JP7386361B2 - 火格子及び火格子装置 - Google Patents

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Description

本開示は、焼却炉で用いられる火格子及び火格子装置に関する。
日本特開2017-078534号公報には、耐火物被覆火格子が記載されている。この公報の例えば段落0037には、火格子を左右方向に並列状に組み合わせて成る固定火格子列と可動火格子列とを備えるストーカ構造が記載されている。この公報の例えば段落0053および0054には、隣接する火格子の間に隙間(膨張代)を意図的に設ける技術が記載されている。
日本特開2017-078534号公報
従来は、上記公報のごとく、多数の火格子を並列に組み合わせて列方向に長さを持つ火格子列が提供されたり、隣接する複数の火格子の間に隙間を設けたりすることが、技術常識とされていた。この場合、火格子と火格子の隙間から灰やゴミ残留物などが漏れることがあり、その漏れが様々な問題を引き起こすおそれがある。
本開示は、灰または水の漏れを抑制できるように改良された火格子及び火格子装置を提供する。
火格子の一態様は、長さ方向に一体連続形状に構築された火格子板と、前記火格子板の面内にひろがるように構築された冷却水路と、前記冷却水路とつながり、冷却水が流入する入水路と、前記冷却水路とつながり、冷却水が排出される排水路と、を備える。
火格子装置の一態様は、少なくとも水冷式で冷却される固定火格子と、前記固定火格子の上に重ねられ、往復変位をすることで前記固定火格子の上の固形燃焼物を撹拌する滑動火格子と、を備え、前記固定火格子は、燃焼物が載せられる火格子板を備え、前記火格子板は、前記滑動火格子の往復変位方向と交差する長さ方向において一体連続形状に構築されたものである。
一体連続形状の火格子板が、灰または水の漏れを効果的に抑制できる。
実施の形態の火格子の構造を示す斜視図である。 実施の形態の火格子の構造を示す背面図であり、図1における矢印付破線Iに沿って火格子を切断した断面図である。 実施の形態の火格子の構造を説明するための(a)側面図と(b)正面図と(c)斜視図である。 実施の形態の火格子の冷却水路を説明するための斜視図である。 他の火格子片の構造の一例を示す図であり、(a)背面図と(b)側面図と(c)正面図と(d)斜視図である。 他の火格子片の構造の一例を示す図であり、(a)背面図と(b)側面図と(c)正面図と(d)斜視図である。 実施の形態の火格子が搭載された火格子装置を表す図である。 火格子の内部構造の一例を示す分解斜視図である。
図1は、実施の形態の火格子10の構造を示す斜視図である。図2は、図1における矢印付破線Iに沿って火格子10を切断した断面図である。図3は、実施の形態の火格子10の構造を説明するための(a)側面図と(b)正面図と(c)斜視図である。
図1に示す実施の形態の火格子10は、火格子板1と、冷却水路2(図2参照)と、スライドシュー3と、側板4と、プラグ5と、中央固定軸受け6と、両側固定軸受け7と、入水路8と、排水路9とを備える。火格子板1は、火格子10の上部に設けられる。火格子板1は、火格子10の面方向寸法を規定している。火格子板1は、平面視で長方形状である。火格子10は、固定水冷火格子棒(Fixed Liquid Cooled Beam)と呼称されてもよい。
図2に示す冷却水路2は、火格子板1の面内をのびる複数本の水路を含む。スライドシュー3は、火格子板1の前端部1aの付近に設けられる。スライドシュー3は、火格子板1の下方へ突出する。側板4は、火格子10の長手両端それぞれに設けられる。
入水路8は、冷却水路2に冷却水を流入させるための水路である。実施の形態において、入水路8は、火格子10の一方の端部に設けられた開口である。具体的には、入水路8は、火格子10の側面(具体的にはスライドシュー3の上部)に設けられた開口である。
排水路9は、冷却水路2を通る過程で熱交換した冷却水を冷却水路2から排出するための水路である。実施の形態において、排水路9は、火格子10における入水路8と反対側の他方の端部に設けられた開口である。具体的には、排水路9は、火格子10の上面(具体的には火格子板1の表面隅部)に設けられた開口である。
図1~図3に示すように、火格子10は、長さ方向に沿う長さ寸法L1と、幅方向に沿う幅W1と、高さ方向(あるいは厚さ方向)に沿う高さ寸法H1とを有する。火格子10の長さ方向と幅方向と高さ方向は、それぞれ、火格子板1の長さ方向と幅方向と高さ方向に対応している。火格子10および火格子板1は、幅方向に沿う幅W1を有する。
長さ寸法L1は、一例として1500mm~5000mmであってもよい。L1の下限を1500mmとすることで、ゴミ処理能力確保とコスト抑制とが可能となる利点がある。L1の上限を5000mmとすることで、メンテナンスの容易性が確保できたり、火格子10全体の重量を抑制できたりする利点がある。
火格子10および火格子板1の幅寸法W1は、一例として500mm~1000mmであってもよい。W1の下限を500mmとすることで、ゴミ処理能力確保とコスト抑制とが可能となる利点がある。W1の上限を1000mmとすることで、メンテナンスの容易性が確保できたり、火格子10の重量を抑制できたりする利点がある。
火格子板1は、燃焼材料と接触する。火格子板1の表面は、表面耐摩耗性防食材料(wear-resistant and anticorrosive material)で構築されている。火格子板1は、長さ方向および幅方向に一体連続形状を有する板である。実施の形態では、火格子板1は、長さ方向に視たときに、途中に切れ目や隙間を有さない。このような火格子板1の長さ方向一体連続形状を、実施の形態では、便宜上、「列一体構造(whole row integrated structure)」とも称す。
図2に示すように、冷却水路2は、火格子板1の裏面側に設けられる。実施の形態の冷却水路2は、一例として、前端側水路と、後端側水路と、複数の並列水路部と、を含んでいる。前端側水路および後端側水路は、火格子10の前端部と後端部とにそれぞれ設けられ、火格子10の長さ方向にのびる。複数の並列水路部は、火格子板1の幅方向と平行にのびることで前端側水路部と後端側水路部とをつなぐ。
図3に示す火格子10の長さ寸法L1は、焼却炉の幅サイズに応じて設計される。この長さ寸法L1に上限が設けられてもよく、長さ寸法L1は例えば3メートル(3000mm)以下であってもよい。例えば後述する図7の火格子装置100に用いられるすべての火格子10が、3メートル以下の長さ寸法L1とされてもよい。
実施の形態の火格子10の設置時は、図3(c)に模式的に示すように、水平方向に対して特定の角度θをなすように火格子10が傾けられる。火格子10の前端部1aが前方に傾くことで相対的に下方に位置する。水平面を基準にした高さ方向Zに沿ってみると、入水路8の開口部は相対的に下方に位置し、排水路9の開口部は相対的に上方に位置する。この設置状態で、火格子10の下端から冷却水が流入する。冷却水は、火格子10の内部を流れながら熱交換をする。その後、熱交換を受けた冷却水は、火格子10の上端にある排出路9から温水として排出される。
図4は、実施の形態の火格子10の冷却水路2を説明するための斜視図である。図4では便宜上、火格子板1を透視して、冷却水路2の構造を模式的に図示している。複数の矢印FLi、FLm、FLoは、それぞれ、冷却水路2の内部における冷却水の流れを模式的に表している。矢印FLiは前端側水路部の中の流れを表し、矢印FLmは並列水路部の中の流れを表し、矢印FLoは後端側水路部の中の流れを表す。
入水路8から流入した冷却水は、矢印FLiに沿って火格子10の長さ方向へと流れる。矢印FLiに沿って流れる冷却水は、途中で幅方向へと分岐し、矢印FLmに沿って火格子10の後端部の側へと流れる。矢印FLmに沿って流れる冷却水は、固形廃棄物の焼却により高温となった火格子板1から熱を受け取る。冷却水は、矢印FLmに沿って火格子10の後端部に至ると、矢印FLoに沿って再び長さ方向へ流れる。冷却水は、矢印FLoに沿って最終的に排水路9から冷却水路2の外部へと排出される。
図2に示すように、冷却水路2は、複数の形鋼2aと鋼板2bとが溶接されることで構築される。形鋼2aは、一例としてチャンネルスチール(溝形鋼)2aとされている。複数の形鋼2aが、鋼板2bに溶接されることで冷却水路2が構築されている。鋼板2bと側板4とでケーシングが構築され、そのケーシングの内部に複数のチャンネルスチール2aが並列配置される。隣り合うチャンネルスチール2aの間隔が冷却水路2を構築する。冷却水路2は、固定フレームを形成する。冷却水路2は、全体的な構造強度をサポートする役割も果たす。
火格子10の幅方向における一端に、入水路8の開口部が設けられる。火格子10の幅方向における他端に、排水路9の開口部が設けられる。冷却水は、入水路8から火格子10の長手方向に流入する。冷却水路2はチャンネルスチールである形鋼2aと鋼板2bとで密閉されていて、冷却水は火格子10の幅方向に流れる。冷却水により、火格子10の全体が熱交換によって冷却される。熱交換によって温まった冷却水は、排水路9から排出され、冷却塔(cooling tower)に供給される。これにより冷却水の熱が再利用される。入水路8の開口部および排水路9の開口部それぞれに、密閉された漏れ防止装置が設けられる。
スライドシュー3は、耐摩耗性と耐腐食性材料で作られる。スライドシュー3は、火格子10の前端部1aに取り外し可能な形態で取り付けられている。
図1~図3に示すように、中央固定軸受け6および両側固定軸受け7は、半円形オープン構造7aを持つ軸受である。この半円形オープン構造7aに、軸が取り付けられる。このような構造によれば、メンテナンスが容易である利点がある。
図5および図6は、他の火格子片21、31の構造の一例を示す。図5は、固形廃棄物焼却産業において使用される固定火格子(Fixed Tile)21の構造の一例を示す。固定火格子片21は、長さ寸法L2、幅寸法W2、および高さ寸法H2を備える。図6は、固形廃棄物焼却産業において使用される滑動火格子(Sliding Tile)31の構造の一例を示す。滑動火格子片31は、長さ寸法L3、幅寸法W3、および高さ寸法H3を備える。
図5(c)の正面図に表されるように、固定火格子片21の前端部21aは歯状の凹凸を有する。同様に、図6(c)の正面図に表されるように、滑動火格子片31の前端部31aは歯状の凹凸を有する。
長さ寸法L2、L3それぞれは、実施の形態の火格子10の長さ寸法L1よりも短い。長さ寸法L2、L3それぞれは、一例として250mmでもよく、250mm以上またはこれ以下でもよい。高さ寸法H2は、一例として120mmでもよく、つまり高さ寸法H1と同じでもよい。幅寸法W2は、一例として680mmでもよいが、680mm以上またはこれ以下でもよい。幅寸法W3は、一例として612mmでもよいが、612mm以上またはこれ以下でもよい。
図5(d)には、複数の火格子片21を一列に並べた連結火格子20が図示されている。図6(d)には、複数の火格子片31を一列に並べた連結火格子30が図示されている。火格子片21、31は、連結火格子20、30を構築するピース(つまり小片あるいは部品)である。連結火格子20は、火格子片21を互いに密接させて連結させたものである。同様に、連結火格子30は、火格子片31を互いに密接させて連結させたものである。連結火格子20、30は、火格子10と同じ長さ寸法L1を有してもよい。
図7は、実施の形態の火格子10が搭載された火格子装置100を表す図である。火格子装置100は、火格子10と連結火格子30とを高さ方向に交互に積み重ねた階段状火格子構造を備える。連結火格子30は、複数の滑動火格子片31で構築された滑動連結火格子である。火格子装置100の運転時には、火格子10が固定される。その一方で、連結火格子30は、幅方向(つまり図7における幅寸法W1に沿う方向)に前後往復駆動する。往復変位をすることで、固定された火格子10の上の固形燃焼物が、連結火格子30により撹拌される。連結火格子30は、油圧シリンダ等の駆動装置(図示せず)により、廃棄物の流れ方向へ一定のピッチで往復動させられる。
図7に示すように、実施の形態の火格子装置100には、冷却用送風装置102が設けられる。火格子装置100における火格子10および連結火格子30の下方には、下方風室(図示せず)が設けられる。下方風室には、冷却用送風装置102が連通している。冷却用送風装置102は、下方風室へと火格子10および連結火格子30を冷却するための冷却用空気を送風する。なお、図7に冷却用送風装置102が模式的に図示されているが、下方風室は図示を省略される。冷却用送風装置102の具体的構造は既に公知または周知の各種装置を組み合わせればよいので、ここでは詳細な説明は省略する。
実施の形態の火格子装置100では、火格子10を空気と水とで同時かつ二重に冷却することができる。すなわち、火格子装置100が焼却炉内で運転されるときに、火格子10の冷却水路2に冷却水が供給される。この水冷と同時に、冷却用空気が火格子10の裏面および連結火格子30の裏面に当たることで空気冷却も実施される。
以上説明した実施の形態の効果を説明する。実施の形態では、火格子板1が列一体構造であり、長さ方向へと隙間なく連続した一体化設計とされている。これにより、灰あるいはゴミ残留物などが火格子板1の下方へ漏れることが抑制される利点がある。
ここで、実施の形態の漏れ抑制効果について、比較例を挙げながら説明する。比較例は、「複数の火格子片を並列配置した火格子構造」である。複数の火格子片を並列配置した場合、隣接する二つの火格子板片の間には不可避的に隙間が発生する。もし仮に、例えば10枚以上などの多数の火格子片(火格子塊)を列方向に連結して、長さを有する水冷却式火格子を構築したとする。そうすると、隣接する火格子片の隙間から灰、ゴミ残留物あるいは水などが漏れるおそれがある。複数の火格子片(あるいは火格子板片)を隙間なく密接配置させようとしても、複数の火格子板片の間の隙間を完全消滅させることはできない。理由として、例えば、高温環境下の使用により火格子片が熱収縮するからである。また、個々の火格子板片には設計公差があり、互いに当接する端面には反りや凸凹もあるからである。
本開示では、この「火格子板片の間の隙間」に起因した各種の問題に着目されている。すなわち、揮発性が高く且つ融点が低い物体が焼却される場合に、急速に燃焼する物体が熔融状態となると、水冷火格子板片の隙間を通って熔融燃焼物が火格子の下方へ滴下しやすい。滴下した熔融物が水冷却格子片の冷却作用によって急速に冷却されると、急速冷却を受けた熔融物が硬化してコークス状態になる。熔融と滴下と硬化とが繰り返されることで、硬いコークス層が水冷火格子片にすばやく形成される。火格子板片の間の摩耗が増加すると、通常の灰の落下が妨げられる。時間経過とともに、水冷火格子全体に厚いコークス層が蓄積されてしまう可能性もある。こういった事象が積み重なると、焼却性能が低下するという悪影響があり、水冷火格子板の損傷も発生しやすくなる。水冷の効果が低下し、火格子全体の温度を効果的に制御しにくくなる問題もある。さらに火格子表面が過熱されることで、火格子の耐用年数が短くなる問題もある。
ここで、図5および図6に示した他の火格子片21、31を参照する。複数の火格子片21、31を列方向に密接させようとしても、接した二つの端面の間には微小な隙間が残るとともに、火格子片21、31それぞれが熱膨張と熱収縮とを生じる。このため、複数の火格子片21、31の境界にある隙間を完全密閉することはできない。特に、高温状態ではその隙間から水が漏れやすい。水漏れが生じることで、例えば炉の停止が必要になると、平常運転が妨げられる問題がある。
この点、実施の形態の火格子10によれば、火格子板1が列一体構造(whole row integrated structure)とされている。実施の形態では、火格子10が長さ方向に連続一体形状に構築されているので、前述した「火格子板間の隙間」を生じさせることがなく、当該隙間に起因する様々な問題(例えば灰または水漏れ等の問題)を解決できる。また、実施の形態の火格子装置100(図7参照)によれば、複数の火格子片31の間の隙間から水や灰が連結火格子30の下方に漏れても、直下の火格子10で水や灰を受け止めることができる。
また、実施の形態によれば、図3(c)に模式的に示すように、特定の角度θで火格子10が傾けられる。このような下方から上方へ冷却水を流す構成によれば、厳しい作業条件において冷却水路2の内部で冷却水が気化した場合にも、鉛直上方へと蒸気がスムーズに移動しやすい。よって、空気抵抗が冷却効果に影響を及ぼすような事態を回避することができる。なお、温水が排出される排水路9の配管には、空気抜き弁が設けられてもよい。火格子10が常に水冷状態で保護されるように、始動時には最初から満杯の水が注入されてもよい。
また、実施の形態によれば、火格子10の前端部1aに、耐摩耗性のスライドシュー3が設置される。スライドシュー3は、下方の滑動火格子(例えば図7では連結火格子30)と、繰り返し接触する。繰り返しの接触によりスライドシュー3は摩耗する。つまり耐摩耗性のスライドシュー3は、消耗品である。実施の形態によれば、もし摩耗が進んでも、空気・水混合冷却式の火格子10の全体ではなく、スライドシュー3のみを部分的にかつ非破壊で交換することができる。これにより、メンテナンスコストを大幅に節約することができる。
また、実施の形態では火格子10および冷却水路2が一体化設計されている。これにより、複数の水冷火格子片(およびその冷却水路)を互いに連結させる連結パーツを使用しなくてよい利点がある。連結パーツは、水漏れの原因となることがある。実施の形態では連結パーツを設けなくともよいので、水漏れの発生を効果的に抑制することができる。
さらに、実施の形態では入水路8と排水路9とが火格子10の長手両端に配置されている。このため、冷却水の出入口は、火格子10の下方風室ではなく、下方風室の外側に設置される。万が一、冷却水の出入口において漏れが発生した場合であっても、火格子装置を完全停止させずに修理をしやすい利点がある。
もし仮に「複数の水冷火格子片を並列配置した火格子構造」を用いる場合には、各々の火格子片に冷却水を注入するために、冷却水路を連結させる「水路連結パーツ」が必要となる。水路連結パーツは、高温腐食環境で密閉性が低下すると水漏れの問題が生じてしまう。水漏れが発生すると、火格子装置を停止させて完全冷却後に修理を行う必要がある。火格子装置を停止すると、操業効率を低下させる原因となる。この点、実施の形態によれば、上記列挙した各種問題を一括して解消できる利点がある。
また、実施の形態の火格子装置100によれば、空気・水混合二重冷却格子構造が提供される。空気と水の二つの冷却方法により火格子板1が効果的に冷却される利点がある。火格子板1の表面熱が迅速に除去される利点もある。それにより火格子板1の実際の温度を下げることができる利点がある。その結果、火格子装置100の各機器を全体的に効率良く稼働できる利点がある。メンテナンス期間が延長されやすくなり、省エネ効果が得られる利点もある。
実施の形態では、冷却水路2がチャンネルスチールと鋼板との溶接で構築されており、U型パイプが含まれない特徴がある。U型パイプは、冷却効率が低く、水泡が発生する欠点がある。U型パイプを使用した場合と比べて、実施の形態では冷却効率が高くしかも水泡が発生しても火格子10の外に出やすい利点がある。
生活ゴミ、バイオマス、あるいは産業廃棄物などの固形廃棄物を焼却する焼却炉分野において、人々の生活水準の向上と文明の発展の加速に伴い、廃棄物の分類はますます詳細になってきている。これに伴い、燃焼廃棄物の発熱量が増加し続けている。焼却炉に用いられる火格子には、空冷式のものと水冷式のものとがある。このうち、空冷では冷却性能が低い。よって、空冷のみの火格子(つまり純粋空冷式火格子)は、発熱量が2000kcal/kg以上である環境下では使用できない。この点、実施の形態にかかる火格子10は、空気・水混合二重冷却格子構造であり、純粋な空気冷却格子の問題を解決し、より広い範囲の発熱量の固形廃棄物を処理できる火格子構造を提供する。実施の形態により、2000kcal/kgを超える発熱量に耐えるのに適した火格子10が提供される。
火格子10は、例えば図8に示すような内部構造を備えてもよい。図8は、火格子10の内部構造の一例を示す分解斜視図である。図8では、変形例として、形鋼2aが、チャンネルスチール2aではなく他の形鋼2aとされている。このように、形鋼2aは、仕切りとなる任意断面形状の形鋼であってもよい。
実施の形態には、次に述べる各種の変形(モディフィケーション)が適用されてもよい。下記にいくつかの変形を例示するが、これらの変形群から、一種類または複数種類の任意の変形が組み合わせられてもよい。
実施の形態の火格子10の長さ寸法L1と他の火格子21、31の長さ寸法L2、L3とについても、各種の変形が可能である。長さ寸法L1の値が長さ寸法L2、L3の値の整数倍となるように、L1~L3それぞれの値が設定されてもよい。これにより複数の火格子片21、31を連結させて連結火格子20、30を構築したときに、連結火格子20、30と火格子10とを等しい長さに構築しやすい。ただし、これに限定されず、長さ寸法L1の値が長さ寸法L2、L3の値の整数倍とされなくともよい。
実施の形態の火格子10の幅寸法W1と他の火格子21、31の幅寸法W2、W3とについても、それぞれに各種の変形が可能である。幅寸法W2は、一例として680mmでもよいが、680mm以上またはこれ以下でもよい。幅寸法W3は、一例として612mmでもよいが、612mm以上またはこれ以下でもよい。幅寸法W2は幅寸法W1と同じでもよいが(つまりW2=W1)、変形例としてW2<W1またはW2>W1でもよい。
実施の形態の火格子10の高さ寸法H1と他の火格子21、31の高さ寸法H2、H3とについても、それぞれに各種の変形が可能である。高さ寸法H3は、一例として120mmでもよいが、150mmでもよい。つまり高さ寸法H3は、高さ寸法H1、H2と同じでもよいが、変形例としてH3>H1でもよい。高さ寸法H2は高さ寸法H1と同じでもよいが(つまりH2=H1)、変形例としてH2<H1またはH2>H1でもよい。
冷却水路2の具体的形状に限定はなく、様々に変形されてもよい。例えば、冷却水路2が、一つまたは複数の蛇行水路を含むように変形されてもよい。実施の形態では、冷却水路2が、火格子板1の面内において水路連結パーツを含まずに連続した一個の水路を構築している。しかしながら、変形例として、冷却水路2が火格子板1の長さ方向の途中で複数個の水路に分断されていてもよく、水路の途切れ目が水路連結パーツで接続されてもよい。また、入水路8と排水路9の位置も冷却水路2の構造に応じて任意に変更してもよい。実施の形態では入水路8を火格子10の一端に配置し、排水路9を火格子10の反対側他端に配置している。しかし、変形例として、入水路8と排水路9とを火格子10の片側端部にまとめて配置してもよい。
変形例として、スライドシュー3は、火格子10の前端部1a周辺に取り外しできない形態で一体化されてもよい。火格子板1の前端部1aにスライドシュー部を一体化してもよい。
変形例として、中央固定軸受け6および両側固定軸受け7は、円形などの環状開口部とされてもよい。この円形開口部に軸が挿し通されてもよい。
火格子10は、固定火格子としてだけではなく、滑動火格子として用いてもよい。
1 火格子板
1a、21a、31a 前端部
2 冷却水路
2a 形鋼(チャンネルスチール)
2b 鋼板
3 スライドシュー
4 側板
5 プラグ
6 中央固定軸受け
7 両側固定軸受け
7a 半円形オープン構造
8 入水路
9 排水路
10 火格子
20 連結火格子(連結固定火格子)
30 連結火格子(連結滑動火格子)
21 火格子片(固定火格子片)
31 火格子片(滑動火格子片)
100 火格子装置
102 冷却用送風装置
FLi、FLm、FLo 冷却水の流れを示す矢印
H1、H2、H3 高さ寸法
L1、L2、L3 長さ寸法
W1、W2、W3 幅寸法
Z 高さ方向
θ 火格子の傾斜角度

Claims (10)

  1. 長さ方向に一体連続する火格子板と、
    前記火格子板の面内にひろがるように構成された冷却水路と、
    前記冷却水路とつながり、冷却水が流入する入水路と、
    前記冷却水路とつながり、冷却水が排出される排水路と、
    を備え
    前記冷却水路は、互いに対面させた前記火格子板と鋼板との間を仕切りで仕切り、前記仕切りで仕切った空間を前記火格子板の裏面全面に冷却水を接触させる冷却水の水路としている火格子。
  2. 前記冷却水路は、鋼板と前記仕切りである形鋼とを溶接している請求項1に記載の火格子。
  3. 前記冷却水路は、前記火格子板の幅方向に並列にのびる複数本の水路を含む請求項1または2に記載の火格子。
  4. 前記火格子板の長さは1500mm~5000mmである請求項1~3のいずれか1項に記載の火格子。
  5. 前記火格子板の幅は500mm~1000mmである請求項1~4のいずれか1項に記載の火格子。
  6. 前記火格子板の前端部の側に、取り外し可能の耐摩耗性スライドシューが設けられる請求項1~5のいずれか1項に記載の火格子。
  7. 前記火格子板は、表面が耐摩耗性防食材料で構築された一枚板の統合構造を有する請求項1~6のいずれか1項に記載の火格子。
  8. 前記火格子板の長さ方向の中間に中間固定軸受けが設けられ、
    前記火格子板の長さ方向の両端に両端固定軸受けが設けられ、
    前記中間固定軸受けおよび前記両端固定軸受けは、半円形オープン構造を備える請求項1~7のいずれか1項に記載の火格子。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の火格子と、
    前記火格子板の長さ方向に沿って記火子に重ねられ、往復変位をすることで前記火格子に載せられた固形燃焼物を撹拌する滑動火格子と、
    を備える火格子装置。
  10. 記火格子の水冷中に前記火格子および前記滑動火格子の裏面の側に冷却用空気を供給する冷却用送風装置を、
    さらに備え、
    前記滑動火格子は、複数の火格子片が前記長さ方向に並列配置されたものである請求項9に記載の火格子装置。
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