JP7381406B2 - 触媒コンバータ - Google Patents

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Description

本開示は、内燃機関の排気ガスを処理する触媒コンバータに関する。
弾性を有するマットにて触媒の外周側面を覆い、そのマットごと触媒をケース内に固定した触媒コンバータが知られている。下記特許文献1では、ケースの内部にそのケースの内側を向く爪が形成された帯板状係止体を配置し、爪をマットに食い込ませることでマットを固定した触媒コンバータが開示されている。
実開昭62-45327号公報
触媒コンバータによる排気ガスの浄化性能は、少しでも向上することが求められている。特許文献1の触媒コンバータでは、帯板状係止体は爪をケース内に配置するためだけに用いられており、触媒コンバータの浄化性能を向上させる機能は有していなかった。
本開示の一局面は、浄化性能を向上させた触媒コンバータを提供することを目的としている。
本開示の一態様は、内燃機関の排気ガスを処理する触媒コンバータであって、触媒ケースと、触媒と、マットと、少なくとも1つの突出部と、を備える。触媒ケースは、筒状の内管と、内管の外側に空間を介して配置される筒状の外管と、を含む二重構造を有する。触媒は、内管の内部に格納される。マットは、内管と触媒の間に配置され、弾性変形可能である。突出部は、内管に形成され、内管の内側に突出してマットに接触する。内管の突出部に隣接する位置において、空間と内管の内側の空間とが連通している。
このような構成によれば、内管と外管との間に形成された空間により、触媒とケース外部との間の断熱効果を得ることができる。これにより、高温の排気ガスによる触媒の昇温を早期に達成することができる。その結果、触媒の温度が低い時間、すなわち、排気ガスの浄化性能が低い期間を短くできるため、触媒コンバータの性能向上を実現できる。
また、仮に上述したマットが通気性を有している場合には、排気ガスは、マットと、内管の壁面における上述した端面を形成するために切断された部分と、を通過して、上述した内管と外管の間の空間に流れ込む。そのため、上記空間の温度を排気ガスにより上昇させることができ、触媒の温度上昇をさらに促進することができる。
上述した突出部は、内管の壁面を部分的に切断して形成された端面を有し、該端面が内管の内側に露出していてもよい。このような構成であれば、上記端面がマットに当接することで内管とマットとの位置ずれを良好に抑制できる。
上述した触媒コンバータにおいて、突出部は内管に複数形成されていてもよい。複数の突出部の備える複数の端面は、いずれも同じ方向を向いていてもよい。
上述した触媒コンバータでは、突出部がマットに当接することで、マットの内管に対する移動を抑制する。このような突出部によるマットの移動抑制は、突出部の端面がマットに食い込む場合に最も効果を奏する。すなわち突出部は、端面が向く方向とは反対方向にマットが移動することを良好に抑制する。この効果と比較すると、端面が向く方向へマットが移動することを抑制する効果は、相対的に小さい。
よって、上述した構成によれば、複数の突出部それぞれによるマットの移動を良好に妨げる方向が揃っている結果、複数の突出部によってマットの移動を妨げられにくい方向が生じる。そのため、マットが側面に巻き付けられた触媒を触媒ケースに挿入する場合には、突出部によるマットの移動が妨げられにくい方向に向かって挿入することで、触媒の挿入を容易に行うことができる。
なお、上述した複数の端面は、排気ガスの流れ方向の上流側を向いていてもよい。このような構成によれば、突出部によるマットの移動を良好に妨げる方向は、上流側から下流側に向かう方向となる。そのため、マットが側面に巻きつけられた触媒の触媒ケースへの挿入を下流側から上流側に向かって行うことで、挿入作業を相対的に容易なものとすることができる。また、内燃機関の稼働中は、排気ガスの圧力によって触媒は下流側に向かう荷重が加えられることとなるが、上記構成では、突出部によって触媒が下流側に移動してしまうことを良好に抑制できる。
また、上述した触媒コンバータにおいて、触媒ケースは、外管と内管とが接合された接合部を備えていてもよい。触媒ケースにおける排気ガスの流れ方向の上流側の端部及び下流側の端部のうちの少なくともいずれか一方は開放されていてもよい。
このような構成であれば、接合部によって内管と外管とを固定することができる。また、少なくとも触媒ケースの上流側又は下流側に設けられた開放部分から排気ガスが上記空間に流れこむため、触媒の温度上昇をさらに促進することができる。
なお、上述した接合部は、上流側の端部及び下流側の端部のうちのいずれかの端部に備えられていてもよい。また接合部は、内管と外管との隙間を閉塞してもよい。
このような構成であれば、内管と外管の間の空間を通過する排気ガスの流量を抑制することで、触媒を通過せずに下流に流れてしまう排気ガス、つまり触媒による浄化が行われない排気ガスの量を低減し、排気ガスの浄化性能を高めることができる。
なお、仮に内管と外管が触媒ケースの上流側の位置と下流側の位置の両方で接合されていると、排気ガスに近い内管と外部に近い外管の温度差による膨張量の差によって接合部に負荷が掛かりやすくなってしまう。しかしながら上述した構成であれば、そのような問題が生じにくくなる。
また上述した触媒コンバータは、さらに、内管と外管の間の空間における接合部から間隔を開けた位置において、内管及び外管のいずれか一方に設けられ、一方とは異なる他方に当接する当接部を備えてもよい。このような構成であれば、当接部によって内管の位置変化を抑制することができ、内管の破損や共振を抑制できる。
図1は、実施形態の浄化装置の模式的な断面図である。 図2Aは、図1のIIA-IIA断面における突出部の周辺を示す断面図であり、図2Bは図1の突出部周辺の拡大図である。 図3は、図1の内管及び外管の周辺の拡大図である。 図4は、図1とは異なる実施形態の浄化装置の模式的な断面図である。 図5は、図1とは異なる実施形態の浄化装置の模式的な断面図である。 図6は、図1とは異なる実施形態の浄化装置の模式的な断面図である。 図7は、図6の内管及び外管の周辺の拡大図である。 図8は、図1とは異なる実施形態の浄化装置の模式的な断面図である。 図9は、図1とは異なる実施形態の浄化装置の模式的な断面図である。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.実施形態]
[1-1.構成]
図1~図3に示す浄化装置1は、内燃機関の排気ガス流路内に設けられ、排気ガスの浄化を行う。浄化装置1が設けられる内燃機関としては、例えば、自動車に用いられるガソリンエンジン又はディーゼルエンジンが挙げられる。
浄化装置1は、触媒コンバータ11を備える。また、浄化装置1は、上流コーン12及び下流コーン13を備えてもよい。触媒コンバータ11の後述する触媒ケース21と、上流コーン12と、下流コーン13とによって、上流側配管14から導入される排気ガスを下流側配管15に送る流路が構成される。なお以下の説明において、上流及び下流とは、排気ガスの流れに係る上流及び下流を意味する。触媒コンバータ11は、例えば自動車を基準として上側が上流側となるように配置されてもよい。
<触媒コンバータ>
触媒コンバータ11は、内燃機関の排気ガスを処理する。触媒コンバータ11は、触媒ケース21と、触媒22と、マット23と、を有する。
触媒ケース21は、上流コーン12及び下流コーン13に連結された筒状の部材である。触媒ケース21は、筒状の内管21aと、該内管の外側に空間24を介して配置される筒状の外管21bと、を含む二重構造を有する。この二重構造は、触媒ケース21における軸方向の少なくとも一部に構成されていればよい。本実施形態では、二重構造が軸方向の略全域に構成されている。つまり、内管21aと外管21bとは、大半の部分において密着していない。空間24は、内管21aの外周面と外管21bの内周面との間に形成される。内管21aと外管21bは、いずれも円筒形状であり、それぞれの中心軸が一致するように配置されている。外管21bは内管21aを囲うように配置される。
なお、上流コーン12と下流コーン13の少なくとも一方が外管21bと一体に形成されていてもよい。
触媒ケース21は、上流側の端部において、内管21aと外管21bとが接合された接合部31を備える。内管21aと外管21bは、溶接により接合されている。接合部31は、触媒ケース21の周方向の全周に亘って設けられて、内管21aと外管21bとの隙間を閉塞する。そのため、触媒ケース21の上流側の端部から空間24への排気ガスの流入は抑制される。接合部31において、外管21bは、その径が上流に向かって徐々に小さくなる。それにより、内管21aと外管21bとの間隔が徐々に小さくなり、最終的には内管21aと外管21bとが密着する。なお、接合部31において、内管21aは、その径が上流に向かって徐々に大きくなり、それにより、内管21aと外管21bとの間隔が徐々に小さくなり、最終的には内管21aと外管21bとが密着する構成であってもよい。
触媒ケース21の上流側の端部に位置する接合部31は、上流コーン12の下流側の開口に溶接等によって固定されている。また外管21bの下流側端部は、下流コーン13の上流側の開口に溶接等によって固定されている。内管21aの内部には、触媒22とマット23とが格納されている。
内管21aには、複数の突出部32が形成されている。突出部32は、図2A,2Bに示されるように、端面32aと傾斜面32bとを有する。突出部32は、内管21aの内側に突出してマット23に接触する。突出部32は、図2Aに示されるように、一部分が大きく突出することなく、内管21aの周方向に沿って全体的に同じ高さで内側に突出している。
端面32aは、内管21aの壁面を部分的に切断して形成されたものであって、本実施形態では、内管21aの周方向に切断された切断面である。言い替えると、端面32aは内管21aを切り起こして形成されたものである。端面32aは、内管21aの内側に露出する。複数の突出部32の備える複数の端面32aは、いずれも上流方向を向いている。なお、複数の端面32aが完全に同じ方向を向いている必要はなく、端面32aの向く方向のずれがあってもよい。言い替えると、端面32aの向く方向は一定の範囲を有していてもよい。
傾斜面32bは、下流側から上流側に向かって徐々に突出高さが大きくなるように形成された面である。なお図2A,2Bに示されるように、突出部32の突出量は内管21aの厚さと同程度であるため、内管21aを構成する壁面を貫通する大きな開口は形成されない。
端面32aは内管21aの壁面を切断して形成されているため、対になる切断面との間に微細な隙間34が存在する。そのため、排気ガスはその隙間を通過して内管21aの内外を移動できる。即ち、内管21aの突出部32に隣接する位置において、上述した空間24と内管21aの内側の空間とが連通している。突出部32は、例えば、プレス加工によりフォーミングとスリット形成を行うことで形成してもよい。
空間24には、ワイヤーメッシュ33が配置される。ワイヤーメッシュ33は、金属のメッシュを曲げて重ねることにより厚みを持たせたものであり、弾性を有する。排気ガスは、ワイヤーメッシュ33を通過することができる。ワイヤーメッシュ33が当接部に相当する。
ワイヤーメッシュ33は、触媒ケース21を軸方向(即ち、排気ガス流れ方向)の中央部を基準として上流側の部分と下流側の部分とに分けた場合に、接合部31が設けられる部分とは反対側の部分、即ち本実施形態では下流側の部分となる位置に配置される。つまりワイヤーメッシュは、空間24における接合部31から間隔を開けた位置に設けられる。またワイヤーメッシュ33は、触媒ケース21の周方向に沿って、内管21aの側面を囲むように配置される。ワイヤーメッシュ33は外管21bの内側にスポット溶接により固定されている。なおワイヤーメッシュ33は内管21a及び外管21bのいずれか一方に設けられていてもよい。つまり、ワイヤーメッシュ33は内管21aに溶接されていてもよい。
触媒22は、触媒22に設けられた触媒成分と排気ガスとの接触によって排気ガス中の環境汚染物質を改質又は捕集し、排気ガスを浄化する。触媒成分とは、例えば、白金族元素や希土類などであってもよい。
触媒22は、触媒ケース21の内管21aの内部に格納される。また触媒22は、排気ガスが触媒ケース21の軸方向(すなわち、上流側と下流側を結ぶ方向)に流れる図示しない複数の流路を構成している。複数の流路同士は互いに連通しない構成であってもよいし、連通する構成であってもよい。流路の形状は特に限定されない。例えば、触媒22は、例えばハニカム形状のように、排気ガスの流れ方向と垂直な平面による断面が多角形(例えば四角形、六角形等)の複数のチューブが集合した立体形状を有していてもよい。上述した触媒成分は、流路を構成する壁面と、側面と、に備えられていてもよい。
マット23は、内管21aと触媒22との間に配置された弾性変形可能な部材である。マット23は、所定の厚みを有するシート状の部材であって、内管21aの周方向に沿って触媒22の側面を囲むように配置される。触媒22の側面とは、内管21aの内周面と対向する面である。上述した突出部32は、図2Bに示されるように、マット23に食い込む。マット23は、例えば連続気泡構造を有しており、通気性を有する。
<上流コーン>
上流コーン12は、内燃機関の排気ガスを触媒コンバータ11に導入する部材である。上流コーン12は、浄化装置1において排気ガスの流れ方向における最も上流側に配置されている。上流コーン12は、上流側から下流側に向かって拡径する円錐台状の筒体である。上流コーン12の上流側の端部は、例えば、内燃機関に連結された排気マニホールドに接続される。
<下流コーン>
下流コーン13は、触媒コンバータ11の下流側に連結された部材である。下流コーン13は、上流側から下流側に向かって縮径する円錐台状の筒体である。下流コーン13の下流側の開口は、浄化装置1から排気ガスが排出される排出口を構成している。
<触媒コンバータに対する触媒の取付方法>
触媒コンバータ11は、触媒ケース21に対して次のように取り付けることができる。まず、触媒22の側面にマット23を巻き付ける。次に、マット23が巻き付けられた触媒22を、下流側から上流側に向かって内管21aに圧入する。突出部32は圧入の際に僅かながら障害となる。しかしながら、突出部32は下流側に傾斜が比較的緩やかな傾斜面32bを有しているため、この傾斜面32bでマット23が触媒22側に弾性変形して圧縮される結果、マット23が突出部32を乗り越えることができる。なお、ここでいう圧入とは、マット23が触媒22の側面と内管21aの内周面との間で厚さ方向に圧縮された状態で挿入することを意味する。
<排気ガスの流れ>
図1に示すように、上流側配管14から上流コーン12の内部空間に導入された排気ガスの大部分は、矢印41に示されるように、触媒22に形成された流路を触媒ケース21の軸方向に通過し、下流コーン13の内部空間に流れ込む。また、排気ガスの一部は、触媒22に形成された流路に向かわず、矢印42に示されるように触媒22の側面側に流れる。
触媒ケース21では、内管21aと外管21bとの上流側の隙間が接合部31によって閉塞されているため、排気ガスは空間24へ直接的には流入しない。一方マット23は通気性を有していて排気ガスが通過可能であるため、図3の矢印43に示されるような排気ガスの流れが生じる。マット23の内部に進入した排気ガスは、その一部は矢印44のようにマット23の内部を移動し、下流コーン13の内部空間に排出される。また他の一部は、内管21aの壁面の隙間34から空間24に流れ込み、矢印45のように下流コーン13の内部空間に排出される。ここで、端面32aが排気ガスの流れ方向の上流側を向いているため、上流側から流れる排気ガスは端面32aに当たりやすく、空間24に流れ込みやすくなる。なお隙間34から空間24に流入する排気ガスの流量が小さい場合は、下流コーン13の内部空間から矢印45と逆方向に空間24に排気ガスが流入する場合もあり得る。
[1-2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)触媒コンバータ11では、内管21aと外管21bとの間に形成された空間24により、触媒22とケース外部との間の断熱効果を奏することができる。また、突出部32に隣接する隙間34から排気ガスが空間24に流入するため、空間24の温度を排気ガスにより上昇させることができる。これにより、エンジン始動初期時には空間24が温まりやすく、また、その後は空間24が高温に保たれやすくなるため、触媒22の温度上昇を促進でき、また触媒22の保温効果を維持することができる。したがって、触媒22の温度が低く、排気ガスの浄化性能が低い期間を短くできる。
(1b)触媒コンバータ11では、複数の突出部32がマット23に係合することで触媒22の移動を抑制する。いずれの突出部32においても端面32aは上流側を向いているため、触媒22が下流側に移動しようとするとマット23に端面32aが食い込むこととなり、触媒22の下流側への移動を良好に抑制できる。また、触媒22は排気ガスによって上流側から下流側に向かう圧力を受けるため、触媒22が上流側へ移動しにくい。よって、触媒コンバータ11は触媒22の位置ずれを良好に抑制できる。
また、複数の突出部32の端面32aが全て上流側を向いていることから、触媒22を内管21aに対して下流側から上流側へ圧入する際に、マット23に突出部32が食い込むことを抑制できるため、圧入作業を比較的容易にすることができる。また複数の突出部32は、下流側に傾斜面32bを有しているため、マット23のスムーズな圧縮が可能となり、より圧入作業が容易になる。
また、端面32aが排気ガスの流れ方向の上流側を向いているため、上流側から流れる排気ガスは端面32aに当たりやすく、空間24に流れ込みやすくでき、空間24の保温効果が短時間で得られやすく、かつ、保温効果が維持されやすくなる。
なお、上記の効果を奏する範囲であれば、複数の突出部32の端面32aが向く方向には、方向のずれが生じていてもよい。許容される方向のずれは、例えば、触媒22を内管21aに対し挿入する場合に、挿入の妨げにならない範囲のずれであってもよい。例えば触媒ケース21を上流側から見たときに端面32aが視認できる角度(即ち、僅かにでも上流側を向く角度)で端面32aが形成されていれば、上流側方向への挿入の妨げにはなりにくい。このように、触媒22の内管21aへの挿入作業の妨げにならない程度に端面32aが挿入方向を向いている場合に、端面32aが同じ方向を向くと判断してもよい。
(1c)触媒コンバータ11では、接合部31によって内管21aと外管21bとを固定することができる。
また、接合部31は触媒ケース21の上流側端部にのみ設けられているため、触媒コンバータ11の破損や変形を抑制できる。その理由を以下に説明する。触媒22に近い位置に配置される内管21aは、外管21bよりも排気ガスの熱により高温になりやすいので、内管21aと外管21bとの間に温度差が生じ、内管21aの方が大きく膨張する場合がある。仮に接合部31が触媒ケース21の軸方向に間隔を開けた2か所に設けられていると、膨張する長さの差により接合部31に大きな荷重が加わってしまうが、上述した構成であれば、そのような問題が生じにくくなる。
なお、本実施形態では外管21bにワイヤーメッシュ33が設けられているが、ワイヤーメッシュ33と内管21aとは固定されていない。そのため、内管21aと外管21bとは相対的にスライド可能となる。これにより、内管21a及び外管21bに熱が加わった場合、内管21aと外管21bはそれぞれ熱膨張可能であり、熱膨張による内管21aと外管21bの破損を抑制できる。
また、接合部31が触媒ケース21の上流側端部に設けられているため、空間24に流入する排気ガスの量は抑制される。その結果、排気ガスに含まれる水分がワイヤーメッシュ33に付着しにくくなるため、ワイヤーメッシュ33の劣化を抑制できる。
(1d)触媒コンバータ11では、触媒ケース21の周方向全体に接合部31が形成されているため、内管21aと外管21bとを強固に固定することができる。また、空間24を通過して大量の排気ガスが下流に移動してしまうことを抑制できるため、排気ガスの大部分は触媒22の流路を流れることとなる。よって、浄化性能が低下してしまうことを抑制できる。
(1e)触媒コンバータ11では、ワイヤーメッシュ33が空間24に配置されている。そのため、ワイヤーメッシュ33によって内管21aの位置変化を抑制することができ、内管21aの破損や共振を抑制できる。
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(2a)突出部32の構成は、上記実施形態に例示した構成に限定されない。例えば、突出部32は1つのみ設けられていてもよい。また、内管21aにおける突出部32の設けられる位置は特に限定されず、内管21aの様々な位置に設けることができる。また上記実施形態では、突出部32の突出量が内管21aの厚さとほぼ等しい構成を例示したが、より小さい突出量でもよいし、より大きく突出してもよい。大きく突出する場合には、内管21aの壁面に隙間34よりも大きい開口が形成されてもよい。また突出部32は、周方向の一部が大きく内側に突出した、尖った形状であっても。また傾斜面32bは突出部32に形成されていなくてもよい。また、傾斜面32bに変えて、端面32aと同様の端面(即ち、切断面)が形成されていてもよい。
また、複数の突出部32は、いずれも端面32aが上流側を向く構成を例示したが、複数の突出部32は端面32aが同一ではない方向を向くように構成されていてもよい。この場合には、圧入による触媒22の触媒ケース21への挿入は難しくなってしまう。そこで、圧入以外の方法で触媒22を触媒ケース21に配置できるように構成してもよい。例えば、内管21aは、断面が円弧状である複数の半筒状体の組み合わせにより構成されていてもよい。この場合、予めマット23が巻き付けられた触媒22を囲うように半筒状体を組み合わせることで、圧入をせずに触媒22を触媒ケース21内部に格納できる。
突出部は、微小な凹凸であってもよい。例えば、内管21aの内周面をブラストなどで微小な凹凸を形成してもよい。凹凸による摩擦力によって、マット23がずれにくくなり、触媒22の移動を抑制する。また、凹凸に隣接する位置において、空間24と内管21aの内側の空間とが連通するように隙間を形成することにより、マット23と凹凸とが接触する近傍、即ち触媒22の外周側付近において特に断熱効果を得ることができる。
(2b)浄化装置1の具体的な構成は実施形態にて例示した構成に限定されない。例えば、上流コーン12及び下流コーン13は、上流から排気ガスを触媒コンバータ11に導入するとともに、下流に排出できる様々な形状に変更可能である。また触媒ケース21の構成も特に限定されない。例えば、内管21a及び外管21bは、例えば断面が楕円や矩形の筒型形状であってもよい。また上記実施形態では、触媒ケース21の軸方向の長さが触媒22の軸方向の長さよりも若干長い構成を例示した。しかしながら、触媒ケース21の長さは触媒22の軸方向の長さより短くてもよい。
また、上記実施形態では、接合部31は、外管21bと内管21aとが溶接により直接接合されている構成を例示した。しかしながら、接合部は上記以外の構成であってもよい。例えば、内管21aと外管21bとの間に別の部材を介して接合してもよい。また、溶接以外の方法で接合してもよい。
(2c)上記実施形態の触媒コンバータ11では、内管21aと外管21bとの間の24に、当接部の一例としてワイヤーメッシュ33を配置する構成を例示した。しかしながら、ワイヤーメッシュ33は配置されていなくてもよいし、ワイヤーメッシュ33以外の部品が空間24に配置されていてもよい。ワイヤーメッシュ33に変えて、例えば、弾性を有する樹脂部品や、金属製の板材や棒材を用いてもよい。
また例えば、図4に示される浄化装置101の備える触媒コンバータ111のように、触媒ケース121の外管121bに、内側に突出する突起125を有していてもよい。この突起125が、ワイヤーメッシュ33と同様に内管21aの位置変化を抑制し、内管21aの破損や共振を抑制する。突起125は周方向に間隔を開けて複数配置されていてもよい。その場合は空間24の下流側を閉塞しないので、矢印45のように排気ガスが流れることができる。また突起125は外管121bの全周に亘って配置されていてもよい。
また例えば、図5に示される浄化装置201の備える触媒コンバータ211のように、触媒ケース221の内管221aに、外側に突出する突起225を有していてもよい。この突起225が、ワイヤーメッシュ33と同様に内管221aの位置変化を抑制し、内管221aの破損や共振を抑制する。突起225も、図4の突起125と同様に、周方向に間隔を開けて複数配置されていてもよいし、内管221aの全周に亘って配置されていてもよい。
(2d)上記実施形態の触媒コンバータ11では、接合部31は触媒ケース21の上流側端部に設けられている構成を例示したが、接合部31が設けられる位置は触媒ケース21の上流の端部に限定されない。例えば、触媒ケース21の軸方向の中央に接合部31が設けられていてもよい。
また例えば、図6に示される浄化装置301の備える触媒コンバータ311のように、触媒ケース321は、内管321aと外管321bが接合された接合部331が触媒コンバータ311の下流側の端部に設けられていてもよい。また、上流側の端部は接合されておらず、上流コーン12の内部空間から空間24に排気ガスが流入可能となるように開放されていてもよい。矢印42のように触媒22の側面に向かった排気ガスは、図7に示されるように、矢印43のようにマット23の内部に進入するのみでなく、空間24にも流入する。空間24に流入した排気ガスは、隙間34からマット23に移動し、矢印44のように下流コーン13の内部空間に排出される。このような構成であれば、排気ガスが空間24に流入しやすいため、触媒22の温度上昇をより早く実現することができる。
また例えば、図8に示される浄化装置401の備える触媒コンバータ411のように、触媒ケース421の外管421bの上流側端部近傍に、内側に突出する突起425を有していてもよい。この突起425が、ワイヤーメッシュ33と同様に内管421aの位置変化を抑制し、内管421aの破損や共振を抑制する。突起425も、図4の突起125と同様に、周方向に間隔を開けて複数配置されていてもよいし、内管421aの全周に亘って配置されていてもよい。
また例えば、図9に示される浄化装置501の備える触媒コンバータ511のように、触媒ケース521の内管521aの上流側端部近傍に、外側に突出する突起525を有していてもよい。この突起525が外管521bに当接することで、ワイヤーメッシュ33と同様に内管521aの位置変化を抑制し、内管521aの破損や共振を抑制する。突起525も、図4の突起125と同様に、周方向に間隔を開けて複数配置されていてもよいし、内管521aの全周に亘って配置されていてもよい。
(2e)上記実施形態では、マット23は排気ガスが通過可能である構成を例示した。しかしながらマットは、少なくとも厚さ方向への弾性変形が可能であり、触媒と内管との間に配置されて触媒を内管に固定できるものであれば、具体的な形状、構造、材質、特性などは特に限定されない。例えば、通気性を有さず、排気ガスが通過できない構成であってもよい。
(2f)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1,101,201,301,401,501…浄化装置、11,111,211,311,411,511…触媒コンバータ、12…上流コーン、13…下流コーン、14…上流側配管、15…下流側配管、21,121,221,321,421,521…触媒ケース、21a,221a,321a,421a,521a…内管、21b,121b,321b,421b,521b…外管、22…触媒、23…マット、24…空間、31,331…接合部、32…突出部、32a…端面、32b…傾斜面、33…ワイヤーメッシュ、34…隙間、125,225,425,525…突起。

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気ガスを処理する触媒コンバータであって、
    筒状の内管と、該内管の外側に空間を介して配置される筒状の外管と、を含む二重構造を有する触媒ケースと、
    前記内管の内部に格納される触媒と、
    前記内管と前記触媒の間に配置され、弾性変形可能であるマットと、
    前記内管に形成され、前記内管の内側に突出して前記マットに接触する少なくとも1つの突出部と、
    を備え、
    前記内管の前記突出部に隣接する位置において、前記空間と前記内管の内側の空間とが連通している、触媒コンバータ。
  2. 請求項1に記載の触媒コンバータであって、
    前記突出部は、前記内管の壁面を部分的に切断して形成された端面を有し、該端面が前記内管の内側に露出している、触媒コンバータ。
  3. 請求項2に記載の触媒コンバータであって、
    前記突出部は、前記内管に複数形成されておりあり、
    複数の前記突出部の備える複数の前記端面は、いずれも同じ方向を向いている、触媒コンバータ。
  4. 請求項3に記載の触媒コンバータであって、
    前記複数の端面は、前記排気ガスの流れ方向の上流側を向いている、触媒コンバータ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の触媒コンバータであって、
    前記触媒ケースは、前記外管と前記内管とが接合された接合部を備えており、
    前記触媒ケースにおける前記排気ガスの流れ方向の上流側の端部及び下流側の端部のうちの少なくともいずれか一方は開放されている、触媒コンバータ。
  6. 請求項5に記載の触媒コンバータであって、
    前記接合部は、前記上流側の端部及び前記下流側の端部のうちのいずれかの端部に備えられており、かつ、前記内管と前記外管との隙間を閉塞する、触媒コンバータ。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の触媒コンバータであって、
    さらに、前記空間における前記接合部から間隔を開けた位置において、前記内管及び前記外管のいずれか一方に設けられ、前記一方とは異なる他方に当接する当接部を備える、触媒コンバータ。
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