JP7391136B2 - 車両制御装置、車両管制装置、車両制御システム、車両運行システム及び車両運行方法 - Google Patents

車両制御装置、車両管制装置、車両制御システム、車両運行システム及び車両運行方法 Download PDF

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Description

本願は、車両制御装置、車両管制装置、車両制御システム、車両運行システム及び車両運行方法に関する。
従来、複数のセンサを用いて車両制御を行う車両制御装置が知られている。この車両制御装置は、自車両に搭載された複数のセンサを備え、単一のセンサではなく複数のセンサによってそれぞれ検出された入力データに基づいて車両制御を実行する。
特許文献1に記載の車両の操舵制御装置は、衛星から受信した衛星情報に基づいた操舵制御と、撮像部によって撮像された画像情報に基づいた操舵制御とのそれぞれの信頼性を評価し、その評価結果に従って、操舵制御を切り替えるように構成されている。かかる構成によれば、従来の車両の操舵制御装置と比べて、操舵制御の信頼性が向上する。
特開2017-24675号公報
しかしながら、特許文献1の車両の操舵制御装置では、自車両が現在走行している車線における操舵制御の信頼性を専ら向上させるものであって、自車両が走行する車線の選択も考慮するような車線変更を実行するといったより高い操舵制御の信頼性の確保が可能な自動運転を実行できないおそれがあった。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、自動運転において複数車線の中で最適な車線を選択して車線変更することが可能な、車両制御装置、車両管制装置、車両制御システム、車両運行システム及び車両運行方法を提供することにある。
本願に開示される車両運行システムは、
複数の車両にそれぞれ搭載され前記車両の走行制御を実行する車両制御装置と、道路を走行する前記複数の車両に対して車両ごとに走行推奨車線を決定し走行推奨車線情報を送信する車両管制装置と、を含む車両運行システムであって、
前記車両制御装置は、
前記車両に設置された複数のセンサによって検出される自車位置情報及び自車両周辺情報を含む車両センシング情報を取得する車両センシング情報取得部と、
前記走行推奨車線情報に基づき前記走行推奨車線に沿った走行に関する制御量を設定する制御量設定部と、を備え、
前記車両管制装置は、
前記道路の地図データ及び前記車両センシング情報を少なくとも格納する走行情報データベースと、
前記複数の車両ごとに、前記地図データ及び一周期前の走行区間において前記車両センシング情報取得部が取得した前記車両センシング情報に基づき現周期である現在走行区間の車線ごとに前記車両センシング情報の有効性を予測するセンサ有効性予測値に基づき、前記現在走行区間における前記走行推奨車線を決定する走行推奨車線決定部と、
を備える。
本願に開示される車両制御装置は、
上述の車両運行システムに用いられる車両制御装置であって、
前記車両センシング情報取得部と、
前記車両管制装置に送信する前記車両センシング情報を、通信部にアップロードするアップロード部と、
前記車両管制装置から送信された前記走行推奨車線情報を、前記通信部を介して取得する通信情報取得部と、
前記走制御量設定部と、
を備える。
本願に開示される車両制御システムは、
上述の車両制御装置と、
前記自車両に設置された前記複数のセンサと、
前記アップロード部からアップロードされた前記車両センシング情報を前記車両管制装置に送信し、前記車両管制装置から送信された前記走行推奨車線情報を受信する通信部と、
前記制御量設定部から出力される前記制御量に基づき前記自車両を駆動するアクチュエータ制御部と、
を備える。
本願に開示される車両管制装置は、
複数の車両からそれぞれ送信される車両センシング情報を受信するアップロード情報受信部と、
前記複数の車両が走行する道路の地図データ及び前記車両センシング情報を少なくとも格納する走行情報データベースと、
前記複数の車両ごとに、前記地図データ及び一周期前の走行区間において取得した前記車両センシング情報に基づき現周期である現在走行区間の各走行車線における前記車両センシング情報の有効性を予測するセンサ有効性予測値に基づき、前記現在走行区間における走行推奨車線を決定する走行推奨車線決定部と、
前記複数の車両ごとに決定された前記走行推奨車線に関する走行推奨車線情報を、対応する車両ごとに周期的に送信する車両管制側送信部と、
を備える。
本願に開示される車両運行方法は、
以下の各ステップが車両管制装置の処理回路によって実行される車両運行方法であって、
複数のセンサがそれぞれ設置された複数の車両から送信される車両センシング情報を取得するステップと、
前記車両センシング情報に基づき、前記複数のセンサにおけるセンサ有効性予測値を前記センサごとに算出するステップと、
前記センサ有効性予測値が予め設定された閾値予測値以上である前記センサの個数が、予め設定された閾値個数以上か否かを車線ごとに判定するステップと、
前記センサの個数が閾値個数以上である車線を走行推奨車線として決定するステップと、
を備える。
本願に開示される車両制御装置、車両管制装置、車両制御システム、車両運行システム及び車両運行方法によれば、地図データ及び複数の車両が取得した車両センシング情報を用いて走行推奨車線を決定するので、自動運転において複数車線の中で最適な車線を選択して車線変更することが可能になるという効果を奏する。
実施の形態1に係る車両運行システムの概略的な構成の一例を示す全体構成図である。 実施の形態1に係る車両制御装置及び車両制御システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る車両管制装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る車両制御装置を含む車両制御システムを搭載した車両の構成を示すシステム構成図である。 実施の形態1に係る車両管制装置の処理を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る車両管制装置における走行推奨車線の決定処理を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る車両制御装置の処理を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る車両管制装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2における学習装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2における学習装置の処理を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る車両管制装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1から3に係る車両制御装置、車両管制装置、車両制御システム及び車両運行システムを実現するハードウェア構成を示す図である。 実施の形態1から3に係る車両制御装置、車両管制装置、車両制御システム及び車両運行システムを実現するハードウェア構成を示す図である。
実施の形態1.
<車両運行システム1000の概略構成>
図1は、実施の形態1に係る車両運行システム1000の概略的な構成の一例を示す全体構成図である。図1に示す車両運行システム1000は、複数の車両ごとに搭載された車両制御装置100を含む車両制御システム200と、車両管制装置500と、を備える。
<車両制御システム200の構成>
図2は、実施の形態1に係る車両制御装置100及び車両制御システム200の構成を示すブロック図である。車両制御装置100を含む車両制御システム200は、車両1に搭載される。図2に示すように、車両制御システム200は、通信部11と、自車両周辺情報取得用センサ群12と、自車両情報取得用センサ群13と、車両制御装置100と、アクチュエータ制御部14と、を備える。
通信部11は、インターネット、携帯電話網等の通信網を介して車両管制装置500との間で通信を行う。DSRC(Dedicated Short Range Communications)通信用モジュールを用いても良いし、あるいは、携帯端末を用いても良い。
自車両周辺情報取得用センサ群12は、車両1に設置された複数のセンサから構成され、各センサによって検出された自車両の周辺に関する様々な情報(以下、自車両周辺情報Dと呼ぶ)を、自車両周辺情報取得部105に送信する。自車両周辺情報取得用センサ群12は、図2に示すように、一例として、前方カメラ111、レーダセンサ112、GNSSセンサ121、ナビゲーション装置122の4種類のセンサで構成される。しかしながら、上述の4種類のセンサのうち2つ以上のセンサでも良く、また、上述以外の種類のセンサを含む構成でも良い。なお、ナビゲーション装置122は厳密にはセンサには該当しないが、本開示では、自車両周辺の地図データを提供する装置として、自車両周辺情報取得用センサ群12の一部を構成することとしている。
自車両情報取得用センサ群13は、車両1に設置された複数のセンサから構成され、センサが検出した自車両に関する様々な情報(以下、自車両情報Cと呼ぶ)を、自車両情報取得部106に送信する。自車両情報取得用センサ群13は、図2に示すように、一例として、操舵角センサ131、操舵トルクセンサ132、ヨーレートセンサ133、速度センサ134、加速度センサ135の5種類のセンサで構成される。しかしながら、上述の5種類のセンサのうち2つ以上のセンサでも良く、また、上述以外の種類のセンサを含む構成でも良い。
アクチュエータ制御部14は、アクチュエータが目標操舵量及び目標加減速度等の目標制御量を実現するように制御する機能を有する。なお、目標とする各種の制御量を総括して目標制御量と呼ぶ。アクチュエータ制御部14は、電動パワーステアリング(Electronic Power Steering:EPS)ユニット5と、パワートレインユニット6と、ブレーキユニット7と、EPSコントローラ310と、パワートレインコントローラ320と、ブレーキコントローラ330と、を備える。アクチュエータ制御部14は、目標操舵量及び目標加減速度に車両1を追従させるように、EPS、ブレーキ及びアクセルを制御する。
<車両制御装置100の構成>
図2に示すように、車両制御装置100は、通信情報取得部101と、車両センシング情報取得部102と、アップロード部103と、制御量設定部104と、自車両周辺情報取得部105と、自車両情報取得部106と、を備える。
車両センシング情報取得部102は、自車両周辺情報取得部105が取得した自車両周辺情報D及び自車両情報取得部106が取得した自車両情報Cを逐次取得する。以下、自車両周辺情報Dと自車両情報Cとを併せた情報を、車両センシング情報Vと呼ぶ。
アップロード部103は、車両センシング情報取得部102が取得した車両センシング情報Vを、通信部11を介して車両管制装置500に送信する。
自車両周辺情報取得部105は、自車両周辺情報Dを取得する機能を有する。自車両周辺情報取得部105は、例えば、前方カメラ111が撮像した画像を、自車両周辺情報Dの1つとして取得する。また、自車両周辺情報取得部105は、レーダセンサ112の一種であるLiDAR(Light Detection and Ranging)及び地図データ、全地球衛星測位システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)及び地図データ、レーダ、ソナー、車車間通信装置、路車間通信装置のいずれか1つまたは2つ以上の組み合わせから自車両周辺情報Dを取得しても良い。なお、以下の説明では、車両側で取得される地図データは、車両センシング情報Vの一部とみなす場合もある。
自車両情報取得部106は、自車両情報Cを取得する機能を有する。たとえば、操舵角センサ131、操舵トルクセンサ132、ヨーレートセンサ133、速度センサ134、加速度センサ135等を用いて、自車両情報Cを取得する。自車両情報Cとは、例えば、操舵角センサ131が検出する自車両のステアリング角、速度センサ134が検出する自車両の走行速度などである。
通信情報取得部101及び制御量設定部104については、後に詳述する。
車両制御装置100の構成例として、自車両の車両制御に必要となる各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)が挙げられる。例えば、先進運転支援システム電子制御ユニット(Advanced Driving Assistance Systems-Electronic Control Unit:ADAS-ECU)が一例として挙げられる。詳細については、後述する。
<車両管制装置500の構成>
図3は、実施の形態1に係る車両管制装置500の構成の一例を示すブロック図である。車両管制装置500は、例えば、クラウド装置である。図3に示すように、車両管制装置500は、アップロード情報受信部510と、走行情報データベース520(以下、走行情報DBと呼ぶ)と、走行推奨車線決定部530と、車両管制側送信部540と、を備える。なお、車両管制装置500は、1つのクラウド装置で構成されても良いし、複数のクラウド装置で構成されても良い。また、車両管制装置500は、サーバ装置であっても良い。
アップロード情報受信部510は、複数の車両1にそれぞれ搭載された車両制御装置100から送信される車両センシング情報Vを逐次取得するとともに、車両センシング情報Vに対応付けられたセンサ識別情報SD、送信元識別情報BD、及びタイムスタンプTDを取得する。各車両1からそれぞれ送信される車両センシング情報Vを統合した情報を、以下では、統合車両センシング情報CVと呼ぶ。
走行情報DB520は、ノードデータ及びリンクデータからなる道路データ及び各POI(Points Of Interest)のデータなどを含む地図データを格納している。また、走行情報DB520は、複数の車両1ごとに搭載された車両制御装置100のアップロード部103によってアップロードされ、車両制御システム200の通信部11を介して送信された自車両情報C及び自車両周辺情報D、すなわち、車両センシング情報Vを車両管制装置500側のアップロード情報受信部510によって取得し、車両1ごとの車両センシング情報Vを統合して、統合車両センシング情報CVとして格納している。
道路データを構成するリンクデータは、リンクを特定する固有番号(リンクID)、リンクの長さを示すリンク長、リンク方向、リンクの形状情報、リンクの始端と終端とのノード座標(緯度/経度)、リンクの実勾配、及び道路属性の各データから構成される。なお、リンクとは、電子地図上の各道路を、交差、分岐、合流する点等の複数のノードによって分割した場合に、各ノード間を結ぶものである。
道路データを構成するノードデータは、地図上のノード毎に固有の番号を付したノードID、ノード座標、ノード名称、ノード種別等の各データから構成される。POIのデータは、POIの名称、住所、位置、属性を示すデータ等である。
走行推奨車線決定部530は、複数台の車両1から車両ごとにアップロードされ、アップロード情報受信部510によって取得された車両ごとの車両センシング情報Vが検出された各位置から、走行情報DB520に格納された地図データ及び統合車両センシング情報CVに基づき、車両1ごとに最適な走行推奨車線を決定する。走行推奨車線の決定方法は後述する。
車両管制側送信部540は、走行推奨車線決定部530によって車両ごとに決定された走行推奨車線に関する走行推奨車線情報を、対応する車両ごとに送信する。
<車両制御システムを搭載した車両>
図4は、実施の形態1に係る車両制御装置100を含む車両制御システム200を搭載した車両1の概略構成を示すシステム構成図である。車両1は、ステアリングホイール2と、ステアリング軸3と、操舵ユニット4と、EPSユニット5と、パワートレインユニット6と、ブレーキユニット7と、前方カメラ111と、レーダセンサ112と、GNSSセンサ121と、ナビゲーション装置122と、操舵角センサ131と、操舵トルクセンサ132と、ヨーレートセンサ133と、速度センサ134と、加速度センサ135と、車両制御装置100と、EPSコントローラ310と、パワートレインコントローラ320と、ブレーキコントローラ330と、を備える。
ドライバが車両1を操作するために設置されているステアリングホイール2は、ステアリング軸3に結合されている。ステアリング軸3には操舵ユニット4が連接されている。操舵ユニット4は、操舵輪としての前輪を回動自在に支持すると共に、車体フレームに転舵自在に支持されている。従って、ドライバのステアリングホイール2の操作によって発生したトルクはステアリング軸3を回転させ、操舵ユニット4によって前輪を左右方向へ転舵する。これによって、ドライバは車両1が前進あるいは後進する際の車両1の横移動量、すなわち、車幅方向の移動量を操作することができる。なお、自動運転中は、車両制御装置100を含む車両制御システム200が車両1を制御する。
なお、ステアリング軸3はEPSユニット5によって回転させることも可能である。EPSコントローラ310によってEPSユニット5に流れる電流を制御することで、ドライバのステアリングホイール2の操作とは独立して、前輪を自在に転舵させることができる。
車両制御装置100には、前方カメラ111、レーダセンサ112、GNSSセンサ121、ナビゲーション装置122、操舵角を検出する操舵角センサ131、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ132、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ133、車両1の速度を検出する速度センサ134、車両1の加速度を検出する加速度センサ135、EPSコントローラ310、パワートレインコントローラ320、ブレーキコントローラ330等が接続されている。
車両制御装置100は、接続されている各種センサから入力された情報を、たとえば、ROMに格納されたプログラムに従って処理し、EPSコントローラ310に目標操舵角を送信し、パワートレインコントローラ320に目標駆動力を送信し、ブレーキコントローラ330に目標制動力を送信する。目標操舵角、目標駆動力及び目標制動力はいずれも目標制御量の1つの項目である。なお、車両制御システム200において加減速制御を行わない場合は、車両制御装置100にパワートレインコントローラ320とブレーキコントローラ330を接続する必要はない。
前方カメラ111は、車両1の前方の区画線が画像として検出できる位置に設置され、画像情報に基づき、車線情報及び周辺車両の位置等の車両1の前方環境を検出する。なお、実施の形態1に係る車両制御装置100では、前方環境を検出するカメラのみを一例として挙げたが、後方あるいは側方の環境を検出するカメラをさらに設置して良い。
レーダセンサ112はレーダを照射し、その反射波を検出することで、車両1と道路の側壁、周辺車両との間の相対距離及び相対速度を出力する。レーダセンサ112としては、ミリ波レーダ、LiDAR、レーザーレンジファインダ、超音波レーダ等、周知の方式のものを用いることができる。
GNSSセンサ121は測位衛星からの電波をアンテナで受信し、測位演算することによって車両1の絶対位置及び絶対方位を出力する。
ナビゲーション装置122は、ドライバが設定した行き先に対する最適な走行ルートを演算する機能及び走行ルート上の道路情報を記録する機能を有する。道路情報は道路線形を表現する地図ノードデータであり、各地図ノードデータは各ノードでの絶対位置(緯度、経度、標高)、車線幅、カント角、傾斜角情報等が組み込まれている。
EPSコントローラ310は、車両制御装置100の制御量設定部104から送信された目標制御量の1つである目標操舵角を実現するように、EPSユニット5を制御する。
パワートレインコントローラ320は、車両制御装置100から送信された目標制御量の1つである目標駆動力を実現するように、パワートレインユニット6を制御する。また、ドライバが速度制御を行う場合には、アクセルペダル踏み込み量に基づき、パワートレインユニット6を制御する。
なお、実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、車両制御装置100の制御対象として、エンジンのみを駆動力源とする車両1を一例として挙げたが、電動モータのみを駆動力源とする車両、あるいは、エンジンと電動モータの両方を駆動力源とする車両等に適用しても良い。
ブレーキコントローラ330は、車両制御装置100から送信された目標制御量の1つである目標制動力を実現するように、ブレーキユニット7を制御する。また、ドライバが速度制御を行う場合には、ブレーキペダル踏み込み量に基づきブレーキユニット7を制御する。一方、自動運転中は、車両制御装置100を含む車両制御システム200がブレーキユニット7を制御する。
<車両制御装置100でのアップロード処理>
車両制御装置100でのアップロード処理フローの一例について説明する。アップロード処理は、上述したように、車両1に設置された2つ以上の各種センサによって検出された車両センシング情報Vを車両管制装置500へ送信する処理である。かかる処理は、例えば、車両1のイグニッション電源がオンになった場合に開始するものとする。
まず、車両センシング情報取得部102が、自車両周辺情報取得部105及び自車両情報取得部106によって検出された車両センシング情報Vを取得する。自車両周辺情報取得部105は、例えば図2に示すように、車両制御システム200を構成する自車両周辺情報取得用センサ群12に含まれる4種類のセンサである前方カメラ111と、レーダセンサ112と、GNSSセンサ121と、ナビゲーション装置122とを用いて、自車両周辺情報Dを取得する。車両センシング情報Vは、自車両情報C及び自車両周辺情報Dを含む。自車両情報取得部106は、例えば図2に示すように、車両制御システム200を構成する自車両情報取得用センサ群13に含まれる5種類のセンサである操舵角センサ131と、操舵トルクセンサ132と、ヨーレートセンサ133と、速度センサ134と、加速度センサ135とを用いて、自車両情報Cを取得する。
車両1ごとに取得した車両センシング情報Vを、アップロード部103が通信部11を介して車両管制装置500に送信する。かかる送信の一例として、アップロード部103は、車両センシング情報Vを車両管制装置500に送信する場合に、車両センシング情報Vごとに、対応する車両センシング情報Vを検出したセンサを特定できるセンサ識別情報SD、センシングされた信号の送信元を特定できる送信元識別情報BD、タイムスタンプTD等を対応付けて送信する。
センサ識別情報SDとは、前方カメラ111、レーダセンサ112等の各種センサの種類を示す情報、各種センサの製造メーカ情報及び型式といった情報で構成される。例えば、図2に示すセンサの構成の一例では、車両センシング情報Vに含まれる情報が、前方カメラ111、レーダセンサ112、GNSSセンサ121及びナビゲーション装置122のいずれから検出された情報であるかを識別するために、センサ識別情報SDが対応付けられている。
タイムスタンプTDは、一例として送信時刻を示すタイムスタンプであるが、車両センシング情報Vの取得時刻を示すタイムスタンプであっても良い。
送信元識別情報BDは、車両制御装置100または通信部11を構成する通信機器の機器IDであっても良い。さらに、車両制御装置100を搭載した車両1の車両IDであっても良い。実施の形態1では、車両IDである場合を一例として説明する。
車両センシング情報Vのアップロードのタイミングについては、一例として、1kmごと、3kmごとなど、一走行区間を一定距離としてタイミングを設定する方法が挙げられる。アップロードのタイミングが短期間であるほど、車両1に一時的に記憶する車両センシング情報Vを格納するのに必要となるメモリ容量を小さくできる一方、通信頻度が高くなるというデメリットも生じる。以下、一走行区間を走行する時間を走行の一周期と表現する場合もある。一例を挙げると、各タイミングについて、現在走行区間は現周期、現在走行区間に対して1つ手前の走行区間は一周期前と表現する場合もある。
本開示の対象となる車両1の走行車線が高速道路の車線である場合は、インターチェンジ(Interchange:IC)間、または、キロポスト間を一走行区間として設定しても良い。また、本開示の対象となる車両の走行車線が一般道路の車線である場合は、連続する2つの交差点の間を一走行区間として設定しても良い。IC及び交差点は、いずれも通信環境が比較的良好であるため、車両制御装置100と車両管制装置500との間で確実な通信が可能となるからである。
<車両管制装置500における処理フロー>
車両管制装置500における処理フローの一例について、図5のフローチャートを用いて説明する。
車両管制装置500において実行する情報処理は、以下のとおりである。
複数の車両1にそれぞれ搭載された車両制御システム200の通信部11から送信される車両センシング情報Vを、車両管制装置500のアップロード情報受信部510が受信する。車両管制装置500は、受信した車両1ごとの車両センシング情報Vを統合して統合車両センシング情報CVとして走行情報DB520に格納する。車両管制装置500の走行推奨車線決定部530は、走行情報DB520に格納された統合車両センシング情報CVなどに基づき、車両1ごとに最適な走行推奨車線を決定する。車両管制装置500の車両管制側送信部540から、車両制御システム200の通信部11に対して走行推奨車線に関する情報、すなわち、走行推奨車線情報を送信する。図5に示すフローチャートの処理は、例えば、車両管制装置500の電源がオンになってからオフになるまで繰り返されるものとする。
以上に説明した車両管制装置500の一連の情報処理について、図5のフローチャートを用いて、処理ごとに詳述する。
まず、ステップS101において、アップロード情報受信部510が各車両1の車両制御システム200の通信部11から送信される車両センシング情報Vを取得するとともに、各車両1の車両センシング情報Vに対応付けられたセンサ識別情報SD、送信元識別情報BD、及びタイムスタンプTDをそれぞれ取得する。アップロード情報受信部510で取得した車両1ごとの車両センシング情報V、センサ識別情報SD、送信元識別情報BD、及びタイムスタンプTDは、例えば、走行情報DB520内の揮発性メモリ(例えば、RAM)に逐次蓄積する構成とすれば良い。なお、センサ識別情報SD、送信元識別情報BD、及びタイムスタンプTDを車両センシング情報Vの中に含めても良い。
ステップS102において、アップロード情報受信部510が取得した車両1ごとの車両センシング情報Vを統合して、統合車両センシング情報CVとして走行情報DB520に格納する。なお、走行情報DB520には、統合車両センシング情報CV以外にも走行推奨車線の決定に必要な各種データ、例えば、地図データなどが含まれている。走行情報DB520に格納されている各種データを総称して、車両走行用データと呼ぶ。
ステップS103において、走行推奨車線決定部530が、走行情報DB520に格納された車両走行用データに基づき、車両1ごとに最適な走行推奨車線を決定する。走行推奨車線の決定方法については、後述する。
ステップS104において、車両1ごとに決定された走行推奨車線に関する走行推奨車線情報が、車両管制装置500の車両管制側送信部540から、車両1ごとに搭載されている車両制御システム200の通信部11に送信される。
<車両管制装置500における走行推奨車線決定フロー>
車両管制装置500における走行推奨車線の決定フローの一例について、図6のフローチャートを用いて説明する。
ステップS161において、アップロード情報受信部510によって取得された各車両1ごとの車両センシング情報Vを用いて、各車両1が走行している走行場所(走行区間)及び走行時間帯を車両1ごとに特定する。走行時間帯は、タイムスタンプTDから特定しても良い。また、車両センシング情報Vから天候情報を特定しても良い。例えば、自車両情報取得部106が取得した自車両のワイパーの作動状況に基づき、降雨または降雪といった天候情報を特定しても良い。さらに、自車両周辺情報取得部105によって取得した前方カメラ111が撮像した画像を分析することにより、自車両の現在走行区間が積雪であるといった天候情報を特定しても良い。
車両1の走行場所(以下、走行場所情報と呼ぶ場合もある)に加えて走行時間帯(以下、走行時間帯情報と呼ぶ場合もある)も特定することで、西日、夜間といった時間帯に影響されるセンサ性能の変化もファクターの1つとして考慮された走行推奨車線の決定が後工程で可能になる。また、天候も同様にセンサ性能に影響を与えるため、天候情報をリアルタイムかつピンポイントで取得することにより、車両1が現在走行している周辺環境を反映した走行推奨車線の決定が後工程で可能になる。
より具体的には、走行時間帯情報に冬の夕方といった情報、天候情報に晴天といった情報が含まれ、かつ、西日あるいは逆光によってセンサの信頼度が低い場合は、前方カメラ111の有効性(センサ有効性)の低下による影響が、走行推奨車線の決定に反映される。つまり、各種センサから検出されるセンシング情報に関して、センサ有効性を考慮する。また、走行時間帯情報に夜間といった情報、天候情報に降雨といった情報が含まれ、かつ、センサの信頼度が低い場合は、街灯が照らす路面の水たまりの反射による前方カメラ111の有効性の低下の影響が、走行推奨車線の決定に反映される。以上のような処理によって入出力データの相関性が向上する結果、センサ有効性の指標となるセンサ有効性予測値SPを算出する際の精度向上が見込まれる。
ステップS162において、アップロード情報受信部510を介して取得した車両センシング情報Vに含まれる、あるいは対応付けられるセンサ識別情報SDに基づき、自車両情報C及び自車両周辺情報Dの検出に用いたセンサの構成を特定する。センサ構成の特定の一例として、センサ識別情報SDに含まれる検出に用いたセンサの種類を示す情報から、例えば、前方カメラ111、レーダセンサ112及びGNSSセンサ121の3つのセンサを特定するような場合が挙げられる。
ステップS163において、走行情報DB520に格納された車両センシング情報Vの中で、ステップS161及びステップS162において特定した条件に絞って走行推奨車線の決定に必要な情報を抽出する。走行情報DB520に格納された車両センシング情報Vの中で、ステップS161において特定した走行場所及び走行時間帯という条件に完全に合致していなくても、かかる条件に対する合致度によって補正係数を掛ける等の補正を行い、抽出される車両センシング情報Vの中に含めても良い。
例えば、2台の車両間で走行場所は同一であるものの、走行時の天候情報が晴天と降雨で異なっていた場合、センサ有効性の低下を反映させるために、降雨時に取得された車両センシング情報Vに対して補正係数0.9を掛ける等の補正を行っても良い。かかる車両センシング情報Vの補正により、走行情報DB520に格納された車両センシング情報Vに完全に合致する車両センシング情報Vのn数(個数)が少ない場合であっても、補正後の車両センシング情報Vを適宜抽出することにより、走行推奨車線の決定に際して必要となる車両センシング情報Vのn数を確保することが可能となるため、後述するセンサ有効性予測値SPの精度の向上が見込める。
ステップS164において、抽出された車両センシング情報Vを用いて複数の車線における車線ごとのセンサ有効性予測値SPを算出し、センサ有効性予測値SPに基づき車両1ごとに最適な走行推奨車線を決定する。
<センサ有効性予測値SPの算出>
センサ有効性予測値SPの算出の具体例を、以下に説明する。センサ有効性予測値SPの最も簡易な算出方法としては、以下のとおりである。
一般的にセンサごとにセンシング情報の信頼度を表す信号が出力されているため、ステップS161において特定した走行場所において、車線ごとに、当該走行場所を過去に走行した複数の車両から取得することにより蓄積された各センサの信頼率の平均値を算出し、算出された数値をセンサ有効性予測値SPとする。算出されたセンサ有効性予測値SPが予め設定された閾値予測値以上である場合は、当該センサは有効であるとする。有効なセンサの個数が予め設定された閾値個数以上である車線を走行推奨車線として決定する。なお、走行推奨車線は一車線でも良く、また、複数車線でも良い。走行推奨車線が複数車線の場合は、車両1側において、複数の走行推奨車線の中から最適な走行推奨車線を決定する。
センサ有効性予測値SPを算出する他の方法として、各センサの測定値と真値との誤差の平均値を車線ごとに算出し、誤差が予め設定された閾値誤差以下となるセンサを有効としても良い。真値については、例えば、区画線の曲率値の場合は、走行情報DB520に格納された地図データに基づき算出した曲率値を真値とみなせば良い。
車両1と区画線との相対位置については、前方カメラ111から出力される画像に基づいた車両1と区画線との相対位置、レーダセンサ112のミリ波から出力される車両1と道路の側壁との相対位置、GNSSセンサ121で取得される車両の絶対位置、以上3つの測定値と、ナビゲーション装置122から出力される地図データから取得可能である。なお、ナビゲーション装置122から出力される地図データは、車両センシング情報Vに含まれる。また、走行情報DB520に予め格納された地図データを用いても良い。
道路の側壁及び区画線の絶対位置、道路の側壁と区画線の相対距離を用いて、最小二乗法等を適用して、上述の3つの測定値の誤差が最も小さくなるように真値を決定すれば良い。センサ自身が出力する信頼度は、誤認識した場合であっても見かけ上高くなることがあり、かかる場合は精度が下がるリスクもゼロではないが、センサの測定値と真値とを比較してセンサ有効性予測値SPを算出することによって、センサ有効性予測値SPの精度を高めることができる。また、センサの測定値の分散値をセンサ有効性予測値SPとしても良い。分散値を用いる場合は、真値は不要となる。
実施の形態1に係る車両運行システム及び車両運行方法では、複数のセンサの中で有効なセンサの個数が多い車線を最適な走行推奨車線として選択するので、冗長性を確保した安全性の高い車線変更をともなう安定な自動運転を安定に継続することができるという効果を奏する。
<走行推奨車線の設定>
走行推奨車線は、例えば、1kmごと、3kmごと等、一定距離間隔(一走行区間)を用いて設定する方法が一例として挙げられる。一走行区間の間隔が短いほど、よりセンサの特性の変化に応じた走行推奨車線の決定が可能となる一方、車両制御システム200と車両管制装置500間の通信量が増大するというデメリットも生じる。
また、高速道路においては、ICごとまたはキロポストごとに走行推奨車線を設定しても良い。一般道路においては、交差点ごとに走行推奨車線を設定しても良い。道路、周辺環境の特性は、IC及び交差点ごとに決定される場合が多いため、一定距離ごとの設定に比べて、道路、周辺環境の特性などの実際の状況をより反映した走行推奨車線の決定が可能となる。
<走行推奨車線情報の送信>
上述したように、図5に示すステップS104において、車両管制装置500の車両管制側送信部540は、対応する車両1の車両制御システム200の通信部11に走行推奨車線に関する走行推奨車線情報を送信する。走行推奨車線情報の送信に際しては、一走行区間ごとに行っても良いし、あるいは、複数の走行区間をまとめて送信しても良い。なお、走行推奨車線情報の送信のタイミングを、アップロードのタイミングと同期させる必要はない。
<車両制御装置100における処理>
車両管制装置500から送信された走行推奨車線情報を受信した場合の車両制御装置100における処理フローの一例について、図7のフローチャートを用いて説明する。図7に示す処理フローは、上述したように、車両管制装置500から送信される走行推奨車線情報に基づき、送信された車両1において、自動運転による同一車線走行継続、車線変更などを行う処理である。図7に示すフローチャートの処理は、例えば、車両1のイグニッション電源がオンになった場合に開始する構成とすれば良い。
ステップS171において、車両管制装置500から送信された走行推奨車線情報を、車両制御システム200の通信部11を介して、車両制御装置100の通信情報取得部101が取得する。
ステップS172において、制御量設定部104は、通信情報取得部101が取得した走行推奨車線情報及び車両センシング情報取得部102が取得した車両センシング情報Vに基づき、自車両の車線変更の要否を判定する。制御量設定部104が、自車両の車線変更が必要と判定した場合(Yesの場合)は、ステップS173の処理に進み、車線変更タイミングを決定する。ステップS174において、決定された車線変更タイミングに従って、車線変更を実行する。
一方、ステップS172において制御量設定部104が車両変更は必要ではないと判定した場合(Noの場合)は、ステップS175の処理に進み、同一車線走行を継続し、ステップS171の処理に戻る。
<車線変更タイミングの決定方法>
車線変更タイミングの決定方法の一例を、以下に説明する。自車両が、制限車速より低い速度で走行している車両を先行車両として、3車線の中の中央車線に沿って走行している状況を想定する。かかる状況において、車両センシング情報取得部102が取得した車両センシング情報Vには、先行車両の速度情報及び制限車速情報が含まれている。
自車両が速度の遅い先行車両を追い越すための車線変更を推奨される場面において、通信情報取得部101が取得した走行推奨車線情報が、現在の走行場所(現在走行区間)における走行推奨車線は現在走行している中央車線であり、現在の走行場所から2km先での走行推奨車線は中央車線と一番右側の追い越し車線の2つの車線であるという情報であるとする。この場合、車両制御システム200は、現在の自車位置から2km先の地点まではそのまま同一車線に沿って先行車両に追従し、2km先の地点に接近した地点を基点として一番右側の追い越し車線に車線変更し、自車両は追い越し車線を一定時間走行することにより中央車線をそのまま走行する速度の遅い先行車両を追い越すという走行パターンを、自動運転によって走行制御しつつ実行する。
車線変更タイミングの決定方法の他の一例として、通信情報取得部101が取得した走行推奨車線情報において、複数の車線が走行推奨車線に設定されていた場合、車両センシング情報取得部102が取得した車両センシング情報Vに含まれる、路車間通信より取得した車線規制情報を用いて、車線規制されていない1つの車線を目標車線として、車線変更の要否を含む、車線変更タイミングを決定しても良い。
ステップS172において、制御量設定部104が自車両の車線変更が必要と判定した場合に、ステップS173において決定した車線変更タイミングで、ステップS174において車線変更を実行する。車線変更後は、次回の車線変更タイミングまで、同一車線の走行を継続する。図7に示す処理フローの終了タイミングとしては、例えば車両1のイグニッション電源がオフになった場合などがある。
以上、車両制御装置100及び車両管制装置500における処理を、説明の便宜上、個別に説明した。しかしながら、上述の説明から明らかなように、車両制御装置100と車両管制装置500とは、互いに協働して動作する1つの車両運行システム1000である。つまり、車両制御装置100及び車両管制装置500の全体にわたる処理は、実施の形態1に係る車両運行方法として統合的に処理される。実施の形態1に係る車両運行方法としての特徴的な処理(ステップ)を、以下に列挙する。
(1)複数のセンサがそれぞれ設置された複数の車両から送信される車両センシング情報Vを取得するステップ
(2)車両センシング情報Vに基づき、複数のセンサにおけるセンサ有効性予測値SPをセンサごとに算出するステップ
(3)センサ有効性予測値SPが予め設定された閾値予測値以上であるセンサの個数が、予め設定された閾値個数以上か否かを車線ごとに判定するステップ
(4)前記有効なセンサの個数が閾値個数以上である車線を走行推奨車線として決定するステップ
車両運行方法に関して、さらに以下の処理も挙げる。
(5)走行推奨車線に関する情報及び車両センシング情報Vに基づき、車線変更の要否を判定するステップ
(6)車線変更を実行すると判定された場合に、車両センシング情報Vに基づき車線変更タイミングを決定するステップ
<実施の形態1の効果>
実施の形態1に係る車両制御装置、車両管制装置、車両制御システム、車両運行システム及び車両運行方法によれば、地図データ及び複数の車両が車両ごとに取得した車両センシング情報を用いて走行推奨車線を決定するので、自動運転において複数車線の中で最適な車線を選択して車線変更することが可能になるという効果を奏する。また、複数のセンサの中で有効なセンサの個数が閾値個数以上の車線を走行推奨車線として選択するため、冗長性を確保した安全性の高い車線変更をともなう自動運転を安定に継続することができるという効果を奏する。
実施の形態2.
<車両管制装置500aの構成>
図8は、実施の形態2に係る車両管制装置500aの構成を示すブロック図である。実施の形態2に係る車両管制装置500aは、実施の形態1に係る車両管制装置500aの各構成に加えて、学習済モデル記憶部550を備える。なお、図8に示す構成では、走行情報DB520と学習済モデル記憶部550とを別個の記憶部としているが、両者を統合して単一の記憶部としてまとめても良い。また、走行情報DB520に学習済モデルを格納しても良い。
<学習装置600の構成>
車両管制装置500aの動作の説明に当たって、まず、学習済モデル記憶部550について説明する。図9は、学習済モデル記憶部550に格納される学習済モデルを生成する学習装置600の構成を示すブロック図である。なお、図9には、説明の便宜上、実施の形態1に係る車両管制装置500のブロック図も併せて示している。
学習装置600は、学習部610及び学習済モデル記憶部550を備える。学習部610は、学習用データ取得部620及び学習モデル生成部630を備える。
学習装置600の学習部610は、車両管制装置500の走行情報DB520に格納される、各車両1の車両制御装置100がアップロードした車両センシング情報Vが統合された統合車両センシング情報CVを含む車両走行用データ、センサの有効性の指標となるセンサ有効性予測値SP、及びセンサ有効性予測条件などに基づき、機械学習またはディープラーニングを実行して、学習結果に基づき学習済モデルを生成して、センサ有効性予測値SPの精度向上に反映させる。
学習用データ取得部620には、走行情報DB520に格納された地図データ、統合車両センシング情報CVを含む車両走行用データなどが少なくとも学習用データとして入力される。統合車両センシング情報CVには、一例として、前方カメラ111による区画線との相対横位置、周辺車両情報、区画線の曲率、センサの信頼度、時間帯情報、天候情報などの情報が含まれる。センサ有効性予測結果(正解)は、次周期の走行区間におけるセンサ有効性予測値SP等である。
学習モデル生成部630は、学習用データ取得部620から出力される学習用データの組み合わせに基づき、センサ有効性予測値SPを推定する。すなわち、車両管制装置500の走行情報DB520から出力された車両走行用データなどから、最適なセンサ有効性予測値SPを推定する学習済モデルを生成する。学習モデル生成部630が生成した学習済モデルは、学習済モデル記憶部550に格納される。学習モデル生成部630が用いる学習アルゴリズムは、一例として、教師あり学習の公知のアルゴリズムを用いることができる。
学習部610が学習する処理について、図10のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップS191において、学習用データとして、ある走行区間の車両センシング情報Vと次の走行区間のセンサ有効性予測値SP(正解)を取得する。
次に、ステップS192において、学習モデル生成部630は、学習用データ取得部620によって取得された、ある走行区間(一周期前の走行区間)の車両センシング情報Vと次の走行区間(現在走行区間)のセンサ有効性予測値SP(正解)の組み合わせに基づいて作成される学習用データに基づいて、いわゆる教師あり学習により、次の走行区間(現在走行区間)におけるセンサ有効性予測結果を学習し、学習済モデルを生成する。ステップS193において、学習済モデル記憶部550にステップS192において生成した学習済モデルを記憶する。学習装置600による学習済モデルの生成後、図8に示すように、学習済モデル記憶部550を車両管制装置500aの構成の一部として組み込む。
<車両管制装置500aの動作>
実施の形態2に係る車両管制装置500aの動作について、図8を参照しながら説明する。走行推奨車線決定部530はアップロード情報受信部510を介して取得した車両センシング情報Vを、学習済モデル記憶部550に入力する。学習済モデル記憶部550に格納された学習済モデルに車両センシング情報Vを入力すると、対応する車両のセンサ有効性予測結果が走行推奨車線決定部530に出力される。走行推奨車線決定部530は、取得したセンサ有効性予測値SPを用いて、予め設定された閾値予測値以上であるセンサを有効とし、有効なセンサの個数が予め設定された閾値個数以上である車線を走行推奨車線として決定する。
実施の形態1の説明では、実施の形態1に係る車両管制装置500の処理フロー中のステップS161において、ワイパーの作動状況から降雨、降雪などの天候情報の特定、自車両周辺情報取得部105が取得した前方カメラ111のセンサ出力値から積雪といった天候情報を特定、西日、夜間といった走行時間帯の影響によるセンサ性能の変化も、センサ有効性予測値SPの算出に反映させると述べた。
実施の形態2に係る車両管制装置500aの構成によれば、降雨、降雪(以上、天候情報)、西日、夜間(以上、走行時間帯情報)といった状況下でのセンサ有効性が、このような天候または走行時間帯ではない場合のセンサ有効性に対して、どの程度センサ有効性が低下するか、さらには、降雨単独と降雨及び夜間の複合時では、例えばワイパーの作動速度からわかる雨の強さなどによるセンサ有効性の低下の度合い等、ルールベース(図6のフローチャートにおけるステップS163)では適正に反映させにくかった情報あるいは事象も、実施の形態2に係る車両管制装置500aを適用すれば、次周期の走行区間ではどのようなセンサ有効性予測値SPとなるかに関して、実施の形態1の場合と比べて、より精度よく予測することが可能となるため、次周期の走行推奨車線の確度を一層向上できるという効果を奏する。
<実施の形態2の効果>
実施の形態2に係る車両管制装置及び車両運行システムによれば、学習済モデルを用いてセンサ有効性を予測するので、自動運転において複数車線の中でより最適な車線を選択して車線変更することが可能になるという効果を奏する。
実施の形態3.
<車両管制装置500bの構成>
図11は、実施の形態3に係る車両管制装置500bの構成を示すブロック図である。実施の形態3に係る車両管制装置500bでは、実施の形態2において説明した学習装置600が、構成の1つとして組み込まれている。
実施の形態2に係る車両管制装置500aでは、学習済モデルは事前に生成されていた。したがって、学習済モデルが生成された後に取得した新たな車両センシング情報Vは、既存の学習済モデルの更新または修正には何ら反映されなかった。一方、実施の形態3に係る車両管制装置500bでは、車両管制装置500b内に学習装置600の機能を予め組み込んでいるので、新たな車両センシング情報Vを取得するごとに、学習済モデルを適宜更新することが可能となる。この結果、より高精度のセンサ有効性の予測が、長期間にわたって、安定して実現できるという効果を奏する。
<実施の形態3の効果>
実施の形態3に係る車両管制装置及び車両運行システムによれば、適宜更新または修正された学習済モデルを用いてセンサ有効性を予測するので、自動運転において複数車線の中でより最適な車線を選択して車線変更することが長期間にわたって、安定して実現可能になるという効果を奏する。
以上、実施の形態1から3に係る車両制御装置100、車両管制装置500、500a、500b、車両制御システム200及び車両運行システム1000の各構成要素の機能が、ハードウェア及びソフトウェア等のいずれか一方で実現される構成について説明した。しかしながら、これに限られたものではなく、車両制御装置100、車両管制装置500、500a、500b、車両制御システム200及び車両運行システム1000の一部の構成要素を専用のハードウェアで実現し、別の一部の構成要素をソフトウェア等で実現する構成であっても良い。
たとえば、図12及び図13に示すように、一部の構成要素については専用のハードウェアとしての処理回路50でその機能を実現し、他の一部の構成要素についてはプロセッサ51としての処理回路50が、メモリ52に格納された実施の形態1から3に係る車両制御装置100、車両管制装置500、500a、500b、車両制御システム200及び車両運行システム1000の動作方法及び実施の形態1に係る車両運行方法をコンピュータ等で実行させるためのプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
さらに、図13に示すように、実施の形態1から3に係る車両制御装置100、車両管制装置500、500a、500b、車両制御システム200及び車両運行システム1000の各機能部等が用いる設定データは、ソフトウェアの一部、すなわち、実施の形態1から3に係る車両制御装置100、車両管制装置500、500a、500b、車両制御システム200及び車両運行システム1000をコンピュータ等で実行させるためのプログラム54が記憶されている記録媒体53からメモリ52にインストールされても良い。
以上のように、実施の形態1から3に係る車両制御装置100、車両管制装置500、500a、500b、車両制御システム200及び車両運行システム1000は、ハードウェア、ソフトウェア等、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
<本願の諸態様のまとめ>
以下、本願の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
複数の車両にそれぞれ搭載され前記車両の走行制御を実行する車両制御装置と、道路を走行する前記複数の車両に対して車両ごとに走行推奨車線を決定し走行推奨車線情報を送信する車両管制装置と、を含む車両運行システムであって、
前記車両制御装置は、
前記車両に設置された複数のセンサによって検出される自車位置情報及び自車両周辺情報を含む車両センシング情報を取得する車両センシング情報取得部と、
前記走行推奨車線情報に基づき前記走行推奨車線に沿った走行に関する制御量を設定する制御量設定部と、を備え、
前記車両管制装置は、
前記道路の地図データ及び前記車両センシング情報を少なくとも格納する走行情報データベースと、
前記複数の車両ごとに前記地図データ及び前記車両センシング情報に基づき前記走行推奨車線を決定する走行推奨車線決定部と、
を備える車両運行システム。
(付記2)
前記車両制御装置は、
前記車両管制装置に送信する前記車両センシング情報を通信部にアップロードするアップロード部と、
前記車両管制装置から送信された前記走行推奨車線情報を、前記通信部を介して取得する通信情報取得部と、
をさらに備える付記1に記載の車両運行システム。
(付記3)
前記車両管制装置は、
前記複数の車両からそれぞれ送信される前記車両センシング情報を受信するアップロード情報受信部と、
前記複数の車両ごとに決定された前記走行推奨車線情報を、対応する車両ごとに送信する車両管制側送信部と、
をさらに備える付記2に記載の車両運行システム。
(付記4)
前記走行推奨車線決定部は、前記複数の車両ごとに、前記地図データ及び一周期前の走行区間において前記車両センシング情報取得部が取得した前記車両センシング情報に基づき現周期である現在走行区間の車線ごとに前記車両センシング情報の有効性を予測するセンサ有効性予測値に基づき、前記現在走行区間における前記走行推奨車線を決定し、
前記車両管制側送信部は、前記走行推奨車線情報を対応する前記車両ごとに周期的に送信することを特徴とする付記3に記載の車両運行システム。
(付記5)
前記センサ有効性予測値は、前記車両センシング情報に含まれる前記自車位置情報、走行場所情報、走行区間の天候情報及び走行時間帯情報のいずれか1つ以上の情報に基づき算出されることを特徴とする付記4に記載の車両運行システム。
(付記6)
前記走行推奨車線決定部は、前記センサ有効性予測値が予め設定された閾値予測値以上であるセンサの個数が、予め設定された閾値個数以上か否かを車線ごとに判定することにより、前記走行推奨車線を決定することを特徴とする付記5に記載の車両運行システム。
(付記7)
前記車両管制装置は、学習済モデルを格納する学習済モデル記憶部をさらに備え、
前記学習済モデルは、前記走行情報データベースから出力される少なくとも前記道路の地図データ及び前記車両センシング情報に基づき、対応する車両ごとに前記センサ有効性予測値を推定して前記走行推奨車線決定部に出力することを特徴とする付記4から6のいずれか1項に記載の車両運行システム。
(付記8)
前記学習済モデルは、前記走行情報データベースに蓄積された、過去に同一区間を走行した前記車両から取得した一周期前に対応する走行区間のセンサ有効性予測値及び現周期に対応する現在走行区間のセンサ有効性予測値を学習用データとして、一周期前の前記車両センシング情報に基づき、現周期である現在走行区間における車線ごとの前記センサ有効性予測値を推定すべく生成されたことを特徴とする付記7に記載の車両運行システム。
(付記9)
前記車両管制装置は、学習部をさらに備え、
前記学習部は、前記走行情報データベースに蓄積された、過去に同一区間を走行した車両から取得した一周期前に対応する走行区間のセンサ有効性予測値及び現周期に対応する現在走行区間のセンサ有効性予測値を学習用データとして、一周期前の前記車両センシング情報に基づき、現周期である現在走行区間における車線ごとの前記センサ有効性予測値を推定する学習済モデルを生成し、
前記走行推奨車線決定部は、前記学習済モデルによって推定された前記センサ有効性予測値に基づき、現在走行区間における前記走行推奨車線を決定することを特徴とする付記1に記載の車両運行システム。
(付記10)
前記車両センシング情報は、前記車両と前記道路上の区画線との相対位置、前記車両と前記道路の側壁との相対位置、測位衛星を用いた測位による前記車両の絶対位置のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする付記1から9のいずれか1項に記載の車両運行システム。
(付記11)
前記制御量設定部は、前記複数の車両ごとに、車線変更タイミングを決定する機能をさらに有することを特徴とする付記1から10のいずれか1項に記載の車両運行システム。
(付記12)
前記走行推奨車線情報及び前記車両センシング情報に基づき、前記走行推奨車線への前記車線変更タイミングを決定することを特徴とする付記11に記載の車両運行システム。
(付記13)
自車両に設置された複数のセンサによって検出される自車位置情報及び自車両周辺情報を含む車両センシング情報を取得する車両センシング情報取得部と、
車両管制装置に送信する前記車両センシング情報を、通信部にアップロードするアップロード部と、
前記車両管制装置から送信された走行推奨車線情報を、前記通信部を介して取得する通信情報取得部と、
前記走行推奨車線情報に基づき走行推奨車線に沿った走行に関する制御量を設定する制御量設定部と、
を備える車両制御装置。
(付記14)
付記13に記載の車両制御装置と、
前記自車両に設置された前記複数のセンサと、
前記アップロード部からアップロードされた前記車両センシング情報を前記車両管制装置に送信し、前記車両管制装置から送信された前記走行推奨車線情報を受信する通信部と、
前記制御量設定部から出力される前記制御量に基づき前記自車両を駆動するアクチュエータ制御部と、
を備える車両制御システム。
(付記15)
複数の車両からそれぞれ送信される車両センシング情報を受信するアップロード情報受信部と、
前記複数の車両が走行する道路の地図データ及び前記車両センシング情報を少なくとも格納する走行情報データベースと、
前記複数の車両ごとに、前記地図データ及び一周期前の走行区間において取得した前記車両センシング情報に基づき現周期である現在走行区間の各走行車線における前記車両センシング情報の有効性を予測するセンサ有効性予測値に基づき、前記現在走行区間における走行推奨車線を決定する走行推奨車線決定部と、
前記複数の車両ごとに決定された前記走行推奨車線に関する走行推奨車線情報を、対応する車両ごとに周期的に送信する車両管制側送信部と、
を備える車両管制装置。
(付記16)
複数のセンサがそれぞれ設置された複数の車両から送信される車両センシング情報を取得するステップと、
前記車両センシング情報に基づき、前記複数のセンサにおけるセンサ有効性予測値を前記センサごとに算出するステップと、
前記センサ有効性予測値が予め設定された閾値予測値以上である前記センサの個数が、予め設定された閾値個数以上か否かを車線ごとに判定するステップと、
前記センサの個数が閾値個数以上である車線を走行推奨車線として決定するステップと、
を備える車両運行方法。
(付記17)
前記走行推奨車線に関する情報及び前記車両センシング情報に基づき、車線変更の要否を判定するステップと、
前記車線変更を実行すると判定された場合に、前記車両センシング情報に基づき車線変更タイミングを決定するステップと、
をさらに備える付記16に記載の車両運行方法。
本開示は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 車両、2 ステアリングホイール、3 ステアリング軸、4 操舵ユニット、5 EPSユニット、6 パワートレインユニット、7 ブレーキユニット、11 通信部、12 自車両周辺情報取得用センサ群、13 自車両情報取得用センサ群、14 アクチュエータ制御部、50 処理回路、51 プロセッサ、52 メモリ、53 記録媒体、54 プログラム、100 車両制御装置、101 通信情報取得部、102 車両センシング情報取得部、103 アップロード部、104 制御量設定部、105 自車両周辺情報取得部、106 自車両情報取得部、111 前方カメラ、112 レーダセンサ、121 GNSSセンサ、122 ナビゲーション装置、131 操舵角センサ、132 操舵トルクセンサ、133 ヨーレートセンサ、134 速度センサ、135 加速度センサ、200 車両制御システム、310 EPSコントローラ、320 パワートレインコントローラ、330 ブレーキコントローラ、500、500a、500b 車両管制装置、510 アップロード情報受信部、520 走行情報データベース(走行情報DB)、530 走行推奨車線決定部、540 車両管制側送信部、550 学習済モデル記憶部、600 学習装置、610 学習部、620 学習用データ取得部、630 学習モデル生成部、1000 車両運行システム

Claims (17)

  1. 複数の車両にそれぞれ搭載され前記車両の走行制御を実行する車両制御装置と、道路を走行する前記複数の車両に対して車両ごとに走行推奨車線を決定し走行推奨車線情報を送信する車両管制装置と、を含む車両運行システムであって、
    前記車両制御装置は、
    前記車両に設置された複数のセンサによって検出される自車位置情報及び自車両周辺情報を含む車両センシング情報を取得する車両センシング情報取得部と、
    前記走行推奨車線情報に基づき前記走行推奨車線に沿った走行に関する制御量を設定する制御量設定部と、を備え、
    前記車両管制装置は、
    前記道路の地図データ及び前記車両センシング情報を少なくとも格納する走行情報データベースと、
    前記複数の車両ごとに、前記地図データ及び一周期前の走行区間において前記車両センシング情報取得部が取得した前記車両センシング情報に基づき現周期である現在走行区間の車線ごとに前記車両センシング情報の有効性を予測するセンサ有効性予測値に基づき、前記現在走行区間における前記走行推奨車線を決定する走行推奨車線決定部と、
    を備える車両運行システム。
  2. 前記車両制御装置は、
    前記車両管制装置に送信する前記車両センシング情報を通信部にアップロードするアップロード部と、
    前記車両管制装置から送信された前記走行推奨車線情報を、前記通信部を介して取得する通信情報取得部と、
    をさらに備える請求項1に記載の車両運行システム。
  3. 前記車両管制装置は、
    前記複数の車両からそれぞれ送信される前記車両センシング情報を受信するアップロード情報受信部と、
    前記複数の車両ごとに決定された前記走行推奨車線情報を、対応する車両ごとに送信する車両管制側送信部と、
    をさらに備える請求項2に記載の車両運行システム。
  4. 記車両管制側送信部は、前記走行推奨車線情報を対応する前記車両ごとに周期的に送信することを特徴とする請求項3に記載の車両運行システム。
  5. 前記センサ有効性予測値は、前記車両センシング情報に含まれる前記自車位置情報、走行場所情報、走行区間の天候情報及び走行時間帯情報のいずれか1つ以上の情報に基づき算出されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両運行システム。
  6. 前記走行推奨車線決定部は、前記センサ有効性予測値が予め設定された閾値予測値以上であるセンサの個数が、予め設定された閾値個数以上か否かを車線ごとに判定することにより、前記走行推奨車線を決定することを特徴とする請求項5に記載の車両運行システム。
  7. 前記車両管制装置は、学習済モデルを格納する学習済モデル記憶部をさらに備え、
    前記学習済モデルは、前記走行情報データベースから出力される少なくとも前記道路の地図データ及び前記車両センシング情報に基づき、対応する車両ごとに前記センサ有効性予測値を推定して前記走行推奨車線決定部に出力することを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の車両運行システム。
  8. 前記学習済モデルは、前記走行情報データベースに蓄積された、過去に同一区間を走行した前記車両から取得した一周期前に対応する走行区間のセンサ有効性予測値及び現周期に対応する現在走行区間のセンサ有効性予測値を学習用データとして、一周期前の前記車両センシング情報に基づき、現周期である現在走行区間における車線ごとの前記センサ有効性予測値を推定すべく生成されたことを特徴とする請求項7に記載の車両運行システム。
  9. 前記車両管制装置は、学習部をさらに備え、
    前記学習部は、前記走行情報データベースに蓄積された、過去に同一区間を走行した車両から取得した一周期前に対応する走行区間の前記センサ有効性予測値及び現周期に対応する現在走行区間の前記センサ有効性予測値を学習用データとして、一周期前の前記車両センシング情報に基づき、現周期である現在走行区間における車線ごとの前記センサ有効性予測値を推定する学習済モデルを生成し、
    前記走行推奨車線決定部は、前記学習済モデルによって推定された前記センサ有効性予測値に基づき、現在走行区間における前記走行推奨車線を決定することを特徴とする請求項1に記載の車両運行システム。
  10. 前記車両センシング情報は、前記車両と前記道路上の区画線との相対位置、前記車両と前記道路の側壁との相対位置、測位衛星を用いた測位による前記車両の絶対位置のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項1から、9のいずれか1項に記載の車両運行システム。
  11. 前記制御量設定部は、前記複数の車両ごとに、車線変更タイミングを決定する機能をさらに有することを特徴とする請求項1から、9のいずれか1項に記載の車両運行システム。
  12. 前記走行推奨車線情報及び前記車両センシング情報に基づき、前記走行推奨車線への前記車線変更タイミングを決定することを特徴とする請求項11に記載の車両運行システム。
  13. 請求項1、3、4、9のいずれか1項に記載の車両運行システムに用いられる車両制御装置であって、
    前記車両センシング情報取得部と、
    前記車両管制装置に送信する前記車両センシング情報を、通信部にアップロードするアップロード部と、
    前記車両管制装置から送信された前記走行推奨車線情報を、前記通信部を介して取得する通信情報取得部と、
    前記制御量設定部と、
    を備える車両制御装置。
  14. 請求項13に記載の車両制御装置と、
    前記自車両に設置された前記複数のセンサと、
    前記アップロード部からアップロードされた前記車両センシング情報を前記車両管制装置に送信し、前記車両管制装置から送信された前記走行推奨車線情報を受信する通信部と、
    前記制御量設定部から出力される前記制御量に基づき前記自車両を駆動するアクチュエータ制御部と、
    を備える車両制御システム。
  15. 複数の車両からそれぞれ送信される車両センシング情報を受信するアップロード情報受信部と、
    前記複数の車両が走行する道路の地図データ及び前記車両センシング情報を少なくとも格納する走行情報データベースと、
    前記複数の車両ごとに、前記地図データ及び一周期前の走行区間において取得した前記車両センシング情報に基づき現周期である現在走行区間の各走行車線における前記車両センシング情報の有効性を予測するセンサ有効性予測値に基づき、前記現在走行区間における走行推奨車線を決定する走行推奨車線決定部と、
    前記複数の車両ごとに決定された前記走行推奨車線に関する走行推奨車線情報を、対応する車両ごとに周期的に送信する車両管制側送信部と、
    を備える車両管制装置。
  16. 以下の各ステップが車両管制装置の処理回路によって実行される車両運行方法であって、
    複数のセンサがそれぞれ設置された複数の車両から送信される車両センシング情報を取得するステップと、
    前記車両センシング情報に基づき、前記複数のセンサにおけるセンサ有効性予測値を前記センサごとに算出するステップと、
    前記センサ有効性予測値が予め設定された閾値予測値以上である前記センサの個数が、予め設定された閾値個数以上か否かを車線ごとに判定するステップと、
    前記センサの個数が閾値個数以上である車線を走行推奨車線として決定するステップと、
    を備える車両運行方法。
  17. 以下の各ステップがさらに車両制御装置の処理回路によって実行される車両運行方法であって、
    前記走行推奨車線に関する情報及び前記車両センシング情報に基づき、車線変更の要否を判定するステップと、
    前記車線変更を実行すると判定された場合に、前記車両センシング情報に基づき車線変更タイミングを決定するステップと、
    をさらに備える請求項16に記載の車両運行方法。
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