図1は、ショッピングシステムを説明するためのネットワークの概念図である。図1に示すショッピングシステムは、管理装置(例えば、ストアコントローラ)10、クラウドサーバ20、精算装置30、精算装置40、計量装置60、及び、携帯端末50(例えば、スマートフォン等)を含む。
管理装置10、精算装置30、精算装置40、計量装置60は、店舗内に設置されるものであり、LAN19(有線でも無線でもよい)を介して通信可能に接続されている。管理装置10は、クラウドサーバ20と通信可能である。なお、図1において、2台の精算装置30を図示したが、1店舗内の精算装置30の数は、1台であってもよいし3台以上であってもよい。また、図1において、2台の精算装置40を図示したが、1店舗内の精算装置40の数は、1台であってもよいし3台以上であってもよい。さらに、図1において、1台の計量装置60を図示したが、1店舗内の計量装置60の数は、2台以上であってもよい。精算装置30の台数と精算装置40の台数は一致していなくてもよい。また、管理装置10は、基本的には1店舗に1台であるが、2台以上であってもよい。
携帯端末50は、顧客(当該店舗の会員である買物客等)によって操作されるものである。携帯端末50は、登録端末の一例である。携帯端末50は、一般的な、通信機能や撮像機能(カメラ)に加えて、商品に付されるバーコードをスキャンして商品コードを読み取る、つまり商品に付されるバーコードを認識する認識機能を備える。なお、携帯端末50が備える認識機能は、商品コードを読み取ることができるものであればよく、読み取った商品コードが何れの商品の商品コードであるかを認識できるものでなくてもよい。つまり、携帯端末50は、撮像機能によって撮像されている撮像画像(スルー画像として取得している画像)内にオブジェクトとしてバーコードが存在する場合に、当該バーコードから商品コードを読み取ることができるようになっていればよい。
また、携帯端末50は、商品(例えばバーコードの付された周辺部分)を撮像し(シャッターを切り)、撮像画像(画像データ)を生成する。携帯端末50は、操作者である顧客の操作に従ってシャッターを切る撮像であってもよいが、本実施形態では、携帯端末50自身の判断によりシャッターを切る撮像であることが好ましい。
また、携帯端末50は、画像(スルー画像、撮像画像)から特徴点を抽出し、撮像対象(オブジェクト等)を認識する画像認識技術を備えていてもよい。例えば、携帯端末50は、画像認識技術を用いて、撮像した商品を特定(推定)してもよい。
携帯端末50は、基本的には各顧客の所有物であることを想定しているが、店舗側が貸与するものであってもよい。なお、携帯端末50の数(稼働中の数)は、来店者数等に応じて変化するものであり、図1では、複数台が可能である旨の例として2台の携帯端末50を図示している。
精算装置30及び精算装置40は、共に、精算方法として少なくとも現金による支払いが可能な精算装置である。精算装置30は、クラウドサーバ20との通信機能を有しないが、精算装置40は、クラウドサーバ20との通信機能を有する。クラウドサーバ20は、例えば、顧客毎に、取引情報(バスケット情報)を管理する。計量装置60についての詳細については後述する。
なお、図1に示すショッピングシステムは、本実施形態に係るショッピングシステムを説明するためのものであり、本実施形態に係るショッピングシステムは、図1に示した全部の構成を必ずしも含むものではない。例えば、本実施形態に係るショッピングシステムは、例えば、クラウドサーバ20と精算装置40とから構成されるものであってもよいし、クラウドサーバ20単体であってもよいし、精算装置40単体であってもよい。
図2は、精算装置40の設置例を示す図である。図2(A)は、精算装置40等を客側から見た斜視図である。図2(B)は、精算装置40等を店員側から見た斜視図である。図2(A)に示すように客側から見て精算装置40の右側にカウンタが置かれている。
図3は、精算装置40の外観例を示す図である。図3(A)は、精算装置40を客側から見た斜視図である。図3(B)は、精算装置40を店員側から見た斜視図である。図4は、精算装置40の構成例を示す図である。図3及び図4において、同一部分には同一符号を付している。
以下、図3を参照しつつ、図4に示した精算装置40の構成例を説明する。精算装置40は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、ハードディスク404と、客側表示部405と、客側スキャナ部406と、カード決済部408と、釣銭機409と、店員側表示部410と、キー操作部411と、店員側スキャナ部412と、印刷部413と、音声出力部414と、通信部415とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
CPU401は、中央演算処理装置であり、ROM402に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、精算装置40の動作を制御する。
ROM402は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU401が利用する各種の情報を記憶する。
RAM403は、読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM403は、ROM402やハードディスク404から読みだした情報、外部から取得した情報、処理において生成した情報等を記憶する。
ハードディスク404は、種々の情報を記憶する。ハードディスク404は、例えば、ROM402に代えて、CPU401が実行するプログラム等を記憶してもよい。また、RAM403に代えて、ROM402から読みだした情報、外部から取得した情報、処理において生成した情報等を記憶してもよい。
客側表示部405は、客用のタッチディスプレイであり、客に種々の情報を表示するとともに、客から種々の入力を受け付ける。
客側スキャナ部406は、客用のスキャナ部であり、例えば、商品に付されているバーコードをスキャンし、商品コードを読み取る。また、客側スキャナ部406は、お会計券(登録商標)に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)をスキャンし、精算に必要な情報を読み取ってもよい。また、客側スキャナ部406は、携帯端末50の表示部に表示されるコード(2次元コード等)をスキャンし、精算に必要な情報を読み取ってもよい。
なお、客側スキャナ部406は、客が商品を登録する際に用いられるが、客は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、客側表示部405に、商品に対応するプリセットキー(商品を注文するボタン)が表示されている場合、客は、当該プリセットキーを操作(押下)し、商品を登録してもよい。
カード決済部408は、各種カード(クレジットカード、交通系カード等のプリペイドカード等)による決済機構である。本実施形態のカード決済部408は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備えるが、少なくとも、カード認識部を備えるものであればよい。なお、カード認識部は、直接的には決済(精算)に使用しない各種カード(例えば、会員カード、ポイントカード等)を認識してもよい。
釣銭機409(現金決済部)は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。なお、当該釣銭機409は、客側に向けられており、客が操作するものである。なお、紙幣や硬貨が投入口に投入された場合にはセンサによって検出(投入があった旨の検出、金種別の枚数の検出等)される。
つまり、釣銭機409は、精算装置40において、登録された商品の代金を現金(貨幣)にて決済するときに使用される。釣銭機409は、紙幣を投入するための紙幣投入口、硬貨を投入するための硬貨投入口、紙幣を放出するための紙幣放出口、硬貨を放出するための硬貨放出口、投入又は放出される貨幣を計数する計数部、投入口又は放出口と収納部の間の貨幣の搬送機構、上述したセンサなどを有する。なお、紙幣投入口及び硬貨投入口は、預り金投入口とも称される。紙幣放出口及び硬貨放出口は、釣銭放出口とも称される。なお、紙幣投入口と紙幣放出口は共通であってもよく、また、硬貨投入口と硬貨放出口は共通であってもよい。
また、釣銭機409は、閉店処理時に補充された貨幣を計数し、収納部に収納する。また、釣銭機409は、閉店処理時に出金する貨幣を計数し、釣銭放出口から放出する。閉店処理とは、閉店後や開店前などに釣銭機409内に収納されている金額(現金有高/現金在高)を基準金額に調整する処理である。
店員側表示部410は、店員用のタッチディスプレイであり、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
キー操作部411は、各種のキー(ボタン)から構成され、店員から種々の入力を受け付ける。
店員側スキャナ部412は、店員用のスキャナ部であり、例えば、商品に付されているバーコードをスキャンし、商品コードを読み取る。また、店員側スキャナ部412は、店員の名札に付されたバーコード等をスキャンし、店員コードを読み取る。
なお、店員側スキャナ部412は、店員が商品を登録する際に用いられるが、店員は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、キー操作部411に、商品に対応するキー(例えば、スポーツ新聞に対応するキー等)が配置されている場合、店員は、当該キーを操作(押下)し、当該商品を登録してもよい。また、店員側表示部410に、商品に対応するプリセットキーが表示されている場合、店員は、当該プリセットキーを操作し、当該商品を登録してもよい。
印刷部413は、各種媒体(レシート、お会計券等)を印刷、発行する。印刷部413は、店員側から客側、客側から店員側に向き(媒体発行口の方向)を回転自在に変更である。印刷部413の向きは、手動で変更してもよいし、例えば動作モード(詳細は後述)の移行(切替)に応じて自動的に変更(メカ的に制御等)してもよい。なお、印刷部413の向きの正誤をセンサなどで検出してもよい。
音声出力部414は、音声を出力する。例えば、音声出力部414は、音声ガイダンス等を出力する。
通信部415は、他装置(他の精算装置40、精算装置30、管理装置10)との間において情報を送受信する。
以上、精算装置40の外観やハードウェア構成を説明したが、精算装置30の外観やハードウェア構成については説明を省略する。精算装置30と精算装置40とは、後述するように(図5等参照)、ソフトウェアによって実現される機能が互いに異なるが、精算装置30と精算装置40とは、外観やハードウェア構成は同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、精算装置40は、2つのスキャナ部(客側スキャナ部406、店員側スキャナ部412)を有する精算装置40であるのに対し、精算装置30は、1つのスキャナ部を有する精算装置であってもよい。
図5は、本実施形態のショッピングシステムを説明するための各機能の概念図である。図6は、各種の売価決定ロジック(売価決定機能)について説明する説明図である。図7は、各種の情報について説明する説明図である。
なお、図5は、本実施形態に係るショッピングシステムを説明するためのものであり、本実施形態に係るショッピングシステムは、図1に示した全部の構成を必ずしも含むものではない。例えば、本実施形態に係るショッピングシステムは、クラウドサーバ20と精算装置40とから構成されるものであってもよいし、クラウドサーバ20単体であってもよいし、精算装置40単体であってもよい。また、図5は、本実施形態に係るショッピングシステムの特徴部分に関連する機能を抜粋して説明するものであり、一般にショッピングシステムに必要とされる機能を網羅的に説明するものではない。
(精算装置30)
図5の右下に示すように、精算装置30は、売価決定ロジック(売価決定機能)、精算機能を備える。売価決定ロジックは、精算処理において求められる売価(販売対価としての請求金額)を決定(算出)する機能であり、ソフトウェアによって実現される。売価決定ロジックには、種々の種類があるが(例えば、図6参照)、図5に示した例では、精算装置30は、売価決定ロジックA、売価決定ロジックBを備えている。
なお、図6に示した売価決定ロジックAは、運用中(適宜)の売価変更に対応する基本的な単品に対する値引価格の基本価格算出機能である。売価決定ロジックBは、設定情報(単品値引設定情報)に基づいて単品に対する値引価格を算出する単品値引価格算出機能である。売価決定ロジックCは、設定情報(小計値引設定情報)に基づいて小計に対する値引価格を算出する小計値引価格算出機能である。売価決定ロジックDは、設定情報(会員値引設定情報)に基づいて単品又は小計に対する値引価格を算出する会員値引価格算出機能である。売価決定ロジックEは、設定情報(タイムサービス値引設定情報)に基づいて単品に対する値引価格を算出するタイムサービス値引価格算出機能である。売価決定ロジックFは、設定情報(ミックスマッチ値引設定情報)に基づいてミックス商品(組み合わせ不指定(不定)の商品群)に対する値引価格を算出するミックスマッチ値引価格算出機能である。売価決定ロジックGは、設定情報(セットマッチ値引設定情報)に基づいてセット商品(組み合わせ指定(固定)の商品群)に対する値引価格を算出するセットマッチ値引価格算出機能である。売価決定ロジックHは、設定情報(決済種別値引設定情報)に基づいて利用される決済種別に応じた値引価格を算出する決済種別値引価格算出機能である。
なお、売価決定ロジックD(会員値引価格算出機能)が適用される会員は、顧客の全部(全顧客)であってもよいし、顧客の一部(例えば特定の顧客ランクの顧客)であってもよい。
売価決定ロジックAに係る情報(売価変更の情報)や売価決定ロジックB~売価決定ロジックHに対応する各種設定情報は、精算装置30の記憶部、又は、精算装置30がアクセス可能な装置)に記憶されていればよい。なお、精算装置30は、上述したように売価決定ロジックA、Bを備えるが、売価決定ロジックC~Fは備えないため、少なくとも、売価決定ロジックAに係る情報(売価変更の情報)と、売価決定ロジックBに対応する設定情報(単品値引設定情報)と、が参照できるようになっていればよい。
また、図6では図示を省略したが、夫々の売価決定ロジック(売価決定ロジックA~H)とは別に、夫々の売価決定ロジックを統括する売価決定統括ロジックも存在する。売価決定統括ロジックは、複数の売価決定ロジックにまたがって売価を決定するためのロジックである。例えば、売価決定ロジックB(単品値引価格算出機能)と売価決定ロジックD(会員値引価格算出機能)がある場合に、売価決定統括ロジックは、売価決定ロジックBと売価決定ロジックDがある場合の値引きを設定情報(売価決定統括設定情報)に基づいて決定する。
一例として、商品a(商品情報では100円)が、売価決定ロジックB(及び単品値引設定情報)によれば90円(10円値引)であり、売価決定ロジックD(及び会員値引設定情報)によれば80円(20円値引)である状態において、会員(売価決定ロジックDの適用対象である顧客)が商品aを購入した場合、売価決定統括ロジックは、売価決定ロジックDのみを適用して商品aの価格を80円(20円値引)としてもよいし、売価決定ロジックB、Dの両方を適用して商品aの価格を70円(30円値引)としてもよい。売価決定ロジックDのみを適用し商品aの価格を80円とするか、売価決定ロジックB、Dの両方を適用し商品aの価格を70円とするかは、設定情報(売価決定統括設定情報)による。なお、売価決定統括ロジックは、値引き額が小さい方を決定する場合もある。
例えば、上述したように会員値引額の方が大きい場合(売価決定ロジックBによる単品値引額が10円、売価決定ロジックDによる会員値引額が20円の場合)に、売価決定ロジックDを適用せずに売価決定ロジックBのみを適用して商品aの価格を90円とする場合もありうる。具体的には、会員割引による割引限度額が設定されている場合や会員割引による購入が会員ランクの実績に反映されない場合には、売価決定ロジックBのみを適用する旨を設定情報(売価決定統括設定情報)に設定してもよい。また、上記とは逆に、単品割引額の方が大きい場合(売価決定ロジックBによる単品値引額が30円、売価決定ロジックDによる会員値引額が20円の場合)に、売価決定ロジックBを適用せずに売価決定ロジックDのみを適用して商品aの価格を80円とする場合もありうる。具体的には、会員割引による購入実績が会員ランクの算出に優遇される場合には、売価決定ロジックDのみを適用する旨を設定情報(売価決定統括設定情報)に設置してもよい。
上述した売価決定統括ロジックは、必要に応じて(複数の売価決定ロジックにおける調整が必要な場合に)、備えていればよい。例えば、本実施形態においてクラウドサーバ20(精算装置30も同様)は、売価決定ロジックA、B、Cを備えるが(図5)、更に、売価決定統括ロジックを備えていてもよい。
なお、売価決定統括ロジックも、図6に示した売価決定ロジックの1つと捉えてもよい。以下の説明において、図6に示したような個々の売価決定ロジックの1つ又は複数を「売価決定ロジック」と称する場合と、売価決定統括ロジックを含めて「売価決定ロジック」と称する場合とがある。つまり、単に「売価決定ロジック」と記載した場合には、売価決定統括ロジックを除外する場合と、売価決定統括ロジックを除外しない場合とがあるものとする。
精算機能は、売価決定ロジックによって決定された売価に基づいて精算処理(例えば、釣銭機による現金の支払い等)を実行する機能である。
なお、図5では、売価決定ロジックを、精算機能とは別の機能として説明しているが、売価決定ロジックは、精算機能の一部であると捉えてもよい。つまり、図5では、売価を決定する部分と、決定された売価に基づいて実際に支払いを実行する部分とを別個に捉え、売価を決定する部分に対応する機能を売価決定ロジックと称し、実際に支払いを実行する部分を精算機能と称しているが、売価を決定する部分も含め、精算機能と称してもよい。売価を決定する部分も含め、精算機能と称する場合には、売価決定ロジックは、精算機能の一部となる。
(管理装置10)
図5の右上に示すように、管理装置10は、店舗情報、商品情報を記憶する。管理装置10は、売価決定ロジックを備えていてもよい。管理装置10が記憶する店舗情報は、当該管理装置10が設置された店舗に関する情報であって、例えば、当該店舗の店舗名、当該店舗を特定する情報等を含む。管理装置10が記憶する商品情報は、当該管理装置10が設置された店舗において販売される商品に関する情報であって、例えば、商品コード、商品名、価格等が含む。なお、管理装置10は、例えば、外部(本部のサーバ(不図示)等)から商品情報等を取得し、記憶してもよい。また、管理装置10は、外部(本部のサーバ)であってもよい。つまり、各店舗で利用される共通のまたは別個(店舗毎)の商品情報や売価決定ロジックを管理するものであってもよい。
(クラウドサーバ20)
図5の左上に示すように、クラウドサーバ20は、売価決定ロジックを備える。上述したように、売価決定ロジックには、種々の種類があるが(例えば、図6参照)、図5に示した例では、クラウドサーバ20は、売価決定ロジックA、売価決定ロジックB、売価決定ロジックCを備えている。なお、クラウドサーバ20は、売価決定ロジックA~Cを備えるが、売価決定ロジックD~Fは備えないため、少なくとも、売価決定ロジックAに係る情報(売価変更の情報)と、売価決定ロジックBに対応する設定情報(単品値引設定情報)と、売価決定ロジックCに対応する設定情報(小計値引設定情報)が参照できるようになっていればよい。
また、クラウドサーバ20は、顧客情報、店舗情報、商品情報、バスケット情報を記憶する。顧客情報は、個々の顧客を管理するための情報である。クラウドサーバ20は、顧客登録時に顧客情報を生成する(ある顧客の顧客情報が記憶されることを以って当該顧客の顧客登録がなされたと解してもよい)。また、クラウドサーバ20は、バスケット情報等に基づいて、顧客情報を適宜更新する。例えば、クラウドサーバ20は、例えば毎日所定時刻にバスケット情報を参照し、顧客情報を更新してもよい。
クラウドサーバ20は、例えば、図7(A)に示すような顧客情報を記憶する。図7(A)に示した顧客情報は、顧客識別情報、顧客名、顧客登録日、キャンセル情報、顧客ランク、ポイント数等を含む。顧客識別情報は、顧客を一意に識別する識別情報である。顧客名は、顧客の氏名やニックネームなどである。顧客登録日は、顧客登録した日時である。キャンセル情報は、登録後における登録商品のキャンセルに関する情報である。顧客ランクは、顧客の購入実績に応じたランクである。なお、新規の顧客の顧客情報の生成時には、顧客識別情報、顧客名、顧客登録日は生成されるが、実際の取引(商品登録)の開始前であるため、他の情報(キャンセル情報等)は生成されない。
クラウドサーバ20は、例えば、顧客登録の際(例えば、携帯端末50が外部(例えば、アプリ全般を提供する所定のサーバ、当該クラウドサーバ20)からクラウドサーバ20によるサービスを利用するためアプリケーション(アプリ)をダウンロード又はインストールする際)に顧客識別情報を生成し、記憶する。また、クラウドサーバ20は、例えば、顧客登録の際に、携帯端末50を用いて、登録フォーム(入力フォーム)の氏名欄に入力された情報を取得し、顧客名として記憶する。また、クラウドサーバ20は、例えば、顧客登録の際の現在日時を取得し、顧客登録日として記憶する。
なお、クラウドサーバ20は、自装置内の記憶部に顧客情報を記憶することに代えて又は加えて他の装置(クラウドサーバ20がアクセス可能なファイルサーバ等)に顧客情報の一部または全部を記憶してもよい。
店舗情報は、各店舗の管理装置10から取得したものである(図5の送受信データ「D0」参照。なお、送受信データ「D1」~「D6」は図8にて説明する)。つまり、クラウドサーバ20は、各店舗の管理装置10から直接又は他の装置を介して間接的に店舗情報を受信するなどして、店舗情報を記憶する。
クラウドサーバ20は、例えば、図7(B)に示すような店舗情報を記憶する。図7(B)に示した店舗情報は、店舗識別情報、店舗名(支店名)、店舗特定情報1、店舗特定情報2を含む。店舗識別情報は、店舗を一意に識別する識別情報である。図7(B)に示した店舗識別情報は、店(屋号)若しくは企業のコードと、支店のコードとから構成される。店舗名は、店舗の名称である。図7(B)に示した店舗名は、店(屋号)若しくは企業と、支店名とから構成される。店舗特定情報1は、取引する店舗(商品の売買が行われる店舗)を特定するための2次元コード(QRコード(登録商標)等)の情報である。店舗特定情報2は、取引する店舗を特定するための店舗の位置情報(GPS情報)である。なお、図7(B)に示した例では、店舗識別情報と店舗特定情報1とは異なるが、店舗識別情報と店舗特定情報1とは同一であってもよい。
なお、クラウドサーバ20は、外部(各店舗を統括する本部のサーバ(不図示)等)から店舗情報等を取得し、記憶してもよい。また、クラウドサーバ20は、自装置内の記憶部に店舗情報を記憶することに代えて又は加えて他の装置(クラウドサーバ20がアクセス可能なファイルサーバ等)に店舗情報の一部または全部を記憶してもよい。
商品情報は、各店舗の管理装置10等から取得したものである(図5の送受信データ「D0」参照。なお、送受信データ「D1」~「D6」は図8にて説明する)。つまり、クラウドサーバ20は、各店舗の管理装置10から直接又は他の装置を介して間接的に商品情報を受信するなどして、商品情報を記憶する。なお、クラウドサーバ20は、外部(各店舗を統括する本部のサーバ(不図示)等)から商品情報を取得し、記憶してもよい。また、クラウドサーバ20は、自装置内の記憶部に店舗情報を記憶することに代えて又は加えて他の装置(クラウドサーバ20がアクセス可能なファイルサーバ等)に店舗情報の一部または全部を記憶してもよい。
バスケット情報は、個々の取引を管理するための情報である。クラウドサーバ20は、取引の開始時にバスケット情報を生成する。また、クラウドサーバ20は、取引の進行にあわせて(商品が登録される度に)、バスケット情報を更新する(バスケット情報に商品が記憶されることを以って当該商品の登録がなされたと解してもよい)。
クラウドサーバ20は、例えば、図7(C)に示すようなバスケット情報を記憶する。図7(C)に示したバスケット情報は、バスケット識別情報、取引開始日時、取引終了日時、顧客識別情報、登録商品情報、保留商品情報、キャンセル情報等を含む。バスケット識別情報は、バスケットを一意に識別する識別情報である。図7(C)に示したバスケット識別情報は、店舗識別情報と、日付と、シリアル番号(例えば店舗別日付別のシリアル番号)とから構成される。取引開始日時は、取引の開始日時である。図7に示した取引開始日時は、当該バスケット情報の生成日時である。なお、取引開始日時は、1品目の商品の登録日時(図7(C)中の登録商品情報(登録商品1)を記憶した日時)としてもよい。バスケット情報の生成日時と1品目の商品の登録日時とを別々に両方記憶してもよい。
取引終了日時は、取引の終了日時である。図7に示した取引開始日時は、精算日時である。顧客識別情報は、当該取引の顧客を識別する顧客識別情報である。なお、バスケット情報の生成時には、バスケット識別情報、取引開始日時、顧客識別情報は生成されるが、実際の取引(商品登録)の開始前であるため、他の情報(取引終了日時等)は生成されない。なお、精算日時は、精算開始日時であってもよいし、精算終了日時であってもよい。精算開始日時と精算終了日時とを別々に両方記憶してもよい。
登録商品情報(計)は、商品が登録される毎に更新される情報である。登録商品情報(計)は、品数(商品数)、概算小計金額(価格決定ロジックによる価格算出前の概算の小計金額)、小計金額(価格決定ロジックによる価格算出後の小計金額)等を含む。登録商品情報(1)は、1品目の商品の登録情報である。登録商品情報(2)は、2品目の商品の登録情報である。なお、図7(C)に示す例では、登録商品情報(3)~登録商品情報(5)の図示を省略している。登録商品情報(N;Nは整数)は、商品コード、品名(商品名)、価格等を含む。
登録商品情報(N)は、当該N品目の商品の登録日時を含むものであってもよい。つまり、クラウドサーバ20は、登録商品情報として、当該登録商品の登録日時を記憶してもよい。各商品の登録日時は、タイムサービス(売価決定ロジックEによるサービス)等のサービス適用の要否や適用後の効果の判断材料としても用いてもよい。
保留商品情報(計)は、保留商品(後述)が登録される毎に更新される情報である。保留商品情報(計)は、保留商品の品数(商品数)、保留商品のうちのNONファイル(「NO-FILE」とも称する)の品数、保留商品のうちの読取NG(要不正操作確認)の品数等を含む。
NONファイルとは、店舗においてバーコードのスキャンは成功したが(商品コードを読み取ることができたが)、商品コードが商品情報に記憶されていないこと、又は、店舗において商品コードのスキャンは成功したが、商品コードが商品情報に記憶されていない商品のことである。
読取NGとは、店舗において商品コードのスキャンが失敗したこと(商品コードを読み取ることができなかったこと)、又は、店舗において商品コードのスキャンが失敗した商品のことである。つまり、読取NGとは、例えば画像認識技術により一定時間商品を撮像しているがバーコード認識に至らない場合を判別できる場合にタイムアウト処理すること、タイムアウト処理された商品である。例えば、パッケージのシワ等やバーコード印字のカスレや汚れにより正しくバーコードを取得(認識)できない場合に読取NGと判断される。また、バーコードを読んだフリしてカゴへ投入する不正操作を検出した場合にも読取NGと判断される。なお、携帯端末50は、センサ(例えば、ジャイロセンサや加速度センサや距離センサ等)を備え、当該携帯端末50がバーコード読取中(具体的には、バーコードの読み取りのため、当該携帯端末50が傾けられている状況であり、かつ、当該携帯端末50一定距離先に物品(商品)が存在している状況)を検出可能である。そして、所定時間内にバーコードが読み取れなかった場合(バーコード読取中が所定時間継続したがバーコードを読み取れなかった場合)は、タイムアウト処理として、保留商品(読取NG)としている。
保留商品情報(保留商品1)は、1品目の保留商品の情報である。保留商品情報(保留商品2)は、2品目の保留商品の情報である。保留商品情報(保留商品3)は、3品目の保留商品の情報である。
保留商品情報(保留商品N;Nは整数)は、保留商品種別(当該保留商品がNONファイルであるか読取NGであるかを示す情報)、画像データ(読取NG時に撮像された画像データ)を含む。例えば、N品目の商品がNONファイルによる保留商品である場合には、保留商品情報(保留商品N)は、保留商品種別「1(NONファイル)」、画像データを含む。また、N品目の商品が読取NGによう保留商品である場合には、保留商品情報(保留商品N)は、保留商品種別「2(読取NG)」、画像データを含む。
なお、クラウドサーバ20は、自装置内の記憶部にバスケット情報を記憶することに代えて又は加えて他の装置(クラウドサーバ20がアクセス可能なファイルサーバ等)にバスケット情報の一部または全部を記憶してもよい。
保留商品は、上述したNONファイルや読取NGによるものの他に、携帯端末50とクラウドサーバ20との通信が電波状況などにより不安定な場合にも発生する。本実施形態では、一例として、電波強度をレベル1~レベル5の5段階に評価している。値が大きいほど、電波強度が強いことを示している。携帯端末50は、電波強度がレベル2以下となった場合に、クラウドサーバ20に商品コードを送信する登録処理を中止し、商品コードを携帯端末50のメモリに記憶する。このように、商品コードを携帯端末50のメモリに記憶した商品を、以下の説明では「電波保留商品」ともいう。一方、NONファイルや読取NGにより保留商品となった商品を「通常保留商品」ともいう。なお、電波保留商品と通常保留商品を特に区別しない場合には、単に「保留商品」と記載する。
(精算装置40)
図5の左下に示すように、精算装置40は、クラウド通信機能、携帯端末連動機能、精算機能を備える。クラウド通信機能は、クラウドサーバ20と通信する機能である。携帯端末連動機能は、携帯端末50との連動する機能であり、例えば、携帯端末50の表示部に表示されるコード(2次元コード等)を光学的にスキャンし(読み取り)、スキャンした情報(またはスキャンした情報に基づく情報)をクラウド通信機能側に供給する機能である。携帯端末50の表示部に表示されるコードは、当該携帯端末50による買上商品について精算処理を実行するために必要となる情報(例えば、バスケット識別情報)をコード化したものである。なお、クラウド通信機能、携帯端末連動機能は、精算装置30は備えていない精算装置40の固有機能である。
精算機能は、クラウドサーバ20の売価決定ロジックによって決定された売価に基づいて精算処理(例えば、釣銭機による現金の支払い等)を実行する機能である。
精算装置40は、クラウド通信機能、携帯端末連動機能、精算機能を備えるため、例えば、ある顧客の携帯端末50の表示部に表示されるコード(当該顧客のバスケット情報を特定可能な情報)をスキャンし、スキャンした情報(またはスキャンした情報に基づく情報)をクラウドサーバ20に送信し、クラウドサーバ20から当該顧客のバスケット情報に基づく売価(小計情報)を受信し、受信した売価に基づいて精算処理を実行することができる。
(携帯端末50)
顧客が所有するスマートフォンを店舗の登録処理ができる携帯端末50として利用するためには、顧客は、スマートフォンによって登録処理を行うことができるようにするための会員登録を行う。
会員の新規登録に際しては、会員の氏名、住所、電話番号、メールアドレス等の本人確認ができる情報などを登録するとともに、クレジットカードの情報を登録することが好ましい。登録手続きは、オンライン、オフラインのいずれの手続きでも構わない。例えば、店頭で登録用紙やタブレット等に必要事項を入力して、登録されたメールアドレスにダウンロードURLなどを通知して専用のアプリをダウンロードしても良いし、上位装置から専用のアプリをダウンロードして導入したのちに会員登録画面を立ち上げて登録手続を行ってもよい。携帯端末50のアプリケーションを提供するインターネット上のサイトから提供されてもよい。
また、顧客が、既に店舗のカード会員等である場合には、会員の登録処理では、例えばクレジットカードの情報のみを追加登録することで、会員としての登録を完了してもよい。なお、登録する情報は、上記情報に限定されない。例えば、店舗がチェーン店である場合などには、常時利用する店舗等の情報を登録することで、該店舗独自の情報が配信されるようにしてもよい。さらに、携帯端末50は、入店時に店舗における「特売情報」「関連・代替商品」「新商品」「欠品情報」などの情報を報知してもよく、また、顧客が特定した店舗が定休日等の休みである場合には、その旨を表示するようにしてもよい。
図5の左下に示すように、携帯端末50は、クラウドサーバ20と通信する。携帯端末50は、クラウドサーバ20と通信することにより商品を登録する。つまり、携帯端末50は、ある商品に付されているバーコードを撮像することにより、オブジェクトとして当該バーコードを認識し(バーコードから商品コードを読み取り)、商品コードをクラウドサーバ20に送信することにより、当該商品を登録する(具体的には、クラウドサーバ20のバスケット情報に当該商品コードを記憶させる)。
また、携帯端末50は、コード(2次元コード等)を生成する。つまり、携帯端末50は、精算装置40の携帯端末連動機能に関連して、表示部にコードを表示するが、携帯端末50は、表示部に表示するコードを自ら生成し、表示部に表示する。なお、携帯端末50が、生成し、表示部に表示するコードは、上述したように、当該携帯端末50による買上商品について精算処理と実行するために必要となる情報(例えば、バスケット識別情報)をコード化したものである。
なお、携帯端末50は、外部から取得したアプリの機能として、クラウドサーバ20と通信する機能や、コード(2次元コード等)を生成する機能を実現する。つまり、携帯端末50は、アプリを起動させることによって、クラウドサーバ20と通信したり、コードを生成したり、表示したりしてもよい。
なお、携帯端末50は、表示部に表示するコードを生成する機能を備えていなくてもよい。例えば、携帯端末50に代えてクラウドサーバ20がコードを生成する機能を備えていてもよい。つまり、クラウドサーバ20は、携帯端末50からの要求に基づいてコードを生成し、生成したコードを携帯端末50に送信し、携帯端末50は、クラウドサーバ20にコードの生成を要求し、クラウドサーバ20によって生成されたコードを受信し、表示部に表示してもよい。
図8は、図5の機能構成における、処理の流れの概略を説明するシーケンス図である。具体的には、図8は、ある店舗に、ある顧客が来店し、当該店舗に陳列されている商品を登録し、登録した商品の精算が完了する迄における、当該顧客の携帯端末50、当該店舗に設置された精算装置40、データセンタ等の外部に設置されたクラウドサーバ20の夫々の処理の一例を示したものである。図8の左側が、携帯端末50の処理、中央が精算装置40の処理、右側がクラウドサーバ20の処理である。図9は、携帯端末50の表示部における表示例である。図10は、精算装置の表示部における表示例である。
以下、図5、図7、図9、図10等を参照しつつ、図8に示した動作の流れを説明する。
ステップS1:携帯端末50は、店舗を特定する情報(店舗特定情報)を取得する。例えば、店舗の入口付近に当該店舗を特定するための2次元コードを表示(2次元コードを表示画面に出力、2次元コードを印刷した媒体を貼付等)しておき、来店した顧客が、携帯端末50で2次元コードをスキャンする(読み取る)ことにより、携帯端末50は店舗特定情報を取得してもよい。なお、来店した顧客がアプリを起動させると、初期画面として2次元コードのスキャンを該顧客に指示する画面を表示するようにしてもよいし、来店した顧客が携帯端末50で2次元コードをスキャンすると、アプリが起動し、初期画面としてクラウドサーバ20に接続中である旨を該顧客に報知する画面を表示するようにしてもよい。
また例えば、店舗は所在地で特定されるため、来店した顧客が、店舗において携帯端末50で位置情報(GPS情報)を取得してもよい(すなわち、店舗特定情報として当該店舗の位置情報を取得してもよい)。なお、来店した顧客がアプリを起動させると、位置情報を取得し、初期画面としてクラウドサーバ20に接続中である旨を該顧客に報知する画面を表示するようにしてもよい。位置情報から複数店舗が検出され1つに特定できない場合には、選択画面を表示し顧客に選択させるようにしてもよい。もしくは強制的に2次元コードを取得させるモードに切り替えてもよい。
店舗特定情報を取得した携帯端末50は、取引開始要求として、取得した店舗特定情報を顧客識別情報とともにクラウドサーバ20に送信する(図5及び図8の送受信データ「D1」参照)。顧客識別情報については、上述したように、顧客登録の際(携帯端末50にアプリをダウンロード又はインストールする際)に、携帯端末50を用いて登録フォームの氏名欄に入力された情報がクラウドサーバ20の顧客情報に記憶されるが、クラウドサーバ20に加え、携帯端末50の記憶部にも記憶しておいてもよい。なお、店舗が特定された場合には(後述する商品登録初期画面を取得したときには)、当該店舗の店舗名や実施中のサービス(その日に配布されているチラシ情報)、利用可能なクーポン情報を画面(商品登録初期画面又は商品登録初期画面とは別の画面)に表示してもよい。なお、サービスやクーポンの情報は、例えば画面情報としてクラウドサーバ20から取得してもよい。
また、送信先の情報(クラウドサーバ20のアドレス)についても、顧客登録の際(携帯端末50にアプリをダウンロード又はインストールする際)に取得し、携帯端末50の記憶部に記憶しておいてもよい。なお、2次元コードをスキャンする態様とする場合には、店舗特定情報に加え、送信先の情報)についても2次元コード化しておき、携帯端末50で2次元コードをスキャンすることにより、携帯端末50は店舗特定情報とともに送信先の情報も取得してもよい。
ステップS2:携帯端末50から取引開始要求として顧客識別情報及び店舗特定情報を受信したクラウドサーバ20は、当該取引のバスケットを生成する。具体的には、図7(C)に示すようなバスケット情報を生成する。なお、バスケット情報の生成時には、バスケット識別情報、取引開始日時、顧客識別情報は生成されるが、実際の取引(商品登録)の開始前であるため、他の情報(取引終了日時等)は生成されない。
クラウドサーバ20は、上述したように、図7(B)に示したような店舗情報を記憶しているため、携帯端末50から取引開始要求として店舗特定情報を受信(顧客識別情報も受信するが)した場合、受信した店舗特定情報が2次元コードであった場合には、店舗特定情報1を参照して店舗識別情報を取得し、受信した店舗特定情報が位置情報(GPS情報)であった場合には店舗特定情報2を参照して店舗識別情報を取得する。なお、クラウドサーバ20は、携帯端末50から受信した店舗特定情報が店舗識別情報を2次元コード化したものであった場合には、そのまま取得すればよい。
つまり、携帯端末50から取引開始要求として顧客識別情報及び店舗特定情報を受信したクラウドサーバ20は、携帯端末50から受信した店舗特定情報から店舗識別情報を取得し、更に、現在日付を取得し、シリアル番号を発行(採番)し、店舗識別情報と現在日付とシリアル番号とを結合させて、バスケット情報内のバスケット識別情報として記憶する。また、携帯端末50から取引開始要求として店舗特定情報や顧客識別情報を受信したクラウドサーバ20は、現在日時を取得し、バスケット情報内の取引開始日時(生成日時)として記憶する。また、携帯端末50から取引開始要求として店舗特定情報や顧客識別情報を受信したクラウドサーバ20は、携帯端末50から受信した顧客識別情報をバスケット情報内の顧客識別情報として記憶する。
ステップS3:当該取引のバスケットを生成したクラウドサーバ20は、商品登録初期画面情報(初期画面である商品登録画面の画面情報)を生成し、携帯端末50に送信する。具体的には、クラウドサーバ20は、例えば、携帯端末50において図9(A)に示すような商品登録初期画面が表示されるような商品登録初期画面情報を生成し、生成した商品登録初期画面情報をバスケット識別情報とともに携帯端末50に送信する(図5及び図8の送受信データ「D2」参照)。
ステップS4:クラウドサーバ20からバスケット識別情報及び商品登録初期画面情報を受信した携帯端末50は、バスケット識別情報を記憶するとともに、登録画面を表示部に表示する。具体的には、携帯端末50は、例えば図9(A)に示すような商品登録初期画面を表示する。
ステップS5:顧客の操作により携帯端末50は、商品に付されたバーコードをスキャンし、商品コードを読み取る。なお、図8では、バーコードのスキャンは成功したものとする。なお、図5では説明の便宜上簡略化したが、ステップS5~ステップS9は、商品に付されたバーコードをスキャンする毎に繰り返し実行される。
バーコードを取得した携帯端末50は、バスケット識別情報とともに、スキャンによって得られた商品コードをクラウドサーバ20に送信する(図5及び図8の送受信データ「D3」参照)。
ステップS6:携帯端末50からバスケット識別情報及び商品コードを受信したクラウドサーバ20は、バスケット識別情報から当該取引のバスケットを特定する。
ステップS7:クラウドサーバ20は、特定したバスケット内の商品データを更新する。具体的には、クラウドサーバ20は、N品目として商品コードを受信した場合には、特定したバスケットのバスケット情報において、当該商品コードを登録商品情報(登録商品N)の商品コードとして記憶し、当該商品コードに対応する品名及び価格を商品情報から取得し、登録商品情報(登録商品N)の商品及び価格して記憶する。また、クラウドサーバ20は、特定したバスケットのバスケット情報において、登録商品情報(計)を更新する。
ステップS8:バスケット内の商品データを更新したクラウドサーバ20は、商品登録更新画面情報(登録した商品が追加された更新画面である商品登録画面の画面情報)を生成し、携帯端末50に送信する。具体的には、クラウドサーバ20は、例えば、携帯端末50において図9(B)に示すような商品登録更新画面が表示されるような商品登録更新画面情報を生成し、生成した商品登録更新画面情報をバスケット識別情報とともに携帯端末50に送信する(図5及び図8の送受信データ「D4」参照)。
なお、図9(B)に示した商品登録画面(商品登録更新画面)は、3品目の商品として「〇〇食パン」が登録された後に携帯端末50に表示されるものである。つまり、クラウドサーバ20は、1品目として「〇〇ヨーグルト」をバスケット内に記憶したときには、携帯端末50において「〇〇ヨーグルト」が表示されるような商品登録更新画面情報を生成し、生成した商品登録更新画面情報をバスケット識別情報とともに携帯端末50に送信し、2品目として「〇〇チョコレート」をバスケット内に記憶したときには、携帯端末50において「〇〇ヨーグルト」と「〇〇チョコレート」とが表示されるような商品登録更新画面情報を生成し、生成した商品登録更新画面情報をバスケット識別情報とともに携帯端末50に送信し、3品目として「〇〇食パン」をバスケット内に記憶したときには、図9(B)に示すように、携帯端末50において「〇〇ヨーグルト」と「〇〇チョコレート」と「〇〇食パン」とが表示されるような商品登録更新画面情報を生成し、生成した商品登録更新画面情報をバスケット識別情報とともに携帯端末50に送信する。
ステップS9:クラウドサーバ20からバスケット識別情報及び商品登録更新画面情報を受信した携帯端末50は、登録画面に商品を追加する。具体的には、携帯端末50は、例えば図9(B)に示すような商品登録更新画面を表示する。なお、上述したように、図9(B)に示した商品登録画面(商品登録更新画面)は、3品目の商品として「〇〇食パン」が登録された後に携帯端末50に表示されるものである。
ステップS10:携帯端末50は、顧客の操作として会計指示を受け付ける。例えば、図9(B)に示した「お会計へ進む」ボタンのタッチを受け付ける。
ステップS11:会計指示を受け付けた携帯端末50は、2次元コードを生成する。つまり、携帯端末50は、当該携帯端末50による買上商品について精算処理を実行するために必要となる情報(例えば、バスケット識別情報)を2次元コード化する。2次元コードを生成した携帯端末50は、生成した2次元コードを表示部に表示する。例えば、図9(C)に示したような2次元コードを表示したコード表示画面を表示部に表示する。
ステップS12:精算装置40は、携帯端末50の表示部に表示されている2次元コードをスキャンする(読み取る)。例えば、精算装置40は、店員によって客側スキャナ部406による認識範囲内に向けられた携帯端末50の表示部に表示されている2次元コードをスキャンする。
ステップS13:携帯端末50の表示部に表示されている2次元コードを読み取った精算装置40は、クラウドサーバ20に小計金額の算出を要求する。例えば、精算装置40は、小計金額の算出を要求する算出要求(小計算出要求情報)を2次元コードから取得したバスケット識別情報とともにクラウドサーバ20に送信する(図5及び図8の送受信データ「D5」参照)。
ステップS14:携帯端末50からバスケット識別情報及び小計算出要求情報を受信したクラウドサーバ20は、バスケット識別情報から当該取引のバスケットを特定する。
ステップS15:バスケットを特定したクラウドサーバ20は、特定したバスケットの小計金額を算出する。具体的には、クラウドサーバ20は、売価決定ロジック(図5参照)を用いて、小計金額を算出する。例えば、バスケットの商品が、図9(B)に示した3品(「〇〇ヨーグルト」、「〇〇チョコレート」、「〇〇食パン」)であって、売価決定ロジックA、B、Cによる割引の何れも適用されない場合には、クラウドサーバ20は、概算金額(図9(B)参照)である830円と同額の830円を小計金額として算出する。また例えば、バスケットの商品が、図9(B)に示した3品(「〇〇ヨーグルト」、「〇〇チョコレート」、「〇〇食パン」)であって、売価決定ロジックBによる割引によって「〇〇ヨーグルト」が30円値引となる場合には、クラウドサーバ20は、概算金額(図9(B)参照)である830円よりも30円安い800円を小計金額として算出する。
ステップS16:小計金額を算出したクラウドサーバ20は、バスケット情報を更新(小計金額(算出後小計金額)を記憶)するとともに、算出した小計金額を示す小計情報をバスケット識別情報とともに精算装置40に送信する(図5及び図8の送受信データ「D6」参照)。
ステップS17:クラウドサーバ20からバスケット識別情報及び小計情報を受信した精算装置40は、客側表示部405に小計金額を表示する。例えば、精算装置40は、小計金額(値引無しの830円)を示す小計情報を受信した精算装置40は、図10(A)に示すような、合計欄に小計金額830を出力した精算画面を客側表示部405に表示する。また例えば、精算装置40は、小計金額(30円値引した800円)を示す小計情報を受信した精算装置40は、図10(B)に示すような、合計欄に小計金額800を出力した精算画面を客側表示部405に表示する。
図10に示されるように、顧客は精算画面において、商品の精算処理を行う決済方法を選択するが、アプリに予め決済方法を登録可能としてもよい。決済方法を登録している場合には、精算装置40は、決済方法を選択する画面を表示しなくてもよい。なお、決済方法を登録している場合であっても、決済方法の変更ができることが好ましい。
精算では、商品券による支払やポイント会員のポイントによる支払いも可能である。また、クーポン券等の割引券等の使用も可能であり、釣銭の払い出し、レシートの発行等、通常の決済処理と同様に決済を行うことができる。なお、商品券の回収などで店員の介在が必要なときは、店員呼出しが自動で行われる。または、精算装置40は、サービスカウンタや有人POSなどへ誘導する表示をしても良い。
ステップS18:客側表示部405に小計金額を表示した精算装置40は、支払い(精算)を実行する。具体的には、精算装置40は、決済種別の選択を受け付ける。現金の場合には、預り金の投入を受け付けて、釣り銭金額を算出し、釣り銭がある場合には、釣り銭を放出するとともに、レシートを発行する。また、精算装置40は、精算が完了した場合には、精算完了情報をバスケット情報とともにクラウドサーバ20に送信し、クラウドサーバ20は当該バスケットの取引終了日時(精算日時)を記憶する。
なお、本実施形態では、クラウドサーバ20は、売価決定ロジックH(決済種別値引価格算出機能)を有しないため、説明を省略したが、売価決定ロジックH(決済種別値引価格算出機能)を有する場合には、決済種別の選択後に、小計金額を再計算するようにしてもよい。具体的には、精算装置40は、決済種別の選択後に、クラウドサーバ20に小計金額の算出を再度要求し(例えば、選択された決済種別を示す決済種別選択情報をバスケット識別情報とともにクラウドサーバ20に送信し、クラウドサーバ20は、売価決定ロジックHを用いて小計金額を再度算出し、再度算出した小計金額を示す小計情報をバスケット識別情報とともに精算装置40に再度送信してもよい。あるいは、小計金額の算出が1回で済むように、ステップS13の算出要求以前(例えば、携帯端末50にて2次元コードを生成する前、精算装置40にて2次元コードの読取後に算出要求の送信前等)に決済種別の選択を顧客に求めるようにし、ステップS13の算出要求の際に決済種別選択情報もクラウドサーバ20に送信するようにしてもよい。
(個々の商品登録時のチェック)
なお、携帯端末50は、商品をスキャンした後に商品コードをクラウドサーバ20に送信するが(S5)、当該店舗(来店して商品登録初期画面を表示したときの店舗)内においてスキャンした商品以外の商品(例えば、他の店舗に移動してスキャンした商品等)について商品コードを送信しないようにしてもよい。例えば、携帯端末50は、来店時(又は商品登録初期画面の表示時)に位置情報(GPS情報)を取得し、記憶する。また、携帯端末50は、個々の商品をスキャンしたときに位置情報を取得し、商品のスキャン時に取得した位置情報と来店時(又は商品登録初期画面の表示時)に取得した位置情報とを比較する。そして、携帯端末50は、両者が一致(または略一致)した場合には当該商品の商品コードのクラウドサーバ20への送信を許可し、一致(又は略一致)しなかった場合には当該商品の商品コードのクラウドサーバ20への送信を禁止してもよい。
これにより、不適切な商品登録(例えば、他の店舗等において生成されたバスケットに対する商品登録等)を防止することができる。
精算装置40は、上述のように商品コードの送信を禁止した場合には、商品のスキャン後にエラーメッセージ(例えば、「〇〇店舗内ではないため、登録ができません」)を客側表示部405に表示してもよい。また、精算装置40は、上記メッセージを客側表示部405に代えて又は加えて店員側表示部410に表示してもよい。
(2次元コードの読取時のチェック)
また、精算装置40は、携帯端末50の表示部に表示されている2次元コードを読み取った後にクラウドサーバ20に小計金額の算出を要求するが(S12)、当該店舗内においてスキャンした商品以外の商品(例えば、他の店舗でスキャンした商品等)について小計金額の算出を要求しないようにしてもよい。例えば、精算装置40は、当該店舗の店舗識別情報を参照し(自精算装置40内に当該店舗の店舗識別情報を記憶し参照してもよいし、アクセス可能な他の装置内に記憶されている店舗識別情報を参照してもよい)、携帯端末50の表示部に表示されている2次元コードを読み取ったときに、当該2次元コードから得られるバスケット識別情報と、当該店舗の店舗識別情報とを比較する。そして、精算装置40は、バスケット識別情報に含まれる店舗識別情報(図7(B)のバスケット識別情報の構成を参照)が、当該店舗の店舗識別情報を含む構成である場合には小計金額の算出の要求を許可し、当該店舗の店舗識別情報を含む構成でない場合には小計金額の算出の要求を禁止してもよい。
これにより、不適切な精算(例えば、他の店舗等において商品登録された商品の精算等)を防止することができる。
精算装置40は、上述のように小計金額の要求を禁止した場合には、2次元コードの読取後にエラーメッセージ(例えば、「〇〇店舗以外の商品を含むため、精算ができません」)を客側表示部405に表示してもよい。また、精算装置40は、上記メッセージを客側表示部405に代えて又は加えて店員側表示部410に表示してもよい。
次に、上述した実施形態における数量の変更や登録保留情報の修正等について説明する。まず、図9(A)に示した商品登録初期画面について、この商品登録初期画面を表示する前に、スタート画面を表示してもよい。図11(A)は、スタート画面の一例である。スタート画面801には、会員のポイント情報800aと、特定された店舗の店舗情報800b、特売情報等のお知らせ800c、クーポン情報800d等にリンクされたキーが配置されているとともに、店舗における商品登録を開始することを宣言する「開始」キー800eが配置されている。そして、携帯端末50は、会員によってスタート画面800の「開始」キー800eが操作されることで、図9(A)に示した商品登録初期画面を表示する。
図11(B)は、NONファイルや読取NGが発生した場合に表示される画面例を示す図である。携帯端末50は、図11(B)に示されるように、登録ができない商品について保留商品とする旨の報知(ポップアップ)830を表示する。このとき、正常に登録できた商品と登録ができない商品を別のバスケット(又は、バスケット内の特定の領域)に入れるように促す表示830aなど、両商品について異なる取り扱いをする旨の報知をしてもよい。なお、報知は、メッセージ等のポップアップ表示に限定されるものではない。
図11(C)は、保留商品があることを示す画面例を示す図である。携帯端末50は、図11(C)に示すように、表示領域812に、登録情報812aにあわせて保留商品があることを示す登録保留情報812dを表示する。なお表示領域812に表示された登録保留情報812dは、登録情報812aとは異なる表示形態で一覧表示する。図11(C)に示す例では、携帯端末50は、3点の登録情報812aに登録保留情報812dをあわせて表示し、登録保留情報812dの背景を他の登録情報の背景と異ならせている。
また、携帯端末50は、表示領域812に、保留商品の数を表示812eするとともに、登録保留情報812dに、専用のバスケットに入れるように促す表示812fを行うことで、会員に対して保留商品が存在すること報知している。なお、表示に際しては、該保留商品が、「NONファイル商品」であるのか「読取NG商品」であるのかもあわせて表示することが好ましい。この表示によって、店員がこの表示を見ることができるので、より迅速な対応を顧客に提供することができる。
また、一覧表示された登録保留情報812dについても、数量の変更や削除は通常の商品と同様にできることが好ましい。例えば、会員によって登録のできない商品のコード情報に対して何度も読み取り操作を行った場合には、複数の登録保留情報812dが生成される可能性があるが、そのような場合には、会員の操作に応じて、携帯端末50は、登録保留情報812dを削除するようにしてもよい。
なお、登録情報812aについては、会員の操作によって数量の変更や商品の削除ができる。図12は、数量の変更や削除を示す画面である。会員が、登録情報812aの数量部分にタッチすることによって、携帯端末50は、図12(A)に示すように、当該商品の数量を変更するポップアップ820を表示する。
ポップアップ820には、現時点での購入個数と価格が表示されるとともに、商品の個数を増減する「+」キー、「-」キー及び「商品取消」キーが配置されている。なお、変更の対象とした商品が特売商品等の購入個数が限定された商品、或いは不定貫の商品で複数個の購入になじまない商品等の場合には、図12(B)に示すように、携帯端末50は、ポップアップ820に、購入個数と価格とともに「商品取消」キーのみのポップアップ820を表示するようにしてもよい。
そして、会員が、上記「+」キー、「-」キー及び「商品取消」キーを操作することにより、携帯端末50は、登録情報812aの数量等を変更する。なお、会員が携帯端末50の表示部に表示された商品の数量を変更したり、商品の削除をしたりした場合には、買い物ファイルに記憶された登録情報に対する反映がなされ、同様に数量の変更や商品の削除がなされる。
こうした「+」キー等によって数量を変更してもよいが、同じ商品のバーコードを複数回撮像しても良い。ただし、連続して、または時間をおいて同じ商品のバーコードを複数回撮像した場合は、携帯端末50は、同じ商品を複数購入してよいか否かを確認する表示を行ったり、商品識別情報を取得するときの確認音や振動パターンを変更したりする。これによって、商品識別情報が複数回取得されていることを顧客が認識できる。
そして、会員が複数回の撮像によって同一の商品を登録した場合には、携帯端末50は、一覧表示の最新行に当該商品の購入数量の総合計とともに表示する。なお、複数回の撮像を複数行で表示しても良いことはいうまでもない。
以上説明した登録等における商品には、バーコードが貼付されていたが、キュウリなどの青果や魚などのばら売り商品等のバーコードの貼付に適さない商品の登録は、例えば、商品が陳列されている棚もしくは容器に添付されているバーコードを撮像することで、商品の登録処理を行うようにすればよい。商品に直接バーコードが添付されていれば該バーコードを撮像してもよいことは言うまでもない。
また、携帯端末50は、バーコードの貼付に適さない商品を撮像して物体認識することによって、商品の特定をしてもよい。また、音声等による登録処理を行ってもよく、表示部にプリセットキーを表示して会員に選択させることで登録処理を行っても良い。
図13は、ばら売りの商品の登録に関する画面を示す図である。会員が、ばら売り商品の登録処理を行うと、携帯端末50は、図13(A)に示すように、購入する本数を確認するポップアップ850を表示する。ポップアップ850には、ばら売り商品について、商品名と1つ当たりの価格、購入個数850a、合計金額等が表示されているとともに、購入本数の変更を指示する「+」キー850b及び「-」キー850c、「商品取消」キー850d、「決定」キー850eが配置されている。
そして、会員が、「+」キー850b及び「-」キー850cを操作して購入個数を設定し、「決定」キー850eを操作することによって、携帯端末50は、購入個数850aに設定されている個数によって登録情報を登録する。
また、ばら売り商品については、例えば3個購入すると1個ずつ購入するよりも安くなる値引きが採用されることがある。会員が、そのような値引きの対象となるばら売りの商品を登録した時には、携帯端末50は、複数本の購入で値引きが適用される旨及びその具体的な数量、値引き価格等の表示を行ってもよい。さらに、携帯端末50は、図13(B)に示すように、まとめ買い割引が適用される本数を購入個数850aの初期値として設定してポップアップ850を表示してもよい。
例えば、図13(B)に示すように、携帯端末20は、ポップアップ850に、まとめて買うと得であることを表示するとともに、予めまとめ割引が適用される本数(3本)が、購入個数850aの初期値として設定されており、会員は、ポップアップ850によって、まとめ買いによる割引商品であることを知ることができ、「決定」キー850eを操作することで、まとめ買いによる購入を簡単に設定することができる。
もちろん、会員は、購入個数850aの変更を指示する「-」キー850c等の操作によって購入本数を減らして、「決定」キー850eを押すこともでき、携帯端末20は、ポップアップ850で設定された本数で商品の登録を行う。なお、まとめ買い割引が適用される商品であっても、初期値を「1」としておいてもよい。
肉や総菜等の計量対象商品の登録に際しては、計量対象商品を計量する計量装置によって商品情報が記録された値付けラベルが発行されるので、この値付けラベルに印刷されたバーコードを撮像することで商品の登録処理を行う。上記計量装置をストアサーバーに接続することで、発行した値付けラベルに記録した商品情報を商品マスタに追加することができる。なお、計量対象商品については、購入個数の変更はできない仕様としてもよい。
この仕様において、バルク専用の計量装置がネットワーク接続されてる場合、計量装置を一意に識別する情報と商品のバーコードとを携帯端末50が撮像することで、計量装置と商品とを確定する。その上で、計量装置が容器を例えば撮像することなどで自動認識し、商品を盛付けた容器を計量してもよい。このとき、消費期限などの情報をラベル発行して商品に貼付してもよい。さらに、会員情報など、顧客を特定できる情報を、ICなどで認識させることができれば、計量装置で登録データを生成して、客の登録データとしてクラウドサーバ20に送信し、この登録データと顧客を特定できる情報の2つのデータを照合することで不正などの防止も可能となる。
こうした計量装置を用いる場合の他の形態について説明する。携帯端末は、店舗識別情報を取得する際に、店舗内の計量装置と接続するための接続情報を取得する。そして、客は携帯端末で計量対象商品のバーコードを読取る。計量対象商品のバーコードを読取ると、携帯端末は、計量装置で商品の重さを計量するための計量ボタンを表示する。この計量ボタンを客が押下することで、客は計量装置での計量を行うことができる。なお、客は、複数の計量対象商品の各々をバーコードを読み取らせた後に、計量ボタンを押下してもよい。
計量ボタンの押下によって、携帯端末は、取得した接続情報を用いて計量装置と接続する。店舗において計量装置が1つのみであれば、当該計量装置に接続する。店舗において計量装置が複数あれば、携帯端末は、客が計量装置を選択するための計量装置選択画面を表示する。このとき表示される計量装置選択画面において、利用可能か否かの情報を計量装置ごとに表示してもよい。また、計量装置が複数あっても利用可能な計量装置が1つしかない場合は、利用可能な計量装置が自動で選択されるようにしてもよい。計量装置が利用可能か否かの情報は、携帯端末がクラウドサーバ20や管理装置10などから取得してもよいし、携帯端末が直接計量装置から取得してもよい。また、計量装置選択画面では、計量装置の位置を示す店内の地図を表示してもよい。携帯端末が計量装置と例えば近距離無線通信で接続する場合に、携帯端末が無線通信可能範囲外にある場合には、客に計量装置への近接を促すメッセージを携帯端末が表示してもよい。
次に、商品登録時の携帯端末50に表示される商品一覧の画面表示等について説明する。図9等で説明したように、買い物中、携帯端末50には、図14(A)に示す登録画面が表示される。
図14(A)に示す登録画面においては、下方に配置される表示領域812に、登録した商品の一覧が表示領域812に表示できる範囲で並べて表示されている。
顧客は、表示領域812を見ることで登録した商品を確認することができるが、多くの商品を購入した際に商品を確認するためには、表示領域812に表示される一覧表示をたくさんスクロールする必要があり、確認が煩雑であった。本実施形態の携帯端末50は、表示領域812を必要に応じて拡張することで、登録した商品の確認をより簡単に行えるようになっている。
具体的には、顧客が、「拡張」キー811aを操作することによって、携帯端末50は、図14(B)に示すように、表示領域812を携帯端末50の表示部の全域に拡張する。なお、表示領域812を携帯端末50の表示部の全域に拡張しても全ての商品を表示できない場合は、スクロールによって表示できることは言うまでもない。
携帯端末50は、表示領域812が携帯端末50の表示部の全域に拡張することによって、表示領域811に表示されていた撮像部は隠し、それに連動して携帯端末50の入力部260を無効とすることが好ましい。
なお、表示領域812を拡張するための操作は、登録画面810に配置される「拡張」キー811aによるものに限定されない。また、表示領域812は、必ずしも携帯端末50の表示部の全域に拡張されなくてもよく、商品の数に応じて全ての商品が確認できる状態に拡張されるものでもよい。
さらには、会員が商品の登録処理を行うに伴って、表示領域812が順次拡張されるものであってもよい。その場合には、表示領域812の最大拡張状態を設定しておくことで、カメラ領域を確保しながら、表示領域812を拡張することができる。
図15(A)は、電波保留商品が発生した場合の商品の一覧を示す図である。まず、表示領域812には、保留商品欄912aが設けられる。保留商品欄912aには、保留商品の商品コード(図では一例として「49XXXXXX」)と、電波保留商品であることを示すアイコン912bが表示される。このアイコン912bにより、客は通信状態が不安定となったために発生した電波保留商品であることがひと目で認識できる。
図15(B)は、電波保留商品が発生したのちに、通信が回復した場合の商品の一覧を示す図である。図15(A)では、商品コードが表示されていたが、携帯端末50は、通信の回復によって、クラウドサーバ20に商品コードを送信することで、電波保留商品の商品名や価格を取得できる。これにより、図15(B)に示されるように、携帯端末50は、商品名と価格とを表示することができる。また、保留商品欄912aには、電波保留商品であったことを示すアイコン912cが表示される。これにより、客は電波保留商品がクラウドサーバ20に登録されたことをひと目で認識できる。なお、通信が回復し、電波保留商品の商品名や価格を取得し、上記アイコン912c等を表示する場合には、「通信が回復しました。商品情報が更新されました」などと表示してもよい。
上述した図8において、携帯端末50の表示部に表示されている2次元コードを読み取った精算装置40は、クラウドサーバ20に小計金額の算出を要求し、当該要求に対する応答として、クラウドサーバ20は精算装置40に小計情報を送信したが、より詳細な情報を送信し、精算装置40は、登録確認画面を表示してもよい。図16は、保留商品がない場合の登録確認画面の一例を示す図である。
図16に示す登録確認画面900には、登録した商品の一覧900aが表示されており、上方位置に「お会計」キー900bが表示されている。なお、一覧900aの表示は、矢印900cを操作することでスクロールすることができる。
また、登録確認画面900の下方位置には、商品の価格帯別の登録数量を示す価格帯登録数900dが表示されている。図16に示す例では、¥1,000以上、¥500~999円、¥300~499円、¥300円以下の価格帯について、それぞれの商品個数が表示されている。価格帯別の登録数量が表示されることで、店員は、会員が購入した商品の概略を把握することができる。また、高額商品が購入されているときは、パトライト(登録商標)やその他装置(監視装置)、サービス管理責任者等に通知しても良く、高額商品の梱包などを店員によりお手伝いすることができる。
図17は、保留商品がある場合の登録確認画面の一例を示す図である。図17に示す登録確認画面920には、登録情報の一覧920aが表示されるとともに、登録できなかった3点の保留商品の情報(登録保留情報)があわせて表示されている。このとき、精算装置40は、登録情報920aと登録保留情報920b,920c,920d,920gとは、異なる表示形態で表示する。表示形態を異ならせるに際しては、商品情報と保留商品情報の背景色を異ならせて表示したり、文字色やフォントを異ならせて表示したりすればよい。
登録保留情報920gには、アイコン920hが表示されている。このアイコン920hは、電波保留商品であることを示している。このアイコン920hにより、客は通信状態が不安定となったために発生した電波保留商品であることがひと目で認識できる。
また、精算装置40は、4点の登録保留情報を登録情報の一覧の先頭位置に配置するようにしてもよい。これによって、会員または店員は、一覧表示に表示された情報の中から、保留商品を簡単に把握することができる。また、画面の下方位置には、商品の価格帯別の登録数量を示す価格帯登録数900dに加えて、保留商品の個数920eが「4」と表示されている。
保留商品がある場合には、店員による操作が必要となる。精算装置40は、店員の修正操作に応じて、保留商品について登録保留情報の修正を行う。図18は、店員が修正操作を行うための編集画面を示す図である。精算装置40は、図17に示した登録確認画面920において、店員により登録保留情報920bがタッチされると、図18に示すように、登録保留情報920bを編集するための編集画面930を表示する。
編集画面930には、スキャンボタンが配置されており、店員がスキャンボタンを操作することで、精算装置40は、商品のコード情報を読み取った際の画像データを表示する。店員は、表示された画像データを見ることで保留商品を確認することができ、陳列棚を確認に行くなどして、正しい商品情報を知ることができる。
精算装置40は、編集処理によって修正された情報を商品マスタ等に反映しても良い。例えば、新規で特売用のコード情報を添付した商品について、商品マスタの書き換えを忘れるなどしてNonファイル商品となっていることがある。そのような場合には、営業日の登録保留情報を修正して商品マスタに反映することによって、それ以降の登録保留を防止することができる。また、商品の価格等が明らかでないものについては、精算装置40は、部門と金額とを編集することで仮の修正を行うことができるようにしてもよい。また、電波保留商品についても、精算装置40で商品をスキャンすることにより、クラウドサーバ20から商品名や価格等を取得できるので、電波保留商品についても登録することが可能となる。
図19は、登録保留情報920b編集後の登録確認画面を示す図である。図19に示されるように登録保留情報920bは修正される。また、登録保留情報920gは、精算装置40で商品がスキャンされたことにより修正されている。そして、電波保留商品であったことを示すアイコン920iが表示される。これにより、客は電波保留商品がクラウドサーバ20に登録されたことをひと目で認識できる。また、登録確認画面920の下方位置に表示される保留商品の個数920eは、「2」に変更されている。
図20は、全ての登録保留情報を編集した後の登録確認画面を示す図である。図20に示す登録確認画面920では、4点の登録保留商品のうち、3点の商品を示すかつての登録保留情報920b,920c,920gは登録されており、1点の登録保留情報920dは登録の取り消し処理がなされている。登録保留商品がなくなったので、登録確認画面920の下方位置に表示される保留商品の個数920eは、「0」に変更されている。また、精算装置40は、登録確認画面920の情報位置に「決定」キー920fを表示している。会員又は店員が「決定」キー920fを操作することにより、精算装置40は、商品の登録修正処理を完了して図10(A)に示す精算画面に移行する。
次に、買い物リストについて説明する。顧客は、携帯端末50によって店舗を特定し、その店舗の商品マスタをダウンロードすることで、携帯端末50によって、購入を予定している商品のリスト(以下、「買い物リスト」という)を作成することができる。
例えば、顧客が、携帯端末50の表示部に表示した商品情報の一覧から、購入する予定の商品を選択して登録することによって、携帯端末50は、買い物リストを作成する。また、携帯端末50は、日常的に購入する商品について、買い物リストを作成する際に購入予定商品として自動的に登録してもよい。
顧客は、店舗における商品登録の際に、携帯端末50に買い物リストを表示して買い物リストを利用することができる。表示される買い物リストにおける購入予定商品の並びは、店舗の通路順や部門順でも良く、その他自由に設定、変更できる。また、例えば「やさい」「せいか」等の音声入力によって、携帯端末50は、当該部門のみ表示しても良いし、表示領域の上方位置に表示しても良い。
そして、顧客が商品の登録を行うことによって、携帯端末50は、買い物リストの商品情報の表示の変更や、買い物リストの消込みを行う。これによって、顧客は、購入予定の商品が登録されたことを知ることができる。なお、携帯端末50は、複数購入予定の商品について、予定購入数量を報知して予定数量の登録が行われることで消し込み等を行うようにしてもよい。
また、携帯端末50は、顧客が買い物リストから登録する商品を指定した後でないと、商品の登録処理が実行できないようにしてもよい。それによって購入予定商品を確実に購入することができ、また、予定以外の商品を購入するなど過度の衝動買いを抑制することができる。
なお、顧客が、商品を指定してから当該商品以外を撮像した場合には、携帯端末50は、エラー表示等の報知をしてもよい。また、携帯端末50は、買い物リストに登録されている他の商品を撮像した場合にもエラー表示等の報知をしてもよい。
なお、携帯端末50は、買い物リストに存在しない商品についても商品の登録処理を許容するが、その場合には、当該商品が買い物リストに存在しない商品であり、購入を確認する画面を表示するなど報知することが好ましい。さらに、携帯端末50は、登録情報の一覧表示において、買い物リストに存在する商品と存在しない商品を判別可能に表示しても良い。
さらに、携帯端末50は、顧客が買い物リストに表示された商品名をクリック等することで、商品の登録を完了させてもよい。顧客は、商品のバーコードを読み取る必要がなく、よりスムーズな商品登録を行うことができる。また、買い物リストを利用して商品の登録を行うことで、バーコードが貼付されていない商品についての登録処理を簡単に行うことができる。
なお、携帯端末50は、過去の買い物履歴情報から定期的に購入する商品を買い物リストに自動的に加えたり、自宅にある空容器などのバーコードをスキャンすることにより「買い物リスト」を作成することもできるようにしてもよい。なお、買い物リストに登録されているが登録情報のない商品が存在する場合には、携帯端末50は、買い忘れがある旨を登録画面等に表示して顧客に報知してもよく、さらには、買い忘れの商品について購入するか購入しないかを問い合わせてもよい。
次に、クーポン等の品券の登録について説明する。本実施形態に係る携帯端末50は、紙媒体によるクーポン券のクーポン情報を登録することができる。例えば、クーポン券に印刷されているバーコードを読み取ることによって、記録されている割引情報を取得して、商品の登録に反映することができる。なお、記録されているクーポン情報がユニークなクーポン情報であれば、該クーポン情報の読み取りによって当該クーポン情報を無効にすればよい。また、クーポン券の回収が必要であれば、買い物中に店員を呼び出して入力してもらうか、有人の精算装置にて決済を行うようにしてもよい。
なお、携帯端末50は、読み取ったクーポン情報を自動的に最大の値引条件になるように計算し、商品の価格に反映して登録情報を出力してもよい。また、携帯端末50は、商品の登録情報にクーポン情報をあわせてQRコード等のコード情報として出力し、POS端末等において値引き処理等を行っても良い。この際には、登録情報及びクーポン情報は、識別情報として管理装置10から登録情報及びクーポン情報を取得するようにしてもよい。
次に、量り売りについて説明する。図21は、携帯端末50を用いて、客が購入したい計量対象商品の識別情報を携帯端末50によって取得する例を示している。図21には、計量対象商品として、レモン601a、リンゴ602a、オレンジ603aが陳列されており、それぞれの計量対象商品の背後に、ディスプレイを有する標識601、標識602、標識603が置かれている。
例えば、標識601には、レモンの文字、単価はkgあたりであること、単価は、nn円であることが表示されている。また、携帯端末50がこれらの情報を光学的に読み取れるように、バーコード601bが表示されている。これらの表示は、紙などに印刷した状態で、表示されてもよいし、ディスプレイを用いて表示してもよい。なお、ディスプレイを用いて表示することで、タイムサービスなどのときの値引きを加味した表示を迅速に行える。また、バーコードを所定の時間で変更して表示することによって、予めカメラで撮影しておいたバーコードなどを携帯端末50に読み取らせることで、異なる単価にて、計量対象商品を登録するなどの不正を防止することができる。
図21における携帯端末50は、既にレモンとリンゴのバーコードを読み取ることで、それぞれの商品識別情報を取得し、かつそれらの商品の計量がされていない状態となっている。この状態を以下の説明では、仮登録ともいう。携帯端末50には、仮登録欄611、612には、レモンとリンゴの計量が必要であることや、計量していないことから価格が不明(図では「??円」で示している)であることが表示される。なお、図21に示す例では、登録欄613に示されるように、160円のヨーグルト1点の登録もされている。そのため、小計欄610には、正式に登録されている商品が1点であること、その概算合計が160円であること、お会計へ進むのボタンが表示されている。
また、仮登録欄611、612は、網掛け表示され、登録欄613と異なる態様で表示される。これにより、客に対し仮登録であることをわかりやすく表示し、また計量を促すようにしている。
なお、計量対象商品を登録する画面は、計量対象商品ではない通常商品を登録する画面とは異なる専用画面であってもよい。例えば、通常商品を登録する画面で計量対象商品のバーコードが読み取られた場合、上記専用画面を表示する。この専用画面では、計量対象商品のみを登録可能とする。これにより、客はバーコードを読み取った商品が計量対象商品であること、また計量装置による計量が必要であることを容易に認識することができる。
専用画面において、通常商品のバーコードが読み取られた場合の制御方法として、2つの方法を行ってもよい。1つめの方法は、通常商品のバーコードが読み取られた場合、「計量対象商品を先に計量してください」と表示することで、計量対象商品を計量し、登録が終了しない限り、通常商品の登録を不可とする方法である。2つめの方法は、通常商品のバーコードが読み取られた場合、通常商品を登録する画面に戻り、通常商品を登録するが、通常商品を登録する画面において、例えば「要計量商品あり」など、計量が必要であることを目立つように(点滅等)表示する方法である。いずれの方法であっても、計量が必要であることを客が容易に認識することができるので、計量忘れなどを抑制することができる。
次に、計量装置について説明する。図22は、計量装置60と拡大した表示画面を示す図である。計量装置60は、表示部60a、読み取り部60b、印刷ラベル排出口60c、及び載台60dを備える。また、計量装置60は、不図示のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、またはマイコン等を備え、所定のプログラムに従って動作する。また、計量装置60は、例えばロードセル方式により計量対象商品を計量する。また、計量装置60は、商品識別情報に対応する単価を、例えば管理装置10から取得することができる。
表示部60aは、客に各種情報を表示するとともに、タッチパネルも備え、操作部としての機能を有する。読み取り部60bは、各種コード(バーコード、2次元コード等)を読み取る。印刷ラベル排出口60cは、計量対象商品に関する情報(代金を示すバーコード等)が印刷された印刷物(以下、「ラベル」ともいう)を排出する。載台60dは、商品が載置される台であり、ここに載置された商品の重さが計量される。
計量装置60は、LAN19による通信の他に、携帯端末50と通信可能である。携帯端末50との通信には、本実施形態ではBluetooth(登録商標)が用いられるが、Wi-Fi(登録商標)、光通信、3G/4G回線等など、通信可能なものであればどのような通信プロトコルを用いてよい。
拡大画面60eは、計量装置60の待機画面である。待機画面には、案内欄60g、60hが表示される。案内欄60gは、携帯端末50を使用する場合の案内を示し、案内欄60hは、携帯端末50を使用しない場合の案内を示す。案内欄60gには、2次元コード60fが表示され、案内欄60hには、携帯端末50を使用しない場合の対応方法が表示される。以下の説明では、携帯端末50を使用する形態について説明する。
図21に示したレモンとリンゴを仮登録した客は、携帯端末50に2次元コード60fを読み取らせる。このとき、携帯端末50には、商品のバーコードを読み取る場合と同じ画面が表示されており、客は画面の表示を切り替えることなく2次元コード60fを読み取らせることができる。2次元コード60fを読み取った携帯端末50は、計量装置60との通信を開始する。この通信において、携帯端末50は、計量装置60に仮登録された商品の識別情報を送信する。例えば、図21のようにレモンとリンゴが仮登録された場合には、レモンとリンゴの識別情報が送信される。
商品の識別情報を受信した計量装置60は、識別情報に示される計量対象商品の計量を促す画面を表示するように表示部60aを制御する。本実施形態では、識別情報が携帯端末50により取得された順番に応じて、計量対象商品の計量を促す画面を表示するように表示部60aを制御する。
図23は、識別情報が携帯端末50により取得された順番に応じた表示順を示す図である。図23では、計量対象商品として、リンゴ、レモン、オレンジを例にしている。また、図23に示されるように、リンゴの商品識別情報を0003、レモンの商品識別情報を0001、オレンジの商品識別情報を0002としている。
本実施形態では、一例として3種類の表示順(取得順、逆取得順、識別情報順)で表示可能である。まず、携帯端末50によって、リンゴ、レモン、オレンジの順に商品識別情報が取得されたとする。この順番で取得された場合に、取得順で表示するときは、計量装置60は、そのままリンゴ、レモン、オレンジの順に計量を促す画面を表示するように表示部60aを制御する。取得順で表示するときは、計量装置60は、そのままリンゴ、レモン、オレンジの順に計量を促す画面を表示するように表示部60aを制御する。逆取得順で表示するときは、計量装置60は、オレンジ、レモン、リンゴの順に計量を促す画面を表示するように表示部60aを制御する。識別情報順で表示するときは、計量装置60は、レモン、オレンジ、リンゴの順に計量を促す画面を表示するように表示部60aを制御する。
取得順に表示する場合は、客が商品識別情報をスキャンした順に表示されるので、客が違和感を感じないという効果がある。逆取得順での表示は、計量対象商品がカゴ内で積み重なるような商品の場合に好適である。具体的には、A、B、Cがカゴに積み重なる商品とし、A、B、Cの順に商品識別情報を取得してカゴに入れた場合、取得順で表示されると、まずAを計量しなければならないが、この場合B、CをよけてAを取り出さないとならないため、使い勝手が悪い。一方、逆取得順で表示されると、カゴからそのまま順番に取り出せばよいため、使い勝手がよいという効果がある。識別情報順に表示する場合は、単に商品識別情報をソートしてその順番で表示すればよいことから、取得した順番を管理する必要がないという効果がある。
なお、上述した3種類の表示順で表示された場合であっても、客による携帯端末の操作で、順番を変更可能としてもよい。変更するための操作として、例えば、画面に順番を変更するための矢印を表示し、この矢印をタッチする操作や、商品を示すアイコンをドラッグ・アンド・ドロップする操作や、順番を変更するための置数入力操作などが挙げられる。こうした順番の変更は、上述した専用画面で計量対象商品を表示する場合であっても、専用画面を用いることなく通常画面で計量対象商品を表示する場合であっても行えるようにしてもよい。
次に、計量を促す画面の表示例について説明する。以下で説明する表示例は、図21で示したように、リンゴ、レモンの順に商品識別情報を取得し、取得順に表示した場合の表示例である。取得順に表示されるので、リンゴ、レモンの順に表示される。図24は、表示部60aに表示されるリンゴの計量を促す画面等を示す図である。図25は、表示部60aに表示されるレモンの計量を促す画面等を示す図である。
図22で説明したように、携帯端末50が2次元コード60fを読み取り、計量装置60と通信を行うと、まず図24(A)に示される画面が表示部60aに表示される。図24(A)に示される画面には、「商品を載せてください」という計量を促す文字列とともに、商品名欄621、戻るボタン622、中止ボタン623、サーチボタン624が表示される。商品名欄621は、計量対象商品の商品名を示す。戻るボタン622は、1つ前の画面を表示するためのボタンである。中止ボタン623は、計量を中止するためのボタンである。
さらに、図24(A)に示される画面には、計量結果欄625、単価欄626、合計欄627が表示される。計量結果欄625には、計量結果が表示される。単価欄626には、1キログラムあたりの価格が表示される。合計欄627には、計量結果と単価で定まる合計金額が表示される。
客が載台60dにリンゴを載置し、計量が完了すると、図24(B)に示される画面が表示される。計量が完了したことから、計量結果欄625には計量結果(図では1.2006)が表示され、合計欄627には合計金額(図では¥432)が表示される。合計金額は、計量結果と単価の積を1円未満切り捨てて算出する。
さらに、図24(B)に示される画面には、「プリントボタンを押してください」という文字列とともに、プリントボタン628が表示される。プリントボタン628は、計量対象商品に関する情報を印刷したラベルを発行するためのボタンである。プリントボタン628は、計量対象商品を載置して計量値が安定したときに初めて表示されるようにすることが望ましい。例えば、計量値が安定するまではプリントボタン628をグレーアウトさせ、計量値が安定したときにグレーアウトを解除してもよい。
図24(B)に示される画面において、客がプリントボタン628をタッチすると、印刷ラベル排出口60cからラベルが排出されるとともに、図24(C)に示される画面が表示される。図24(C)に示される画面には、計量対象商品が入った袋にラベルを貼付することを促す画像が表示される。計量装置60は、図24(C)に示される画面を表示するとともに、携帯端末50にリンゴに関する計量済み情報(商品識別情報、計量されたこと、価格等)を送信し、携帯端末50は計量済み情報を受信する。
計量済み情報を受信した携帯端末50の画面には、図24(D)に示される画面が表示される。リンゴが計量されたため、リンゴに対応する仮登録欄612に代わり、登録欄612aが表示される。登録欄612aは、網掛けが解除され、さらに価格(432円)も表示される。これにより、客はリンゴの計量が完了したことなどを携帯端末50において確認することができる。なお、未計量商品は価格が不明なため、「??円」という態様で表示しているが、この態様に限らず、100gあたりの単価を表示してもよい。このように計量対象商品と計量対象商品以外の商品とで価格欄の表示が異なるようにしてもよい。
図24(D)に示される画面が表示され、所定時間(例えば3秒)経過すると、図25(A)に示される画面が表示部60aに表示される。図25において、既に説明した符号についての説明を一部省略する。図25(A)に示される画面は、レモンの計量を促すための画面である。図25(A)に示される画面と図24(A)に示される画面との違いは商品がレモンであることと、単価であり、その他は同じである。
客が載台60dにレモンを載置し、計量が完了すると、図25(B)に示される画面が表示される。計量が完了したことから、計量結果欄625には計量結果(図では0.500)が表示され、合計欄627には合計金額(図では¥500)が表示される。合計金額は、重量と単価の積を1円未満切り捨てて算出する。
図25(B)に示される画面において、客がプリントボタン628をタッチすると、印刷ラベル排出口60cからラベルが排出されるとともに、図25(C)に示される画面が表示される。図25(C)に示される画面には、計量対象商品が入った袋にラベルを貼付することを促す画像が表示される。計量装置60は、図25(C)に示される画面を表示するとともに、携帯端末50にレモンに関する計量済み情報(計量されたこと、価格等)を送信し、携帯端末50は計量済み情報を受信する。
計量済み情報を受信した携帯端末50の画面には、図25(D)に示される画面が表示される。レモンが計量されたため、レモンに対応する仮登録欄611に代わり、登録欄611aが表示される。登録欄611aは、網掛けが解除され、さらに価格(500円)も表示される。これにより、客はレモンの計量が完了したことなどを携帯端末50において確認することができる。
以上により、リンゴとレモンの計量が終了したため、計量装置60は、所定時間経過後(例えば3秒)、図22で説明した待機画面を表示する。なお、図24(D)、図25(D)では、計量が終了すると、「要計量」から「計量」に表示が変更されるが、「計量」に代えて、計量結果(例えば、250グラムなど)を表示してもよいし、計量結果に加え、または計量結果に代えて、単価(例えば、100グラムあたりの単価)を表示してもよい。
次に、以上説明した量り売りに関する処理をフローチャートを用いて説明する。図26は、携帯端末50の処理を示すフローチャートである。また、図26に示される処理は、バーコードや2次元コードなど、コードが読み取られたときに実行される処理を示している。
図26において、携帯端末50は、計量装置60で表示される計量装置コードが読み取られたか否かを判定する(ステップS101)。計量装置コードが読み取られた場合には(ステップS101:YES)、携帯端末50は、計量対象商品の仮登録商品があるか否かを判定する(ステップS102)。仮登録商品がない場合には(ステップS102:NO)、処理を終了する。仮登録商品がある場合には(ステップS102:YES)、携帯端末50は、仮登録商品を示す商品識別情報を送信する(ステップS103)。ここでの処理では、携帯端末50から計量装置60に商品識別情報が直接送信されるが、例えば、クラウドサーバ20や管理装置10など、他の装置を経由して計量装置60に商品識別情報を送信してもよい。
商品識別情報を送信すると、携帯端末50は、計量済み情報の受信を待つ。携帯端末50は、計量済み情報を受信すると(ステップS104:YES)、計量済み情報に示される商品識別情報に対応する仮登録商品の仮登録欄(例えば、図21で示した仮登録欄611)を登録欄に変更する(ステップS105)。携帯端末50は、クラウドサーバ20にバスケット識別情報、及び商品コードを送信する(ステップS106)。ここでの商品コードは、例えば商品識別情報とその金額、または商品識別情報と重量を示す情報など、商品と価格を特定可能な情報であればよい。携帯端末50は、仮登録商品がまだあるか否かを判定する(ステップS107)。仮登録商品がある場合には(ステップS107:YES)、ステップS104に戻り、計量済み情報の受信を待つ。仮登録商品に対応する全ての計量済み情報を受信したことで、仮登録商品がない場合には(ステップS107:NO)、処理を終了する。
ステップS101において、計量装置コードが読み取られていない場合には(ステップS101:NO)、携帯端末50は、計量対象商品のバーコードが読み取られたか否かを判定する(ステップS108)。計量対象商品のバーコードが読み取られた場合には(ステップS109:YES)、携帯端末50は、計量対象商品を仮登録し(ステップS109)、処理を終了する。
ステップS108において、計量対象商品のバーコードが読み取られていない場合には(ステップS108:NO)、携帯端末50は、非計量対象商品のバーコードが読み取られたか否かを判定する(ステップS110)。非計量対象商品のバーコードが読み取られた場合には(ステップS110:YES)、携帯端末50は、非計量対象商品を登録し(ステップS111)、処理を終了する。また、非計量対象商品のバーコードが読み取られていない場合には(ステップS110:NO)、携帯端末50は、処理を終了する。
図27は、計量装置60の処理を示すフローチャートである。また、図27に示される処理は、仮登録商品の商品識別情報を受信するときからの処理を示している。計量装置60は、携帯端末50から仮登録商品の商品識別情報を受信する(ステップS201)。計量装置60は、商品識別情報から、単価を取得し、計量を促す画面を表示部60aに表示する(ステップS202)。ここでは、商品識別情報が取得された順番に応じて、計量対象商品の計量を促す画面を表示する。そして計量装置60は、商品が載置されるのを待つ。載置されたか否かは、重さが検出されたか否かで判定される。
計量装置60は、載台60dに商品が載置されたことを検出すると(ステップS203:YES)、計量結果を取得する(ステップS204)。計量装置60は、計量結果と単価から合計金額を決定し(ステップS205)、計量結果と合計金額とを表示部60aに表示する(ステップS206)。計量装置60は、携帯端末50に計量済み情報を送信し(ステップS207)、客によるプリントボタン628のタッチを待つ。
客によりプリントボタン628がタッチされると(ステップS208:YES)、計量装置60は、ラベルの印刷及び排出を行う(ステップS209)。このステップS209に示されるように、計量装置60は、計量対象商品が計量されるたびに、当該計量対象商品に関する情報を印刷したラベルを発行する。これにより、計量されるたびに客はラベルを取得することができるので、客の使い勝手を向上させることができる。
計量装置60は、計量していない仮登録商品がまだあるか否かを判定する(ステップS210)。計量していない仮登録商品がまだある場合には(ステップS210:YES)、計量装置60は、所定時間待機し(ステップS211)、次の仮登録商品の計量を促す画面を表示する(ステップS202)。計量していない仮登録商品がない場合には(ステップS210:NO)、計量装置60は、待機画面を表示し(ステップS212)、処理を終了する。
上述した処理に加え、携帯端末50は、計量装置60との通信が完了し、計量を開始するための操作が始まるまで、客に計量装置60を見るように促してもよい。促す方法として、例えば携帯端末50の画面上に「計量装置の案内にしたがって操作してください」や、「計量装置の画面をみてください」を表示したり、「計量装置の案内にしたがって操作してください」や、「計量装置の画面をみてください」を音声で報知する方法が挙げられる。また、計量装置60が複数ある場合は、それらを区別するために、計量装置60を特定する識別情報(番号や図形など)を併せて報知してもよい。
また、計量装置60は、計量操作終了後、計量装置60の画面に携帯端末50にデータが反映されているか否かの確認を促す報知を行ってもよい。確認を促す報知方法として、「携帯端末の画面を確認してください」を画面に表示する方法や、「携帯端末の画面を確認してください」を音声で報知する方法が挙げられる。また、携帯端末50においても携帯端末50にデータが反映されているかどうかの確認を促す報知を行ってもよい。携帯端末50での報知方法として、「計量装置からのデータが反映されましたので確認してください」を表示する方法や、「計量装置からのデータが反映されましたので確認してください」を音声で報知する方法が挙げられる。
データが反映されているかどうかの確認を促す報知に代えて、確認するための操作を行わせるようにしてもよい。例えば、携帯端末50は、計量装置60からのデータを受信した後、計量した商品1つ1つについて個別に確認ボタンを押すという操作を行わせるようにしてもよい。または、計量した商品の結果を一覧で表示し、一括で確認ボタンを押すという操作を行わせるようにしてもよい。そして、登録された商品に誤りがあった場合に、商品の取り消しや訂正を行うための操作を受付可能としてもよい。訂正操作を受け付けた場合には、計量装置60で再計量を行うようにしてもよい。取り消し操作を受け付けた場合には、登録された商品を取り消すようにする。なお、訂正や取り消し操作は、店員のみが行えるようにするか、店員の確認を要するようにしてもよい。
次に、携帯端末50から計量装置60に送信される仮登録商品の商品識別情報の送信方法について、図23で説明した表示順(取得順、逆取得順、識別情報順)ごとに説明する。ここでは、計量装置60は、携帯端末50から商品識別情報を受信した順番で計量対象商品の計量を促す画面を表示するものとする。
表示順が取得順の場合は、携帯端末50は、取得した商品識別情報が古いものを先に送信する。これにより、計量装置60は、商品識別情報が取得された順に受信するため、取得順に計量対象商品の計量を促す画面を表示することができる。
表示順が逆取得順の場合は、携帯端末50は、取得した商品識別情報が新しいものを先に送信する。これにより、計量装置60は、商品識別情報が取得された逆の順に受信するため、逆取得順に計量対象商品の計量を促す画面を表示することができる。
表示順が識別情報順の場合は、携帯端末50は、取得した商品識別情報をまずソート(例えば昇順にソート)する。携帯端末50は、ソートされた先頭から識別情報を順に送信する。これにより、計量装置60は、ソートされた順に受信するため、識別情報順に計量対象商品の計量を促す画面を表示することができる。
これらの他に、携帯端末50は、例えば識別情報と順番を示す順番情報をペアで計量装置60に送信し、計量装置60が順番情報に従って表示してもよい。なお、識別情報順に表示する場合には、計量装置60で識別情報をソートして表示すればよいため、取得した順番を管理する必要はない。
以上説明したように、本実施形態では、計量対象商品の計量を促す画面に計量する商品が自動的に表示されるので、客は指定する必要がないことから、客の使い勝手を向上することができる。また、表示順を取得順、逆取得順、識別情報順で表示可能であるので、商品や客の指定に応じて表示順を変化させるなど、柔軟に対応することができるので、客の使い勝手を向上することができる。
上述した実施形態では、携帯端末としてスマートフォンを用いた例について説明したが、店舗で用意したウェアラブルスキャナであってもよい。このような店舗で用意した携帯端末の場合には、客が自らの端末等で既に登録した商品を引き継いで買い物できるように、客のバスケット情報を取得可能に構築されていてもよい。
前述の通常保留商品と電波保留商品は携帯端末で判別可能に表示態様やマークや印なども用いて表示する。電波保留商品は通信回復時に情報を更新したときには、携帯端末画面上でデータ更新した旨を報知する。表示態様が異なれば、どの商品がデータ更新されたか一目瞭然であり、買い物客が安心して買い物を継続できる。また、通信回復時に携帯端末の一覧表示を更新しないままでも良い。
携帯端末50での表示と同様に精算装置では、図17に「電波保留商品」と「通常保留商品」を判別可能に表示しても良い。このように表示することで、店員が確認作業を行う場合の助けとなる。なお、電波保留商品であったが通信が回復してクラウドサーバ20に登録された商品は、店員による確認作業を不要としてもよい。また、NONファイルによる保留商品について、精算装置での精算の際には、商品マスタが更新され、商品コードに対応する商品情報が商品マスタに作成されていることもあるため、商品マスタにもとづいて登録保留情報の修正を行うようにしてもよい。なお、商品マスタは自動で更新されずに、更新ボタンなど手動で更新されるようにしてもよい。
NONファイルによる保留商品の登録保留情報が修正された場合には、NONファイルによる保留商品であったこと店員が判別できるようにすると、店員の商品チェックもスムーズとなる。特に、読取NGやNONファイルによる保留商品は、読み取り時にエラーが発生したことにより、客が商品購入をあきらめるなどして売場に商品を戻している可能性も高いため、上述した店員による判別が可能であることは有効である。
携帯端末50と精算装置40との間でのバスケット識別情報のやり取りは、2次元コードに限定されず、バーコード、RFIDやNFCやBluetoothによる無線通信、携帯端末50または精算装置40に用意されたコネクタを経由して携帯端末50と精算装置40との有線通信など方法は問わない。
なお、以上に説明した管理装置10、クラウドサーバ20、精算装置30、40、携帯端末50、計量装置60を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。