JP7376606B2 - 質量分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、質量分析装置に関する。
いくつかの質量分析計は、多数の異なる分析技法を行うために使用されることができる。
例えば、MALDI TOF質量分析計は、細菌および他の微生物の識別のために:
- (寒天ゲル上で培養された細菌が、試料プレート上へインタクトで適用される)インタクト微生物の分析、これにより質量分析計により生成される質量スペクトルは、関心のある微生物から抽出されるペプチドおよびタンパク質の質量スペクトルを含むデータベースと質量スペクトルを比較することによる微生物の識別のために使用される。通常、これは、(陽イオンはMALDIプルームから抽出される)陽イオン抽出を用いて実行される。
- (寒天ゲル上で培養された細菌が、特徴的な脂質を細菌の細胞から抽出し、次いでこの特徴的な脂質が試料プレートに適用されるように処理される)微生物の細胞から抽出される脂質の分析、これにより質量分析計により生成される質量スペクトルは、関心のある微生物から抽出される脂質の質量スペクトルを含むデータベースと質量スペクトルを比較することによる微生物の識別のために使用される。通常、このタイプの分析は、(陰イオンはMALDIプルームから抽出される)陰イオン抽出を用いて実行される。
のような様々な分析技法に従って、使用され得る。
上記の両分析技法に使用されることができる市販の質量分析計の一例は、島津のAXIMA Assurance(TM)である。
試料プレートは、試料を保持するために用いられるプレートであり、一方、それは、質量分析計内にある。典型的には、試料プレートは、試料ステージ上にマウントされた試料プレートホルダによって保持され、2次元平面内で移動可能である。MALDI TOF質量分析計では、典型的には、試料プレートおよび試料プレートホルダは、質量分析計のMALDIイオン源の電極を形成する。
通常、MALDI試料は、試料プレートの前面上の結晶スポットに入って乾燥する希釈水溶液のマイクロリットルサイズの液滴の形態で提供される。UV吸収マトリックスの希釈水溶液の同様のサイズの滴は、試料プレート上の試料に加えられる。典型的には、結果として得られる乾燥した結晶試料およびマトリックスのスポットは、差し渡し1-2mmである。
図1に示されるように、典型的には、試料プレート10は、試料プレート10の前面上のMALDI試料が質量分析計の試料分析室(「SAC」)の内部の質量分析計12によって分析され得るように質量分析計12の試料ステージ11上へ挿入される。
場合によっては、図1に示されるように、試料ステージ11は、機器の前ドア13を通してアクセス可能であり、試料プレート10は、試料ステージ11上へ手で直接挿入されることができる。
他の場合(図示せず)には、試料プレートは、ロードロック室内でキャリアに挿入される。そのような場合には、キャリアおよび/または試料プレートは、試料が質量分析計によって分析され得るようにロードロック室から試料分析室内の試料ステージ上へ移送される。
現在、MALDI質量分析計または同様の機器のための試料プレートは、標準的なレイアウトおよび設計に基づいている。図2は、標準的なマイクロタイター形式の試料プレートを示す。
標準的なマイクロタイター形式の試料プレートは、生体試料を処理するための多くの実験室の用途に使用される(『マイクロプレート』とも呼ばれる)マイクロタイタープレートに基づく(本明細書では、「標準的な試料プレート」と呼ばれる)試料プレートの標準的な形態である。図2に示された標準的な試料プレート20は、各々が直径約3mmの384個の試料ウェル21の配列を有し、16個×24個の試料ウェル21の配列で配置されている。典型的には、この形態の試料プレートの全体寸法は、125mm×77mmである。試料プレートは、例えば、スペースおよび/または重量を節減するために、厚さ10mm(標準的なマイクロタイタープレート状)、またはほんの厚さ2mm(薄いプレート)であり得る。
一度により少数の試料を取り扱うのが、および/またはよりコンパクトな試料プレートを使用するのが、しばしばより好都合である。一般に使用される(本明細書で「コンパクトな試料プレート」と呼ばれる)標準的な形態のコンパクトな試料プレートは、直径約3mmおよび全体サイズ76mm×26mmの48個のウェルを有する。このコンパクトな試料プレートの市販例は、図3に示されたFlexiMass(TM)試料プレート30である。図3に示されたコンパクトな試料プレート30は、48個のウェル31を有する。
より大きい(典型的には床置き)質量分析計の試料プレートホルダは、典型的には、1つ以上の標準的な試料プレート(典型的には1つの標準的な試料プレート)を保持するように構成され、一方、より小さい(典型的には卓上型)質量分析計の試料プレートホルダは、典型的には、1つ以上のコンパクトな試料プレート(典型的には1つの材料プレート)を保持するように構成される。
より大きい標準的なマイクロタイター試料プレートは、試料が機械により試料プレート上で処理および堆積される場合に自動化された試料ハンドリングにしばしば使用される。対照的に、(より小さい)コンパクトな試料プレートは、試料が手で処理および堆積される場合に使用され得る。
標準的な試料プレートの形態を有するように形成されるが、1つ以上のコンパクトな試料プレートを保持するように構成されるアダプタは、1つ以上のコンパクトな試料プレートが、試料プレートホルダが標準的な試料プレートを保持するように構成される質量分析計に使用されることを可能にするように使用されることができる。
試料プレートは、それらの構成が異なっていてもよく、例えば、固体のステンレス鋼から機械加工されてもよく、または伝導性プラスチックにおよび図3の金属表面コーティング32を備えてモールドされてもよい。そのようなプレートは、正確な構成方法に応じて再利用可能または使い捨て可能であり得る(金属プレートは大抵再利用可能であり、プラスチックのものは大抵使い捨て可能である)。プラスチックから作製されるコンパクトな試料プレートは、大量生産に特に役立つ。試料プレートは、試料が試料プレート上に堆積および位置決めされるやり方を制御する前面上の特別のコーティングの使用においても異なり得る。
いくつかの試料プレートは、質量分析計を用いて、例えば、特定のコーティング、特定の寸法、特定のレイアウト、および/または問題の特定の用途に使用するために構成された他の特徴を有することによって行われる特定の分析技法に使用するために構成される。例えば、親水性および/または疎水性のコーティングの組合せを用いることによって、試料は、試料プレート上の小さいエリアに閉じ込められ得、これが位置決めおよび感度の精度を高めることができる、例えば、DE19754978C[1]および米国特許第6287872(B)号[2]を参照。
試料プレートの表面上のコーティングは、質量分析計における特定のタイプの試料の検出を高めることもできる。例えば、(上述した)「インタクト微生物の分析」の技法に用いるための試料プレートは、典型的には、役立つ結果を得るために必要とされる脂質などの小さい分子から形成される疎水性のコーティングを有する、例えば、EP2792471B1[3]および米国特許出願公開第2017029587(A1)号[4]参照。しかしながら、このコーティングは、実際には(上述した)「インタクト微生物の分析」技法にとって極めて重要であるが、脂質などの小さい分子の疎水性のコーティングが試料ピークと干渉する不必要なピークを引き起こし得、したがって役立つ結果が得られることを妨げるまたは防ぎさえもする場合、それは「微生物の細胞から抽出される脂質の分析技法」にとってかなり問題であり得る、例えば、GB2524854B[5]、およびEP3055420B1[6]参照。これは、陰イオンMALDI-TOF MSのスペクトルは、(m/z=747.6における)試料ピーク150を含むとともに、試料プレート上の脂質コーティングから生じる近くのピーク151および152を有する図12に示されている。明らかに、脂質試料ピーク150だけが質量スペクトルに出現し、試料プレートからの脂質コーティングピーク151および152がスペクトルにないことが好ましい。
いくつかの分析技法、例えば、「インタクト微生物の分析」について、質量分析計は、特定のタイプまたはクラスの試料だけが質量分析計内で測定され、結果が医療診断に使用される(インビトロ診断などの)規制環境中で使用されることができる(例えば、Biomerieux Vitek(R)MS機器、およびKaleta and Wolk、Clin Lab News;2012年5月[7])。そのような用途に使用される試料プレートは、典型的には、(上述した48個のウェル形式を有する)コンパクトな試料プレートである。これらは、例えば、卓上型機器内で1つずつ分析されることができ、例えば、上述したようにアダプタ内で多数の試料プレートを一緒に保持することによって、より大きい機器内で分析されることもできる。
コンパクトな試料プレートは、プラスチックから作製され、使い捨て可能であるためにもより適切である。規制環境では、測定ごとに新しい試料プレートを使用することが重要である。これが、試料プレートがクリーニングされた後でさえも先の測定から試料による汚染を防ぐ。
試料プレートが特定の用途(例えば、インタクト微生物技法による微生物ID)のために規制環境中に使用され、試料プレートがその特定の用途による規制試料の測定に極めて重要な特徴を含む場合、正しいタイプの試料プレートだけが質量分析計に使用され得ること、すなわち、特定の用途のために構成されるそれらの試料プレートだけが使用されることを確実にすることが望ましい。
本発明者らは、現在、標準的な試料プレートおよびコンパクトな試料プレートを用いて、同じ物理的アウトラインを有する任意の試料プレートが機器に使用され得ることを観察している。したがって、異なる用途に使用するために構成された試料プレートが所与の質量分析計に使用されることを防ぐことはできない。したがって、再利用可能な試料プレートまたは必要な表面コーティングを有さないプレートが、そのコーティングを含む特定のタイプの試料プレートだけが使用されるべきである規制環境中で機器に使用され得ることが可能であり、これは、今度は、正しくない結果および可能性のある誤診をもたらし得る。
独国特許発明第19754978号明細書 米国特許第6287872号明細書 欧州特許第2792471号明細書 米国特許出願公開第2017029587号明細書 英国特許第2524854号明細書 欧州特許第3055420号明細書
Kaleta and Wolk、Clin Lab News;2012年5月
本発明は、上記の考慮事項に鑑みて考案されている。
本発明は、説明される態様および好ましい特徴の組合せを、そのような組合せが明らかに容認できない場合または明白に避けられる場合を除いて、含む。
本発明の第1の態様は:
質量分析計であって:
試料プレートを係合位置に保持するように構成される試料プレートホルダを含み;
試料が試料プレートホルダによって係合位置に保持される試料プレート上に位置するときにだけ、試料の質量分析による分析を行うように構成され;
試料プレートが質量分析計を用いて行われる特定の分析技法またはある範囲の分析技法に試料プレートの使用を制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含まないのであれば、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されることを防ぐように試料プレートと係合するように構成される1つ以上の係合特徴を含む、質量分析計;
特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成された試料プレートであって、試料プレートが、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に試料プレートの使用を制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含む、試料プレート
を含む、質量分析装置を提供する。
このようにして、質量分析計の1つ以上の係合特徴、および試料プレート上の1つ以上の係合特徴が、質量分析計を用いて行われる特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成された試料プレートとのみ使用するために質量分析計を「ロックダウンする」ように働く。
したがって、使用者は、質量分析計を用いて行われる特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成されていない試料プレートと共に質量分析計を使用することを防がれ得る。
これは、質量分析計が、質量分析計が、特定の分析技法またはある範囲の分析技法(すなわち、他の分析技法ではなく)を行う際に使用されることだけが意図される環境中にある場合に役立ち得、何故なら、その分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成された試料プレートだけが使用され、それによって(その特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用される場合に、間違った結果を引き起こし得る)特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成されていない試料プレートの使用を避けるのを助けることをそれが確実にするからである。
例えば、質量分析計が、インタクト微生物技法によって微生物IDを行う際に使用されるように必要とされるおよび/または構成される研究室内で、インタクト微生物技法によって微生物IDに使用するために構成された試料プレートだけが使用されることを確実にすることが可能である。
本開示の目的のために、所与の質量分析計に関連した「質量分析計によって行われる特定の分析技法またはある範囲の分析技法」は、質量分析計を用いて行われることができる分析技法またはある範囲の分析技法として理解されることができ、特定の分析技法またはある範囲の分析技法は、役立つ結果が得られるために特定のやり方で構成される試料プレートの使用を必要とする。
場合によっては特定の分析技法またはある範囲の分析技法は、質量分析計を用いて潜在的に行われることができる分析技法のサブセットだけであり得(すなわち、他の分析技法が質量分析計によって行われ得るということがあるように)、とはいえ、これは、質量分析計がそれ自体特定の分析技法またはある範囲の分析技法においてのみ使用するために構成され得るので本発明の要件ではない(以下参照)。
好ましくは、質量分析計が、例えば、質量分析計の使用を特定の分析技法またはある範囲の分析技法に限定するように意図されるハードウェアの特徴および/またはソフトウェアの特徴を有することによって、特定の分析技法またはある範囲の分析技法においてのみ使用するために構成される。
質量分析計は、異なるやり方で特定の分析技法またはある範囲の分析技法においてのみ使用するために構成され得る。例えば、使用者が質量分析計を制御するソフトウェアは、特定の分析技法またはある範囲の分析技法だけが質量分析計を用いて行われ得るように構成され得る。
代替として、質量分析計は、質量分析計が特定の分析技法またはある範囲の分析技法を行うことしかできないように質量分析計のハードウェアを構成することによって、特定の分析技法またはある範囲の分析技法においてのみ使用するために構成され得る。
例えば、質量分析計は、陽イオンに適した高電圧電源だけを含むことによって、および/または陰イオンに必要な高電圧電源を使用するのを省くことによって、陽イオン抽出を使用するそれらの分析技法にのみ使用するために制限され得る。質量分析計は、例えば、質量分析計が特定の分析技法だけが質量分析計を用いて行われることが意図される規制環境中にある場合、本発明の全ての例において、特定の分析技法またはある範囲の分析技法においてのみ使用するために構成されることが要求される必要はないことに留意されたい。
好ましくは、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に試料プレートの使用を制限するように構成される1つ以上の係合特徴は、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に一意的に対応し、すなわち、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成された試料プレート上にのみ含まれるべきであり、(例えば、同じ製造業者によって作製される他の質量分析計において)特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成されていない試料プレートには存在すべきでない。
好ましくは、質量分析計の1つ以上の係合特徴は、試料プレートが質量分析計を用いて行われる特定の分析技法またはある範囲の分析技法に試料プレートの使用を制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含まないのであれば、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されることを防ぐように、(後述する例1-7におけるように)試料プレートの1つ以上の係合特徴と物理的に係合(すなわち、直接接触)するように構成される。
したがって、係合特徴は、本明細書中で物理的な係合特徴と呼ばれ得る。
完全さのために、(上述したような)生体試料を処理するのに使用される標準的なマイクロタイターの試料プレートは、係合特徴として潜在的に見られることができる2つの面取りされた隅を含むことに留意する。しかしながら、これらの面取りされた隅は、標準的なマイクロタイター試料プレートの使用を所与の質量分析計によって行われる特定の分析技法またはある範囲の分析技法に制限するためにではなく、マイクロタイター試料プレートが正しい方向に挿入されることを確実にするためだけに意図および構成される。したがって、標準的なマイクロタイターに含まれる2つの面取りされた隅は、かくして質量分析計によって行われる様々なタイプの質量分析計および様々な分析技法に使用するために構成された試料プレート上に現れ、したがって、そのような試料プレートの使用を所与の質量分析計を用いて行われる特定の分析技法またはある範囲の分析技法に限定しない。
試料プレートは、1つ以上の試料を保持するように構成され得る。
試料プレートは、特定の用途を行うために質量分析計を用いるときに、役立つ結果が得られるために必要とされる1つ以上の特徴を有することによって、その特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成され得る。
例えば:
試料プレートの前面に適用される、質量分析計の特定の用途によって必要とされる特定のコーティングを有し、試料プレートの前面が、試料プレートが使用中であるときに試料をその上に位置させるように構成されることによって、
試料プレートは、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成され得る。
例えば:
試料プレートの前面に適用される、質量分析計の異なる特定の用途によって必要とされる特定のコーティングを有さず、試料プレートの前面が、試料プレートが使用中であるときに試料をその上に位置させるように構成されることによって、
試料プレートは、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成され得る。
例えば:
プレートが質量分析計の特定の用途によって必要とされる1つ以上の材料で作製される、またはプレートが質量分析計の特定の用途によって必要とされる1つ以上の材料を他の方法で含むことによって、
試料プレートは、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成され得る。
例えば:
質量分析計の特定の用途によって必要とされる1つ以上の物理的特徴を有することによって、
試料プレートは、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成され得る。
例によれば、質量分析計がMALDI-TOF質量分析計である場合、特定の分析技法またはある範囲の分析技法は:
・ インタクト微生物の分析:この技法は、役立つ結果が得られるために試料プレートの試料面に適用される、脂質コーティングを有する試料プレートを必要とし、通常は陽イオン抽出を用いて実行される[3]、[4]、[7]。
・ 微生物の細胞から抽出される脂質の分析:この技法は、陰イオン抽出(MALDIプロセスから結果として得られるイオンのプルームからの陽イオンではなく陰イオンの抽出)を必要とする。重大なことに、それは、微生物の脂質の特徴の検出によって機能し、したがって役立つ結果が得られるために、試料プレートの試料面に適用される、脂質試料スペクトルと干渉する可能性があるコーティングを有さない試料プレートを使用することが重要である[5]、[6]。
であり得る。
好ましくは、質量分析計および試料プレートのうちの第1のものの1つ以上の係合特徴が1つ以上の突出部を含み、質量分析計および試料プレートのうちの第2のものの1つ以上の係合特徴が、(例えば、1つ以上の突出部が1つ以上の凹部に嵌まるように)1つ以上の突出部に対応する1つ以上の凹部を含む。
言い換えると、これは、好ましくは:
質量分析計の1つ以上の係合特徴が1つ以上の突出部を含み、試料プレートの1つ以上の係合特徴が、(例えば、1つ以上の突出部が1つ以上の凹部に嵌まるように)1つ以上の突出部に対応する1つ以上の凹部を含み;または
試料プレートの1つ以上の係合特徴が1つ以上の突出部を含み、質量分析計の1つ以上の係合特徴が、(例えば、1つ以上の突出部が1つ以上の凹部に嵌まるように)1つ以上の突出部に対応する1つ以上の凹部を含むことを意味する。
多数の突出部および多数の凹部は、試料プレートが質量分析計の特定の用途に試料プレートの使用を制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含まないならば、例えば、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されることを防がれることを確実にするのを助けることが好ましいものであり得る。多数の突出部および多数の凹部は、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に試料プレートの使用を制限するように構成される1つ以上の係合特徴が、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に一意的に対応することを確実にするのに役立ち得る。
好ましくは:
質量分析計の1つ以上の係合特徴が1つ以上の突出部を含み、試料プレートの1つ以上の係合特徴が、(例えば、1つ以上の突出部が1つ以上の凹部に嵌まるように)1つ以上の突出部に対応する1つ以上の凹部を含む。
この場合には、質量分析計の1つ以上の突出部は、(例えば、後述される例1および例2におけるように)試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されるときに、例えば、試料プレートの1つ以上の凹部に嵌まるように構成されてもよく、および/または質量分析計の1つ以上の突出部は、試料プレートが(例えば、スロットを通じて)試料プレートが(例えば、後述される例3におけるように)試料プレートホルダによって係合位置に保持される位置に押されているときに、試料プレートの1つ以上の凹部に嵌まるように構成され得る。
好ましくは、試料プレートの1つ以上の係合特徴は、試料プレートの後面上に位置し、試料プレートの後面が試料プレートの前面とは試料プレートの反対側にあり、試料プレートの前面が、試料プレートが使用中であるときに試料をその上に位置させるように構成される。
この/各試料プレートの後面上に試料プレートの1つ以上の係合特徴を位置づけることによって、試料プレートを用いて行われる質量分析による分析に対する1つ以上の係合特徴の影響は、例えば、前面上の欠陥によって引き起こされ得る電圧破壊を避けるように最小化され得る。
1つ以上の凹部は、試料プレートに含まれる場合、試料プレートを通じて全体的に延びてもよく(例えば、後述される例1におけるようにスロットであってもよく)、または(例えば、後述される例2および例3におけるように)試料プレートの中に部分的に延びてもよい。
試料プレートの後面の中に部分的に延びる1つ以上の凹部を有することは、試料プレートを用いて行われる質量分析による分析に対しての1つ以上の係合特徴の影響を最小にするのを助ける特に好ましい配置の1つである。
好ましくは、質量分析計の1つ以上の係合特徴は、試料プレートホルダ上に位置する。
しかしながら、質量分析計の1つ以上の係合特徴が試料プレートホルダ以外のどこかに位置することも可能である。例えば、質量分析計の1つ以上の係合特徴は、試料プレートホルダによって係合位置で保持されるために試料プレートが挿入される必要があるスロットを定める質量分析計の一部であってもよい。この例では、試料プレートが特定の分析技法またはある範囲の分析技法に試料プレートの使用を制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含まないのであれば、質量分析計の1つ以上の係合特徴が、試料プレートがスロットに挿入されることを防ぐ(例えば、防ぐするように構成される1つ以上の適切に位置される突出部を含む)ことができる。例によれば、試料プレート上に含まれる1つ以上の係合特徴は、例えば、質量分析計の1つ以上の係合特徴を形成する1つ以上の突出部に対応する1つ以上の凹部であってもよい。
例えば:
質量分析計が、試料プレートホルダによって係合位置で保持されるために、質量分析計が試料プレートが完全に挿入される必要があるスロットを有し;
試料プレートが、試料プレートの使用を質量分析計の特定の用途に制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含まないのであれば、質量分析計の1つ以上の係合特徴が、試料プレートが質量分析計の中に完全に挿入されるのを防ぐように構成され;
質量分析計が、質量分析計のドアが閉じられているときにだけ試料の質量分析による分析を行うように構成され、試料プレートがほんの部分的に、および完全にではなくスロットに挿入される場合、ドアが閉じないように構成されることによって、
質量分析計が、試料が試料プレートホルダによって係合位置に保持される試料プレート上に位置するときにだけ試料の質量分析による分析を実行するように構成され得る。
例えば:
質量分析計が、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されているかを検出するのに用いられるように構成される試料プレート位置センサを有し;
質量分析計(例えば、質量分析計の制御ユニット)が、試料プレート位置センサの出力に基づいて、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されていると判定するときにだけ、質量分析計が試料の質量分析による分析を行うように構成されることによって、
質量分析計が、試料が試料プレートホルダによって係合位置に保持される試料プレート上に位置するときにだけ試料の質量分析による分析を実行するように構成され得る。
試料プレート位置センサは、例えば、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されるときに予期される試料プレートの外形の外側に何らかの物体が存在するかを検出するために使用されるように構成された光学センサであってもよい。
質量分析計は、質量分析計内に置かれる試料プレートが試料プレートの使用を特定の分析技法に制限するように構成される1つ以上の係合特徴を有するかを検出するのに使用されるように構成される係合特徴センサを有してもよく、質量分析計(例えば、質量分析計の制御ユニット)が、係合特徴センサの出力に基づいて、質量分析計内に置かれる試料プレートが試料プレートの使用を特定の分析技法に制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含むと判定するときにだけ、質量分析計が試料の質量分析による分析を行うように構成される。
このようにして、質量分析計は、(特定の分析技法に試料プレートの使用を制限するように構成される)必要な係合特徴を欠く試料プレートの使用を防ぐことが、試料プレートホルダによってそのような試料プレートが係合位置で保持されることを可能にする試みにおいて、使用者が質量分析計の1つ以上の係合特徴を取り除いた場合でさえも、可能であり得る。言い換えれば、係合特徴センサは、使用者が前述された係合特徴によって提供される第1のセキュリティレベルを回避しようとする場合にしか必要とされない第2のセキュリティレベルを提供するのを助ける。
誤解を避けるために、係合特徴センサは、試料プレートが係合位置に保持されるときに、または試料プレートが係合位置に保持される前に、(特定の分析技法に試料プレートの使用を制限するように構成される)質量分析計内に置かれる試料プレートが1つ以上の係合特徴を有するかを検出するように構成され得る。
係合特徴センサは、例えば、質量分析計内に置かれる試料プレートが試料プレートの使用を特定の分析技法に制限するように構成される1つ以上の係合特徴を有するのかを検出するのに使用されるように構成される光学センサであってもよい。もちろん、他のタイプのセンサも可能性がある。
誤解を避けるために、試料プレート位置センサおよび係合特徴センサは、好都合には光学センサであり得る同じセンサによって提供されてもよい。
上述の光学センサは、例えば、光学画像を生成するためにイメージセンサであってもよい。そのようなセンサは、よく知られている。イメージセンサは、試料プレート上に保持された試料を見るのに使用されるように構成されるカメラであり得る。
いくつかの例では、質量分析計の1つ以上の係合特徴が、試料プレートホルダ内に含まれるヒンジ式プレートを含んでもよく、試料プレートが、試料プレートの使用を質量分析計の特定の用途に制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含まないのであれば、ヒンジ式プレートは、(例えば、以下に述べられる例4におけるように)試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されるのを防ぐように構成される。
いくつかの例では、質量分析計の1つ以上の係合特徴が試料プレートホルダに含まれるラッチ機構を含むことができ、試料プレートの1つ以上の係合特徴が1つ以上の磁石または磁気エリア(好ましくは、多数の磁石または磁気エリア)を含むことができ、この/各磁石または磁気エリアが試料プレート上または内の特定の位置にそれぞれ位置し、試料プレートが1つまたは複数の特定の位置に位置する1つ以上の磁石または磁気エリアを含まないのであれば、ラッチ機構が、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されるのを防ぐように構成され、1つまたは複数の磁石または1つまたは複数の磁気エリアが、試料プレートが(例えば、後述される例5におけるように)係合位置に到達することを可能にするためにラッチ機構の部材(例えば、プレート)を移動させる(例えば、摺動させる)ように構成される。
質量分析装置は、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成された多数の試料プレートを含んでもよく、各試料プレートは、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に試料プレートの使用を制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含む。
非アダプタベースの例と本明細書中で呼ばれ得るいくつかの例では、試料プレートホルダは、質量分析計の一体部分であり得る。
アダプタベースの例と本明細書中で呼ばれ得る一組の例では、上で言及された試料プレートホルダは、質量分析計の別の試料プレートホルダによって係合位置に保持されるように構成された試料プレートホルダアダプタであり得る。
したがって、アダプタベースの例では、質量分析計は、第1の形態の試料プレート(例えば、上述したような標準的な試料プレート)を保持するように構成される第1の試料プレートホルダを有することができ、試料プレートアダプタは、第1の試料プレートホルダによって(例えば、第1の形態の試料プレートを有するように成形されることによって)保持されるように構成されるとともに、第2の形態の試料プレート(例えば、上述したようなコンパクトな試料プレート)を保持するように構成される第2の試料プレートホルダである。
アダプタベースの例では、「試料プレートホルダ」を参照して上述された特徴は、第2の試料プレートホルダ、すなわち、試料プレートアダプタに適用することができる。
アダプタベースの例では、第1の試料プレートホルダは試料プレートアダプタを係合位置に保持するように構成されることができ、質量分析計は、試料プレートアダプタが試料プレートアダプタ上に含まれる1つ以上の係合特徴を含まないのであれば、試料プレートアダプタが第1の試料プレートホルダによって係合位置に保持されることを防がれるように試料プレートアダプタと係合するように構成される1つ以上の係合特徴を含む。このようにして、質量分析計は、他の形態の試料プレートアダプタが質量分析計と共に使用されるのを防ぐために「ロックダウン」されることができる。しかしながら、アダプタの使用がなかったならば、他の形態の試料プレートアダプタが質量分析計と共に使用されるのを防ぐために「ロックダウン」されなかったであろう質量分析計の中に標準的な形態を有するアダプタを用いて、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成された試料プレートとのみ使用するために質量分析計を「ロックダウン」することも可能である。
質量分析計は、MALDI TOF質量分析計であり得る。
典型的なMALDI TOF質量分析装置は:
好ましくは2次元平面内で移動するように構成される試料ステージであって、好ましくは、2次元平面が抽出軸に直交する、試料ステージ:
ステージ上に載っており、試料プレートを保持するように構成され、機器の第1の電極の少なくとも一部を形成する試料プレートホルダ
を含むことができる。
試料プレートは、MALDI TOF質量分析計に使用するために構成され得る。そのような試料プレートは、試料が載っている導電面(プレート全体は大抵導電性である)を有することができ、試料プレートホルダに電気的に接続される。
MALDI TOF質量分析計のレーザは、試料プレートによって保持された試料を電離するように構成されることができ、MALDI TOF質量分析計は、例えば、知られている技法により試料の電離によって生成されるイオンをTOF分析器の中に抽出するように構成されることができる。試料プレートは、試料プレートホルダによって直接またはアダプタを介して間接的に保持されてもよい。
MALDI TOF質量分析計は、試料の電離によって生成される陽イオンをTOF分析器の中に抽出するように構成され得る(『陽イオン抽出』)。
MALDI TOF質量分析計は、試料の電離によって生成される陰イオンをTOF分析器の中に抽出するように構成され得る(『陰イオン抽出』)。
上で述べたように、MALDI TOF質量分析計は、陽イオン抽出または陰イオン抽出のたった一方にその使用を限定するハードウェアの特徴および/またはソフトウェアの特徴を含むことができ、またはMALDI TOF質量分析計は、陽イオン抽出と陰イオン抽出の間で使用者が選択できるように構成され得る。
質量分析計は、リフレクトロン(イオンミラー)を含んでもよい。リフレクトロンは、質量分析計が直列の飛行時間の質量スペクトルを測定することができるように役立ち得る。そのような質量分析計は、メタステーブル分解または衝突誘起解離によってイオンのフラグメントについての質量スペクトルを測定することができる。リフレクトロンのないリニアのみの質量分析計は、フラグメントイオンについての質量スペクトルを生成するために使用されることはできない。
質量分析装置は、質量分析計によって行われる別の特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成された1つ以上の試料プレートを含んでもよく、他の特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成された各試料プレートが、試料プレートの使用を他の分析技法またはある範囲の分析技法に制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含む。
この場合には、(試料プレートが特定の分析技法またはある範囲の分析技法に試料プレートの使用を制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含まないのであれば、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されることを防ぐように試料プレートと係合するように構成される)質量分析計の1つ以上の係合特徴は、他の特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成された試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されるのを防ぐように構成されるべきである。
質量分析装置に含まれる別の質量分析計であって:
試料プレートを係合位置に保持するように構成される試料プレートホルダを含み;
質量分析計が、試料が試料プレートホルダによって係合位置に保持される試料プレート上に位置するときにだけ、試料の質量分析による分析を行うように構成され;
試料プレートが、試料プレートの使用を他の特定の分析技法またはある範囲の分析技法に制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含まないのであれば、質量分析計が、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されることを防ぐように試料プレートと係合するように構成される1つ以上の係合特徴を含む、別の質量分析計が提供されてもよい。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様に記述されるような質量分析計を提供することができる。質量分析計は、本発明の第1の態様に記述されるような試料プレートと共に使用するために構成され得る。質量分析計は、本発明の第1の態様に記述されるような質量分析装置に使用するために構成され得る。
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様に記述されるような試料プレートまたは多数の試料プレートを提供することができる。試料プレートは、本発明の第1の態様に記述されるような質量分析計と共に使用するために構成され得る。試料プレートは、本発明の第1の態様に説明されるような質量分析装置に使用するために構成され得る。
本発明の第4の態様は、この/各試料プレートが、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成されることが要求されない、およびこの/各試料プレートに含まれる1つ以上の係合特徴が試料プレートの使用を特定の分析技法またはある範囲の分析技法に制限するように構成されることが要求されないことを除いて、本発明の第1の態様による質量分析装置、本発明の第2の態様による質量分析計、および/あるいは本発明の第3の態様による1つ以上の試料プレートを提供することができる。したがって、本発明の第4の態様による質量分析装置、質量分析計、および/あるいは1つ以上の試料プレートは、この/各試料プレートに含まれる1つ以上の係合特徴が、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成された試料プレートが質量分析計に使用されることを確実にする以外の目的のために質量分析計を「ロックダウン」するために使用され得ることを除いて、本発明の第1、第2、および第3の態様に関連して説明されるようなものであってもよい。例によれば、1つ以上の係合特徴は、(例えば、他の製造業者によって作製された試料プレートが質量分析計と共に使用されるのを阻止するように)特定のエンティティによって作製された固有の試料プレートとのみ使用するために質量分析計を「ロックダウン」するように、代わりに構成され得る。本発明の第4の態様を説明する発明のより詳細な説明を得るために、本発明の第1の、第2、および/または3の態様は、この/各試料プレートが特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成されるという要求を取り除き、この/各試料プレートに含まれる1つ以上の係合特徴が、試料プレートの使用を特定の分析技法またある範囲の分析技法に制限するように構成されるという要求を取り除くように(および同様に、試料プレートがこのように構成されることに応じたなんらかの特徴を取り除く/更新するように)改良されてもよい。
本発明は、説明される態様および好ましい特徴の組合せを、そうした組合せが明らかに容認できないまたは明白に避けられる場合を除いて、含む。
次に、本発明の原理を示す例および実験が、添付図面を参照して議論される:
コンパクトな試料プレートの卓上型質量分析計の試料プレートホルダへの挿入方法を示す図である。 384個の試料の場所を有する標準的な試料プレートを示す図である。 48個の試料の場所を有するコンパクトな試料プレートを示す図である。 例1によるコンパクトな試料プレートを示す図である。 コンパクトな試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持される、図4(a)のコンパクトな試料プレートおよびコンパクトな試料プレートと係合するように構成される試料プレートホルダを示す図である。 試料プレートが、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置で保持されることを可能にすることが要求される係合特徴を欠き、試料プレートが試料プレートホルダから数ミリメートルだけ突出するように残されるようになっている図4(b)のコンパクトな試料プレートおよび試料プレートホルダを示す図である。 例2によるコンパクトな試料プレートの下面を示す図である。 コンパクトな試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持される、図6(a)のコンパクトな試料プレート、およびコンパクトな試料プレートと係合するように構成される試料プレートホルダを示す図である。この図では、試料プレートホルダは、係合特徴が見られことができるように半透明で描かれている。 例3によるコンパクトな試料プレートの下面を示す図である。 図7(a)のコンパクトな試料プレート、およびコンパクトな試料プレートと係合するように構成される試料プレートホルダを示す図である。この図では、コンパクトな試料プレートは、係合特徴が見られことができるように半透明で描かれている。 例4によるコンパクトな試料プレートを示す図である。 図8(a)のコンパクトな試料プレート、およびコンパクトな試料プレートと係合するように構成されるヒンジ式プレートを示す図である。示されるように、コンパクトな試料プレートの一部は、その上のヒンジ式プレートおよび突出部がよりはっきりと見ることができるように切り欠かれている。 図8(b)に示されるようなコンパクトな試料プレートおよびヒンジ式プレートの下面図である。 例5によるコンパクトな試料プレートの背部を示す図である。 図9(a)のコンパクトな試料プレートの前部、ならびに例5による磁気ラッチを示す図である。 例6による標準的な試料プレートを示す図である。 標準的な試料プレート、およびこの標準的な試料プレートと係合するように構成される試料プレートホルダを示す図である。 試料プレートホルダアダプタが、図10(a)に関連して説明されるように標準的な試料プレートの形態を有し、4つのコンパクトな試料プレートを保持するように構成される、例7による試料プレートホルダアダプタを示す図である。 試料プレート上のコーティング中の脂質からのピークも存在する、脂質試料に対する陰イオンALDI-TOF MSスペクトルを示す図である。
次に、本発明の態様および実施形態が、添付図面を参照して議論される。さらなる態様および実施形態が、当業者に明らかであろう。この文章において言及される全ての文献は、引用により本明細書に組み込まれる。
以下の例は、質量分析計に用いるための試料プレートに関係し、より好ましくは、MALDI TOF質量分析計に用いるための試料プレートに関係する。
以下の説明において、例えば、MALDI TOF質量分析計に用いるための様々な試料プレートが説明され、例えば、機械的な鍵の形態の1つ以上の係合特徴が、試料プレートの使用を特定の分析技法またはある範囲の分析技法に限定するために試料プレートに組み込まれ、これは、例えば、ある種のタイプの試料プレートだけが特定のタイプの試料に使用されることを確実にするのを助け得る。したがって、規制環境において、1つ以上の係合特徴は、間違った試料プレートが間違った分析技法に使用されるのを防ぐのを助けることができる。例えば、分析技法がインビトロの診断に関わりある場合、正しくないタイプの試料プレートを使用することによる誤診が避けられ得る。
したがって、質量分析計は、それが設置される環境(例えば、実験室)に対応する特定の分析技法において使用される特定のタイプの試料プレートと共に使用するためにロックダウンされることができる。
好ましくは、(例えば、機械的な『鍵』を有する試料プレートを提供するために)試料プレートに含まれる1つ以上の係合特徴は、1つ以上の対応する係合特徴(例えば、正しい『ロック』)を有する試料プレートが質量分析計にのみ嵌まるように構成される。したがって、異なる分析技法に使用するために構成された試料プレートは、例えば、異なる分析技法への異なる試料プレートの使用を制限するように異なる係合特徴を有することができる。試料プレート上の1つ以上の係合特徴は、試料プレートが試料プレートホルダに正しく嵌まらないように設計され得る。好ましくは、試料プレートが試料プレートホルダに正しく嵌まらない場合、質量分析計は、それが動作しないように構成される。例えば、質量分析計は、試料プレートが試料プレートホルダに正しく嵌まらない限り、機器のドアは閉じないように構成されることができる。代替として、試料プレート上の1つ以上の係合特徴は、機器が間違った試料プレートが嵌められたときを認識することができ、正しく嵌まっている試料プレートが存在するまで動作しないように設計されることができる。

例1
この例では、図4(a)および図4(b)に示されるように、試料プレート40は、試料プレート40の端部(質量分析計の試料プレートホルダに挿入されるように構成される端部)に成形された切欠き41を提供するスロットの形態の係合特徴を有する。これらの係合特徴は、上述したように、特定の分析技法またはある範囲の分析技法、例えば、『インタクト微生物の分析』または『微生物の細胞から抽出される脂質の分析』に、試料プレートの使用を限定する(および好ましくは一意的に対応する)ように構成される。
切欠き41を提供するスロットは、四角い隅のある外形または丸い隅のある外形を有することができる。スロット/切欠き41の外形は、他の形態をとってもよいが、好ましくは特定の分析技法またはある範囲の分析技法に一意的に対応する。
質量分析計(図示せず)の試料プレートホルダ42は、図4(b)に示されるように、試料プレート40を係合位置に保持するように構成される。このために、試料プレートホルダは、図4(b)に示されるように、この場合には、『鍵』43を形成する突出部により提供される係合特徴を有し、突出部は、試料プレート40が係合位置で保持されることを可能にするために試料プレート40の係合特徴と係合するように構成される。このために、鍵43を形成する突出部は、試料プレート40に切欠き41の正確なネガティブ(negative)を提供するように成形される。
このようにして、適合している係合特徴を有する試料プレートだけが、試料プレートホルダ42に正しく嵌まる。したがって、試料プレートホルダ42は、試料プレートが切欠き41を含まないのであれば、試料プレートが係合位置に保持されることを防ぐように構成される。
切欠き41に適合しない係合特徴を有する(または係合特徴を有さない)試料プレートは、試料プレートホルダ42に正しく嵌まらない。これは、例えば、質量分析計のドアが閉じられないように阻止することによって、または質量分析計が正しくなく嵌まっている試料プレートを検出することによって、試料プレートホルダ42を組み込む質量分析計の動作を好ましく防ぐ。
例えば、図5は、試料プレート40の係合特徴を欠くコンパクトな試料プレート30が、試料プレートホルダ42上の鍵43によってどのようにして係合位置に保持されるのを防がれるのかを示す。ここで、試料プレート30は、試料プレートホルダ42から数ミリメートルだけ突出するように残される。これは、試料プレート30が試料プレートホルダ42から突出する間、質量分析計のドアが閉じられることができないので、質量分析計の動作を防ぐことができる。代替として、(図5に示されたシナリオの場合でないが)試料プレートが係合位置に保持されていることを、例えば、光学センサ44を用いて質量分析計が検出する場合にだけ動作するように質量分析計を構成することによって、質量分析計の動作が、図5に示されたシナリオにおいて防がれてもよい。
この同じ光学センサ44は、質量分析計内に置かれる試料プレートが切欠き41を有するかを検出するために使用されることができ、質量分析計は、それが、光学センサ44の出力に基づいて、質量分析計内に置かれる試料プレートが切欠き41を含むことを判定する場合にだけ動作するように構成される。このようにして、質量分析計は、試料プレートホルダによって試料プレート30が係合位置で保持されることを可能にしようとして使用者が質量分析計の鍵43を取り除いた場合でさえも、(必要な切欠き41を欠く)試料プレート30の使用を防ぐことが可能であり得る。これをするために、センサは、反射光と非反射光の正しい組合せによって試料プレート上の係合特徴の形状を検出するマルチチャンネル(または重ねられたシングルチャンネル)反射デバイスとすることができる。代替として、センサは、係合特徴を撮像し、特徴を基準画像と比較する撮像デバイスであってもよい。撮像デバイスは、質量分析計内で試料プレート上で保持されるときに、試料を見るために使用されるカメラであってもよい。
例2
この例では、図6(a)および図6(b)に示されるように、試料プレート60は、試料プレート60の後表面の中に部分的に延びる成形された凹部61を有する。凹部61は、個々の溝の形態であってもよく、または四角い隅のある外形もしくは丸い隅のある外形を有する切欠きから形成されてよく、あるいは外形は、異なる形状を有してもよい。これは、凹部61が試料プレート60の後表面に単に部分的に延びるという点で例1と異なる。
凹部61は、上述したように、特定の分析技法またはある範囲の分析技法、例えば、『インタクト微生物の分析』または『微生物の細胞から抽出される脂質の分析』に、試料プレート60の使用を限定する(および好ましくは一意的に対応する)ように構成される。
例1と同様に、試料プレートホルダ62は、それが正確に嵌まることができるように、この場合には、試料プレート内の凹部61のネガティブであるように設計されている突出部63によって提供される対応する係合特徴を有する。
試料プレートが試料プレートホルダの係合特徴に適合しない係合特徴である場合、それは、質量分析計の正しくない動作を防がれるように試料プレートホルダに適切に嵌まらない。
例3
この例では、図7(a)および図7(b)に示されるように、試料プレート70は、試料プレート70の全長に走る試料プレート70の背面にあるサイズおよび間隔のいくつかのスロット71よって提供される係合特徴を有する。
スロット71は、上述したように、特定の分析技法またはある範囲の分析技法、例えば、『インタクト微生物の分析』または『微生物の細胞から抽出される脂質の分析』に、試料プレート70の使用を限定する(および好ましくは一意的に対応する)ように構成される。
例1と同様に、試料プレートホルダ72は、この場合には、試料プレートが試料プレートホルダに挿入されるときにスロット内で摺動するペグまたはダボまたはリッジ(ridge)73の対応する配列によって提供される対応する係合特徴を有する。
試料プレート内のスロットのパターンが試料プレートホルダ72内のペグまたはダボまたはリッジのパターンに適合しない場合、試料プレートを試料プレートホルダ72、したがって質量分析計に挿入することはできない。
この例では、ペグまたはダボまたはリッジは、試料プレートホルダ72の一部として説明されるが、他の例では、例えば、試料プレートホルダの中に行くために試料プレートが押し込まれる必要があるスロットの一部として、ペグまたはダボまたはリッジは、質量分析計の別の部分に含まれてもよい。
例4
この例では、図8(a)、図8(b)、および図8(c)に示されるように、試料プレート80は、試料プレート80の背面内の一連の溝81によって提供される係合特徴を有する。
溝は、上述したように、特定の分析技法またはある範囲の分析技法、例えば、『インタクト微生物の分析』または『微生物の細胞から抽出される脂質の分析』に、試料プレート80の使用を限定する(および好ましくは一意的に対応する)ように構成される。
例1と同様に、試料プレートホルダ(図示せず)は、この場合には、試料プレートおよび試料プレートホルダの各係合特徴が適合する場合、すなわち、ヒンジ式プレート82上の突出部が試料プレート80の背面上の溝81に嵌まる場合に、ヒンジ式プレート82が試料プレート80の向きから唯一傾斜するように嵌められるヒンジ式プレート82上のペグまたはダボ83の形態の突出部によって提供される対応する係合特徴を有する。
試料プレートが試料プレートの背面に溝81を欠くとき、ヒンジ式プレート82は、試料プレートが試料プレートホルダに嵌められるのを阻止するように構成され、試料プレートを質量分析計に正しく挿入することはできない。
例5
この例では、図9(a)および図9(b)に示されるように、試料プレート90は、小さい磁石または磁気エリア91の形態の係合特徴を有し、各々は試料プレート90上または内の特定の位置にそれぞれ位置する。
磁石または磁気エリア91は、上述したように特定の分析技法またはある範囲の分析技法、例えば、『インタクト微生物の分析』または『微生物の細胞から抽出される脂質の分析』に、試料プレート90の使用を限定する(および好ましくは一意的に対応する)ように構成される。
図9(b)を参照すると、質量分析計(図示せず)の試料プレートホルダにそれ自体含まれるラッチプレート92を含むラッチ機構は、試料プレート90が特定の位置に位置する磁石または磁気エリアを含まないのであれば、試料プレート90が試料プレートホルダによって係合位置に保持されることを防ぐように構成される。ラッチプレート内の穴93は、試料プレート内の磁石または磁気エリアに対応する磁石または磁気エリア94を担い、試料プレートが特定の位置に位置する磁石または磁気エリアを含む場合、(例えば、試料ホルダを『ロック解除』するために必要とされる正確な位置にラッチプレートが摺動することにより)試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置で保持されることを可能にするために、ラッチプレート92が試料プレート90と摺動することを可能にするやり方でラッチプレート92が試料プレートに付着する。試料プレート90が任意の磁石または磁気エリアを含まない場合、好ましくは、ラッチプレート92は、試料プレート90に付着せず、(例えば、ラッチプレートが試料ホルダを『ロック解除』するために必要な正確な位置へ摺動しないことによって)試料プレート90が係合位置に到達するのを防ぐことに留意されたい。試料プレート90が1つ以上の磁石または磁気エリアを含むが、特定の位置以外にそれらを含む場合、ラッチプレート92は、(例えば、ラッチプレートが試料ホルダを『ロック解除』するために必要な正確な位置以外の位置へ摺動することによって)試料プレート90が係合位置に到達するのを防ぐやり方で試料プレート90に付着するのが好ましいことに留意されたい。
このようにして、正しく位置する磁石または磁気エリアを有する試料プレート90だけが試料プレートホルダによって係合位置で保持され得る。
例5の磁石または磁気エリアは、上記例1から4のいずれかに説明される他の係合特徴と組み合わせて使用することができる。
例6
この例では、図10(a)および図10(b)に示されるように、試料プレート100は、試料プレート100の側面に溝101が提供された係合特徴を有する。
この例では、試料プレート100は、(上述した1-5についてそうであったように)コンパクトな試料プレートではなく(溝101の追加を除いて)標準的な試料プレートの形態を有する。
溝101は、上述したように、特定の分析技法またはある範囲の分析技法、例えば、『インタクト微生物の分析』または『微生物の細胞から抽出される脂質の分析』に、試料プレート100の使用を限定する(および好ましくは一意的に対応する)ように構成される。
例1と同様に、試料プレートホルダ102は、この場合には、試料プレートホルダまたは試料ステージにそれが挿入されるときに試料プレート100内の溝101に嵌まるブレード103の形態の突出部によって提供される対応する係合特徴を有する。
図10(b)では、試料プレートが係合特徴が見られことができるように部分的に挿入されて示されているが、試料プレート101内の溝が試料プレートホルダまたは試料ステージ内のブレード103と正確に対応する場合、試料プレートは、試料プレートホルダ102によって係合位置に保持され得る。
試料プレート100は、市販のMALDI質量分析計(島津のMALDI-7090(TM))に使用されるときに、修正された標準的なマイクロタイター試料プレートの形態を有する。この市販の機器は、試料プレートがカセットタイプの試料プレートホルダに挿入されるロードロックを有する。試料プレートが質量分析計内で分析されるとき、カセットタイプの試料プレートホルダ(試料プレート付き)は、ロードロックから試料ステージ上へ移送される。この質量分析計は、(例えば、試料プレートが逆さまに挿入されるのを防ぐために)試料プレートがカセットタイプの試料プレートホルダに正しく挿入されることを確実にするためにロードロックでセンサを有する。
したがって、島津のMALDI-7090(TM)が試料プレートホルダ102を含むように修正される場合、機器の動作は、(溝101を欠く)間違った試料プレートが試料プレートホルダ102に挿入される場合には、ブレード103が間違った試料プレートが試料プレートホルダ102によって係合位置に保持されるのを防ぎ、質量分析計が正しくなく挿入された試料プレートを検出するので防がれる。
例7
この例では、図11に示されるように、試料プレートホルダアダプタ110は、(溝111を含む)図10(a)に関連して説明されるような標準的な試料プレートの形態を有し、したがって、(本明細書に説明されるような特別な修正または係合特徴を欠く)典型的な標準的な床置き質量分析計の試料プレートホルダによって保持されるように構成される。
試料プレートホルダアダプタ110は、例1に関連して説明されるような、4つのコンパクトな試料プレート40を保持するように構成される。
試料プレートホルダアダプタ110は、図11に示されるように試料プレート40が係合位置で保持されることを可能にするために、それが保持するように構成される試料プレートごとに、試料プレート40の係合特徴と係合するように構成される『鍵』41を形成する突出部の形態の係合特徴を含む。
したがって、この例では、試料プレートホルダアダプタ110は、例1との関連で説明された試料プレートホルダ42の役割を果たす。
このようにして、試料プレートが質量分析計を用いて行われる特定の分析技法またはある範囲の分析技法に試料プレートの使用を制限するように構成される1つ以上の係合特徴を含まないのであれば、試料プレートが試料プレートホルダアダプタ110によって係合位置に保持されるのを防ぐために、市販のMALDI質量分析計(例えば、上記の島津のMALDI-7090(TM))が、試料プレートホルダアダプタ110を用いて改変されてもよい。これは、機器の元の試料プレートホルダを修正する必要なく、質量分析計を用いて行われる特定の分析技法またはある範囲の分析技法に使用するために構成された試料プレート40とのみ使用するために質量分析計を「ロックダウンする」ことを助け得る。
例7の可能性のある修正例(図示せず)では、図11の試料プレートホルダアダプタ110は、例えば、例2-5を参照して説明されたものなどの他の形態の係合特徴を使用するように修正され得る。
例7(図示せず)の別の可能性のある修正例では、図11の試料プレートホルダアダプタ10は、例6を参照して説明された試料プレートホルダ102と共に使用することを許可するために、例6を参照して説明される溝101を含むように修正されてもよい。
結びの言葉
開示された特徴の特定の形態または開示された機能を行う手段、または開示された結果を得るための方法またはプロセスの形態で表現された、前述の説明にまたは下記特許請求の範囲、または添付図面に開示された特徴は、必要に応じて、別々にまたはそのような特徴の任意の組合せで、本発明をその多様な形態で実現するために利用されることができる。
本発明は上述した例示的な実施形態と共に説明されたが、多くの等価の修正および変形は、本開示を所与とすると、当業者に明らかであろう。したがって、上に記載された本発明の例示的な実施形態は、例示であるとみなされ、限定ではない。説明された実施形態の様々な変更が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなくなされてもよい。
誤解を避けるために、本明細書に提供されるいずれの理論的な説明も、読者の理解を高めるために提供されている。本発明者らは、これらの理論的な説明のいずれかによって束縛されることを望まない。
本明細書に用いられるいずれの章の見出しも、構成のためのものに過ぎず、記載された主題を限定するものとして解釈されるべきではない。
後に続く特許請求の範囲を含む本明細書全体にわたって、文脈上別段必要としない限り、単語「備える(comprise)」および「含む(include)」、ならびに、「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、および「含んでいる(including)」などの変形は、述べられた整数またはステップあるいは整数またはステップの群を含むことを示唆するが、任意の他の整数またはステップあるいは整数またはステップの群の除外を示唆しないと理解されよう。
本明細書および添付の特許請求の範囲に使用されるとき、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈上別段明確に指示がない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。範囲は「およそ」ある特定の値から、および/または「およそ」別の特定の値までとして本明細書に表され得る。そのような範囲が表現されるとき、別の実施形態は、一方の特定の値からおよび/または他方の特定の値を含む。同様に、値が先行詞「約」の使用によって近似として表されるとき、特定の値は別の実施形態を形成すると理解されよう。数値に関連した用語「約」は、任意選択であり、例えば、+/-10%を意味する。
参考文献
本発明および本発明が関係する最先端をより完全に説明および開示するためにいくつかの刊行物が上で引用されている。これらの参考文献の完全な引用は以下に提供される。これらの参考文献の各々の全体は、本明細書に組み込まれる。
[1]DE19754978C
[2]米国特許第6287872(B)号
[3]EP2792471B1
[4]米国特許出願公開第2017029587(A1)号
[5]GB2524854B
[6]EP3055420B1
[7]Kaleta and Wolk、Clin Lab News;2012年5月

Claims (10)

  1. 質量分析装置であって、質量分析装置は、
    質量分析計であって、
    試料プレートを係合位置に保持するように構成される試料プレートホルダを含み、
    試料が試料プレートホルダによって係合位置に保持される試料プレート上に位置するときにだけ、試料の質量分析による分析を行うように構成された質量分析計と、
    質量分析計を用いて行われる特定の分析技法またはある範囲の分析技法で使用するために構成された試料プレートと
    を含み、
    試料プレートが、試料プレートホルダに挿入されるように構成された試料プレートの端部に異なる量だけ延びる複数のスロットの形態の1つ以上の第1の係合特徴を含み、それによって、試料プレートの前記端部に成形された切欠きを提供し、成形された切欠きは、特定の分析技法またはある範囲の分析技法に一意的に対応しており、
    他の試料プレートが成形された切欠きを含まないのであれば、試料プレートホルダは、成形された切欠きを有する試料プレートが、試料プレートホルダによって係合位置に保持されることが可能であるように、且つ他の試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されることを防ぐように試料プレートの前記端部で成形された切欠きと係合するように構成される鍵を形成する突出部の形態の1つ以上の第2の係合特徴を含む、
    質量分析装置。
  2. 質量分析計が、特定の分析技法またはある範囲の分析技法においてのみ使用するために構成される、請求項1に記載の質量分析装置。
  3. 試料プレートに含まれる成形された切欠きが、試料プレートの後面の中に部分的に延び、試料プレートの後面が試料プレートの前面とは試料プレートの反対側にあり、試料プレートの前面が、試料プレートが使用中であるときに試料をその上に位置させるように構成される、請求項1または2に記載の質量分析装置。
  4. 質量分析計が、試料プレートホルダによって係合位置で保持されるために、試料プレートが完全に内部に挿入される必要があるスロットを質量分析計が有し、
    試料プレートが、成形された切欠きを含まないのであれば、質量分析計の1つ以上の第2の係合特徴が、試料プレートが質量分析計の中に完全に挿入されるのを防ぐように構成され、
    質量分析計が、質量分析計のドアが閉じられているときにだけ試料の質量分析による分析を行うように構成され、試料プレート完全にではなくスロットに挿入される場合、ドアが閉じないように構成されることによって、
    質量分析計が、試料が試料プレートホルダによって係合位置に保持される試料プレート上に位置するときにだけ、試料の質量分析による分析を行うように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の質量分析装置。
  5. 質量分析計が、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されているかを検出するのに用いられるように構成される試料プレート位置センサを有し、
    質量分析計が、試料プレート位置センサの出力に基づいて、試料プレートが試料プレートホルダによって係合位置に保持されていると判定するときにだけ、質量分析計が試料の質量分析による分析を行うように構成されることによって、
    質量分析計が、試料が試料プレートホルダによって係合位置に保持される試料プレート上に位置するときにだけ、試料の質量分析による分析を行うように構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の質量分析装置。
  6. 質量分析計は、質量分析計内に置かれる試料プレートが成形された切欠きを有するかを検出するのに使用されるように構成される係合特徴センサを有し、質量分析計が、係合特徴センサの出力に基づいて、質量分析計内に置かれる試料プレートが成形された切欠きを含むと判定するときにだけ、質量分析計が試料の質量分析による分析を行うように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載の質量分析装置。
  7. 質量分析計が、MALDI TOF質量分析計である、請求項1から6のいずれか一項に記載の質量分析装置。
  8. 特定の分析技法またはある範囲の分析技法がインタクト微生物の分析であり、寒天ゲル上で培養された細菌が試料プレート上へインタクトで適用され、且つ質量分析計によって生成される質量スペクトルが、関心のある微生物から抽出されるペプチドおよびタンパク質の質量スペクトルを含むデータベースと質量スペクトルを比較することによる微生物の識別のために使用され、
    インタクト微生物の分析で使用するために構成された試料プレートが、試料プレートの前面に適用された脂質コーティングを有し、試料プレートの前面は、試料プレートの使用時に、その上に試料を位置させるように構成されている、
    請求項7に記載の質量分析装置。
  9. 特定の分析技法またはある範囲の分析技法が、微生物の細胞から抽出される脂質の分析であり、寒天ゲル上で培養された細菌が、特徴的な脂質を細菌の細胞から抽出し、次いで特徴的な脂質が試料プレートに適用されるように処理され、且つ質量分析計により生成される質量スペクトルが、関心のある微生物から抽出される脂質の質量スペクトルを含むデータベースと質量スペクトルを比較することによる微生物の識別のために使用され、
    微生物の細胞から抽出される脂質の分析で使用するために構成された試料プレートが、試料プレートの前面に適用された脂質コーティングを有さず、試料プレートの前面は、試料プレートの使用時に、その上に試料を位置させるように構成されている、
    請求項7に記載の質量分析装置。
  10. 試料プレートが、試料プレートの前面に適用されたコーティングを有し、コーティングが、特定の分析技法またはある範囲の分析技法で使用するように構成され、試料プレートの前面は、試料プレートの使用時に、その上に試料を位置させるように構成されている、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の質量分析装置。
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