JP7376893B2 - 車両の制動制御装置 - Google Patents

車両の制動制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7376893B2
JP7376893B2 JP2020012720A JP2020012720A JP7376893B2 JP 7376893 B2 JP7376893 B2 JP 7376893B2 JP 2020012720 A JP2020012720 A JP 2020012720A JP 2020012720 A JP2020012720 A JP 2020012720A JP 7376893 B2 JP7376893 B2 JP 7376893B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
braking
vehicle
characteristic
occupant
upper body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020012720A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021116037A (ja
Inventor
正憲 松岡
龍貴 内田
幸男 西澤
慶秀 大西
昭一郎 竹原
太郎 宮尾
誠也 立原
利博 椎窓
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advics Co Ltd
Sophia School Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Advics Co Ltd
Sophia School Corp
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Advics Co Ltd, Sophia School Corp, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2020012720A priority Critical patent/JP7376893B2/ja
Publication of JP2021116037A publication Critical patent/JP2021116037A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7376893B2 publication Critical patent/JP7376893B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、自動運転によって走行する車両の制動力を調整する車両の制動制御装置に関する。
特許文献1には、自動運転時において、車両の運転者の好みに応じた車両制御を行う車両制御システムの一例が記載されている。当該システムは、人物の特徴と、当該人物の好む走行特性とを関連付けて記憶する記憶部と、車両の運転者を撮像する車室内カメラとを備えている。車室内カメラによって撮像された運転者に対応する走行特性が記憶部に記憶されている場合、運転者に対応する走行特性が記憶部から読み出される。そして、読み出された走行特性に基づいて車両の自動走行が制御される。
特開2017-206152号公報
上記システムにあっては、操作部の操作を通じて走行特性を運転者が設定した状態で車両が走行した場合、当該運転者の特徴と、操作部の操作を通じて設定された走行特性とが関連付けられて記憶部に記憶される。すなわち、運転者の好む走行特性に基づいた自動走行を車両に行わせるためには、予め運転者に操作部の操作を行わせなければならないため、操作部の操作に関して運転者が煩雑に感じるおそれがある。
上記課題を解決するための車両の制動制御装置は、車両の乗員の特徴を取得する乗員特徴取得部と、制動力の付与によって前記車両が減速するときにおける乗員の姿勢の変化に関する情報である制動時姿勢変化情報を取得する姿勢変化情報取得部と、前記制動時姿勢変化情報を基に、前記乗員の好む前記車両の制動特性を設定する制動好み設定部と、前記乗員の好む前記車両の制動特性として設定された前記制動特性と、当該乗員の特徴とが関連付けて記憶される記憶部と、車両制動時には、前記車両の運転席に着座している乗員の特徴に関連付けられている前記制動特性を前記記憶部から読み出し、当該制動特性に基づいて前記車両の制動力を制御する制動制御部と、を備える。
本件発明者は、各種の実験及び調査を行った結果、制動力の付与によって車両が減速するときにおける乗員の姿勢の変化態様と、当該乗員の好む制動特性との間にある程度の相関性があるという知見を得た。
そこで、上記構成によれば、制動力の付与によって車両が減速するときにおける乗員の姿勢の変化に関する情報である制動時姿勢変化情報を基に、当該乗員の好む制動特性が設定される。そして、設定された乗員の好む制動特性と、乗員の特徴とが関連付けられて記憶部に記憶される。運転席に着座している人物、すなわち運転者の特徴と同じ特徴を有する人物と関連する情報が記憶部に記憶されている場合、車両制動時には、当該人物の特徴に関連付けられている制動特性が記憶部から読み出される。そして、読み出された制動特性に基づいて車両の制動力が制御される。これにより、運転者の好みに従った態様で車両を減速させることが可能となる。つまり、上記構成によれば、運転者の好む制動特性を記憶部に記憶させるための特別な車両操作を運転者に行わせなくても、運転者の好みに従った態様で車両を減速させることが可能となる。
第1実施形態の制動制御装置を備える車両制御システムの機能構成の概略を示すブロック図。 車両制動時における車体減速度の推移の一例を示すグラフ。 制動力の付与によって車両が減速する場合における乗員の動きの一例を示す模式図。 制動力の付与によって車両が減速する場合における乗員の動きの一例を示す模式図。 制動力の付与によって車両が減速する場合における乗員の動きの一例を示す模式図。 複数の減速度プロファイルを示すグラフ。 第1制動特性を好む乗員、第2制動特性を好む乗員及び第3制動特性を好む乗員の分布を示すグラフ。 制動の開始位置と、制動期間中における車体減速度の最大値と、乗員の好み指標との関係を示すグラフ。 乗員の特徴と、当該乗員の好む制動特性とを関連付けて記憶部に記憶させる際の処理手順を説明するフローチャート。 車両の制動力を制御する際の処理手順を説明するフローチャート。 第2実施形態の制動制御装置における姿勢変化情報取得部の機能構成を示すブロック図。 車両制動時におけるタイミングチャートであって、(a)は乗員の頭部の傾きの推移を示し、(b)は頭部の傾きの減少速度の推移を示す。 車両制動時において、乗員の上半身の傾きの推移を示すタイミングチャート。 第1制動特性を好む乗員、第2制動特性を好む乗員及び第3制動特性を好む乗員の分布を示すグラフ。 第1制動特性を好む乗員、第2制動特性を好む乗員及び第3制動特性を好む乗員の分布を示すグラフ。 頭部後方変位速度及び上半身変位時間と、乗員の好む制動特性との関係を示すグラフ。 複数の減速度プロファイルを示すグラフ。 第3実施形態の制動制御装置における姿勢変化情報取得部及び制動好み設定部の機能構成を示すブロック図。 写像データを生成するシステムの概略を示すブロック図。
(第1実施形態)
以下、車両の制動制御装置の第1実施形態を図1~図10に従って説明する。
図1には、本実施形態の制動制御装置20を備える車両制御システム10が図示されている。車両制御システム10は、車両統合制御装置11を備えている。車両統合制御装置11は、自動運転によって車両を走行させる際における各種の指令、及び、車載のアクチュエータに対する指令値を、アクチュエータの制御を司る他の制御装置に送信する。アクチュエータとしては、車両の制動力を調整する制動装置100、車両の駆動力を調整する駆動装置、及び、車輪の転舵角を調整する転舵装置などを挙げることができる。他の制御装置としては、制動装置100の制御を司る制動制御装置20、駆動装置の制御を司る駆動制御装置、及び、転舵装置の制御を司る転舵制御装置などを挙げることができる。
なお、本実施形態でいう「自動運転」とは、車両の加減速を車両側で自動調整することを含んでいる。すなわち、運転者によるアクセル操作及び制動操作によらず車両を走行させるのであれば、舵角の制御を車両側で自動的に調整する場合であっても、運転者によるステアリング操作によって舵角を調整する場合であっても、自動運転に該当するものとする。
車両は、車両制御システム10に検出信号を出力する各種のセンサを備えている。センサとしては、車速センサ51及び加速度センサ52などを挙げることができる。車速センサ51は、車両の車体速度VSに応じた信号を検出信号として出力する。加速度センサ52は、車両の前後方向の加速度である前後加速度GXに応じた信号を検出信号として出力する。
車両は、当該車両の運転者を撮像する第1カメラ61を備えている。「運転者」とは、車両の運転席に着座する乗員のことである。第1カメラ61は、運転者の頭部及びその周辺を撮像する。そして、第1カメラ61の撮像結果に関する情報が制動制御装置20に出力される。
車両は、運転席以外の座席に着座している乗員を監視する監視系65を備えている。運転席以外の座席としては、例えば、助手席及び後部座席を挙げることができる。監視系65は、運転席以外の座席に着座している乗員を撮像する第2カメラ66と、当該乗員の動きを検知するモーションセンサ67とを備えている。監視系65の監視対象となる乗員のことを「監視対象乗員HMM」ともいう。第2カメラ66は、監視対象乗員HMMの頭部及びその周辺を撮像する。モーションセンサ67は、監視対象乗員HMMの上半身の動き及び頭部の動きを検出する。そして、監視系65は、第1カメラ61の撮像結果に関する情報、及び、モーションセンサ67によって得られた情報を制動制御装置20に出力する。
制動制御装置20は、自動運転時における車両の制動力を制御するための機能部として、制動制御部21、乗員特徴取得部22、姿勢変化情報取得部23、制動好み設定部25、情報更新部26及び記憶部27を有している。
制動制御部21は、車両統合制御装置11から制動指示や停車指示を受信したときに、制動装置100を駆動させることによって車両の制動力を制御する。制動制御部21は、制動力の付与によって車両を減速させる場合、その旨を姿勢変化情報取得部23に出力する。なお、制動制御部21の具体的な機能構成については、後述する。
乗員特徴取得部22は、第2カメラ66の撮像結果を解析することによって、監視対象乗員HMMの特徴を取得する取得処理を実行する。ここでいう「乗員の特徴」とは、乗員を特定できるような特徴のことである。
姿勢変化情報取得部23は、制動力の付与によって車両が減速するときにおける監視対象乗員HMMの姿勢の変化に関する情報である制動時姿勢変化情報を取得する。すなわち、姿勢変化情報取得部23は、監視系65のモーションセンサ67によって得られた情報を基に、制動時姿勢変化情報を取得する。本実施形態では、姿勢変化情報取得部23は、制動時姿勢変化情報として頭部変位量ZHDを取得する頭部変位量取得部231と、制動時姿勢変化情報として上半身変位量ZUBを取得する上半身変位量取得部232とを含んでいる。
頭部変位量取得部231は、制動制御部21によって車両の制動力が調整される場合、監視対象乗員HMMの頭部の車両前方への変位量を頭部変位量ZHDとして取得する。
上半身変位量取得部232は、制動制御部21によって車両の制動力が調整される場合、監視対象乗員HMMの上半身の車両前方への変位量を上半身変位量ZUBとして取得する。
図2及び図3を参照し、頭部変位量取得部231による頭部変位量ZHDの取得処理、及び、上半身変位量取得部232による上半身変位量ZUBの取得処理について説明する。
図2には、所定の制動特性BCBに基づいて車両の制動力が調整された際における車両の車体減速度DVSの推移が図示されている。すなわち、所定の制動特性BCBに基づいて制動力が調整される場合、車両への制動力の付与が開始される制動開始時点t11から保持開始時点t12までの期間では、第1増大速度IDVS1で車体減速度DVSが増大される。保持開始時点t12から保持終了時点t13までの期間では、車体減速度DVSが保持される。保持終了時点t13から停車時点t14までの期間では、第1減少速度DDVS1で車体減速度DVSが減少される。なお、停車時点t14は、制動力の付与によって車両が停止する時点である。
図3には、制動力の付与によって車両の車体減速度DVSを図2に示したように変化させた場合における監視対象乗員HMMの動きの一例が図示されている。図3においては、図2の制動開始時点t11の直前での監視対象乗員HMMの位置が破線で示されている。また、制動開始時点t11以降において車両制動時における監視対象乗員HMMの位置が実線で示されている。車両への制動力の付与の開始時点における監視対象乗員HMMの上半身UBの位置、すなわち図3に破線で示す上半身UBの位置を上半身基準位置とし、車両への制動力の付与の開始時点における監視対象乗員HMMの頭部HDの位置、すなわち図3に破線で示す頭部HDの位置を頭部基準位置とする。
上半身変位量ZUBの取得処理では、上半身基準位置を基準とする上半身UBの変位量として上半身基準位置からの上半身UBの傾きが監視される。そして、制動開始時点t11から停車時点t14までの制動期間内における上半身基準位置からの上半身UBの傾きの最大値が上半身変位量ZUBとして取得される。
頭部変位量ZHDの取得処理では、頭部基準位置を基準とする頭部HDの変位量として頭部基準位置からの頭部HDの傾きが監視される。そして、制動開始時点t11から停車時点t14までの制動期間内における頭部基準位置からの頭部HDの傾きの最大値が頭部変位量ZHDとして取得される。
図1に示すように、制動好み設定部25は、乗員特徴取得部22及び姿勢変化情報取得部23によって得られた各種の情報を基に、監視対象乗員HMMの好む制動特性を設定する好みの設定処理を実行する。すなわち、制動好み設定部25は、図3に示すように上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh未満であるときには、制動力の付与によって車両が減速する期間中では上半身UBの傾きが判定上半身変位量ZUBTh以上にならないため、監視対象乗員HMMの好む制動特性として第1制動特性BC1を設定する。制動好み設定部25は、図4に示すように上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh以上であって、且つ頭部変位量ZHDが判定頭部変位量ZHDTh未満であるときには、制動力の付与によって車両が減速する期間中では上半身UBの傾きが判定上半身変位量ZUBTh以上になり、頭部HDの傾きが判定頭部変位量ZHDTh以上にならないため、監視対象乗員HMMの好む制動特性として第2制動特性BC2を設定する。制動好み設定部25は、図5に示すように上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh以上であって、且つ頭部変位量ZHDが判定頭部変位量ZHDTh以上であるときには、制動力の付与によって車両が減速する期間中では上半身UBの傾きが判定上半身変位量ZUBTh以上になり、頭部HDの傾きが判定頭部変位量ZHDTh以上になるため、監視対象乗員HMMの好む制動特性として第3制動特性BC3を設定する。判定頭部変位量ZHDThは、頭部変位量ZHDが大きいか否かの判断基準として設定されている。判定上半身変位量ZUBThは、上半身変位量ZUBが大きいか否かの判断基準として設定されている。なお、各制動特性BC1~BC3については後述する。
図1に示すように、情報更新部26は、制動好み設定部25によって設定された監視対象乗員HMMの好む制動特性と、乗員特徴取得部22によって取得された監視対象乗員HMMの特徴とを関連付けて記憶部27に記憶させる更新処理を実行する。
記憶部27には、乗員の特徴と、当該乗員の好む制動特性とを関連付けた情報が記憶される。例えば、「A」という特徴を有する乗員は第1制動特性BC1を好むという情報、及び、「B」という特徴を有する乗員は第2制動特性BC2を好むという情報などが記憶部27に記憶される。
次に、図1を参照し、制動制御部21の具体的な機能構成について説明する。
制動制御部21は、機能部として、運転者識別部211、読み出し部212、プロファイル作成部213及び操作部214を有している。
運転者識別部211は、第1カメラ61の撮像結果の解析を通じて運転者の特徴を取得することにより、当該運転者を識別する識別処理を実行する。すなわち、ここでいう「運転者の特徴」とは、運転者を特定できるような特徴のことである。
読み出し部212は、運転者識別部211によって得られた運転者の特徴を基に、記憶部27から制動特性を読み出す。すなわち、読み出し部212は、運転者識別部211によって得られた特徴と同じ特徴を有する乗員用の制動特性を読み出す。例えば、運転者識別部211によって得られた運転者の特徴が「A」である場合、読み出し部212は、特徴Aに関連付けられている第1制動特性BC1を運転者の好む制動特性として記憶部27から読み出す。
プロファイル作成部213は、読み出し部212によって記憶部27から読み出された制動特性を基に、車体減速度DVSの目標の時間的な推移を示す減速度プロファイルPFを作成する。減速度プロファイルPFは制動特性に基づいて作成されるため、読み出し部212によって読み出された制動特性が異なるのであれば、作成される減速度プロファイルPFもまた変わる。なお、減速度プロファイルPFの作成については後述する。
操作部214は、プロファイル作成部213によって作成された減速度プロファイルPFを基に、制動装置100の制御量QBPを算出する。すなわち、操作部214は、減速度プロファイルPFから、車両制動の開始時点からの経過時間に対応する車体減速度DVSを選択し、選択した車体減速度DVSを目標車体減速度DVSTrとして設定する。続いて、操作部214は、車体減速度DVSの実値と目標車体減速度DVSTrとを基に制御量QBPを算出する。そして、操作部214は、算出した制御量QBPを基に制動装置100を操作する。
次に、図6及び図7を参照し、頭部変位量ZHD及び上半身変位量ZUBと、乗員の好む制動特性との関係性について説明する。図6において、一点鎖線は、所定の制動特性BCBに基づいて作成された減速度プロファイルPF1を表している。実線は、第2増大速度IDVS2で車体減速度DVSを増大させた後で車体減速度DVSを保持し、その後、第2減少速度DDVS2で車体減速度DVSを減少させる場合の減速度プロファイルPF2を表している。減速度プロファイルPF2における車体減速度DVSの最大値は、減速度プロファイルPF1における車体減速度DVSの最大値よりも大きい。第2増大速度IDVS2は第1増大速度IDVS1よりも高く、第2減少速度DDVS2は第1減少速度DDVS1よりも高い。減速度プロファイルPF2は、減速度プロファイルPF1と比較し、車体減速度DVSを大きくし、且つ、車体減速度DVSの変化量を大きくするプロファイルであるといえる。
また、図6において、破線は、第1増大速度IDVS1で車体減速度DVSを増大させた後で車体減速度DVSを保持し、その後、第3減少速度DDVS3で車体減速度DVSを減少させる場合の減速度プロファイルPF3を表している。減速度プロファイルPF3における車体減速度DVSの最大値は、減速度プロファイルPF1における車体減速度DVSの最大値よりも大きい一方で、減速度プロファイルPF2における車体減速度DVSの最大値よりも小さい。第3減少速度DDVS3は第1減少速度DDVS1よりも低い。減速度プロファイルPF3は、減速度プロファイルPF1よりも車体減速度DVSを大きくするプロファイルであるといえる。
また、図6において、二点鎖線は、第3増大速度IDVS3で車体減速度DVSを増大させた後で車体減速度DVSを保持し、その後、第4減少速度DDVS4で車体減速度DVSを減少させる場合の減速度プロファイルPF4を表している。減速度プロファイルPF4における車体減速度DVSの最大値は、減速度プロファイルPF1における車体減速度DVSの最大値とほぼ同じである。第3増大速度IDVS3は第1増大速度IDVS1よりも低く、第4減少速度DDVS4は第3減少速度DDVS3よりも低い。減速度プロファイルPF4は、減速度プロファイルPF1よりも車体減速度DVSの増大量が大きくならないプロファイルであるといえる。
図7には、図6に示した3つの減速度プロファイルPF2~PF4に従って車両を減速させた場合における乗員の官能評価の結果が図示されている。例えば、官能評価を行った乗員は、例えば助手席に着座していた乗員である。図7に示すグラフにおいて、縦軸は減速度プロファイルPF1に従って車両を減速させた際の乗員の頭部変位量ZHDであり、横軸は減速度プロファイルPF1に従って車両を減速させた際の乗員の上半身変位量ZUBである。
各減速度プロファイルPF2~PF4のうち、減速度プロファイルPF4に従って車両を減速させることを最も良好と判断した乗員を、第1タイプの乗員HM1とする。また、各減速度プロファイルPF2~PF4のうち、減速度プロファイルPF3に従って車両を減速させることを最も良好と判断した乗員を、第2タイプの乗員HM2とする。また、各減速度プロファイルPF2~PF4のうち、減速度プロファイルPF2に従って車両を減速させることを最も良好と判断した乗員を、第3タイプの乗員HM3とする。
図7に示すように、第1タイプの乗員HM1の中では、減速度プロファイルPF1に従って車両を減速させた際に上半身変位量ZUBがあまり大きくならない乗員が多い。第2タイプの乗員HM2の中では、減速度プロファイルPF1に従って車両を減速させた際に上半身変位量ZUBが大きくなるものの、頭部変位量ZHDがあまり大きくならない乗員が多い。第3タイプの乗員HM3の中では、減速度プロファイルPF1に従って車両を減速させた際に上半身変位量ZUB及び頭部変位量ZHDの双方が大きくなる乗員が多い。
上記の官能評価の結果、車両制動中における乗員の動きと、制動特性との間に以下のような相関性があることが分かった。
・車両制動時に上半身変位量ZUBがあまり大きくならない乗員は、上半身変位量ZUBが大きくなる乗員と比較し、車体減速度DVSが大きくならなかったり、車体減速度DVSの変化量が大きくならなかったりする制動特性を好む。
・車両制動時において上半身変位量ZUB及び頭部変位量ZHDの双方が大きくなる乗員は、上半身変位量ZUBが大きくなっても頭部変位量ZHDがあまり大きくならない乗員と比較し、車体減速度DVSが大きくなったり、車体減速度DVSの変化量が大きくなったりする制動特性を好む。
そこで、本実施形態では、第1タイプの乗員HM1に対する制動特性として、第1制動特性BC1が設定される。第2タイプの乗員HM2に対する制動特性として、第2制動特性BC2が設定される。第3タイプの乗員HM3に対する制動特性として、第3制動特性BC3が設定される。そして、第1制動特性BC1は、第2制動特性BC2及び第3制動特性BC3と比較し、車体減速度DVSを変化させる際の変化速度を低くしたり、車体減速度DVSの最大値を小さくしたりする制動特性である。また、第3制動特性BC3は、第2制動特性BC2と比較し、車体減速度DVSを変化させる際の変化速度を高くしたり、車体減速度DVSの最大値を大きくしたりする制動特性である。
次に、図8を参照し、制動特性BC1,BC2,BC3毎の減速度プロファイルPFの作成処理について説明する。
本件発明者は、乗員の制動の好みに関する指標である好み指標Yに影響を与える車両要因が、制動の開始位置X1、及び、制動期間中における車体減速度DVSの最大値X2であると推測した。そして、好み指標Yと、制動の開始位置X1と、車体減速度の最大値X2との関係は、以下の感性モデル式(式1)で表すことができる。この感性モデル式(式1)は、応答曲面法によって作成された近似式である。なお、好み指標Yは乗員の好みの度合いを数値化した指標であり、度合いが高いほど好み指標Yは大きくなる。また、感性モデル式(式1)における「b1」、「b2」、「b3」、「b4」などは、車両毎及び制動特性毎に設定される適合係数である。
Y=b1・X1+b2・X2+b3・X1・X2+b4・X1+・・・ (式1)
第3制動特性BC3を好みとする乗員の感性に合わせた減速度プロファイルPFを作成する場合、感性モデル式(式1)の各項のうち、「X1」を含む項と、「X2」を含む項と、「X1・X2」を含む項とが重要であると本件発明者は判断した。そして、第3制動特性BC3を好みとする乗員の感性を定式化したものが、以下の関係式(式2)である。なお、関係式(式2)において、「B11」、「B12」、「B13」及び「B14」は第3制動特性BC3用の係数である。
Y=B11・X1・X2+B12・X1+B13・X2+B14 (式2)
第2制動特性BC2を好みとする乗員の感性に合わせた減速度プロファイルPFを作成する場合、感性モデル式(式1)の各項のうち、「X2」を含む項と、「X2」を含む項とが重要であると本件発明者は判断した。そして、第2制動特性BC2を好みとする乗員の感性を定式化したものが、以下の関係式(式3)である。なお、関係式(式3)において、「B21」、「B22」及び「B23」は第2制動特性BC2用の係数である。
Y=B21・X2+B22・X2+B23 (式3)
第1制動特性BC1を好みとする乗員の感性に合わせた減速度プロファイルPFを作成する場合、感性モデル式(式1)の各項のうち、「X1」を含む項と、「X2」を含む項とが重要であると本件発明者は判断した。そして、第1制動特性BC1を好みとする乗員の感性を定式化したものが、以下の関係式(式4)である。なお、関係式(式4)において、「B31」、「B32」及び「B33」は第1制動特性BC1用の係数である。
Y=B31・X1+B32・X2+B33 (式4)
図8には、上記各関係式(式2),(式3),(式4)を基に、好み指標Yと、制動の開始位置X1と、車体減速度の最大値X2との関係を示すグラフの一例が図示されている。本実施形態では、第3制動特性BC3が読み出された場合の減速度プロファイルPFの作成処理では、関係式(式2)において好み指標Yが最も大きくなる際の制動の開始位置X1及び車体減速度の最大値X2が導出される。そして、導出された開始位置X1から制動が開始され、車体減速度DVSが最大値X2まで増大するような減速度プロファイルPFが作成される。
第2制動特性BC2が読み出された場合の減速度プロファイルPFの作成処理では、関係式(式3)において好み指標Yが最も大きくなる際の制動の開始位置X1及び車体減速度の最大値X2が導出される。そして、導出された開始位置X1から制動が開始され、車体減速度DVSが最大値X2まで増大するような減速度プロファイルPFが作成される。
第1制動特性BC1が読み出された場合の減速度プロファイルPFの作成処理では、関係式(式4)において好み指標Yが最も大きくなる際の制動の開始位置X1及び車体減速度の最大値X2が導出される。そして、導出された開始位置X1から制動が開始され、車体減速度DVSが最大値X2まで増大するような減速度プロファイルPFが作成される。
図8からも明らかなように、第3制動特性BC3に対応する減速度プロファイルPFを作成する場合、他の制動特性BC1,BC2に対応する減速度プロファイルPFを作成する場合と比較し、制動の開始位置X1は車両の目標停止位置に近く、且つ、車体減速度DVSが大きくなる。目標停止位置とは、車両を停止させる位置の目標である。開始位置X1が目標停止位置に近いほど、制動開始から停車させるまでの車両の走行距離が短くなるといえる。停車とは、車体速度VSが「0」以下になることである。ここでは、「0」が「規定速度」に相当する。したがって、第3制動特性BC3に対応する減速度プロファイルPFは、他の制動特性BC1,BC2に対応する減速度プロファイルPFよりも制動開始から停車するまでの車両の走行距離を短くするプロファイルであるといえる。
また、第2制動特性BC2に対応する減速度プロファイルPFを作成する場合、第1制動特性BC1に対応する減速度プロファイルPFを作成する場合と比較し、車体減速度DVSが大きくなる。一方、第2制動特性BC2に対応する減速度プロファイルPFを作成する場合における制動の開始位置X1は、第1制動特性BC1に対応する減速度プロファイルPFを作成する場合における制動の開始位置X1とほぼ同じである。したがって、第1制動特性BC1に対応する減速度プロファイルPFは、第2制動特性BC2に対応する減速度プロファイルPFよりも車体減速度DVSを大きくしないプロファイルであるといえる。
次に、図9を参照し、監視対象乗員HMMの特徴と、監視対象乗員HMMの好む制動特性とが関連付けられて記憶部27に記憶される際の処理手順について説明する。この一連の処理は、自動運転によって車両が走行するときに実行される。
はじめのステップS11では、乗員特徴取得部22によって、監視対象乗員HMMの特徴の取得処理が実行される。当該処理の実行を通じて監視対象乗員HMMの特徴が取得されると、次のステップS12において、車両への制動力の付与を開始する旨の指示である制動指示があるか否かの判定が行われる。制動指示が制動制御部21から姿勢変化情報取得部23に入力された場合、制動指示があるとの判定がなされる。制動指示が制動制御部21から姿勢変化情報取得部23に入力されていない場合、制動指示があるとの判定がなされない。ステップS12において、制動指示がない場合(NO)、制動指示があるまでステップS12の判定が繰り返し実行される。一方、制動指示がある場合(S12:YES)、処理が次のステップS13に移行される。
ステップS13において、制動力の付与によって停車したか否かの判定が行われる。例えば、車体速度VSが「0」である状態の継続時間が停車判定時間以上である場合は、停車したと判断できる。停車したとの判定がなされていない場合(S13:NO)、停車したとの判定がなされるまでステップS13の判定が繰り返し実行される。
ステップS13の判定が繰り返し実行される期間とは、制動力の付与によって車両が減速している期間である。こうした期間では、姿勢変化情報取得部23の頭部変位量取得部231によって監視対象乗員HMMの頭部基準位置からの頭部HDの傾きが監視される。また、姿勢変化情報取得部23の上半身変位量取得部232によって監視対象乗員HMMの上半身基準位置からの上半身UBの傾きが監視される。
ステップS13において、停車したとの判定がなされている場合(YES)、処理が次のステップS14に移行される。ステップS14において、頭部変位量取得部231によって、頭部変位量ZHDが取得される。すなわち、ステップS12の判定が「YES」になった時点からステップS13の判定が「YES」になった時点までの期間内での頭部基準位置を基準とする頭部HDの傾きの最大値が頭部変位量ZHDとして取得される。
続いて、ステップS15では、上半身変位量取得部232によって、上半身変位量ZUBが取得される。すなわち、ステップS12の判定が「YES」になった時点からステップS13の判定が「YES」になった時点までの期間内での上半身基準位置を基準とする上半身UBの傾きの最大値が上半身変位量ZUBとして取得される。
そして、ステップS16において、制動好み設定部25によって、ステップS14で取得された頭部変位量ZHDと、ステップS15で取得された上半身変位量ZUBとを基に、監視対象乗員HMMの好みの制動特性を設定する好みの設定処理が実行される。本実施形態では、第1制動特性BC1、第2制動特性BC2及び第3制動特性BC3の中から、監視対象乗員HMMの好みの制動特性が選択される。
続いて、ステップS17において、情報更新部26によって、監視対象乗員HMMの特徴と、ステップS16で選択された制動特性とを関連付けて記憶部27に記憶させる更新処理が実行される。そして、図9に示した一連の処理が終了される。
次に、図10を参照し、車両統合制御装置11からの指示に基づいて車両の制動力を制御する際の処理手順について説明する。
はじめのステップS21において、運転者識別部211によって、第1カメラ61によって撮像されている運転者を識別する識別処理が実行される。続いて、ステップS22において、読み出し部212によって、当該運転者に対応する情報が記憶部27に記憶されているか否かの判定が行われる。すなわち、読み出し部212は、ステップS21で取得された運転者の特徴と同じ特徴を有する乗員に対応する情報が記憶部27に記憶されているか否かを判定する。そして、同じ特徴を有する乗員に対応する情報が記憶部27に記憶されている場合、読み出し部212は、運転者に対応する情報が記憶部27に記憶されているとの判定をなす。一方、同じ特徴を有する乗員に対応する情報が記憶部27に記憶されていない場合、読み出し部212は、運転者に対応する情報が記憶部27に記憶されているとの判定をなさない。
ステップS22において、運転者に対応する情報が記憶部27に記憶されているとの判定がなされている場合(YES)、処理が次のステップS23に移行される。ステップS23において、読み出し部212によって、運転者の特徴と同じ特徴を有する乗員に対応する制動特性を、運転者の好む制動特性として記憶部27から読み出す読み出し処理が実行される。続いて、ステップS24において、プロファイル作成部213によって、ステップS23で記憶部27から読み出された制動特性を基に、減速度プロファイルPFが作成される。例えば、記憶部27から第3制動特性BC3が読み出された場合、上記関係式(式2)を用いて導出された制動の開始位置X1と、車体減速度の最大値X2とを反映した減速度プロファイルPFが作成される。そして、処理が後述するステップS26に移行される。
その一方で、ステップS22において、運転者に対応する情報が記憶部27に記憶されているとの判定がなされていない場合(NO)、処理が次のステップS25に移行される。ステップS25において、プロファイル作成部213によって、所定の減速度プロファイルPFBが作成される。ここでいう「所定の減速度プロファイルPFB」とは、車両の諸元として設定されている所定の制動特性BCBに基づいたプロファイルである。所定の減速度プロファイルPFBが作成されると、処理が次のステップS26に移行される。
ステップS26において、ステップS24又はステップS25で作成された減速度プロファイルに基づいて制動装置100を駆動させる制動処理が操作部214によって実行される。制動処理の実行によって車両が停止すると、図10に示した一連の処理が終了される。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)制動力の付与によって車両が減速するときにおける監視対象乗員HMMの制動時姿勢変化情報を基に、監視対象乗員HMMがどのような制動特性を好むかが判断される。本実施形態では、制動時姿勢変化情報として、上半身変位量ZUB及び頭部変位量ZHDが取得される。そして、監視対象乗員HMMの好みであると設定された制動特性と、監視対象乗員HMMの特徴とが関連付けて記憶部27に記憶される。
車両制動時では、運転者の特徴と同じ特徴を有する人物に関する情報が記憶部27に記憶されている場合、運転者の特徴に関連付けられている制動特性が記憶部27から読み出される。そして、読み出された制動特性に基づいて車両の制動力が制御される。これにより、運転者の好みに従った態様で車両を減速させることができる。つまり、本実施形態では、運転者の好む制動特性を記憶部27に記憶させるための特別な車両操作を運転者に行わせなくても、運転者の好みに従った態様で車両を減速させることができる。
(2)上半身変位量ZUBが大きくならない乗員は、上半身変位量ZUBが大きくなる乗員と比較し、車体減速度DVSが大きくならなかったり、車体減速度DVSの変化量が大きくならなかったりするような制動特性を好む。そのため、制動力の付与によって車両が減速するに際して上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh未満となる場合、当該監視対象乗員HMMの好む制動特性として、第1制動特性BC1が設定される。
また、上半身変位量ZUBが大きくなる乗員の中で、頭部変位量ZHDが大きくなる乗員は、頭部変位量ZHDが大きくならない乗員と比較し、車体減速度DVSが大きかったり、車体減速度DVSの変化量が大きかったりするような制動特性を好む。そのため、制動力の付与によって車両が減速する際に、監視対象乗員HMMの上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh以上であり且つ頭部変位量ZHDが判定頭部変位量ZHDTh以上となる場合、当該監視対象乗員HMMの好む制動特性として第3制動特性BC3が設定される。一方、制動力の付与によって車両が減速する際に、監視対象乗員HMMの上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh以上であり且つ頭部変位量ZHDが判定頭部変位量ZHDTh未満となる場合、当該監視対象乗員HMMの好む制動特性として第2制動特性BC2が設定される。
すなわち、本実施形態では、車両制動時における頭部変位量ZHD及び上半身変位量ZUBを基に、監視対象乗員HMMの好む制動特性を、各制動特性BC1~BC3の中から選択することができる。
(3)そして、運転者の好む制動特性として第3制動特性BC3が設定された場合、他の制動特性BC1,BC2に基づいて車両の制動力が制御される場合と比較し、車両制動中における車体減速度DVSが大きくなり、且つ車体減速度DVSの変化量が大きくなる。その結果、制動の開始から停車するまでの車両の走行距離を短くすることができる。
一方、運転者の好む制動特性として第1制動特性BC1又は第2制動特性BC2が設定された場合、第3制動特性BC3に基づいて車両の制動力が制御される場合と比較し、車両制動中における車体減速度DVSが大きくならず、且つ車体減速度DVSの変化量が大きくならない。すなわち、車両が緩やかに減速するような制動制御を運転者に提供することができる。
(4)自動運転によって車両が走行しているときでも、運転者の手がステアリングホイールを触れていることがある。このような状況下での制動力の付与によって車両が減速しても、ステアリングホイールと運転者の手との接触によって運転者の上半身UBの動きが規制されるため、頭部HDの傾きや上半身UBの傾きが大きくなりにくい。すなわち、車両制動時に取得された制動時姿勢変化情報と、運転者の好む制動特性との関係性が崩れてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、運転者以外の他の乗員を監視対象乗員HMMとし、監視対象乗員HMMの頭部変位量ZHD及び上半身変位量ZUBを基に、好みの設定処理が実行される。これにより、運転者を監視対象乗員HMMとする場合と比較し、乗員の好む制動特性の設定精度を向上させることができる。
(5)なお、運転者の好む制動特性に関する情報が記憶部27に記憶されていないことがある。この場合、所定の制動特性BCBに基づいて車両の制動力が制御される。そのため、運転者の好む制動特性に関する情報が記憶部27に記憶されていない状態であっても、適切に制動力を制御することができる。
(第2実施形態)
次に、車両の制動制御装置の第2実施形態を図11~図17に従って説明する。以下の説明においては、第1実施形態と相違している部分について主に説明するものとし、第1実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
図11に示すように、姿勢変化情報取得部23は、頭部変位量取得部231及び上半身変位量取得部232に加え、頭部後方変位速度取得部233及び上半身変位時間取得部234をさらに含んでいる。
車両制動によって車両が減速する際に乗員の頭部HDが車両前方に変位した場合、その後に頭部HDが車両後方に変位する、すなわち頭部HDが頭部基準位置に戻ろうとする。詳述すると、車両制動によって車両が減速する際、乗員の頭部HDの傾きが大きくなった後、頭部HDの傾きが小さくなる。そこで、頭部後方変位速度取得部233は、制動力の付与によって車両が減速する際、乗員の頭部HDが車両前方に変位した後に頭部HDが車両後方に戻る速度である頭部後方変位速度ZVHDmを、制動時姿勢変化情報として取得する。ここでいう「頭部HDが車両後方に戻る速度」とは、頭部基準位置を基準とする頭部HDの傾きの減少速度である。
上半身変位時間取得部234は、制動力の付与による車両の減速の開始時点から、上半身UBの傾きが最大となる時点までに要する時間である上半身変位時間ZTUBを、制動時姿勢変化情報として取得する。
図12を参照し、頭部後方変位速度ZVHDmの取得処理について説明する。
当該取得処理では、制動力の付与によって車両が減速するときに、図12(a)に示すような頭部基準位置を基準とする頭部HDの傾きの推移が監視される。そして、車両の減速の終了後に、取得した頭部HDの傾きの推移を基に、単位時間あたりの頭部HDの傾きの減少量が減少速度ZVHDとして算出される。図12(b)には、減少速度ZVHDの推移が示されている。そして、減少速度ZVHDの最大値が、頭部後方変位速度ZVHDmとして取得される。
図13を参照し、上半身変位時間ZTUBの取得処理について説明する。
当該取得処理では、制動力の付与によって車両が減速するときに、図13に示すような上半身基準位置を基準とする上半身UBの傾きの推移が監視される。図13では、タイミングt21が車両減速の開始時点であり、タイミングt22が、上半身UBの傾きが最大となる時点である。そのため、タイミングt21からタイミングt22までの時間が、上半身変位時間ZTUBとして取得される。
ここで、図7に示したように、減速度プロファイルPF1に従って車両を減速させた際に上半身変位量ZUBがあまり大きくならない乗員の中には、小数ながら第2タイプの乗員HM2及び第3タイプの乗員HM3も含まれている。
図14に示すように、第1タイプの乗員HM1の中では、減速度プロファイルPF1に従って車両を減速させた際に頭部後方変位速度ZVHDmが高くなる乗員が少ない。一方、第2タイプの乗員HM2及び第3タイプの乗員HM3の中では、第1タイプの乗員HM1と比較し、減速度プロファイルPF1に従って車両を減速させた際に頭部後方変位速度ZVHDmが高くなる乗員が多い。
また、図7に示したように、減速度プロファイルPF1に従って車両を減速させた際に上半身変位量ZUBが大きくなるものの、頭部変位量ZHDがあまり大きくならない乗員の中には、小数ながら第3タイプの乗員HM3も含まれている。
図15に示すように、第2タイプの乗員HM2の中には、減速度プロファイルPF1に従って車両を減速させた際の上半身変位時間ZTUBが短い乗員が存在しない。一方、第1タイプの乗員HM1及び第3タイプの乗員HM3の中には、減速度プロファイルPF1に従って車両を減速させた際の上半身変位時間ZTUBが短い乗員が存在する。
そのため、頭部後方変位速度ZVHDm及び上半身変位時間ZTUBのうちの少なくとも一方を考慮して乗員の好む制動特性を設定することにより、その精度を高くできると推測される。
次に、制動好み設定部25による好み設定処理について説明する。
当該好み設定処理では、上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh未満である場合、頭部後方変位速度ZVHDmが判定頭部後方変位速度ZVHDmTh未満であるときには、乗員の好む制動特性として第1制動特性BC1が設定される。すなわち、制動力の付与によって車両が減速する期間中において、上半身UBの傾きが判定上半身変位量ZUBTh以上にならず、且つ上記減少速度ZVHDが判定頭部後方変位速度ZVHDmTh以上にならないときには、乗員の好む制動特性として第1制動特性BC1が設定される。
一方、上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh未満である場合であっても、頭部後方変位速度ZVHDmが判定頭部後方変位速度ZVHDmTh以上であるときには、乗員の好む制動特性として第1制動特性BC1とは別の制動特性が設定される。例えば、乗員の好む制動特性として第4制動特性BC4が設定される。すなわち、制動力の付与によって車両が減速する期間中において、上半身UBの傾きが判定上半身変位量ZUBTh以上にならなくても、上記減少速度ZVHDが判定頭部後方変位速度ZVHDmTh以上になるときには、乗員の好む制動特性として第4制動特性BC4が設定される。
なお、第4制動特性BC4は、第1制動特性BC1と比較し、車体減速度DVSを変化させる際の変化速度を高くしたり、車体減速度DVSの最大値を大きくしたりする制動特性である。
上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh以上であり、且つ頭部変位量ZHDが判定頭部変位量ZHDTh未満である場合、上半身変位時間ZTUBが判定上半身変位時間ZTUBTh以上であるときには、乗員の好む制動特性として第2制動特性BC2が設定される。すなわち、制動力の付与によって車両が減速する期間中において、上半身UBの傾きが判定上半身変位量ZUBTh以上になり、頭部HDの傾きが判定頭部変位量ZHDTh以上にならない場合、上半身変位時間ZTUBが判定上半身変位時間ZTUBTh以上になるときには、乗員の好む制動特性として第2制動特性BC2が設定される。
一方、上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh以上であり、且つ頭部変位量ZHDが判定頭部変位量ZHDTh未満である場合であっても、上半身変位時間ZTUBが判定上半身変位時間ZTUBTh未満であるときには、乗員の好む制動特性として第2制動特性BC2とは別の制動特性が設定される。例えば、乗員の好む制動特性として第5制動特性BC5が設定される。すなわち、制動力の付与によって車両が減速する期間中において、上半身UBの傾きが判定上半身変位量ZUBTh以上になり、頭部HDの傾きが判定頭部変位量ZHDTh以上にならない場合であっても、上半身変位時間ZTUBが判定上半身変位時間ZTUBTh以上にならないときには、乗員の好む制動特性として第5制動特性BC5が設定される。
なお、第5制動特性BC5は、第2制動特性BC2と比較し、車体減速度DVSを変化させる際の変化速度を高くしたり、車体減速度DVSの最大値を大きくしたりする制動特性である。
上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh以上であり、且つ頭部変位量ZHDが判定頭部変位量ZHDTh以上である場合、乗員の好む制動特性として第3制動特性BC3が設定される。すなわち、制動力の付与によって車両が減速する期間中において、上半身UBの傾きが判定上半身変位量ZUBTh以上になり、且つ頭部HDの傾きが判定頭部変位量ZHDTh以上になるときには、乗員の好む制動特性として第3制動特性BC3が設定される。
図16には、頭部後方変位速度ZVHDm及び上半身変位時間ZTUBと、各タイプの乗員HM1,HM2,HM3との関係が図示されている。図16によれば、第1タイプの乗員HM1の中には、頭部後方変位速度ZVHDmが第1頭部後方変位速度ZVHDm1以上となる乗員は非常に少ない。そのため、判定頭部後方変位速度ZVHDmThとして、第1頭部後方変位速度ZVHDm1が設定される。また、第2タイプの乗員HM2の中には、上半身変位時間ZTUBが第1上半身変位時間ZTUB1未満となる乗員は非常に少ない。そのため、判定上半身変位時間ZTUBThとして、第1上半身変位時間ZTUB1が設定される。
次に、図17を参照し、第4制動特性BC4及び第5制動特性BC5が記憶部27から読み出された際における減速度プロファイルPFの作成処理について説明する。
図17に示すように、第4制動特性BC4が記憶部27から読み出された際に作成される減速度プロファイルを「減速度プロファイルPFA1」とした場合、当該作成処理では、以下の条件(A)及び(B)のうちの少なくとも一方を満たすように減速度プロファイルPFA1が作成される。
(A)車体減速度DVSの最大値が、第1制動特性BC1を記憶部27から読み出して車両の制動力を制御する際における車体減速度DVSの最大値と、第2制動特性BC2を記憶部27から読み出して車両の制動力を制御する際における車体減速度DVSの最大値との間の値となること。
(B)車体減速度DVSの変化量の最大値が、第1制動特性BC1を記憶部27から読み出して車両の制動力を制御する際における車体減速度DVSの変化量の最大値と、第2制動特性BC2を記憶部27から読み出して車両の制動力を制御する際における車体減速度DVSの変化量の最大値との間の値となること。
例えば、減速度プロファイルPFA1によれば、車体減速度DVSの最大値として、減速度プロファイルPF3における車体減速度DVSの最大値と減速度プロファイルPF4における車体減速度DVSの最大値との中間値が設定される。また、減速度プロファイルPFA1によれば、車体減速度DVSを最大値まで増大させる際の車体減速度DVSの増大速度として、減速度プロファイルPF3で車体減速度DVSを最大値まで増大させる際の車体減速度DVSの増大速度よりも低く、且つ減速度プロファイルPF4で車体減速度DVSを最大値まで増大させる際の車体減速度DVSの増大速度よりも高い速度が設定される。
図17に示すように、第5制動特性BC5が記憶部27から読み出された際に作成される減速度プロファイルを「減速度プロファイルPFA2」とした場合、当該作成処理では、以下の条件(C)及び(D)のうちの少なくとも一方を満たすように減速度プロファイルPFA2が作成される。
(C)車体減速度DVSの最大値が、第2制動特性BC2を記憶部27から読み出して車両の制動力を制御する際における車体減速度DVSの最大値と、第3制動特性BC3を記憶部27から読み出して車両の制動力を制御する際における車体減速度DVSの最大値との間の値となること。
(D)車体減速度DVSの変化量の最大値が、第2制動特性BC2を記憶部27から読み出して車両の制動力を制御する際における車体減速度DVSの変化量の最大値と、第3制動特性BC3を記憶部27から読み出して車両の制動力を制御する際における車体減速度DVSの変化量の最大値との間の値となること。
例えば、減速度プロファイルPFA2によれば、車体減速度DVSの最大値として、減速度プロファイルPF2における車体減速度DVSの最大値と減速度プロファイルPF3における車体減速度DVSの最大値との中間値が設定される。また、減速度プロファイルPFA2によれば、車体減速度DVSを最大値まで増大させる際の車体減速度DVSの増大速度として、減速度プロファイルPF2で車体減速度DVSを最大値まで増大させる際の車体減速度DVSの増大速度よりも低く、且つ減速度プロファイルPF3で車体減速度DVSを最大値まで増大させる際の車体減速度DVSの増大速度よりも高い速度が設定される。
本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果(1)~(5)の効果に加え、以下に示す効果をさらに得ることができる。
(6)本実施形態では、上半身変位量ZUB及び頭部変位量ZHDに加え、頭部後方変位速度ZVHDmを用い、乗員の好む制動特性が判断される。具体的には、上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh未満であっても、頭部後方変位速度ZVHDmが判定頭部後方変位速度ZVHDmTh以上であるときには、乗員の好む制動特性として、第1制動特性BC1とは別の制動特性が設定される。そのため、乗員の好む制動特性が第1制動特性BC1であるか否かの判断精度を高くできる。
さらに、上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh未満であっても、頭部後方変位速度ZVHDmが判定頭部後方変位速度ZVHDmTh以上であるときには、乗員の好む制動特性として第4制動特性BC4が設定される。そして、車両制動に際して記憶部27から第4制動特性BC4が読み出された場合、第1制動特性BC1が記憶部27から読み出される場合と比較し、車体減速度DVSを高くしたり、車体減速度DVSの変化量を大きくしたりすることができる。これにより、運転者の好みに沿った車両制動を提供できる。
(7)本実施形態では、上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh以上であり、且つ頭部変位量ZHDが判定頭部変位量ZHDTh未満であっても、上半身変位時間ZTUBが判定上半身変位時間ZTUBTh未満であるときには、乗員の好む制動特性として第2制動特性BC2とは別の制動特性が設定される。そのため、乗員の好む制動特性が第2制動特性BC2であるか否かの判断精度を高くできる。
上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh以上であり、且つ頭部変位量ZHDが判定頭部変位量ZHDTh未満であっても、上半身変位時間ZTUBが判定上半身変位時間ZTUBTh未満であるときには、乗員の好む制動特性として第5制動特性BC5が設定される。そして、車両制動に際して記憶部27から第5制動特性BC5が読み出された場合、第2制動特性BC2が記憶部27から読み出される場合と比較し、車体減速度DVSを高くしたり、車体減速度DVSの変化量を大きくしたりすることができる。これにより、運転者の好みに沿った車両制動を提供できる。
(第3実施形態)
次に、車両の制動制御装置の第3実施形態を図18及び図19に従って説明する。以下の説明においては、第1実施形態と相違している部分について主に説明するものとし、第1実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
図18に示すように、姿勢変化情報取得部23は、頭部変位量時系列データDHDを制動時姿勢変化情報として取得する頭部変位量時系列データ取得部235と、上半身変位量時系列データDUBを制動時姿勢変化情報として取得する上半身変位量時系列データ取得部236とを含んでいる。頭部変位量時系列データDHDは、制動力の付与によって車両が減速する際における頭部基準位置を基準とする頭部HDの傾きの時間的な推移を示すデータである。図12(a)に示した実線が、頭部変位量時系列データDHDに相当する。上半身変位量時系列データDUBは、制動力の付与によって車両が減速する際における上半身基準位置を基準とする上半身UBの傾きの時間的な推移を示すデータである。図13に示した実線が、上半身変位量時系列データDUBに相当する。
制動好み設定部25は、上半身変位量時系列データDUBと頭部変位量時系列データDHDとを入力とし、乗員の好む制動特性を出力する写像である写像データDMPを記憶する写像記憶部251を含んでいる。写像データDMPは、機械学習によって学習済みのデータである。すなわち、写像データDMPによって規定される写像は、ニューラルネットワークによって構成されている。
次に、図19を参照し、写像データDMPの生成手法について説明する。
図19に示すように、写像データDMPを生成する際には、コンピュータである適合装置500が用いられる。適合装置500には、サンプルとなる乗員の頭部変位量時系列データDHD及び上半身変位量時系列データDUBが入力される。また、適合装置500には、サンプルとなる乗員が好む制動特性が教師データDTEとして入力される。このように複数のサンプルの頭部変位量時系列データDHD及び上半身変位量時系列データDUBと、複数のサンプルの教師データとにより、機械学習が行われる。こうした機械学習により、写像データDMPが生成される。
そして、当該写像データDMPを記憶する記憶部が、写像記憶部251として制動好み設定部25に設けられる。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
制動力の付与によって車両が減速するときに、監視対象乗員HMMの制動時姿勢変化情報として、頭部変位量時系列データDHD及び上半身変位量時系列データDUBが取得される。すると、制動好み設定部25では、頭部変位量時系列データDHD及び上半身変位量時系列データが入力されると、写像データDMPを基に監視対象乗員HMMの好む制動特性が出力される。そして、監視対象乗員HMMの好みであると設定された制動特性と、監視対象乗員HMMの特徴とが関連付けて記憶部27に記憶される。
車両制動時では、運転者の特徴と同じ特徴を有する人物に関する情報が記憶部27に記憶されている場合、運転者の特徴に関連付けられている制動特性が記憶部27から読み出される。そして、読み出された制動特性に基づいて車両の制動力が制御される。これにより、運転者の好みに従った態様で車両を減速させることができる。つまり、本実施形態では、運転者の好む制動特性を記憶部27に記憶させるための特別な車両操作を運転者に行わせなくても、運転者の好みに従った態様で車両を減速させることができる。
(変更例)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記各実施形態では、監視対象乗員HMMに対応する情報が記憶部27に既に記憶されている場合であっても、図9に示した一連の処理の実行を通じて更新処理が実行される。すなわち、記憶部27に記憶されている監視対象乗員HMMに対応する情報が上書き記憶される。しかし、これに限らず、第2カメラ66に撮像されている監視対象乗員HMMに対応する情報が記憶部27に記憶されているとの判定がされているときには、更新処理を実行しなくてもよい。
・所定の禁止条件が成立しているときには、運転者に対応する情報が記憶部27に記憶されている場合であっても運転者の好み制動特性とは異なる制動特性に基づいた制動制御を行うようにしてもよい。この場合、所定の制動特性に基づいて車両の制動力を制御するようにしてもよい。なお、所定の禁止条件としては、例えば、雨天時などのように路面のμ値が低い場合、渋滞時などのように車両が低速で走行する場合、他の車両などの障害物との衝突回避のための緊急制動の場合を挙げることができる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態では、監視対象乗員HMMを、運転席以外の座席に着座している乗員としている。しかし、車両に運転者以外の乗員が一人も乗車していないときには、運転者を監視対象乗員HMMとするようにしてもよい。ただし、上述したように運転者を監視対象乗員HMMとした場合、運転者以外の乗員と比較し、車両制動時に頭部変位量ZHDや上半身変位量ZUBが大きくなりにくい。そのため、運転者を監視対象乗員HMMとする場合、運転者以外の乗員を監視対象乗員HMMとするときと比較し、判定頭部変位量ZHDTh及び判定上半身変位量ZUBThとして小さい値を設定するようにしてもよい。
・制動期間中における車体減速度DVSの最大値が大きい場合と、上半身変位量ZUB制動期間中における車体減速度DVSの最大値が小さい場合とで、頭部変位量ZHD及び上半身変位量ZUBの大きさが変わることも考えられる。そこで、上記第1実施形態及び第2実施形態において、制動期間中における車体減速度DVSの最大値に基づき、判定頭部変位量ZHDTh及び判定上半身変位量ZUBThの大きさを可変させるようにしてもよい。
・上記第1実施形態では、3つの制動特性BC1~BC3の中から、頭部変位量ZHD及び上半身変位量ZUBに基づいて監視対象乗員HMMの好む制動特性を選択するようにしている。しかし、選択可能な制動特性の数を4つ以上としてもよい。例えば、判定頭部変位量ZHDThを第1判定頭部変位量とした場合、第1判定頭部変位量よりも大きい第2判定頭部変位量をさらに用意してもよい。この場合、頭部変位量ZHDが第2判定頭部変位量以上である場合に対応する制動特性を、頭部変位量ZHDが第1判定頭部変位量以上且つ第2判定頭部変位量未満である場合に対応する制動特性である第1制動特性BC1とは別途設けてもよい。
・車体減速度DVSと、車両のピッチ角との間には相関がある。そこで、車体減速度の最大値X2の代わりに車両走行中のピッチ角を用い、上記の式(式1)に相当するモデル式を作成してもよい。
・第1制動特性BC1に基づいた制動制御中における車体減速度DVSの最大値を、第2制動特性BC2に基づいた制動制御中における車体減速度DVSの最大値よりも小さくすることができるのであれば、第1制動特性BC1を、第2制動特性BC2の場合と車体減速度DVSの変化量の最大値が同程度となるような特性としてもよい。
・第1制動特性BC1に基づいた制動制御中における車体減速度DVSの変化量の最大値を、第2制動特性BC2に基づいた制動制御中における車体減速度DVSの変化量の最大値よりも小さくすることができるのであれば、第1制動特性BC1を、第2制動特性BC2の場合と車体減速度DVSの最大値が同程度となるような特性としてもよい。
・第3制動特性BC3に基づいた制動制御中における車体減速度DVSの最大値を、第2制動特性BC2に基づいた制動制御中における車体減速度DVSの最大値よりも大きくすることができるのであれば、第3制動特性BC3を、第2制動特性BC2の場合と車体減速度DVSの変化量の最大値が同程度となるような特性としてもよい。
・第3制動特性BC3に基づいた制動制御中における車体減速度DVSの変化量の最大値を、第2制動特性BC2に基づいた制動制御中における車体減速度DVSの変化量の最大値よりも大きくすることができるのであれば、第3制動特性BC3を、第2制動特性BC2の場合と車体減速度DVSの最大値が同程度となるような特性としてもよい。
・第4制動特性BC4は、第1制動特性BC1と比較し、車体減速度DVSを大きくしたり、車体減速度DVSの変化量を大きくしたりする制動特性であれば、上記第2実施形態で説明した特性とは異なる特性であってもよい。例えば、第4制動特性BC4は、第1制動特性BC1と比較し、車体減速度DVSの最大値を同じとしつつ、車体減速度DVSの変化量を大きくする制動特性であってもよい。また、第4制動特性BC4は、第1制動特性BC1と比較し、車体減速度DVSの最大値を大きくしつつも、車体減速度DVSの変化量を同じとする制動特性であってもよい。
・第5制動特性BC5は、第2制動特性BC2と比較し、車体減速度DVSを大きくしたり、車体減速度DVSの変化量を大きくしたりする制動特性であれば、上記第2実施形態で説明した特性とは異なる特性であってもよい。例えば、第5制動特性BC5は、第2制動特性BC2と比較し、車体減速度DVSの最大値を同じとしつつ、車体減速度DVSの変化量を大きくする制動特性であってもよい。また、第5制動特性BC5は、第2制動特性BC2と比較し、車体減速度DVSの最大値を大きくしつつも、車体減速度DVSの変化量を同じとする制動特性であってもよい。
・上記第2実施形態において、上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh未満であり、且つ頭部後方変位速度ZVHDmが判定頭部後方変位速度ZVHDmTh以上であるときには、乗員の好む制動特性として第1制動特性BC1とは別の制動特性を設定するのであれば、第4制動特性BC4以外の制動特性を乗員の好む制動特性として設定してもよい。例えば、乗員の好む制動特性として、第2制動特性BC2を設定してもよいし、第3制動特性BC3を設定してもよい。
・上記第2実施形態において、上半身変位量ZUBが判定上半身変位量ZUBTh以上であり、且つ頭部変位量ZHDが判定頭部変位量ZHDTh未満であり、さらに上半身変位時間ZTUBが判定上半身変位時間ZTUBTh未満であるときには、乗員の好む制動特性として第2制動特性BC2とは別の制動特性を設定するのであれば、第5制動特性BC5以外の制動特性を乗員の好む制動特性として設定してもよい。例えば、乗員の好む制動特性として、第3制動特性BC3を設定してもよい。
・「0」よりも高い規定速度まで車両を減速させる場合であっても、運転者の好む制動特性に基づいた制動制御を行うようにしてもよい。
・上記第1実施形態では、頭部変位量ZHD及び上半身変位量ZUBの双方を用いて監視対象乗員HMMの好む制動特性を判断するようにしている。しかし、当該判断に際して頭部変位量ZHDを用いるのであれば、上半身変位量ZUBを用いなくてもよい。また、当該判断に際して上半身変位量ZUBを用いるのであれば、頭部変位量ZHDを用いなくてもよい。
・第2カメラ66以外の他の装置を用い、監視対象乗員HMMの特徴を取得するようにしてもよい。例えば、第2カメラ66以外の他の装置としては、例えば、監視対象乗員HMMの指の指紋などの生体情報を取得できる装置を挙げることができる。
・第1カメラ61以外の他の装置を用い、運転者の特徴を取得するようにしてもよい。例えば、第1カメラ61以外の他の装置としては、例えば、運転者の指の指紋などの生体情報を取得できる装置を挙げることができる。
・制動制御装置20は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェアなどの1つ以上の専用のハードウェア回路又はこれらの組み合わせを含む回路として構成し得る。専用のハードウェアとしては、例えば、特定用途向け集積回路であるASICを挙げることができる。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROMなどのメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリ、すなわち記憶媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
・車両統合制御装置11は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェアなどの1つ以上の専用のハードウェア回路又はこれらの組み合わせを含む回路として構成し得る。専用のハードウェアとしては、例えば、特定用途向け集積回路であるASICを挙げることができる。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROMなどのメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリ、すなわち記憶媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
20…制動制御装置、21…制動制御部、22…乗員特徴取得部、23…姿勢変化情報取得部、231…頭部変位量取得部、232…上半身変位量取得部、233…頭部後方変位速度取得部、234…上半身変位時間取得部、235…頭部変位量時系列データ取得部、236…上半身変位量時系列データ取得部、25…制動好み設定部、251…写像記憶部、27…記憶部。

Claims (12)

  1. 車両の乗員の特徴を取得する乗員特徴取得部と、
    前記車両の自動運転による制動力の付与によって前記車両が減速するときにおける乗員の姿勢の変化に関する情報である制動時姿勢変化情報を取得する姿勢変化情報取得部と、
    前記制動時姿勢変化情報を基に、前記乗員の好む前記車両の制動特性を設定する制動好み設定部と、
    前記乗員の好む前記車両の制動特性として設定された前記制動特性と、当該乗員の特徴とが関連付けて記憶される記憶部と、
    車両制動時には、前記車両の運転席に着座している乗員の特徴に関連付けられている前記制動特性を前記記憶部から読み出し、当該制動特性に基づいて前記車両の制動力を制御する制動制御部と、を備える
    車両の制動制御装置。
  2. 車両制動の開始時点における前記乗員の上半身の位置を上半身基準位置とした場合、
    前記姿勢変化情報取得部は、制動力の付与によって前記車両が減速する際に、前記上半身基準位置を基準とする前記乗員の上半身の車両前方への変位量である上半身変位量を、前記制動時姿勢変化情報として取得し、
    前記制動好み設定部は、前記上半身変位量を基に、前記乗員の好む前記制動特性を設定する
    請求項1に記載の車両の制動制御装置。
  3. 車両制動の開始時点における前記乗員の頭部の位置を頭部基準位置とした場合、
    前記姿勢変化情報取得部は、制動力の付与によって前記車両が減速する際に、前記頭部基準位置を基準とする前記乗員の頭部の車両前方への変位量である頭部変位量を、前記制動時姿勢変化情報として取得し、
    前記制動好み設定部は、前記頭部変位量を基に、前記乗員の好む前記車両の制動特性を設定する
    請求項1に記載の車両の制動制御装置。
  4. 前記制動好み設定部は、
    制動力の付与によって前記車両が減速する期間中に取得された前記上半身変位量が判定上半身変位量以上にならないときには、前記乗員の好む前記車両の制動特性として第1制動特性を設定し、
    当該上半身変位量が前記判定上半身変位量以上になるときには、前記乗員の好む前記車両の制動特性として前記第1制動特性とは別の制動特性を設定するようになっており、
    前記制動制御部は、前記記憶部から前記第1制動特性を読み出したときには、前記第1制動特性とは別の制動特性を前記記憶部から読み出したときと比較し、制動期間中における前記車両の減速度の最大値、及び減速度の変化量の最大値のうちの少なくとも一方が小さくなるように、当該車両の制動力を制御する
    請求項2に記載の車両の制動制御装置。
  5. 車両制動の開始時点における前記乗員の頭部の位置を頭部基準位置とした場合、
    前記姿勢変化情報取得部は、制動力の付与によって前記車両が減速する際に、前記頭部基準位置を基準とする前記乗員の頭部の車両前方への変位量である頭部変位量を、前記制動時姿勢変化情報としてさらに取得し、
    前記制動好み設定部は、制動力の付与によって前記車両が減速する期間中に取得された前記上半身変位量が前記判定上半身変位量以上になる場合、当該期間中に取得された前記頭部変位量が判定頭部変位量以上にならないときには前記乗員の好む前記車両の制動特性として第2制動特性を設定し、当該頭部変位量が前記判定頭部変位量以上になるときには前記乗員の好む前記車両の制動特性として第3制動特性を設定するようになっており、
    前記制動制御部は、前記記憶部から前記第3制動特性を読み出したときには、前記記憶部から前記第3制動特性とは別の制動特性を読み出したときよりも制動開始から前記車両の車体速度が規定速度以下になるまでの当該車両の走行距離が短くなるように当該車両の制動力を制御する
    請求項4に記載の車両の制動制御装置。
  6. 前記姿勢変化情報取得部は、制動力の付与によって前記車両が減速する際、前記乗員の頭部が車両前方に変位した後に当該頭部が車両後方に戻る速度である頭部後方変位速度を、前記制動時姿勢変化情報として取得し、
    前記制動好み設定部は、
    制動力の付与によって前記車両が減速する期間中に取得された前記上半身変位量が前記判定上半身変位量以上にならず、且つ当該期間中に取得された前記頭部後方変位速度が判定頭部後方変位速度以上にならないときには、前記乗員の好む前記車両の制動特性として前記第1制動特性を設定し、
    当該上半身変位量が前記判定上半身変位量以上にならなくても当該頭部後方変位速度が前記判定頭部後方変位速度以上になるときには、前記乗員の好む前記車両の制動特性として前記第1制動特性とは別の制動特性を設定する
    請求項5に記載の車両の制動制御装置。
  7. 前記制動好み設定部は、制動力の付与によって前記車両が減速する期間中に取得された前記上半身変位量が前記判定上半身変位量以上にならなくても、当該期間中に取得された前記頭部後方変位速度が前記判定頭部後方変位速度以上になるときには、前記乗員の好む前記車両の制動特性として第4制動特性を設定するようになっており、
    前記制動制御部は、前記記憶部から前記第4制動特性を読み出したときには、
    前記車両の減速度の最大値が、前記第1制動特性を前記記憶部から読み出して前記車両の制動力を制御する際における前記車両の減速度の最大値と、前記第2制動特性を前記記憶部から読み出して前記車両の制動力を制御する際における前記車両の減速度の最大値との間の値となること、及び、
    前記車両の減速度の変化量の最大値が、前記第1制動特性を前記記憶部から読み出して前記車両の制動力を制御する際における前記車両の減速度の変化量の最大値と、前記第2制動特性を前記記憶部から読み出して前記車両の制動力を制御する際における前記車両の減速度の変化量の最大値との間の値となること、
    のうちの少なくとも一方が成立するように、前記車両の制動力を制御する
    請求項6に記載の車両の制動制御装置。
  8. 前記姿勢変化情報取得部は、制動力の付与による前記車両の減速の開始時点から、前記上半身変位量が最大となる時点までに要する時間である上半身変位時間を、前記制動時姿勢変化情報として取得し、
    前記制動好み設定部は、
    制動力の付与によって前記車両が減速する期間中に取得された前記上半身変位量が前記判定上半身変位量以上になり、且つ当該期間中に取得された前記頭部変位量が前記判定頭部変位量以上にならない場合、
    当該期間中に取得された前記上半身変位時間が判定上半身変位時間以上になるときには、前記乗員の好む前記車両の制動特性として前記第2制動特性を設定し、
    当該上半身変位時間が前記判定上半身変位時間以上にならないときには、前記乗員の好む前記車両の制動特性として前記第2制動特性とは別の制動特性を設定する
    請求項5~請求項7のうち何れか一項に記載の車両の制動制御装置。
  9. 前記制動好み設定部は、制動力の付与によって前記車両が減速する期間中に取得された前記上半身変位量が前記判定上半身変位量以上になり、且つ当該期間中に取得された前記頭部変位量が前記判定頭部変位量以上にならない場合、当該期間中に取得された前記上半身変位時間が前記判定上半身変位時間以上にならないときには、前記乗員の好む前記車両の制動特性として第5制動特性を設定するようになっており、
    前記制動制御部は、前記記憶部から前記第5制動特性を読み出したときには、
    前記車両の減速度の最大値が、前記第2制動特性を前記記憶部から読み出して前記車両の制動力を制御する際における前記車両の減速度の最大値と、前記第3制動特性を前記記憶部から読み出して前記車両の制動力を制御する際における前記車両の減速度の最大値との間の値となること、及び、
    前記車両の減速度の変化量の最大値が、前記第2制動特性を前記記憶部から読み出して前記車両の制動力を制御する際における前記車両の減速度の変化量の最大値と、前記第3制動特性を前記記憶部から読み出して前記車両の制動力を制御する際における前記車両の減速度の変化量の最大値との間の値となること、
    のうちの少なくとも一方が成立するように、前記車両の制動力を制御する
    請求項8に記載の車両の制動制御装置。
  10. 前記姿勢変化情報取得部は、制動力の付与によって前記車両が減速する際における、前記乗員の上半身の車両前後方向における位置の時間的な推移を示すデータである上半身変位量時系列データ、及び、前記乗員の頭部の車両前後方向における位置の時間的な推移を示すデータである頭部変位量時系列データを、前記制動時姿勢変化情報として取得し、
    前記制動好み設定部は、前記上半身変位量時系列データと前記頭部変位量時系列データとを入力とし、前記乗員の好む前記車両の制動特性を出力する写像を規定するデータである写像データを記憶する写像記憶部を含んでおり、
    前記写像データは、機械学習によって学習済みのデータである
    請求項1に記載の車両の制動制御装置。
  11. 前記乗員特徴取得部は、前記運転席以外の座席に着座している乗員の特徴を取得し、
    前記姿勢変化情報取得部は、前記運転席以外の座席に着座している乗員の前記制動時姿勢変化情報を取得する
    請求項1~請求項10のうち何れか一項に記載の車両の制動制御装置。
  12. 前記制動制御部は、前記運転席に着座している乗員の特徴に関連付けられている制動特性が前記記憶部に記憶されていない場合、所定の制動特性に基づいて前記車両の制動力を制御する
    請求項1~請求項11のうち何れか一項に記載の車両の制動制御装置。
JP2020012720A 2020-01-29 2020-01-29 車両の制動制御装置 Active JP7376893B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020012720A JP7376893B2 (ja) 2020-01-29 2020-01-29 車両の制動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020012720A JP7376893B2 (ja) 2020-01-29 2020-01-29 車両の制動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021116037A JP2021116037A (ja) 2021-08-10
JP7376893B2 true JP7376893B2 (ja) 2023-11-09

Family

ID=77174301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020012720A Active JP7376893B2 (ja) 2020-01-29 2020-01-29 車両の制動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7376893B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113442885B (zh) * 2021-08-19 2022-08-12 浙江吉利控股集团有限公司 制动操作器控制方法、装置、设备、介质及程序产品

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017206152A (ja) 2016-05-19 2017-11-24 本田技研工業株式会社 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム
JP2018005413A (ja) 2016-06-29 2018-01-11 富士通株式会社 状況特定装置、状況特定プログラム、及び状況特定方法
JP2019119342A (ja) 2018-01-04 2019-07-22 本田技研工業株式会社 車両用制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017206152A (ja) 2016-05-19 2017-11-24 本田技研工業株式会社 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム
JP2018005413A (ja) 2016-06-29 2018-01-11 富士通株式会社 状況特定装置、状況特定プログラム、及び状況特定方法
JP2019119342A (ja) 2018-01-04 2019-07-22 本田技研工業株式会社 車両用制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021116037A (ja) 2021-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3938023B2 (ja) リスクポテンシャル算出装置、車両用運転操作補助装置、その装置を備える車両およびリスクポテンシャル演算方法
US7206697B2 (en) Driver adaptive collision warning system
US8073606B2 (en) Vehicle control system
US20190071100A1 (en) Autonomous driving adjustment method, apparatus, and system
EP1544070B1 (en) Method and system for estimating the intention of a driver of a vehicle with confidence indication
US20190016344A1 (en) Method for adjusting at least one operating parameter of a transportation vehicle, system for adjusting at least one operating parameter of a transportation vehicle, and transportation vehicle
US10338583B2 (en) Driving assistance device
US20200377082A1 (en) Method and apparatus for vision based lateral acceleration prediction
US10836390B2 (en) Monitoring driver movement
US11731595B2 (en) Emergency braking system of a single-track vehicle
US20220169284A1 (en) Vehicle control device
JP7376893B2 (ja) 車両の制動制御装置
CN110015300B (zh) 车辆用控制装置
US11639175B2 (en) Method of controlling vehicle when vehicle passes over speed bump
JP7109922B2 (ja) 二輪自動車の前後方向間隔調整システムを制御するための方法および装置
US11878714B2 (en) Techniques for customizing self-driving models
JP7051526B2 (ja) 車両用制御装置
JP4783309B2 (ja) 車両用運転操作補助装置、その装置を備える車両およびリスクポテンシャル演算方法
JP3807013B2 (ja) 車両用制御装置
KR101519214B1 (ko) 운전보조장치 및 그 제어방법
JP7268321B2 (ja) 駐車支援方法及び駐車支援装置
US20200104615A1 (en) Occupant monitoring device, occupant monitoring method, and occupant monitoring program
US9051884B2 (en) Apparatus and method for controlling kick down of accelerator pedal
JP7188072B2 (ja) 車両制御方法及び車両制御装置
US11501561B2 (en) Occupant monitoring device, occupant monitoring method, and occupant monitoring program

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200212

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20210728

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221209

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20221209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230718

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230720

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7376893

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150