本発明の実施形態について、図1~図6を参照して説明する。なお、本件明細書では、記載の容易化のため、遊技メダルの代わりに遊技に用いる遊技用価値に当たるデータを、適宜、「疑似メダル」と記載する。
(スロットマシンシステム)
まず、スロットマシンシステムについて図1および図2を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態にかかるスロットマシンSMとカードユニットCUの正面図、図2がスロットマシンシステムを示すブロック図である。
図2に示すように、スロットマシンシステムは、遊技用価値を基に遊技を行うスロットマシンSMと、ホールコンピュータと、管理コンピュータと、スロットマシンSMに隣接して設置され、当該スロットマシンSMと接続されて遊技用価値の貸出及び返却をデータ形式で行うとともに、ホールコンピュータおよび管理コンピュータに各種情報を送信可能に構成されたカードユニットCUと、センタとで構成されている。この実施形態では、カードユニットCUからホールコンピュータへはボーナスの入賞回数やボーナス間のゲーム数などを特定可能な情報等が送信される。また、カードユニットCUから管理コンピュータへは、役物比率等スロットマシンSMの性能に関わる情報等が送信される。スロットマシンSMでは、疑似メダルの枚数がカードユニットCUから枚数データの形式でメダル数制御基板300に送られ、メダル数制御基板300による枚数データ管理により、遊技が実行される。
また、本実施の形態では、スロットマシンシステムにおいて、遊技者が投入した現金の残高に関する残高データ及びスロットマシンSMに貸出可能な遊技者が所持する疑似メダルの枚数(以下、適宜、「持ちメダル数」と記載する。)を示す枚数データ(以下、適宜、「持ちメダル数データ」と記載する。)がカードユニットCUのユニット制御基板500の記憶手段502a(図3参照)に記憶される。また、スロットマシンSMでの遊技に使用可能な遊技者が所持する疑似メダルの枚数(以下、適宜、「遊技メダル数」と記載する。)を示す枚数データ(以下、適宜、「遊技メダル数データ」と記載する。)がスロットマシンSMのメダル数制御基板300の記憶手段302a(図5参照)に記憶される。なお、記憶手段502aはメモリ502のRAM部(揮発性メモリ)に形成され、記憶手段302aはメモリ302のRAM部(揮発性メモリ)に形成されており、記憶手段502a及び記憶手段302aは電源供給が行われている場合にだけ記憶内容を保持することが可能であり、電源供給が行われなくなると記憶内容が消去される。
そして、カードユニットCUの貸出スイッチ503aに対する操作により、カードユニットCUからスロットマシンSMに所定の貸出枚数分の疑似メダルの貸出が行われる。この貸出では、カードユニットCUの記憶手段502aに記憶されている残高データまたは貸出可能枚数データが、所定の貸出枚数に相当する金額分減算された残高データまたは所定の貸出枚数分減算された貸出可能枚数データに書き換えられる。また、スロットマシンSMの記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、所定の貸出枚数分増加された遊技メダル数データに書き換えられる。
また、スロットマシンSMのベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8に対する操作により、所定の賭け枚数(投入枚数)分の疑似メダルの賭け(投入)が行われる。この賭けでは、スロットマシンSMの記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、所定の賭け枚数分減算された遊技メダル数データに書き換えられる。
また、疑似メダルの払出のある役の入賞により、スロットマシンSMから遊技者に対して所定の払出数の疑似メダルの払出が行われる。この払出では、スロットマシンSMの記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、所定の払出数分増加された遊技メダル数データに書き換えられる。この実施形態では、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との信号のやり取りにより、疑似メダルの投入、疑似メダルの払い出し、遊技メダル数データの書き換えが行われるが詳しくは後述する。
また、メダル数制御基板300と、カードユニットCUとは、I/F基板90,550を介して双方向で情報のやり取りが行われる。また、I/F基板90,550を介してカードユニットCUからスロットマシンSMに内部電源(カードユニットCUの内部電源)を基にした電源(電圧)が供給される。
以下では、まず、スロットマシンSMとカードユニットCUの機能について詳細に説明した後に、スロットマシンSMとカードユニットCUに関する電源供給とスロットマシンSMとカードユニットCUとの接続関係について詳細に説明する。
(カードユニット)
図1や図3に示すように、カードユニットCUは、ユニット情報表示装置505、現金投入装置506、カード挿入排出装置504、貸出スイッチ503a、ユニット制御基板500、I/F基板550を備えている。また、カードユニットCUは、電源基板(図示省略)や補助電源(図示省略)や返却スイッチ(図示省略)も備えている。
ユニット情報表示装置505は、ユニット制御基板500の記憶手段502aに記憶されている残高データや持ちメダル数データに基づく遊技者の現金残高(度数)や遊技者の所持する疑似メダル数などを表示するものである。ユニット情報表示装置505は、例えば、複数の7セグメントLEDにより構成されたり、液晶表示器等により構成されたりする。
現金投入装置506は、カードユニットCUから疑似メダルを借り受けるために紙幣等の現金が投入されるものであり、遊技者により投入された現金を検出する。
カード挿入排出装置504は、挿入/排出口からメダルカードが挿入された場合は、当該メダルカードを収納するとともに、返却スイッチが操作された場合は、収容しているメダルカードを挿入/排出口から排出するものである。
ユニット制御基板500には、図3に示すように、カードユニットCU全体の制御を行うユニットCPU501が実装されており、ユニットCPU501はメモリ502を有するとともに、受付処理手段501a、貸出処理手段501b、第2計数処理手段501c、返却処理手段501d、送受信手段501eとして機能する。
(1)記憶手段502a
メモリ502は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えており、RAM部(揮発性メモリ)に記憶手段502aが形成されている。記憶手段502aは、残高データや持ちメダル数データ、メダル数制御基板300から受け取った記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データ、メダルカードに書き込まれたID情報などを保持するものである。
(2)受付処理手段501a
受付処理手段501aは、メダルカードがカード挿入排出装置504の挿入/排出口に挿入されると、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データを、メダルカードに記憶されている金額(金額が「0」の場合もある)分増加した残高データまたは疑似メダルの枚数(枚数が「0」の場合もある)分増加した持ちメダル数データに書き換えて、メダルカードに記憶されている金額または疑似メダルの枚数を「0」にするものである。また、受付処理手段501aは、現金が現金投入装置506に投入されると、記憶手段502aに記憶されている残高データを、投入された金額分増加した残高データに書き換えるものである。
(3)貸出処理手段501b
貸出スイッチ503aが操作された場合、スロットマシンSMへ所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号が送受信手段501eによって送信される。貸出処理手段501bは、この信号の送信に基づいて、記憶手段502aに記憶されている残高データまたは持ちメダル数データを、所定の貸出枚数に相当する金額分減算した残高データまたは所定の貸出枚数分減算した持ちメダル数データに書き換えるものである。なお、貸出処理手段501bは、所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号がスロットマシンSMに送信された場合に記憶手段502aの記憶内容を更新する代わりに、例えば、所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号がスロットマシンSMへ送信され、これに対する応答信号がスロットマシンSMから受信された場合に記憶手段502aの記憶内容を更新するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、記憶手段502aに記憶されている貸出可能枚数データに基づく疑似メダルの貸出では、貸出スイッチ503aの操作ごとに所定の貸出枚数分の疑似メダルを貸し出すようにしているが、例えば、貸出スイッチ503aが操作されると、一度に記憶手段502aに記憶されている疑似メダルの全てを貸し出すようにしてもよい。
(4)第2計数処理手段501c
第2計数処理手段501cは、メダル数制御CPU301の第1計数処理手段301b2と協働して、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データの一部または全部をカードユニットCUの記憶手段502aに移す計数処理を行うものである。
具体的には、スロットマシンSMの計数スイッチ31が操作された場合、スロットマシンSMからカードユニットCUに所定の計数分の枚数データに基づく信号がユニット間送受信手段301eを介して送信される。この信号を送受信手段501eが受信した場合、第2計数処理手段501cは、記憶手段502aに記憶されている持ちメダル数データを、所定の計数分加算した持ちメダル数データに書き換える。なお、この実施形態では、計数スイッチ31の押下時間が所定時間に満たない通常押下の場合は疑似メダル1枚の枚数データがカードユニットCU側に送信される。一方、計数スイッチ31の押下時間が所定時間以上の長押しの場合は、疑似メダル50枚の枚数データが所定の間隔(例えば、300ms)でカードユニットCU側に送信される。
(5)返却処理手段501d
返却処理手段501dは、返却スイッチが操作された場合に、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データをカード挿入排出装置504に収容されているメダルカードに記憶させた上で、当該メダルカードを遊技者に返却するものである。
具体的には、メダル数制御基板300から送信される遊技メダル数(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数)に関する情報、および、主制御基板100とメダル数制御基板300との間で投入処理が行われた疑似メダルの枚数に関する情報が共に「0」を示す状態で返却スイッチが操作された場合、返却処理手段501dは、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データをカード挿入排出装置504に収容されているメダルカードに記憶して当該メダルカードをカード挿入排出装置504の挿入/排出口から排出するとともに、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データを、残高「0」を示す残高データ及び枚数「0」を示す持ちメダル数データに書き換える。なお、投入処理が行われた疑似メダルの枚数に関する情報、および、メダル数制御基板300から送信される遊技メダル数に関する情報が共に「0」でない場合に返却スイッチが操作された場合は、液晶表示器14やスピーカ15,16などにより、計数(計数スイッチ31)や精算(精算スイッチ33)を促す報知が行われる。
なお、送受信手段501eでは、所定周期(例えば300ms)で遊技メダル数(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数)に関するデータを受信している。
(6)送受信手段501e
送受信手段501eは、メダル数制御基板300からの各種情報に基づく信号を受信するとともに、メダル数制御基板300に各種情報に基づく信号を送信するものである。メダル数制御基板300から受信する情報としては、疑似メダルの返却枚数(計数分の枚数データ)や、使用可能枚数(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数)、疑似メダルの総投入枚数、総払出枚数、役物比率等の役比モニタ47に表示される各種比率、エラー関連情報などである。また、メダル数制御基板300に送信する情報としては、疑似メダルの貸出枚数に関する情報などである。なお、送受信手段501eから受け取った遊技メダル数を示す遊技メダル数データ(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データ)は記憶手段502aに記憶され、これにより、カードユニットCUとメダル数制御基板300の双方で記憶されることになり、両者を利用することにより不正行為に対応することが可能になる。
なお、カードユニットCUからホールコンピュータへは、各種遊技情報が送信される。各種遊技情報は、例えば、前面パネル2の開放状態、疑似メダルの投入枚数に関する情報、疑似メダルの払出枚数に関する情報、エラー発生情報、設定変更中である旨の情報、設定確認状態である旨の情報、ボーナス状態中である旨の情報、入賞・再遊技役・ボーナス役に入賞した旨の情報、各回転リール6L,6M,6Rが停止した旨の情報などである。
(スロットマシン)
続いて、スロットマシンSMの構成の概略について、図1~図6を参照して説明する。
本実施形態におけるスロットマシンSMでは、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8の操作により、遊技を開始させるための所定条件を成立させるために疑似メダルの投入が行われる。また、疑似メダルの投入により所定枚数分の賭け数が設定されて所定条件が成立したことを条件として、遊技者によりスタートスイッチ9が操作されると、各々複数個の図柄が配列された複数の回転リール6L,6M,6Rが回転を開始する。また、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作により各回転リール6L,6M,6Rが停止する。このときの停止図柄表示結果が所定の入賞態様であれば、予め定められた所定の払出枚数分の疑似メダルの払出が行われることにより1回の遊技が終了する。ここで、疑似メダルの投入とは、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、当該遊技の賭け数に応じたメダル数が減じられた遊技メダル数データに書き換えることをいう。また、疑似メダルの払出とは、当該遊技で入賞した場合に、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、入賞役に応じて設定されたメダル数が加算された遊技メダル数データに書き換えることをいう。
なお、疑似メダルの投入が行われ、遊技メダル数データが減じられた場合であってもスタートスイッチ9の操作が行われるまでは、設定された賭け数を変更することができ、これに応じて賭け数が適宜更新され、スタートスイッチ9を操作すると賭け数として設定された分が遊技に供されることとなる。例えば、規定数として「3」または「1」が設定されている遊技状態において賭け数を設定する場合、最大ベットスイッチ8を操作することで賭け数として「3」が設定されるとともに、遊技メダル数データからは「3」が減じられる。その後、賭け数を「1」に変更する場合、ベットスイッチ7を操作することで賭け数として「1」が設定されるとともに、遊技メダル数データには「2」が戻る(加算される)こととなる。
スロットマシンSMは、例えば、図1に示すように構成されている。すなわち、このスロットマシンSMでは、前面が開放された箱型の筐体KYの前面が前面パネル2により開閉自在に閉塞され、この前面パネル2のほぼ中央高さの位置に操作板3が配設されると共に、この操作板3の上方に正面板4が配設されている。そして、この正面板4には横長矩形の表示窓5が設けられている。また、表示窓5の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右回転リール6L,6M,6Rが配置されている。
本実施形態に係る遊技機の一例であるスロットマシンSMは、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態において、遊技媒体が規定数(例えば、3枚)投入され、後述するスタートスイッチ9が操作されることを条件に一回の遊技が実行開始されるものであり、図1のように構成されている。
筐体KYの前面は、前面パネル2により開閉自在に閉塞され、この前面パネル2のほぼ中央高さの位置に操作板3が配設される。操作板3の上方に正面板4が配設されている。正面板4には横長矩形の表示窓5が設けられている。また、表示窓5の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右回転リール6L,6M,6Rが配置されている。左・中・右回転リール6L,6M,6Rには、図7に示すように、複数種類の図柄(本実施形態では、「R7(赤7)」「B7(青7)」「BR(バー)」「T1(トマト1)」「T2(トマト2)」「AP(リンゴ)」「C1(チェリー1)」「C2(チェリー2)」「LM(ベル)」「RP(リプレイ)」)が合計20個、所定の配列でそれぞれ設けられている。
また、各図柄には、0番から19番までのコマ番号が順に付されている。この場合、例えば、コマ番号0番から19番までの図柄が印刷されたリールテープが各回転リール6L,6M,6Rの周面に貼り付けられている。そして、各リール6L,6M,6Rが回転すると、コマ番号19番、18番、…、0番、19番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓5に変動表示される。表示窓5からは、各リール6L,6M,6Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール6L,6M,6Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓5に停止表示されるようになっている。なお、本実施形態では、入賞判定に使用される表示窓5内の入賞ラインとして、左リール6Lの上段、中リール6Mの上段、右リール6Rの中段により構成される。
有利区間は、後述する当選役グループ「ATA_CL1」(下位番号04)~「ATB_RC2」(下位番号19)当選時に有利な配当が得られる押し順(正解の押し順)を報知することが許容された区間である。本実施形態では、有利区間中に対応する有利区間ランプは設けられていないが設けるようにしてもよい。
また、各回転リール6L,6M,6Rをそれぞれ独立して回転駆動できるように、各回転リール6L,6M,6Rには、それぞれステッピングモータにより構成される左、中、右リールモータ27L,27M,27R(図4参照)が連結されている。また、各回転リール6L,6M,6Rを支持する支持枠体が筐体KY内の後壁に固定されて設けられており、各回転リール6L,6M,6Rは支持枠体に支持されて筐体KY内に配設されている。
また、操作板3には、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、レバー状のスタートスイッチ9、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10R、計数スイッチ31、精算スイッチ33が設けられている。ベットスイッチ7は、遊技者が後述するメダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データから1枚分ずつの疑似メダルの投入を指示する操作を行うためのものである。最大ベットスイッチ8は、遊技者がメダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入数(規定数:3枚に設定されている)の疑似メダルの投入を指示する操作を行うためのものである。なお、ベットスイッチ7および最大ベットスイッチ8は、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データにより示されるメダル数が1枚以上である場合に有効化されるように設定されている。また、最大ベットスイッチ8が操作されたときに、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す遊技メダル数が規定数(例えば3枚)よりも少ない場合には、疑似メダルの貸し出しを遊技者に促す報知を行うようにしてもよいし、規定数(例えば3枚)より少ない所定数で遊技できるようにしてもよい。また、そもそもそのような場合には、最大ベットスイッチ8の操作を受付けないようにしてもよい。
計数スイッチ31は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データをカードユニットCU側に送信する際の指示ボタンとして機能するものである。この実施形態では、通常の押下では1枚分の枚数データの送信の指示となり、長押しでは定期的に50枚分の枚数データの送信の指示となる。長押しの場合は押下されている間、所定時間ごとに50枚分の枚数データがカードユニットCUに送信される。なお、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが50枚未満となったときに送信の指示(長押しに基づく送信の指示)となった場合は、残りの全ての枚数データがカードユニットCUに送信される。精算スイッチ33は、疑似メダルの賭け数が設定されているときに、その賭け数を0にリセットするためのものである。
スタートスイッチ9は、遊技者が各回転リール6L,6M,6Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させる操作を行うためのものである。左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rは、遊技者が左・中・右回転リール6L,6M,6Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる操作を行うためのものである。なお、スタートスイッチ9は、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データから所定数が減算された遊技メダル数データへの書き換え(所定数分の疑似メダルの投入)が行われた後、有効化されるように設定されている。また、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rは、スタートスイッチ9の操作により回転開始した各回転リール6L,6M,6Rが所定の加速期間が経過して定速回転するようになった後に有効化されるように設定されている。
本実施の形態では、1ゲーム(1回の遊技)に必要な賭け数(所定数)は、1枚、2枚、3枚の3種類が設定されている。また、各回転リール6L,6M,6Rそれぞれにより複数種類の図柄を可変表示する可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ10L,10M,10Rは、各回転リール6L,6M,6Rのそれぞれに対応して設けられている。
また、正面板4の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作態様を報知する演出を行ったりするための液晶表示器14が設けられている。
また、正面板4の上方の左右には、音楽や音声などによる演出を行うための上部スピーカ15が設けられている。また、操作板3の下方には、装飾画などが表示された下部パネル18が設けられ、この下部パネル18の左右には、音楽や音声などによる演出を行うための下部スピーカ16が設けられている。
また、前面パネル2の上側の周縁部分に上部ランプ部21が設けられ、前面パネル2の下部パネル18の左右に下部ランプ部22が設けられている。各ランプ部21,22それぞれは、発光ダイオードや有機EL等の発光素子、一般的な電球などの発光手段を備え、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行う。
また、表示窓5の右下方には、遊技者が所有する疑似メダルの枚数を表示するための遊技メダル数表示器26が配設されている。この遊技メダル数表示器26は、例えば、5個の7セグメントLEDで構成され、5桁の疑似メダルの所持枚数が表示可能になっている。
また、遊技メダル数表示器26の隣には、メダル投入数を示すためのベットランプ部30が配設されており、ベットランプ部30は3つのベットランプから構成されている。
また、表示窓5の左下方には、疑似メダルの払出枚数を表示する払出表示器46が配設されている。この払出表示器46は、例えば、2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の疑似メダルの払出枚数が表示可能になっている。
図6はスロットマシンSMの前面パネル2が開いた状態での斜視図である。なお、主制御ユニット150は透明な基板ケースに主制御基板100が収容されているため、正面視で主制御基板100の部品実装面が視認できる様子を示している。また、サブ制御基板200、メダル数制御基板300、操作スイッチ基板600及び表示基板700についても各々が透明な基板ケースに収納されている。図6に示すように、主制御基板100が透明な基板ケースに収容された主制御ユニット150は、スロットマシンSMの筐体KY後方に図示しない螺子と取付金具等により、主制御基板100の部品実装面が手前側を向くように固定されており、I/F基板90はスロットマシンSMの筐体KY側面に図示しない螺子と取付金具等により固定されている。なお、以下では、図6中の手前側を主制御基板100、主制御ユニット150の正面側とし、奥側を主制御基板100、主制御ユニット150の裏面側とする。また、図6の右下に記載されている座標軸にそって、左から右に向かう方向をX軸正方向(右から左に向かう方向をX軸負方向)、下から上に向かう方向をY軸正方向(上から下に向かう方向をY軸負方向)、奥から手前に向かう方向をZ軸正方向(手前から奥に向かう方向をZ軸負方向)として以降の図や説明を行う。なお、Y軸負方向が鉛直下向きに相当する。
(スロットマシンの電気的な構成の概略)
スロットマシンSMの電気的な構成の概略について、図1も参照しつつ図4を参照して説明する。図4はスロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
左・中・右リールセンサ55L,55M,55Rは、左・中・右回転リール6L,6M,6Rの回転位置をそれぞれ検出するためのもので、例えば左・中・右回転リール6L,6M,6Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右回転リール6L,6M,6Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号を主制御基板100に出力する。このスロットマシンSMでは、例えば左・中・右リールセンサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、各回転リール6L,6M,6Rそれぞれに設定された0~20番の図柄のコマ番号のうち、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓5の中段に位置するように構成されている。
設定キースイッチ56は、主制御基板100に設けられており、設定変更キーを設定変更キーシリンダ収容部に配置されたキーシリンダに挿入して回転することによりON、OFFが切り換えられる。リセットスイッチ52は、操作スイッチ基板600に設けられ、設定変更中は1回押す度に1つ上位の設定値に仮設定される。なお、リセットスイッチ52は、エラーが発生した際のエラーを解除するためのスイッチとしても用いられる。
また、このスロットマシンSMでは、遊技の進行に関する制御を行う主制御CPU101が実装された主制御基板100と、主制御基板100から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブ制御CPU201が実装されたサブ制御基板200と、遊技者が所持する疑似メダルの枚数の管理に関わる制御を行うメダル数制御CPU301が実装されたメダル数制御基板300と、遊技の進行に必要な操作手段(例えば、スタートスイッチ9)からの信号が入力される操作スイッチ基板600と、払出表示器46および遊技メダル数表示器26が設けられた表示基板700と、図2に示すように、外部機器と通信を行うためのI/F基板90が別々に設けられている。ここで、主制御基板100からサブ制御基板200に対して各種の遊技情報が一方向で送信される。また、主制御基板100とメダル数制御基板300とは各種の情報が双方向で送信される。また、メダル数制御基板300からサブ制御基板200に対し、主制御基板100を介して所定の情報が一方向で送信される。ここでいう所定の情報とは、例えば、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データに関する情報や、計数スイッチ31や貸出スイッチ503aが押下されたときにその旨を通知する情報などである。これにより、サブ制御基板200では、メダル数制御基板300から主制御基板100を介して受信した情報(所定の情報)に基づいて、液晶表示器14で遊技者が所持する疑似メダルの枚数を表示したり、計数スイッチ31や貸出スイッチ503aが押下されたときにスピーカ15,16から押下通知音を鳴らしたりする制御を行う。
また、主制御基板100とメダル数制御基板300とはBtoB(Board tо Board)接続されるようにしてもよい。また、表示基板700と操作スイッチ基板600、操作スイッチ基板600とメダル数制御基板300、主制御基板100とサブ制御基板200、主制御基板100と操作スイッチ基板600とは、いずれもケーブル2001を介して接続されている。
遊技の進行に必要な操作手段であるスタートスイッチ9、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、ストップスイッチ10L,10M,10Rからの信号ならびに精算スイッチ33、リセットスイッチ52からの信号は、まず操作スイッチ基板600に入力され、ケーブル2001を介してメダル数制御基板300に入力される。そして、メダル数制御基板300内の配線と、コネクタ接続(BtоB接続)を介して主制御基板100に入力される。計数スイッチ31からの信号は、操作スイッチ基板600に入力され、ケーブル2001を介してメダル数制御基板300に入力され、さらにメダル数制御CPU301に入力される。
なお、スタートスイッチ9やストップスイッチ10L,10M,10Rからの信号が、メダル数制御基板300を介さずに主制御基板100に直接入力されるようにしてもよい。さらに、操作手段(スタートスイッチ9、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、ストップスイッチ10L,10M,10R)、精算スイッチ33、リセットスイッチ52、計数スイッチ31からの信号が、ケーブル2001を介して主制御基板100に入力され、主制御基板100内の配線と、コネクタ-コネクタ接続(Board to Board接続)を介してメダル数制御基板300に入力されるようにしてもよい。
払出表示器46の表示に用いられる制御信号(表示データを含む)は、主制御基板100から送信される。このとき、主制御基板100→メダル数制御基板300→操作スイッチ基板600→表示基板700の伝送経路となる。遊技メダル数表示器26の表示に用いられる制御信号(表示データを含む)は、メダル数制御基板300から送信される。このとき、メダル数制御基板300→操作スイッチ基板600→表示基板700の伝送経路となる。
役比モニタ47は、各種比率を表示するものであり主制御基板100に設けられる。この実施形態において役比モニタ47は、4個の7セグメントLEDで構成されている。各種比率としては、役物比率、連続役物比率、有利区間比率などがある。役物比率は、疑似メダルの総払出数に対する役物(例えば、ビックボーナス(BB)、チャンスボーナス(CB)、シングルボーナス(SB)など)による払出数の総数が占める割合である。連続役物比率は、疑似メダルの総払出数に対する連続役物(例えば、ビックボーナス(BB)など)による払出数の総数が占める割合である。有利区間比率は、押し順によって疑似メダルの払出数が異なる役(AT役)に当選したときに有利な押し順の報知が許容される有利区間が有る場合に、総遊技数に対する当該有利区間が占める割合である。なお、役比モニタ47は、メダル数制御基板300に設けられていてもよい。また、役比モニタ47を設けずに、各種比率を特定可能な情報をカードユニットCU側に送信するようにしてもよい。また、役比モニタ47は指示込役物比率を表示するようにしてもよい。指示込役物比率とは、役物による払出数に加えて有利な押し順が報知された遊技での払出数を加算した数が払出数の総数に占める割合である。
設定表示器48は、後述する設定値設定手段101bにより設定される設定値を表示するものであり主制御基板100に設けられる。この実施形態において設定表示器48は、1個の7セグメントLEDで構成されている。
図5に示すように、主制御基板100のメモリ102は、各種データを一時的に記憶するRAM65と、遊技の進行に必要なデータやプログラムなどを記憶するROM67とを備えている。主制御基板100のRAM65は例えば各種フラグ、役抽選結果などを記憶する。また、主制御基板100のROM67は予め設定されたデータ(図5の抽選テーブル102aなど)や遊技機用プログラム(スロットマシンSM用のプログラム)を記憶するものである。
また、主制御基板100の主制御CPU101は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。また、主制御CPU101は、役抽選手段103(図5参照)による役抽選結果に関する情報、各ストップスイッチ10L,10M,10R、スタートスイッチ9等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報などの種々の遊技情報をコマンド形式でサブ制御基板200(サブ制御CPU201)に送信する。
また、サブ制御基板200のメモリ202は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板200のサブ制御CPU201は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブ制御CPU201は、主制御CPU101から送信されるスロットマシンSMに関する各種の遊技情報に基づいてメモリ202に格納されたプログラムを実行することで、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板200のサブ制御CPU201は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板200が有するI/Oポートを介して、液晶表示器14やスピーカ15,16などの演出機器の制御を行う。
また、メダル数制御基板300のメモリ302は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、メダル数制御基板300のメダル数制御CPU301は、タイマ割込などの割込機能を有し、遊技者が所持する疑似メダルの枚数を、メモリ302のRAM部(揮発性メモリ)に形成された記憶手段302aに記憶される遊技メダル数データを用いて管理したり、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データに応じた疑似メダルの枚数を遊技メダル数表示器26に表示したりするなどの各種制御を行う。
主制御基板100、サブ制御基板200、メダル数制御基板300それぞれは、外部から容易にアクセスできないように、カシメ機構を有する個別の基板ケース内に封印されている。不正行為を防止するための各基板の接続方法としては、それぞれに実装されたコネクタにより、直接基板間接続(BtoB接続)する方法、物理的アクセスの他に、電磁波ノイズの影響を抑えるワイヤカバーで被覆された信号線を用いて接続する方法、信号線を遊技者から視認し難い場所から引き回す方法、基板間の通信信号を暗号化する方法、各基板に設けたID情報を、定期的またはエラー発生時にやり取りする方法などがある。なお、基板それぞれに実装されたコネクタにより両基板を接続する場合は、基板の視認性が低下する積層接続ではなく、横並びに接続し、接続箇所を含めた基板ユニットとしてカバーすることでアクセスを困難にするとよい。また、主制御基板100とメダル数制御基板300で個々の基板ケースに収容せず、まとめて一つの基板ケースに収納して封印するようにしてもよい。
(主制御基板)
主制御基板100の機能について図5を参照して説明する。
(1)遊技制御手段101a
遊技制御手段101aは、メダルレスのスロットマシンSMにおいて実行される遊技を制御するためのものである。
このスロットマシンSMの遊技では、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8が操作されて疑似メダルの投入の指示があると、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。この信号を受信したメダル数制御基板300では、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、疑似メダルの投入枚数分減算された遊技メダル数データに書き換えられる。このとき、書き換えたことを特定可能な情報に基づく信号が、メダル数制御基板300から主制御基板100に送信され、この信号がメダル管理送受信手段101nにより受信されることにより賭け数が設定される。また、スタートスイッチ9の操作がされるまでは賭け数の変更が可能であって、これに応じて記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データも更新されることとなる。そして、所定の賭け数が設定された後にスタートスイッチ9が操作されると、まず、当選か否かを決定する役抽選手段103による乱数抽選が行われ、ほぼ同時に、3個すべての回転リール6L,6M,6Rの回転が開始する。
その後に、3個のストップスイッチ10L,10M,10Rのうちの1個が操作されると、左・中・右回転リール6L,6M,6Rのうちの当該操作されたストップスイッチ10L,10M,10Rに対応した回転リールの回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ10L,10M,10Rに対する操作が終了すると、3個すべての回転リール6L,6M,6Rの回転が停止する。このとき、所定の図柄が所定の位置に停止すると入賞になり、所定枚数の疑似メダルの払出、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データの減算を行うことなく次回の遊技を実行可能なリプレイ、などの所定の利益が遊技者に対して付与される。
また、遊技制御手段101aは、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態においてスロットマシンSMの遊技を制御するものである。具体的には、図8に示すように、遊技制御手段101aは、ボーナス抽選状態である初期状態(以下、RT0とも称する)、ボーナス持越状態であるボーナス内部中状態(以下、RBBFとも称する)、ボーナス中であるボーナス状態(以下、RBBとも称する)から構成されている。本実施例においては、設定変更等の初期条件が成立してRT0となる場合を除き、後述するように一般的な遊技状態としてはRBBFに滞在するように構成されている。なお、ボーナス持越状態であるときは新たにボーナス役が当選することはない。
また、後述する役抽選手段103の役抽選結果が、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作手順によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役(当選役グループ「ATA_CL1~ATB_RC2」図9参照)に当選している特定役当選結果となったときに当該特定役に対応する有利な各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作手順を特定可能に報知するAT遊技(特殊遊技)がある。
そして、遊技制御手段101aは、図5に示すように、操作態様判定手段100a、遊技状態設定手段100bを備えている。
(1-1)操作態様判定手段100a
操作態様判定手段100aは、スロットマシンSMに対する遊技者の操作態様を判定するものである。具体的には、各ベットスイッチ7,8、スタートスイッチ9、各ストップスイッチ10L,10M,10RなどのスロットマシンSMが備える各種スイッチに対する遊技者による操作の態様や、遊技者によるメダルの投入や移動に関する操作の態様など、遊技者によるスロットマシンSMに対する種々の操作の態様を判定する。
(1-2)遊技状態設定手段100b
遊技状態設定手段100bは、役抽選手段103による役抽選処理の結果や、図柄判定手段112による入賞ラインである左リール6Lの上段、中リール6Mの上段、右リール6Rの中段上の図柄組合せの判定結果などに基づいて、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれか1つにスロットマシンSMの遊技状態を設定するものである。
具体的には、図8に示すように、本実施形態では、遊技状態として、RT0、RBBF及びRBBを備えている。ここでRT0は設定変更等の初期条件が成立した場合に移行する。ここで、ボーナスに当選し、ボーナスが入賞しなかった場合にボーナス持越状態となりRBBFとなる。本実施形態では、RT0においてボーナスに当選する場合の大部分で「BE2」(図9の下位番号21)と同時に当選し、この場合は各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作態様によらず「BE2」の入賞が優先されることでボーナスが入賞することなくRBBFに移行する。なお、RBBFでは極低確率で当選する一部の当選役グループ「ALL1」(図9の下位番号25)を除く全ての当選グループで各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作態様によらずボーナスが入賞することがないため、一般的な遊技状態としてはRBBFに常に滞在する状態となる。なお、「ALL1」のような当選役グループを設けず、一度RBBFへ移行した後に通常の遊技の進行ではRT0に移行できないように構成してもよい。
また、図8に示すように、ボーナス入賞によりRBBへ移行する。RBB中に予め定められた枚数を超える払出が行われるとボーナスが終了してRT0へ移行する。前述のようにRBBへは極一部のパターンを除き移行することはない。
(1-3)遊技の概略
次に、スロットマシンSMにおいて実行される遊技の概略について説明する。
スロットマシンSMは、3枚のメダルの投入により1回のゲーム(遊技)が行われるように構成され、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8により3枚のメダルのスロットマシンSMへ投入されると、表示窓5の入賞ラインが有効となる。ここでスタートスイッチ9が操作されると、乱数を使用した抽選処理により、予め設定された役抽選結果のいずれかが役抽選手段103による抽選処理により選択される。また、リール6L,6M,6Rの全ての回転が開始すると、表示窓5に表示される各リール6L,6M,6Rの図柄の判別が各リール6L,6M,6Rの回転角に基づいて開始される。
その後、左・中・右リール6L,6M,6Rが加速して、すべてのストップスイッチ10L,10M,10Rの操作が有効となり、すべてのストップスイッチ10L,10M,10Rの操作が有効となった後、左ストップスイッチ10Lの操作が検出されると左リール6Lが停止され、中ストップスイッチ10Mの操作が検出されると中リール6Mが停止され、右ストップスイッチ10Rの操作が検出されると右リール6Rが停止される。このように、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作により、各ストップスイッチ10L,10M,10Rに対応する左・中・右リール6L,6M,6Rの回転が停止される。
3個すべての左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのすべてが操作されると、左・中・右リール6L,6M,6Rの回転が停止される。このとき、所定の図柄が有効となった表示窓5の入賞ライン上の所定の位置に停止すると、すなわち、各リール6L,6M,6Rの図柄が役への入賞に係る図柄組合せで表示窓5に表示されると入賞となり、入賞態様に応じた枚数のメダルが払い出される。なお、メダルの払い出しに代えて、あるいはメダルの払い出しとともに、遊技者に対して所定の利益(特典)が付与されることもある。この所定の利益としては、例えば、ボーナス入賞によるRBBへの移行や後述の再遊技役の入賞による新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技を行うために自動的に設定される賭数等が挙げられる。
役の種類として、ボーナス役と、一般役(再遊技役、小役)とが予め設定されている。ボーナス役は、RBBへの移行役である。再遊技役(以下、リプレイとも称することがある)は、入賞すると、新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技行うことができる役である。小役は、入賞すると所定の配当(払出数)が得られる役である。図9において役抽選グループの一覧を示す。なお、役抽選グループは、上位番号にボーナス役の種類が割り当てられ、下位番号に後述の再遊技役や小役の種類が割り当てられる。
・ボーナス役
ボーナス役として役抽選グループでは上位番号01である「BNS」が設けられており、「BNS」として予め定められた図柄組合せのいずれかが入賞ライン上に停止するとRBBへ移行するように構成されている。
・再遊技役
再遊技役として役抽選グループでは、下位番号01~03である「RP1」、「RP2」、「CH」の複数種類が設けられている。これらの役抽選グループに含まれている図柄組合せのいずれかが入賞ライン上に停止すると再度入賞したゲームと同じ条件(賭け数)で次のゲームを行うことができるように構成されている。
・小役
小役は、下位番号04~30である「ATA_CL1」~「ATB_RC2」、「BE1」、「BE2」、「PZ」、「SCH」、「SSP」、「TMT」、「ALL1」、「ALL2」、「ALL3」の複数種類が設けられている。これらの役抽選グループに含まれている図柄組合せのいずれかが入賞ライン上に停止すると入賞した図柄組合せに対応する払出が得られるように構成されている。なお、小役となる役抽選グループに含まれている図柄組合せは、1枚の払出、3枚の払出、8枚の払出のいずれかであり、このうち下位番号04~19「ATA_CL1」~「ATB_RC2」は、どの役抽選グループでも少なくとも1枚の払出と8枚の払出である図柄組合せを含んで当選しており、操作態様によって8枚の払出に対応する図柄組合せや1枚の払出に対応する図柄組合せが入賞ライン上に停止する所謂AT役として構成されている。
下位番号20、21の「BE1」、「BE2」は少なくとも3枚の払出である図柄組合せを含んで当選しており、操作態様によらず3枚の払出に対応する図柄組合せが入賞ライン上に停止し、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓5に停止表示される停止形としてベル揃いと称する停止形となる。停止形は同じとなるため、遊技者は「BE1」が当選したか「BE2」が当選したかが停止形からは判別できないようになっている。なお、「BE2」はボーナス役である「BNS」と必ず当選し、単独で当選することはない。図9においてボーナス役「BNS」が当選しておらず「BE2」が当選するのは既にRBBFの状態となっている場合のみ(即ちすでにボーナス持越状態であるため、前述のように新たにボーナス役に当選することがない場合のみ)である。従って、図9の有利区間移行可能対象の欄において「BNS」と同時当選してないことを示す上位番号00と下位番号21の当選役グループはRT0では発生することがないため「-」と表示しており、「BNS」と同時当選することを示す上位番号01と下位番号21の当選役グループはRBBFでは発生することがないため「-」と表示している。
下位番号22の「PZ」は少なくとも1枚の払出と8枚の払出である図柄組合せを含んで当選しており、下位番号23~27の「SCH」、「SSP」、「APL1」、「APL2」、「TMT」は少なくとも3枚の払出である図柄組合せを含んで当選しており、操作態様によらず3枚の払出に対応する図柄組合せが入賞ライン上に停止し、下位番号28~30の「ALL1」、「ALL2」は少なくとも1枚の払出である図柄組合せを含んで当選しており、下位番号30の「ALL3」は少なくとも8枚である図柄組合せを含んで当選している。「SCH」、「SSP」、「APL1」、「APL2」、「TMT」等は所謂レア役やチャンス役を構成しており、当選すると疑似ボーナス抽選やCZ抽選等を行うようにしている。なお疑似ボーナス中はAT状態に相当する。また、「ALL1」はRBBFのときに当選すると操作態様によってボーナス入賞できる可能性のある役であるが、当選確率は極低確率となっている。また、「ALL2」や「ALL3」はRBBである場合にのみ当選するものであり、有利区間移行可能対象とならない。なお、「HZ」はハズレを示しており、上位番号、下位番号共に00としている。
(2)設定制御手段101b
図4の設定制御手段101bは、出玉率(払出率)の異なる複数の設定値(設定1~設定6)から一の設定値を設定するものである。この設定値は、後述するテーブル選択手段101cにより選択される役抽選テーブル102aを選択するためのものであり、ROM67に格納された複数の役抽選テーブル102aのそれぞれに各設定値のいずれかが対応付けられている。そして、設定制御手段101bは、電源投入時に変更処理開始スイッチ(図示省略)のON、OFF状態を判定し、変更処理開始スイッチがONの状態で電源が投入されると、所定の設定変更処理を開始する。払出率は総払出枚数÷総投入枚数×100[%]で算出することができる。
ここで、一般遊技での抽選における当選確率は複数種類の設定値(ここでは6種類)により区別される複数段階に設定されており、複数段階の設定値のそれぞれに、役抽選テーブル102a(一般遊技用抽選テーブル)が対応付けられている。そして、上記設定変更処理が開始されると、スロットマシンSMを設置するパチンコホールの管理者が、この設定値を変更することが可能になる。
(3)テーブル選択手段101c
図5のテーブル選択手段101cは、遊技制御手段101aにより制御される遊技の種類(例えば、一般遊技状態、ボーナス遊技状態)、および、設定制御手段101bにより設定された設定値(設定1から設定6)に基づき、複数の役抽選テーブル102aから1つの抽選テーブルを選択するものである。例えば、一般遊技状態の遊技では、テーブル選択手段101cは、抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1~設定6)に応じて役抽選テーブル102a(一般遊技用抽選テーブル)を選択する。
(4)第1投入処理手段101d
第1投入処理手段101dは、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8が操作された場合に、後述するメダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3と協働して、疑似メダルの投入を行うことにより賭け数を設定して、遊技を開始するための所定条件を成立させるものである。また、第2投入処理手段301b3は、精算スイッチ33が操作された場合は、メダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3と協働して一度設定した賭け数のキャンセルを行う。
ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8が操作された場合に、第1投入処理手段101dは、メモリ102に設けられた暫定投入数の記憶領域の値を1加算するとともに、投入処理要求信号をメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信する。投入処理要求信号を受信したメダル数制御基板300では記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数を1減算する処理を行った上で、当該処理の完了信号を主制御基板100に送信し、これにより1枚分の投入処理が完了する。最大ベットスイッチ8が操作された場合は、当該処理を3回繰り返す。そして、第1投入処理手段101dは、投入処理の結果、暫定投入数が1回の遊技に必要な値(例えば3枚)になれば、スタートスイッチ9の操作を有効化する。
この実施形態では、最大ベットスイッチ8により例えば3枚の疑似メダルの投入が指示された場合であっても、第1投入処理手段101dと第2投入処理手段301b3との間では1枚ずつ投入処理が行われる。
また、精算スイッチ33が操作された場合に、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を受信したメダル数制御基板300は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、ベット数に応じた枚数分加算した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主制御基板100に送信する。
(4)役抽選手段103
図4の役抽選手段103は、スタートスイッチ9が操作されて遊技を開始するタイミングで、複数の一般役(小役、再遊技役)と、ボーナス役とを含む複数の役(当選役グループ:図10参照)のうちのいずれの役に当選したか否かを、遊技開始に基づいて生成される抽選値により決定する役抽選を行うものである。役抽選手段103は、抽選値生成手段103aと、抽選値判定決定手段103bとを備えている。
(4-1)抽選値生成手段103a
抽選値生成手段103aは、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成された乱数発生手段が、所定の範囲内(例えば、10進数で0~65535)で発生させた抽選用の乱数を、スタートスイッチ9が操作されたタイミングで抽出することにより、役抽選などに用いられる抽選値を生成する。なお、乱数発生手段は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段が発生させる数値は厳密には乱数ではない。しかしながら、スタートスイッチ9が操作されるタイミングはランダムであると考えられるため、抽選値生成手段103aが生成する抽選値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。なお、抽選値生成手段103aは、乱数発生器が生成する乱数により抽選値を生成してもよいし、ソフトウェア乱数により抽選値を生成してもよい。また、抽選値生成手段103aは、抽出した乱数値や生成した乱数値に所定の演算を行うことにより抽選値を生成してもよい。
(4-2)抽選値判定決定手段103b
抽選値判定決定手段103bは、抽選値生成手段103aが生成した抽選値を判定することにより、複数の役(当選役グループ)のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する。
具体的には、役抽選テーブル102aには、乱数発生手段が発生させる範囲内の各抽選値について、複数の当選役グループのうちのいずれに当選するか、または、ハズレか、を決定するための抽選値と当選役グループとの対応関係が予め設定されている。抽選値判定決定手段103bは、テーブル選択手段102が選択した役抽選テーブル102aを参照し、抽選値生成手段103aが生成した抽選値がどの当選役グループの当選に設定されているのか、または、ハズレに設定されているのかを判定することにより、複数の当選役グループのうちのいずれに当選したか否かを決定する。
また、役抽選テーブル102aでは、一部の抽選値については複数の役が重複して当選するように設定されており、複数の役により構成されているものについては、内部当選すると当該当選役グループを構成する全ての役にかかる図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容された状態になる。
また、抽選値判定決定手段103bは、役抽選結果として、ボーナス役に当選しているか否かを特定可能な情報を役抽選結果記憶領域102cの第1データ領域に記憶し、一般役に当選しているか否かを特定可能な情報を当選している種類も特定可能に役抽選結果記憶領域102cの第2データ領域に記憶する。第1データ領域にボーナスが当選している状態を記憶している状態がボーナス持越状態となる。
(5)リール検出手段104
図4のリール検出手段104は、左・中・右リールセンサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール6L,6M,6Rを駆動する各リールモータ27L,27M,27Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール6L,6M,6Rの回転位置をそれぞれ検出するものである。この場合、リール検出手段104は、左・中・右リール6L,6M,6Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(本実施形態では例えば、表示窓5の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
(6)停止制御手段105
停止制御手段105は、遊技者による各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作態様と役抽選手段103の役抽選結果とに基づき、停止テーブル102bを用いて各リール6L,6M,6Rの停止制御を行うものである。停止制御手段105は、役抽選手段103が決定した当選役グループに属する役に入賞させるために、基本的にリール6L,6M,6Rの全てで、引き込み可能範囲内において入賞にかかる図柄(図7参照)を入賞ラインに停止させる停止制御を行う。なお、各リール6L,6M,6Rには、許容されるすべりコマ数(引き込み可能範囲:通常、最大4コマ)が設定されているため、操作タイミングが合わなければ入賞ラインに当選役にかかる図柄を揃えることができない場合があり、このような場合は取りこぼし(非入賞)が発生する。以下、当選役グループの役構成とともに、当選時の各リール6L,6M,6Rの停止態様に対して優先して停止される図柄組合せについて図9を参照して説明する。
当選役グループ「RP1」、「RP2」、「CH」について、停止制御手段105は、再遊技に対応する図柄組合せを優先して停止させるもので、特に「CH」については、表示窓5に停止表示される停止形において、左リール6Lに「C1(チェリー1)」「C2(チェリー2)」が停止される停止形が優先されるようになっている。なお、「RP2」はRT0では抽選対象ではなく、RBBFでのみ抽選対象となっている。
当選役グループ「ATA_CL1」~「ATB_RC2」について、停止制御手段105は、図9に示すように、遊技者による各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作態様により優先して停止される図柄組合せが変化する。図9における操作態様として各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作順序に対応して優先して停止される図柄組合せが1枚の払出か8枚の払出かが変化する。ここで、操作態様として記載されているL、M、Rはストップスイッチ10L、ストップスイッチ10M、ストップスイッチ10Rに対応しており、操作態様「M-L-R」は、第1停止をストップスイッチ10M(中リール)、第2停止をストップスイッチ10L(左リール)、最終停止(第3停止)をストップスイッチ10R(右リール)で操作したことを示し、全部で6通り操作順序に対応して停止される図柄組合せが記載されている。
例えば、「ATA_CL1」は、操作態様「M-L-R」で操作されると8枚の払出となる図柄組合せを優先して停止させ、他の操作態様では1枚の払出を優先して停止させるようになっており、更に一部の操作態様では操作タイミングによって払出のある図柄組合せが停止しない場合があるようになっている。
本実施形態では、当選役グループ「ATA_CL1」~「ATB_RC2」においては、第1停止をストップスイッチ10L(左リール)で操作した場合のほうが、第1停止をストップスイッチ10M(中リール)やストップスイッチ10R(右リール)で操作した場合に比べて8枚の払出となる図柄組合せが停止し難くなっている。(本実施形態では第1停止をストップスイッチ10L(左リール)で操作した場合に当選役グループ「ATA_CL1」~「ATB_RC2」では8枚の払出となる図柄組合せは停止しない)また、本実施形態では、疑似ボーナス状態でないときの操作態様を報知しない通常遊技状態において、少なくとも当選役グループ「ATA_CL1」~「ATB_RC2」が当選している遊技において、第1停止をストップスイッチ10L(左リール)ではない操作を行うと、疑似ボーナス抽選や後述の天井ゲーム数の更新がされない等の不利になるペナルティ構成が設けられており、遊技者は疑似ボーナス状態になっているときに例えば「ATA_CL1」に当選して、遊技開始後に操作態様「M-L-R」を遊技者に報知している遊技で操作態様に対応した操作を行うことで、より多くの払出枚数が付与されるようになる。
ペナルティの仕様については、特に限定されるものではないが、例えば少なくともAT役の対象となる当選役グループ「ATA_CL1」~「ATB_RC2」が上述の通常遊技状態で当選した遊技において、停止操作前にAT抽選状態をそれまでの状態によらず一旦遊技者にとって不利である低確状態に移行させ、第1停止をストップスイッチ10L(左リール)の操作を行うことで低確状態が解消され、低確状態よりも遊技者にとって不利である特定状態となる一方、第1停止をストップスイッチ10L(左リール)ではない操作を行うことで低確状態が解除されずに継続されるようにすることが一例として挙げられる。この場合、再度当選役グループ「ATA_CL1」~「ATB_RC2」が上述の通常遊技状態で当選した遊技で第1停止をストップスイッチ10L(左リール)の操作を行うことで低確状態が解消されることとなる。
当選役グループ「BE1」及び「BE2」について、停止制御手段105は、操作態様によらず3枚の払出である図柄組合せであり、前述のように縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓5に停止表示される停止形としてベル揃いと称する停止形なるように停止する。これにより、「BE1」と「BE2」の停止形は同じとなるため、遊技者は「BE1」が当選したか「BE2」が当選したかが停止形からは判別できないようになっている。なお、前述のように「BE2」はボーナス役である「BNS」と必ず当選し、単独で当選することはない。従って、後述する有利区間移行可能対象の欄において「BNS」と同時当選してないことを示す上位番号00と下位番号21の当選役グループはRT0では発生することがないため「-」と表示しており、「BNS」と同時当選することを示す上位番号01と下位番号21の当選役グループはRBBFでは発生することがないため「-」と表示している。
当選役グループ「PZ」について、前述の当選役グループ「ATA_CL1」~「ATB_RC2」と同様に停止制御手段105は、操作態様により優先して停止される図柄組合せが変化し、優先して停止される図柄組合せが1枚の払出か3枚の払出となる。
当選役グループ「SCH」~「TMT」について、停止制御手段105は、操作態様によらず3枚の払出である図柄組合せを優先して停止するが、一部の当選役グループでは主に第1停止をストップスイッチ10L(左リール)で操作したか否かにより、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓5に停止表示される停止形は異なるようにしている。これは主に通常遊技状態において、第1停止をストップスイッチ10L(左リール)で操作した場合に、所謂レア役として縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓5に停止表示される停止形となるようにしているものである。
当選役グループ「ALL1」~「ALL3」について、停止制御手段105は、操作態様によらず対応する図柄組合せを優先する。なお「ALL2」及び「ALL3」は「RT0及びRBBFでは抽選対象ではなくRBBでのみ抽選対象となっている。本実施形態では、RBBFにおける「ALL1」の当選している遊技において、一部の操作態様によりBNSが入賞するようになっている。
(7)区間移行制御手段106
区間移行制御手段106は、AT役(当選役グループ「ATA_CL1」~「ATB_RC2」)の当選時に正解の押し順を報知することを許容しない非有利区間と、当該正解の押し順を報知することを許容する有利区間との間の移行を制御するものであり、有利区間継続遊技数カウント手段106aと、増加枚数カウント手段106bとを備える。非有利区間から有利区間の移行は、RT0及びRBBFで設定される。
具体的には、区間移行制御手段106は、図9に示すようにRT0及びRBBFにおいて非有利区間であるときに有利区間移行可能対象である(図9において有利区間移行可能対象に「○」とされている)当選役グループに当選した場合に有利区間に移行することが可能である。
有利区間移行対象で「○」となっている当選役グループは、再遊技役の一部や小役のほぼ全てが対象となっている。従って、非有利区間となっても有利区間への移行は比較的短いゲーム数(最大でも数ゲーム)で実行できる。ここで、小役のうち有利区間移行対象となっている当選役グループとしては、(1)AT役の対象である「ATA_CL1」~「ATB_RC2」や、(2)レア役の対象である「SCH」~「TMT」や、(3)ボーナス役である「BNS」と必ず当選し、単独で当選することはない「BE2」や、(4)「BE2」と同じ停止形となる「BE1」等が含まれている。
上述の(1)~(4)のうち、(3)を除く小役については、RT0及びRBBFの非有利区間のどちらであっても有利区間へ移行するが、(3)である「BE2」については、必ず「BNS」と同時当選するRT0においては有利区間移行可能対象である一方、RBBFにおいては対象外となっている。(図9参照。RBBFでは前述のように新たにボーナス役である「BNS」は当選しないため、「BE2」が当選するときに上位番号00の「HZ」であり、有利区間移行可能対象が「×」となっている。)
また、「BE2」は図9に示すように如何なる操作態様を行っても最大で3枚の払出しか得られない一方、有利区間移行対象に含まれるAT役の対象である「ATA_CL1」等は操作態様によっては3枚よりも多い8枚の払出が得られる場合がある。従って払出枚数が多いことにより有利区間移行可能対象に当選しているかもと遊技者が多い払出枚数であることにより気づく可能性がない。
更に、「BE2」と同じ停止形となる「BE1」も有利区間移行可能対象であり、これらはRBBFでも有利区間に移行可能であるため、遊技者は停止形から有利区間に移行したかどうかを即座に判別できなくなっている。そのため、興趣低下することもない。
また、区間移行制御手段106は、有利区間に移行した後に有利区間中のメダルの増加数が規定値(例えば、有利区間移行からの差枚数(払出枚数-投入枚数)が2400枚)を超えたときに有利区間から非有利区間に移行させる。また、有利区間に移行した後に非有利区間に移行することなく規定ゲーム数(例えば4000ゲーム)消化した場合に非有利区間に移行させるようにしてもよい。どちらの場合であっても、一般的な遊技状態として滞在しているRBBFは維持したまま非有利区間に移行する。非有利区間に移行すると、疑似ボーナスや後述する抽選モードを含むATに関する情報が全てリセットされる。
更に、設定変更等の初期条件によっても非有利区間に移行する。この場合は前述のように初期条件によりRT0となるため、RT0で非有利区間に移行する。
a)有利区間継続遊技数カウント手段106a
有利区間継続遊技数カウント手段106aは、有利区間の継続遊技数をカウントするものであり、有利区間フラグがONに設定されてから当該フラグがOFFに設定されるまでの遊技数をカウントする。具体的には、有利区間継続遊技数カウント手段106aは、有利区間フラグがONに設定されてから1ゲームを消化する度にRAM65に設定された有利区間遊技数カウンタ102eのカウント値を+1加算する。なお、有利区間継続遊技数カウント手段106aは、有利区間フラグがONからOFFに設定された場合は、有利区間遊技数カウンタ102eのカウント値を0にクリアする。なお、有利区間継続遊技数カウント手段106aは設けられていなくてもよい。
b)増加枚数カウント手段106b
増加枚数カウント手段106bは、有利区間移行からの遊技者の所持メダルの増加数をカウントするものである。増加枚数カウント手段106bは、メダルの払い出しがあった場合、その枚数分をRAM65に設定された増加メダル数カウンタ102fに加算する。また、増加枚数カウント手段106bは、メダルの投入があった場合はその枚数分だけ増加メダル数カウンタ102fのカウント値を減算する。なお、増加枚数カウント手段106bは、増加メダル数カウンタ102fのカウント値が上限値(2400枚)を超えるカウント値に到達し、有利区間フラグがONからOFFに設定された場合は、増加メダル数カウンタ102fのカウント値を0にクリアする。
(8)CZ移行抽選手段107
本実施形態では、非有利区間から有利区間に移行すると、AT状態である疑似ボーナス抽選を行うようになる。CZ移行抽選手段107は、この疑似ボーナス抽選をレア役当選等により一定期間高確率で抽選する状態となるCZに移行するか否かを抽選により決定するものである。CZ移行抽選に当せんした場合、CZ移行抽選手段107は、フラグ格納領域102dに設けられたCZフラグをONに設定する。なお、当該フラグはCZが終了するとOFFに設定される。
(9)疑似ボーナス抽選手段108
本実施形態では、所定ゲーム数(例えば30ゲーム)の間、AT役の対象である「ATA_CL1」~「ATB_RC2」の当選時に払出枚数の多い操作態様が報知される、疑似ボーナスが設けられている。疑似ボーナス抽選手段108は、有利区間の通常状態に、疑似ボーナスに移行するか否かを抽選(疑似ボーナス移行抽選)により決定するものである。疑似ボーナス移行抽選は、例えば、役抽選結果に応じて当選確率が設定されている。疑似ボーナス移行抽選に当選した場合、疑似ボーナス抽選手段108は、フラグ格納領域102dに設けられた疑似ボーナスフラグをONに設定する。当該フラグは、疑似ボーナスが終了するとOFFに設定される。
(10)疑似ボーナス強制移行制御手段109
本実施形態では、疑似ボーナスに移行するルートとして、通常状態(有利区間)で疑似ボーナス移行抽選に当選することを契機として移行する通常移行ルートと、通常状態(有利区間)で疑似ボーナス移行抽選に当選していない状態で所定の移行指標の累積が規定値になったことを契機として移行する強制移行ルート(所謂天井)とがある。疑似ボーナス強制移行制御手段109は、強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行を制御するものである。
本実施形態では、所定の移行指標として、疑似ボーナス終了からの消化ゲーム数(以下天井ゲーム数とも称する)が設定されている。有利区間移行時や疑似ボーナス終了時に抽選モードを決定しており、抽選モードによって消化ゲーム数が決定される。抽選モードとして天井ゲーム数が32ゲームである天国モードと、天井ゲーム数が200ゲームである引き戻しモードと、天井ゲーム数が800ゲームである通常モードAと、天井ゲーム数が800ゲームである天国モードに移行しやすい通常モードBが存在している。
(11)AT抽選手段110
AT抽選手段110は、疑似ボーナス中に新たな疑似ボーナスが当選するかを決定するものである。疑似ボーナス中に新たな疑似ボーナスが当選すると、疑似ボーナス終了後に即座に新たな疑似ボーナスが発生する所謂1ゲーム連荘が発生する。疑似ボーナス中に新たな疑似ボーナスが当選するとフラグ格納領域102dに設けられたATフラグをONに設定する。
(12)報知態様決定手段111
報知態様決定手段111は、払出表示器46で報知する押し順の報知態様を決定するものである。払出表示器46は、横並びの2つの7セグメントディスプレイで構成されており、これらのセグメントの点灯態様を押し順の種類に応じた固有の態様とすることで操作態様を特定可能に報知する。
(13)図柄判定手段112
図5の図柄判定手段112は、各リール6L,6M,6Rそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段105により停止制御されて停止した各リール6L,6M,6Rの図柄の表示態様が、予め定められた表示態様であるかどうかの判定を行うものであり、リール6L,6M,6Rが停止したときの入賞ラインにおける図柄組合せが所定の入賞態様であるかどうかを判定する。
(8)第1払出処理手段101h
第1払出処理手段101hは、図柄判定手段112の判定結果が疑似メダルの払い出しがある役のいずれかの入賞態様であった場合に、後述するメダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4と協働して、当該役に応じた疑似メダルを払い出すことにより、遊技者に利益を付与するものである。図柄判定手段112の判定結果が疑似メダルの払い出しにかかる表示態様であった場合は、第1払出処理手段101hは、メモリ102に設けられた払出残数の記憶領域に当選役に応じた払出枚数を記憶させた後、当該払出残数の値を1減算した上で、払出処理要求信号をメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信する。払出処理要求信号を受信したメダル数制御基板300では記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数を1加算する処理を行った上で、当該処理の完了信号を主制御基板100に送信し、これにより1枚分の払出処理が完了する。当該払出処理を払出残数の値が「0」になるまで繰り返し、当該遊技での払出処理が完了する。
この実施形態では、入賞した役の疑似メダルの払出数が2枚以上であっても、第1払出処理手段101hと第2払出処理手段301b4との間では1枚ずつ払出処理が行われるが、1回の払出処理で複数枚の疑似メダルに対する払出を行ってもよい。
(9)エラー検知手段101i
エラー検知手段101iは、通常の状態とは異なる異常な状態が発生している状態、いわゆるエラーが発生したか否かを検知するものである。
(10)払出表示器制御手段101j
払出表示器制御手段101jは、払出表示器46の表示を制御するものである。具体的には、払出表示器制御手段101jは、当選役に入賞した際、払出表示器46に当該入賞役に設定された疑似メダルの払出数が表示されるように払出表示器46を制御する。また、払出表示器制御手段101jは、エラー検知手段101iによりエラーの発生が検知された場合、払出表示器46に検知したエラーに対して予め定められた識別番号が表示されるように払出表示器46を制御する。
(11)コマンド作成手段101k
コマンド作成手段101kは、役抽選手段103の役抽選結果に関する情報、一般遊技状態やボーナス遊技状態などの遊技状態の種類に関する情報、各回転リール6L,6M,6Rの回転・停止状態、第1払出処理手段101hによる疑似メダルの払出状態などの種々の情報をサブ制御基板200(サブ制御CPU201)に送信するためのコマンドを生成するものである。そして、コマンド作成手段101kにより生成されたコマンドは、後述するコマンド送信手段101mによりサブ制御基板200に送信される。サブ制御基板200では、主制御基板100から送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。換言すれば、サブ制御基板200において実行される演出内容を指示するコマンドがコマンド作成手段101kにより作成される。
(12)コマンド送信手段101m
コマンド送信手段101mは、主制御基板100からサブ制御基板200へ、コマンド作成手段101kにより作成された種々の情報を含むコマンドを一方通行で送信するものである。また、後述するメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300から受信した計数スイッチ31の押下を示す情報や貸出スイッチ503aの押下を示す情報もコマンド送信手段101mによりサブ制御基板200へ送信される。
(13)メダル管理送受信手段101n
メダル管理送受信手段101nは、メダル数制御基板300に各種情報に基づく信号を送信するとともに、メダル数制御基板300からの各種情報に基づく信号を受信するものである。メダル数制御基板300に送信する情報としては、例えば、入賞役に関する情報やベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8の操作に関する情報、疑似メダルの投入に関する情報(投入処理要求信号)、疑似メダルの払い出しに関する情報(払出処理要求信号)、主制御CPU101のID番号、役物比率などの各種比率を含む遊技機情報などである。また、メダル数制御基板300から受信する情報としては、例えば、疑似メダルの投入に関する情報(投入処理応答信号)、疑似メダルの払出に関する情報(払出処理応答信号)、計数スイッチ31の押下を示す情報や貸出スイッチ503aの押下を示す情報などである。
(15)遊技履歴情報管理手段101q
図5の遊技履歴情報管理手段101qは、遊技の進行に応じて遊技履歴情報を集計するものである。例えば、遊技履歴情報として、総投入数(電源ONから再遊技を含まずに累積した投入数)、総払出数(電源ONから再遊技を含まずに累積した払出数)、MY(電源ON以降算出される最大MY)、役物払出数(電源ONから累積した役物の作動による払出数)、連続役物払出数(電源ONから累積した第一種特別役物の差動による払出数)、役物比率(役物払出数÷総払出数×100[%])、連続役物比率(連続役物払出数÷総払出数×100[%])、有利区間比率、指示込役物比率、役物等状態比率などがある。
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板200の機能について図5を参照して説明する。
(1)コマンド受信手段201a
コマンド受信手段201aは、主制御基板100のコマンド送信手段101mにより送信された種々の情報を含むコマンドを受信するものである。コマンド受信手段201aは、主制御基板100から送信されるコマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じてサブ制御基板200が備える各機能に通知を行う。
(2)演出内容決定手段201b
演出内容決定手段201bは、コマンド受信手段201aにより受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段103の役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器14に表示される動画を決定したり、スピーカ15,16から流れる音楽や音声を決定したり、上部ランプ部21や下部ランプ部22の光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。
また、演出内容決定手段201bは、疑似ボーナス中にAT役の対象である「ATA_CL1」~「ATB_RC2」のいずれかに当選した場合は、払出表示器46で表示される操作態様を特定可能な情報を液晶表示器14で表示するという演出内容に決定する。具体的には、疑似ボーナスにおいて当選した当選役グループが「ATA_CL1」であるときは、例えば、液晶表示器14の画面に「213」を表示する。
また、演出内容決定手段201bは、通常遊技状態において、第1停止リールが中リール6Mか右リール6Rとなる押し順の場合は、液晶表示器14を用いて「左押し推奨です」といった演出を行う。
そして、演出内容決定手段201bは、決定した演出内容に関するデータを含む信号を液晶表示制御手段201cおよび音声制御手段201dに送信する。
(3)液晶表示制御手段201c
液晶表示制御手段201cは、演出内容決定手段201bから送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器14に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部21や下部ランプ部22などの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの制御を行うものである。例えば、液晶表示制御手段201cは演出内容決定手段201bから送信されるデータに基づいて上部ランプ部21や下部ランプ部22などの光源を一斉にあるいは個別にフラッシュさせる。
(4)音声制御手段201d
音声制御手段201dは、演出内容決定手段201bから送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ15,16から音楽を流したり、音声を出力したりするなど制御を行うものである。例えば、音声制御手段201dは、演出内容決定手段201bから送信されるデータに基づいてスピーカ15から再遊技役の入賞音を鳴らしたり、スピーカ16からメダルの投入音を鳴らしたりする。
(メダル数制御基板)
次に、メダル数制御基板300の機能について図5を参照して説明する。
(1)記憶手段302a
記憶手段302aは、メモリ302のRAM部(揮発性メモリ)に形成され、遊技者が所持する疑似メダルの使用可能枚数データを記憶するものである。
(2)フラグ格納手段302b
フラグ格納手段302bは、スタートスイッチ9が操作されて遊技が開始した旨を特定可能な情報を主基板間送受信手段301aが受信した場合にオン設定され、スタートスイッチ9が操作された後に当該遊技の投入メダル数を示す情報がカードユニットCUに送信されたとき、または送信されたと想定される時間が経過したときにオフに設定される、投入完了フラグを格納するものである。
(3)主基板間送受信手段301a
主基板間送受信手段301aは、主制御基板100から送信される、疑似メダルの投入の指示や、入賞役にかかる疑似メダルの払出数に関する情報などの各種情報に基づく信号や、主制御CPU101のID番号、役物比率などの各種比率を含む遊技機情報などを受信するとともに、主制御基板100からの疑似メダルの投入指示や払出枚数に関する情報に対する応答信号を主制御基板100に送信するものである。主基板間送受信手段301aは、主制御基板100から送信される情報に基づく信号や、カードユニットCUから送信される情報に基づく信号を受信すると、情報の種類に応じてメダル数制御基板300が備える各機能に通知を行う。なお、主基板間送受信手段301aについては、主制御基板100からの信号を受信する手段と、カードユニットCUからの信号を受信する受信手段とが別々の手段であってもよい。
(4)遊技メダル数管理手段301b
遊技メダル数管理手段301bは、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データの管理を行うものであり、借受処理手段301b1と、第1計数処理手段301b2と、第2投入処理手段301b3と、第2払出処理手段301b4とを備える。
a)借受処理手段301b1
借受処理手段301b1は、カードユニットCUとの間で疑似メダルの借受処理を行うものである。具体的には、カードユニットCUの貸出スイッチ503aが操作された場合、カードユニットCUからスロットマシンSMに所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号が送信され、この信号が後述するユニット間送受信手段301eにより受信される。この信号がユニット間送受信手段301eにより受信された場合、借受処理手段301b1は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、所定の貸出枚数分増加した遊技メダル数データに書き換える。また、借受処理手段301b1は、所定の貸出枚数分増加した遊技メダル数データに書き換えたときは、貸出受領結果応答信号をユニット間送受信手段301eを介してカードユニットCUに送信する。
b)第1計数処理手段301b2
第1計数処理手段301b2は、カードユニットCUの第2計数処理手段501cと協働して、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データの一部または全部をカードユニットCU側に移す計数処理を行うものである。具体的には、スロットマシンSMの計数スイッチ31が操作された場合、スロットマシンSMからカードユニットCUに所定の計数分の枚数データに基づく信号がユニット間送受信手段301eを介して送信される。この信号がユニット間送受信手段301eにより送信された場合、第1計数処理手段301b2は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、所定の計数分減算した遊技メダル数データに書き換える。
この実施形態では、所定の計数分としては、計数スイッチ31の押下時間が所定時間に満たない通常押下の場合は疑似メダル1枚の枚数データ、計数スイッチ31の押下時間が所定時間以上の長押しの場合は疑似メダル50枚の枚数データとなっている。なお、長押しの場合は、計数スイッチ31の押下中、所定の間隔(例えば、300ms)で疑似メダル50枚の枚数データがカードユニットCUに送信される。これに伴い、第1計数処理手段301b2は、所定の間隔(例えば、300ms)のごとに記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、疑似メダル50枚分を減算した遊技メダル数データに書き換える。
c)第2投入処理手段301b3
第2投入処理手段301b3は、主制御CPU101の第1投入処理手段101dと協働して、疑似メダルの投入を行うことにより賭け数を設定して、遊技を開始するための所定条件を成立させるものである。
ベットスイッチ7が操作された場合、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aが受信した場合、第2投入処理手段301b3は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数を、ベット数に応じた枚数分(1枚)減算した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aを介して主制御基板100に送信する。
最大ベットスイッチ8が操作された場合、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aが受信した場合、第2投入処理手段301b3は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、ベット数に応じた枚数分(3枚)減算した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aを介して主制御基板100に送信する。
d)第2払出処理手段301b4
第2払出処理手段301b4は、図柄判定手段112の判定結果が疑似メダルの払い出しがある役のいずれかの入賞態様であった場合に、主制御CPU101の第1払出処理手段101hと協働して、当該役に応じた疑似メダルを払い出すことにより、遊技者に利益を付与するものである。
図柄判定手段112の判定結果が疑似メダルの払い出しにかかる表示態様(小役等の払い出しがある役の入賞態様)であった場合は、第1払出処理手段101hにより遊技者に払い出しにかかる疑似メダルの払出枚数分の枚数データに基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aが受信した場合、第2払出処理手段301b4は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、払出枚数分増加した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主制御基板100に送信する。ただし、この実施形態では、入賞した役の疑似メダルの払出枚数が2枚以上であっても、第1払出処理手段101hと第2払出処理手段301b4との間では1枚ずつ払出処理が行われる。一方、第2払出処理手段301b4は、再遊技役に入賞しても、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データの書き換えを行わない。なお、複数枚の払出であっても1枚ずつ払出処理を行うと説明したが、1回の払出処理で複数枚の疑似メダルに対する払出を行ってもよい。
(5)遊技メダル数表示器制御手段301c
遊技メダル数表示器制御手段301cは、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを基に、当該遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数が遊技メダル数表示器26に表示されるように、遊技メダル数表示器26の制御を行うものである。
(7)ユニット間送受信手段301e
ユニット間送受信手段301eは、疑似メダルの投入枚数や払出枚数に関する情報、スロットマシンSMで発生しているエラーに関する情報、役比モニタ47の表示される各種比率に関する情報、計数スイッチ31の操作に基づく計数分の枚数データを特定可能な情報、スロットマシンSMの固有の情報などの種々の情報をカードユニットCUに送信するとともに、貸出スイッチ503aの操作に基づいてカードユニットCUから送信される貸出枚数分の枚数データを特定可能な情報を受信するものである。
(8)VL供給判定手段301f
スロットマシンSMは、コネクタを介してカードユニットCUから電圧VLが供給されている。カードユニットCUに電源が投入されていない場合や、スロットマシンSMとカードユニットCUとが正常に接続されていない場合はカードユニットCUから供給される電圧VLが途絶えることになる。VL供給判定手段301fは、メダル数制御基板300においてカードユニットCUから電圧VLが供給される配線ラインの電圧を検出することにより、カードユニットCUから電圧VLが供給されているか否かを判定するものである。
(9)送信項目制御手段301g
ユニット間送受信手段301eによりカードユニットCUに送信される情報として、遊技機情報、計数情報、貸出受領結果応答に関する情報がある。送信項目制御手段301gは、これらの情報における送信内容または送信項目を制御するものである。
上記したスロットマシンSMのメダル数制御CPU301とカードユニットCUのユニットCPU501間の通信はシリアル通信により実施され、上記したスロットマシンSMの主制御CPU101とスロットマシンSMのメダル数制御CPU301間の通信はパラレル通信により実施される。なお、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301とカードユニットCUのユニットCPU501間の通信はシリアル通信に限定されるものではなく、また、スロットマシンSMの主制御CPU101とスロットマシンSMのメダル数制御CPU301間の通信はパラレル通信に限定されるものではない。
次に、本実施形態における、有利区間移行時における抽選モードを決定するための抽選モード決定テーブルについて図10に基づいて説明する。
本実施例では、前述のように有利区間移行時や疑似ボーナス終了時に抽選モードを決定しており、抽選モードとして前述のように、天井ゲーム数が32ゲームである天国モードと、天井ゲーム数が200ゲームである引き戻しモードと、天井ゲーム数が800ゲームである通常モードAと、天井ゲーム数が800ゲームである天国モードに移行しやすい通常モードBが存在している。
天国モードに移行すると、当該天国モードにおいて疑似ボーナスの当選確率も高くなっており、更に32ゲーム経過すると疑似ボーナスに強制的に当選するため、実質少ない消化ゲーム数での当選が保障されている。
更に、疑似ボーナス終了後に再び天国モードに高い割合(具体的には、50%~90%のいずれか)で移行するように構成されており、天国モードがループすると疑似ボーナスが連続して当選することになり、メダルの獲得に期待することができる。
上述の天国モードのループにより、有利区間中のメダルの増加数が前述の規定値まで到達するか、または、規定値よりも少し少ない(例えば差枚数2000枚)特定数に到達して疑似ボーナスが終了する有利区間終了条件が成立することにより、有利区間が終了する。
有利区間が終了することにより、非有利区間に移行するため一旦抽選モードはクリアされるように構成されているが、非有利区間に移行した後に再び有利区間に移行したときに、抽選モードとして天国モードが選択される割合を、通常モードAや引き戻しモードで当選した疑似ボーナス終了後に天国モードが選択される割合よりも高くすることで、遊技者は更なるメダルの獲得に期待することができるようになっている。
非有利区間に移行した後に図10(または図9)に示す下位番号の当選役グループに当選することで有利区間に移行可能であるとともに、図10に示すように、有利区間1ゲーム目のRT状態と有利区間の移行の契機となった下位番号の当選役グループとの組み合わせにより、抽選モードを決定するための抽選モード決定テーブルが選択されるようになっている。抽選モード決定テーブルとして、「リセット」と「優遇」の2パターンが設けられている。なお疑似ボーナス終了後の抽選モードを決定するための抽選モード決定テーブルとしては、疑似ボーナスが当選したときの抽選モードの状態に応じて、「天国モード用」、「引き戻しモード用」、「通常モードA用」、「通常モードB用」が設けられている。
非有利区間へは、有利区間中のメダルの増加数が前述の規定値まで到達するか、または、規定値よりも少し少ない(例えば差枚数2000枚)特定数に到達して疑似ボーナスが終了する有利区間終了条件が成立する以外にも、前述のように設定変更等の初期条件によっても移行するようになっている。初期条件により非有利区間となった場合の有利区間移行によって天国モードが選択される割合よりも高くすると、設定変更等によって過度にメダルの獲得期待度を向上させることになってしまい、遊技性を損ねることとなる。
そこで初期条件における非有利区間では過度にメダルの獲得期待度を向上させないようにするほうが好ましい。
しかしながら、非有利区間の移行契機によらずATに関する情報は全てリセットされるため、非有利区間が有利区間終了条件によるものなのか、初期条件によるものなのかを判別することは非有利区間だけで判別することができない。
ここで本実施形態では、有利区間移行の契機となった下位番号の当選役グループと、有利区間1ゲーム目の状態がRT0かRBBFかによって確実に設定変更等の初期条件によるものであるか、有利区間終了条件によるものであるかを判別するようにしている。
即ち、前述までに説明した通り、RBBへは極低確率でしか移行せず、通常の遊技においては基本的にRBBFに滞在していることから、RT0が有利区間1ゲーム目である場合には初期条件が成立したことによる非有利区間と判断して問題ない。そのため、図7に示すように、RT0が有利区間1ゲーム目である場合には初期条件に対応する抽選モード決定テーブルである「リセット」が選択される。
一方、有利区間1ゲーム目の状態がRBBFである場合には、前述のように、有利区間終了条件の成立であったり、有利区間中のメダルの増加数が規定値を超えたことであったり、有利区間に移行した後に非有利区間に移行することなく規定ゲーム数消化したこと等の通常の遊技進行により非有利区間になったことが想定される。しかしながら初期条件で非有利区間に移行した1ゲーム目でボーナスに当選し、ボーナス持越状態となった場合にRBBFとなってしまい、通常の遊技進行により非有利区間となったこととの判別がつかなくなり誤った判定をしてしまう虞がある。
そこで、前述のように、下位番号21の当選役グループである「BE2」について、ボーナス役である「BNS」と必ず当選し、単独で当選することはないように構成しておき、更に「BE2」については、RT0で当選した場合には有利区間移行可能対象となる一方、RBBFでは有利区間移行可能対象とならないように構成する(図9参照)ことで、有利区間1ゲーム目の状態がRBBFであっても、下位番号21の当選役グループである「BE2」の場合は初期条件と判定し、初期条件に対応する抽選モード決定テーブルである「リセット」が選択される(図10参照)。即ち初期条件で非有利区間に移行した1ゲーム目でボーナスに当選し、ボーナス持越状態となった場合のRBBFであると確実に判定して、初期条件に対応する抽選モード決定テーブルである「リセット」を選択することができる。
有利区間1ゲーム目の状態がRBBFであり、下位番号の当選役グループが「BE2」以外である場合は、有利区間終了条件によって非有利区間に移行したものと判定して、有利区間終了条件に対応する抽選モード決定テーブルである「優遇」が選択される。
抽選モード決定テーブルの「リセット」と「優遇」については、「優遇」のほうが遊技者にとって有利な抽選モードが選択されやすくなるように構成されている。
例えば、「リセット」である場合は、通常モードA:通常モードB:引き戻しモード:天国モード=30:30:40:0の割合で選択される一方、「優遇」である場合には、通常モードA:通常モードB:引き戻しモード:天国モード=0:20:10:70の割合で選択されるようになっている。「優遇」のほうが「リセット」に比べて天国モードの選択割合が高くなるようになっている。
これにより、一定のメダル獲得による有利区間終了条件により有利区間が終了し、一旦ATに関する情報がリセットされても、有利区間移行により再び天国モードの移行によるループに期待することができるため、興趣向上を図ることができる。
以上により、特殊な遊技状態を新たに設ける必要なく通常の遊技で用いられる役抽選の結果を利用することで適切に状態を設定できる。即ち、設定変更等で発生する初期状態の可能性があるボーナス役が持ち越しされていない遊技状態における非有利区間から有利区間への移行において過度に有利な状態を付与することがないように役抽選を工夫することで容易に判定できるようにしている。
(主制御ユニット)
次に、主制御基板100を内蔵する主制御ユニット150の構成について図6、図11~図14を参照して説明する。
図12は主制御ユニット150の基板ケース157を分解した状態での斜視図である。基板ケース157は、図12に示すように、背面側が開放された矩形箱状のカバー部材151と、正面側が開放された矩形箱状のベース部材152とを固定構造(図示省略)で組み付けてなるものであり、カバー部材151とベース部材152を組み付けた際に形成される内部空間に、主制御基板100が収容される。具体的には、カバー部材151及びベース部材152は、正面視において、主制御基板100よりも一回り大きい横長矩形状をなしており、基板ケース157の内部空間は、主制御基板100を全て収容可能な直方体形状をなしている。
また、基板ケース157は、図示しない封印構造により封印されており、基板ケース157を開放する際には、封印構造を破壊しなくてはならない。すなわち、本実施の形態では、基板ケース157を開放した際に、封印構造に開放の痕跡が残ることとなり、この痕跡をチェックすることにより、基板ケース157が許可なく開放されていないかを確認することができる。
カバー部材151及びベース部材152は、透明樹脂からなる成形品であり、カバー部材151とベース部材152を透して基板ケース157の内部を視認できるよう構成されている。また、サブ制御基板200、メダル数制御基板300、操作スイッチ基板600及び表示基板700各々を収納する透明な基板ケースの構成部材についても同様に透明樹脂からなる成形品で構成されている。図11,12に示すように、カバー部材151にはコネクタ開口部123が形成されており、基板ケース157に主制御基板100を収容した状態では、主制御基板100に実装されたコネクタ116がコネクタ開口部123から外部に露出し、主制御基板100の、コネクタを除く部分は、カバー部材151及びベース部材152によって密閉されている。また、カバー部材151には後述する放熱用開口124が形成されており、基板ケース157に主制御基板100を収容した状態で金属製放熱板125の設置領域と放熱用開口部124が正面視で重複するようになっている。
図13はカバー部材151を裏面側から見た図であり、図14は、主制御基板100の部品実装面における部品配置を表す図である。
主制御ユニット150を構成する主制御基板100は、前述の通りスロットマシンSMの遊技の進行を制御管理するとともに、カードユニットCUとの通信管理や疑似メダル数の枚数管理をする制御基板である。図14に示すように、主制御基板100は横長矩形状をなしており、その四隅には、基板ケース157に固定するためのネジ貫通孔が形成される。主制御基板100は、正面側が主制御CPU101を含むすべての電子部品を実装する部品実装面となっており、主制御CPU101、メダル数制御CPU301の他、各種のIC161等の電子部品が配設される。なお、図面は省略するが、主制御基板100における部品実装面とは反対側となる面には主制御CPU101を含むいかなる電子部品も実装されていない。
また、図面は省略するが、主制御基板100に実装される各電子部品は、主制御基板100の両面に敷設された金属配線により接続され、遊技を進行するための情報や、カードユニットCUとの遊技媒体に関する情報をそれぞれ対応する装置と通信することによって必要となる情報をやり取りしている。
ここで、主制御基板100に実装される主制御CPU101は遊技の進行を制御し、メダル数制御CPU301は遊技者が所持する疑似メダルの枚数の管理に関わる制御を行うものであるため、両電子部品の日常的な点検は極めて重要な事項である。仮に遊技者が不正に利益を得られるようなプログラムを搭載したCPUとすり替えられた場合、パチンコホールは多大な損失を被ってしまうためである。以下、主制御CPU101およびメダル数制御CPU301の外観について図15~図18を参照して説明する。
図15(a)は図14における領域Aを拡大したものであり、主制御基板100に実装された状態の主制御CPU101を正面側から見たものである。なお、主制御CPU101はソケットに挿入される形で主制御基板100に実装されているが、図15~図18ではソケットの図示を省略している。図15(b)は図15(a)におけるB-B断面を示すものである。図16(a)は図15(a)の主制御CPU101にシールを貼付する前の状態であり、図16(b)は図16(a)におけるC-C断面を示すものである。図17(a)は図16(a)の主制御CPU101にレーザーマーキングを施す前の状態であり、図16(b)は図16(a)におけるD-D断面を示すものである。図18(a)は図15(a)における領域Fを拡大したものであり、図18(b)は図18(a)におけるE-E断面を示すものである。なお、メダル数制御CPU301については、主制御CPU101と同様の構成であるため、詳細な図示は省略する。なお、主制御CPU101またはメダル数制御CPU301が本発明の制御手段に該当するものである。
図15に示すように、主制御CPU101は樹脂パッケージによりICチップを封止されている。一般的に半導体であるICチップはほこりや水分の付着で動作不良を起こすため樹脂材を用いて封止するが、本実施例では、金型内の規定位置にICチップをセットし、融解した樹脂を充填して硬化させる所謂モールド封止の工法により主制御CPU101のパッケージは形成されている。
図17(a)(b)に示すように、モールド封止により、主制御CPU101のICチップを封止する際、金型に凹凸を設けておくことで、充填された樹脂に凹凸ができる。その状態で硬化することにより、凸型パッケージマーキング250と凹型パッケージマーキング251が形成される。凸型パッケージマーキング250は「NEXT-1」という文字列で構成され、主制御CPU101の短辺(リードフレームが設けられていない辺)に平行となるように設けられており、凹型パッケージマーキング251は「ABC」という文字列で構成されており、主制御CPU101の長辺(リードフレームが設けられている辺)に平行となるように設けられており、「NEXT-1」と「ABC」という文字列は互いに90°回転する関係性となっている。なお、凸型パッケージマーキング250が本発明の第2表示部、「NEXT-1」が本発明の第2の文字列、凹型パッケージマーキング251が本発明の第3表示部、「ABC」が本発明の第3の文字列に該当し、「NEXT-1」「ABC」は製造会社名、販売会社名等、主制御CPU101の製造時に共通する情報を表すものである。
図17の状態から、パッケージ表面にレーザーマーキングを行うことで、図16の状態となる。図16(a)(b)に示すように、凹型パッケージマーキング251とは異なる凹型パッケージマーキング252が形成される。凹型パッケージマーキング252は「AAAB123-P」「2023AA14」「123456789」という文字列と特定の情報を読み取り専用機器で取得できる二次元コードで構成され、文字列はそれぞれ主制御CPU101の長辺(リードフレームが設けられている辺)に平行となるように設けられている。なお、凹型パッケージマーキング252が本発明の第1表示部、「AAAB123-P」「2023AA14」「123456789」が本発明の第1の文字列に該当し、「AAAB123-P」「2023AA14」「123456789」は製品名、製造時期、ロット番号等、個々の主制御CPU101で固有の情報を表すものである。
前述のように凹型パッケージマーキング251をモールド成型で形成し、その後、パッケージ表面にレーザーマーキングを施して凹型パッケージマーキング252を形成するにあたり、凹型パッケージマーキングの形成領域を重複する、換言すると製造工程の異なる複数種類の凹型パッケージマーキングにおける文字列の少なくとも一部が重なり、少なくとも一部が重ならないように形成されるようにすると、図18(a)(b)に示すようにパッケージマーキングの形成領域に不規則な段差が生まれ、より構造が複雑化する。このようにすることで、不正行為者により主制御CPU101の外観を偽造することは困難となり、すり替え等の不正行為がしづらくなる。この際、モールド成型で形成される文字列の深さとレーザーマーキングで形成される文字列の深さは異なるようにした方がより構造が複雑化する。
図16の状態から、パッケージ表面に識別シール253を貼り付けることで、主制御CPU101は、図15に示す主制御基板100へ実装できる状態となる。図15(a)(b)に示すように、識別シール253には「山佐」「ニューパルサー」「AB-01」の文字列が印刷されており、文字列がそれぞれ主制御CPU101の長辺(リードフレームが設けられている辺)に平行となるように貼付される。なお、「山佐」「ニューパルサー」「AB-01」が本発明の第4の文字列に該当し、「山佐」「ニューパルサー」「AB-01」はスロットマシンSMの製造会社名、機種名、製造番号等、主制御CPU101が搭載されるスロットマシンSMに関する情報を表すものである。
一般的に、主制御CPU101の製造会社や販売会社は固有の情報ではなく、共通した情報であるため、不正行為者が情報を入手して偽造することは容易であるが、製品名や製造時期、ロット番号についてはその組み合わせが固有の情報であり、番号を整合することで情報が正規のものであるか、不正規であるかを確認できる。また、識別シール253に印刷されている情報もスロットマシンSMの機種ごとで異なるため、組み合わせて確認することにより精度の高い確認を行うことができる。そのため、ホール店員の日常的な点検では、凹型パッケージマーキング252の文字列や識別シール253に印刷されている情報のみを確認し、凸型パッケージマーキング250の文字列と凹型パッケージマーキング251の文字列は確認しないことがある。このことから、凹型パッケージマーキング252の文字列や識別シール253に印刷されている情報は、凸型パッケージマーキング250の文字列と凹型パッケージマーキング251の文字列と比べ、重要視される情報であると言える。
ホール店員は日常的な点検で、前述の通り、凹型パッケージマーキング252の文字列や識別シール253に印刷されている情報に変化がないか点検を行うが、本実施形態では、凹型パッケージマーキング252や識別シール253の各文字が設置状態で正面視すると回転しておらず読みやすい状態、換言すると、凹型パッケージマーキング252の文字列や識別シール253に印刷されている情報が概ね正位置の状態となるように主制御CPU101が設置されているため、点検に際する業務効率が向上する。なお、本実施形態における設置状態での正面視とは、主制御基板100の部品実装面を正面から視認した状態を定義するものであり、主制御ユニット150や主制御CPU101の設置状態によって異なるものである。主制御ユニット150が筐体KY後方に固定された状態であれば、手前側から視認する状態を正面視となるが、例えば、主制御ユニット150が前面パネル2の裏側に設置され、前面パネル2を開放した状態で主制御CPU101を視認できるように設置されているのであれば、開放した前面パネル2の裏側を見る方向が正面視となる。
対して、凸型パッケージマーキング250の文字列「NEXT-1」は重要視される情報ではないため、文字列が正位置とならないような位置で主制御CPU101が設置されている。また、凸型パッケージマーキング250はパッケージ表面から凸形状のため、製造時等に作業者が指で触ることにより摩耗や破損する恐れがあるが、日常的な点検においては、その摩耗や破損した箇所も有用な情報となる。仮に、「NEXT-1」の文字列の一部が摩耗して見えなくなっていたものが全て見えやすくなっていた場合、店員が点検の際に違和感をおぼえることですり替え等の不正行為が行われた可能性があると気づくことができる。前述の通り「NEXT-1」は重要視される情報ではないため、文字列の一部が摩耗して見えなくなっていたとしても問題なく使用することができる。
また、凹型パッケージマーキング252はレーザーマーキングによって表面層を剥離したり刻印したりして形成されるが、その過程で照射部分がレーザー光によって酸化したり、変色したりする。具体的にはパッケージ表面がグレーであるのに対し、黒色に近い色となる。対して、凸型パッケージマーキング250や凹型パッケージマーキング251はモールド成型により形成されるため、パッケージ表面とほぼ同色となる。これにより凹型パッケージマーキング252の文字列が目立つため、より店員による日常的な点検が容易となる。
さらに、図15(b)に示すように、識別シール253は設置後に剥がれることがないように、凹型パッケージマーキング251や凹型パッケージマーキング252が設けられていない主制御CPU101のパッケージ表面で平らな領域に貼り付けられるが、凹型パッケージマーキング251や凹型パッケージマーキング252が形成される領域と、識別シール253が貼り付けられる領域の間に凸型パッケージマーキング250が形成されていることで、識別シール253を貼り付ける際に凸型パッケージマーキング250を境界として貼付領域を触覚で確認することが可能となり、製造時の作業効率が向上する。
また、識別シール253は白地に黒色系のインクで文字列が印刷されており、凹型パッケージマーキング252と同系色の文字列となっている。そのため、点検時に対象となる文字列がより明確となり、店員による点検が容易となる。
また、図18(a)(b)に示すように、レーザーマーキングを行う際、「AAAB123-P」の文字列内の一部にレーザー照射しないようにすることで、「AAAB123-P」という文字列の中に「123」という文字列で構成されるパッケージマーキング254を認識できるようにしている。このようにすることで、不正行為者により主制御CPU101の外観を偽造することは困難となるため、すり替え等の不正行為がしづらく、店員による点検で発見が容易になっている。なお、本実施形態では「B」の文字中に「123」という文字列が存在するようにしているが、複数の文字にそれぞれ文字列が存在するようにしてもよいし、単体文字であってもよい。
(ケーブル、保持部材及び回転防止部について)
次に、主制御基板100とサブ制御基板200等の基板間を接続するためのケーブル2001を保持する保持部材2002及び保持部材2002の回転を防止するための第1回転防止部2003、第2回転防止部2004について図6、図19~図23を参照して説明する。なお、ケーブル2001は、基板の種類によらず2つの基板間を接続されるために用いられるものであればよく、基板の種類は問わない。
図6において、ケーブル2001による接続としてスロットマシンSMの筐体KY内に配置されている主制御基板100とサブ制御基板200及びスロットマシンSMの筐体KY内に配置されている主制御基板100と操作スイッチ基板600を例として示している。図6には図示されていないが、他の基板間においてもケーブル2001にて接続されている。基板間を接続するためのケーブル2001の経路にはケーブル2001を保持するため保持部材2002が適宜設けられている。図6においては、破線の丸印で囲っている領域Aから領域Cの各々に保持部材2002が各1個ずつ設けられている。
各々の領域に設けられている保持部材2002の近傍には、取付作業や点検作業等で保持部材2002に不意に接触することやケーブル2001が引っ張られる等により保持部材2002に意図せぬ力が働くことで保持部材2002が装着状態において使用として想定されている正規位置(図6、図21及び図22参照)から回転してしまうことを防止するための回転防止部(第1回転防止部2003または第2回転防止部2004)が設けられている。回転防止部の形状は、保持部材2002が装着状態の位置から回転してしまうことを防止できれば限定されるものではないが、例えば保持部材2002の四隅に設けられる第1回転防止部2003(図6の領域Aと領域C、図21を参照)や、保持部材2002の向き合う一辺側に沿うように設けられる第2回転防止部2004(図6の領域B、図22を参照)等がある。保持部材2002、第1回転防止部2003及び第2回転防止部2004について詳しくは後述にて説明する。
次に、図6の領域Aから領域Cにおいて装着されている保持部材2002及び保持部材2002の近傍に設けられている回転防止部材(第1回転防止部2003または第2回転防止部2004)に関して図19~図23を参照して説明する。
まず、非装着状態の保持部材2002について図19及び図20を用いて説明する。保持部材2002はプラスチック製(例えばポリアミド製)であり、図19(a)は第1部位2101と第2部位2102が係合している状態の保持部材2002斜視図であり、図19(b)は図19(a)の矢印L方向(上面方向)から見た保持部材の図である。また、図20(a)は図19(a)の矢印M方向(側面方向)から見た図であり、図20(b)は図20(a)において第1部位2101と第2部位2102との係合を解除している図である。
保持部材2002は、係合と係合解除を行うことができる第1部位2101と第2部位2102及び遊技機への装着に用いられる第3部位2103より構成される。第3部位2103を遊技機に設けられる挿入孔に挿入することで所定位置に装着される装着状態となる。挿入孔が設けられる箇所としては、例えば、筐体KYの壁部や、前面パネル2や、遊技機内に設置されている基板を収納する基板ケース等が挙げられるが、ケーブル2001を保持するために保持部材2002を好適に用いることができる箇所に設けられていればよい。図20(a)に示すように第1部位2101と第2部位2102が係合することでケーブル2001を保持することができる収納空間2201を形成することができ、また、第1部位2101と第2部位2102の係合を解除することで収納空間2201に保持するためにケーブル2001を挿入する、または、収納空間2201に保持されているケーブル2001を取り出すのに少なくとも必要となる特定領域αを開放することができる。なお、保持部材2002に求められる機能としては、第1部位2101と第2部位2102の係合を解除することで特定領域αの開放を確保でき、通常想定される作業で要する力ではケーブル2001を挿入する、または、取り出す際に不要である過度に大きな領域まで開放することがないように構成されているほうが好ましい。
第1部位2101は、係合及び係合を解除する際に用いられる操作部2101aと、収納空間2201を形成するため第1形成部2101bと、収納空間2201に保持されるケーブル2001が収納空間2201内で過度に移動することを防止する抑え部2101cとを含む。なお、抑え部2101cは収納空間2201のサイズ、ケーブル2001の束のサイズ、ケーブル2001の撓み具合などを勘案し、必ずしも設けなくてもよい。また第2部位2102は、操作部2101aに対応する受け部2102aと、収納空間2201を形成するため第2形成部2102bと、第3部位2103が挿入される挿入孔を形成する面に接する設置部2102cとを含む。
次にスロットマシンに装着されている装着状態において正規位置である保持部材2002(図6の領域Aから領域C)について、図21~図23を参照して説明する。なお、図21~図23についても図6と同様の座標軸を用いている。
図21(a)は、領域Aにおける装着状態の保持部材2002の周辺図であり、挿入孔が設けられている筐体KYの左側壁を右側(X軸負方向)から見た図である。また、図21(b)は図21(a)の矢印N方向(Z軸負方向)から見た図である。
図21(a)において保持部材2002はケーブル2001を収納空間2201に収納して保持しており、仮に操作部2101aを操作して第1部位2101と第2部位2102の係合を解除されたとしても、ケーブル2001を取り出すのに少なくとも必要となる特定領域αは装着状態においては収納空間2201に対して鉛直下向きとならない位置(上部側)に形成されるため、鉛直下向きに働くケーブル2001の自重によって収納空間2201からケーブル2001が意図せずに落下してしまうことを防止している。ここで保持部材2002の近傍の四隅には、意図せぬ力が働くことで保持部材2002が装着状態の位置から回転してしまうことを防止するために第1回転防止部2003が設けられている。第1回転防止部2003は筐体KYの左側壁に図示しない取付手段で取り付けられるものでもよいし、筐体KYの側壁から突出して設けられているものでもよい。
ここで、比較例として回転防止部を設けていない場合について説明する。図23(a)は図21(a)において第1回転防止部2003が設けられていない状態である。図23(a)では理解しやすいようにケーブル2001が収納されていない状態を例として説明するが、ケーブル2001が収納されている状態でも同様の事象は発生し得る。例えば図23(a)において、取付作業や点検作業等で保持部材2002に不意に接触したことにより意図せぬ力が矢印P方向から保持部材2002にかかった場合に、保持部材2002は時計回りに回転してしまい、保持部材2002が時計回りに90度以上回転して図23(b)のようになってしまうことがある。この状態では、仮にケーブル2001を収納空間2201に保持するために挿入する作業を行うと鉛直下向きに働くケーブル2001の自重に逆らってケーブル2001を入れる必要があり作業効率が落ちるとともに、更に操作部2101aを操作してしまい第1部位2101と第2部位2102の係合を解除されると、開放される特定領域αは装着状態において収納空間2201に対して鉛直下向き寄りに形成されるため、鉛直下向きに働くケーブル2001の自重によって収納空間2201からケーブル2001が意図せずに落下してしまう虞がある。また、この例では保持部材2002に直接力がかかった例で説明したが、保持部材2002にケーブルが収納されている場合はケーブル2001に意図せぬ方向に力がかかることで保持部材2002に力がかかる状態で接触してしまい、保持部材2002によってケーブル2001を傷つけてしまう虞があるとともに、保持部材2002が回転することになり前述した状況が発生する虞がある。
一方、図21(a)のように第1回転防止部2003が設けられていると、取付作業や点検作業等で保持部材2002やケーブル2001に意図せぬ力がかかっても保持部材2002が第1回転防止部2003に当たるためほとんど回転することなく装着状態の正規位置を維持することができる。これにより操作部2101aを操作して第1部位2101と第2部位2102の係合を解除されることで開放される特定領域αは90度以上回転することなく、鉛直下向きとなることがないため、鉛直下向きに働くケーブル2001の自重によって収納空間2201からケーブル2001が意図せずに落下してしまうという問題が発生せず、より好適な遊技機を提供することができる。
図21(a)は、領域Aにおける装着状態の保持部材2002の周辺図を説明したが、領域Cにおける装着状態の保持部材2002の周辺図は、図21(a)の全体を時計方向に約70度回転させたものとなり、各部の説明は図21(a)にて説明したものであるため、詳細な説明は省略する。
図22(a)は、領域Bにおける装着状態の保持部材2002の周辺図であり、図21(a)で説明した領域Aにおける保持部材2002の周辺図との相違点として、挿入孔が設けられているのがサブ制御基板200を収納する透明な基板ケース上に設けられている。
また、図22(a)では保持部材2002の近傍に回転防止部として、第1回転防止部2003ではなく設置部2102cの長辺に沿って設けられる第2回転防止部2004が設けられている。第2回転防止部2004は透明な基板ケースと一体成形にて形成されるものであり、第2回転防止部2004も透明となっている。従って、第2回転防止部2004があっても基板ケース内に収納されている基板の目視点検等をスムーズに行うことができるとともに、保持部材2002の装着状態の確認も簡易に行うことができる。
また、図22(b)は、図22(a)の矢印N方向(Z軸負方向)から見た図である。図22(b)は図21(b)の相違点として、第2回転防止部2004があることが挙げられるが、後は図21(b)と同様である。
図22(a)においても、図21(a)と同様に、取付作業や点検作業等で保持部材2002やケーブル2001に意図せぬ力がかかっても保持部材2002が第2回転防止部2004に当たるためほとんど回転することなく装着状態の正規位置を維持することができる。
なお、保持部材2002について、図6に例として記載した3つの保持部材2002について説明したが、遊技機には更に別の保持部材2002が設けられていてもよく、設けられている保持部材2002の全てについて回転防止部が設けられており、意図せぬ力がかかったとしても特定領域αは鉛直下向きとならないように構成されているほうが好ましい。
更に、保持部材2002が90度以上回転してしまい特定領域αが鉛直下向きにならないようになっていれば回転防止部材はどのような構成であってもよいが、上述した第1回転防止部2003や第2回転防止部2004のように装着状態の正規位置からほとんど回転することがない(意図せぬ回転を許容することがない)ように回転防止部を設けることは、より好適に作業を実現することができる効果も奏する点からもより好ましいといえる。
ところで、スロットマシンSMは、ATやRBBなど、遊技者が有利な状態が終了した際に過度な遊技への注意喚起を促して遊技者が遊技にのめり込み過ぎてしまうことを防止するために注意表示を行うことがある。注意表示は、液晶表示器14の画面中央において、例えば「のめり込みに注意しましょう!」といったメッセージを所定態様(四角い枠で囲んだ態様)で少なくとも所定時間経過するまで表示される。
注意表示は液晶表示器14のサイズに応じて決まった大きさで表示されるものであるが、液晶表示器14の前面に表示の変化しない装飾パネル等を設置する場合がある。その際には注意表示を遊技者が認識できる十分な大きさで表示することが困難であるため、常時注意表示を確認できるよう、正面板4に注意表示を印刷したシールを貼り付けたり、液晶表示器14のサイズではなく、液晶表示器14の表示可能エリアのサイズに応じた大きさで注意表示を表示したりすることとしてもよい。
以上のように、本実施形態を説明したが、上記実施の形態に限らず種々変更を加えることができる。例えば、上記実施の形態は、スロットマシン1の主制御基板100を収納する主制御ユニット150であるが、スロットマシンの他の制御基板(サブ制御基板200や画像制御基板等)を収納するユニットであってもよいし、他の遊技機(パチンコ機等)に係る制御基板を収納するユニットであってもよい。
また、本実施の形態における主制御基板100は部品実装面に主制御CPU101、メダル数制御CPU301の他、各種のIC161等の電子部品が配設されており、主制御基板100における部品実装面とは反対側となる面には主制御CPU101を含むいかなる電子部品も実装されていなかったが、例えば、一部の受動部品のような主制御CPU101の信号入出力動作に直接関連しない電子部品については部品実装面と反対側となる面に実装しているものであってもよい。
また、本実施の形態における主制御ユニット150は、筐体KYの背面側に取り付けられていたが、これに限定するものではない。例えば、前面パネル2の裏側に取り付けられたり、筐体KYの側面側に取り付けられたりするものとしてもよい。但し、主制御ユニット150が前面パネル2の裏側に取り付けられた場合は、前面パネル2の裏側方向が主制御基板100、基板ケース157、主制御ユニット150の正面側となり、前面パネル2の表側方向が主制御基板100、基板ケース157、主制御ユニット150の裏面側となる。いずれの例であっても、基板ユニット6はスロットマシン1の内部に、前面パネル2を開放すると主制御基板100の部品実装面が視認可能となるように設置されるものである。