JP7390437B1 - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】ウレタンのガス抜け不良による成形不良を抑制可能なパッドを備えた車両用シートを得る。【解決手段】シートクッションパッド20の下方側に、切欠き部30、32が形成された流路形成プレート26を設け、当該流路形成プレート26によって流路34、36、38、40の側壁を構成している。つまり、流路34、36、38、40の側壁をシートクッションパッド20とは異なる別部材(流路形成プレート26)によって形成することで、シートクッションパッド20に対して流路34、36、38、40の側壁を形成する必要がなくなる。これにより、シートクッションパッド20の下面20A側の形状を単純化させることができる。その結果、シートクッションパッド20の成形時において、金型内のガス抜け不良を抑制し、シートクッションパッド20の成形不良を抑制することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用シートに関する。
下記特許文献1には、着座用シートのクッションパッドに空気通路を設け、当該着座用シートの着座面側に送風する技術が開示されている。この先行技術では、クッションパッドにおける裏面(下面)側である反着座面側には複数の溝部が形成されており、これらの溝部が空気通路の一部を構成し、各溝部は互いに連通するように形成されている。
また、クッションパッドの反着座面側かつ溝部を囲む領域には、遮風板を成す不織布製の板状のプレスフェルトが設けられており、このプレスフェルトによって溝部が覆われることでプレスフェルトと溝部との間で空気通路が形成されている。
特開2018-144591号公報
しかしながら、上記先行技術では、クッションパッドに複数の溝部が形成されるため、クッションパッドの形状が複雑化してしまう。このため、当該クッションパッドを成形する際に、発泡するウレタンのガス抜け不良が懸念され、この場合、クッションパッド(パッド)において成形不良が発生する可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、ウレタンのガス抜け不良による成形不良を抑制可能なパッドを備えた車両用シートを得ることが目的である。
請求項1に記載の車両用シートは、シート本体に着座した乗員を着座面で支持するパッドと、前記パッドにおける前記着座面の反対側に位置する反着座面側において当該着座面側へ向かって凹む凹部の奥壁に当接した状態で収容され、空気が流動可能な流路の側壁を構成する溝部が形成された流路形成プレートと、前記流路形成プレートにおける前記反着座面側に設けられ、前記凹部、前記流路形成プレートとの間で流路を形成し、前記流路内の空気を流動させるブロアが設けられたシール部材と、を備えている。
請求項1に記載の車両用シートでは、パッド、流路形成プレート及びシール部材を備えている。パッドは、シート本体に着座した乗員を着座面で支持する。流路形成プレートは、当該パッドにおける着座面の反対側に位置する反着座面側において当該着座面側へ向かって凹む凹部の奥壁に当接した状態で収容されており、当該流路形成プレートには、空気が流動可能な流路の側壁を構成する溝部が形成されている。
一方、シール部材は、流路形成プレートにおける反着座面側に設けられており、当該凹部、流路形成プレートとの間で流路を形成している。また、シール部材には、ブロアが設けられており、このブロアにより、当該流路内の空気が流動する。
すなわち、本発明では、流路を形成するための流路形成プレートが別途設けられているため、パッドに当該流路を形成する必要がなくなる。これにより、例えば、流路が形成されたパッドと比較して、本発明では、パッドの形状を単純化させることができる。
一般に、パッドは、発泡ウレタンが用いられるが、パッドの成形時にウレタンのガスが発生する。パッドの形状が複雑な場合、このガスが金型内に残留し、いわゆるガス抜け不良が生じる。このように、ガス抜け不良が生じると、ウレタンが十分に行き渡らず、いわゆるショートショットになる等、パッドの成形不良が発生してしまう。
これに対して、本発明では、パッドの形状を単純化させることができるため、ガス抜け不良を抑制することが可能となる。その結果、パッドの成形不良を抑制することができる。
また、本発明では、パッドの反着座面においてパッドの着座面側へ向かって凹む凹部が形成されており、当該凹部内に流路形成プレートが配置されている。これにより、パッドの反着座面側に流路形成プレートが設けられることによる当該パッドの板厚方向の増加分を吸収することができる。
請求項2に記載の車両用シートは、請求項1記載の車両用シートにおいて、前記パッドには、当該パッドの板厚方向に沿って貫通し、前記流路と連通する第1連通口が設けられている。
請求項2に記載の車両用シートでは、パッドには、当該パッドの板厚方向に沿って第1連通口が貫通している。この第1連通口は流路と連通しており、例えば、ブロアが吸気ブロアの場合、吸気ブロアを稼働させると、流路及び第1連通口を通じて、車室内の空気がパッドにおける反着座面側へ向かって吸い込まれる。なお、ブロアは、排気ブロアでも適用可能である。この場合、吸気ブロアの場合とは空気が流れる向きが逆になり、排気ブロアから吹き出された空気は、流路及び第1連通口を通じて、車室内側へ吹き出される。
請求項に記載の車両用シートは、請求項1記載の車両用シートにおいて、前記パッドにおける前記反着座面側には、当該パッドと一体発泡された布状のインサートシートが設けられている。
請求項に記載の車両用シートでは、パッドの反着座面側に布状のインサートシートが設けられている。このインサートシートは、当該パッドと一体発泡されている。したがって、パッドとシートフレームの間にはインサートシートが介在されることになり、パッドとシートフレームの摩擦による異音の発生が抑制される。
請求項に記載の車両用シートは、請求項記載の車両用シートにおいて、前記インサートシートには、当該インサートシートの板厚方向に沿って貫通し前記パッドに形成され前記流路と連通する第1連通口と連通する第2連通口が設けられている。
請求項に記載の車両用シートでは、インサートシートには、当該インサートシートの板厚方向に沿って第2連通口が貫通している。この第2連通口はパッドに形成された第1連通口及び流路と連通しており、吸気ブロアを稼働させると、流路、第2連通口及び第1連通口を通じて、車室内の空気がパッドにおける反着座面側へ向かって吸い込まれる。
請求項に記載の車両用シートは、請求項1~請求項の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記パッドは、着座する乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッションに設けられたシートクッションパッドである。
請求項に記載の車両用シートでは、パッドは、シートクッションパッドであり、当該シートクッションパッドによって着座する乗員の臀部及び大腿部が支持される。
請求項に記載の車両用シートは、請求項記載の車両用シートにおいて、前記流路形成プレートは、前記シートクッションパッドと前記シール部材の間に挟まれ、当該シートクッションパッドは前記流路における上壁を構成し、当該シール部材は前記流路における下壁を構成している。
請求項に記載の車両用シートでは、流路形成プレートは、シートクッションパッドとシール部材の間に挟まれている。流路形成プレートに形成された溝部は、流路の側壁を構成するため、シートクッションパッドは流路における上壁を構成し、シール部材は流路における下壁を構成する。つまり、シートクッションパッド、流路形成プレート、及びシール部材によって流路が形成されている。
請求項に記載の車両用シートは、請求項6記載の車両用シートにおいて、前記パッドに形成され前記流路と連通する第1連通口は、着座する乗員の大腿部の外側及び内側に対応する部位に形成されている。
請求項に記載の車両用シートでは、パッドに形成された第1連通口が着座する乗員の大腿部の外側及び内側に対応する部位に形成されることによって、当該第1連通口が乗員の臀部、大腿部によって塞がれないように抑制することができる。
本発明に係る車両用シートは、ウレタンのガス抜け不良による成形不良を抑制することができる、という優れた効果を有する。
本実施形態の車両用シートを左斜め前方かつ上方側から見た斜視図である。 本実施形態の車両用シートのシートクッションを左斜め前方かつ上方側から見た斜視図である。 図2に示すシートクッションの構成を示す分解斜視図である。 図2に示すA-A線に沿って切断したときのシートクッションの断面図である。 図3に示すシートクッションの一部を構成するインサートシートを示す斜視図である。 比較例としての図3に対応するシートクッションの構成を示す分解斜視図である。 比較例としての図4に対応するシートクッションの断面図である。 比較例としての図5に対応するインサートシートを示す斜視図である。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る車両用シートについて説明する。なお、以下の説明において前後左右上下の方向を示して説明するときは、車両用シートに着座した乗員から見た前後左右上下の方向を示すものとし、また各図に適宜示す矢印FRは前方向、矢印UPは上方向、矢印RHは右方向をそれぞれ示すものとする。また、左右の方向は、シート幅方向と一致している。
(車両用シートの構成)
まず、本実施形態に係る車両用シートの構成について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の車両用シート10は、乗員の臀部を支持するシートクッション12と、乗員の背部を支持するシートバック14と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト16と、を備えている。
本実施形態におけるシートクッション12は、骨格部材であるシートクッションフレーム18と、パッド材であるシートクッションパッド(パッド)18と、当該シートクッションパッド20を被覆するシートクッション表皮22と、を備えている。
シートクッションフレーム18は、例えば、鋼板、アルミニウム合金等によって形成されており、シートクッションパッド20は、例えば、ウレタンフォーム等の発泡材によって形成されている。
一方、シートクッション表皮22は、例えば布材、皮革、合成皮革又はPVC等によって形成されており、複数の表皮片が互いに縫製されることにより一体となって形成されている。このシートクッション表皮22によってシートクッションパッド20は被覆されている。
ここで、図2に示されるように、シートクッション12は、シート幅方向の中央部に設けられ乗員の臀部及び大腿部を下方側から支持するメイン部12Aと、メイン部12Aを中心にシート幅方向の両側に設けられ乗員の臀部及び大腿部に対して側方側からの支持を可能とするサイド部12B、12Cと、を含んで構成されている。
一方、図3は、図2で示すシートクッション12の分解斜視図が示されており、図4は、図2で示すA-A線に沿って切断したときの断面図が示されている。なお、図4では、シートクッション表皮22の図示を省略している。
図3、図4に示されるように、当該シートクッションパッド20の下面(反着座面)20A側には、布状のインサートシート24が当該シートクッションパッド20と一体発泡されている。インサートシート24は、シートクッションパッド20の下面20A側の形状に沿って形成されており、シートクッションパッド20を成形する金型内にインサートされた状態で、シートクッションパッド20と一体に発泡成形される。
さらに、本実施形態では、シートクッションパッド20(インサートシート24を含む)の下面20A側には、流路形成プレート26及びシール部材28が設けられている。
流路形成プレート26は、シートクッション12のメイン部12Aの下方側に配置されており、例えば、EPP(発泡ポリプロピレン)によって形成されている。なお、流路形成プレート26は、EPPに限らず、硬質ウレタン、硬度を変えたウレタン等が用いられてもよい。
また、流路形成プレート26は、シート前後方向を長手方向とする略矩形状を成し、前端は幅方向の中央部が前方へ向かって突出するように略三角形状に形成されると共に、後方側へ向かうにつれて狭幅となるように形成されている。また、流路形成プレート26には、後端から長手方向の中央部に亘って長孔状の切欠き部(溝部)30、32がシート幅方向の左右に形成されている。なお、切欠き部30と切欠き部32の後部が繋がっている。
一方、シール部材28は、不織布、プレスフェルト等で形成されている。シール部材28の後部28Aには、図示しない吸気ブロア(ブロア)が設けられている。シール部材28の後部28Aには貫通孔33が形成されており、当該貫通孔33と吸気ブロアの連通口が連通されている。
ここで、シートクッションパッド20の下面20Aには、シートクッション12の着座面13側へ向かって凹む凹部21が形成されている。この凹部21内に流路形成プレート26は配置されている。なお、流路形成プレート26の板厚と凹部21の深さは、略同一となるように設定されている。
一方、シール部材28は、シートクッションパッド20の下面20Aに接触可能とされており、シール部材28がシートクッションパッド20の下面20Aに接触された状態で、凹部21は閉止され(閉断面構造とされ)、シートクッションパッド20と流路形成プレート26とシール部材28とで、シート幅方向に沿って流路34、36、38、40が形成される。
具体的に説明すると、シートクッションパッド20(より厳密にいうとインサートシート24)は流路34、36、38、40の上壁を構成し、流路形成プレート26は流路34、36、38、40の側壁を構成する。そして、シール部材28は流路34、36、38、40の下壁を構成する。そして、これらの流路34、36、38、40内を吸気ブロアによって吸い込まれた空調風(空気)が流動する。
なお、本実施形態では、流路形成プレート26は、インサートシート24に接着されているが、接着性を考慮すると、シートクッションパッド20に直接接着されるようにしてもよい。シートクッションパッド20に対して流路形成プレート26が直接接着される場合、インサートシート26には流路形成プレート26が挿通可能な空孔が形成される。
また、流路34、40における一対の側壁のうち、一方の側壁については、凹部21の縦壁21Aによって構成され、他方の側壁については、流路形成プレート26の外壁26Aによって構成されている。
なお、流路34、36、38、40が全て流路形成プレート26によって形成されてもよいのは勿論のことである。この場合、シートクッションパッド20に流路形成プレート26が接着されることになり、インサートシート26は必ずしも必要ではなくなる。
ところで、シートクッションパッド20のメイン部23には、当該シートクッションパッド20の板厚方向に沿って複数の連通口42、44、46、48、50、52、54がそれぞれ貫通している。
連通口42、44、46、48は、メイン部23におけるシート前後方向の中央部においてシート幅方向に沿って設けられており、連通口42、44は右部23Aにおけるシート幅方向の外側に設けられ、連通口46、48は、左部23Bにおけるシート幅方向の外側に設けられている。
一方、連通口50、52、54は、流路形成プレート26の外壁26Aに沿って配置されており、連通口50、54は、連通口42、48のシート前方側に配置されている。また、連通口52は、連通口44、46のシート前方側かつシート幅方向の中央部に配置されている。
このため、連通口42、50と連通口44、52の間に乗員の右大腿部が配置され、連通口48、54と連通口46、52の間に乗員の左大腿部が配置される。言い換えると、連通口42、48、50、54は、着座する乗員の大腿部の外側に対応する部位に形成され、連通口44、46、52は、着座する乗員の大腿部内側に対応する部位に形成されている。
そして、これらの連通口42、44、46、48、50、52、54に対応して、インサートシート24には、連通口56、58、60、62、64、66、68がそれぞれ貫通している。つまり、シートクッションパッド20及びインサートシート24が一体発泡された状態で、シートクッションパッド20の連通口42、44、46、48、50、52、54とインサートシート24の連通口56、58、60、62、64、66、68はそれぞれ連通する。
なお、流路34は連通口56、64、66と連通し、流路36は連通口58と連通する。流路38は連通口60と連通し、流路40は連通口62、66、68と連通する。
そして、図示しない吸気ブロアを稼働させると、当該流路34、36、38、40を介して、インサートシート28の連通口56、58、60、62、64、66、68及びシートクッションパッド20の連通口42、44、46、48、50、52、54を通じて、車室内11(図1参照)の空気がシートクッションパッド20の下面(反着座面)20A(図4参照)側へ向かって吸い込まれる。
(車両用シートの作用及び効果)
次に、本実施形態に係る車両用シートの作用及び効果について説明する。
本実施形態では、図4に示されるように、シートクッションパッド20の下面20A側に流路形成プレート26が設けられている。この流路形成プレート26には切欠き部30、32が形成されており、流路形成プレート26の外壁26A及び切欠き部30、32によって流路34、36、38、40の側壁を構成している。流路形成プレート26の下方側には、シール部材28が設けられており、シートクッションパッド20(インサートシート24を含む)、流路形成プレート26及びシール部材28の間で流路34、36、38、40を形成している。
比較例として、例えば、図6、図7に示されるように、シートクッション100において、当該流路形成プレート26(図3参照)が設けられていない場合、流路101の側壁はシートクッションパッド102(インサートシート104)によって形成されることになる。
このため、シートクッションパッド102及びインサートシート104には、流路101の側壁を形成するための溝部102A、104Aがそれぞれ形成される。例えば、図8に示されるように、インサートシート104では、流路101を形成するためシートクッションパッド102側へ向かって突出する凸部105が形成され、インサートシート104は、シート幅方向に沿って凹凸状に形成される。
このように、シートクッションパッド102の下面側及びインサートシート104は、シート幅方向に沿って凹凸状に形成され、シートクッションパッド102(インサートシート104を含む)及びシール部材106の間で流路101が形成される。
ここで、一般に、パッドは、発泡ウレタンによって形成されている。このため、パッドの成形時にウレタンのガスが発生する。図7に示されるように、シートクッションパッド102の形状が複雑な場合、このガスが金型内に残留し、いわゆるガス抜け不良が生じる。このように、ガス抜け不良が生じると、ウレタンが十分に行き渡らず、いわゆるショートショットになる等、シートクッションパッド102の成形不良が発生してしまう。
また、シートクッションパッド102には、インサートシート104が一体発泡されるが、インサートシート104は別工程により予めシートクッションパッド102の形状に沿って成形される(図8参照)。
インサートシート104は、成形後、シートクッションパッド102を発泡成形させる金型内に配置(インサート)させる必要がある。このため、シートクッションパッド102の形状が複雑な場合、金型の形状も複雑になりその形状に合わせて複雑な形状を成すインサートシート104をセッティングする必要があり、金型のセッティングに時間が掛かってしまう。
また、シートクッションパッド102に溝部102Aが形成されることによって、その分、シートクッションパッド102の板厚を厚くする必要がある。この場合、シートクッションパッド102の周辺に配置される部品は、シートクッションパッド102との干渉を回避させる必要が生じる。
特に、図示はしないが、パッドがシートバックパッドの場合、車両用シートのロックを解除させるレバー装置がシートバックパッドにおける乗員の背部の後方側に設けられるため、後突時における乗員の背部とレバー装置との干渉を抑制するためにシートバックパッドの板厚がさらに厚くなってしまう。また、シートバックパッドの板厚が厚くなると、ケーブルジョイントが別途必要となるため、構成が複雑になってしまう。
これに対して、本実施形態では、前述のように、図3、図4に示されるシートクッションパッド20の下方側に、切欠き部30、32が形成された流路形成プレート26を設け、当該流路形成プレート26によって流路34、36、38、40の側壁を構成している。
つまり、本実施形態では、流路34、36、38、40の側壁をシートクッションパッド20とは異なる別部材(流路形成プレート26)によって形成することで、シートクッションパッド20に対して流路34、36、38、40の側壁を形成する必要がなくなる。したがって、流路34、36、38、40を形成するためにシートクッションパッド20の下面20Aをシート幅方向に沿って凹凸状に形成するということはない。
これにより、シートクッションパッド20の下面20A側の形状を単純化させることができる。その結果、本実施形態では、シートクッションパッド20の成形時において、金型内のガス抜け不良を抑制し、シートクッションパッド20の成形不良を抑制することができる。
また、シートクッションパッド20の形状を単純化させることによって、当該シートクッションパッド20の下面20Aに形状に沿って形成されるインサートシート24(図5参照)の形状も単純化させることができる。
これにより、シートクッションパッド20を発泡成形させる金型の形状も単純化され、当該金型内にインサートシート24を配置させる際、形状が単純化された分、インサートシート24を簡単にセッティングすることができる。
一方、本実施形態では、シートクッションパッド20のメイン部12Aの下方側に、樹脂で形成された流路形成プレート26が配置されている。シートクッションパッド20のメイン部12Aには、乗員による荷重が入力される。
このため、当該メイン部12Aにおいて、流路形成プレート26が配置されることによって、シート上下方向に沿って硬度を変えることができる。これにより、本実施形態では、尻落ち対策等、乗り心地の改善を図ることができる。
一方、本実施形態では、シートクッションパッド20には、複数の連通口42、44、46、48、50、52、54がそれぞれ貫通し、この連通口42、44、46、48、50、52、54に対応して、インサートシート24には、連通口56、58、60、62、64、66、68がそれぞれ貫通している。
そして、シートクッションパッド20の連通口42、44、46、48、50、52、54とインサートシート24の連通口56、58、60、62、64、66、68はそれぞれ連通する。したがって、吸気ブロアを稼働させると、流路34、36、38、40を介して、インサートシート28の連通口56、58、60、62、64、66、68及びシートクッションパッド20の連通口42、44、46、48、50、52、54を通じて、車室内11(図1参照)の空気がシートクッションパッド20の下面20A側へ向かって吸い込まれる。
本実施形態では、連通口42、48、50、54は、着座する乗員の大腿部の外側に対応する部位に形成されており、連通口44、46、52は、着座する乗員の大腿部内側に対応する部位に形成されている。
つまり、本実施形態では、連通口42、44、46、48、50、52、54が乗員の臀部、大腿部によって塞がれないようにして、吸気ブロアによって車室内11の空気が効率よく吸い込まれるように設定されている。
また、本実施形態では、シートクッションパッド20の下面20Aに対して、シートクッション12の着座面13側へ向かって凹む凹部21が形成され、この凹部21内に流路形成プレート26が配置されている。
これにより、シートクッションパッド20の下面20A側に流路形成プレート26が設けられることによる当該シートクッションパッド20の板厚方向の増加分を吸収することができる。
さらに、本実施形態では、シートクッションパッド20の下面20Aに布状のインサートシート24が設けられており、当該インサートシート24がシートクッションパッド20と一体発泡されることにより、シートクッションパッド20の形状が安定化される。
また、シートクッションパッド20の下面20Aに布状のインサートシート24が設けられることにより、シートクッションパッド20とシートクッションフレーム18(図1参照)の間には当該インサートシート24が介在されることになる。これにより、シートクッションパッド20とシートクッションフレーム18の摩擦による異音の発生が抑制することができる。なお、このインサートシート24は必ずしも必要ではない。
なお、以上の実施形態では、パッドとして、シートクッションパッド20について説明したが、シートバックパッドに適用させてもよいのは勿論のことである。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
<付記>
なお、下記の構成を適宜組み合わせて本発明に係る車両用シートとしてもよい。
(構成1)
車両用シートは、シート本体に着座した乗員を着座面で支持するパッドと、前記パッドにおける前記着座面の反対側に位置する反着座面側に設けられ、空気が流動可能な流路の側壁を構成する溝部が形成された流路形成プレートと、前記流路形成プレートにおける前記反着座面側に設けられ、前記流路形成プレートとの間で流路を形成し、前記流路内の空気を流動させるブロアが設けられたシール部材と、を備えている。
(構成2)
前記パッドには、当該パッドの板厚方向に沿って貫通し、前記流路と連通する第1連通口が設けられている。
(構成3)
前記パッドにおける前記反着座面には、前記着座面側へ向かって凹む凹部が形成され、前記凹部内に前記流路形成プレートが配置されている。
(構成4)
前記パッドにおける前記反着座面側には、当該パッドと一体発泡された布状のインサートシートが設けられている。
(構成5)
前記インサートシートには、当該インサートシートの板厚方向に沿って貫通し前記パッドに形成され前記流路と連通する第1連通口及び前記流路と連通する第2連通口が設けられている。
(構成6)
前記パッドは、着座する乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッションに設けられたシートクッションパッドである。
(構成7)
前記流路形成プレートは、前記シートクッションパッドと前記シール部材の間に挟まれ、当該シートクッションパッドは前記流路における上壁を構成し、当該シール部材は前記流路における下壁を構成している。
(構成8)
前記パッドに形成され前記流路と連通する第1連通口は、着座する乗員の大腿部の外側及び内側に対応する部位に形成されている。
10 車両用シート
12 シートクッション
13 着座面
20 シートクッションパッド(パッド)
20A 下面(反着座面)
21 凹部
24 インサートシート
26 流路形成プレート
28 シール部材
30 切欠き部(溝部)
32 切欠き部(溝部)
34 流路
36 流路
38 流路
40 流路
42 連通口(第1連通口)
44 連通口(第1連通口)
46 連通口(第1連通口)
48 連通口(第1連通口)
50 連通口(第1連通口)
52 連通口(第1連通口)
54 連通口(第1連通口)
56 連通口(第2連通口)
58 連通口(第2連通口)
60 連通口(第2連通口)
62 連通口(第2連通口)
64 連通口(第2連通口)
66 連通口(第2連通口)
68 連通口(第2連通口)

Claims (7)

  1. シート本体に着座した乗員を着座面で支持するパッドと、
    前記パッドにおける前記着座面の反対側に位置する反着座面側において当該着座面側へ向かって凹む凹部の奥壁に当接した状態で収容され、空気が流動可能な流路の側壁を構成する溝部が形成された流路形成プレートと、
    前記流路形成プレートにおける前記反着座面側に設けられ、前記凹部、前記流路形成プレートとの間で流路を形成し、前記流路内の空気を流動させるブロアが設けられたシール部材と、
    を備えた車両用シート。
  2. 前記パッドには、当該パッドの板厚方向に沿って貫通し、前記流路と連通する第1連通口が設けられている請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記パッドにおける前記反着座面側には、当該パッドと一体発泡された布状のインサートシートが設けられている請求項1に記載の車両用シート。
  4. 前記インサートシートには、当該インサートシートの板厚方向に沿って貫通し前記パッドに形成され前記流路と連通する第1連通口と連通する第2連通口が設けられている請求項に記載の車両用シート。
  5. 前記パッドは、着座する乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッションに設けられたシートクッションパッドである請求項1~請求項4の何れか1項に記載の車両用シート。
  6. 前記流路形成プレートは、前記シートクッションパッドと前記シール部材の間に挟まれ、当該シートクッションパッドは前記流路における上壁を構成し、当該シール部材は前記流路における下壁を構成している請求項5に記載の車両用シート。
  7. 前記パッドに形成され前記流路と連通する第1連通口は、着座する乗員の大腿部の外側及び内側に対応する部位に形成されている請求項6に記載の車両用シート。
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