以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例であり、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られない。
本発明の実施の形態の無線通信システムの動作にあたっては、適宜、既存技術が使用される。ただし、当該既存技術は、例えば既存のLTEであるが、既存のLTEに限られない。また、本明細書で使用する用語「LTE」は、特に断らない限り、LTE-Advanced、及び、LTE-Advanced以降の方式(例:NR)を含む広い意味を有するものとする。
また、以下で説明する本発明の実施の形態では、既存のLTEで使用されているSS(Synchronization signal)、PSS(Primary SS)、SSS(Secondary SS)、PBCH(Physical broadcast channel)、PRACH(Physical random access channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)等の用語を使用する。これは記載の便宜上のためであり、これらと同様の信号、機能等が他の名称で呼ばれてもよい。また、NRにおける上述の用語は、NR-SS、NR-PSS、NR-SSS、NR-PBCH、NR-PRACH等に対応する。ただし、NRに使用される信号であっても、必ずしも「NR-」と明記しない。
また、本発明の実施の形態において、複信(Duplex)方式は、TDD(Time Division Duplex)方式でもよいし、FDD(Frequency Division Duplex)方式でもよいし、又はそれ以外(例えば、Flexible Duplex等)の方式でもよい。
また、本発明の実施の形態において、無線パラメータ等が「設定される(Configure)」とは、所定の値が予め設定(Pre-configure)されることであってもよいし、基地局10又は端末20から通知される無線パラメータが設定されることであってもよい。
図1は、本発明の実施の形態における無線通信システムの構成例を示す図である。本発明の実施の形態における無線通信システムは、図1に示されるように、基地局10及び端末20を含む。図1には、基地局10及び端末20が1つずつ示されているが、これは例であり、それぞれ複数であってもよい。
基地局10は、1つ以上のセルを提供し、端末20と無線通信を行う通信装置である。無線信号の物理リソースは、時間領域及び周波数領域で定義され、時間領域はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル数で定義されてもよいし、周波数領域はサブキャリア数又はリソースブロック数で定義されてもよい。基地局10は、同期信号及びシステム情報を端末20に送信する。同期信号は、例えば、NR-PSS及びNR-SSSである。システム情報は、例えば、NR-PBCHにて送信され、報知情報ともいう。図1に示されるように、基地局10は、DL(Downlink)で制御信号又はデータを端末20に送信し、UL(Uplink)で制御信号又はデータを端末20から受信する。基地局10及び端末20はいずれも、ビームフォーミングを行って信号の送受信を行うことが可能である。また、基地局10及び端末20はいずれも、MIMO(Multiple Input Multiple Output)による通信をDL又はULに適用することが可能である。また、基地局10及び端末20はいずれも、CA(Carrier Aggregation)によるセカンダリセル(SCell:Secondary Cell)及びプライマリセル(PCell:Primary Cell)を介して通信を行ってもよい。さらに、端末20は、DC(Dual Connectivity)による基地局10のプライマリセル及び他の基地局10のプライマリセカンダリセル(PSCell:Primary Secondary Cell)を介して通信を行ってもよい。
端末20は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末、M2M(Machine-to-Machine)用通信モジュール等の無線通信機能を備えた通信装置である。図1に示されるように、端末20は、DLで制御信号又はデータを基地局10から受信し、ULで制御信号又はデータを基地局10に送信することで、無線通信システムにより提供される各種通信サービスを利用する。
図2は、本発明の実施の形態における無線通信システムを説明するための図である。図2は、NR-DC(NR-Dual connectivity)が実行される場合における無線通信システムの構成例を示す。図2に示されるように、MN(Master Node)となる基地局10Aと、SN(Secondary Node)となる基地局10Bが備えられる。基地局10Aと基地局10Bはそれぞれコアネットワーク30に接続される。端末20は基地局10Aと基地局10Bの両方と通信を行う。
MNである基地局10Aにより提供されるセルグループをMCG(Master Cell Group)と呼び、SNである基地局10Bにより提供されるセルグループをSCG(Secondary Cell Group)と呼ぶ。後述する動作は、図1と図2のいずれの構成で行ってもよい。
本実施の形態における無線通信システムでは、前述したLBTが実行される。基地局10あるいは端末20は、LBT結果がアイドルである場合(LBTに成功した場合)にCOT(Channel Occupancy Time)を獲得し、送信を行い、LBT結果がビジーである場合(LBT-busy)に、送信を行わない。
本実施の形態における無線通信システムは、アンライセンスCC及びライセンスCCを用いるキャリアアグリゲーション(CA)の動作を行ってもよいし、アンライセンスCC及びライセンスCCを用いるデュアルコネクティビティ(DC)の動作を行ってもよいし、アンライセンスCCのみを用いるスタンドアローン(SA)の動作を行ってもよい。CA、DC、又はSAは、NR及びLTEのいずれか1つのシステムによって行われてもよい。DCは、NR、LTE、及び他のシステムの少なくとも2つによって行われてもよい。
端末20は、基地局10からの送信バーストを検出するための、PDCCH又はグループ共通PDCCH(group common(GC)-PDCCH)内の信号(例えば、Demodulation Reference Signal(DMRS)などのReference Signal(RS))の存在を想定してもよい。
基地局10は、基地局装置契機のCOT開始時に、COT開始を通知する特定DMRSを含む特定PDCCH(PDCCH又はGC-PDCCH)を送信してもよい。特定PDCCH及び特定DMRSの少なくとも1つは、COT開始通知信号と呼ばれてもよい。基地局10は、例えば、COT開始通知信号を1以上の端末20へ送信し、端末20は、特定DMRSを検出した場合、COTを認識することができる。
図3は、マルチTTIグラントを説明するための図である。リリース16NR-Uでは、1つのDCI(Downlink Control Information)で複数スロット/複数ミニスロットに渡って複数のPUSCHをスケジューリングするマルチTTI(Transmission Time Interval)グラントを使用することが想定されている。なお、「スケジューリングする(あるいはスケジュールする)」を「割り当てる」に言い換えてもよい。
マルチTTIグラントにより、別々のTB(Transport block、トランスポートブロック)を送信する連続する複数のPUSCHがスケジューリングされる。1つのTBは、1つのスロット又は1つのミニスロットにマッピングされ、1つのPUSCHで送信される。当該1つのTBを送信する1つのPUSCHには1つのHARQ(Hybrid automatic repeat request)プロセスが割り当てられる。
1つのDCIによりスケジューリングされる複数PUSCHについて、1つのDCIにより、NDI(New data indicator)とRV(Redundancy version)PUSCH毎にシグナリングされる。また、当該DCIにより通知されたHARQプロセスIDについては、スケジュールされた最初のPUSCHに適用され、以降のPUSCHのHARQプロセスIDについては、PUSCHの順番で1ずつインクリメントされた値が適用される。
図3は、マルチTTIグラントを受信した端末20の動作の一例を示す図である。図3の例では、マルチTTIグラントにより、4スロット分のPUSCHがスケジューリングされる。
端末20は、Aで示す最初のPUSCHがスケジューリングされたスロットの手前でLBTを実行し、そのLBTがOKであれば4つの連続するPUSCHでデータを送信する。もしも最初のLBTがNGである場合、Bで示すPUSCHがスケジューリングされたスロットの手前でLBTを実行し、そのLBTがOKであれば3つの連続するPUSCHでデータを送信する。以降、同様の処理が行われる。もしも、Dで示す最後のPUSCHがスケジューリングされたスロットの手前でLBTを実行し、それがNGである場合、送信は行われない。
例えば、PUSCHスケジューリングは、分離された複数のTBを含んでもよい複数の連続したPUSCHを含む複数のスロット又はミニスロットが1つのDCIによってサポートされてもよい。また、例えば、複数のPUSCHをシグナリングするDCIは、NDI及びRVを含んでもよい。また、例えば、CBG(Code block group)ベースの再送が複数のPUSCHスケジューリングにおいてサポートされてもよく、DCIのフィールドによって、再送する1又は複数のPUSCHごと、PUSCHごと又は固定数のPUSCHごとにシグナリングされてもよい。また、例えば、DCIによりシグナリングされるHARQプロセスIDは、最初にスケジューリングされたPUSCHに適用されてもよく、続くPUSCHにおいて1ずつインクリメントされてもよい。
また、例えば、PUSCHがスケジュールされる時間領域のリソース割り当てが拡張されてもよい。例えば、開始シンボル位置及び終了シンボル位置の範囲が拡張されてもよいし、連続する時間領域のリソース割り当てが拡張されてもよいし、先頭スロットにおいて複数のPUSCHが配置されてもよいし、端末主導のCOTにおいて複数の開始シンボル位置がサポートされてもよい。
また、NR-Uでは、端末のUL送信に対して、CP延長(Cyclic Prefix extension)に基づくLBTギャップが検討されている。例えば、少なくとも動的にスケジューリングされるPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)送信前のCP延長のため、SLIV(Start and Length Indicator)により通知されたPUSCH割り当てに先行するシンボルに、CP延長は配置されてもよい。サポートされるCP延長の期間は、以下の1)-4)のいずれかであってもよい。
1)0(すなわち、CP延長されない)
2)C1×シンボル長-25μs
3)C2×シンボル長-16μs-TA(Timing Advance)
4)C3×シンボル長-25μs-TA
上記のC1、C2及びC3は、SCS(SubCarrier spacing)に応じて設定される値であってもよい。例えば、SCSが15kHz又は30kHzの場合、C1=1と固定的に設定されてもよい。また、例えば、SCSが60kHzの場合、C1=2と固定的に設定されてもよい。なお、C2又はC3は、SCSごとのTA値に基づいて固定的に設定されてもよいし、暗黙的に導出されてもよい。
なお、ULグラントからPUSCH送信までの最小遅延の計算に用いる値N2は、CP延長を考慮して緩和されてもよい。なお、あるSCSにおけるCP延長は、1シンボル以下を限度としてもよいし、1シンボルを超えてもよい。なお、上記のCP延長は、他のUL送信に対して適用されてもよい。なお、端末20が動的にシグナリングされるCP延長期間の数は設定可能であってもよい。
また、C2及びC3は、RRCシグナリングによって端末20固有に設定されてもよい。C2及びC3は、セルで使用される最大TAを制限しなくてもよい。なお、RRCシグナリングによって、C2及びC3は、SCSが30kHzの場合1から28までの値が設定されてもよい。また、RRCシグナリングによって、C2及びC3は、SCSが60kHzの場合2から28までの値が設定されてもよい。なお、上記C2及びC3に係る設定によって、他の仕様は変更されなくてもよい。
非フォールバックDCIによるULグラントに関して、以下1)-4)に示される動作を行ってもよい。なお、非フォールバックDCIフォーマットとは、例えば、NRシステムにおけるDCIフォーマット1_1及びDCIフォーマット0_1である。非フォールバックDCIフォーマットとは、例えば、フォールバックDCIフォーマットであるDCIフォーマット1_0及びDCIフォーマット0_0よりもサイズが大きいDCIフォーマットであり、フォールバックDCIフォーマットとは異なり、設定に依存してサイズが変更される。以下、「*」は乗算を示す。
1)LBTタイプ、CP延長値及びCAPC(Channel Access Priority Class)は、ジョイントエンコーディングされて(すなわちこれらの組み合わせに対してインデックスが対応付けられて)当該ULグラントに含まれてもよい。
2)LBTタイプ、CP延長値及びCAPCの組み合わせは、端末20固有のRRCシグナリングによって、端末20に設定されてもよい。
3)LBTタイプ{Cat1-16μs,Cat2-16μs,Cat2-25μs,Cat4}、CP延長{0,C1*シンボル長-25μs,C2*シンボル長-16μs-TA,C3*シンボル長-25μs-TA}、CAPC{1,2,3,4}の組み合わせのうち、(Cat2-25μs,C2*シンボル長-16μs-TA)と、(Cat1-16μs,C3*シンボル長-25μs-TA)と、(Cat2-16μs,C3*シンボル長-25μs-TA)と、(Cat2-16μs又はCat2-16μs,C1*シンボル長-25μs)との組み合わせは、RRC設定によりサポートされなくてもよい。
4)対応するDCIのビットフィールドは、6ビット長までであってもよい。端末20に対するRRCシグナリングで設定される組み合わせ数に依存してビットフィールドの長さが決定されてもよい。
UL送信(例えば、PUCCH)をスケジューリングする非フォールバックDL割り当てに関して、以下1)-5)に示される動作を行ってもよい。
1)LBTタイプ及びCP延長値は、ジョイントエンコーディングされて当該DL割り当てに含まれてもよい。
2)最も高いCAPCが常に想定されてもよい。
3)LBTタイプ及びCP延長値の組み合わせは、端末20固有のRRCシグナリングによって、端末20に設定されてもよい。
4)LBTタイプ{Cat1-16μs,Cat2-16μs,Cat2-25μs,Cat4}、CP延長{0,C1*シンボル長-25μs,C2*シンボル長-16μs-TA,C3*シンボル長-25μs-TA}の組み合わせのうち、(Cat2-25μs,C2*シンボル長-16μs-TA)と、(Cat1-16μs,C3*シンボル長-25μs-TA)と、(Cat2-16μs,C3*シンボル長-25μs-TA)と、(Cat2-16μs又はCat2-16μs,C1*シンボル長-25μs)との組み合わせは、RRC設定によりサポートされなくてもよい。
5)対応するDCIのビットフィールドは、4ビット長までであってもよい。端末20に対するRRCシグナリングで設定される組み合わせ数に依存してビットフィールドの長さが決定されてもよい。
一方、フォールバックDCIによるULグラントでは、LBTタイプ、CP延長値及びCAPCは、2ビット長でジョイントエンコーディングされて当該ULグラントに含まれてもよい。なお、サポートされるLBTタイプ、CP延長値及びCAPCの組み合わせは、予め仕様により規定されてもよい。
また、UL送信(例えば、PUCCH)をスケジューリングするフォールバックDL割り当てでは、LBTタイプ及びCP延長値は、2ビット長でジョイントエンコーディングされて当該DL割り当てに含まれてもよい。なお、サポートされるLBTタイプ及びCP延長値の組み合わせは、予め仕様により規定されてもよい。
ここで、LBTのメカニズムとしては、FBE(Frame Based Equipment)及びLBE(Load Based Equipment)が検討されている。両者の違いは、送受信に用いるフレーム構成、チャネル占有時間等である。FBEは、LBTに係る送受信の構成が固定タイミングを有する。一方、LBEは、LBTに係る送受信の構成が時間軸方向で固定でなく、需要に応じてLBTが行われる。具体的には、FBEは、固定のフレーム周期をもち、所定のフレームで一定時間(LBT時間(LBT duration)等と呼ばれてもよい)キャリアセンスを行った結果、チャネルが使用可能であれば送信を行うが、チャネルが使用不可であれば次のフレームにおけるキャリアセンスタイミングまで送信を行わずに待機する。
一方、LBEは、キャリアセンス(初期Clear Channel Assessment:CCA)を行った結果チャネルが使用不可であった場合はキャリアセンス時間を延長し、チャネルが使用可能となるまで継続的にキャリアセンスを行うというECCA(Extended CCA)手順を実施する。LBEでは、適切な衝突回避のためランダムバックオフが必要である。
LBTが、LBEにて運用される場合、フォールバックDL割り当て及びフォールバックULグラントの双方に対するLBTタイプ及びCP延長値のシグナリングは、例えば表1を使用して実行されてもよい。
表1に示される「Cat1」はカテゴリ1、「Cat2」はカテゴリ2、「Cat4」はカテゴリ4に対応する。表1に示されるように、LBTタイプが「Cat1-16μs」の場合、CP延長値は「C2*シンボル長-16μs-TA」であってもよい。また、LBTタイプが「Cat2-25μs」の場合、CP延長値は「C3*シンボル長-25μs-TA」であってもよい。また、LBTタイプが「Cat2-25μs」の場合、CP延長値は「C1*シンボル長-25μs」であってもよい。また、LBTタイプが「Cat4」の場合、CP延長値は「0」であってもよい。
なお、CAPCは明示的に通知されなくてもよい。ULグラントに対して、端末20は、COを獲得するため基地局10に使用されたCAPC=4を想定してもよい。また、端末20が主導するCOTすなわちカテゴリ4の場合、端末20はCAPCを自身で選択してもよい。なお、CAPCとトラフィッククラスとのマッピングは、UL-CG(Configured Grant)送信のため定義されたマッピングと同様であってもよい。なお、カテゴリ4のLBTが使用される場合、DL割り当てに関連付けられたPUCCHに対して、最も高い優先度のCAPCが使用されてもよい。
LBTが、FBEにて運用される場合、LBTタイプが「Cat2-25μs」又は「Cat4」であると通知された端末20は、一つの9μsのキャリアセンス用スロットを25μsの期間内で測定してもよい。
また、RAR(Random access response)に関して、端末20はフォールバックDCIによるULグラントと同一のLBTタイプとCP延長値とのテーブル(例えば表1)及びCAPC選択方法を使用してもよい。上記動作のため、RAR(すなわちPDSCH)を介して2ビットがシグナリングされてもよい。端末20が、PUSCHにおいてユーザプレーンデータを多重する場合、端末20は、COを獲得するために基地局10がCAPC=4を使用したと想定してもよい。また、端末20が主導するCOTすなわちカテゴリ4の場合、端末20はCAPCを自身で選択してもよい。なお、CAPCとトラフィッククラスとのマッピングは、UL-CG送信のため定義されたマッピングと同様であってもよい。また、RARに含まれる周波数領域のリソース割り当てを示すフィールドが、前記2ビットを収容するように縮小される。
PUSCH送信に割り当てられた第1のOFDMシンボルlのCP延長の場合、Text[sec]がCP延長期間となる。表2は、TextをSCSごとにインデックスで示した例である。
表2に示されるμ=0は15kHzSCS、μ=1は30kHzSCS、μ=2は60kHzSCS、Tsymb,l
μはSCSがμ及びシンボル位置がlのシンボル長、TTAはタイミングアドバンス値に対応する。表2に示されるように、インデックス0に対応するTextは定義されない。
インデックス1は、15kHzSCSの場合「シンボル長-25*10-6」、30kHzSCSの場合「シンボル長-25*10-6」、60kHzSCSの場合「2*シンボル長-25*10-6」に対応する。
インデックス2は、15kHzSCS、30kHz及び60kHzのいずれの場合でも「C2*シンボル長-16*10-6-TTA」に対応する。すなわち、タイミングアドバンス値に応じて、CP延長が決定される。
インデックス3は、15kHzSCS、30kHz及び60kHzのいずれの場合でも「C3*シンボル長-25*10-6-TTA」に対応する。インデックス2と同様に、すなわち、タイミングアドバンス値に応じて、CP延長が決定される。
なお、C2及びC3は、15kHzSCS又は30kHzSCSの場合、1から28までの整数値であってもよい。C2及びC3は、60kHzSCSの場合、2から28までの整数値であってもよい。
ここで、上述のようにCP延長が適用される一方で、通信状況によっては、RRC設定が実行される前に、端末20はCP延長の期間を定める必要があった。例えば、RAR、フォールバックDCIによるULグラント、フォールバックDCIによるDL割り当て時が当該通信状況である。当該通信状況のとき、端末20は、UL送信に使用するC2及びC3の値を知らない。
そこで、NR-UにおけるUL送信において、RRC設定が実行される前であっても、適切にCP延長値を決定してもよい。
図4は、本発明の実施の形態におけるシグナリングの例を説明するためのシーケンス図である。基地局10は、端末20に対して、ステップS1及びステップS2によってPUSCH及び/またはPUCCHの送信を指示するか、又は送信機会を設定してもよい。端末20は、例えば、ステップS1によるRRC設定を実行する前であっても、適切にCP延長値を決定してもよい。
ステップS1において、基地局10は、上位レイヤシグナリングを介して、PUSCH及び/またはPUCCHに係る設定を端末20に通知する。例えば、CP延長に係る設定が通知されてもよい。
ステップS2において、基地局10は、PDCCHを介して、DCIによるULグラントを端末20に送信する。続いて、端末20は、受信したDCIに基づいて決定したPUSCHを介して基地局10にデータを送信する(S3)。当該DCIでCP延長値が通知されている場合、端末20は、当該PUSCHにCP延長を適用して送信してもよい。
また、他の例として、ステップS2において、基地局10は、PDCCHを介して、DCIによるDL割り当てを端末20に送信する。続いて、端末20は、受信したDCIに基づいて決定したPUCCHを介して基地局10に上り制御情報(UCI)を送信する(S3)。当該DCIでCP延長値が通知されている場合、端末20は、当該PUCCHにCP延長を適用して送信してもよい。
また、他の例として、ステップS2において、基地局10は、PDSCHを介して、RARを端末20に送信する。続いて、端末20は、受信したRARに基づいて決定したPUSCHを介して基地局10にデータを送信する(S3)。当該RARでCP延長値が通知されている場合、端末20は、当該PUSCHにCP延長を適用して送信してもよい。
図5は、本発明の実施の形態における端末20の動作例(1)を説明するためのフローチャートである。ステップS11において、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されているか否かを判定する。設定されている場合(S11のYES)、ステップS12に進み、設定されていない場合(S11のNO)、ステップS13に進む。
ステップS12において、端末20は、RRCシグナリングによるC2及びC3をCP延長値の決定に使用する。一方、ステップS13において、端末20は、C2及びC3を予め規定された固定値であると想定してCP延長値を決定する。
例えば、ステップS13において、C2及びC3の固定値は、15kHzSCS又は30kHzSCSの場合、1から28までの整数値のいずれかから選択されてもよいし、60kHzSCSの場合、2から28までの整数値のいずれかから選択されてもよい。
また、例えば、ステップS13において、規定されたC2の固定値を想定した場合に「C2*シンボル長-16μs-TA<0」である場合、CP延長値はゼロであると想定してもよい。例えば、ステップS13において、規定されたC3の固定値を想定した場合に「C3*シンボル長-25μs-TA<0」である場合、CP延長値はゼロであると想定してもよい。
図6は、本発明の実施の形態における端末20の動作例(2)を説明するためのフローチャートである。ステップS21において、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されているか否かを判定する。設定されている場合(S21のYES)、ステップS22に進み、設定されていない場合(S21のNO)、ステップS23に進む。
ステップS22において、端末20は、RRCシグナリングによるC2及びC3をCP延長値の決定に使用する。一方、ステップS23において、端末20は、C2及びC3を対応するUL送信に適用されるTA値から決定してCP延長値を決定する。
例えば、C2は、「C2*シンボル長-16μs-TA<シンボル長」を満たす最大の値であってもよい。C3は、「C3*シンボル長-25μs-TA<シンボル長」を満たす最大の値であってもよい。
また、例えば、C2は、「0<C2*シンボル長-16μs-TA」を満たす最小の値であってもよい。C3は、「0<C3*シンボル長-25μs-TA」を満たす最小の値であってもよい。
図7は、本発明の実施の形態における端末20の動作例(3)を説明するためのフローチャートである。ステップS21において、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されているか否かを判定する。設定されている場合(S21のYES)、ステップS22に進み、設定されていない場合(S21のNO)、ステップS23に進む。
ステップS22において、端末20は、RRCシグナリングによるC2及びC3をCP延長値の決定に使用する。一方、ステップS23において、端末20は、C2及びC3が対応するCP延長値は、DCIによって通知されないと想定してもよい。表3は、DCIによって通知されるCP延長値の例である。
表3に示されるように、C2及びC3が対応するCP延長値は、インデックス「0」及び「1」である。したがって、DCIによるCP延長値の通知において、インデックス「0」及び「1」は通知されないと端末20は想定してもよい。さらに、ビットフィールド長を1ビットにして、インデックス「2」又は「3」を通知するようにしてもよい。
なお、表3に示されるチャネルアクセスタイプ(LBTタイプ)は、端末20がUL送信の前に、センシングしたスロットがアイドルであると判定するランダム期間又は固定期間を使用するチャネルアクセス方法の種別である。チャネルアクセスタイプ1は「Cat4」に対応し、チャネルアクセスタイプ2Aは「Cat2-25μs」に対応し、チャネルアクセスタイプ2Cは「Cat1-16μs」に対応する。
図8は、本発明の実施の形態におけるCP延長の例を説明するための図である(ただし16μs又は25μs+TAが1シンボル長以下のとき)。図8に示されるようにCP延長値が設定された場合、16μs又は25μs+CP延長値+TAが1シンボル長となる。すなわち、CP延長値=1シンボル長-16μs又は25μs-TAとなる。さらに大きいCP延長値を設定する場合、CP延長値は上記右辺第1項を1シンボル単位で増加させた値であってもよい。
上述の実施例により、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されていない場合であっても、C2及びC3を決定してCP延長値を決定し、CP延長が適用されたUL送信を実行することができる。また、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されていない場合であっても、C2及びC3を使用するCP延長値が通知されないと想定し、少ないビット長でCP延長値を基地局10による通知から取得することができる。
すなわち、無線通信システムにおいて、CP延長(Cyclic Prefix extension)値を決定し、通信に適用することができる。
(装置構成)
次に、これまでに説明した処理及び動作を実行する基地局10及び端末20の機能構成例を説明する。基地局10及び端末20は上述した実施例を実施する機能を含む。ただし、基地局10及び端末20はそれぞれ、実施例の中の一部の機能のみを備えることとしてもよい。
<基地局10>
図9は、本発明の実施の形態における基地局10の機能構成の一例を示す図である。図9に示されるように、基地局10は、送信部110と、受信部120と、設定部130と、制御部140とを有する。図9に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。
送信部110は、端末20側に送信する信号を生成し、当該信号を無線で送信する機能を含む。また、送信部110は、ネットワークノード間メッセージを他のネットワークノードに送信する。受信部120は、端末20から送信された各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。また、送信部110は、端末20へNR-PSS、NR-SSS、NR-PBCH、DL/UL制御信号等を送信する機能を有する。また、受信部120は、ネットワークノード間メッセージを他のネットワークノードから受信する。
設定部130は、予め設定される設定情報、及び、端末20に送信する各種の設定情報を格納する。設定情報の内容は、例えば、NR-Uの通信に係る設定等である。
制御部140は、実施例において説明したように、ULグラントに係る制御を行う。制御部140における信号送信に関する機能部を送信部110に含め、制御部140における信号受信に関する機能部を受信部120に含めてもよい。
<端末20>
図10は、本発明の実施の形態における端末20の機能構成の一例を示す図である。図10に示されるように、端末20は、送信部210と、受信部220と、設定部230と、制御部240とを有する。図10に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。
送信部210は、送信データから送信信号を作成し、当該送信信号を無線で送信する。受信部220は、各種の信号を無線受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの信号を取得する。また、受信部220は、基地局10から送信されるNR-PSS、NR-SSS、NR-PBCH、DL/UL/SL制御信号等を受信する機能を有する。また、例えば、送信部210は、D2D通信として、他の端末20に、PSCCH(Physical Sidelink Control Channel)、PSSCH(Physical Sidelink Shared Channel)、PSDCH(Physical Sidelink Discovery Channel)、PSBCH(Physical Sidelink Broadcast Channel)等を送信し、受信部220は、他の端末20から、PSCCH、PSSCH、PSDCH又はPSBCH等を受信する。
設定部230は、受信部220により基地局10から受信した各種の設定情報を格納する。また、設定部230は、予め設定される設定情報も格納する。設定情報の内容は、例えば、NR-Uの通信に係る設定等である。
制御部240は、実施例において説明したように、ULグラントに基づいてLBTを伴う送信を実行する制御を行う。また、制御部240は、設定に応じてCP延長を適用したUL送信を制御する。制御部240における信号送信に関する機能部を送信部210に含め、制御部240における信号受信に関する機能部を受信部220に含めてもよい。
(ハードウェア構成)
上記実施形態の説明に用いたブロック図(図9及び図10)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態における基地局10、端末20等は、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図11は、本開示の一実施の形態に係る基地局10及び端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局10及び端末20は、物理的には、プロセッサ1001、記憶装置1002、補助記憶装置1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニット等に読み替えることができる。基地局10及び端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
基地局10及び端末20における各機能は、プロセッサ1001、記憶装置1002等のハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、記憶装置1002及び補助記憶装置1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述の制御部140、制御部240等は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータ等を、補助記憶装置1003及び通信装置1004の少なくとも一方から記憶装置1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、図9に示した基地局10の制御部140は、記憶装置1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。また、例えば、図10に示した端末20の制御部240は、記憶装置1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
記憶装置1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つによって構成されてもよい。記憶装置1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。記憶装置1002は、本開示の一実施の形態に係る通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール等を保存することができる。
補助記憶装置1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)等の光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等の少なくとも1つによって構成されてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、記憶装置1002及び補助記憶装置1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インターフェース等は、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ等)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプ等)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001及び記憶装置1002等の各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、基地局10及び端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
(実施の形態のまとめ)
以上、説明したように、本発明の実施の形態によれば、上りリンク送信を割り当てる情報を基地局から受信する受信部と、前記情報を受信したとき、CP延長値を算出するためのパラメータを前記基地局から設定されていない場合、CP延長値を決定する制御部と、前記決定したCP延長値を適用して前記上りリンク送信を実行する送信部とを有する端末が提供される。
上記の構成により、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されていない場合であっても、C2及びC3を決定してCP延長値を決定し、CP延長が適用されたUL送信を実行することができる。また、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されていない場合であっても、C2及びC3を使用するCP延長値が通知されないと想定し、少ないビット長でCP延長値を基地局10による通知から取得することができる。すなわち、無線通信システムにおいて、CP延長(Cyclic Prefix extension)値を決定し、通信に適用することができる。
前記制御部は、前記パラメータを決定し、決定した前記パラメータに基づくシンボル長の整数倍の期間から、タイミングアドバンス値による期間と所定の期間とを減じた期間を、CP延長値として算出してもよい。当該構成により、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されていない場合であっても、C2及びC3を決定してCP延長値を決定し、CP延長が適用されたUL送信を実行することができる。
前記制御部は、前記パラメータを予め規定された値に決定し、前記パラメータに基づいて、CP延長値を算出してもよい。当該構成により、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されていない場合であっても、C2及びC3を決定してCP延長値を決定し、CP延長が適用されたUL送信を実行することができる。
前記制御部は、前記パラメータをタイミングアドバンス値に基づいて決定し、前記パラメータに基づいて、CP延長値を算出してもよい。当該構成により、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されていない場合であっても、C2及びC3を決定してCP延長値を決定し、CP延長が適用されたUL送信を実行することができる。
前記制御部は、前記パラメータに対応するCP延長値が前記基地局から通知されないと想定してもよい。端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されていない場合であっても、C2及びC3を使用するCP延長値が通知されないと想定し、少ないビット長でCP延長値を基地局10による通知から取得することができる。
また、本発明の実施の形態によれば、上りリンク送信を割り当てる情報を基地局から受信する受信手順と、前記情報を受信したとき、CP延長値を算出するためのパラメータを前記基地局から設定されていない場合、CP延長値を決定する制御手順と、前記決定したCP延長値を適用して前記上りリンク送信を実行する送信手順とを端末が実行する通信方法が提供される。
上記の構成により、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されていない場合であっても、C2及びC3を決定してCP延長値を決定し、CP延長が適用されたUL送信を実行することができる。また、端末20は、RRCシグナリングでC2及びC3が設定されていない場合であっても、C2及びC3を使用するCP延長値が通知されないと想定し、少ないビット長でCP延長値を基地局10による通知から取得することができる。すなわち、無線通信システムにおいて、CP延長(Cyclic Prefix extension)値を決定し、通信に適用することができる。
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、基地局10及び端末20は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って基地局10が有するプロセッサにより動作するソフトウェア及び本発明の実施の形態に従って端末20が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
また、情報の通知は、本開示で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージ等であってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャート等は、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書において基地局10によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局10を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末20との通信のために行われる様々な動作は、基地局10及び基地局10以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GW等が考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局10以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、他のネットワークノードは、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
本開示において説明した情報又は信号等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
本開示における判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「基地局装置」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数の端末20間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局10が有する機能を端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
無線フレームは時間領域において1つ又は複数のフレームによって構成されてもよい。時間領域において1つ又は複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。サブフレームは更に時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジ(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
ニューメロロジは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジは、例えば、サブキャリア間隔(SCS:SubCarrier Spacing)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル等)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジに基づく時間単位であってもよい。
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各端末20に対して、無線リソース(各端末20において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジに基づいて決定されてもよい。
また、RBの時間領域は、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジ用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
なお、本開示において、C2又はC3は、CP延長値を算出するためのパラメータの一例である。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
(第1項)
上りリンク送信を割り当てる情報を基地局から受信する受信部と、
前記情報を受信したとき、CP延長値を算出するためのパラメータを前記基地局から設定されていない場合、CP延長値を決定する制御部と、
前記決定したCP延長値を適用して前記上りリンク送信を実行する送信部とを有する端末。
(第2項)
前記制御部は、前記パラメータを決定し、決定した前記パラメータに基づくシンボル長の整数倍の期間から、タイミングアドバンス値による期間と所定の期間とを減じた期間を、CP延長値として算出する第1項記載の端末。
(第3項)
前記制御部は、前記パラメータを予め規定された値に決定し、前記パラメータに基づいて、CP延長値を算出する第2項記載の端末。
(第4項)
前記制御部は、前記パラメータをタイミングアドバンス値に基づいて決定し、前記パラメータに基づいて、CP延長値を算出する第2項記載の端末。
(第5項)
前記制御部は、前記パラメータに対応するCP延長値が前記基地局から通知されないと想定する第1項記載の端末。
(第6項)
上りリンク送信を割り当てる情報を基地局から受信する受信手順と、
前記情報を受信したとき、CP延長値を算出するためのパラメータを前記基地局から設定されていない場合、CP延長値を決定する制御手順と、
前記決定したCP延長値を適用して前記上りリンク送信を実行する送信手順とを端末が実行する通信方法。