以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1は、本発明の実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。
本実施形態の遊技機は、いわゆるスロットマシンあるいは回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体(遊技価値)として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
本実施形態の遊技機は、収納箱BX(遊技機本体の一例)、上部前面扉UD(前面扉の一例)、および下部前面扉(前面扉の一例)DDからなる箱形の筐体内に第1リールR1~第3リールR3(複数のリール)からなるリールユニットが収められている。また筐体内のリールユニットの下部には、電源装置を内蔵し、電源スイッチ、リセットスイッチ等の各種スイッチが備えられた電源ユニット(図示省略)およびメダルの払出装置としてのホッパーユニット320(図示省略)が収められている。また本実施形態の遊技機の筐体内には、CPU(演算手段の一例)、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM(一時記憶手段の一例)等を搭載し、遊技機の動作を制御する制御基板も収められている。なお本実施形態では、制御基板として遊技の進行を制御するメイン基板と、メイン基板から送信される信号を受けて遊技の進行状況に合わせた遊技演出を実行するための制御を行うサブ基板とを含む複数種類の電子回路基板が設けられている。
収納箱BXの正面(前面の一例)を開閉可能に閉塞する上部前面扉UDおよび下部前面扉DDは個別に開閉可能に設けられており、上部前面扉UDには第1リールR1~第3リールR3の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓DWが設けられている。
また本実施形態の遊技機では、表示窓DWを通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによって有効ラインが設定される。なお本実施形態の遊技機では、1回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数に相当するメダルが投入(ベット)されると、第1リールR1~第3リールR3のそれぞれの中段によって構成される有効ラインL1が有効化される。
そして遊技結果は表示窓DW内の有効ライン上に停止表示された図柄組合せによって判断され、有効ライン上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合には、その役が入賞したものとしてホッパーユニットからメダルの払い出し等が行われる。
また上部前面扉UDには、遊技情報表示部DSが設けられている。遊技情報表示部DSは、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、1回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数(メダルの払出数と投入数との差)、ボーナス遊技でのメダルの払出数の合計あるいは獲得数の合計等の各種遊技情報が表示される。
また上部前面扉UDには、遊技演出を行うための液晶ディスプレイLCDや台枠ランプALが設けられている。この液晶ディスプレイLCDには、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像(または画像)が表示され、台枠ランプALでは、遊技を盛り上げたりするための点灯動作や点滅動作が行われる。
また本実施形態の遊技機では、上部前面扉UDや下部前面扉DDに対して、遊技演出を行うためのスピーカ(図示省略)が複数設けられている。このスピーカからは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。
また下部前面扉DDには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、クレジット(内部貯留)されたメダルを投入する操作を行うためのベットボタン(投入操作手段、遊技用操作手段)B0、第1リールR1~第3リールR3を回転させて遊技を開始する契機となる操作を行うためのスタートレバー(遊技開始操作手段、遊技用操作手段)SL、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールR1~第3リールR3のそれぞれを停止させる契機となる操作を行うためのストップボタン(停止操作手段、遊技用操作手段)B1~B3、クレジット(内部貯留)されたメダルを精算する操作を行うための精算ボタン(所定の操作手段、精算操作手段、遊技用操作手段)B4、遊技機で行われる演出を変化させる契機となる操作を行うための演出ボタン(演出用操作手段)B5、遊技機で行われる演出の設定を変更する操作や遊技履歴を確認する操作や音量もしくは光量の設定を変更する操作を行うためのメニューボタン(第1演出用操作手段)B6および十字キー(第2演出用操作手段)B7などが設けられている。十字キーB7は、上ボタンB7A、下ボタンB7B、左ボタンB7C、および右ボタンB7Dによって構成されている。
本実施形態の遊技機では、遊技者がメダルをメダル投入口MIに投入するか、ベットボタンB0を押下する操作を行うことで、第1リールR1~第3リールR3の回転制御を開始することが可能な準備状態にセットされ、スタートレバーの押下操作が許可(有効化)される。そして、遊技者がスタートレバーSLを押下すると、制御基板において第1リールR1~第3リールR3をステッピングモータの駆動により回転開始させるとともに、乱数値を用いた内部抽選が行われ、第1リールR1~第3リールR3の回転速度が所定の速度まで上昇したことを条件に、ストップボタンB1~B3の押下操作が許可(有効化)される。
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンB1~B3を押下していくと、ストップボタンB1~B3のそれぞれに内蔵されているストップスイッチ(停止信号出力手段:例えば、フォトセンサ、導通センサ、圧力センサなど)がオン動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオフ状態からオン状態へ変化させる。
また遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンB1~B3を解放すると、ストップボタンB1~B3それぞれに対応するストップスイッチがオフ動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオン状態からオフ状態に変化させる。
そして制御基板は、ストップボタンB1~B3の押下タイミング及び解放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のオフ状態からオン状態への変化に基づいて、内部抽選の結果に応じた停止位置で第1リールR1~第3リールR3を停止させる。
また下部前面扉DDの下部には、メダル払い出し口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払い出し口MOからメダル受け皿MPへ払い出されるようになっている。なお遊技の結果に応じてメダルが払い出される場合に、メダルのクレジット(内部貯留)が許可されている場合には、払出数の一部あるいは全部に相当するメダルを、クレジット上限枚数(本実施形態では50枚)を限度としてクレジットし、メダルのクレジット数の変化に伴って遊技情報表示部DSの7セグメント表示器からなるクレジット表示器の表示値を変化させる動作を行う。このように本実施形態の遊技機では、遊技の進行状況に応じて所定の操作手段に対する操作を有効化し、操作手段に対する有効な操作に基づいて遊技を進行させる。
また本実施形態の遊技機では、上部前面扉UDの開閉状態を検出するドアセンサ(検出手段)260と、下部前面扉DDの開閉状態を検出するドアセンサ(検出手段)260とが設けられており、ドアセンサ260から制御基板(メイン基板)に入力される入力信号(検出信号)に基づいて、上部前面扉UDおよび下部前面扉DDのそれぞれの開閉を検知可能に構成されている。
図2は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。
本実施形態の遊技機は、メイン基板10およびサブ基板20を含む制御基板によって制御される。メイン基板10は、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240、精算スイッチ250、ドアセンサ260、通過検知センサ356、投入検知センサ357等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット310、ホッパーユニット320等の出力手段の動作制御を行う。またサブ基板20は、演出ボタンスイッチ270、メニューボタンスイッチ280、上ボタンスイッチ290A、下ボタンスイッチ290B、左ボタンスイッチ290C、右ボタンスイッチ290D等の入力手段からの入力信号やメイン基板10から送られてくる信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて演出表示装置330、音響装置340等の出力手段の動作制御を行う。またメイン基板10やサブ基板20等の各基板の機能は各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
そしてメイン基板10は、投入受付手段105(受付制御手段)、乱数発生手段110、内部抽選手段120、リール制御手段130、入賞判定手段140、払出制御手段150、リプレイ処理手段160、通信制御手段179、メインメモリ190Mを含んで構成されている。
投入受付手段105は、遊技毎にメダルの投入を受け付けて、規定投入数(例えば、3枚)に相当するメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバーSL(遊技開始操作手段)に対する遊技開始操作を有効化する制御を行う。なお本実施形態の遊技機では、規定投入数に相当するメダルの投入に基づいて有効化されたスタートレバーSLの最初の押下操作が、遊技開始操作として受け付けられ、第1リールR1~第3リールR3の回転を開始させる契機となっているとともに、内部抽選を実行する契機となっている。またスタートレバーSLに対する遊技開始操作が有効化された状態において、スタートレバーSLに対する操作が行われると、スタートレバーSLに対する操作を無効化する。
また本実施形態の遊技機では、メダル投入口MI(所定の投入口)にメダルが投入されると、図2に示すメダルセレクタ350内の通過検知センサ356が作動することに伴って、投入受付手段105が、規定投入数(所定数の範囲)を限度として、投入されたメダルを投入状態(ベット状態)に設定するメダル投入処理を行う。本実施形態では、投入状態に設定されているメダル数(メダルのベット数)を示す情報は、メインメモリ190Mのベット数記憶手段192(遊技価値記憶手段)に設けられたベット数記憶領域に格納される。このようにベット数記憶手段192は、受け付けたメダルを、規定投入数を限度として記憶するものとなっている。
また本実施形態の遊技機では、メインメモリ190Mのクレジット記憶手段191(遊技価値記憶手段)に設けられたクレジット記憶領域にクレジット上限枚数(所定数の範囲:本実施形態では50枚)を限度としてメダルをクレジット記憶(貯留記憶)することが可能となっており、規定投入数のメダルが投入状態に設定された状態でメダル投入口MIにメダルが投入されると、通過検知センサ356が作動することに伴って、投入されたメダルをクレジット記憶するクレジット加算処理を行う。このようにクレジット記憶手段191は、受け付けたメダルを、クレジット上限枚数を限度として記憶するものとなっている。
また本実施形態の遊技機では、メダル投入口MIから投入されたメダルは、図2に示すメダルセレクタ350を通過してホッパーユニット320に送られる。ただし、遊技を開始した後など所定条件下ではメダルセレクタ350に内蔵されているブロッカー355(投入規制手段)によってホッパーユニット320へ向かう流路が閉塞状態に制御され、投入されたメダルがメダル払い出し口MOから返却されるようにメダルの流路が切り替えられる。ブロッカー355は、メダルの投入を受け付け可能とする許可位置(投入許可位置)とメダルの投入を受け付けないようにする不許可位置(投入不許可位置)との間で変位する。
またメダルセレクタ350には、図2に示すように、投入検知センサ357と、通過検知センサ356とが設けられており、投入検知センサ357は、メダル投入口MIの近傍であってブロッカー355よりも上流側に設けられ、メダルの投入を検知すると、検知信号をメイン基板10に出力し、投入検知センサ357のオン状態が一定時間(例えば、0.6秒)以上継続すると、メダル詰まりや異物挿入などの可能性があるため、メイン基板10においてエラー処理が行われる。また通過検知センサ356は、ブロッカー355よりも下流側に設けられ、メダルの投入を検知すると、検知信号をメイン基板10に出力し、メイン基板10では、通過検知センサ356からの検知信号に基づいて、メダルが投入されたと判定してメダル投入処理やクレジット加算処理を行う。そして本実施形態では、メダル投入口MIから投入されたメダルは、ブロッカー355が許可位置にあると、ブロッカー355により通過検知センサ356に導かれてメダルの投入が検出されるが、ブロッカー355が不許可位置にあると、ブロッカー355によりメダル払い出し口MOに導かれる。このとき投入されたメダルは、通過検知センサ356を通過しないため、通過検知センサ356によってメダルの投入が検知されることなくメダル払い出し口MOから返却される。
また投入受付手段105は、1回の遊技に関する処理が全て終了すると、遊技機にメダルがクレジット記憶されていることを条件として、ベットボタンB0に対する操作を有効化する制御を行い、ベットボタンB0に対する操作が有効化された状態においてベットボタンB0が押下されると、ベットスイッチ220が作動することに伴って、投入受付手段105が、規定投入数を限度して、クレジット記憶領域にクレジット記憶されたメダルを投入状態に設定する処理(メダル投入処理およびクレジット減算処理)を行う。また遊技機にクレジット記憶されたメダル数が0枚となるかスタートレバーSLに対する遊技開始操作が行われると、ベットボタンB0に対する操作を無効化する。
また投入受付手段105は、1回の遊技に関する処理が全て終了すると、メダルの受け付けを開始する制御(メダルの受け付けを許可する制御)、具体的にはメダルセレクタ350のブロッカー355を許可位置に位置させる制御および通過検知センサ356によるメダルの検出を許可(有効化)する制御を行い、遊技機にクレジット記憶されたメダル数がクレジット上限枚数に達するかスタートレバーSLに対する遊技開始操作が行われると、メダルの受け付けを終了する制御(メダルの受け付けを許可しない制御)、具体的にはブロッカー355を不許可位置に位置させる制御および通過検知センサ356によるメダルの検出を許可しない(無効化する)制御を行う。メダルを受け付けていない状態でメダル投入口MIからメダルが投入されると、投入されたメダルは受け付けられることなくメダル払い出し口MOから返却される。また通過検知センサ356がメダルの投入を検知しても通過検知センサ356が無効化されている状態では、メダル投入処理やクレジット加算処理は行われない。
また投入受付手段105は、1回の遊技に関する処理が全て終了すると、遊技機にメダルがクレジット記憶されていることを条件として、精算ボタンB4に対する操作を有効化する制御を行い、精算ボタンB4に対する有効な操作が行われると、精算スイッチ250が作動することに伴って、払出制御手段150(精算手段)によってクレジット記憶領域にクレジット記憶されたメダルおよび投入状態に設定されたメダルを払い出す処理(メダルを精算する精算処理)が行われ、クレジット記憶されたメダルおよび投入状態に設定されたメダルを全て払い出すと、投入状態に設定されたメダル数を0枚に初期化するとともに精算ボタンB4に対する操作を無効化する。またスタートレバーSLに対する遊技開始操作が行われた場合にも精算ボタンB4に対する操作を無効化する。
また本実施形態では、投入受付手段105は、メダルがクレジット記憶またはベット(投入状態に設定)されていることによって精算ボタンB4に対する操作が有効化されている精算操作有効状態(精算許可状態)で精算ボタンB4に対する操作が行われた場合に、当該精算ボタンB4に対する操作が、押下状態を予め定められた基準時間(例えば、0.5秒)継続させる(維持する)操作である長押し操作であった場合(精算スイッチ250のオン状態が基準時間(例えば、0.5秒)継続した場合)に、メダルの精算に関して有効な操作と判定し、精算ボタンB4に対する操作が長押し操作よりも短い操作時間の操作である短押し操作であった場合(精算スイッチ250のオン状態が基準時間(例えば、0.5秒)未満であった場合)には、メダルの精算に関して無効な操作と判定する。このため精算ボタンB4に対する操作が有効化されている精算操作有効状態であっても精算ボタンB4に対する操作が短押し操作であった場合には無効な操作となり精算処理は行われず、精算ボタンB4に対する操作が長押し操作であっても精算ボタンB4に対する操作が無効化されている場合には無効な操作となり精算処理は行われない。
なお本実施形態では、精算ボタンB4に対する操作が行われると、メダルの投入を受け付けないようにする制御を行うため、「無効な操作」とは、本来の機能(例えば、メダルの精算)が実行されないことを意味し、「無効な操作」であっても本来の機能とは別の処理(例えば、メダルの投入を受け付けないようにする制御)が行われることはあり得る。
乱数発生手段110は、抽選用の乱数値を発生させる手段である。乱数値は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
内部抽選手段120は、スタートレバーSLに対する遊技開始操作(有効化されたスタートレバーSLへの最初の押下操作)により作動するスタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、リプレイ、小役、およびボーナスなどの複数種類の役の当否を決定する内部抽選を行う。内部抽選で当選すると、当選した役に対応する抽選フラグを非当選状態(第1のフラグ状態、オフ状態)から当選状態(第2のフラグ状態、オン状態)に設定する。
リール制御手段130は、スタートレバーSLに対する遊技開始操作により作動するスタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、ステッピングモータにより第1リールR1~第3リールR3の回転駆動を開始し、第1リールR1~第3リールR3が所定速度(約80rpm:1分間あたり約80回転となる回転速度)で定常回転しているリールに対応するストップボタンB1~B3(停止操作手段)を押下することによる停止操作を有効化する制御を行うとともに、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールR1~第3リールR3を抽選フラグの設定状態(内部抽選の結果)に応じた態様で停止させる制御を行う。
そしてリール制御手段130は、ストップボタンB1~B3に対する停止操作が有効化された状態において、遊技者がストップボタンB1~B3を押下することによりストップスイッチ240が作動すると、操作されたストップボタンに対する操作を無効化するとともに、ストップスイッチ240からのリール停止信号に基づいて、リールユニット310のステッピングモータへ全相励磁の駆動パルスを供給することにより、第1リールR1~第3リールR3の各リールを停止させる制御を行う。
入賞判定手段140は、第1リールR1~第3リールR3の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する入賞判定処理を行う。
そして本実施形態の遊技機では、入賞判定手段140の判定結果に基づいて、入賞判定時処理が実行される。入賞判定時処理としては、例えば、払出制御手段150によってメダルの払出制御処理が行われ、リプレイ処理手段160によってリプレイ処理が行われる。
払出制御手段150は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出制御処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役毎に予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、ホッパーユニット320(払出装置)に払い出させる制御を行う。
ホッパーユニット320は、払出制御手段150によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。ホッパーユニット320には、メダルを1枚払い出す毎に作動する払出メダル検出スイッチ325が備えられており、払出制御手段150は、払出メダル検出スイッチ325からの入力信号に基づいてホッパーユニット320から実際に払い出されたメダルの数を管理することができるように構成されている。
なおメダルのクレジット記憶(貯留記憶)が許可されている場合には、ホッパーユニット320によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、メインメモリ190Mに設けられたクレジット記憶領域に記憶されているクレジット数(クレジットされたメダルの数)に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。
また払出制御手段150(精算手段)は、精算ボタンB4に対する有効な操作が行われると、クレジット記憶領域にクレジット記憶されたメダルおよび投入状態に設定されたメダルをホッパーユニット320(払出装置)に払い出させる制御(メダルの精算に関する制御)を行う。具体的には、精算ボタンB4に対する操作が有効化された状態において精算ボタンB4に対する操作が行われた場合に、クレジット記憶領域にクレジット記憶されたメダルおよび投入状態に設定されたメダル数および投入状態に設定されたメダル数に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、ホッパーユニット320(払出装置)に払い出させる制御を行う。
リプレイ処理手段160は、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関して遊技者の所有するメダルの投入を要さずに前回の遊技と同じ準備状態に設定するリプレイ処理(再遊技処理)を行う。すなわち本実施形態の遊技機では、リプレイが入賞した場合には、前回の遊技と同じ枚数分のメダルを遊技者の手持ちのメダル(クレジットメダルを含む)を使わずに自動的に投入する自動投入処理が行われ、前回の遊技と同じ有効ラインを設定した状態で次回のスタートレバーSLに対する遊技開始操作を待機する。
通信制御手段179は、サブ基板20に対して信号を送信する制御を行う。なお本実施形態の遊技機では、メイン基板10とサブ基板20との間では、メイン基板10からサブ基板20への単方向通信のみが可能となっており、サブ基板20からはメイン基板10へ信号を送信することができないように通信接続されている。
そして通信制御手段179は、投入受付手段105がメダルを投入状態に設定すると、1枚のメダルを投入状態に設定する毎にサブ基板20にメダルを投入状態に設定したことを通知する信号を出力し、投入受付手段105または払出制御手段150がメダルをクレジット記憶すると、1枚のメダルをクレジット記憶する毎にサブ基板20にメダルをクレジット記憶したことを通知する信号を出力し、内部抽選手段120が内部抽選を行うと、サブ基板20に内部抽選の結果を通知する信号を出力し、入賞判定手段140が入賞判定処理を行うと、サブ基板20に入賞判定の結果を通知する信号を出力する。また通信制御手段179は、小役の入賞に伴いホッパーユニット320がメダルを払い出す動作を行うと、払い出しの開始を通知する信号を出力し、1枚のメダルが払い出される毎にサブ基板20にメダルを払い出したことを通知する信号を出力し、ホッパーユニット320が払出制御手段150によって指示された払出数のメダルを払い出すと(払い出しが終了すると)、サブ基板20に払い出しの終了を通知する信号を出力する。また通信制御手段179は、精算ボタンB4に対する操作(長押し操作)が行われたことに伴いホッパーユニット320がメダルを払い出す動作を行うと、払い出し(精算処理)の開始を通知する信号を出力し、1枚のメダルが払い出される毎にサブ基板20にメダルを払い出したことを通知する信号を出力し、ホッパーユニット320が払出制御手段150によって指示された払出数のメダルを払い出すと(精算が終了すると)、サブ基板20に払い出し(精算処理)の終了を通知する信号を出力する。また1回の遊技に関する処理が全て終了すると、サブ基板20に1回の遊技の終了を通知する信号を出力する。
また通信制御手段179は、メダル投入口MIにメダルが投入されたり、メダルを投入するためにベットボタンB0が押下されたり、押下状態のベットボタンB0が解放されたり、スタートレバーSLが押下されたり、押下状態のスタートレバーSLが解放されたり、ストップボタンB1~B3が押下されたり、押下状態のストップボタンB1~B3が解放されたりすると、サブ基板20にメダル投入口MIにメダルが投入されたことや、ベットボタンB0が押下されたことや、押下状態のベットボタンB0が解放されたことや、スタートレバーSLが押下されたことや、押下状態のスタートレバーSLが解放されたことや、押下されたストップボタンの種類や、解放されたストップボタンの種類など遊技者の行った操作を通知する信号を出力する。また通信制御手段179は、上部前面扉UDまたは下部前面扉DDが開放されたり、開放状態の上部前面扉UDまたは下部前面扉DDが閉じられたりすると、上部前面扉UDが開放されたことや、下部前面扉DDが開放されたことや、開放状態の上部前面扉UDが閉じられたことや、開放状態の下部前面扉DDが閉じられたことなど上部前面扉UDまたは下部前面扉DDの開閉を通知する信号を出力する。
このように本実施形態の遊技機では、メイン基板10からの各種の通知に基づいて、サブ基板20の演出制御手段180が内部抽選の結果、入賞判定の結果、遊技者が行った操作、上部前面扉UDまたは下部前面扉DDの開閉などに応じた演出を表示装置330や音響装置340などに実行させることができるようになっている。なお本実施形態では、スタートレバーSL、ベットボタンB0、ストップボタンB1~B3に関しては、有効な操作が行われた場合に限りサブ基板20に押下されたことを通知する信号および押下状態が解放されたことを通知する信号を出力し、無効な操作が行われた場合にはサブ基板20に信号を出力しないようになっている。また精算ボタンB4に関しては、有効な操作(長押し操作)が行われた場合に限りサブ基板20に操作が行われたことを通知する信号を出力し、例えば、有効な操作と判定されたタイミングでサブ基板20に操作が行われたことを通知する信号を出力し、無効な操作が行われた場合にはサブ基板20に信号を出力しないようになっている。またメダルの投入に関しても、メダルを受け付けている状態において通過検知センサ356がメダルの投入を検知した場合に限りサブ基板20にメダルが投入されたことを通知する信号を出力し、メダルを受け付けていない状態ではサブ基板20に信号を出力しないようになっている。
続いて、サブ基板20について説明する。サブ基板20は、演出制御手段180と、サブメモリ190Sとを含んで構成されている。
演出制御手段180は、メイン基板10からの信号に応答して遊技の進行状況に応じた演出を演出装置に実行させる制御を行う。具体的には、サブメモリ190Sの演出データ記憶手段197に記憶されている演出データに基づいて、台枠ランプAL(演出表示装置330、演出装置)を点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイLCD(演出表示装置330、演出装置)に演出画像を表示させたりする表示演出やスピーカ(演出装置、音響装置340)から演出音を出力させたりする音響演出などに関する制御を行う。
また演出制御手段180は、内部抽選で特定役(例えば、ボーナスなど)が当選した場合に、演出ボタンB5に対する操作を有効化する制御を行うとともに、演出ボタンB5に対する操作を指示するまたは促すボタン画像を液晶ディスプレイLCDに表示させる。そして演出ボタンB5に対する操作が有効化された状態において、遊技者が演出ボタンB5を押下することにより演出ボタンスイッチ270が作動すると、演出ボタンB5に対する操作を無効化する制御を行うとともに、特定役の当選を示唆するチャンス演出を演出装置に実行させる。チャンス演出では、ボーナスの当選を示唆するチャンス画像を液晶ディスプレイLCDに表示させる。
また演出制御手段180は、所定状況下で所定時間(例えば、60秒)にわたって遊技が継続して行われなかった場合に、待機演出を演出表示装置330や音響装置340に実行させる。本実施形態では、遊技が継続して行われていない時間をサブメモリ190Sの監視タイマー199(計時手段)によって計測しており、演出制御手段180は、遊技機の電源が投入されている間は監視タイマー199を常に作動させ、メイン基板10からの信号、演出ボタンスイッチ270、またはメニューボタンスイッチ280からの信号が入力される毎に、作動中の監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)して計時を再開する。そして監視タイマー199が所定時間(例えば、60秒)を計時した場合に、所定時間(例えば、60秒)にわたって遊技が継続して行われなかったと判断する。なお演出ボタンB5およびメニューボタンB6に関しては、有効な操作が行われた場合に限り監視タイマー199の計測値を初期化し、無効な操作が行われた場合には監視タイマー199の計測値を初期化しないようになっている。また十字キーB7に関しては有効な操作が行われた場合であっても無効な操作が行われた場合であっても監視タイマー199の計測値を初期化しないようになっている。このようの本実施形態では、メダルの投入を受け付けている状態においてメダルが投入されたり、各種の操作手段に対する有効な操作が行われた場合に監視タイマー199による計時をリセットし、メダルの投入を受け付けていない状態においてメダルが投入されたり、各種の操作手段に対する無効な操作が行われた場合には監視タイマー199による計時をリセットしないようになっている。
また待機演出では、デモ画像を液晶ディスプレイLCDに表示させ、デモ演出パターンで台枠ランプALを点灯または点滅させ、スピーカの音量を消音に制御する。
また演出制御手段180は、監視タイマー199が所定時間(例えば、60秒)を計時すると、演出ボタンB5に対する操作を有効化する制御を行い、待機演出が終了すると、演出ボタンB5に対する操作を無効化する制御を行う。
また演出制御手段180は、待機演出の実行中において各種の操作手段に対する有効な操作が行われた場合に、待機演出を終了して遊技演出に復帰させる。ただし待機演出の実行中においてメニューボタンB6または十字キーB7に対する操作が行われた場合には、待機演出を終了して後述するメニュー表示を行うメニュー演出に移行させる。このように本実施形態では、メダルの投入やベットボタンB0に対する操作やスタートレバーSLに対する操作などの遊技を進行させるための操作のみならず、遊技進行に関わらない演出ボタンB5やメニューボタンB6や十字キーB7に対する操作によっても待機演出を終了させることができるようになっている。なお本実施形態では、上部前面扉UDまたは下部前面扉DDの開閉によっても待機演出は終了する。
また本実施形態では、演出制御手段180は、サブ基板20からの1回の遊技の終了を通知する信号に基づいて、メニューボタンB6および十字キーB7に対する操作を有効化し、スタートレバーSLに対する遊技開始操作が行われると、メニューボタンB6および十字キーB7に対する操作を無効化し、メニューボタンB6または十字キーB7に対する有効な操作が行われると、図3に示すように、メニュー画面400(所定のメニュー画面)を液晶ディスプレイLCDに表示させるメニュー表示を行う。メニュー画面400に移行すると、それまで表示していた画像は非表示となる。
そしてメニュー画面400では、図3に示すように、「音量」、「光量」、「演出カスタマイズ」、「遊技履歴」、および「終了」の項目が選択肢として表示され、十字キーB7の操作によりカーソルを移動させていずれかの項目を選択し、メニューボタンB6を押下操作して決定すると、選択された項目に対応する画面に移行する。
メニュー画面400において「音量」が選択決定されると、図4(A)に示すように、スピーカから出力する音の音量を設定するための音量設定画面410に移行し、メニュー画面400において「光量」が選択決定されると、図4(B)に示すように、外周ランプALや液晶ディスプレイLCDの光量を設定するための光量設定画面430に移行し、メニュー画面400において「演出カスタマイズ」が選択決定されると、演出態様を設定するための演出カスタマイズ画面(図示省略)に移行し、メニュー画面400において「遊技履歴」が選択決定されると、ボーナスの当選回数などの遊技履歴を確認するための遊技履歴画面(図示省略)に移行する。本実施の形態では、「1」~「5」の5段階で音量を設定可能となっており、音量設定画面410では、図4(A)に示すように、5段階の音量に対応した音量バー画像420を表示させ、左ボタンB7Cまたは右ボタンB7Dの操作により音量バーの目盛りを増減させることによって音量を変更し、メニューボタンB6の操作により音量を決定する。光量についても「1」~「5」の5段階で光量を設定可能となっており、光量設定画面430では、図4(B)に示すように、5段階の光量に対応した光量バー画像440を表示させ、左ボタンB7Cまたは右ボタンB7Dの操作により光量バーの目盛りを増減させることによって光量を変更し、メニューボタンB6の操作により光量を決定する。また演出カスタマイズ画面では、特定キャラクターに対応した演出態様などを選択することができるようになっている。
音量設定画面410、光量設定画面430、演出カスタマイズ画面、または遊技履歴画面においてメニューボタンB6が操作されると、メニュー画面400に戻り、メニュー画面400において「終了」が選択決定されると、メニュー画面400を終了して遊技演出に復帰する(メニュー表示を終了する)。
またメニュー画面400、音量設定画面410、光量設定画面430、演出カスタマイズ画面、または遊技履歴画面において、メダル投入口MIからメダルが投入されたり、ベットボタンB0に対する有効な操作が行われたり、精算ボタンB4に対する有効な操作が行われたり、スタートレバーSLに対する遊技開始操作が行われると、これらの表示を終了して遊技演出に復帰する。
なお本実施形態の機能は、コンピュータシステム(ゲームシステムを含む)によって仮想的に実現することができる。これらのシステムでは、本実施形態のメイン基板10やサブ基板20としてコンピュータを機能させるプログラムを、CD、DVD等の情報記憶媒体あるいはインターネット上のWebサーバからネットワークを介してダウンロードすることによって、その機能を実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、あるいはコントローラなどの操作手段に対してそれらの機能を仮想的に割り当てることにより実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、リールユニット310、ホッパーユニット320などは必須の構成要件ではなく、これらの装置ユニットは、ディスプレイ(表示装置)に表示出力される画像の制御によってそれらの機能を仮想的に実現することができる。
2.本実施形態の手法
以下、図5~図6を参照しながら、本実施形態の遊技機で採用されている制御手法について具体的に説明する。図5~図6は、本実施の形態の遊技機における精算ボタンとブロッカーとの関係を説明する図である。
まず本実施の形態では、投入受付手段105は、メダルの受付について、投入許可状態(第1状態)および投入不許可状態(第2状態)に関する制御を行う。投入許可状態は、メダルの受付を許可することによってメダルを受け付け可能とする状態であり、投入受付手段105は、ブロッカー355を許可位置に位置させ、通過検知センサ356によるメダルの検出を有効化し、遊技機にメダルがクレジット記憶されていることを条件としてベットボタンB0に対する操作を有効化することによって、投入許可状態では、メダルを受け付け可能とする。
また投入不許可状態は、メダルの受付を許可しないことによってメダルを受け付けないようにする状態であり、投入受付手段105は、ブロッカー355を不許可位置に位置させ、通過検知センサ356によるメダルの検出を無効化し、ベットボタンB0に対する操作を無効化することによって、投入不許可状態では、メダルを受け付けないようにする。
本実施の形態では、メダルを受け付ける期間であるメダル受付期間では、メダルのクレジット数がクレジット上限枚数でかつ規定投入数のメダルがベット(投入状態に設定)されている場合を除き原則として投入許可状態に制御するが、メダル受付期間であっても所定状況下では投入不許可状態に制御する。
例えば、図5(A)に示すように、メダルがクレジット記憶またはベットされていることによって精算ボタンB4に対する操作が有効化されている精算操作有効状態(遊技価値記憶手段に遊技価値が記憶されている精算許可状態)かつ投入許可状態において精算ボタンB4に対する短押し操作(例えば、0.25秒)が行われた場合には、短押し操作が行われている間、投入不許可状態に制御し、短押し操作が終了すると、投入許可状態に制御する。具体的には、図5(A)に示すように、精算ボタンB4に対する押下操作が行われると、ブロッカー355を許可位置から不許可位置に変位させ、押下状態にある精算ボタンB4が解放されると、不許可位置から許可位置にブロッカー355を変位させる。この場合に精算ボタンB4に対する短押し操作が行われている間、通過検知センサ356によるメダルの検出、スタートレバーSLに対する操作、およびベットボタンB0に対する操作についてもブロッカー355の挙動に合わせて無効な状態とし、短押し操作が終了すると有効化する。例えば、規定投入数のメダルがベットされていることによってスタートレバーSLに対する操作が有効化されている状態において精算ボタンB4に対する短押し操作(例えば、0.25秒)が行われた場合には、短押し操作が行われている間、スタートレバーSLに対する操作を無効な状態とし、クレジット記憶されているメダルをベット可能であることによってベットボタンB0に対する操作が有効化されている状態において精算ボタンB4に対する短押し操作(例えば、0.25秒)が行われた場合には、短押し操作が行われている間、ベットボタンB0に対する操作を無効な状態とする。なおこの例では、精算ボタンB4に対する操作は有効化されているが短押し操作は無効な操作であるため、精算処理は行われない。
また図5(B)に示すように、メダルがクレジット記憶もベットもされていないことによって精算ボタンB4に対する操作が無効化されている精算操作無効状態(遊技価値記憶手段に遊技価値が記憶されていない非精算許可状態)かつ投入許可状態において精算ボタンB4に対する短押し操作(例えば、0.25秒)が行われた場合には、短押し操作が行われている間、投入不許可状態に制御し、短押し操作が終了すると、投入許可状態に制御する。具体的には、図5(B)に示すように、精算ボタンB4に対する短押し操作が行われている間、ブロッカー355を不許可位置に位置させ、短押し操作が終了すると許可位置に変位させ、通過検知センサ356によるメダルの検出についてもブロッカー355の挙動に合わせて無効な状態とし、短押し操作が終了すると有効化する。なおこの例では、メダルがクレジット記憶もベットもされていないことによってスタートレバーSLに対する操作およびベットボタンB0に対する操作は無効化されているため、短押し操作が行われている間も無効な状態は継続し、短押し操作が終了しても無効な状態が維持される。またこの例では、精算ボタンB4に対する操作が無効化されているとともに短押し操作は無効な操作であるため、精算処理は行われない。
また図5(C)に示すように、精算操作無効状態かつ投入許可状態において精算ボタンB4に対する長押し操作(例えば、0.5秒)が行われた場合には、長押し操作が行われている間、投入不許可状態に制御し、長押し操作が終了すると、投入許可状態に制御する。具体的には、図5(C)に示すように、精算ボタンB4に対する長押し操作が行われている間、ブロッカー355を不許可位置に位置させ、長押し操作が終了すると許可位置に変位させ、通過検知センサ356によるメダルの検出についてもブロッカー355の挙動に合わせて無効な状態とし、長押し操作が終了すると有効化する。なおこの例では、メダルがクレジット記憶もベットもされていないことによってスタートレバーSLに対する操作およびベットボタンB0に対する操作は無効化されているため、長押し操作が行われている間も無効な状態は継続し、長押し操作が終了しても無効な状態が維持される。またこの例では、精算ボタンB4に対する操作は無効化されているため、長押し操作が行われた場合であっても精算処理は行われない。
また図6(A)に示すように、精算操作有効状態かつ投入許可状態において精算ボタンB4に対する長押し操作(例えば、0.5秒)が行われた場合には、長押し操作が開始されてから精算処理の終了後所定時間(例えば、0.5秒)が経過するまでの間、投入不許可状態に制御し、精算処理の終了後所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、投入許可状態に制御する。具体的には、図6(A)に示すように、精算ボタンB4に対する押下操作が行われると、ブロッカー355を許可位置から不許可位置に変位させ、精算ボタンB4の押下時間(操作時間)が基準時間(例えば、0.5秒)に達すると有効な操作であると判定して精算処理が開始され、精算処理の実行中もブロッカー355を不許可位置に維持し、精算処理が終了してから所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、不許可位置から許可位置にブロッカー355を変位させる。この場合にブロッカー355が不許可位置に変位している間、通過検知センサ356によるメダルの検出、スタートレバーSLに対する操作、およびベットボタンB0に対する操作についてもブロッカー355の挙動に合わせて無効な状態とし、精算処理が終了してから所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると過検知センサ356によるメダルの検出ついて有効化し、スタートレバーSLに対する操作およびベットボタンB0に対する操作については、精算処理によってメダルを全て精算したため、無効な状態を維持する。例えば、規定投入数のメダルがベットされていることによってスタートレバーSLに対する操作が有効化されている状態において精算ボタンB4に対する長押し操作(例えば、0.5秒)が行われた場合には、ブロッカー355が不許可位置に変位している間、スタートレバーSLに対する操作を無効な状態とし、ブロッカー355が不許可位置から許可位置に変位してもスタートレバーSLに対する操作の無効化を維持し、クレジット記憶されているメダルをベット可能であることによってベットボタンB0に対する操作が有効化されている状態において精算ボタンB4に対する長押し操作(例えば、0.5秒)が行われた場合には、ブロッカー355が不許可位置に変位している間、ベットボタンB0に対する操作を無効な状態とし、ブロッカー355が不許可位置から許可位置に変位してもベットボタンB0に対する操作の無効な状態を維持する。このように図6(A)に示す例では、長押し操作が開始されてから少なくとも精算処理が終了するまでの間、投入不許可状態に制御し、精算処理が終了すると、投入許可状態に制御する。
また図6(B)に示すように、精算操作有効状態かつ投入許可状態において精算ボタンB4に対して、押下状態を基準時間(例えば、0.5秒)よりも長い時間(例えば、5秒)継続させる操作である特定長押し操作(特定操作)が行われた場合には、特定長押し操作が開始されてから精算処理の終了後所定時間(例えば、0.5秒)が経過するまでの間、投入不許可状態に制御し、精算処理の終了後所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、投入許可状態に制御する。具体的には、図6(B)に示すように、精算ボタンB4に対する押下操作が行われると、ブロッカー355を許可位置から不許可位置に変位させ、精算ボタンB4の押下時間(操作時間)が基準時間(例えば、0.5秒)に達すると有効な操作であると判定して精算処理が開始され、精算処理の実行中もブロッカー355を不許可位置に維持し、精算処理が終了してから所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、精算ボタンB4が押下状態であっても不許可位置から許可位置にブロッカー355を変位させる。この場合に図6(A)に示す例と同様に、ブロッカー355が不許可位置に変位している間、通過検知センサ356によるメダルの検出、スタートレバーSLに対する操作、およびベットボタンB0に対する操作についてもブロッカー355の挙動に合わせて無効な状態とし、精算処理が終了してから所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると過検知センサ356によるメダルの検出ついて有効化し、スタートレバーSLに対する操作およびベットボタンB0に対する操作については、精算処理によってメダルを全て精算したため、無効な状態を維持する。このように図6(B)に示す例では、特定長押し操作が開始されてから少なくとも精算処理が終了するまでの間、投入不許可状態に制御し、精算処理が終了すると、精算ボタンB4が押下状態であっても投入許可状態に制御する。
また図6(C)に示すように、精算操作無効状態かつ投入許可状態において精算ボタンB4に対する特定長押し操作(例えば、5秒)が行われた場合には、特定長押し操作が開始されてから精算ボタンB4の押下時間(操作時間)が所定時間(例えば、0.5秒)経過するまでの間、投入不許可状態に制御し、精算ボタンB4の押下時間(操作時間)が所定時間(例えば、0.5秒)経過すると、投入許可状態に制御する。具体的には、図6(C)に示すように、特定長押し操作が開始されてから精算ボタンB4の押下時間(操作時間)が所定時間(例えば、0.5秒)経過するまでの間、ブロッカー355を不許可位置に位置させ、所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、精算ボタンB4が押下状態であっても不許可位置から許可位置にブロッカー355を変位させる。この場合の所定時間(例えば、0.5秒)は、精算ボタンB4に対する操作が有効であると判定されるまでの基準時間(遊技価値の精算を開始するための基準時間:例えば、0.5秒)となっている。またこの場合にブロッカー355が不許可位置に変位している間、通過検知センサ356によるメダルの検出についてもブロッカー355の挙動に合わせて無効な状態とし、特定長押し操作が開始されてから所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると有効化する。なおこの例では、メダルがクレジット記憶もベットもされていないことによってスタートレバーSLに対する操作およびベットボタンB0に対する操作は無効化されているため、特定長押し操作が開始されてから所定時間(例えば、0.5秒)が経過するまでの間も無効な状態は継続し、所定時間(例えば、0.5秒)が経過しても無効な状態が維持される。またこの例では、精算ボタンB4に対する操作は無効化されているため、特定長押し操作が行われた場合であっても精算処理は行われない。
以上に述べたように本実施の形態では、図5(A)~図5(C)および図6(A)~図6(C)に示すように、精算ボタンB4に対する操作が開始されると、投入不許可状態に制御することによってメダルの投入に関する不正行為を防止するようにしている。
また本実施の形態では、図5(A)および図5(B)に示すように、精算操作有効状態または精算操作無効状態であって投入許可状態である状態において精算ボタンB4に対して短押し操作が行われた場合に、短押し操作が行われている間、投入不許可状態に制御することによってメダルの投入に関する不正行為を防止しつつ、精算ボタンB4に対する短押し操作が終了すると(精算ボタンB4に対する操作が開始されてからメダルの精算を開始するための基準時間が経過する前に精算ボタンB4に対する操作が終了すると)、投入許可状態に制御するため、必要最低限の時間だけメダルの投入を受け付けないようにして速やかにメダルの投入を可能とすることができ、メダルの投入に関する操作性の向上を図ることができる。
また本実施の形態では、図5(C)に示すように、精算操作無効状態かつ投入許可状態において精算ボタンB4に対して長押し操作(例えば、0.5秒)が行われた場合に、長押し操作が行われている間、投入不許可状態に制御することによってメダルの投入に関する不正行為を防止しつつ、精算ボタンB4に対する長押し操作が終了すると、投入許可状態に制御するため、必要最低限の時間だけメダルの投入を受け付けないようにして速やかにメダルの投入を可能とすることができ、メダルの投入に関する操作性の向上を図ることができる。
また本実施の形態では、図6(A)に示すように、精算操作有効状態かつ投入許可状態において精算ボタンB4に対して長押し操作(例えば、0.5秒)が行われた場合に、長押し操作が開始されてから精算処理の終了後所定時間(例えば、0.5秒)が経過するまでの間、投入不許可状態に制御することによってメダルの投入に関する不正行為を防止しつつ、精算処理の終了後所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると(メダルの精算が終了すると)、投入許可状態に制御するため、速やかにメダルの投入を可能とすることができ、メダルの投入に関する操作性の向上を図ることができる。
また本実施の形態では、図6(B)に示すように、精算操作有効状態かつ投入許可状態において精算ボタンB4に対して特定長押し操作(例えば、5秒)が行われた場合には、特定長押し操作が開始されてから精算処理の終了後所定時間(例えば、0.5秒)が経過するまでの間、投入不許可状態に制御することによってメダルの投入に関する不正行為を防止しつつ、精算処理が終了してから所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると(メダルの精算が終了すると)、精算ボタンB4が押下状態(精算ボタンB4に対する操作を実行中)であっても投入許可状態に制御するため、押下状態にある精算ボタンB4を解放する前であってもメダルの投入を可能とすることができ、メダルの投入に関する操作性の向上を図ることができる。
また本実施の形態では、図6(C)に示すように、精算操作無効状態かつ投入許可状態において精算ボタンB4に対して特定長押し操作(例えば、5秒)が行われた場合には、特定操作が開始されてからメダルの精算を開始するための基準時間(例えば、0.5秒)が経過するまでの間、投入不許可状態に制御することによってメダルの投入に関する不正行為を防止しつつ、基準時間が経過すると、精算ボタンB4が押下状態(精算ボタンB4に対する操作を実行中)であっても投入許可状態に制御するため、押下状態にある精算ボタンB4を解放する前であってもメダルの投入を可能とすることができ、メダルの投入に関する操作性の向上を図ることができる。これらによりできだけ早く遊技を開始することができるようになる。
また本実施の形態では、図6(A)および図6(B)に示す例では、精算処理の終了後所定時間が経過したタイミングで投入許可状態に制御するところ、精算処理に要する時間は精算するメダルの数によって変動するため、投入不許可状態から投入許可状態に移行するタイミングを遊技者がコントロールできないようにすることができ、メダルの投入に関する不正行為をできるだけ防止することができる。
また本実施の形態では、図5(A)および図5(B)に示す例では、同じタイミング(押下状態にある精算ボタンB4の解放時)で投入許可状態に制御するため、メダルの受付制御に関して処理の共通化を図ることができ、設計効率の向上を図ることができる。
また本実施の形態では、図6(A)および図6(B)に示す例では、精算処理の終了後所定時間が経過した時に精算ボタンB4に対する操作を実行している場合も実行していない場合も投入許可状態に制御するため、メダルの受付制御に関して処理の共通化を図ることができ、設計効率の向上を図ることができる。
また本実施の形態では、図5(A)、図5(B)、図5(C)、および図6(C)に示す例では、精算ボタンB4に対する操作は無効な操作であるため、精算ボタンB4に対する押下操作および押下状態の解放操作によっては監視タイマー199の計測値が初期値「0」に初期化(リセット)されることはないが、図6(A)および図6(B)に示す例では、精算ボタンB4に対する有効な操作が行われたタイミング(有効と判定されたタイミングであって精算処理が開始したタイミング)および精算処理が終了したタイミングで、監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)する。なお図6(A)および図6(B)に示す例では、精算ボタンB4に対する有効な操作が行われたタイミングおよび精算処理が終了したタイミングのうち一方でのみ監視タイマー199を初期化(リセット)するようにしてもよい。
また本実施の形態では、メニューボタンB6に対する有効な操作が行われると、監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)するため、例えば、メニュー表示に移行させるために遊技演出または待機演出の実行中にメニューボタンB6に対する有効な操作が行われたり、遊技演出に復帰させるためにメニュー表示中にメニューボタンB6に対する有効な操作が行われると、監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)する。
また例えば、音量設定画面410において音量を決定するためにメニューボタンB6に対する有効な操作が行われたり、光量設定画面430において音量を決定するためにメニューボタンB6に対する有効な操作が行われたり、演出カスタマイズ画面において演出態様を決定するためにメニューボタンB6に対する有効な操作が行われたり、音量設定画面410、光量設定画面430、演出カスタマイズ画面、または遊技履歴画面においてメニュー画面400に戻るためにメニューボタンB6に対する有効な操作が行われると、監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)する。なおこれらの場合には監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)しないようにしてもよい。
また本実施の形態では、十字キーB7に対する有効な操作によっては監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)しない。このため例えば、メニュー画面400において「音量」などの選択肢を選択するために十字キーB7に対する有効な操作が行われたり、音量設定画面410において音量を変更するために十字キーB7に対する有効な操作が行われたり、光量設定画面430において光量を変更するために十字キーB7に対する有効な操作が行われたり、演出カスタマイズ画面において演出態様を変更するために十字キーB7に対する有効な操作が行われても、監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)しない。
以上に述べたように本実施の形態によれば、図5(A)、図5(B)、図5(C)、および図6(C)に示す例のように精算ボタンB4に対する操作は無効な操作によって監視タイマー199の計測値が初期値「0」に初期化(リセット)しないため、デモ画面を見たい遊技者に対して無駄な待ち時間を与えないようにすることができる。
また本実施の形態では、遊技演出に復帰させるためにメニュー表示中にメニューボタンB6に対する有効な操作が行われると、監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)するため、メニュー表示を終了して遊技を開始しようとする遊技者に対してデモ画面を無駄に見せないようにすることができる。
また本実施の形態では、十字キーB7に対する有効な操作によっては監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)しないため、デモ画面を見たい遊技者に対して無駄な待ち時間を与えないようにすることができる。
また本実施の形態では、投入許可状態においてメダルが投入されたり、ベットボタンB0、スタートレバーSL、精算ボタンB4などの操作手段に対する有効な操作が行われた場合に監視タイマー199による計時をリセットし、投入許可状態においてメダルが投入されたり、ベットボタンB0、スタートレバーSL、精算ボタンB4などの操作手段に対する無効な操作が行われた場合には監視タイマー199による計時をリセットしないため、遊技が継続して行われていない時間を適切に計時することができる。
また本実施の形態の発明は、遊技者が操作可能な第1演出用操作手段および第2演出用操作手段と、遊技が継続して行われていない時間を計時する計時手段と、前記計時手段が所定時間を計時した場合にデモ画像を表示させる表示制御、および前記第1演出用操作手段に対する操作が行われた場合にメニュー画面を表示させ、前記第2演出用操作手段に対する操作が行われた場合に前記メニュー画面中のメニューを選択する表示制御を行う演出制御手段と、を備えた遊技機であって、前記演出制御手段が、前記第1演出用操作手段に対する操作が行われた場合に前記計時手段による計時をリセットして前記計時をやり直し、前記第2演出用操作手段に対する操作が行われた場合には前記計時手段による計時をリセットしない遊技機に関するものである。
3.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する制御手法として適宜組み合わせて採用することができる。
上記実施形態では、図6(A)および図6(B)に示す例において精算ボタンB4に対する操作が開始されてから精算処理の終了後所定時間(例えば、0.5秒)が経過するまでの間、投入不許可状態に制御する場合を例に取り説明したが、精算ボタンB4に対する操作が開始されてから少なくとも精算処理が終了するまでの間、投入不許可状態に制御すればよく、精算処理が終了すると即座に投入許可状態に制御するようにしてもよい。
また上記実施形態では、図5(A)に示す例において精算ボタンB4に対する短押し操作が行われている間、スタートレバーSLに対する操作およびベットボタンB0に対する操作についてもブロッカー355の挙動に合わせて無効化する場合を例に取り説明したが、必ずしも無効化しなくてもよく一方または両方の操作について有効化してもよい。
また上記実施形態では、精算ボタンB4に対する無効な操作が行われた場合には精算処理を行わない場合を例に取り説明したが、0枚のメダルを精算する精算処理を行うようにしてもよい。この場合には、精算操作無効状態において精算ボタンB4に対する長押し操作または特定長押し操作が行われた場合に、当該操作をメダルの精算に関して有効な操作と判定し、0枚のメダルを精算する精算処理を行うようにしてもよい。
また上記実施形態では、投入許可状態では、遊技機にメダルがクレジット記憶されていることを条件としてベットボタンB0に対する操作を有効な状態とする場合を例に取り説明したが、投入許可状態では、メダルがクレジット記憶されているか否かに関わらずにベットボタンB0に対する操作を有効な状態とするようにしてもよい。この場合には、投入許可状態においてメダルがクレジット記憶されていない状態でベットボタンB0に対する操作が行われた場合には、メダルがクレジット記憶されていないことに基づいて当該操作を無効な操作として扱うようにしてもよいし、有効な操作として扱ってクレジット記憶されている0枚のメダルを投入状態に設定する処理(メダル投入処理およびクレジット減算処理)を行うようにしてもよい。
また上記実施形態では、図6(A)および図6(B)に示す例において精算処理の開始および終了のタイミングで監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)する場合を例に取り説明したが、ブロッカー355が不許可位置から許可位置に変位したタイミングで監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)するようにしてもよい。この場合には、精算処理の開始および終了のうち一方または両方のタイミングでも監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化するようにしてもよいし初期化しないようにしてもよい。またこの場合には、ブロッカー355が許可位置から不許可位置に変位したことを通知する信号やブロッカー355が不許可位置から許可位置に変位したことを通知する信号をメイン基板10からサブ基板20に出力し、当該信号に基づいて監視タイマー199を初期化するようにしてもよい。
また上記実施形態では、非遊技中においてメニューボタンB6および十字キーB7に対する操作を有効化し、遊技中はメニューボタンB6および十字キーB7に対する操作を無効化する場合を例に取り説明したが、遊技中もメニューボタンB6および十字キーB7に対する操作を有効化するようにしてもよい。このようにすれば、遊技中に音量や光量などを変更することができるようになる。またこの例では、音量や光量の変更という頻繁に行われ易い操作(十字キーB7に対する操作)をしただけでは監視タイマー199の計測値を初期値「0」に初期化(リセット)しないため、遊技の途中でデモ画面を見たい遊技者に対して無駄な待ち時間を与えないようにすることができる。
また上記実施形態では、所定状況下で所定時間(例えば、60秒)にわたって遊技が継続して行われなかった場合に待機演出に移行させる場合を例に取り説明したが、精算ボタンB4に対する有効な操作が行われた場合にも待機演出(デモ画面)に移行させるようにしてもよいし、精算ボタンB4に対する有効な操作に伴う払出処理(精算処理)が終了した場合に待機演出(デモ画面)に移行させるようにしてもよい。
また上記実施形態では、遊技機の電源が投入されている間は監視タイマー199を常に作動させる場合を例に取り説明したが、監視タイマー199による計時を中断させるまたは監視タイマー199を停止させる場合があってもよい。例えば、上部前面扉UDまたは下部前面扉DDが開かれたことをドアセンサ260が検出した場合に監視タイマー199による計時を中断し、開放状態の上部前面扉UDまたは下部前面扉DDが閉じられたことをドアセンサ260が検出した場合に、中断した監視タイマー199による計時を再開するようにしてもよい。すなわち上部前面扉UDまたは下部前面扉DDの開放に伴うドア開放エラー中(エラー状態中)は監視タイマー199による計時を一旦停止するようにしてもよい。このようにすれば、上部前面扉UDまたは下部前面扉DDの開放中に待機演出が開始されることを防ぐことができる。ここで、上部前面扉UDまたは下部前面扉DDの開放中に待機演出が開始されると上部前面扉UDまたは下部前面扉DDの開閉の前後で異なる演出が実行されることとなり違和感を与えるおそれがあるが、本変形例によれば、上部前面扉UDまたは下部前面扉DDの開閉の前後で異なる演出が実行されることによる違和感を与えないようにすることができる。
また例えば、1回の遊技に関する処理が全て終了したことを契機として監視タイマー199を作動させ、メダルが投入状態に設定されたことを契機として監視タイマー199を停止させるようにしてもよい。このようにすれば、メダルが投入状態に設定されてない遊技状況において待機演出に移行させ、メダルが投入状態に設定されている遊技状況では待機演出に移行させないようにすることができる。
また上記実施形態では、メイン基板10からの信号が入力される毎に監視タイマー199による計時をリセットする場合を例に取り説明したが、上部前面扉UDまたは下部前面扉DDが開放された場合または開放状態の上部前面扉UDまたは下部前面扉DDが閉じられた場合には監視タイマー199による計時をリセットしないようにしてもよい。
また上記実施形態では、演出ボタンB5に対する有効な操作が行われた場合に限り監視タイマー199による計時をリセットし、無効な操作が行われた場合には監視タイマー199による計時をリセットしない場合を例に取り説明したが、演出ボタンB5に対する無効な操作が行われた場合にも監視タイマー199による計時をリセットするようにしてもよい。すなわち演出ボタンスイッチ270からの信号が入力される毎に監視タイマー199による計時をリセットするようにしてもよい。
また上記実施形態では、十字キーB7に対する有効な操作が行われた場合も無効な操作が行われた場合も監視タイマー199による計時をリセットしない場合を例に取り説明したが、十字キーB7に対する有効な操作が行われた場合に限り監視タイマー199による計時をリセットし、無効な操作が行われた場合には監視タイマー199による計時をリセットしないようにしてもよい。
また上記実施形態では、待機演出に移行すると、演出ボタンB5に対する操作を有効する場合を例に取り説明したが、演出ボタンB5に対する操作を有効化しなくてもよく、有効であるか否かに関わらずに演出ボタンスイッチ270からの信号が入力された場合に待機演出を解除するようにしてもよい。
また上記実施形態では、待機演出が終了すると、遊技演出に復帰させる場合を例に取り説明したが、待機演出への移行に伴い実行中の遊技演出を中断し、待機演出から遊技演出に復帰すると、中断した遊技演出を再開するようにしてもよい。
また上記実施形態では、いずれかのリールが回転している状況で監視タイマー199が所定時間(例えば、60秒)を計時した場合に、デモ演出に替えてリール停止警告演出を実行させるようにしてもよい。この場合には、リール停止警告演出の実行とともに、スピーカの音量を消音に制御したり、スピーカの音量を低下させる制御を行うようにしてもよい。
また上記実施形態では、演出ボタンB5を設け、演出ボタンB5に対する操作によって待機演出を終了可能とする場合を例に取り説明したが、演出ボタンB5は必ずしも設けなくてもよい。
また上記実施形態の発明は、有体物としてのメダル(遊技価値)を用いて遊技を行うスロットマシンに限られるものではなく、有体物としてのメダルを用いずに電子的情報である電子メダル(遊技価値)を遊技媒体として用いて遊技を行う遊技機であるスマートパチスロ(「スマスロ」あるいは「メダルレス遊技機」とも称される。)にも適用することができる。
スマートパチスロでは、メイン基板10は、外部ユニットとしてのメダル貸出機(図示省略)と双方向通信可能に接続され、メダル貸出機から貸し出された電子的情報である電子メダルをクレジット記憶手段191のクレジット記憶領域においてクレジット記憶し、クレジット記憶されている電子メダルをベットボタンB0の操作によりベットして遊技を行い、遊技の結果に応じて払い出されるメダルを全てクレジット記憶する。このためスマートパチスロでは、メダル投入口MI、メダルセレクタ350(ブロッカー355、通過検知センサ356、および投入検知センサ357)、ホッパーユニットHPなどは必要とされない。またスマートパチスロでは、例えば、16383枚の電子メダルをクレジット記憶可能に設定され、5桁の数字を表示可能な遊技メダル数表示装置が設けられ、電子メダルのクレジット数は遊技メダル数表示装置に表示される。
またスマートパチスロでは、精算ボタンB4に対する操作が有効化された状態において精算ボタンB4に対する操作が行われると、精算処理では、リプレイが作動していない場合に、投入状態に設定されている電子メダルを全てクレジットに戻す処理を行う。
そしてスマートパチスロでは、ブロッカー355および通過検知センサ356が存在しないため、投入許可状態では、ベットボタンB0に対する操作を有効な状態とし、投入不許可状態では、ベットボタンB0に対する操作を無効な状態とすることができる。