JP7389585B2 - 送信装置及び受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式又はシングルキャリア方式におけるデジタルデータの伝送技術の伝送技術に関し、特に、放送用素材の無線伝送装置(FPU:Field Pickup Unit)をそれぞれ構成する送信装置及び受信装置に関する。
無線でデジタルデータを放送又は通信する伝送システムでは、誤り訂正符号として、内符号と外符号の連接符号が用いられ、この内符号には畳込み符号、或いはターボ符号等のビット単位のパンクチャ処理(符号化率変更処理)を可能とするものが採用されているものが多い。
このパンクチャ処理により伝送特性(ビット誤り特性)を変更することができ、送信側ではデータの伝送に先立って符号化率を変更するよう制御することができる。
OFDM方式又はシングルキャリア方式における現行規格の放送用素材の無線伝送装置(FPU)は、それぞれ送信側及び受信側で内符号に畳込み符号を使用し外符号にリードソロモン(RS)符号を使用しており、送信側ではデータ伝送に先立って、所定のビットパンクチャパターンに基づくパンクチャ処理によって符号化率を変更することができる(例えば、非特許文献1,2,3参照)。この符号化率変更は同一構成の誤り訂正符号化器・復号器を用いて情報ビットに対する冗長ビットの割り当て量の変更のみで実現可能である。
同じく、現行の地上デジタル放送の伝送方式においても畳込み符号を使用しており、所定のビットパンクチャパターンに基づくパンクチャ処理によって符号化率を変更することができる。しかしながら、これらの伝送システムは、実質的に、複数の符号化率を達成するための個々の符号化器(復号器も同様)を設けているのに等しく、信号伝送中に符号化率を変更可能とするよう構成されていない。
そこで、FPUとして双方向伝送する構成とし、伝搬環境に応じて符号化率を適応的に制御する送信装置及び受信装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、近年では、4K・8K放送サービスの大容量伝送を実現するために、双方向伝送するFPUとして、4送信4受信(4×4)MIMO技術を導入するとともに、特異値分解(SVD:Singular Value Decomposition)により伝送チャンネルを伝搬路上で互いに干渉しない4対向のストリームに分解して、伝搬環境に応じて送信パラメータ(符号化率の変更を含む)を適応的に制御するSVD-MIMO技術を用いたOFDM方式が提案されている(例えば、非特許文献4,5参照)。
単方向通信で伝送レートが一定である現行FPUでは、伝搬路の状況が悪化したときでも伝送を継続できるように、変調多値数や誤り訂正符号化率の低い送信パラメータを選択することで伝送マージンを確保している。一方、非特許文献4,5に開示される伝送システムでは、伝搬路の状況に応じて送信パラメータを適応制御することで、伝送マージンを極力抑えて効率的に大容量伝送を行うことができる。
即ち、非特許文献4,5に開示される伝送システムでは、送信装置及び受信装置は時分割複信による双方向伝送を実現するFPUとして構成され、送信装置から受信装置へアップリンク送信するOFDM信号と、受信装置から送信装置へダウンリンク送信する制御信号とを交互に時分割で切り替えるTDD(Time Division Duplex)フレームを伝送形態として構成し、ダウンリンク送信する制御信号により、送信パラメータ(符号化率の変更を含む)を送り返し情報としてフィードバックするように構成される。
従って、非特許文献4,5に開示されるような伝送システムは、4送信4受信(4×4)MIMO技術に基づき伝搬環境に応じて符号化率等の送信パラメータを適応的に制御する伝送方式として、4×4 TDD‐SVD‐MIMOシステム、或いは4×4 SVD‐MIMOシステムと称されている。
このような4×4 SVD‐MIMOシステムでは、伝搬環境に応じて送信パラメータを適応的に制御することで、互いに干渉しない仮想的な直交伝搬路(固有モード)を形成することができ、特に、誤り訂正符号の符号化率を適応的に変更するレートマッチングをフィードバック適用することで、厳しい環境での伝送破綻を防ぐことができる。
より具体的な内容は、非特許文献4,5に開示されているが、4×4 SVD‐MIMOシステムでは、送信ウェイト及び受信ウェイトによる送受信ビーム制御を行うことで、4×4 MIMOチャネルを互いに干渉しない4対向のストリーム(4対向のSISO伝送路)に分解できる。そして、MER(Modulation Error Ratio)を指標としたマージンを設定し、最適な変調方式と電力配分を決定することで、ビット誤り率を最小化することができる。更に、チャネル状況に応じて符号化率を適応的に変化させるレートマッチング技術としてターボ符号を採用することで、厳しい伝搬路では符号化率を下げてビット誤りの発生を防ぎ、良好な伝搬路では符号化率を上げて伝送レートを拡大することができる。
尚、誤り訂正符号の符号化率を適応的に変更するレートマッチングは、時分割複信による双方向伝送を実現する送信装置及び受信装置において、1送信1受信のSISO‐OFDM方式の伝送システムや、2送信2受信(2×2)MIMO‐OFDM方式の伝送システム、或いはシングルキャリア方式の伝送システムにおいても適用可能であり、厳しい環境での信号伝送の耐性を高めることができる。
特開2018-37750号公報
"テレビジョン放送番組素材伝送用可搬形OFDM方式デジタル無線伝送システム ARIB STD-B33 1.3版"、[online]、平成30年1月22日改定、一般社団法人 電波産業会(ARIB)、[令和 1年8月5日検索]、インターネット〈URL:https://www.arib.or.jp/kikaku/kikaku_hoso/std-b33.html〉 "1.2GHz/2.3GHz帯テレビジョン放送番組素材伝送用可搬形OFDM方式デジタル無線伝送システム ARIB STD-B57 2.2版"、[online]、平成30年1月22日改定、一般社団法人 電波産業会(ARIB)、[令和 1年8月5日検索]、インターネット〈URL:https://www.arib.or.jp/kikaku/kikaku_hoso/std-b57.html〉 "テレビジョン放送番組素材伝送用可搬形マイクロ波帯デジタル無線伝送システム ARIB STD-B11 2.2版"、[online]、平成17年11月30日改定、一般社団法人 電波産業会(ARIB)、[令和 1年8月5日検索]、インターネット〈URL:https://www.arib.or.jp/kikaku/kikaku_hoso/std-b11.html〉 光山和彦、伊藤史人、鵜澤史貴、居相直彦、"移動中継用1.2GHz/2.3GHz帯スーパーハイビジョンFPUの実現に向けた無線伝送技術"、[online]、NHK技研 R&D/No.165/2017.9、[令和 1年8月5日検索]、インターネット〈URL:https://www.nhk.or.jp/strl/publica/rd/rd165/pdf/P54-67.pdf〉 鵜澤史貴、伊藤史人、光山和彦、居相直彦、"適応送信制御4×4 TDD-SVD-MIMOシステムに適用するレートマッチング方式"、映像情報メディア学会 研究会、映情学技報, vol. 41, no. 35, BCT2017-83, pp. 9-12, 2017年10月13日発行.
上述したように、非特許文献1,2,3に規定される現行規格の放送用素材の無線伝送装置(FPU)では、データ伝送に先立って、所定のビットパンクチャパターンに基づくパンクチャ処理によって符号化率を変更することができるが、符号化率が異なる場合、符号化器と復号器はそれぞれ別々のものを用意する必要があり、更に、信号伝送中に符号化率を変更することができない。
一方で、特許文献1に開示されるように、FPUとして双方向伝送する構成とし、伝搬環境に応じて符号化率を適応的に制御する送信装置及び受信装置がある。また、非特許文献4,5に開示されるように、時分割複信による双方向伝送を実現するFPUとして送信装置及び受信装置を構成し、送信装置から受信装置へアップリンク送信するOFDM信号と、受信装置から送信装置へダウンリンク送信する制御信号からなるTDDフレームを伝送形態として、ダウンリンク送信する制御信号により、送信パラメータ(符号化率の変更を含む)を送り返し情報としてフィードバックする技法が知られている。
しかしながら、特許文献1、或いは非特許文献4,5に開示される技法では、伝搬環境に応じて符号化率を適応的に制御するレートマッチングを行うものとなっているが、このレートマッチングには、実環境下での実装実験を経て以下の課題があることが分かった。
(1)実環境下では伝搬環境が著しく経時変化することがあるため、符号化率を適応的に変更するために基準とする受信品質の判定期間について、常に、複数のTDDフレームを対象とする形態では、伝搬環境変化に対する即応性や、ビット誤り率の最小化性能として不十分となる場合がある。
(2)更に、符号化率の変更を適応的に反映するタイミングについて、常に、固定とする制御形態のみでは、伝搬環境変化に対する即応性や、ビット誤り率の最小化性能として不十分となる場合がある。
(3)更に、符号化率を適応的に変更するために基準とする受信品質についてテーブル化し、常に、当該テーブル(本願明細書中、「符号化率選択テーブル」と称する。)を補正せずに用いる形態では、伝搬環境変化に対する即応性や、ビット誤り率の最小化性能として不十分となる場合がある。
従って、本発明の目的は、上述の問題に鑑みて、デジタルデータの無線伝送装置として構成され、伝搬環境変化に対する耐性の高い態様で符号化率を適応的に変更可能とする送信装置及び受信装置を提供することにある。
本発明の送信装置は、デジタルデータの無線伝送装置として構成され、受信装置に向けて送信する送信信号と前記受信装置から受信する制御信号とを利用する伝送形態とし、フレームを構成し、前記制御信号により伝送された送り返し情報を受信して、前記送信信号として伝送するデータの誤り訂正ブロックの符号化率を可変制御する送信装置であって、前記送り返し情報を基に、前記受信装置の受信品質に応じた符号化率と、該符号化率の反映に関する反映タイミングの双方を可変設定する符号化率切替制御設定手段と、伝送するデータに対し誤り訂正符号化処理を施して誤り訂正ブロックを生成する誤り訂正符号化手段と、前記送り返し情報に基づいて、前記誤り訂正ブロックについてパンクチャビット量を変更することにより符号化率を変更する符号化率変更処理手段と、前記符号化率切替制御設定手段によって可変設定した符号化率及び反映タイミングに基づいて、前記符号化率の変更を制御する符号化率切替制御手段と、を備え、前記送り返し情報は、所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を基に前記受信装置によって決定した符号化率の切り替えに係る反映タイミングと、該反映タイミングに基づく判定期間内で所定の基準値からのMER(Modulation Error Ratio)マージンを基に前記受信装置によって決定した前記切り替えに係る符号化率と、を示す符号化率切替設定情報を含み、前記符号化率切替設定情報によって示される符号化率は、1つ又は複数のストリームについて前記判定期間内における最新の受信信号のMERマージンの最小値を基準とする第1の受信品質基準と、当該1つ又は複数のストリームについて前記判定期間内全体の受信信号のMERマージンの最小値を基準とする第2の受信品質基準のいずれか一方を基準として、前記受信装置によって決定され、前記符号化率切替設定情報によって示される反映タイミングは、前記第1の受信品質基準と前記第2の受信品質基準の2種類の受信品質基準の判定に用いる期間を示す判定期間、前記切り替えに係る符号化率を適用するのに遅延させる期間を示す遅延期間、及び前記切り替えに係る符号化率を適用する期間を示す適用期間を指定するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明の送信装置において、前記符号化率変更処理手段は、伝送するデータに対し誤り訂正符号としてターボ符号による符号化処理を施し、情報ビット系列、第1パリティビット系列、及び第2パリティビット系列からなる誤り訂正ブロックを生成するように構成され、前記誤り訂正ブロックについて所定ビット数毎の列で並ぶように第1の並び替えを行う手段と、前記第1の並び替えの後に、所定のパンクチャパターンにより第2の並び替えを行う手段と、前記第2の並び替えの後に、前記第1パリティビット系列、及び前記第2パリティビット系列の各ビットが交互に配置されるようにビットインタレースを実行する手段と、前記ビットインタレースを実行した後に、前記情報ビット系列について列数を1/2倍、且つ行数を2倍とし、前記第1パリティビット系列、及び前記第2パリティビット系列を1つのパリティビット系列となるよう行毎に合成する第3の並び替えを行う手段と、を備え、前記誤り訂正ブロックについて、前記情報ビット系列を欠損させることなくパンクチャビット量を変更することにより符号化率を変更することを特徴とする。
また、本発明の送信装置において、前記受信装置に対し双方向伝送する伝送チャンネルを特異値分解(SVD:Singular Value Decomposition)により複数のストリームに分解してMIMO伝送するように構成されていることを特徴とする。
更に、本発明の受信装置は、デジタルデータの無線伝送装置として構成され、送信装置から受信する受信信号と前記送信装置に向けて送信する制御信号とを利用する伝送形態とし、前記制御信号により送り返し情報を伝送して、前記受信信号として前記送信装置から伝送させるデータの誤り訂正ブロックの符号化率を前記送信装置に可変制御させる受信装置であって、当該受信装置の受信品質に応じた符号化率と、該符号化率の反映に関する反映タイミングの双方を前記送信装置に可変設定させる送り返し情報を生成し、前記制御信号により前記送信装置に向けて送信する送り返し情報生成手段と、前記送り返し情報に基づいて、前記送信装置側で誤り訂正符号化処理が施された誤り訂正ブロックについて符号化率を変更する符号化率変更処理が施されたビット列に対し、送信装置側の当該符号化率変更処理の逆処理を行って、誤り訂正ブロックを復元する符号化率変更処理手段と、前記符号化率変更処理手段により復元した誤り訂正ブロックに対し、前記誤り訂正符号化処理に対応する所定の繰り返し復号法により誤り訂正復号処理を施す誤り訂正復号手段と、所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を基に符号化率の切り替えに係る反映タイミングと、該反映タイミングに基づく判定期間内で所定の基準値からのMERマージンを基に前記切り替えに係る符号化率と、を示す符号化率切替設定情報を生成し、前記送り返し情報に含めるように作動する符号化率切替判定手段と、を備え、前記符号化率切替判定手段は、前記符号化率切替設定情報によって示す符号化率を、1つ又は複数のストリームについて前記判定期間内における最新の受信信号のMERマージンの最小値を基準とする第1の受信品質基準と、当該1つ又は複数のストリームについて前記判定期間内全体の受信信号のMERマージンの最小値を基準とする第2の受信品質基準のいずれか一方を基準として決定するものとし、前記符号化率切替設定情報によって示す反映タイミングとして、前記第1の受信品質基準と前記第2の受信品質基準の2種類の受信品質基準の判定に用いる期間を示す判定期間、前記切り替えに係る符号化率を適用するのに遅延させる期間を示す遅延期間、及び前記切り替えに係る符号化率を適用する期間を示す適用期間を指定するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明の受信装置において、前記符号化率切替判定手段は、ビット誤り特性に基づいて定めた、MERマージンによる受信品質基準に応じて符号化率を選択決定するためのデフォルトの符号化率選択テーブルを予め記憶保持する手段と、符号化率の選択決定の処理前に、所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を基に、前記デフォルトの符号化率選択テーブルに対して符号化率の選択決定に係るMERマージンを所定量補正して補正後の符号化率選択テーブルを生成し記憶保持する手段と、前記反映タイミングに基づく前記第1の受信品質基準と前記第2の受信品質基準のいずれか一方を基に、前記補正後の符号化率選択テーブルが生成されているときは前記補正後の符号化率選択テーブルを参照し、前記補正後の符号化率選択テーブルが生成されていないときは前記デフォルトの符号化率選択テーブルを参照して、該当する符号化率を選択決定する手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明の受信装置において、前記受信信号として前記送信装置から伝送させるデータは、誤り訂正符号としてターボ符号による符号化処理を施され、情報ビット系列、第1パリティビット系列、及び第2パリティビット系列からなる誤り訂正ブロックを生成するように構成されており、前記符号化率変更処理手段は、前記受信信号について、前記送信装置側の当該符号化率変更処理が施されたビット列に対し、該ビット列における情報ビット系列について列数を2倍、且つ行数を1/2倍とし、該ビット列における1つのパリティビット系列について行毎に合成されている前記第1パリティビット系列、及び前記第2パリティビット系列を分離するよう第1の復元用の並び替えを行う手段と、前記第1の復元用の並び替えの後に、前記送信装置側でビットインタレースが実行されて交互に配置されている前記第1パリティビット系列、及び前記第2パリティビット系列について該ビットインタレースの逆処理を行う手段と、該ビットインタレースの逆処理の後に、前記送信装置側と同一の所定のパンクチャパターンにより前記情報ビット系列、前記第1パリティビット系列、及び前記第2パリティビット系列について第2の復元用の並び替えを行う手段と、前記第2の復元用の並び替えの後に、前記送信装置側で所定ビット数毎の列で並ぶように並び替えが行われているビット列に対し、該並び替えの逆処理を行って、前記誤り訂正復号手段により誤り訂正復号処理を施すための誤り訂正ブロックを復元する手段と、を備え、前記誤り訂正ブロックについて、前記情報ビット系列を欠損させることなくパンクチャビット量を変更することにより符号化率を変更する符号化率変更処理が施されたビット列に対し、前記送信装置側の当該符号化率変更処理の逆処理を行って、誤り訂正ブロックを復元することを特徴とする。
また、本発明の受信装置において、前記送信装置に対し双方向伝送する伝送チャンネルを特異値分解(SVD)により複数のストリームに分解してMIMO伝送するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、デジタルデータの無線伝送装置として構成される送信装置及び受信装置において、伝搬環境変化に対する耐性の高い態様で符号化率を適応的に変更可能となり、即応性や、ビット誤り率の最小化性能をより高めることができる。
本発明による一実施形態の送信装置及び受信装置の概略構成を示すブロック図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明による一実施形態の送信装置及び受信装置に基づいて構成した一実施例のSISO‐OFDM方式の伝送システム、及び4×4 SVD‐MIMO‐OFDM方式の伝送システムの概略構成を示すブロック図である。 (a)は、一実施例の4×4 SVD‐MIMO‐OFDM方式の伝送システムの説明図であり、(b)は、或るストリームにおけるアップリンク(UL)のOFDM信号とダウンリンク(DL)の制御信号で構成されるTDDフレームの説明図である。 本発明による一実施形態の送信装置及び受信装置間の符号化率変更に係る双方向伝送とその制御例を示すフローチャートである。 本発明に係る符号化率変更処理の一例を示すフローチャートである。 (a)乃至(c)は、それぞれ本発明に係る符号化率変更処理におけるビットパンクチャ処理の動作を示す図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明に係る符号化率変更処理におけるビットパンクチャ処理の動作を示す図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明に係る符号化率変更処理の動作例を示す図である。 本発明による一実施形態の受信装置における符号化率切替判定部の概略構成を示すブロック図である。 本発明による一実施形態の受信装置における符号化率切替判定部の制御フローを示すフローチャートである。 (a),(b)は、それぞれ本発明に係る符号化率の選択決定に使用するデフォルト及び補正後の符号化率選択テーブルを例示する図である。 本発明に係る符号化率の選択決定に使用するMERマージンに基づいた受信品質テーブルを例示する図である。 (a)乃至(c)は、それぞれ本発明に係る選択決定した符号化率を反映するための反映タイミングとして、予め伝送遅延が考慮されて用意された複数種の反映タイミングのうち3例を示す図である。 (a)乃至(c)は、それぞれ本発明に係る選択決定した符号化率を反映するための反映タイミングとして、予め伝送遅延が考慮されて用意された複数種の反映タイミングのうち更に別の3例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明による一実施形態の送信装置10及び受信装置20について、詳細に説明する。
図1は、本発明による一実施形態の送信装置10及び受信装置20の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の例では、N×N MIMO/SISO伝送方式(Nは1以上の整数)として、主として非特許文献1に規定されるSISO‐OFDM方式の無線伝送装置(FPU)、又は非特許文献2に規定される2×2 MIMO‐OFDM方式の無線伝送装置(FPU)、或いは非特許文献4,5に規定される4×4 SVD‐MIMO‐OFDM方式の無線伝送装置(FPU)として応用可能な送信装置10及び受信装置20について説明する。特に、図1に示す本実施形態の送信装置10及び受信装置20は、送信装置10から受信装置20へアップリンク(UL)送信するOFDM信号と、受信装置20から送信装置10へダウンリンク(DL)送信する制御信号とを交互に時分割で切り替えるTDDフレームを伝送形態として構成し、ダウンリンク送信する制御信号により、送信パラメータ(符号化率の変更を含む)を送り返し情報としてフィードバックするように構成される。また、図1に示す本実施形態の送信装置10及び受信装置20は、非特許文献3に規定されるシングルキャリア方式の無線伝送装置(FPU)として応用することも可能である。
(送信装置)
図1に示す送信装置10は、外符号符号化器11、外インターリーバ12、ターボ符号化器13、符号化率変更処理部14、変調部15、周波数変換部16、送り返し情報抽出部17、符号化率切替制御部18、及び符号化率切替制御設定部19を備える。尚、変調部15の前段に内インターリーバ(ビット・周波数・時間インターリーバ)が設けられるが、その図示及び説明は省略する。
外符号符号化器11は、データストリームを入力し、外符号として、リードソロモン(RS)符号、又はBCH符号の誤り訂正符号化処理を施し、外インターリーバ12に出力する。
外インターリーバ12は、外符号の誤り訂正符号化処理を施した誤り訂正ブロックに対しバイト単位で畳込みバイトインターリーブ処理を施し、ターボ符号化器13に出力する。外インターリーバ12は、例えば現行規格の放送用素材の無線伝送装置(FPU)に準じた畳込みバイトインターリーブ処理とすることができるが、これに限定する必要はない。
ターボ符号化器13は、内符号として、ターボ符号の誤り訂正符号化処理を施し、情報ビット系列、第1パリティビット系列、及び第2パリティビット系列からなる誤り訂正ブロックを生成し、符号化率変更処理部14に出力する。ターボ符号化器13における処理の詳細は、特許文献1にも開示されているが、一般的なものと同様であり、本発明の主題とするところではないため、更なる説明は省略する。
符号化率変更処理部14は、バッファメモリ141及びビット並び替え部142からなり、ターボ符号の誤り訂正符号化処理を施した誤り訂正ブロックをバッファメモリ141に格納し、バッファメモリ141に格納した誤り訂正ブロックについて、ビット並び替え部142により、情報ビット系列を欠損させることなくパンクチャビット量を変更することにより符号化率を変更して、変調部15に出力する。
尚、符号化率変更処理部14による符号化率変更処理の詳細は、特許文献1に開示されているものと同様であるが、本実施形態においても良好に動作するため、その説明は後述する。ただし、本実施形態における符号化率変更処理部14は、ターボ符号化後のパリティビットのパンクチャ(間引き)量を動的に変えてTDDフレーム単位で符号化率を制御する形態であれば任意の形態を利用できる。
変調部15は、所定の符号化率が設定された誤り訂正符号化後のビット列から伝送するシンボルを構成し、伝送するシンボルについてキャリア変調(本例では、サブキャリア変調及びOFDM変調とするが、シングルキャリア方式であればそのキャリア変調)に応じて直交平面へのマッピングを行い、当該キャリア変調の変調方式に応じた中間周波数帯の信号を生成し、周波数変換部16に出力する。尚、変調部15の前段には、現行規格の放送用素材の無線伝送装置(FPU)と同様に、内インターリーバ(ビット・周波数・時間インターリーバ)等が設けられるが、その図示及び説明は省略する。
周波数変換部16は、変調部15から得られる中間周波数帯の信号(本例では中間周波数帯のOFDM信号)を伝送用の高周波数帯へとシフト変換して変調信号を生成し、送信信号として外部に出力する。
送り返し情報抽出部17は、受信装置20から所定の変調方式で変調して伝送される所定フォーマットの制御信号を受信して復調し、所定の送り返し情報を抽出して、その折り返し情報に含まれる符号化率切替設定情報を符号化率切替制御設定部19に出力する。ここで、本発明に係る符号化率切替設定情報には、受信装置20が受信品質(後述する例では、MERマージン)に応じて決定した符号化率と、受信装置20が指定するその符号化率を反映する反映タイミングが示される。
尚、送り返し情報抽出部17は、折り返し情報に符号化率切替設定情報以外の送信パラメータが含まれているときは、適宜、適応制御する機能部に出力する。例えば、折り返し情報は、非特許文献4に開示されているものと同様に、適応変調の情報を含み、MIMO伝送時には更に電力配分の情報、及び送信ウェイトの情報を含むものとすることができる。適応変調の情報は、受信装置20が受信品質(例えば信号・雑音比に相当するMER)に応じて決定した変調方式を指定するものである。また、電力配分の情報は、受信装置20が受信品質(例えばMER)に応じて決定したMIMOのストリーム毎の送信電力を指定するものである。つまり、受信装置20は、適応変調及び電力配分の情報を、パイロットシンボルから推定するMIMO伝搬路における特異値(固有値分布)から換算したMERにより決定する。また、送信ウェイトの情報は、受信品質(例えば電力配分及びMER)に応じて特異値分解(SVD)により伝送チャンネルを伝搬路上で互いに干渉しないN対向のストリームに分解するための伝搬路行列の重み付けを指定するものである。適応変調、電力配分、及び送信ウェイトの各情報は、図1に示す例では、いずれも変調部15で適応制御するよう利用する。
符号化率切替制御設定部19は、送り返し情報抽出部17から得られた符号化率切替設定情報を基に符号化率切替制御部18の設定動作を行う。詳細は後述するが、符号化率切替制御設定部19は、符号化率切替制御部18に対して、送り返し情報に含まれていた符号化率切替設定情報を基に、受信装置20の受信品質に応じた符号化率と、該符号化率をTDDフレームに適用する反映タイミングの双方を可変設定する。
符号化率切替制御部18は、符号化率切替制御設定部19による設定動作に基づいて、受信装置20によって決定した符号化率を指定される反映タイミングのTDDフレームに適用するよう、符号化率変更処理部14における符号化率の変更制御を行う。
尚、符号化率変更処理部14における符号化率の変更は、送り返し情報に基づくフィードバック制御だけでなく、操作者による直接制御により行うこともでき、このため直接制御により符号化率変更処理部14における符号化率を変更したときは、その旨を受信装置20側に伝送する。
即ち、図1に示す本実施形態の送信装置10は、符号化率切替制御部18が、必ずしも折り返し情報を受信すると直ちに符号化率を変更するよう制御するのではなく、符号化率切替設定情報を基に、受信装置20によって決定した符号化率を、受信装置20によって指定される反映タイミングのTDDフレームに適用するよう、符号化率変更処理部14における符号化率の変更制御を行う。この符号化率切替設定情報に係る受信装置20による符号化率の決定方法や、反映タイミングの詳細については、詳細に後述する。
(受信装置)
図1に示す受信装置20は、周波数変換部21、復調部22、符号化率変更処理部23、ターボ復号器24、外デインターリーバ25、外符号復号器26、受信品質監視部27、送り返し情報生成部28、及び符号化率切替判定部29を備える。尚、復調部22の後段に内デインターリーバ(ビット・周波数・時間デインターリーバ)が設けられるが、その図示及び説明は省略している。
周波数変換部21は、送信装置10から伝送される変調信号を受信信号として受信し、中間周波数帯の信号(本例では中間周波数帯のOFDM信号)に変換し復調部22に出力する。
復調部22は、中間周波数帯の信号(本例では中間周波数帯のOFDM信号)に対し復調処理(本例では、OFDM復調及びサブキャリア復調とするが、シングルキャリア方式であればそのキャリア復調)を施し、図示しない内デインターリーブ処理を経て符号化率変更処理部23に出力する。
符号化率変更処理部23は、バッファメモリ231及びビット並び替え部232からなり、復調された誤り訂正ブロックをバッファメモリ231に格納し、バッファメモリ231に格納した誤り訂正ブロックについて、ビット並び替え部232により、送り返し情報生成部28から得られる符号化率切替設定情報を基に、送信装置10側の符号化率変更処理部14の処理に対する逆処理を施して、ターボ復号器24に出力する。
尚、符号化率変更処理部23は、送り返し情報に基づいて動作するだけでなく、操作者による直接制御により行うこともでき、直接制御による場合には、送り返し情報を利用して送信装置10にフィードバックする。
ターボ復号器24は、送信側のターボ符号化器13に対応する誤り訂正符号の復号処理を施し、外デインターリーバ25に出力する。ターボ符号は、誤り訂正ブロック内でビット尤度(0/1の確からしさ)を基に繰り返し復号処理を施すことでビット誤りを訂正する処理である。この復号処理の過程で又は復号処理の事後に、ビット誤り率を検出することができ、受信品質監視部27は、このビット誤り率の情報を所定期間分、記憶保持する。
外デインターリーバ25は、送信装置10側の外インターリーバ12による外インターリーブ処理に対応する逆処理を行い、外符号復号器26に出力する。
外符号復号器26は、外デインターリーバ25によるデインターリーブ処理が施された信号に対して送信装置10側の外符号符号化器11による外符号の復号処理を施し、データストリームを復元する。
受信品質監視部27は、変調誤差比(MER)、受信電力、及びビット誤り率等の受信品質を監視しており、本実施形態では、後述する符号化率切替判定部29の説明で明らかとするが、符号化率選択テーブルを用いた符号化率の選択決定のために、監視対象のストリームにおける今回の判定期間内(設定したTDDフレーム数分)の観測したMERマージンと、その符号化率の選択決定の前処理用に、過去の所定期間内のビット誤り率の情報とを、符号化率切替判定部29に出力する。
符号化率切替判定部29は、その詳細な構成及び動作について、図9乃至図14を参照して後述するが、過去の所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示により、選択決定する符号化率を送信装置10側で反映させる反映タイミングを選択決定し、更に、符号化率選択テーブルを参照し受信品質基準(本例では、MERマージン)に応じて符号化率を選択決定し、当該選択決定した反映タイミング及び符号化率を示す符号化率切替設定情報を生成して送り返し情報生成部28に出力する。
送り返し情報生成部28は、符号化率切替判定部29から得られる符号化率切替設定情報を含む送り返し情報を生成し、所定フォーマットの制御信号を用いて所定の変調方式で変調して送信装置10に向けて送信することにより符号化率を変更させるようフィードバックし、符号化率変更処理部23に対しても当該符号化率切替設定情報に応じて符号化率の変更制御を行うよう設定する。
また、送り返し情報生成部28は、折り返し情報に符号化率切替設定情報以外の送信パラメータを含めるときは、適宜、受信品質監視部27から直接的に、或いは、符号化率切替判定部29経由で受信品質の情報を取得し、送信パラメータとして折り返し情報に含めるようにする。例えば、折り返し情報は、非特許文献4に開示されているものと同様に、適応変調の情報を含み、MIMO伝送時には更に電力配分の情報、及び送信ウェイトの情報を含むものとすることができる。上述したように、適応変調の情報は、受信装置20が受信品質(例えば信号・雑音比に相当するMER)に応じて決定した変調方式を指定するものである。また、電力配分の情報は、受信装置20が受信品質(例えばMER及び受信電力)に応じて決定したMIMOのストリーム毎の送信電力を指定するものである。また、送信ウェイトの情報は、受信品質(例えば電力配分及びMER)に応じて特異値分解(SVD)により伝送チャンネルを伝搬路上で互いに干渉しないN対向のストリームに分解するための伝搬路行列の重み付けを指定するものである。この場合、送り返し情報生成部28は、図1に示す例では、適応変調の情報に対応する適応復調の情報と、送信ウェイトの情報に対応する受信ウェイトの情報も生成して復調部22に対し適応制御するよう設定する。
(SISO/MIMO伝送とするときの構成例)
図2(a),(b)は、それぞれ図1に示す本実施形態の送信装置10及び受信装置20に基づいて構成した一実施例のSISO‐OFDM方式の伝送システム、及び4×4 SVD‐MIMO‐OFDM方式の伝送システムの概略構成を示すブロック図である。尚、図1に示すものと同様な構成要素には同一の参照番号を付している。
まず、図2(a)には、SISO‐OFDM方式の伝送システムとして、図1に示す本実施形態の送信装置10及び受信装置20を適用するときの主要な構成要素のみを図示しており、即ち、図2(a)における送信装置10では、図1に示す外符号符号化器11、外インターリーバ12、及び周波数変換部16の図示を省略しているが同様に備えているものとし、図1に示す変調部15として、サブキャリア変調部15a及びOFDM変調部15bを備えるものとして示している。また、図2(a)における受信装置20では、図1に示す周波数変換部21、外デインターリーバ25、及び外符号復号器26の図示を省略しているが同様に備えているものとし、図1に示す復調部22として、OFDM復調部22a及びサブキャリア復調部22bを備えるものとして示している。
図2(a)に示すSISO‐OFDM方式の伝送システムにおいて、送信装置10は、ターボ符号化器13によって生成された誤り訂正ブロックについて、符号化率切替制御部18の制御により符号化率変更処理部14にて符号化率を適応設定する。そして、サブキャリア変調部15aにより所定の符号化率が適応設定された誤り訂正符号化後のビット列から伝送するシンボルを構成してサブキャリア変調処理を施し、OFDM変調部15bによりOFDM信号を生成して送信アンテナ10aから送信する。送り返し情報抽出部17は、受信装置20から送り返し情報を取得して、その折り返し情報に含まれる符号化率切替設定情報を符号化率切替制御設定部19に出力し、適応変調の情報が含まれるときはサブキャリア変調部15aに出力し受信装置20が指定する変調方式へと適応制御させる。符号化率切替制御設定部19は、符号化率切替設定情報を符号化率切替制御部18に出力し、符号化率切替制御部18は、受信装置20が指定する符号化率及び反映タイミングで符号化率変更処理部14に対し符号化率を適応制御する。
また、図2(a)に示すSISO‐OFDM方式の伝送システムにおいて、受信装置20は、受信アンテナ20aを介して送信装置10から送信されたOFDM信号を受信する。そして、OFDM復調部22aによるOFDM復調処理を経て、サブキャリア復調部22bによりキャリア復調を行って誤り訂正ブロックを復元する。その後、符号化率変更処理部23により送信側と対応する符号化率を適応設定して逆処理を行い、ターボ復号器24によりターボ符号の復号処理を行う。受信品質監視部27は、変調誤差比(MER)、受信電力、及びビット誤り率等の受信品質を監視しており、MERマージンと、過去の所定期間内のビット誤り率の情報とを、符号化率切替判定部29に出力する。符号化率切替判定部29は、受信装置20が指定する符号化率及び反映タイミングに関する符号化率切替設定情報を生成する。送り返し情報生成部28は、符号化率切替判定部29から得られる符号化率切替設定情報と、適応変調の情報とを含む送り返し情報を生成し、送信装置10に向けて送信する。また、送り返し情報生成部28は、符号化率変更処理部23に対して当該符号化率切替設定情報に応じて符号化率の変更制御を行うよう設定し、サブキャリア復調部22bに対して適応変調の情報に対応する適応復調の情報も生成して適応制御するよう設定する。
このように、図2(a)に示すSISO‐OFDM方式の伝送システムにおいて、図1に示す本実施形態の送信装置10及び受信装置20を適用することができ、送信装置10は、受信装置20から得られた符号化率切替設定情報を基に、受信装置20によって決定した符号化率を、受信装置20によって指定される反映タイミングのTDDフレームに適用するよう、符号化率変更処理部14における符号化率の変更制御を行う。
次に、図2(b)には、4×4 SVD‐MIMO‐OFDM方式の伝送システムとして、図1に示す本実施形態の送信装置10及び受信装置20を適用するときの主要な構成要素のみを図示しており、即ち、図2(b)における送信装置10では、図1に示す外符号符号化器11、外インターリーバ12、及び周波数変換部16の図示を省略しているが同様に備えているものとし、図1に示す変調部15として、伝送チャンネルを4つのストリームに分解するサブキャリア変調部15a及びOFDM変調部15bを備えるものとして示している。この場合のOFDM変調部15bは、分解した4つのストリームに対応する第1乃至第4OFDM変調機能を有しており、それぞれ4つの送信アンテナ10aからOFDM信号を送信するものとなっている。また、図2(b)における受信装置20では、図1に示す周波数変換部21、外デインターリーバ25、及び外符号復号器26の図示を省略しているが同様に備えているものとし、図1に示す復調部22として、伝送チャンネルを4つのストリームに分解するOFDM復調部22a及びサブキャリア復調部22bを備えるものとして示している。この場合のOFDM復調部22aは、分解した4つのストリームに対応する第1乃至第4OFDM復調機能を有しており、それぞれ4つの受信アンテナ20aからOFDM信号を受信するものとなっている。
図2(b)に示す4×4 SVD‐MIMO‐OFDM方式の伝送システムにおいて、送信装置10は、ターボ符号化器13によって生成された誤り訂正ブロックについて、符号化率切替制御部18の制御により符号化率変更処理部14にて符号化率を適応設定する。そして、サブキャリア変調部15aにより所定の符号化率が適応設定された誤り訂正符号化後のビット列から4つのストリームで伝送するシンボルを構成してサブキャリア変調処理を施し、OFDM変調部15bにより4つのストリームにそれぞれ対応するOFDM信号を生成して4つの送信アンテナ10aからそれぞれ送信する。送り返し情報抽出部17は、受信装置20から送り返し情報を取得して、その折り返し情報に含まれる符号化率切替設定情報を符号化率切替制御設定部19に出力し、適応変調、電力配分、送信ウェイトの各情報が含まれるときはサブキャリア変調部15aに出力し受信装置20が指定する変調方式、電力配分、送信ウェイトへと適応制御させる。符号化率切替制御設定部19は、符号化率切替設定情報を符号化率切替制御部18に出力し、符号化率切替制御部18は、受信装置20が指定する符号化率及び反映タイミングで符号化率変更処理部14に対し符号化率を適応制御する。
また、図2(b)に示す4×4 SVD‐MIMO‐OFDM方式の伝送システムにおいて、受信装置20は、4つの受信アンテナ20aを介して送信装置10から送信された4つのストリームにそれぞれ対応するOFDM信号を受信する。そして、OFDM復調部22aによるOFDM復調処理を経て、サブキャリア復調部22bによりキャリア復調を行ってストリーム合成し、誤り訂正ブロックを復元する。その後、符号化率変更処理部23により送信側と対応する符号化率を適応設定して逆処理を行い、ターボ復号器24によりターボ符号の復号処理を行う。受信品質監視部27は、変調誤差比(MER)、受信電力、及びビット誤り率等の受信品質を監視しており、MERマージンと、過去の所定期間内のビット誤り率の情報とを、符号化率切替判定部29に出力する。符号化率切替判定部29は、受信装置20が指定する符号化率及び反映タイミングに関する符号化率切替設定情報を生成する。送り返し情報生成部28は、符号化率切替判定部29から得られる符号化率切替設定情報と、適応変調、電力配分、送信ウェイトの各情報とを含む送り返し情報を生成し、送信装置10に向けて送信する。尚、受信装置20から送信装置10への送り返し情報の送信は、2本の受信アンテナ20a(送信装置10へのフィードバック時には送信アンテナになる。)を適宜切り替えて、2送信4受信としている(非特許文献2に開示されるSTTC‐MIMO方式と同様)。また、送り返し情報生成部28は、符号化率変更処理部23に対して当該符号化率切替設定情報に応じて符号化率の変更制御を行うよう設定し、サブキャリア復調部22bに対して適応変調の情報に対応する適応復調の情報、及び送信ウェイトの情報に対応する受信ウェイトの情報も生成して適応制御するよう設定する。
このように、図2(b)に示す4×4 SVD‐MIMO‐OFDM方式の伝送システムにおいて、図1に示す本実施形態の送信装置10及び受信装置20を適用することができ、送信装置10は、受信装置20から得られた符号化率切替設定情報を基に、受信装置20によって決定した符号化率を、受信装置20によって指定される反映タイミングのTDDフレームに適用するよう、符号化率変更処理部14における符号化率の変更制御を行う。
尚、図2(b)から、変形例として、2送信2受信の2×2 SVD‐MIMO‐OFDM方式の伝送システムにおいて、図1に示す本実施形態の送信装置10及び受信装置20を適用することができることも理解される。
図3(a)には、一実施例の4×4 SVD‐MIMO‐OFDM方式の伝送システムの説明図を示している。4×4 SVD‐MIMO‐OFDM方式の伝送システムでは、送信ウェイト及び受信ウェイトによる送受信ビーム制御を行うことで、4×4 MIMOチャネルを互いに干渉しない4対向の第1乃至第4のストリーム(4対向のSISO伝送路)に分解できる。そして、MERを指標としたマージンを設定し、最適な変調方式と電力配分を決定することで、ビット誤り率を最小化することができる。更に、ターボ符号によるチャネル状況に応じて符号化率を適応的に変化させるレートマッチング技術を採用することで、厳しい伝搬路では符号化率を下げてビット誤りの発生を防ぎ、良好な伝搬路では符号化率を上げて伝送レートを拡大することができる。尚、図3(a)では、送り返し情報のフィードバックとして2送信4受信(非特許文献2に開示されるSTTC‐MIMO方式と同様)とする例を示しているが、図示する例に限定する必要はなく、送り返し情報を送信装置10に伝送できれば、任意の伝送形態とすることができる。
従って、図3(a)に示す4×4 SVD‐MIMO‐OFDM方式の伝送システムにおいては、SISO‐OFDM方式の伝送システムのように、ストリーム単位で、送信装置10から受信装置20へアップリンク(UL)送信するOFDM信号と、受信装置20から送信装置10へダウンリンク(DL)送信する制御信号とを交互に時分割で切り替えるTDDフレームを伝送形態として構成し、ダウンリンク送信する制御信号により、送信パラメータ(符号化率の変更を含む)を送り返し情報としてフィードバックするように構成される。
図3(b)には、或るストリームにおけるアップリンク(UL)のOFDM信号とダウンリンク(DL)の制御信号で構成されるTDDフレームの説明図を示している。また、図4には、本発明による一実施形態の送信装置10及び受信装置20間の符号化率変更に係る双方向伝送とその制御例を示すフローチャートを示している。そこで、図4を参照しながら、図3(b)に示すTDDフレームによる伝送形態を説明する。
図4を参照するに、送信装置10は移動局として機能し、基地局として機能する受信装置20に向けてOFDM信号をアップリンク送信する(ステップS1)。ここで、図3(b)に示すように、OFDM信号は、その先頭に当該送信装置10からの伝送信号である旨を示すプリアンブルと、伝送するデータシンボルと、所定数のデータシンボルに対し等間隔に配置される変調シンボル同期用のパイロット信号とを含んでいる。
続いて、受信装置20は、OFDM信号を受信して復調・復号するとともに、符号化率切替判定部29によりOFDM信号の受信品質を基準に符号化率の切り替え判定を行う(ステップS2)。符号化率切替判定部29の構成と動作については後述する。
続いて、受信装置20は、符号化率の切替に関する折り返し情報を生成し、変調した制御信号としてフィードバックするようダウンリンク送信する(ステップS3)。ここで、図3(b)に示すように、制御信号は、その先頭に受信装置20からの伝送信号である旨を示すプリアンブルと、折り返し情報を構成するデータシンボルと、所定数のデータシンボルに対し等間隔に配置される変調シンボル同期用のパイロット信号とを含んでいる。
続いて、送信装置10は、制御信号を復調して、折り返し情報を抽出し(ステップS4)、折り返し情報に含まれる符号化率切替設定情報に基づき、符号化率の切り替え(パンクチャ処理)を行う(ステップS5)。
これにより、アップリンク(UL)のOFDM信号とダウンリンク(DL)の制御信号で1TDDフレームが構成され、ステップS1乃至S5を繰り返すことで、図3(b)に示すような伝送形態となる。
(符号化率変更処理)
ここで、図1に示す符号化率変更処理部14による符号化率変更処理について、図5に示すフローチャートを基に、図6乃至図8を参照しながら説明する。
まず、図5に示すように、符号化率変更処理部14は、バッファメモリ141に、処理単位ビット数Nの情報ビット系列Sと、対応するパリティビット系列P1,P2を入力して保持し、図6(a)に示すように、所定ビット数(32ビット)毎の列に並び替える(ステップS11)。終端ビット部分は別に保持しておく。
続いて、符号化率変更処理部14は、ビット並び替え部142により、ステップS11で並び替えたビット系列S,P1,P2を、図6(b)に示すように、所定のパンクチャパターンにより並び替える列サブブロックインターリーブ処理を実行する(ステップS12)。この列サブブロックインターリーブ処理の実行後のビット列は、図6(c)に示す通りである。
続いて、符号化率変更処理部14は、ビット並び替え部142により、図7(a)に示すように、系列P1,P2のビット系列についてビットインタレースを実行し、図7(b)に示すように、各系列P1,P2のビットが交互に配置されるようにする(ステップS13)。
続いて、符号化率変更処理部14は、ビット並び替え部142により、図8(a)に示すように、系列Sについて列数を1/2倍、行数を2倍とし、系列P1,P2を1つのパリティビット系列となるよう行毎に合成する並び替えを実行する(ステップS14)。
最終的に、符号化率変更処理部14は、ビット並び替え部142により、変更する符号化率に応じた列数でビット出力開始位置から出力する(ステップS15)。即ち、図8(b)に例示するように、図8(a)に示す2次元ビット列から、符号化後ビットは列ごとに送信され、符号化率R=1/2では32列送信する。符号化率を上げる場合は列数を少なくし、下げる場合は列数を多くする。またターボ復号器の復号に必要な終端ビット(終端ビットの送信順は問わない)も同時に送信するよう出力する。
ここでは列数と表記しているが、1ビット単位で送信量を制限することが可能である。
尚、受信装置20における符号化率変更処理部23は、送信装置10の符号化率変更処理部14による符号化率変更処理の逆処理を行う。
即ち、符号化率変更処理部23は、まず、送信側の符号化率変更処理部14による符号化率変更処理が施されたビット列に対し、該ビット列における情報ビット系列について列数を2倍、且つ行数を1/2倍とし、該ビット列における1つのパリティビット系列について行毎に合成されている第1パリティビット系列(系列P1)、及び第2パリティビット系列(系列P2)を分離するよう第1の復元用の並び替えを行う。
続いて、符号化率変更処理部23は、送信側でビットインタレースが実行されて交互に配置されている第1パリティビット系列(系列P1)、及び第2パリティビット系列(系列P2)について該ビットインタレースの逆処理を行う。
続いて、符号化率変更処理部23は、送信側と同一の所定のパンクチャパターンにより情報ビット系列(系列S)、第1パリティビット系列(系列P1)、及び第2パリティビット系列(系列P2)について第2の復元用の並び替えを行う。
続いて、符号化率変更処理部23は、送信側で所定ビット数(32ビット)毎の列で並ぶように並び替えが行われているビット列に対し、該並び替えの逆処理を行って、ターボ復号器24により誤り訂正復号処理を施すための誤り訂正ブロックを復元する。
このように、符号化率変更処理部14により符号化率の変更を可能とする送信装置10、並びに、符号化率変更処理部23により符号化率変更処理部14の処理に対する逆処理を行って符号化率の変更を可能とする受信装置20は、復号時の性能に大きな影響を与える情報ビット系列を欠損させることなくパンクチャビット量を変更することによって実現されるため、使用自由度の高い符号化率の設定を可能とし、連続的に符号化率を変更可能である。
(符号化率切替判定部の構成)
図9は、本発明による一実施形態の受信装置20における符号化率切替判定部29の概略構成を示すブロック図である。符号化率切替判定部29は、事前制御部290、受信品質入力部291、受信品質一時記憶メモリ292、基準受信品質選択部293、符号化率選択部294、符号化率選択テーブルメモリ295、反映タイミング読出部296、反映タイミング情報メモリ297、及び符号化率切替設定情報生成部298を備える。
事前制御部290は、符号化率選択部294における符号化率の選択決定の処理前に、受信品質監視部27から入力された過去の所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を基に、符号化率選択テーブルメモリ295に予め記憶保持されているデフォルトの符号化率選択テーブルに対して符号化率の選択決定に係るMERマージンを所定量補正して補正後の符号化率選択テーブルを生成し、この補正後の符号化率選択テーブルを記憶保持するよう制御するMERマージン補正信号を符号化率選択テーブルメモリ295に出力する機能を有する。
また、事前制御部290は、符号化率選択部294における符号化率の選択決定の処理前に、受信品質監視部27から入力された過去の所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を基に、反映タイミング情報メモリ297に予め記憶保持されている複数種の反映タイミングのうち、符号化率選択部294により決定される符号化率を反映するための反映タイミングを選択決定するよう制御する反映タイミング決定信号を反映タイミング情報メモリ297に出力する機能を有する。
受信品質入力部291は、選択決定された反映タイミングに基づいて、監視対象のストリームにおける今回の判定期間内(反映タイミングに基づいて適応設定したTDDフレーム数分)のMERマージンの情報を入力し、受信品質一時記憶メモリ292に一時記憶する。
受信品質一時記憶メモリ292は、受信品質入力部291の制御により監視対象のストリームにおける今回の判定期間内(反映タイミングに基づいて適応設定したTDDフレーム数分)のMERマージンの情報を一時記憶する機能部である。
基準受信品質選択部293は、選択決定された反映タイミングに基づいて、受信品質入力部291により受信品質一時記憶メモリ292に一時記憶された監視対象のストリームにおける今回の判定期間内のMERマージンの情報のうち、符号化率の選択の基準とする受信品質基準のMERマージンを選択し、符号化率選択部294に出力する。
符号化率選択部294は、符号化率の選択の基準とする受信品質基準のMERマージンを基に、符号化率選択テーブルメモリ295に記憶保持されている補正後の符号化率選択テーブル(補正後の符号化率選択テーブルがないときは、デフォルトの符号化率選択テーブル)を参照して、該当する符号化率を選択決定し、符号化率切替設定情報生成部298に出力する。
符号化率選択テーブルメモリ295は、シミュレーションによりビット誤り特性に基づいて定めた、MERマージンによる受信品質基準に応じて符号化率を選択決定するためのデフォルトの符号化率選択テーブルを予め記憶保持しており、事前制御部290の機能により生成された補正後の符号化率選択テーブルを、デフォルトの符号化率選択テーブルとは別に追加して、又は更新して記憶保持する機能部である。
反映タイミング読出部296は、事前制御部290の制御により選択決定された反映タイミングを反映タイミング情報メモリ297から読み出し、符号化率切替設定情報生成部298に出力するとともに、その反映タイミングに基づいて、受信品質入力部291及び基準受信品質選択部293に対し判定期間(TDDフレーム数)と符号化率の選択決定に係る受信品質の基準をそれぞれ適応設定する。
反映タイミング情報メモリ297は、予め伝送遅延が考慮されて用意された複数種の反映タイミングの情報を記憶保持しており、事前制御部290の制御により選択決定された反映タイミングを識別可能に管理する機能部である。
符号化率切替設定情報生成部298は、符号化率の切り替えに係る反映タイミング(事前制御部290の制御により選択決定され反映タイミング情報メモリ297から読み出される。)と、符号化率選択部294により選択決定した符号化率と、を示す符号化率切替設定情報を生成する。即ち、符号化率切替設定情報生成部298は、所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を基に決定した符号化率の切り替えに係る反映タイミングと、該反映タイミングに基づく判定期間内で所定の基準値からのMERマージンを基に決定した切り替えに係る符号化率と、を示す符号化率切替設定情報を生成し、送り返し情報生成部28に出力する。
(符号化率切替判定部の制御フロー)
符号化率切替判定部29の制御フローについて、図10を基に、図11乃至図14を参照しながら、より具体的に説明する。図10は、本発明による一実施形態の受信装置20における符号化率切替判定部29の制御フローを示すフローチャートである。
まず、符号化率切替判定部29は、事前制御部290により、符号化率選択部294における符号化率の選択決定の処理前に、受信品質監視部27から過去の所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を入力し、その入力を基に、符号化率選択テーブルメモリ295に記憶保持されているデフォルトの符号化率選択テーブルに対して符号化率の選択決定に係るMERマージンを所定量補正する(ステップS21)。
図11(a)には、符号化率選択テーブルメモリ295に予め記憶保持される本発明に係る符号化率の選択決定に使用するデフォルトの符号化率選択テーブルを例示している。このデフォルトの符号化率選択テーブルは、シミュレーションによりビット誤り特性に基づいて定めたものであり、非特許文献5に開示されているものと同様である。
必ずしもMERマージンを指標とするように限定する必要はないが、いずれにおいても符号化率の変更制御には、予め目標とするビット誤り率(BER)が得られる指標を用いるものとし、この指標として、信号・雑音比に相当するMERを用いるのが好適である。そこで、本実施形態では、誤り訂正なしでBER=10-4となるMERを基準値(0dB)として、各ストリームで観測されるMERとの差を示すMERマージンにより、符号化率の選択を行うようにしている。MERマージンはストリームごとに独立の値となるため、各ストリームで最小となるMERマージン(最小MERマージン)を符号化率変更の基準としている。従って、シミュレーション結果から、各符号化率でBER=10-4となるMERマージンをデフォルトの符号化率選択テーブルとして用意することができる(図11(a)参照)。
一方、図11(b)は、事前制御部290の制御によって補正された符号化率選択テーブルを例示している。事前制御部290は、受信品質監視部27から入力された過去の所定期間(例えば、過去の5TDDフレーム分として予め定めている。)内のビット誤り率の情報を基にデフォルトの符号化率選択テーブルを補正する。この補正では、デフォルトの符号化率選択テーブルにおけるデフォルトとして想定したビット誤り率に対し、受信品質監視部27から入力されるビット誤り率の実測値が増加した分に対応するMER(図示する例では1.0dB)をデフォルトのMERマージン全体に加えてシフトさせたものとしている。この補正後の符号化率選択テーブルは、符号化率選択テーブルメモリ295に対しデフォルトの符号化率選択テーブルとは別に追加して、又は更新して記憶保持される。
また、符号化率切替判定部29は、事前制御部290により、符号化率選択部294における符号化率の選択決定の処理前に、入力された過去の所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を基に、反映タイミング情報メモリ297に予め記憶保持されている複数種の反映タイミングのうち、符号化率選択部294により決定される符号化率を反映するための反映タイミングを選択決定する(ステップS22)。これらの複数種の反映タイミングは、予め伝送遅延が考慮されて用意されたものである。
続いて、符号化率切替判定部29における反映タイミング読出部296は、事前制御部290により選択決定された反映タイミングを反映タイミング情報メモリ297から読み出し、符号化率切替設定情報生成部298に出力するとともに、その反映タイミングに基づいて、受信品質入力部291及び基準受信品質選択部293に対し判定期間(TDDフレーム数)と符号化率の選択決定に係る受信品質の基準をそれぞれ適応設定する(ステップS23)。
反映タイミング情報メモリ297には、複数種の反映タイミングが予め記憶されている。この複数種の反映タイミングの例は、図13及び図14を参照して後述するが、「直前フレーム基準」及び「判定期間内全体基準」の2種類の受信品質基準の判定に用いる期間を示す判定期間、切り替えに係る符号化率を適用するのに遅延させる期間を示す遅延期間、及び切り替えに係る符号化率を適用する期間を示す適用期間との組み合わせで定められている。換言すれば、符号化率切替設定情報によって示される反映タイミングは、当該判定期間、当該遅延期間、及び当該適用期間を指定するものとなっている。そして、事前制御部290の制御により1つの反映タイミングが選択決定されると、反映タイミング情報メモリ297において、その選択決定された反映タイミングが識別可能に管理される。
そして、符号化率切替判定部29は、事前制御部290により選択決定された反映タイミングに基づいて、受信品質入力部291により、監視対象のストリームにおける今回の判定期間内のMERマージンの情報を入力し、受信品質一時記憶メモリ292に一時記憶する(ステップS24)。
続いて、符号化率切替判定部29は、事前制御部290により選択決定された反映タイミングに基づいて、基準受信品質選択部293により、受信品質一時記憶メモリ292に一時記憶された監視対象のストリームにおける今回の判定期間内のMERマージンの情報のうち、符号化率の選択の基準とする受信品質基準のMERマージンを選択する(ステップS25)。
図12には、受信品質一時記憶メモリ292に一時記憶される、本発明に係る符号化率の選択決定に使用するMERマージンに基づいた受信品質テーブルを例示する図である。図12に示す受信品質テーブルは、MIMO時の4つのストリームに対し判定期間として5TDDフレーム分のMERマージンが示されている。そして、複数のストリームについて判定期間内の直前の受信信号(本例ではTDDフレーム)のMERマージンの最小値を符号化率の選択決定の基準とする「直前フレーム基準」、及び、複数のストリームについて判定期間内全体の受信信号(本例ではTDDフレーム)のMERマージンの最小値を符号化率の選択決定の基準とする「判定期間内全体基準」の2種類の受信品質基準がある。そこで、基準受信品質選択部293は、事前制御部290により選択決定された反映タイミングに基づいて、「直前フレーム基準」と「判定期間内全体基準」のいずれか一方を符号化率の選択決定に係る受信品質基準として選択する。尚、SISO時も同様に、1つのストリームについて判定期間内の直前の受信信号(本例ではTDDフレーム)のMERマージンの最小値を符号化率の選択決定の基準とする「直前フレーム基準」、及び、1つのストリームについて判定期間内全体の受信信号(本例ではTDDフレーム)のMERマージンの最小値を符号化率の選択決定の基準とする「判定期間内全体基準」の2種類の受信品質基準を用いる。
続いて、符号化率切替判定部29は、符号化率選択部294により、符号化率の選択決定に係る受信品質基準(反映タイミングに基づく「直前フレーム基準」又は「判定期間内全体基準」のMERマージン)を基に、図11に示す補正後の符号化率選択テーブル(補正後の符号化率選択テーブルがないときは、デフォルトの符号化率選択テーブル)を参照して、該当する符号化率を選択決定する(ステップS26)。
即ち、符号化率選択部294は、受信品質監視部27から実際に得られるMERマージンの値から、補正後の符号化率選択テーブルが生成されているときはその補正後の符号化率選択テーブルを参照し、補正後の符号化率選択テーブルが生成されていないときはデフォルトの符号化率選択テーブルを参照することにより、所要のBERよりも小さくなる符号化率の中で最大の符号化率を選択することができる。特に、複数のストリームを使用するMIMO伝送では、誤りの発生を避けるため、複数のストリームの中で最小のMERマージンを使用する。これにより、連続的に変更できる符号化率を、伝送の破綻のない範囲で最大のものを選択することができ、受信品質に合わせて最大効率の伝送レートを実現できる。
最終的に、符号化率切替判定部29は、符号化率切替設定情報生成部298により、符号化率の切り替えに係る反映タイミング(事前制御部290の制御により選択決定され反映タイミング情報メモリ297から読み出される。)と、符号化率選択部294により選択決定した符号化率と、を示す符号化率切替設定情報を生成し、送り返し情報生成部28に出力する(ステップS27)。即ち、符号化率切替設定情報生成部298は、所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を基に決定した符号化率の切り替えに係る反映タイミングと、該反映タイミングに基づく判定期間内で所定の基準値からのMERマージンを基に決定した切り替えに係る符号化率と、を示す符号化率切替設定情報を生成し、送り返し情報生成部28に出力する。
(反映タイミングの例)
前述したように、反映タイミング情報メモリ297には、複数種の反映タイミングの情報が予め記憶されている。この複数種の反映タイミングの例は、図13及び図14に例示するように、「直前フレーム基準」及び「判定期間内全体基準」の2種類の受信品質基準の判定に用いる期間を示す判定期間、切り替えに係る符号化率を適用するのに遅延させる期間を示す遅延期間、及び切り替えに係る符号化率を適用する期間を示す適用期間との組み合わせで定められている。換言すれば、符号化率切替設定情報によって示される反映タイミングは、本例ではTDDフレームを伝送形態としており、TDDフレーム数により、当該判定期間、当該遅延期間、及び当該適用期間を指定するものとなっている。
図13(a)乃至(c)は、それぞれ本発明に係る選択決定した符号化率を反映するための反映タイミングとして、予め伝送遅延が考慮されて用意された複数種の反映タイミングのうち3例を示す図である。また、図14(a)乃至(c)は、それぞれ本発明に係る選択決定した符号化率を反映するための反映タイミングとして、予め伝送遅延が考慮されて用意された複数種の反映タイミングのうち更に別の3例を示す図である。
より具体的には、図13(a)に示す反映タイミングは、直前のTDDフレームにおける受信品質の情報を基に〔直前フレーム基準〕、次の1TDDフレームに符号化率を反映させる例である。
図13(b)に示す反映タイミングは、所定の複数TDDフレームにおける受信品質の情報を基に〔判定期間内全体基準〕、次の1TDDフレームに符号化率を反映させる例である。
図13(c)に示す反映タイミングは、所定の複数TDDフレームにおける受信品質の情報を基に〔判定期間内全体基準〕、次の複数TDDフレームに符号化率を反映させる例である。
図14(a)に示す反映タイミングは、直前のTDDフレームにおける受信品質の情報を基に〔直前フレーム基準〕、所定期間遅延させた1TDDフレームに符号化率を反映させる例である。
図14(b)に示す反映タイミングは、所定の複数TDDフレームにおける受信品質の情報を基に〔判定期間内全体基準〕、所定期間遅延させた1TDDフレームに符号化率を反映させる例である。
図14(c)に示す反映タイミングは、所定の複数TDDフレームにおける受信品質の情報を基に〔判定期間内全体基準〕、所定期間遅延させた複数TDDフレームに符号化率を反映させる例である。
即ち、図13及び図14に例示する反映タイミングは、複数のストリームについて直前のTDDフレームのMERマージンの最小値を符号化率の選択決定の基準とする「直前フレーム基準」、及び、複数のストリームについて判定期間内のTDDフレームのMERマージンの最小値を符号化率の選択決定の基準とする「判定期間内全体基準」の2種類の受信品質基準を用いている。そして、図13及び図14に例示する反映タイミングは、その基準とする受信品質に対応する直前又は所定の複数TDDフレームから、次の1TDDフレームに選択決定された符号化率を適用させるか、次の複数TDDフレームに選択決定された符号化率を適用させるか、所定期間遅延させた1又は複数TDDフレームに選択決定された符号化率を適用させるかなど、上述した判定期間、遅延期間、及び適用期間の組み合わせで定められている。これらの判定期間、遅延期間、及び適用期間のそれぞれのTDDフレーム数は、図13及び図14に例示する以外にも更に細分化して定義することができる。
そして、反映タイミング情報メモリ297に予め記憶されている複数種の反映タイミングのうちいずれを選択決定するかは、外部指示により選択した固定値とすることができるが、伝送レートの過剰な低下を避けつつビット誤りを適応的に抑制するため、入力された過去の所定期間内のビット誤り率の数値に応じて現在の伝送レートを考慮した1つを選択することができるように対応付けられたものとすることができ、例えば、現在の伝送レートを考慮しつつ、区分したビット誤り率の数値が低い順に、図13(a)、図13(b)、図13(c)、図14(a)、図14(b)、図14(c)が選択決定されるように対応付けられたものとすることができる。これにより、事前制御部290は、入力された過去の所定期間内のビット誤り率を基に、1つの反映タイミングを選択決定することができる。
尚、本実施形態の例において、上述した反映タイミングに関する当該判定期間、当該遅延期間、及び当該適用期間のそれぞれの可変範囲は、最小1TDDフレーム~最大320TDDフレームまで設定により変更できる形態とすることができる。そして、本実施形態の一例として、TDDフレーム長は複数(2ms,1.7ms,2.2ms,2.4ms)を予め規定することができるため、反映タイミングに関する当該判定期間、当該遅延期間、及び当該適用期間の各単位はTDDフレーム数で指定することで安定した動作が実現可能となる。
以上のように、本実施形態の送信装置10及び受信装置20によれば、下記の(1)乃至(3)に示すように、伝搬環境変化に対する耐性の高い態様で符号化率を適応的に変更可能となる。
(1)実環境下で伝搬環境が著しく経時変化することがある場合でも、符号化率を適応的に変更するために基準とする受信品質の判定期間について適応設定することで、伝搬環境変化に対する即応性や、ビット誤り率の最小化性能を向上させることができる。
(2)更に、符号化率を適応的に変更するための反映タイミングについて、適応的に選択可能とすることで、伝搬環境変化に対する即応性や、ビット誤り率の最小化性能を向上させることができる。
(3)更に、符号化率を適応的に変更するために基準とする受信品質について利用する符号化率選択テーブルを適応的に補正可能とすることで、伝搬環境変化に対する即応性や、ビット誤り率の最小化性能を向上させることができる。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、本発明に係る一実施形態の例では、外符号をRS符号とする例を主として説明したが、BCH符号としても同様である。
また、上述した実施形態の例では、内符号をターボ符号とする例を説明したが、符号化率を変更可能な他の誤り訂正符号(LDPC符号等)としてもよい。更に、複信方式はTDDでなくてもFDD(Frequency Division Duplex;周波数分割複信)等としてもよい。
また、上述した実施形態の例では、受信装置20側で反映タイミングと符号化率を選択決定し、その符号化率と反映タイミングを示す符号化率切替設定情報を生成し、この符号化率切替設定情報を含む送り返し情報を送信装置10にフィードバックする例を説明した。この変形例として、受信装置20側で取得した受信品質情報を送信装置10にフィードバックし、送信装置10側にて当該符号化率切替制御設定部19の代わりに当該符号化率切替判定部29の機能を設けて同様に機能させる構成とすることも可能である。ただし、この場合には、符号化率の選択に係る制御主体が送信装置10側となり、反映遅延が生じる可能性もあることから、上述した実施形態のように構成することが好ましい。
また、上述した実施形態の例では、符号化率の選択決定に係る受信品質として、主としてMERマージンを用いる例を説明したが、この代替として、MERの値自体、ビット誤り率、CN等の他の受信品質を符号化率の選択決定に用いる構成とすることも可能である。ただし、この場合には、マージンが考慮されない分、大きなビット誤りが瞬間的にも生じるおそれがあることから、上述した実施形態のように構成することが好ましい。
従って、本発明に係る送信装置及び受信装置は、上述した実施形態の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載によってのみ制限される。
本発明によれば、伝搬環境変化に対する耐性の高い態様で符号化率を適応的に変更可能となるので、OFDM伝送方式又はシングルキャリア方式におけるデジタルデータの送信装置及び受信装置の用途に有用である。
10 送信装置
10a 送信アンテナ
11 外符号符号化器
12 外インターリーバ
13 ターボ符号化器
14 符号化率変更処理部
15 変調部
15a サブキャリア変調部
15b OFDM変調部
16 周波数変換部
17 送り返し情報抽出部
18 符号化率切替制御部
19 符号化率切替制御設定部
20 受信装置
20a 受信アンテナ
21 周波数変換部
22 復調部
22a OFDM復調部
22b サブキャリア復調部
23 符号化率変更処理部
24 ターボ復号器
25 外デインターリーバ
26 外符号復号器
27 受信品質監視部
28 送り返し情報生成部
29 符号化率切替判定部
141 バッファメモリ
142 ビット並び替え部
231 バッファメモリ
232 ビット並び替え部
290 事前制御部
291 受信品質入力部
292 受信品質一時記憶メモリ
293 基準受信品質選択部
294 符号化率選択部
295 符号化率選択テーブルメモリ
296 反映タイミング読出部
297 反映タイミング情報メモリ
298 符号化率切替設定情報生成部

Claims (7)

  1. デジタルデータの無線伝送装置として構成され、受信装置に向けて送信する送信信号と前記受信装置から受信する制御信号とを利用する伝送形態とし、前記制御信号により伝送された送り返し情報を受信して、前記送信信号として伝送するデータの誤り訂正ブロックの符号化率を可変制御する送信装置であって、
    前記送り返し情報を基に、前記受信装置の受信品質に応じた符号化率と、該符号化率の反映に関する反映タイミングの双方を可変設定する符号化率切替制御設定手段と、
    伝送するデータに対し誤り訂正符号化処理を施して誤り訂正ブロックを生成する誤り訂正符号化手段と、
    前記送り返し情報に基づいて、前記誤り訂正ブロックについてパンクチャビット量を変更することにより符号化率を変更する符号化率変更処理手段と、
    前記符号化率切替制御設定手段によって可変設定した符号化率及び反映タイミングに基づいて、前記符号化率の変更を制御する符号化率切替制御手段と、を備え
    前記送り返し情報は、所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を基に前記受信装置によって決定した符号化率の切り替えに係る反映タイミングと、該反映タイミングに基づく判定期間内で所定の基準値からのMER(Modulation Error Ratio)マージンを基に前記受信装置によって決定した前記切り替えに係る符号化率と、を示す符号化率切替設定情報を含み、
    前記符号化率切替設定情報によって示される符号化率は、1つ又は複数のストリームについて前記判定期間内における最新の受信信号のMERマージンの最小値を基準とする第1の受信品質基準と、当該1つ又は複数のストリームについて前記判定期間内全体の受信信号のMERマージンの最小値を基準とする第2の受信品質基準のいずれか一方を基準として、前記受信装置によって決定され、
    前記符号化率切替設定情報によって示される反映タイミングは、前記第1の受信品質基準と前記第2の受信品質基準の2種類の受信品質基準の判定に用いる期間を示す判定期間、前記切り替えに係る符号化率を適用するのに遅延させる期間を示す遅延期間、及び前記切り替えに係る符号化率を適用する期間を示す適用期間を指定するように構成されていることを特徴とする送信装置。
  2. 前記符号化率変更処理手段は、
    伝送するデータに対し誤り訂正符号としてターボ符号による符号化処理を施し、情報ビット系列、第1パリティビット系列、及び第2パリティビット系列からなる誤り訂正ブロックを生成するように構成され、
    前記誤り訂正ブロックについて所定ビット数毎の列で並ぶように第1の並び替えを行う手段と、
    前記第1の並び替えの後に、所定のパンクチャパターンにより第2の並び替えを行う手段と、
    前記第2の並び替えの後に、前記第1パリティビット系列、及び前記第2パリティビット系列の各ビットが交互に配置されるようにビットインタレースを実行する手段と、
    前記ビットインタレースを実行した後に、前記情報ビット系列について列数を1/2倍、且つ行数を2倍とし、前記第1パリティビット系列、及び前記第2パリティビット系列を1つのパリティビット系列となるよう行毎に合成する第3の並び替えを行う手段と、を備え、
    前記誤り訂正ブロックについて、前記情報ビット系列を欠損させることなくパンクチャビット量を変更することにより符号化率を変更することを特徴とする、請求項に記載の送信装置。
  3. 前記受信装置に対し双方向伝送する伝送チャンネルを特異値分解(SVD:Singular Value Decomposition)により複数のストリームに分解してMIMO伝送するように構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の送信装置。
  4. デジタルデータの無線伝送装置として構成され、送信装置から受信する受信信号と前記送信装置に向けて送信する制御信号とを利用する伝送形態とし、前記制御信号により送り返し情報を伝送して、前記受信信号として前記送信装置から伝送させるデータの誤り訂正ブロックの符号化率を前記送信装置に可変制御させる受信装置であって、
    当該受信装置の受信品質に応じた符号化率と、該符号化率の反映に関する反映タイミングの双方を前記送信装置に可変設定させる送り返し情報を生成し、前記制御信号により前記送信装置に向けて送信する送り返し情報生成手段と、
    前記送り返し情報に基づいて、前記送信装置側で誤り訂正符号化処理が施された誤り訂正ブロックについて符号化率を変更する符号化率変更処理が施されたビット列に対し、送信装置側の当該符号化率変更処理の逆処理を行って、誤り訂正ブロックを復元する符号化率変更処理手段と、
    前記符号化率変更処理手段により復元した誤り訂正ブロックに対し、前記誤り訂正符号化処理に対応する所定の繰り返し復号法により誤り訂正復号処理を施す誤り訂正復号手段と、
    所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を基に符号化率の切り替えに係る反映タイミングと、該反映タイミングに基づく判定期間内で所定の基準値からのMERマージンを基に前記切り替えに係る符号化率と、を示す符号化率切替設定情報を生成し、前記送り返し情報に含めるように作動する符号化率切替判定手段と、を備え
    前記符号化率切替判定手段は、
    前記符号化率切替設定情報によって示す符号化率を、1つ又は複数のストリームについて前記判定期間内における最新の受信信号のMERマージンの最小値を基準とする第1の受信品質基準と、当該1つ又は複数のストリームについて前記判定期間内全体の受信信号のMERマージンの最小値を基準とする第2の受信品質基準のいずれか一方を基準として決定するものとし、
    前記符号化率切替設定情報によって示す反映タイミングとして、前記第1の受信品質基準と前記第2の受信品質基準の2種類の受信品質基準の判定に用いる期間を示す判定期間、前記切り替えに係る符号化率を適用するのに遅延させる期間を示す遅延期間、及び前記切り替えに係る符号化率を適用する期間を示す適用期間を指定するように構成されていることを特徴とする受信装置。
  5. 前記符号化率切替判定手段は、
    ビット誤り特性に基づいて定めた、MERマージンによる受信品質基準に応じて符号化率を選択決定するためのデフォルトの符号化率選択テーブルを予め記憶保持する手段と、
    符号化率の選択決定の処理前に、所定期間内のビット誤り率の情報、又は外部指示を基に、前記デフォルトの符号化率選択テーブルに対して符号化率の選択決定に係るMERマージンを所定量補正して補正後の符号化率選択テーブルを生成し記憶保持する手段と、
    前記反映タイミングに基づく前記第1の受信品質基準と前記第2の受信品質基準のいずれか一方を基に、前記補正後の符号化率選択テーブルが生成されているときは前記補正後の符号化率選択テーブルを参照し、前記補正後の符号化率選択テーブルが生成されていないときは前記デフォルトの符号化率選択テーブルを参照して、該当する符号化率を選択決定する手段と、
    を有することを特徴とする、請求項に記載の受信装置。
  6. 前記受信信号として前記送信装置から伝送させるデータは、誤り訂正符号としてターボ符号による符号化処理を施され、情報ビット系列、第1パリティビット系列、及び第2パリティビット系列からなる誤り訂正ブロックを生成するように構成されており、
    前記符号化率変更処理手段は、
    前記受信信号について、前記送信装置側の当該符号化率変更処理が施されたビット列に対し、該ビット列における情報ビット系列について列数を2倍、且つ行数を1/2倍とし、該ビット列における1つのパリティビット系列について行毎に合成されている前記第1パリティビット系列、及び前記第2パリティビット系列を分離するよう第1の復元用の並び替えを行う手段と、
    前記第1の復元用の並び替えの後に、前記送信装置側でビットインタレースが実行されて交互に配置されている前記第1パリティビット系列、及び前記第2パリティビット系列について該ビットインタレースの逆処理を行う手段と、
    該ビットインタレースの逆処理の後に、前記送信装置側と同一の所定のパンクチャパターンにより前記情報ビット系列、前記第1パリティビット系列、及び前記第2パリティビット系列について第2の復元用の並び替えを行う手段と、
    前記第2の復元用の並び替えの後に、前記送信装置側で所定ビット数毎の列で並ぶように並び替えが行われているビット列に対し、該並び替えの逆処理を行って、前記誤り訂正復号手段により誤り訂正復号処理を施すための誤り訂正ブロックを復元する手段と、を備え、
    前記誤り訂正ブロックについて、前記情報ビット系列を欠損させることなくパンクチャビット量を変更することにより符号化率を変更する符号化率変更処理が施されたビット列に対し、前記送信装置側の当該符号化率変更処理の逆処理を行って、誤り訂正ブロックを復元することを特徴とする、請求項4又は5に記載の受信装置。
  7. 前記送信装置に対し双方向伝送する伝送チャンネルを特異値分解(SVD)により複数のストリームに分解してMIMO伝送するように構成されていることを特徴とする、請求項からのいずれか一項に記載の受信装置。
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