で前記ユーザエンティティを識別する1つ以上の現在の識別子についての情報を含む、請求項1から8のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  10. 1つ以上の基地局の前記組はそれぞれ、それぞれの前記基地局用の前記時間的アクセス間隔中、それぞれの前記基地局用の前記1つ以上のアクセスパラメータ(66)によって定義される無線アクセスリソースを確保するように構成される、請求項5から8のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  11. 前記セルラネットワークの1つ以上の基地局の前記組のそれぞれに対して、前記セルラネットワークおよび前記ユーザエンティティ上で実行中の1つ以上の通信のパケットの方向転換を更にスケジューリングすることによって、前記ハンドオーバの前記先行準備を実行するように構成され、それぞれの前記基地局用の前記時間的アクセス間隔に依存して、前記セルラネットワークの1つ以上の基地局の前記組のそれぞれに前記パケットを分散させる、請求項5から10のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  12. 1つ以上の基地局の前記組の少なくとも1つに対して時間的アクセス間隔を確立するように構成され、前記時間的アクセス間隔は将来の開始を有する、請求項5から11のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  13. 1つ以上の基地局の前記組のサブセットの少なくともそれぞれに対して、
    時間的アクセス間隔と、
    前記1つ以上のアクセスパラメータと、
    を示すスケジュールを前記ユーザエンティティに提供するように構成される、請求項5から12のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  14. 1つ以上の基地局の前記組の1つを介して、前記ユーザエンティティによる前記セルラネットワークのアクセスによってトリガされ、前記セルラネットワークに前記ユーザエンティティを現在接続している基地局から基地局の前記組の1つに、前記セルラネットワークおよび前記ユーザエンティティ(10)を介して実行中の現在の通信経路の組のそれぞれのセルラネットワーク内部サブ経路を方向転換するように構成される、請求項5から13のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  15. 1つ以上の基地局の前記組の1つを介して、前記ユーザエンティティによる前記セルラネットワークのアクセスによってトリガされ、前記セルラネットワークに前記ユーザエンティティ(10)を既に接続している基地局においてリソースを更に開放するように構成される、請求項5から14のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  16. 前記先行準備したハンドオーバを介した前記ユーザエンティティへの接続性の損失の後、前記ユーザエンティティへの接続性を再開するように構成される、請求項1から15のいずれかに記載のセルラネットワーク。
  17. ユーザエンティティ用のハンドオーバを先行準備することを備えるセルラネットワークの動作方法であって、
    前記セルラネットワークの1つ以上の基地局の事前の組を決定することであって、1つ以上の基地局の前記事前の組の前記基地局の数は1より大きい、決定することと、
    前記セルラネットワークの中央ユニットから前記セルラネットワークの1つ以上の基地局の前記事前の組のそれぞれに、前記ユーザエンティティがそれぞれの前記基地局のセルに入る予想時間を示し、前記予想時間に前記各基地局を介し前記セルラネットワークアクセス可能であるか否かを問い合わせる問合せを送信することと、
    前記基地局のそれぞれから前記中央ユニットに回答を送信することと、を備えていることを特徴とする方法。
  18. コンピュータ上での実行時に、請求項17に記載の方法を実行するプログラムコードを有するコンピュータプログラム。
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