JP7386465B1 - 審査業務支援装置、審査業務支援方法及び審査業務支援プログラム - Google Patents

審査業務支援装置、審査業務支援方法及び審査業務支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】財務状況の悪化が疑われる顧客企業を検知し、金融機関における融資業務を支援する。【解決手段】金融機関における審査業務支援装置は、過去の信用格付けの非正常先企業及び正常先企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、非正常先企業及び正常先企業それぞれの前記取引データに基づく指標データを算出する算出手段と、非正常先企業の指標データと、正常先企業の指標データとのデータ差異に基づいて、非正常先企業のデータ特徴が表われた特徴指標を特定する特定手段と、顧客企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、顧客企業の取引データに基づく前記特徴指標の指標データを算出する算出手段と、顧客企業における特徴指標の指標データと、非正常先企業における特徴指標の指標データと関連を判定する関連判定手段と、関連判定手段により関連すると判定された顧客企業を出力する出力手段と、を有する。【選択図】図14

Description

本発明は、審査業務支援装置、審査業務支援方法及び審査業務支援プログラムに関する。
企業会計において粉飾とは、例えば一つに銀行融資判断を有利に進めるため、会社の財政状態や経営成績を実際よりよく見せるために、もしくは過小に見せるために、決算書等の数字を操作して、会社の決算上の利益の計算を故意にゆがめることをいう。
これに関する技術として、例えば特許文献1には、予め粉飾が判明している決算書のデータの特徴を予め見つけておき、このデータの特徴を診断対象の決算書の財務データが有しているか否かをPCで自動判定する財務分析支援システムが記載されている。
また例えば特許文献2には、複数の企業の財務データを比較することで、粉飾決算等の結果として得られるデータを異常値として把握することができるようにするためデータ分析装置を提供するデータ分析装置が記載されている。
例えば特許文献3には、不正な金融取引(資金洗浄)を検知する不正金融取引検知プログラムにおいて、新たに不正取引を検知する新規検知対象者の銀行口座における取引履歴に関する差異パターン情報を取得する情報取得ステップと、予め取得した過去の検知対象者の銀行口座における取引履歴に関する参照用差異パターン情報と、当該過去の検知対象者の不正取引の可能性との3段階以上の連関度を参照し、上記情報取得ステップにおいて取得した差異パターン情報に基づき、上記新規検知対象者の不正取引の可能性を判定する判定ステップとをコンピュータに実行させることが記載されている。
特開2002-312580号公報 特開2006-252259号公報 特開2021-144356号公報
しかしながら、上記特許文献1、2に記載される発明において用いられるデータは、事業年度ごとの年次決算書の財務データであるため、粉飾発見のタイムリー性に欠けるという問題がある。また、現在の会計システムには、会社側が都合よく利益を計上する余地があるともいわれており、粉飾決算の手口をめぐり、決算書で分かることは限られるとの指摘もある。
一方、上記特許文献3に記載される発明において用いられるデータは、銀行口座における取引履歴であるため、年次決算書の財務データに比べれば、粉飾発見のタイムリー性に優れている。しかしながら、特許文献3に記載される発明は、あくまで企業粉飾ではなく、資金洗浄を検知する点で目的を異にするものである。また、上記特許文献3に記載される発明において、予め取得した過去の検知対象者の銀行口座における取引履歴に関する参照用差異パターン情報とは2以上のターム間の取引履歴の差異の抽出したものであるが、2以上のターム間に必ずしも不正取引が含まれているとは限らないため、この場合、参照用差異パターン情報を参照しても、不正な金融取引(資金洗浄)を検知することは難しい。
昨今、金融機関における例えば融資審査部門担当者は、粉飾会計のみならず、財務状態悪化に伴う信用格付け(格下げ)など、その審査業務はますます高度化しつつも効率的な審査業務が求められている。本発明は、上記の点に鑑み提案されたものであり、一つの側面において、財務状況の悪化が疑われる顧客企業を検知し、金融機関における融資業務を支援することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る審査業務支援装置は、金融機関における審査業務支援装置であって、過去の信用格付けの非正常先企業及び正常先企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、前記非正常先企業及び前記正常先企業それぞれの前記取引データに基づく指標データを算出する算出手段と、前記非正常先企業の指標データと、前記正常先企業の指標データとのデータ差異に基づいて、前記非正常先企業のデータ特徴が表われた特徴指標を特定する特定手段と、顧客企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、前記顧客企業の前記取引データに基づく前記特徴指標の指標データを算出する算出手段と、前記顧客企業における前記特徴指標の指標データと、前記非正常先企業における前記特徴指標の指標データと関連を判定する関連判定手段と、前記関連判定手段により前記関連すると判定された顧客企業を出力する出力手段と、を有する。
本発明の実施の形態によれば、一つの側面において、財務状況の悪化が疑われる顧客企業を検知し、金融機関における融資業務を支援することができる。
本実施形態に係る審査業務支援システムの構成例を示す図である。 本実施形態に係る審査業務支援サーバのハードウェア構成例を示す図である。 本実施形態に係る審査業務支援サーバのソフトウェア構成例を示す図である。 本実施形態に係る金融機関システム10の有する顧客情報の一例を示す。 本実施形態に係る金融機関システム10の有する口座情報及び取引明細情報の一例を示す。 本実施形態に係る粉飾可能性先の検知処理全体を示す図である。 本実施形態に係る特徴指標の算出を示す図である。 本実施形態に係る審査業務支援サーバ20の粉飾可能性先の特徴指標特定処理を示す図である。 本実施形態に係る審査業務支援サーバ20の粉飾可能性先の検知処理を示す図である。 本実施形態に係る取引周期性・取引突発性に関する指標データ比較を説明する図である。 本実施形態に係る取引データに基づく指標間の相関行列を示す図である。 本実施形態に係る非粉飾先企業と粉飾先企業における相関行列の差分を示す図である。 本実施形態に係る顧客企業の検知リストの一例を示す図である。 本実施形態に係る顧客企業の検知リストの一例を示す図である。 本実施形態に係る審査業務支援サーバのソフトウェア構成例を示す図である。 本実施形態に係る信用格下げ可能性先の検知処理全体を示す図である。 本実施形態に係る審査業務支援サーバ20-2の信用格下げ可能性先の特徴指標特定処理を示す図である。 本実施形態に係る審査業務支援サーバ20-2の信用格下げ先の検知処理を示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
[実施形態1]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る審査業務支援システムの構成例を示す図である。図1の審査業務支援システム100は、金融機関システム10、審査業務支援サーバ20、加工DB30、及び端末40を含み、ネットワーク70を介して接続されている。
金融機関システム10は、銀行等の金融機関が保有する各種システム及びDB(データベース)ある。金融機関システム10は、例えば、普通預金や定期預金などの各種預金を管理する基幹システム、金融商品の販売実績を管理する販売管理システム、顧客毎の資産運用ニーズに応じた金融商品を管理し提案するためのフロントコンプライアンスシステム、交渉履歴を管理する履歴システム(CRM)、及び各システムに伴う各DBを有する。また本実施形態に係る各DBは、例えば金融機関における顧客企業の顧客マスタ、取引データ、及び財務データのDBを含む。なお財務データは、顧客企業の事業年度ごとの決算書(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書等)のみならず、1年の損益の途中経過を表した期中における試算表データなど、当該顧客企業財務に関するデータを含む。
審査業務支援サーバ(以下単に支援サーバともいう)20は、加工DB30の加工データに基づいて、金融機関に口座を保有する顧客企業のうち、財務データの粉飾可能性が疑われる顧客企業を検知するサーバ装置である。また支援サーバ20は、金融機関の担当者(例えば融資審査部門の担当者)の端末40に、財務データの粉飾の予兆・可能性を示す値(関連度・スコア)に基づく検知リストを作成(生成)し表示する。なお、本実施形態に係る粉飾とは、事業年度ごとの決算書による粉飾決算に限られず、財務データの粉飾全般(即ち粉飾会計)を含む。
加工DB30は、金融機関により運用中の金融機関システム10の各DBから生データ(加工前のためこのように呼ぶ)を逐次取得し、支援サーバ20が計算処理可能な形式に、取得した生データを加工した加工データを蓄積したDBである。機械学習手法においては、テキスト、時系列データといった生の入力データはそのまま扱えないことが多いため、このような非構造データについては変換処理をかけてベクトルに変換する。なお、生データと加工データとは形式の違いはあれデータの持つ内容・意味自体は同じである。
端末40は、例えばPC(パーソナル・コンピュータ)、スマートフォン、タブレット端末などであって、例えば融資審査部門の担当者が使用するユーザ端末である。担当者は端末40を用いて支援サーバ20にアクセスし検知リストを取得・表示する。上述したように検知リストは、金融機関に口座を保有する顧客企業のうち、粉飾決算の予兆・可能性が予測さる顧客企業を順にリスト化したものである。担当者は、検知リスト上の顧客に優先度順に従って確認することで、限られた時間の中でも効率的に粉飾決算の予兆・可能性の有無をチェックできる。また担当者は、例えば融資審査を行う特定の顧客企業を検索することで、当該企業粉飾決算の予兆・可能性の有無をチェックできる。端末40には、支援サーバ20から検知リストを取得し表示するための所定のアプリケーション・プログラム又は汎用ウェブブラウザ等が予めインストールされる。
ネットワーク70は、有線、無線を含む通信ネットワークである。ネットワーク70は、例えば、インターネット、公衆回線網、WiFi(登録商標)などを含む。
<ハードウェア構成>
図2は、本実施形態に係る審査業務支援サーバのハードウェア構成例を示す図である。図2に示されるように、審査業務支援サーバ20は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、HDD(Hard Disk Drive)24、及び通信装置25を有する。
CPU21は、各種プログラムの実行や演算処理を行う。ROM22は、起動時に必要なプログラムなどが記憶されている。RAM23は、CPU21での処理を一時的に記憶したり、データを記憶したりする作業エリアである。HDD24は、RAID(Redundant Array of Independent Disk)を含み、各種データ及びプログラムを格納する。通信装置25は、ネットワーク70を介して他装置との通信を行う。
<ソフトウェア構成>
図3は、本実施形態に係る審査業務支援サーバのソフトウェア構成例を示す図である。審査業務支援サーバ20は、主な機能部として、取引データ取得部201、指標データ算出部202、特徴指標特定部203、関連判定部204、出力部205、及び記憶部206を有する。
取引データ取得部201は、過去の粉飾先企業及び非粉飾先企業における流動性取引明細の取引データを取得する機能を有している。また取引データ取得部201は、顧客企業における流動性取引明細の取引データを取得する機能を有している。
指標データ算出部202は、粉飾先企業及び非粉飾先企業それぞれの取引データに基づく指標データを算出する機能を有している。また指標データ算出部202は、顧客企業の取引データに基づく特徴指標の指標データを算出する機能を有している。
特徴指標特定部203は、粉飾先企業の指標データと、非粉飾先企業の指標データとのデータ差異に基づいて、粉飾先企業のデータ特徴が表われた特徴指標を特定する機能を有している。
関連判定部204は、顧客企業における特徴指標の指標データと、粉飾先企業における特徴指標の指標データと関連を判定する機能を有している。
出力部205は、関連判定部204により関連すると判定された顧客企業を出力する機能を有している。
記憶部206は、特徴指標特定部203により特定された粉飾先企業の特徴指標の情報などを、HDD24に保存する機能を有している。
なお、各機能部は、支援サーバ20を構成するコンピュータのCPU、ROM、RAM等のハードウェア資源上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。また、各DBは、支援サーバ20のHDD24やネットワーク70上の外部記憶装置に配置してもよい。また、支援サーバ20の各機能部は単一のサーバ装置のみにより実現されるのみならず、機能分散させて複数の装置からなるシステムとして実現してもよい。
(各DBのデータ例)
金融機関システム10のDBにおけるデータ項目の一例を示す。但し言うまでもなく、図4に示されるデータ項目はあくまで一例であり、その他のデータ項目があってもよい。
図4Aは、本実施形態に係る金融機関システム10の有する顧客情報の一例を示す。顧客毎の顧客属性情報であり、口座開設時等に主に顧客からの申請に基づいて登録される。顧客の種類によって個人顧客用、法人顧客用があるが、本実施形態においては特に法人顧客を例として取り扱うものとするが、個人事業主等の個人顧客であってもよい。
図4Bは、本実施形態に係る金融機関システム10の有する口座情報及び取引明細情報の一例を示す。例えば普通預金口座、当座預金口座、定期預金口座及び外貨預金口座など顧客毎に保有する各口座情報、クレジットカード情報、及び、為替取引を含むそれら取引明細情報(流動性取引明細情報)、過去に行われた融資情報である。最新は言うまでもなく過去の全取引明細が記録される。
ここで、例えば顧客情報は静的で変化しにくい情報である一方、取引データのうち、例えば各預金口座の取引明細やクレジットカード利用明細といった流動性取引明細情報は、比較的動的で変化しやすい情報であり、これを「トランザクションデータ」という。一般にトランザクションデータとは、企業の情報システムなどが扱うデータの種類の一つで、業務に伴って発生した出来事の詳細を記録したデータのことをいう。
本実施形態に係るトランザクションデータは、金融機関において特に流動性取引明細情報のように、顧客企業の金融サービスの利用に伴い発生した出来事の詳細を記録したデータをいう。トランザクションデータは、顧客情報のように登録時からそれほど頻繁には情報の変化がない情報と比べて、比較的に日々の情報変化(更新頻度)が多いデータである。但し、更新頻度は個々の顧客単位でみれば、当該顧客の金融サービスの利用頻度に依存する面もあることから、具体的な更新頻度の多寡は問わない。
支援サーバ20は、金融機関により運用中の金融機関システム10のDBから逐次の生データを取得し、支援サーバ20が計算処理可能な形式に取得した生データを加工・変換した加工データを加工DB30に更新する。更新のサイクルは、運用に応じて、例えば1秒毎、数秒~数十秒毎、1分毎、数分~数十分毎、1時間毎、数時間毎、1日毎、所定日毎など任意に設定することが可能であるが、更新間隔は短いほどよく、金融機関システム10のDB上の生データの更新とともにリアルタイムに更新されると望ましい。これにより、加工DB30には、生データと加工データとは形式の違いはあるものの、上記更新間隔毎に金融機関システム10のDBと同等のデータを更新する。
<粉飾可能性先の検知処理>
図5は、本実施形態に係る粉飾可能性先の検知処理全体を示す図である。図6は、本実施形態に係る特徴指標の算出を示す図である。図7は、本実施形態に係る審査業務支援サーバ20の粉飾可能性先の特徴指標特定処理を示す図である。
S1:支援サーバ20は、加工DB30(元は取引データDB)から学習データ(ビックデータ)として、金融機関における過去の粉飾先企業及び非粉飾先企業の取引データを取得する。本実施形態に係る取引データは、金融機関において日々の情報変化(更新頻度)が多い取引項目のトランザクションデータであって、例えば普通預金口座や当座預金口座などの流動性取引明細情報から取得可能な各々の取引項目データである。
S2:支援サーバ20は、粉飾先企業及び非粉飾先企業の取引データに基づいて、所定の指標の特徴を示す特徴量(指標特徴量)を算出する。例えば、粉飾先企業の取引データに基づいて、指標A、B、C・・の特徴量を算出するとともに、非粉飾先企業の取引データに基づいて、同じ指標A、B、C・・の特徴量を算出する。
例えば預金口座における取引項目データに基づく指標データの一例として、入金金額を集計した入金総額、出金金額を集計した出金総額、振込金額を集計した振込総額、入金回数を集計した入金件数、出金回数を集計した出金件数、振込回数を集計した振込件数などがある。
S3:支援サーバ20は、粉飾先企業及び非粉飾先企業間において、指標特徴量の差異の大きい指標(以下、特徴指標と呼ぶ)を特定する。粉飾先企業及び非粉飾先企業間において差異の大きい特徴指標は、取引データ分析によりデータ的に表れた粉飾先企業に際立って見られる指標であって、粉飾先企業の持つ特徴となる指標である。また特徴指標は一つに限られず複数特定されてよい。特定された粉飾先企業の特徴指標の情報(例えばその指標名及び指数特徴量(値)を含む)は、HDD24に保存される。
なお、どの程度をもって差異の大きいかの判定方法は各指標によるが、一定の基準値(所定値)から両企業間の指数特徴量に差異(乖離)がある場合に、当該指標を差異の大きい特徴指標と特定することができる。また例えば非粉飾先企業における指標特徴量範囲群に、粉飾先企業における指標特徴量範囲群が一定の割合以上属さない場合に、当該指標を差異の大きい特徴指標と特定することができる。
図8は、本実施形態に係る審査業務支援サーバ20の粉飾可能性先の検知処理を示す図である。
S21:支援サーバ20は、加工DB30(元は取引データDB)から、モニタリング対象とする顧客企業の取引データ(トランザクションデータ)を取得する。本実施形態に係る取引データは、例えば顧客企業の流動性取引明細情報から取得可能な各々の取引項目データである。
S22:支援サーバ20は、当該顧客企業の取引データに基づいて、S3で特定した当該顧客企業における特徴指標の特徴量を算出する。特徴指標が複数の場合、支援サーバ20は、取引データに基づいて、S3で特定した複数全ての特徴指標の特徴量を算出する。特徴指標の具体例は後述する。
S23:支援サーバ20は、当該顧客企業における取引データの特徴指標の特徴量と、粉飾先企業における取引データの特徴指標の特徴量とに基づいて、当該顧客企業の粉飾可能性を示すスコアを算出する。当該顧客企業の特徴指標の特徴量が、粉飾先企業の特徴指標の特徴量と関連度(距離)が高い(近い)ほど、高いスコアが算出される。
S24:支援サーバ20は、スコアの高い順に顧客企業を並べて端末40に出力する。担当者は端末40を用いて出力結果を閲覧し、粉飾可能性の疑いが考えられる所定スコア以上の顧客企業や所定順位以上の顧客企業を優先して、より詳しく取引データや財務データ等を参照するなどして粉飾有無を確認することができる。
なお、粉飾可能性先の検知処理(S21~S24)は、端末40から後述する検知リストの取得要求を受信したタイミングで実行してもよいし、金融機関システム10のDB上の取引データの更新とともに加工DB20が更新されるたびに実行してもよいし、もしくは例えば1日毎など定期的に実行してもよい。
<取引データ差の分析・評価>
本出願人は、非粉飾先企業と粉飾先企業間における取引データの特徴指標をデータ的に見出すため、金融機関の有する顧客企業の流動性取引明細情報(取引データ)から、非粉飾先企業と、過去の粉飾先企業との間における取引データ差の分析・評価を行った。
(特徴指標例1)
従来の定性面分析では、粉飾先企業の評価結果として、資金管理計画性の欠如が主な要因の一つとして挙げられる。より具体的に、過去に粉飾を行った企業は、計数管理に弱い、財務管理に弱い、頻繁な資金融通、計画履行能力が欠如しているなど、資金管理計画性の欠如がその要因としての一つとなっている。本実施形態においては、このような資金管理計画性の欠如評価に相当する考え方を定量面分析する手法として、非粉飾先企業と粉飾先企業との間における取引データのトランザクションを時系列解析することで、顧客企業の取引周期性・取引突発性に関する指標データを計算し、相互に比較評価した。
図9は、本実施形態に係る取引周期性・取引突発性に関する指標データ比較を説明する図である。具体的に図9に示す表は、預金取引明細における「摘要」に記載された取引項目に基づいて、取引面関係に関する指標(例えば送金金額、送金回数、クレジット支払い金額、クレジット支払い回数、預金振替金額、預金振替回数等)を集計し、横軸には時系列に時間を取って、縦軸に指標(指標A、B、C・・)の分散値を示したものである。各指標は分散値が大きいほど、過去の取引と比較して、ばらつきがある、激しく変化していることを意味している。
図9に示されるように非粉飾先企業と粉飾先企業とを比較すると、全体傾向として非粉飾先企業は、各指標のばらつきが小さくなっているのに対して、粉飾先企業は各指標のばらつきが大きくなっている。つまり、非粉飾先企業は取引に周期性があり取引を計画的にコントロールできているのに対して、粉飾先企業は取引に突発性がありイレギュラーな取引が多く取引を計画的にコントロールできていないということができる。具体的には特に非粉飾先企業及び粉飾先企業間において指標A、B、Dが分散値の差異の大きく、即ち指標A、B、Dは特徴指標といえる。
このように、特徴指標A、B、Dは、粉飾先企業及び非粉飾先企業間において取引データ分析によりデータ的に表れた粉飾先企業に見られた指標であって、粉飾先企業にみられる特徴ともいうべき指標である。従って、モニタリング対象とする顧客企業における取引データのうち、例えば特徴指標A、B、Dを算出し、算出した特徴指標A、B、Dについて、過去の粉飾先企業の特徴指標A、B、Dとの関連度を算出することで、当該顧客企業においても粉飾先企業に見られる資金管理計画性の欠如が見られるかどうか、ひいては粉飾可能性を測ることができる。
S22においては、支援サーバ20は、モニタリング対象とする顧客企業の取引データに基づいて、S3で特定した特徴指標としての、取引周期性・取引突発性に関する指標データ(例えば特徴指標A、B、D)を算出する。S23において、支援サーバ20は、当該顧客企業における取引周期性・取引突発性に関する指標データと、粉飾先企業における取引周期性・取引突発性に関する指標データとに基づいて、当該指標データの分散値(指数特徴量)を比較し、当該顧客企業の粉飾可能性を示すスコアを算出する。当該特徴指標A、B、Dの場合、顧客企業が過去の粉飾先企業と同様に顧客企業における特徴指標の分散値が高いほど(例えば指標のばらつきが大きいほど)、当該顧客企業が粉飾先企業との関連度が高いことを示す高スコアが算出される。
(特徴指標例2)
通常、所定の取引項目の間には互いに関係性があるものがある。例えば、普通口座の入金件数が増加すれば当然に入金総額が増加するため相互に高い相関関係にある。一方、普通口座の入金件数と、出金件数、出金振込件数もしくは出金振込金額などとの相関関係は、直感的には高いとも低いとも言い難い。具体的には、普通口座の入金件数と出金件数、普通口座の入金件数と出金振込件数、普通口座の入金件数と出金振込金額の相関値をそれぞれ計算することで、相関関係の高低が明らかになる。
つまり、取引項目間(取引項目に基づいた指標間)には、非粉飾先企業基準でみれば一定妥当な相関関係を有しているところ、粉飾先企業の場合にこの取引項目間の相関関係に所々ゆがみが生じうる。分かりやすくは粉飾先企業の場合、例えば普通口座の入金件数が増えているのに、入金金額がそれほど増えておらず、当該指標間に本来の高い相関関係が見られない(当該指標間に異常な関係性が見られる)といった場合である。
図10は、本実施形態に係る取引データに基づく指標間の相関行列を示す図である。具体的に図10に示す表は、預金取引明細における「摘要」に記載された取引項目に基づいて、各指標(例えば入金件数、入金振込件数、入金振込金額、入金総額、出金件数、出金振込件数、出金振込金額、出金総額等)を集計し、集計した各指標間(指標a、b、c・・)の相関値(-1.0~1.0)を示したものである。相関値が大きいほど、両指標の間に相関性が高いことを意味している。逆に相関値が小さいほど、両指標の間に相関性が小さいか、相関値がマイナスの場合には負の相関が高いことを意味している。
図11は、本実施形態に係る非粉飾先企業と粉飾先企業における相関行列の差分を示す図である。差分値の絶対値が大きい指標は、粉飾先企業及び非粉飾先企業間において取引データ分析によりデータ的に表れた粉飾先企業に見られた指標であって、粉飾先企業の特徴ともいうべき指標である。
従って、モニタリング対象とする顧客企業における取引データのうち、例えば特徴指標(x1,y1)・・を算出し、算出した特徴指標(x1,y1)・・について、過去の粉飾先企業の特徴指標(x1,y1)・・との関連度を算出することで、当該顧客企業においても取引項目間に非粉飾企業には見られないゆがみが生じていないかどうか、ひいては粉飾可能性を測ることができる。
S22においては、支援サーバ20は、モニタリング対象とする顧客企業の取引データに基づいて、S3で特定した特徴指標としての、取引データの関係性に関する指標データ(例えば特徴指標(x1,y1)・・)を算出する。S23において、支援サーバ20は、当該顧客企業における取引データの関係性に関する指標データと、粉飾先企業における取引データの関係性に関する指標データとに基づいて、当該指標データの相関値(指数特徴量)を比較し、当該顧客企業の粉飾可能性を示すスコアを算出する。当該特徴指標(x1,y1)・・の場合、顧客企業が過去の粉飾先企業と同様に指標間における相関差分値の絶対値が大きいほど(一定妥当な程度の相関関係を有していないほど)、当該顧客企業が粉飾先企業との関連度が高いことを示す高スコアが算出される。
なお、取引周期性・取引突発性に関する指標データや取引データの関係性に関する指標データは、あくまで特徴指標の一例である。支援サーバ20は、S1~3の処理により、人が容易に見つけられないものも含め、取引データ分析によりデータ的に表れた粉飾先企業に見られる特徴指標を特定する。即ち支援サーバ20は、いわゆるAI(例えばディープラーニング)により非粉飾先企業と粉飾先企業との取引データ(ビックデータ)から、非粉飾先企業と粉飾先企業間で差が大きい取引データ指標の特徴量を分析・評価そして支援サーバが自律的に発見し、発見したその取引データ指標の示す特徴に着目し、モニタリング対象とする顧客企業との関連度に基づくスコアを算出することができる。但しその一方、取引周期性・取引突発性に関する指標データや取引データの関係性に関する指標データといったような予め人により見付けられた特徴指標(既知の特徴指標)がある場合は、S3で特定される特徴指標として、支援サーバ20に入力しておくことも可能である。
また便宜上、特徴指標に基づいて粉飾可能性を測りうることを説明するため、予め取引周期性・取引突発性に関する指標データや取引データの関係性に関する指標データが特徴指標であることが既知であることを前提として説明を行った。しかしながら実際には支援サーバ20の実行するS1~3の処理により、データ的に表れた粉飾先企業に見られる特徴指標として特定されるものである。
(指標例)
以下、普通預金口座及び当座預金口座の流動性取引明細情報に基づいて集計される指標例を示す。各指標は、一以上の取引データを集計・算出されてなる指標データである。顧客企業において、各取引データ(トランザクションデータ)は企業毎の口座利用に伴い変化し、指標データもまた変化する。
・入金系
普通_入金件数、普通_入金金額、普通_入金_振込件数、普通_入金_振込金額、当座_入金件数、当座_入金金額、当座_入金_振込件数、当座_入金_振込金額
・出金系
普通_出金件数、普通_出金金額、普通_出金_振込件数、普通_出金_振込金額、普通_出金_資金移動件数、普通_出金_資金移動金額、当座_出金件数、当座_出金金額
当座_出金_振込件数、当座_出金_振込金額、当座_出金_資金移動件数、当座_出金_資金移動金額
<顧客企業のスコアリング出力>
図12は、本実施形態に係る顧客企業の検知リストの一例を示す図である。例えば融資審査部門の担当者は端末40を用いて支援サーバ20にアクセスし、画面上に検知リスト500を取得・表示する。また担当者は、必要に応じて決算月や業種の絞り込み条件501を選択入力することで、検知リストにおける顧客企業の絞り込み検索を行うことも可能である。
図12に示される検知リスト500は、金融機関に口座を保有する顧客企業を対象に、「2023年3月」に決算月を目前に迎える顧客企業の中から、粉飾決算の予兆・可能性が予測さる顧客企業をスコアに基づく優先度順にリスト化されたものである。顧客企業の検知リスト500は、例えば優先度500a、店番号、顧客番号、法人名称、業種、スコア500b、融資残高、預金残高、当行比率などの項目を有する。
優先度500aは、担当者が当該顧客企業の財務状況(財務データ)を確認すべき優先順序を示す。スコア500bは、S23で算出された当該顧客企業の粉飾可能性を示すスコアである。当該顧客企業の特徴指標の特徴量が、粉飾先企業の特徴指標の特徴量と関連度(距離)が高い(近い)ほど、高いスコアが算出される。担当者は顧客企業毎に粉飾可能性の程度を具体的な数値により把握することができる。
図13は、本実施形態に係る顧客企業の検知リストの一例を示す図である。担当者は、検知リスト500上から一の顧客企業を選択することで、当該顧客企業において検知された財務状況情報503を表示することが可能である。
特に図13に示す財務状況情報503は、指標特徴に関する情報503aを含んでいる。例えば当該顧客企業においては、「異常な取引」が検知されており、異常な取引である程度段階を示す「C」と、アラートメッセージとして「比較指標(特徴指標)「普通_出金_資金移動件数」:過去の粉飾先企業との特徴が近いため、注意が必要です。」(取引周期性・取引突発性に関する指標データが過去の粉飾先企業の示す特徴と近い旨)とが表示されている。また例えば、異常な取引である程度段階を示す「D」と、アラートメッセージとして「比較指標(特徴指標)「普通口座の入金件数と出金件数」:過去の粉飾先企業との特徴が近いため、注意が必要です。」(取引データの関係性に関する指標データが過去の粉飾先企業の示す特徴と近い旨)とが表示されている。そして「総合評価」として粉飾可能性の程度段階を示す「C」が表示されている。
このように本実施形態に係る顧客企業の検知リストによれば、担当者は、検知リスト上の顧客に優先度順に従って確認することで、限られた時間の中でも効率的に粉飾決算の予兆・可能性の有無をチェックできる。また担当者は、例えば融資審査を行う特定の顧客企業を検索することで、当該企業粉飾決算の予兆・可能性の有無をチェックできる。
以上、本実施形態に係る取引データは、金融機関における顧客企業の預金口座における取引データを用いて、企業モニタリングを行い、粉飾可能性を測るためのスコアを算出する。取引データは、顧客企業によるデータの改ざんができない、データ獲得・更新頻度が高い、データ情報量が多い、といった点により、金融機関における融資審査部門の担当者は、決算期よりも前にリスク(粉飾可能性等)のある顧客企業をタイムリーに、取引実態に即して検知することが可能となる。
なお、年次の決算書は、従来からの財務分析の観点から定量評価が容易であるが、データの改ざん・虚偽報告が可能、データ獲得・更新頻度が低いため、粉飾可能性のある顧客企業をタイムリーに検知することが困難である。
また、担当者は、膨大な規模の顧客企業の中から、審査対象を一定のスコアリングリスク水準を上回る顧客先のみに注視することが可能である。これにより、例えばリスクが高い顧客から優先的に審査しリスクの存在に迅速に気が付くことができるなど、効率的な審査業務・企業モニタリングを遂行することができる。
(補足)
これまで説明してきたように、顧客企業において、当該顧客企業における取引データの特徴指標の特徴量が、粉飾先企業における取引データの特徴指標の特徴量と関連度が高いと判定された場合、粉飾可能性が疑われるものとして、当該顧客企業に対して一定基準より高いスコアが算出される(S23)。
しかしながら、その後に再度スコアが算出された際、前回のような高いスコアが算出されない場合がある。このようにスコアが低下した顧客企業は、粉飾可能性が低下した、スコアによっては粉飾可能性がもはや払しょくされたということができる。支援サーバ20は、毎算出されたスコア履歴を保持しておき、過去のスコアと比較して、大きく前回よりも(例えば一定の基準値よりも)、今回のスコアが低下した場合、担当者の端末40上、明示的にこれを表示することができる。また高いスコアが算出された顧客企業について、監視対象企業としてフラグを立てるようにするものとすると、過去のスコアから大きく今回のスコアが低下した場合、当該顧客企業を管理対象企業から自動的に除外するようにしてもよい。
さらに、過去のスコアから大きく今回のスコアが低下した当該顧客企業において、支援サーバ20は、当該顧客企業における取引データの特徴指標の特徴量が、「非粉飾先企業」における取引データの特徴指標の特徴量と関連度を判定するようにしてもよい。ホワイト判定である。関連度が高いと判定された場合(高いスコアが算出された場合)、当該顧客企業は、粉飾先企業にみられる特徴指標について粉飾先企業のような指標特徴が見られないとともに、さらには非粉飾先企業のような特徴指標が見られることが確認される。これにより、当該顧客企業は、より一層の確度をもって粉飾可能性が低下した、スコアによっては粉飾可能性がもはや払しょくされたということができる。
[実施形態2]
本実施形態においては、金融機関における信用格付け審査に本発明を適用する。信用格付け(与信格付けともいう)とは、銀行等が融資を行うか否か判断する際の基準である。例えば銀行は企業から融資の申し込みがあった場合に、その企業に融資を行うか否か、融資を行う場合に金利はどう設定するかなどを判断する必要があり、その判断基準となっているのが、その企業に対する格付けである。信用格付けは、企業の支払い能力や財務状況などを総合的に分析し、主には決算書の分析結果に基づく評価(定量的評価)、経営者の姿勢や経営方針に関する評価(定性的評価)の2種類の評価で決められる。
しかしながら、決算書の分析結果に基づく評価(定量的評価)においては、粉飾決算等の改ざん・虚偽報告がある場合、適切な格付け評価は困難であり、また決算データ獲得・更新頻度が低い(事業年度ごと)ため、企業をタイムリーに格付け評価を行うことは困難である。そこで、本実施形態2に係る審査業務支援システム100-2(審査業務支援サーバ20-2)においては、例えば融資審査部門の担当者による信用格付け審査を支援するものである。
ここで、信用格付けの基準は格付けを行う銀行や企業によって異なるが、アルファベットや数字などの信用度に応じた段階的なランクで表記されることが一般的である。本実施形態においては、説明の便宜上、一例としてA~Eの6つの格付けランクがあるものとする。但し実際には会社の信用性をより細分化し、10個前後の格付けランクに区分されているケースが多い。
A:(正常先)財務内容が良好で、支払い能力が高い
B:(要注意先)業績が低調ないしは不安定な先または財務内容に問題がある先等、今後の管理に注意を要する
C:(破綻懸念先)現在、経営破綻の状況にはないが、将来的に支払い能力が低くなる可能性が高い
D:(実質破綻先)現時点で支払い能力に問題がある
E:(破綻先)すでに債務が不履行に陥っている
なお、本実施形態においては、信用格付けがAの企業を信用格付け正常先企業(以下単に正常先企業ともいう)、信用格付けがA以外の企業を信用格付け非正常先企業(以下単に非正常先企業ともいう)という。
<ソフトウェア構成>
図14は、本実施形態に係る審査業務支援サーバのソフトウェア構成例を示す図である。審査業務支援サーバ20-2は、主な機能部として、取引データ取得部201-2、指標データ算出部202-2、特徴指標特定部203-2、関連判定部204-2、出力部205-2、及び記憶部206-2を有する。
取引データ取得部201-2は、過去の信用格付けの非正常先企業及び正常先企業における流動性取引明細の取引データを取得する機能を有している。また取引データ取得部201-2は、顧客企業における流動性取引明細の取引データを取得する機能を有している。
指標データ算出部202-2は、非正常先企業及び正常先企業それぞれの取引データに基づく指標データを算出する機能を有している。また指標データ算出部202-2は、顧客企業の取引データに基づく特徴指標の指標データを算出する機能を有している。
特徴指標特定部203-2は、非正常先企業の指標データと、正常先企業の指標データとのデータ差異に基づいて、非正常先企業のデータ特徴が表われた特徴指標を特定する機能を有している。
関連判定部204-2は、顧客企業における特徴指標の指標データと、非正常先企業における特徴指標の指標データと関連を判定する機能を有している。
出力部205-2は、関連判定部204により関連すると判定された顧客企業を出力する機能を有している。
記憶部206-2は、特徴指標特定部203により特定された非正常先企業の特徴指標の情報などを、HDD24に保存する機能を有している。
なお、各機能部は、支援サーバ20-2を構成するコンピュータのCPU、ROM、RAM等のハードウェア資源上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。また、各DBは、支援サーバ20-2のHDD24やネットワーク70上の外部記憶装置に配置してもよい。また、支援サーバ20-2の各機能部は単一のサーバ装置のみにより実現されるのみならず、機能分散させて複数の装置からなるシステムとして実現してもよい。
また本実施形態2において、実施形態1と同様の図1に示す審査業務支援システムの構成例、及び図2に示す審査業務支援サーバのハードウェア構成例を適用可能であるため、再度の説明は省略する。但し審査業務支援サーバ20は、本実施形態2において審査業務支援サーバ20-2と表記する。
<信用格下げ可能性先の検知処理>
図15は、本実施形態に係る信用格下げ可能性先の検知処理全体を示す図である。図16は、本実施形態に係る審査業務支援サーバ20-2の信用格下げ可能性先の特徴指標特定処理を示す図である。ここで、審査業務において担当者により早急に検知されるべき企業対象は、特に現状の信用格付けよりも低い格付けに格下げされる可能性のある顧客企業であり、より具体的には、例えば前回信用格付けAやBであった企業が、近々急に信用格付けBやC以下の格付け相当の財務状態に陥っている企業である。
S31:支援サーバ20-2は、加工DB30(元は取引データDB)から学習データ(ビックデータ)として、金融機関における過去の信用格付け非正常先企業、及び、信用格付け正常先企業の取引データを取得する。なお、信用格付けの非正常先企業は、例えば信用格付けB、C、D及び/又はEの企業であり、正常先企業は、例えば信用格付けAの企業である。
S32:支援サーバ20-2は、信用格付けの非正常先企業及び正常先企業の取引データに基づいて、所定の指標の特徴を示す特徴量(指標特徴量)を算出する。例えば、信用格付けの非正常先企業の取引データに基づいて、指標A、B、C・・の特徴量を算出するとともに、信用格付けの正常先企業の取引データに基づいて、同じ指標A、B、C・・の特徴量を算出する。
S33:支援サーバ20-2は、信用格付け非正常先企業及び正常先企業間において、指標特徴量の差異の大きい特徴指標を特定する。非正常先企業及び正常先企業間において差異の大きい特徴指標は、取引データ分析によりデータ的に表れた非正常先企業に際立って見られる指標であって、非正常先企業の持つ特徴となる指標である。また特徴指標は一つに限られず複数特定されてよい。特定された非正常先企業の特徴指標の情報(例えばその指標名及び指数特徴量(値)を含む)は、HDD24に保存される。
・なお、S31にて信用格付けの非正常先企業を、例えば信用格付けCの企業とした場合、正常先企業は、例えば信用格付けA及びBの企業であってもよい。つまり、非正常先企業からみて上ランクの企業であれば、相対的には正常先企業である。
・また、非正常先企業及び正常先企業間において差異の大きい特徴指標は、信用格付け毎に相対的に特定されてもよい。例えば信用格付けBの非正常先企業と信用格付けAの正常先企業において差異の大きい特徴指標、信用格付けCの非正常先企業と信用格付けAの正常先企業において差異の大きい特徴指標、もしくは信用格付けCの非正常先企業と信用格付けBの相対的な正常先企業において差異の大きい特徴指標といった具合である。この場合、特定された非正常先企業の特徴指標の情報は、信用格付け非正常先企業及び正常先企業の両信用格付け情報とのデータセットで、HDD24に保存される。
・但し、例えば信用格付けDの非正常先企業と信用格付けAの正常先企業において差異の大きい特徴指標、信用格付けEの非正常先企業と信用格付けAの正常先企業において差異の大きい特徴指標であってもよいが、そもそもこのような両企業間の財務状況の良否は明らかに大きく異なる。このため、人が容易に見つけられないものも含め、取引データ分析によりデータ的に表れた非正常先企業に見られる特徴指標を特定するという点に鑑みれば、企業間の信用格付けが近しいほどよい(例えば信用格付けBの非正常先企業と信用格付けAの正常先企業、信用格付けCの非正常先企業と信用格付けAの正常先企業)。さらにいえば、企業間の信用格付けが1ランク差異なる企業間(信用格付けが1ランク隣り合う企業間)において差異の大きい特徴指標を特定してもよい(例えば信用格付けBの非正常先企業と信用格付けAの正常先企業、信用格付けCの非正常先企業と信用格付けBの正常先企業)。
図17は、本実施形態に係る審査業務支援サーバ20-2の信用格下げ先の検知処理を示す図である。
S41:支援サーバ20-2は、顧客マスタDBから、モニタリング対象とする顧客企業の信用格付け(図4B)を取得する。本実施形態に係る信用格付けは、A~Eのいずれかを示す。
S42:次に支援サーバ20-2は、加工DB30(元は取引データDB)から、モニタリング対象とする顧客企業の取引データ(トランザクションデータ)を取得する。本実施形態に係る取引データは、例えば顧客企業の流動性取引明細情報から取得可能な各々の取引項目データである。
S43:支援サーバ20-2は、当該顧客企業の取引データに基づいて、S33で特定した当該顧客企業における特徴指標の特徴量を算出する。特徴指標が複数の場合、支援サーバ20-2は、取引データに基づいて、S33で特定した複数全ての特徴指標の特徴量を算出する。
S44:支援サーバ20-2は、当該顧客企業における取引データの特徴指標の特徴量と、非正常先企業における取引データの特徴指標の特徴量とに基づいて、当該顧客企業の信用格下げ可能性を示すスコアを算出する。当該顧客企業の特徴指標の特徴量が、非正常先企業の特徴指標の特徴量と関連度(距離)が高い(近い)ほど、高いスコアが算出される。
なお、当該顧客企業の信用格付けがAである場合には、非正常先企業は信用格付けがB又はB以下の企業であってよい。この場合、支援サーバ20-2は、当該顧客企業における取引データの特徴指標と、信用格付けがB以下の企業における取引データの特徴指標とに基づいて、当該顧客企業の信用格下げ可能性を示すスコアを算出する。
但し、S41で取得した当該顧客企業の信用格付けが例えばBである場合には、当該顧客企業からみた非正常先企業は信用格付けがC以下の企業である。この場合、支援サーバ20-2は、当該顧客企業における取引データの特徴指標と、信用格付けがC以下の企業における取引データの特徴指標とに基づいて、当該顧客企業の信用格下げ可能性を示すスコアを算出することができる。
S45:支援サーバ20-2は、スコアの高い順に顧客企業を並べて端末40に出力する。担当者は端末40を用いて出力結果を閲覧し、信用格下げ可能性が考えられる所定スコア以上の顧客企業や所定順位以上の顧客企業を優先して、より詳しく取引データや財務データ等を参照するなどして信用格付けを確認することができる。
なお、信用格下げ先の検知処理(S41~S45)は、端末40から信用格下げ可能性先の検知リストの取得要求を受信したタイミングで実行してもよいし、金融機関システム10のDB上の取引データの更新とともに加工DB20が更新されるたびに実行してもよいし、もしくは例えば1日毎など定期的に実行してもよい。
以上、本実施形態に係る取引データは、金融機関における顧客企業の預金口座における取引データを用いて、企業モニタリングを行い、信用格下げ可能性を測るためのスコアを算出する。取引データは、顧客企業によるデータの改ざんができない、データ獲得・更新頻度が高い、データ情報量が多い、といった点により、金融機関における融資審査部門の担当者は、決算期よりも前にリスク(信用格下げ可能性等)のある顧客企業をタイムリーに、取引実態に即して検知することが可能となる。
なお、年次の決算書は、従来からの財務分析の観点から定量評価が容易であるが、データの改ざん・虚偽報告が可能、データ獲得・更新頻度が低いため、信用格下げ可能性のある顧客企業をタイムリーに検知することが困難である。
また、担当者は、膨大な規模の顧客企業の中から、審査対象を一定のスコアリングリスク水準を上回る顧客先のみに注視することが可能である。これにより、例えばリスクが高い顧客から優先的に審査しリスクの存在に迅速に気が付くことができるなど、効率的な審査業務・企業モニタリングを遂行することができる。
(補足1)
これまで説明してきたように、顧客企業において、当該顧客企業における取引データの特徴指標の特徴量が、非正常先企業における取引データの特徴指標の特徴量と関連度が高いと判定された場合、信用格下げ可能性が疑われるものとして、当該顧客企業に対して一定基準より高いスコアが算出される(S43)。
しかしながら、その後に再度スコアが算出された際、前回のような高いスコアが算出されない場合がある。このようにスコアが低下した顧客企業は、信用格下げが低下した、スコアによっては信用格上げ可能性が生じたということができる。支援サーバ20は、毎算出されたスコア履歴を保持しておき、過去のスコアと比較して、大きく前回よりも(例えば一定の基準値よりも)、今回のスコアが低下した場合、担当者の端末40上、明示的にこれを表示することができる。また高いスコアが算出された顧客企業について、監視対象企業としてフラグを立てるようにするものとすると、過去のスコアから大きく今回のスコアが低下した場合、当該顧客企業を管理対象企業から自動的に除外するようにしてもよい。
さらに、過去のスコアから大きく今回のスコアが低下した当該顧客企業において、支援サーバ20-2は、当該顧客企業における取引データの特徴指標の特徴量が、「正常先企業」(例えば信用格付けAの企業)における取引データの特徴指標の特徴量と関連度を判定するようにしてもよい。ホワイト判定である。関連度が高いと判定された場合(高いスコアが算出された場合)、当該顧客企業は、非正常先企業にみられる特徴指標について非正常先企業のような指標特徴が見られないとともに、さらには正常先企業のような特徴指標が見られることが確認される。これにより、当該顧客企業は、より一層の確度をもって信用格下げ可能性が低下した、スコアによっては信用格上げ可能性が生じたということができる。
(補足2)
S44の変形例として、顧客企業の信用格付けが非正常先企業である場合(例えば信用格付けB以下)、支援サーバ20-2は、当該顧客企業における取引データの特徴指標の特徴量と、信用格付けが当該顧客企業よりも上の「正常先企業」(例えば信用格付けA)における取引データの特徴指標の特徴量とに基づいて、当該顧客企業の「信用格上げ可能性」を示すスコアを算出することも可能である。当該顧客企業の特徴指標の特徴量が、正常先企業の特徴指標の特徴量と関連度(距離)が高い(近い)ほど、高いスコアが算出される。支援サーバ20-2は、スコアの高い順に顧客企業を並べて端末40に出力する。
これにより、担当者は端末40を用いて出力結果を閲覧し、信用格上げ可能性が考えられる所定スコア以上の顧客企業や所定順位以上の顧客企業を優先して、より詳しく取引データや財務データ等を参照するなどして信用格付けを見直し確認することができる。また、担当者は、膨大な規模の顧客企業の中から、審査対象を一定のスコアリングリスク水準を下回る顧客先のみに注視することが可能である。例えばリスクが低下した顧客から優先的に審査しリスクの低減に迅速に気が付くことができるなど、効率的な審査業務・企業モニタリングを遂行することができる。
<総括>
以上、本実施形態に係る審査業務支援システムによれば、財務状況の悪化が疑われる顧客企業を検知し、金融機関における融資業務を支援することができる。なお、本発明の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
<本実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述の実施形態から抽出される発明群の特徴について記載する。
(付記A1)
金融機関における審査業務支援装置であって、
過去の粉飾先企業及び非粉飾先企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、
前記粉飾先企業及び前記非粉飾先企業それぞれの前記取引データに基づく指標データを算出する算出手段と、
前記粉飾先企業の指標データと、前記非粉飾先企業の指標データとのデータ差異に基づいて、前記粉飾先企業のデータ特徴が表われた特徴指標を特定する特定手段と、
顧客企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、
前記顧客企業の前記取引データに基づく前記特徴指標の指標データを算出する算出手段と、
前記顧客企業における前記特徴指標の指標データと、前記粉飾先企業における前記特徴指標の指標データと関連を判定する関連判定手段と、
前記関連判定手段により前記関連すると判定された顧客企業を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする審査業務支援装置。
(付記B1)
金融機関における審査業務支援装置であって、
過去の信用格付けの非正常先企業及び正常先企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、
前記非正常先企業及び前記正常先企業それぞれの前記取引データに基づく指標データを算出する算出手段と、
前記非正常先企業の指標データと、前記正常先企業の指標データとのデータ差異に基づいて、前記非正常先企業のデータ特徴が表われた特徴指標を特定する特定手段と、
顧客企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、
前記顧客企業の前記取引データに基づく前記特徴指標の指標データを算出する算出手段と、
前記顧客企業における前記特徴指標の指標データと、前記非正常先企業における前記特徴指標の指標データと関連を判定する関連判定手段と、
前記関連判定手段により前記関連すると判定された顧客企業を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする審査業務支援装置。
10 金融機関システム
20、20-2 審査業務支援サーバ
30 加工DB
40 端末
70 ネットワーク
100、100-2 審査業務支援システム
201、201-2 取引データ取得部
202、202-2 指標データ算出部
203、203-2 特徴指標特定部
204、204-2 関連判定部
205、205-2 出力部
206、206-2 記憶部

Claims (8)

  1. 金融機関における審査業務支援装置であって、
    過去の信用格付けの非正常先企業及び正常先企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、
    前記非正常先企業及び前記正常先企業それぞれの前記取引データに基づく指標データを算出する算出手段と、
    前記非正常先企業の指標データと、前記正常先企業の指標データとのデータ差異に基づいて、前記非正常先企業のデータ特徴が表われた特徴指標を特定する特定手段と、
    顧客企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、
    前記顧客企業の前記取引データに基づく前記特徴指標の指標データを算出する算出手段と、
    前記顧客企業における前記特徴指標の指標データと、前記非正常先企業における前記特徴指標の指標データと関連を判定する関連判定手段と、
    前記関連判定手段により前記関連すると判定された顧客企業を出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする審査業務支援装置。
  2. 前記算出手段は、
    前記非正常先企業及び前記正常先企業それぞれの前記取引データに基づく指標データを、複数算出し、
    前記特定手段は、
    指標データが算出された複数の指標の中から、前記非正常先企業のデータ特徴が表われた特徴指標を特定すること、
    を特徴とする請求項1に記載の審査業務支援装置。
  3. 前記関連判定手段は、
    前記顧客企業における前記特徴指標の指標データと、前記非正常先企業における前記特徴指標の指標データとの前記関連の度合いを判定し、
    前記出力手段は、
    前記関連の度合いが大きい順に顧客企業を出力すること、
    を特徴とする請求項1に記載の審査業務支援装置。
  4. 前記特徴指標は、
    取引周期性又は取引突発性に関する指標データであって、
    前記関連判定手段は、
    前記顧客企業における前記特徴指標の指標データの分散値と、前記非正常先企業における前記特徴指標の指標データの分散値とに基づいて、前記関連の度合いを判定すること、
    を特徴とする請求項3に記載の審査業務支援装置。
  5. 前記特徴指標は、
    取引項目間の関係性に関する指標データであって、
    前記関連判定手段は、
    前記顧客企業における前記特徴指標の指標データの相関値と、前記非正常先企業における前記特徴指標の指標データの相関値とに基づいて、前記関連の度合いを判定すること、
    を特徴とする請求項3に記載の審査業務支援装置。
  6. 前記信用格付けは信用度に応じたランクで格付けされ、
    前記非正常先企業の信用格付けは、前記正常先企業の信用格付けよりも1ランク上の信用格付けであること、
    を特徴とする請求項1に記載の審査業務支援装置。
  7. 金融機関における審査業務支援装置が、
    過去の非正常先企業及び正常先企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手順と、
    前記非正常先企業及び前記正常先企業それぞれの前記取引データに基づく指標データを算出する算出手順と、
    前記非正常先企業の指標データと、前記正常先企業の指標データとのデータ差異に基づいて、前記非正常先企業のデータ特徴が表われた特徴指標を特定する特定手順と、
    顧客企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手順と、
    前記顧客企業の前記取引データに基づく前記特徴指標の指標データを算出する算出手順と、
    前記顧客企業における前記特徴指標の指標データと、前記非正常先企業における前記特徴指標の指標データと関連を判定する関連判定手順と、
    前記関連判定手順により前記関連すると判定された顧客企業を出力する出力手順と、
    を実行する審査業務支援方法。
  8. コンピュータに、
    過去の非正常先企業及び正常先企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、
    前記非正常先企業及び前記正常先企業それぞれの前記取引データに基づく指標データを算出する算出手段と、
    前記非正常先企業の指標データと、前記正常先企業の指標データとのデータ差異に基づいて、前記非正常先企業のデータ特徴が表われた特徴指標を特定する特定手段と、
    顧客企業における流動性取引明細の取引データを取得する取得手段と、
    前記顧客企業の前記取引データに基づく前記特徴指標の指標データを算出する算出手段と、
    前記顧客企業における前記特徴指標の指標データと、前記非正常先企業における前記特徴指標の指標データと関連を判定する関連判定手段と、
    前記関連判定手段により前記関連すると判定された顧客企業を出力する出力手段と、
    して機能させるための審査業務支援プログラム。

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奥 貴史,スペシャルリポート Special Report,日経ビジネス 第1948号 NIKKEI BUSINESS,日本,日経BP社 Nikkei Business Publications,Inc.,2018年07月02日

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