JP7374004B2 - 回転電機用複合材の劣化診断方法および劣化診断システム - Google Patents

回転電機用複合材の劣化診断方法および劣化診断システム Download PDF

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Description

本発明は、回転電機用複合材の劣化診断方法および劣化診断システムに関する。
回転電機等の電気機器に於いては、絶縁劣化による故障が発生すると復旧に要する時間と費用以外に、社会的に大きな損失を発生するため、従来からこの故障を未然に防ぐための劣化診断方法の開発が行われている。特に、回転電機の巻線交換には多大な時間と費用がかかるため、巻線の寿命を適切に予測し、計画的に更新することが重要となる。
絶縁劣化や構造材料の劣化を非破壊で診断する方法は、例えば、以下の特許文献1~5に開示されている。特許文献1には、絶縁材料の色画像の変化を整理し、絶縁材料の色画像と比較し劣化状況を判定する診断方法が開示されている。特許文献2には、整流子の表面の画像情報から整流状況の異常を検出する技術が開示されている。特許文献3には、照射光を絶縁物に照射して反射光を測定し、2波長間の吸光度差或いは吸光度比を算出し、予め記憶させた劣化度と劣化度差或いは吸光度比との関係から、絶縁物の劣化度を判定する技術が開示されている。
特許文献4および特許文献5には、絶縁物の色を測定し、予め求めていた色の変化と絶縁物の劣化度との関係から、絶縁物の劣化度を診断する方法が開示されている。この他に、比重の変化に着目した方法として、特許文献6には、樹脂と無機物から成る複合材料の比重をもとに運転温度を推定し、推定した運転温度を用いて劣化度を診断する方法が開示されている。また、特許文献7には固定子コイルの周辺部材の比重をもとに運転温度を推定し、推定した運転温度を用いて劣化度を診断する方法が開示されている。
特開2011-27596号公報 特開2000-65745号公報 特開平9-222393号公報 特開昭64-84162号公報 特開昭61-59242号公報 特開2014-215190号公報 特開2014-215189号公報
回転電機固定子コイル絶縁層の劣化を予測するには、実機運転固定子コイルから絶縁物を直接採取して、色相、明度、彩度の変化を確認し整理する必要がある。この際、採取場所の特定が困難であり、多くの試料を採取し評価することが必要となる。このことにより、補修や交換等に時間と費用を費やすことが予想される。このため、実機の固定子コイル絶縁層を破壊して用いる事無く、非破壊に実機固定子コイル絶縁層の劣化度を診断できる方法が望まれている。
本発明の目的は、上記事情に鑑み、回転電機の絶縁層の劣化を、非破壊で、かつ、高い精度で診断可能な回転電機用複合材の劣化診断方法および劣化診断システムを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、回転電機に用いられる樹脂および無機物を含む複合材の劣化診断方法であって、前記複合材の表面における前記無機物の露出度を取得する露出度取得工程と、前記露出度から前記複合材の劣化度を診断する劣化度診断工程とを備えたことを特徴とする回転電機用複合材の劣化診断方法である。
また、上記目的を達成するための本発明の他の態様は、回転電機に用いられる樹脂および無機物を含む複合材の劣化診断システムであって、前記複合材の表面における前記無機物の露出度を取得する露出度取得装置と、前記露出度から前記複合材の劣化度を診断する劣化度診断装置とを備えたことを特徴とする回転電機用複合材の劣化診断システムである。
本発明のより具体的な構成は、特許請求の範囲に記載される。
本発明によれば、回転電機の絶縁層の劣化を、非破壊で、かつ、高い精度で診断可能な回転電機用複合材の劣化診断方法および劣化診断システムを提供できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
回転電機固定子(固定子コイル)の断面模式図である。 回転電機用複合材の劣化診断方法の手順を示すフロー図 隣接部材5および固定子コイル6の試料採取場所の一例を示す図 図3のA~Dのコイル隣接部材表面、コイル絶縁層表面およびコイル絶縁層断面の画像図である。 コイル隣接部材の各試料採取場所(A~D)の樹脂含有量を示すグラフ コイル隣接部材の各試料採取場所(A~D)の無機物露出量を示すグラフ コイル隣接部材の樹脂含有量と無機物露出量の関係を示すグラフ コイル絶縁層の各試料採取場所(A~D)の樹脂含有量を示すグラフ コイル絶縁層の各試料採取場所(A~D)の無機物露出量を示すグラフ コイル絶縁層の樹脂含有量と無機物露出量の関係を示すグラフ コイル隣接部材の比重と無機物露出量を示すグラフ コイル隣接部材の無機物露出量と比重の関係を示すグラフ コイル絶縁層の比重と無機物露出量を示すグラフ コイル絶縁層の無機物露出量と比重の関係を示すグラフ
[基本思想]
本発明者らは、樹脂と無機物から成る複合材の劣化度と、樹脂の含有量、無機物の露出量および複合材の比重との関係を詳細に検討した結果、相関性を有することを確認した。更に、コイル隣接部材の劣化度と、樹脂の含有量、無機物の露出量およびコイル隣接部材の比重との関係およびコイル絶縁層の劣化度と樹脂の含有量、無機物の露出量およびコイル絶縁層の比重との関係が明確に相関を有することを見出した。この結果より、複合材の表面における無機物の露出量を評価することで、非破壊でコイル絶縁層の劣化度を推定できる回転電機用複合材の劣化診断方法を見出した。以下に説示する回転電機用複合材の劣化診断方法によって、回転電機の定期点検、運転停止等の際でも、簡便に隣接部材やコイル絶縁層等の複合材の劣化度を評価することが可能となる。
図1は回転電機固定子におけるコイル(固定子コイル)近傍の断面模式図である。図1に示すように、回転電機固定子10は、鉄心1と、鉄心1に設けられたスロット2と、スロット2内に収容されたコイル6と、スロット2内に設けられ、コイル6を固定する隣接部材5とを備える。コイル6は、コイル導体3と、コイル導体3を被覆するコイル絶縁層4とを有する。図1では、スロット2内に2本(上、底)の固定子コイル6が組み込まれている態様を示している。コイル絶縁層4および隣接部材5は、樹脂と無機物(ガラスクロス等)で構成されており、コイル導体3と接触しており、運転時の熱を最も受けやすい部材である。
次に、回転電機用複合材の劣化診断方法の手順を説明する。図2は回転電機用複合材の劣化診断方法の手順を示すフロー図である。図2に示すように、先ず、回転電機固定子10に用いられている劣化度の異なる複数の隣接部材5の無機物の露出量を評価する。無機物の露出量は、例えば、マイクロスコープ等を用いて樹脂と無機物の色の違いを考慮した色の変化量から評価することができる。さらに、劣化度の異なる隣接部材5の樹脂の含有量および無機物の比重を求める(Stp1)。同様に、コイル絶縁層4に於いても、樹脂の含有量、無機物の露出量および無機物の比重を取得する(Stp2)。そして、Stp1の結果とStp2の結果の相関性を確認し、各々のデータベース化を行う(Stp3)。
次に、実機回転電機から取り出した隣接部材の最も色の変化している試験片を用いて、無機物露出量と樹脂含有量と比重を評価する(Stp4)。stp4で得られた結果とstp3のデータベースと比較することにより、コイル絶縁層4の熱劣化状況が推定できる(Stp5)。
回転電機のコイル絶縁層は実機運転時の熱、機械的、電気的および電磁力等の応力により、劣化が進行する。その際、コイル絶縁層は、上記劣化により絶縁層中の樹脂の分解による表面への無機物露出、樹脂含有量の減少、比重変化等が発生する。これらの現象について、発電機の停止時や定期検査等で劣化状況を評価すれば、劣化度の診断は可能となる。
但し、回転電機用コイルは鉄心のスロット中に組み込まれ、表面を隣接部材等で固定されていることから、直接確認することは困難である。また、回転電機用コイルは長手方向で運転時の熱拡散が異なることから、スロットから取り外し長手方向の劣化度を確認し判断する必要がある。更に、コイル取出し、劣化度が小さい場合にはコイルをスロットに再度はめ込む等の作業で長時間要し、作業中に絶縁層を損傷する等の課題が考えられる。
これらの課題を改善するために劣化した回転電機用コイルと、隣接部材の劣化時の無機物露出量と樹脂含有量と比重を評価し、相関性を把握してあらかじめデータベース化する。更に、実機から取出した隣接部材の無機物露出量を取得し、相関性から樹脂含有量比重を推定し、上記データベースと突き合わせることで、実機回転電機用コイルを取出す事無く絶縁層の劣化度を診断することが可能となる。
図3は隣接部材5および固定子コイル6の試料採取場所の一例を示す図である。図3に示すように、試料採取場所A~Dは、例えば隣接部材5および固定子コイル6の両端部(AおよびD)と、端部から1/3の距離を離した場所(BおよびC)に設定することができる。
なお、試料の採取場所は、これに限られるものではない。ただし、軸方向最端部の位置については、境界条件の相違やコイルエンド部の振動といった軸方向端部に特有の現象により、劣化状態に特有の影響が生じる恐れがあるため、この影響が十分に小さくなるように鉄心の軸方向最端部の位置から少し(例えばスロットの軸方向長さの0~10%の範囲内で)中心側に入った位置に配置される部位を両端部の採取位置として設定することが好ましい。
また、試料採取場所は必ずしも等間隔に設定する必要は無く、冷却構造との兼ね合いを考慮して任意に設定することができる。
図4は図3のA~Dのコイル隣接部材表面、コイル絶縁層表面およびコイル絶縁層断面の画像である。図4はStp3で得られた画像評価結果の一部である。隣接部材の初期(運転前の状態)では、表面には、空隙(ボイド)、無機物(ガラスクロス)の露出は確認できないが、試料採取場所(劣化状態)Aでは、小さなボイドが部分的に発生している。試料採取場所(劣化状態B)では、表面の一部に大、小のボイド、ガラスクロスの露出が見られる。試料採取場所(劣化状態C)では、表面に大きなボイドによる空洞から露出したガラスクロスや、表面樹脂の分解によるガラスクロスの露出が多発している。試料採取場所(劣化状態D)では、表面の一部に大小のボイドや、ガラスクロスの露出が確認できる。
次に、コイル絶縁層4の表面および断面の状態について説明する。コイル絶縁層4に於いても、初期の表面にはボイド、無機物の露出は見られないが、試料採取場所(劣化状態A)では表面の一部に変色や小さなボイドが確認できる。また、試料採取場所(劣化状態B)では表面の1部にボイドが見られ、表面の一部に露出した無機物が確認でき、試料採取場所(劣化状態C)では表面に大きなボイドによる空洞から露出した無機物や、表面樹脂の分解による無機物の露出が多発している。試料採取場所(劣化状態D)では大小のボイドと表面に無機物が確認できる。
以下の手順で、隣接部材5の樹脂の含有量、無機物の露出量および無機物の比重を評価した。実機回転電機から取り出したから切り出した隣接部材5またはコイル絶縁層4から約30mm×60mmの大きさに切り出し試験片として、デジタルマイクロスコープを用いて無機物の露出量を評価した(6カ所評価し、平均値とした)。更に、ガラスクロスの露出量評価で用いた試験片から約30mm×30mmの大きさに切り出し、樹脂含有量の試験片とした。樹脂含有量は、乾燥機中で110℃/1時間熱処理し(試験片の水分を除去)、約1時間かけて室温まで徐冷した後、電子天秤を用いて試験片の質量を測定した。比重は、実機回転電機から取り出した後、切り出した隣接部材5またはコイル絶縁層4から約30mm×60mmの大きさに切り出し試験片として、乾燥機中で110℃/1時間熱処理し(試験片の水分を除去)、約1時間かけて室温まで徐冷し、電子天秤を用いて試験片の質量を測定した。更に、試験片を純水中に浸漬し質量を測定し、JIS(Japanese Industrial Standards)-Z-8807に準拠し、比重を算出した。
図5はコイル隣接部材の各試料採取場所(A~D)の樹脂含有量を示すグラフであり、図6はコイル隣接部材の各試料採取場所(A~D)の無機物露出量を示すグラフであり、図7はコイル隣接部材の樹脂含有量と無機物露出量の関係を示すグラフである。図5および図6に示すように、部材の中心に近い部分ほど高温となり、樹脂含有量が少なく、無機物露出量が大きくなっていることが分かる。図7は図5および図6から作成した検量線である。
次に、Stp4について、実機回転電機から取り出した各々5種類のサンプル(A~DおよびF)を用いて、実証した結果を示す。実機回転電機から取り出したAサンプリング返送品、Bサンプリング返送品、Cサンプリング返送品、Dサンプリング返送品およびFサンプリング返送品の5種類で、隣接部材5コイル絶縁層4の樹脂含有量および無機物の露出量を測定し、図7に併記した。今回の実機回転電機から取り出したサンプリング返送品の評価結果は検量線に一致しており、樹脂含有量および無機物の露出量は相関性を有していることが確認できた。
隣接部材5と同様の手順で、コイル絶縁層4の樹脂の含有量、無機物の露出量およびコイル絶縁層4の比重を評価した。図8はコイル絶縁層の各試料採取場所(A~D)の樹脂含有量を示すグラフであり、図9はコイル絶縁層の各試料採取場所(A~D)の無機物露出量を示すグラフであり、図10はコイル絶縁層の樹脂含有量と無機物露出量の関係を示すグラフである。図8および図9に示すように、隣接部材5と同様に、部材の中心に近い部分ほど高温となり、樹脂含有量が少なく、無機物露出量が大きくなっていることが分かる。図10は図8および図9から作成した検量線であり、5種類のサンプル(A~DおよびF)を用いて、実証した結果を併記している。隣接部材5と同様に、コイル絶縁層4においても、今回の実機回転電機から取り出したサンプリング返送品の評価結果は検量線に一致しており、樹脂含有量および無機物の露出量は相関性を有していることが確認できた。
次に、無機物の露出量と比重の相関について説明する。図11はコイル隣接部材の比重と無機物露出量を示すグラフであり、図12はコイル隣接部材の無機物露出量と比重の関係を示すグラフである。比重は、上述した樹脂含有量の試験片に供した約30mm×60mmの試験片を純水中に浸漬し質量を測定し、JIS(Japanese Industrial Standards)-Z-8807に準拠し、比重を算出した。尚、比重は無機物露出量が0の時の比重を1として、各々の無機物露出時の比重比で示している。
図11に示すように、比重と無機物の露出量についても、相関があることが見出された。図12に実機回転電機から取り出した4種類のサンプル(A~D)を用いて、実証した結果を併記する。今回の実機回転電機から取り出したサンプリング返送品の評価結果は検量線に一致しており、隣接部材5の比重および無機物の露出量は相関性を有していることが確認できた。
隣接部材5と同様の手順で、コイル絶縁層4の比重および無機物の露出量を評価した。図13はコイル絶縁層の比重と無機物露出量を示すグラフであり、図14はコイル絶縁層の無機物露出量と比重の関係を示すグラフである。図13および図14においても、隣接部材5と同様の結果が得られた。
[実験1]
実機回転電機から取り出したサンプリングD返送品の隣接部材5から切り出した絶縁層を用いて、上記実施例と同じ方法で、無機物の露出量を評価した。隣接部材5の無機物の露出量は31%の値を示し、図7から劣化状況から次回定期点検で交換をする必要がある事が確認できた。更に、ガラスクロスの露出量をもとに図7から樹脂含有量は約82質量%、図12から比重は約1.14と推定できる。
[実験2]
実機回転電機から取り出したサンプリングE返送品のコイルから切り出した絶縁層を用いて、上記実施例と同じ方法で、無機物の露出量を評価した。コイル絶縁層4のガラス露出量は44%の値を示し、図10から劣化状況から絶縁破壊による運転停止大で交換をする必要がある事が確認できた。更に、ガラスクロスの露出量をもとに図8から樹脂含有量は約65質量%、図13から比重は約1.32と推定できる。
[実験3]
実機回転電機から取り出したサンプリングF返送品の隣接部材から切り出した絶縁層を用いて、上記実施例と同じ方法で、無機物の露出量を評価した。隣接部材のガラス露出量は42%の値を示し、図7から劣化状況から今回の定期点検で交換をする必要がある事が確認できた。更に、無機物の露出量をもとに、図10から樹脂含有量は約76質量%と推定できた。また、図10の隣接部材の無機物の露出量結果をもとに、コイル絶縁層の露出量との相関性を考慮した結果、コイル絶縁層のガラス露出量は約35%と推定でき、コイル絶縁層に於いても今回の定期点検で交換が必要である事が確認できた。隣接部材5の無機物の露出量を評価化することで実機固定子コイルを損傷することなく、コイル絶縁層4の劣化度を推定することが可能な診断方法を提供することが出来る。
以上、説明した手法によれば、劣化に対して高い相関性を持った複合材表面における無機物の露出度から複合材の劣化の度合いを診断することにより、非破壊で、かつ、高い精度で診断可能な回転電機用コイルの劣化診断方法を提供できる。また、無機物の露出度と樹脂含有量の相関関係を用いることにより、無機物の露出度から樹脂含有量を推定できるため、樹脂含有量に基づく複合材の劣化診断を非破壊かつ高精度に行なうことができる。また、無機物の露出度と比重の相関関係を用いることにより、無機物の露出度から複合材の比重を推定できる。そのため、特許文献6や特許文献7に記載されているような比重から推定される運転温度を用いた診断を適用することが可能となり、複合材の劣化診断を非破壊かつ高精度に行なうことができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記した実施例は本発明を分かりやすく説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
1…鉄心、2…スロット、3…コイル導体、4…コイル絶縁層、5…隣接部材、6…固定子コイル、10…回転電機固定子、A~D…試料採取場所。

Claims (6)

  1. 回転電機に用いられる樹脂および無機物を含む複合材の劣化診断方法であって、
    前記複合材の表面における前記無機物の露出度を取得する露出度取得工程と、
    前記露出度から前記複合材の劣化度を診断する劣化度診断工程と、
    を備えたことを特徴とする回転電機用複合材の劣化診断方法。
  2. 前記劣化度診断工程は、前記露出度と前記複合材の樹脂含有量との相関関係を用いて劣化度を診断することを特徴とする請求項1に記載の回転電機用複合材の劣化診断方法。
  3. 前記劣化度診断工程は、前記露出度と前記複合材の比重との相関関係を用いて前記比重を推定し、推定した前記比重から推定される運転温度を用いて劣化度を診断することを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機用複合材の劣化診断方法。
  4. 前記複合材として、鉄心に設けられたスロット内に収容され、共に前記スロット内に収容されるコイルを固定するコイル隣接部材を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の回転電機用複合材の劣化診断方法。
  5. 前記複合材として、鉄心に設けられたスロット内に収容されるコイルを被覆するコイル絶縁層を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の回転電機用複合材の劣化診断方法。
  6. 回転電機に用いられる樹脂および無機物を含む複合材の劣化診断システムであって、
    前記複合材の表面における前記無機物の露出度を取得する露出度取得装置と、
    前記露出度から前記複合材の劣化度を診断する劣化度診断装置と、
    を備えたことを特徴とする回転電機用複合材の劣化診断システム。
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