JP7395318B2 - 光学系、それを備える撮像装置及び撮像システム - Google Patents

光学系、それを備える撮像装置及び撮像システム Download PDF

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Description

本発明は、物体からの光束を分光して画像情報を取得する撮像装置に用いられる光学系に関し、例えば製造業、農業、医療などの産業分野における検査や評価に好適なものである。
従来、被検物(物体)からの光束を互いに波長が異なる複数の光束に分光し、各光束を互いに異なる位置に集光する光学系が知られている。特許文献1には、一方向に長いスリットの両側に配置されたミラーと、ミラーからの光束を分光する回折素子とを有する光学系が記載されている。
なお、回折素子を用いた場合、所望の回折次数とは異なる回折次数の回折光(不要回折光)が生じることが知られている。光学系を備える撮像装置において、このような不要回折光が迷光となって受光素子に入射した場合、良好な画像情報が得られなくなることが考えられる。特許文献2には、フォトダイオードアレイと光の透過帯域が異なる複数のフィルタ部材とが一体化されて成る撮像素子により、不要光を吸収することについて記載されている。
米国特許第7199877号公報 特公平2-39726号公報
しかしながら、上述の特許文献2の構成においては、複数のフィルタ部材を互いに接合した上で、フォトダイオードアレイと一体化させるという複雑な製造工程を要する。また、各フィルタ部材のサイズを小さくすることには限界があるため、特許文献1の装置に特許文献2の複数のフィルタ部材を適用した場合、装置全体の小型化が難しくなる。
本発明は、簡素な構成でありながら不要回折光による影響を低減することができる光学系、それを備える撮像装置及び撮像システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するための、本発明の一側面としての光学系は、物体側から像側へ順に配置された前群、遮光部材、後群から成る光学系であって、前記前群は、第1の断面においては前記遮光部材の開口上に物体の中間像を形成し、前記第1の断面に垂直な第2の断面においては前記開口上に前記物体を結像せず、前記後群は、前記第1の断面において前記開口を通過した光束を互いに波長が異なる複数の光に分光する回折面と、該回折面よりも像側に配置された第1の光学素子とを有し、該第1の光学素子は、前記第1の断面において順に配列された、分光透過率が互いに異なる第1、第2、及び第の領域を含み、前記第3の領域は、前記回折面の回折効率が最大となる波長帯域における1次光の光路上に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、簡素な構成でありながら不要回折光による影響を低減することができる光学系、それを備える撮像装置及び撮像システムの提供が可能になる。
実施形態に係る光学系のZX断面における要部概略図。 実施形態に係る光学系のXY断面における要部概略図。 実施形態に係る回折光学素子の要部概略図。 実施形態に係るフィルタの配置を説明するための図。 実施形態に係るフィルタの模式図。 実施形態に係るフィルタの透過特性を示す図。 実施例1に係るフィルタの模式図。 実施例1に係るフィルタの透過特性を示す図。 フィルタの製造方法を説明するための図。 実施例1に係る回折面の回折効率を示す図。 実施例1に係る光学系のMTFを示す図。 実施例2に係るフィルタの透過特性を示す図。 実施形態に係る光学系の使用例1としての撮像システムの要部概略図。 実施形態に係る光学系の使用例2としての撮像システムの要部概略図。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。各図面は、便宜的に実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。また、各図面において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明を省略する。
以下の説明においては、絶対座標系としてXYZ座標系を定め、光学面ごとのローカル座標系としてxyz座標系を定めている。ローカル座標系において、x軸は各光学面の頂点(原点)における法線方向の軸(法線に平行な軸)、y軸はY軸に平行かつ原点においてx軸と直交する軸、z軸はx軸及びy軸に直交する軸である。また、Y方向及びy方向を第1の方向(読取方向)、Z方向及びz方向を第2の方向(分光方向)、ZX断面及びzx断面を第1の断面(分光断面)、XY断面及びxy断面を第2の断面(読取断面)とも呼ぶ。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る光学系10の要部概略図であり、図1は第1の断面を示し、図2は第2の断面を示している。なお、図1及び図2においては、各部材の光軸を含む断面での形状を示しており、図2では便宜的に各部材を同一の紙面内に示している。ただし、ここでの光軸とは、後述する絞り1の開口の中心を通る主光線(軸上主光線)の光路上の軸を示している。
また、図1及び図2では、便宜的に回折面における回折格子を省略している。本実施形態では、YZ平面に平行な物体面におけるZ=0の近傍の位置に被検物が配置されており、光学系10の像面に撮像素子(受光素子)の受光面7が配置されているものとする。また、被検物は、太陽光などの白色光(複数の波長成分を有する光)により照明されているものとする。なお、被検物を照明するための光源や、光源からの光を被検物に導光する照明光学系を用いてもよい。光源としては、例えばハロゲンランプや白色LED、異なる波長の光を射出する複数のLEDを並べたもの(LDEアレイ)、キセノン管などを採用することができる。また、照明光学系としては、被検物に対する集光効率を向上させるための反射素子(反射傘)や屈折素子(レンズ)、導光体(プリズム)などを採用することができる。
本実施形態に係る光学系10は、物体側から像側へ順に配置された前群11、遮光部材(スリット部材)4、及び後群12で構成される。光学系10は、-X側に位置する不図示の被検物からの光束を集光することで、受光面(像面)7に被検物の像を形成している。前群11は、絞り1、第1反射面2、及び第2反射面3を有する。また、後群12は、第3反射面(回折面)5及び第4反射面6を有する。
なお、第4反射面6と受光面7の間には第1の光学素子としてのフィルタ(マルチ・エリア・ダイクロフィルタ)9が配置され、絞り1の直前には第2の光学素子としてのカバーガラス(防塵ガラス)8が配置されている。カバーガラス8及びフィルタ9は、結像に寄与しないものとして扱う。カバーガラス8は、光学系10を保護することができる透光部材であればよく、ガラス以外の材料で構成されていてもよい。なお、カバーガラス8を、短波長帯域の不要光を吸収する材料で構成してもよい(詳細は後述)。また、フィルタ9としては、例えば2次回折光(2次光)などの不要光をカット(除去)するものなどを採用することができる(詳細は後述)。
絞り1は、被検物からの光束の第2の方向における幅を規制するための部材であり、その開口面がX方向に垂直になるように配置されている。ただし、絞り1は光学系10の外部に設けられていてもよい。なお、図1及び図2に示すように、光学系10における光束の入射口(絞り1)と出射口(受光面7)を、各光学面を挟んで互いに反対側に配置することが望ましい。これにより、光学系10を撮像装置に適用した際に、被検物からの光束が撮像素子や配線等によって遮られることを回避し易くすることができる。
遮光部材4には、第1の方向に長い開口(スリット)が設けられている。遮光部材4は、光学系10の第1の断面における画角を制限して不要光を遮光しつつ、光束の第1の方向における幅を規制する絞りとしての役割を果たしている。なお、遮光部材4の開口の幅は、求められる光量や解像度などに応じて決定される。遮光部材4の開口の第2の方向における幅は、第1の方向における幅(数mm)よりも短く、数μm~数100μmであることが望ましい。遮光部材4の開口の第2の方向における幅について、大き過ぎる場合は受光面7での解像度が低下してしまい、小さすぎる場合は結像に寄与する有効光束が遮光され易くなってしまうため、10μm以上0.2mm以下であることがより好ましい。
絞り1及び遮光部材4における開口以外の領域は、少なくとも光学系10の使用波長帯域(設計波長帯域)の光が透過しない遮光面となっている。絞り1及び遮光部材4としては、板金に穴を開けたものや、ガラス板の表面にクロム蒸着を施したものなどを採用することができる。このような遮光部材4を採用することにより、光学系10は第1の方向に長いライン状の読取領域(被検領域)の像を形成することができる。
第1反射面2、第2反射面3、及び第4反射面6は、自由曲面形状を有するベース面に反射コーティングを施すことで得られる反射面である。各反射面のベース面は、ガラス、樹脂、金属などから成るブロック材を加工(切削、研磨、型によるモールド成形など)することによって形成される。反射コーティングは、使用波長帯域において十分なエネルギー効率(光利用効率)を実現することができる分光反射特性を有していることが望ましい。なお、ベース面が使用波長帯域において十分な反射率を有する場合は、反射コーティングを省略してもよい。
本実施形態において、第1反射面2、第2反射面3、及び第4反射面6の夫々は非球面であり、具体的には第1の断面と第2の断面とで曲率(パワー)が異なるアナモフィック光学面(アナモフィック反射面)である。これにより、第1の断面と第2の断面とで異なる光学的作用を生じさせることができる。なお、前群11の各反射面はアナモフィック光学面でなくてもよく、例えば各反射面を球面として、代わりにアナモフィック屈折面を設けてもよい。ただし、前群11における光学面の数を減らすためには、第1反射面2及び第2反射面3の少なくとも一方をアナモフィック光学面とすることが望ましい。
また、後群12は少なくとも一つの回折面と、該回折面よりも像側に配置された少なくとも一つの非球面を有していればよい。例えば、回折面5の前後に他の光学面を設けたり、第4反射面6を球面として他の非球面を設けたりしてもよい。なお、回折面5を前群11に設けた場合、一部の波長の光束しか遮光部材4の開口を通過できなくなってしまう。よって、回折面5は後群12に設けることが必要である。
また、光学系10において、光学面同士でパワーを分担することで収差の発生を抑制するためには、前群11及び後群12の全ての光学面をアナモフィック光学面とすることがより好ましい。前群11及び後群12の構成は上述したものに限らず、各群における光学面を増減させてもよい。ただし、全系の小型化と部品点数の削減を実現するためには、本実施形態のように前群11及び後群12の夫々を二つの反射面で構成することが望ましい。なお、第4反射面6を、第1の断面において光軸を挟んで非対称にパワー(曲率)が変化する非球面形状とすることにより、波長ごとに異なるコマ収差を補正してもよい。
本実施形態においては、全ての光学面を反射面とすることで、光路を折り曲げて光学系10の小型化を実現しつつ、色収差の発生を抑制している。このとき、光学系10の小型化のためには、図1に示すように、前群11及び後群12の夫々において光路が交差するように(4の字になるように)各反射面を配置することが望ましい。なお、必要に応じて反射面を含む反射部材としてプリズムや内面反射ミラーを用いてもよいが、上述したように色収差の発生を抑制するためには、反射部材を外面反射ミラーとし、反射面が空気に隣接するように構成することが望ましい。また、必要に応じて少なくとも一つの光学面を屈折面(透過面)としてもよい。
ただし、特に後群12においては、不図示の保持部材や配線などが遮光部材4や受光面7の周りに配置されるため、屈折光学素子を配置するための十分なスペースを確保することが難しい。仮に十分なスペースを確保できたとしても、色収差を良好に補正するためには複数の屈折光学素子を配置することが必要になるため、全系が大型化してしまう。よって、少なくとも後群12に含まれる全ての光学面を反射面とすることが望ましい。さらに、前群11に含まれる全ての光学面を反射面とすることがより好ましい。
図3は、本実施形態に係る回折面5を含む回折光学素子(反射光学素子)50の要部概略図であり、図3(a)は斜視図、図3(b)は正面図(+x方向から見た図)を示している。回折面5は、ベース面51と、ベース面51に設けられた回折格子52とで構成されている。なお、図3においては、便宜的に回折格子52のうち一部のみを拡大して示している。回折面5におけるベース面は、他の反射面と同様に自由曲面形状を有している。回折格子は、サブミクロンからミクロンのオーダのピッチで配置された複数の格子(凸部)から成り、その各格子の高さもサブミクロンからミクロンのオーダとなっている。回折格子としては、zx断面での形状が、階段形状、矩形凹凸形状、ブレーズ形状、SIN波形状であるものなどを採用することができる。回折格子の形状は、求められる回折効率及び製造の容易性を考慮して選択される。
本実施形態では回折効率の向上及び製造の容易化の両立が比較的容易であるブレーズ形状を採用している。ブレーズ形状の回折格子において、ベース面51に対してx方向に最も離れた部分を格子頂点、入射光を反射させる(回折させる)部分をブレーズ面(格子面)、ブレーズ面に隣接する回折に寄与しない部分を格子壁面と呼ぶ。本実施形態に係る回折面5は、受光面7の側(像側)にブレーズ面が向かい、物体側に格子壁面が向かうように配置されている。これにより、図2における受光面7の+Z側に短波長の光束が入射し、-Z側に長波長の光束が入射することになる。
ベース面51は、上述した他の反射面と同様の方法で形成される。回折格子52は、ベース面51を切削や研磨などによって加工することで形成することができるが、ベース面51を形成する際に同時に回折格子52を形成してもよい。例えば、金型を構成する鏡面駒の表面に微細な凹凸構造を設け、その金型を用いたモールド成形によって回折格子52が設けられた回折光学素子50を製造してもよい。なお、回折効率を向上させるために、回折格子52の表面に反射コーティングを施してもよい。
また、図3(b)に示すように、zx断面での各格子の頂点に対応する複数の稜線が互いに平行になるように回折格子52を構成することが望ましい。さらに、回折格子52の各稜線の間隔を一定とすることがより好ましい。これにより、切削や研磨によるベース面51の加工を容易にすることができる。ただし、必要に応じて各稜線の間隔を非一定としてもよい。例えば、光学系10におけるより高度な収差補正を実現するために、z方向において各稜線の間隔を変化させてもよい。
なお、回折面5のベース面51は、xy断面とzx断面とで曲率が異なるアナモフィック面であることが望ましい。これにより、他のアナモフィック光学面とともにパワーを分担することができるため、収差の補正が容易になる。本実施形態においては、回折面5のベース面51をアナモフィック面としているが、回折格子52の製造の容易性を重視して、ベース面51を平面や球面で構成してもよい。
図1及び図2を用いて、光学系10の作用について説明する。
被検物から出射した光束は、絞り1の開口を通過した後、第1反射面2及び第2反射面3で反射されて遮光部材4に到達する。このとき、前群11は、第2の断面(XY断面)においては遮光部材4の開口上に被検物を結像せず、第1の断面(ZX断面)においては遮光部材4の開口上に被検物の中間像を形成している。すなわち、前群11はXY断面において焦点位置が物体面と一致しないように構成されている。これにより、遮光部材4の開口上には、第1の方向に長いライン状の中間像(線像)が形成されることになる。なお、ここでの「開口上」とは、厳密な開口の位置に限らず、開口の位置から光軸方向に微小に離れた開口の近傍(略開口上)も含むものとする。
遮光部材4の開口を通過した光束は、ZX断面において回折面5によって互いに波長が異なる複数の光束に分光される。このとき、回折面5における回折格子はz方向に配列された複数の格子(稜線)から成るため、回折面5に入射した光束はz方向においてのみ分光作用を受け、y方向においては分光作用を受けない。
そして、回折面5からの複数の光束は、第4反射面6で反射されて像面に配置された受光面7に入射する。このとき、互いに波長が異なる複数の光束は、ZX断面において受光面7における互いに異なる位置に集光される。すなわち、本実施形態に係る光学系10によれば、受光面7に波長ごとの複数の像を形成することができるため、受光面7は波長ごとの複数の画像情報を取得することができる。
このように、本実施形態に係る光学系10は、読取方向を含むXY断面と分光方向を含むZX断面とで異なる光学的作用を生じている。具体的には、XY断面では被検物を遮光部材4の開口上に一旦結像せずに受光面7に結像しているが、ZX断面では被検物を遮光部材4の開口上に一旦結像してから受光面7に再結像している。すなわち、XY断面では被検物を1回結像する一方で、ZX断面では被検物を2回結像している。
この構成によれば、XY断面においては遮光部材4の開口を通過する際の光束(開口に入射する光束)の収束状態が制限されないため、光学系10の設計自由度を向上させることができる。よって、前群11と後群12とでパワーを適切に分担して受光面7に被検物を結像することができ、諸収差の補正が容易になるため、広画角化(読取領域の広域化)と撮像画像の高精細化を両立することができる。
具体的には、XY断面における焦点位置が物体面と一致しないように前群11を構成することで、遮光部材4の開口を通過する際の光束を非平行光とすることができる。これにより、XY断面における広画角化を実現することが容易になる。仮に、遮光部材4の開口を通過する際の光束が平行光である場合、光学系10を広画角化するためには後群12に多数の光学素子を配置することが必要になり、全系が大型化してしまう。本実施形態においては、遮光部材4の開口を通過する際の光束を発散光とすることで広画角化を実現しているが、必要に応じて遮光部材4の開口を通過する際の光束を収束光としてもよい。
また、XY断面においても遮光部材4の開口上に被検物を一旦結像する場合は、前群11及び後群12の夫々が単独で収差を補正しなくてはならない。よって、各光学面のパワーを大きくすることが必要になるなど、各光学面の設計自由度が低下し、光学系10の広画角化が難しくなる。一方、ZX断面においては、広画角化の必要がないため、遮光部材4の開口上に被検物を一旦結像することで高NA化が可能になる。
上述した構成において、前群11及び後群12の夫々は、XY断面とZX断面とで互いに異なるパワーを有することになる。よって、この構成を実現するために、前群11及び後群12の夫々にアナモフィック光学面を設けることが望ましい。このとき、前群11に含まれるアナモフィック光学面には、ZX断面だけでなくXY断面にも積極的にパワーを持たせること(曲率の絶対値を0よりも大きくすること)が望ましい。そして、前群11のパワーの符号と後群12のパワーの符号とを互いに異ならせることがより好ましい。
具体的に、ZX断面においては、被検物を遮光部材4の開口上に一旦結像してから受光面7に再結像するために、前群11及び後群12に正のパワーを持たせることが望ましい。一方、XY断面では、被検物を遮光部材4の開口上に一旦結像する必要がないため、更なる広画角化を実現するために、前群11に負のパワーを持たせ、後群12に正のパワーを持たせることが望ましい。これにより、XY断面においては光学系10がレトロフォーカスタイプになるため、全系の焦点距離が短くなり広画角化を実現することができる。ただし、被検物が光学系10から十分に離れている場合は、前群11に正のパワーを持たせ、後群12に負のパワーを持たせることで、光学系10を望遠光学系としてもよい。
図1を用いて、回折面5によって光束が分光される様子を説明する。ここでは、被検物の1点から発された白色光束が、λ1[nm]、λ2[nm]、λ3[nm](λ2<λ1<λ3)の各波長の光束に分光される場合を考える。ただし、図1においては各光束のうち主光線及びマージナル光線のみを示している。
被検物から発された白色光束における主光線L1P及びマージナル光線L1U,L1Lは、絞り1、第1反射面2、及び第2反射面3を介して遮光部材4の開口上にライン状の中間像を形成する。遮光部材4の開口を通過した主光線L2P及びマージナル光線L2U,L2Lは、回折面5によって、波長λ1の光線L3P,L3U,L3Lと、波長λ2の光線L4P,L4U,L4Lと、波長λ3の光線L5P,L5U,L5Lに分光される。そして、波長λ1、波長λ2、及びの波長λ3の各光線の夫々は、第4反射面6を介して受光面7における第1の位置73、第2の位置74、及び第3の位置75に集光される。
次に、本実施形態に係るフィルタ9について詳細に説明する。
図4は、フィルタ9の説明のために、便宜的に図1に示した光学系10の一部を抽出して模式化したものである。図4においては、上述したλ1,λ2,λ3の各波長の光束のうち、マージナル光線を省略して主光線L3P,L4P,L5Pのみを示している。
本実施形態に係る回折面5は、回折格子の高さを低くして製造し易くするために、1次回折光(1次光)を使用回折光とするような形状となっている。言い換えると、回折面5の設計次数(使用次数)は1次である。すなわち、回折面5は、1次回折光の回折効率が他の次数の回折光の回折効率よりも高くなるような形状を採っている。よって、回折面5で反射される光のうち、1次光の強度が最も高くなる。
ただし、全波長帯域の光の回折効率が100%になるように回折面5を設計することは難しいため、回折面5において高次の回折光(不要回折光)が生じてしまう。図4では、回折面5で生じた波長λ2の2次回折光L4-2Pが示されている。2次回折光L4-2Pは、波長λ2×2の1次回折光と同じ光路を辿るため、仮にフィルタ9が配置されていなかった場合は受光面7に到達してしまう。この場合、光学系10を後述する撮像装置に適用した際に、波長λ2×2の1次回折光を正しく検知することができなくなってしまう。
そこで、本実施形態においては、回折面5よりも像側(回折面5と受光面7との間)にフィルタ9を配置することで、2次回折光L4-2Pが受光面7に到達することを抑制している。具体的には、フィルタ9に、第1の断面(第2の方向)において配列された、分光透過率が互いに異なる第1の領域91及び第2の領域92を設けることで、必要な回折光だけを透過させつつ、不要光を反射している。
図5は、本実施形態に係るフィルタ9の構成と作用を説明するための模式図である。なお、図5では、画素が1次元配列された受光面7を有する撮像素子(1次元センサ、ラインセンサ)を示しているが、画素が2次元配列された受光面7を有する撮像素子(2次元センサ、エリアセンサ)を採用してもよい。1次元センサを用いる場合、図5に示すように、その画素の配列方向と第2の方向(分光方向)とが一致するように受光面7を配置すればよい。
フィルタ9は入射面(物体側面)901と出射面(像側面)902を有する単一の透光部材と、入射面901に設けられた膜(ダイクロコート)とにより構成されている。第1の領域91と第2の領域92とにおいて膜の構成を異ならせることで、各領域の分光透過率を互いに異ならせることができる。フィルタ9を構成する透光部材としては、例えばフロートガラス(白板ガラス)などの平行平板ガラスや、樹脂材料から成る平行平板などを用いることができる。膜は、透光部材の表面に誘電膜を蒸着させることなどによって形成することができる。
なお、必要に応じて膜をフィルタ9の出射面902に設けてもよいが、より効率的に不要光をカットするためには、本実施形態のように膜を入射面901に設けることが望ましい。この場合、出射面902には波長λ2,λ3の光に対する透過率が高い膜を設けることが望ましい。
図6は、第1の領域91及び第2の領域92の透過特性(分光透過率)を示している。図6(a)は第1の領域91の透過特性を示し、図6(b)は第2の領域92の透過特性を示している。図6において、横軸は波長を示し、縦軸は波長に対応する透過率を示している。各領域において、透過しない光は反射されるように設計されている。例えば、λ2~λ3/2の波長帯域を第1の波長帯域とするとき、図6(a)に示すように、第1の領域91は第1の波長帯域の光束の(100-T1)%以上を透過させている。また、図6(b)に示すように、第2の領域92の第1の波長帯域の光束に対する透過率はT1%以下であり、第2の領域92は残りの(100-T1)%以上の光束を反射させている。
なお、第2の領域92は、第1の波長帯域における最長波長であるλ3/2に対してλ0のマージン付加し、λ2~λ3/2+λ0までの波長帯域の透過率が低くなるように設計されている。さらに、第2の領域92は、第1の波長帯域の2次光が生じる波長λ2×2に対してλ0のマージンを差し引き、λ2×2-λ0以上の波長帯域の透過率がT2%以上となるように設計されている。
本実施形態において、第1の領域91に入射する光は、図5に示したL4Pのように、第1の波長帯域であるλ2~λ3/2の短波長帯域の1次光となっている。また、第2の領域92に入射する光は、L5Pのようにλ2×2~λ3の長波長帯域の1次光となっている。このとき、第1の波長帯域の2次光は、λ2×2~λ3の長波長帯域の1次光と同じ光路を辿ってフィルタ9に入射する。すなわち、第1の波長帯域の2次光は、第2の領域92に入射することになる。そして、第2の領域92は図6(b)に示したような透過特性を有するため、第2の領域92において第1の波長帯域の2次光は反射されて受光面7に到達しなくなる。
このとき、図1や図4に示したように、第1の断面において第2の領域92に入射する主光線に対して非垂直となるようにフィルタ9を傾斜させて配置することが望ましい。これにより、不要光を第4反射面6に対して回折面5とは反対側に向かうように反射させることができ、不要光が他の光学面に入射してフレアやゴーストを生じさせることを抑制することができる。
なお、フィルタ9は、回折面5よりも像側(回折面5と受光面7との間)に配置されていればよく、図1,4に示した位置以外に配置されていてもよい。ただし、回折面5から離れて受光面7に近づくほど各波長の光束同士が分離されるため、不要光のみを適切にカットするためにはフィルタ9を受光面7に近い位置に配置することが望ましい。すなわち、本実施形態のように、光学系10における最も像側である、第4反射面6よりも像側(第4反射面6と受光面7との間)にフィルタ9を配置することが好ましい。
また、2×λ2<λ3なる条件式を満たすように光学系10(特に回折面5)を構成することが望ましい。これにより、光学系10を撮像装置に適用した場合の検知可能な波長帯域を十分に広くすることができる。そして、このように検知可能な波長帯域が広い構成において、上述したフィルタ9による効果が特に大きくなる。
以上、本実施形態に係る光学系10によれば、簡素な構成でありながら不要回折光による影響を低減することができる。
[実施例1]
以下、本発明の実施例1に係る光学系10について説明する。本実施例に係る光学系10について、上述した実施形態に係る光学系10と同等の構成については説明を省略する。
本実施例において、被検物から絞り1までの距離(物体距離)は300mm、読取領域の第1の方向における幅は300mm、第2の断面での画角は±24.17°である。また、本実施例において、使用波長帯域はλ2=380nmからλ3=1120nmであり、受光面7における光束の結像領域(入射領域)の第2の方向での幅は2.7mmである。このとき、λ2=380nmからλ3/2=560nmの第1の波長帯域の光が不要回折光となり得る。そこで、本実施例では、この第1の波長帯域の不要回折光をフィルタ9によって反射させている。
図7は、本実施例に係るフィルタ9の構成と作用を説明するための模式図である。本実施例では、画素が2次元配列された受光面7を有する撮像素子を採用している。本実施例に係るフィルタ9は、第1の断面において第1の領域91及び第2の領域92の間に配置され、分光透過率が第1の領域91及び第2の領域92とは異なる第3の領域93を含んでいる。第3の領域93は、第1の領域91及び第2の領域92とは異なる構成の膜によって形成することができる。
図8は、第1の領域91及び第2の領域92の透過特性(分光透過率)を示している。図8(a)は第1の領域91の透過特性を示し、図8(b)は第2の領域92の透過特性を示し、図8(c)は第3の領域93の透過特性を示している。各領域において、透過しない光は反射されるように設計されている。例えば、図8(a)に示すように、第1の領域91は前述した第1の波長帯域の光束の98%以上を透過させている。また、図8(b)に示すように、第2の領域92の第1の波長帯域の光束に対する透過率はT1=2%以下であり、第2の領域92は残りの(100-T1)=98%以上の光束を反射させている。
なお、第2の領域92は、第1の波長帯域における最長波長であるλ3/2=560nmに対してλ0=60nmのマージン付加し、380nmから620nmまでの波長帯域の透過率が低くなるように設計されている。さらに、第2の領域92は、第1の波長帯域の2次光が生じる波長λ2×2=760nmに対してλ0=60nmのマージンを差し引き、760nm-60=700nm以上の波長帯域の透過率がT2=98%以上となるように設計されている。
本実施形態において、第1の領域91に入射する光は、図7に示したL4Pのように、第1の波長帯域である380nm~560nmの短波長帯域の1次光となっている。また、第2の領域92に入射する光は、L5Pのように760nm~1120nmの長波長帯域の1次光となっている。このとき、第1の波長帯域の2次光は、760nm~1120nmの長波長帯域の1次光と同じ光路を辿ってフィルタ9に入射する。すなわち、第1の波長帯域の2次光は、第2の領域92に入射することになる。そして、第2の領域92は図6(b)に示したような透過特性を有するため、第2の領域92において第1の波長帯域の2次光は反射されて受光面7に到達しなくなる。
このように、本実施例においては、第1の波長帯域である380nm~560nmの短波長帯の1次光が第1の領域91に入射し、第1の波長帯域の2次光及び760nm~1120nmの長波長帯の1次光が第2の領域に入射している。そして、第1の領域91及び第2の領域92の間の第3の領域93には、560nm~760nmの波長帯域の1次光が入射している(詳細は後述)。
次に、フィルタ9の製造方法について説明する。図9は、本実施例に係るフィルタ9における第1の領域91、第2の領域92、及び第3の領域93の形成方法について説明するための図である。後述する製造方法によれば、不要回折光による影響を低減するためのフィルタ9を容易に製造することができる。
まず、図9(a)に示すように、フィルタ9を構成する透光部材としてのフロートガラス900を用意する。フロートガラス900は、近赤外域での透過率が高い白板ガラスであることが望ましい。一般的に、フロートガラスにはトップ面(上面)及びボトム面(下面)が存在しており、フロートガラスの製造工程においてボトム面の表層部には錫が入り込むため、トップ面とボトム面とでは光学特性が若干異なる。一般的には、ボトム面よりもトップ面に膜を形成した方が、成膜後の膜強度が高くなることが知られている。よって、フロートガラス900に設ける膜の構成は、フロートガラス900の特性を考慮して設計することが望ましい。本実施例では、トップ面を入射面901、ボトム面を出射面902として説明するが、必要に応じてこれらを互いに入れ替えてもよい。
次に、図9(b)に示すように、図8(a)に示した透過特性のダイクロコート920を入射面901に成膜する。本実施例では、同様のダイクロコート920を出射面902にも成膜する。そして、図9(c)及び図9(d)に示すように、開口101が設けられた蒸着雇い(マスク)10を用いて、第2の領域92を成膜する。開口101のサイズは、第2の領域92のサイズよりも若干大きくすることが望ましい。
図9(d)に示すように、入射面901が下側になるようにフロートガラス材900を蒸着雇い10の上に配置する。そして、不図示の蒸着釜の内部において、蒸着部において温められた蒸着材が下方から上方へ向かって飛ぶことで、フロートガラス900の入射面901に成膜される。このとき、所望の膜厚になるように蒸着の時間を制御したり、複数の蒸着材を切り替えたりしながら、所定の順番で成膜が行われる。これにより、図9(e)に示したようなフィルタ9が得られる。本実施例においては、蒸着により成膜された領域が第2の領域92であり、蒸着により成膜されていない領域(ダイクロコート920のみが設けられた領域)が第1の領域91である。
なお、蒸着釜の内部では、フロートガラス900と蒸発部との位置関係は常に変化する。例えば、図9(d)に示したように、入射面901に対して垂直な方向(破線110)や斜め方向(破線111)から蒸着材が飛んでくる。このとき、蒸着雇い10には厚みがあるため、例えば破線111の方向から飛んできた蒸着材が開口部101の縁部で遮られてしまい、入射面901において十分に成膜できない領域(成膜不完全部)が生じる。
具体的には、図9(e)に示したように、第1の領域91と第2の領域92との間に、成膜不完全部としての第3の領域93が生じる。第3の領域93における膜の厚さ(膜厚)は、所望の蒸着がなされた第2の領域92における膜厚よりも薄い。したがって、第3の領域93の透過特性は、図8(c)に示すように、第1の領域91及び第2の領域92の透過特性の中間的な特性となる。すなわち、第3の領域93は、第1の波長帯域の光の一部を反射するとともに一部を透過させるような特性を有する。第3の領域93は、560nm~760nmの波長帯域の光束の1次光を透過させ、その透過率は図8(c)に示すように98%以下である。
図10は、回折面5の回折効率を示している。図10において、縦軸は回折効率を示し、横軸は波長を示す。本実施例に係る回折面5はブレーズ面であるため、図10に示すように最少波長及び最大波長における回折効率が略同等になっている。また、回折効率が最大となるときの波長は650nmである。本実施例においては、回折効率が最大となる560nm~760nmの波長帯域における光束の1次光の光路上(第1の波長帯域の1次光の光路と第1の波長帯域の2次光の光路の間)に、その波長帯域における透過率が高くない第3の領域93を配置している。これにより、560nm~760nmの波長帯域における第3の領域93の透過率の低さを、回折面5の回折効率の高さによって相殺している。
本実施例に係るカバーガラス8は、フロートガラスから成り、絞り1の開口を覆うことで防塵作用を奏しつつ、短波長帯域の不要光(紫外光)を吸収する短波長カット素子としての機能を有している。具体的に、カバーガラス8は、第1の波長帯域である380nm~560nmよりも短い380nm未満の第2の波長帯域の光束を吸収し、380nm以上の光束を透過させている。カバーガラス8としては、フロートガラスで構成されたものに限らず、透光部材に第2の波長帯域の光束を反射させるコーティングが施されたものを採用してもよい。
なお、短波長カット素子は、フィルタ9よりも物体側に配置されていればよいが、遮光部材4の直後の回折面5に入射する前に第2の波長帯域の光束をカットするために、遮光部材4よりも物体側に配置されていることが望ましい。言い換えると、短波長カット素子を前群11に配置することが望ましい。第2の波長帯域の光束を回折面5に入射する前にカットすることで、高次回折光の発生を抑制し、撮像装置の検知精度を向上させることができる。短波長カット素子は、必要に応じて後群12に配置されていてもよいが、前群11のみに配置されている構成でも効果が得られる。また、必要に応じてカバーガラスと短波長カット素子とを別体としてもよい。
本実施例に係る前群11及び後群12の第2の断面での合成焦点距離は各々-16.27mm、28.30mmであり、前群11及び後群12の第1の断面での合成焦点距離は各々19.99mm、25.76mmである。このように、本実施例に係る光学系10は、第1の断面では中間を行うことで結像性能を向上させつつ、第2の断面ではレトロフォーカスタイプを採ることで広画角化(読取領域の広域化)を実現している。
ここで、本実施例に係る光学系10の各光学面の面形状の表現式について説明する。なお、各光学面の面形状の表現式は後述のものに限られず、必要に応じて他の表現式を用いて各光学面を設計してもよい。
本実施例に係る第1反射面2、第2反射面3、第3反射面(回折面)5、及び第4反射面6の夫々のベース面の第2の断面での形状(母線形状)は、夫々のローカル座標系において以下の式で表される。
Figure 0007395318000001
但し、Rはxy断面での曲率半径(母線曲率半径)であり、K,B,B,Bはxy断面での非球面係数である。非球面係数B,B,Bについて、必要に応じてx軸の両側(-y側と+y側)で互いに数値を異ならせてもよい。これにより、母線形状をx軸に対してy方向に非対称な形状とすることができる。なお、本実施例では2次~6次の非球面係数を用いているが、必要に応じてより高次の非球面係数を用いてもよい。
また、本実施例に係る各光学面の夫々のベース面の、y方向における任意の位置の第1の断面での形状(子線形状)は、以下の式で表される。
Figure 0007395318000002
但し、K,Mjkはzx断面での非球面係数である。また、r´は、y方向において光軸からyだけ離れた位置におけるzx断面での曲率半径(子線曲率半径)であり、以下の式で表される。
Figure 0007395318000003
但し、rは光軸上での子線曲率半径であり、E,Eは子線変化係数である。式(数3)においてr=0である場合は、式(数2)の右辺の第1項はゼロとして扱うものとする。なお、子線変化係数E,Eについて、必要に応じて-y側と+y側で互いに数値を異ならせてもよい。これにより、子線形状の非球面量をy方向において非対称にすることができる。また、式(数3)は偶数項のみを含んでいるが、必要に応じて奇数項を加えてもよい。また、必要に応じてより高次の子線変化係数を用いてもよい。
なお、式(数2)におけるzの1次の項は、zx断面での光学面のチルト量(子線チルト量)に寄与する項である。よって、Mjkを-y側と+y側で互いに異なる数値とすることで、子線チルト量をy方向において非対称に変化させることができる。ただし、奇数項用いることで子線チルト量を非対称に変化させてもよい。また、式(数2)におけるzの2次の項は、光学面の子線曲率半径に寄与する項である。よって、各光学面の設計を簡単にするために、式(数3)ではなく式(数2)におけるzの2次の項のみを用いて光学面に子線曲率半径を与えてもよい。
また、回折面5における回折格子の形状は、既知の回折光学理論に基づく位相関数で表されるものであれば、特に限定されるものではない。本実施例では、基本波長(設計波長)をλ[mm]、zx断面における位相係数をC1とするとき、回折面5における回折格子の形状を以下の位相関数φで定義している。但し、本実施形態では回折格子の回折次数が1であるとする。
φ=(2π/λ)×(C1×z)
なお、ここでの基本波長は、回折格子の高さを決めるための波長であり、被検物に対する照明光の分光特性、回折面5以外の反射面の分光反射率、受光面7を含む撮像素子の分光受光感度、要求される回折効率などに基づいて決定される。すなわち、基本波長は、受光面7による検知の際に重視したい波長に対応する。例えば、基本波長λを550nm程度とすることで、使用波長帯域における可視域を重点的に観察できるようにしてもよい。あるいは、基本波長を850nm程度とすることで近赤外域を重点的に観察できるようにしたり、基本波長を700nm程度とすることで可視域から近赤外域をバランス良く観察できるようにしたりしてもよい。
表1に、本実施例に係る光学系10の各光学面の頂点の位置、頂点における法線の方向、及び各断面での曲率半径を示す。表1において、各光学面の頂点の位置は絶対座標系における原点からの距離X,Y,Z[mm]で示し、法線(x軸)の方向は光軸を含むZX断面でのX軸に対する角度θ[deg]で示している。また、d[mm]は各光学面同士の間隔(面間隔)を示し、d´[mm]は各光学面における主光線の反射点同士の間隔を示し、R,Rの夫々は主光線の反射点におけるXY断面及びZX断面での曲率半径を示している。なお、各反射面の曲率半径の値が正のときは凹面を示し、負のときは凸面を示す。
Figure 0007395318000004
表2に、本実施例に係る光学系10の各光学面の面形状を示す。
Figure 0007395318000005
表3に、絞り1の開口、遮光部材4の開口、及び受光面7のy方向及びz方向における径[mm]を示す。本実施例においては、絞り1の開口、遮光部材4の開口、及び受光面7の何れもが矩形である。
Figure 0007395318000006
図11は、本実施例に係る光学系10のMTF(Modulated Transfer Function)を示す。図11では、基本波長λに対するMTFを、読取領域における物体高[mm]がY=0,30,60,90,120,150である場合の夫々について示している。図11に示すように、受光面7を含む撮像素子の各波長に対する空間周波数[本/mm]は、27.8,41.7,55.6である。図11を見てわかるように、読取領域の全域にわたって収差が良好に補正され、焦点深度が十分に確保されている。
[実施例2]
以下、本発明の実施例2に係る光学系10について説明する。本実施例に係る光学系10において、上述した実施例1に係る光学系10と同等の構成については説明を省略する。
実施例1では、図9(b)に示したようにまずフロートガラス900の入射面901の全体に第1の領域91に対応する膜を設けてから、図9(c)に示したようにその上の一部に第2の領域92に対応する膜を設けることで、多層膜を形成していた。これに対して、本実施例では、図9(b)に示した工程を採用せず、第1の領域91に対応する膜についても図9(c)で示したような蒸着雇いを用いて形成している。すなわち、本実施例では、第1の領域91及び第2の領域92の両方を、個別に蒸着によって形成している。
図12は、本実施例に係る第1の領域91の透過特性を示している。本実施例に係る第1の領域91は、第1の波長帯域である380nm~560nmにおける透過率が98%以上である。なお、本実施例に係る第1の領域91の第1の波長帯域以外での透過率は特に限定されるものではない。第1の領域91は、第1の波長帯域の1次光のみが到達するので、図12に示すような透過特性とすることで、第1の波長帯域に相当する帯域のみを積極的に透過させることができる。
なお、本実施例においても、第2の領域92を実施例1と同様に図9(c)で示した工程で形成することができるが、第2の領域92の膜構成は実施例1と本実施例とで異なる。具体的に、本実施例では、実施例1のように入射面901の全体にコーティングを施す工程がなく、入射面901に直接蒸着を施すことにより第2の領域92に対応する膜を形成している。本実施例に係るフィルタ9の製造方法によれば、実施例1と比較して、第1の領域91に対応する膜の光学性能を保障すべき波長帯域が狭くなるため、膜の層数を低減することができ、各領域の製造を容易にすることができる。
[撮像装置及び撮像システム]
以下、上述した実施形態に係る光学系10の使用例としての撮像装置(分光読取装置)及び撮像システム(分光読取システム)について説明する。
図13及び図14は、本発明の実施形態に係る撮像システム100,200の要部概略図である。撮像システム100,200は、光学系10及び光学系10により形成された像を受光する撮像素子を有する撮像装置101,201と、各撮像装置及び被検物103,203の相対位置を変更する搬送部102,202とを備える。なお、各撮像システムは、撮像素子から得られる画像情報に基づいて画像を生成する画像処理部を有することが望ましい。画像処理部は、例えばCPUなどのプロセッサであり、各撮像装置の内部又は外部の何れに設けられていてもよい。
撮像装置101,201によれば、第1の方向(Y方向)に長いライン状の読取領域104,204を1回撮像することで、複数の波長に対応する複数の画像情報(一次元画像)を取得することができる。このとき、各撮像装置を、一般的なカメラよりも多い4種類以上の波長に対応する画像情報を取得できるマルチスペクトルカメラとして構成することが望ましい。さらに、各撮像装置を、100種類以上の波長に対応する画像情報を取得できるハイパースペクトルカメラとして構成することがより好ましい。
各撮像装置における撮像素子としては、CCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどを採用することができる。撮像素子は、可視光に限らず赤外光(近赤外光や遠赤外線光)などを光電変換できるように構成されていてもよい。具体的には、使用波長帯域に応じてInGaAsやInAsSbなどの材料を用いた撮像素子を採用してもよい。また、撮像素子の画素数は、読取方向及び分光方向において求められる分解能に基づいて決定することが望ましい。
図13に示す通り、撮像システム100における搬送部102は、被検物103を第2の方向(Z方向)へ移動させる手段である。搬送部102としてはベルトコンベアなどを採用することができる。一方、図14に示す通り、撮像システム200における搬送部202は、撮像装置201を第2の方向へ移動させる手段である。搬送部202としては、マルチコプタ、飛行機、人工衛星等を採用することができる。搬送部202を用いることで、ベルトコンベアなどでは搬送できない大型の被検物や、移動が困難な被検物などに対しても、第2の方向における複数の位置での撮像を行うことができる。
撮像システム100,200によれば、各搬送部に各撮像装置及び各被検物の相対位置を変更させながら、各撮像装置に読取領域を順次撮像させることで、第2の方向における複数の位置に対応する複数の画像情報を取得することができる。画像処理部によってこの複数の撮像画像の並び替えや演算処理などを行うことで、特定の波長に対応する二次元画像を生成することができる。なお、各画像情報は第1の方向における濃淡情報を表すため、第2の方向における特定の位置での波長ごとの濃淡情報に基づいて、画像処理部によりスペクトル分布(スペクトル情報)を生成してもよい。
なお、各搬送部を、各撮像装置及び各被検物の両方を移動させるように構成してもよい。また、各搬送部によって各撮像装置と各被検物との光軸方向(X方向)における相対位置を調整することができるようにしてもよい。あるいは、光学系10の内部又は外部に駆動可能な光学部材(フォーカス部材)を配置し、その光学部材の位置を調整することで、被検物に対するフォーカシングを行うことができるようにしてもよい。
[検査方法及び製造方法]
以下、上述した実施形態に係る光学系10を用いた物体(被検物)の検査方法及び物品の製造方法について説明する。光学系10は、例えば製造業や農業、医療などの産業分野における検査(評価)に好適なものである。
本実施形態に係る検査方法における第1のステップ(撮像ステップ)では、光学系10を介して物体を撮像することで物体の画像情報を取得する。このとき、上述したような撮像装置や撮像システムを用いることができる。すなわち、物体及び撮像装置の相対位置を変更させながら物体を撮像することで、物体の全体の画像情報を取得することができる。また、複数の物体の画像情報を順次(連続的に)取得することもできる。なお、第1のステップでは、光学系10から出射する複数の光束の波長の夫々に対応する複数の画像情報を取得してもよい。
次の第2のステップ(検査ステップ)では、第1のステップで取得された画像情報に基づいて物体の検査を行う。このとき、例えばユーザ(検査者)が画像情報における異物やキズなどの有無を確認(判定)したり、制御部(画像処理部)により画像情報における異物やキズを検出してユーザに通知したりしてもよい。あるいは、異物やキズの有無の判定結果に応じて、後述する物品の製造装置を制御する制御部を採用してもよい。
また、第2のステップでは、波長ごとの複数の画像情報を用いて取得された物体のスペクトル分布に基づいて物体の検査を行ってもよい。光学系10を介して取得された画像情報を用いることで、検査対象の物体の固有のスペクトル情報を検知することができ、これにより物体の成分を特定することが可能になる。例えば、画像処理部によりスペクトル分布ごとに着色などの強調を行った画像情報を生成し、その画像情報に基づいてユーザが検査を行ってもよい。
本実施形態に係る検査方法は、食品、医薬品、化粧品などの物品の製造方法に適用することができる。具体的には、物品を製造するための材料(物体)を上述した検査方法により検査し、検査された材料を用いて物品を製造することができる。例えば、上述した第2のステップにおいて材料に異物やキズがあると判定された場合、ユーザ(製造者)又は製造装置は、材料から異物を除去したり、異物やキズがある材料を廃棄したりすることができる。
また、上記検査方法を製造装置の異常の検知に用いてもよい。例えば、製造装置の画像情報に基づいて異常の有無を判定し、その判定結果に応じて製造装置の駆動を停止させたり異常を修正したりしてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
4 遮光部材
5 第3反射面(回折面)
9 第1の光学素子
10 光学系
11 前群
12 後群
91 第1の領域
92 第2の領域

Claims (19)

  1. 物体側から像側へ順に配置された前群、遮光部材、後群から成る光学系であって、
    前記前群は、第1の断面においては前記遮光部材の開口上に物体の中間像を形成し、前記第1の断面に垂直な第2の断面においては前記開口上に前記物体を結像せず、
    前記後群は、前記第1の断面において前記開口を通過した光束を互いに波長が異なる複数の光に分光する回折面と、該回折面よりも像側に配置された第1の光学素子とを有し、
    該第1の光学素子は、前記第1の断面において順に配列された、分光透過率が互いに異なる第1、第2、及び第の領域を含み、
    前記第3の領域は、前記回折面の回折効率が最大となる波長帯域における1次光の光路上に配置されていることを特徴とする光学系。
  2. 前記第1の光学素子は単一の透光部材と該透光部材の物体側の面に設けられた膜とにより構成され、前記第1及び第2の領域において前記膜の構成が互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. 前記第1の光学素子は、前記第1の断面において前記第2の領域に入射する主光線に対して非垂直となるように傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学系。
  4. 前記第1の領域は第1の波長帯域の光を透過させ、前記第2の領域は該第1の波長帯域の光を反射することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
  5. 前記第3の領域は、前記第1の波長帯域の光の一部を反射するとともに一部を透過させることを特徴とする請求項4に記載の光学系。
  6. 前記前群及び前記後群の少なくとも一方は、前記第1の光学素子よりも物体側に配置され、前記第1の波長帯域よりも短い第2の波長帯域の光を吸収する第2の光学素子を有することを特徴とする請求項又はに記載の光学系。
  7. 物体側から像側へ順に配置された前群、遮光部材、後群から成る光学系であって、
    前記後群は、第1の断面において前記遮光部材の開口を通過した光束を互いに波長が異なる複数の光に分光する回折面と、該回折面よりも像側に配置された第1の光学素子とを有し、
    該第1の光学素子は、前記第1の断面において配列された、分光透過率が互いに異なる第1及び第2の領域を含み、
    前記第1の領域は第1の波長帯域の光を透過させ、前記第2の領域は該第1の波長帯域の光を反射し、
    前記前群及び前記後群の少なくとも一方は、前記第1の光学素子よりも物体側に配置され、前記第1の波長帯域よりも短い第2の波長帯域の光を吸収する第2の光学素子を有することを特徴とする光学系。
  8. 前記第2の領域は、前記回折面により分光された前記第1の波長帯域における2次光の光路上に配置されていることを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の光学系。
  9. 前記第1の断面に垂直な第2の断面において、前記前群のパワーの符号と前記後群のパワーの符号は互いに異なることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
  10. 前記第1の断面において、前記前群及び前記後群は正のパワーを有することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
  11. 前記第1の断面及び該第1の断面に垂直な第2の断面において、前記前群のパワーの符号は互いに異なることを特徴とする請求項1乃至1の何れか一項に記載の光学系。
  12. 請求項1乃至1の何れか一項に記載の光学系と、該光学系により形成された像を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
  13. 請求項1に記載の撮像装置と、該撮像装置及び前記物体の相対位置を変更する搬送部とを備えることを特徴とする撮像システム。
  14. 光学系を介して物体を撮像することで該物体の画像情報を取得する第1のステップと、
    前記画像情報に基づいて前記物体の検査を行う第2のステップとを有し、
    前記光学系は、物体側から像側へ順に配置された前群、遮光部材、後群から成り、
    前記前群は、第1の断面においては前記遮光部材の開口上に物体の中間像を形成し、前記第1の断面に垂直な第2の断面においては前記開口上に前記物体を結像せず、
    前記後群は、前記第1の断面において前記開口を通過した光束を互いに波長が異なる複数の光に分光する回折面と、該回折面よりも像側に配置された第1の光学素子とを有し、
    該第1の光学素子は、前記第1の断面において順に配列された、分光透過率が互いに異なる第1、第2、及び第の領域を含み、
    前記第3の領域は、前記回折面の回折効率が最大となる波長帯域における1次光の光路上に配置されていることを特徴とする検査方法。
  15. 光学系を介して物体を撮像することで該物体の画像情報を取得する第1のステップと、
    前記画像情報に基づいて前記物体の検査を行う第2のステップとを有し、
    前記光学系は、物体側から像側へ順に配置された前群、遮光部材、後群から成り、
    前記後群は、第1の断面において前記遮光部材の開口を通過した光束を互いに波長が異なる複数の光に分光する回折面と、該回折面よりも像側に配置された第1の光学素子とを有し、
    該第1の光学素子は、前記第1の断面において配列された、分光透過率が互いに異なる第1及び第2の領域を含み、
    前記第1の領域は第1の波長帯域の光を透過させ、前記第2の領域は該第1の波長帯域の光を反射し、
    前記前群及び前記後群の少なくとも一方は、前記第1の光学素子よりも物体側に配置され、前記第1の波長帯域よりも短い第2の波長帯域の光を吸収する第2の光学素子を有することを特徴とする検査方法。
  16. 前記第1のステップは、前記物体を前記第1の断面平行な方向へ移動させながら前記物体を撮像する工程を含むことを特徴とする請求項14又は15に記載の検査方法。
  17. 前記第2のステップは、前記物体における異物の有無を判定する工程を含むことを特徴とする請求項14乃至16の何れか一項に記載の検査方法。
  18. 請求項1乃至1の何れか一項に記載の検査方法により前記物体を検査するステップと、
    該ステップにより検査された前記物体を用いて物品を製造するステップとを有することを特徴とする製造方法。
  19. 前記物品を製造するステップは、前記物体における異物を除去する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
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