JP7383101B1 - 空調制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】省エネルギー化を実現できると共に、ウイルス等に対する感染リスクを低減させることができる空調制御方法及び空調制御システムを提供する。【解決手段】一実施形態に係る空調制御方法は、室内に存在する人が快適であると感じる温度と気流の関係を示す熱的快適範囲Bを演算又は記憶する工程と、室内における菌又はウイルスに対する感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値F1を演算又は記憶する工程と、熱的快適範囲B内における温度の最高値である温度最高値T1を算出する工程と、熱的快適範囲B内において温度最高値T1に対応する気流の速度である第2気流速度値F2を算出する工程と、温度最高値T1を設定温度とするように温度制御装置を制御する工程と、第1気流速度値F1及び第2気流速度値F2のうち高い気流速度を設定速度とするように気流制御装置を制御する工程とを備える。【選択図】図2

Description

本開示は、空調制御方法及び空調システムに関する。
特許文献1には、空調制御装置、空調システム、空調制御方法、及び空調制御プログラムが記載されている。空調制御システムは、空調対象のビル内の空調を制御する。空調制御システムは、複数の空調機と、複数の温度センサと、複数の湿度センサと、中央熱源装置と、空調連携制御装置とを有する。
空調機は、外気冷却用コイル、還気冷却用コイル、及び送風ファンを有する。各空調機は、温度センサ及び湿度センサから取得した計測値を空調連携制御装置へ送信する。中央熱源装置は、冷水を生成する冷凍機と、冷凍機を冷却して温度が上昇した水を冷却する冷却塔と、冷水を搬送する送水ポンプとを有する。空調連携制御装置は、各空調機から送信された温度センサ及び湿度センサの計測値を取得して、予め設定された快適性指標の範囲内で、冷却塔、冷凍機、送水ポンプ、外気冷却用コイル、還気冷却用コイル、及び送風ファンの消費エネルギーが最小となるように室温設定値及び湿度設定値を算出する。
特許文献2には、換気システムが記載されている。換気システムは、部屋内における咳又はくしゃみの発生を検出する咳検出装置と、部屋の外部に気体を排出する換気装置と、換気装置を制御する制御装置とを備える。制御装置は、咳又はくしゃみの発生によって部屋内に放出される物質の部屋内の空間全体への拡散のされやすさを示す拡散度を取得する。制御装置は、取得した拡散度に基づいて、咳又はくしゃみの発生時刻から換気装置を作動させるまでの待機時間を算出する。そして、制御装置は、咳検出装置が咳又はくしゃみの発生を検出した時刻から待機時間待機した後に換気装置を作動させる。
特許第5284528号公報 特開2020-30010号公報
ところで、例えば夏期の冷房使用時においては、空気の温度のみで室内温熱環境を制御する場合、多くのエネルギーを消費するという問題がある。また、ウイルス又は菌に対する感染リスクの低減において、外気導入量の増加が考えられる。しかしながら、外気導入量の増加のためには、新築の場合には機器容量の増加、既築の場合には機器の更新等が必要となる場合があり、コストが増大する可能性がある。更に、外気導入量の増加は、空調用エネルギーの消費量の増加にもつながる可能性がある。従って、省エネルギー化の点においても改善の余地がある。
本開示は、省エネルギー化を実現できると共に、ウイルス等に対する感染リスクを低減させることができる空調制御方法及び空調制御システムを提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る空調制御方法は、室内の温度を制御して冷房を行う温度制御装置と、室内の気流を制御する気流制御装置と、を制御する空調制御方法である。空調制御方法は、室内に存在する人が快適であると感じる温度と気流の関係を示す熱的快適範囲を演算又は記憶する工程と、室内における菌又はウイルスに対する感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値を演算又は記憶する工程と、熱的快適範囲内における温度の最高値である温度最高値を算出する工程と、熱的快適範囲内において温度最高値に対応する気流の速度である第2気流速度値を算出する工程と、温度最高値を設定温度とするように温度制御装置を制御する工程と、第1気流速度値及び第2気流速度値のうち高い気流速度を設定速度とするように気流制御装置を制御する工程と、を備える。
本開示に係る空調システムは、室内の温度を制御して冷房を行う温度制御装置と、室内の気流を制御する気流制御装置と、室内に存在する人が快適であると感じる温度と気流の関係を示す熱的快適範囲を演算又は記憶する記憶装置と、温度制御装置及び気流制御装置を制御する制御部と、を備える。記憶装置は、室内における菌又はウイルスに対する感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値を演算又は記憶する。制御部は、熱的快適範囲内における温度の最高値である温度最高値を算出し、熱的快適範囲内において温度最高値に対応する気流の速度である第2気流速度値を算出し、温度最高値を設定温度とするように温度制御装置を制御し、且つ、第1気流速度値及び第2気流速度値のうち高い気流速度を設定速度とするように気流制御装置を制御する。
この空調制御方法及び空調システムでは、温度制御装置は冷房を行う。そして、室内に存在する人が快適であると感じる温度と気流の関係である熱的快適範囲が演算又は記憶され、感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値が演算又は記憶される。第1気流速度値が演算又は記憶されることにより、気流制御装置によって感染リスクを低減できる。この空調制御方法では、熱的快適範囲内における温度最高値が算出され、且つ熱的快適範囲内における当該温度最高値に対応する気流の速度である第2気流速度値が算出される。そして、温度最高値を設定温度とするように温度制御装置が制御され、且つ第1気流速度値及び第2気流速度値のうち高い気流速度とするように気流制御装置が制御される。従って、冷房時において、温度最高値が設定温度とされ、且つ第1気流速度値及び第2気流速度値のうち高い気流速度が設定されるので、冷房時の温度最高値の設定によって省エネルギー効果を高めることができる。
この空調制御方法は、温度制御装置を制御する工程の前に、第1気流速度値が第2気流速度値よりも高い場合に、第1気流速度値に対応する温度となるように温度最高値を修正する工程を備えてもよい。この場合、第1気流速度値が第2気流速度値よりも高いときに、第1気流速度値に対応する温度となるように温度最高値が修正される。従って、省エネルギー効果および快適性を一層高めることが可能となる。
室内は、複数の領域に区分されており、気流制御装置は、複数の領域のそれぞれに設けられていてもよい。熱的快適範囲を演算又は記憶する工程では、領域ごとに熱的快適範囲を演算又は記憶し、温度最高値を算出する工程では、複数の領域における複数の熱的快適範囲の温度最高値のうち最も低い値を算出してもよい。第2気流速度値を算出する工程では、複数の熱的快適範囲のそれぞれにおいて最も低い値に対応する気流の最低速度である第2気流速度値を領域ごとに算出してもよい。温度制御装置を制御する工程では、当該最も低い値を設定温度とするように温度制御装置を制御し、気流制御装置を制御する工程では、第1気流速度値及び第2気流速度値のうち高い気流速度を設定速度とするように気流制御装置を領域ごとに制御してもよい。この場合、室内の複数の領域のそれぞれに気流制御装置が設けられており、領域ごとに熱的快適範囲を演算又は記憶する。そして、複数の熱的快適範囲のそれぞれにおいて当該最も低い値に対応する気流の最低速度である第2気流速度値を領域ごとに算出し、第1気流速度値及び第2気流速度値のうち高い気流速度を設定速度とするように気流制御装置を領域ごとに制御する。従って、気流制御装置を領域ごとに制御することにより、複数の領域のそれぞれに対して気流の制御をよりきめ細やかに行うことができる。その結果、省エネルギー効果を高め、快適性を向上させることができる。
本開示の別の側面に係る空調制御方法は、室内の温度を制御して暖房を行う温度制御装置と、室内の気流を制御する気流制御装置と、を制御する空調制御方法である。空調制御方法は、室内に存在する人が快適であると感じる温度と気流の関係を示す熱的快適範囲を演算又は記憶する工程と、室内における菌又はウイルスに対する感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値を演算又は記憶する工程と、熱的快適範囲内における温度の最低値である温度最低値を算出する工程と、熱的快適範囲内において温度最低値に対応する気流の速度である第2気流速度値を算出する工程と、温度最低値を設定温度とするように温度制御装置を制御する工程と、第1気流速度値及び第2気流速度値のうち高い気流速度を設定速度とするように気流制御装置を制御する工程と、を備える。
この空調制御方法において、温度制御装置は暖房を行う。そして、冷房時と同様、熱的快適範囲、及び、感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値が演算又は記憶される。従って、気流制御装置によって感染リスクを低減できる。この空調制御方法では、熱的快適範囲内における温度最低値が算出され、且つ熱的快適範囲内における当該温度最低値に対応する気流の速度である第2気流速度値が算出される。従って、暖房時において、温度最低値が設定温度とされ、且つ第1気流速度値及び第2気流速度値のうち高い気流速度が設定されるので、暖房時の温度最低値の設定によって省エネルギー効果を高めることができる。
前述した空調制御方法において、気流制御装置を制御する工程では、気流制御装置から上向きの気流が生じるように気流制御装置を制御してもよい。この場合、暖房時において気流制御装置は上向きの気流を生じさせる。上向きの気流が生じることにより、天井に気流を吹き付けることができるので、天井の熱溜まりを抑制することができる。より具体的には、空気の密度差に伴う上下温度分布を解消し、不快な状態を回避することができる。
本開示によれば、省エネルギー化を実現できると共に、ウイルス等に対する感染リスクを低減させることができる。
実施形態に係る空調システムを示す平面図である。 熱的快適範囲の例を示す図である。 第1実施形態に係る空調制御方法の工程の例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る空調制御方法の工程の例を示すフローチャートである。 気流制御装置を模式的に示す側面図である。
以下では、図面を参照しながら本開示に係る空調制御方法及び空調制御システムの実施形態について説明する。図面の説明において同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解の容易化のため一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
(第1実施形態)
本実施形態に係る空調制御方法及び空調制御システム1では、省エネルギー化、人の熱的快適性の向上、及び、ウイルス又は菌等に対する感染リスクの低減、という3つの目的関数に基づいて、温度と気流(例えば風速)という2つの制御変数を最適化する。熱的快適性とは、周囲の温熱環境に対しての満足度を示す心の状態と定義されている。人体と環境との物理的な熱交換には、6つの温熱環境要素(空気温度、放射温度、湿度、気流、着衣量、及び代謝量)が影響する。但し、着衣量及び代謝量は個人的な要素であるため、空気温度、放射温度、湿度及び気流が制御対象となりうる。上記の6つの温熱環境要素を組み合わせた総合的な温熱環境指標としてPMV(Predicted Mean Vote)、PPD(Predicted Percentage of Dissatisfied)及びSET*(Standard New EffectiveTemperature)等が挙げられる。よって、ある温熱環境下における個人の熱的快適性を把握する場合には、上記6つの温熱環境要素と熱的快適性との関係を探る方法もあれば、PMVのような総合指標との関係を探る方法もある。
また、室内温熱環境を構成する要素としては、空気温度、放射温度、湿度及び気流がある。放射温度とは、壁及び天井等の室内表面からの赤外線放射によって人体が受ける熱エネルギーを考慮するための概念である。一例として、平均放射温度は、各室内表面の温度を形態係数で荷重平均した値に相当する。本実施形態に係る空調制御方法及び空調制御システムでは、例えば、夏季の冷房使用時において、気流を用いることで空気温度の設定値を引き上げることにより、空気の冷却に要するエネルギーを低減できる。
図1は、本実施形態に係る空調制御方法及び空調制御システム1が適用される建物Sの平面図を模式的に示す図である。図1に示されるように、本実施形態に係る空調制御システム1は建物Sに設置されている。例えば、建物Sは、オフィスビル又は学校等、ある程度利用者が固定される建物である。
一例として、建物Sは、新設の建物であって空調制御システム1は建物Sの構築時に導入される。しかしながら、建物Sは既設の建物であってもよく、既設の建物Sに空調制御システム1が導入されてもよい。建物Sは部屋Hを有し、部屋Hは天井と壁Wによって画成されている。
空調制御システム1は、部屋Hの内部(室内)の温度を制御する温度制御装置2と、室内の気流を制御する気流制御装置3とを有する。第1実施形態では、温度制御装置2が冷房を行う例について説明する。温度制御装置2は、空調された空気Kを室内に供給する。温度制御装置2は、一例として、VAV(Variable Air Volume:変風量)ユニットである。この場合、温度制御装置2は、風量調節機構を有する。気流制御装置3は、一例として、シーリングファンである。
例えば、室内には複数の領域Aが設けられ、複数の領域Aは第1領域A1、第2領域A2、第3領域A3及び第4領域A4を含む。例えば、第1領域A1、第2領域A2、第3領域A3及び第4領域A4のそれぞれには複数(一例として4つ)の机Dが設置されている。一例として、部屋Hは16人部屋であり、1台の温度制御装置2が部屋Hに空気Kを供給し、4人あたり1台の気流制御装置3が設置されている。
本実施形態において、部屋Hには、1台の温度制御装置2が設けられており、且つ複数台(一例として4台)の気流制御装置3が設けられている。よって、1台の温度制御装置2が受け持つ部屋Hの床面積は、1台の気流制御装置3が受け持つ部屋Hの床面積よりも広い。
従って、温度制御装置2による部屋Hの温度の制御よりも、気流制御装置3による部屋Hの気流の制御の方が細かく実行可能である。すなわち、温度制御装置2では部屋H単位での制御が可能であるのに対し、気流制御装置3では領域A単位での制御が可能である。気流制御装置3から発生する気流は温度制御装置2が制御する室内の温度と比較して局所性がある。よって、複数の気流制御装置3のそれぞれが制御されることにより、領域Aごとに独立した気流の制御が可能である。
ウイルス又は菌等に対する感染リスクの低減については、気流を強く(風速を大きく)すると、発話者から飛散した汚染物質の希釈が促進されて感染リスクが低減されうる。一方、熱的快適性については、温度及び気流の両方の影響を大きく受ける。熱的快適性は、人(例えば部屋Hの居住者)によって快適な温度、及び快適な気流の強さが存在する。
省エネルギー化については、気流の強さよりも温度の影響を大きく受ける。具体例として、冷房時には気流を強めるよりも温度を低くした方がエネルギー消費が大きい。よって、冷房時であれば、風速をより高く且つ温度を高くすることによって、熱的快適性を維持しつつ省エネルギー化を実現できる。
どのような温熱環境において熱的に快適と感じるか(熱的嗜好)は、人によって異なり、例えば、図2に示されるような熱的快適範囲Bによって表される。図2の例では、色彩が最も濃い箇所を熱的快適範囲Bとして示している。熱的快適範囲Bとは、室内に存在する人が快適であると感じる温度と気流との関係を示している。図2は、領域Aごとに示す熱的快適者数マップである。図2の縦軸は気流の強さ(気流速度)を示しており、図2の横軸は温度を示している。図2の熱的快適範囲Bでは、冷房の場合には、温度が高い、又は気流が弱い(風速が小さい)ほど省エネ性が高く、気流が強いほど感染リスクの低減効果が高い。
熱的快適範囲B(熱的快適者数)は、例えば、複数の人にアンケートを実行し、当該アンケートの結果から作成される。図2の例では、色彩が濃い部分は、より多くの人が快適であると回答した温度及び気流の強さを示しており、色彩が薄い部分は、より少ない人が快適であると回答した温度及び気流の強さを示している。すなわち、図2における色彩が濃いエリアがその領域Aに属する多くの人(一例として4人)にとっての快適エリアとなる。
熱的快適範囲Bは、例えば、領域Aごとに作成される。また、熱的快適範囲Bの作成は、上記のアンケート以外の方法で作成することも可能である。例えば、熱的快適範囲Bは、個人ごとのモデルを作成して、そのモデルの出力を合成することによって領域Aごとのマップとして作成されてもよい。また、上記のアンケートの結果を領域Aの単位で統合してから1つのサブゾーンモデル又はマップとして熱的快適範囲Bが作成されてもよい。
図1及び図2に示されるように、空調制御システム1は、例えば、室内の温度及び気流を制御する気流温度制御装置10を備える。気流温度制御装置10は、一例として、オペレーティングシステム及びソフトウェア(アプリケーション)等を実行するプロセッサ(例えばCPU)と、ROM及びRAMによって構成される主記憶部と、フラッシュメモリ等によって構成される補助記憶部と、無線通信モジュール等によって構成される通信制御部と、入力装置と、ディスプレイ等の出力装置とを備える。但し、気流温度制御装置10の構成は、上記に限定されず適宜変更可能である。
気流温度制御装置10の各機能要素は、例えば、プロセッサ又は記憶部(例えば前述した主記憶部又は補助記憶部)に所定のソフトウェアを読み込ませて当該ソフトウェアを実行することによって実現される。プロセッサは、当該ソフトウェアに従って、前述した通信制御部、入力装置又は出力装置を動作させ、記憶部におけるデータの読み出し及び書き出しを行ってもよい。気流温度制御装置10の処理に用いられるデータ又はデータベースは記憶部に格納されてもよい。
気流温度制御装置10は、温度制御装置2及び気流制御装置3を制御する制御部11と、熱的快適範囲Bを演算又は記憶する記憶装置12とを有する。例えば、気流温度制御装置10は、更に、室内の温度及び気流の少なくともいずれかを検出するセンサ13を有する。また、センサ13は、室内における菌又はウイルス(以下では汚染物質と称することもある)の濃度を検出するセンサであってもよい。
例えば、制御部11は、熱的快適範囲B内における温度の最高値である温度最高値T1を算出する。一例として、制御部11は、複数の領域Aの複数の熱的快適範囲Bの温度最高値T1のうち最も低い値V1を算出する。記憶装置12は、室内における菌又はウイルスに対する感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値F1を演算又は記憶する。
第1気流速度値F1は、例えば、汚染物質の濃度の測定値(又は推定値)に基づいて定められた気流速度の閾値(下限値)である。この下限値は、予め行われた実験から得られた実験データ、又はシミュレーションの結果に基づいて定められる。また、記憶装置12は、センサ13によって検出された汚染物質の濃度から所定の関係式を用いて第1気流速度値F1を算出し、当該算出によって得られた第1気流速度値F1を記憶してもよい。所定の関係式は、例えば、汚染物質の濃度(又はノイズ等の会話量等を代表する数値)と汚染物質の希釈の観点から必要な風速との関係を示す一次式である。例えば、記憶装置12は、領域Aごとに第1気流速度値F1の演算及び記憶を行う。
例えば、制御部11は、熱的快適範囲B内において温度最高値T1に対応する気流の速度である第2気流速度値F2を算出する。一例として、制御部11は、複数の領域Aの複数の熱的快適範囲Bのそれぞれにおいて最も低い値V1に対応する気流の最低速度である第2気流速度値F2を領域Aごとに算出する。
更に、制御部11は、温度最高値T1を設定温度とするように温度制御装置2を制御する。そして、制御部11は、第1気流速度値F1及び第2気流速度値F2のうち高い気流速度を設定速度とするように気流制御装置3を制御する。この制御部11による気流制御装置3の制御は、領域Aごとに行われる。
次に、本実施形態に係る空調制御方法の工程について図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る空調制御方法の工程の例を示すフローチャートである。まず、記憶装置12が熱的快適範囲Bを演算又は記憶する(熱的快適範囲を演算又は記憶する工程、ステップS11)。このとき、例えば図2に示されるように、熱的快適範囲Bが領域Aごとに記憶される。記憶装置12による熱的快適範囲Bの記憶は、予め行われていてもよいし、センサ13による検出値等から記憶装置12が演算した熱的快適範囲Bが短期メモリに一時記憶されてもよい。
次に、記憶装置12が第1気流速度値F1を演算又は記憶する(第1気流速度値を演算又は記憶する工程、ステップS12)。例えば、記憶装置12は感染リスクを低減可能な気流速度値の最低値を第1気流速度値F1として演算し、記憶する。一例として、記憶装置12は、センサ13によって検出された会話量から第1気流速度値F1を演算してもよい。
続いて、制御部11が、熱的快適範囲B内における温度の最高値である温度最高値T1を算出する(温度最高値を算出する工程、ステップS13)。例えば、制御部11は、複数の領域Aにおける複数の熱的快適範囲Bの温度最高値T1のうち最も低い値V1を算出する。
そして、制御部11は、熱的快適範囲Bにおいて温度最高値T1に対応する気流速度である第2気流速度値F2を算出する(第2気流速度値を算出する工程、ステップS14)。より具体的には、制御部11は、複数の熱的快適範囲Bのそれぞれにおいて最も低い値V1に対応する気流の最低速度である第2気流速度値F2を領域Aごとに算出する。
その後、制御部11は、設定温度を定めて温度制御装置2を制御すると共に、設定速度を定めて気流制御装置3を制御する(ステップS15)。具体的には、制御部11は、温度最高値T1を設定温度とするように温度制御装置2を制御する(温度制御装置を制御する工程)。
制御部11は、第1気流速度値F1及び第2気流速度値F2のうち高い気流速度を設定速度とするように気流制御装置3を制御する(気流制御装置を制御する工程)。制御部11は、上記の気流制御装置3の制御を領域Aごとに行う。以上のように、制御部11が温度制御装置2及び各気流制御装置3の制御を行って、温度制御装置2から空気Kが供給され、各気流制御装置3が設定速度の気流を発生させた後に一連の工程が完了する。
次に、本実施形態に係る空調制御システム1及び気流制御方法から得られる作用効果について説明する。本実施形態に係る空調制御システム1及び空調制御方法では、温度制御装置2は冷房を行う。そして、室内に存在する人が快適であると感じる温度と気流の関係である熱的快適範囲Bが演算又は記憶され、感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値F1が演算又は記憶される。第1気流速度値F1が演算又は記憶されることにより、気流制御装置3によって感染リスクを低減できる。更に、人が快適であると感じる温度と気流の関係である熱的快適範囲Bが演算又は記憶され、熱的快適範囲Bから気流速度及び設定温度が定まるので、快適性を向上させることができる。
この空調制御方法及び空調制御システム1では、熱的快適範囲B内における温度最高値T1が算出され、且つ熱的快適範囲B内における温度最高値T1に対応する気流の速度である第2気流速度値F2が算出される。そして、温度最高値T1を設定温度とするように温度制御装置2が制御され、且つ第1気流速度値F1及び第2気流速度値F2のうち高い気流速度とするように気流制御装置3が制御される。従って、冷房時において、温度最高値T1が設定温度とされ、且つ第1気流速度値F1及び第2気流速度値F2のうち高い気流速度が設定されるので、冷房時の温度最高値T1の設定によって省エネルギー効果を高めることができると共に、気流速度を高めて感染リスクをより確実に低減できる。
空調制御方法は、温度制御装置2を制御する工程の前に、第1気流速度値F1が第2気流速度値F2よりも高い場合に、第1気流速度値F1に対応する温度となるように温度最高値T1を修正する工程を備えてもよい。第1気流速度値F1に対応する温度となるように温度最高値T1がより高い値となるように修正されてもよい。この場合、第1気流速度値F1が第2気流速度値F2よりも高いときに、第1気流速度値F1に対応する温度となるように温度最高値T1が修正される。従って、冷房時における温度制御装置2の温度設定をより高くできるので、省エネルギー効果および快適性を一層高めることが可能となる。
本実施形態において、室内は、複数の領域Aに区分されており、気流制御装置3は、複数の領域Aのそれぞれに設けられている。熱的快適範囲Bを演算又は記憶する工程では、領域Aごとに熱的快適範囲Bを演算又は記憶し、温度最高値T1を算出する工程では、複数の領域Aにおける複数の熱的快適範囲Bの温度最高値T1のうち最も低い値V1を算出する。第2気流速度値F2を算出する工程では、複数の熱的快適範囲Bのそれぞれにおいて最も低い値V1に対応する気流の最低速度である第2気流速度値F2を領域Aごとに算出する。温度制御装置2を制御する工程では、最も低い値V1を設定温度とするように温度制御装置2を制御し、気流制御装置3を制御する工程では。第1気流速度値F1及び第2気流速度値F2のうち高い気流速度を設定速度とするように気流制御装置3を領域ごとに制御する。
よって、室内の複数の領域Aのそれぞれに気流制御装置3が設けられており、領域Aごとに熱的快適範囲Bを演算又は記憶する。そして、複数の熱的快適範囲Bのそれぞれにおいて最も低い値V1に対応する気流の最低速度である第2気流速度値F2を領域Aごとに算出し、第1気流速度値F1及び第2気流速度値F2のうち高い気流速度を設定速度とするように気流制御装置3を領域Aごとに制御する。従って、気流制御装置3を領域Aごとに制御することにより、複数の領域Aのそれぞれに対して気流の制御をよりきめ細やかに行うことができる。
更に、本実施形態に係る空調制御方法及び空調制御システム1では、マップ(熱的快適範囲B)と、制御変数(温度と気流)と、目的関数(省エネルギー化、人の熱的快適性の向上、及び、ウイルス又は菌等に対する感染リスクの低減)の定性的な関係性から適切な気流速度値及び温度の値を算出するので、簡易なプロセスで適切な温度及び気流速度を算出することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る空調制御方法について説明する。第2実施形態に係る空調制御方法で用いられる空調制御システムは、例えば、第1実施形態に係る空調制御方法で用いられる空調制御システム1と同一である。第2実施形態では、空調制御システム1が暖房を行う点が第1実施形態とは異なっている。以下では、第1実施形態の説明と重複する説明を同一の符号を付して適宜省略する。
図4は、第2実施形態に係る空調制御方法の工程の例を示すフローチャートである。まず、記憶装置12が熱的快適範囲Bを演算又は記憶し(熱的快適範囲を演算又は記憶する工程、ステップS21)、記憶装置12が第1気流速度値F1を演算又は記憶する(第1気流速度値を演算又は記憶する工程、ステップS22)。ステップS21及びステップS22のそれぞれの工程は、例えば、前述したステップS11及びステップS12のそれぞれの工程と同一である。
次に、制御部11が、熱的快適範囲B内における温度の最低値である温度最低値を算出する(温度最低値を算出する工程、ステップS23)。例えば、制御部11は、複数の領域Aにおける複数の熱的快適範囲Bの温度最低値のうち最も高い値を算出する。
第2実施形態では、例えば、冬季の暖房使用時において、空気温度の設定値を引き下げることにより、空気の加温に要するエネルギーを低減できる。すなわち、暖房時であれば、温度を低くすることによって、熱的快適性を維持しつつ省エネルギー化を実現できる。図2の熱的快適範囲Bでは、暖房の場合には、温度が低い、又は気流が弱い(風速が小さい)ほど省エネ性が高く、気流が強いほど感染リスクの低減効果が高い。
そして、制御部11は、熱的快適範囲Bにおいて温度最低値に対応する気流速度である第2気流速度値を算出する(第2気流速度値を算出する工程、ステップS24)。より具体的には、制御部11は、複数の熱的快適範囲Bのそれぞれにおいて前述した最も高い値に対応する気流の最低速度である第2気流速度値を領域Aごとに算出する。
その後、制御部11は、温度最低値を設定温度とするように温度制御装置2を制御すると共に(温度制御装置を制御する工程、ステップS25)、第1気流速度値F1及び第2気流速度値のうち高い気流速度を設定速度とするように各気流制御装置3を制御する(気流制御装置を制御する工程、ステップS25)。
図5に示されるように、制御部11は、気流制御装置3から上向きの気流Xが生じるように気流制御装置3を制御してもよい。具体例として、気流制御装置3がシーリングファンである場合において、冷房時のときとは逆方向に制御部11が気流制御装置3の軸を回転させることによって、気流制御装置3から上向きの気流Xを発生させる。以上、温度制御装置2から空気Kが供給され、各気流制御装置3が設定速度の気流を発生させた後に一連の工程が完了する。
次に、第2実施形態に係る空調制御方法から得られる作用効果について説明する。第2実施形態に係る空調制御方法において、温度制御装置2は暖房を行う。そして、冷房時と同様、熱的快適範囲B、及び、感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値F1が記憶される。従って、気流制御装置3によって感染リスクを低減できると共に省エネルギー化が実現される。
第2実施形態に係る空調制御方法では、熱的快適範囲B内における温度最低値が算出され、且つ熱的快適範囲B内における温度最低値に対応する気流の速度である第2気流速度値が算出される。従って、暖房時において、温度最低値が設定温度とされ、且つ第1気流速度値F1及び第2気流速度値のうち高い気流速度が設定されるので、暖房時の温度最高値T1の設定によって省エネルギー効果を高めることができると共に、気流速度を速めて感染リスクをより確実に低減できる。更に、暖房時においても、空調制御方法は、温度制御装置2を制御する工程の前に、第1気流速度値F1が第2気流速度値F2よりも高い場合に、第1気流速度値F1に対応する温度となるように温度最高値T1を修正する工程を備えてもよい。この場合、第1気流速度値F1が第2気流速度値F2よりも高いときに、第1気流速度値F1に対応する温度となるように温度最高値T1が修正される。従って、暖房時においても省エネルギー効果および快適性を一層高めることが可能となる。
第2実施形態に係る空調制御方法において、気流制御装置3を制御する工程では、気流制御装置3から上向きの気流Xが生じるように気流制御装置3を制御してもよい。この場合、暖房時において気流制御装置3は上向きの気流を生じさせる。この場合、上向きの気流Xが生じることにより、天井に気流Xを吹き付けることができるので、天井の熱溜まりを抑制して、天井の熱を部屋Hの下方に循環させることができる。従って、暖房時に、より効果的に暖かい空気を部屋Hの下方に流すことができる。
より具体的には、暖房時に気流制御装置3から上向きの気流Xを生じさせることにより、部屋Hの居住域の風速は小さく抑えつつ、緩やかに室内の空気を混合させることができる。その結果、感染リスクの低減と、上下温度分布の解消を図ることができ、天井の温度が高く足元の温度が低いという状況を解消できる。すなわち、天井の温度が高く足元の温度が低いという状況は、人の熱的快適性において不快な状況であるが、第2実施形態では、このような不快な状況を解消できる。
以上、本開示に係る空調制御方法及び空調制御システムの種々の実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨の範囲内において適宜変更可能である。すなわち、本開示に係る空調制御システムの各部の機能、構成、形状、大きさ、数、材料及び配置態様、並びに、空調制御方法の工程の内容及び順序は、上記の要旨の範囲内において適宜変更可能である。
例えば、前述した実施形態では、VAVユニットである温度制御装置2、及びシーリングファンである気流制御装置3について説明した。しかしながら、温度制御装置の種類、及び気流制御装置の種類は、上記の実施形態に限定されない。例えば、温度制御装置は、CAV(Constant Air Volume)システムであってもよいし、マルチパッケージ型空調システムであってもよい。気流制御装置は、フロアファンであってもよいし、デスクファンであってもよい。
前述した実施形態では、領域Aごとに示す熱的快適者数マップである熱的快適範囲Bについて説明した。しかしながら、熱的快適範囲は、熱的快適者数マップのようなマップでなくてもよく、表形式データであってもよい。熱的快適範囲は、マップのような形で表示可能なデータでなくてもよく、記憶装置に記憶される内部データ、又は数値データであってもよい。更に、熱的快適範囲は、多項式近似モデル又は機械学習モデルのような数式モデル等であってもよい。このように、熱的快適範囲のデータ形式は特に限定されない。
前述した実施形態では、記憶装置12によって第1気流速度値F1が領域Aごとに設定される。例えば、記憶装置12は、ノイズセンサであるセンサ13の検出値からどの領域Aの会話量が多いか(感染リスクが高いか)を判定してもよい。そして、記憶装置12は、当該判定の結果、会話量が多い領域Aのみ第1気流速度値F1を高く設定してもよい。この場合、会話量が多い領域Aに一層高い第1気流速度値F1が設定されるので、感染リスクの更なる低減に寄与する。
更に、記憶装置12は、センサ13によって検出されたノイズデータの履歴を加味して第1気流速度値F1を変化させてもよい。例えば、記憶装置12は、過去N分(Nは自然数、一例としてN=10)のノイズデータの積算値から第1気流速度値F1を設定してもよい。
前述した実施形態では、温度と気流(例えば風速)という2つの制御変数を最適化する空調制御方法及び空調制御システム1について説明した。この制御変数に、放射温度及び湿度の少なくともいずれかが加えられてもよい。更に、空気温度と放射温度の両方を加味するため、空気温度及び放射温度が組み合わされた作用温度が制御変数に加えられてもよい。
例えば、図2の熱的快適範囲Bに代えて、室内に存在する人が快適であると感じる作用温度と気流との関係を示す熱的快適範囲が用いられてもよい。この場合、前述した実施形態と同様の方法で適切な作用温度設定値を求めることができる。更に、人の着衣量及び代謝量の少なくともいずれかを加味するため、SET*(総合温度指標)が制御変数に加えられてもよい。この場合も、前述した実施形態と同様の方法で最適なSET*設定値を求めることができる。
前述した実施形態では、部屋Hに、1台の温度制御装置2が設けられており、且つ複数台の気流制御装置3が設けられている例について説明した。しかしながら、部屋に設けられる温度制御装置2の数、及び気流制御装置3の数は適宜変更可能である。例えば、部屋Hに1台の温度制御装置2、及び1台の気流制御装置3が設けられていてもよい。また、部屋Hに複数台の温度制御装置2、及び1台の気流制御装置3が設けられていてもよい。
前述した実施形態では、オフィスビル又は学校等、ある程度利用者が固定される建物である建物Sに適用される空調制御方法及び空調制御システム1について説明した。この種の建物は、人の快適性の嗜好を把握及び反映するのには適している。しかしながら、本開示に係る空調制御方法及び空調制御システムが適用される建物の種類は特に限定されない。
1…空調制御システム、2…温度制御装置、3…気流制御装置、10…気流温度制御装置、11…制御部、12…記憶装置、13…センサ、A…領域、A1…第1領域、A2…第2領域、A3…第3領域、A4…第4領域、B…熱的快適範囲、D…机、F1…第1気流速度値、F2…第2気流速度値、H…部屋、K…空気、S…建物、T1…温度最高値、V1…最も低い値、W…壁、X…気流。

Claims (3)

  1. 室内の温度を制御して冷房を行う温度制御装置と、前記室内の気流を制御する気流制御装置と、を制御する空調制御方法であって、
    前記室内に存在する人が快適であると感じる温度と気流の関係を示す熱的快適範囲を演算又は記憶する工程と、
    前記室内における菌又はウイルスに対する感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値を演算又は記憶する工程と、
    前記熱的快適範囲内における温度の最高値である温度最高値を算出する工程と、
    前記熱的快適範囲内において前記温度最高値に対応する気流の速度である第2気流速度値を算出する工程と、
    前記温度最高値を設定温度とするように前記温度制御装置を制御する工程と、
    前記第1気流速度値及び前記第2気流速度値のうち高い気流速度を設定速度とするように前記気流制御装置を制御する工程と、
    を備え
    前記温度制御装置を制御する工程の前に、前記第1気流速度値が前記第2気流速度値よりも高い場合に、前記第1気流速度値に対応する温度となるように前記温度最高値を修正する工程を備える、
    空調制御方法。
  2. 室内の温度を制御して冷房を行う温度制御装置と、前記室内の気流を制御する気流制御装置と、を制御する空調制御方法であって、
    前記室内に存在する人が快適であると感じる温度と気流の関係を示す熱的快適範囲を演算又は記憶する工程と、
    前記室内における菌又はウイルスに対する感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値を演算又は記憶する工程と、
    前記熱的快適範囲内における温度の最高値である温度最高値を算出する工程と、
    前記熱的快適範囲内において前記温度最高値に対応する気流の速度である第2気流速度値を算出する工程と、
    前記温度最高値を設定温度とするように前記温度制御装置を制御する工程と、
    前記第1気流速度値及び前記第2気流速度値のうち高い気流速度を設定速度とするように前記気流制御装置を制御する工程と、
    を備え
    前記室内は、複数の領域に区分されており、
    前記気流制御装置は、複数の前記領域のそれぞれに設けられており、
    前記熱的快適範囲を演算又は記憶する工程では、前記領域ごとに前記熱的快適範囲を演算又は記憶し、
    前記温度最高値を算出する工程では、複数の前記領域における複数の前記熱的快適範囲の前記温度最高値のうち最も低い値を算出し、
    前記第2気流速度値を算出する工程では、複数の前記熱的快適範囲のそれぞれにおいて前記最も低い値に対応する気流の最低速度である前記第2気流速度値を前記領域ごとに算出し、
    前記温度制御装置を制御する工程では、前記最も低い値を設定温度とするように前記温度制御装置を制御し、
    前記気流制御装置を制御する工程では、前記第1気流速度値及び前記第2気流速度値のうち高い気流速度を設定速度とするように前記気流制御装置を前記領域ごとに制御する、
    空調制御方法。
  3. 室内の温度を制御して暖房を行う温度制御装置と、前記室内の気流を制御する気流制御装置と、を制御する空調制御方法であって、
    前記室内に存在する人が快適であると感じる温度と気流の関係を示す熱的快適範囲を演算又は記憶する工程と、
    前記室内における菌又はウイルスに対する感染リスクを低減可能な気流の速度の最低値である第1気流速度値を演算又は記憶する工程と、
    前記熱的快適範囲内における温度の最低値である温度最低値を算出する工程と、
    前記熱的快適範囲内において前記温度最低値に対応する気流の速度である第2気流速度値を算出する工程と、
    前記温度最低値を設定温度とするように前記温度制御装置を制御する工程と、
    前記第1気流速度値及び前記第2気流速度値のうち高い気流速度を設定速度とするように前記気流制御装置を制御する工程と、
    を備え
    前記気流制御装置を制御する工程では、前記気流制御装置から上向きの気流が生じるように前記気流制御装置を制御する、
    空調制御方法
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