JP7375408B2 - 高周波部材の製造方法および高周波部材 - Google Patents

高周波部材の製造方法および高周波部材 Download PDF

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Description

本発明は、高周波部材の製造方法、および当該方法によって量産される高周波部材に関する。
人工磁気導体を備える導波構造の例が特許文献1に開示されている。人工磁気導体は、完全磁気導体(PMC: Perfect Magnetic Conductor)の性質を人工的に実現した構造体である。特許文献1の高周波導波路では、行および列方向に配列された複数の導電性ロッドを利用した人工磁気導体が提案されている。
国際公開第2010/050122号
人工磁気導体を実現するために複数の導電性ロッドが配列された構造を持つ部材を形成する方法として、従来は金属の板に切削加工を加える製造方法が利用されていた。しかし、切削加工では量産は難しい。
本発明の一つの態様は、人工磁気導体を利用した高周波部材を工業的に量産する方法の提供を目的の一つとする。
本発明の高周波部材の製造方法の一つの態様は、少なくとも第1の金型および第2の金型を含む、複数の金型を用意し、前記第1の金型および前記第2の金型を組み合わせて内部にキャビティを形成し、前記キャビティ内に流動状態にある金属素材を注入し、前記金属素材が固化した後、前記第1の金型と前記第2の金型とを分離して、高周波部材又は前記高周波部材の中間製品を取り出す、高周波部材の製造方法であって、前記キャビティの内周面は、天面と、該天面に対向する底面と、および前記天面と前記底面を繋ぎ該天面と該底面の間の空間を囲む周壁面と、前記天面および前記底面の内の少なくとも一方の面に設けられ前記高周波部材の機能を確保させる機能領域形成部と、を有する。更に、前記周壁面は、前記空間を挟んで互いに反対側に位置する第1の壁面および第2の壁面を有し、前記第1の壁面には、該第1の壁面が延びる方向に拡がるゲートが開口し、前記第2の壁面には、該第2の壁面が延びる方向に拡がるオーバーフローが開口し、前記機能領域形成部は、メインフロー領域内に位置する。前記メインフロー領域は、前記少なくとも一方の面を平面視した状態において、前記ゲートを仮想的に前記第2の壁面に向かって直線的に移動させた際に該ゲートによって掃引される領域である。前記機能領域形成部は、複数の穴を含み、複数の前記穴の内の互いに隣接する少なくとも2つは、各々の寸法が、幅よりも深さの方が大きいロッド形成穴であり、前記少なくとも2つのロッド形成穴の開口の縁の間の隔たりは、該2つのロッド形成穴の何れの深さよりも小さく、前記流動状態にある前記金属素材は、前記ゲートを通って前記キャビティ内に注入され、その一部は前記オーバーフローから前記キャビティ外に流出する。
本発明の一つの態様によれば、人工磁気導体を利用する高周波部材を工業的規模で量産する事ができる。
図1は、本開示の実施形態に係るアンテナ装置(導波装置)1の分解図である。 図2は、本開示の実施形態に係るアンテナ装置1の模式断面図である。 図3は、第1の高周波部材50の部分拡大図である。 図4は、本開示の実施形態に係る高周波部材50、60、70を成型する金型(ダイカスト金型)2の分解斜視図である。 図5は、第1型10および第2型20の模式断面図である。 図6は、第1型10の部分断面斜視図である。 図7は、第1型10の機能領域形成部40を拡大した部分拡大平面図である。 図8は、図6の内、特に、機能領域形成部40の各部の寸法関係を表示する図である。 図9Aは、第1および第2の機能領域形成部40a,40bを含む第1型10の部分斜視図である。 図9Bは、第1型10の平面図であり、第1および第2の機能領域形成部40a,40bがそれぞれ点線で囲まれた図である。 図9Cは、本実施形態の変形例における第1型10bを示す平面図である。 図10Aは、本実施形態における他の変形例に係る第1型10cの平面図である。 図10Bは、第1型10cにおいて第1および第2の機能領域形成部41a、41b付近を拡大した図である。 図11は、図10BにおけるA-B-Cに沿った線における、第1型10dおよび第2型20bの模式断面図である。 図12Aは、第2種の柱46cの斜視図である。 図12Bは、第2種の柱46cの下面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る高周波部材の製造方法について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
<アンテナ装置(導波装置)>
図1は、本実施形態のアンテナ装置(導波装置)1の分解図である。図2は、アンテナ装置1の模式断面図である。
図1に示すように、アンテナ装置1は、複数の高周波部材(第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70)と、回路基板90と、を有する。
<回路基板>
回路基板90には、マイクロ波集積回路が搭載されている。マイクロ波集積回路は、例えば、ミリ波を生成又は受信するMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)である。
本明細書において、「高周波部材」とは、主に高周波(radio frequency)の電磁波を扱う用途で使用される部材を意味する。本明細書おける「高周波」は、およそ3kHz以上300GHz以下の周波数を意味する。本実施形態の高周波部材は、例えばミリ波の帯域(およそ30GHz以上300GHz以下)の電磁波の伝搬に用いられ得る。なお、高周波部材が扱う周波数帯域は、ミリ波よりも周波数が低い帯域であってもよいし、ミリ波よりも周波数が更に高い帯域であってもよい。高周波部材は、例えば、テラヘルツ波の帯域(およそ300GHz以上3THz以下)の電磁波の伝搬に用いられてもよい。高周波部材の構造は本実施形態に限定されることはなく、複数の導電性ロッドが配列された構造を持つ人工磁気導体を利用する用途に広く用いられ得る。
本実施形態において、回路基板90は、第2の高周波部材60の上に配置され固定される。回路基板90は、複数の高周波部材50、60、70の内の何れか一つあるいは複数の上に配置されていればよい。
<高周波部材>
第1の高周波部材(高周波部材)50、第2の高周波部材(高周波部材)60および第3の高周波部材(高周波部材)70は、導電部材である。すなわち、第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70は、導電性の金属材料から構成される。一例として、第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70は、マグネシウム合金から構成される。但し、例えば、アルミニウム合金、亜鉛合金など、他の合金を利用する事も出来る。後述するように、第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70は、ダイカストにより製造される。
第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70は、板状である。第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70は、板厚方向を一致させ、板厚方向に沿って積層される。第2の高周波部材60は、第1の高周波部材50と、第3の高周波部材70との間に配置される。
本明細書において、説明を容易とするために、第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70の板厚方向を上下方向と一致させて配置させるものとして説明する。また、第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70は、この順で下側から上側に配置させるものとして説明する。
アンテナ装置1がこの姿勢で配置される場合、アンテナ装置1は、電磁波を上側に向かって送信するとともに、上側から下側に向かって伝達されてアンテナ装置1に達する電磁波を受信する。
なお、アンテナ装置1の実際の使用時の姿勢は、本明細書において説明される方向に限定されない。
本実施形態において、第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70は、金属材料から構成される。このため、第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70の表面全体は、導電性を有する。すなわち、第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70は、導電性表面9を有する。なお、本実施形態では、第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70の上面および下面側に、導電性表面9が設けられるものとして各構成を説明する。
図2に示すように、第1の高周波部材50と第2の高周波部材60との間には、第1の導波路59が設けられる。また、第2の高周波部材60と第3の高周波部材70との間には、第2の導波路69が設けられる。すなわち、導波路59、69は、第1の高周波部材50と第2の高周波部材60との間および第2の高周波部材60と第3の高周波部材70との間にそれぞれ構成される。
本明細書において、導波路59、69は、2つの高周波部材50,60の間に、人工磁気導体およびリッジ(導波部材)が配置されたWRG導波路(ワッフルアイアンリッジ導波路(WRG:Waffle Iron Ridge Waveguide))である。導波路59、69は、マイクロ波又はミリ波帯において、損失の低いアンテナ給電路を実現できる。第1の高周波部材50および第2の高周波部材60は、電磁波を励振し分配して放射層に供給する給電層として機能する。
第3の高周波部材70は、電磁波を送信するために用いられるアンテナアレイ78と、電磁波を受信するために用いられるアンテナアレイ79を有する。第3の高周波部材70のアンテナアレイ78および79は、導波路59、69と結合している。本実施形態の第3の高周波部材70は、電磁波を送受信する放射層として機能する。
本実施形態によれば、それぞれ機能領域が設けられた複数の高周波部材を積層して配置することで放射層と給電層とを設けたアンテナ装置1を製造することができる。すなわち、本実施形態によれば、全体としてフラットかつ低姿勢(low profile)のフラットパネルアンテナ装置を実現できる。
以下、それぞれの高周波部材50、60、70についてより詳細に説明する。
<第1の高周波部材>
図1に示すように、第1の高周波部材50は、板状の本体部51を有する。第1の高周波部材50の本体部51は、互いに反対側を向く上面50aおよび下面50bを有する。本体部51は、更に、これら上面50aと下面50bを繋ぐ、周壁面50cを有する。
本明細書において、それぞれの高周波部材50、60、70の本体部の51、61、71は、何れも上側を向く面と下側を向く面を有する。第1の高周波部材50の上面50aと第2の高周波部材60の下面60bとは、上下方向に対向する。第2の高周波部材60の上面60aと第3の高周波部材70の下面70bとは、上下方向に対向する。
図2に示すように、第1の高周波部材50の上面50aには、上下方向から見て筋状に延びるリッジ52と、上下方向から見てリッジ52の周囲に配置される複数のロッド53と、が設けられる。すなわち、第1の高周波部材50は、リッジ52およびロッド53を有する。リッジ52およびロッド53は、ともに本体部51の上面50aから上側に突出する。
第1の高周波部材50のリッジ52の上端面は、第2の高周波部材60の下面60bと上下方向において隙間を介して対向する。リッジ52の上端面と第2の高周波部材60の下面60bとの間の隙間は、第1の導波路59を構成する。電磁波(信号波)は、リッジ52の上端面と第2の高周波部材60の下面60bとの間の隙間を、リッジ52の延びる方向に沿って伝搬する。リッジ52は、電磁波を案内する方向に沿って一様な幅で延びる。
複数のロッド53は、リッジ52の周囲において、行方向および列方向に配列される。
このようなロッド53は、ポスト又はピンと呼ばれることもある。行および列方向に配列された複数のロッド53は、人工磁気導体を実現する。
人工磁気導体は、自然界には存在しない完全磁気導体(PMC:Perfect Magnetic Conductor)の性質を人工的に実現した構造体である。完全磁気導体は、「表面における磁界の接線成分がゼロになる」という性質を有している。これは、完全導体(PEC:Perfect
Electric Conductor)の性質、すなわち、「表面における電界の接線成分がゼロになる」という性質とは反対の性質である。完全磁気導体は、自然界には存在しないが、例えば複数の導電性ロッドの配列のような人工的な構造によって実現され得る。人工磁気導体は、その構造によって定まる特定の周波数帯域において、完全磁気導体として機能する。人工磁気導体は、特定の周波数帯域(伝搬阻止帯域)に含まれる周波数を有する電磁波が人工磁気導体の表面に沿って伝搬することを抑制又は阻止する。このため、人工磁気導体の表面は、高インピーダンス面と呼ばれることがある。
複数のロッド53の上端面は、第2の高周波部材60の下面60bと上下方向において隙間を介して対向する。本実施形態において、複数のロッド53の上端面は、リッジ52の上端面と同一平面上に位置する。この平面は人工磁気導体の表面Sを構成する。
リッジ52は、第1の高周波部材50の厚さ方向から見て、複数のロッド53の間に配置されている。すなわち、リッジ52の幅方向の両側には、それぞれ人工磁気導体が位置している。言い換えると、リッジ52の幅方向の両側は、人工磁気導体によって挟まれている。
なお、本実施形態において、リッジ52とロッド53とは、同一の高さを有している。
しかしながら、リッジ52の高さは、ロッド53の高さと異なっていてもよい。
リッジ52の幅方向の両側において、人工磁気導体の表面Sと第2の高周波部材60の下面60bとの間の空間は、特定周波数帯域内の周波数を有する電磁波を伝搬させない。
そのような周波数帯域は「禁止帯域」と呼ばれる。リッジ52の上端面と第2の高周波部材60の下面60bとの間に設けられた第1の導波路59を伝搬する電磁波(信号波)の周波数(すなわち、動作周波数)は、禁止帯域に含まれる。このため、アンテナ装置1は、第1の導波路59を伝搬する電磁波の損失を抑制することができる。
第1の高周波部材50のリッジ52は、板厚方向から見て、それぞれ一対の端部を有する。リッジ52の一対の端部は、それぞれ第2の高周波部材60に設けられるポート64、65(貫通孔)の直下に位置する。リッジ52の一対の端部のうち一方は、第1のポート64を介して、第2の高周波部材60の上面60aに配置された回路基板90の端子(図示略)と対向する。また、リッジ52の一対の端部のうち他方は、第2のポート65の直下に配置される、第1の導波路59は、第1のポート64を介し回路基板90の端子から電磁波を受け取り、第2のポート65を介し第2の導波路69に電磁波を受け渡す。
図1に示すように、第1の高周波部材50の上面50aには、板厚方向から見て、複数のリッジ52と複数のロッド53とが集中して配置される領域が2つ設けられる。本明細書において、複数のリッジ52および複数のロッド53が集中して配置される領域を機能領域50Aと呼ぶ。2つの機能領域50Aのうち、一方は送信する電磁波(送信信号)を伝搬するために設けられ、他方は受信する電磁波(受信信号)を伝搬するために設けられる。
図3は、第1の高周波部材50の部分拡大図である。
複数のロッド53は、第1種のロッド53Aと、第2種のロッド53Bと、に分類される。第1種のロッド53Aは、板厚方向から見て、リッジ52に隣接するロッド53である。複数の第1種のロッド53Aは、リッジ52の延びる方向に沿って並ぶ。一方で、第2種のロッド53Bは、板厚方向から見て、リッジ52に対し第1種のロッド53Aより外側に配置される。
以下の説明において、第1種のロッド53Aと第2種のロッド53Bとを互いに区別しない場合、これらを単にロッド53と呼ぶ。
リッジ52の周囲に、人工磁気導体を構成させるためには、リッジ52に隣接して配置される第1種のロッド53Aの高精度な形状が重要となる。より具体的には、第1種のロッド53A先端のリッジ52側の角がより明瞭である場合に、実現される人工磁気導体の性能は高い。これに対して、第2種のロッド53Bは、第1種のロッド53Aの機能を補助するために設けられるものであって、人工磁気導体の実現に対する角の明瞭さの影響が第1種のロッド53Aに対して小さい。よって、第1種のロッド53A先端のリッジ52側の角は、第1種のロッド53A先端の他の角、および第2種のロッド53Bの先端の角よりも、明瞭であることが望ましい。なお、角が明瞭であるとは、曲率半径が小さいことを意味する。
第1の高周波部材50の下面50bには、下側に突出する複数の固定部58が設けられる。固定部58は、円柱状である。固定部58は、下面50bにおいて、周壁面50cに沿って複数設けられる。固定部58には、上下方向に貫通する固定孔58aが設けられる。固定孔58aには、高周波部材50、60、70同士を互いに固定するネジが挿入される。
<第2の高周波部材>
図1に示すように、第2の高周波部材60は、本体部61を有する。第2の高周波部材60の本体部61は、互いに反対側を向く上面60aおよび下面60bを有する。また、本体部61は、)上面60aと下面60bを繋ぐ周壁面60cを有する。
第2の高周波部材60は、第1の高周波部材50と同様に、給電層を担う。第2の高周波部材60は、第1の高周波部材50と類似の構成を有する。
図2に示すように、第2の高周波部材60の上面60aには、上下方向から見て筋状に延びるリッジ62(導波部材)と、上下方向から見てリッジ62の周囲に配置される複数のロッド63と、が設けられる。すなわち、第2の高周波部材60は、リッジ62およびロッド63を有する。リッジ62およびロッド63は、ともに本体部61の上面60aから上側に突出する。
第2の高周波部材60のリッジ62の上端面は、第3の高周波部材70の下面70bと上下方向において隙間を介して対向する。リッジ62の上端面と第3の高周波部材70の下面70bとの間の隙間は、第2の導波路69を構成する。
第2の高周波部材60のリッジ62は、板厚方向から見て、それぞれ一対の端部を有する。リッジ62の一対の端部のうち一方は、第2の高周波部材60の第2のポート65に隣接して配置される。また、リッジ62の一対の端部のうち他方は、第3の高周波部材70に設けられるスロット(貫通孔)73の直下に位置する。第2の導波路69は、第2のポート65を介し第1の導波路59から電磁波を受けとり、スロット73を介し第3の高周波部材70のアンテナアレイ79に電磁波を受け渡す。
第2の高周波部材60のロッド63は、第1の高周波部材50のロッド53と同様に、2種のロッドに分類される。すなわち、複数のロッド63は、複数の第1種のロッド63Aと、複数の第2種のロッド63Bと、に分類される。
第1種のロッド63Aは、第1の高周波部材50の第1種のロッド53A(図3参照)と同様の構成を有する。すなわち、第1種のロッド63Aは、板厚方向から見て、リッジ62に隣接するロッド63である。複数の第1種のロッド63Aは、リッジ62の延びる方向に沿って並ぶ。
以下の説明において、第1種のロッド63Aと第2種のロッド63Bとを互いに区別しない場合、これらを単にロッド63と呼ぶ。
第2種のロッド63Bは、第1の高周波部材50の第2種のロッド53B(図3参照)と同様の構成を有する。すなわち、第2種のロッド63Bは、板厚方向から見て、リッジ62に対し第1種のロッド63Aより外側に配置される。
図1に示すように、第2の高周波部材60の上面60aには、板厚方向から見て、複数のリッジ62と複数のロッド63とが集中して配置される2つの機能領域60Aが2つ設けられる。2つの機能領域60Aのうち、一方は送信する電磁波(送信信号)を伝搬するために設けられ、他方は受信する電磁波(受信信号)を伝搬するために設けられる。
図2に示すように、第2の高周波部材60の上面60aには、回路基板90が配置される。回路基板90には、第2の高周波部材60の上面60aに対向する側の面、すなわち図2における回路基板90の裏側に、マイクロ波集積回路が搭載される。回路基板90の裏側にあるため、図2ではマイクロ波集積回路は表示されていない。第2の高周波部材60の上面60aには、凹部66がある。この凹部66は、集積回路収容領域66として機能する。また、第2の高周波部材60には、板厚方向に貫通する複数の第1のポート64(貫通孔)および複数の第2のポート65(貫通孔)と、が設けられる。複数の第1のポート64は、集積回路収容領域66の周囲に並んで配置される。第2のポート65は、板厚方向から見て、機能領域60Aの内側に位置する。
第2の高周波部材60の上面60aおよび下面60bには、上下に突出する複数の固定部68が設けられる。固定部68は、円柱状である。固定部68は、上面60aおよび下面60bにおいて、周壁面60cに沿って複数設けられる。固定部68には、上下方向に貫通する固定孔68aが設けられる。固定孔68aには、高周波部材50、60、70同士を互いに固定するネジが挿入される。
<第3の高周波部材>
第3の高周波部材70は、本体部71を備える。第3の高周波部材70の本体部71は、互いに反対側を向く上面70aおよび下面70bを有する。本体部71は更に、上面70aと下面70bを繋ぐ周壁面70cを有する。
第3の高周波部材70は上面70aに、アンテナアレイ78およびアンテナアレイ79を有する。ホーンアンテナアレイ78は、複数のスロット73と、該スロットに各々接続するホーン74を有する。アンテナアレイ79は、複数のスロット73と、該スロットの開口から伸びる突起75を有する。
スロット73は、第3の高周波部材70の本体部71を上下方向に貫通する貫通孔である。スロット73は、本体部71の上面70aおよび下面70bにおいてそれぞれ開口する。スロット73は、電磁波を給電する給電手段として機能する。スロット73は、第2の導波路69に接続される。すなわち、スロット73は、第2の導波路69から電磁波を受け取る。
アンテナアレイ78は、一列に並ぶ5つのホーン74を含む。その5つのホーンの内、中央の3つの底部には、スロット73が開口する。この場合、スロットが開口するとは、スロットとホーンとの間で電磁波の受け渡しが可能な関係にあることを意味する。例えば、スロットが誘電体で塞がれていても、電磁波の受け渡しが可能な状態であれば、本開示に関する高周波部材では、それは開口しているものとして扱う。
<高周波部材の製造方法>
次に、高周波部材50、60、70の製造方法について説明する。高周波部材50、60、70は、ダイカストにより成型される。
図4は、高周波部材50、60、70を成型する金型(ダイカスト金型)2の分解斜視図である。
金型2は、第1型(第1の金型)10と、第1支持部19と、第2型(第2の金型)20と、第2支持部29と、を有する。すなわち、金型2は、少なくとも第1型10および第2型20を含む、複数の金型を有する。
第1型10と第2型20とは、互いに向かい合って配置される。第1型10は、第1支持部19に支持される。第1支持部19および第2支持部29は、それぞれ不図示の機構によって保持される。当該機構は、第2支持部29を第1支持部19に対して、相対的に離れる方向もしくは接近する方向に移動させることができる。金型を接近させ組み合わせる動作を、以下では、金型を閉じる、と表現する事がある。また、閉じた状態にある金型を引き離す操作を、以下では、金型を開く、表現する事がある。また、これらの開閉操作の際に金型を移動させる方向を、開閉方向、と表現することもある。
なお、図4において、第2型と第2支持部29とを分離した状態で図示したが、実際の成型作業の際には第2型は第2支持部29に固定されている。
第1型10と第2型20とを接触させた組み合わせた状態において、第1型10と第2型20との間には、キャビティCが存在する。この状態を、以下では、金型が閉じた状態、と表現することがある。また、この際の操作を、金型を閉じる、と表現する事がある。キャビティCは一つである場合もあるが、この例では4つである。生産性を高めるために、キャビティCは複数個を確保することが多い。
金型を閉じることで、第1型10と第2型20とによってキャビティCが形成される。キャビティCは、第1型10と第2型20で囲まれた空洞である。また、キャビティCの内周面は、第1型10と第2型20それぞれの表面の一部である。
なお、第1型10および第2型20は、複数の部分金型あるいは入れ子等から成るものであってもよい。
また、本明細書において、キャビティCとは、高周波部材50、60、70を成型する空間を指し、ランナーおよびオーバーフローを形成する空間は、含まない。
キャビティCには、溶融し流動状態にある金属素材が注入される。注入された金属素材が固化することで高周波部材50、60、70が成型される。すなわち、高周波部材50、60、70の製造方法は、キャビティC内に流動状態にある金属素材を注入し、固化させる工程を含む。
本実施形態において、金型2には、第1の高周波部材50、第2の高周波部材60および第3の高周波部材70をそれぞれ成型するキャビティCに加え、溶融した金属素材の流動のバランスを良好にするためのダミー成型品を成型するキャビティCが設けられる。このため、金型2には、4つのキャビティCが設けられる。4つのキャビティCは、第1の高周波部材50を成型する第1のキャビティC1と、第2の高周波部材60を成型する第2のキャビティC2と、第3の高周波部材70を成型する第3のキャビティC3と、ダミー成型品を成型するダミーキャビティCDと、に分類される。なお、このダミーキャビティCDに代えて、第4の高周波部材を成型する第4のキャビティを設けても良い。
高周波部材50、60、70の製造方法は、キャビティC内に注入された金属素材が固化した後、金型2を開き、固化した金属素材を取り出す工程を含む。本実施形態において、固化した金属素材は、高周波部材50、60、70に、ランナーおよびオーバーフローが連結された形態を備える。本実施形態において、固化した金属素材(成形体)は中間製品であって、高周波部材50、60、70の完成品ではない。本実施形態の高周波部材50、60、70の製造方法は、金型2から取り出した中間製品から、ランナーおよびオーバーフローを除去する工程を含む。
なお、第1型10と第2型20とを分離する工程において、ランナーおよびオーバーフローを除去してもよい。この場合、第1型10と第2型20とを分離する工程で取り出される金属素材は、高周波部材50、60、70そのものであり得る。
なお、本明細書において流動状態の金属とは、以下記載の簡素化のために、単に溶融金属と呼ぶことがある。また、本開示において溶融金属は、完全に溶融して液相の単一相状態となった金属に、限定されない。部分的に素材の固相が残存し、固相と液相が共存した状態であっても、全体として流動可能な状態にあれば、“溶融し流動状態にある金属素材”の範疇に含まれる。一例をあげれば、固相と液相が共存し揺変性(thixotropy)を示す素材も、本開示においては“溶融し流動状態にある金属素材”であり得る。
<入れ子(insert)について>
次に、本実施形態の金型2の具体的な構造について説明する。ここでは、複数のキャビティCのうち、第1のキャビティC1および第1のキャビティC1において成型される第1の高周波部材50について説明する。
図5は、第1型10および第2型20の模式断面図である。第1型10および第2型20は組み合わされており、第1のキャビティC1が形成されている。第1のキャビティC1に溶融金属が充填され固化することにより、第1の高周波部材50が成型される。
第1型10は、ブロック形状の基部11と、基部11に取り付けられる複数の入れ子(insert)12とを有する。より正確には、基部11は複数の溝、凹部や貫通孔が設けられた、直方体の形状、または板形状を有する。
基部11は、第1面11aと、第1面11aとは逆側を向く第2面11bとを有する。第1面11aは、第2型20に対向する。金型2を開く際には、第1面11aと第2型20との距離は拡大する。第1面11aには、第2型20側に開口する主凹部30と、主凹部30に繋がるゲート33gと、主凹部30に繋がるオーバーフロー33f、が設けられる。ゲート33gおよびオーバーフロー33fは、図5における奥行方向の長さが深さに比して広い。ゲート33gおよびオーバーフロー33fは、金型2を閉じた状態では、キャビティCに開口する孔になる。
金型2を閉じた状態において、主凹部30の開口は、第2型20によって覆われる。すなわち、第2型20の表面の一部は、第1面11aおよび前記主凹部30と対向する。第1のキャビティC1は、主凹部30と第2型20とによって囲まれる空間である。主凹部30は、第2型20と対向する底面31と、底面31から第2型20側に延びる壁面33aと33bと、を有する。
なお、主凹部30の底面31は、基部11の第1面11aの一部である。
基部11は、複数の筋状凹部14と、複数の貫通孔13と、複数の第1凹部15と、図示しない複数の第2凹部とを有する。これらの凹部は何れも、主凹部30の底面31に開口する。また、基部11は、複数の収容凹部17を有する。収容凹部17は、それぞれ、第2面11bに開口し、前記第1面11aに向けて凹む。複数の貫通孔13の各々は、第1面11aに開口する。また、貫通孔13の各々は、第1面11aから伸びて収容凹部17に達し、収容凹部17の底面171に開口する。一般に基部11は、少なくとも1つの筋状凹部14と、少なくとも1つの収容凹部17を備える。
図6は、第1のキャビティC1における第1型10の部分断面斜視図である。
図6に示すように、基部11は、複数の筋状凹部14と、複数の貫通孔13と、複数の収容凹部17と、複数の第1凹部15、に加えて、複数の第2凹部16を有する。
筋状凹部14は、主凹部30の底面31に開口する。筋状凹部14は、第1面11aから第2面11b側に向かって凹む。筋状凹部14の長さは、幅の3倍よりも大きい。また、筋状凹部14には、屈曲部や分岐を含み得る。リッジ52は、筋状凹部14の内部空間に、溶融した金属素材が充填され固化することで成型される。
収容凹部17は、基部11の第2面11bに開口する。収容凹部17は、第2面11bから第1面11a側に向かって凹む。複数の収容凹部17には、それぞれ入れ子12が収容される。この際、入れ子12は収容凹部17と嵌合した状態にある。
図7は、第1面11aを平面視した状態における、基部11の平面図である。特に、機能領域形成部40の内の一つを拡大表示している。この図において、収容凹部17および収容凹部17に嵌る入れ子12の平面配置を示す。なお、図7において、入れ子12には、強調する為にハッチングを付している。
図7に示すように、収容凹部17は、貫通孔13が並ぶ列の直下に配置される。貫通孔13の列は、筋状凹部14に隣り合う。収容凹部17は、直上に配置される貫通孔13の列が延びる方向に沿って延びる。
入れ子12の外周面は、収容凹部17の内周面と同形状であり、寸法が収容凹部17より若干小さい。この場合の“若干”とは、入れ子12または収容凹部17を大きく痛めることなく、入れ子12を収容凹部17に嵌合させ、或いは嵌合させた入れ子12を取り外せる程度の大きさを指す。この寸法は金型の材質等種々の条件によって異なり、その説明は本明細書の目的を超えるのでここでは省略するが、当業者には把握できるものである。入れ子12は、収容凹部17と少なくとも同数だけ用意され、各収容凹部に嵌合させられる。なお、この例において、各収容凹部17には、独立した別個の部材である入れ子12が、それぞれ収容されるが、本開示の実施形態は、この様な態様に限らない。例えば、隣り合う複数の入れ子12が第2面11b側で繋がり、一つの部材となっている形態であっても良い。そのような入れ子は、例えば、図12Aに示す第2種の柱46c(後述)と似通った外観を呈する。
図6に示すように、貫通孔13は、収容凹部17の底面171から基部11の第1面11a側に貫通する。貫通孔13は、第1面11aの法線方向からみて見て(平面形状)矩形の形状を有する。貫通孔13が収容凹部17側に開口する部分において、当該開口の幅は収容凹部17の幅よりも小さい。言い換えれば、貫通孔13の収容凹部17における開口は、入れ子12の第1面11a側の端面に覆われる。また、その開口の縁は、全周が入れ子12の第1面11a側の端面に接している。ここで、“接する”とは、完全に間隙がゼロである状態には限定されない。実際に素材を注入し成形作業を行った際に、バリが生じうる程度の間隙が、収容凹部17の底面171と入れ子12の端面との間に残っている状態であっても、本開示においては“接する”に含まれる。なお、貫通孔13の平面形状は、矩形に限られない。円形や楕円形状等も、必要に応じて選択する事ができる。貫通孔13は、複数個が筋状凹部14に沿って並ぶ。貫通孔13は、筋状凹部14に隣接して配置される。貫通孔13からみて、筋状凹部14とは逆の側には、第1凹部15が配置される。第1凹部15は複数個が配置され、貫通孔13の列に沿って並ぶ。
入れ子12は収容凹部17に嵌められ、入れ子12の第1面11a側端面12aが貫通孔13の収容凹部17側の開口を閉塞する。端面12aは、貫通孔13の第2面11b側の開口の縁の外側まで広がる。溶融した金属素材を、貫通孔13に充填し固化させることで第1種のロッド53A(図3参照)が成型される。
一般的な金型の製造においては、微細な凹部を形成するためには放電加工が利用される。しかし、凹部の底面と側面が、明瞭な角を成している必要がある場合は、放電加工での形成は難しい。そのような角部分では、放電加工の電極において、不要なスパークが発生してしまうからである。
本実施形態によれば、貫通孔13の収容凹部17側の開口を入れ子12で覆うことで、貫通孔13の内周面と入れ子12の端面12aとの境界には、明瞭な角を形成できる。本開示に関わる高周波部材において、第1種のロッド53Aの先端面と側面は、明瞭な角を成している必要がある。第1型10の基部11をこのように構成する事により、貫通孔13の内部空間で成型される第1種のロッド53Aの先端に、明瞭な角を形成することが可能になる。
一般的に、放電加工により金型を製造する場合、貫通孔の成型では、凹部の成型と比較して、スパークが生じ難い。したがって、本実施形態によれば、放電加工により第1型10を製造する場合、貫通孔13の内周面の金型精度を高めやすい。さらに、貫通孔13は、凹部と比較して、内面の研磨が容易であり、放電加工時にスパークが生じた場合であっても、スパーク痕を研磨により除去しやすい。すなわち、本実施形態によれば、第1型10において、第1種のロッド53Aを成型する貫通孔13の金型精度を高めやすく、結果的に第1種のロッド53Aの寸法精度を高めることができる。
また、一般的にダイカスト成型においては、金型の微細な凹形状の内部にガスがたまりやすく、これが溶融した金属素材の充填の障害になる。このため、成型品の凸部に、明瞭な角を形成することは難しい。
本実施形態によれば、成型時に入れ子12と収容凹部17の底面171との間からガスを排出させることができる。このため、貫通孔13の内周面と入れ子12の端面12aとの境界部分にも溶融金属素材が十分に充填され、第1種のロッド53Aの先端に明瞭な角を形成することができる。また、貫通孔13が収容凹部17側に開口する部分において、当該開口の幅は収容凹部17の幅よりも小さいため、貫通孔13の内周面と入れ子12の端面とにおいて、万一バリが発生したとしても、バリは貫通孔13の開口から外側に広がる方向に広がる形状を取る。そして、例えば図6において、金型から成形された部材を取り外す際には、部材は図の上方向に移動させられるため、このバリは貫通孔13の収容凹部17側開口の縁に当たって、除去されやすい。入れ子を利用する構造には、この点でも、第1種のロッド53Aの先端部分の成型精度を高める効果を期待できる。
第1の高周波部材50において、人工磁気導体の実現のための構造としては、第1種のロッド53Aが最も重要である。第2種のロッド53Bは第1種のロッド53Aの機能を補助する。入れ子12を利用する事で、この第1種のロッド53Aの、特に先端部分の成型精度を高めることができる。他方で、第2種のロッド53Bには、第1種のロッド53Aほどの成型精度は要求されない。
ダイカスト成型において、金型の微細な凹部の内周面と成型品との間で焼き付きが生じる場合がある。金型の微細な凹部の内側で焼き付きが生じると、金型を交換する必要が生じるため、従来、微細な凹部を有する金型の寿命は短かった。
本実施形態によれば、入れ子12を外して貫通孔13の第2面11b側の開口を露出させることができため、貫通孔の内部に焼き付きが生じた場合であっても、金型の補修を行う事が容易である。結果として、第1型10の寿命を長くすることができる。
図7に示すように、平面視した場合、複数の貫通孔13は筋状凹部14に隣接し筋状凹部14の延びる方向に沿って並ぶ。上述したように、筋状凹部14はリッジ52を成型し、貫通孔13は第1種のロッド53Aを成型する。本実施形態の金型2によれば、リッジ52と、リッジ52に隣接しリッジ52の延びる方向に沿って並ぶ複数の第1種のロッド53Aと、を有する第1の高周波部材50を成型できる。
本実施形態によれば、第1型10は、複数の入れ子12を有し、基部11は、それぞれ入れ子12が嵌る複数の収容凹部17を有する。すなわち、複数の貫通孔13の全ての開口は、単一の入れ子12によって覆われるのではなく、個々の長さが筋状凹部14の長さよりも短い、複数の入れ子12によって覆われる。
第1型10が入れ子を有する場合、第1型10の基部11に収容凹部によって切込みが設けられるため、基部11の剛性が低下する。このため、1つの基部11の広範囲に亘って入れ子構造を採用すると、ダイキャスト成型時に流動状態にある金属素材に高圧がかけられた際に、基部11にたわみが生じやすい。たわみが生じると、収容凹部17の底面171と入れ子12との間の隙間が大きくなり、成形される部材にバリが生じやすくなる。
本実施形態によれば、入れ子を収容する収容凹部として、一つの長い収容凹部を用意するのではなく、複数個の比較的短い収容凹部を用意する事により、基部11の剛性を確保し、第1種のロッド53Aの先端の角部にバリが生じることを抑制できる。また、本実施形態に関わる高周波部材においては、第1種のロッド53Aは、基本的にリッジ52に隣接する部分にしか配置されない。リッジ52に直接隣り合わないロッドである第2種のロッド53Bにおいては、第1種のロッド53A程には高い成形精度は要求されないため、先端面と側面との間が曲面で接続される形状が許容される。このため、第2種のロッド53Bを成型するためには、入れ子12は採用されない。そのような部位では、貫通孔ではなく、第1凹部15が用いられる。すなわち、貫通孔13は列を成して並ぶが、その列は筋状凹部14に隣接する。そして、貫通孔13の列に沿って複数の第1凹部15が並ぶ。すなわち、貫通孔13の列は、複数の第1凹部15と筋状凹部14の間に位置する。なお、列を成す貫通孔13の数は3つ以上である。
リッジ52に隣接するロッドであっても、部分的には凹部を用いて成形される。よってその部分の直下には収容凹部はない。そのような凹部は、図6および図7で、第2凹部16として図示されている。このため、収容凹部17は第2凹部16の下で途切れ、長さが短くなる。このように、収容凹部17を分断して短くすることにより、基部11の剛性を高める事ができる。なお、先に説明した理由により、第2凹部16の加工は難しくなるが、数が少ないため、金型加工のコスト上昇は比較的小さい。
収容凹部17を分断して短くすることによって基部11の剛性が向上する効果を得られる収容凹部17の最短の長さは、貫通孔2つ分である。より詳しくは、少なくとも3つの貫通孔13が列を成して並び、この内2つが一つの収容凹部17の底面171に開口し、他の一つが別の収容凹部17の底面171に開口する構造である。そして、これら二つの収容凹部17に、それぞれ入れ子12が収容される。この場合、基部11は少なくとも2つの収容凹部17を有する。また、隣り合う2つの収容凹部17の境界部分にもロッドを形成する構造が必要である場合には、第2凹部16を配置する。第1面11aから垂直な方向から見通した場合、第2凹部16の中心は、2つの収容凹部17の間に位置する。
図6に示すように、貫通孔13の第1面11a側の開口のうち、筋状凹部14と隣接する1辺を除く他の3辺は、湾曲面を有する。すなわち、貫通孔13の第1面11a側の開口の一部のエッジには、Rが付けられている。貫通孔13の第1面11a側の開口に湾曲面を付けることで、貫通孔13への溶融金属素材の流入が促進される。これにより、貫通孔13への金属素材の充填率を高め、第1種のロッド53Aの成型精度を高めることができる。
なお、貫通孔13の第1面11a側の開口のうち、筋状凹部14と隣接する1辺は、湾曲面を伴わない。すなわち、貫通孔13の第1面11a側の開口のうち、筋状凹部14と隣接する1辺は、角を有する。これにより、貫通孔13は、リッジ52と対向する側面の下端に角を有する第1種のロッド53Aを成型することができる。このような形状のロッドを、リッジに隣接して配置されるロッドとして使用する事により、ロッド列の人工磁気導体としての特性を確保する事が容易になる。
貫通孔13の軸方向に対して垂直な面における貫通孔13の断面積は、第1面11a側の開口から第2面11b側に向かうに従って単調に減少する。すなわち、貫通孔13の内周面の少なくとも一部は、第2面11b側から第1面11a側の開口に向かって幅が狭まるテーパ形状を有する。この結果、貫通孔13で成型される第1種のロッド53Aも、先細りのテーパ形状を有する。
なお、貫通孔13の内周面のうち、筋状凹部14に隣接する面は、第1面11aと直交する平面である。これにより、貫通孔13は、リッジ52の側面と平行に対向する側面を有する第1種のロッド53Aを成型することができ、第1種のロッド53Aからなるロッド列の、人工磁気導体としての特性を確保する事が容易になる。
第1凹部15は、溶融した金属素材が充填され固化することで第2種のロッド53B(図3参照)を成型する。第1凹部15は、主凹部30の底面31に設けられる。すなわち、第1凹部15は、基部11の第1面11aに設けられる。第1凹部15は、第1面11aから第2面11b側に凹む。第1凹部15は、第1面11aに垂直な方向から見て、四隅にRが設けられた矩形状である。
本実施形態では、第2種のロッド53Bを成型する第1凹部15には、入れ子構造が採用されない。第2種のロッド53Bは、第1種のロッド53Aと比較して、高い成型精度を必要としないためである。
第1凹部15の開口の縁は、凸湾曲面形状を有する。すなわち、第1凹部15の開口の縁には、Rが付けられている。第1凹部15の開口に湾曲面を付けることにより、第1凹部15への溶融金属素材の流入が促進される。これにより、第1凹部15への金属素材の充填率を高め、第2種のロッド53Bの成型精度を高めることができる。
第1凹部15の軸方向に垂直な面における第1凹部15の断面積は、開口から底部に向かうに従って単調に減少する。すなわち、第1凹部15の内周面は、開口から底部に向かって間隔が狭まるテーパ形状を呈する。
<機能領域形成部について>
再び図5を参照し、機能領域形成部40について説明する。
第1のキャビティC1の内周面は、底面31、これに対向する天面32、および底面31と天面32を繋ぐ周壁面33と、機能領域形成部40と、を有する。底面31は、第1の高周波部材50の上面50aを成型する。天面32は、第1の高周波部材50の下面50bを成型する。また、周壁面33は、第1の高周波部材50の周壁面50cを成型する。
機能領域形成部40は、底面31および天面32のうち少なくとも一方に設けられる。機能領域形成部40は、第1の高周波部材50の機能領域50Aを形成する領域である。
図8は、図6の内、特に、機能領域形成部40の各部の寸法関係を表示する図である。
機能領域形成部40は、複数の貫通孔13と、複数の第1凹部15と、複数の第2凹部16を、何れか一種以上を含む。また、機能領域形成部40は、1つ以上の筋状凹部14を含んでも良い。図8の例では、機能領域形成部40は、これらすべてを含む。
貫通孔13と、第1凹部15と、第2凹部16とは、互いに構成は異なるものの、ロッドの成型という共通の目的を有する。よって、以下の説明においては、これらを区別せずに、単にロッド形成穴43と総称する場合がある。また、筋状凹部14は、リッジの成型を目的とする事を表現する為に、以下ではリッジ形成溝14と称する場合がある。
本開示に関わる高周波部材50および60は、機能領域に配置された複数の導電性のロッドによって構成される、人工磁気導体を備える点に特徴がある。導電性のロッドが人工磁気導体として機能するためには、複数の導電性ロッドが近接して配置される必要がある。加えて、個々のロッドも、幅より高さが高くなくてはならない。よって、このような高周波部材を成型するための金型は、ロッド形成穴の寸法や配置が一定の条件を満足する必要がある。その条件の詳細を以下で説明する。
機能領域形成部40には、少なくとも2つのロッド形成孔13が隣接して配置される。各々のロッド形成孔13は、幅w13よりも深さd13の方が大きい。互いに隣接する2つのロッド形成孔13の開口の縁の間の隔たりhは、これらの2つのロッド形成孔13の何れの深さd13よりも小さい。このため、複数のロッド形成孔13によって、密に配置された複数のロッド53(図3参照)を形成することができる。なお、このような関係は、全ての隣接する2つのロッド形成孔13が満たす必要はない。一部のロッド形成孔13は、隣接するロッド形成孔13の開口の縁との間の隔たりhが、何れのロッド形成穴13の深さdよりも大きくても良い。但しその場合は、そのようなロッド形成孔13で成形されるロッドは、人工磁気導体としての機能を十分に果たさない場合がある。
なお、機能領域形成部40には、ロッド形成孔13以外の孔または穴が配置されてもよい。そのような孔または穴は、例えば、深さよりも幅の方が大きい事がある。
機能領域形成部には、リッジ形成溝(筋状凹部)14も配置され得る。リッジ形成溝14の長さは、底部における幅w14よりも大きい。同様に、リッジ形成溝14の長さは、深さd14よりも大きい。
<ゲートおよびオーバーフローについて>
本開示に関わる高周波部材は、細くて長い複数のロッドや幅が狭くて高さが高いリッジが密集配置されている、機能領域を有する。このため、上述したように、この高周波部材を成型するための金型も、細い穴や深い溝が近接配置された領域を有する。このような細い穴や深い溝に、溶融した金属を十分に充填する事は容易ではない。特に、準ミリ波(周波数:20~30GHz)あるいはミリ波用の高周波部材を製造する場合は、ロッドやリッジの幅も、1mm前後あるいはそれ未満の幅になるため、充填不良が発生しやすい。充填を確実にするために、特にロッド形成穴43について、上述した様な種々の工夫が凝らされているが、これとは別に、ゲートおよびオーバーフローについても工夫を加える事が好ましい。なお、オーバーフロー(Overflow)という言葉は、キャビティから流れ出た余分の溶融金属素材を流れ込ませるための空隙と、当該空隙とキャビティとをつなぐ流路との、両方を意味する言葉として用いられる。本明細書では、更に、オーバーフローの空隙に流れ込んだ後固化した部分を指す言葉として用いられることもある。同様に、ゲート(gate)という言葉も、キャビティに溶融金属素材を注入する際の流路、あるいは、ゲート中に残存した溶融金属素材が固化して生ずる部位を指す言葉として用いられることもある。
金型の微小な間隙に素材を十分に充填する為には、キャビティに注入された溶融金属素材に十分な圧力が加わっている必要がある。その為には、溶融金属素材がゲートを通過する際の抵抗を小さくすることが好ましい。多方、溶融金属素材がオーバーフローを通過する際には、抵抗はやや大きいことが好ましい。このような条件を実現するためには、ゲート開口のアスペクト比は小さく、オーバーフローの開口は小さい、金型を設計する必要がある。
しかし、本開示にかかわる発明者らの検討結果によれば、本開示に関わる高周波部材を、このように設計した金型で生産しようとしても、特に機能領域形成部における充填不良を十分に低減する事は難しい。
本開示に関わる発明者らは、この問題を解決する為に検討した結果、非常に幅の広いゲートと、これに対向する形で配置された非常に幅の広いオーバーフローを設ける事で、充填不良を十分に低減させられることを見出したい。これは、圧力を高めるのではなく、溶融金属素材の流量を高めることが、充填率の改善に有効であることを示唆している。
以下に、ゲートとオーバーフローについて、その詳細を説明する。
図9Aは、第1の機能領域形成部40aおよび第2の機能領域形成部40bを含む第1型10の部分斜視図である。第1型10は、図で上方に向けて開口する主凹部30を有する。第1の機能領域形成部40aおよび第2の機能領域形成部40bは、主凹部30の底面31に配置され、底面31は周壁面33に囲まれる。周壁面33とは、より具体的には、底面31から離れる方向に延びる壁面を指す。この例において、周壁面33は、4つの壁面を有する。底面31を平面視した場合、周壁面33は図中の一方向に長い長方形の形状を有する。この長方形の長辺に当たる周壁面33の部分33aおよび33bには、切り欠き33gおよび33fがある。これら切り欠きは、第1型10が第2型20と組み合わされた際には、それぞれゲート33gの開口と、オーバーフロー33fの開口になる。なお本明細書では、2つの切り欠きと、これら切り欠きによって生ずるゲートおよびオーバーフローに対して、便宜上それぞれ同じ符号(33g、33f)を付している。
図9Bは、第1型10の平面図である。第1の機能領域形成部40aおよび第2の機能領域形成部40bは、それぞれ点線で囲まれている。また、メインフロー領域FAがハッチングを付して表示されている。この平面図において、第1の機能領域形成部40aおよび第2の機能領域形成部40bは底面31上に位置し、メインフロー領域FAの内側に配置されている。メインフロー領域FAとは、底面31の法線方向に沿って第1型10を見た場合において、第1の壁面33aのゲート33gを仮想的に第2の壁面33bのオーバーフロー33fに向かって直線的に移動させた際に、ゲート33gによって掃引される領域である。なお、ゲート33gとオーバーフロー33fの幅が異なる場合は、仮想的に移動されるゲート33gは、移動途中において一定の割合で幅を減じ、オーバーフロー33fに到達した際には、オーバーフロー33fと同一の幅になるものとする。本明細書において、以下、「仮想的に移動されるゲートによって掃引される領域」とは、ここで説明した意味を持つものとする。
このようにして定義されるメインフロー領域は、別の言葉で表現することも出来る。図9Bにおいて、ゲート33gの左の端から見て最も近いオーバーフロー33fの部位は、オーバーフロー33fの左端である。同様にゲート33gの右の端から見て最も近いオーバーフロー33fの部位は、オーバーフロー33fの右端である。そして、ゲート33gの各端部と、そこから最も近いオーバーフロー33fの部位をそれぞれ結ぶ事で、四角形の領域が描かれる。この四角形の領域をもって、メインフロー領域FAと定義することも出来る。
なお、キャビティ内周面の天面と底面に、それぞれ機能領域形成部が配置される形態も本願の開示に含まれる。その場合、メインフロー領域も、厳密には、天面および底面についてそれぞれ定義され得る。しかし、天面と底面が平行である場合は、天面および底面の何れを平面視した場合においても、定義されるメインフロー領域は同一になる。よって、この場合は、メインフロー領域定義する際に、天面および底面の何れを基準としても差異は生じない。
このように定義されるメインフロー領域は、ゲートからキャビティ内部に流れ込む溶融金属の内、オーバーフローに向かって直線的に流れる部分が通過する、キャビティ内部の領域に相当する。このメインフロー領域の内側に機能領域形成部を配置することで、機能領域形成部を通過する溶融金属の量を多く確保する事が可能であり、凹部や溝への溶融金属の充填度を高めることが可能になる。
なお、この例において、天面に垂直な方向から見通した場合、キャビティは四隅が面取りされた長方形であり、ゲート33gとオーバーフロー33fは、そのキャビティを囲む周壁面の長辺33aおよび33bに配置される。このように配置することで、ゲート33gおよびオーバーフロー33fの幅を広く取ることができるだけでなく、ゲート33gとオーバーフロー33fとの間の距離を短くすることができる。ゲート33gとオーバーフロー33fとの間の距離を短くすることも、第1の機能領域形成部40aおよび第2の機能領域形成部40bにおける凹部や溝への溶融金属の充填率を高めることに寄与する。
オーバーフロー33fの開口面積は、ゲート33gの開口面積に対し、85%以上100%以下であることが好ましい。このように構成することで第1のキャビティC1内に注入された際の溶融金属素材の圧力が高まり、第1および第2の機能領域形成部40a、40bへの金属素材の充填率を高めることができる。
図9Cは、本実施形態の変形例における第1型10bを示す平面図である。周壁面33の形状および第1の機能領域形成部40の形態と配置は、第1型10と同一である。また、ゲート33gがキャビティを囲む周壁面の長辺である第1の壁面33aに配置される点も同様である。オーバーフローは、周壁面の長辺である第2の壁面33bに配置される点は第1型10と同一であるが、33f1、33f2の二つに分かれている点で異なる。この場合、第1のメインフロー領域FA1と第2のメインフロー領域FA2とが定義される。そして、第1の機能領域形成部40aは第1のメインフロー領域FA1の内側に位置し、第2の機能領域形成部40bは第2のメインフロー領域FA2の内側に位置する。
この例において、第1のメインフロー領域FA1は、第1の壁面33aのゲート33gを仮想的に第2の壁面33bの第1のオーバーフロー33f1に向かって直線的に移動させた際にゲート33gによって掃引される領域である。また、第2のメインフロー領域FA2は、第1の壁面33aのゲート33gを仮想的に第2の壁面33bの第2のオーバーフロー33f2に向かって直線的に移動させた際にゲート33gによって掃引される領域である。何れの場合も、ゲート33gとオーバーフロー33f1および33f2との大きさが異なる。この様な場合の仮想的な掃引におけるゲート33gは、上述したように、移動途中において一定の割合で幅を減じ、オーバーフロー33f1またはf2に到達した際には、オーバーフロー33f1およびf2のそれぞれと同一の幅になるものとする。
また、図9Bで示した例と同様に、図9Cの例においても、メインフロー領域は別の表現で定義する事ができる。図10Cにおいて、ゲート33gの左の端から見て最も近いオーバーフロー33f1の部位は、オーバーフロー33f1の左端である。同様にゲート33gの右の端から見て最も近いオーバーフロー33f1の部位は、オーバーフロー33f1の右端である。そして、ゲート33gの各端部と、そこから最も近いオーバーフロー33f1の部位をそれぞれ結ぶ事で、四角形の領域を描かれる。この四角形の領域をもって、メインフロー領域FA1と定義することも出来る。同様の四角形をゲート33gとオーバーフロー33f2によっても描くことが可能であり、それをメインフロー領域FA2と定義する事ができる。
オーバーフローを二つに分けることにより、キャビティ内部における溶融金属の流れを調節し、機能領域形成部における凹部や溝への充填率を高めることができる。なお、この例では、オーバーフローの側を分断したが、ゲートの側を分断しても良い。本願の更に他の実施形態においては、ゲートおよびオーバーフローの両方を分断する事も可能である。例えば、ゲートを二つに分断するとともに、オーバーフローも二つに分断しても良い。この場合、4つのメインフロー領域が規定される。図10Cの例において、この様な複数のメインフロー領域FA1、FA2は、一部が重なっている。この様な重複領域が生じても、機能領域形成部がFA1とFA2の統合領域内にあれば、凹部や溝への溶融金属の充填率を高めることができる。なお、ここで、“FA1とFA2の統合領域”とは、FA1とFA2の何れか一方によって覆われる領域を意味し、当該統合領域上の任意の点は、FA1およびFA2の何れか一方以上に含まれる。また、“統合領域”は、3つまたはそれ以上のメインフロー領域に基づいて定義することも出来る。
各々が分断されている場合においても、オーバーフロー33f1およびf2の開口面積の合計は、ゲート33gの開口面積に対し、85%以上100%以下であることが好ましい。このように構成することで第1のキャビティC1に注入された際の溶融金属素材の圧力が高まり、第1の機能領域形成部40aおよび第1の機能領域形成部40bへの金属素材の充填率を高めることができる。
また、オーバーフロー33fおよびゲート33gの両方が、第1のキャビティC1の内周面に複数配置される場合は、複数のオーバーフロー33fの開口面積の総和が、複数のゲート33gの開口面積の総和に対し、85%以上100%以下であることが好ましい。
図10Aは、本実施形態における他の変形例に係る第1型10cの平面図である。また、第1種の柱44aおよび第2種の柱46a、46cも同時に示している。第1種の柱44aおよび第2種の柱46a、46cは、第1型10cまたは第2型20bの本体部分とは別部材として製作され、本体部分に設けられた孔(不図示)にその一端が収容され、第1型10cまたは第2型20bの一部として機能する。第1種の柱44aは幅が比較的大きく、ロッド形成穴43の幅の4倍を超える。第2種の柱46a、46cには、少なくとも部分的には幅の狭い部分を含み、その狭い部分における幅は、ロッド形成穴43の幅の3倍以下である。第1型10cは、第1の機能領域形成部41aおよび第2の機能領域形成部41bを有する。第1型10cにおいて、ゲート33gが周壁面の長辺である第1の壁面33aに配置される点は、第1型10および第1型10bと同様である。オーバーフローは、第1型10bとおなじく、33f3、33f4の二つに分かれている。これらは、第2の壁面33bに開口している。この場合、第1のメインフロー領域FA1と第2のメインフロー領域FA2とが定義される。そして、第1の機能領域形成部41aは、第1のメインフロー領域FA1の内側に位置し、第2の機能領域形成部41bは、第2のメインフロー領域FA2の内側に位置する。
本実施例において第1種の柱44aは周囲に環状凹部44cを伴う。鋳造時には、この環状凹部44cには溶融金属が充填され、環状の柱が形成される。この環状の柱は、第2の高周波部材60における、固定部68である。第2種の柱46aは第2の機能領域形成部41bの内部に位置する。第2種の柱46cは第1の機能領域形成部41aの内側に位置する。第1の機能領域形成部41aは第1のメインフロー領域FA1の内側に位置し、第2の機能領域形成部41bは第2のメインフロー領域FA2の内側に位置する。このような配置を有するため、鋳造時には溶融金属が第2種の柱46aおよび46cの周囲を十分に流れる。このため、第2種の柱44に隣接するリッジ形成溝14やロッド形成穴43にも、溶融金属が十分に充填される。
第1型10cには、第1種の柱44aが複数配置されるが、そのうちの少なくとも一部は、部分的に第1または第2のメインフロー領域FA1、FA2の外側に位置する。或いは、全体がメインフロー領域FA1、FA2の外側に位置する第1種の柱44aがあっても良い。第1種の柱44aは第2種の柱46aまたは46cに比して幅が大きいため、メインフロー領域FA1、FA2中に配置されていると、溶融金属素材の流れに、第1種の柱44aの下流側で乱れを生じ成型品の内部にボイドが生じる虞がある。本実施形態によれば、第1種の柱44aの少なくとも一部をメインフロー領域FA1、FA2の外側に配置することで、第1種の柱44aに起因するボイドが、機能領域に発生することを抑制できる。なお、第1種の柱が複数個ある場合、その全てをメインフロー領域外に配置する事は、必ずしも容易ではない。
図10Bは、第1型10cにおいて第1および第2の機能領域形成部41a、41b付近を拡大した図である。第2の機能領域形成部41bの内側には、3つの第2種の柱46aが配置されている。これらの第2種の柱46aの間は、各々の第2種の柱46aの幅以上大きな間隔がある。第1の機能領域形成部41aの内側には、4つの第2種の柱46cが配置されている。これらの第2種の柱46cの間の間隔は、各々の第2種の柱46cの幅よりも狭い。これらの何れの場合であっても、第2種の柱46a、46cを何れかのメインフロー領域の内側に配置する事により、第2種の柱46a、46cの周囲に溶融金属を十分に充填させることが可能である。
図11は、図10BにおけるA-B-Cに沿った線における、第1型10cおよび第2型20bの模式断面図である。第1型10cおよび第2型20bは組み合わされて閉じた状態となっており、第2のキャビティC2が形成されている。第2のキャビティC2を用いて、第2の高周波部材60が成型される。
第2のキャビティC2には、第1のキャビティC1と類似の構成を有する部位が含まれる。このため、第2のキャビティC2の説明において、第1のキャビティC1と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
第1型10dは、第2型20bに対向する第1面11aを有する。第2型20bは、第1型10dに対向する第2面21を有する。第1面11aには、第2面21に向けて開口する主凹部30が配置される。主凹部30の底面31は、周壁面33で囲まれる。周壁面33は底面31から第2面21に向けて伸びる面である。なお、第2面21の内、第2のキャビティC2の内周面に当たる部分を、天面32と呼ぶ。
図11において、底面31には、第2の機能領域形成部41bと、環状凹部44cが配置されている。また、底面31には第1種の柱収容孔44bが開口する。第1種の柱収容孔44bには、第1種の柱44aの基部が収容され、第1種の柱44aの先端面は天面32に接触する。第2の機能領域形成部41bは、第1の機能領域形成部41aと同様に、複数のロッド形成穴43とリッジ形成溝42とを含む。この図において、リッジ形成溝は、断面に沿って延びており、かつ、左右方向に伸びる2つの部位42aおよび42bを含む。また、リッジ形成溝の2つの部位42aおよび42bとの間には、高まり42cおよびロッド形成穴43が配置されている。また、第2の機能領域形成部41bは、第2種の柱46aを含む。天面32には、第2種の柱収容孔46bが開口しており、第2種の柱46aの上部が収容されている。第2種の柱46aの下端面は、高まり42cの頂面に接触している。
第2のキャビティC2に溶融金属が充填され固化する際に、第1種の柱44aは、第2の高周波部材60を貫通する孔を成型する。また、第2種の柱46aは、第2の高周波部材60を貫通する孔を成型し、その孔は高まり42cによって形成されるリッジの存在しない部分に接続する。
図11において、天面32に平行な面での、第1型10d、第1種の柱44aまたは第2種の柱46aの断面を、以下では水平断面と呼ぶ。第1型10dの水平断面において、環状凹部44cの水平断面は円形の外形を有し、第1種の柱44aおよび第1種の柱収容孔44bの断面形状も、それぞれ円形である。第2種の柱46aの水平断面はH型である。第2種の柱46aの水平断面はH型に限られず、I字型、あるいはUの字等の形状を選択できる。第2種の柱46aと第2種の柱収容孔46bは、同一の水平断面形状を有する。
環状凹部44c、第1種の柱44a、および第1種の柱収容孔44bは第2の機能領域形成部41bの外側に配置される。すなわち、これらの部位や部材に隣接し、かつこれらを挟んで配置される複数のロッド形成穴43を伴わない。他方、図10Bに示す様に、天面32に垂直な方向に沿って平面視した場合、第2種の柱46aに隣接し、かつ第2種の柱46aを挟んで配置された複数のロッド形成穴43を、第2種の柱46aは伴う。なお、ここで、隣接する、とは、平面視した状態で、ロッド形成穴43の深さの2倍よりも小さい距離しか隔たっていない位置関係を意味する。
第1種の柱44aで成形される孔は、第2の高周波部材60を他の部材に固定するための、ねじ等の固定部材を収容するために用いることができる。第2種の柱46aで成形される孔は、電磁波を通すための導波管として利用する事ができる。
なお、本明細書において用いる、底面、および天面という言葉は、実際に底面が地面側、天面が天井側に位置することを意味するものではない。一対の対向する面の内の、一方を底面と呼び、他方を天面と呼んでいるに過ぎない。実際の製造時において、天面が地面側に位置する事も有り得る。また、天面が水平方向を向くことも有り得る。
図12Aおよび図12Bは、第2種の柱46cを説明する図である。図12Aは、4本の第2種の柱46cを含む部材の斜視図である。4本の第2種の柱46cは、基部の側において幅広の一つの柱46dに接続している。キャビティC2の内部に位置するのは、第2種の柱46cの部分のみである。この例において、4本の第2種の柱46cは互いに近接して配置されているが、基部で一つに繋がっているため、取り扱いが容易になる。
図12Bは、図12Aの下側から第2種の柱46cを見た場合の図である。各々の第2種の柱46cはH型の断面形状を有する。また、H型の水平部分が延びる方向に沿って、4つの第2種の柱46cは並ぶ。隣接する第2種の柱46cの間の間隙は、第2種の柱46c幅よりも小さい。
第1種の柱44aの断面は、円形や方形などの単純な形状を有するが、第2種の柱46a、46cは、H型やU型等の、もっと複雑な形状を取り得る。そして、そのような複雑な形状の柱が近接して並ぶ、図12A、図12Bに示す様な例においても、それら柱をメインフロー領域の中に配置する事で、鋳造時の充填不良の発生を抑制できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
10、10b…第1の金型型
20、20b…第2の金型型
C、C1…キャビティ
50、60、70…第1、第2、第3の高周波部材
31…底面
32…天面
33…キャビティの周壁面
33a…第1の壁面
33b…第2の壁面
33g…ゲート
33f…オーバーフロー
FA…メインフロー領域
40…機能領域形成部
43…ロッド形成穴
14…リッジ形成溝

Claims (9)

  1. 少なくとも第1の金型および第2の金型を含む、複数の金型を用意し、
    前記第1の金型および前記第2の金型を組み合わせて内部にキャビティを形成し、
    前記キャビティ内に流動状態にある金属素材を注入し、
    前記金属素材が固化した後、前記第1の金型と前記第2の金型とを分離して、高周波部材又は前記高周波部材の中間製品を取り出す、高周波部材の製造方法であって、
    前記キャビティの内周面は、天面と、該天面に対向する底面と、および前記天面と前記底面を繋ぎ該天面と該底面の間の空間を囲む周壁面と、前記天面および前記底面の内の少なくとも一方の面に設けられ前記高周波部材の機能を確保させる機能領域形成部と、を有し、
    前記周壁面は、前記空間を挟んで互いに反対側に位置する第1の壁面および第2の壁面を有し、
    前記第1の壁面には、該第1の壁面が延びる方向に拡がるゲートが開口し、
    前記第2の壁面には、該第2の壁面が延びる方向に拡がるオーバーフローが開口し、
    前記機能領域形成部は、メインフロー領域内に位置し、
    前記メインフロー領域は、前記少なくとも一方の面の法線方向から平面視した状態において、前記ゲートを仮想的に前記第2の壁面に向かって直線的に移動させた際に該ゲートによって掃引される領域であり、
    前記機能領域形成部は、
    複数の穴を含み、
    複数の前記穴の内の互いに隣接する少なくとも2つは、各々の寸法が、幅よりも深さの方が大きいロッド形成穴であり、
    前記少なくとも2つのロッド形成穴の開口の縁の間の隔たりは、該2つのロッド形成穴の何れの深さよりも小さく、
    前記流動状態にある前記金属素材は、前記ゲートを通って前記キャビティ内に注入され、その一部は前記オーバーフローから前記キャビティ外に流出する、
    高周波部材の製造方法。
  2. 前記少なくとも2つのロッド形成穴の少なくとも一方は、開口から底部に向かうに従って幅が狭まる形状を有し、
    前記少なくとも2つのロッド形成穴の前記少なくとも一方の開口の縁は凸湾曲面形状を有する、請求項1の高周波部材の製造方法。
  3. 少なくとも第1の金型および第2の金型を含む、複数の金型を用意し、
    前記第1の金型および前記第2の金型を組み合わせて内部にキャビティを形成し、
    前記キャビティ内に流動状態にある金属素材を注入し、
    前記金属素材が固化した後、前記第1の金型と前記第2の金型とを分離して、高周波部材又は前記高周波部材の中間製品を取り出す、高周波部材の製造方法であって、
    前記キャビティの内周面は、天面と、該天面に対向する底面と、前記天面と前記底面を繋ぎ該天面と該底面との間の空間を囲む周壁面と、前記天面と前記底面のうち少なくとも一方に設けられ前記高周波部材の機能を確保させる機能領域形成部と、を有し、
    前記周壁面は、前記天面の法線方向から見て、互いに反対側に位置する第1の壁面および第2の壁面を有し、
    前記第1の壁面には、該第1の壁面が延びる方向に拡がるゲートが開口し、
    前記第2の壁面には、該第2の壁面が延びる方向に拡がるオーバーフローが開口し、
    前記機能領域形成部は、メインフロー領域内に位置し、
    前記メインフロー領域は、前記法線方向から見て、前記ゲートの両端と前記オーバーフローの両端とをそれぞれ結んで得られる四角形の領域であり、
    前記機能領域形成部は、
    複数の穴を含み、
    複数の前記穴の内の互いに隣接する少なくとも2つは、各々の寸法が、幅よりも深さの方が大きいロッド形成穴であり、
    前記少なくとも2つのロッド形成穴の開口の縁の間の隔たりは、該2つのロッド形成穴の何れの深さよりも小さく、
    前記流動状態にある前記金属素材は、前記ゲートを通って前記キャビティ内に注入され、その一部は前記オーバーフローから前記キャビティ外に流出する、高周波部材の製造方法。
  4. 前記第2の壁面は、複数の前記オーバーフローを有し、
    前記キャビティには、前記法線方向から見て、前記ゲートの両端と複数の前記オーバーフローの両端とをそれぞれ結ぶ四角形の複数のメインフロー領域が設けられ、
    前記機能領域形成部の全域は、複数の前記メインフロー領域のうち少なくとも2つのメインフロー領域を組み合わせて得られる合成領域の内側に位置する、請求項3の高周波部材の製造方法。
  5. 前記キャビティには、前記底面から前記天面に達し、前記法線方向から見て前記ロッド形成穴の幅よりも大きい外径を有する一つまたは複数の柱形状の第1種の柱が配置され、
    前記第1種の柱の少なくとも一部は、部分的に前記メインフロー領域の外側に位置する、または前記第1種の柱の少なくとも一つの少なくとも一部分は全体が前記メインフロー領域の外側に位置する、
    請求項1から4の何れかの高周波部材の製造方法。
  6. 前記キャビティには、前記メインフロー領域の内側に位置し、前記底面から前記天面に達する、柱形状の第2種の柱が配置され、
    前記キャビティには、前記第1種の柱が複数配置され、
    前記法線方向から見た場合において、前記第2種の柱の断面積は、複数の前記第1種の柱の内の少なくとも2つの断面積よりも小さい、請求項5に記載の高周波部材の製造方法。
  7. 前記オーバーフローの開口面積は、前記ゲートの開口面積に対し、85%以上100%以下である、請求項1から6の何れかの高周波部材の製造方法。
  8. 前記機能領域形成部は、長さが深さおよび底部における幅よりも大きい、リッジ形成溝を含み、
    前記ロッド形成穴の内の少なくとも2つは、前記リッジ形成溝に隣接する、請求項1から7の何れかの高周波部材の製造方法。
  9. 請求項8に記載の高周波部材の製造方法で各々製造された複数の高周波部材と、
    前記複数の高周波部材の内の何れか一つ以上の上に配置された回路基板と、
    を備え、
    前記複数の高周波部材の内の1つは第1の導電性表面と、該第1の導電性表面と逆方向を向く第2の導電性表面とを有し、
    前記複数の高周波部材の内の他の1つは第3の導電性表面と、該第3の導電性表面と逆方向を向く第4の導電性表面とを有し、
    前記キャビティ内において、前記第1の導電性表面は前記天面に接し、前記第2の導電性表面は前記底面に接し、
    前記キャビティ内において、前記第3の導電性表面は前記天面に接し、前記第4の導電性表面は前記底面に接し、
    前記第1の導電性表面および前記第2の導電性表面の内の一方は、前記第3の導電性表面および前記第4の導電性表面の内の一方に対向する、
    導波装置。

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