JP7385885B2 - 極性切替電力線通信 - Google Patents

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Description

1本の電力線路を用いて、遠隔地に電力を伝送するとともに、データ、制御命令、情報を伝送する電力線通信は、伝送する電力に応じて、交流電力線通信と直流電力線通信に分けられる。交流を伝送した後、受信側で、それを直流に変換するか、その反対も可能であるので、その区別は、伝達された後、受信側の最終負荷で用いられる電力形態よりも電力線に印加される電圧の波形によって決められるであろう。
電力線通信は、通常、RF(Radio Frequency)帯域の搬送波(Carrier wave)を通信情報で変調(modulation)した後、コンデンサを介して50/60Hzの交流電力にカップリングする古典的なコンデンサカップリング方式の交流電力線通信を多く使用し、一部の交流電力の電圧波形のゼロクロシング(zero crossing)付近の電位を半導体スイッチング素子で断絶させて波形を変形したパターンにデータをマッピングする位相角制御(phase angle control)を行う交流電力線通信がある。
直流電力線通信方式は、平坦な直流にRF帯域の搬送波を伝送信号で変調してカップリングする古典的なコンデンサカップリングの直流電力線通信(例えば、PoC:Power over Coaxial)、直流電力ラインの電圧レベルが変動するパターンにデータをマッピングする方式、2つの電線の電圧の相対的な高低変動パターンにデータをマッピングする方式、または通信用の余分な線路を用いて電力伝送を行うPoE(Power over Ethernet)等がある。
本発明は、既存の電力線通信よりも簡単な回路で構成されることが大きな特徴であるが、搬送波を変調してカップリングする複雑な方式を使わずに、交流のゼロクロシングとは無関係に、またはゼロクロシング付近を意図的に回避して電力線の交流電圧波形を変形して通信する方法であって、既存の位相角制御電力線通信が有するエネルギー断絶区間が発生し、信号レベルが低くて、通信が不安定であり、低い通信速度を有するという問題点を解消する電力線通信に関する。
古典的なコンデンサカップリング交流電力線通信は、数十kHz以上の高周波RF帯域の搬送波を送信情報によって変調した後、50/60Hzの交流電力線にコンデンサやRF変圧器等でカップリングして重畳(superimpose)する。この搬送波に、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)等の様々な変復調技術を適用することができる。代表的に、関連通信標準としてIEEE 1901があり、US 2013/0101057 A1(2013.04.25)、US 7,307,511 B2(2017.12.11)等の数多くの特許が存在する。
古典的なコンデンサカップリング交流電力線通信は、高周波の変調信号を用いるので、大量のデータを高速に伝送するのに有利であるが、変調された搬送波が不所望の部分まで伝播(propagation)されることを防ぐために、高コストのブロッキングフィルタを要するという短所があり、高周波の変復調のための高仕様のモデム技術が要求される。
何よりも線路のインピーダンス整合(impedance matching)の問題のため、通信安定性が空気を媒質とする無線RF通信よりも劣り、それを解消するためには、電力線の架設及び運用に厳格性が要求され、それに費用がかかる技術であるので、市場性が薄く、技術の拡散が停滞状態にある。
位相角制御交流電力線通信の場合は、変調された搬送波をカップリングせず、その代わりに交流電流のゼロクロシング付近の電圧を半導体スイッチ素子でスイッチングして電力を断続するが、電力が断絶される場合、線路間のインピーダンスで電流が流れ、断続直前の電位から、断絶後の回路特性により、主に0Vの電位に下降し、その変更されたパターンにデータを伝送するものである。エネルギーの断絶を減らすためには、必須に交流波形のゼロクロシング付近を正確に前もって検出できなければならず、ゼロクロシング付近の低い電圧の位相区間(phase interval)を信号位相区間(signal phase interval)として、その時だけ電力を断絶するスイッチングができるが、代表的な発明として、大韓民国登録特許10-132604号(2013.10.31)及び大韓民国登録特許10-1206386号(2012.11.23.)がある。
ゼロクロシング付近の低い電圧の位相区間の電圧を信号レベルとして活用し、データマッピングに活用する場合、短所としては、交流正弦波(sine wave)が、ゼロクロシング付近の位相区間は、電圧が低く、その微分値である変動率(傾き)は、極めて大きい区間であるので、ゼロクロシング付近の信号位相区間を極めて狭くした場合は、極めて正確にゼロクロシング付近を検出しなければならないという負担があった。
交流のゼロクロシング付近の狭い信号用位相区間は、正弦波の電圧と表現される信号範囲(Signal Range)が小さな区間であるので、外部雑音(noise)に影響されやすく、波形の傾きは、極めて大きい区間であり、ゼロクロシング時点の誤差が信号値のサイズを大いに変えるので、ゼロクロシングの検出において高い正確度が要求される。
外部雑音に対する通信信頼性を高めるために、信号範囲を拡大する目的として、信号位相区間をゼロクロシング周りで広く取る場合は、スイッチをオフするとき、負荷に供給される電力伝達が遮られる区間が増えるという問題が発生し、スイッチがオフされた場合も、断絶された負荷側の回路特性により、電位の変化が早く0Vに収束せず、通信エラー発生の要因になった。
一方、直流電力線通信を調べると、公知技術として日本パナソニック社が公開したFull-2wayのような技術があるが、負荷電力伝送用途ではなく、通信受信部の駆動電力伝送用として駆動する集積回路の限界である24V 500mA(12W)以下の低電力伝達用途の技術であり、これは、既存の差動通信電気信号の電圧及び電流を一定値以上に増やして受信側に電力を伝達するが、大電力を要する電気負荷が用いる最終電力を伝達する一般の電力線通信とは目的が異なる。
2つの電線の電位を相対的な高低と正義する「極性」をスイッチングするパターンにデータをマッピングして直流電力を伝送する技術としては、大韓民国登録特許10-1745779号(2017.06.02)があるが、直流電力を伝送する用途の技術であって、本発明の交流電力伝送とは異なり、本発明の直流電力伝送よりも複雑であり、電力伝送効率が低い構成である。また、交流直結型発光ダイオード(LED)照明のように、交流電力を負荷に直接用いる場合の負荷電力制御用通信用途には不向きである。特に、商用交流電力をそのまま使用できず、電源アダプタまたはスイッチモード電源(Switched Mode Power Supply、SMPS)のような交流を直流に変換する直流電源装置を送信側に備えなければならないが、大きな体積を占めるので、既存の家庭の漏電遮断器(earth leakage breaker)及び過電流遮断器等が位置する電気分電盤のような狭い空間に電力線通信の送信システムを内蔵し難い点があり、SMPSのような電源装置は、電解コンデンサの内蔵が必須であるので、電解液漏れによる故障が頻繁であり、発熱による空気循環が必要であるので、騒音が発生するファンが取り付けられ、一定サイズの対流空間が必要であるなど、実用化するには問題があった。
既存の古典的なコンデンサカップリング方式の交流電力線通信は、高速通信のメリットがあるのに対して、変調された搬送波の不要な線路への流入を遮断するブロッキングフィルタが必要であるという問題、通信の安定性のために、線路のインピーダンス整合のための厳格な施工及びメンテナンスにおける費用の問題があった。相対的に低速の制御用通信として位相角制御交流電力線通信があるが、交流のゼロクロシング付近の位相区間に1ビットずつデータをマッピングするので、60Hz周波数電力の場合、120bps程度の低い通信速度の問題及び電力断絶を避けるために、ゼロクロシング付近は、低い電圧の信号レベルにより、外部雑音に弱いという問題があった。
本発明は、マルチメディアストリーミング情報のような高速通信のためのものではないので、古典的なコンデンサカップリング方式はさておき、既存の位相角制御交流電力線通信技術の短所を解消することを中心に説明する。
既存の位相角制御交流電力線通信は、交流電圧波形のゼロクロシング地点を検出し、その付近の信号位相区間において外部スイッチで電力をスイッチングして電圧波形を変形し、そのパターンにデータをマッピングする。例えば、最も簡単な例として、ゼロクロシング付近の信号位相区間において、正常な交流正弦波の波形であれば「0」であり、スイッチにより電力が断絶されて電圧が0Vに不安定に収束する区間が大きくなれば「1」でマッピングする方式として、ゼロクロシング毎に1ビットずつ同期通信を行うことが挙げられる。ゼロクロシング周りの信号位相区間では、電圧が高くないので、信号が不安定であり、マルチドロップバス方式で受信部が加えられる度に、これらは、並列構成であるので、全体の線路インピーダンスは低くなり、連結された受信部が少なければ、線路インピーダンスは高くなる。スイッチにより断絶される区間、すなわち信号位相区間における電位が0Vに不安定に収束する経時変化の様相も大いに異なり、線路インピーダンスが一定以上のサイズであるので、負荷をスイッチングする内部または外部から雑音が流入しやすく、通信が不安定になる。
交流電力の電圧は、正弦波なので、ゼロクロシング付近の値は、極めて低く、その微分値である変化率(傾き)は、極めて大きな値を有する。したがって。ゼロクロシング周りは、少しの位相差により、信号電圧の値は大きな差を有する。したがって、極めて正確にゼロクロシング地点を予測しなければならないという負担があり、ゼロクロシング付近は、電圧値自体が低いので、外部の流入する雑音に信号が影響されてしまい、通信の安定性が問題になる。
これを解決するためには、信号の電圧レンジを広くするために、信号位相区間の範囲を拡大すればよいが、当該広い区間の電力伝送が行われないという問題があり、ゼロクロシング地点に同期され、1ビットずつデータを伝送する同期式通信方式であるので、商用交流電力の周波数に限定され、通信速度が制限されるという短所があった。
本発明は、既存の古典的なコンデンサカップリング方式の交流電力線通信とは異なる方式であって、既存の位相角制御電力線通信の問題点を解決しようとする。特に、構成が簡単であり、費用が少なく、信頼性が高い通信方式を具現することを目的として、交流の場合、既存の位相角制御交流電力線通信では、ゼロクロシング付近の位相区間を通信に用いることによる120bps程度の低い通信速度の問題点を解消するものである。
低い通信速度でも十分な場合、スイッチング素子にリレー(Relay、継電器)を用いて、簡単に構成し、高速制御が可能な半導体スイッチング素子における高い通信速度を具現しようとする。特に、リレーは、電源が直流である場合も、極めて容易に使用できる。
つまり、電力線通信の受信側に連結される照明、モータ、アクチュエータ、家電機器、電気機器、情報機器のような「使用電力負荷」への負荷電力の伝送供給及びデータ伝達、または負荷使用の制御を、既存の方式よりも、経済的であり、電力損失がなく、高い通信速度で、高い信頼性をもって行うことが最終の解決課題である。
送信側は、直流または交流電源と「送信側電源入力端」で連結され、「連結線路」と「送信側出力端」で連結される。「送信側出力端」の両端子間の電圧は、直流電源の場合は、平坦な一定値を維持し、交流電源の場合、50/60Hzの周期で、180度位相毎に(+)から(-)に変わる。電圧が(+)であることを(+)極性、(-)であることを(-)極性と定義すれば、交流電源は、50/60Hzの周期に(+)極性と(-)極性を繰り返すことが分かる。
電源が直流である場合も、同じ方式で、極性を定義すれば、(+)極性または(-)極性が持続的に維持される特徴がある。「送信側電源入力端」と「送信側出力端」との間に適切なスイッチング手段を介した後、それを操作すると、「送信側出力端」の両端子の電位が互いに変わって極性が変わり、交流電源を用いる場合は、正弦波の交流波形の位相が180度シフトされる。このように、極性が逆に切り替えられるとともに、交流の場合、位相の180度シフトが伴われることを「極性切替(polarity switching)」と定義する(図1)。
送信側で「極性切替」を起こすスイッチング手段は、様々であるが、これを「送信側スイッチング部」という。「送信側スイッチング部」は、リレー、固体リレー(Solid-State Relay、SSR)、トライアック(Triac)、または2つのMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect transistor、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)をカスケードで連結した「デュアル金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)カスケード」のような「双方向スイッチング素子」でHフブリッジ回路を構成したものや、2極双投式(Double Poles Double Throw、DPDT)で構成された単一リレーであってもよく、トランジスタ、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、シリコン制御整流器(Silicon Controlled Rectifier、SCR)、またはIGBT(Insulated gate bipolar transistor、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)のような「単方向スイッチング素子」で構成したHブリッジ回路であってもよい。具体的に、Hブリッジ回路の場合、2つのハーフブリッジで構成されてもよく、PチャネルまたはNチャネルの素子の4つで構成されるか、PチャネルとNチャネル素子の組み合わせによって構成されてもよい。これらのスイッチング素子のゲート絶縁及びドライバのための様々な方法が動員されてもよい。
電源が直流であるとき、「単方向スイッチング素子」は「直流スイッチング素子」になる。これらの「双方向スイッチング素子」、「単方向スイッチング素子」、「直流スイッチング素子」は、上記で言及されたものに限定されず、電流の流れ方向により区別して、リレーまたは電力半導体としてスイッチング手段であるものはいずれも含まれる。
「単方向スイッチング素子」でHブリッジ回路を構成し、電源が交流であるとき、交流電源をHブリッジの電源として使うためには、(-)極性の位相区間では、Hブリッジ回路が作動しないので、この「送信側スイッチング部」の一方の入力端子の電位が他方に対して常時等しいかさらに高く維持され、さらに高い方をHブリッジ回路の(+)電源端子に連結させなければ、Hブリッジ回路、すなわち「送信側スイッチング部」が正常作動することができない。このように、一方の端子の電位が他方に対して等しいかさらに高く維持されるように、ダイオード等を用いて整流機能を行う構成要素を「送信側波形整流部」と呼ぶ。これは、交流の(-)極性位相区間であるとき、電圧を反転して、結局、整流された脈流(Ripple current)形態を作る整流回路になる。ブリッジダイオード回路や電力損失の少ない能動型整流器(Active Rectifier)等の様々な整流回路が可能である。
「双方向スイッチング素子」を用いた「送信側スイッチング部」の場合は、交流電源とスイッチング手段を直ちに連結してもよいが、「単方向スイッチング素子」を用いた「送信側スイッチング部」の場合は、必ず「送信側スイッチング部」の電源供給(+)電源端が常時さらに高い電位を有するように、すなわち、(+)極性が保障されるように、(-)極性位相区間では整流して電位を反転するように構成した後、「送信側スイッチング部」と連結しなければならない。好ましくは、「デュアル金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)カスケード」のような「双方向スイッチング素子」を用いることが、電圧ドロップが小さく、電力伝送効率が高いので有利である。
マイクロコントローラや専用回路ロジックで適正時点に「送信側スイッチング部」を通じてスイッチングすると、「送信側スイッチング部」の出力は「極性切替」が行われる。すなわち、「極性切替」で両電線間の電圧は、(+)であれば(-)に、(-)であれば(+)に変わり、交流の場合は、180度位相シフトされた波形を導出する。「送信側スイッチング部」を制御して「極性切替」を起こす送信側のマイクロコントローラまたは専用回路ロジックを「送信側スイッチング制御部」といい、その出力に「送信側スイッチング部」が作動して、「極性切替」を起こすものである。
この「極性切替」の経時的パターンに、通信の受信側IDアドレス、通信データ(以下、制御命令の概念を含む)をマッピングして伝送し、受信側では、この「極性切替」パターンを分析して得られたIDアドレスが自分のIDアドレスに相当する場合、復号された通信データを自分のものにして負荷制御等に活用する。
電源が交流であるとき、ゼロクロシング付近において「極性切替」が起こると、正弦波において信号サイズが低い位相区間であるので、信号レベルの区別が難しく、ノイズに弱くなる。したがって、ゼロクロシング付近を回避して「極性切替」パターンを生成する必要がある。「送信側位相検出部」は、ゼロクロシングを回避するか、ピーク値の位相時点を探すか、ゼロクロシングで一定の時間的余裕(margin)を置いた特定の位相時点を知るためのものであり、ゼロクロシング時点を避けて「極性切替」パターンを生成すると、高い信号レベルとして外部雑音(noise)に強い通信が可能である。
これに対して、リレーのようにスイッチング時間が相対的に長い素子を用いて極性を切り替える場合、エネルギー断絶が長くなるので、ゼロクロシング時点の周辺にスイッチングを行う場合、エネルギーの断絶を減らすとともに、リレーの接点を保護することができるというメリットもある。この場合は、かえってゼロクロシング時点を探し、その付近で極性を切り替える。
送信側は、「送信側スイッチング制御部」が、プロトコルによりターゲット受信側IDアドレス及び伝送データに相当する「極性切替」パターンが生成されるように「送信側スイッチング部」を制御して、「連結線路」に「極性切替」パターンを生成し、「連結線路」を介して、それぞれのマルチドロップバスまたはツリー構造で連結された受信側にその波形が伝達される。受信側は、「連結電線」の電位信号値を「受信側電位モニタリング部」でモニタリングし、「受信側解析部」は、「受信側電位モニタリング部」の結果から「極性切替」パターンを抽出し、分析して、IDアドレス及び伝送データを復号する。自分のIDアドレスと一致するIDアドレスであれば、伝送データが自分に伝送されたものとみなして、それをデータとして活用するか、負荷制御に用いられる。
電源が交流であれば、受信側に50/60Hzの周期的な交流電圧波形が伝達されるので、一定の時間が過ぎてからの信号電圧は予測することができるが、予測された信号電圧と実際現在の「連結電線」の交流電圧を比較するとき、違いが出ると、これは、「送信側スイッチング部」がスイッチング作動したと判断することができる。「受信側電位モニタリング部」が、このような判断を時間の流れにより行うと、その結果から時間によるスイッチング作動のパターンがわかり、「受信側解析部」は、このパターンを把握し、プロトコルを参照して、受信側のIDアドレス及び伝送データを復号するものである。
このように、予測された特定の位相時点の信号値と現在実際の「連結電線」の信号電圧を比較する方法の一例として、位相同期回路(phase locked loop、PLL)を用いて、位相が一致する仮想の波形を作って用いてもよい。位相同期回路(PLL)は、専用ICを使うか、回路を構成して具現することもできるが、マイクロコントローラのプログラムによる具現も可能である。
既存の古典的なコンデンサカップリング方式の交流電力線通信方式と比べると、ブロッキングフィルタが不要であり、高価な、RF帯域の搬送波変調のためのモデム技術が不要であり、線路インピーダンス整合のための厳格な電線架設の施工及びメンテナンスの費用がかからないとともに、信頼性の高い電力線通信を具現するという効果をもたらす。
コンデンサカップリングを用いない既存の位相角制御交流電力線通信方式と比べると、ゼロクロシング付近を厳密に探して用いる必要がなく、通信速度がゼロクロシングの発生に同期されて極めて低いという問題も解決され、正弦波のゼロクロシング付近の信号レベルが極めて低いことから生じる外部雑音に対する脆弱性も解決される。
ゼロクロシングは、50/60Hzの周期で2回ずつ持続して常時発生するので、この付近での外部雑音は、通信の信頼性に影響を及ぼすという短所があるが、この短所を解消することができる。ゼロクロシングの検出は、かえってゼロクロシングを回避して一定のマージンを置いた位相区間、すなわち高い電圧信号位相区間を選択して「極性切替」により大きな信号範囲でデータパケットを生成するので、外部雑音に強い信頼性の高い通信を極めて安価に具現することができる。
既存の位相角制御交流電力線通信は、電力伝送の断絶を最小化するために、ゼロクロシング位置を正確に探し、その付近の電圧値をスイッチで操作して、不安であるが、0Vに収束する方式を取るのに対して、「送信側スイッチング部」をHブリッジ回路を用いて「極性切替」させる場合、電力の断絶が発生しないので、位相区間ならどこでも繰り返して「極性切替」してデータをマッピングすることができる。既存の方式は、交流波形の1周期において2箇所のゼロクロシング地点でのみデータをマッピングできる交流波形に同期された同期式通信であるが、本発明のような「極性切替」は、ゼロクロシング付近の低い電圧区間でなければ、全体の位相区間ならどこでも繰り返すことができ、1周期内において数回繰り返すパターンに伝送データをマッピングする場合、伝送速度が極めて高い通信を行うことができる。
既存のHブリッジ回路を用いた直流交番電力線通信技術と比べると、交流電力線通信の場合は、交流電力を伝送し、交流直結型発光ダイオード(LED)等の交流用負荷をそのまま使うことができ、商用交流電源で直流電源を作る直流電源装置は、体積を占めるので、家庭用の電気分電盤のような狭い空間に電力線通信の送信側が設けられないという問題点を解決することができるが、最も大きな差は、伝送電力が直流と交流として発明の目的が異なる発明である。
低い通信速度でも十分である応用分野では、一つのリレーで電力伝送効率のよい「送信側スイッチング部」を簡単に構成することができる。これは、特に電源が直流である場合も、容易に適用することができる。
電源が交流であり、「送信側スイッチング部」が3箇所で「極性切替」を行った結果、「送信側出力端」の電圧の波形が変形されたものを示す。矢印で表示された3箇所で極性が(+)から(-)に変わり、位相は、180度シフトされたことがわかる。 極性切替のための「送信側スイッチング部」を最も簡単に構成する2極双投式(DPDT)接点構造を有するリレー回路を示す。 「送信側スイッチング部」に使用可能な光絶縁型「双方向スイッチング素子」の例として、固体リレー(SSR)、光トライアック(Photo Triac)を示す。 電源が交流である「送信側スイッチング部」の例として、「双方向スイッチング素子」である固体リレー(SSR)をXまたはHブリッジの形態で連結したものを示す。 電源が交流であり、「送信側スイッチング部」が周期当たり6回の「極性切替」を2回行った場合、「送信側出力端」の電圧波形である。a.は、脈流に「極性切替」信号を出力した場合であり、b.は、交流に「極性切替」信号を出力した場合である。 電源が三相交流である場合、「送信側波形整流部」と「送信側スイッチング部」が連結された一例であって、半導体スイッチング素子として絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を用い、「送信側波形整流部」は6つの絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)素子であり、「送信側スイッチング部」は4つの絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)素子を用いて、三相交流の入力に対して極性切替情報が載せられた出力を行う例である。 電源が単相交流電源であるとき、能動型整流器である「送信側波形整流部」を経た後、平滑回路または電圧を降圧するか昇圧するバック/ブースト(Buck/Boost)電源回路を介した後、Hブリッジで構成された「送信側スイッチング部」を通じて、交流の「極性切替」の出力を行う例である。 電源が交流である場合、電波整流を経て、平滑回路を経た後、「送信側スイッチング部」がスイッチング動作を行う場合、脈流の出力に通信による極性切替波形を示す。 電源が単相交流電源であるとき、送信側において、駆動部(「送信側スイッチング制御部」)がゼロクロシング地点を回避して、「送信側スイッチング部」がスイッチングする回路である。「送信側スイッチング部」に4つの固体リレー(SSR)を適用し、コンパレータを用いて、AC電力の特定位相を探し、ゼロクロシング地点を回避してスイッチングすることができる。 受信側の例であって、電源整流フィルタ回路が「受信側電源回路部」を、コンパレータ/レベルシフトが「受信側電位モニタリング部」を、マイクロコントローラが「受信側解析部」及び「受信側負荷制御部」の役割を行う例である。「使用電力負荷」をスイッチで制御するか、0~10ディミング信号やPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)出力信号を出力して制御する。 電源が交流であり、AC/DC電源回路を通じて直流電力を定電流として発光ダイオード(LED)照明負荷に供給し、パルス幅変調(PWM)ディミング制御するAC/DC電源装置一体型の例を示す。 電源が交流である場合、受信側において、「送信側スイッチング部」がスイッチング動作を行ったかを感知する回路をH/Wで具現した例であり、位相同期回路(PLL)を用いたものである。
本発明で言及された様々な方法及びオプションによる実施形態は極めて多いが、代表的な例を挙げて説明する。
本発明を実施した結果、送信側、受信側、「連結線路」で構成されたシステムであり、送信側は、電源と連結される「送信側電源入力端」から、交流商用電力またはバッテリや電力貯蓄システム(ESS)、または商用交流電力を直流に変換するスイッチング電源(SMPS)を経た直流電力を供給される。外部の制御、通信信号を受ける「送信側外部インターフェース部」から、最終の受信側に連結される電力負荷の使用制御、省エネルギー型制御をどのように行うかの情報が得られる。「送信側外部インターフェース部」は、結局、使用者や管理所のユーザインターフェース機器である携帯電話、PC、タブレット、専用端末装置、専用コンソールのプログラムや入力取得装置、各種のセンサネットワークのセンサ入力装置等をセンシング値等、人の意図や自動プログラムが希望するスケジューリングされた業務、またはセンサのセンシング値に連動した作業内容による情報が、外部から「送信側外部インターフェース部」を介して入力される。
「連結線路」は、通常の二本鎖の電力線または三相電力の場合、3本鎖の電力線を活用し、電源から受けた電力は、半導体素子やリレーを用いて、電力線の電圧の「極性切替」ができる「送信側スイッチング部」と連結される。「送信側スイッチング部」は、通常、マイクロコントローラの出力ポートで制御されるHブリッジ回路やリレー回路になる。
交流電力を用いる場合、周期的に極性が反転され、(-)極性である場合、「単方向スイッチング素子」を用いるHブリッジ回路は、直流電源でのみ作動するので、この場合、Hブリッジ、前端にブリッジダイオード回路や能動型整流器を経た脈流の形態で、(-)電圧の位相区間は、電圧を反転させて整流した電力を入力するように構成すればよいが、2つの金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)が直列で構成された双方向スイッチング素子を用いて、ハーフブリッジ回路を構成する場合、能動型整流器を用いたように、電力損失が小さくて有利である。
「送信側スイッチング部」は、「送信側外部インターフェース部」から入力されたマイクロコントローラの出力として、送信すべき対象ID、伝送されるデータ、または制御命令によってマッピングされた「極性切替」の出力を作成させる。
「連結線路」には、マルチドロップバス方式で、多数の受信側が連結され、それぞれの受信側は、自分を識別するかまたは管理する電力負荷を識別するアドレス(ID)を管理する。「連結線路」に電力が供給されるので、この電力を直流化して、受信側がマイクロコントローラ等の直流回路の電源として活用し、「極性切替」パターンを原状回復させて直流または交流電力で負荷に供給する。「極性切替」の原状回復は、交流の場合、再び180度位相シフトされた出力を作成するものである。ブリッジダイオード回路や能動型整流器回路を活用する。
受信側のマイクロコントローラは、「極性切替」パターンを直流化するか、その他マイクロコントローラが入力ポートに受けられる形態として入力される。「受信側電位モニタリング部」は、「連結線路」の電圧をモニタリングし、先立っての位相の電位の推移である予想電位と現在入力される電位を比較し、その差が発生すると、「送信側スイッチング部」がスイッチング作動したものと判断し、そのスイッチ作動の経時的パターンから「受信側解析部」がIDアドレス及び伝送データを復号する。このとき、位相同期回路(PLL)を導入し、マイクロコントローラと連動して、スイッチングパターンを認識させることもできる。「受信側解析部」や「受信側電位モニタリング部」は共に、マイクロコントローラにおいて機能を共有することができる。
受信側解析部」が解釈した結果、「極性切替」パターンのIDアドレスが自分のものであれば、復号された伝送データまたは制御命令によって連結された負荷を、オン/オフを始めとして各種制御を行う。このときも、マイクロコントローラの出力ポートを通じてパルス幅変調(PWM)、その他様々な直接連結されたコネクタ通信で制御することもでき、管理する負荷が電気機器や情報家電機器である場合、汎用非同期送受信機(UART)通信やリモコンブリッジング、その他様々な有無線通信で制御することができる。例えば、エアコンの場合、制御目標温度情報を、受信側がエアコンと連結されるリモコンを始めとした各種の有無線通信受信モジュールを経て伝達することもできる。もちろん、「連結線路」がエアコンの電源部にそのまま連結される方式や、エアコンの電源部に本発明における受信側を内蔵する方式で実施し、受信側のマイクロコントローラにおいてエイコンのマイクロコントローラと通信する方法も可能である。
これらは、一実施例に過ぎない。
[発明の実施形態]
電力とデータまたは制御命令を、単一線路で、同時に送信側から受信側に伝送する電力線制御通信を具現する。システムは、電源、送信側、受信側、「連結線路」で構成され、受信側には「使用電力負荷」が連結される。
「使用電力負荷」は、受信側において通信状態や受信側の作動状態を表示する指示器(indicator)として用いられる発光ダイオード(LED)素子のレベルを越え、照明、モータ、アクチュエータ、発熱機器、空調機、家電機器、情報機器、コンピュータ等の使用者が使って便宜を得る電力負荷であって、大きな電力を要求する電気機器をいう。
電源は、交流または直流電源であって、送信側の構成要素である「送信側電源入力端」を介して送信側に供給され、「連結線路」を経て受信側に伝送されてから、受信側に連結された「使用電力負荷」の負荷電力として用いられ、一部は、受信側回路の電力で供給される。
送信側及び受信側は、「連結線路」で連結され、受信側は、一つ以上の数個が一つの線路にマルチドロップバス方式で連結されてもよく、ツリー構造(Tree Topology)で連結され、電力を供給され、データを受信されることができる。
受信側は、受信側または受信側に連結された「使用電力負荷」が識別できるIDアドレスを与え、このIDアドレスを入力される「受信側IDアドレス入力部」を有する。「受信側IDアドレス入力部」またはこれに連結されるマイクロコントローラの不揮発性メモリにIDを保存することができる。送信側がデータを伝送するとき、ターゲット受信側または受信側の「使用電力負荷」のIDアドレス情報を一緒に含み、「連結線路」を経て受信側に伝送し、受信側は、自分または自分の管理する「使用電力負荷」のIDアドレスに相当するデータを自分のものにして、データとして活用するか、連結された「使用電力負荷」の制御に用いる。
送信側は、電源と連結される「送信側電源入力端」、「連結線路」と連結され、電力を送り出す「送信側出力端」、外部のデータ、制御信号、通信信号を受け、それを受信側に伝送するために外部の信号を受けるか、または必要なデータを送り出す「送信側外部インターフェース部」、「送信側出力端」の電気電圧の波形にスイッチング作動を行い、IDアドレスやデータ値と関連した電気的電圧波形の変更を起こす「送信側スイッチング部」、送ろうとするIDアドレスや通信データによって「送信側スイッチング部」を制御する「送信側スイッチング制御部」を有する。
電源が交流である場合は、50/60Hzの正弦波の電圧を示し、1周期毎に2回のゼロクロシング位相時点を有する。ゼロクロシング付近の電圧は低く、信号値が低いので、この位相区間の信号を用いて通信すると、電圧が低く、受信側で区別し難い信号が見えるので、それを回避した位相区間で信号を伝送するために、ゼロクロシングまたはピークまたは特定の位相時点を把握する機能の「送信側位相検出部」を有してもよい。「送信側電源入力端」及び「送信側出力端」は、内外部に電源を連結する構成要素である。
「極性」の概念は、上記で定義しており、「極性切替」も定義した。「極性切替」は、結局、電流の方向を変えて、端子電圧の極性が(+)である場合は(-)に、(-)である場合は(+)に変え、電源が交流である場合は、180度位相シフトを起こすもの(図1)である。
既存の位相角制御交流電力線通信の場合、ゼロクロシング付近の位相区間の電力を断絶する区間が生じるのに対して、「極性切替」は、極性が反対に切り替えられるだけで、それを整流すれば、電力が復旧されるので、敢えてゼロクロシング付近の低いレベルの信号範囲の位相区間に限定されず、ピーク値の位相時点にも「極性切替」が可能である。これとともに、正弦波の周期当たり2回のゼロクロシング時点に同期されず、1周期内にスルーレート(slew rate)による短いエネルギー断絶時間の累積値等が許す範囲内で、多数の「極性切替」も作成することができるので、既存の位相角制御交流電力線通信よりも高速通信が可能であり、高い電圧の位相区間を信号位相区間として用いるので、極めて高い信号レベルで、信頼性の高い通信が可能である。
「極性切替」を起こす送信側構成要素が「送信側スイッチング部」である。「送信側スイッチング部」は、リレーや電力半導体素子を用いて構成する。最も簡単には、単一リレーを用いて「極性切替」を起こすことができるが、図2のような2極双投式(DPDT)接点を有するリレーで具現することができる。4つの単極単投接点(Single Pole Single Throw、SPST)または2つの単極双投接点(Single Pole Double Throw、SPDT)で単一の2極双投式(DPDT)リレーのような機能を行うように構成することもできる。機械的に接点が駆動されるリレーを用いて「送信側スイッチング部」を構成すると、スイッチングに一定以上の時間が所要され、出力側にエネルギーが伝達されない時間区間が発生するが、低い通信速度で、図1のように多くの周期にわたって長い時間にわたって極性を切り替えることができる。
リレーは、一般に、体積が大きく、駆動電力が多く必要であり、騒音が発生し、接点材料に応じて寿命に問題があり、スイッチング速度が遅く、受信側への電力伝達において長い断絶時間が発生するという短所があるが、接点の電気抵抗が低く、電力伝達効率が高く、簡単かつ経済的に「極性切替」が可能であるというメリットもある。速いスイッチングが必要な場合は、電力半導体素子等の他の手段に代替することがよい。
リレーの接点保護のためには、線路または負荷のコイルのような誘導成分のスイッチング時に発生する逆起電力によるアーク発生が最小になるように、電力エネルギーの伝達が最小になるゼロクロシング時点に合わせてスイッチングを行うことが好ましい。
「双方向スイッチング素子」である固体リレー(SSR)、トライアック、または金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の2つをカスケードで連結した「デュアル金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)カスケード」のような半導体やリレーでHブリッジ回路を構成して「送信側スイッチング部」を構成することもできる(図3、図4)。また、「送信側スイッチング部」の素子として、図3のような光カップリング素子を用いて、絶縁機能を有する固体リレー(SSR)または光トライアック等の素子を用いてもよく、2極双投式(DPDT)接点で構成されたリレー単独で「送信側スイッチング部」の役割を行うこともできる(図2)。
4つの「双方向スイッチング素子」を用いる場合、図4のようにX型構造またはH型構造でスイッチを配列することができるが、回路が同じであるので、全てHブリッジ回路構成と呼ぶ。4つの「双方向スイッチング素子」を用いる場合、スイッチの誤った操作で願わない経路で過電流が流れることがあるので、注意しなければならない。このように、Hブリッジ回路を用いる場合、図5のように、交流の波形に速い「極性切替」を行って出力することができる。図4は、「極性切替」を行う送信側の回路の例として、4つの「双方向スイッチング素子」である固体リレー(SSR)を用いてHブリッジ回路で「送信側スイッチング部」を構成した。
トランジスタ、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、シリコン制御整流素子(SCR)、または絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)のように、一方向にのみ電流を流す「単方向スイッチング素子」の電力半導体素子を用いて「送信側スイッチング部」を構成することもできる。
図6に示すように、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)スイッチング素子及び三相交流入力を用いる場合、出力端に4つの半導体スイッチング素子で構成されたHブリッジ回路が「送信側スイッチング部」になる。このHブリッジ回路に「単方向スイッチング素子」であるトランジスタ、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、またはシリコン制御整流素子(SCR)等を用いるHブリッジ回路の電源としては直流のみが使用可能であるので、交流の場合、前端に直流化するための整流手段を置かなければならない。
電源が交流であり、「送信側スイッチング部」の素子が「単方向スイッチング素子」である場合、送信側スイッチング部の一方の端子が他方よりも常時電位がさらに高い状態を保障する整流手段が「送信側波形整流部」である。
「送信側波形整流部」は、交流入力電圧の(-)極性の位相区間に電圧を反転させる一種の整流回路として、ブリッジダイオード回路、能動型整流器を始めとして様々な形態の整流回路が「送信側波形整流部」になってもよい。
図6は、三相の交流入力に対して、6つの絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)素子のゲートを制御し、脈流波形の整流された波形を生成してから、「送信側スイッチング部」に入力する例である。「送信側スイッチング部」の一端子は、他の端子よりも常時電位が等しいかさらに高く入力されることがわかり、この「送信側スイッチング部」を構成する4つの絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)のゲートを制御して、「極性切替」された図5の波形が導出されるようになる。
三相の交流入力が「送信側波形整流部」を経ると、単相とは異なり、一定電圧以上の直流電圧が常時存在する脈流波形になるので、交流電圧の相とは無関係に、「極性切替」通信が可能である。
単相交流電力を用いるときも、三相の場合のように、Hブリッジ回路の出力の「極性切替」が可能な時間についての制約を受けないために、図7の回路構成のように、能動型整流器端とHブリッジ端との間に直列でインダクタを連結するか、並列でコンデンサを連結して、一定以上のサイズの電圧を常時残すようにする平滑回路を加えることも、一実施形態である。
図5のa.及びb.は、波形は異なるが、半導体スイッチング素子を用いて「極性切替」の具現が可能であることを示す。「送信側スイッチング部」に位置した特定の半導体スイッチング素子の使用頻度が高くなることにより、(-)極性の位相区間に電流が流れる素子は、小さな電力量を有する素子を用いてもよい。負荷側に単相誘導電動機のように、商用交流電圧の波形を要求する場合、b.の交流に「極性切替」信号を出力する電力制御が好ましい。
図7は、送信側の能動型整流器回路とHブリッジ回路との間に電源関連回路を内蔵し、機能的な改善をもたらした例である。上記で言及した直列インダクタと並列コンデンサを連結する平滑回路を適用すると、Hフブリッジ回路による極性切替を一定水準の高い電圧で常時発生させることができるように、信号を平滑させ、通信速度を高めることができる。
図8において、単相交流の場合は、平滑回路を入れて、リップルの大きい直流に相当する脈流の「極性切替」による通信波形を示す。三相交流のように、一定水準の電圧があり、交流のゼロクロシングにかかわらず、常時「極性切替」ができ、高い通信速度が可能である。
併せて、バック(ステップダウン)等の電圧変換回路を用いると、「使用者電力負荷」で用いる電圧に似たさらに低い電圧を生成し、最終の受信側回路毎に必要な電源要素を、単に送信側に一つの電圧変換要素に削減することができ、経済的な利点が得られる。
もし、負荷毎に高い電圧を要求するか、「連結線路」が長くなり、線路のインピーダンスによる電力損失が多く発生すると、ブーストモジュールを機動して、高い電圧の高インピーダンスの電源環境を作り、受信側では、再び負荷用電圧に下げて用いると、長距離電力線通信制御において電力減衰を減らすことができる。
送信側の「送信側スイッチング部」のそれぞれの素子のゲートまたはトランジスタのベースまたはリレーの入力端子の制御は、送信側のマイクロコントローラや専用回路ロジックの出力または外部から伝達された電気信号が行い、「送信側スイッチング部」のスイッチング作動が行われる。このような「送信側スイッチング部」の制御手段を「送信側スイッチング制御部」と称する(図9)。
「送信側スイッチング制御部」は、通信において、受信対象のIDアドレスまたは伝送データにより、予め約束されたプロトコルに合わせて「極性切替」パターンを作るように「送信側スイッチング部」を制御する。「極性切替」の経時的パターンにどのように二進ビットのデータをマッピングするかは、プロトコルで予め決めればよい。受信側でも、このプロトコルにより伝送された電気の電圧波形でIDアドレスとデータを復号する。
「送信側スイッチング制御部」の制御動作も、結局、最終の使用者または管理室または遠隔のシステムにおいて、特定の受信側対象と通信するか、受信側負荷を制御しようとする意図によるので、「送信側スイッチング制御部」は、これらの外部の信号を受けるか、外部に情報を送り出す「送信側外部インターフェース部」を有する(図9)。「送信側外部インターフェース部」と外部通信する方法は、直接操作可能な簡単なスイッチを始めとして各種の有無線通信方式を全て含んでもよい。簡単には、リモコンの赤外線光信号からRS-232、RS-485を始めとした様々な有線通信、ZigBee、Z-Wave、LoRa、NB-IoT、SigFox、Wi-Fi、ブルートゥース等の各種の無線通信も可能である。外部通信方式は、ここに言及したものに限定されない。相手方は、直接使う使用者であってもよく、遠隔の中央管理室の人やコンピュータシステムであってもよい。インターネット網に連結された遠隔地電算システムやそのシステムにアクセスした使用者であってもよく、連結のためのゲートウェイ装備であってもよい。OneM2M、OCF等の開放型IoTプラットフォームの垂直サービス(vertical service)を収容するためのインターフェースと連結されてもよい。TCP/IPやその他垂直サービスのオープンIoTプラットフォームに連動されてもよく、ビル自動制御プラットフォームで用いられるKNXと連動されてもよく、ホームネットワークミドルウェアであるLonWorksプラットフォームと連動されてもよい。言及されない各種の様々なプラットフォームと連結されて通信することができる。
また、「送信側外部インターフェース部」は、照度センサや人体感知センサ等の様々なセンサ値を直接または上述した様々な通信を介して伝達され、出力を制御することができる。
送信側は、「送信側位相検出部」を加えてもよい。電源が交流であるとき、周期毎に2回ずつ発生するゼロクロシング付近では、低い電圧であるので、この位相区間で「極性切替」を行うと、信号電圧が低く、外部雑音に弱い通信になる。これに対して、リレーで極性を変える場合であれば、ゼロクロシング時点に接点を変更させることが、エネルギー断絶の問題とリレー接点の保護側面で重要である。したがって、ゼロクロシング位相時点やピーク値位相時点または特定の位相時点を探し、それぞれ有利な位相時点において「極性切替」で通信を行うことが好ましい。「送信側位相検出部」は、「極性切替」の適切な時期を探すために、交流位相毎に電圧値をチェックし、「送信側スイッチング制御部」が適切な位相時点に「極性切替」が行えるようにする機能を有する。図9におけるコンパレータが、交流電力の入力の両端子をモニタリングして「送信側位相検出部」の役割を行っている。
受信側は、送信側と「連結線路」で連結される。複数の受信側がマルチドロップバスやツリー構造で電気的に連結され、受信側は、「使用電力負荷」と連結される。一つの受信側に複数の「使用電力負荷」が連結されてもよい。受信側に「連結線路」を介して伝達された交流または直流電力は、「使用電力負荷」の負荷電力として用いられ、一部は、受信側の回路電源として用いられる。
それぞれの受信側または受信側に連結された「使用電力負荷」別に識別IDアドレスが与えられ、受信側は、このIDアドレスを入力される「受信側IDアドレス入力部」を有する。IDを保存する手段を「受信側IDアドレス入力部」が有してもよく、用いられるマイクロコントローラが内部に不揮発性メモリを有してもよい。IDアドレス体系は、全体受信側の全てを意味するブロードキャストIDアドレス、特定の受信側または受信側の「使用電力負荷」をグルーピングしたグループIDアドレス等が可能であり、電力線通信において、これらのIDアドレスとそのアドレスを有する受信側に送るデータまたは制御命令を、「極性切替」の方法で、電圧波形にマッピングして送り、受信側は、「極性切替」された一連のパターンにおいてIDアドレスとデータを復号する。このような復号は、主に受信部のマイクロコントローラが行うが、これを「受信側解析部」という。送信側の「送信側スイッチング制御部」と同じプロトコルを共有して、「極性切替」が反映されて伝送された電力の電圧波形から伝送したIDアドレスとデータを探し出すものである。好ましくは、周辺の回路を含めた専用のマイクロコントローラまたはこれらの機能を内蔵した専用ICが機能を行うことが効率的である。
図10及び図11は、受信側を具現した例である。「連結線路」を介して伝送された電力が、交流であってもまたは直流であっても、「受信側解析部」のマイクロコントローラは、直流駆動電源が必要であるので、伝送された電力が交流であれば、これをAC to DCの直流電源に変え、マイクロコントローラが使用可能なレベルの電源に変えなければならず、直流電源である場合も、適切な電圧レベルに変えなければならず、「極性切替」が含まれた場合、それによるマイクロコントローラの電源供給の問題で動作に差し支えないように、「極性切替」を返す整流機能まで含む「受信側電源回路部」が必要である。「受信側電源回路部」という半波または全波整流過程、平滑過程、及び適正電圧に変換する回路を含む。「受信側電源回路部」は、状況に応じて省略し、その代わりに外部の電源を受けて使うこともできるが、一般に、パルス幅変調(PWM)または0~10、1~10ディミング信号を受ける回路で提供されてもよい。
「受信側解析部」以外も、付加的な様々な回路電源、例えば、通信状態を表示するためのインジケータ発光ダイオード(LED)素子の作動電源やIDアドレス入力のためのスイッチ及び発光ダイオード(LED)インジケータ素子等の直流電源も、「受信側電源回路部」が生成して供給する。
受信側は、電力の供給だけでなく、伝送されたIDアドレス及び通信データを探し出すことが必須である。「極性切替」されたパターンを用いるするので、結局、「受信側電源回路部」の前端において、「極性切替」パターンが残っている電圧波形を分析しなければならず、分析可能なレベルにレベルシフトするか加工することは、「受信側電位モニタリング部」が行う。結局、「受信側電位モニタリング部」の出力をマイクロコントローラまたは専用回路である「受信側解析部」が、プロトコルにより、IDアドレス及びデータを復号するものである。
図10のコンパレータ/レベルシフトは、「受信側電位モニタリング部」の機能を行っていることがわかる。「受信側電位モニタリング部」の機能は、伝送された電圧波形において「極性切替」の発生有無を感知し、論理的な信号として、「受信側解析部」であるマイクロコントローラまたは専用回路に伝達するものである。
伝送電力が交流である場合は、「連結線路」に50/60Hzの周期的な正弦波または脈流波形を示す。「受信側電位モニタリング部」は、「連結線路」の電圧をモニタリングし、先立っての位相での電位の推移である現在予想される電位と現在実際に入力される電位を比較し、その差が発生すると、「送信側スイッチング部」がスイッチング作動したと判断し、そのスイッチ作動の経時的パターンにおいて、「受信側解析部」がIDアドレス及び伝送データを復号することができる。
図12は、このような方式で「極性切替」を感知する構成をH/Wで構成した例を示す。コンパレータと位相同期回路(PLL)、排他的論理和(Exclusive OR)ゲート等のロジック回路を用いると、送信側での信号を容易に復号することができる。原理は、送信側から伝送される交流波形を、位相同期回路(PLL)を用いて、位相が一致する仮想の波形として作ると、周期及び位相角が同じ仮想の信号が作られるが、位相同期回路(PLL)の内部の遅延要素により、短い多くの周期の信号の極性が切り替えられても、位相同期回路(PLL)の出力には反映されず、繰り返して規則的な波形が出力されるので、それを排他的論理和(Exclusive OR)等のロジックゲート回路またはコンパレータを用いて入力される信号と比較すると、送信側から「送信側スイッチング部」の「極性切替」を検出することができ、検出された一連の「極性切替」において、マイクロコントローラである「受信側解析部」が伝送されたIDアドレス及びデータを復号することができる。
併せて、伝送電力が直流である場合は、「連結線路」の「極性切替」パターンを、レベルシフト等を経て、さらに容易に受信側マイクロコントローラ等が把握することができる。
位相同期回路(PLL)等のH/W構成要素を動員して、送信側の「極性切替」を検出する場合を説明したが、現実的な応用回路の例として、マイクロコントローラでも具現することができる。一つのデジタル入力ポートにレベルシフトを経て線路の信号を受けると、「極性切替」のない交流電力は、50/60Hzの矩形波信号が入力されることがわかり、マイクロコントローラが入力される信号の周期的な繰り返しパターンを記憶し、内部にこれと同期される仮想的な信号を生成し、これを現在のポート入力と比較する方法で、「極性切替」が発生したことを受信側でわかる。
交流電力の場合、「極性切替」がなければ、50/60Hzの矩形波に相当する信号が持続的に入力されることが当然であるので、これを確認し、もしこれよりもさらに短い信号が入力されると、当該時点に「極性切替」のスイッチングがあったと判断してもよい。
高い交流電圧の位相区間でのみ、「極性切替」が実行され、遠距離に設置された受信側でも信号を判別しやすいので、50/60Hzの球形派に相当する信号が持続して入力される状態で、50/60Hz矩形波の上昇と下降時点である0度と180度のゼロクロシング位相において、一定のマージンを置いた中間が交流電位が最も高い瞬間であり、この位相区間において矩形波の波形の変化が感知されると、送信側における通信のために行う「極性切替」と判断すればよい。
交流電力の1周期内において、短幅の多数の「極性切替」を検出するために、単にコンパレータを用いて、周期的な50/60Hz矩形波信号部分を除いた波形の変化を「極性切替」信号と判断してもよいであろう。
コンパレータは、専用のICを活用してもよく、複数のトランジスタを用いた差動増幅回路(Differential Amplifier)で構成してもよい。
さらに簡単には、ライン電圧の一方の信号を、電圧分圧形態のレベルシフト回路を経て、マイクロコントローラのポートに入力することが、最も簡単であり、マイクロコントローラのポートには、回路保護のためのダイオードクリッピング回路(Diode Clipping Circuit)があるので、単に一つの抵抗でレベルシフト機能を行うこともできる。この場合、コンパレータを用いる場合よりも、信号のノイズマージンが半減され、信号対雑音比(S/N比)が3dB程度と低くなり、通信安定性は落ちるが、簡単に回路で構成することができるというメリットがある。
受信側は、「使用電力負荷」と連結するために、「受信側電力出力端」を有する。「受信側電力出力端」は、「使用電力負荷」の電力入力端に直ちに連結されてもよく、電源が交流である場合、負荷が直流電力を用いると、交流を直流に切り替える電源アダプタやSMPS(Switching Mode Power Supply)のような直流電源装置及びバッテリを経て負荷に供給されてもよい。
受信側は、結局、「使用電力負荷」に適切なデータを伝達するか、または伝達された制御命令/データにより、「使用電力負荷」を適切に制御する機能を行う。これを担当する受信側構成要素が「受信側電力出力制御部」である。「受信側電力出力制御部」は、通常、「受信側解析部」の機能も一緒に含むマイクロコントローラである。
「受信側電力出力制御部」は、「使用電力負荷」に伝達される電力を制御することもでき、「受信側電力出力端」に連結された直流電源装置の出力を制御することもできる。その制御方法としては、スイッチで「使用電力負荷」に行く電力を直接制御することもでき、間接方式として、0~10、1~10等のアナログ出力制御、またはパルス幅変調(PWM)デジタル出力制御信号を送り出す方法がある。このような構成は、図10に示された。
「使用電力負荷」に行く交流電力を直接制御するスイッチとしては、リレーや固体リレー(SSR)、トライアック等のサイリスタ(Thyristor)素子を用いて、負荷に伝達される双方向電力を直接オン/オフ制御するか、別途の直流電源が設けられると、トランジスタ、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)等の単方向スイッチを用いて、出力をオン/オフまたはパルス幅変調(PWM)制御が可能である。
図11は、「使用電力負荷」が発光ダイオード(LED)照明であり、負荷制御方式がパルス幅変調(PWM)ディミング制御である場合を示したものである。このとき、発光ダイオード(LED)照明負荷は、定電流方式の電力供給を採用した図である。発光ダイオード(LED)の明るさ調節のために、定電圧パルス幅変調(PWM)制御または定電流制御方式が可能であり、AC DC電源回路が一体型で構成される例を示す。最近、多くの製品が発売されているAC直結型発光ダイオード(LED)照明装置の場合、専用ICを用いるが、ICに受信機能の回路を内蔵する場合、小さくて経済的に作ることができる。
「使用電力負荷」で、家電製品、情報機器を始めとして多様な電力負荷を制御することができる。空調機(air conditioner)の場合は、伝送データに目標温度情報を伝送し、受信側は、そのデータをリモコンや無線または直接結線で、空調機コントローラに直流通信で入力し、それにより、温度が制御されるようにシステムを備えることもできる。
「使用電力負荷」が単相誘導電動機(コンデンサモータ)である場合、「極性切替」が繰り返される交流電力が印加されると、モータの回転と衝突する無理な状況が発生し、モータで雑音が発生する等の問題が生じるので、できるだけ、インバータ機能が追加で内蔵された電動機を負荷として用いることがよい。このとき、インバータ出力の周波数等の起動情報を伝送して制御することができるので、有用である。
電源が直流である場合は、一定周期で、例えば50/60Hzの周期で2回の「極性切替」を行い、周期的な矩形波を「連結線路」に供給することができる。この場合、「使用電力負荷」に純粋な誘導性負荷が連結される場合、低いインピーダンスのため、過多電流が流れ、負荷が燃えてしまう問題を防止することができ、線路の電解腐食抑制効果がある。これは、既存のコンセント(Outlet)に交流または選択的にこのような矩形波を供給するハイブリッド電源供給システムを具現する方案になる。
電力源から遠隔の電力負荷機器に電力を伝送するとともに、線路を介して通信データや制御命令を伝送することは、様々な用途として利用が可能である。
家庭やビル、公共施設物において、人の便宜のための最終の電力負荷、例えば、電灯、モータやアクチュエータを用いる動力系、発熱体、センサネットワーク、冷蔵庫、TV等の各種生活家電機器、コンピュータのような情報機器を始めとして様々な末端機器は、電力供給を必要とする。スマートホーム、スマートファーム、スマートファクトリ、スマートシティ等の様々なスマートエックスにおいて、末端負荷機器に電力供給と使用制御を同時に行う電力線通信のうち、安定性と費用においてメリットのある技術の活用価値は、極めて大きい。
スマートグリッドやエネルギー需要反応において、末端エネルギー消費機器のエネルギー使用制御用途としても活用され得る。
特に、新再生可能エネルギー及び電力貯蓄システム(ESS)のエネルギー貯蔵手段と連動する直流電力環境や既存の交流電力環境の全てにおいて、直流または交流の電力線通信方式の電力供給と負荷制御、エネルギー使用管理制御は、省エネルギー及び使用者便宜の目的として産業上利用される。

Claims (5)

  1. 1本の線路で電力伝送及び通信を同時に行う電力線通信及び制御において、
    送信側、受信側、「連結線路」で構成され、
    送信側は、
    電源と連結される「送信側電源入力端」と、外部の制御、通信信号を受ける「送信側外部インターフェース部」と、「連結線路」と連結される「送信側出力端」、「連結線路」を「極性切替」する「送信側スイッチング部」と、受信側のIDアドレス及び伝送データに合わせて「送信側スイッチング部」を制御する「送信側スイッチング制御部」と、「送信側電源入力端」と「送信側スイッチング部」との間に、「送信側スイッチング部」の電源入力の一方の端子電位が他方より常に高いか等しいことを保証する「送信側波形整流部」と、を有し、
    「連結線路」は、送信側及び受信側がマルチドロップバスまたはツリー構造で連結され、
    受信側は、
    受信側に1つの負荷が接続されている場合は受信側を識別し、受信側に複数の使用電力負荷が接続されている場合は接続された各電力負荷を識別するIDアドレスを入力される「受信側IDアドレス入力部」と、「連結線路」の電位をモニタリングする「受信側電位モニタリング部」と、「受信側電位モニタリング部」で「連結線路」の各線の電位の切替パターンを分析し、IDアドレス及び伝送データを復号し、「受信側IDアドレス入力部」で入力したIDアドレスと一致すると、伝送データを受信データとして使うか、使用電力負荷の制御に使う「受信側解析部」と、「連結線路」から平坦直流電源を導出し、「受信側解析部」のための電源として用いる「受信側電源回路部」と、「連結線路」の電力を「直流電源装置」または「使用電力負荷」に供給する「受信側電力出力端」と、「受信側電力出力端」または「直流電源装置」の出力電力を制御する「受信側電力出力制御部」と、で構成されたことを特徴とする電圧波形の極性切替電力線通信装置。
  2. 電源は、交流であり、「受信側電位モニタリング部」は、「連結線路」の電圧をモニタリングし、先立っての位相の電位の推移である現在予想電位と現在実際電位を比較し、その差が発生すると、「送信側スイッチング部」がスイッチング作動したものと判断し、そのスイッチ作動の経時的パターンから「受信側解析部」がIDアドレス及び伝送データを復号することを特徴とする請求項1に記載の電圧波形の極性切替電力線通信装置。
  3. 電源は、交流であり、交流波形の特定の位相時点を検出する「送信側位相検出部」を有し、「送信側位相検出部」の検出を参照して、ゼロクロシング時点を一定のマージンを置いて回避して「送信側スイッチング部」を作動させるか、または「送信側スイッチング部」がリレーである場合、ゼロクロシング時点を選択して「送信側スイッチング部」を作動することを特徴とする請求項1に記載の電圧波形の極性切替電力線通信装置。
  4. 電源は、交流であり、「送信側スイッチング部」は、「双方向スイッチング素子」である固体リレー(Solid State Relay、SSR)、トライアック、または「デュアル金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)カスケード」がHブリッジを構成するか、2極双投式(Dual Pole Dual Throw、DPDT)接点回路で構成された単一リレーであることを特徴とする請求項1に記載の電圧波形の極性切替電力線通信装置。
  5. 「送信側スイッチング部」は、2極双投式(DPDT)接点構造の単一リレーまたは複数リレーで構成された回路で「極性切替」を行うことを特徴とする請求項1に記載の電圧波形の極性切替電力線通信装置。
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