JP7380891B2 - 未確認音抽出装置および未確認音抽出方法 - Google Patents

未確認音抽出装置および未確認音抽出方法 Download PDF

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Description

本発明は、音を抽出する装置等に関する。
海は地球表面の7割を占めるが、海で起きた異常な出来事を検知することは難しい。陸地の岸や洋上の船から見える範囲は20km程度しかない。衛星では細かい出来事の把握は難しく、またモニタリングが間欠的である。このようなことから、外洋で起きた短時間の異常な出来事の多くは検知できていない可能性がある。例えば、隕石などの海面への落下や、跡が残らない何らかの爆発現象などが見過ごされている可能性がある。
これらをモニタリングする一方法として、水中マイクを外洋に設置して常時観測することが考えられる。水中では音は空気中よりも遠くまで届く。また重量物が海底に落下すれば地面を通じて振動が広がる。大きな振動は陸地まで届き、地震計で検知できるが、小さな振動は、観測点が離れていると検知困難であるため、発生点に近いところで検出されることが望ましい。
光ファイバセンシングは、光ファイバの周囲で発生している音を検出する手段として有効であることが知られている。例えば、特願2020-013946は、分布型音響センシング(DAS:Distributed Acoustic Sensing)により光ファイバ周辺の音を取得する方法を開示する。また、非特許文献1は、DASの原理を開示する。
光ファイバセンシングにより、様々な音の監視が可能になると考えられる。そして、監視対象にしたい音には、例えば、隕石や航空機の海面への落下や、氷山の崩落等の、出現頻度が少ない事象による音も想定され得る。
R. Posey Jr, G. A. Johnson and S.T. Vohra, "Strain sensing based on coherent Rayleigh scattering in an optical fibre", ELECTRONICS LETTERS, 28th September 2000, Vol. 36 No. 20, p.1688-p.1689
背景技術で述べたように、海で起きた異常な出来事を検知可能なセンサ網を広大な海に設置することは、観測データの収集、装置電力の供給、メンテナンスなどの負担の大きさから難しい。
また、出現頻度が少ない事象による音は、音源を分類するための情報が不足している場合が多く、その場合は、音源を分類することができないことから監視対象にすることが困難である。
本発明は、出現頻度が少ない事象を発生原因とする音の監視を容易化する未確認音抽出装置等の提供を目的とする。
本発明の未確認音抽出装置は、光ファイバにより取得された、前記光ファイバの各々の位置における音に関するデータである音データから、前記音データが取得された時刻及び前記位置における、発生原因が推定できない前記音の前記音データである未確認音データを表す未確認音情報を抽出する未確認音抽出部と、前記未確認音情報を出力する出力部と、を備える。
本発明の未確認音抽出装置等は、出現頻度が少ない事象を発生原因とする音の監視を容易化する。
本実施形態の未確認音抽出システムの構成例を表す概念図である。 未確認音抽出システムの光ケーブルの設置のされ方の例を表す概念図である。 未確認音情報処理部によるRAWデータのふるい分け動作を説明する図である。 未確認音情報処理部の構成例を表す概念図である。 分類抽出データ音抽出部が行う処理の処理フロー例を表す概念図である。 既知音分類部が行う動作の第三の具体例を表す概念図(その1)である。 既知音分類部が行う動作の第三の具体例を表す概念図(その2)である。 既知音分類部が行う動作の第四の具体例を表す概念図(その1)である。 既知音分類部が行う動作の第四の具体例を表す概念図(その2)である。 実施形態の未確認音抽出装置の最小限の構成を表すブロック図である。
本実施形態の未確認音抽出装置等は、背景技術の項で説明したDASを用い、さらに光伝送など他の目的で海中に敷設される海底ケーブルに備えられる光ファイバを用いて音データを取得する。取得した音データから発生原因が分類できるものを除外した残りの音データである未確認音データを抽出し、出力する。監視作業者等は、より絞り込んだ音データである未確認音データから、例えば隕石や航空機の落下等の出現頻度が少ない事象による音の存在の確認を模索することができるようになる。これにより、本実施形態の未確認音抽出装置は、出現頻度が少ない事象による音の監視を容易化する。
図1は本実施形態の未確認音抽出システムの例である未確認音抽出システム300の構成を表す概念図である。未確認音抽出システム300は、未確認音抽出装置140と光ファイバ200とを備える。未確認音抽出装置140は、インテロゲーター100と未確認音情報処理部120とを備える。
図2は、図1の未確認音抽出システム300の設置のされ方の例を表す概念図である。
海底ケーブル920は、例えば、光伝送等の未確認音の抽出以外の目的で用いられる一般的な海底ケーブルである。海底ケーブル920は、陸揚げ地点である位置P0から沖に向けて海底に設置される。
図1のインテロゲーター100は、例えば、光通信用の装置と共に、位置P0の近傍に設置されている。未確認音情報処理部120は、インテロゲーター100の近傍に設置されていても離れて設置されていても構わない。
図1の光ファイバ200は、海底ケーブル920に含まれる複数の光ファイバのうちのいずれかである。光ファイバ200は、一般的な光ファイバであり、光伝送等の未確認音の抽出以外の用途で設置される海底ケーブル等に備えられるものを利用してもよい。一般的な光ファイバは、音を含む振動の存在等の環境により変化を受けた後方散乱光を生じる。当該後方散乱光は、典型的には、レイリー後方散乱によるものである。その場合、前記変化は主として位相の変化(位相変化)である。
光ファイバ200は、複数の光ファイバが増幅中継器等により接続されたものであっても構わない。光ファイバ200を含むケーブルは、インテロゲーター100を備える図示されない光通信装置と他の光通信装置との間に接続されていても構わない。
海底ケーブル920は、光伝送やケーブル式波浪計、ケーブル式海底地震計などの他の用途と兼用しても構わないし、未確認音を抽出する専用ケーブルであっても構わない。海底ケーブル920は、ケーブル内に複数の光ファイバ心線を備えることで、また同一の光ファイバ心線の中であっても互いに波長を異ならせることで、未確認音抽出システム300を他の光ケーブルシステムと共存させることができる。
<インテロゲーター100の動作>
インテロゲーター100は、OTDR方式の光ファイバセンシングを行うためのインテロゲーターである。ここでOTDRはOptical Time-Domain Reflectometryの略である。そのようなインテロゲーターについては、例えば、前述の特願2020-013946に説明がある。
インテロゲーター100は、取得処理部101と、同期制御部109と、光源部103と、変調部104と、検出部105とを備える。変調部104は光ファイバ201及び光カプラ211を介して、検出部105は光カプラ211及び光ファイバ202を介して、それぞれ、光ファイバ200に接続されている。
光源部103は、レーザ光源を備え、連続的なレーザ光を変調部104に入射する。
変調部104は、同期制御部109からのトリガ信号に同期して、光源部103から入射された連続光のレーザ光を、例えば振幅変調し、センシング信号波長のプローブ光を生成する。プローブ光は、例えば、パルス状である。そして、変調部104は、プローブ光を、光ファイバ201及び光カプラ211を介して、光ファイバ200に送出する。
同期制御部109は、また、トリガ信号を取得処理部101に送付し、連続してA/D(アナログ/デジタル)変換されて入力されるデータのどこが時間原点かを伝える。
当該送出が行われると、光ファイバ200の各位置からの戻り光が、光カプラ211から光ファイバ202を介して、検出部105に到達する。光ファイバの各位置からの戻り光は、インテロゲーター100に近い位置からのものほど、プローブ光の送出を行ってから短い時間でインテロゲーター100に到達する。そして、光ファイバ200のある位置が音の存在等の環境の影響を受けた場合には、その位置において生じた後方散乱光には、その環境により、送出時のプローブ光からの変化が生じている。後方散乱光がレイリー後方散乱光の場合、当該変化は、主として位相変化である。
当該位相変化が生じている戻り光は、検出部105により検波される。当該検波の方法には、周知の同期検波や遅延検波があるが、いずれの方法が用いられても構わない。位相検波を行うための構成は周知であるので、ここでは、その説明は省略される。検波により得られた電気信号(検波信号)は、位相変化の程度を振幅等で表すものである。当該電気信号は、取得処理部101に入力される。
取得処理部101は、まず前述の電気信号をA/D変換してデジタルデータとする。次に、光ファイバ200の各点で散乱されて戻ってきた光の、前回の測定からの位相変化を、例えば、同じ地点の前回の測定との差の形で求める。この信号処理はDASの一般的な技術であるので詳しい説明は省略される。
取得処理部101は、光ファイバ200の各センサ位置に、仮想的に点状の電気センサを数珠繋ぎに並べて得たのと同様の形のデータを導出する。このデータは、信号処理の結果として得られる仮想的なセンサアレイ出力データであるが、以降では説明の簡単化のためこれをRAWデータと呼ぶ。RAWデータは、各時刻において、また光ファイバ200の各点(センサ位置)において、光ファイバが検出した音の瞬時強度(波形)を表すデータである。RAWデータについては、例えば、前述の特願2020-013946の背景技術の項に説明がある。取得処理部101は、RAWデータを未確認音情報処理部120に出力する。
<未確認音情報処理部120の動作概要>
未確認音情報処理部120は、取得処理部101から入力されたRAWデータの中から既知の音を見つけ出して分類するための分類条件を予め保持している。分類条件には、既知の音に固有の特徴が検出条件として含まれている。
そして未確認音情報処理部120は、RAWデータの中から隕石の落下音など関心のある音を抽出するために、上記分類を行い、関心のある既知の音、および、発生原因が不明な音、をふるい分けして、出力する。以下、発生原因が不明のため分類できない音データを、ここでは「未確認音データ」という。
海中においては様々な音や振動(以下、単に「音」という。)が存在している。そのような音には、発生源の種類の同定が比較的容易なものがある。例えば、海面の波浪により生じる音、各種の海洋生物が出す音、船舶の航行音、魚群探知機の音、海底地質調査などに用いるエアガンの発砲音、地震、等々がある。これらの音データのサンプルの数は豊富のため、固有の特徴を見つけて分類条件とし、自動的に分類することができる。このように分類が可能な音の種類をここでは「既知の音(既知音)」と呼ぶ。
実際の海中で採取される音データには、分類機能で分類できない原因不明の音も多数含まれている。原因不明の音に、監視者の関心がある音も含まれている可能性がある。例えば隕石の落下音は、発生頻度が稀であるため、音データのサンプルがほとんどなく、人工的に模擬実験することも難しく、分類条件の用意が困難である。従って自動分類されず、発生原因が不明な音にふるい分けられると予想される。
以上説明した音データのふるい分けを、図3に模式的に示す。RAWデータは、何らかの音が含まれている部分とそうでない部分に分けられる。何らかの音があると判定されたRAWデータは、後述する抽出データ格納部134に一時的に格納される。
そのRAWデータに含まれる音は、複数の既知の音と、原因不明の音とに分けられる。原因不明の音の音データは後述する未確認音検出情報格納部137に一時的に格納される。また既知の音は、さらに、監視者の関心のある種類の音と、関心のない種類の音に分けられる。監視者の関心のある種類の音は、後述する既知音検出情報格納部136に格納される。
未確認音検出情報格納部137、および既知音検出情報格納部136に格納されたデータは、出力処理部125に送付され、出力される。
既知音検出情報格納部136に格納される音データは、未確認音情報処理部120の稼働開始当初は分類条件がなく自動分類できないので人の手によるふるい分けが必要である。しかし、検出事例が積み重なり、固有の特徴が見つかれば、それを分類条件として自動分類で検出されるようにしてもよい。
<未確認音情報処理部120の構成と処理の概要>
図4は、未確認音情報処理部120の構成例を表す概念図である。未確認音情報処理部120は、処理部121と記憶部131とを備える。
処理部121は、前処理部122と、音抽出部123と、既知音分類部124と、出力処理部125とを備える。記憶部131は、RAWデータ格納部132と、ケーブルルート情報格納部133と、抽出データ格納部134と、分類条件格納部135と、既知音検出情報格納部136と、未確認音検出情報格納部137とを備える。
前処理部122には、図1の取得処理部101から、前述のRAWデータが入力される。RAWデータは、前述のように、各時刻において、光ファイバ200の各測定点(センサ位置)において、光ファイバが検出した音の瞬時強度(波形)を表すデータである。
音抽出部123は、例えば、外部からの開始情報の入力により、所定の時間範囲及び距離範囲のRAWデータについて、何らかの音がある音データを抽出し、抽出データ格納部134に格納する。これにより、特異な音の可能性がないデータ部分は除外されて総データ量が減るため、以降のデータ処理の負荷が低減される。
既知音分類部124は、抽出データ格納部134に格納された音データから既知の音の音データを分類する。既知音分類部124は、当該分類を、予め分類条件格納部135に格納されている分類条件により行う。ここで分類条件は、音の種類と、その音に特徴的に見られる情報を組み合わせた情報である。ここで音の種類とは、音源の種類、どのような時に発せられる音であるか、後述する、同一音統合処理をすべき音か、などを表す情報である。既知音分類部124は、分類した既知音の音データ(既知音)データを既知音検出情報格納部136に格納し、分類できなかった音データを未確認音検出情報格納部137に格納する。
出力処理部125は、例えば、外部からの指示情報に従い、未確認音検出情報格納部137から所定の時刻範囲及びセンサ位置範囲の未確認音の音データ(未確認音データ)を読み出し、出力する。出力処理部125は、あるいは、例えば、外部からの指示情報に従い、既知音検出情報格納部136から所定の時刻範囲及びセンサ位置範囲の既知音データを読み出し、出力する。これらの出力に係る出力先は、例えば、外部のディスプレイ、プリンタ又は通信装置である。出力処理部125の出力先は、サーバ等であっても構わない。そして、当該サーバ等は、未確認音の音データ(未確認音データ)または関心のある既知音が抽出された場合に、予め登録されたコンピュータや端末に、その未確認音データ又は既知音データやそれらの発生場所、発生時刻を含む情報を通信により送付する動作を行っても構わない。記録保存する音データの種類は、用途や状況に応じて設定できることが望ましい。
さらに、次のような処理や機能を未確認音情報処理部120に備えてもよい。まず、未確認音データに分類された音データのうち、外部のシステムからの情報により原因が判明するものを、自動的に除外する機能である。このような削除される音データとしては、例えば海洋工事に伴う音、軍事演習などの爆発音、雷鳴、地震、(別途認識された)海底火山の爆発、などによる音の音データが考えられる。上記外部システムからの情報は、既知音分類部124における自動分類の確度をより高めることに活用されてもよい。特に工事や軍事演習など、人間の活動が原因の音は、分類確度を高める上で有効である。
未確認音情報処理部120は、原因不明な未確認音についてのものとしてふるい分けられた音データを、監視作業者が原因分析することを支援する機能を備えてもよい。そのような機能としては、例えば、地図情報と組み合わせたマッピングを行い、可視化して出力することが考えられる。そのような機能としては、あるいは、例えば、船や航空機の位置情報システムから音の発生源付近を通行した船や航空機の情報を自動的に取得して、何か目撃したことがあれば連絡してほしいという旨の通知の送信を支援することが考えられる。そのような機能としては、あるいは、例えば、音が発生した時刻における発生点付近の精細画像を取得した衛星がないか調べ、あれば自動的に取り寄せることが考えられる。
そのような機能は、あるいは、例えば過去の履歴をデータベースに蓄積する機能である。履歴を分析することで、季節的な動向を可視化することなどが可能となり、原因の分析に役立つ可能性がある。
<未確認音情報処理部120が行うデータ処理>
図5は、未確認音情報処理部120が行う音データの分析・評価のデータ処理例を表す概念図である。処理1から処理5までのうち、ほとんどの適用場面において行われると考えられるのは処理4であり、それ以外の処理は音の分析性能向上のための処理であるので実施されない場合もある。ある処理が実施されない場合は、前の処理で処理されたデータはそのまま次の処理の処理対象データとなる。
未確認音情報処理部120には、図1の取得処理部101から、前述のRAWデータが入力される。RAWデータは、前述のように、各時刻において、また光ファイバ200の各測定点(センサ位置)において、光ファイバが検出した音の瞬時強度(波形)を表すデータである。
前処理部122においては、RAWデータに測定点についての地理座標が付与される。RAWデータの段階では、測定点の位置情報はケーブル上の位置(例えばケーブル端からの距離)で表現されている。一方、ケーブルが設置されている地理座標データは、ケーブルルート情報格納部133に格納されている。両者を照らし合わせることで、ケーブル各点の地理座標を予め求めて、ケーブルルート情報格納部133に予め格納してあるので、地理座標をRAWデータに付与する。前処理されたRAWデータはRAWデータ格納部132に格納される。
[処理1:光ケーブル上の位置ごとの感度補正]
処理1は、図1の未確認音抽出装置140の適用状況により実施されるか否かが選択されるものである。処理1は、実施される場合は例えば前処理部122で実施される。
本願の構成上の特徴は、ケーブル自体をセンサ(水中マイク)として用いるので、水中マイクや水中装置が不要なことである。これにより、観測点数に応じて装置台数が増えてコストが増大することを回避でき、また水中に電子回路を要しないので長期信頼性の確保が容易となる。その一方で、センサとしての特性は水中マイクのように校正されたものではなく、特定の周波数域が減衰したり、強調されたりという伝達関数(フィルタ関数)がかかっているという課題がある。さらにその伝達関数は、ケーブルの種類や設置状況などによって異なるという課題がある。これらは後述される音の分類などのために補正されることが望ましい。
[センサ特性の不均一性:ケーブル種類などの違いと補正]
環境情報を取得する海底ケーブル920は、設置場所によってケーブルの種類や設置工法が異なる。これにより海底ケーブル920のセンサとしての特性が場所ごとに異なる。
ここで、ケーブル種類の違いは、例えば送電用/通信用などによる断面構造の違い、保護被覆の構造の違い(外装鉄線の有無やその種類)などである。設置工法の違いは、例えばケーブルを海底表面に置くだけの工法や、海底に溝を掘ってケーブルを埋める工法などの違いである。
これらのケーブルの場所ごとの伝達関数の違いは、製造記録や施工記録を参照すれば分かり、それらは、例えば、ケーブルルート情報格納部133に記録されている。この違いによる伝達関数の違いは、海底ケーブル920の場所ごとにほぼ一義的に補正することができる。具体的な補正方法は、例えばフィルタにより、特定の周波数帯の振幅を増大させるものである。
ここでケーブル種類や工法の違いに依存した影響は、予め実験を行って、水中マイクにより取得した音データをリファレンスとした伝達関数を把握されることが望ましい。
[センサ特性の不均一性:現地ごとの違いと校正]
敷設されている海底ケーブル920の各測定点のセンサ特性のばらつきの要因は、前述の施工記録などから一義的に決まる(推定できる)ものだけではない。例えば、一律の深さで埋設されているという記録が存在しても、実際は場所ごとに埋設深さがばらついていたり、被せていた土砂が部分的に流されて露出していることもあり得るためである。
この課題に対しては、現地に広範囲に伝わる音をリファレンス音として利用して校正する方法が考えられる。リファレンス音には、人工的な音の他、自然に生ずる音が利用されてよい。例えばクジラのように発する音の特徴が良く分かっている海洋生物の音の利用が考えられる。広範囲に伝わる音の場合、ほぼ同じ音が海底ケーブル920上の各点で感受されるので、未確認音情報処理部120は、それらが同一に近づくように、もしくは音源からの距離に応じた値に近づくように、各点ごとに補正係数を求める。
なおこの違いに対する補正は、必ずしも取得データ側に施されるのではなく、後述する分類条件側に施される手法も考えられる。例えばケーブルの構造により環境情報の高周波側が減衰する特性があれば、取得データの補正はされずに、分類条件の高周波側を取得位置のケーブル種類に応じて減衰させることで、パターン識別の一致が得られやすくなる。しかし、一般的には、取得データ側を補正するほうがデータ利用の汎用性が高まるなどの利点があり、好ましいと考えられる。
またこの校正により、海底ケーブル920上の各点が、音の取得に適するかどうかも把握できる。例えば、ある点は感度が非常に低くて補正しきれない、またある点は特定の周波数帯で共鳴しやすく補正も難しい、などである。これら環境取得にやや難のある点は、例えば、ケーブル上の前後の測定点について、測定値の移動平均値と比べることで抽出できる。そこで、これら難のある点を、観測点の分布を意識しつつ除外して、ほぼ平均的な環境情報が取得できていると思われる点からのデータを利用することで、観測性能を改善できる。
[処理2:各周波数帯に分ける]
処理2は、未確認音抽出装置140の適用状況により実施されるか否かが選択されるものである。処理2は、実施される場合は例えば前処理部122で実施される。
ここで周波数帯ごとに分けるとは、音データを、例えば、極低周波から0.1Hz,0.1から1Hz,1から10Hz,10から100Hz,100Hz以上、のような周波数帯ごとに分けることである。この周波数帯の設定は、既知音の音域によりおおよそ分類されるように行われることが望ましい。
音データを周波数帯ごとに分けて評価する理由は大きく2つある。一つは既知音の周波数帯が、音源の種類によりおおよそ分かれているためである。周波数帯ごとに分けることにより、後述する分類処理において類比判定がしやすくなる。
もう一つは、注目していない大きな音の除外のためである。例えば、波が岸へ打ち付ける場所のように注目していない音が大きい場所においては、音データを周波数帯ごとに分けて、波が打ち寄せる音はそれほど大きくない一方、既知音は比較的大きく存在する周波数帯で、後述する分類処理を行う。その場合、注目していない音が既知音の評価に与える影響を低減できる。
このような理由から、音データは、周波数帯ごとに分けて評価される。
[処理3:何らかの音が含まれる可能性のあるデータの抽出]
処理3は、未確認音抽出装置140の適用状況により実施されるか否かが選択されるものである。処理3は、実施される場合は、例えば、音抽出部123で実施される。当該抽出の方法は、例えば、音データの強度の、直前までの移動平均トレンドからの急激な変化を、しきい値超過したか否かを判定することにより抽出するものである。
これにより、音データである可能性のないデータが除外され、以降で処理すべきデータ量が削減される。
[処理4:既知音の分類]
処理4は、多くの場合実施される処理である。処理4は既知音分類部124で実施される。
既知音分類部124は、抽出データ格納部134に格納された各音データが、分類条件のいずれに類似するかについての識別を行い、音データの分類を行う。分類は、例えば、抽出データを分類条件に照らして類比判定により行う。ここで分類条件は、類比判定のための識別条件とその発生原因名(発生原因ID)とを組み合わせた情報である。発生原因名は、例えば、波浪、海洋生物、船舶等の機械、魚群探知機、地震等である。識別条件は、例えば、サンプルデータのうちの固有の特徴を示す部分である。分類条件は、予め、分類条件格納部135に格納されている。そして、既知音分類部124は、関心のある種類に分類された音データを、発生原因IDと共に既知音検出情報格納部136に格納する。また、既知音分類部124は、いずれの分類条件にも類似しない音データを、未確認音データとして、未確認音検出情報格納部137に格納する。
前記分類条件は、例えば、検出した音の周波数に関する情報である。例えばある種の海洋生物が海中で発する音は固有の周波数を有する場合があり、その場合は、音の周波数から、当該海洋生物の発した音と分類できる。周波数に関する情報としては、例えば、中心周波数や、周波数帯が想定される。
前記分類条件は、あるいは、例えば、音の間隔、あるいは、音の周波数帯の時間的な推移を表す音のパターンである。
水中マイクで採取した音から生物の種類などを自動識別する技術は活発に研究開発されている。未確認音抽出装置140は、光ファイバセンシングで取得された音データについて、同様の処理を行う。詳細は[処理4の詳細]にて後述される。
[処理5:同一音の識別、特定方向の感度を高める]
処理5は、未確認音抽出装置140の適用状況により実施されるか否かが選択されるものである。処理5は、実施される場合は例えば既知音分類部124で実施される。
光ケーブルから離れた場所で発せられた音は、同心円状または球状に広がり、光ケーブルの複数の場所で検出される場合がある。そこで、既知音分類部124は、類似した音を検出した測定点の地理座標および時刻情報をさらに分析することで、ある音源から出た一つの音であることを推定し、識別する。ここでの類似は、光ケーブルの近接した複数の場所でほぼ同時刻に検出された音同士の類似であって、既知音との類似ではない。複数個所で検知された同一の音を、一つの音として捉えなおす処理は、既知音、未確認音、の区別なく行われる。
一例として地下構造調査などのためのエアガンの発砲音を考える。発砲音は、同心円状または球状に広がり、光ケーブルの複数の場所で検出される。既知音分類部124は、近い時間範囲および近い距離範囲に類似した音があることを検知する。そして、既知音分類部124は、これらが源が同一の音であることを推定し、識別する。
このように、一つの音がケーブル上の複数個所で検出された場合にそれを1つの音として識別する必要があるのは、音源がケーブルから離れた場所にあり、かつ、音源同士の距離が光ファイバセンシングの空間分解能よりも十分離れている場合である。
さらに長尺な光ファイバ自体をセンサアレイとして利用し、周知である音源分離技術を用いて、音源の空間的な位置を推定することもできる。これにより、例えば注目する音の方向からの音の感度を高め、それ以外の方向からの音の感度を下げる演算を行うことで、背景雑音に半ば埋もれているような未確認音を検知しやすくすることができる。光ファイバから取得される音データを記録していれば、このような演算を後から行うことができる。ここでいう音源分離技術は、例えばビームフォーミング技術である。
[処理4の詳細:既知音の分類方法]
既知音分類部124で行われる分類処理の方法は大きくわけて2つある。一つは声紋識別技術と呼ばれるもので、海洋生物の出す音の種類などを見分けるための、複数の特徴量の条件の組合せからなる識別条件を予め見出しておき、その識別条件により判別する方法である。この方法の具体例は後述される。もう一つは機械学習、特にディープラーニングと呼ばれる手法で、それが何であるかを示すラベル付きの多数のデータを、多層階層のニューラルネットワークに入力して学習させて、学習済みモデルを得て、それを識別に用いる方法である。これらの識別手法は一例であり、組み合わせて用いられて良いし、新たに開発された分析方法が用いられてもよい。
以下、説明される例は、分類条件、すなわち複数の特徴量の条件の組合せからなる識別条件を用いて識別する、前者の場合の例である。学習済みモデルを用いる方法では、分類条件は不要であるが、ここではその具体的な説明は省略し、分類条件を用いて類比判定する手法について具体例を4つ説明する。これらは類比判定の過程の一部の例であり、全てが説明されるものではない。
既知音分類部124の分類動作の第一の具体例を説明する。
ここでは、分類条件格納部135に分類条件として、「音の周波数がAAA[Hz]を中心として許容幅±B[Hz]以内であれば、海洋生物CCCの鳴き声である。」が格納されているとする。ここで、値Bは値AAAと比べて十分に小さい値であるとする。
ここで、抽出データ格納部134から読み出した抽出データに含まれる音の周波数がAAA±B[Hz]以内だとする。その場合、既知音分類部124は、抽出データに含まれる音は海洋生物CCCの鳴き声であると分類し、分類した抽出データを既知音検出情報格納部136に格納する。
既知音分類部124の分類動作の第二の具体例を説明する。
ここでは、分類条件格納部135に分類条件として、「音の時間的間隔がDDD秒を中心として許容幅±E秒以内であれば、海洋生物CCCの鳴き声である。」が格納されているとする。ここで、値Eは値DDDと比べて十分に小さい値であるとする。
ここで、抽出データ格納部134から読み出した抽出データに含まれる音の時間的間隔がDDD±E秒以内であるとする。その場合、既知音分類部124は、抽出データに含まれる音は海洋生物CCCの鳴き声であると分類し、分類した抽出データを既知音検出情報格納部136に格納する。
既知音分類部124の分類動作の第三の具体例を、図6及び図7を参照しながら説明する。
ここでは、分類条件格納部135に分類条件として、「図6に表される音の強度の時間的変化パターンは、海洋生物CCCの鳴き声である。」が格納されているとする。
ここで、抽出データ格納部134から読み出した抽出データの中に、図7の強度時間変化が含まれている期間があるとする。既知音分類部124は、図6の強度時間変化のパターンと抽出データの波形とを類比判定し、抽出データの中に、分類条件である図6のパターンが、図7の形で強い相関を持って存在している旨を判定する。既知音分類部124は、当該判定処理を例えば一般的な相互相関係数の算出により行う。そして、既知音分類部124は、抽出データに含まれる音は海洋生物CCCの鳴き声であると分類し、分類した抽出データを既知音検出情報格納部136に格納する。
既知音分類部124の分類動作の第四の具体例を、図8及び図9を参照しながら説明する。
ここでは、分類条件格納部135に分類条件として、「図8に表される、複数の周波数についての音の強度の時間変化情報(複数周波数強度時間変化情報)のパターンは、海洋生物CCCの鳴き声である。」が格納されているとする。
ここで、抽出データ格納部134から読み出した抽出データの中に、図9の複数周波数強度時間変化情報が含まれる期間があるとする。既知音分類部124は、図8の複数周波数強度時間変化情報のパターンと抽出データとを類比判定し、抽出データの中に、分類条件である図8のパターンが、図9の形で強い相関を持って存在している旨を判定する。既知音分類部124は、当該判定処理を例えば一般的な相互相関係数の算出により行う。そして、既知音分類部124は、抽出データに含まれる音は海洋生物CCCの鳴き声であると分類し、分類した抽出データを既知音検出情報格納部136に格納する。
[効果]
本実施形態の未確認音抽出装置は、光ケーブルにより周辺の音データを取得する。そのため、本実施形態の未確認音抽出装置は、例えば、海底に光ファイバケーブルを設置する通信ケーブルシステムなどに付加することにより、広大な海の、どこでいつ起きるか分からない未確認音の発生を少ないコスト負担で監視することを可能とする。
本実施形態の未確認音抽出装置は、背景技術の項で説明されるDASを用いて取得した音データから、発生原因が分類できるもの、および分類できなかったものを出力する。従い、監視作業者等は、より絞り込んだ音データである未確認音データから、作業により、例えば隕石や航空機の落下等の出現頻度が少ない事象による音の存在の確認を模索することが容易になる。自動的に分類可能な既知の音はふるい分けられており、原因が不明な未確認音データに絞り込まれているためである。
これらにより、本実施形態の未確認音抽出装置は、広い海域に渡って、出現頻度が少ない事象による音の監視を容易化する。
なお、本実施形態の未確認音抽出装置は、例えば隕石や航空機の海面への落下等の出現頻度が少ない事象による音データであっても、発生原因が分類できるものについては、分類して、出力しても構わない。また、以上説明した例では光ファイバを含む光ケーブルが海底ケーブルである場合について主に説明した。しかしながら、光ケーブルは、湾やカスピ海等の海洋以外の海、湖沼、川又は運河に設置されるものであっても構わない。光ケーブルは、さらには、陸上や地中に設置されるものであっても構わない。
<最小限の実施形態構成>
図10は、実施形態の未確認音抽出装置の最小限の構成である未確認音抽出装置140xの構成を表すブロック図である。未確認音抽出装置140xは、未確認音抽出部120axと、出力部120bxとを備える。未確認音抽出部120axは、音データから、前記音データが取得された時刻及び前記位置における、発生原因が推定できない前記音の前記音データである未確認音データを表す未確認音情報を抽出する。前記音データは、光ファイバにより取得された、前記光ファイバの各々の位置における音に関するデータである。出力部120bxは、前記未確認音情報を出力する。
未確認音抽出装置140xは、前記光ファイバにより前記未確認音情報を取得する。未確認音情報は、前記音データのうち発生原因が分類されるものを除外したものである。従い、作業者等は、より少ない範囲の前記音データについて、出現頻度が少ない事象を原因とする音についてのものであるか否かを調査すればよい。そのため、未確認音抽出装置140xは、出現頻度が少ない事象を原因とする音の監視を容易化する。
そのため、未確認音抽出装置140xは、前記構成により、[発明の効果]の項に記載した効果を奏する。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で更なる変形、置換、調整を加えることができる。例えば、各図面に示した要素の構成は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。
また、前記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記述され得るが、以下には限られない。
(付記1)
光ファイバにより取得された、前記光ファイバの各々の位置における音に関するデータである音データから、前記音データが取得された時刻及び前記位置における、発生原因が推定できない前記音の前記音データである未確認音データを表す未確認音情報を抽出する未確認音抽出部と、
前記未確認音情報を出力する出力部と、
を備える、未確認音抽出装置。
(付記2)
前記未確認音抽出部は、予め保持する分類条件に照らして、既知の種類の音に該当しない前記音データを前記未確認音データとして抽出する、付記1に記載された未確認音抽出装置。
(付記3)
前記出力部は、前記既知の種類の音に該当した音データのうち、予め定められた種類の音データも、その種類と共に出力する、付記2に記載された未確認音抽出装置。
(付記4)
前記未確認音抽出部における前記既知の種類の音との該否は、一つ以上の特徴を鍵とした、予め保持する分類条件に照らして類比判定により行われる、付記2又は付記3に記載された未確認音抽出装置。
(付記5)
前記未確認音抽出部における前記既知の種類の音との該否の判定は、前記音データを複数の周波数帯に分割した後に行われる、付記4に記載された未確認音抽出装置。
(付記6)
前記未確認音抽出部は、前記該否の判定を前記音データの特徴量により行い、前記特徴は、音の、周波数、周波数の時間変化及び強度包絡線の時間変化のうちの少なくともいずれかを含む、付記5に記載された未確認音抽出装置。
(付記7)
前記未確認音抽出部は、前記光ファイバの複数の前記位置で検出された音のうち、同一の音源から出た音を識別する、付記6に記載された未確認音抽出装置。
(付記8)
前記未確認音抽出部は、前記光ファイバの複数の前記位置で検出された音を、センサアレイ出力として用いて、所定の方向の感度を高めて監視する、付記1乃至付記7のうちのいずれか一に記載された未確認音抽出装置。
(付記9)
前記光ファイバは、光ケーブルに備えられる、付記1乃至付記8のうちのいずれか一に記載された未確認音抽出装置。
(付記10)
前記未確認音抽出部は、前記光ケーブルの設置に係る設置工法の情報を基に、前記音データから、前記設置工法の違いによる感度への影響を低減する処理を行う、付記9に記載された未確認音抽出装置。
(付記11)
前記未確認音抽出部は、前記光ケーブルのケーブル種類を表す情報を基に、前記音データから、前記ケーブル種類の違いによる感度への影響を低減する処理を行う、付記9又は付記10に記載された未確認音抽出装置。
(付記12)
前記未確認音抽出部は、前記光ケーブルの広範囲に伝わるリファレンス音を用いて、前記音データの前記音データが取得された前記位置による差異の程度を取得し、前記差異の程度の情報に基づき、前記音データから、前記音データが取得された前記位置による感度の差異を低減する処理を行う、もしくは、前記音データを取得する位置を選択する、付記9乃至付記10のうちのいずれか一に記載された未確認音抽出装置。
(付記13)
光ファイバ心線を分ける、もしくは、波長を分けることにより、前記光ケーブルを他の用途と共用する、付記9乃至付記12のうちのいずれか一に記載された未確認音抽出装置。
(付記14)
前記光ファイバによる前記取得は、光ファイバセンシングにより行われる、付記1乃至付記13のうちのいずれか一に記載された未確認音抽出装置。
(付記15)
前記光ファイバセンシングは分布型音響センシングである、付記14に記載された未確認音抽出装置。
(付記16)
前記光ファイバにより前記音データを取得し、取得した前記音データを前記未確認音抽出部へ送付する取得処理部をさらに備える、付記1乃至付記15のうちのいずれか一に記載された未確認音抽出装置。
(付記17)
付記1乃至付記16のうちのいずれか一に記載された未確認音抽出装置と、前記光ファイバと、を備える、未確認音抽出システム。
(付記18)
光ファイバにより取得された、前記光ファイバの各々の位置における音に関するデータである音データから、前記音データが取得された時刻及び場所における、発生原因が推定されない前記音の前記音データである未確認音データを表す未確認音情報を抽出し、
前記未確認音情報を出力する、
未確認音抽出方法。
(付記19)
光ファイバにより取得された、前記光ファイバの各々の位置における音に関するデータである音データから、前記音データが取得された時刻及び場所における、発生原因が推定されない前記音の前記音データである未確認音データを表す未確認音情報を抽出する処理と、
前記未確認音情報を出力する処理と、
をコンピュータに実行させる未確認音抽出プログラム。
(付記20)
前記未確認音抽出部は、前記既知の音に該当しない音データであっても、前記位置、前記時刻及び前記音の周波数のうちの少なくともいずれかから前記発生原因が分類される前記音の前記音データが、前記未確認音データから除外する、付記2に記載された未確認音抽出装置。
(付記21)
前記未確認音抽出部は、別途取得された音に関するデータである補正用音データにより前記音データの補正を行う、付記1乃至付記8のうちのいずれか一に記載された未確認音抽出装置。
(付記22)
前記光ケーブルは光通信用のものである、付記9に記載された未確認音抽出装置。
(付記23)
前記未確認音抽出部は、前記音データが取得された前記位置を地理座標に結び付ける、付記1に記載された未確認音抽出装置。
(付記24)
前記未確認音抽出部は、前記音データから背景雑音以外の音が含まれていない前記音データを除外した後に前記抽出を行う、付記1に記載された未確認音抽出装置。
ここで、付記における光ファイバは、例えば、図1の光ファイバ200、又は、図2の海底ケーブル920が備える光ファイバである。また、前記未確認音情報取得部は、例えば、図1の未確認音情報処理部120の、前記音データから、前記取得処理部が前記音データを取得した時刻における前記未確認音情報を取得する部分である。
また、前記出力部は、例えば、未確認音情報処理部120の前記未確認音情報を出力する部分である。また、前記未確認音抽出装置は、例えば、図1の未確認音抽出装置140である。
また、前記光ケーブルは、例えば、図2の海底ケーブル920である。また、前記取得処理部は、例えば、図1の取得処理部101である。また、前記未確認音抽出システムは、例えば、図1の未確認音抽出システム300である。また、前記コンピュータは、例えば、図1の取得処理部101及び未確認音情報処理部120が備えるコンピュータである。また、前記未確認音抽出プログラムは、前記コンピュータに処理を実行させるプログラムである。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2020年8月13日に出願された日本出願特願2020-136554を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
100 インテロゲーター
101 取得処理部
103 光源部
104 変調部
105 検出部
120ax 未確認音抽出部
120bx 出力部
121 処理部
122 前処理部
123 音抽出部
124 既知音分類部
125 出力処理部
131 記憶部
132 RAWデータ格納部
133 ケーブルルート情報格納部
134 抽出データ格納部
135 分類条件格納部
136 既知音検出情報格納部
137 未確認音検出情報格納部
140、140x 未確認音抽出装置
200、201、202 光ファイバ
211 光カプラ
300 未確認音抽出システム
920 海底ケーブル

Claims (10)

  1. 光ファイバにより取得された、前記光ファイバの各々の位置における音に関するデータである音データから、前記音データが取得された時刻及び前記位置における、発生原因が推定できない前記音の前記音データである未確認音データを表す未確認音情報を抽出する未確認音抽出部と、
    前記未確認音情報を出力する出力部と、
    を備える、未確認音抽出装置。
  2. 前記未確認音抽出部は、予め保持する分類条件に照らして、既知の種類の音に該当しない前記音データを前記未確認音データとして抽出する、請求項1に記載された未確認音抽出装置。
  3. 前記出力部は、前記既知の種類の音に該当した音データのうち、予め定められた種類の音データも、その種類と共に出力する、請求項2に記載された未確認音抽出装置。
  4. 前記未確認音抽出部における前記既知の種類の音との該否は、一つ以上の特徴を鍵とした、予め保持する分類条件に照らして類比判定により行われる、請求項2又は請求項3に記載された未確認音抽出装置。
  5. 前記未確認音抽出部における前記既知の種類の音との該否の判定は、前記音データを複数の周波数帯に分割した後に行われる、請求項4に記載された未確認音抽出装置。
  6. 前記未確認音抽出部は、前記該否の判定を前記音データの特徴量により行い、前記特徴は、音の、周波数、周波数の時間変化及び強度包絡線の時間変化のうちの少なくともいずれかを含む、請求項5に記載された未確認音抽出装置。
  7. 前記未確認音抽出部は、前記光ファイバの複数の前記位置で検出された音のうち、同一の音源から出た音を識別する、請求項6に記載された未確認音抽出装置。
  8. 前記未確認音抽出部は、前記光ファイバの複数の前記位置で検出された音を、センサアレイ出力として用いて、所定の方向の感度を高めて監視する、請求項1乃至請求項7のうちのいずれか一に記載された未確認音抽出装置。
  9. 前記光ファイバは、光ケーブルに備えられる、請求項1乃至請求項8のうちのいずれか一に記載された未確認音抽出装置。
  10. 光ファイバにより取得された、前記光ファイバの各々の位置における音に関するデータである音データから、前記音データが取得された時刻及び場所における、発生原因が推定されない前記音の前記音データである未確認音データを表す未確認音情報を抽出し、
    前記未確認音情報を出力する、
    未確認音抽出方法。
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