JP7376216B2 - 表示装置 - Google Patents

Description

本開示は、表示装置に関し、特に、フレキシブル性を有する表示パネルを備える表示装置に関する。

従来、フレキシブル性を有する表示パネルを備える表示装置が知られている。この種の表示装置の一例として、特許文献１には、表示パネルを備える表示装置が開示されている。

特許第６６９８９２０号公報

しかしながら、特許文献１の表示装置では、表示パネルが巻き取られたときに、表示パネルの前面がバックカバー等と接触することによって、表示パネルが破損するという課題がある。

本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、表示パネルが破損することを抑制できる表示装置を提供することを目的とする。

本開示の一態様に係る表示装置は、巻き取られることが可能な表示パネルと、前記表示パネルの背面側に積層されている背面部、前記表示パネルが巻き取られる巻き取り方向に直交する直交方向における前記背面部の一端部から前記表示パネルの前面側に折り返されている第１折り返し部、および前記直交方向における前記背面部の他端部から前記前面側に折り返されている第２折り返し部を有する保護部材とを備え、前記第１折り返し部は、前記直交方向における前記前面の一端部に配置されている第１前面部を有し、前記第２折り返し部は、前記直交方向における前記前面の他端部に配置されている第２前面部を有する。

本開示によれば、表示パネルが破損することを抑制できる表示装置を提供することができる。

図１は、実施の形態１に係る表示装置を示す斜視図である。 図２は、図１の表示装置の断面およびパネル部材を示す図である。 図３は、図１の表示装置の補強部材および折り返される前の保護部材を示す図である。 図４は、図１の表示装置のパネル部材を示す模式的な断面図である。 図５は、図１の表示装置のパネル部材が巻き取られた状態を示す模式的な断面図である。 図６は、実施の形態２に係る表示装置の断面およびパネル部材を示す図である。

以下、本開示に係る表示装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。

各図において、実質的に同一の構成要素については同一の符号を付している。また、各図は、模式図であり、各部の大きさの比等を必ずしも厳密に表したものではない。

（実施の形態１）
図１は、実施の形態１に係る表示装置１０を示す斜視図である。図１の（ａ）は、パネル部材１２が引き出された状態を示し、図１の（ｂ）は、パネル部材１２が巻き取られた状態を示している。図２は、図１の表示装置１０の断面およびパネル部材１２を示す図である。図２の（ａ）は、表示装置１０の断面を示し、図２の（ｂ）は、パネル部材１２を示している。図２の（ａ）は、図１のＩＩａ－ＩＩａ線における断面を示している。図３は、図１の表示装置１０の補強部材３２および折り返される前の保護部材３４を示す図である。図４は、図１の表示装置１０のパネル部材１２を示す模式的な断面図である。図４は、図２のＩＶ－ＩＶ線における模式的な断面を示している。なお、図２の（ａ）では、図面が煩雑になることを避けるため、第１折り返し部８２、光学粘着シート３０、および複数の貫通孔４９等の図示を省略している。図６の（ａ）についても同様である。

図１から図４に示すように、表示装置１０は、画像等を表示する装置であり、パネル部材１２と、駆動基板１４と、フレキシブル基板１６と、芯部材１８と、パンタグラフ部２０と、モータ２２とを備えている。表示装置１０は、パネル部材１２を巻き取り可能であるとともに、巻き取ったパネル部材１２を引き出し可能であるローラブル表示装置である。たとえば、表示装置１０は、タブレット端末、デジタルテレビ、デジタルサイネージ、スマートフォン、またはウェアラブル端末等に用いられる。

パネル部材１２は、フレキシブル性を有しており、巻き取られることが可能である。パネル部材１２は、引き出された状態において、第１方向および第１方向に直交する第２方向に延びる板状の部材である。第１方向は、図１から図６におけるＸ軸で示す方向であり、第２方向は、図１から図６におけるＹ軸で示す方向である。パネル部材１２は、表示パネル２８と、光学粘着シート３０と、補強部材３２と、保護部材３４とを有している。

表示パネル２８は、画像等を表示するパネルである。表示パネル２８は、フレキシブル性を有している。表示パネル２８は、いわゆるフレキシブルディスプレイパネルである。表示パネル２８は、光学粘着シート３０、補強部材３２、および保護部材３４とともに巻き取られることが可能である。表示パネル２８は、パネル部材１２が引き出された状態において、第１方向および第２方向に延びる板状の部材である。この実施の形態では、表示パネル２８は、パネル部材１２が引き出された状態において、第１方向を長手方向としかつ第２方向を短手方向とする長方形状であり、第１方向に直交しかつ第２方向に直交する第３方向を厚み方向とする板状であり、第３方向の一方側（Ｚ軸方向のプラス側）に向けて画像を表示する。第３方向は、図１から図６におけるＺ軸で示す方向である。

なお、表示パネル２８は、パネル部材１２が引き出された状態において、第１方向を短手方向としかつ第２方向を長手方向とする長方形状であってもよいし、正方形状、他の多角形状、円形状、または楕円形状等であってもよい。

表示パネル２８は、カバーウインドウ３６と、光学粘着シート３８と、円偏光板４０と、光学粘着シート４２と、ＯＬＥＤ（Ｏｒｇａｎｉｃ Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ）パネル４４とを有している。

カバーウインドウ３６、光学粘着シート３８、円偏光板４０、光学粘着シート４２、およびＯＬＥＤパネル４４は、この順で表示パネル２８の厚み方向に積層されている。表示パネル２８の厚み方向は、光学粘着シート３０の厚み方向、補強部材３２の厚み方向、および保護部材３４の背面部８０の厚み方向と一致している。

カバーウインドウ３６は、光学粘着シート３８を介して円偏光板４０に接着され、円偏光板４０は、光学粘着シート４２を介してＯＬＥＤパネル４４に接着されている。たとえば、ＯＬＥＤパネル４４は、ＴＦＴ（薄膜トランジスタ）と、有機ＥＬ素子を有するＯＬＥＤと、ＴＦＥ（Ｔｈｉｎ Ｆｉｌｍ Ｅｎｃａｐｓｕｌａｔｉｏｎ：薄膜封止)とが積層されて構成されている。

光学粘着シート３０は、表示パネル２８の背面４６に貼り付けられ、表示パネル２８に積層されている。この実施の形態では、光学粘着シート３０は、表示パネル２８の背面４６の全面に貼り付けられている。この実施の形態では、背面４６は、ＯＬＥＤパネル４４の背面である。たとえば、光学粘着シート３０としては、アクリル系、シリコン系、エポキシ系、またはゴム系の接着剤を用いることができる。

補強部材３２は、表示パネル２８よりも剛性が高く、パネル部材１２が引き出された状態において、表示パネル２８の平坦性を維持するための部材である。補強部材３２は、表示パネル２８と保護部材３４の背面部８０との間に配置されている。たとえば、補強部材３２は、ＳＵＳ等の弾性領域が大きい金属等によって形成されている。

補強部材３２は、表示パネル２８の背面４６に付着している。この実施の形態では、補強部材３２は、光学粘着シート３０を介して表示パネル２８の背面４６に接着されることによって、光学粘着シート３０を介して表示パネル２８の背面４６に付着している。

補強部材３２は、板状であり、表示パネル２８に積層されている。補強部材３２は、パネル部材１２が引き出された状態において、第１方向および第２方向に延びる板状である。この実施の形態では、補強部材３２は、パネル部材１２が引き出された状態において、第１方向を短手方向としかつ第２方向を長手方向とする長方形状であり、第３方向を厚み方向とする板状であり、第３方向から見たとき表示パネル２８の画像表示領域４７と重なっている。

なお、たとえば、補強部材３２は、パネル部材１２が引き出された状態において、第１方向を長手方向としかつ第２方向を短手方向とする長方形状であってもよいし、正方形状、他の多角形状、円形状、または楕円形状等であってもよい。

補強部材３２は、パネル部材１２が巻き取られる巻き取り方向（図１および図２の矢印Ｅ２を参照）において、表示パネル２８よりも前方に突出している。巻き取り方向は、パネル部材１２が芯部材１８に巻き取られるときに、パネル部材１２が移動する方向である。巻き取り方向における補強部材３２の前端部は、芯部材１８の外周面に固定されており、補強部材３２は、表示パネル２８および芯部材１８を連結している。つまり、補強部材３２は、表示パネル２８および芯部材１８を相互に分離しないように補強部材３２を介して繋げている。

補強部材３２は、パネル部材１２が引き出される引き出し方向（図１および図２の矢印Ｅ１を参照）において、表示パネル２８よりも前方に突出している。引き出し方向は、パネル部材１２が芯部材１８から引き出されるときに、パネル部材１２が移動する方向であり、巻き取り方向とは反対向きの方向である。引き出し方向における補強部材３２の前端部は、パンタグラフ部２０の第１取付部材５４に固定されている。

補強部材３２には、複数の貫通孔４９が形成されている。複数の貫通孔４９は、千鳥状に配置されている。複数の貫通孔４９のいくつかは、パネル部材１２が引き出された状態において、第３方向から見たとき、画像表示領域４７と重なっている。複数の貫通孔４９のそれぞれは、補強部材３２の厚み方向において補強部材３２を貫通しており、長円状である。たとえば、複数の貫通孔４９は、ウェットエッチング等によって形成される。

なお、たとえば、補強部材３２には、複数の貫通孔４９が形成されていなくてもよいし、複数の貫通孔４９に代えて複数の凹部が形成されていてもよい。

保護部材３４は、表示パネル２８が巻き取られたときに表示パネル２８が破損することを抑制するための部材である。保護部材３４は、背面部８０と、第１折り返し部８２と、第２折り返し部８４とを有している。

背面部８０は、表示パネル２８の背面４６側に積層されている。この実施の形態では、背面部８０と表示パネル２８との間には光学粘着シート３０および補強部材３２が配置されており、背面部８０は、光学粘着シート３０および補強部材３２を挟んで表示パネル２８に積層されている。

背面部８０は、補強部材３２の背面に付着している。この実施の形態では、保護部材３４は、粘着性を有し、背面部８０は、補強部材３２の背面に接着されることによって、補強部材３２の背面に付着している。なお、たとえば、保護部材３４は、粘着性を有しておらず、背面部８０は、接着剤等を介して補強部材３２に接着されていてもよい。

背面部８０は、パネル部材１２が引き出された状態において、第１方向および第２方向に延びる板状である。この実施の形態では、背面部８０は、パネル部材１２が引き出された状態において、第１方向を短手方向としかつ第２方向を長手方向とする長方形状であり、第３方向を厚み方向とする板状であり、第３方向から見たとき画像表示領域４７と重なっている。

なお、背面部８０は、パネル部材１２が引き出された状態において、第１方向を長手方向としかつ第２方向を短手方向とする長方形状であってもよいし、正方形状、他の多角形状、円形状、または楕円形状等であってもよい。

背面部８０は、巻き取り方向において、表示パネル２８よりも前方に突出している。また、背面部８０は、引き出し方向において、表示パネル２８よりも前方に突出している。

第１折り返し部８２は、巻き取り方向に直交する直交方向における背面部８０の一端部から前面４８側に折り返されている。直交方向は、第１方向と一致する方向である。第１折り返し部８２は、直交方向における、表示パネル２８の一端面および補強部材３２の一端面等を覆っている。第１折り返し部８２は、第１前面部８６を有している。

第１前面部８６は、直交方向における、前面４８の一端部に配置されている。当該一端部は、前面４８における画像表示領域４７よりも外側の部分である。つまり、第１前面部８６は、前面４８における画像表示領域４７よりも外側の部分に配置されている。

第１前面部８６は、前面４８に付着している。この実施の形態では、上述したように、保護部材３４は、粘着性を有し、第１前面部８６は、前面４８に接着されることによって、前面４８に付着している。なお、たとえば、保護部材３４は、粘着性を有しておらず、第１前面部８６は、接着剤等を介して前面４８に接着されていてもよい。

第１前面部８６は、巻き取り方向に沿って配置されている。つまり、第１前面部８６は、パネル部材１２が引き出された状態において、第３方向から見たとき、巻き取り方向に沿って延びている。

第１前面部８６は、巻き取り方向における、前面４８の前端部から後端部まで配置されている。この実施の形態では、第１前面部８６は、巻き取り方向において、前面４８の前端部よりも前方から前面４８の後端部よりも後方まで配置されている。なお、たとえば、第１前面部８６は、巻き取り方向における、前面４８の前端部よりも後方から前面４８の後端部よりも前方まで配置されていてもよい。

巻き取り方向における、第１折り返し部８２の寸法Ａは、背面部８０の寸法Ｂよりも小さい。つまり、巻き取り方向における、第１前面部８６の寸法は、背面部８０の寸法Ｂよりも小さい。

なお、たとえば、巻き取り方向における、背面部８０の寸法Ｂは、第１折り返し部８２の寸法Ａよりも小さくてもよい。

第２折り返し部８４は、直交方向における背面部８０の他端部から前面４８側に折り返されている。第２折り返し部８４は、直交方向における、表示パネル２８の他端面および補強部材３２の他端面等を覆っている。第２折り返し部８４は、第２前面部８８を有している。

第２前面部８８は、直交方向における、前面４８の他端部に配置されている。当該他端部は、前面４８における画像表示領域４７よりも外側の部分である。つまり、第２前面部８８は、前面４８における画像表示領域４７よりも外側の部分に配置されている。

第２前面部８８は、前面４８に付着している。この実施の形態では、上述したように、保護部材３４は、粘着性を有し、第２前面部８８は、前面４８に接着されることによって、前面４８に付着している。なお、たとえば、保護部材３４は、粘着性を有しておらず、第２前面部８８は、接着剤等を介して前面４８に接着されていてもよい。

第２前面部８８は、巻き取り方向に沿って配置されている。つまり、第２前面部８８は、パネル部材１２が引き出された状態において、第３方向から見たとき、巻き取り方向に沿って延びている。

第２前面部８８は、巻き取り方向における、前面４８の前端部から後端部まで配置されている。この実施の形態では、第２前面部８８は、巻き取り方向において、前面４８の前端部よりも前方から前面４８の後端部よりも後方まで配置されている。なお、たとえば、第２前面部８８は、巻き取り方向における、前面４８の前端部よりも後方から前面４８の後端部よりも前方まで配置されていてもよい。

巻き取り方向における、第２折り返し部８４の寸法Ｃは、背面部８０の寸法Ｂよりも小さい。つまり、巻き取り方向における、第２前面部８８の寸法は、背面部８０の寸法Ｂよりも小さい。

なお、たとえば、巻き取り方向における、背面部８０の寸法Ｂは、第２折り返し部８４の寸法Ｃよりも小さくてもよい。

たとえば、保護部材３４は、フォーム材、フィルム材、または布材を用いて形成されている。たとえば、フォーム材は、ウレタンフォーム、アクリルフォーム、またはシリコンフォーム等のフォーム材である。また、たとえば、フィルム材は、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリイミド（ＰＩ）、熱可塑性ポリウレタン（ＴＰＵ）等によって形成されたフィルム材である。また、たとえば、布材は、ナイロン６６、ケブラー等によって形成された布材である。

駆動基板１４は、表示パネル２８を駆動させるための基板であり、フレキシブル基板１６を介して表示パネル２８に電気的に接続されている。駆動基板１４は、表示パネル２８を駆動させるための回路を有している。駆動基板１４は、巻き取り方向における表示パネル２８の前方に設けられており、芯部材１８の本体５０の内方において本体５０に固定されている。たとえば、駆動基板１４は、ＰＣＢ（Ｐｒｉｎｔｅｄ Ｃｉｒｃｕｉｔ Ｂｏａｒｄ）である。

フレキシブル基板１６は、表示パネル２８および駆動基板１４を電気的に接続するための基板であり、フレキシブル性を有している。フレキシブル基板１６は、表示パネル２８および駆動基板１４に接続され、表示パネル２８および駆動基板１４を連結している。つまり、フレキシブル基板１６は、表示パネル２８および駆動基板１４を相互に分離しないようにフレキシブル基板１６を介して繋げている。

フレキシブル基板１６は、巻き取り方向におけるＯＬＥＤパネル４４の前端部に接続されており、ＯＬＥＤパネル４４よりも巻き取り方向の前方に突出している。巻き取り方向におけるフレキシブル基板１６の前端部は、駆動基板１４に接続されている。なお、フレキシブル基板１６は、表示パネル２８および駆動基板１４に直接的に接続されていなくてもよく、たとえば、他の部材等を介して表示パネル２８および駆動基板１４に間接的に接続されていてもよい。たとえば、フレキシブル基板１６は、ＣＯＦ（Ｃｈｉｐ Ｏｎ Ｆｉｌｍ）である。

芯部材１８は、駆動基板１４およびパネル部材１２が固定され、パネル部材１２を巻き取るためのローラである。具体的には、芯部材１８は、パネル部材１２を巻き取るときに、パネル部材１２が巻き付けられる部材である。芯部材１８は、本体５０と、貫通部５２とを有している。

本体５０は、第１方向を軸方向とする略円筒状であり、本体５０の外周面には、巻き取り方向におけるパネル部材１２の前端部が固定されている。この実施の形態では、本体５０の外周面には、巻き取り方向における補強部材３２の前端部が固定されている。貫通部５２は、本体５０の径方向において本体５０を貫通し、本体５０の軸方向に延在している。貫通部５２にはフレキシブル基板１６が挿通されている。

パンタグラフ部２０は、第１取付部材５４と、第２取付部材５６と、第１アーム部材５８と、第２アーム部材６０とを有している。

第１取付部材５４は、引き出し方向におけるパネル部材１２の前端部に取り付けられている。この実施の形態では、第１取付部材５４は、引き出し方向における補強部材３２の前端部および保護部材３４の前端部を挟むことによって、引き出し方向におけるパネル部材１２の前端部に取り付けられている。第１取付部材５４は、引き出し方向におけるパネル部材１２の前端部に沿って第１方向に延びている。

第２取付部材５６は、第２方向において第１取付部材５４と対向し、第１方向に延びている。第２取付部材５６は、芯部材１８を回転可能に支持している部材（図示せず）に固定されている。

第１アーム部材５８は、表示パネル２８の背面４６側に設けられており、第２方向に伸縮する。第１アーム部材５８は、複数のリンク部材６２，６４を有している。複数のリンク部材６２，６４のそれぞれは、表示パネル２８の背面４６側において回動して第１取付部材５４を引き出し方向に押し出す。

リンク部材６２は、長尺状であり、リンク部材６２の一端部は、第１取付部材５４に第３方向回りに回動可能に取り付けられ、リンク部材６２の他端部は、リンク部材６４に第３方向回りに回動可能に取り付けられている。

リンク部材６４は、長尺状であり、リンク部材６４の一端部は、リンク部材６２に第３方向回りに回動可能に取り付けられ、リンク部材６４の他端部は、第２取付部材５６に第３方向回りに回動可能に取り付けられている。

たとえば、リンク部材６４は、第３方向の他方側（Ｚ軸方向のマイナス側）から見たときに時計回りに回転する方向に、付勢されている。リンク部材６４が回動することに伴って、リンク部材６２がリンク部材６４とは反対方向に回動し、第１アーム部材５８が引き出し方向に伸長する。

第２アーム部材６０は、表示パネル２８の背面４６側に設けられており、第２方向に伸縮する。第２アーム部材６０は、第１方向における第１アーム部材５８の一方側に設けられており、第１アーム部材５８と対称に設けられている。第２アーム部材６０は、複数のリンク部材７０，７２を有している。複数のリンク部材７０，７２のそれぞれは、表示パネル２８の背面４６側において回動して第１取付部材５４を引き出し方向に押し出す。

リンク部材７０は、長尺状であり、リンク部材７０の一端部は、第１取付部材５４に第３方向回りに回動可能に取り付けられ、リンク部材７０の他端部は、リンク部材７２に第３方向回りに回動可能に取り付けられている。

リンク部材７２は、長尺状であり、リンク部材７２の一端部は、リンク部材７０に第３方向回りに回動可能に取り付けられ、リンク部材７２の他端部は、第２取付部材５６に第３方向回りに回動可能に取り付けられている。

たとえば、リンク部材７２は、第３方向の他方側から見たときに反時計回りに回転する方向に、付勢されている。リンク部材７２が回動することに伴って、リンク部材７０がリンク部材７２とは反対方向に回動し、第２アーム部材６０が引き出し方向に伸長する。

第１アーム部材５８および第２アーム部材６０のそれぞれが伸張することによって、第１取付部材５４および第２取付部材５６が相互に離れる方向に移動し、巻き取られたパネル部材１２が引き出される。

モータ２２は、芯部材１８を回転させる。モータ２２を一方向に回転させることによって芯部材１８が軸心Ｏ回りに一方向に回転し、第１アーム部材５８および第２アーム部材６０が第２方向に伸び、第１取付部材５４が第２取付部材５６から離れる方向に移動し、パネル部材１２が芯部材１８から引き出される。モータ２２を他方向に回転させることによって芯部材１８が軸心Ｏ回りに他方向に回転し、第１アーム部材５８および第２アーム部材６０が第２方向に縮み、第１取付部材５４が第２取付部材５６に近づく方向に移動し、パネル部材１２が巻き取られる。

図５は、図１の表示装置１０のパネル部材１２が巻き取られた状態を示す模式的な断面図である。図５は、第１方向および第３方向に平行な断面を示している。

図５に示すように、パネル部材１２が巻き取られた状態において、前面４８と当該前面４８の上方に重ねられた保護部材３４との間に第１折り返し部８２および第２折り返し部８４が配置されている。これによって、直交方向における前面４８の中央部と当該前面４８の上方に重ねられた保護部材３４との間に空間が形成されている。このため、パネル部材１２が巻き取られた状態において、直交方向における前面４８の中央部が保護部材３４等と接触することを抑制できるので、表示パネル２８が破損することを抑制できる。

以上、表示装置１０について説明した。

実施の形態１に係る表示装置１０は、巻き取られることが可能な表示パネル２８と、表示パネル２８の背面４６側に積層されている背面部８０、表示パネル２８が巻き取られる巻き取り方向に直交する直交方向における背面部８０の一端部から表示パネル２８の前面４８側に折り返されている第１折り返し部８２、および直交方向における背面部８０の他端部から前面４８側に折り返されている第２折り返し部８４を有する保護部材３４とを備え、第１折り返し部８２は、直交方向における前面４８の一端部に配置されている第１前面部８６を有し、第２折り返し部８４は、直交方向における前面４８の他端部に配置されている第２前面部８８を有する。

これによれば、表示パネル２８が巻き取られたときに、表示パネル２８の前面４８が背面部８０等の他の部材と接触することを第１前面部８６および第２前面部８８によって抑制できるので、表示パネル２８が破損することを抑制できる。

また、実施の形態１に係る表示装置１０において、第１前面部８６および第２前面部８８のそれぞれは、巻き取り方向に沿って配置されている。

これによれば、表示パネル２８が巻き取られたときに、表示パネル２８の前面４８が背面部８０等の他の部材と接触することを第１前面部８６および第２前面部８８によってさらに抑制できるので、表示パネル２８が破損することをさらに抑制できる。

また、実施の形態１に係る表示装置１０において、第１前面部８６および第２前面部８８のそれぞれは、巻き取り方向における前面４８の前端部から後端部まで配置されている。

これによれば、表示パネル２８が巻き取られたときに、巻き取り方向における前面４８の前端部から後端部に亘って前面４８が背面部８０等の他の部材と接触することを抑制できるので、表示パネル２８が破損することをさらに抑制できる。

また、実施の形態１に係る表示装置１０において、巻き取り方向における、第１折り返し部８２の寸法Ａおよび第２折り返し部８４の寸法Ｃのそれぞれは、背面部８０の寸法Ｂよりも小さい。

これによれば、第１折り返し部８２と背面部８０との接続部分が小さくなることを抑制できるので、第１折り返し部８２が背面部８０から分離してしまうことを抑制できる。また、第２折り返し部８４と背面部８０との接続部分が小さくなることを抑制できるので、第２折り返し部８４が背面部８０から分離してしまうことを抑制できる。

また、実施の形態１に係る表示装置１０において、表示パネル２８よりも剛性が高く、表示パネル２８と背面部８０との間に配置されている補強部材３２をさらに備える。

これによれば、表示パネル２８を引き出したときに、表示パネル２８を引き出し方向に強く引っ張らなくても表示パネル２８の平坦性を維持し易いので、表示パネル２８を引き出し方向に強く引っ張ることによる表示パネル２８の破損を抑制できる。

また、実施の形態１に係る表示装置１０において、保護部材３４は、フォーム材、フィルム材、または布材を用いて形成されている。

これによれば、表示パネル２８を巻き取り難くなることを抑制しつつ、表示パネル２８が破損することを抑制できる。

（実施の形態２）
図６は、実施の形態２に係る表示装置１０ａの断面およびパネル部材１２ａを示す図である。図６の（ａ）は、表示装置１０ａの断面を示し、図６の（ｂ）は、パネル部材１２ａを示している。

図６に示すように、表示装置１０ａは、パネル部材１２とは異なるパネル部材１２ａを有している点において、表示装置１０と主に異なっている。パネル部材１２ａは、保護部材３４とは異なる保護部材３４ａを有している点において、パネル部材１２と主に異なっている。保護部材３４ａは、第１折り返し部８２とは異なる第１折り返し部８２ａと、第２折り返し部８４とは異なる第２折り返し部８４ａとを有している点において、保護部材３４と主に異なっている。

第１折り返し部８２ａは、巻き取り方向に並ぶ複数の第１前面部８６ａを有している。複数の第１前面部８６ａのそれぞれは、直交方向における前面４８の一端部に配置されている。複数の第１前面部８６ａのそれぞれは、複数の第１前面部８６ａのうち隣り合う第１前面部８６ａと間隔を空けて配置されている。

第２折り返し部８４ａは、巻き取り方向に並ぶ複数の第２前面部８８ａを有している。複数の第２前面部８８ａのそれぞれは、直交方向における前面４８の他端部に配置されている。複数の第２前面部８８ａのそれぞれは、複数の第２前面部８８ａのうち隣り合う第２前面部８８ａと間隔を空けて配置されている。

以上、表示装置１０ａについて説明した。

実施の形態２に係る表示装置１０ａにおいて、第１折り返し部８２ａは、巻き取り方向に並ぶ複数の第１前面部８６ａを有し、第２折り返し部８４ａは、巻き取り方向に並ぶ複数の第２前面部８８ａを有する。

これによれば、表示パネル２８を巻き取るときに第１折り返し部８２ａおよび第２折り返し部８４ａのそれぞれが丸まり難くなることを抑制できるので、表示パネル２８を巻き取り難くなることを抑制しつつ、表示パネル２８が破損することを抑制できる。

（その他の実施の形態等）
以上、本開示に係る表示装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は上記の実施の形態に限定されるものではない。上述した実施の形態に対して本開示の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本開示に係る表示パネルを内蔵した各種機器も本開示に含まれる。

上述した実施の形態では、表示装置１０が、補強部材３２を備えている場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、表示装置は、補強部材を備えていなくてもよい。

本開示に係る表示装置は、デジタルテレビ、デジタルサイネージ、スマートフォン、タブレット端末またはウェアラブル端末等に利用可能である。

１０，１０ａ 表示装置
１２,１２ａ パネル部材
１４ 駆動基板
１６ フレキシブル基板
１８ 芯部材
２０ パンタグラフ部
２２ モータ
２８ 表示パネル
３０ 光学粘着シート
３２ 補強部材
３４，３４ａ 保護部材
３６ カバーウインドウ
３８ 光学粘着シート
４０ 円偏光板
４２ 光学粘着シート
４４ ＯＬＥＤパネル
４６ 背面
４７ 画像表示領域
４８ 前面
４９ 貫通孔
５０ 本体
５２ 貫通部
５４ 第１取付部材
５６ 第２取付部材
５８ 第１アーム部材
６０ 第２アーム部材
６２，６４，７０，７２ リンク部材
８０ 背面部
８２，８２ａ 第１折り返し部
８４，８４ａ 第２折り返し部
８６，８６ａ 第１前面部
８８，８８ａ 第２前面部

Claims (6)

1. 巻き取られることが可能な表示パネルと、
   前記表示パネルの背面側に積層されている背面部、前記表示パネルが巻き取られる巻き取り方向に直交する直交方向における前記背面部の一端部から前記表示パネルの前面側に折り返されている第１折り返し部、および前記直交方向における前記背面部の他端部から前記前面側に折り返されている第２折り返し部を有する保護部材と、
   前記表示パネルよりも剛性が高く、前記表示パネルと前記背面部との間に配置されている補強部材とを備え、
   前記第１折り返し部は、前記直交方向における前記前面の一端部に配置されている第１前面部を有し、
   前記第２折り返し部は、前記直交方向における前記前面の他端部に配置されている第２前面部を有し、
   前記背面部は、前記第１折り返し部から前記第２折り返し部まで延在する
   表示装置。
2. 前記第１前面部および前記第２前面部のそれぞれは、前記巻き取り方向に沿って配置されている、
   請求項１に記載の表示装置。
3. 前記第１前面部および前記第２前面部のそれぞれは、前記巻き取り方向における前記前面の前端部から後端部まで配置されている、
   請求項２に記載の表示装置。
4. 前記第１折り返し部は、前記巻き取り方向に並ぶ複数の前記第１前面部を有し、
   前記第２折り返し部は、前記巻き取り方向に並ぶ複数の前記第２前面部を有する、
   請求項１または２に記載の表示装置。
5. 前記巻き取り方向における、前記第１折り返し部の寸法および前記第２折り返し部の寸法のそれぞれは、前記背面部の寸法よりも小さい、
   請求項１から４のいずれか１項に記載の表示装置。
6. 前記保護部材は、フォーム材、フィルム材、または布材を用いて形成されている、
   請求項１から５のいずれか１項に記載の表示装置。

Images