(本発明に係る一態様を発明するに至った経緯)
従来技術は、被承継人が生前に残したメッセージを配信要求に応じて提供する。しかし、被承継人が残したメッセージが、配信要求がされる任意のタイミングで提供されることは適切とは限らない。具体的には、被承継人が生前に承継人を想って残したメッセージは、任意のタイミングにおいて事務処理として提供されるべきものではない。
そこで、本発明の発明者は、被承継人が生前に残したメッセージを、承継人が故人である被承継人を偲ぶタイミングで提供できるメッセージ提供装置およびメッセージ提供方法を想起し、本発明に係る一態様を発明するに至った。
なお、本開示においては、以下のように用語が定義される。
(本サービス)
本開示におけるメッセージ提供サーバが提供するメッセージ提供サービスを本サービスという。以下の説明において、本開示におけるメッセージ提供サーバが提供するメッセージ提供サービスは、本サービスと言い換えてもよい。本サービスにおける基本的なサービスは、例えば、被承継人が死亡した後、被承継人が生前に設定しておいたメッセージを、承継先として設定されている承継人に提供可能にするものである。
(ユーザー)
本サービスの利用者をユーザーという。ユーザーとは、例えば、本サービスに係るWebサイトへアクセスすることにより、または、本サービスに係るアプリケーションプログラムを起動することにより、本サービスの提供を受ける者である。ユーザーには、メッセージを設定する被承継人、および、メッセージが提供される承継人が含まれてもよい。
(承継)
本開示における承継とは、相続その他の一般承継、または、譲渡などの特定承継であってもよい。
(承継人が生前に残したメッセージ)
本開示において、承継人が生前に残したメッセージとは、被承継人が死亡した後、所定のタイミングにおいて、承継人に対して提供可能にする情報である。メッセージは、例えば、テキスト情報、静止画情報、動画情報などであってもよい。メッセージは、例えば、被承継人が承継人に対して伝えたい任意のメッセージ等であってもよい。また、メッセージは、例えば、遺言の他、任意のWebサイトへログインするための会員番号およびパスワード、任意のサービスを利用するための会員番号およびパスワード、銀行口座の口座番号および暗証番号等であってもよい。メッセージの種類および内容は、本開示の範囲を限定しない。なお、以下において、承継人が生前に残したメッセージは、単に、メッセージとも呼称されてもよい。
以上、本開示における用語の定義について説明した。定義された用語について、特別な意味が付される場合には、実施形態の説明において、さらに定義がなされる場合がある。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。実施形態において、同一機能を有する構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。以下に説明される実施形態は本開示の一具体例を示す。実施形態において示される構成、フロー図における処理または処理の順序などは一例であって、本開示の技術を限定しない。
(実施形態1)
本実施形態に係るメッセージ提供システム1およびメッセージ提供装置100の構成について、図1から図3を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るメッセージ提供システム1およびメッセージ提供装置100の機能的な構成の一例を示すブロック図である。図2は、本発明の実施形態1に係るメッセージ提供システム1およびメッセージ提供装置100の機能的な構成の他の例を示すブロック図である。図3は、本発明の実施形態1に係る端末装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図1において、メッセージ提供システム1は、メッセージ提供装置100、端末装置200、および、記憶装置300を備える。図1において、メッセージ提供装置100は、メッセージ提供サーバ10とも呼称される。
図1において、メッセージ提供装置100とメッセージ提供サーバ10とは、互いに読み替えることができる。図1においては、メッセージ提供サーバ10はメッセージ提供装置100を含み、記憶装置300を含まないとして説明しているが、図2に示すように、メッセージ提供サーバ10は、メッセージ提供装置100および記憶装置300を含む構成としてもよい。
以下の説明において、メッセージ提供サーバ10とは、図1に示すシステム構成の場合も、図2に示すシステム構成の場合も含むものとする。すなわち、メッセージ提供サーバ10に記憶装置300が含まれるか否かは、本開示の範囲を限定しない。
メッセージ提供サーバ10は、後述するように、通信ネットワークを介して、端末装置200aが有する表示媒体201aにメッセージを設定可能である設定ページを表示させ、当該設定ページにおいてユーザーによって設定された一または複数のメッセージを記憶装置300に記憶させ、被承継人が死亡したことを示す第1情報を受信した場合において、供養に係る道具が使用されたことが、前記承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200bに備わるセンサー206bを用いて検知されたとき、端末装置200bを用いて、設定された一または複数のメッセージのうち少なくとも一のメッセージを提供可能にさせることによって、本サービスを提供する機能を有するコンピュータまたは記録媒体であってもよい。メッセージ提供サーバ10は、例えば、汎用コンピュータおよび本実施形態において説明される各動作等を実施させるソフトウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
なお、図1に示すメッセージ提供サーバ10および記憶装置300、ならびに、図2に示すメッセージ提供サーバ10のそれぞれは複数あってもよい。係る場合、複数のサーバおよび複数の装置に対して、複数の機能が分散されてもよい。
また、図1および図2に示すように、複数の端末装置200が、通信ネットワークを介してメッセージ提供サーバ10に接続されてもよい。例えば、被承継人が本サービスを利用する場合に用いる端末装置200aと、承継人が本サービスを利用する場合に用いる端末装置200bとは異なってもよい。
また、例えば、被承継人および承継人が同居する家族である場合には、被承継人および承継人が本サービスを利用する場合に用いる端末装置200は同一機器であってもよい。係る場合、被承継人は、被承継人自らのID情報に基づいて端末装置200を利用してもよく、承継人は、承継人自らのID情報に基づいて端末装置200を利用してもよい。ID情報については後述する。
なお、他の承継人が本サービスを利用する場合に用いる端末装置200cが、通信ネットワークを介してメッセージ提供サーバ10に接続されてもよい。また、メッセージ提供システム1は、図1および図2には図示していない、他の一または複数の被承継人が本サービスを利用する場合に用いる端末装置200を含んでもよい。
なお、以下の説明において、記憶装置300は記憶サーバ300と呼称されてもよい。通信部101および記憶装置300は、互いに、通信ネットワークを介して接続されてもよい。
図1および図2において、メッセージ提供装置100は、通信部101および制御部102を備える。通信部101および制御部102は、互いに有線接続または無線接続される。図3において、端末装置200は、表示媒体201、入力部202、通信部203、メモリ204、制御部205、および、センサー206を備える。端末装置200に含まれる各要素は、設計仕様に基づき、他の要素の一部または全部と有線接続または無線接続される。
通信部101は、端末装置200における通信部203と通信ネットワークによって接続され、情報を送受信する機能を有する。通信ネットワークは、電気通信回線によって構成されるネットワークであってもよい。通信ネットワークは、有線通信ネットワークであっても、無線通信ネットワークであってもよい。通信ネットワークは、例えば、インターネット、専用回線、LAN(Local Area Network)等であってもよい。
端末装置200は、例えば、被承継人によって利用される場合には、後述するように、設定ページの表示をメッセージ提供サーバ10に対して要求し、当該要求に応じてメッセージ提供サーバ10から送信される制御信号に基づいて、設定ページを表示媒体201に表示させる機能を有してもよい。端末装置200は、例えば、承継人によって利用される場合には、後述するように、端末装置200に備わるセンサー206が供養に係る道具が使用されたことをセンシングしたとき、メッセージ提供サーバ10から送信される制御信号に基づいて、被承継人が承継人に対して残したメッセージを提供可能にする機能を有してもよい。
端末装置200は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン、デスクトップパソコン、ウェアラブル端末、または、専用端末などであってもよい。
表示媒体201は、例えば、2次元ディスプレイでもよく、バーチャルリアリティー、ミックスドリアリティーなどにおける3次元ディスプレイであってもよい。2次元ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどであってもよい。ディスプレイの種類は、本開示の範囲を限定しない。
入力部202は、表示媒体201における表示内容を選択する機能、および、文字を入力または編集する機能を有する。入力部202は、ユーザーによる入力を受け付ける。
入力部202は、例えば、キーボード、マウス、ハードウェアボタン、タッチパネルを用いたタッチ操作、タッチパネルを用いたスタイラスペン、ユーザーの視線検知に基づく入力、および音声入力などのうち少なくとも1つであってもよい。キーボードは、外部接続された物理的キーボードであってもよく、タッチパネル上のソフトウェアキーボードであってもよい。また、表示媒体201がバーチャルリアリティー、ミックスドリアリティーなどにおける3次元ディスプレイの場合には、専用コントローラー、ユーザーのジェスチャーなどに基づく情報入力または情報選択であってもよい。
通信部203は、通信部101と通信ネットワークによって接続され、メッセージ提供サーバ10から信号または情報を受け取る。通信部203は、例えば、無線通信のためのアンテナを含む通信モジュールであってもよい。また、通信部203は、例えば、有線通信のための通信モジュールであってもよい。
メモリ204は、通信部203がメッセージ提供サーバ10から受け取った情報を保存する機能を有してもよい。メモリ204は、通信部203が後述する各種アプリケーションソフトウェアを受け取った場合には、各種アプリケーションソフトウェアを保存してもよい。以下の説明において、端末装置200は、メッセージ提供サーバ10から受け取った各種情報を、例えば、メモリ204に保存してもよい。
制御部205は、端末装置200における各種制御を行う。制御部205は、例えば、通信部203がメッセージ提供サーバ10から受け取った情報をメモリ204に保存させる。制御部205は、ユーザーによる入力を入力部202に受け取らせる。
また、制御部205は、例えば、メッセージ提供サーバ10から受け取った設定ページの情報を表示媒体201に表示する機能を有してもよい。また、制御部205は、例えば、各種アプリケーションまたはメッセージ提供サーバ10からの指示に基づいて、表示媒体201に所定の情報を表示する機能を有してもよい。制御部205における、各種情報を表示媒体201に表示させる方法は公知技術であるため、詳細な説明は省略する。
制御部205は、例えば、電気信号によって各部を制御する制御回路(control circuitry)であってもよい。具体的には、制御部205は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路によって構成されてもよい。また、制御部205は、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などにより実現されてもよい。制御部205は、例えば、Webブラウザであってもよい。
センサー206は、後述するように、供養に係る道具が使用されたことをセンシングする機能を有してもよい。センサーは、例えば、画像センサー、臭気センサー、光センサー、マイクロフォン、および、ブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信を用いた検知部であってもよい。
例えば、センサー206が画像センサーである場合、鈴などの供養に係る道具を含む画像をセンサー206が撮像し、当該撮像された画像に基づいて、鈴などの供養に係る道具が使用されたことを、特徴量に基づく画像処理などによって、制御部205が検知してもよい。また、例えば、センサー206が画像センサーである場合、供養に係る道具を含む画像をセンサー206が撮像し、通信部203を用いて、当該撮像された画像がメッセージ提供サーバ10へ送信されてもよい。係る場合、メッセージ提供サーバ10における制御部102が、受信した画像の特徴量に基づく画像処理などによって、鈴などの供養に係る道具が使用されたことを検知してもよい。
すなわち、本開示においては、供養に係る道具が使用されたことが、当該承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200に備わるセンサー206を用いて検知されればよく、例えば、供養に係る道具が使用されたことを判定するための画像情報処理は、制御部205によって行われてもよく、または、制御部102によって行われてもよい。なお、画像は静止画であってもよく、動画であってもよい。
なお、端末装置200が備える表示媒体201、入力部202、通信部203、センサー206などの各要素は、端末装置200に内蔵されるものであってもよく、端末装置200に対して外付けされるものであってもよい。
図1および図2において、記憶装置300は、例えば、設定ページにおいて設定された一または複数のメッセージなどを記憶する。記憶装置300は、各種アプリケーションソフトウェアを記憶してもよい。各種アプリケーションソフトウェアは、例えば、メッセージ提供サーバ10が提供するサービスを、ユーザーの要求に応じて、端末装置200においてスタンドアロンで実行させるものであってもよい。また、各種アプリケーションソフトウェアは、例えば、クライアントPCにインストールされたWebブラウザに読み込んで動作させるHTML、CSS、JavaScript(登録商標)等のソースコードであってもよい。
メッセージ提供装置100において、通信部101は端末装置200と通信する。具体的には、通信部101は、通信ネットワークを介して、端末装置200における通信部203との間で情報を送受信する機能を有する。また、通信部101は、記憶装置300との間で情報を送受信する機能を有してもよい。
なお、通信部101および記憶装置300は、互いに有線ネットワークまたは無線ネットワークによって接続される。通信部101は、例えば、無線通信のためのアンテナを含む通信モジュールであってもよく、有線通信のための通信モジュールであってもよい。通信部101および記憶装置300を接続するネットワークの形態、規格などの仕様は、本開示の範囲を限定しない。
制御部102は、被承継人が承継人に対するメッセージを設定可能である設定ページにおいて承継人に対する一又は複数のメッセージが設定されたとき、当該一又は複数のメッセージを当該承継人のID情報に対応付けて記憶装置300に記憶させる。また、制御部102は、当該被承継人が死亡したことを示す第1情報を受信した場合において、供養に係る道具が使用されたことが、当該承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200に備わるセンサー206を用いて検知されたとき、端末装置200を用いて、当該一又は複数のメッセージのうち少なくとも一のメッセージを提供可能にさせる。
制御部102は、電気信号によって各部を制御する制御回路(control circuitry)であってもよい。具体的には、制御部102は、例えば、FPGAなどの集積回路によって構成されてもよい。また、制御部102は、例えば、CPUまたはMPUなどにより実現されてもよい。制御部102の機能の詳細については、後述する。
以上、図1から図3を参照して、本実施形態に係るメッセージ提供システム1、メッセージ提供サーバ10、およびメッセージ提供装置100の構成例について説明した。
本実施形態に係るメッセージ提供システム1は、例えば、上記の構成例によって本サービスをユーザーに提供する。本サービスは、例えば、本サービスに係るWebサイトにユーザーがアクセスすることによって提供されてもよい。本サービスは、被承継人が死亡したことを示す第1情報を受け取った場合、被承継人が承継人に対して残したメッセージを、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200を用いて提供可能にしてもよい。
例えば、被承継人が本サービスに係るWebサイトにアクセスし、メッセージおよびメッセージの承継先の設定サービスの提供を要求してもよい。当該要求を受けたメッセージ提供サーバ10は、被承継人のID情報に基づく設定ページを表示するための情報を、被承継人のID情報に基づいて利用される端末装置200aへ送信し、メッセージおよびメッセージの承継人のID情報を設定するための一または複数のページを表示媒体201aに表示させてもよい。
被承継人のID情報に基づく設定ページにおいて、承継人に対する一または複数のメッセージが設定されたとき、メッセージ提供サーバ10は、当該設定されたメッセージを、当該承継人のID情報に対応付けて記憶装置300に記憶させてもよい。
その後、メッセージ提供サーバ10は、当該被承継人に関する死亡情報を受信した場合、供養に係る道具が使用されたことが前記承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200bに備わるセンサー206bを用いて検知されたとき、記憶装置300に記憶されている当該被承継人によって当該承継人に対して設定された一または複数のメッセージを、端末装置200bを用いて提供可能にしてもよい。
このように、本サービスは、承継人が供養に係る道具を使用したことが検知された場合、当該承継人に対して被承継人が残したメッセージを、当該承継人の端末装置200bを用いて提供可能にするメッセージ提供サービスであってもよい。
これにより、被承継人が生前に残したメッセージを、承継人が故人である被承継人を偲ぶタイミングで提供できることに寄与するメッセージ提供システム1が提供される。
なお、本サービスは、承継人が供養に係る道具を使用したことが検知された場合に、被承継人が承継人に対して設定したメッセージを提供可能にできるものであればよく、サービスが提供される態様は、本開示の範囲を限定しない。例えば、メッセージ提供サーバ10がWebブラウザを用いないスタンドアロンで動作するアプリケーションソフトウェアを端末装置200に送信し、ダウンロードされた当該アプリケーションソフトウェアを用いて、表示媒体201上において各種サービスが提供されてもよい。
図4は、本発明の実施形態1に係るメッセージ提供サーバ10の動作の流れの一例を示すフロー図である。図5は、表示媒体に表示された設定ページの画像の一例を示す図である。図6は、本発明の実施の形態1における端末装置に備わるセンサーおよび供養に係る道具のイメージの一例を示す図である。
以下、図4から図6を参照して、本実施形態に係るメッセージ提供サーバ10の基本動作の処理手順について説明する。
なお、以下の説明において、メッセージ提供サーバ10から端末装置200に対して送信された後にメモリ204に保存された各種プログラム等の情報によって、表示媒体201に所定の情報が表示されること、および、端末装置200に備わる図示しないスピーカーから音声が再生されることは、メッセージ提供サーバ10が直接的または間接的に所定の情報の表示および再生を制御していることと同じである。なお、スピーカーは、端末装置200に内蔵されていてもよく、または、端末装置200の外付装置であってもよい。
すなわち、本発明の実施形態においては、メッセージ提供サーバ10から端末装置200へ提供された各種プログラムによる制御、および、メッセージ提供サーバ10による制御を、メッセージ提供サーバ10などによる制御と呼称してもよい。単に、メッセージ提供サーバ10による制御と呼称される場合であっても、メッセージ提供サーバ10などによる制御と同じ意味に解釈してもよい。
なお、下記に説明される各フロー図は、本開示に係るメッセージ提供サーバ10の動作の処理手順について説明するために必要なステップを例示として記載しているにすぎない。本発明の実施形態における機能が発揮される範囲において、各フロー図の各ステップの間に他の動作の処理に関するステップが適切に挿入されることを妨げるものではない。
また、本サービス提供のためのシステムが構築される場合、ユーザーインターフェースは一般的にイベントドリブン型でプログラムが実行されるが、本発明の実施形態におけるフロー図においては、説明の便宜のために、必ずしもイベントドリブン型のフロー図に基づいて説明されるわけではない。さらに、一般的には、イベントは端末装置200で発生させるが、メッセージ提供サーバ10で発生させてもよい。イベント処理は、端末装置200によって行われてもよく、また、メッセージ提供サーバ10によって行われてもよい。すなわち、イベント発生またはイベント処理の主体は本発明を限定しない。
以上のフロー図に関する説明は、下記で説明されるフロー図において適用されてもよい。
図4において、メッセージ提供サーバ10は、被承継人が操作する端末装置200aに備わる表示媒体201aに、設定ページを表示させる(ステップS401)。設定ページは、被承継人が承継人に対するメッセージを設定可能であるページであってもよい。
設定ページは、例えば、本サービスに係るWebサイト、または、本サービスに係るアプリケーションプログラムにおいて、被承継人のID情報に基づいてアクセス可能なページであってもよい。
ID情報は、例えば、本サービスを利用するために付与される会員番号、本サービスを利用するために登録されるアドレス情報、氏名、ニックネーム、ユーザーの指紋情報、ユーザーの2次元もしくは3次元の顔画像情報、または、ユーザーの目の光彩情報などであってもよい。アドレス情報は、メールアドレス、ソーシャルネットワークサービスまたはチャット等の所定のアプリケーションのID、または電話番号等であってもよい。また、承継人のID情報は、被承継人のID情報、および、当該被承継人との続柄情報を用いて特定できる情報であってもよい。
ユーザーのID情報は、記憶装置300に記憶されてもよい。ID情報は、本サービスに係るユーザーを本サービスにおいて一意に特定できる情報であればよく、ID情報の具体的内容は、本開示の範囲を限定しない。
設定ページは、例えば、ユーザーが端末装置200を用いて本サービスに係るWebサイトにアクセスした場合、当該Webサイト内において、ID情報を用いてアクセス可能なページであってもよい。また、設定ページは、例えば、ユーザーが端末装置200にインストールされた本サービスに係るアプリケーションプログラムを起動させた場合において、ID情報を用いて表示媒体201に表示されるページであってもよい。ユーザーのID情報に基づいて端末装置200を利用する態様は、本開示の範囲を限定しない。
なお、ID情報は、端末装置200のロック状態を解除する場合に必要な情報、または、本サービスとは別のサービスを利用するために必要な情報と併用されてもよい。また、ユーザーが設定ページへアクセスする場合に、当該ユーザーのID情報の他、パスワード等の鍵情報の認証が要求されてもよい。
なお、本開示において、本サービスに係るWebサイト、または、本サービスに係るアプリケーションプログラムは、本サービスに係るWebサイト等と呼称されてもよい。また、本サービスに係るWebサイト等は、単に、本サービスに係るWebサイトと呼称されてもよい。すなわち、本開示において、本サービスに係るWebサイトは、適宜、本サービスに係るアプリケーションプログラムと読み替えてもよい。
また、設定ページにおいて設定可能なメッセージは、例えば、テキストメッセージ、音声メッセージ、静止画メッセージ、および、動画メッセージ等であってもよい。
図5は、被承継人のID情報に基づいて表示媒体201に表示される、承継人に対するメッセージの設定ページの画像の一例を示す。なお、図5においては、承継人ごとに設定ページが設けられる場合について説明するが、一の設定ページに、複数の承継人に対する一または複数のメッセージを設定可能であってもよい。係る場合、複数のメッセージごとに、メッセージの承継先である承継人のID情報を設定可能であってもよい。設定ページの具体的内容は任意であり、本開示の範囲を限定しない。
図5に示すように、設定ページは、複数のメッセージごとに内容を設定可能な領域500を含んでもよい。本開示において設定とは、例えば、テキストメッセージを任意に入力すること、定型メッセージから一又は複数のセンテンスまたはメッセージを選択すること、任意のカメラを用いて撮像された静止画または動画をメッセージ提供サーバ10にアップロードすること、アップロードされた静止画または動画を編集すること、アップロードされた動画に含まれる複数の画像のうちから一または複数の画像を選択すること、アップロードされた動画に含まれる音声情報を抽出すること、および、アップロードされた動画に含まれる音声情報をテキストメッセージに変換することなどを含んでもよい。
なお、定型メッセージから一又は複数のセンテンスまたはメッセージを選択可能である場合、メッセージの選択は、予め用意されたプルダウンメニューまたはチェックボックスなどによって入力部202を用いて、テキスト等を選択可能であってもよい。
例えば、ユーザーは、入力部202を用いて、テキストメッセージ501aを領域500aに設定可能であってもよい。例えば、ユーザーは、入力部202を用いて、動画情報501bを領域500bに設定可能であってもよい。例えば、ユーザーは、入力部202を用いて、静止画情報501cを領域500cに設定可能であってもよい。
なお、図5に示す設定ページは、第1メッセージ、第2メッセージ、および、第3メッセージを含んでいるが、設定されるメッセージの数は任意であり、本開示の範囲を限定しない。
なお、設定ページは、ユーザーによるメッセージが未設定である初期状態においては、領域500が表示されていなくてもよい。また、設定ページは、初期状態においては、第1メッセージを入力可能な領域500aのみが表示されていてもよい。
係る場合、非表示状態の領域500b等は、例えば、図示しない新規作成ボタンが入力部202を用いて押下されることによって表示されてもよい。設定ページの初期状態の画像は、本開示の範囲を限定しない。
なお、図5において、領域500は、説明の便宜のために実線で囲われた領域として表示されているが、他の表示態様であってもよい。設定ページにおける領域500の表示態様は、本開示の範囲を限定しない。
図4に戻り、次に、メッセージ提供サーバ10は、被承継人のID情報に基づいて表示媒体201に表示される設定ページにおいて、承継人に対する一又は複数のメッセージが設定されたか否かを判定する(ステップS402)。メッセージが設定されていない場合(ステップS402:NO)、メッセージ提供サーバ10は、メッセージが設定されるまで待機状態であってもよい。
一方、メッセージ提供サーバ10は、設定ページにおいて承継人に対するメッセージが設定されたことが検知されたとき(ステップS402:YES)、設定された一または複数のメッセージを、当該承継人のID情報に対応付けて記憶装置300に記憶させる(ステップS403)。
例えば、図5に示すように、領域500に対してメッセージ501が設定された場合、メッセージ提供サーバ10は、設定された一または複数のメッセージ501を承継人のID情報に対応付けて、当該被承継人によって設定された情報として、記憶装置300に記憶させてもよい。例えば、設定されたメッセージ501は、当該情報を設定した被承継人のID情報に対応付けられて記憶装置300に記憶されてもよい。
なお、複数のメッセージ501が設定されるタイミングは、同一であってもよく、または、異なってもよい。また、メッセージ提供サーバ10は、ステップS403に続いて、設定ページにおいて設定済みのメッセージの編集要求を受信した場合、設定ページを表示媒体201に表示させ(ステップS401)、メッセージを編集可能としてもよい。編集は、改変および削除を含んでもよい。
次に、図4において、メッセージ提供サーバ10は、被承継人が死亡したことを示す第1情報を受信したか否かを判定する(ステップS404)。メッセージ提供サーバ10は、該第1情報を受信しない場合には(ステップS404:NO)、上述したように、メッセージの編集要求を受信するまで待機状態となってもよい。
なお、メッセージ提供サーバ10は、本サービスの提供者または管理者による入力によって第1情報を受信してもよい。また、メッセージ提供サーバ10は、当該被承継人のID情報等に基づいて、メッセージ提供システム1とは異なる外部システムから第1情報を受け取ってもよい。外部システムは、例えば、当該被承継人の死亡を管理する所定機関のシステムであってもよい。外部システムとの連携に関する動作の説明は、公知であるため省略する。
一方、メッセージ提供サーバ10は、第1情報を受信した場合において(ステップS404:YES)、供養に係る道具が使用されたことが、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200bに備わるセンサー206bを用いて検知されたか否かを判定する(ステップS405)。
本サービスは、承継人が、供養に係る道具を使用したことをトリガーにして、当該承継人に対して被承継人が生前に設定ページにおいて設定したメッセージを、当該承継人に対して提供可能にするものである。承継人が被承継人に対して供養をするタイミングは、承継人が故人である被承継人を偲ぶタイミングである。すなわち、メッセージ提供サーバ10が、承継人が被承継人に対して供養をするタイミングで、被承継人が承継人に対して残したメッセージを当該承継人に提供することによって、上述した解決しようとする課題が解決される。
そして、承継人が被承継人に対して供養したことをメッセージ提供サーバ10が認識するためには、メッセージ提供サーバ10が、承継人が被承継人に対して供養したことを検知した情報を受け取る必要がある。
そこで、本開示におけるメッセージ提供システム1においては、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200bに備わるセンサー206bを用いて、供養に係る道具が使用されたことが検知されたことを条件に、メッセージ提供サーバ10は、承継人が被承継人を供養したと認識する。
具体的には、例えば、センサー206bが供養に係る道具が使用されたことを検知し、端末装置200bが、当該道具が使用されたことの検知情報をメッセージ提供サーバ10へ送信し、メッセージ提供サーバ10が、当該道具が使用されたと認定してもよい。
また、例えば、当該センサー206が、供養に係る道具が使用されたことによって生じる音情報、画像情報、または臭気情報などを取得し、端末装置200が、音情報などをメッセージ提供サーバ10へ送信し、メッセージ提供サーバ-10が、当該音情報などに基づいて、供養に係る道具が使用されたか否かを判定してもよい。
すなわち、供養に係る道具が使用されたことを判定する主体は、端末装置200であってもよく、メッセージ提供サーバ-10であってもよい。本開示においては、供養に係る道具が使用されたことが、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200bに備わるセンサー206bを用いて検知されればよく、供養に係る道具が使用されたことを判定する主体が何れであるかは、本開示の範囲を限定しない。
承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200は、承継人のID情報に基づいて本サービスの提供を受けることができる状態において、供養に係る道具が使用されたことを示す情報をメッセージ提供サーバ10が受け取る待機状態になっている端末装置であってもよい。
例えば、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200は、本サービスに係るWebサイトに当該承継人のID情報を用いてアクセスされることにより、供養に係る道具が使用されたことを示す情報をメッセージ提供サーバ10が受け取る待機状態になっている端末装置であってもよい。係る場合、本サービスに係るWebサイトにおける、供養に係る道具が使用されたことを検知するための検知ページが表示媒体201に表示され、当該検知ページに含まれる所定ボタンが入力部202によって押下されることによって、メッセージ提供サーバ10が、供養に係る道具が使用されたことを示す情報を受け取る待機状態になってもよい。
また、例えば、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200は、本サービスに係るアプリケーションプログラムが承継人のID情報に基づいて起動されていることにより、供養に係る道具が使用されたことを示す情報をメッセージ提供サーバ10が受け取る待機状態になっている端末装置であってもよい。係る場合、本サービスに係るアプリケーションにおける、供養に係る道具が使用されたことを検知するための検知ページが表示媒体201に表示され、当該検知ページに含まれる所定ボタンが入力部202によって押下されることによって、メッセージ提供サーバ10が、供養に係る道具が使用されたことを示す情報を受け取る待機状態になってもよい。
ここで、供養に係る道具とは、例えば、鈴、鈴棒および鈴台、ならびに、線香などであってもよい。また、センサー206は、画像センサー、マイクロフォン、臭気センサーなどであってもよい。画像センサーは光センサーの意味を含んでもよい。供養に係る道具とセンサー206との組み合わせにより、センサー206が検知する情報、および、供養に係る道具が使用されたことの判定処理が異なる。以下、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206bを用いて検知される方法または態様の具体例を、図6を参照して説明する。
なお、端末装置200は、画像センサー600、マイクロフォン601、および、臭気センサー602のうち少なくとも一のセンサーを備えていればよい。センサー206は、端末装置200に内蔵されていてもよく、外付け装置であってもよい。
例えば、センサー206は画像センサー600であり、供養に係る道具は線香605であってもよい。係る場合、第1情報を受信した場合において、線香605が供えられたことが画像センサー600を用いて検知されたとき、端末装置200を用いて、少なくとも一のメッセージが提供可能となってもよい。
具体的には、画像センサー600が、線香605が供えられている静止画または動画を撮像し、端末装置200における制御部205が、撮像された画像の特徴量に基づいて、線香605が供えられていることを検知してもよい。また、画像センサー600が、線香605が供えられている画像を撮像し、端末装置200が通信部203を用いて当該画像をメッセージ提供サーバ10へ送信し、メッセージ提供サーバ10における制御部102が、受信された画像の特徴量に基づいて、線香605が供えられていることを検知してもよい。画像の特徴量に基づく画像処理の方法は公知であるため、詳細な説明を省略する。
なお、線香605が供えられていることを検知する方法として、画像の特徴量に基づく検知方法は一例であり、他の画像処理技術によって、線香が供えられていることが検知されてもよい。線香605が供えられている画像、および、線香605が供えられていない画像を教師データとして用いたディープラーニング等の機械学習により、撮像された画像が、線香605が供えられている画像であるか否かを判定してもよい。
このように、画像センサー600を用いて線香605が供えられていることを検知することにより、ソフトウェア処理による簡易な方法によって、供養に係る道具603が使用されているか否かを判定することができる。
また、例えば、センサー206は臭気センサー602であり、供養に係る道具は線香605であってもよい。係る場合、第1情報を受信した場合において、線香605が供えられたことが臭気センサー602を用いて検知されたとき、端末装置200を用いて、少なくとも一のメッセージが提供可能となってもよい。
具体的には、臭気センサー602が、線香605が供えられていることによって生じる煙の特有の臭いを検知し、端末装置200における制御部205が、検知された臭いの特徴情報に基づいて、線香605が供えられていることを検知してもよい。また、臭気センサー602が、線香605が供えられていることによって生じる煙の特有の臭いの情報を取得し、端末装置200が通信部203を用いて当該取得された臭い情報をメッセージ提供サーバ10へ送信し、メッセージ提供サーバ10における制御部102が、受信された臭い情報の特徴情報に基づいて、線香605が供えられていることを検知してもよい。臭気センサー602を用いた臭い情報の判定処理は公知であるため、詳細な説明を省略する。
なお、臭気センサー602は、半導体センサー、水晶振動子を用いたセンサー、またはバイオセンサー等であってもよい。臭気センサー602の具体的内容は、本開示の範囲を限定しない。
このように、臭気センサー602を用いて線香605が供えられていることを検知することにより、スマートフォン等の携帯端末には内蔵されていない臭気センサー602を外付け装置として使用することで、供養に係る道具603が使用されているか否かを高精度に判定することができる。
また、例えば、センサー206は画像センサー600であり、供養に係る道具は鈴6041、鈴棒6042、及び、鈴台6043のうち少なくとも一を含む仏具604であってもよい。係る場合、第1情報を受信した場合において、仏具604が使用されたことが画像センサー600を用いて検知されたとき、端末装置200を用いて、少なくとも一のメッセージが提供可能となってもよい。
具体的には、画像センサー600が、仏具604が使用されている静止画または動画を撮像し、端末装置200における制御部205が、撮像された画像の特徴量に基づいて、仏具604が使用されていることを検知してもよい。また、画像センサー600が、仏具604が使用されている画像を撮像し、端末装置200が通信部203を用いて当該画像をメッセージ提供サーバ10へ送信し、メッセージ提供サーバ10における制御部102が、受信された画像の特徴量に基づいて、仏具604が使用されていることを検知してもよい。画像特徴量に基づく画像処理方法は公知であるため、詳細な説明を省略する。
なお、仏具604が使用されている画像とは、例えば、鈴棒6042が鈴6041に触れている画像、鈴棒6042が人間の手によって持たれている画像などであってもよい。仏具604が使用されている画像の内容は任意に設定することができ、本開示の範囲を限定しない。
また、仏具604が使用されていることを検知する方法として、画像の特徴量に基づく検知方法は一例であり、他の画像処理技術によって、仏具604が使用されていることが検知されてもよい。仏具604が使用されている画像、および、仏具604が使用されていない画像を教師データとして用いたディープラーニング等の機械学習により、撮像された画像が、仏具604が使用されている画像であるか否かを判定してもよい。
このように、画像センサー600を用いて仏具604が使用されていることを検知することにより、ソフトウェア処理による簡易な方法によって、供養に係る道具603が使用されているか否かを判定することができる。
また、例えば、センサー206はマイクロフォン601であり、供養に係る道具は鈴6041であってもよい。係る場合、第1情報を受信した場合において、鈴6041が鳴らされたことがマイクロフォン601を用いて検知されたとき、端末装置200を用いて、少なくとも一のメッセージが提供可能となってもよい。
具体的には、マイクロフォン601が、鈴6041が使用されることによって生じる音を検知し、端末装置200における制御部205が、検知された音の特徴情報に基づいて、鈴6041が使用されたことを検知してもよい。また、マイクロフォン601が、鈴6041が使用されることによって生じる音の情報を取得し、端末装置200が通信部203を用いて当該取得された音の情報をメッセージ提供サーバ10へ送信し、メッセージ提供サーバ10における制御部102が、受信された音の情報の特徴情報に基づいて、鈴6041が使用されたことを検知してもよい。マイクロフォン601を用いた音情報の判定処理は公知であるため、詳細な説明を省略する。
このように、マイクロフォン601を用いて鈴6041が使用されたことを検知することにより、マイクロフォン601が収音可能な範囲内に鈴6041が存在すればよいため、端末装置200を供養に係る道具に近接させる等の手間を生じさせず、より自然に承継人が被承継人を供養しながら、供養に係る道具603が使用されているか否かを判定することができる。
また、例えば、センサー206は近距離無線通信を用いた検知部であり、供養に係る道具は加速度センサー及び当該近距離無線通信機能を備えた鈴棒6042であってもよい。係る場合、第1情報を受信した場合において、近距離無線通信を介して受け取った加速度センサーの加速度情報に基づいて、鈴棒6042が振られたことが検知部を用いて検知されたとき、端末装置200を用いて、少なくとも一のメッセージが提供可能となってもよい。
なお、加速度センサー及び近距離無線通信機能は、鈴6042に内蔵されてもよく、鈴6042の表面に貼付されてもよい。
具体的には、図6に図示しない検知部206が、加速度センサーを備えた鈴棒6042が振られることによって生じる加速度情報を、近距離無線通信を介して検知し、端末装置200における制御部205が、検知された加速度情報に基づいて、鈴棒6042が使用されたことを検知してもよい。また、検知部206が、加速度センサーを備えた鈴棒6042が振られることによって生じる加速度情報を、近距離無線通信を介して取得し、端末装置200が通信部203を用いて当該取得された加速度情報をメッセージ提供サーバ10へ送信し、メッセージ提供サーバ10における制御部102が、受信された加速度情報に基づいて、鈴棒6042が使用されたことを検知してもよい。加速度情報を用いた物体の動き判定処理は公知であるため、詳細な説明を省略する。
このように、検知部206を用いて鈴棒6042が使用されたことを検知することにより、端末装置200に対して、近距離無線通信が可能な範囲内に鈴棒6042が存在すればよいため、端末装置200を供養に係る道具に近接させる等の手間を生じさせず、より自然に承継人が被承継人を供養しながら、供養に係る道具603が使用されているか否かを判定することができる。
以上のように、供養に係る道具603が使用されたことが、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200に備わるセンサー206を用いて検知されてもよい。なお、センサー206を用いて、供養に係る道具603が使用されたことを検知する方法または態様は一例であって、本開示の範囲を限定しない。
図4に戻り、ステップS405において、供養に係る道具がセンサー206を用いて検知されない場合(ステップS405:NO)、メッセージ提供サーバ10は待機状態となってもよい。一方、例えば、上述したような方法によって、供養に係る道具603がセンサー206を用いて検知された場合(ステップS405:YES)、メッセージ提供サーバ10は、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200を用いて、一又は複数のメッセージのうち少なくとも一のメッセージを提供可能にさせる(ステップS406)。
メッセージ提供サーバ10による端末装置200を用いた提供とは、例えば、メッセージ提供サーバ10が、表示媒体201にメッセージを表示または再生すること、端末装置200に備わるスピーカーによってメッセージを再生させること、および、表示媒体201にメッセージを表示または再生しながら、スピーカーによってメッセージを再生されること、のうち少なくとも一であってもよい。
メッセージ提供サーバ10は、承継人に対して設定された一または複数のメッセージのうち、少なくとも一のメッセージを提供可能にさせてもよい。すなわち、設定された一または複数のメッセージのうち複数のメッセージが同時に提供可能となってもよい。なお、複数のメッセージから少なくとも一のメッセージが抽出される方法は、例えば、設定された日付順によって順番に提供可能とされてもよく、または、ランダムに選定されて提供可能とされてもよい。複数のメッセージから少なくとも一のメッセージが抽出される方法は任意であり、本開示の範囲を限定しない。
なお、少なくとも一のメッセージは、端末装置200を用いて、提供可能である。すなわち、少なくとも一のメッセージは、例えば、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたことに応じて、表示媒体201にメッセージが表示または再生されてもよい。また、少なくとも一のメッセージは、例えば、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたとき、表示媒体201において、メッセージを表示または再生させるための所定ボタンが表示され、当該ボタンが入力部202によって押下されることに応じて、メッセージが表示または再生されてもよい。
また、少なくとも一のメッセージは、例えば、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたことに応じて、音声メッセージがスピーカーから出力されてもよい。また、少なくとも一のメッセージは、例えば、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたとき、表示媒体201において、メッセージを表示または再生させるための所定ボタンが表示され、当該ボタンが入力部202によって押下されることに応じて、音声メッセージがスピーカーから出力されてもよい。
なお、上述した少なくとも一のメッセージは、端末装置200を用いて提供可能とされればよく、メッセージの提供態様によって本開示の範囲は限定されない。
なお、メッセージ提供サーバ10は、被承継人に関する第1情報を受信した場合において、例えば、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知される前に、当該被承継人のID情報に基づき、当該被承継人が設定した一または複数のメッセージを記憶装置300から抽出し、抽出された一または複数のメッセージから、少なくとも一のメッセージを抽出してもよい。
また、メッセージ提供サーバ10は、被承継人に関する第1情報を受信した場合において、例えば、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知された後に、当該被承継人のID情報に基づき、当該被承継人が設定した一または複数のメッセージを記憶装置300から抽出し、抽出された一または複数のメッセージから、少なくとも一のメッセージを抽出してもよい。メッセージ提供サーバ10が、一または複数のメッセージを抽出するタイミングは、本開示の範囲を限定しない。
なお、当該少なくとも一のメッセージが、メッセージ提供サーバ10から承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200へ送信されるタイミングは、本開示の範囲を限定しない。すなわち、当該少なくとも一のメッセージは、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたことに応じて、端末装置200へ送信されてもよい。または、当該少なくとも一のメッセージは、予め端末装置200へ送信され、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたことに応じて、端末装置200において、例えば、メモリ204から抽出されてもよい。
以上、実施形態1に係るメッセージ提供サーバ10の処理手順の一例について説明した。
なお、本サービスを端末装置200において実行させるための各種プログラムは適宜、メッセージ提供サーバ10から端末装置200へ送信される。本サービスを実行させるための各種プログラムが端末装置200へ送信されるタイミングは本発明を限定しない。Webサイトの場合、サービスの提供開始時点において、基本機能を実現する各種プログラムの送信を完了してもよい。
なお、本サービスに係るWebサイト上の各ページはスクロールすることができてもよい。例えば、図5に示す表示媒体201において、図示しないスクロールバーまたはタッチパネルによる操作によって、さらに複数のメッセージを入力する領域500が表示されてもよい。また、図5に示す表示媒体201において、複数のメッセージを示すページは複数ページによって構成されてもよい。
以上のように、本実施に係るメッセージ提供サーバ10を用いたメッセージ提供方法は、端末装置200と通信ネットワークによって接続されたメッセージ提供サーバ10を備えるメッセージ提供システム1におけるメッセージ提供方法であって、被承継人が承継人に対するメッセージを設定可能である設定ページにおいて承継人に対する一又は複数のメッセージが設定されたとき、一又は複数のメッセージを承継人のID情報に対応付けて記憶装置300に記憶させ、被承継人が死亡したことを示す第1情報を受信した場合において、供養に係る道具が使用されたことが承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200に備わるセンサー206を用いて検知されたとき、端末装置200を用いて、一又は複数のメッセージのうち少なくとも一のメッセージを提供可能にさせる。
これにより、被承継人が生前に残したメッセージを、承継人が故人である被承継人を偲ぶタイミングで提供できることに寄与することができる。
なお、上記においては、メッセージ提供サーバ10は、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたときに、被承継人が残したメッセージを提供可能とさせたが、供養に係る道具が使用される前に、承継人が被承継人のID情報を特定したことを示す情報を受信してもよい。例えば、メッセージ提供サーバ10は、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200に備わる表示媒体201において、誰からのメッセージを提供可能とさせたいかを特定するための特定ページを表示させ、当該特定ページにおいて、被承継人のID情報を特定可能とさせてもよい。
すなわち、メッセージ提供サーバ10は、第1情報を受信した場合において、さらに、端末装置200を用いて、被承継人のID情報を特定可能にさせ、被承継人のID情報が特定されたことが検知された場合において、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたとき、端末装置200を用いて、少なくとも一のメッセージを提供可能にさせてもよい。
被承継人のID情報は、例えば、本サービスに係るWebサイトにおける、被承継人のID情報を特定するための特定ページにおいて、入力部202を用いて入力可能であってもよい。例えば、承継人の発声に含まれる当該被承継人の氏名、ニックネーム、または、承継人に対する続柄を端末装置200に備わるマイクロフォンが取得し、取得された氏名等の情報に基づいて当該被承継人のID情報が特定されてもよい。
例えば、マイクロフォンが取得した氏名等の情報は、通信部203を用いて、メッセージ提供サーバ10へ送信され、記憶装置300に記憶される承継人のID情報と当該氏名等の情報に基づいて、制御部102が被承継人のID情報を特定してもよい。または、例えば、マイクロフォンが氏名等の情報を取得した場合、端末装置200に備わる制御部205が、記憶装置300に記憶される承継人のID情報と当該氏名等の情報などを参照して、被承継人のID情報を特定してもよい。端末装置200を用いた被承継人のID情報の特定方法は、本開示の範囲を限定しない。
これにより、複数の被承継人のID情報のそれぞれを個別に特定可能になり、承継人は、複数の被承継人の一人ひとりからのメッセージを意識的に受けることができる。
なお、上記においては、被承継人が設定ページにおいて承継人に対するメッセージを設定する場合、図5に示すように表示媒体201において設定するものとして説明したが、さらに、当該承継人に関する画像データを再生させながら、当該承継人に対するメッセージを設定可能としてもよい。
すなわち、設定ページにおいて、メッセージは、記憶装置300に記憶された承継人に関する画像データを用いて、端末装置200に備わる表示媒体201に承継人に関する画像データを再生させながら設定可能であってもよい。画像データは、静止画または動画であってもよい。
当該承継人に関する画像データは、予め、被承継人等のユーザーが、当該承継人のID情報に対応付けて画像データを記憶装置300に記憶させてもよい。当該画像データは、例えば、図5に示す設定ページの一部に設けられた所定領域において再生されてもよい。
例えば、図5に示すように第1承継人に対するメッセージの設定ページにおいては、記憶装置300に記憶される第1承継人のID情報に対応付けられた画像データが再生されてもよい。また、例えば、一の設定ページにおいて複数の承継人に対するメッセージの設定が可能である場合においては、被承継人が設定ページ上において特定した承継人のID情報に対応付けられて記憶装置300に記憶された画像データが再生されてもよい。
これにより、被承継人は、より自然に承継人を想いながら、当該承継人に対するメッセージを設定可能となる。
なお、本開示において、メッセージ等の各種情報は、適宜、鍵情報によって暗号化されて保管および送受信が行われてもよい。
なお、上記説明においては、承継人に対するメッセージは、本サービスに係るWebサイト上、または、本サービスに係るアプリケーションプログラム上において提供されるものとして説明したが、その限りではない。例えば、承継人に対するメッセージは、電子ファイルとして、当該承継人のID情報に基づいて使用される連絡先アドレスへ送信されてもよい。例えば、当該承継人に対するメッセージの内容を含む電子ファイルが、連絡先アドレス宛へ、添付ファイルとして送信されてもよい。
係る場合、承継人の連絡先アドレスは、予めユーザーによって記憶装置300に記憶されてもよい。連絡先アドレスは、例えば、メールアドレス、ソーシャルネットワークサービスまたはチャット等の所定のアプリケーションのID、または電話番号等であってもよい。なお、電子ファイルは所定の鍵情報によって暗号化されてもよい。鍵情報を用いた暗号化および復号化の処理は公知技術であるため、説明を省略する。
なお、上記説明においては、本サービスが提供するアプリケーションの画面のみが表示媒体201に表示されているとして説明したが、その限りではない。すなわち、表示媒体201に、本サービスのアプリケーション以外のアプリケーションが別のウィンドウによって表示されていてもよい。係る場合、本サービスのアプリケーションは、任意の一のウィンドウの表示領域内において表示されてもよい。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。以下、各変形例について説明する。
(変形例1)
上記説明においては、設定された一または複数のメッセージのうち少なくとも一のメッセージが提供されると説明したが、少なくとも一のメッセージは、当該一または複数のメッセージのうちから、承継人の顔の状態を示す顔画像の情報に基づいて抽出されてもよい。
すなわち、メッセージ提供サーバ10は、設定ページにおいて、メッセージは、予め定められた複数の感情情報のうち少なくとも一の感情情報に対応させて設定可能であり、一又は複数のメッセージが感情情報に対応して設定された場合において、第1情報を受信したとき、さらに、端末装置200に備わるカメラによって撮像された顔画像の情報と、複数の感情情報及び顔画像の特徴量に基づいて任意の顔画像に対応する感情情報を推定する推定部とを用いて、カメラによって撮像された顔画像の情報に対応する一の感情情報を推定し、端末装置200を用いて、一又は複数のメッセージのうち推定された一の感情情報に対応する少なくとも一のメッセージを提供可能にさせてもよい。
複数の感情情報とは、例えば、喜び、怒り、哀しい、楽しいなどの異なる感情情報であってもよい。さらに、複数の感情情報は、例えば、とても嬉しい、嬉しい、少し嬉しいなどのように、感情の程度の情報を含んでもよい。感情情報の具体的内容および数は、本サービスの提供者が任意に選択可能であり、本開示の範囲を限定しない。
図7は、変形例1における設定ページの画像の一例を示す図である。図8は、変形例1におけるメッセージ提供サーバの動作の流れの一例を示すフロー図である。以下、図7および図8を参照して、変形例1に係るメッセージ提供サーバ10の処理手順について説明する。なお、図8の説明において、図4と重複する説明は省略する。
図8において、メッセージ提供サーバ10は、被承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200aの表示媒体201aに設定ページを表示させる(ステップS801)。
設定ページは、図7に示すように、メッセージを入力可能である領域500の他に、設定されるメッセージ501に対応させて感情情報を設定可能である領域700を含む。領域700においては、例えば、予め用意されたプルダウンメニューまたはチェックボックスなどによって示される複数の感情情報のうちから、入力部202を用いて、一または複数の感情情報が選択可能であってもよい。
次に、図8において、承継人に対するメッセージが、感情情報を対応させて設定されたか否かが判定される(ステップS802)。当該メッセージが設定されたとき(ステップS802:YES)、設定されたメッセージは、設定された一または複数の感情情報および承継人のID情報と対応付けられて、記憶装置300に記憶される(ステップS803)。
次に、図8において、メッセージ提供サーバ10は、第1情報を受信し(ステップS404:YES)、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたとき(ステップS405:YES)、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200に備わるカメラによって顔画像の情報を取得させてもよい(ステップS804)。
なお、メッセージ提供サーバ10は、本サービスに係るWebサイト等において、当該承継人の顔画像の情報を送信するように促すメッセージを提供してもよい。また、端末装置200に備わるカメラは、上述したように、センサー206であってもよい。
次に、図8において、撮像された顔画像の情報と、複数の感情情報及び顔画像の特徴量に基づいて任意の顔画像に対応する感情情報を推定する推定部とを用いて、カメラによって撮像された顔画像の情報に対応する一の感情情報を推定してもよい(ステップS805)。
推定部は、予め複数の顔画像の情報を教師データとし、当該複数の顔画像の情報のそれぞれに対応させた感情情報をラベルとしてディープラーニング等の機械学習によって生成された学習モデルに基づき、任意の顔画像に対応する感情情報を推定してもよい。学習モデルは、記憶装置300に記憶されてもよい。
推定部は、メッセージ提供サーバ10における制御部102であってもよい。また、推定部は、端末装置200における制御部205であってもよい。すなわち、学習モデルを用いた顔画像に対応する感情情報の推定は、メッセージ提供サーバ10において行われてもよく、また、端末装置200において行われてもよい。
次に、図8において、メッセージ提供サーバ10は、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200を用いて、一又は複数のメッセージのうち、推定部によって推定された一の感情情報に対応する少なくとも一のメッセージを提供可能にさせてもよい(ステップS806)。
例えば、承継人に対して設定された一または複数のメッセージが、推定部によって推定された感情情報に対応する複数のメッセージを含む場合、メッセージ提供サーバ10は、上述したように、例えば、設定された日付順によって順番に少なくとも一のメッセージが提供可能とされてもよく、または、ランダムに選定された一または複数のメッセージが提供可能とされてもよい。複数のメッセージから少なくとも一のメッセージが抽出される方法は任意であり、本開示の範囲を限定しない。
なお、上記説明において、ステップS804およびステップS805は、ステップS404とステップS405との間において処理されてもよい。
以上のように、本変形例1によれば、例えば、被承継人は、承継人の感情状態に応じたメッセージを設定でき、承継人は、自らの感情状態に応じた被承継人からのメッセージを受けることができる。
なお、本変形例1の内容は、実施形態の内容だけでなく、他の変形例の各内容に適用させてもよい。
(変形例2)
上記説明においては、承継人に対して設定された一または複数のメッセージのうち少なくとも一のメッセージが提供されると説明したが、少なくとも一のメッセージは、当該一または複数のメッセージに対して被承継人が設定した提供タイミングで提供可能とされてもよい。
すなわち、メッセージ提供サーバ10は、設定ページにおいて、メッセージは、任意の提供タイミングに対応させて設定可能であり、一又は複数のメッセージが提供タイミングに対応して設定され、第1情報を受信した場合において、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたとき、端末装置200を用いて、一又は複数のメッセージのうち、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたタイミングに対応する提供タイミングが設定された少なくとも一のメッセージを提供可能にさせてもよい。
任意の提供タイミングは、例えば、承継人が任意の年齢になったタイミングであってもよい。また、任意の提供タイミングは、1年のうち任意の季節になったタイミングであってもよい。提供タイミングの具体的内容は任意であり、本開示の範囲を限定しない。
図9は、変形例2における設定ページの画像の一例を示す図である。図10は、変形例2におけるメッセージ提供サーバの動作の流れの一例を示すフロー図である。以下、図9および図10を参照して、変形例2に係るメッセージ提供サーバ10の処理手順について説明する。なお、図10の説明において、図4と重複する説明は省略する。
図10において、メッセージ提供サーバ10は、ユーザーである被承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200aの表示媒体201aに設定ページを表示させる(ステップS1001)。
設定ページは、図9に示すように、メッセージを入力可能である領域500の他に、設定されるメッセージ501に対応させて、メッセージの提供タイミングを設定可能である領域900を含む。領域900に設定可能である提供タイミングの情報は、例えば、任意のテキスト情報を設定可能であってもよい。また、領域900においては、例えば、予め用意されたプルダウンメニューまたはチェックボックスなどによって示される複数の提供タイミングのうちから、入力部202を用いて、一または複数の提供タイミングが選択可能であってもよい。
次に、図10において、承継人に対するメッセージが、提供タイミングを対応させて設定されたか否かが判定される(ステップS1002)。当該メッセージが設定されたとき(ステップS1002:YES)、設定されたメッセージは、設定された一または複数の提供タイミングおよび承継人のID情報と対応付けられて、記憶装置300に記憶される(ステップS1003)。
次に、図10において、メッセージ提供サーバ10は、第1情報を受信し(ステップS404:YES)、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたとき(ステップS405:YES)、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200を用いて、供養道具が使用されたタイミングに対応する提供タイミングが設定されたメッセージを提供可能にさせてもよい(ステップS1004)。
例えば、被承継人によって設定された第1メッセージの提供タイミングが、承継人が任意の年齢になったタイミングであった場合において、承継人が当該任意の年齢である年に、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたとき、第1メッセージが提供可能となってもよい。
以上のように、本変形例2によれば、被承継人は、承継人に対するメッセージが当該承継人に提供されるタイミングを設定することができる。
なお、本変形例2の内容は、実施形態の内容だけでなく、他の変形例の各内容に適用させてもよい。
(変形例3)
上記説明においては、メッセージ提供サーバ10は、第1情報を受信した後、供養に係る道具が使用されたことがセンサー206を用いて検知されたことに応じて、少なくとも一のメッセージを提供可能にさせるものとして説明したが、供養に係る道具の存在が、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置に備わる検知部を用いて検知されたことに応じて、少なくとも一のメッセージを提供可能にさせてもよい。
すなわち、本変形例3におけるメッセージ提供方法は、端末装置200と通信ネットワークによって接続されたメッセージ提供サーバ10を備えるメッセージ提供システム1におけるメッセージ提供方法であって、被承継人が承継人に対するメッセージを設定可能である設定ページにおいて承継人に対する一又は複数のメッセージが設定されたとき、一又は複数のメッセージを承継人のID情報に対応付けて記憶装置300に記憶させ、被承継人が死亡したことを示す第1情報を受信した場合において、供養に係る道具が承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200に備わるセンサー206を用いて検知されたとき、端末装置200を用いて、一又は複数のメッセージのうち少なくとも一のメッセージを提供可能にさせてもよい。
図11は、変形例3における端末装置に備わる検知部および供養に係る道具のイメージの一例を示す図である。図12は、変形例3におけるメッセージ提供サーバの動作の流れの一例を示すフロー図である。以下、図11および図12を参照して、変形例3に係るメッセージ提供サーバ10の処理手順について説明する。なお、図12の説明において、図4と重複する説明は省略する。
図12において、ステップS401からステップS404に係る説明は、図4における説明と重複するため、省略する。
図12において、メッセージ提供サーバ10は、第1情報を受信した場合(ステップS404:YES)、供養に係る道具が、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200に備わる検知部を用いて検知されたか否かを判定する(ステップS1201)。検知部における検知がされない場合(ステップS1201:NO)、メッセージ提供サーバ10は待機状態であってもよい。
一方、メッセージ提供サーバ10は、供養に係る道具が、当該検知部を用いて検知されたとき(ステップS1201:YES)、端末装置200を用いて、少なくとも一のメッセージを提供可能にさせる(ステップS406)。
供養に係る道具と、センサー206との組み合わせにより、センサー206が検知する情報、および、供養に係る道具が存在することの判定処理が異なる。以下、供養に係る道具の存在がセンサー206bを用いて検知される方法または態様の具体例を列挙して、図11を参照して説明する。
なお、図11において、端末装置200は、近距離無線通信機能1100、および、画像センサー1101を備えるものとして説明されているが、端末装置200は、近距離無線通信機能1100、および、画像センサー1101のうち少なくとも一のセンサーを備えていればよい。また、センサー206は、端末装置200に内蔵されていてもよく、外付け装置であってもよい。
例えば、センサー206は近距離無線通信を用いた検知部であり、供養に係る道具が近距離無線通信の機能を有するタグ1102を備えてもよい。係る場合において、第1情報を受信した場合において、端末装置200とタグ1102との間で近距離無線通信の接続がされたことに基づいて供養に係る道具が検知されたとき、端末装置200を用いて、一又は複数のメッセージのうち少なくとも一のメッセージを提供可能にさせてもよい。
具体的には、図11に図示しない検知部206が、近距離無線通信を介して、供養に係る道具に備わるタグ1102の存在を検知し、端末装置200における制御部205が、検知された存在情報に基づいて、供養に係る道具が存在することを検知してもよい。また、検知部206が、近距離無線通信を介して、供養に係る道具に備わるタグ1102の存在情報を検知し、端末装置200が通信部203を用いて当該取得された存在情報をメッセージ提供サーバ10へ送信し、メッセージ提供サーバ10における制御部102が、受信された存在情報に基づいて、供養に係る道具が存在することを検知してもよい。
このように、検知部206を用いて供養に係る道具の存在を検知することにより、端末装置200に対して、近距離無線通信が可能な範囲内に供養に係る道具が存在すればよいため、端末装置200を供養に係る道具に近接させる等の手間を生じさせず、より自然に承継人が被承継人を供養しながら、供養に係る道具が存在するか否かを判定できる。
また、例えば、センサー206は画像センサー1101であって、供養に係る道具が固有のコード1103を備えてもよい。係る場合において、第1情報を受信した場合において、固有のコード1103を画像センサー1101が検出することに基づいて供養に係る道具が検知されたとき、端末装置200を用いて、一又は複数のメッセージのうち少なくとも一のメッセージを提供可能にさせてもよい。
具体的には、画像センサー1101が、供養に係る道具に備わる固有のコード1103を撮像し、端末装置200における制御部205が、撮像された画像から固有のコード1103の情報を認識することで、供養に係る道具の存在を検知してもよい。また、画像センサー1101が、供養に係る道具に備わる固有のコード1103を撮像し、端末装置200が通信部203を用いて当該撮像した画像をメッセージ提供サーバ10へ送信し、メッセージ提供サーバ10における制御部102が、受信された画像から固有のコード1103の情報を認識することで、供養に係る道具の存在を検知してもよい。固有のコード1103の情報を認識する方法は公知であるため、詳細な説明を省略する。
このように、画像センサー1101を用いて供養に係る道具の存在を検知することにより、ソフトウェア処理による簡易な方法によって、供養に係る道具が存在しているか否かを判定できる。
以上のように、供養に係る道具が存在することが、承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200に備わるセンサー206を用いて検知されてもよい。なお、センサー206を用いて、供養に係る道具の存在を検知する方法または態様は一例であって、本開示の範囲を限定しない。
以上のように、本変形例3によれば、被承継人が生前に残したメッセージを、承継人が故人である被承継人を偲ぶタイミングで提供できることに寄与することができる。
なお、本変形例3の内容は、実施形態の内容だけでなく、他の変形例の各内容に適用させてもよい。
(コンピュータのハードウェア構成の一例)
実施形態および各変形例における各部の機能は、プログラムにより実現されてもよい。
すなわち、本発明の一態様に係るメッセージ提供プログラムは、端末装置200と通信する通信処理と、被承継人が承継人に対するメッセージを設定可能である設定ページにおいて承継人に対する一又は複数のメッセージが設定されたとき、一又は複数のメッセージを承継人のID情報に対応付けて記憶装置300に記憶させ、被承継人が死亡したことを示す第1情報を受信した場合において、供養に係る道具が使用されたことが承継人のID情報に基づいて使用される端末装置200に備わるセンサーを用いて検知されたとき、端末装置200を用いて、一又は複数のメッセージのうち少なくとも一のメッセージを提供可能にさせる制御処理と、をコンピュータに実行させるようにしてもよい。
係る場合におけるコンピュータのハードウェア構成の一例を図13に示す。
図13に示すように、コンピュータ9000は、例えば、CPU(Central Processing Unit)9001、RAM(Random Access Memory)9002、ROM(Read Only Memory)9003、記憶装置9004、入出力インターフェース(I/F)9005、読取インターフェース(I/F)9006、通信インターフェース(I/F)9007を有する。上述した各部はバス9008を介して、直接的に、または、間接的に接続される。
記憶装置9004は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。コンピュータ9000は、入出力インターフェース9005を介して、入出力(I/O)装置9009と接続される。入出力装置9009は、磁気ディスク装置等の入力機能および出力機能を有する装置の他、入力機能が主機能である入力装置、出力機能が主機能である出力装置を含む。入力装置は、例えば、入力キー、マウス、タッチパネル、スキャナである。出力装置は、例えば、ディスプレイ、スピーカー、プリンタである。
読取インターフェース9006は、記録媒体9010に記録されたプログラムまたはデータを読み取る。記録媒体9010は、例えば、半導体メモリ、光学記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体等である。
通信インターフェース9007は、ネットワーク9011を介して、他の機器からデータを受信し、他の機器へデータを送信する。ネットワーク9011は、有線ネットワークであってもよく、無線ネットワークであってもよい。他の機器は、クライアント装置であってもよく、サーバ装置であってもよい。
例えば、ROM9003に記憶されたプログラム、記憶装置9004に記憶されたプログラム、記録媒体9010に記録されたプログラム、または、通信インターフェースが他の機器から受信したプログラムは、RAM9002にロードされる。上記の実施形態および各変形例において、例えば、CPU9001がRAM9002にロードされたプログラムを実行することにより、上記の実施形態等における各部の機能が実現される。
なお、コンピュータ9000における各部の機能は、クラウドコンピューティングによって実現されてもよい。
なお、メッセージ提供システム1におけるコンピュータに実行させるメッセージ提供プログラムまたは説明された機能は、非一時的な有形のコンピュータ可読記録媒体(A non-transitory, tangible computer-readable storage medium)に記録されてもよい。非一時的な有形のコンピュータ可読記録媒体は、コンピュータ、CPU、MPU(Micro Processing Unit)等によってアクセスされることが可能な任意の記録媒体である。任意の記録媒体は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ、磁気記憶装置、光ディスク等であって、例示したものに限定されない。
なお、以上の説明において、A、BおよびCのうち少なくとも1つ(at least one of)が含まれるとは、A、B、Cのうち1つまたは2つ以上(one or two or more of)の組み合わせでもよいという意味であってもよい。